Cradle Of Filth(クレイドル・オブ・フィルス)「Cluelity And The Beast」 英国のブラック・メタル・バンドの4作目です。 彼らは、BURRN!誌で、2回、X-JAPANに似ていると評されました。 それが、僕が彼らのアルバムを買ったきっかけです。 少し前に、「Midian」というアルバムがリリースされましたが、これはあまりお勧めできません。 なぜなら、ドラム、ギター、キーボードがメンバーチェンジしたからです。 メロディや、楽曲の構成が、結構変わっていたので、(僕の好みから外れてしまった) 僕は、メインのソングライターが抜けたのではないかと推測しています。 しかし、新作をよいと言う人もいるので、買ってみてもよいかもしれません。 さて、お勧めの「Cluelity And The Beast」は、 新作とは比べ物にならないほど速く、ドラマティックでもあります。 その音楽性は、疾走するビートの上に、表現力豊かな狂気のボーカルと シンフォニックなアレンジが組み合わさっています。 スピードは軒並みbpm200(毎分)以上の2ビートです。 (つまり、Stub Me In The Backよりも速い曲が多いということ) 本作のドラマーは、新作のドラマーに比べて劣る、と言う評論を2度見ましたが、 僕はこのドラマーのプレイ、フレーズが好きです。 メロディのキャッチ−さもずば抜けていて、構成も完璧。 8分の6拍子を多用したスタイルも見事にはまっています。 圧巻は、「Bathory Aria」という曲で、10分にもわたる究極のドラマが見事に表現されています。 Yoshikiは、「Rose Of Pain」を書くときに エリザベート・バートリーの話からインスピレーションを受けたとききますが、 このアルバムも、この話をテーマにしたコンセプト・アルバムです。 ジャケットには、血の風呂に入った女性が描かれています。 ボーカルメロディは殆ど無いけれど、ホラー映画的な表現力は素晴らしいと思います。