こいつ、殴りたい。

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547名無しの歌が聞こえてくるよ♪
いつものようにYUIGOの母親は彼の汚い部屋に呼び出される。
今日もYUIGOは曲を作ったのだ。。最初のリスナーはいつも母親。
「ママ、俺の曲って最高だよな!」
「そ・・・そうね・・・YUIGOちゃんの曲は最高よ」
「だよね〜?俺天才だもん。誰と比べて?」
哀れなことに母親は音楽にあまり興味は無い。
「そうね・・・誰と比べてってわけじゃないけどね・・・とてもいいわ」
「なんだと!」いつものようにYUIGOは怒り始める。
「ボ、ボクのことバカにしてるだろ!」YUIGOは母親を殴る。
いつも、母親はされるがままだ。おかげで母親の背中はいつもあざだらけ。
「ボクは天才なんだぞ!ママがボクを精神病にして働けない体にしたんだ!」
母は必死で耐えている。それがYUIGOをこんな風に育ててしまった責任だと思っているのだ。
「ボクが友達が出来ないのも、苛められるのも、みんなみんな・・・ママのせいだ!」
母親は部屋から追い出され、無常にもドアが閉まる。
「ああ・・・だれかYUIGOを救ってくれる人はいないのだろうか・・・」
母親は悩んでいた。心が現実よりネットの中に居るYUIGOを現実で救うのは難しい。
「・・・そうよ・・・イチかバチか・・・・・・」母親はあることを思いついた。
548547の続き:01/09/10 22:42
ある一時期、YUIGOの様子がいつにも増しておかしくなった時があった。
部屋で花火をしたり、やたらと物を壊したり、とにかく暴れた時期があった。
その時、決まってYUIGOはこう叫ぶのだった。
「2ちゃんねる!!2ちゃんねるが!!!」

2ちゃんねる・・・
インターネットをやっている母親はそれが多目的巨大掲示板だということは知っていた。
それがYUIGOとなんの関係が?
おそるおそる母親は2ちゃんねるとやらを見てみた。
すると、そこには・・・・なんと・・・

ネットウォッチ板という場所にそれはあった。
「困ったナルシスト作曲家」そのスレッドにYUIGOの名前はあった。
母は驚き、そして泣いた。それは心無い人の書き込みに泣いたのではなかった。
母は初めて息子のホームページを見たのだ。

自殺騒動の時も母はネットを見ていた。そんな時、YUIGOは自宅では機嫌がいいのだ。
部屋を覗き見ると、YUIGOは笑いながらこうつぶやいていたのだ。
「ふふふ、こいつらだまされてやがる・・・・本気で自殺なんかするわきゃねえだろって!」
この時母親は思った。「この子は真剣にアドバイスをする人にも悪態をついている」

あの時から何も変わっていない・・・・このままじゃ本当に息子はダメ人間になってしまう。
母親は決意した。

母は初めて2ちゃんねるにスレッドを立てた。
題名は・・・「こいつ、殴りたい」
「これでYUIGOが改心してくれれば・・・」
母親なりの精一杯の愛のムチであった。

そして、今日も母親はYUIGOの理不尽な暴力に耐える。
いつか・・・YUIGOが改心してくれる日を願って。