博物館の批評・感想を!

このエントリーをはてなブックマークに追加
175名無しさん@お宝いっぱい。
■東京国立博物館
■日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「中国 王朝の至宝」、2012.10.10−2012.12.24
ttp://china-ocho.jp/
■年始の「北京故宮博物院200選」に続く日中国交正常化記念イベントの展覧会。
入っていきなり簡単な荷物チェックがあって驚きます。北京故宮の時には
なかったのに。これも昨今の日中関係の悪化のせいでしょうか。

中国の古代文明展は頻繁に開かれており、正直食傷気味です。へたな文物だと、
日本の博物館のほうがいい物持ってたりして、本末転倒になりかねません。
流石にその辺の事を学習したのか、記念イベントということで関係が悪化しても
比較的気前よく貸してくれたのか知りませんが、日本ではあまり目にしないタイプ
の変わった文物が多いです。おそらく、ここ数十年に発掘された物を中心に持って
きたためでしょう。今まで見た古代中国展の中では屈指のレベルです。
ただ、やはり会場でた後すぐで展示している、宋時代の書の方が
正直レベルが高い気がします・・・。

ある意味この展覧会の一番の見所というか聴き所は音声ガイドです。NHKの
アニメから森田成一と釘宮理恵といった、二人の人気声優を使っています。
去年のブッタ展でも水樹奈々使ったり、北京故宮展の解説シアターの
ナレーションが中田譲治だったり、08年の「「対決−巨匠たちの日本美術」」
では、それぞれ12人ものベテラン声優陣を配した音声ガイドでした(しかし
池大雅に若本規夫はミスキャストすぎ)たりしましたが、それに続く試みです。
東博以外では声優を使った音声ガイドなど殆ど無いと思います。ちなみに、
普通の音声ガイドも別にあるので、常識的な解説を聞きたい人も安心です(両方500円)。

内容は、冒頭の解説+26件の約30分、真面目な解説はナレーションがフォロー
してくれるため、音声ガイドとしては最低限機能しています。キャラの掛け合いが
やや説明的、森田氏の方が声が大きく聞こえる点が気になるところですが、
許容範囲でしょう。大きなお友達の方はこれ目当てで聞くのもありでしょう。
ただ、声が気になリ過ぎて、展示物が頭に入らないかもしれませんけれど。

今回は本館でやってる出雲展も見られることも踏まえれば、行って損は
ないと思います。出雲展の見所は、ttp://izumo2012.jp/highlight_tokyo.html
に載ってる物”だけ”のような気がしますが。