博物館の批評・感想を!

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1名無しさん@お宝いっぱい。
博物館の展示業務(平常展や特別展)や作品の批評・感想を書いてね。
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■博物館名
■展示会名 (、期間)
■URL
■批評・感想
2名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/19(水) 16:37:12.39 ID:hWIiFZgm0


('仄')パイパイ

3名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/19(水) 19:17:41.64 ID:aMuKUNiL0
>>1
今月中に5つ程お願いします。
4名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/19(水) 21:15:20.42 ID:9NXqhNTr0
■三菱一号館美術館
■トゥールーズ・ロートレック展
http://mimt.jp/lautrec2011/
■ロートレック展は企画が難しいとおもうの。 リトグラフだけでは飽きてしまうから。 いつものモンマルトル生活を前面に出すしかない。 今回もこれに沿った展示で新鮮味が無いようにみえる。 だから作品の周辺まで視野を広げないといけないようね。
最初にユネスコ世界遺産に登録されたアルビから持ってきた作品でまとめているのがそれ。 これでアルビへ一度行ってみたい気持ちが出ればまずまずね。
次にモンマルトルの人物や文芸にどれだけ親しみがあるか。 例えば茅ヶ崎美術館「音二郎・貞奴展」で登場した「ロイ・フラー嬢」が2枚あったけど、ロートレック?フラー?音二郎の流れをいろいろ想像しちゃったわ。 ロートレック展はいつも頭の中がゴッタ煮ね。
5名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/20(木) 19:02:32.11 ID:LYZjhYfi0
■汐留ミュージアム
■ウィーン工房1903−1932
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/11/111008/img/pamphlet.pdf
■家具や食器はとても使い難いデザインね。 サナトリウムの建物もシンプルというかスッカラカンな感じみたい。 創設者の3人は総合力を目指しながら空回りしているようね。 その結果の財政圧迫かな。
後半のモード部門は目が喜ぶわ。 リックスの壁紙は素敵ね。 緑地の「そらまめ」、そして「夏の平原」は最高。 結局は日本の文化と混ざり合った作品が一番ということかしら。 会場に敷かれていた絨毯は合格よ。
「ウィーン工房」は知っているようで何も知らなかった。 人と方針がころころ替わったことや、次に続くバウハウスに目がいってしまったことが理由かもしれない。 激動の時代、経営からみた工房をもっと前面に出したら面白い展示会になったかも。

>>4 「矢印」記号が変換されず「?」で表示されてる!  Whyッッ?
6名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/21(金) 22:44:08.91 ID:XyLG2izh0
■日本橋三越本店ギャラリー
■石踊達哉展
http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/ishiodori/
■妙法院障壁画の完成記念展である。
・・多くの作品は弱々しく見える。
小さい草花が多く、蔦も神経質な絡み方をしているからだ。
「断雲四季草花図」の梅も痩せ細っている。 柳の葉も力が無い。
これでは玄関にある永徳?のデカ松に対抗できない。
しかし普賢菩薩騎象像の背を飾っている既存の「清浄蓮華」はとてもいい。
蓮の葉が大きいく像に負けていない。 逆に緑色と共に像を引き立てている。
この1枚で妙法院住職が石踊に再依頼したのも肯ける。
会場出口のヴィデオを見ると、展示作品は10畳前後の二間に置かれるという。
この空間なら絵の弱々しさが薄められ、細かさが生きてくる気がしてきた。
狩野派のように畳の上でノケゾルことも無い。
7名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/22(土) 20:34:53.45 ID:T7NmD3CL0
■出光美術館
■大雅・蕪村・玉堂と仙
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/highlight.html
■「笑いのこころ」が副題だけどこれは解放から来る笑いね。 桃山から続いているコッテリ美術は見たくもない、武士・町人の堅い生活は嫌、明清文化を好きなように解釈したい、酒は飲みたい、・・・。 墨画は酒好きを連想させるわ。
仙高ェ多くて危うく飲み過ぎるところだったけど、ほか3人は程好い作品数で観た後はほろ酔い気分で会場を後にしたわ。
■ニューオータニ美術館
■池大雅、中国へのあこがれ
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201110_ikeno/index.html
■出光で気に入った「秋社之図」「十二ヶ月離合山水図」はどちらも六曲一双。 ニューオータニは詩書画三絶の作品が主ね。 おおらかさが出始める30代後半からの作品、特に「沈香看花図・楓林停車図屏風」は行書体とマッチしていて素敵よ。
そして「己行千里道 未読萬巻書」は蕪村や玉堂にも当てはまる言葉ね。 心身ともに人生を楽しんでいる彼らに出会えて嬉しいわ。
8名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/23(日) 21:13:43.26 ID:zpR7zQJ70
■練馬区立美術館
■松岡映丘、やまと絵復興のトップランナー
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/matsuokaeikyu2011.html
■絵中の人物は引目鉤鼻のため、観客がどのように解釈しても人物表情は絵中の物語に合わせてくれるようです。 でも限界があって人生の痛みや苦しみはみえてこない。 さっぱりしすぎてる。 「右大臣実朝」も解説がなければ現場状況を見逃しますね。
そして映丘の絵は近代漫画のルーツではないかと考えてしまいました。 作品の至る所でそれを感じます。 「鵯越」や「矢表」は昭和初中期の少年少女漫画には必ず載っているし、「千草の丘」や「伊香保の沼」の目の表情は現代漫画でもよく見かけます。
「さつきまつ浜村」はまるで南アジアの島々のようです。 松が椰子の木にみえます。 それでも懐かしさがあるのはやまと絵が持っている物語とそれに感情移入できる映丘の淡い絵のおかげかもしれない。
9名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/25(火) 01:07:34.26 ID:7I4nOCwT0
■東京オペラシティアートギャラリー
■感じる服考える服、東京ファッションの現在形
http://www.operacity.jp/ag/exh135/
■ファッションの自由と制約がみえる展示ね。 思ってもみなかった形や色を提示された時の感動ってドキドキして素敵だわ。 次にそれを受け入れる時の葛藤、受け入れた時にやってくる世界の広がりがハッキリとみえるのがファッションの芸術かな。
囚人服をパジャマ化してカラフルにしたような「ミントデザインズ」はこの流れで気に入ったの。 「ソマルタ」はイッセイの光り輝くグレーを引継ぎ魑魅魍魎をした近未来の雰囲気があるわ。 でもイッセイの世界から逃れられない感じね。
「まとふ」の苔や枯木などの自然の無地は日本の美意識にハマり過ぎてるわ。 このような無地の美は裏で考え過ぎでいるから着ていて疲れるとおもうの。 「NAOTO」、「ケイスケカンダ」は世界を絞り込んで見直しをしているけど脱構築にはもう少しかかるわね。 
会場は10台のヴィデオがあったけど面白いので全部見てしまった。 これを見ないと各デザイナーの全体像がよくわからないことも確かね。 展示会名と展示内容がピッタリ以上に合致していて気持ちがよかった。
10名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/26(水) 02:57:32.59 ID:CnkVF/jf0
■府中市美術館
■世紀末、美のかたち
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/seikimatsu/index.html
■ガレやドーム兄弟のガラス世界に浸っていると急にルドン、ゴーギャンそしてドニまで登場するの。 ゴーギャンやドニは場違いにみえるわ。 横串はいくらでも刺せるからキリがないけど、世紀末に生きた人たちを強引に結びつけようとしている感じね。
ルドンとゴーギャンの宗教感の相違、ドニの家族愛の優位など差異のほうが目立つようだけどどうなのかしら?
ガラスに戻るけど、草花や昆虫は人間からみて相容れない生き物に描いていて何回みても飽きが来ない。 北澤美術館はちょっと遠いいからこのように近くで頻繁に作品を見れるのはいいことよね。
ところでキャプションの文字が小さくて観客は読みづらいようだったけど大きくしてほしいわ。 小さいと緊張して文字を読むので心身が作品から一度離れてしまう。 これで感動が少なくなってしまうからよ。
11名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/27(木) 03:49:50.06 ID:j5a84kL30
■山種美術館
■知られざる歌舞伎座の名画
http://www.yamatane-museum.jp/exh/exh/doc/110917jp.pdf
■(株)歌舞伎座や(株)松竹が所有している作品の展示である。
劇場はもちろん会長室、貴賓室、楽屋などに飾られている絵、
それに松竹大谷図書館の資料が展示されている。
芝居の切り口以外からも集めているのでテーマがバラけていて楽しい。
楽しいのはしかし別に理由がある。 
画家は歌舞伎大好き、役者は絵が大好きという大好き同士の人間関係が表れているからだ。
だから会場は和やかで賑やかな雰囲気がある。
気に入った作品は鏑木清方の「さじき」。
この作品は芝居が好きになっていく途中の絵である。
画中の二人はまだ芝居の不思議さをどうしてよいのかわからない。
そして小林古径の「犬」はイヌ好きならひと目見てわかるはずだ。
速水御舟「花の傍」のイヌはオッパイが三つあるが古径のより劣る。
川合玉堂「早春漁村」の海の色は冷たくてブルッと来る。
歌舞伎ファンならもっと発見があるだろう。
12名無しさん@お宝いっぱい。:2011/10/29(土) 00:05:56.14 ID:yr3zOpGX0
■逆さ撮り博物館U
■パンチラ逆さ撮り
http://blog.livedoor.jp/upskirt/
■パンチラ・逆さ撮りにこだわった画像や、レアなトイレ盗撮動画などが掲載されています。
13名無しさん@お宝いっぱい。:2011/11/02(水) 20:34:41.95 ID:i/djN73k0
■サントリー美術館
■南蛮美術の光と影
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/11vol05/index.html
■美術的な感動は少なくむしろ歴史的な関心が主題の展示会です。 観客もキリストやその歴史に興味のある人が多そうでした。   16世紀からの南蛮船来航から17世紀の鎖国までの流れが一望できます。
キリシタンの火あぶりや斬首の絵は漫画のようですが当時の状況がよくわかります。 副題に「泰西王侯騎馬図屏風の謎」とありますが謎がなんなのかよくわかりません。 エックス線をあてて下描きの様子がわかっただけでは謎とは言えないとおもいます。
謎は驚きがなければいけません。 このような意味深なタイトルを出さないとキリストに興味がない一般客は来ないのでしょう。
14名無しさん@お宝いっぱい。:2011/11/05(土) 05:06:38.77 ID:5fm2mFRs0
■東京国立博物館・平成館
■法然と親鸞
http://www.honen-shinran.com/
■南無阿弥陀仏と声に出すことで極楽浄土へ行くことができる。 この単純明快さが生きとし生けるものには必要なのね。 生き物が持っている奥深い大切な場所へ卒直に届くように感じるわ。
それは死の恐怖を克服することもできる。 死は意味なのよ。 生まれてきたことも後から意味づけし、死も死ぬ前に意味づけている。 これを無化するのね。 なぜなら生き物は意味で生きているわけではないから。 法然って革命家だわ。
入口近くは混んでいたけど第二会場は空いていて作品も疎らだった。 第一会場作品を後方へ移せばもっと落ち着いて観られるはず。 会場出口の「早来迎」は誰をも忘れないという想いが表れている作品ね。 法然と親鸞を締め括るにはベストな絵よ。
15名無しさん@お宝いっぱい。:2011/11/06(日) 23:23:31.17 ID:MM4fIybW0
■国立西洋美術館
■ゴヤ、光と影
http://www.goya2011.com/
■室内画の人物は性格まで読み取れるけど、室外の人物は愛や喜びや憎しみをそのまま当てはめた普遍的な顔しかしていない。
「日傘」「洗濯女」などの山々や木々の風景は他画家の借り物にみえるわ。 これが人物に影響して人形のようになってしまったのかしら? ゴヤは自然や自然の中の人間に無関心なのよ、きっと。 
「光と影」が副題だけど光は不安な重たさが有り影は具体すぎる感じね。 でも気に入った絵は「日傘」よ。 SF的な風や光や空気を感じるの。 人形のような顔はP・K・ディックの小説にでてくる人造人間ね。 もちろん「着衣のマハ」もいいけど。
素描・版画が多いと疲れる。 「法然と親鸞」を観たあとに寄ったから尚更ね。 どちらも優に2時間半はかかってしまった。 でも疲れの真の理由はこの展示会も宗教の影響が強いためよ。 キリスト教も法然のように簡潔明瞭にしてほしいわ。
16名無しさん@お宝いっぱい。:2011/11/30(水) 19:59:09.25 ID:cu6UmZSw0
■キャノンギャラリーS
■ノスタルジックな道−ルート66−
http://cweb.canon.jp/gallery/archive/sakurai-route66/index.html
■あの格好いいルート66の道路標識がなければどこの道だかわからない。 中西部のどこにでもある風景だ。 いつもはジックリとディテールを舐めるのだが今回は作品に近寄る気になれない。 奥に何かあるような写真には見えないから。
ウェスタン・スピリットを感じるのは老カーボーイ達が酒場で世間話をしている何枚かの作品だ。 他は、ルートがより南に外れるが、ヴェンダースの「パリ、テキサス」の世界に近い。
無害な「イージーライダー」だけが走っている。 「怒りの葡萄」のマザー・ロードはもはや写真では撮れないほど洗い流されてしまったようだ。 ひょっとして昔からそんな道は無かったのかもしれない。 ともかく標識だけは格好いい。
17名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/01(木) 22:52:05.54 ID:kfHz2/910
■ポスターハリスギャラリー
■あゝ荒野−森山大道写真展−
http://www.terayamaworld.com/museumnews/kouya_misawa_a4_11.2_02.jpg
■「あゝ荒野」は今回戯曲本が出版され現在上演もされている。 その関連?の寺山修司と森山大道のコラボ展のようである。 展示会の原本も2005年に発売されているのを知った。 場内にその作品が並べられている、寺山の短歌とともに。
会場はマンションの一室で作品をジックリみるには息苦しい。 森山の60年代の写真は寺山の世界によく似合う。 というより誰を持ってきても合いそうだ。 理由として森山の若き年齢が60年代に「一致」したから。 時代と走れることはそう滅多に来ない。
   「公園まで嘔吐せしもの捨てに来てその洗面器しばらく見つむ」
視覚、嗅覚、そして洗面器を持っている重みまで筋肉に伝わってくる。 読者の肉体が総動員してしまう歌だ。 言葉が身体化するこの感覚と、森山の写真が持つ確かな存在感と共鳴することがコラボかもしれない。 ちょっと汚かったから、もう一つ・・
   「わが切りし二十の爪がしんしんとピースの罐に冷えてゆくなり」
18名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/03(土) 18:20:05.10 ID:xMn4L8E40
■東京都現代美術館
■建築・アートがつくりだす新しい環境−これからの”感じ”−
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/129/1
■建築家が30人近くも集まると作品は寄せ集めで方向はバラバラに見えてしまうわ。 これが「これからの感じ」なのかしら? ビデオも10本近くあり、しかも最初が原広司の40分ものの禅問答だけどこれでは鑑賞方法が最初から崩れてしまうわね。
SANAAの企画だから「ロレックス・ラーニングセンタ」の模型で始まり映像で終わっているの。 映像はW・ヴェンダースが手がけてるけど広告のような感じ。 「・・私の存在の形は継続的な現前・・」と肯定も否定もしていないところがこの建物の特徴ね。
気に入った作品は「エイト・スプルース・ストリート」。 この目眩は最高ね。 さすがゲーリー。 でも他作品との関係がわからない。
誰のための展示会か?がいつも頭を過ぎるわ。 来るべき「人間性」を求めるにはあらゆる冗長性が必要かもしれないけど、これでは一般客は美術館に来ないわね。
19名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/04(日) 09:30:34.28 ID:uAW/wuh/0
■ブリジストン美術館
■野見山暁治展
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/
■初めて知った画家です。 心象風景画のようです。 残念ながらツマラナイ絵ばかりです。  「誰も知らない」「なにも言わない」「もう時間がない」「誰にも負けない」「黙っていよう」「いつかは会える」・・・など、題名をみても人生彷徨っている感じです。
1990年代までは「自然の本質を突きつめる」とありましたが多くの雑音を抱えてしまったのではないでしょうか? 2000年代は「構成や形態から解放された」とありました。 赤色系も多くなり明るさがでているようです。 少しほっとしました。
20名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/05(月) 22:30:25.83 ID:ePOqiHjM0
■出光美術館
■長谷川等伯と狩野派
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
■対屋事件や探幽の陰謀など面白いコラムで煽っているようだが、互いに切磋琢磨するから競合他社の存在は貴重だ。 等伯の絵画への探究心、経営戦略への位置づけなどは展示話題以外でも多いように予想できる。
等伯は3作品が展示されているが、強敵永徳の「鷲捕兎図屏風」と比較しても動物の生き活きさ面白さはこれを上回る。 また長谷川派と狩野派の「波濤図屏風」や「藤棚図屏風、麦芥子図屏風」などを比較して観るのは楽しい。
長谷川派がやまと絵に傾倒していったのも今回知った。 「柳橋水車図屏風」はちょっと硬さがあるが、「宇治橋柴舟図屏風」などは自然物をもっと取り込めば曼荼羅に近づく面白さもでるはずだ。  作品は全24点、散歩ついでの規模で観やすかった。
21名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/14(水) 23:54:23.21 ID:hHe0z7fj0
■東京都写真美術館
■ストリート・ライフ
http://syabi.com/upload/3/1448/street_20life.pdf
■英3人・仏2人・独2人、計7名のヨーロッパ・ソーシャル・ドキュメンタリー展らしい。 見応えのあるのは英国3人の作品である。 初めて聞く写真家だが19世紀後半のロンドンとグラスゴーの産業革命下の底辺の人々、街並みが写しだされている。
背景にある救貧法や慈善事業などの社会福祉までも思い出してしまう近代資本主義社会総動員のリアルな作品ばかりだ。 まさに「見るもの以上のものが写っている」。
これに比して仏・独はお馴染みのアジェやブラッサイ、アウグスト・ザンダーで作品はより「芸術的」である(ハインリッヒ・ツィレは素人写真家のようにみえる)。 この差は写真家の個人的な資質や生活環境、撮影目的の違いも大きいのだろう。
独仏も英国のレベルにあわせていたら19世紀後半のヨーロッパはより深みを持ったはずである。 ソーシャルとは何かあらためて考えてしまった。
22名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/15(木) 05:32:51.90 ID:/11vaG2v0
■板橋区立美術館
■池袋モンパルナス
http://www.itabashiartmuseum.jp/art/schedule/now.html
■館入口に「不便でゴメンネ」の垂れ幕がかかっているけど区立では一番不便よね。 市立も入れると府中市美術館と同じ不便さかな? 近くの駅からバスに乗らなければいけない、しかもバスは1時間に2、3本しか無いところがネ。
なぜ1930年頃に画家たちが池袋周辺に集まったのか? それはアトリエ付き賃貸住宅が造られたから。 これが正解なのか今もわからないけど、靉光・麻生三郎・松本竣介・福沢一郎や初めて聞く画家たちがこの地区に出入りしていたなんて知らなかった。
展示されている作品は、たとえ戦争が背景にあっても、どれも希望が感じられるわ。 お互いの日常生活まで入り込んだ団結力の強さが希望を失わなかった理由だと思う。
今ではこの地区を歩いても副都心外側の見馴れた住宅街の風景しか残っていないけど、パリと違ってこのような身近な歴史を積み重ねて街の姿を作っていくことは広くて平面的な東京には必要ね。
23名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/16(金) 19:20:16.63 ID:9FoD6HOf0
■横須賀美術館
■島田章三展
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/945.html
■安井賞受賞を含め欧州留学前後が一番生きている。 留学中のパリのデッサンも伸び伸びしている。 しかし留学後「キュビスムを日本人の言葉で翻訳する」のを課題にしてしまい自身を縛ってしまったようだ。 鳥を描くのもこれから「解放されたい」からである。
この中でコラージュが面白い。 本人も「画布に置いたら決定される・・、作品がとても早くできあがる・・」と言っているように、選択や判断の多いコラージュは生涯の課題を忘れることができたのだろう。
この美術館は三浦半島の端にあるからけっこう遠い。 島田章三展だから行く決心がついたが並の企画展なら諦めがつく遠さだ。 しかしここへ来て海を眺めると解放された気分になれるからいい。
24名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/17(土) 07:48:50.52 ID:WdnQsc7A0
■東京都写真美術館
■写真の飛躍
http://syabi.com/upload/3/1450/2011_012_a.pdf
■写真家5人の新作です。 写真の根源的手法を身体を通して再考するのがテーマのようです。 背景にあるのはIT技術を駆使した画像処理の格段の進歩です。 しかし原点を再考するというよりこの背景にあるものへの些細な戦いにみえました。
この館には珍しくビデオで西野壮平と北野謙の作成過程を上映していました。 「DIORAMA MAP」の劣化版は観光地図などでよく見たことがあります。 また「OUR FACE」の近い方法としては画像処理の普遍顔作成でお馴染みです。
このビデオではこれをハンドメイドとして強調していることです。 つまり手間隙かけて多くの人や多くの時間をかけて作成した作品だということをです。 これで微妙な表現や感性を提示しても未来への展望が開けるわけではありません。
春木麻衣子のように「想像」するほうがつかの間の明るさがあります。 写真の飛躍は可能なのでしょうか?
25名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/18(日) 01:05:26.78 ID:GgHdrQkS0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■セガンティーニ
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
■冷えていて乾いた空気、肌を刺すような光。 「アルプスの真昼」は空間が響き渡るような明るい絵だ。 しかし凝縮した粘り気のある山々は清楚で静けさのある自然ではない。 高い山へどんなに逃げてもヨーロッパという意味ある重みがつきまとっている。
だから日本の風景画を見た時のような開放感は訪れない。 しかも晩年は象徴主義に向かうからなおさらだ。 アルプス三部作、生-自然-死、は写真展示だったがわかり易い絵だ。 背景に輪廻の思想があるからだろう。
場内のビデオで実際のアルプスが映し出されていたがやはり日本とは違う感じだ。 スイスへ行ってトレッキングでもしないと本当のアルプスの真昼はわからないのかもしれない。
26名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/20(火) 22:57:42.58 ID:Ql8vXwsC0
■東京都写真美術館
■見えない世界のみつめ方
http://syabi.com/upload/3/1452/2011_013_a.pdf
■世界を新しい方法で分節化すると新しい認識が可能になる3例、オーサグラフ、コーポラのスーパーアイ、VIT2.0が展示されている。
オーサグラフは新しい世界地図のようね。 日本を中心とした場合のアフリカや南アメリカの傾いた形は、地球が球だったことを思い出してしまう、大陸間の距離が真実い近づいているようにみえる、国間の関係が新しく見えてしまう等々、素晴らしい地図だわ。
スーパーアイは対象物の空間位置を記述し処理するシステムらしいけど、展示作品は数値がむき出しになっていて熟されていない感じね。 VIT2.0は対象物のある属性を抽出し拡大して認識する方法みたい。 でも作品はフリーズして動いていなかったの。
オーサグラフ以外は作品が中途半端。 もっと展示をわかりやすくしてね。 ICCはずっこけたし、コダックは倒産状態、富士フィルムは化粧品や薬に進出の時代だから、そろそろ写真美術館も衣替えが必要かな。 今回のようなテーマを充実してほしいわ。
27名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/21(水) 20:39:35.00 ID:/IMvRqIA0
今年のベストを選ぶから展示会名を送ってちょうだい
28名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/22(木) 02:09:16.36 ID:zYiJrDA50
■東京国立近代美術館
■ぬぐ絵画−日本のヌード1880-1945 −
http://www.momat.go.jp/Honkan/Undressing_Paintings/highlight/index.html
■春画や混浴の文化があるのになぜヌード絵画は騒ぎ立てるのか? 展示は黒田清輝から萬鐵五郎へと続くがこのあたりまでは面白い。 ヨーロッパ思想としての人体とは何かがハッキリ説明されていて日本文化と比較できるからだ。
しかし次の裸を壊したり、恋したり、作りなおすとボヤけてくる。 普段あまり見ない古賀春江や熊谷守一を持って来られてもどうもピンとこない。 最後の小出楢重や安井曾太郎はもはや個別のおもしろさだ。
ここで出口になってしまう。 中途半端な終わり方にみえた。 最後のまとめでもあれば。が打てたのに。 でもヌードだから文句は言えない。
29名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/23(金) 18:15:20.73 ID:ap5Ixv2N0
■森アーツセンターギャラリー
■歌川国芳展
http://www.roppongihills.com/art/macg/events/2011/12/macg_kuniyoshi.html
■400点もの作品をジックリみれて満足だわ。 天保の改革で美人や役者、遊女が禁止になり、子ども絵や動物画へ興味を広げたのはさすがね。 やはり危機に強くなきゃだめね。
気に入ったのは水滸伝や武者絵シリーズの若いころの作品よ。 洗練されてないけど細かい中に力強さがあるわ。 美人画が健康的と言われるのは多分鼻筋が通っている涼しげな顔をしているからそのように見えるかもね。
国芳の全貌と江戸末期の庶民の生活が見える素晴らしい展示会だった。
30名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/24(土) 11:24:31.67 ID:TeYjCoCa0
>>27
なんだ、偉そうに。
何様だよ?
31名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/24(土) 12:33:54.11 ID:yYaROEPL0
■東京国立近代美術館
■ヴァレリオ・オルジャティ展
http://www.momat.go.jp/Honkan/Valerio_Olgiati/his_architecture/
■1/33の白い作品模型、画面で見る写真、影響した歴史建築写真の3点セットで展示されています。 ぶ厚い材料を使ったゴッツイ作品でなぜかおもしろさと懐かしさがあります。 日本的繊細さの反対にある建築物です。
作成にあたって影響した歴史建築の写真がとても効果的です。 これをみて建築家が何を考えていたのかを想像するのが楽しい会場です。 そして模型を見る。 実際の写真を見る。 この3点セットで作品が意味ある姿として再現できます。
「観客の感情に強い印象を与えるために展示では書き言葉は不要だ」と作者は言っていますがその通りです。 展示会でキャプションや解説で感動が薄れてしまう場合がよくあります。 知識は増えるが感動が減るような展示は面白くありません。
32名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/25(日) 23:53:25.28 ID:6EnqP4jl0
>>>>>  2011年展示会ベスト・テン  <<<<<

・佐藤忠良-ある造形家の足跡-・・・・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/96
・建築家白井晟一−精神と空間−・・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/131
・倉俣史朗とエットレ・ソットサス展・・・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/139
・平山郁夫と文化財保護展・・・・・・・・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/177
・フェルメール「地理学者」とオランダ・フランドル絵画展・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/178
・ワシントンナショナル・ギャラリー展・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/360
・モーリス・ドニ・・・・・・・・・・・・・・・・・・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/750
・川上音二郎・貞奴展・・・・・・・・・・・・http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gallery/1285217664/849
・感じる服考える服−東京ファッションの現在形−・>>9
・歌川国芳展・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>>29

*並びは開催日順
*選出範囲は当スレと「美術鑑賞」板の「展示会の批評・感想を!(その1)」に書かれた作品が対象
33名無しさん@お宝いっぱい。:2011/12/30(金) 00:59:41.41 ID:wzYMntdO0
■BUNKAMURAザ・ミュージアム
■フェルメールからのラブレター展
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/11_loveletter/index.html
■「手紙を書く女と召使」の模造紙のような白い衣装、深みのあるテーブルクロス、床模様は素晴らしいわ。 修復前の「手紙を読む青衣の女」の青ではやっぱりだめよね。 でもフェルメールはどういうわけか感動したことがないの。 いい絵だけど。
手紙と厳格なプロテスタント市民の生活、商業国としての公証人や弁護士の活躍の三つがテーマ。 ほんとうにこのような手紙のやり取りをしていたのかしら? 諺や格言が混じっているようだし市民へのプロテスタントの影響力がわからないと読み誤るかも。
今回は3月の「地理学者」の展示と比較してダイナミックに欠けるわ。 手紙はプライバシーがあるから閉じられた世界になってしまうのも理由かも。 そしてシュテーデル美術館は別格だもんね。 でもこの師走にフェルメールに3点も出会えて幸せよ。
34名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/01(日) 08:12:58.31 ID:ezn3/oou0
あけましてオメ
35名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/06(金) 23:02:11.84 ID:tIYUhfcF0
展示会の批評・感想を!2
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gallery/1318431343/
36名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/07(土) 20:43:33.60 ID:M9t8llWs0
■横浜美術館
■松井冬子展
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2011/matsuifuyuko/outline.html
■キャプションの説明は凝り過ぎていて作品より作者の補足のようである。 作者は精神疾患の世界に深入りしているのか? 「世界中の子と友達になれる」を信じたことにより現実世界へ進めなかったのがこの世界だ。
「体の捨て場所」から後半は肉体が善悪の根源だと遠回しに言っているようにみえる。 しかも子宮を持つ者の強さを絡めているのでより複雑だ。 「九相図」は鎌倉時代から、そして「無傷の標本」は1億年前から続いている生き物の定めである。
気に入った作品は上記の3点だが、「世界中の子と友達になれる」は会場入口にあった2004年版のほうが衝撃があった。 しかし作品に漂う言葉や意味を探らなければならない観方を強いるのは疲れる。 さらに解説が輪を掛けていたから余計だ。
37名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/08(日) 00:32:41.60 ID:IZ5H+zJX0
■そごう美術館
■後藤純男展
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/12/0102_goto/index.html
■雪は水分を含んでいてとても重たい。 桜や紅葉も、明るい色はみな重たさがある。 気持ちも重たくなる感じだ。
脂が乗ってくる直前の1970年代の黒緑に金色の「万鐘宝生」や「残照」は締まりのあるいい絵である。 これが一皮剥けて金色がより映える「旭光禁止城」や「鹿苑寺庭園」の鮮やかな緑に変化する頃までは作者の脳味噌も冴えわたっている感じだ。
遡るが60年代の北海道の岩山や滝、木々はしっかりと組み立てた抽象画をみているようである。 雪を描いたデレッとした締まりのない後半の絵からみると想像できない。
晩年の夕日が充満している中国農村の建物は楽しく描いているのがわかる。 起伏のある画家にみえるが画業60年だと揺れはあたりまえかもしれない。
38名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/09(月) 05:44:38.28 ID:VrbZIJ+W0
>>36 解説を読まなければいいのよ でもあれば読んでしまう そしてあとで後悔するのね
39名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/12(木) 20:57:26.61 ID:RZS0le7N0
■東京都写真美術館
■今日と明日の間で
http://kyo-asu.com/
■観ながら熊川哲也を思い出してしまいました。 両人の差異は他人とのコミュニケーションの質の違いです。 資本主義の時代を生きていく限り、他人とのコミュニケーションを通して職業上特に戦略上重要な決定をする必要があります。
大分文化会館で「舞台から客への、客から舞台へのコミュニケーションが・・」と言っていますが今一番求めるものとは違うはずです。 だから「空白に落ちた男」で小野寺修二と「アポクリフ」でシェルカウイと本当の話し合いは無かったのではないでしょうか?
「時の庭」や「今日と明日の間で」は首藤の長所を生かした踊りです。 新作は素晴らしいです。 振付が中村恩恵ですが新作の話などが彼女から聞けなくて残念でした。 前回の「ソネット」でも首藤を引き立てていましたから良き相棒のようです。
しかし今の首藤には戦略の構築が必要です。 中村恩恵とは違った世界の相棒も増やす必要があります。 「夢中になって打ち込んでいけば」でも良いのですがまだ十分に間に合います。
40名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/14(土) 02:27:23.85 ID:x1a7YDvy0
■原美術館
■ジャン=ミシェル・オトニエル:マイウェイ
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
■オトニエルのガラス玉って日常風景に、黒光りする「黒は美しい」さえも、違和感なく親しみを持って溶けこむもんね。 勾玉や濃いオレンジや緑色の作品は少しドギツイけど温かみのある硬さを持っているわ。 赤道直下の植物のようね。
でも硫黄や樹脂、鉛を素材とした作品はガラスとは違う作者が作ったようにみえる。 「ルアー」の黄色い手も、手に持つ物も苦悩がみえる異様さだわ。
90年前半の硫黄や蜜蝋のオドロオドロしい作品から、90年後半からのガラスの澄み切った世界への作者の変身はもとても興味を持ってしまう。 それは硫黄もガラスも素材に込められた作者の人生への思いが伝わってくるようだから。
パリ・ポンピドーの回顧展が盛況だったのも肯けるわね。
41名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/15(日) 09:07:17.01 ID:SPu/R0S50
■損保ジャパン東郷青児美術館
■日本赤十字社所蔵アート展
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
■展示は赤十字の歴史、戦前の所蔵品、寄贈された所蔵品で構成されている。 今回は全所蔵100点のうち50点が対象である。
はじめに赤十字社の歴史と関連作品が簡素にまとめられている。 ソルフェリーノのアンリー・デュナンが日本では西南戦争の博愛社に該当していることが述べられている。 戰前の所蔵品では藤田嗣治の「佛印メコンの廣野」がいい。
所蔵の大部分は寄贈によるものらしい。 有名画家も多い。 多くが小粒の作品であるがどれも落ち着きがある。 気に入ったのは鈴木信太郎「椅子にのる人形」、荻須高徳「僧院の回廊」、結城天童「爛漫」、常磐大空「長安の女」などなど。
初めての絵なので楽しく観られた。
42名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/20(金) 19:25:26.46 ID:iXBg9PDH0
■三菱一号館美術館
■ルドンとその周辺
http://mimt.jp/redon2012/
■岐阜県美術館はルドンをこんなにも所蔵していたんですね。 「ルドンの黒」の多くはどこかで観た記憶がありますが、1860年代の作品は初めてです。 この頃の木々や馬・人物の肩が広く角ばった線は青年時代の頼もしさを持っていますね。
「色彩のルドン」の最初の頃はさっぱりした孤独感がありますね。 「騎馬兵の戦い」など何枚かの明るい茶と水色もそうです。 次にはルドンと影響し合った画家が展示されています。 モローはわかりますがゴーギャンも関係しているとは知りませんでした。
この中でマックス・リンガーの「手袋」は面白かったです。 ローラースケートをしている絵は特にです。 目玉の「グラン・ブーケ」ですが大きくてビックリです。 しかしこの展示でルドンの多くを知ってしまい神秘性がなくなったのは悲しいですね。
43名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/21(土) 05:15:59.85 ID:/Pew/sXQ0
■出光美術館
■三代山田常山
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/highlight.html
■急須はどの家にもあるから親しみが湧く。 展示の急須はしかしどれも小さい。 材料が紫泥でできているのはミルクチョコレート、烏泥はブラックチョコレートで出来ているようにみえる。 だから茶を入れた後、急須も茶碗も食べてしまいたいようだ。
朱泥の急須は竹の取っ手が似合う。 蓋と本体が別材料の蓋黒は現代的だ。 注ぎ口・把手の付け根が指で押した後の急須は面白い。 南瓜型はずんぐりしていて暖かみがある。 常滑自然釉の鎌倉形は武士のようだ。
ところで初代、二代の作品はひとつも出品されていない。 三代と比較をしたかった。 急須で人間国宝になれるとは茶の文化もたいしたものだ。
44名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/22(日) 16:41:17.94 ID:n8fwzcFE0
■TOTOギャラリー間
■長谷川豪展
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex120114/index.htm
■会場の屋上に石巻市の幼稚園に寄贈する建築作品が展示されているの。 大部分の展示物は終わったら壊してしまう。 これはもったいない。 だから出展作=本物だと作者も観客も本気が出るということね。
でも幼児はこの建物で遊ぶかしら? 自分の幼児時代を一生懸命思い出したけど疑問符がつきそう。 階段のある垂直より穴蔵のような水平のものが良くない? ともかく園児の行動が楽しみだわ。
個々の住宅は壁・窓・階段どれもすっきりズレていて気持ちがいいわ。 このような建物に住んでみたいものね。 想定外の体感が得られるとおもうの。
でも楽しそうだけど住む家族の関係を言葉で解決しようとしているようにみえてしまう。 肉体が持っているドロドロしたところを発散できない建物のようだけど・・。 考えぬかれていてしかもシンプルだけど見れば見るほど難しい建物だわ。
ともかく一度住んでみないと分からないのが今回の結論ね。
45名無しさん@お宝いっぱい。:2012/01/31(火) 20:28:23.17 ID:+cry6u7Z0
■国立新美術館
■野田裕示展
http://www.nact.jp/exhibition_special/2011/noda/index.html
■色・形・塗などが物質的・触覚的そして有機的にまとまっていて調和ある詩のようだ。 灰・紫・赤そして鶯、どれも落ち着いた色で静かな感動が押し寄せてくる。 作成中のビデオをみたら塗りとグラインダーで削る繰り返しでこの色を出しているのがわかった。
酔っぱらい評論家などの解説もところどころに掲示してある。 この道で飯を食っている人たちはカンバスの凹凸がとても気にかかるようだ。 この展のために作成した「WORK1766 」について綿布の厚さを意識しての遠近表現を作者も話していた。
しかし絵で飯を食っていない観客にはこの程度のカンバスの凹凸を論じるのはつまらない。 そしてこのような些細なところでループをしてしまい作品に停滞感も出てきている。 次への一歩を進める時だ。
46名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/02(木) 22:57:44.44 ID:2XTifN/z0
■国立新美術館
■DOMANI・明日展
http://domani-ten.com/
■未来を担う美術家たち8人の作品展である。 塩谷亮の写実絵画の何枚かが気に入る。 「朝の情景」は位置関係から来るのか観ていて目眩がする作品である。
津田睦美は19世紀末からのニューカレドニアへのニッケル採掘の日系移民をテーマにしているが初めて知った。 スライドショー「ニューカレドニアの日本人」(9分)が上映されていたが、写真の持っている情報量の質と量に納得。 当時の風景が蘇ってくる。
阿部護の工事現場から持ってきたような鉄のドラム缶やコイル巻は置いてあるだけだが計算され尽くしているように見える作品である。 児嶋サコのネズミは人間と同じ哺乳類を意識した絵だ。 ・・・。
感動するような作品は無かったが、ともかく未来を担ってくれ。
47名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/10(金) 23:04:02.53 ID:T89dKqrl0
■石子順造的世界
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/ishiko/index.html
■彼の仲間というか同志の作品が展示されています。 赤瀬川原平が展示会タイトルを書いていますから顔ぶれが想像できます。 池田龍雄、中村宏、横尾忠則、中西夏之、高松次郎・・。 白土三平、水木しげる、林静一・・。
つげ義春の「ねじ式」全原画が展示されていたので久しぶりにジックリと再読しました。 昔のマッチ箱を並べて見ると日常生活の美が表現されていて納得します。 銭湯の富士山のペンキ絵も生活の中の壮大な風景ですね。
「毒にも薬にもならないものが価値や意味を持つわけがない」。 「絵をみるという約束事から解放したい」。 過激な言葉が次々登場しますが、美術→漫画→キッチュへと感心が移動したのは美術も漫画も体制に組み込まれていってしまったからでしょうか?
評論家の展示会でしたが現代との繋がりがよく見えませんでした。 既に50年経つのですから総括の章があってもよかったはずです。 どちらにしろ絵を前にしての約束事から解放しようとするパワーは沢山貰って来ました。
48名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/13(月) 19:21:31.46 ID:ewk36fGw0
■汐留ミュージアム
■今和次郎採集講義展
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/12/120114/img/pamphlet.pdf
■自身を見つめ直し豊かな生活をつくりだす為の真の創造をおこなうことが芸術である、と住居・衣服を中心テーマとして総合的な生活学を構築した今和次郎は言っています。
関東大震災で倒壊後のバラックを対象に「バラック装飾社」を創設したり、「考現学」と称しての風俗調査はアッと驚き!です。 「井の頭公園自殺者地図」、「学生食堂の茶碗の割れ具合」、「オシメの文様採集」・・など々。
また19世紀末のロンドン、ニューヨークで登場したセツルメント運動であるソーシャルワークにも建築を通して接近していて活動の広さも桁違いです。 40年間をジャンパーで通したそうですが金正日の姿を思い出してしまいました。
今は石子順造>>47の大先輩にみえます。 今は生活の表側、石子は生活の裏側を歩いた違いがありそうです。 両者が合わさって日常生活に真の深みとコクの芸術性が出るのではないかとおもいます。
49名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/14(火) 18:18:08.57 ID:T0aq/iKA0
■森美術館
■イ・ブル展
http://www.mori.art.museum/contents/leebul/index.html
■描画の線はとても力強くて確信に満ちてるの。 手塚治虫の線ね。 だからグローバル化にも対応できるのかもしれない。 でもこれは沢山の試行錯誤の結果から出てきていることがマーケットプロセスでわかったの。
「嘔吐する犬」の試行版が十数体も置いてあるのをみると犬と嘔吐の関係の凄さが伝わってくるし、白い山と黒い天池の「百頭山」は南北分断の歴史が疼いてくるの。 彼女は努力家で、天才肌ではない。 だから試行錯誤の重みが作品からみえる。
でも綺麗すぎるのが欠点ね。 嘔吐として捨てられたものをいかに作品に戻すかでイ・ブルの未来が見えてくるわ。
50名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/18(土) 00:34:32.34 ID:NnhQnAAE0
■東京国立博物館・平成館
■北京故宮博物院200選
http://www.kokyu200.jp/
■「清明上河図」を諦めても混んでるね。 音声ガイドを利用した24作品はしっかりと観てきた。 これ以外も盛りだくさんのため13時に入場したが結局は閉館時刻まで居てしまった。
第一部の「故宮博物院の至宝」は文句の付けようがないが、第二部の「清朝宮廷文化の精粋」も面白かった。 出品されていた辞典を見ても満州語の翻訳に数集類の言語が載っているのをみるとあらためて多民族国家だと再確認できる。
音声ガイドやキャプションではチベット仏教を含め「多文化の共生」「周辺国との交流」など友好の言葉で溢れていた。 現代政治と絡めたくない中国政府からの要請も強くあったのだろう。 これを除いても故宮博作品の広さと深さには満足である。
51 忍法帖【Lv=1,xxxP】 【Dmuseum1329608717993151】 :2012/02/19(日) 08:45:17.74 ID:CE5KO5540
 
