【サマ】Summer Sonic '07 Part21【ソニ】

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156名盤さん
「なぜ、ハードコアが出自のバンドがこんなことになるのだろう。
もっとも最悪な形でのエモの末路、もしくは、 もはや高性能ポップと
呼ぶのさえはばかられる臆面もない現代の産業ロックだ。
これ見よがしなジェイ・Zの参加、ティンバランド風R&Bに目配せした先行シングル、
ベイビーフェイスをプロデューサーに担ぎ出した挙げ句のマルーン5のパクリ、
腐ったJ−POPを見習ったんじゃないかと思うほどに不必要にキラキラした
ギター・アルペジオの音色、自己陶酔したピアノ・バラッド、情緒過多な
ストリングス、コーラス部分で必ず入る小奇麗な三声のコーラス、もはや
何千回聴いたかわからない決まりきったドラムのフィルやブレイク――
全てが不快になるのを通り越して、ひたすら陰鬱な気分にさせられる。
レナード・コーエンの”ハレルヤ”が引用されるところで、思わず殺意が
こみ上げた人間は俺だけではないはずだ。頼む、勘弁してくれ。このまったく
個性というものが存在しないサウンドは、産業ロックとしても酷過ぎないか?
ジャーニーみたいな80年代ロックにさえ個性はあった。もしこれがロック
だというなら、もはやロックなんてものは完全に死んでいるというしかない。
ロックンロールを愛する人間からすれば、心の底から胸糞悪くさせられる地獄アルバム。
どうぞ荒稼ぎしてください。」

(田中宗一郎)