洋楽板のみんな。春だよ。読書しる!

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90○莫迦○ ◆geMGfV3.



           『えきたい』
91○莫迦○ ◆geMGfV3.:02/03/27 19:08 ID:oWX06/Ww
胸の高鳴りはいよいよ激しさを増してきた。
手から滲み出る汗・・・彼女に嫌がられてはいないだろうか。

俺は木田(KIDA)。都内の大学に通う22歳。-------童貞。
そして今。手をつないで彼女と歩いている。初めての恋人だ。
俺は決めていた。今日こそ、俺は男になる。
「カラオケやろうか。----この近くだとホテルが便利かな。あ、歌うだけだから本当に。」
10分前、俺はこんな風に口説いた。彼女は、何言ってんの、と苦笑しながらOKしてくれた。

はたして俺たちはホテルに辿り着いた。俺にとって、初めての場所。
入ると戸惑う俺をよそに、彼女が手際よく部屋を取り、行こ、と俺を促した。
(あの手際の良さ・・・以前にも来たことがあるんだろうか)
興奮に嫉妬が混ざった。俺の心は混沌としてきた。
92○莫迦○ ◆geMGfV3.:02/03/27 19:20 ID:oWX06/Ww
エレベーターに入る。狭い。嫉妬と焦燥からだろうか、俺は急に自分を抑えられなくなり、
彼女を抱き寄せ唇を重ねた。初めての体験だった。俺は興奮した。むさぼるように彼女の唇を味わった。
始めは驚いていた彼女も次第にその気になったようだった。俺達は激しく体をまさぐり合った。

チィン。エレベーターが5階に到着したその音にビックリして俺は体をはなした。
幸い誰もいなかった。エレベーターを降り、部屋へ向かう。チャックが壊れそうだった。

-------シャワーを浴び終わった俺達は二人ベッドの上で向かいあっている。
どちらが、ともなく自然とキスを交わした。そのまま倒れ込む。彼女の股間に手を当てると
ぬるぬるとした手触りがした。(濡れるってこういうことか・・・)
何から何まで初めての俺は、とにかくたどたどしかった。
93○莫迦○ ◆geMGfV3.:02/03/27 19:31 ID:oWX06/Ww
互いの性器の味を確かめ合った俺達は、いよいよ、という所まできていた。
彼女は処女じゃない。さっきまでそのことに嫉妬を感じていた俺だけど、
ここに来ると、それがありがたい、と感じるようになった。もし彼女が処女だったら
童貞の俺は途方に暮れていただろう。

彼女にリードしてもらい挿入した。暖かい。キュキュッと締め上げてくる。
動かすとクチュクチュと微かな音がした。なんて気持ち良いんだ・・・・・・
調子に乗ってぐいぐいと動かす。彼女の口からあえぎ声が漏れる。

彼女は荒い声で、顔にかけて、と言った。俺はその一言に激しい興奮を覚えた。
もう完全に果てそうだった。-------その時。ふいに俺はあくびをしたくなり、した。
声を出したら興醒めると思い、静かにした。その瞬間。舌の裏から唾が噴水のようにピューと出た。
それは放物線を描き、彼女の顔にかかった。彼女は「あっ・・・温かい・・・」と満足そうにつぶやいた。
目をつぶっていたらしく、精液と勘違いしたらしい。
俺は凄まじい虚無を感じ、0.2秒で萎えた。萎えたジョニーからどろりと白い液体が垂れた・・・・・・・



               FIN