52名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/19(日) 10:20:10.21 ID:/smkyZfw0
■新潟県立歴史博物館
■紙のお金、金のお金(平成23年12月23日〜平成24年3月11日)
http://www.nbz.or.jp/jp/index.html
■古代の富本銭から現代のエラー紙幣まで、古今東西の貨幣を展示。
 HPからプレゼント引換券を印刷して受け付けに出すと、古銭がもらえる。
 面白い企画展だったが、解説文(特に太平洋戦争の時期)左翼的な偏向が見られた。
 主催が新潟日報(社民系)とUX(朝日テレビ=朝日新聞系)だからだろうか。
 歴史学では左右で様々な主張・議論がなされているが、そうした背景を熟知しているはずの歴史博物館が中立性を維持していないのは致命的に残念。
53名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/22(水) 21:25:02.22 ID:Jj5QTp0/0
■そごう美術館
■都の遊び・王朝の美
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/12/0204_hosomipart1/index.html
■なんとパート2が5月からあるようです。 これで?会場の大きさから比して作品はスカスカでした。 細見美術館を初めて知りました。 有名画家も多いのですが作品は小物です。 源順、本阿弥光悦、俵屋宗達、鈴木其一、酒井抱一、伊藤若冲など々。
京都の文化・風俗絵が多くていいですね。 京都に根付いた美術館にみえましたが(?)。 京都住民なら散歩がてらにちょっと立ち寄って、しかも何回も通って、観るのに適した作品群です。 風俗屏風があるので人物を見るには単眼鏡が必要です。
次回のパート2と合わせて一つの展示会にしようと考えているようです。 パート2の方が素晴らしい作品が多いのでは?という期待を持たせる構成になっています。 物理的に可能ならば一回で終わらせても良いはずですが、多々理由もあるのでしょう。
54名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/23(木) 00:25:43.61 ID:BdkAlGFw0
細見美術館は江戸琳派や若冲の重要作品をいくつも持ってる美術館だよ。
2009年には日本橋高島屋で所蔵作品展があったし、去年の千葉市美の抱一展にもたくさん出品してくれた。
55名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/24(金) 17:56:09.86 ID:oMmz8lq60
■東京国立近代美術館
■ジェクソン・ポロック展
http://pollock100.com/
■酒の飲み過ぎで面倒くさくなった。 これでポーリング技法を始めたようにみえるわ。 ドリッピングもスパタリングもその延長ね。 頭を使うオールオーヴァだけはなんとか維持していた。 これが機能していたから作品として成り立っていたのよ。
しかしブラック・ポーリングに向かった時に何故かオールオーヴァを捨ててしまった。 だから後は転げ落ちるだけね。 1945年にクラスナーと結婚してイースト・ハンプトンに農家を買った頃が彼の一番幸せな時だわ。
そして飲酒運転での44歳の事故死は既に決められていたような悲劇だった。 彼は一瞬の間、時代と共に走った。 自身ではどうすることが出来無くても時代が引っ張ってくれる時ってあるのよね。
56名無しさん@お宝いっぱい。:2012/02/25(土) 01:03:55.45 ID:OOJNCW4s0
■ワタリウム美術館
■重森三玲展−北斗七星の庭−
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1111shigemori/index2.html
■東福寺方丈庭園の原寸大?模型が二点あったがとても窮屈な展示だ。 この狭い館では諦めるしかない。 インタビュや約20の庭園紹介を7,8台のビデオで上映している。
三玲は職人のような顔つき、体格である。 ミケランジェロのようだ。 石を扱うとこのような身体になるのか?
「石を自然から切り離せ」、「古典を再現してはいけない」、「力強くなければ面白くない」と彼は言っている。 作品はこれらの困難をクリアしているからさすがである。 襖や天袋・地袋、掛軸なども作っているが石のノリである。 こちらは好みが分かれるだろう。
庭園ビデオを観ているとズッシリと疲れる。 これも石のせいだ。 イサム・ノグチも登場していたが、彼くらいのデカイ体格でないと並の観客は石の重さに耐え切れないだろう。
57名無しさん@お宝いっぱい。:2012/03/02(金) 23:06:17.27 ID:J6OFXz8m0
■早稲田大学演劇博物館
■ピーター・ブルックとシェイクスピア展
http://www.waseda.jp/enpaku/special/2011peter_brook.html
■企画展と聞いて行ったのですがガッカリです。 シェイクスピア常設展に数十枚の写真とパンフレットそして過去の新聞評を飾っただけですから。 3月に埼玉で上演する「魔笛」の一部をビデオ上映していました。 いつもながらのシンプルな舞台です。
「つかこうへいの70年代展」「日活向島と新派映画の時代展」も同時開催です。 つかこうへいは「蒲田行進曲」しか観ていないのでどうも興味がわきません。 大掛かりな企画展と言えるのは日活だけです。 この展示で日活の知識がだいぶ増えました。
松竹より8年も早く1912年(大正元年)に創立して新派の俳優で映画を撮ったのは驚きです。 新派や新劇との関係が深いのでこの館での開催になったようです。 きょうはピーター・ブルックが日活映画に替わってしまいました。
58名無しさん@お宝いっぱい。:2012/03/03(土) 09:44:59.45 ID:trYIk/jI0
■フェルメール・センター銀座
■フェルメール光の王国展
http://www.vermeer-center-ginza.com/
■入場した途端違和感が襲った。 どれも赤みがかった絵にみえたから。 表面は版画のようだ。 多くは本物を見ていないのでなんともいえないが。 慣れてくるといつものフェルメールのようにみえてきた。
気に入った作品は「デルフト眺望」「フルートを持つ女」「ヴァージナルの前に立つ女」の3点。 桃色の雲と輝きのある屋根がいい。 平面から立体へ動く小作品がいい。 窓と人物と壁絵の下手な距離感が現代的でいい。 しかし37作品もみるとゲップが出る。
「RE−CREATE」は複製でもなければ模倣でもない。 画家が描いた時点を再現するのが目的のようだ。 つまり350年前の絵を現前させることにある。 これを再創作と言っている。 これが商売になる時代に入ったことのほうが興味がでる。
フロアガイドになんと館長福岡伸一の部屋がある! 彼とフェルメールの関係がよくわからない。 フェルメールに関しての本も書いているようだ、読む気はしないが。 それより「動的平衡」の次作が置いてあった。 こちらは早く読みたいものだ。
59名無しさん@お宝いっぱい。:2012/03/07(水) 19:31:30.83 ID:/QeCWPWj0
■東京都写真美術館
■幻のモダニスト堀野正雄の世界
http://syabi.com/upload/3/1540/horino.pdf
■初めて聞く写真家です。 入場した途端イエーツやチェーホフ、石井漠や崔承喜でこれはいけると感じました。 実験写真は船や橋などの鉄を対象にしています。 ロシア構成主義の躍動感はありませんが、工業生産物への関心度や存在表現は十分です。
雑誌「犯罪科学」に掲載された写真群は生活の奥へ直進していきます。 「玉川ベリ」は多摩川を散歩する人々→河原の砂利採取で働く人々→人々は内地人(日本人)だが多くは鮮人→1日30銭の日雇い→河原のバラックで生活している様子。釘付けです。
しかし1930年中頃から体制側へ与していきます。 アサヒグラフの表紙を飾った「姑娘の鉄道警務手」「盛装の蒙古婦人」は社会の面白い断片を掬い上げています。 30年代の風景を他写真家と違う分節化をした堀野の作品は印象的でした。
60名無しさん@お宝いっぱい。:2012/03/11(日) 01:16:34.62 ID:2t0b4KZ60
■東京都写真美術館
■フェリーチェ・ベアトの東洋
http://syabi.com/upload/3/1538/beato.pdf
■建物の壁の文様に目が釘付けになります。 写されている細かな部分まで当時の時間を持ったまま止まっているようです。
二昔前の1860年代のインドや中国は微かな懐かしさもあります。 20世紀後半に日本人がインドや中国へ旅行した時そこでみたのは19世紀の建物でした。 そしてソビエト崩壊前後に19世紀の風景は取り壊されて多くは見ることができませんから。
香港や江戸のパノラマ写真はやはり圧巻です。 視野の広さ=量が質に転化するからでしょう。 そして朝鮮とビルマへ彼は足を延ばしています。 これでアジアの全てを俯瞰できたはずです。 今のマンダレー王宮などはハリボテの建物しか残っていません。
ベアトの写真をまとめて観たのは今回が初めてです。 やはり量が質に転化するだけの作品量を観る必要があると確信した展示会でした。
61名無しさん@お宝いっぱい。:2012/03/14(水) 02:55:10.72 ID:b+WG/fy70
■国立西洋美術館
■ユベール・ロベール−時間の庭−
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/robert/
■若かった頃のイタリアが一杯詰まっている人生なのね、ロベールは。 歳をとってからイタリアを思い出す時、そこに彼の青春がピッタリと張り付いているから結局は彼は歳を取れないのよ。 だからいつまでもイタリアから戻った時のままなの。
廃墟や洞窟が暗く重く迫ってくるのかと胸をドキドキさせて上野へ向かったけど明るさと軽さが思っていた以上ね。 それは茶色のサンギーヌの為よ。 ピラネージやサン=ノンのエッチングの黒とは逆だし、そして油絵も水彩画のような質感のある薄味だから。   
当時の市民生活も描かれていて今でいう近未来絵画にもみえてしまう。 出口近くの「アポロンの水浴の木立」は現実と空想がごちゃまぜね。 でも革命へ向かう時代に彼のアルカディアが当時の人々の共感を得たのもわかる気がする。
62名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/01(日) 08:21:32.07 ID:g/RdS2RY0
■国立新美術館
■セザンヌ −パリとプロヴァンス−
http://cezanne.exhn.jp/
■初めて見知ることばかりだ。 セザンヌの故郷がプロヴァンスだったこと、父親が裕福だったこと、彼と自然の有機的な結びつきがとても濃いこと、初期作品は初めて観ること、などなど。 「四季」はセザンヌの作品だとは今も信じられない。
人物画と静物画の部屋ではみる喜びが押し寄せてくる。 「赤い肘掛け椅子のセザンヌ婦人」は素晴らしい。 これは人物画と静物画が融合しているようだ。 服や椅子はもはや静物画である。 スカートの襞を見ていると目眩がおそってくる。
ところで「サン・ヴィクトワール山」はいいとは思えない。 その理由がわかった。 山の多くは晩年の作品だからだ。 晩年の絵は感動が少ない。 これはすべての画家にいえる。 ともかく6月まで開催しているからあと数回は行ってもよい。
63 【33.4m】 電脳プリオン 【東電 77.9 %】 :2012/04/02(月) 22:42:45.40 ID:ybkD9Rv60 BE:101352252-PLT(12079)

10年以上行ってない希ガス
64名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/04(水) 09:13:47.20 ID:qjT6yu490
釜山で新型iPadの発売はされていますか?

シムフリーのiPadが欲しいのですが北京行くくらいなら釜山に行きたいので質問させていただきました。

価格や発売日等も教えていただけたらたすかります。

よろしくお願いします。
65名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/04(水) 19:18:35.25 ID:7i5ANlne0
■BUNKAMURAザ・ミュージアム
■レオナルド・ダ・ヴィンチ−美の理想−
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_davinci/index.html
■「ほつれ髪の女」はいいですね。 髪の先にまで異様な生命が宿っているようです。 ダ・ヴィンチ好みの顔です。 しかし展示目玉が他に無いせいか宣伝のし過ぎにみえます。
同じ系譜の「岩窟の聖母」「レダと白鳥」が展示されていました。 ついでですからこの顔をテーマにしてもっと突っ込んでも面白かったかもしれません。 ところで「レダと白鳥」に会えて幸せです。 足のまわりの花や虫、鳥もジックリみてきました。
ダ・ヴィンチの入門書をそのまま会場に広げたような展示会でした。 たくさんの「モナ・リザ」は春休み用ですね。
66名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/05(木) 06:42:18.82 ID:FkpYSBMh0
■府中市美術館
■三都画家くらべ  京、大坂をみて江戸を知る
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/santo/index.html
■毎年この時期の府中市美術館は、江戸を中心とした日本画の展覧会を開きます。独自企画で気合の入った展示で、毎年楽しみにしてます。
作品全体の質は小粒で特にこれという作品はしぼれませんすが(強いて言えば岸駒の「牡丹に孔雀図」)、東京では余り見る機会がない大阪の絵師作品が見られるのが有難い。15日までが前期で後期になると展示がガラリと変わるので気をつけて下さい。
67名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/07(土) 18:13:56.97 ID:bI+fAfWm0
■ワタリウム美術館
■ひっくりかえる展、2012.4.1−7.8
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1204hikkuri/index2.html
■ヴィデオが11台くらいあったかしら。 チン↑ポムが半分を占めているわ。 なぜ「ひっくりかえる」かわかったの。 それは「スーパーラット」のネズミ狩の場面でエリイがネズミを見てキャーキャー叫んでいるの。 精神的には完全にひっくり返っていたからよ。
「BLACK OF DEATH」はカラスの声を拡声させて車で走るんだけど国会議事堂周辺にいる沢山のカラスが車に集まってくるの。 ヒッチコクの「鳥」のようね。 この鼠と烏の作品が一番面白かったわ。 都会でも狩ができるなんて考えてもみなかったからよ。
でも過激なVOINAや写真のJR、そして福島原発の作品も衝撃力は無いわ。 同じようなパフォーマンスを見せられると観客も慣れてしまうのかもしれない。 鼠や烏は遺伝子を共有する同士ではなくて種が違う理解不能な他者だから面白いのよ。
68名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/10(火) 21:01:21.29 ID:Vnzpfp2k0
■東京都写真美術館
■新しき土、2012.4.7−30
http://www.hara-eiga.com/
■日本の自然が全開している感じね、特に地震と火山が。 それが物語の中にこれでもか!と挿入されているから酷いったらありゃしない。 でも火山の撮影の凄さを見ると世界中でヒットしたのもわかる気がする。
原節子はまだ若すぎる。 16歳という年齢以外でもね。 チラシが原節子オンリーだったから恵比寿まで出向いたんだけど。 一番好きな作品は「わが青春に悔いなし」。 溌剌としていて彼女らしさが出ているからよ。 1950年以降の作品はもうだめね。
それより当時の風景が沢山撮影されていて面白かったわ。 鉄工所や繊維工場、繁華街、帝国ホテル、飲み屋、国技館。 商品名が書かれているネオンや提灯も。 そして全国の有名な観光地。
新しき土とは何かが終幕にわかったの。 それは満州よ。 作品が作られた1937年は日中戦争の幕開け、しかも監督はガチガチのナチス信奉者だから。 戦後の原節子しか知らなかったけど初めて戦時の作品に出会ったのが今回の一番の収穫ね。
69名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/11(水) 22:02:51.05 ID:YcdEWhRz0
■東京都写真美術館
■ロベール・ドアノー、2012.3.24−5.13
http://syabi.com/upload/3/1545/robert.pdf
■「牛乳を買いに行く子供たち」でブレッソンの「ムフタール街」を思い出してしまったの。 戦争という特異点の中では差別化ができないのよ。 だから同じにみえてしまう。 レジスタンス時代の偽造パスポートを作品としてズラっと並べるしかないわね。
内気な性格だったためか初期作品には対象との間に微妙に震える空間が存在している。 これが戦争終結前後の作品を生き生きとさせているのね。 特に二人が収まっているポートレートは面白いわ。
でも撮影場所を友人が探してくるのも写真家としてどうなのかしら? 55年後半以降の作品はツマラナイ。 「パリ祭」も祝祭の異空間が見えなくなっている。 80年代のパリ地区を撮影したのも公務員の仕事だとして責任を転化しているのは情けないわね。
70名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/13(金) 00:37:51.48 ID:Y/QMrP7g0
■イメージフォーラム
■はじまりの記憶
http://sugimoto-movie.com/
■「劇場」の杉本博司は顔も見たことがなかったことを初めて知った。 彼の要をわかりやすく丁寧に紹介している素晴らしいドキュメンタリーだ。 
彼は芸術家にはみえない。 それは事物への接近方法、事物への思いがそこいらにいるオジサンと同じだからである。 時を忘れて生物を顕微鏡で天体を望遠鏡でみるときの興味を持って、少しばかり緻密で感性を研ぎ澄ましている仕事人である。
しかし思いは無機物から有機物が発生する過去へ遡る。 作品はすべてこれに集約していく。 神は無機物から有機物に転換する<気配がある>時に現れる。 剥製が生き物に変わる「ジオラマ」や「肖像」も、そして「海景」や「放電」もこの気配を持っている。
彼の作品に感動する理由がここにある。 生物は40億年前の無機物から生まれた始まりの記憶を持っているからこれに感動するのだ。
71名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/14(土) 00:15:52.59 ID:N5AHkdDk0
■原美術館
■ハダカから被服へ
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
■桜吹雪の中を御殿山に登る。 最初の部屋には鏑木清方風の「千人針」、ダゴティの「女性背筋図」などがロラン・バルト並の解説とともに飾ってある。 展示会名も文学的である。 これは期待できそうだ! ・・しかしその後が続かなかった。
原始人や歴史人物の解説が月並で作品を錆びつかせている。 現代ファッションも同じである。 この文学的テーマをまったく消化できていない。 今回は具体的言語的すぎた感がある。 バルト好きの杉本博司でも息切れのようだ。 
またこの館は私邸だったため展示が難しい。 廊下も狭いし部屋も狭い。 朝香宮邸に漂っている部屋のリズムも無い。 解決するためにレストランを無くすのも一案だが。 作品数の制約から毛色の違うアルミニウムや能装束を省くと分かりやすくなったろう。
72名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/14(土) 09:33:58.34 ID:qBKQO21G0
■星と森の詩美術館
■刀匠 天田昭次展/星襄一《星》の版画展(2012.4.1〜6.3)
http://www.neptune.jstar.ne.jp/~hosimori/
■のどかな山村の奥地にひっそりと建つ美術館。残雪で遊水地の散策路は閉鎖中。
 日本刀の清冽な美しさや、星を題材にした版画の多様さに面白さを感じた。
 100uくらいの小さな美術館だが、客足も少なく落ち着いて鑑賞できる。
73名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/14(土) 17:02:36.89 ID:qBKQO21G0
■池田記念美術館
■中山正 スーパー木版画展(2012.3.30〜4.20)
http://www.ikedaart.jp/
■豊かな色彩の少女、颯爽とした躍動感の馬や蝶を題材にした美しい木版画。
 常設展ではベースボールマガジン社の創設者・池田恒雄氏にちなんで野球の展示品が多い。
 また、何故か小泉八雲の展示もあった。まとまりには欠けるが、閑静で広々とした美術館。
74名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/15(日) 02:47:44.23 ID:GjISgK7s0
■東京国立博物館・平成館
■ボストン美術館・日本美術の至宝、2012.3.20−6.10
http://www.boston-nippon.jp/
■浮世絵が出品されていないのは「浮世絵名作展」を去年開催したからでしょうか? 2年前の森アーツセンター「西洋絵画の巨匠」展は素晴らしかった記憶があります。 質と量の伴う展示が多いボストンに、圧倒され通しです。
絵画以外特に着物を多く出品できるのも底力が有る証拠です。 そして今回、「蕭白といえばボストン」の言葉を初めて理解できました。  「雲龍図」の口の周りの髭だとか爪の回りの毛の描き方は漫画のルーツに出会ったようです。  
「吉備大臣入唐絵巻」は空間と時間の空白が生かされていて面白いですね。 これも漫画です。 ぎっしり詰まった「平治物語絵巻」よりホンワカした気持ち良さがあります。 
気に入ったのは土佐光起の「王昭君図」。 親しみさが有り顔も最高です。 そして快慶の「弥勒菩薩立像」。 どこか人間の思いを持っている顔です。 光琳の「松島図屏風」は期待していたのですがイマイチでした。 光琳には大事な何かが不足しています。
若冲を含め漫画的要素の濃い作品が多いですね。 フェノロサやビゲローは漫画を楽しむノリで作品を収集したのかもしれません。 二人が戦後の日本漫画をみれば平安時代からの日本文化の痕跡がちりばめられていると言うでしょう。
75名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/16(月) 18:25:52.16 ID:KUaisgcK0
76名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/17(火) 20:37:51.55 ID:X2YP6W7N0
■森アーツセンターギャラリー
■ONEPIECE展、2012.3.20−6.17
http://onepiece-ten.com/
■小学生高学年が読者だとおもっていた。 しかし会場は大学生前後が多い。 冒険と仲間がテーマだから読者層が広いようだ。
展示は原画が大部分だ。 色付きは素晴らしい。 茶色系が多く暖かみがある。 近年の画は背景に沢山の物が描かれているので長くみていても飽きない。 最初のシアタービデオは白黒だが立体感もあり冒険の楽しさが表現されていて一番面白かった。
これ以外はたいしたことはない。 静かさのある会場である。 原画の展示が多すぎるからだ。 物足りない客も多いはずだ。 しかし物語にどっぷりと浸かっている愛読者なら脳味噌はシンバルが鳴りっぱなしかもしれない。 好みが分かれる展示構成である。
77名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/18(水) 21:12:10.39 ID:eLt2RbC50
■三菱一号館美術館
■KATAGAMISTYLE、2012.4.6−5.27
http://katagami.exhn.jp/
■ビデオ「江戸小紋記録」を見て型紙の作り方が分かったわ。 道具や作業は言葉で表現し難いからよ。 現代商品への適用はもっと詳しくしりたかった。 ルイ・ヴィトンなどのデザインとの関係やコンピュータシステムとの繋がりもね。
展示は国別に章が分かれていて目新しかったけど隅々まで日本の型紙の浸透が強調しすぎていてしつこい感じがしたわ。 「世界が恋した」とはズレた雰囲気を感じるわよ。
ところで日本の型紙史から見て生活用品にもっと素敵なデザインがたくさんあってもよさそうにみえるけど何故少ないのかしら?
ヨーロッパのブランド・デザインなど容易に越えられそうだけど。 結局はマーケティングなどの経営全般に差があるのかしら?
78名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/19(木) 19:17:48.48 ID:YKwCfjZl0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■アンリ・ル・シダネル展、2012.4.14−7.1
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
■初めて聞く画家です。 「悪くはないが・・」という感じです。 こんな感じですから多分知らない人が多いはずです。 点描画を崩したようなタッチも見うけられます。 水分が多く湿って重たい感じがします。
穏やかな人生を過ごしたらしく思想を前面に打ち出しません。 エタプル時代に受けた象徴主義も影響しているようです。 アンティミスムです。 ですから印象派への拘りや描かれた多くの窓明かりも「光の帝国」のような緊張感はありません。
晩年に描いた一連の不在の食卓が一番です。 人のいないテーブル上のポットやカップは人の気配を感じさせます。 運河や建物の風景とテーブルや椅子と見えない人との関係が微かに漂っています。 「悪くはないじゃん・・」。
79名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/20(金) 18:03:41.70 ID:yGy/t2eT0
■サントリー美術館
■毛利家の至宝、2012.4.14−5.27
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2012_02/
■毛利には無関心だったので、元就や秀吉、家康の対策書・起請文・注進状などの事務文書が最初に展示されていて嬉しい。 しかも現代語訳も付いている。 これで毛利たちの性格や人間関係が見えてくる。
史記や古今和歌集などもあり元就は経営能力ばかりか歌や画・茶・能などを嗜んでいて武士の鏡のようだ。 毛利博物館の存在も初めて知った。 戦国大名の総合力が表れている展示構成である。 しかしちょっと持ち上げ過ぎではないのか?
目玉は「山水長巻」である。 出足の春はいいが、しかし冬に近づくと建物の壁ばかりが目立ち単調になる。 雪舟も途中で飽きてしまったようだ。 宗達や探幽、応挙、芳崖も一点だけなので記憶に残る。 このように広く浅い展示もたまにはよい。
この赤坂の外れに長州藩毛利家屋敷があったそうだが当時は二千名も常駐していたとは驚きである。 帰りに檜町公園を歩いたが防衛庁のため近づかなかったせいかこの一帯は都心部でも記憶の少ない場所の一つである。
80名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/21(土) 02:43:55.93 ID:EC5dpqNe0
■目黒区美術館
■シャルロット・ペリアンと日本、2012.4.14−6.10
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/pdf/2011_perriand.pdf
■ペリアンはコルビュジエに出会う前からコルビュジエ風だったのよ。 子供時代にガランとした室内が気に入っていたことからもわかるわ。 コルビュジエはスッキリが一番なのよ。
でもペリアンは女の眼を通してリビングやキッチンを見てしまったの。 だからコルビュジエよりバウハウスに近づいてしまった。 物を無くするより物を沢山持ってそれを隠そうとしたのよ。 それは当時の社会から支持されたはず。
ペリアンと日本で関わった人々の話や写真はとても面白かったわ。 グローバル化以前の暖かさがみえる。 当時は人から物と情報が繋がっていたからよ。
この展示会は神奈川近美からの巡回のはずだけど、解説や作品の陳列方法をみると大学生の卒業研究のような会場ね。 だから時間をかけて観る必要があるの。 このような展示会には閑人しか来ないから救われるけど、悪いのは神奈川近美ね。
81名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/24(火) 00:32:09.11 ID:PVP/NkcU0
■練馬区立美術館
■バルビエxラブルール展、2012.4.8−6.3
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/kashima2.html
■どこかで見た作品があります。 でも名前を声に出すのは初めての二人です。 どちらも挿絵画家ですから本と同じ大きさの作品が多いですね。 前半の展示では単眼鏡も欲しいところです。 
バルビエは1909年にロシアバレエ団を観たのが人生での決定的体験と言っています。 彼の作品にある豊かさは、G・クリムトの影響もチラッと感じますが、舞台が持っている総合芸術への指向性を含んでいるからでしょう。 
ラブルールの線はスッキリしていて嫌味がなくていいですね。 動植物などは日本美術を思い起こさせてくれます。 でも観終わった時にはやはりヨーロッパを感じます。
二人の作品は静かな自宅で挿絵の入った本を捲りながら当時のフランスを自由に思い巡らすのが一番いい鑑賞方法です。 と、鹿島茂もそう言っているように聞こえます。 倉庫のような練馬美術館でウロウロしながら観るのは合いませんね。
82名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/25(水) 05:59:12.13 ID:TUyK8yRV0
■府中市美術館
■三都画家くらべ、2012.3.17−5.6
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/santo/index.html
■江戸の画家(作品)かどうか? 生まれも育ちも東京のワタシが見てもわからないわ。 大坂と京都はなおさらね。 もし江戸時代に江戸に住んでいればわかるかもしれない。 それは人・物・情報の流れに意味を見いだせる余裕があるはずだから。 
たとえば<笑い>の章で大坂は人を笑わせる、京都は深みある和み、江戸は明確・理屈の笑いとあったけど、これに沿って作品が展示されているから納得してしまうの。 でも仮定に合わせた作品のみを集めているかもしれないという疑問が付きまとうわね。
面白いけれど答えはいくらでも変えられる企画ね。 後期展示の「人物画くらべ」だったけど気に入った作品は十点くらい。 なかでも応挙の「楚蓮香図」、月岡雪鼎「見立牡丹花肖柏図」の女性が素敵ね。
83名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/25(水) 12:15:34.36 ID:yc6bc1Lu0
>>82
「笑い」のところは、自分も疑問だったなあ
展示されてる絵が笑える絵じゃないんだもん
「これのどこが『笑い』なの?」って感じで
江戸の笑いなら国芳でいいんじゃないかと思ったのに、そうじゃないし
テーマの立て方に無理がある感じ
84名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/26(木) 01:42:47.58 ID:7W7BwgM00
あの展示は、笑いの違いというよりは
むしろ洒落っ気の感覚の違いと言う方がピンとくる感じ
85名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/26(木) 03:43:13.26 ID:cZava6Jd0
■静嘉堂文庫美術館
■東洋絵画の精華、2012.4.14−5.20
http://www.seikado.or.jp/010100.html
■「平治物語絵巻信西巻」が最初に展示されている。 しかし第二段はじめの信西自害のところで以降は次回のお楽しみになっている! 週刊連載マンガの続きと同じだ。 しかも仏画が多くて部屋全体が暗いせいもあり調子が狂ってしまった。
後半になって抱一の楽しい「絵手鑑」や「四条河原遊楽図屏風」の踊っている老若男女をみてやっと元気が出てきた。 作品の質は十分だが量の少ない展示であった。 ここは陸の孤島で来るのに大変だから次回のお楽しみではなく一度に展示してくれ。
86名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/29(日) 08:33:06.37 ID:RyhuGJRx0
■国立新美術館
■エルミタージュ美術館展、2012.4.25−7.16
http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/
■エルミタージュ展は3年に一度は開催されていますね。 ロシアにもいい収入源になっているはずです。 でも400年の期間を集めたのはひさしぶりですか? 
ルーベンスの2枚が気に入りました。 「虹のある風景」と「ローマの慈愛」です。 他にもダイク、ランクレ、ドラクロアなど数枚です。 目玉の「赤い部屋」はあまり良くないですね。 なんというかペンキ絵のようで。 平面的だから余計ですか?
多くは小粒でしたがバラけていたので車窓から移り変わる景色を見ているようでした。 絵画の流れから湧き起こるリズムにのれて楽しかったです。
87名無しさん@お宝いっぱい。:2012/04/29(日) 14:48:03.34 ID:KeixjNWI0
■長岡市栃尾美術館
■日本美術刀剣保存協会長岡支部会員愛刀展『日本刀の美』(2012.4.28〜6.10)
http://www.lib.city.nagaoka.niigata.jp/museum/index.html
■展示室は2階。美術館と言うよりは市民会館の会議室の様な印象を受けた。
 期間中、毎週日曜日には展示解説会が催されている。
展示品はほとんどが日本刀。鎧が1点と装飾品、山本五十六の海軍短刀もあった。
88名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/01(火) 18:31:35.60 ID:/Sk690lH0
■BUNKAMURA ル・シネマ
■レオナルド・ダ・ヴィンチ in シアタ
http://davinci.gaga.ne.jp/
■展示会>>65の付録です。 なんと9点もの絵が揃ったロンドン・ナショナル・ギャラリの展示会風景を映画にまとめたものです。 ルーヴルの「岩窟の聖母」や初公開の「救世主キリスト」も入っています。 ロンドンではチケットが即完売したようです。
司会者が絵の前で著名人、例えば写真家、音楽家、舞台監督や主教にインタヴューしていきます。 彼らが勝手気ままなことを喋るのがこの映画の面白いところです。
「救世主キリスト」を女優フィナオ・ショウは「家のドアに誰か訪問客が来たような感じの絵」だと言っています。 ドアの周辺は期待と静寂が覆っています。 ドアを開けた時、闇の中から彼が現れます。 顔はボヤけていますが不思議な現実感があります。
ロンドン版「岩窟の聖母」の額縁を新しく作るところも面白かったですね。 一部分に16世紀の材料をそのまま使い、それに合わせて新しく付け加えたそうです。 絵は古いニスを取り除いて掃除しました。 ロンドンへ直ぐにでも飛んで行きたいくらいです。
89名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/02(水) 01:13:32.04 ID:3hrvFqoT0
■東京オペラシティアートギャラリー
■BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展
http://www.operacity.jp/ag/exh141/
■ビート・タケシの映画は一目置くが絵は上手いとはいえない。 やはりペンキ屋のせがれである。 今回はパリで開催した展示会の再現らしい。 彼好みの方法で日本を紹介をしている作品が多い。 だからこの日本で開催すると少しズレている感じだ。
1994年のバイク事故のリハビリとして絵を描くようになったとタケシは言っている。 これだから絵より魚の模型だとかビデオの方が面白い。 しかしコメディアンにもかかわらず色々な肩書きを持っていて凄い人だとあらためて納得する。
ここはいつも二階で収蔵品展を同時に開催している。 今回は「船越保武展」が開かれていたが30点近いブロンズ像に感動してしまった。 カトリック女教徒が多いが信仰の関心と無関心の両方が表現されていてなんともいえない感情が沸き起こってくる。
船越保武とビート・タケシは水と油だが離れすぎると逆に違和感が無くなるから面白い。
90名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/03(木) 19:24:34.88 ID:pYFY/lSq0
■三鷹天命反転住宅
■たのしみかた
http://www.architectural-body.com/mitaka/event.html
■住宅の見学会へ行ってきたわ。 見学会は入門編からプロ級の5種類があるようね。 一番驚いたのは床がコンクリートで凹凸があること。 凹凸はいいけど、コンクリートで住む気持ちがなくなってしまったわ。 木で出来ているなら納得よ。
あと日本文化が安易に取り入れられているところがだめ。 障子と畳の回りに敷かれている石が最悪。 取り入れない方がいいわ。 この二点が改善できるなら住んでもいいかもね。 靴を脱ぐ行為を中途半端にしたことが一番の失敗ね。
荒川修作はもはや米国人なの。 これは鮫が住む住宅だわ。 鮫は生きている間は動き続けなければいけない。 動き続けていれば見返りがある家ね。 カラフルな色は受け入れることができるし、床や天上の傾きもいいわね。
荒川修作+マドリン・ギンズの二人はとても興味があるけど、この住宅は西洋的な思い入れが強すぎるようね。 養老天命反転地もどう感じるか訪れてみたいわ。
91名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/08(火) 20:35:57.63 ID:kYZFZGPu0
■ヒカリエホール
■市川亀治郎大博覧会
http://www.kamehaku.jp/
■俳優の顔と名前は覚えたことがない。 しかし亀治郎と萬斎の二人は名前で芝居を、現代劇が多いが、観に行くことがよくある。 なぜならこの二人の舞台は身体というものをいつも新しく感じ考えさせてくれるから。
6月に猿之助を襲名するようである。 これで歌舞伎が忙しくなると他ジャンルへの出演が少なくなるかな? 「前例がなければ、つくればいい」をこれ以上の銘として新しい分野を切り開いていって欲しいな。
大博覧会はヒカリエの見学のついでに寄ったのだが、このヒカリエで大人の渋谷を取り戻したいということらしい。 地下3階から9階まで隈なく歩いたが30代をターゲットにしているようだ。 しかし劇場やレストランを増やしただけでは大人は集まらない。
東横文化に始まり、セゾン文化、次に東急文化、そして若者文化へ動いた渋谷だが、一つの思想を持った広がりが地域として定着しなければ新しい渋谷文化になれない。 ヒカリエだけではまだ何も見えない。
92名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/10(木) 21:02:20.72 ID:vUOpmYc00
■国立科学博物館
■インカ帝国展、2012.3.10−6.24
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2011/inka/index.html
■インカ帝国って14世紀に栄えたの。 知らなかったわ。 インカ帝国は文字を持たなかったことも。 展示会場はとても緩やかな感じがするの。 観客は文字に縛られないことでインカ帝国を自由に想像できる。 これは場内で感じたことよ。
文字が無いことでミイラを作る死生観もできたようね。 ミイラになって現実世界で生活できるのは話し言葉だけの世界では可能なのよ。 話し言葉は今しか存在しないから。 過去の話しも今のことになるからよ。
でも文字と鉄を持たなくて4000Kmの範囲を支配するのは無理があるわ。 スペインに簡単に敗れた理由はこれね。 帝国内では争いが耐えなかった。 そしてスペイン側についた地域もたくさんあったはずよ。
じゃが芋や唐辛子、トマトが帝国からやってきたのも嬉しいわね。 スープストックトウキョーで「豚肉とじゃが芋のインカ風スープ」を販売していると聞いたから早速食べに行こうかな。 でも豚肉ではなくてアルパカにしてね。
93名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/11(金) 22:44:25.11 ID:88tfyK+q0
千葉市美術館に行って来た
蕭白予想以上によかった
この後は英泉やるんだね
どうせ、これも行くんで、神奈川県民だけど千葉市美友の会に入ることにした
毎回、ミュージアムショップで買物もするし、年に2回以上行けば元がとれると思って
ついでに、美術館のお知らせみたいなのももらって帰りに電車の中で読んでいたら、館長変わったんだね
新しい館長も日本美術の研究家みたいだから、企画展の傾向なんかは変わらないのかな
いい企画展が多いから変わらないでほしいな
あと、一番の希望は千葉市美術館が都内と神奈川県内にできることだw
千葉市美で一番観客数の多かった展示が田中一村だったというのが意外だった
若沖なんかの方が上かと思ったんだけど
94名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/12(土) 00:27:34.28 ID:QlZ/28WW0
■21_21デザインサイト
■テマヒマ展、2012.4.27−8.26
http://www.2121designsight.jp/pro gram/temahima/
■最初にビデオを見て次に整然と並べてある作品に対面する。 ここの展示方法です。 ビデオ予習のためか作品に親しみがでます。  しかも整然とですからリズミカルに心身に入ってきます。 ここは商品の展示が多いからこの構成が効果的です。
きりたんぽやちまき(笹巻)の作り込みにはガス炊飯器や米挽機などの機械も使います。 しかし価格からみて投入した人の手と時が大きいことがテマとヒマの条件のようです。 できあがった物は旨い美い巧いのはいうまでもありません。
60種類の商品が持っているテマヒマから東北の一つの全体像が見えてくる展示会です。 東南アジアなどに行った時に現地の人や物、風景に出会った時に感じるあの感覚も同じだとおもいます。 懐かしさもあります。
ところでビデオで上映していた「味噌黒米餅」を見てとらやに寄ったのですが売り切れでした。 一日15個限定販売とのことです。
95名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/13(日) 00:09:10.01 ID:Ir58VI9d0
>>93
いやらしいヨイショだなあ
96名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/13(日) 09:36:25.95 ID:/sf8vuPC0
■郷さくら美術館東京
■現代日本画の精華
http://www.satosakura.jp/tokyo/
■3月に開館した新しい美術館である。 郡山市にある姉妹館でオーナーは企業家とのこと。 コンパクトな三階建である。 多くは聞いたことのない画家であるが総て日本画が嬉しい。 1階は桜、2階は動物、3階は花木が特集で全90点。
屏風並も数点あり迫力は十分である。 作家数や画題数の多さに気を配っているようである。 しかも昭和生まれに絞っている。 このためか駄作も少なからずあるが全体にレベルが高い。 気に入ったのも数点あった。
4冊の図録をみると相当数持っているようである。 三ヶ月ごとに入れ替えをするらしい。 目黒駅から近いので行きやすい。 楽しみの館が一つ増えた。
97名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/25(金) 20:59:02.06 ID:LJAk5HYv0
■東京都写真美術館
■川内倫子展、2012.5.12−7.16
http://syabi.com/upload/3/1593/kawauchi.pdf
■観客が良質な暇(ヒマ)を持っていないと受入れてくれない作品です。 作品は若さが感じられます。 日本風土の色と香りも感じます。 これらを基に想像力を広げるのに時間がかかるからです。 得られる感動も小さいです。 小さくてもよいのですが。
ビデオは3本ありましたが途中で席を立ちました。 最後まで見たい力を作品は持っていません。 良質なヒマを持っていない観客は欲張りですね。
次に観た同時開催の「光の造形」がどぎつく感じました。 「JPS展」がでしゃばり過ぎていると感じました。 これも「川内倫子展」の影響です。
98名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/26(土) 04:54:12.31 ID:sULWkpdz0
■パリ・オペラ座
■パリ・オペラ座のすべて
http://www.youtube.com/watch?v=p4VI4F8UHIc
■監督はF・ワイズマン。 「アメリカン・バレエ・シアターの世界」は長すぎる感じだったけど、これも同じだわ。 飽きてきたら遠くのモンマルトルでも見てくれ、そしてダンスに興味があれば3時間くらいは許してくれ、ということね。
コーチとダンサーの練習時の対話と芸術監督まわりの会議しか音声が入っていないの。 監督が言っているコンテンポラリの位置づけやダンサーの年金制度のことなど断片的な言葉だけ。 だから余計強く残るのね。
ワイズマンは偉大なドキュメンタリー作家と言われているけどわかる気がする。 素材を大事にして編集も巧いけど記録映画の域を出ていないのが残念ね。 「コメディ・フランセーズ演じられた愛」を観たいけれどレンタルでは取り扱っていないのかしら?
99名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/26(土) 11:28:57.93 ID:DyBYx3Qj0
朝鮮進駐軍

朝鮮人は 戦後のどさくさに 日本人を何千人も殺してるんだね
100名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/29(火) 19:15:07.96 ID:99Ost0820
■ルーヴルDNP
■ゴヤの<<青い服の子供>>、2012.04.27−10.28
http://museumlab.jp/
■展示作品は1枚だけ。 だから観に行くのか行かないかハッキリするわね。 今回はゴヤの「青い服の子供」。 背景は青系統でしかもかわいい子供だから副交感神経が高まり満足感は+よ。 ここは事前予約をしないとだめなの。 行く人は忘れないでね。
101名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/30(水) 15:33:56.26 ID:fAnnt/Rr0

100オメ
102名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/30(水) 20:23:30.80 ID:EaBOQwGT0
[緊急 拡散] 慰安婦碑撤去請願署名 ※6月9日まで

アカウントは、メアド必須ですが、不安な方は捨てメアドを利用してください。

○署名方法  
PDF版   http://www.nipponkaigi.org/wp-content/uploads/2012/05/whi-H-Syo01.pdf
動画版  http://www.nicovideo.jp/watch/sm17946574

○ホワイトハウスの署名サイトへhttp://wh.gov/yrR

○ツイッターやSNS,2chなど署名活動の拡散もお願いします。
103名無しさん@お宝いっぱい。:2012/05/31(木) 20:50:05.23 ID:9f5HCbqz0
■東京都写真美術館
■鬼に訊け、2012.05.26−6.8
http://www.oninikike.com/
■宮大工西岡常一の記録映画である。 宮大工の棟梁の知らない世界を観るのはウキウキする。 「用材は木を買わずに山を買え」、「木は生育の方位のまま使え」、「堂塔の木組みは、寸法で組まず木の癖で組め」、・・、法隆寺宮大工口伝である。
木の建物としての法隆寺が一千年経ってもなぜ残っているのか少しずつ分かってくる。 西岡の鉄との対決、コンクリートとの対決は凄まじい。 前者では法隆寺棟梁を辞し、後者は薬師寺で辛苦を舐めた。
しかし今や法隆寺や薬師寺を建てる人・物・情報の多くを失ってしまった。 彼が持っているすべてを残そうとしているが限度がある。 この映画を「西岡常一の遺言」とチラシに書いてあったが、たとえ遺言があっても将来への不安感が漂う内容であった。
104名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/02(土) 05:18:41.39 ID:eO3Ag6M40
■山種美術館
■福田平八郎と日本画モダン、2012.05.26−7.22
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■会場入口の「筍」をみて福田繁雄を思い出してしまいました。 形からくるユーモアがあるからです。 「漣」は川面を長時間眺めていると暗示にかけられたように自然に溶け込んでいく時の感じですね。
気に入った作品は1930年中頃の「游鮎」や「花菖蒲」。 この時期の作品が一番です。
彼は色を優先しているようです。 しかも「マッチ棒を6本上からばら撒いたのが鮎の位置である」と言っているように偶然や自然に囚われすぎています。 一部作品で空間の捉え方にぎこちなさがあるのはこの為です。
前半は福田の22作品、後半は日本画モダンと称して他画家46作品が展示されています。 山口逢春の戦後の3点が印象に残りました。 「とう上の花」「夏の印象」「卓上」です。 青系統のすっきりした構図で初夏に相応しい作品でした。
105名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/02(土) 22:07:07.42 ID:eO3Ag6M40
■根津美術館
■中世人の花会と茶会、2012.06.2−7.16
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
■こんなの観に行くより茶会に出席しなきゃ! ところで「無一物」は軽さが有り赤黄土の色が音として響いてくるような作品。 形や寸法は女性ならちょっと大きいわね。
106名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/12(火) 18:22:36.42 ID:ELCbcxVG0
■東京国立近代美術館
■吉川霊華展 近代にうまれた線の探究者、2012年6月12日(火)〜7月29日(日)
ttp://www.momat.go.jp/Honkan/kikkawa_reika/index.html
■よくぞこんなマニアックな画家をやってくれた!、というのが最初の感想。
かつての名著、村松梢風の『本朝画人伝』でも読んでないと知らないだろ。

公式サイトの解説通り、とにかく線描が美しい。また、それにアクセントを
付けるための淡彩や胡粉の置き方が見事。讃文の書も、読めなくても
平安時代の最も質の高いかな草書に通じる高雅さを感じ取れる。
如何にも展覧会ウケする派手な大作は、最初の神龍図以外殆ど無いが、
これは霊華本人がそうした「展覧絵画」嫌ったことによる。

同じ金鈴社の同人で、去年展覧会があった松岡映丘は、色彩の
方に重きをおいたが、霊華はまた違った行き方である。
図録も1800円で売られているけど、ぶっちゃけ本物の良さが殆ど感じられない。
絵画のなかでも日本画は全般的にそうだが、霊華は特にそう感じる。
是非実物を見て、線の美しさに酔って頂きたい。
107名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/12(火) 19:38:04.03 ID:OQRfWmer0
■ルーヴル美術館
■ルーヴル美術館の秘密
http://www.cetera.co.jp/library/louvre.html
■ルーヴル美術館で働く人々を撮っています。 職員は1200名。 消防士や看護婦もいるようです。 彼らの一番の仕事は資料管理です。 作品数は30万点ですから。
資料の取り扱いは雑にみえます。 職員もオットリしていますね。 これでも組織の階層と指示系統が明確化されているので職務が回るのでしょう。 日本の事務効率の悪さの原因が逆に浮かび上がります。 
日常の裏側を見ることができてルーヴルが少しですが近くなりました。 ところでタイトルに秘密を付けるのは大げさです。
108名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/14(木) 00:16:10.51 ID:OD5hwEja0
■横浜美術館
■マックス・エルンスト、2012.4.7−6.24
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2012/ernst/index.html
■作品を前にするとマックス・エルンストだとわかるけど、観終わったら忘れてしまう画家だった。 でも今回はジックリ観たわ。 フロッタージュ、グラッタージュ、デカルコマニーは新しく覚えたけど今までの記憶にあるエルンストはこれだったのよ。 
でも新しい発見はコラージュ・ロマンよ。 「百頭女」、「カルメル修道会・・」、「慈善週間・・」や「完全な歌」などとても演劇的ね。 ひさしぶりに作品の前で想像力が羽ばたいたわ。 コラージュ自体が現代演劇に深く関与しているからよ。 
またL・ブニュエルの「黄金時代」に出演していたとは驚きだわ。 そして「彫刻は両手を使う。 愛撫のときと同じように・・」と言っているけど思った以上にエルンストは身体重視なの。 ところで展示会の副題が「フィギュアxスケープ」だったけど意味不明ね。
109名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/21(木) 20:13:44.06 ID:ffUij0Az0
■サントリー美術館
■紅型、2012.6.13−7.22
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2012_03/index.html
■紅型を初めてまじまじと眺めた。 「黄色地鳳凰蝙蝠宝尽くし・・」は鮮やかな黄色が、花の蜜を吸っている蝙蝠のつぼめた口元が面白い。 柄と柄の間が離れすぎているところに南の海や空を思い出させてくれる。 それにしても蛇はみなかったな。
青系統の地は想像以上に濁っている。 色落ちしてしまったようだ。 残念。 子ども着も何点か出品されていた。 子供時代に鮮やかな色と形に囲まれていると感性が豊かになるだろう。 
しかし紅型は王族貴族階層の衣装らしい。 ビデオ「紅型の作り方」を観たが膨大なテマヒマをかけてできている。 多くの人にとっては今も昔も観賞だけのものである。
110名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/22(金) 02:36:41.01 ID:QRrgspzl0
■国立西洋美術館
■ベルリン国立美術館展、2012.6.13−9.17
http://www.berlin2012.jp/tokyo/
■15世紀以降のイタリアと北方美術を比較できるようになっているようね。 副題「学べるヨーロッパ美術の400年」のとおり会場は勉強を強いられる雰囲気が一杯。 それは作者と作品が散らばっていて集中すべきところがわからないから。
絵画と彫刻は混ざり合っているし、彫刻は木、石膏、大理石、ブロンズと多彩、そしてトドメは素描。 エントロピーは増大しっぱなしね。 15世紀前後の木製の聖母とそれを囲む人々の像が多かったけど当時の北方庶民の好みがわかるわ。
ジックリみると味があるけど頭が疲れる展示会ね。 でもベルリンはいつもこうなの。 ボーデ博物館の前で美術館回りで疲れてしまい運河の深緑の水を眺めていた暑い夏のベルリン旅行を思い出してしまったの。
111名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/23(土) 00:53:36.56 ID:rG6xIJJd0
■そごう美術館
■琳派・若冲と雅の世界、2012.5.26−7.16
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/12/0526_hosomipart2/index.html
>>53の続きで雰囲気も同じです。 タイトルの琳派と若冲に焦点をあてています。 其一の子守一を初めて見ました。 下手ですね。 やはり子供です。 若冲の子若演は上手いですね。 つまり作品から判断すると若演は子にはみえません。 
若演は赤の他人です。 ところで有名画家の割には渋い絵の多いのがこの細見美術館の特徴ようです。 蔵の中に入ってみているようです。
112名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/24(日) 03:10:35.77 ID:duv7qgRt0
■東京国立近代美術館
■吉川霊華展、2012.6.12−7.29
http://www.momat.go.jp/Honkan/kikkawa_reika/index.html
■スケッチ集をみると漫画家の下絵のようである。 漫画は線だから吉川は手塚治虫の先駆者といってもよいかもしれない。 線の滑らかさはみていても気持ちがいい。 女性の描き方も美人というより自然の美しさがある。 
だが人物を除き、樹木などの植物はぎこちなさが所々みうけられる。 自分の眼で自然をあまり観察しなかったのだろう。 物語は描いたが背景に描くものがなくなり余白ができてしまった。 そこで書で背景を埋めるという方法を取った、という感じだ。
20年代後半の線に滑らかさがなくなったのも書を優先させようとした為では? 気に入ったのは素直さが一杯詰まっている「稚児文殊」など00年代の初期作品。 
113名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/24(日) 09:59:18.66 ID:VWrswW760
>>111

代表的な所蔵品は、京都に巡回して先日終わったばかりの江戸琳派展に出しっちゃたから
そごうに来たのはある意味残り物。

それでも出来る範囲で良い物とっておいてくれたみたいだから、良心的だけど。
114名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/25(月) 01:54:43.29 ID:G9cjfZy60
■森美術館
■アラブ・エクスプレス展、2012.6.16−10.28
http://www.mori.art.museum/contents/arab_express/index.html
■アラブ世界と言えば砂漠、石油、宗教、戦争が頭に浮かぶはずよ。 これは日本のフジヤマ、ゲイシャと同じだとこの展示会は言っているの。 でも「神の御名において止めよ」では汝の敵を隣人を愛せと言っているのにデモや戦車の映像ばかり。
ムニーラは「ラワーンの歌」の中でわざわざ戦争の話はしないと言っているのは日常が戦争状態なのよ。 もちろんアラブには十数ヶ国もあるから一緒くたにはできないけど。 そして美術の位置づけがまったく見えないから美術展というよりアラブ生活展ね。
四つん這いになって街の中を歩き、これを見た市民が抗議をしている映像作品があったけどやはり宗教?の影響は想像以上よ。 他作品をアラブの人々はどうみているかもっと知りたいわ。
会場をあとにしても結局は砂漠、石油、宗教、戦争しか残らなかった。 というよりこれらがごちゃまぜになっちゃったの。 どうしましょう?
115名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/25(月) 20:41:45.58 ID:/j+wb4AD0
>>112
>>106で霊華展について書いたものですが、植物がやや
類型的なのは同意です。ファンとしては敢えて書きたくなかった・・・。

ただ「20年代後半の線に滑らかさがなくなった」というのは同意しかねます。
確かに初期のほうがぱっと見流麗かもしれませんが、反面よく見ると線に硬さが
残り、霊華独自の表現にまでたどり着いていません。
晩年に差し掛かった作品は、線が細く渇筆が多いのが、そう感じる
原因の一つでしょう。また霊華の方法論、細かく線を刻むことで生まれる
独特のムーヴメントで、画趣を演出する手法が合わなかったのでは?
116名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/26(火) 02:50:45.81 ID:XWIGQk5f0
■松濤美術館
■田渕俊夫展、2012.6.5−7.22
http://www.shoto-museum.jp/05_exhibition/index.html#A002
■ナイジェリアへの旅ではゴーギャンを思い出すような作品ですね。 しかし70年代に入って描かれた植物の間からは幽霊が登場しそうな雰囲気です。 チラシに書いてある「生命のたくましさ」は感じられません。 
雑草類の絡み合いは神秘性が漂っていますがこれも徐々に作品から失われていきます。 そして名古屋やベトナムの都市風景へ行き着くのですがしかし面白い作品とはおもえません。
ところで機内からみた地上の風景画は、いつも羽田空港が見えなくなるまで見続ける<絶対窓側席でなければ嫌!>の人には嬉しい作品ですね。 今の時期、日本上空は水分たっぷりの白雲と真っ青な夏空。 窓側席派には居ても立っても居られません。 
会場最後の室の水墨画は一度初心に戻って生命を描き直す作業にみえました。 「緑溢れる頃」は薄桃色の夕焼、「爛漫」の桜は満開です。 自然が戻ってきたようです。
117名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/26(火) 11:06:54.12 ID:Z0Yj0iiV0
        ∬           ∬
        。。 ・彡⌒ ミ  ・。。。 ∬
     o0o゚゚   ( ´∀`)   ゚゚oo
118名無しさん@お宝いっぱい。:2012/06/27(水) 19:01:11.52 ID:UV0lziFY0
■東京都現代美術館
■トーマス・デマンド展、2012.5.19−7.8
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/thomas/index.html
■会場は紙の模型で一杯だとおもいながら行ったらなんと写真展だった! 実物そっくりの模型を作りそれを写真に撮って展示しているの。 夢のなかで眠っていてそこで又夢をみている、SF小説や映画によくある構造よ。 芝居でいうと劇中劇ね。
この構造は二つのことを反省的に考えてしまう。 一つはリアルとは何か、もう一つは物語とは何かをね。 だからデマンドもこの答えを作品に取り込む為に腐心しているわ。
ひとつは高感度特殊カメラを使うこと。 実物そっくりの模型を撮る時は、これを使わないとリアルに到達できない。 もう一つは物理学を正確に導入すること。 コンピュータ等を駆使して模型の質量や位置や速度を把握しないとリアルにならないの。
<リアル>を獲得した時、そこに<物語>が生まれるわ。 美術の世界でリアルを獲得すると違和感不思議感と同時に物が有機的に変化し物語が成長していくの。 物語の故郷はリアルでリアルの故郷は観客の身体だから。
119名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/04(水) 18:00:25.77 ID:Dzvr4umC0
■東京都写真美術館
■世界報道写真展、2012.6.9−8.5
http://syabi.com/upload/3/1587/world_2012.pdf
■世界をみると東日本大震災はあったが衝撃的なニュースはいつもより少ない。 このため社会・日常部門の作品が記憶に残る。
アルゼンチンのアルツハイマの世話やウクライナの娼婦、アフガニスタンの新人警官や児童結婚などなど。 作品の隅々までじっとみていると世界の日常生活が日本と直結しているのが迫ってくる。 地球があまりにも狭すぎるという恐ろしさがある。
■ヒカリエ・8/アートギャラリ
■デヴィッド・リンチ展、2012.6.27−7.23
http://www.hikarie8.com/artgallery/2012/04/post-1.shtml
■恵比寿からの帰り、気になったので渋谷に立ち寄る。 映画監督の絵と言えば黒澤明の絵コンテくらいしか知らない。 リンチは黒の水彩画が多いようだがサッサッと軽く描くところが映画監督の特徴のようだ。
挨拶のビデオがあったがこれが一番おもしろかった。 数十秒の長さだが「インランド・エンパイア」を思い出してしまった。 ということで次なる作品を早く作ってくれ!
■ニコンサロン
■安世鴻写真展、2012.6.26−7.9
http://www.nikon-image.com/activity/salon/schedule/index.htm#section02
■渋谷から新宿に向かう。 ニュース報道があった為か場内はとても混雑している。 タイトルは「中国に残された朝鮮人元日本軍「慰安婦」の女性たち」である。
写真は80枚くらい。 多くは90歳に近いお婆さん達で表情は穏やかである。 しかし解説が一つもない。 報道写真展と同じように十分な解説がほしい。
政治的作品は右でも左でもどんどん開催してくれ。 観たい奴は観に行けばよい。 嫌なら行かなければよいのだ。 今回のニコンは見苦しい対応だった。
120名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/04(水) 21:11:10.96 ID:UdNK2HuK0
>>119
違うよ。
世界が広いなんて錯覚だよ。
錯覚してる人が多いから しょうもない争いが絶えないのだよ。
121名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/08(日) 20:34:50.84 ID:cTHbpaeZ0
■国立新美術館
■具体、2012.7.4−9.10
http://www.nact.jp/exhibition_special/2012/gutai/index.html
■「具体」は「抽象」の逆だと考えながら行ったら違っちゃった。 しかも固有名詞なの。 二度ビックリね。 「黒地に赤い円」(1965年)を観てこの人がリーダーだったんだ!とまたビックリ。
1970年の大坂万博がグタイグループの総括イベントだと解説にあったけどその通りね。 万博ビデオをみると地域市町村の夏祭りと同じノリなの。 もちろん凝ってはいるけど。 でも夏祭りの楽しさってよくわかるわ。 
ミシェル・タピエを登場させたけどアンフォルメルを深く議論しなかったのは正解。 今回、東京での展示会が初めてというのも戦後日本の祭りの一つだったからわざわざ回顧する必要が無かったのかもね。
122名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/09(月) 21:19:30.91 ID:04MA+xLc0
■目黒雅叙園
■目黒と雅叙園の魅力展、2012.6.1−8.19
http://www.megurogajoen.co.jp/event/gajoenten/
■雅叙園は1931年に料亭として開業しています。 園内に有名な百段階段があります。 ここを歩きながら7つの座敷を見てまわる展示会です。 
座敷は荒木十畝の間、菊池華秋と尾竹竹玻の間、礒部草丘の間、池上秀畝と小山大月と橋下静水の間、板倉星光の間、鏑木清方の間、松岡映丘の間の7部屋。 
昭和初期の雰囲気が漂っています。 なぜか懐かしさもありますね。 これは天井、床柱、、欄間、襖に障子など座敷が持っている総合力の賜物でしょう。 そしてガラス障子からみる外の景色は格別です。
たまたま数日前に「千と千尋の神隠し」をテレビで放映していましたが、湯婆婆の部屋を含めここの座敷を参考にしたとのことです。 座敷を歩き回っていると油屋に居るようです。 千尋のように別世界へ行ってきた感じですね。
123名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/13(金) 02:16:45.57 ID:LUu0edZ+0
■東京都写真美術館
■川内倫子展、2012.5.12−7.16
http://syabi.com/upload/3/1593/kawauchi.pdf
■遅ればせながら本日行って来ました。何と言うか、自分とは合わない感じでした。ファンの方すいません。
作品自体にメッセージ性は無いのでしょうね。
「『私の好きなもの』を集めてみました。」という印象です。
蜷川実花に近いものを感じました。若い女性には受けが良いのでしょう
実際、会場も20代〜30代の女性が7割位でした。
124名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/13(金) 19:15:42.36 ID:W8I0Nxsy0
■東京都美術館
■マウリッツハイス美術館展、2012.6.30−9.17
http://www.tobikan.jp/museum/2012/mauritshuis2012.html
■とてもリッチな作品ばかりね。 この豊かな雰囲気は17世紀オランダの大航海や宗教改革の成果かも。 「風景画」の空の広さや雲の形は市民の安心感がみえる。 それは静物画や肖像画も同じ。 だから観ていると精神も引き締まり充実するの。
ところでこの美術館は改修が終わったようね。 少しカラフルになった感じ。 レストランも増えたし。 でも混み具合は相変わらずだわ。 安チケットをばら撒き過ぎてるんじゃないのかしら? 今回はフェルメール目当てもあるからしょうがないかな。
9月中旬まで開催しているからフェルメール抜きでもう一度行ってもいいくらいね。
125名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/14(土) 05:11:13.79 ID:g93YR/lF0
去年はシュテーデル、
今年はマウリッツハイスですか
改修工事があると楽しみですね
126名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/17(火) 18:12:03.78 ID:WumWVwxu0
■世田谷美術館
■村山知義の宇宙、2012.7.14−9.2
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
■神奈美の葉山での開催は見逃してしまった。 だから早速世田美へ急行したが<つまらない>展示会だ。 多種ジャンルを扱っているのでゴミを寄せ集めたような構成である。 しかも資料がやたら並べてあるのみ。 これが意識的構成主義の並びか?
もっと意識的にメリハリをつけて立体感のある展示にできないかな? 高校の文化祭のような会場だ。 これでは目録を買って家でゆっくりみたほうがよい。 もちろん買わなかったが。
気に入ったのは童画。 童画は知義が好きで描いているのがわかる。 他の分野も時代と共に走っている面白さはあるが独自性が無い。 でも狂騒と狂乱の1920年代に彼は走りはじめたんだから本望だろう。
やなぎみわが芝居をやるようだが観たいなぁあ。 ところでもう一つ見逃したのは須賀美の「国吉康雄展」。 2004年の近美以来だったからみたかった。 こちらは都内への巡回はないだろう。 葉山や横須賀は遠いからなぁあ。
127名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/20(金) 20:02:24.11 ID:UmECfivl0
■東京都写真美術館
■ピーターラビットと仲間たち、2012.7.14−8.3
http://syabi.com/upload/5/1701/peter.pdf
■動物のぬいぐるみがよくできているわ。 膝より下を除き本物のようだから子供たちは喜ぶはず。 しかも科白がないから長持ちする作品ね。 スタジオ撮影の合間に田園風景の場面もあって落ち着くわ。
ピアトリクスが描いた動物が動きまわる設定だけどそれは最初だけ。 でも前場面でハリネズミがみる壁にかけてある少女の絵がビアトリクスだからどちらが先だかわからない。
振付は動物らしさと人間らしさの中間をいく古典的な動きね。 でもアクセントとしてベッドや食器、食事場面などを子供の激しさで扱っているから強弱のリズムがでていて面白いの。 40年前の作品だけど丁寧に作られているから新鮮さがあるのね。
128名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/21(土) 03:11:47.82 ID:8azK4Ube0
■森アーツセンターギャラリ
■大英博物館古代エジプト展、2012.7.7−9.17
http://egypt2012.jp/
■NHK「知られざる大英博物館古代エジプト」、TBS「ピラミッド新たな真実」を先日みました。 前者はエジプト民が思っていたより豊かであったこと、後者は第二の「太陽の船」の発掘から古王国エジプト宗教の一端が明らかになったことです。
この二つの知識を持って六本木へ向かいました。 目玉は第三中間期の「死者の書」です。 会場は冥土への旅に持っていく200もの呪文・護符・人形などで一杯です。 そしてオシリス神の死者への審判。 日本なら閻魔大王の裁きです。
審判では42項目がチェックされます。 盗みをしなかったか? 不貞をしなかったか? 暴力をふるわなかったか? ・・・これをしていたら地獄行きです。 現代と同じですね。 これだけ過剰な儀式があった古代エジプトはやはり豊かだったのでしょう。
この展示会と先のテレビ番組で古代エジプト宗教がバッチリわかりました。 これで8月開催の上野の森美術館「ツタンカーメン展」へ行ったらパーフェクトですね。
129名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/22(日) 21:01:21.10 ID:o+LmbCHz0
■横浜美術館
■奈良美智:君や僕にちょっと似ている、2012.7.14−9.23
http://www.nara2012-13.org/
■奈良美智は漫画家じゃなかったのか? 世間では画家で通っているようだ。 じゃりん子チエを中産階級の家庭で育てて目を大きく潤ませれば作品の女の子になる。 じゃりん子チエ二世である。
やはりこれは漫画にしかみえない。 会場に入るとこの女の子ブロンズ像が並んでいる。 像のほうが柔らかさがあるが、わざわざブロンズ像を作成した理由がみえない。 奈良美智は何を考えているのやら?
しかし「ちょっと意地悪」はどうみても意地悪をしている顔だし、「YOUNG MATHER」はどうみても若い母親である。 周囲にはこのようにちょっと似ている人が必ずいる。 だからどうしろって言うほどのことでもないが・・
130名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/26(木) 19:37:45.14 ID:8rH0/2hz0
■三菱一号館美術館
■バーン=ジョーンズ展、2012.6.23−8.19
http://mimt.jp/bj/
■どんよりとした灰色の空、やはり灰色がかった木々や草花、青白い肌、美人だけど微かに猜疑心のある目・・。 まさしく物語を呼んでいる絵だわ。 それも昔出会った静寂の世界に沈んでいる物語をね。
英国はとても特殊にみえる。 それは中学時代からの英語学習のせいよ、きっと。 無意識的に言葉の国としてみてしまうの。 作品をみていると子供時代に読んだ童話も思い出してしまったわ。 アメリカやフランスの作品もごちゃまぜだけどね。
物語はどの国のどの時代でも構造が同じなのよ。 だからいろいろな物語を招き寄せてしまうのね。 忘れていた世界を思い出させてくれたわ。
131名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/27(金) 22:18:57.54 ID:qSIAv0zA0
物語を構造主義で捉えること自体が、反証不可能な物語にすぎないのですよ。
物語は決して構造で語られるものではありません。
それは、数々の物語を読んできたあなたの自信の経験が証明してくれることでしょう。

なんつって
132名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/28(土) 02:47:27.42 ID:Qisjsa580
■ブリジストン美術館
■ドビュッシー、音楽と美術、2012.7.14−10.14
http://debussy.exhn.jp/
■分野の違う人や事をテーマにするとなんでも有りって感じね。 会場をみて先日のバーン・ジョーンンズ展と同じ感想を持ってしまったわ。 ジョーンズがみたギリシア・ローマ・英国の文学がドビュッシーがみた19世紀末の美術に移行したようなものよ。
ドビュッシーの初期のピアノ作品なら印象的だし管弦楽だと象徴的に受け取ってしまいそう。 会場のどこかに書いてあったけど影響を受けた画家は結局はターナーかもね。 コレクション室もほぼ同時代の作品だから量的にも満足できたわ。
このような企画は素材が沢山転がっているから学芸員は楽かもしれない。 観る方も範囲が広がり新しい発見があるからいいけどこれが流行になったら混乱する感じね。 今回も女性関係に1章を割いたら別のドヴュッシーが現れたはずよ。
133名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/28(土) 20:13:44.82 ID:Qisjsa580
■ロンドンオリンピック競技場
■ロンドンオリンピック開会式、2012.7.28
http://www.london2012.com/
■さすが34億円の舞台は圧倒感があるわね。 出演者は2万人にスタッフ2千人。 生中継は10億人、録画を含めて40億人が観るとのこと。 監督はダニー・ボイル。 彼の映画はつまらないけど。
緑の田園風景から煙突の産業革命への場面転換は一番印象が強かった。 そして社会福祉政策の具体であるGOSH(子供病院)、NHS(国民保険サービス)を持ってきたのは19世紀からのイギリス資本主義を正当化するには必須の流れね。
しかもケネス・ブラナーのブルネルからアリス、ハリー・ポッター、メリー・ポピンズのファンタジーを絡めてるから世界の高校生ならこの流れは理解できるはず。 さすが英国。 前回の北京の社会主義的マスゲームから逃げたかったのよ。
選手入場前のダンスはアクラム・カーンの振付だけど会場が広いからイマイチというところね。 それよりロックが幅をきかしていたのはしょうがない。 アークティック・モンキーズなんてバンドは知らないわ。 締めがポール・マッカトニーはあたりまえ。
134名無しさん@お宝いっぱい。:2012/07/31(火) 22:08:45.78 ID:AwyD9DNb0
■江戸東京博物館
■二条城展、2012.7.28−9.23
ttp://nijo-castle2012.jp/
■17世紀前半の狩野派がほぼ概観できる良い展覧会。
特に8月10妃までは、狩野長信の国宝「花下遊楽図屏風」や、
前期の狩野光信の代表作「園城寺勧学院障壁画」も合わせて見れる
なかなか贅沢な構成。

強いて言えば、メインの二条城障壁画をもう少し持ってきて
欲しかった所だけど、贅沢な要望か。あと地味に東福門院像が
この時代の肖像彫刻の中では白眉だと思う。
上述したように、基本前期のほうがいいもの出てるので
早めに行くのをオススメします。


135名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/02(木) 21:45:05.94 ID:0ZmIn6Of0
■東京都写真美術館
■夢の光、2012.7.21−9.23
http://syabi.com/upload/3/1591/tamura.pdf
■飛行機好きに出会えて嬉しいですね。 田村彰英の1960年代作品「BASE」はこの結果として政治的にはなりません。 最新映像2012年作品「NAF ATSUGI  F/A18・・」をみても彼は変わっていないのがわかります。
羽田空港第一ターミナル屋上からA滑走路の離陸機を、城南島海浜公園で着陸機を一日中飽きずにみている人って結構いるじゃないですか。 この感じが漂っています。
でも機体が金切り声をあげているような作品にして欲しいですね。 金属を舐めるような感じもです。 だから「湾岸」はともかく「家・HOUSE道ROAD」や「名もなき風景のために」のような作品は冴えないのです。 
チラシの戦闘機は最高ですね。 これを含め納得できる作品が数点ありますがやはり飛行機好きだけが出過ぎているようです。
136名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/06(月) 01:42:43.43 ID:oi30RpcN0
■新潟県立歴史博物館
■上越新幹線開業30周年記念展 奇跡の新幹線(H24.7.28〜9.9)
http://www.nbz.or.jp/jp/index.html
■展示品は開業時の記念品(入場券、切符入れ、ポスターなど)に主軸が置かれていた。
 入口に特大のパネルで展示してある中越地震で脱線したとき325号の写真が印象的。
 また、入口前のホールでは古本や鉄道関係の書籍の即売会が行われていた。
137名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/07(火) 13:15:17.25 ID:/aV6C6ty0
■トミオカホワイト美術館
■トミオカホワイトの雪流U(2012.7.14〜11.12)
http://www.6bun.jp/white/
■独自の絵の具「トミオカホワイト」を用いて描かれる雪景色は、作者の郷愁を強く感じさせる。
 ともすればモノクロで単調な雪景色は雪国の人々を陰鬱にさせるが、作品群にその影はない。
 ただ故郷を思う情熱と、それに彩られた雪の涼やかさが、 「絵画で涼をとる」という有意義な体験をもたらした。
138名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/08(水) 11:33:50.29 ID:hBW2UjK90
>>137
いってみたいな
139名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/08(水) 19:21:11.26 ID:P33EzMuk0
■BUNKAMURAザ・ミュージアム
■レーピン展、2012.8.4−10.8
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_repin/index.html
■習作だが「コサック」が新鮮で一番気に入った。 トルストイは「コサック」や「船曵き」より「夕べの宴」が良いと言っているがこれは非暴力主義者としての感想だろう。 「思いがけなく」や「皇女ソフィア」もより演劇的である。 演劇的が時代を呼び込む。
これらは革命から戦争そしてソビエト崩壊迄の20世紀ロシアの起源に戻って出会ったような作品である。 映画スターウォーズの全作品の後に「新たなる希望」を再び観た時のようなロシア、ソビエト、そして再びロシアの時間的円環で結ばれる感動がある。
しかしこのような絵はすぐに凍りついてしまう。 もはやギリシアやローマ時代と同じだ。 一年もすれば見たことも忘れてしまうだろう。 だから多くの人がレーピンの名前など知らないのはあたりまえである。 
トレチャコフ美術館はモスクワに行くたびに立ち寄ったがいつも閉館していた、、昔のことだが。 今のモスクワは興味が失せたから行く気がしない。 でもトレチャコフ美術館は一度入ってみたいものだ。
140名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/09(木) 02:01:56.48 ID:snQyksXK0
■ワタリウム美術館
■歴史の天使、2012.8.4−11.11
http://www.watarium.co.jp/exhibition/under.html
■どれもどこかでみた写真ばかり。 ギンズバーグのビデオも去年の「ハートビート展」と同じもの。 なんと図録をみたら以前にも同じ企画展をおこなっているようね。 何人かの作家は入れ替えているようだけど。
多木浩二の言葉は素敵だったけど他は新鮮味ゼロだわ。 好きな作品は何度観ても飽きないけど、前回の「ひっくりかえる展」の作品を再び展示するのは早すぎる。 これなら常設展並の料金にすべきよ。
しかも館のHPも最新展示会名が更新されていないわよ! いっそうのこと夏休みにしちゃたらどう?
141名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/10(金) 03:54:11.59 ID:Gmukf5A60
■損保ジャパン東郷青児美術館
■ちひろと世界の絵本画家たち、2012.7.7−8.26
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
■絵本の絵はディテールを写実的に描いたほうが子供の記憶の深い部分に残るのでは? 誰にも子供時代があったのだが思い返せばこう感じてしまう。
いわさきちひろは水彩画の良さを発揮しているのだが、むしろ大人好みの絵にみえてしまう。 物語の複雑な面白さをこの絵は受け止められるのか? 
会場には世界の絵本画家52名の作品も展示されている。 実際の絵本も手にとれるようになっていた。 10冊くらいジックリ読んでみないとわからないが、もはや子供時代の心に戻ってみることができない。
142名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/11(土) 07:50:00.55 ID:hE1Y25zc0
■松濤美術館
■藤田嗣治と愛書都市パリ、2012.7.31−9.9
http://www.shoto-museum.jp/05_exhibition/index.html#A002
■ちひろ>>141の色とイメージに対して藤田の線の素晴らしさを再認識してしまった。 具体的に対象を描けるので世界がリアルに現前できる。 文章の文字や意味をぶれないで受け止めることができる。 また違った本の記憶が子供時代に残るはずである。
藤田の場合は詩や小説が多く子供の絵本は少ない。 文学者との協調態度や本に対する考え方も違うので比較はできないが、ちひろ展でのモヤモヤが解消された。 
挿絵本には当時のフランス画家も総動員だが藤田のこの分野の活動は素晴らしい。 でもパリ滞在中での日本紹介の絵は少しおかしい。 いつものことだが海外にいると日本文化をしっかり観察していなかったことを思いやられる。
143名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/15(水) 13:41:40.04 ID:STAv7SvO0
■鈴木牧之記念館
http://park11.wakwak.com/~imahaku/sub/bokushi/bokushi.html
■靴を脱いでスリッパを履いて館内を閲覧する、どこか懐かしい木造の博物館。
 雪国の生活と『北越雪譜』の作者・鈴木牧之について紹介している。
 雪国の生活と文化、そしてそれらを伝えようとする鈴木牧之の情熱が感じられた。
144名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/17(金) 18:36:08.04 ID:NJLWXXCa0
■国立新美術館
■与えられた形象、2012.8.8−10.22
http://www.nact.jp/exhibition_special/2012/given_forms/index.html
■辰野登恵子と柴田敏雄の二人展です。 前者は知りません。 後者は3年前写美館で企画展があったので覚えていました。 主催者はこの二人の共通点を強調したいようでが、絵画と写真では作品を前にして湧き出る意識の流れが違うので水と油です。
柴田敏雄ですが白黒作品をB0版近くの大きさまで引き伸ばして展示されています。 カラーならともかくコンナモノをみても面白くありません。 テーマを強調したいのでしょう。 後半は写真集と同じくらいのサイズになり観る喜びのリズムが戻りました。
最後に彼の新作がありましたがいいですね。 色が薄くなって軽やかです。 会場出口でダムの25枚写真を1枚のポスターにした「DMS」を予約販売していましたが最高です。 柴田の写真は白黒に関しては集中できるサイズでないとボヤケてしまいます。
ところで辰野ですが、1984年のマティスの壁柄に似た作品はみずみずしくて詩的です。 その後も悪くはありませんが・・、しかし新作は救いようがありません。 形象は与えられたものなのか? 描く動機も不明です。
145名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/18(土) 02:02:18.23 ID:DKRW5PVe0
■東京都写真美術館
■鋤田正義展、2012.8.11−9.30
http://syabi.com/upload/3/1651/sukita_masayoshi.pdf
■「YMO」をみて頭がキーンとしたから即恵比寿へ直行よ。 テーマごとに個室を作って展示してあったけど、でも作品の多くは切れ味が良くないの。 商業写真は力があるのはわかるけど、時代に助けられた面もあるわね。 
その中で広間に飾ってあったバナー作品はよかったわ。 「デヴィット・ボウイ」とともにね。 
■自然の鉛筆
http://syabi.com/upload/3/1595/the_pencil_of_nature.pdf
■写真の世界では鉛筆はカメラに、紙はフィルムに相当するんじゃないかしら? でもこの展示は紙=フィルムの話ばかりね。 素人にとってカメラは気にするけどフィルムは写ればいいというレベル。 だからつまらない授業のようでアクビがでるのよ。 
タルボットの写真集から採ったからしょうがないけど誤解する題名だわ。 でも写真はフィルムの歴史だと言いたいのがわかった。 カメラじゃないのよ。 ダゲレオタイプ、鶏卵紙、ゼラチン・シルバー、タイプC・・全部覚えた!
146名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/20(月) 21:59:30.60 ID:d3wB+HKd0
■汐留ミュージアム
■アール・デコ光のエレガンス、2012.7.7− 9.23
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/12/120707/
■暑い今の時期はガラス作品がいい。 それもアール・デコが一番。 ヌーボーだと感情が昂ぶって逆に汗がでてしまう。 会場の最後を飾ったのはカッサンドルのポスター、「ノルマンディー号」と「北極星号」。 これも旅行時期としては最高。
特にノルマンディー号はニューヨーク迄の航海が4日間、短すぎず長すぎないベストな日程だ。 アール・デコ様式満載の「洋上の宮殿」に住めるなんて夢のようだ。 リニューアル企画展はもちろん「アール・デコ、ノルマンディー号」だね!庭園美術館さん?
147名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/26(日) 21:53:23.06 ID:DRX0Hz8v0
■ギャラリー間
■スタジオ・ムンバイ、2012.7.12− 9.22
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex120712/index.htm
■木材や土壁の破片、壁には写真がぎっしり飾ってあり足の踏み場も無い。 黒ずんだ焦茶色が会場を包み込んでいてまるでインドにいるようだ。 作品の多くはコルビュジエを想起する。 そして木材の組み合わせは校倉造りに似ている。
高温高湿なら校倉造りは合うかもしれない。 豪雨の写真が1枚あったが、しかしこのような湿気だと木が腐るのは速そうである。 土壁やレンガの比重を増やしたほうが長持ちするかもしれない。
この館の2階に本屋がある。 はたして参考本の一つに「コルビュジエのインド」が置いてあった。 立ち読みすると彼は64歳になってから23回もインドに行っている。 スタジオ・ムンバイへの影響も大きいはずである。
会場にあった10台前後のビデオのすべてが建物の周辺や住民を撮影している。 このような環境や文化の重視とコルビュジエ+校倉造りの関係がよく見えない。 スタジオの作品が住民の支持を得ているのか?は不明である。
148名無しさん@お宝いっぱい。:2012/08/27(月) 01:01:54.33 ID:VAGINVw10
■ニューオタニ美術館
■マリー・ローランサンとその時代展、2012.7.14− 9.30
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201207_marie/index.html
■三つの建物を串刺ししているホテルニューオータニは館内が迷路になっているの。 気分は古い温泉旅館の中を探検しているのと同じね。 驚きと目眩があってとても素敵よ。 
暑い中でのローランサンの人形のような人物は涼しさがあって落ち着くわね。 同時代のフランスと日本の画家が残りの1/ 3づつで均衡が取れた展示だった。 荻須高徳のパリ風景がこんなにも静かさがあるとは初めて気が付いたわ。
バレエ関係の資料は中途半端ね。 古家新の観劇の話もあったようだけど。 どうせならローランサンを含めてもう少しまとめて欲しいところね。 でもあまり考えたくない夕涼みにはちょうどよい展示ね。
149名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/02(日) 19:28:26.55 ID:pYD9YCKs0
■練馬区立美術館
■船田玉樹展、2012.7.15− 9.9
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/hunada2012.html
■玉樹と共に彼の師や影響のあった人の絵が展示されています。 彼は日本画から前衛まで守備範囲が広く焦点が定まりません。 このため御舟や古径、靫彦と丸木位里や岩橋英遠の違いなど、玉樹との比較内容が人ごとに違うので混乱しました。  
結果、他者からの影響力がどの程度なのか計り兼ねます。 つまり玉樹は何を考えているかわからないのです。 70年後半の河童連作は彼の心情が表れています。 自身を河童に見立てているところをみると、充実して描いているとは到底みえません。 
チラシ表紙を飾っている「花の夕」は灰色の桜の幹がとてもリアルに感じました。 56年の作品「臥龍梅」や79年の「老梅」も幹が異様です。 45年頃の「ひばり」や「麦」は素朴で気に入りました。 ともかく最後まで混乱している画家にみえました。
150名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/17(月) 19:52:14.11 ID:OTvjQk6s0
■原美術館
■ホームアゲイン、2012.8.28−11.18
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
■10人のアーティストが5年間日本に滞在したときの作品らしい。 ・・無難な動物や植物が多いのはどうしてか? 多くの絵には何故か暗さがある。 ハチ公や銀座、日比谷の作品もあったが興味がでない。 彼らにとって日本は創造し難い場所かもしれない。
ところで「アートのほうき、かえりな垣」という作品があった。 これは良くできていると作者をみたら杉本博司だった。 ナント!! 
■EYE OF GYRE
■三菱商事アート・ゲート・プログラム
http://www.mcagp.com/index.html
■表参道へ行ったついでに立ち寄る。 若手アーティストの支援プログラムである。 10人の奨学生の65作品が展示してある。 原美術館と同じ感じである。 しかし観客が喜ぶ作品が並んでいる。 オークションで販売されるだけのことはある。 
絵を売るという目的があるから一生懸命に描くのだろう。 この目的の差異がそのままが原美術館の作品との差異が出ているのかもしれない。
151名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/18(火) 20:32:24.75 ID:i6UX+zNs0
■三鷹市美術ギャラリー
■記憶のドラマ 依田洋一朗展、2012.8.25−10.21
http://mitaka.jpn.org/ticket/120825g/flyer.jpg
■エンパイア劇場、リヴァティ劇場、ロウズ・ジャージ劇場、ジークフェルド劇場、コロナ・プラザ劇場、タイムズ・スクウェア劇場、セルウィン劇場、ロウズ・プラザ劇場・・。 ニューヨークの匂いが一杯。
しかも劇場の椅子をたくさん描いているのが珍しい。 彼はよく行って座ったのよ。 そしてその時の触覚として記憶されているの。 リリアン、ロイドやチャプリンそしてマーロウやハメットから彼の映画遍歴も見えてくるわ。
でも楽屋など裏ばかり描いていて上演舞台が描かれていない。 「シティ・オブ・エンジェル」は芝居もあったのかしら? たぶん彼は芝居をあまり観ないのね。 でも劇場は大好き。 そしてホテルもね。 この二つは記憶の建物としては一番だから。
ビデオ作品「ホテルペンシルベニア終焉の日々」は改装前のパンフレット、領収書、レストランのメニュー・・などホテルの風景と共に写真に撮っているの。 誰もが旅の思い出として同じ事をするはずよ。 20世紀のニューヨークにどっぷり浸れる展示会ね。
152名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/20(木) 21:18:38.99 ID:HpS/VPwv0
■東京都現代美術館
■館長庵野秀明特撮博物館、2012.7.10−10.8
http://www.ntv.co.jp/tokusatsu/
■これは凄いですね。 モノの威力が会場に漂っています。 今回は音声ガイドを利用しましたが解説件数が70件、時間が60分といつもの3倍のボリウムがありました。 質も申し分ありません。 館長庵野秀明の意気込みが伝わってきます。 
短編映画「巨神兵東京に現る」の裏話は一つも見逃さず見てきました。 巨神兵はもちろん建物から原始雲までほぼ全てが手作りです。 でも裏話を知らなければCGと区別できたのか? この分野に興味を持っていないと難しいかもしれません。  
展示会全体を見渡してもウルトラマンは特別な存在ですね。 あの銀色に光るヌメッとした感じのシンプルなカラダはどこから生まれてきたのか? 成田亨は「真実と正義と美の化身」と言っていますがやはり謎です。
「特殊美術係倉庫」はこの展示会に深みを与えています。 ミニチュアと言っても本物が歴史を語っているのですから。 モスラから始まって観客が歩ける特撮ステージの終わり迄よく練られた中身の濃い内容でした。
153名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/22(土) 20:22:01.07 ID:0bMxB+Jh0
■京都国立近代美術館
■近代洋画の開拓者 高橋由一、2012.9.7−10.21
ttp://yuichi2012.jp/
■東京でも見ましたが、京都で見るとまた趣が異なります。
こちらの方が、ワンフロアなため見やすいです。
陳列順も東京と大差ないはずですが、こちらの方がわかりやすいと思いました。

一番の見所は、京都展でしか出ない金比羅神社の"豆腐"でしょう。近づいてみると、
細部は色々甘いような気がしますが、少し離れてみるとやはり由一らしい写実感
があります。他にもこんぴらさんの物は、東京都は違う作品が出ています。

由一の絵画修復を担当した歌田眞介氏が言うように、由一は技術的にはともかく
重厚なマティエールが素晴らしい。また、元々日本画を習っていただけあって、線描に
勢いがあります。"鮭"の荒縄に見えるビュと引いた線とか。こうした要素は、初期の
黒田清輝以降の洋画には無くなってしまいます。

京都展の一番のポイントは、常設で「西の由一」とも言える田村宗立の作品が
展示され、由一と比較できる点です。ぶっちゃけ由一展が、由一作品を
全く持ってない京近美を巡回するのは、これをやりたかったからだと推測します。
技術的には由一よりも上だと思います。特に"越後海岩図"は、六曲一隻の屏風の
大画面を生かし切った、畢竟の大作です。宗立も浅井忠の影に隠れて、マイナー
な存在ですが、もっと先駆者として評価されていいでしょう。

美術ファンだけでなく、若い画家たちも本展覧会を見て、
先駆者たちの苦闘を肌で感じて欲しいと思います。
154名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/23(日) 19:13:49.57 ID:tZrnPpVN0
■東京都現代美術館
■日本ファッションの未来性、2012.7.28−10.8
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/136/1
■平面性をテーマの一つにしているのは分かるけど、全体の展示も平面的になってしまい印象が弱いわね。 ビデオは三宅一生、川久保玲、山本耀司に焦点を当てていてちょっと古臭いし、「日常にひそむ物語」も未来性が感じられない。
テーマからみて内容がついていかなかったということ。 会場が広いからもっとデパートのバーゲンセールのように現物をたくさん投入したらどう? 特に若手の作品をね。 これで「日常にひそむ物語」をあからさまにできるから未来の物語が見えてくるわ。
三宅一生はデザインサイトでよく会うから近況がわかるけど他の古株は良く見えない。 展示会で若手が生き生きとしていたのは一年前の「感じる服考える服」>>9かな。 今回の展示会はこの一番大事な新鮮さが無かったのよ。
155名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/25(火) 20:31:55.58 ID:0fYmGU6Y0
■サントリー美術館
■お伽草子、2012.9.19−11.4
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2012_05/?fromid=topmv
■400もあるうち知っている物語は「浦島太郎」など数本である。 しかし物語同士はどこか繋がっている。 絵巻を見るのはいいがこれから物語を想像するのは現代では容易ではない。
お伽草子の決定版ビデオなどは作成されているのかな? 「日本昔ばなし」のようなビデオでもよい。 サントリーのようなお固いところは嫌がるかもしれないが、あれば立体的になり、子供たちにも身近な展示会になるはずだが。
156名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/28(金) 21:22:23.00 ID:1NWvFomg0
■川崎市市民ミュージアム
■スタジオ・アッズーロ展、2012.9.22−11.4
http://www.kawasaki-museum.jp/azzurro/index.html
■人とのインターフェースを持った映像作品が数点展示されています。 映像進歩が激しい中、残念ながら古く感じる作品ばかりです。 解説も最小限にして実際に触ってくれという企画のようです。 できれば上海万博など最新の作品が観たかったですね。
でもこれ以上突っ込むと費用等で問題がでるのでしょう。 ICCや写美館などからみると落ちますがしょうがないですね。
■日活創立100年記念資料展、2012.8.4−11.4
http://www.kawasaki-museum.jp/display/exhibition/exhibition_de.php?id=232
■予告編をまとめて上映していたビデオが面白かったです。 1950年末から70年にかけての映画の予告編です。 「紅の翼」や「嵐を呼ぶ友情」、「アラブの嵐」・・から「あばれ丁半」「女の警察」「殴り込み」・・まで正月封切り映画が中心です。
当時のスターは石原裕次郎と浅丘ルリ子がダントツですね。 他に二谷英明や吉永小百合などです。 以前「日活向島と新派映画の時代展」>>57を観ましたが、この資料展をみると日活の大衆路線、特に任侠物へ変遷したのがよくわかります。
■濱谷浩写真展、2012.8.4−11.4
■「こども風土記」「地の貌」「アメリカン アメリカ」の3シリーズの作品がブッキラボウに展示されています。 作品の多くは時代の風景をそのまま静かに切り取ったような感じがします。 風景や人物も何故か音がしないのが特徴ですね。
300枚近くもあるので濱谷の世界にどっぷり浸かれます。 
■中村正義の<顔>展
http://www.kawasaki-museum.jp/display/exhibition/exhibition_de.php?id=233
■中村正義を初めて知りました。 しかしどこかでみたような絵も数枚あります。 代表作の顔シリーズの展示です。 この川崎に彼の住居を改築した美術館があるそうです。
雑誌「20世紀」の表紙を飾った福田赳夫・大平正芳・三島由紀夫・戸川昌子・杉村春子はその人らしくみえます。 他は誰とも言えないほど漫画的・怪獣的で、面白さのあるそしてピエロを感じさせる絵になっています。 好みはわかれるでしょう。
来春公開される映画「父をめぐる旅」のダイジェストをビデオで上映していました。 娘が父中村正義の足跡をたどる映画のようです。
157名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/28(金) 23:15:54.42 ID:vbHUiEu60
■サントリー美術館
■お伽草子、2012.9.19−11.4
ttp://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2012_05/?fromid=topmv
■サントリー美術館はお伽草子がコレクションの主軸の一つだけあって
今回の展示はなかなか気合が入っています。>>155氏が言うように、有名
な作品は殆どありませんが、重文作品が散見して全体的に質が高く、
内容的に面白いものが揃っており、いつまでも眺めていたい絵巻ばかりです。
サントリーの常で非常に展示替えが多いですが、いい物を一杯集められた
から、できるだけ多く見せたい、という意欲が感じられます。

テーマ立ても、妥当で面白いです。サントリーの所蔵品の中でも屈指の名品
狩野元信筆「酒天童子絵巻」を中心に据えたコーナーを設けるのは適切ですし、
お伽草子と下克上という社会的背景を絡ませたり、清水寺という場に注目する
のも、近年の日本中世史の研究傾向をふまえており興味深い着眼点です。

最後の異類物語のコーナーでは、真珠庵が所蔵する最古の百鬼夜行絵巻が
展示されており、今回の隠れた目玉と言ってよいでしょう。異形の妖怪たちを
ユーモアたっぷりに、疾走感を感じる軽快な筆致で描いた、妖怪絵屈指の
名品です。なかなか実物を機会がないと思うので、是非ご覧ください。

余談ですが、三井記念美術館の特別展「琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展」
では、土佐光信の子・光茂の代表作「桑実寺縁起絵巻」が展示されています。
お伽草子では光信の「地蔵堂草紙絵巻」が出品されており、父と子の作品を
比べてみるのも面白いかもしれません。
158名無しさん@お宝いっぱい。:2012/09/29(土) 20:51:29.48 ID:OfSVieJr0
■府中市美術館
■ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅、2012.9.12−11.11
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/delvaux/index.html
■デルヴォーその人に焦点をあてた展示会のようね。 入口で彼の略年譜を配っていたし、彼の生活の事を多く解説していたからよ。 彼がシュルレアリスムに近づいたのは自由になれると思ったから。 シュールの思想なんて関係ない。
両親に雁字搦めにされていたからよ。 美術の勉強もタムとの結婚も反対されるし<自由>がなかった。 目の大きい裸婦や汽車もギリシャ神話も、彼の若い時の心の傷や思い出が一杯詰まっているの。 夢と言うより現実に彼の過去が溶け入ったのよ。
ところで高校の授業のオデュッセイアに彼は感動したとあったけど、ベルギーの高校の歴史や国語は他国であるギリシャをどのように扱っているのかしら? デルヴォーの絵にギリシアをみる時、ヨーロッパというものが身体的に理解できないところだわ。
作品は小粒が多かったけど、初期作品もありデルヴォーの全体像が浮かび上がる面白い展示会だった。
159名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/05(金) 18:21:54.73 ID:hmtOWocz0
■フォッサマグナミュージアム
http://www.city.itoigawa.lg.jp/dd.aspx?menuid=4586
■新潟県糸魚川市の山中に位置する博物館。展示物は地元のヒスイをはじめ鉱物や化石。
 展示物は色鮮やかな鉱物で演出も良くなされている。ただ、地元産のヒスイをごり押ししている印象は玉に瑕か。
 自家用車以外でのアクセスは少し難しい。お金に余裕があれば糸魚川駅前からタクシーに乗って行けば帰りは片道は実質0円。
160名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/05(金) 19:53:10.15 ID:uVC2rwYW0
■群馬県立近代美術館
■江戸の風雅 旧きを知り 新しきを創った絵師たち、2012.9.15−11.4
ttp://mmag.pref.gunma.jp/exhibition/edo_01.htm
■今年の秋は、日本美術の良い展覧会が多いですが、これもその一つです。
最初は、東博や板橋区立美術館所蔵の見覚えある作品が多いですが、
中盤以降は、群馬県立近代美術館の戸方庵井上コレクションなどあまり
見る機会がない作品が散見します。ただ、最近流行りの若冲の肉筆画は
後期に1点だけしか出ないので、お目当てで行く人は注意が必要です。

見所は、探幽の風俗画。一部の美術史家の評価は高いですが、個人蔵が
多くなかなか見る機会がありません。しかし、今展覧会には数点あります。
個人的には、久隅守景の四季耕作図がお勧めです。守景の朴訥な線描は、
いつ見ても癒されます・・・。守景の作品は保存状態がよろしくない作品が多く、
展覧会場の作品も例外ではありませんが、江戸時代から人気の高い作家ゆえ
しょうがないのでしょう。

守景と並び評される英一蝶も前後期あわせて11点も出ます。あとは、地元の
絵師・小泉斐や、谷文晁をはじめとした関東文人画の諸作が並びます。
群馬県立近代美術館は非常に行きづらいですが、地元の方は勿論、
江戸絵画好きなら行って損はないでしょう。
161名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/05(金) 21:06:38.41 ID:TJOyljuM0
■世田谷美術館
■対話する時間、2012.9.15−11.11
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
■館の改修工事をしたようだが以前との違いがわからない。 室内の壁が白くなった?高級感の床になった?。 かっこいいタイトル「対話する時間」をつけて作品は8章に分類して展示されている。 しかし作家は69人もいて130点数。 一人約二点。
バラバラで焦点が当てられず対話が続かない。 しかも分類は逆に観客を縛ってしまう恐れがある。 改修工事で半年間も休館していたから学芸員も調子がでないようだ。
162名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/06(土) 04:15:48.66 ID:jqK5PEsR0
■三菱一号館美術館
■シャルダン展、2012.9.8−2013.1.6
http://mimt.jp/chardin/
■シャルダンの果物をみてディドロが「旨そうで思わず手が出そうになる」と言ったようです。 でもこの旨さは現代とは違う味にみえます。 リアルさの追求より光や空気や当時の雰囲気を重視しているので、これは18世紀のウマ味ですね。
むしろ17世紀フランドル静物画の果物のほうが現代的なおいしさが迫ってきます。 人物画は表面に光沢がないので物語にすんなりと入り込めます。 高級な童話画をみているようですね。 
セザンヌは彼を「只者ではない」と言っています。 それは色使いを褒めたのであって、セザンヌの静物画や人物画に漂う<存在の謎>は感じられません。 シャルダンは18世紀のウマサであり、世紀を越えられません。 
ですから現代人にとって安心して観ていられる画家の一人です。
163名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/07(日) 18:24:00.62 ID:mOasjYM30
■練馬区立美術館
■棚田康司「たちのぼる。」展、2012.9.16−11.25
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/tanada2012.html
■作品の前に立って話しかけても見向きもしてくれません。 目は明後日の方向に向いています。 少年少女だから心が揺れ動いているのでしょう。 まさに「天空へ昇っていく少年」です。 彼らが昇って行った後に、幾つかの作品が地上の残っていました。
それは「WATCHING THE WHEEL」、「ONE OF THEM]、「FISH」、「CHILD」、「FLOWER」、「内的凶暴性」、「支配と従属」などです。 つまり天空へ昇る作品と地上に留まる作品の二種類を棚田は創ったのです。
舟越桂を思い出してしまいました。 舟越の作品とは対話ができます。 深い話を、です。 舟越に対抗できるのは天空に昇る少年少女ではありません。 それは後者の地上に留まっている作品です。 何故ならほんとうの話ができますから。
164名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/07(日) 21:07:20.86 ID:uK3wWpBN0
■滋賀県立近代美術館
■石山寺縁起絵巻の全貌 〜重要文化財七巻一挙大公開〜、2012.10.6−11.25
ttp://www.shiga-kinbi.jp/?p=16173
■しばしば歴史の本などで使われますが、なかなか纏まって見る機会がない
『石山寺縁起絵巻』が一挙公開です! 今回見逃したら、次の機会は早々無いでしょう。
流石に伴大納言絵巻や、今、ボストン美術館展で巡回してる吉備大臣入唐絵巻とか
平治物語絵巻といった平安から鎌倉にかけての傑作絵巻物と比べると、人物・群像
表現が類型化し、質はやや劣りますが、それでも十分に素晴らしいものです。

石山寺縁起絵巻は成り立ちが複雑で、1〜3巻が鎌倉末、5巻が南北朝後期から
室町初期、4巻が16世紀前後の室町後期、6,7巻は谷文晁筆で19世紀初頭の江戸時代と
成り立ちがバラバラです。当然描き方も似せてはいるものの大きく異なります。
ある意味、各時代ごとの描き方が分かる点で貴重でしょう。最初の3巻が1番
評価が高いのは当然ですが、自分は5巻のアクの強い人物表現や、4巻のいかにも
室町時代の上質の絵巻物らしい、漢画の影響が入った平明な描き方も、
これはこれで好ましく思います。

公式サイトで出てるように、石山寺の原本展示は最初と最後だけなので
お間違えないように行ってください。模本も決して質は低くないのですが、
折角の機会ですからやはりオリジナルを見るべきですう。

余談ですが、石山寺の特別陳列と相互割引をしています。こちらは展示室が小さいのが
難点ですが、土佐光吉・光則、住吉如慶・具慶といった近世土佐派の名手4人の源氏絵を
一度に比べられるのが見所です(光起は紫式部の肖像画2点)。何気に高野切第2種や
伝空海の益田池碑銘が出てるのが驚きです。
こちらも時間があったら見るのも悪くないでしょう。
165名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/08(月) 01:13:34.61 ID:Ed1sjtSw0
■東京オペラシティ・アートギャラリー
■篠山紀信 写真力、2012.10.3−12.24
http://www.operacity.jp/ag/exh145/
■昨日行ったら100人ほど並んでいたわよ。 このギャラリーでこんなに混むのは初めてかも。 篠山は芸能人が対象だからね。 作品の多くは縦横数メートルもあるものばかり。 だから混んでいても苦にならない。 宮沢りえのオッパイとお尻は最高だわ。
でも篠山の作品は結局はプロマイドね。 しかも高級プロマイド。 三島由紀夫では細江英公の深遠なるマゾヒズムを思い浮かべるけど、篠山だとこれがキッチュになるの。 これで三島も貴乃花や長嶋茂雄と同列ね。
この数十年間、彼の作品は進歩もなければ退歩もないようにみえる。 押し入れにしまってあったスタープロマイドを久しぶりに取り出してみたような展示会だったわ。
166名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/09(火) 00:39:09.48 ID:TvPqMumM0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■ジェームズ・アンソール 写実と幻想の系譜、2012.9.8−11.11
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
■「牡蠣を食べる女」は明るく暖かみがある。 彼は自信を持ってこれを出品したが、女性の食事場面を描くことに非難が出たらしい。 このような文化的非難が起こることは彼も事前にわかっていたはずだが?
このような彼の情報の偏りは、父と母の格差から来る家族のいざこざが原因だろう。 画家に似合わない服装の自画像を描くのもそうだ。
格差を引き継いだ彼の時代把握の偏りがグロテスクへ向かった。 この結果としての展示会目玉である「陰謀」はなるほどいい絵だ。 疑心暗鬼からくる希望や不安のブラックな笑顔で一杯だ。
167名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/11(木) 21:37:43.05 ID:14m77NwM0
■江戸東京博物館
■維新の洋画家−川村清雄 勝海舟、篤姫を描いた知られざる巨匠、2012.10.8−12.4
ttp://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/special/index.html
■今年のよくぞこんな渋い画家を取り上げてくれた!その2。
勝海舟や福沢諭吉、徳川慶喜などの肖像画は歴史の本でよく使われ
結構知られているでしょうが、どんな画家が描いたかご存知ない方が
多いでしょう。個人の回顧展は、1994年に静岡県立美術館で行われて、
今回がやっと2回目です。ちなみに来年はその静岡県立美術館を巡回します。

展示の方は、川村家の史料を並べて画家の生い立ちから、幕末から明治の
転換期に、幕臣出身である一人の画家がどう生き抜いていったか追体験
出来る構成になっています。少々関連人物の説明が多すぎる気がしますが、
それだけ多くの人々に愛されたことを示したかったのでしょう。

肝心の作品の方は、日本人らしい油画を描くのにほぼ成功し、和魂洋才を
実現した完成度が高い作品が多いです。展覧会の記憶に新しい高橋由一と
比べると、より技術的に進歩し、洗練させた作風を示します。色使いとしては
白、黒、緑の使い方が上手いと思います。特に白の使い方が素晴らしく、
幼少期日本画を学んで身につけた達者なブラッシュワークで、歯切れのよい
線で白井ハイライトを付けることで、絵を明るくし作品に洒脱な雰囲気が漂います。
緑が上手いのは、住吉派を好んだという画家の嗜好から、伝統的なやまと絵の
青緑山水に由来するものでしょうか。他にもコローや広重あたりの影響もあるのでしょう。

美術史からは等閑視されてきたきらいのある川村清雄ですが、その画技は本物です。
展覧会のキャプションでは清雄を洋画家ではなく、「油絵師」と評していますが、
妥当な評だと思います。時代の間に生き、日本あるいは東洋と西洋とが激しく
意識された明治において、一定の答えを出し、かなりの程度両者の融合に
成功した清雄の画業は、もう少し評価されても良いでしょう。
168名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/11(木) 21:56:48.12 ID:14m77NwM0
■静嘉堂文庫美術館
■受け継がれる東洋の至宝 PartU 岩ア彌之助のまなざし ― 古典籍と明治の美術 ―、2012.9.22−11.25
ttp://www.seikado.or.jp/010100.html
■題名通り、岩崎彌之助の収集品並べる展覧会。古典籍は南宋の版本が数冊。
北宋のものと比べるとややフォントの美しさが落ちますが、それでも後代の版本と
比べたら遥かに美しい文字です。紹鴎茄子と付藻茄子も、漫画「へいげもの」ファン
には堪らない一品でしょう。鈴木長吉の鷲などの明治の工芸もこの時代特有の
超絶技巧が窺えて面白いです。

今回の展示の目玉は、明治28年の第四回内国勧業博覧会出品の屏風絵で、
静嘉堂文庫所蔵の8点の内、6点が出ることでしょう。どんな絵か知りたいかたは、
図書館に行って、『絵画の明治 近代国家とイマジネーション』 (毎日新聞社)
を読めば、たしか全部載ってたと思います。どれもその画家の代表作に
相応しい大作・力作揃いです。全部見るためには、あの行きづらい静嘉堂に4回も
足を運ばないといけませんが、静嘉堂の狭い展示スペースでは仕方がないでしょう。
どれも見る機会が少ないので、明治の日本画がお好きな方は面倒でも
複数回行く子をお勧めします。川端玉章は今日までですけど・・・
169名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/13(土) 16:18:46.51 ID:cW2Ki9xS0
■大棟山美術博物館
http://www.matsunoyama.com/modules/info/index.php?content_id=22
■十日町市役所松之山支所近くにある古民家を改造した施設。玄関先には湧水あり。
 展示物は1階が陶磁器・蒔絵・掛軸など骨董品。二階には坂口安吾や村山家所縁の品が展示。
 二階の安吾の書斎は、ガラスケースの展示の他に手に取れる書籍もあるが、触らないのが吉か。
 特に目を惹いたのは、昭和天皇の侍医長を務めていた村山氏の遺品。昭和天皇のお召しになった大元帥の軍服がある。
 懐かしい雰囲気の施設だが、古めかしい為に歩くと廊下や畳張りの部屋はところどころギシギシ軋む。慎重に歩いて観覧しよう(笑)。
170名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/17(水) 19:44:46.35 ID:QC3oLTfh0
■東京都美術館
■メトロポリタン美術館展、2012.10.6−2013.1.4
http://met2012.jp/
■広地域にもかかわらず洗練されている作品が多いですね。 しかし4000年は広がり過ぎですね。 メット17の学芸部門のうち12部門も参加したからでしょう。 まっ、小粒なのはしょうがない? 
入場して即、古典的風景が来るのはいつものことですがヨーロッパの深さを感じます。 この種の感慨は日本画には無いことです。 でもあとがよくありません。 自然を7章にわけて展示していますが分類がメタメタです。 メトロではなくメタロポリタンです。
展示の流れに素直さがありません。 ところで普段見ないアメリカの画家が随所に登場してくるのが新鮮でした。 ティファニー創設者の長男ルイス・コンフォート・ティファニーのステンドグラスはいいですね。 
東洋は少なかったのですが、その中で杉本博司が一点。 さすがです。 会場出口に展示会記事の載っている新聞が置いてありました。 なんと、記事の解説者は彼でした。 アハ!
171名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/18(木) 20:22:29.94 ID:oQbRqiRY0
■東京都美術館
■浮世絵 太田記念美術館、2012.10.2−2012.11.25
ttp://www.ukiyoe-ota-muse.jp/H241011tsukiokayoshitoshi.html
■近年、師・国芳の再評価が進むに連れて、その代表的な弟子である芳年も
注目を浴びつつあります。その芳年の作品をまとまって鑑賞できる久々の
展覧会です。なお、浮世絵スレでも出てましたが、来月横浜美術館である
国芳展の半券で200円引きになります。リピーター割でも100円安くなりますが、
リピーター割より他館の半券の方が安くなるのが少し謎です。

内容はオーソドックスに芳年の編年順に作品を並べています。珍しく地下の
階まで使って展示しており、出来るだけ多くの絵を見せたいという意欲を感じます。
画域が広い絵師の展覧会の場合、美人画・役者絵・武者絵・・・と画題ごとに
並べるか、制作順に並べるか悩ましいところですが、これはこれで正解でしょう。
代表的な作品や揃い物は大抵出ていますが、どれも数点です。やや総花的
ですが、展示スペーからすれば仕方がないことです。
総じて芳年の迫力ある作品をざっくり楽しめる、良展覧会と言えるでしょう。
172名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/18(木) 20:33:29.33 ID:XLhBdMbH0
■2121デザインサイト
■田中一光とデザインの前後左右、2012.9.21−2013.1.20
http://www.2121designsight.jp/program/ikko_tanaka/
■田中一光の全体像がコンパクトにまとめられている。 1室は装幀本を、2室には10の机に作品を分類配置し壁にはポスターが一面に貼ってある。 グラフックデザインらしい秩序あるスタティックな構成である。 
5机の「パフォーミングアーツと演劇」をみると、若い時に演劇にのめり込んだらしい。 既にグラフックから飛びてている。 彼のデザインは最初から文化の設計を目指していたようにみえる。 セゾン文化を作り上げた一人としてその成果がある。
作品の文字は生き生きしている。 対象物をリアルに捉えているからだ。 グラフックデザイナーは裏方である。 裏方は亡くなってからよくみえるようになる。 広範囲な活動だったから展示会名は「前後左右」より「四方八方」が適しているだろう。
173名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/18(木) 20:53:44.07 ID:oQbRqiRY0
■山種美術館
■没後70年 竹内栖鳳 ―京都画壇の画家たち、2012.9.29−2012.11.25
ttp://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■近代京都画壇の中で、もっとも有名な栖鳳の展覧会です。個人的にある意味一番
驚いた作品は、雪舟筆『山水長巻』の模写です。春にサントリー美術館で展示され、
その時模写も幾つか並べられてましたが、それらと比べて格段に上手いと思います。
さすがに原本と比べると、模写の宿命である写し崩れが僅かに見られますが、
墨の階調表現は、付立て技法を知った栖鳳の方が上手いかもしれません。
栖鳳の絵というと、コローなど西洋の影響を受けた清新な画風が浮かびますが、
雪舟のような古典も深く学習していたからこそ、西洋画法に流されず、自己の
画風を確立できたのでしょう。

栖鳳の代表作「班猫」が、何時もは会期中の限られた期間しか見られないことが
多いのに、今回は全期間展示されていて有難いです。ただ、文化財保護の関係で
次に見られるのは、最低2年後でしょう。暫く会えない猫をじっくり鑑賞するのを
オススメします。

栖鳳と時代が前後する画家の作品も全体の3分の1程出ています。自分が目に
付いたのは、弟子の西村五雲の作品です。動物画では栖鳳以上と評されたそう
ですが、確かに栖鳳より動物の細部まで描写が行き届いています。
最後に、村上華岳の『裸婦像』が展示されているのも嬉しい誤算でした。


京都市美術館や京近美などから作品を借りてこれたおかげで、充分な質の作品が
揃っているとは思いますが、栖鳳の多様な作品を伝えるには不足気味だと思います。
その辺りは、東近美や新美術館などもっと会場が広い美術館で取り上げられるのを
期待するしかないでしょう。しかし、関東でこれだけ近世から近代京都画壇の作品を
まとまって見られる機会はなかなかなく、日本画ファンなら見たほうがいいでしょう。
174名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/19(金) 02:49:31.20 ID:w8a+vrFq0
■東京都写真美術館
■操上和美展、2012.9.29−12.2
http://syabi.com/upload/3/1653/kurigami.pdf
■粗粒子や傷を含んだまま現像されているモノクロ写真は<時>を意識するのは必然の流れだわ。 被写体も時に埋没していて抜け殻のようにみえる。 だからシリーズ「NORTHERN」はあまりにも退屈、「陽と骨」よりもね。
「被写体は愛の対象物だ」と言ってるけど愛も時の中に消えていくしかない。 これは映画「ゼラチンシルバーLOVE」にもいえることね。 それはゆで卵だけにリアルさが残ってしまったからよ。
■機械の眼・カメラとレンズ、2012.9.22−11.18
http://syabi.com/upload/3/1649/120816_the_eye%20of_the_machine.pdf
■やっとカメラに到着。 「光の造形」>>97で操作技法、「自然の鉛筆」>>145でフィルム、そして今回がシリーズ最後。 フォーカスが少しわかったわ。 焦点距離との関係がね。 大判カメラや35mmカメラの歴史的存在意義もね。 どう?凄いでしょう?
■日本写真作家協会(JPA)会員展・地球はいま、2012.10.6−10.21
http://syabi.com/upload/3/1718/jpa.pdf
■入選した会員の200作品が展示されているの。 多くの作品は一発勝負だとわかる。 だから1枚1枚みていくのに飽きが来ない。 ・・写真家のプロとアマの違いは何か?を考えちゃった。 
1.写真に対して高度な挫折経験があること。
2.企画力を持っていること。 または写真向きの良い地頭を持っていること。
この二つがプロの必要条件ね。 写真という文字を除けば世間の会社員と同じような条件になってしまったの。 これが今の写真芸術の姿かもしれないわね。
175名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/19(金) 22:51:16.11 ID:BrqaBKVI0
■東京国立博物館
■日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「中国 王朝の至宝」、2012.10.10−2012.12.24
ttp://china-ocho.jp/
■年始の「北京故宮博物院200選」に続く日中国交正常化記念イベントの展覧会。
入っていきなり簡単な荷物チェックがあって驚きます。北京故宮の時には
なかったのに。これも昨今の日中関係の悪化のせいでしょうか。

中国の古代文明展は頻繁に開かれており、正直食傷気味です。へたな文物だと、
日本の博物館のほうがいい物持ってたりして、本末転倒になりかねません。
流石にその辺の事を学習したのか、記念イベントということで関係が悪化しても
比較的気前よく貸してくれたのか知りませんが、日本ではあまり目にしないタイプ
の変わった文物が多いです。おそらく、ここ数十年に発掘された物を中心に持って
きたためでしょう。今まで見た古代中国展の中では屈指のレベルです。
ただ、やはり会場でた後すぐで展示している、宋時代の書の方が
正直レベルが高い気がします・・・。

ある意味この展覧会の一番の見所というか聴き所は音声ガイドです。NHKの
アニメから森田成一と釘宮理恵といった、二人の人気声優を使っています。
去年のブッタ展でも水樹奈々使ったり、北京故宮展の解説シアターの
ナレーションが中田譲治だったり、08年の「「対決−巨匠たちの日本美術」」
では、それぞれ12人ものベテラン声優陣を配した音声ガイドでした(しかし
池大雅に若本規夫はミスキャストすぎ)たりしましたが、それに続く試みです。
東博以外では声優を使った音声ガイドなど殆ど無いと思います。ちなみに、
普通の音声ガイドも別にあるので、常識的な解説を聞きたい人も安心です(両方500円)。

内容は、冒頭の解説+26件の約30分、真面目な解説はナレーションがフォロー
してくれるため、音声ガイドとしては最低限機能しています。キャラの掛け合いが
やや説明的、森田氏の方が声が大きく聞こえる点が気になるところですが、
許容範囲でしょう。大きなお友達の方はこれ目当てで聞くのもありでしょう。
ただ、声が気になリ過ぎて、展示物が頭に入らないかもしれませんけれど。

今回は本館でやってる出雲展も見られることも踏まえれば、行って損は
ないと思います。出雲展の見所は、ttp://izumo2012.jp/highlight_tokyo.html
に載ってる物”だけ”のような気がしますが。
176名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/20(土) 01:33:20.09 ID:wQlXMSaM0
■ギャラリー間
■山下保博Xアトリエ・天工人展、2012.10.13−12.22
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex121013/index.htm
■天工人は建築事務所名でテクトと読む。 現在迄の活動状況が展示されている。 作品はモノを7分類、コトを7分類し二次元表を作り位置づけている。 モノはチャレンジの方向性を、コトは組織活動の方法を論じているらしい。
とくに化学を手段の一つにしているのが特色だ。 特殊コンクリート、特殊コーティング、特殊ガラス、特殊・・・。 とても変わった建築物が結果として提出されている。 デザインが奇抜すぎるのは少し不安だが。 日本の敷地は狭いから需要があるとおもう。
作品は住みやすいのか?は見ただけではわからない。 周囲の人と環境を巻き込みながら進めているのが頼もしい。 冒険しながら今も走り続けているというのが感想である。
177名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/20(土) 21:59:30.41 ID:9eMCVRQ/0
■目黒区美術館
■もうひとつの川村清雄展 加島虎吉と青木藤作−二つのコレクション、2012.10.20−12.16
ttp://mmat.jp/exhibition/archives/ex121020-3
■タイトル通り江戸東京博物館の展示に合わせて、目黒区美術館の加藤
コレクションと栃木県那珂川町馬頭広重美術館所蔵の青木コレクションの
清雄画を合わせた展覧会です。なお、江戸博の半券を持って行くと150円
引きになります。逆に目黒の半券を江戸博に持って行くと100円引きです。
まあ、どっちもぐるっとパス使ったほうが得ですが。広重美術館所蔵の
ものは小品が多いですが、漆版に描かかれた作品は、簡略ながら非常に
瀟洒で清雄の美点がよく出ていると思います。


本展の特徴は、清雄が手がけた本の装丁が
まとまって展示される点です。清雄と装丁の関係はしばしば言及されましたが、
まとまって展示されるのは初めてです。図録でも、明治時代の浮世絵や口絵に
ついて、おそらくもっとも詳しい研究者・岩切信一郎氏が小論を寄せており、
参考になります。地味な展示ですが、清雄数ファンや明治文学好きの
方には貴重な機会でしょう。なお、装丁と青木コレクションは、後期
(11/20)以降に展示替えがありますが、、余程のファンでなければ
一度で十分かもしれません。

ブログなどの感想を見ると、清雄の絵を上手だと思わない人もいるようですが、
清雄はやはり上手い画家だと思います。まず、絵の具の剥落やひび割れを
起こしてる絵が殆どありません。目黒の展示品だと、朱塗りの鸚鵡の絵に
大きな剥落が2箇所あるのが目に付くところで、あとは瀑布の絵に僅かな
ひび割れがある程度です。百年前程度の絵だからおかしくないと思う人も
いるでしょうが、油画の技術教育が疎かになった黒黒田清輝以降、絵の具が
ひび割れてる絵は珍しくありません。清雄の薄塗画法が功を奏している
面もあるでしょうが、彼の確かな技術を感じさせます。

なお、清雄の使った絵の具とパレットも展示されており、彼が制作姿勢が
かなりわかります。まず色数が少ない。絵を見ても使っている色が少ないと
思っていましたが、絵の具もパレットに載ってる色も十数種類に過ぎません。
ただ、前に白使い方が上手いと書きましたが、パレットには時間がたって
変色してますが、明らかに白い絵の具が6種類ほど載っており、彼が白に
拘る画家だったことが明らかです。因みに緑系の色も3つ載ってました。
清雄があまり使わない赤系も3色載ってるのが少し意外でしたが、これは
サイン用でしょう。清雄はよく朱でサインしますが、これは日本画のやり方
を真似ていると思います。日本画では、署名と絵に締まりを出すため、
朱文印を押すことが多いですが、清雄全く同じやり方で画に緊張感を
出しています。
178名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/21(日) 07:42:45.20 ID:dNIHP9d10
■国立新美術館
■リヒテンシュタイン・華麗なる侯爵家の秘宝、2012.10.3−12.23
http://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/
■無機質立方体の室でのバロック・サロンは似合いません。 しかし天井画をみると展示にチカラが入っていますね。 この努力でリヒテンシュタインの世界からバロックを豊かに想像できる内容になっています。
ルーベンスは10点。 「キリストの哀悼」「果物籠を持つサテュロスと召使の娘」「占いの結果を問うデキウス・ムス」の三点が気に入りました。 キリストの灰色の顔と唇。 もはや復活は無理ではないのか? サテュロスと娘の不気味な微笑みはなんなんだ!
デキウス・ムスの頭の中が真っ白け! どれも劇的です。 他にダイク「マリア・デ・タシスの肖像」は人間味が、レンブラント「キューピッドとしゃぼん玉」は愛の微妙さが表れています。 「ようこそ、わが宮殿へ」。 招待された気分で観てきました。
179名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/21(日) 22:06:00.10 ID:LGXmXcAd0
■横浜市歴史博物館
■畠山重忠 −横浜・二俣川に散った武蔵武士−、2012.10.13−11.25
ttp://www.rekihaku.city.yokohama.jp/kikak/detail.php?ak_seq=115
■言及はありませんが、この秋鎌倉を世界遺産にするため、神奈川県立
歴史博物館、金沢文庫、鎌倉国宝館の3館で割りと大きな展覧会やって
ますが、それに合わせた展示でしょう。
ただ、畠山重忠とその周辺を概観する展覧会で、タイトルを「畠山重忠と
その時代」としたほうが適切です。

展示は当時の大鎧がメイン。当時のものは残闕で完品は復元模型しか
ないですが、当時の仕組みはかなりわかります。特に無料で江戸期の
復古調の鎧を更にレプリカした大鎧を触って実際に着ることが出来ます。
やはりこうしたものは実際に触ってみないと、使用感や重量感などが
伝わってこないため、こうした試みは有難いです。また、流鏑馬の練習用の
為の、実際に鞍と鐙をつけた木馬の模型に跨がれるのも素晴らしいです。

太刀はレプリカではなく重文の名刀が3振り出てます。東博などでは非常に
美しく砥がかれて展示されますが、ここでは普通の研き状態です。
美しさではかなり東博より劣りますが、実際に使用するときはこっちのほうが
近いのでしょう。

個人的に気になったのが複製の神護寺の伝頼朝像。これは、少し前に出た
黒田日出男『国宝神護寺三像とは何か』を読むと、もう足利義直に確定したも
同然です。これを今、頼朝像だと言ってるのは、一部の美術史家だけで、
歴史学者や若い美術史家は、もう足利直義だと言っています。
神奈川県立歴史博物館でも頼朝像として出てましたが、やはりこうした
レプリカを一度作ってしまうと変更は難しいのでしょうか。

余談ですが、今年の秋は武士に焦点を当てた展覧会が多い気がします。
栃木県立博物館では足利尊氏、滋賀県立安土城考古博物館では信長と信玄、
兵庫県立歴史博物館では赤松円心・則祐、島根県立古代出雲歴史博物館では
尼子氏、鳥取市あおや郷土館では亀井茲矩、という風に。
180名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/23(火) 20:02:45.38 ID:76Fq7s340
■BUNKAMURAザミュージアム
■巨匠たちの英国水彩画展、2012.10.20−12.9
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_manchester/index.html
■水分を含んだ空気や光、そして海や川のしっとりとした透明感は水彩画ならです。 水彩画は今の写真機の代わりだったんですね。 携帯に便利でグランドツアー(英国田舎貴族の放蕩修学旅行)先でも容易に描けるからです。
前半のキーワードである水彩画・ピクチャレスク・グランドツアーの三点は同時に進められたような展示に構成されています。 そしてナポレオン登場前はパリ・ローマ・ナポリ・スイスへ。 登場後はスペイン・アフリカそしてアジアへと作品は広がっていきます。
後半はW・ブレイクを経てラファエル前派を含めたヴィクトリア時代を扱っています。 グワッシュにボディカラーが登場しますから
より油絵に近づいた作品が多いですね。 水彩画は英国近代の美術史そのままの感じがします。 まさに「国民的美術」です。
181名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/25(木) 20:41:30.40 ID:7gbjZSNo0
■東京ステーションギャラリ
■始発電車を待ちながら、2012.10.1−2013.2.24
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/index.html
■東京駅復元工事完成記念展である。 ギャラリ入口がわからない。 駅員に聞くと北ドームに移動とのこと。 2,3階が会場の為チケット購入後3階へエレベータで昇る。 旧会場と同じくレンガが剥き出しである。 広くなった感じだ。
ヤマガミユキヒロの「PLATFORM NO1/NO2」が面白い。 東京駅ホームからの風景と線路を描いて、その上から映像で電車を行き来させる作品である。 電車や信号の光が幻想的で不思議な感じがする。 他はどこかで観たような作品ばかりだ。
観終わって、出口へ向かう2階通路はなんと北ドームの周囲を歩くようになっている! 1階の行き来する人々が下に見える。 とても贅沢に感じる。 そしてミュージアムショップを通らないと出られない。 複雑な構造のギャラリになってしまった。
182名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/26(金) 17:52:55.86 ID:lXKCSEul0
■森アーツセンターギャラリー
■荒木飛呂彦原画展・ジョジョ展、2012.10.6−11.4
http://araki-jojo.com/gengaten/tokyo/
■焦茶色の肌に唇が厚いポリネシア系人物に、マッチョな体型、イタリア的な服装や装身具で着飾っている登場人物はどこかで見たような見ないような懐かしさがあるわね。 たぶん25年の長さが熟成しているのね。 「ジョジョメノン」を購入した感想は・・
C・イーストウッドとの対面、グッチのクルーズコレクションの取材は素敵よ。 メトロポリタン美術館「クロイスターズ」や都市型演劇「スリープノーモア」、回転木馬「ジェンズカルーゼル」は飛呂彦が自身で選んだのかしら? だったら凄い!
短編漫画「岸辺露伴グッチへ行く」はグッチが貨幣交換以上に等価交換の優位性を持っているなんて!? でも漫画は毎週リアルタイムで読んでいないと駄目ね。 来週の発売が待ち遠しい!と思わなきゃ。 このような原画展もたまにはいいけどね。
183名無しさん@お宝いっぱい。:2012/10/31(水) 18:47:25.25 ID:hxnV5M0m0
>>170
E・ホッパーの「トゥーライツの灯台」は気にかかっていました。
孤独に耐えている灯台にみえたからです。
その理由が今日の新聞に載っていました。
「ヨーロッパを乗り越えるにはそれから10年はかかった」と。

184名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/03(土) 00:30:46.86 ID:hT8DTKos0
■東京国立近代美術館
■美術にぶるっ、2012.10.16−2013.1.14
http://buru60.jp/ticket.html
■第一部は館所蔵の作品が多いので常設展と勘違いしてしまった。 でもいつもより豪華なのでジックリと観てきた。 初めての関根正二「三星」が気に入る。 絵の三人は正に星だ。 狩野芳崖「仁王捉鬼図」は現代アートのようだ。 面白いが感動はゼロ。
第二部は第一部とは別世界! 原爆と基地問題で明け暮れ、展示内容も混乱している。 会場に置いてある5枚のチラシもプロパガンダ的レイアウトに近い。 ぶるっとしたが読む気がしない。 まるで1952年の開館時の混乱を再現しているようである。
185名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/04(日) 09:20:00.13 ID:9WGn7Uhl0
■大阪市立美術館
■特別展 「北斎」 ―風景・美人・奇想―展、2012.10.30−12.9
ttp://hokusai2012.jp/index.html
■結論から言うと、2005年に東博でやった北斎展につぐ規模で、十分観る価値が
ある展覧会です。難を挙げれば、『富嶽三十六景』らの揃い物が、どれも数点抜け
があり、前後期で半分ずつ展示される点です。スペースの関係上仕方がないので
しょうが。観覧者を観察すると、最初から列を並んで見てる人が多いですが、
最初の浮絵はぶっちゃけ前座で、真に観るべきは後半にある以下の展示だと
考えます。

この展覧会の大きな特色は、大阪開催ということもあり、大阪と北斎の関わりです。
北斎は大阪を訪れたことがあり、弟子もいました。図録収録の論文も、大阪における
北斎の活動とその弟子たちのことに費やしており、開催者が最も力を入れた部分で
あることは明らかです。大阪の浮世絵は流光斎如圭の影響が大きいですが、
北斎来訪によって、流光斎と北斎の画風を折衷しようとする絵師たちの取り組みが
窺えます。北斎のネームバリューに惹かれて展覧会に訪れた人は、肩透かしを
食らうかもしれませんが、作品の質は全体に高く、こうした上方の浮世絵師の
作品をまとめて見られる機会はそうはありません。

北斎の読本挿絵も見所の一つです。挿絵は白黒で、錦絵と比べるとどうしても地味
ですが、北斎のイマジネーションと激しく幾何学的なムーブメントが最も端的に
表れているのが、この読本挿絵の分野です。現代の劇画でも及ばない、激しく
迫力ある絵が多いです。本展では、後半も半ばに版本を3段に並べて集中的に
展示しており、非常に見ごたえあります。この辺まで来ると皆さん疲れてくるのか
足早に通り過ぎる人が多いですが、北斎の読本版本をこれだけ一気に鑑賞
できる機会はなかなか無く、勿体無いと思います。

最後に肉筆画です。注意点は会期後半に優品が集中している点です。作品リスト
ttp://www.osaka-art-museum.jp/special/documents/listhokusai20121030.pdf
を見ると、ポスターに使われている重文の「二美人図」、三の丸
尚蔵館の「西瓜図」、東博の「扇面散図」、妙光寺の「七面大明神応現図」といった
晩年の肉筆画を代表する名品が全て後期展示です。こうした作品が関西で展示
される機会は少なく、肉筆画好きは後半行くことを強く推奨します。

186名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/04(日) 19:26:43.19 ID:XVbi6ezC0
■根津美術館
■特別展 ZESHIN 柴田是真の漆工・漆絵・絵画、2012年11月1日(木)〜12月16日(日)
ttp://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
■2010年に三井記念美術館でやった「柴田是真の漆×絵」のほぼ続編と
いった内容です。 三井のは外国人コレクターの所蔵品が中心でしたが、
今回は国内にある是真作品をかなりかき集めて展示しています。
是真の瀟洒でエスプリの効いた漆工芸を存分に
堪能できます。絵画は前後期で展示替えが大きいので注意が必要です。
前期に出てる静嘉堂文庫の「瀑布図屏風」は是真の絵画作品の中では
最高傑作といって良いでしょう。

三井、根津といい展覧会が続いて、是真の再評価する機運が
高まってきてると言えます。次は、更に大規模な展覧会や、池田泰真や
庄司竹真といった是真の弟子たちの展覧会も見てみたいです。
あと、余談ですが、以前書いた川村清雄は、当時から「油画の是真」
と周囲から呼ばれており、本人も是真との類似を自認しつつも、是真の
上をいってやろうと思っていました。偶然にも、同時期に展覧会が開催
されている両者を比べてみるのも一興でしょう。
187名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/04(日) 19:36:35.35 ID:EOCwIe2X0
>>186
川村清雄、たしかに是真ぽいと思いました。

でも、日本近世美術の文脈の延長線上でデザイン的なことをやろうと思ったら
似てくるのは必然のような気がするな。

清雄さんもそう言われて不本意だったろう。
188名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/05(月) 20:27:23.91 ID:h/SkWLIV0
■山種美術館
■竹内栖鳳展、2012.9.29−11.25
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■「百騒一睡」の雀のふっくらとした羽毛や「虎獅子図」の虎の針があるけど暖かみのある毛感は栖鳳の生き生きとした生物の捉え方なのね。 でも彼は歳を取るほど皮膚はノッペラボウになっていくの。 昆虫は多くなるし「雄風」の虎の毛並はみえない。
多くの画家は60歳を過ぎると感性が格段に劣ってくるから作品がつまらなくなるわね。 でも栖鳳は毛感を逐次変えていった。 生き物を描く戦略があってこれを乗り越えたの。 この戦略で京都画壇を牽引できたし弟子を沢山作れたではないのかしら?
それにしても美人画はイマイチね。 弟子の上村松園を前に描きづらかったのよ、きっと。
189名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/09(金) 17:42:15.08 ID:M9U3Fbby0
■根津美術館
■柴田是真の漆工・漆絵・絵画、2012.11.1−12.16
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
■単眼鏡が離せません。 蒔絵は言葉の無い俳句のようですね。 印籠は職人的造りの上に明治の小金持ち商人が好むような味のある作品です。 唸る程でもありませんが、今なら手が届きそうなヴィトンやカルティエですかね。
漆絵は明るい茶色系で特異な空間が表れています。 ですから描かれた貝殻はシュールそのものです。 凝縮された蒔絵や赤黒の多い漆絵の後の「瀑布図屏風」がいいですね。 飲んだ時のお茶漬けです。 清々しい風や音に触れることができました。
190名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/11(日) 09:04:52.20 ID:z4dPaEm40
■出光美術館
■琳派芸術2、2012.10.27−12.16
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
■どうしても酒井抱一と尾形光琳を比較したいようね。 だったらこれでどうかしら?
「風神雷神図屏風」・・・・酒井抱一の勝ち
「八ツ橋図屏風」・・・・・・尾形光琳の勝ち
光琳の風神は鬼が縮こまっていて躍動感がない。 抱一は雲までも飛び散る動きが有り面白さも抜群よ。 八橋図では抱一は橋が出しゃばり過ぎてるわ。 花より橋を描いたみたい。 花が数が少ないのも理由の一つかもね。
「十二ヶ月花鳥図貼付屏風」は自然を切り取って来て意識的に半自然状態にした不安定さがあるわ。 観ていても落ち着かない。 この落ち着かない感じは、何かが出しゃばっているか、欠けているかから来るの。 この感じは抱一の面白さかもね。
191名無しさん@お宝いっぱい。:2012/11/23(金) 18:14:33.04 ID:MfakwlCi0
192☆ 偽物ブランドwww.gaga-jp.com:2012/11/29(木) 15:12:43.39 ID:g5UtVQGY0
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193名無しさん@お宝いっぱい。:2012/12/05(水) 07:49:13.87 ID:UlTX+u6a0
■サントリー美術館
■森と湖の国フィンランドデザイン、2012.11.21−2013.1.20
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2012_06/index.html
■展示会名に縛られてしまいますね。 森や湖やフィンランドにです。 もちろん氷や高山、冬鳥などイメージが合致しているのもありますが、まとまりがありません。 しかも良し悪しに差があります。 気に入ったのは数点しかありません。
模倣からスタートした歴史から抜け出ていないのかもしれません。 でも一番の原因は作品を作っている組織が急変する現代の経済動向についていけないのしょう。 個々のデザイナーだけが出しゃばっているような感じもしました。
194名無しさん@お宝いっぱい。:2012/12/29(土) 21:02:48.00 ID:QlEOru2o0
■Bunkamuraザ・ミュージアム
■白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ、2012.12.22−2013.2.24
ttp://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_hakuin/index.html
■白隠の主要な作品がおおよそ出揃った貴重な展覧会です。

白隠の名を冠した展覧会は、全国を見渡せば数年に一度開かれていますが、
東京のど真ん中で、100点以上の規模で行われるのは初めてです
(白隠の作品を多く所蔵する永青文庫では、展覧会がありましたが)。
監修者の山下裕二氏が厳選しただけあって、よく出版物の図版に
載るような作品は、ほぼ出ています。

展示品とガラスケースの距離が非常に近い(20cm前後か)ので、間近で作品が
見られるのも非常に嬉しいです。山下氏が監修した2011年の「五百羅漢―
幕末の絵師・狩野一信」展も同じような展示ケースだったので、今回も山下氏の
指導でしょう。

1月21日と22日を境に展示替えがあるので出来れば2度行くのをお勧めします。
特に入れ替わる、永青文庫蔵の2幅の「大燈国師像」は、どちらも力作で(個人的
には前期のほうが好きですが)、これを観るためだけに2回行く価値があります。
図録の出来がそこそこなのが少し頂けないですが、そこは展覧会に合わせて出た
別冊太陽『白隠』や、今月の芸術新潮の白隠特集などを読んで補いましょう。
195名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/13(日) 11:16:21.32 ID:DhPPTBUR0
■そごう美術館
■輝ける皇妃・エリザベート展、2013.1.12−23
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/13/0102_elisabeth/index.html
■エリザベートにはどこまでが実伝なのかいつも曖昧さが漂っている。 所蔵品や資料、写真でこれを振り払うようにしている展示会ね。 しかも自身の持つ長所や美しさを戦略にまで高めた方法論に作品が集約されているの。 
このテーマに添っての流れに澱みがないからとても面白い。 家や家具、装飾品の設計、部屋に吊り輪や平行棒を置いての肉体鍛錬、140頭の愛馬を持っての乗馬、一日2時間の髪の手入れ。 彼女の実像がはっきりしてくる。
でも歴史的にはハンガリーへの親近感から来るオーストリア=ハンガリー帝国の成立に寄与したぐらいかしら? 好きな旅行の途中に暗殺されたけど19世紀末の波乱の人生を送ったのね。 坐骨神経痛持ちのウエスト50cmでは大変だったはずよ。
196名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/14(月) 01:50:48.11 ID:Hp/m54x90
■練馬区立美術館
■大坂弘道展・正倉院から蘇った珠玉の木工芸、2012.11.29−13.2.11
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/oosaka12.html
■40歳代で正倉院宝物の調査・復元作業に入ると解説にあった。 それでどの作品もオリエントの匂いがするのか? 形・色は簡素で生真面目らしさが感じられる。 
50代の作品は見応えがある。 形や文様はリズミカルを持ち色はコクを伴っている。 「唐草文嵌筆箱」(1994年作)は船底をひっくり返したような形で建築ドームか宇宙船のようだ。 不思議で面白いデザインである。 
60代に入り宗教性を帯びてくる。 文様は細かくなり錫の灰色がより重たく感じる。 複雑さがでてきているが昇華できていない。
王朝工芸のため見ていても現実感覚が無い。 だから宇宙船や空飛ぶ円盤などを想像してしまう。 「黒柿蘇芳染唐草文嵌装飾箱」(2003年作)はまさにノアの箱舟である。
197名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/16(水) 00:42:37.00 ID:ATykpS+50
■神奈川県立歴史博物館
■勝坂縄文展 2012.12.15〜2013.2.7
http://ch.kanagawa-museum.jp/tenji/maibun/2012/kassaka2012.html
■縄文時代中期の勝坂式土器と、岡本太郎の作品が一度にみられる歴史系と美術系のコラボレーションともいうべき展覧会。
岡本太郎が縄文土器を「発見」した、ということは以外と知られていないことだけに、リーフレットを読むまで「なぜ縄文土器と岡本太郎?」と
疑問だった。展示自体は土器を作品として扱っていて、土の中でキラキラ光る鉱物が美しく、古代の造形美が感じられて面白い。
展示台の上にサルなどの剥製が乗っているのも面白い趣向。
お客さんが少ないからゆっくり見られてよかった。
198名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/16(水) 19:39:04.95 ID:37K+1Dfi0
■森アーツセンターギャラリ
■スタークルーズ・プラネタリウム、2012.11.23−13.2.11
http://www.roppongihills.com/art/macg/events/2012/11/macg_starcruise.html
■光速ロケットで土星まで行き、そこから宇宙の果に出発、果から引き返し地球に帰還すると既に太陽や現地球は滅び、新しい地球ができていた。 ・・。 映像が単調で質も良くないからどうしようもないわね。 これでは対象の小中学生にも飽きられるわ。
このような大規模ギャラリーでおこなう意義は何かしら? プラネタリウムの敵は映画館よ。 3Dも進歩が速いし丸天井で無くてもよくなったから。 美術館の存在意義も大きく変わっているからこのような企画もいいけど、今回は失敗ね。
199名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/17(木) 00:17:21.32 ID:3b1WFMd00
■BUNKAMURAザ・ミュージアム
■白隠展、2012.12.22−13.2.24
http://www.bunkamura.co.jp/magazine/books/93/index.html
■漫画のような作品をみると画家というより教育者だったのでしょう。 実際チラシに「・・禅画にメッセージを込め、・・生涯を民衆教化に捧げ・・」とあります。 僧侶弟子たちや民衆への説明資料に使ったのでしょうか? 今ならパワーポイントですかね。
漫画以下の絵や余白の無い書など作品にムラが有り過ぎです。 描く目的が明確なので本人は気にしないのでしょう。 60歳から本格的に描き始めたこと、一万点もの作品を残したところをみると強い決意が表れています。
しかし現代人にこのメッセージが伝わるでしょうか? 白隠の目を通して、当時の民衆がどういう生活倫理や死生観を持っていたかを知るには面白い展示です。 
200名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/18(金) 01:21:13.28 ID:FkboasFx0
■原美術館
■MU<無>−ペドロ・コスタ&ルイ・シャフェス、2012.12.7−13.3.10
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
■初めて知るポルトガルの彫刻と映画の二人である。 最初の部屋に入って椅子に座ろうと思ったがどうも高すぎる。 なんとシャフェスの作品だった! 多くの部屋は映像のため暗くしている。 だから彫刻がどこに置いてあるのかわからない。
その中で「虚無より軽く」は厚みのある鉄の素材でなかなかの出来だ。 コンクリートやレンガの建物にピッタリである。 題名も似合っている。 しかし鉄を黒く塗った彫刻は暗い部屋には合わない。 美術館の真意がみえない。 
コスタの作品も初めてである。 人物をずっと撮影している作品が多い。 しかもその人物は動かずにいる。 時々喋る作品もある。 映像の中に重みを感じない。 存在よりも内面の動きを感じる作品である。 
上映時間も記載されていないので、どの作品も数分で退場してしまった。 早速、宅配レンタルで「ヴェンダの部屋」と「何も変えてはならない」をリクエストした。 
映像に対してはもはや美術館は目次の役目しかしていない。 今までのような心地良い完結を期待できなくなってしまった。
201名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/19(土) 05:48:47.27 ID:2TSh3n0B0
■ワタリウム美術館
■新政府展・坂口恭平、2012.11.17−13.2.3
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1211sakaguchi/index.html
■総理大臣坂口恭平の展示会です。 「学習机の家」(1989年作)は誰もが小学生時代に「隠れ家」を作ったことを思い出させます。 人生一番お金がかかることは<土地と家>を持つことです。 彼は不動産が不要な「モバイルハウス」を制作しています。
そして建築から生存権への死守へと進むのは必然です。 「いのちの電話」を開設し、都市計画から新貨幣・新政府へと拡張していきます。 己が動け、己を変えろ。 政治は語るな、つくれ。 芸術は語るな、つくれ! 行動力全開ですね。
202↓スレ推奨:2013/01/20(日) 01:07:30.30 ID:/6mu2RN30
NHKの極左捏造路線 何とかなりませんか? 新5
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/nhk/1351235344/


【皇室】チャンネル桜の姫?高清水有子【秋篠宮】14
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/mass/1344872258/
【皇室】チャンネル桜の姫?高清水有子【秋篠宮】15
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/skyp/1346800090/
【皇室】チャンネル桜の姫?高清水有子【秋篠宮】16
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/skyp/1352109192/
【皇室】チャンネル桜の姫?高清水有子【秋篠宮】17
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/mass/1356832808/



V
203名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/20(日) 08:00:12.50 ID:+W7eKFhQ0
■東京都写真美術館
■この世界とわたしのどこか、2012.12.8−13.1.27
http://syabi.com/upload/3/1716/contemporary_photography.pdf
■5人の新進作家展です。 初めに作者の一言が掲示されています。 どの作家の言葉も作品の的を得ていてとても感心しました。
その中で蔵真墨の作品が気に入りました。 ちょっと目を止めた風景をちゃんと外さないで撮っています。 「ちょっと目を止める」という行為は、一瞬興味が湧いたからです。 この一瞬の興味が作品に留まっています。
204名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/20(日) 08:46:21.64 ID:+W7eKFhQ0
■東京都写真美術館
■「記録は可能か。」展、2012.12.11−13.1.27
http://syabi.com/upload/3/1722/quest_for_vision.pdf
■15本もある映像作品の中で、ニナ・フィッシャ&マロアン・エル・ザニの3作品のみ選択しました。 「スペリング・ディストピア」(2009年作)、「成田フィールドトリップ」(2010年作)、「彼らが目を閉じると」(2012年作)です。 すべては見切れません。
一つ目は長崎軍艦島。 高校生が「バトルロワイヤル」を語りながら島史に近づいていく内容です。 二つ目は成田闘争史を知らない若いカップルが闘争敷地の農園を訪れます。 闘争に係わっている住民も若い人には普通の生活者として接します。
三つ目は東日本大震災の映像。 3画面を使って現在の生活者や関係者を淡々と撮影していきます。 前2作品と違うのは、年代の違う人間関係を通して差異が見えてくる方法は取りません。 それは震災が今だからです。
年代差から来る人生や歴史の違いを見えるように炙り出してそれを「記録」するのが作者達の方法のようです。 <年代の差分>が記録になるというのは面白いとおもいます。
205名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/25(金) 19:05:00.25 ID:nTBml0eo0
■国立新美術館
■DOMANI・明日展、2013.1.12−2.3
http://domani-ten.com/
■若手注目作家12名の展示会。 観たことがあるのは曽根裕・池田学・小尾修の三人だけ。 あとは初めてでとても新鮮だったわ。
橋爪彩の透き通った空気の向こうに五感が凍りついたような人物は印象深く、青野千穂のセラミックは日本的なにかを感じるし、澤田知子の双子姿の写真と沢山のコミュニケーションができて、米正万也のビデオは忘れていた大事な楽しさを思い出させてくれた。
■アーティスト・ファイル、2013.1.23−4.1
http://artistfile2013.nact.jp/
■DOMANIをちょっと大きくちょっと深くしたような展示会のようね。 
記憶に残ったのはヂョン・ヨンドゥのビデオ作品群。 韓国の人々が日常考えていることが裸でみえるからよ。 継続している朝鮮戦争や徴兵義務が生活に影をおとしているため、日本人とは違った物事や他人への見方に驚きがあるの。
他に中澤英明のテンペラ40枚の「子供の顔」。 タイトルがとてもいいの。 熟柿やチョッキ、弥勒など子供の顔にピッタリ付き添っているからよ。
206名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/28(月) 21:11:38.29 ID:ndYCtSP80
■東京オペラシティアートギャラリ
■新井淳一の布・伝統と創生、2013.1.12−3.24
http://www.operacity.jp/ag/exh148/
■化学工学から生まれたまさしく20世紀の布だ。 綿・ウールはもとよりポリエステル・ナイロンを基本にアルミニウムや銀などの金属やプラスチックを合体させて未来をも現前させてくれる。 1970年代には三宅一生・川久保玲などと共同作業もしている。
ファッションデザイナーを通して彼が作った布はいつもどこかで見てきたはずである。 門外漢のためスリッットヤーン・メルトオフ・真空熱転写などの技術ビデオを観ても布を作成しているようにはみえない。  
しかし展示されている布の衣服を着たいとはおもわない。 やはり肌触りはイマイチだし落ち着かないだろう。 衣服とは何かを考えさせられる展示会である。 
■収蔵品展自然の表現わが山河
http://www.operacity.jp/ag/exh149.php
■阿部美奈子展
http://www.operacity.jp/ag/exh150.php
■阿部の油絵は風景画が多いが、木々や田圃が水や雲の流れのように描かれているのだ。 しかもペンキのような塗り方のため切り紙を貼ったようにも見える。 明るい緑系は見ていても心が明るくなる。 でも部屋に飾るには飽きが早く来そうな絵である。
207名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/30(水) 18:00:29.47 ID:5gXRyPLg0
■東京現代美術館
■アートと音楽、2012.10.27−13.2.3
http://www.mot-art-museum.jp/music/
■池の中に茶碗を浮かべてそのぶつかり音を聞く作品だったので驚いてしまった。 輪切りの木をレコードに見立てるのもそうだが、ゴジラとの対話や植物の伝達物質を音にするのもいただけない。 まるで数十年前の展示会場にいるようだ。
あのカンディンスキーの感動からなにも進歩していない。 理由はカンディンスキーの音の存在や、セザンヌの物の存在の「視覚から聴覚・触覚」ではなくて、「聴覚・触覚から視覚へ」の作品だからである。 しかも「科学からアート」の流れも持っている。
この流れはあまりにも平凡である。 時代の流れは把握しているが挑戦が止まってしまっているような展示会であった。
■風が吹けば桶屋が儲かる、2012.10.27−13.2.3
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/140/1
■これはという作品がないので書くことがみつからない。 この中でスポーツニッポン紙第一面の「ジョン・レノン暗殺」だけは別だ。 これはしゃがんでジックリと読んでしまったから。 1枚の新聞記事が風となって全てを吹き飛ばす。
208名無しさん@お宝いっぱい。:2013/01/31(木) 01:48:53.32 ID:XeALkio20
■世田谷美術館
■エドワード・スタイケン写真展、2013.1.26−4.7
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
■作品の多くは雑誌「ヴォーグ」と「ヴァニティ・フェア」から。 だからとても華やかね。 俳優などの有名人がずらりと並んで壮観だけど、20世紀初頭の欧米の俳優は知らない人ばかりだわ。 でもキャプションが充実していて人間関係がよくわかるの。
俳優だと作品名や演出・監督名まで書いてあるから。 映画監督だとC・B・デミル、E・ルビッチ、D・W・グリフィス、G・W・パプスト、J・V・スタンバーグ、C・S・チャップリン、B・キートン・・。
この名前だけでもスタイケンが仕事をした素晴らしい時代が見えるよう。 舞台や映画好きな人には記憶と想像力が全開かも。 もし淀川長治が観たら涙を流して喜んだはずよ。
■高橋秀の世界・版画1959−2010、2013.1.25−4.21
■副題が「版画1959−2010」。 形と色がとても綺麗。 安井賞の呪縛から逃げられたのね。 エロ爺としても素敵ね。
209名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/01(金) 02:38:30.93 ID:IzGdB5Ra0
■森美術館
■会田誠展・天才でごめんなさい、2012.11.17−2013.3.31
http://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/index.html
■外国語ができないことを作品に取り入れて、しかもとても気にしているところがいかにも凡才にみえる。 「判断力批判」や「存在と無」も同じだ。 このノリで政治や歴史も作品にしてしまった。 これは天才と勘違いしている並の人間と同じにみえるが・・。
質は二の次である。 「灰色の山」や「ジューサミキサー」が展示されている部屋の作品群は普通の画家に戻って描いている。 この部屋が無かったら個展としては成立しないだろう。
210名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/02(土) 00:39:34.33 ID:CWZKtiiS0
■NTTインターコミュニケーション・センタ
■アノニマス・ライフ
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2012/AnonymousLife/index_j.html
■自身の整形手術をパフォーマンスにしている作家は凄い! 見ているだけで自分の肉体が疼いてしまう。
女性型アンドロイド「リプリーQ2」はイマイチであるが・・。 しかし人間の代用も近い!
花の種を靴に仕込んで歩くと種が地中に蒔かれるビデオは面白い! 見終わった途端シラケる。
男性作家が女性の生理を経験したいという実験ビデオを観たがここまでやるのか!? またまた疼いてしまった。
ニューヨークの街角で自分の服を他人の服と交換しながら目的地へ向かうビデオには笑った! 衣服は身体の延長だから。
211名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/03(日) 06:10:47.71 ID:ZS/l+MSD0
■東京都美術館
■エル・グレコ展
http://www.el-greco.jp/index.html
■振付のような動きの手足や身体を瞬間に止め、しかし目はじっと見つめている、とても演劇的な絵が並んでいます。 しかも劇的です。 雲さえも。 「羊飼いの礼拝」(1610年)は牛や馬までがそこに居る人々と同じ思いを持っているのがわかります。 
黒雲に覆われた「十字架のキリスト」(1610年)は喜びに満ち溢れています。 「聖アンナのいる聖家族」(1595年)は劇的だけど静かさが、世界の秩序と深淵を現前させています。 至福の一時でした。 
212名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/04(月) 19:41:36.27 ID:IH+USCRs0
■ギャラリー・間
■ここに、建築は可能か、2013.1.18−3.23
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130118/index.htm
■壁全体が陸前高田市の写真である。 場内は「みんなの家」を建てるための製作過程資料が一杯に埋め尽くされている。 その「みんなの家」は丸木が天に伸び黒い鉄製ストーブがどかんとおいてあるだけのものである。
過程案の多くも縄文時代の丸木と屋根がある掘っ立て小屋のようなものばかりである。 震災の跡に建てる建築物はまさしくゼロクリアである。 モダンを超えるしかない。
第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で日本館は金獅子賞を受賞したようでこれは凱旋帰国展である。 コミッショナー伊東豊雄は、建築家は自然と人間のネゴシエーターになりホスピタリティを提供するものだ、と言っている。 これが評価されたのだ。
213名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/05(火) 19:12:27.52 ID:6ZaAzQGz0
>>211
受胎告知はどうでしたか?
ところで、どうやって、こんなにいっぱい見にいけるの?
214名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/19(火) 20:18:37.31 ID:b7D5sOSU0
■横浜美術館
■ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー二人の写真家、2013.1.26−3.24
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2012/capataro/index.html
■正方形の写真は安定感抜群。 だから当時の状況下でローライフレックスを持っている人ならば、対角線を意識するのは当たり前の構図なはずよ。 ソビエト社会主義リアリズム英雄的美意識もね。 館では芸術的な意味付けを与えたいようだけど。
むしろ戦争の時代の中の二人の行動力が作品に湧き出てくるところが素敵なの。 そして一番の驚きはフランク・キャプラと岡本太郎から名前を借りてきたこと。 これにはいろいろ想像しちゃうわね。 
215名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/20(水) 22:17:58.43 ID:Arn74Ngj0
■国立新美術館
■文化庁メディア芸術祭、2013.2.13−24
http://j-mediaarts.jp/
■新美術館は受賞作品のダイジェスト版だけで作品自体は別会場で展示・上演が殆どです。 ですから年ごとに会場はシンプルになっています。 数年前は一日では複雑な会場を回りきれなかったのですから。
アート部門では大部分がコンピュータと映像の作品です。 これから外れた「SPECIES SERIES」がいいですね。 小さなゴミのようなロボットが人に見つからずに動きまわっています。
エンターテインメント部門では映像作品「地下鉄の動態」、「はじめよう」、「あさっての森」が気に入りました。 漫画部門は「闇の国々」です。 アニメーション部門での気に入った作品は無かったですね。 漫画やアニメは新しさが出し難い部門だとおもいます。
今回の収穫はゲーム「重力的眩暈上層部への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動」と漫画「闇の国々」を知ったことです。 この二本は是非体験したいですね。
216名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/22(金) 17:57:46.39 ID:4daSdRjg0
■三菱一号館美術館
■奇跡のクラーク・コレクション、2013.2.9−5.26
http://mimt.jp/clark/index.html
■観たことのない作品が多いからドキドキするわ。 この館は部屋が分かれていて流れが見えないから余計そうね。 気に入った作品が多いのはピサロとシスレかな。 ルノワールや彼らの静物画も見る機会が少ないから嬉しい。 
ルノワールの人物画の素敵なところは衣装やアクセサリ、髪型も生き生きしているところ。 たぶん父が仕立屋、母がお針子だったことも理由の一つかも。 そしてこれだけのルノワールに出会えるのはとても幸せね。
217名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/23(土) 02:57:20.27 ID:7O/oNPWZ0
■サントリー美術館
■歌舞伎、江戸の芝居小屋、2013.2.6−3.31
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2013_1/index.html
■歌舞伎座新開場の記念展です。 1章の歴史はとても分かり易い。 女歌舞伎や若衆歌舞伎の舞台風景、江戸・明治の木挽町や猿楽町・新富町の地図など興味がでます。 
2章は名優たちです。 初代からの市川團十郎や松本幸四郎などの俳優と演目が並んでいます。 しかし歌舞伎に惚れ込んでいないと面白くないですね。 3章の芝居を支える人々も同じです。 「贔屓と連中」の違いなどわかりましたが・・。
エピローグに歌舞伎座の建物模型が飾ってありました。 最初期の外観は西洋風だとは知りませんでした。 ともかく4月からの新しい歌舞伎座へ行ってみないと話にならないということです。
218名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/25(月) 19:43:29.33 ID:3WaP9hf/0
■富士フィルムスクエア
■絶対風景、2013.2.22−3.13
http://fujifilmsquare.jp/detail/1302220123.html
■絶対風景の略が絶景ではないようだが、しかし絶景かなである。 日本の森林率は70%で先進国ではノルウェイ、スエーデンに次いで三番目、海岸長は世界6位とあった。 この数値からも絶景が生まれる確率は高いはずだ。
絶景は写真家の心情があまり入らないから素直に見ることができる。 彼らが努力したことは分かるが運良く撮れたような作品が多い。 しかし星野佑佳は少し違う。 美ヶ原、魚沼、川上町、彼女の思いが風景に滲んでいるようだ。 まさに日本の絶景といえる。
■日本の美、伊勢神宮、2012.12.1−2013.2.28
http://fujifilmsquare.jp/detail/12120104.html
■渡辺義雄の作品が約10点。 まるで建築資料だ。
219名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/26(火) 20:46:26.17 ID:+GM5Ijqw0
■東京国立博物館・本館
■飛騨の円空−千光寺とその周辺の足跡−、2013.1.12−4.7
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1556
■先日の展示会「白隠」>>199を思い出してしまいました。 彫刻と書画の違いはありますが、円空は白隠と同じ考え方・生き方をしたのでしょう。 両者の膨大な作品数(白隠1万点、円空10万体)をみてもわかります。 まさに庶民信仰の為にです。
いつの時代でも老病死は無くなりませんから。 代表作「両面宿儺坐像」はやはりいいですね。 どっしりとした安定感と切れ味が光っています。
220名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/26(火) 22:16:02.63 ID:JgWOJBDZ0
安易に白隠と円空を同一視するのは問題。 布教した層が違うし、信仰の背景も異なるだろう。
221名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/27(水) 18:18:37.93 ID:WtuRBs450
■山種美術館
■琳派から日本画へ−和歌のこころ・絵のこころ−、2013.2.19−3.7
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■琳派だけではアウェーになってしまう。 副題の「和歌のこころ」が付いてホーム・アンド・アウェーになるのね。 所蔵品が多いといくらでも企画を拡張できるから楽ね。 でも安易すぎるかも。 和歌が入ると日本美術全体に広がってしまうから。
前半は「石山切」「戊辰切」の8点がいいわね。 宗達、光琳、抱一は軽さの有る作品が多いし、後半もホーム寄りの画家が散らばっているから散歩の途中に寄るには最適ね。 「深江葦舟」が後期展示で見られなかったのは残念だわ。
222名無しさん@お宝いっぱい。:2013/02/28(木) 01:18:46.17 ID:4AcYp2s00
■東京都美術館
■都美セレクション・新鋭美術家、2013.2.19−3.7
http://www.tobikan.jp/museum/2013/sineibijyutuka.html
■新鋭画家6名で約50点の展示会である。 都美リニューアルオープンでの新事業の一つらしい。 今林明子と嶋崎達哉以外はどこかで観ていることに気がつく。 多くは非現実のような現実を描いている。 作家の言葉が掲げてあった、
「10代から感じている日常の不安や虚無感が・・」「中学時代の浮遊感や違和感が・・」「中学時代の教師の影響が・・」。 どれも10代の頃の意識の有り様が原点にあるようだ。 作品ともども内向志向が強い。 世界への関わりをもっと貪欲に取り込んでくれ。
223名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/02(土) 09:36:37.22 ID:STKDi+Di0
■練馬区立美術館
■小林猶治郎展・超然孤独の風流遊戯、2013.2.17−4.7
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/kobayashi2013.html
■関東ローム層の茶色や落葉広葉樹林の錆びた緑色が強い光の中で匂いを放っています。 この日本の色や匂いはほんの数十年前までは生活に溶け込んでいたはずです。 この色・匂いから湧き出る副題の「超然孤立の風流遊戯」は少し大げさです。 
1930年頃から絵が変わったようです。 物がスッキリ見えるようになっています。 しかし匂いが薄くなりました。 結婚し子供が生まれて結核を忘れることができたからでしょう。 少し懐かしい日本の色や匂いに出会えて豊かな時を過ごせました。   
■富田有紀子展、2013.2.17−4.7
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/tomita2013.html
■猶治郎の孫娘のようです。 花や果実の連作が数十枚の正方形キャンバスに描かれています。 この展示方法は写真を意識しています。 ガチ写真ですね。 新作の花の蕾を観ていると、<写真>を乗り越えなければならない時期にきているようです。
224名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/05(火) 21:01:42.43 ID:lgdIbOJl0
■国立西洋美術館
■ラファエロ、2013.3.2−6.2
http://raffaello2013.com/
■ラファエロの凄さとは何か? それはフィレンツェに行った時、ウフィッツィ美術館以上にピッティ宮殿に感動することです。 宮殿のラファエロにです。 しかし今回、その感動の到来はありませんでした。 現代の世界が今の日本が騒がしい為だとおもいます。
新聞評にはラファエロの魅力は「中庸」であるとありました。 的を得ています。 観客も中庸でなければラファエロに共鳴できないからでしょう。 今の時代はエル・グレコ>>211が似合っています。
225名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/06(水) 20:01:02.19 ID:KnegnAxn0
■フェルメールセンター銀座
■あっぱれ北斎!光の王国展、2013.1.1−3.31
http://www.vermeer-center-ginza.com/
■初刷の状態に戻すのは前回の「フェルメール」と同じようだ。 印刷技術でしかも190%迄に拡大してあるから顔の表情や細かい文字などがはっきりわかる。 机上でじっくりみている気分になる。 このジックリみるところに北斎の楽しさがある。
これで「諸国瀧廻り」の水の流れと音に溶け込んでしまった。 「富嶽三十六景」でも北斎の気合が入っている作品といない作品があからさまに表れてしまう。 高価なベロ藍を多用しているところは気合が入っているようだ。 隅々まで見たという実感が残った。
■資生堂ギャラリ
■川村麻純展、2013.3.5−3.28
http://group.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/
■「母と娘」「姉と妹」の関係をインタビュウした映像作品が2点。 幼少の頃、娘から母をみた感想が語られる。 「授業参観日に化粧をした母をみるのが嬉しかった」「父に接するとき母に女をみた」 ・・。
同じ構成の後者は妹から姉をみた感想である。 「姉が彼氏と居る時は私に優しかった」「姉の顔と足が小さかったので憧れていた」・・。 このような作品は初めてなので新鮮だ。 何か秘密の話を聞いてしまったから新鮮に感じるのか?
息子からみた母、男兄弟の話はこれほど面白くはならないとおもう。 より外部に意識が向いてしまうのが男だからである。
■メゾン・エルメスフォーラム
■「パラの模型/ぼくらの空中楼閣」パラモデル展、2013.2.16−5.6
http://www.art-it.asia/u/maisonhermes/LApJShCeRYuiax4nIQdc
■プラモデルとパラモデルの違いがわからない。 どうも林泰彦と中野祐介の作ったグループ名であり且つコンセプト名らしい。 東京駅修復記念展>>181で展示されていたのをおもいだす。 おもしろくなかったが。
子供の頃に沢山の線路図を描いたり、サイボーグの構造を詳細に書いたりしたが、これの延長ではないのか? B・タウトの「都市の冠」は読んでいない。 しかし建築からは離れている作品とみたが。 以上、銀座で立ち寄った3館のメモ書き。
226名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/08(金) 17:27:52.13 ID:0ePiXz6B0
■愛知県美術館
■開館20周年記念 円山応挙展 ―江戸時代絵画 真の実力者―、2013.3.1−4.14
ttp://event.chunichi.co.jp/okyo/
■応挙の研鑽を、適切に展示・解説した優れた展覧会です。
展示数や作品の質は、20年近く前の京都国立博物館の応挙展どころか、
9-10年前江戸東京博物館などを巡回した展覧会より劣りますが、
応挙が参照した中国画や、応挙の末裔の類似作品を横に並べて、
日本美術史における結節点としての応挙を浮き彫りにしています。
作品数は少ない(特に重要文化財作品が少ない、または展示替えがある)
ですが、大作や小ぶりでも内容ある作品が多いためボリューム不足は
感じないと思います。

見所を列挙すると、まず30分にも及ぶ解説ビデオ。大乗寺障壁画について
懇切丁寧に解説してくれます。音声ガイドは落ち着いて知的な演技に
定評ある田中秀幸氏。公式サイトなどで書いてなくて、行ってびっくりしました。
素に近い声で個人的には、もう少し若い声のほうが好みですが、
穏やかで円満な人柄だったといわれる応挙の作品を解説するには、
適切な人選でしょう。

メインの大乗寺障壁画の展示はかなり凝ってます。座敷を再現し、ガラス越し
でなく直接見られるのが非常に有難いです。更に江戸時代の明かりを再現
するため、照明が8段階に数分で変化し、江戸時代の朝から真夜中までの
絵の見え方を再現しようとしています。こうした展示は、2005年のプライス
コレクション展でやったと思いますが、それをより進めていると思います
(因みに今、仙台市博物館でプライスコレクション点が開かれています)。

図録も応挙展の中では凝ってる方です。山下裕二氏の論文は、氏の文に
最近よくある「日本美術史の中で等閑視されてきた○○(○○に今回は
応挙が入る)」という話ですが、巻頭論文としては妥当なところ。
続く馬渕美帆氏は、なぜ応挙の絵はつまらないと呼ばれたかという意外と
正面から取り上げられない疑問を、丁寧に解説してくれます。圧巻は
巻末に解説含め20頁にも及ぶ「円山応挙参考文献(年代順)」。
江戸絵画ファンならこれだけのために買って良いレベルです。

やはり期間中に展示替えがあります。素直に国宝の「雪松図屏風」が展示
されてる前期に行くべきですが(山元春挙の雪松図屏風と比べられますし)、
4月に根津美術館の藤花図屏風を見るのもありです。お好みでどうぞ。
227名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/11(月) 19:26:22.01 ID:iq8s83TD0
■東京都写真美術館
■アーウィン・ブルーメンフェルド美の秘密、2013.3.5−5.6
http://syabi.com/upload/3/1803/Blumenfeld.pdf
■んーン、久しぶりに職業写真家に出会ったようね。 人物がマネキンになる二歩手前で止まっていて、身に付けている口紅もマニュキュアもそしてイヤリングも衣装も、人物と同じ密度で撮られているの。 
個々の意味さえも平均化されてしまい、写真の隅々まで均一だけど、みていると震えがやってくる。 <幸福であろう>近未来からやってきた人物像にみえる。 スタイケン>>208は過去からやって来たけどね。 ブルーメンフェルドに出会えて嬉しいわ。
■夜明け前・知られざる日本写真開拓史・北海道東北編、2013.3.5−5.6
http://syabi.com/upload/3/1801/hokkaido_tohoku.pdf
■ここの館は「夜明け前」が好きらしいわね。 写真の技術や器機は外国からの輸入品。 日本にとっては出来合いのソフトウェアみたいなもの。 しかし明治政府や写真家は体系的に写真を活用していたとはみえない。 だから夜明け前なのかなあ?
■APAアワード2013、2013.3.2−3.17
http://www.apa-japan.com/
■広告写真の公募展。 今年の経済・文部大臣賞は感情だけが高揚していて中身の薄い作品にみえる。 優秀賞のトヨタ自動車「REBORN」のドラエモンもイマイチね。 ユニクロはUNIQLOらしい作品ね。 経済が停滞していると広告も単純化するのね。
でも全体をみるとさすが企業広告だけあって人・物・金がそれなりに行きとどいている感じがするわ。 
■第四回全国学校図工写真美術公募展
http://www.apa-japan.com/camera/index.html
■小学校の図工に写真を取り入れていたなんて知らなかった。 生徒が作った猫や犬などのフィギュアを写真に撮っているの。 そのフィギュアがとても生き生きしている。 
視覚的なコミュニケーション・プレゼンテーションを養うのが目的らしい。 生徒が作った物を風景と一緒に写真に撮る所がミソね。  写真だけなら教育としては難しいはず。 沢山の新しい発見をしたわ。
228名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/16(土) 10:06:35.91 ID:TjR4C5pp0
■東京国立近代美術館
■フランシス・ベーコン展、2013.3.8−5.26
http://bacon.exhn.jp/index.html
■金縁の額と反射するガラス張りを通して観るのが礼儀だと初めて知った。 額縁の写っていない画集でみるのとは断然違う。 真剣に額縁やガラスも感じてしまうからである。 そして金縁とガラスの中にどうしようもない肉体が蠢いている。
「意識が飛び立つ瞬間へ!」「チャンスの到来を待つ!」。 彼の言葉が当てはまるのは60年代迄である。 例えば「教皇」たち。 後半は変わる。 ひねくれた人物象の目が肉体から離れて関係性を饒舌に語るようになる。 しかし身体は物語らない。
影響された舞踊家のダンスはベーコンとは似て非なるものにみえる。 「疱瘡譚」の土方巽もW・フォーサイスもベーコンから離れてしまっている。 物語らないため舞踊家の身体を組み込んでしまうからだろう。 映画監督D・リンチもいい線をいっているが同じだ。
80年代後半からは静かなツマラナイ絵になっている。 同性愛の緊張も、もはや無い。 ところでマリリン・モンローの写真を見て「素晴らしい姿勢だ」と彼が言っていたが同感。
229名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/17(日) 20:18:38.31 ID:XSfzR1yZ0
>>228 「愛の悪魔」は観た? 俳優はいいけど内容は駄目 まるで解説映画
230名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/18(月) 18:57:50.85 ID:WRoG60EA0
■BUNKAMURAザミュージアム
■ルーベンス、2013.3.9−4.21
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/13_rubens/index.html
■ルーベンスは組織で活躍する人だったのね。 彼の工房での作品の質と量を維持するため殺されそうになったようだけど、組織の締付力がわかる。 そして政治世界への接近も。 絵画も含めまさに彼のすべての行動がバロック、つまりカトリックの反撃なのよ。
これがチラシにあった「バロックの神髄」の意味なのね。 彼の描いた女性や子供の肌はモッチリ感があって素敵だわ。 カルヴァン派でもまいってしまうはずよ。 
昔ルノアールに出会った時、ルーベンスの生まれかわりにみえたの。 筆さばきは違うけど体型やモッチリ感が似ているからよ。 そう思わない?
231名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/19(火) 08:01:18.29 ID:A6x28r1z0
>>230 思わないっス
232名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/20(水) 09:58:51.33 ID:76wKAcFO0
ルノワールはルーベンスをリスペクトしてました。
晩年のブヨブヨな裸婦像はその現れ。
233名無しさん@お宝いっぱい。:2013/03/26(火) 20:32:59.77 ID:o39MxRji0
■国立新美術館
■カリフォルニアデザイン1930−1965、2013.3.20−6.3
http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/california/index.html
■会場は仕切りが少なくスッキリ広々としています。 <カルフォルニアらしさ>があります。 軍需産業の縛りやナチズムからの逃避の終結。 復員兵への高等教育と急増する中産階級。 そして遠い東海岸、メキシコや太平洋の近さ。
この歴史と自然が解放感を持ち込んでいます。 しかし多くは100円ショップで売られているようなキッチュな感じの作品ばかりです。 時代が一回りしてしまったのですね。 でも解放感は今でも失っていません。 この感覚は日本では生まれないでしょう。
234名無しさん@お宝いっぱい。:2013/04/14(日) 19:57:54.02 ID:GGELEhv20
■京都国立博物館
■特別展覧会 狩野山楽・山雪、2013.3.30−5.12
ttp://sanraku-sansetsu.jp/index.html
■今年の、少なくとも日本美術の展覧会において、一番といって
良い大展覧会です。両者の代表作がほぼ一同に会しており、
これだけの作品が揃うのは向こう数十年無いでしょう。
図版でよく紹介されても、なかなか見る機会がない代表作を
一気に見られるまたとないチャンスです。余裕があるなら前後期
両方行くのを強くお勧めします。

山楽21点、山雪63点と丁度山雪のほうが3倍多く展示してあります。
特に最後の部屋の山雪の特に「濃い」作品ばかりを集めた部屋は
見応え充分です。ボストン展といいそういう展示が流行ってるの
でしょうか。特に最後の雪汀水禽図屏風は、将来国宝に
してもいい質の高さだと思います。

他にも長恨歌図巻も、前後期で上巻のみ巻き替えがあるものの、
大部分を一度に見ることができます。清代の画院作品を思わせ
るほど、謹直で手間と金がかかっており、正直これ描いても赤字
だっただろうに、と余計な心配をしたくなります。
また、山雪の龍虎図屏風は、今、大阪市美のボストン展で出ている
曾我蕭白の雲龍図都の類似が指摘されています。
確かに、鼻毛が出て情けない龍の書き方はよく似ています。

図録も京博らしく非常に高いレベルでよくまとまっておりこれから
日本美術史の基礎文献の一つになるでしょう。個人的には、
狩野永徳や長谷川等伯の図録とデザインを合わせて
欲しかったのですが・・・
235名無しさん@お宝いっぱい。:2013/04/21(日) 08:01:03.18 ID:vDjjFkE20
■森アーツセンターギャラリ
■ミュシャ展、2013.3.9−5.19
http://www.ntv.co.jp/mucha/
■ミュシャは長くみていても飽きが来ないわ。 草花や生物は日本画とは違う意匠だし、女性の身体も少女雑誌に登場する匂いがするからよ。 「生活の質を良くしたい」とミシャは言っているけどこれも日本美術に似ているわね。
そして彼がこんなにもスラブ世界に思い入れをしていることを初めて知ったの。 この世界観が底流していたから作品に深みがあったのね。 ミユシャの全てに出会えたと言える展示会だったわ。
236名無しさん@お宝いっぱい。:2013/04/26(金) 19:24:16.98 ID:1DQFWLqX0
■梅佳代展
■東京オペラシティアートギャラリ、2013.4.13−6.23
http://www.operacity.jp/ag/exh151/
■子供が写真を意識すると白目やベロを出したりお化けの真似をしたりしておどけます。 このような男子小学生の行動はよくわかります。 しかし女子中学生のバナナを男性性器のようにしたりパンティを頭からかぶる時の心の中はよくわかりません。
しかし梅佳代が子供から大人まであらゆる人の心に入り込んでいるのは作品をみればわかります。 犬も同じです。 これが写真を生き生きとさせている理由でしょう。 誰でも同じような写真はとれますが、このような性格というか特技を持っていないとだめです。
下記2展も同時開催。 
■難波田龍起の具象
■秋山幸展
237名無しさん@お宝いっぱい。:2013/04/27(土) 18:57:43.03 ID:OWQajf1X0
>>235
良かったです。
ミュシャ=アールヌーボーの認識だったので、ちょっと目が覚めた感じ。
有名なポスターも見ましたよ。

但し、日曜日に行ったので混んでましたが。
238名無しさん@お宝いっぱい。:2013/04/28(日) 14:13:52.23 ID:8MujPK+m0
■BUNKAMURAザ・ミユージアム
■アントニオ・ロペス、2013.4.27−6.16
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/13_lopez/index.html
■場内に入り「ギリシアの頭像と青いドレス」をみてギクリ、「花嫁と花婿」をみてムムム、「夕食」をみてサスガ、・・脳みそが痒くなりました。 絵画を前にして脳が痒くなる時は良い作品と決まっています。
特に「夕食」は異様さがあります。 テーブルの広さと皿が不均衡です。 なんとよーくみるとコラージュです。 ロペス自身の異様さも気に入りました。 しかし「グラン・ビア」などは別にして風景画や室内画は少し裏切られました。
そして彫刻で再び脳みそが痒くなりました。 「男と女」「横たわる男」などは過去に見たようで見ていない、未来で見るようで見られないような人体です。 これこそ<普遍>です。 一つの作品に数十年をかける彼の考えがわかったようでわかりませんでした。 
239名無しさん@お宝いっぱい。:2013/04/30(火) 20:36:36.43 ID:apCtxvzc0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■オディロン・ルドン 夢の起源、2013.4.20−6.23
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index_redon.html
■ルドンが故郷ボルドーや師である水彩画家ゴラン銅版画家ブレスダン植物学者クラヴォからどのような影響を受けたの? という展示会よ。 故郷や師の影響はともかく・・、
初期の人や馬は姿勢が良く演劇的な動きがあって素敵だわ。 それと蜜柑茶色と青空斑色の独特な神秘性の色彩画には人生の和らぎと肯定がみられる。 この理由が今回わかったの。 それは結婚し子供が生まれてから色彩画の多くを描き出したからよ。
昨年は一号館の「ルドンとその周辺」だったかしら。 今回も8つの石版画集が展示されていたけど、岐阜県美術館の作品を東京で毎年でみることができて嬉しいわね。 でも一度は岐阜県美術館に行かないと悪いかな? 
240名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/09(木) 22:23:34.17 ID:44Fif50P0
■国立新美術館
■貴婦人と一角獣展、2013.4.24−7.15
http://www.lady-unicorn.jp/
■入場した途端マチスの「赤い部屋」を思い出してしまった。 千花文様を眺めているとどの時代、地域のものでも植物への興味に違いが無いのがわかる。
しかし犬や兔・狐の描き方はどうしようもない。 真面目な六コマ漫画をみているようだ。 タピスリーだからしょうがないのかな? 衣装や髪形はなかなかいけるが。 
会場内に高精細デジタルシアター、出口前に映像コーナーがあった。 この2本でやっと全体像がわかった。 金曜日は20時迄開館していたが、ゆっくりしすぎ途中で時間切れになってしまった。 再度行く気はもちろん無い。 
241名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/21(火) 19:13:11.66 ID:emZ21qMA0
■東京都写真美術館
■マリオ・ジャコメッリ写真展、2013.3.23−5.12
http://syabi.com/upload/3/1807/giacomelli.pdf
■ふつうは原色が想像できるけど、彼の写真はそれを許さない。 黒と白にすべてが凝縮しているからよ。 この集中が自ずと構成に対しても敏感になっている。 だから神学生たちは演技かもしれない。
それにしても老人たちの肉体と表情には唸ってしまう。 「善き大地」でやっと色が想像できるようになったわ。 後期作品は衰えがみえる。 というか黒白が強烈すぎて前に進めないのよ。
■写真のエステ、2013.5.11−7.7
http://syabi.com/upload/3/1868/Aesthetica.pdf
■去年のコレクション展はテーマと内容がはっきりしていた。 今年のエステはわかりにくいわね。 エステの意味は美学より感性が合っているんじゃない? それは絵画ではなく写真だから。 
光・反映・表層・喪失感・参照。 言葉から出発しているからどうにでもなる内容かもね。 引用も多いし。 でも作品を別の角度から論じるので新しい発見もあるとおもうの。 期待したいわ。
■日本写真の1968、2013.5.11−7.15
http://syabi.com/upload/3/1870/1968.pdf
■会場は混乱しているんじゃない? 館にある68年前後の写真をすべてを展示しているような感じね。 いままでの企画展の断片があちこちにみえる。 企画展のコラージュだわ。 もっと作品を絞ってちょうだい!
242名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/21(火) 22:03:23.89 ID:UaZxc+T30
■江戸東京博物館
■ファインバーグ・コレクション展 江戸絵画の奇跡、2013年5.21−7.15
ttp://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/special/2013/05/index.html
■従来から部分的には紹介されていたファインバーグ・コレクションの初公開展覧会です。
日本美術の外国人コレクションには、今は岩手県立美術館でやってるプライスコレクション、2010-11年に展覧会があったギッター・コレクション、2006年のバーク・コレクションなどがありますが、このファインバーグ夫妻の作品群もそれらに引けを取りません。
佳品・優品が多く、ハズレが少ないです。特に琳派が良いですが、最後の肉筆浮世絵も優品揃いです。

個人的にお勧めを列挙すると、鈴木其一の大和絵を代表する大幅「大江山図」、弟子の代作臭が少しますが晩年の酒井抱一の代表作「十二ヶ月花鳥図」12幅セット、ユーモラスな池大雅「孟嘉落帽・東坡戴笠図屏風」、来月にサントリー美術館で展覧会がある谷文晁の大幅2作、
ポスターにも使われてる今回の目玉・曾我蕭白「宇治川合戦図」、美術史で等閑視されてきたが、筆力は素晴らしく是非再評価して欲しい明治の蕭白・鈴木松年「月に雲図」、
謹直な作画姿勢で珍しい3幅対の礒田湖龍斎「松風村雨図」、江戸時代の遠近法を考える上で参考になる歌川豊春の浮絵「春景遊楽図」、名品だが娘の応為が彩色か代作したような気がする「源頼政の鵺退治図」などです。

前・後期で展示替えがあり、後期も山本梅逸や菱川師平の大作が出るので、後期も行くのをオススメします。強いて難を挙げれば、図録の出来が、英語文を多く収録認めか、日本語の解説が全体的に簡略なのが収録作品が良いだけに惜しいところ。
243名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/22(水) 22:08:48.77 ID:4vtfM2EB0
■東京都美術館
■レオナルド・ダ・ヴィンチ展、2013.4.23−6.30
http://www.tbs.co.jp/leonardo2013/
■「アトランティコ手稿」は小さいのでゆっくりみることができない。 「もしダヴィンチが微分積分学を知っていたら・・」。 どこかの本で読んだ記憶がある。 手稿をみるとなるほどそうかもしれない。
 しかしレオナルドは建築や機械、幾何学は決定的ではないと言っているようにみえる。 ミケランジェロをみて急に騎馬像をつくろうとした、と場内の解説にもある。 
絵画以外は子供の熱中時代をそのまま大人まで引きずっている感じだ。 というか全てが絵画に集約していくようにみえる。 手稿をみてレオナルドはやはり画家だと納得した。
244名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/23(木) 23:14:20.42 ID:bpcPKpU80
■東京都現代美術館
■フランシス・アリス展第一期、2013.4.6−6.9
http://www.mot-art-museum.jp/alys/
■どの作品も嫌味が無くてサラッとした感じね。 とてもいいわ。 質の良いロードムービのスケルトンをみているようね。 だからメキシコシティを遊歩している感じがあるの。 記憶に残った作品は「実践のパラドクス1」「再演」「愛国者たちの物語」。
「貧困地域での芸術活動は必ず搾取になる・・」。 厳しい言葉ね。 「野良犬のようだ」と評論家が言っていたけど、厳しい言葉の実践かもね。 第二期「ジブラルタル海峡」も待ち遠しいわ。
■桂ゆき ある寓話、2013.4.6−6.9
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/143/1
■枯れ草色は子供時代の近所の風景の色かな? 100年前は都心でも落葉樹林にかこまれていたからね。 戦争を挟んでも彼女はとても自由にみえる。 
描いた新聞紙が多いけどなぜ本物を使わなかったのかしら? コルクや布は使ったのに。 もし使っていたら社会との距離が違ったはずよ。 自由なようで日本社会の慣習から飛び出るあと一歩のところで留まっていたのかしら?
245名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/24(金) 07:40:18.67 ID:QqRuOIj60
■静岡市美術館
■レオナール・フジタとパリ 1913-1931 2013.4.20−6.23
ttp://www.shizubi.jp/exhibition/future_130420.php
■藤田初期の画業に焦点を当てた展覧会です。規模はそれほどでは
なく、大作もあまりありませんが、個人蔵や外国のマイナー美術館
所蔵の、あまり見慣れない作品が多いの嬉しいです。
最後のコーナー、藤田が交流した人々の作品も、やや取ってつけた感が
ありますが、質はそこそこでわるくはありません。

図録も流石に2006年に東京国立近代美術館でやった歴史的展覧会の
ものに比べれば劣りますが、分量や論文もそこそこで資料的価値は
あります。
わざわざこれ目当てに静岡まで行くのは、余程のファンではない限り
微妙ですが、この後熊本県立美術館、北九州市立美術館、
美術館えき「KYOTO」、新秋田県立美術館、岡山県立美術館と各地を
巡回するので、近くの会場で開かれている時に見に行くのは悪く無いでしょう。
246名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/24(金) 21:09:52.51 ID:vp/SI6/G0
■町田市国際版画美術館
■空想の建築、2013.4.13−6.16
http://hanga-museum.jp/exhibition/index/2013-181
■展示構成はうろ覚えだが。 ・・エジプト誌。 ピラネージの古代ローマからロゾイック等の摩天楼まで。 コイズミアヤの建物模型。 阿部浩のリトグラフ。
古代遺跡や劇場跡・摩天楼は過去なのか未来なのかわからない。 時間が建物にへばり付いているからである。 コイズミアヤの作品は突っ込み不足である。 版画と違って模型は時間を戻したり進めたりすることができない。
阿部浩の石版画には鋭さがある。 これは題材として選択したピラミッドのお陰である。 でも抽象すぎて他章から外れてしまっている。 <空想の建築>は混沌としている時間を内包できる建築物が必要とみた。 抽象建築物ではこの混沌を受け止められない。
■ELEMENTS・野田穣ドローイング展、2013.4.13−6.16
■上記企画展の続きにみえるが・・。 「交差点で待つ間に」(2013年)は忠犬ハチ公付近の風景だが、ピラネージの「古代ローマのアッピア街道とアルデアティーナ街道の交差点」のオマージュのようである。 ・・漫画に近いが。 
それにしても彼の作品にはピラネージにあるような時間の凝縮度が無い。 それは陰影や暗闇が少ないからである。 光や影は時間の存在を意識させてくれる。 渋谷を描いた「波の光」(2013年)はもはや別物である。
247名無しさん@お宝いっぱい。:2013/05/25(土) 01:22:39.67 ID:bfBE4qsV0
■練馬区立美術館
■牧野邦夫・写実の精髄、2013.4.14−6.2
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/makinokunio2013.html
■いやー参りました。 自画像ばかりで。 なぜこんなにも自画像を描くのか? しかも武装してまでも。 三人もの姉に囲まれていた影響もあるはずです。 きつい顔をみれば癌で亡くなるのも頷けます。
レンブラントへの憧れはよくわかりません。 でも岸田劉生の匂いはします。 褐色肌は昭和前半のリアルな色です。 裸婦は日本人独特のセクシーさがあります。 人物以上に静物も同様です。 たとえば食卓の食器や果物も枯れた美を持っています。
後半は風景のあらゆる箇所に亡霊のような顔が描かれています。 服の柄や雲の形にもです。 これが逆に衝撃力を失わせています。 もっと写実に徹することで戦略としての面白さが出たはずです。
248名無しさん@お宝いっぱい。:2013/06/03(月) 19:57:15.94 ID:8PkW+6dB0
■世田谷美術館
■「暮らしと美術と高島屋」展、2013.4.20−6.23
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/images/sp00163_ad.pdf
■「染織家と親密な関係を築き、美術的な商品を世に問い続ける・・」ことが百貨店美術のスタートらしい。 日本橋高島屋は納得する展示会が多い方ね。 日本橋三越、新宿小田急も味があったかな。 小田急は今は開催しているのかしら?
百貨店美術館では西武が一番。 伊勢丹は平凡すぎた。 今の文化村は良くも悪くもリッチな感じが漂っている。 横浜そごうを含め保守的過ぎるの。 もはや流れを変えられない。 西武で終わってしまったようね。
高島屋鈴木弘治とセゾン辻井喬の対談をビデオで観たけど文化戦略が描き切れていない。 辻井は既に高齢よ。 高島屋の東南アジア進出も二匹目の泥鰌になるかもね。 アジアの生活や文化が日本と同じような道を辿るならいいけど・・。 
■柚木沙弥郎いのちの旗じるし、2013.5.2−8.18
249嫌がらせ工作員情報等:2013/06/12(水) 00:37:08.18 ID:0R7W5qz00
●逆手ごまかしスレッド立て・逆手撹乱スレッド立て、逆手なりすまし撹乱書き込みに注意!!
毎日嫌がらせをされています。
文化操作 エージェント松本・村上 ロックフェラー帝国の陰謀-見えざる世界政府(原著1976年) 超常力
撹乱策略工作員 集団ストーカー で検索。
250名無しさん@お宝いっぱい。:2013/06/23(日) 19:04:55.81 ID:EQx8HVF70
■ギャラリー間
■中村好文展・小屋においでよ、2013.4.17−6.22
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130417/index.htm
■「森の生活」の引用「死ぬときになって自分が生きていなかったことを発見するようなはめに陥りたくない・・」。 納得いく小屋を作ってそこに住むこと。 この引用から逃げる一つの答えである。 会場入口ではもちろん大先輩鴨長明が出迎えてくれる。
堀江謙一のヨットの内部は漆のように赤みがかっている。 精神的肉体的に落ち着いて<ハイ>になれる色だとおもう。
実物のHANEM HUTが中庭に建てられている。 線と管の無い家(=電気・水道・ガス・通信が無い)である。 台所・トイレ・シャワはある。 部屋の本棚をみると、映画関係は小津安二郎とA・ヒッチコック、伊丹十三・・。 小屋的にみえないが。
人間大の小さな建物をみていると必要なモノは何かが明確に見えてくる。 そして自然の中で小動物のように生活する楽しさを想像できる。
251名無しさん@お宝いっぱい。:2013/06/26(水) 23:06:36.82 ID:R3KvzoK70
■府中市美術館
■近代洋画にみる夢・河野保雄コレクションの全貌、2013.5.25−6.30
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/kindaiyouganimiruyume/index.html
■コレクター河野保雄の名前を初めて知りました。 無名の長谷川利行を収集したのは日常の生活や世間の関心から出発したのでしょうか? しかし関心は広がりを持っているようです。 実業家ということで時代に敏感だったのかもしれません。
明治後期から昭和中期までの約250点が展示されています。 これといった作品はありませんが画家たちの周辺を浮かび上がらせるような内容です。 そして多くが両親や祖父母の時代のためか観客の過去を振り返ることができる展示です。
252名無しさん@お宝いっぱい。:2013/06/27(木) 02:29:22.97 ID:xoZdYCYn0
■八王子夢美術館
■坂本一成・住宅めぐり、2013.5.17−6.30
http://www.yumebi.com/index.html
■住宅建築は興味が尽きないわね。 衣食住の一つだから。 坂本は「建築を自由にする」と言っているの。 この例として「・・nLDKを使わない。 代わりに関係性を繋げられる主室・間室・外室を使う・・」。 なるほど。 
でも言葉の違いだけでよくわからないわ。 ただ解放的になることは確かね。 土地の狭い日本での一戸建てはこの解放が曲者かもね。 むしろ思想を外に集中する集合住宅のほうが安心して住めそう。
ところでキャプションの文章がまた曲者なの。 多分学生に書かせたのね。 「・・用途の分節に対応しながら各層の平面形状の違いや外部空間との関係から、場所ごとの異なる質の空間を都市へと連続させ開放させる・・」。
文章の意味はわかるけど。 写真や図面の建築物を前にすると混乱するわ。 コトバとモノが一致した建物は心休まるけど、自由な建築は休ませてくれないようね。
253名無しさん@お宝いっぱい。:2013/06/29(土) 09:10:43.61 ID:w0SO5Q2t0
■東京大学駒場博物館
■イザベラ・バード旅の世界写真展、2013.3.16−6.30
http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/exihibition.html#Bird
■「ツインタイムトラベル」とはバードの写真と地理学者金坂清則の写真を対比させ時空を立体的にすることらしい。
しかし海外旅行というのは麻薬と同じだ。 着陸した機内から出た時の初めての国の匂いと過る不安。 ・・。 成田へ戻る便の席に座った時の脱力感と充実感。 そして離陸直後から次の旅のスケジュールを考える楽しさ・・。
平凡社の東洋文庫は大書店に行かないと置いていない。 この棚の前に経つといつも旅を考えてしまう。 旅行記・遊覧記・随行記・見聞録・漂流記・巡礼記・探検記・航海記・踏査行・巡察記・風土記・遍歴記・名所記・・・。 未知の旅で一杯だ。
バードの翻訳本の多くがこの文庫に収まっているのに納得。
254名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/10(水) NY:AN:NY.AN ID:NQlZjKS40
■国立新美術館
■アンドレアス・グルスキー展、2013.7.3−9.16
http://gursky.jp/
■以前「サン・パウロ・セー駅」をみて凄い建物だと感激したことを思い出しました。 でも加工をしていたとは・・、この展覧会で知りました。 彼の作品は不要なモノを削除し必要な対象物を繰り返し並べています。
この繰り返しのリズムが宇宙的広さと静寂を招きます。 なにかこの世界に自分一人しかいない感覚に襲われます。 しかしどうも古臭い感じもします。 古き良きユッタリ感もあるということです。 20世紀の空気が漂っているのです。
過去にみたのは先の駅以外に数枚ありました。 でも名前を真面目に確認したのはこの展示会が初めてです。 写真史の授業に出席したような観後感がありました。
255名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/11(木) NY:AN:NY.AN ID:+Nksqbxp0
■東京都写真美術館
■世界報道写真展、2013.6.8−8.4
http://syabi.com/upload/3/1862/world_press_photo.pdf
■今年の作品は静かさがある。 肉片が飛び散り叫び声のする作品は少ない。 大賞が子供たちの葬儀のせいもある。 自制でも入ったのかな? この展示会はいつも世界の見落としや偏見、言葉の優位、想像の欠如を是正してくれる。 
スーダン軍の武力衝突、ベトナムの同性愛者たち、サウスダコタ州のオグララ・ラコタ族、オハイオ州のホームレス、ローマ近郊の売春婦、リオデジャネイロのスラム街、エルサルバドルのギャング間闘争などが記憶に残った。
スポーツではドニ・ルーヴルの日本の相撲。 たった2枚の写真だが新鮮であった。 はじめて相撲の歴史や力士を見た思いである。 見慣れているテレビ相撲番組や新聞の写真はブヨブヨでどうしようもない。
256名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/11(木) NY:AN:NY.AN ID:O+nvNfsB0
どうしようもないのは、生の取り組みを見もせずにブヨブヨとか言ってるあんただ。
俯瞰や望遠の映像などでは、競技者の「実」を映すことができないのは当然で、
それはどんな競技でも試合でも同じだわさ。
257名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/12(金) NY:AN:NY.AN ID:mZKOnyAV0
■ワタリウム美術館
■JR展・世界はアートで変わっていく、2013.2.10−6.2
http://www.watarium.co.jp/exhibition/index.html
■JRは去年の「ひっくりかえる展」>>67で知ったけどこれは続きのようね。 入場者のポートレイトを大型プリンタで作成してくれるの。 インサイドアウト計画の一環みたい。 
世界で展開している彼の成功活動は日本ではちょっと違う感じ。 それは日本は街中に広告が溢れているからよ。 顔写真もゴミのように埋もれてしまう。 もう一つ、彼の<目>の拘りが日本のあらゆる狭さの鬱陶しさを余計意識させてしまうわ。
作品としてはパレスチナ人とイスラエル人の「向き合って」が一番面白かった。 彼の作品の面白さは<身軽さ>だとおもう。 実際塀や屋根をピョンピョン動きまわっているしね。
258名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/13(土) NY:AN:NY.AN ID:25ltnDaG0
■21_21デザイン・サイト
■カラーハンティング展、2013.6.21−10.6
http://www.2121designsight.jp/program/color_hunting/
■思ってもみない企画展である。 アフリカならまずはライオン狩から始めるのがよい。 次の古文書狩は面白い。 色から読み広げると見落としていた古い世界が現前するようだ。 メガネ狩や天気狩、唇狩など見える世界は全て狩れることを発見させてくれる。
しかしなんでも狩れることから驚きがどんどん少なくなっていく。 企画効果が長続きしない。 このような切り口の企画展を連発してくれ! 連日の暑さだから毎日行ってもよい。
259名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/14(日) NY:AN:NY.AN ID:3jsPYYwh0
■山種美術館
■川合玉堂、2013.6.8−8.4
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■並べてみると55歳前後の作品が一番キリッとしてしていますね。 脳味噌が最高潮です。 その後は脳活動の衰えと経験の豊かさの二つが混ざり合ってより親しみやすさが増していきます。 これで何度見ても飽きがこないのでしょう。 
玉堂の一番の色は水です。 「春風春水」の川の色です。 よく描かれる鵜飼は篝火と煙で水に色がありません。 この流れの速い水色が山々や木々に湿感を与えて日本の風景を決定づけています。 途中展示替えをして所蔵全点を紹介するようです。
260名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/15(月) NY:AN:NY.AN ID:yJCuGpJZ0
■江戸東京博物館
■江戸絵画の奇跡−ファインバーグ・コレクション展−、2013.5.21−7.15
http://edo-kiseki.jp/
■14日に行ってきた。 会期ギリギリで間に合った。 ところでファインバーグ夫妻のメッセージを読んでいたらプライス夫妻を思い出してしまった。
2006年7月に国立博物館で開催された「若冲と江戸絵画」展http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=382 である。 
さらに検索したらこのプライス・コレクションが東日本大震災復興支援として仙台市博物館・岩手県立美術館・福島県立美術館を巡回しているらしいhttp://jakuchu.exhn.jp/ 。 これは驚きだ。
プライスはファインバーグより20年早く若冲から入ったが収集品はどちらも似ている。 例えば今回「群鶴図屏風」(鈴木其一)が出展されているが、なんとプライスの「群鶴図屏風」も来日しているようだ。 両コレクションを日本で観られるのは嬉しい限りだ。
261名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/16(火) NY:AN:NY.AN ID:q9jhWxJG0
■森美術館
■LOVE展、2013.4.26−9.1
http://www.mori.art.museum/contents/love/index.html
■これは面白い! <愛>について一癖ある作品群で構成されているからよ。 でも量と質があって消化不良になりそうね。 70名ものアーティストが出展しているから。 
たとえば荒木経惟「センチメンタルな旅」はいろいろな美術館で観てきたけど、妻の裸体写真だけはいつも外して展示されているの。 でも今回はこれも入っていて充実感がある。 このように些細だけど決定的作品に漏れの無いことが展示を面白くしているようね。
会田誠展の性暴力抗議では多くの議論があったけど、結果として森美術館は信頼できるのではないかという気がしたの。 美術館は何か隠しているのではないか? 観客が作品の出展経緯を疑うようになれば最悪だもんね。
262名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN ID:IbQcxct30
■横浜美術館
■プーシキン美術館展−フランス絵画300年−、2013.7.6−9.16
http://pushkin2013.com/
■仏300年間の長さは量が質を呼びます。 古典→ロココ→新古典→ロマン→自然→印象→ポスト印象→フォーヴ→キュビズム→エコール・ド・パリ。 ロシア皇帝・富豪コレクターの成果です。 
有名画家では作品の1割くらい見た記憶がありますが全集だか展示会だか定かではありません。 気に入った作品はブーシェ、ドニ「緑の浜辺」、マチィス「カラーアイリスミモザ」。 ゴーギャンの2枚です。 横浜までもう一度足を運んでもいいですね。
263名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/19(金) NY:AN:NY.AN ID:hRCiIw1KO
【社会】東京タワーの「ろう人形館」が9月で閉館、43年の歴史に幕
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1374197360/
264名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN ID:AbB91rZ+0
■現代美術館
■フランシス・アリス展−ジブラルタル海峡編−、2013.6.29−9.8
http://www.mot-art-museum.jp/alys/
>>244の続きよ。 でも夏バテのようね。 作品が少ないから。 メキシコ編に入れたらパンクしたかな? 夏休み向けの企画として取っておいたのね。 海の色や波の大きさ、風の匂いが会場一杯で子供たちと一緒にジブラルタルで泳いでいるようだったわ。
海辺の砂遊びや水切りもね。 子供の頃には20以上切ったこともあるし・・。 海へ遊びに行ってきた感じの展示会だった。
265名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN ID:V4Zvv7Ye0
■サントリー美術館
■谷文晁展、2013.7.3−8.25
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2013_3/index.html
■イキイキとした江戸後期の世界が文晁を通してみえる展示会です。 文晁は芸術家というより職人絵師で教養人という感じですね。 やはり若い時に玄対に師事し南蘋画等中国文化に触れたこと、松平定信の仕官になったことが大きいですね。
今なら米国へ留学して官僚になったようなもんです。 しかも文化人との交流や弟子の育成が巧い。 弟子への絵画教育も@古画模写A実物写生B個性確立と現実的社会的な段取りを踏んでいます。
芸術家肌ではないので感動して唸る作品はありませんが、安心納得するものばかりです。 「ファン・ロイエン筆花鳥図模写」は模写以上の何かがあります。 後期の「八仙人図」は教養プロ絵師の作品そのものです。
「石山寺縁起絵巻」の補作や六・七巻は素晴らしい色ですね。 カネをかけているのがわかります。 これも安心納得します。 谷文晁を連れ立って江戸時代を周遊してきたようです。
266名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN ID:JZXemlZc0
■ギャラリー間
■クリスチャン・ケレツ展、2013.7.19−9.28
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130719/index.htm
■「ルール」と「模型」のことがチラシに書いてある。 会場へ行ったが模型は見えたがルールは見えない。 あたりまえだが。 模型に立ち現れるリアリティと具象化については彼の言い分がよくわかる。 ルールを探したがそれは還元又はミニマルのようだ。
しかし作品はいただけない。 「鄭州高層ビル1,2案」「ロイチェンバッハ学校」は無機質感が漂う。 これをみて伊藤豊雄作品の有機感と比較してしまった。 「パライゾポリスの公営住宅」を俯瞰するとやはり同じである。 生活の豊かさは疑問である。
骨があって肉がないような考え方だと本人も言っているが、その向こうにあるものを見せて欲しい。 会場が狭いから骨だけで我慢するしかないのか。
267名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN ID:Jg5BOKol0
■世田谷美術館
■鳳が翔く−榮久庵憲司とGKの世界−、2013.7.6−9.1
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/images/sp00164_ad.pdf
■展名や庵から日本美術かとおもったけど、なんとインダストリアル・デザイン展! キッコーマン醤油の卓上瓶が入口に展示されているの。 いつも見てる瓶だけど、1:1.618の黄金比率できていて<初めて知った驚き>があるわ。
毎日乗っているJR山手線の車両や成田エクスプレスN’EXも彼のグループが関わっている。 新宿西口新宿警察署交差点のサインリングもよ。 いままで見えなかったけど、あらゆるところにデザイン集団GKがあったのね。 秋葉原UDXのデザインもね。
展示数の多いヤマハバイクもとても素敵だわ。 最新のVMAXもいいけど、ヤマハXSV1サクラ(2007年)は醤油瓶と同じ日本的な形で最高ね。 でもなぜ日本的と感じるのかとても不思議。
三章の「道を求めて」、四章「美の彼岸へ」は再びの驚き。 儒教と仏教が融合したような内容なの。 「道具は道に具わりたるもの、道の具わりたるもの・・」。 デザインと東洋思想の融合でここまで入り込むのは凄いけどよくわからない。
道具とはなにか? デザインとは何か? これらは現世で使うものだから彼岸で展示会を終わらせるのは納得できない。 融合のまとめが五章に必要かも。 でも観客自身が現世の未来は切り開け、ということね。
268名無しさん@お宝いっぱい。:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN ID:7mHbiWCf0
■東京都美術館
■福田美蘭展、2013.7.23−9.29
http://www.tobikan.jp/museum/2013/2013_fukudamiran.html
■パロディでしょうか? 作品全体が古ぼけているようにみえます。 現実世界を作品に取り込む時に、その時代の生き生きしているところを掴み損ねてしまった感があります。 作品化してもすぐに古くなってしまっているのではないでしょうか。
創作理由がキャプションに書いてあります。 そして絵をみますが文章と作品の関係も真面目すぎます。 面白そうだけどやっぱりツマラナイという絵ばかりです。
でも気に入った作品もありました。 「眠れる森の美女」。 カルペ・ディエムのように時代と無関係なテーマには強い作家だとおもいます。 つまらない記者が書いたニュースのような絵を描き続けるのか理解できませんでした。 
■ルーヴル美術館展−地中海四千年のものがたり−、2013.7.20−9.23
http://louvre2013.jp/
■このような展覧会はいつも疲れるばかりです。 しかし今回は疲れなかった。 リズムがあったからです。 キャプションも読み易い。 映像も目に優しい。 目玉の「ギャビーのディアナ」は素晴らしい。 その横にある「ランズダウンのパリス」も最高です。 
四千年ですから全体の把握はできません。 しかしそれを無視してもかまわない展示思想があるように感じました。 やはりそれはリズムにあるとおもいます。 作品の数と質、配置、経路、解説、映像などから出ているリズムを巧くまとめるのが大事です。
269名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:5Thbn9Cw0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■<遊ぶ>シュルレアリスム、2013.7.9−8.25
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index_shuru.html
■会場のあっちこっちに「あなたもシュルレアリスト」がある。 夏休みの子供向けワークショップである。 「リレー」「オブジェ」「コラージュ」「デカルコマニー」「フロッタージュ」。 これだけ作れば立派なシュルレアリストになれる。
出品作品は200点。 多くは国内美術館から集めたものである。 ダリの2枚の油絵は初めてだ。 岡上淑子の7作品は気に入った。 意味と無意味の境界線を漂っている感じだ。 しかも明確で強さがある。 意識を解放してくれる強さである。
270名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:kletT/4W0
■ワタリウム美術館
■寺山修司展「ノック」、2013.7.6−10.27
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html
■入口で「ノック」上演の市街図をもらうの。 住民票は不要。 館の入場料は必要よ。 初めて「ノック」の概要を知ったわ。 写真とビデオだけどね。
「青猫化粧館」「便所のマリア」「銭湯における男事件」は戦後日本生活風景の極端化。 「ヒューマンボクシング」や「闇の東京遊覧バス」は客が出演者、「家族中継」や「ノックする招待状」はこれが一般市民に拡張。 「書簡演劇」はビデオだけだと分かり難い。
学生運動も終息した1975年は時代の転換点。 ここまではノックが身近な時代だった。 この後の時代はまさにノックのない豊かな時代。 でも寺山はノックを続け40歳代を駆け抜ける。
この展示は寺山の経歴、実験映画、演劇実験室の三部構成。 詰め込み過ぎて面白くない。 気に入った詩は「列車にて遠く見ている向日葵は少年の振る帽子のごとし」(1957年)。 懐かしい日本の原色の夏ね。
271名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:TM/ss7qj0
■国立新美術館
■アメリカン・ポップ・アート展−ジョン&キミコ・パワーズ・コレクション−、2013.8.7−10.21
http://www.tbs.co.jp/american-pop-art2013/
■ファインバーグ夫妻、プライス夫妻そしてパワーズ夫妻。 後者二人は日本女性。 この展示会は自宅に飾られていた作品というから驚きの連続です。 
画家一人に対して作品数が多いので深みが出ています。 最初はR・ラウシェンバーグから、次はJ・ジョーンズ・・。 軍配はJ・ジョーンズですか。 彼には戦略があります。 A・ウォーホルは見慣れた作品ですが、真面目に作品の前に立つと圧倒されます。 
パワーズ夫妻と画家との関係も解説やビデオにあり作品を面白くしています。 やはりXX夫妻というのは二人分ですからパワーがあります。 この展示会もパワーが有りました。 今回はパワーズですか?
272名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN ID:DjcVlQzs0
レスがあってもレスしない

キモイスレ
273名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/16(金) NY:AN:NY.AN ID:keOErhY10
博物館に置いてもそん色ないと思う。
http://mirai660.net/castle/
274名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/21(水) NY:AN:NY.AN ID:wuhWMyG60
■東京写真美術館
■米田知子−暗なきところで逢えれば−、2013.7.20−9.23
http://syabi.com/upload/3/1864/yoneda.pdf
■プラットフォームや道の写真・・。 入口でもらった作品リストをみてわかる。 伊藤博文暗殺現場であり、サイパン島玉砕場所である。 リストを見なければ背景がわからない。 「SCENE」はリストを見たが以降は見ないで会場をまわる。
映像作品「暗なきところで逢えば」はとてもいい。 緑色のオーロラ、公園に設置してある戦車、雪の道路。 そして鉄が響くような音楽。 作者は映像作家が合うと直感的におもった。 映像は説明書が不要だから。
作品リストは見ないで捨ててしまったので「SCENE」以外は記憶にない。
■写真作品のつくりかた
http://syabi.com/upload/3/1866/0713.pdf
■アングル・焦点・光・暗室の構成要素ごとに展示されている。 半分以上はどこかで何回もみている作品である。 だから要素と作品の結びつきがよくわかる。
「写真のエステ」シリーズの中では直截的でわかりやすい。 というよりシリーズを欠かさずみているので力がついたのかな?
■ネコライオン−岩合光昭写真展−、2013.8.10−10.20
http://syabi.com/upload/3/1935/cats&lion.pdf
■ネコとライオンの横顔の写真が入口に飾ってあったがこれがすべてを言い表しているようだ。 どちらも穏やかな顔である。 他は習性や日常の行動を写している。 ネコとライオンは食べること・寝ること・遊ぶこと・生殖のこと以外は考えていないのではないか?
雌は子育てが追加される。 これらは他者とのコミュニケーションが必須である。 しかし地球環境をみればこれで十分である。 人間は羽目を外してしまった。
275名無しさん@お宝いっぱい。:2013/08/22(木) NY:AN:NY.AN ID:HN8smrDM0
■東京ステーションギャラリー
■大野麦風展−「大日本魚類画集」と博物画にみる魚たち−、2013.7.27−9.23
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/now.html
■「真鯉」「ヒゴイ」の鯉2点は博物画ではなく日本画ですね。 見慣れている魚は日本画、他は博物画にみえます。 博物画というのは生物と無生物の中間を感じさせるのがよいのではないでしょうか。 杉浦千里の「エビ」は現代的博物画です。
それにしても大野麦風の絵は素人的です。 このため博物画を志したのは正解です。 上田尚と田中茂穂の二人が解説文を書いていますが、上田尚のは素晴らしい。 魚を生き生きと蘇らせる文章です。
釣る、料理する、食べる工程が有る。 これが日本的本草学です。 魚類画集で知らない魚をみるとまずどんな味か想像します。
276名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/01(日) 09:20:29.42 ID:CVbJjCTp0
■平塚市美術館
■日本の絵・三瀬夏之介展、2013.7.13−9.16
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/2013204.htm
■会場に入って、この画家の絵は時々見ていることを思い出した。 もちろん個展は初めてであるが、他画家の中でみるほうが衝撃力がある。 まとめてみるとこれが薄まる。 
全体を俯瞰するような構成で小さく田畑や民家そしてビルも確認できる。 花火か星雲か? 十字架の星?が散りばめられている。 モヤモヤした神秘性もある。 題名の「神」が多いのも頷ける。 日本画らしいが、そのようにもみえる。
このモヤモヤモクモクムラムラした中から何かが出現するような感じだ。 これからもこの画家はモヤモヤモクモクムラムラを描いていくのかな? モヤモヤモクモクムラムラして何も見えなくなってしまうかもしれない。
277名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/02(月) 05:55:16.92 ID:FDeFjws20
■そごう美術館
■幽霊・妖怪画大全集、2013.7.27−9.1
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/13/0727_yureiyokai/index.html
■お盆までに観る予定が今になってしまいました。 しかも三井と横須賀も「妖怪」でしたが残念ながら行きたのはここだけです。 展示は福岡市博物館吉川観方コレクションのようです。 解説もわかり易く涼みながらの鑑賞は最高でした。
幽霊には円山応挙とその一派の存在が強かったことを初めて知りました。 そして浮世絵師豊原国周は住まいと妻を替えるのが癖だということもです。 引っ越しは100回近く、再婚は40回もしたそうです。 凄い!
江戸中期から昭和中期迄の日本の幽霊の全体像が楽しめました。 結構混んでいました。 夏休みの妖怪はデパートでは最高の企画ですね。
278名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/03(火) 19:53:54.81 ID:orom2wWf0
■東京都写真美術館
■美輪明宏ドキュメンタリー−黒蜥蜴を探して− 、2013.8.31−
http://www.uplink.co.jp/miwa/
■語りが仏語で驚いてしまったの。 監督をみたらフランス人。 しかもヌーベルバーグ初期の軽快なテンポを持っているわ。 これで「愛と闘いの記録」が薄まって三輪明宏を現代絵画のように浮かび上がらせている。
ゲイ文化は江戸時代までは嗜好という日常世界だったの。 でも明治以降は国家がこれに介入してきた。 この闘いと支えてくれた人々との記録なの。 
宮崎駿との対話場面があったけど、「ハウルの動く城」の魔女の顔は誰もが三輪を思い出してしまうよね。 同じように横尾忠則、北野武の対話があったら最高ね。 三島由紀夫や寺山修司はしょうがない。
三輪の凄いところはやっぱ中性の凄さだとおもうの。 男性や女性を演じていてもベースに中性という性を意識させてくれる。 これが長く活動できている秘訣かもね。
279名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/04(水) 22:22:49.09 ID:1xZqFYp00
■東京国立近代美術館
■日本の絵・三瀬夏之介展、2013.9.3−10.14
ttp://seiho2013.jp/
■栖鳳の画業をほぼ回顧できる久々の大展覧会です。去年の山種美術館の展覧会
>>177 >>188 はもとより、2001-02に高島屋であった没後60年の展覧会より上です。

ただし、その分展示替えが非常に多ので、近代日本画美術ファンなら前期・後期
2度行くのは必須、また次の京都市美術館でしか展示しない作品も数点あるので、
追っかけ推奨です。分かりやすいところだと、海の見える杜美術館の「羅馬之図」は
前期のみ、山種の「班猫」は後期、藤田美術館の「大獅子図」は京都のみです。
もっとも、作品全体の質は非常に高く、複数回行く価値は十分あると思います。

今年の秋は、栖鳳のみならず近代日本画の大型展覧会が目白押しです。
兵庫県美の橋本関雪、泉屋博古館本館の木島桜谷、山種の速水御舟、横浜美術館の
横山大観、山口県美・田原市博の松林桂月・・・。出来ればこれらも合わせて鑑賞して
それぞれの画風や探求を比較してみるのも面白いでしょう。
280名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/04(水) 22:24:05.39 ID:1xZqFYp00
>>279
タイトルミスりました・・・。「竹内栖鳳展 近代日本画の巨人」です・・・
281名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/11(水) 18:21:47.64 ID:+ADzx9Tf0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■トスカーナと近代絵画、2013.9.7−11.10
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
■「マッキアイオーリ」には斑点という意味を持っているらしい。 水分の少ない空間を光がまっすぐに射しこんで来るような絵が目に付く。 湿度の低い晩夏の風景にもみえる。 これがマッキーの明暗なのか?
しかしトスカーナは新時代を捉えられなかった。 パリやミラノの影響が強くてマッキーは蒸発してしまったようだ。 そして首都はローマになりトスカーナは古い貴族と貧しい農民だけが残った。 近代は中産階級がいないところでは芸術も伸びない。
トスカーナの近代絵画史を辿った展示会である。
282名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/13(金) 19:28:42.24 ID:tcy4l0nL0
■国立西洋美術館
■ミケランジェロ−天才の軌跡−、2013.9.7−11.17
http://www.tbs.co.jp/michelangelo2013/
■「システィーナ4K」の礼拝堂天井画を観て感動の涙が止まらなかった。 「人間の肉体こそが神の最高の創造物」。 これがミケランジェロのすべてよ。 だから「最後の審判」の後から描いた腰布がどれだけ惨めかあらためて落胆したの。
「真実を語るものは裸体」。 ミケランジェロォォォオオオ・・
■ル・コルビュジエと20世紀美術、2013.8.6−11.4
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2013lecorbusier.html
■こんなに沢山の絵を描いていたとは!知らなかった。 キュビスムの画家としてはイマイチだけど、時代の流れを正確に走っているのは凄い。 でも建築と絵画の関連性はわからなかったわ。 建築を前提として観に行ったのがいけなかったのかもね。
■東京芸術大学美術館
■国宝興福寺仏頭展、2013.9.3−11.24
http://butto.exhn.jp/
■西洋美術館のついでに寄ったけどこれは儲け物よ。 唯識学派法相宗の本山が興福寺だとは会場で知ったの。 「この世に存在するものは己の心が外に現れたものにすぎない・・」。  この唯識論は現代脳科学でも通用するとおもわない?
この考えが二千年前に何故にできたのか? それは人間が持っている直感だとおもう。 生まれながらにして「世界が何であるか知っている」のが人間なの。 あとから経典などが作られたのよ、多分ね。
そして板彫十二神将像、銅造仏頭と木造十二神立像。 立像は頭に干支の動物を乗せているから笑っちゃった。 なかでも毘羯羅 (子)、招杜羅(丑) 、真達羅(寅)立像の表情は素晴らしい。 見応えのある面白い展示会で奈良へ行きたくなっちゃったわ。
283名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/14(土) 18:40:41.35 ID:90gmLJbY0
>>282
超高精細4Kカメラの威力は凄いですね
どこが凄いかというと、3Dでなくても立体感がでていることです
284名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/15(日) 13:51:05.42 ID:awa2MOC/O
【海外】名器の故郷にバイオリン博物館
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1379220338/
285名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/16(月) 10:59:06.22 ID:220H44K10
■東京オペラシティアートギャラリ
■アートがあればU、2013.7.13−9.23
http://www.operacity.jp/ag/exh154/
■9人の個人コレクション展です。 ・・もちろんカネが先ですが、作品を持つ前に管理を考えてしまいます。 自宅が広く倉庫も借りる必要があります。 結局美術館が自分の居間だと負け惜しみの考えに落ち着いてしまいます。 ・・コレクターは偉い! 
思ったより突飛な作品は少ないですね。 こんな絵画、置物が自宅にあったらいいなーというのが大部分です。 中にはどうしようもないのもありますが。 写真も多いですね。 やはり管理が楽だからでしょう。
この中でアジェ、ブラッサイ、ブレッソン、ドアノー、ケルテス、レイのコレクションがありました。 しかもこれら写真家の中でも一番気にしていた作品だったので驚きです。 こういうこともあるのですね。 コレクターへのインタヴューは無回答になっていました。
■色について、2013.7.13−9.23
http://www.operacity.jp/ag/exh155.php
■常設の寺田コレクション展です。 気に入っている加納光於、落田洋子、奥山民枝、大野俊明が今回は展示してあり満足でした。 内間安星の虹のような作品もなかなかのものです。 企画展より充実感がありました。
■池平徹兵展、2013.7.12−9.23
http://www.operacity.jp/ag/exh156.php
286名無しさん@お宝いっぱい。:2013/09/20(金) 19:08:45.41 ID:SEusFkrg0
>>285「ハアブ&ドロシイ」みた?
287名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/09(水) 22:15:43.44 ID:5epf0Sxx0
■根津美術館
■清雅なる情景 日本中世の水墨画、2013年9月11日(水)〜10月20日(日)
ttp://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
■根津の優れた中世水墨画コレクションを通覧できる、地味ながら有難い展覧会。
特に芸阿弥と祥啓の水墨画を真横に並べて、比較しながら見られるのは有難い。

■浮世絵 太田記念美術館
■「笑う浮世絵−戯画と国芳一門」、2013年10月1日(火)〜11月26日(火)
ttp://www.ukiyoe-ota-muse.jp/H251011warau-ukiyoe.html
■タイトル通り国芳一門を中心とした戯画の展覧会。やはり国芳の作品が多く、
4割くらいは国芳だと思います。図録も気合が入ってて、好感が持てます。
前期と後期で大幅な展示替えがあるので、気に入ったらリピートしてください。
288名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/09(水) 22:32:24.78 ID:5epf0Sxx0
■国立新美術館
■クレラー=ミュラー美術館所蔵作品を中心に 印象派を超えて―点描の画家たち
ゴッホ、スーラからモンドリアンまで、2013年10月4日(金)〜12月23日(月・祝)
ttp://km2013.jp/
■「点描の画家たち」のタイトル通り、点描画の展開を概観することができる展覧会。
美大生など、絵を実際に描く人には勉強になると思います。ただ、ポスター等を見て
ゴッホ目当てで行くと、確実に裏切られるので要注意です。作品の質自体は比較的
安定しており、よく知らない画家でも安心して楽しめると思います。

音声ガイドは、声優の坂本真綾という微妙に謎な人選ですが、要所要所に画家自身の
言葉を、同じく男性声優の安井邦彦に語らせることでメリハリが付いて良い解説
になってると思います。BGMにラヴェルをソナチネ使ったと選曲もいい感じで、
このガイド作った人とは個人的に友だちになれそうだ・・・
289名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/11(金) 20:13:20.59 ID:IHHAvJyR0
■東京国立近代美術館
■竹内栖鳳展、2013.9.3−10.14
http://seiho2013.jp/
■終了日が迫ってくると混雑しますね。 日曜美術館で紹介されていた「羅馬之図」を見たくて行ってきました。 しかしなんとこの作品は9月末迄の展示!?、アハッ!。
それでも気に入った作品が何点か有りました。 鴨と蓮の「秋興」(1927年)、有名な「驟雨一過」。 どちらも後期の暈しが効いています。 水の色と薄い土色、後者は空気の水分まで感じられ、モンスーン気候の乾季と雨季の素晴らしい風景です。
歳をとっても作品が崩れないのは写生の威力でしょう。 「・・形があれば線など不要である」。 この言葉も写生に生きた栖鳳の核心を語っています。 
会場には猫派が多いようでしたが、女性のヌードもどんどん描けば新しいファンも広がったはずです。 でも「絵になる最初」をみてもこの時代ではまだ無理でしょうね。
290名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/13(日) 21:20:27.86 ID:W/f36/+U0
■横浜美術館
■横山大観展、2013.10.5−11.24
http://taikan2013.jp/
■良き友紫紅、未醒、芋銭、渓仙の作品も多く展示されている。 しかもこの4人は大観に負けていない。 例えば大観「汐見坂」と紫紅「潮見坂」が並べてあるが、脳味噌にビビッとくるのは紫紅の方である。
漱石が「間の抜けた・・、無頓着な・・」と大観の作品を評している。 大観は観察のあと自身の中で熟成発酵を待ちそして作品にしている。 途中の待つあいだに雑念が入ってしまい間の抜けた作品になってしまうのではないだろうか?
この描き方なら写実より「老子」「月下逍遥」などのキュビズム的な作品を描くのがよい。 なぜならデフォルメ化なら雑念を隠すことができるし事実傑作も多い。 ともかく大観と良き友4人が見事に一丸となっていたので興味深くそして愉快に鑑賞できた。
291名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/14(月) 08:54:14.06 ID:usjgDD0N0
■国立新美術館
■印象派を超えて点描の画家たち、2013.10.4−12.23
http://km2013.jp/
■スーラの技法が欧州の画家たちに伝わっていく様子がハッキリみえる展示会だわ。 スーラは感情表現追求途中で逝ってしまったけど、シニャックはこの追求を引き継がなかったのね。
ドランとヴラマンクの2枚をみただけでシニャックの幅のある点描がフォーヴィズム誕生に手を貸したのがわかるの。 そしてゴッホがスーラに従わない理由も面白いわね。 
戻るけど、感情表現追求は象徴主義画家は成功したのかしら? 結果として分割主義は合わなかったのよ。 しかも終章は驚きの結末ね。 モンドリアンとは!! 
プリッカーの「花嫁」で初めて線の問題が浮上してきたの。 スーラは感情表現を線で逃げようとしたのかしら? 面はわかるけど線はみえないわ。 つまり延長上にモンドリアンのいる理由がわからない。 ヤン・トーロップとの付き合いだけじゃないの?
そして「点描キャンディ」にはマイッタ! 抹茶・黒糖・ミルク・レモン・苺等で補色にして瓶に入れショップで売っているの。 商魂たくましいわね。
292名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/18(金) 19:19:43.64 ID:KBEQftJX0
■森美術館
■アウト・オブ・ダウト展−六本木クロッシング−、2013.9.23−2014.1.13
http://www.mori.art.museum/contents/roppongix2013/
■赤瀬川原平や中村宏の作品をみて混乱しました。 アキラカに過去に戻り過ぎです。 そして赤旗のナンセンスで再び混乱しました。 マルクスに限らず個人の写真を掲げると北朝鮮やカルト宗教団体になってしまうのが現代のオチです。
「社会通念や制度にむけられた疑念=ダウト」を表現するにはパフォーマンスしかないと言っているようです。 そして多くの作品は満艦飾です。 どちらも情報過多で処理オーバーが原因ではないでしょうか?
海外在中を含め初めて知るアーティストたちの活動を知るのは楽しかったですね。 柳幸典の「精錬所」も海馬に再記憶しました。
293名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/23(水) 21:03:24.75 ID:316RRNxo0
■東京都美術館
■ターナー展、2013.10.8−12.18
http://www.turner2013-14.jp/
■油彩画は「崇高」さが弱まるわね。 表面がゴツゴツしていて伸びやかさがないから率直に崇高に辿りつけない。 逆に彼の黄土と空色をたっぷり味わうことができるの。 まさにカレーマニア!   
ターナーの出世欲や英国海軍と愛国心、色彩実験、そしてイタリア特に三度のヴェネツィア旅行など彼の人生の歩みを初めて知ることができたわ。 ターナーの隠れていた一面も見られて充実感は100%よ。 感動は60%ね。
■東京国立博物館
■京都、2013.10.8−12.1
http://www.ntv.co.jp/kyoto2013/
■「京都」だけ? 漠然としてるけど、でも裏切らなかったわよ。 >>282の時もそう。 寄り道でもさすが上野ね。 「洛中洛外図屏風」「京都御所障壁画」「龍安寺襖絵」「二条城黒書院の松桜・大広間の松鷹」。 絞り込んでいるから集中できるの。
「洛中洛外図」の詳細は本などでみるのが一番ね。 7点の中では2728人も描いている船木本かな? でも今回は狩野派の総力が場内を圧倒しているわ。 特に気に入ったのが二条城。 「京都でもみることができない京都」は嘘じゃなかった。
ところで龍安寺の石庭の4K映像はたいしたこと無かった。 それは対象がいつもどこでも目にするす自然だから。 前回のミケランジェロのようでなくちゃだめね。
294名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/24(木) 20:25:33.71 ID:UzFlJwBP0
■東京都現代美術館
■吉岡徳仁−クリスタライズ、2013.10.3−2014.1.19
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/147/
■残念ですが、5年前のデザインサイトで観た時のような衝撃は無かったですね。 プリズムも薔薇も凡庸すぎます。 展示方法も下手です。 ストローはトルネードになりませんでした。
50分のビデオも過去の紹介だけでつまらないですね。 「カルティエクリエイション」や「ネイチャーセンス」などの内容を思い出しましたが。 「スヴァロフスキ」との関係が記憶に残ったくらいです。
■うさぎスマッシュ展−世界に触れる方法−、2013.10.3−2014.1.19
http://www.mot-art-mus eum.jp/exhibition/148/
■世界とは何か? 世界は情報だけで把握するしかない! データ処理でみる世界と自分自身が触る世界との差異をどうすればよいのか悩みます。 この悩みを作品にしたのが>>292の<疑念>である満艦飾でしょ。
しかしこの展示では方法を論じているので表面的には疑念を持つような作品は見当たりません。 情報処理を駆使していますが、結局は不思議な国のアリスということですか。 「固定観念に一打を与える」というのは情報を持っている側のセリフです。
現代美術館というのは面白い立場にいますね。 森美術館との違いも考えてしまいました。 ICCも近頃はご無沙汰しています。 写真美術館も期待したのですが動かない。 このようなテーマはこれからも続けて欲しいですね。
295名無しさん@お宝いっぱい。:2013/10/30(水) 20:34:42.61 ID:icSa87zr0
■BUNKAMURAザ・ミュージアム
■バルビゾンへの道、2013.10.20−11.18
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/13_yamadera/index.html
■後藤美術館を初めて知った。 80点近い作品、画家のほとんどは知らない。 会場は人物画や静物画と風景画が調和していて心地よい。 だから「バルビゾン」に固執する必要もない。 
客も少ないからキャプションの画家歴もじっくり読んでしまった。 歴史画家に自殺が多いのに気が付いたが。 そして今更ながらコローの構成力を再発見してしまった。 周囲の作品と比較できたからである。 このような誘導を企画したようにもみえる。
気に入ったのはスタナードの静物画。 空腹だったので果物がとても旨くみえた。 そしてユエの「羊飼い姿のビーナス」。 犬の顔や目つきが野良犬の系統だからである。 ビーナスとの差、そして感情の遣り取りが面白い。 
知らない美術館や画家だと余裕が湧き出てくる感じである。 知っている画家や有名作品だと、どうしても後先を急いでしまう。 
296名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/04(月) 15:35:51.61 ID:aMuHPdAz0
■京都市美術館
■京都市美術館開館80周年記念 竹内栖鳳展 近代日本画の巨人 平成25年10月22日(火)〜平成25年12月1日(日)
ttp://seiho2013.jp/
■京都に行っても構成は当然変わりません。ちなみに班猫は11月12日から展示です。
正直、京都市美術館の方が東近美より古くスペースもやや狭いので、少し見づらい。

ただし、合わせて開催される、「竹内栖鳳の下絵と素描」では栖鳳の生き生きとした
線をはっきり見ることができます。下絵というとどうしても低く見られがちで、実際
微妙な作品も散見されますが、日本画ではしばしば下絵の線の方が迫力があり
栖鳳の場合も同様です。ファンなら京都まで行っても損はないでしょう。

■泉屋博古館
■特別展 「木島櫻谷−京都日本画の俊英−」 平成25年10月26日(土)〜12月15日(日)
ttp://www.sen-oku.or.jp/kyoto/program/index.html
■栖鳳見たら是非こちらも見てほしい展覧会。泉屋は京市美から歩いて20分くらい。
なお、栖鳳展の半券を見せると2割引きになり、櫻谷展の半券で等持寺近くにある
木島櫻谷旧邸も2割引なります。土地を大分埋め立て近くの学校に貸与しているため
橋本関雪記念館に比べるとやや小ぶりですが、瀟洒な住宅で見応えはあります。

肝心の作品は、栖鳳に比べて穏やかな情趣があり、親しみやすい作品が多いです。
大作をまとめる手腕も十分で、初期文展で大活躍したのも頷けます。その分保守的
な画風とも言われ、大作の多くが所在不明な事や弟子に大家が出なかったのもあり
美術史から置き去りにされてしまったのでしょう。

代表作「寒月」は、何故か夏目漱石に酷評されますが、西洋の影響を強く意識
した近代美術史の中で、菱田春草の「落葉」に匹敵する、近代京都画壇の回答の
一つと言えると思います。ちなみに「寒月」は、今年の夏目漱石展でも出てましたが、
同じ年に何度も出して作品が大丈夫か少し心配になりました。


強いて言えば展示替えが非常に多いのが残念です。一応半券でもう一度無料で
見ることはできますが、出来れば京市美や京近美で大きな回顧展が開かれるのを
希望します。
297名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/09(土) 10:27:22.18 ID:6lY4JATx0
■東京都写真美術館
■凪の片、須田一政、2013.9.28−12.1
http://syabi.com/upload/3/1933/suda_issei.pdf
■「現実の裂け目から異空間を覗き見するような・・」というよりむしろ逆である。 写真をみることは驚きの現実を見つめることである。 須田の作品は素直ではない。 驚きの現実が作為的にみえてしまい元の木阿弥である。 
■コスモス−写された自然の形象、2013.9.21−11.17
http://syabi.com/upload/3/1931/cosmos.pdf
■29,000点の作品から抽出し、木・火・土・金・水の章に分解・結合している展示構成のようだ。 しかし各章は分節化の意味を成していない。 多くの写真家多くの作品が並ぶ会場はコスモスよりカオスである。 自然は強い。 
■写真新世紀、2013.10.26−11.17
http://syabi.com/upload/3/2019/1026.pdf
■新人写真家の発掘育成支援を目的とした展示会である。 キャノンもニコンも株が下がっている。 カメラが売れないからである。 カメラ技術にも無関心になってしまった。 もはやプロもアマもいない時代が来たのである。
298名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/11(月) 19:47:38.75 ID:UDppt4yu0
■21_21デザインサイト
■日本のデザインミュージアム実現にむけて、2013.10.25−14.2.9
http://www.2121designsight.jp/program/design_museum_japan/
■日本にデザイン・ミュージアムを造ろう! しかし過去の展示会の要約だけでした。 もっと突っ込んで造るための具体的方法などがあるのかと思っていました。
デザインとは何か? 工学・技術の「設計」に裏打ちされた全体像だと認識しています。 しかも全体像が芸術性を追求していることも条件です。 所謂狭義のデザインと言われているものですが。 たとえば三宅一生の畳める服やデザインサイトの建物です。
写真で展示してあったトヨタ博物館もこの方向でしょう。 広義のデザインをどのようにまとめるかの範囲も知りたいところです。 デザイン・ミュージアム、できれば素晴らしいですね。
299名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/16(土) 10:06:24.37 ID:mP/XY4Xr0
■ブリジストン美術館
■カイユボット展、2013.10.10−12.29
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/caillebotte/
■カイユボットの絵は趣味を越えなかった。 ここの館所蔵の印象派作品と比較しても差は見え見えね。 写真を利用したと書いてあったけど彼はそんなに意識していなかったはずよ。 もちろん浮世絵も同じね。
描かれている家族の風景は内向的裕福層そのものにみえる。 展示会は遠のいたけどドガとの意見の相違も人生に変化はない。 後期に明るい風景画を描いているのが証拠よ。 ボートや菜園と同じ位置づけなの。 
弟の写真を中心に展示したほうが面白かったんじゃないのかしら? 
300名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/17(日) 08:10:42.01 ID:Rgi+2Ylv0
■東京ステーションギャラリー
■植田正治のつくりかた、2013.10.12−2014.1.5
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
■「当時はみんなアマチュアだった・・」と解説にありましたが、彼の作品はいつまで経ってもアマチュアの匂いがあります。 芸術写真から新興写真を受け入れ、そして演出写真への方向性は時代の流れに一致していたはずです。 
でも単色の面白い初期作品をカラーにすると芸術性が飛散してしまったり、「砂丘モード」の商品写真も演出に進歩がありません。
そして写真俳句や90年以降のカラー作品「花を視る」「不公平の法則」で画題に凝るところなどはアマチュアそのものです。 今でも砂丘でウロウロしているのが目にみえます。 古き良きアマチュアの時代が漂っていた展示会です。
301名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/19(火) 07:48:02.41 ID:T1z/9TwF0
300オメ
302名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/20(水) 03:19:56.36 ID:eo7znuA90
■東京オペラシティアートギャラリ
■五線譜に描いた夢−日本近代音楽の150年−、2013.10.11−12.23
http://www.operacity.jp/ag/exh157/index.html
■副題の150年をわかり易く展示しています。 章ごとの映像コーナーを全て見ると新書を一冊読んだ気分になります。
米国軍楽隊のヤンキードゥードルをそして讃美歌を聞いた時の幕末時代の驚きが目に浮かびます。 日本人が初めて出会った西洋音楽は軍楽と讃美歌とのこと。 「むすんでひらいて」「オタマジャクシはかえるのこ」が讃美歌とは知りませんでした。
「幕末から明治」の西洋音楽の取り込み方や「大正モダニズム」「戦争と音楽」の時代との関係が面白いですね。 「戦後から21世紀」は同時代のためかまとまっていません。
絵画を観るのとは違って資料等を見聞きするので最低でも二時間は必要です。 でも費やした時間に比例して充実感が増していく展示会です。
303名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/24(日) 20:43:36.26 ID:GCnvOpuc0
ブログでやれ
304名無しさん@お宝いっぱい。:2013/11/25(月) 18:28:33.86 ID:qLEwH3LO0
■東京芸術劇場・シアターイースト
■光のない。(プロローグ?)、2013.11.21−24
http://www.festival-tokyo.jp/program/13/prolog_ozawa/
■高校美術部の文化祭に行った感じです。 写真や絵画の上に文章が書かれて展示されています。 読み難くてどうしようもありませんね。 「表象」と「ハイデッカー」の文字が網膜に残りました。 
どこからかゴリラ!が登場します。 近くで見ると迫力がありますね。 「くまモン」の人気の理由がこの時わかりました。 ゴリラは死んだ乳牛を床に並べて悲しみます。 多分狂牛病でしょう。 背景では手製電子ピアノ?が音楽を奏でています。
次にスクリーン一杯に海岸の映像です。 ゴリラがフラダンスを踊っています。 映像が終わり場内でもゴリラが踊りを続けます。 そして積んである袋の上に登りもがき苦しみます。 袋には原発事故汚染水が入っているのでは? ゴリラは沈んでいきます。 ・・。
305名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/04(水) 20:55:41.60 ID:cttvkccU0
■東京国立近代美術館
■ジョゼフ・クーデルカ展、2013.11.6−2014.1.13
http://www.momat.go.jp/Honkan/koudelka2013/index.html
■初期作品をみるとどこにでもいる「芸術大好き!」な若者にみえる。 しかし「門の向こう」や「欄干の上」での「劇場」は酷い。 彼は芝居が好きではなかったのでは? 「エグザイル」の風景もつまらない。 「侵攻」はたまたま歴史に遭遇してしまった感じだ。 
転機は多分「ジプシーズ」だろう。 人物の目が生きている。 ロマは「劇場」の俳優より役者だ。 この作品集が一番である。 彼は歳をとってもどこにでもいる「写真大好き!」人間だったのでは?
■現代のプロダクトデザイン、2013.11.1−2014.1.13
http://www.momat.go.jp/Honkan/productdesign2013/index.html
306名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/06(金) 19:00:30.63 ID:7ULkPvAX0
■ギャラリー間
■「犬のための建築」展、2013.10.25−12.21
http://architecturefordogs.com/ja/
■犬ファンなら見逃せませんね。 シーソー付犬小屋や階段付椅子やベッド等々が展示されています。 犬からみれば建築ですが人間からみれば家具ですね。 しかし犬は喜ばないと直感しました。 ほとんどが猫用だと再び直感しました。  
以前ビーグル雑種を飼っていたことがあります。 好奇心と遊び大好きな活動、選り好みしない旺盛な食事、緊張と弛緩の休息と睡眠、この三つが犬の生活の全てでしょう。 犬は建築などどうでもよいのです。 ともかく動き回りたい。 これだけです。 
展示は家の中で飼う事を想定しているのかもしれません。 チワワやビションフリーゼ、パピヨンは飼ったことが無いのでよくわかりません。 しかし中型犬以上には犬小屋以外の<建築>は存在しません。 でも、イヌ好きにはどうしようもありませんね。
307名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/07(土) 08:07:35.38 ID:P1mrEB/X0
■ワタリウム美術館
■宝箱−齋藤陽道写真展、2013.11.30−2014.3.16
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1311saitou/index.html
■齋藤陽道の名を初めて知りました。 しかし2階の初期作品は平凡すぎますね。 光が眩しすぎるからです。 
でも3階は違います。 「MY NAME IS MINE」はこれを克服して光を響かせています。 プロレス団体所属とのことから、身体そして触覚の鋭さが作品の深くに反映しているのかもしれません。 作者は 「音楽は永遠の片思い・・」のようです。
4階の作品は社会へ目が移ります。 「・・思いのままみることを、こども師匠から学ぶ」と言っていますが、やはり視野を広げれば雑音が増えるのは当たり前です。 ・・さあ、これからどこへ行くのか?
308名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/08(日) 05:04:39.50 ID:BneWhyta0
■サントリー美術館
■天上の舞・飛天の美−平等院鳳凰堂平成修理完成記念−、2013.11.23−2014.1.13
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2013_5/?fromid=topmv
■平等院全体の模型図があったら想像力がもっと広がったはずよ。 空中に浮かぶような建築はまさに展示会名を具現化したものだから。 でも堂内の立体イメージを広げる素材は全て展示されていて楽しかったわ。
光背飛天は6体のみだけど今迄本気で見てこなかったの。 定朝工房の傑作だと認識できて嬉しい。 顔も体も奈良時代の懐かしさが表現されている。 雲中供養菩薩像よりインパクトがあったわね。 でも九品往生図は傷みが激しいんじゃない?
最後に雲中供養菩薩像を彩色したCGがあったけど感動しちゃった! 当時の内部は脳味噌がビンビンするほどの色彩世界だった。 これから大鏡の言う「極楽浄土のこのよにあらはれけるとみえたり」の具体的景色がみえてくるわ。
309名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/16(月) 18:52:46.59 ID:I4bqmX090
■東京都写真美術館
■植田正治とジァック・アンリ・ラルティーグ、2013.11.23−2014.1.26
http://syabi.com/upload/3/2015/lartigue.pdf
■二人の写真家を同時にみるとついつい比較してしまう。 ラルティーグは裕福な人生肯定を素直にファインダに集中していて清々しい。植田正治はガチガチのアマチュア写真家である。 なぞるようにみていると日本的な人生の楽しみが見つけられる。
対照的な表情なので交互に観ていると上手く中和されてほどよい気分になれる。 植田の「音のない記憶」は緊張感が出ていて展示一番である。 
■高谷史郎−明るい部屋−、2013.12.10−2014.1.26
http://syabi.com/upload/3/2023/takatani.pdf
■ロラン・バルトに繋がる展示である。 このようなバルトへの接近方法はわかるようでわからない。 しかし写真好きなら一度は「明るい部屋」を読むはずだ。 存在や記憶について考え、そして静かに唸ってしまう。 バルトへの接近は各自各様である。
■路上から世界を変えていく−日本の新進作家VOL.20−、2013.12.7−2014.1.26
http://syabi.com/upload/3/2017/1207.pdf
■写真を撮るには、アメリカン・クラッカをぶら下げたり極端な接写や空中に浮かんだり並外れた興味を持つことが必要である。 近未来への方向感覚の良さも必須のようだ。 どの作家も条件を持っていて面白い。 「60倍の惑星」「路上ネイチャ」が気にいる。
310名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/18(水) 20:14:58.03 ID:rHVgBP0R0
■山種美術館
■古径と土牛、2013.10.22−12.23
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■二人を並べるのは近頃の流行ですか? 古径と土牛の出会いを初めて意識しながら観ました。 大部分はこの館でよくみる作品です。 土牛が若い時代に悩んだことやセザンヌに傾倒したことなどが作品から感じられます。
雅号がそのまま作品に反映していますね。 特に土牛の動物画はいいですね。 それに「浄心」と「舞妓」もです。 花や静物は古径に気に入ったのが多い。 二人の違いというのも付きず離れずと言う差ですかね。
311名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/22(日) 17:51:25.95 ID:JK1GyRwA0
■国立新美術館
■DOMANI・明日展、、2013.12.14−2014.1.26
http://domani-ten.com/
■今年は建築家44名がバザールでゴザール! この人数が建築を一層強くさせてしまった。彼らは「主体のゆらぎ」や「リアリティの疑問」の周りでウロウロできない。 肉体をもった人間が生活する必要が建築にはある。 だから強い。
そのため建築以外の作品が霞んでしまった。 でも彫刻や陶芸はシブトイ。 それは建築と対抗できるおおもとの何物かを持っているから。  徳丸鏡子の陶芸、川上りえの針金彫刻、吉本直子の古着の固まりは記憶に残った。
建築では藤井由理の「セリー建築」、伊藤廉の「コルクの家」が気にいる。 迫慶一郎の「東北スカイビレッジ」は夢物語である。 ほかにも気に入った作品が多くあったがバザールの中で混乱してしまった。
312名無しさん@お宝いっぱい。:2013/12/23(月) 07:47:03.16 ID:jeAccBDf0
■ICC
■磯崎新・都市ソラリス、2013.12.14−2014.3.2
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2013/ISOZAKI_Arata_SOLARIS/index_j.html
■1960年代からの年表を貼り付けているだけです。 鄭州市鄭東新区都市計画で絞り込んだ方が面白かったかもしれない。 
プレゼンテーションやトークセッションが沢山有るのでこれを見ないとなんとも言えないですかが。 
多分チケット1枚で何度も入場できるようになっているからトークセッションが中心のようです。 前回の「海市」が素晴らしかったので今回の展示会場には大いにがっかりさせられました。
313名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/06(月) 21:01:01.10 ID:RL71Mea50
■BUNKAMURAザミュージアム
■シャヴァンヌ展、2014.1.2−3.9
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_chavannes/index.html
■壁画はどう描けばよいのか?の質問に即答えられないわ。 でもこの展示会で答えが少しだけど見えたのに満足。 人体は陰影が少なく単純な仕種のみ、そして目鼻口が明確でない非感情的な顔立ち。 何故これがある種の感動を呼び起こすのか?
そして理念を表現できるのか? ツヤの無い油絵で描いた彫刻のような人物像は人間の存在や歴史のエッセンスだけが残り抽象性のある感動に結びついたということかしら?
ところで習作の前に立ったとき青の時代のピカソを感じたの。 彼も若い時に出会っていたようね。 新年に相応しい展示会だったわ。
314名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/10(金) 19:56:27.85 ID:TV4fBpg/0
■早稲田大学演劇博物館
■「いまだ知られざる寺山修司−わが時、その始まり」展、2013.11.26−2014.1.25
http://www.waseda.jp/enpaku/special/2013terayama.html
■寺山修司が展示室にいるような錯覚におちいります。 書簡や日記帳、蔵書やレコードなど身近な物で構成されているからです。 彼の手書きも多いからでしょう。 中学生時代の母への手紙もあります。 山田太一との葉書の遣り取りも結構な量です。
中高生時代の写真もいいですね。 小学校から高校迄の時代は誰もが同じような人間組織関係を経験しています。 ですから写真の隅々まで雰囲気がわかるのです。 しかし俳句への接近は凄いですね。 そして短歌への方向転換もです。
50冊前後の蔵書は戯曲や演劇論、日本の芸能関係など普通にみえます。 同時代人としては山口昌男が3冊ありましたね。
彼は教育学部に入学したが1年でネフローゼで入院そして退学しています。 今回の展示はいつもと違い大隈記念タワーの10階での開催です。 ここからは彼を迎えた大隈講堂を含め早稲田の森が眼下にみえます。
315名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/21(火) 20:40:09.88 ID:vsrAMlAM0
■KAAT・中スタジオ
■日常オフレコ、2014.1.11−30
http://www.offreco.info/
■作家5人の作品展である。 30年前に戻ったような刺激の無い作品が並ぶ。 作品よりも、むしろ中スタジオの裏側を見られたのがよかった。 例えば役者用更衣室やシャワー室などなど。
岡田利規lとキュレータのトークセッションがあるようだ。 これを見ないと展示会の本意がわからないのかもしれない。 KAATや演出家が絡んでいるから何かありそうだ。 つむぎねパフォーマンスもあったようだ。 しかし両方とも出席できなかった。
ということで中途半端な状態から抜け出せない。 ・・横浜美術館へ向かうことにした。
■横浜美術館
■下村観山展、2013.12.7−2014.2.11
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2013/kanzan/
■観山の絵は小説の挿絵に適している。 「日野資朝」などはジュニア系小説向きである。 素直な感情が表れているからだ。 逆に心の深層表現は弱い。 「観音図」や「観音」、「弱法師」などはもはや漫画である。 この表層の戯れが良さかもしれない。
「鵜鴎図」は水しぶきには見えない。 「春秋鹿図」の鹿はまるで剥製だ。 しかし「竹林七賢」は逆をついていて面白い。 酒が入らないと観山らしくない。 「三猿」や「馬郎婦観音像」もこの系列でなかなかである。 やっと観山の面白さを見つけた感じだ。
316名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/23(木) 00:16:07.43 ID:m5sK1Z2A0
■東京国立博物館・平成館
■クリーブランド美術館展、2014.1.15−2.23
http://www.nichibisai.jp/
■鎌倉・室町の神仏から入っていますが独特な雰囲気があります。 この雰囲気こそがシャーマン・リーのものだとおもいます。 中国から離れた日本の微妙で深いところを押さえているからでしょう。
作者も広範囲で初めて聞く名前も結構います。 古さだけ!?と思われる作品もあります。 母語が日本語でない優秀な専門家が収集した作品群にみえます。 粗さと深さのある輝きがあります。
■人間国宝展、2014.1.15−2.23
http://www.nichibisai.jp/
■古い国宝・重文の作品と人間国宝の作品を並べてあるので面白い比較ができます。 しかしクリーブランドからの緊張の為か疲れました。 当時の歴史や文化を意識しますし、陶芸・金工・染織・木竹工・日本刀・人形等々広範囲のためです。 
こうなると目が流れてしまいますね。 脳味噌まで届きません。 というか脳味噌オーバーフローです。 プチッ・・
317名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/24(金) 02:20:53.37 ID:nig1Og8N0
■上野の森美術館
■遠藤彰子展、2014.1.15−28
http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=33
■会場に入って迎えてくれたのは馴染みの80年代の作品。 途中から2000年代になったけどこれは凄い! まさに宗教画ね。 巨大な蛸や蜘蛛そして圧倒的な浮遊感。 「最後の審判」のようだわ。 
彼女の80年代は茶の時代。 これは戦後の思い出と青春が一杯詰まっているの。 90年代は青の時代。 豊かになり食事の場面も多く犬や猫も元気で飛び回っている。 でも人の顔はどこか憂いが滲みでている感じ。 そして2000年代の最後の審判!?
でも一番好きなのは80年代の作品よ。 広場で子供たちが遊んでいる絵が最高。 みていると目眩がするの。 髪の毛も後ろに靡いて未来へ進んでいる感じがするから。 まさに遊びの原点ね。 
60年代の若い作品群「楽園」があったけど2000年代を予言しているようだわ。 そして最新作を観ることができて彼女の大きな物語に出会った感じね。 身体が蘇った展示会だった。
318名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/26(日) 11:13:59.64 ID:35oaXwN90
■東京ステーションギャラリー
■プライベート・ユートピア、ここだけの場所、2014.1.18−3.9
http://www.britishcouncil.jp/private-utopia
■英国の雰囲気に満ち溢れていた。 時間も空間もユックリと動いている。 E・プライスの「ウールワースのクワイア」、J・デラの「アシッド・ブラス」「あなたを傷つける洋々な方法」など多くの作品に古さが漂っている。 これが英国流成熟なのか?
奢らず出しゃばらず、そしてユーモアがある。 映像の何本かはテレビ番組のようだった。 世界を知るには各国のテレビ番組を数日間見続けるのが良い。 ニュースなどは日本とは切り込み方が違うし、その国の生活を手っ取り早く知ることができる。
ブリティッシュ・カウンシル、日仏会館や仏文化センタも時々覗かないと面白いイベントを逃してしまう。 東京に住んでいる利点の一つかもしれない。 ギャラリーを出た時ロンドンに行ってきた感じがした。
319名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/26(日) 12:00:13.67 ID:DwVJR4OQ0
様々(ようよう)ですか…勉強になります
320名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/27(月) 01:08:45.77 ID:16pJw/Ig0
■原美術館
■ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ、2014.1.11−3.30
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
■作品一覧に「・・誰であるか、何をしているかに特別な意味はありません・・」「・・時間を超えた状況、いわば時間が無効になる・・」とあるけど、ウーンその通りね。 人物の多くは俯いていて肝心の目がよく見えない作品が多い。
これは写真からの影響が続いているのではないのかしら? 被写体そのままを切り取る写真は情報量を増やすためカラダ全体を撮りたいのよ。 人物のアップは一部を強調できるけど捨てるモノも多過ぎる。
これで彼の絵には身体全体からみえる生き物としての人の儚さが漂っているのではないのかしら?
今日の日曜美術館で写真を捨て絵画に転向した彼のインタビューを放映していたけど、絵画が生み出す物語の威力を強調していたのも分かる気がする。 やはり写真が生み出すのとは質が違うということね。
321名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/28(火) 04:40:00.47 ID:0nRJAfeG0
■東京オペラシティアートギャラリー
■UNDER THE BOX、BEYOND THE BOUNDS、2014.1.18−3.30
http://www.operacity.jp/ag/exh160/
■台所で模型飛行機が飛び回っている映像をみて思い出した。 既にさわひらきとは出会っていたのだ。 静寂の中を滑るように飛び回る飛行機は玩具の究極表現である。 
今回は最新版の映像を観ることができた。 しかし作品は技巧的で洗練されているが、どうもツマラナイ。 なんというか、中身があるように感じられない。 「DWELLING」の心地良さが無いのだ。
「心地よい領域」は「個人の記憶」から来るものなのか? 飛行機は自身の記憶にも大きな影響を持っているので納得はできるが。 しかしツマラナイ原因は別にある。 それは古くからの実体二元論が比喩的に強調され過ぎているから、かもしれない。 
■絵の中の動物たち、2014.1.18−3.30
http://www.operacity.jp/ag/exh161.php
■いつもながらの寺田コレクションを観るのは楽しい。 多くの画家に出会えるからである。 企画展の付録のようなものだがギャラリーに足を運びたくなる一因になっている。
■大田黒衣美展、2014.1.18−3.30
http://www.operacity.jp/ag/exh162.php
■そして犬のシッポのような、またまた楽しい付録もついてくる。
322名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/30(木) 21:12:50.73 ID:W3B5u7y10
■渋谷アップリンク
■フォスター卿の建築術、2014.1.3−2.7
http://www.uplink.co.jp/foster/
■ノーマン・フォスターの人と作品がコンパクトにまとめられていて面白さは100点満点です。 彼は工場のような産業用建築から入っていますが、カネとコネがなかった為だと今回知りました。 チャンスを賭けたのはやはり香港上海銀行のようです。
以降の鉄骨フレームとガラス張りの作品群は重い質感を持っています。 このためかガラス張りなのに諄い感じもします。 ジャン・ヌーヴェルの逆ですね。 ロンドンのガーキンとバルセロナのアグバールの違いでしょう。
似たような建物が新宿西口のコクーンタワーですがこれは酷くて比較になりません。 しかし高さの無い建物には諄さがありません。 例えば香港国際空港や北京首都国際空港のターミナルなどです。
諄さと古さの引き換えに、フォスターのガラスは力強さと安心感があります。 これからみると黒川紀章の国立新美術館のフレームとガラスは弱々しく感じます。 素人でも多くの建築家や建物と比較できるのがフォスターの良さですね。
323名無しさん@お宝いっぱい。:2014/01/31(金) 18:54:36.37 ID:o2ZXqe0x0
■三菱一号館美術館
■ザ・ビューティフル−英国の唯美主義−、2014.1.30−5.6
http://mimt.jp/beautiful/
■展示内容の章(段落)が細かくなっていて珍しいわね。 「序」から始まって「美術職人集団」「新たな美の探求」、・・最後の「輝かしい落日」までの16章に分かれているの。 段落名と作品との関係を意識しながら観る必要があるということね。 
ところで「主題は持たない」「物語は嫌いだ」と言っているけど、なぜ芸術家とデザイナーが結ばれたのか理由がよくわかなかった。 たまたま新聞に「・・工場で作られた大量の調度品は醜いものばかり」を理由にしているけどホントかしら?
「芸術のための芸術」を信奉している芸術家はデザイナーなんて不要だと考えるのがあたりまえよ。 家や家具の設計、そして食器やブローチも展示されていたけど、「絵画とデザインを一体に考えたこの運動」の真実が見えないの。
でも、ある意味クソ真面目且つ充実した内容での19世紀後半の唯美美術の開催は感謝しきれないわ。 フォスター>>322、さわひらき>>321、ここだけの場所>>318、そして森ギャラリーの「ラファエル前派」、・・当分ロンドンが続くわね!
324名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/08(土) 02:12:08.08 ID:ZhECsz9j0
■森美術館
■アンディ・ウォーホル展、2014.2.1−5.6
http://www.mori.art.museum/contents/andy_warhol/
■「人が死ぬなんて思えない。 ちょっとデパートに行くようなものだ」。 聖母マリア像や十字架で荘厳な雰囲気のウォーホルの自室写真とこの言葉の差異には戸惑ってしまいます。 ウォーホルは裏を持っている人ですね。
「チェルシー・ガールズ」の日常の倦怠と過激、ある種の恍惚が入り混じった作品でウォーホルの虜になってしまったのですが、彼の作品はやはり60年代がピークにみえます。 
作家を消し去る芸術行為と作品から、芸術と日常生活は同列だということをウォーホルから教えてもらいました。 1枚2万5千ドルの注文肖像画を1千点も受注したビジネスもこの延長線上の行為でしょう。 芸術至上主義からの独特な解放感があります。
325名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/09(日) 10:48:44.40 ID:v16IN4oD0
■フィシュト五輪スタジアム
■ソチ冬季オリンピック開会式、2014.2.7
http://www.sochi2014.com/en
■広い会場で照明と映像を駆使する場合はテレビで見ても奥行きが感じられないので効果がわかりません。 オリンピックはこの二つをふんだんに使うのが今後の流れですか? しかし今回の開会式は物語が弱かったですね。
原始の鯨から聖ワシリー大聖堂のような風船、ペテルブルク行進、ロシアアバンギャルド、大戦、ロケットやジェット機、そしてモスクワの横断歩道の人と車・・。 テーマであるロシア史の表現が淡白だったのが原因でしょう。 批判反省は無く賛歌も抽象的です。
2012年ロンドンオリンピック開会式での産業革命の煙突公害、子供病院GOSH、国民保険サービスNHSの展開とは雲泥の差です。 とくに1990年以降のロシアがハッキリと表現されていなかったのがボヤケの原因です。
S・ザハロフ、I・ワシーリエフ、A・ネトレブコなどロシアバレエ・オペラの第一人者が出演していましたが会場が広いので歌手の方が影響がありますね。 これも含めロシア音楽の重さが前面に出ていてさすがです。
又IOCバッハ会長の演説が具体的で記憶に留まりました。 他に聖ワシリー大聖堂を背景にボリショイ・サーカス団などが踊る場面、聖火の点火場面の二つが印象的でした。
326名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/14(金) 19:29:03.26 ID:U6jqcdqG0
■森アーツセンターギャラリ
■ラファエル前派展、2014.1.25−4.6
http://prb2014.jp/
■写真やテレビでみるのとは大違いです。 「オフィーリア」もその一つでした。 周囲の草木、水の流れにもオフィーリアを感じます。 精緻に描かれているのは確かですが、それ以上の何ものかが草木や水に存在しているようにみえます。
シェイクスピアに題材を取った作品が多いのですが、演劇とはまた違う物語性を確かに持っています。 特にミレイは再発見と言ってもよいでしょう。
前派から唯美主義や象徴主義への歴史の流れもよくわかりました。 三菱美館で開催している「唯美主義」はディテールを掻き回し過ぎているようにみえます。 ですから先に前派展を観るのが順序ですね。
327名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/20(木) 20:49:16.45 ID:ETZ3lZbP0
■東京都美術館
■世紀の日本画(前期)、2014.1.25−2.25
http://www.nichibisai.jp/
■初めて観る作品で、且つ海馬に残ったものは・・
・「古陽」(福井爽人)・・仏の神秘的なニヤケがとてもいい。 反して犬の笑いに深みが無くて仏と合わない。 犬は笑うことができる。 ウチの犬も年1、2回笑うが、これを上手く表現できたら最高だろう。 
・「洛北修学院村」(速水御舟)、「浅間山」(田中青坪)・・前者は速水御舟が群青中毒にかかっているときの作品らしい。 植物の青で息苦しくなる。 その横に「浅間山」が掛かっているが高原の爽やかさが清々しい。 この二点の差異が面白い。
・「婉膩水韻」(中村岳陵)・・少女漫画をみているようである。 展示の中では異色の一点である。 
・「神々とファラオ」(岩下英遠)・・今回は安田靫彦が5点もあり十分に堪能したが、岩下英遠は安田の弟子らしい。 なるほど親分に似るものだと感心した。
他にもあるが長くなるので止める。
328名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/21(金) 23:26:04.63 ID:rBnHrs/K0
■東京国立近代美術館
■あなたの肖像−工藤哲巳回顧展、2014.2.4−3.30
http://www.tetsumi-kudo-ex.com/
■電子部品や原子力などの取り込みやイヨネスコへの反感は表面的です。 しかしこれを精神分裂手法で肉体に結びつけています。 予感が鋭いので的を外していません。 他に例を見ない気分になります。 観終わっても食事をする気にもなりません。
展示後半で母や妻との関係もわかり彼の心の内がみえます。 ペニスに執着するのもこの延長に何か結びつきがあるのでしょう。 若くしての癌での壮絶?な死、直前の芸大教授への就任。 彼はハイな状況で生きたのはないでしょうか? 
数点の映像記録をみながら何故か三島由紀夫を思い出してしまいました。 彼と表裏の関係にみえます。 もちろん反芸術としての関係も成立します。
329名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/25(火) 18:04:23.12 ID:FTGZguMg0
■サントリー美術館
■伊万里、ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器、2014.1.25−3.16
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2014_1/index.html
■伊万里の17世紀の輸出の始まりから、18世紀の衰退迄の100年が描かれているの。 初心者でも時代の流れがよくわかる。 景徳鎮窯の染付模倣から柿右衛門様式、そして金襴手様式と世界が相手だと作品も大きく揺れ動くわね。
用途もビールやジンの酒瓶、薬用瓶、スープ、花瓶、ティーセット、輸出観賞用大瓶と多彩で目が喜ぶわ。 オランダ東インド会社の存在は抜群ね。 それと中国の政治動向の二つがあったおかげで伊万里は欧州に進出できた。 
輸出衰退もこの逆ということね。 阿蘭陀が英国に敗れたのと、中国政治が再び安定し陶器の輸出が増えたことらしい。 ナルホド。 マイセン窯やデルフト窯との比較や景徳鎮窯の逆輸入の話も含め、200点の作品が世界での位置付を雄弁に語っていたわ。
330名無しさん@お宝いっぱい。:2014/02/28(金) 19:14:07.17 ID:P9aa4KYo0
■世田谷美術館
■岸田吟香・劉生・麗子、知られざる精神の系譜、2014.2.8−4.6
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
■吟香58歳に劉生が生まれ14歳で父が亡くなっている。 というのは吟香と劉生の繋がりが見えない展示だった。 むしろ銀座の地や14人の兄弟姉妹を仲介としての関係が強いのではないだろうか? 麗子とは普通の父娘だったようにみえる。
吟香の時代を見据えた柔軟性は大したものである。 液体目薬の販売は素晴らしい。 健康食品や書籍・受験参考書などは現代を先取りしている。 文化人との付き合いも同様である。
劉生の絵は「あるということの不思議」と「個の表現」が見事に統合されている。 セザンヌとデューラを混ぜあわせた感じだ。 麗子像以外にも満足のいく静物や風景画が展示されていて嬉しい。
初めて知ったが、劉生30歳以降の活動には驚く。 帝劇・市村座・進富座への芝居三昧、長唄や三味線、芸術論の出版、そして日本画への接近。 この広がりこそが吟香から引き継いだDNAかもしれない。
麗子は絵画・演劇・文筆と劉生を引き継いでいる。 女性ということと時代の流れに沿ったのであろう。 明治大正昭和の一味違った時代の切り口をみることができた。
331名無しさん@お宝いっぱい。:2014/03/10(月) 21:10:07.99 ID:AjN39YbY0
■東京都写真美術館
■蓮杖−没後百年日本写真の開拓者下岡蓮杖−、2014.3.4−5.6
http://syabi.com/upload/3/2143/renjo.pdf
■蓮杖は写真に出会った時「絵画の代わりになる」と言っています。 しかし晩年に再び絵師に戻っています。 絵師に戻った理由がわかりません。 ナゼ写真師になったのか? これも本当の理由がわからない展示でした。
開拓者という言葉を使っていますが時代に乗った人でしょう。 時代の流れに乗れる人はそれなりの才能が必要です。
彼の作品から明治時代初期の人々が何をして何を考えていたのか想像できます。 侍や僧侶、飛脚や甘酒売などの商人、三味線や書の稽古などなどからです。 開拓者ではなく彼の目を通して生きた時代をみることの方が面白い展示会でした。
■黒部と槍−冠松次郎と穂苅三寿雄、2014.3.4−5.6
http://syabi.com/upload/3/2145/kanmuri_hokari.pdf
■山岳写真は特別です。 単なる風景とは違います。 当時は重たい写真機を持って写真をとりますから作品の質は良くありません。 登山経験者と未経験者の違いも大きいとおもいます。 未経験者は地球とか人生とか、まるごとのままの何かを想起します。
経験者特に北アルプス登山者は違うはずです。 靴や服装、五万分の1の地図、登山家の歩いている姿。 ディティールの一寸も漏らさず作品を舐めまわすでしょう。 山岳写真はやはり特別です。
■APAワード2014、2014.3.1−3.16
http://www.apa-japan.com/
■経済産業大臣賞はボーイング787です。 素人には分かり難い溶接やリベット跡、そして銀びかりの身体。 電子機器とは違った迫力があります。 経済産業大臣及びその家臣なら諸手を上げてこの作品を支持するはずです。
気に入ったのは制服姿の女子高校生が写っている作品です。 彼女らはボーイング787を簡単に越えることができます。
332名無しさん@お宝いっぱい。:2014/03/15(土) 16:03:11.45 ID:pYs1O+090
■ギャラリー・間
■内藤廣展−アタマの現場−、2014.1.18−3.22
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex140118/index.htm
■完成が近い草薙総合体育館と九州大学椎木講堂が目立つわね。 内藤廣の作品を観ているとピノッキオを思い出すの。 建物内部はピノッキオが鯨に飲み込まれた時に見た風景と同じだと直感したからよ。
以前ニューヨークのとある劇場でこれは蟻の巣の中だ!と、感じたことがあったけどこれと同じね。 建築はこうでなくちゃ。 想像力で飛び回ることができる作品を造れる建築家の一人だわ。
完成や半成の模型、素材や要素部品が一杯でいつもと違って本格的な展示にみえる。 活躍中の伊藤豊雄、安藤忠雄とSANAAや隈研吾の間に挟まれているけど保守本流を歩んでいる感じね。 会場には建築科学生が多いのも頷ける。
333名無しさん@お宝いっぱい。:2014/03/16(日) 09:44:18.75 ID:GmN4HjmU0
■21_21デザインサイト
■コメ展、2014.2.28−6.15
http://kometen.jp/
■地球氷河期やヒマラヤ山脈変動、モンスーン気候に適合するため多年草から一年草、そして水陸両用への変化、種子で残る知恵から、人間生活との共存関係、宮沢賢治の言うセンス・オブ・ワンダーとしてのイネからコメの全体像を見せてくれます。
会場はしかしあの田圃の匂いはありません。 糠や麹の匂いもありません。 しめ飾りの藁の匂いが微かに漂うだけです。 録音のカエルや小大蛇、蝉の鳴き声の田圃の畦道が再現されています。 
つまり3粒が茶碗一杯の3000粒に成るのに多くの自然と人の営みがあったかを考えようとする展示会です。 都会に住んでいる人の考えに合わせた内容ですが、しかし展示会を後にした時コメについての見方が深くなっていることに気が付きます。
都会人にはインパクトのある企画です。 一粒のコメを見た時に喜びが沸き起こるようになるのです。 センス・オブ・ワンダーを感じるようになります。
334名無しさん@お宝いっぱい。:2014/03/17(月) 20:09:44.46 ID:IPCjgoZU0
■国立新美術館
■イメージの力−国立民族学博物館コレクションに探る−、2014.2.19−6.9
http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/power_of_images/index.html#link1
■作品の前に立つと作られた時代の政治・経済・宗教や人々の生活をイメージしてしまいます。 しかし「世界の本質や構造」を掴みとることがその先にあるようです。
現代は形と色が溢れている世界にいます。 イメージから本質や構造を導き出すのは簡単なことではありません。
作品の多くは製作日が書かれていません。 収集場所と収集日だけです。 作られた時代は関係ないということでしょうか?
考古学や民俗学と歴史学の違いは無名か有名かで分けられると聞いたことがあります。 無名の作品を前にした時のイメージの練習が必要かもしれません。 多くの前提知識を持つ必要があるようにもみえます。 逆に子供のほうが上手かもしれないですね。
335名無しさん@お宝いっぱい。:2014/03/22(土) 12:42:13.92 ID:Mg7PSh2q0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■FACE展2014、2014.2.22−3.30
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index_face2014.html
■公募コンクール形式の展覧会の為か作品の良し悪しに差がありすぎる。 技法をみても箔や岩絵具や紙に拘った作品と油彩にキャンヴァスだけの作品には差が表れている。 ここが公募の面白いところである。 
絵を描くことが好きな人々の技量や絵画の個人的興味、社会的な位置付なども想像できて楽しい。 「絵画は何のために存するのか、絵画とは何なのか」は中村一美展のチラシである。 この答えの幾つかがFACE展にもある。
・・さて明日は国新美館にでも行こうかな
336名無しさん@お宝いっぱい。:2014/03/23(日) 18:46:41.38 ID:Jcr0B7+c0
■国立新美術館
■中村一美展、2014.3.19−5.19
http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/NAKAMURA_Kazumi/index.html
■「Y形」から横尾忠則の「Y字路」を連想してしまった。 Yは画家にとっては特殊な記号なのか? Yから「斜行グリッド」への流れはわかるが、「C型」はこの流れには無い。 次の連鎖−破房への序章なのでは?
この連鎖-破房から破庵あたりが一番の円熟期とみた。 ヒトの生から死までが社会に拡張されていく精神性がみえる。 しかし次の鳥シリーズには混乱してしまう。 方向を見失ってしまったようだ。 
そして終章の「聖」はなんといってよいのか言葉に詰まる。 仏教が純化を目指す為、再びインドへ逆戻りしている途中の作品にみえてしまったが・・。 
観終わって荒川修作を思い出してしまった。 作品は正反対だが二人は似たようなことを考えていたのかもしれない。
337名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/01(火) 20:16:31.28 ID:jOgnXnsh0
■東京都写真美術館
■101年目のロバート・キャパ、2014.3.22−5.11
http://syabi.com/upload/3/2149/20140322.pdf
■「ロバートキャパ、ゲルダタロー二人の写真家」>>214を思い出しちゃった。 二人を平等に並べた面白さがあった。 今回はボブの人柄や性格から作品をみようとしているのかしら? ギャンブル好きは初めて知ったけど。
何時みてもキャパの他者へのコミュニケーションの取り方は素晴らしいとおもう。 今回は主構成から外れた「その他の展示」が面白かったわ。 特にジョン・モリスのインタビュー映像。 ビンテージプリントやNIKON S等のカメラも。
でも横美と比較するちょっと弱い感じがする。 ボブの人柄が良すぎるからよ。  この勝負、横美の勝ち!
338名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/02(水) 19:11:49.49 ID:RRUtsAgc0
■東京国立博物館・平成館
■栄西と建仁寺、2014.3.25−5.18
http://yosai2014.jp/
■「ようさい」と読むのが正解だと知った。 禅宗の展示会は硬い。 一般の人々が登場しないからだろう。 そこが浄土系とは違う。 当初は建仁寺が天台と密教を兼修する寺ということも知った。 尖った道元より柔軟性があるようだ。
やはり栄西と言えば茶である。 茶が生活を豊かにしてくれることには毎日感謝している。
絵画は狩野山楽が目に付いた。 これだけの海北友松を観るのは初めてである。 禅宗は文化の最先端を走っていたことがよくわかる。 「大いなる心や」を持っていたからこそだろう。
■東京都美術館
■世紀の日本画(後期)、2013.3.1−4.1
http://www.nichibisai.jp/
■前期>>327の続きである。 総入れ替えと聞いている。 十分堪能できた。
今回はしかし初めての作品で気に入ったのが無かった。 強いて挙げれば下田義寛「ペルシャ門」、吉村誠司「硝子を透して」かな。 「幻想の世界」の章は日本の絵画史に似合っているのかもしれない。
339名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/12(土) 20:30:40.69 ID:sSqFJjUV0
■BUNKAMURAザ・ミュージアム
■ポルディ・ペッツォーリ美術館−華麗なる貴族コレクション−、2014.4.4−5.25
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_pezzoli/index.html
■地下鉄のドゥオモで降りてガッレリアをブラブラしてからブレラ美術館へ行きます。 その行きか帰りに寄る美術館がここでしょう。 海外旅行は焦るので見落しが多い。 緊張しているからです。 この美術館は入口もわかりづらい。
特に絵画以外の工芸品、甲冑や金工品が多いので余計混乱します。 この緊張と混乱が海外旅行の醍醐味ですが。 「貴婦人の肖像」の空はもっと青いと記憶していました。 今回日本でみたら曇空のようです。 これが醍醐味との差でしょう。
初めてのミラノへ行った時はジーパンをはいて行きました。 しかし町には一人もジーパンをはいている人を見かけません。 驚きです。 ミラノはファッションに五月蝿いのです。 最近では3年前に行きましたがジーパンだらけです。 
もはやファッションの街ミラノの面影はありません。 今でもこの面影を保っているのはヴェローナでしょう。 ヴェローナの街を歩いているとまだ鋭さが伝わってきます。 ・・渋谷を歩きながらミラノのことばかり考えてしまいました。
340名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/19(土) 02:50:56.76 ID:FnCpTpxV0
■東京都現代美術館
■驚くべきリアル、2014.2.15−5.11
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/musac.html
■「訪問者たち」に出迎えられて嬉しい。 祝祭で感じる死はスペインならではの驚きと親しみがある。 この展示では日常で感じる死が多いのに気がつく。 たとえば「家族」などに。 マイノリティが負の方向に拡散している証拠である。
映像作品は「なだれ込む」と「保安官オイディプス」の2点。 映像は沢山の情報を得られるが想像力が広がらない。 最後に「無邪気な子供」に見送られる。 スペインのリアルの質が変わったことに驚く。   
■MOTアニュアル2014フラグメン−未完のはじまり−、2014.2.15−5.11
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot2014.html
■6人(組)の若手作家の展示会。 福田尚代の「本」と林中野コンビの「パラモデル」は過去に何回か観たことがある。 高田双生児の小作品は日本的な面白さがある。 盆栽のようだ。 宮永亮の「WAVY]は日本の風景を凝縮している。
吉田夏奈の柱は地球史の記憶を持っている。 このような建築に出会いたい。 青田真也のボトルは表面を削っても生活の匂いが付着している。 日本の風景の断片を集めた展示会である。 思っていた以上に面白かった。
■MOTコレクション第1部私たちの90年1923−2013、第2部クロニクル1966−拡張する眼
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot-9019232013-1966.html
■一部と二部の繋がりがよくみえない。 タイ作家?の映像もなかなか面白かったが展示会構成を混乱させている。 クロニクル1966も寄せ集めの感がある。
寺山修司や三島由紀夫と並ぶ横尾忠則の写真、「他人の顔」を撮影中の磯崎新や武満徹、粟津潔のなどの写真が記憶に残ったくらいである。 小島信明の作品の保管方法や費用などを心配してしまった。
341名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/25(金) 00:21:34.54 ID:P/E9zUwP0
■損保ジャパン東郷青児美術館
■オランダ・ハーグ派展、2014.4.19−6.29
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index_hague.html
■ハーグ派の展示会はあまり聞いたことがありません。 この為か場内の説明書がいつもより多いですね。 バルビゾン派やミレー、ゴッホ、モンドリアン等々との関連解説が一杯です。 オランダ特有の風景が多いですね。 水車とか・・。 
でも沼地というか干拓地特有の湿度があります。 ですから遠くまで見通せる作品がいいですね。 海がみえる作品は海風に変わり湿度から解放されます。 これは!とおもった作品はありませんでした。 パッとしません。
ほぼハーグ市立美術館蔵の作品でしたがモンドリアンは初期4枚が出品されていました。
342名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/26(土) 08:39:43.80 ID:5XnJtRiJ0
■東京オペラシティアートギャラリ
■幸福はぼくを見つけてくれるかな?、2014.4.19−6.29
https://www.operacity.jp/ag/exh163/
■入口でネーム・アナウンサーが観客の名前を大声で呼んでくれるの。 ビックリ! 出展の半分が映像作品。 モノは限界が見えてしまう時代なのかしら? しかもコンピュータを付加すると巷に溢れる商品が際立ってしまう。
映像作品は他人の時間を持っているの。 観客は余裕を持って美術館へ行く必要があるわね。 「コンティニュイティ」は上演が40分。 二人目の息子で退場したけど面白かったから残念。 事前に作品情報の把握が必要かもね。 
案だけど、会場でユーザIDを発行してその日はインターネットで映像作品を見れるようにしてほしいわ。
■船越保武、長崎26殉教者未発表デッサン、2014.4.19−6.29
https://www.operacity.jp/ag/exh164.php
■船越のデッサンは力強い。 力強さの中に希望や不安が漂っているの。 これを彫刻にすると穏やかな海をみている感じね。 でも弱々しくなりすぎている。 この差はどこから来るのかしら。 彫刻は時間をかけるから心が安定し過ぎてしまうのよ、多分。
■三井淑香展、2014.4.19−6.29
https://www.operacity.jp/ag/exh165.php
■これは面白い。 ファッションを創造しているようにもみえる。 このような作品を描ける性格の人って必ず近くにいるじゃない。 実際は描かないけど。 ついに描いてしまったの!?っていう感じね。 今回は三つの展示すべてが楽しかったわ。
343名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/27(日) 05:22:38.94 ID:ZV0uI+dV0
■汐留ミュージアム
■フランス印象派の陶磁器1866−1886、2014.4.5−6.22 
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/140405/
■コッテリした皿ですね。 料理の味は落ちるはずです。 やはり花瓶や壺の多い理由がわかります。 絵を一面にするので花瓶が長方形とはやり過ぎですね。 気に入った作品群は印象派ではありませんが、「花とリボン」シリーズです。
アビランド社の歴史と製品の流れがよくわかる展示会です。 絵画やテーブルなど細かいところまで行き届いていましたね。 得られた知識や情報が身体に染みわたっていく感じがしました。
344名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/28(月) 03:59:11.58 ID:b2D5XRvV0
■東京ステーションギャラリー
■洋画家たちの青春−白馬会から光風会へ−、2014.3.21−5.6
http://kofu-kai.jp/100/index.html
■光風会の歴史を知るのは初めてだ。 100回展記念展である。 当時の洋画家たちは今とは桁違いに少ない情報量を噛み砕き消化しながら作品を作ったのだろう。 画家の個性というか不安や疑問も絵から感じ取れる。 
新美で第100回展が開催されている。 「特別の主張とか抱負と云う看板はありません・・」。 この緩い設立趣意が100年間続いている理由なのかな?
■国立新美術館
■光風会展−第100回記念−、2014.4.16−29
http://kofu-kai.jp/
■ということで東京駅からブラブラ・・、二重橋から地下鉄に乗り乃木坂に来てしまった。 1000点を越える作品をバッと観る。 受賞作品の数十点はなるほど上手いようにみえる。 1000点の中にはこれは下手だ!というのも2割はある。 
しかしこれだけの数をみていると自分の好みがわかってくる。 上手い下手ではなく好きだと思うものしか見なくなる。 会場を出ると疲れだけが残った感じだ。 
345名無しさん@お宝いっぱい。:2014/04/29(火) 07:49:32.70 ID:P1iqyPRJ0
■森アーツセンターギャラリー
■こども展-名画にみるこどもと画家の絆−、2014.4.19−
http://www.ntv.co.jp/kodomo/
■18世紀に子供の発見があった。 でも多くは大人の目をしているわ。 上流階級の子供が多い為かしら? C・レヴィ=ストロースには驚き! 小さいころから聡明な感じね。 
「教室にて、・・」は生徒が生き生きと描かれていて気に入ったわよ。 子供を見ていたらF・トリュフォーの映画を思い出してしまった。 
オランジュリー展を流派別に再構成したようだけど、20万人動員ならそのままを展示してほしかったわね。 子供と流派は無関係だもの。 でもオランジュリーらしい企画で楽しかったわ。 さすがルーヴルの逃げ場に位置するだけのことはあるわ。 
346名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/02(金) 03:00:13.35 ID:lFfOI3Ie0
【歴史遺産】韓国が流出文化財返還活動を強化、最大のターゲットは日本―中国紙[05/01]
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1398926378/
347名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/05(月) 14:34:33.38 ID:5MEnNqIF0
■世田谷美術館
■桑原甲子雄の写真−トーキョー・スケッチ60年−、2014.4.19−6.8
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
■桑原は都市を歩きまわるのが好きなのだ。 そして都市の中にある人・物・事のどれも差別しない。 だから30年代の作品は面白い。 看板やバス停に書かれた文字、本屋の雑誌の記事名や著者、新聞の見出しや広告文章に釘付けになる。
プロマイド屋の写真を一枚一枚見ていく楽しさは劇中劇と同じ写真中写真である。 浅草では劇場の上演時間表を見ているだけで役者たちの生活が想像できる。 この時代の桑原はベンヤミンのごとく遊民になれたので都市の真髄を撮れたのだ。  
しかし戦後はその生き生きした写真が消えていくようにみえる。 たとえばパリ。 「人間都市パリ」はパリの人間を撮ってしまった。 そこに都市を歩きまわる喜びは無い。 撮るための使命感や都市が分解してしまった興味が漂っているだけだ。   
■陶芸家・吉田喜彦展、2014.4.29−6.8
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/collection.html
■これは素晴らしい。 チラシに「・・もの静かで、温かみのある、自然で、品格のある形」とあったが、まさにその通り。 会場を入ってすぐに80年代の作品が並んでいたが、作品の安定感というものに惚れ惚れしてしまった。
また指描文大皿の柔らかさのある感触もふっくらとした美味しいパンのようだ。 このような感覚を持てる陶磁器はめったにない。
■鼻煙壺の魅力−沖正一郎鼻煙壺コレクション−、2014.4.29−6.8
■これも面白い。 嗅ぎたばこを入れる容器を鼻煙壷と言う。 調味料の容器だと勘違いしていまった。 煙草を入れるので大人が楽しめるデザインになっている。 と言っても大人のオモチャではなく芸術作品として作られているのがいい。
陶磁器やガラス工芸をみているようである。 今日は連休だったが混んでいなかった。 砧公園の新緑も素晴らしかった。
348名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/06(火) 04:56:21.45 ID:Puft9Mvq0
■ワタリウム美術館
■ルドルフ・シュタイナー展−天使の国−、2014.4.23−6.13
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1403steiner/index.html
■天使館のオイリュトミー舞台は時々観ていたけど、忘れていた名前シュタイナー。 今回は彼の講義録つまり黒板ドローイングと建築・家具・ジュエリー等々のデザインの二分野の展示ね。 ドローイングはキャプションを読んでも意味深だわ。
ビデオはすべて建築関係よ。 第一ゲーテアヌムの歴史、ドルナッハの丘の建物群、そして第二ゲーテアウム見学の3本。 この3本を観て建築の全体像が見えてきた。 煙突は木のようだし、植物的生物的な匂いのする建築が多い。 
芸術表現はそのままイデアであるという考え。 そしてモノもココロもひとつの現実世界よ。 家具をみてもゲーテアヌム建築の形が宿っているようにみえる。 宇宙に繋がる統一感に満たされている感じね。
カンディンスキーやル・コルビュジエも彼の影響を受けたとあったけど、二人の作品をみてもこの統一感を持っていることから納得できる。 ゲーテは読むしM・エンデは大好きそして笠井叡のファンだということで、シュタイナーは昔からいつもそばにいたのよ。
349名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/06(火) 18:44:23.46 ID:gsKln1+f0
■岡田美術家@箱根
■深川の雪
http://www.okada-museum.com/
■最初に言っておきますが2800円は安いです。
ちなみに登山鉄道で行くと最寄り駅の改札口で200円の割引券を配ってました。

喜多川歌麿の「深川の雪」は絶品です。
NHKで見た時はボロボロでしたが見事に修復されていました。
また、陶磁器が好きな人は1日遊べます。
当方、陶磁器は趣味ではないのですが、それでも素敵なものが何点もありましたよ。

(感想)
警備も厳重ですね。
所蔵品は膨大な様子。
今月は日本画の月とか、陶磁器の月とか・・・ワケても良いのではないと思いました。

(番外)
春画コーナーは中から女の子の笑い声が聞こえたのでオジサンは遠慮しました・・・
350名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/07(水) 21:33:01.19 ID:FLkkvf+y0
■東京近代美術館
■映画をめぐる美術−マルセル・ブロータースから始める−、2014.4.22−6.22
http://www.momat.go.jp/Honkan/readingcinema/index.html
■映画を観るのではなく、読む、聞くがキーワードのようです。 携帯でYOUTUBEやMP3の解説を聞きながら作品を見て回る仕組みです。
会場に入るとM・ブロータースの作品が数本上映されています。 そして黒幕で囲われた6本の通路がありその奥に作者ごとに展示されています。 かなりひねりの効いた作品もあります。 十数本あるので総て観ると1日かかるでしょう。 
ですから作品の断片をみて満足した時点で次に移ります。 短い作品は違いますが。 印象深かったのは実験映画というよりドキュメンタリー風の、E・ボードレール「重信房子メイ足立正生」、A・サラ「インテルヴィスタ」の2本です。
映画は時間的リズムがあるのでそれにシンクロナイズしないと映画的感動が起きません。 しかもベンチは小さいしユックリできない。 そのように観たいなら映画館へ行けということです。 キーワードの見方に興味を持っていれば面白いのかもしれません。
351名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/08(木) 19:27:03.05 ID:scEIFrCN0
■東京芸術大学大学美術館
■法隆寺−祈りとかたち−、2014.4.26−6.22
http://horyuji2014.jp/
■東日本大震災復興祈念の開催よ。 聖徳太子をとても意識する展示になっているの。 太子像は10点くらいあったかしら? 中でも「二歳像」が一番可愛かったわ。
「金堂壁画模写」も10枚くらい展示されていたけどどれも素晴らしかった。 こんなに近くから見たのは初めてだもん。 圧倒されたわ。 国宝は「毘沙門天立像」と「吉祥天立像」の二点。 夫婦だったのね。 それでどこか日常的な表情を持っているのね。
会場は2階に分かれていて厄介だけど、立像間に距離があるからいろいろな角度からみることができるの。 この美術館は立像の見せ方が上手い! 「興福寺仏頭展」>>282の立像群も良かったのを覚えているわ。 ・・さて次は待望のキトラ古墳壁画よ。
■東京都美術館
■バルテュス展、2014.4.19−6.22
http://balthus2014.jp/
■なんとキトラは2時間待ち。 30分くらいなら並んでもいいと思っていたけど諦めるしかない。 残念ね。 玄武や白虎に会いたかったのに。 急遽変更して近くのバルテュス展へ!
少女画もいいけど風景画も最高ね。 ザラザラした表面の、光を閉じ込めたような質感は素晴らしいわ。 スキャンダラスな絵を描いた始まりは貧乏から抜け出したい為だったのね。
今回は節子夫人の協力があったからこれだけの作品を集められたのね。 アトリエや和服姿のバルテュスも見ることができて楽しかったわ。
帰りに絵葉書を1枚買ったの。 何だとおもう? 「おやつの時間」よ。 絵のなかの少女は食卓の中央を見つめているけど、そこには何も無いの。 でも何か置いてあったような跡があるから、少女はそれを思い出しているのよ。
352名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/10(土) 20:12:58.97 ID:BIoJPpr50
■国立西洋美術館
■ジャック・カロ−リアリズムと奇想の劇場−、2014.4.8−6.15
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2013callot.html
■カロはいつも数点しか見たことがない。 副題にもあるように<奇想>を持った人と認識していた。 しかし奇想は彼ではなく周囲の人々だとこの展示をみてわかった。
もちろん彼の感性は鋭い。 あの腿や脹脛、上腕の躍動感溢れる筋肉の刀使いは素晴らしい。 まさに役者を描いているのだ。 彼は現代で言う演出家だろう。 奇想を持った役者を舞台に上らせて真のリアリズム演劇を版画という劇場で上演しているのだ。 
■非日常からの呼び声−平野啓一郎が選ぶ西洋美術の名品−、20164.4.8−6.15
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2014hirano.html
■平野啓一郎の作品は残念ながら読んでいない。 小説家らしい。 このためか会場にある解説文は面白い。
たとえば死とエロティズムの違いは「エロティズムは反復性だが死は一回性である」。 妄想が幻視と違うのは「時間を重ねて膨らんでいくもの・・」。 死は「他者の死をみて納得していくしかない」、そして「近い他者の死と、見知らぬ他者の死は違う」。
タイトルにもなっているが芸術作品とは「日常から連れだしてくれる呼び声である」。 解説に合わせて平易な作品を選んでいる。 というより解説が上手なので作品もわかり易いと騙されているのかもしれない。 グリコ(=カロ)のオマケのような展示会である。
■東京都美術館
■公募団体ベストセレクション美術2014、2014.5.4−27
http://www.tobikan.jp/exhibition/h26_bestselection2014.html
■・・時間が余ったので都美に寄り道した。 27美術団体のイチオシ163点が展示されている。 しかし疲れる。 前回の光風会>>344の1000点より楽だが。 作品の質も良い。 イチオシだからだろう。
絵画より彫刻が気に入った。 なぜなら地下ギャラリーの彫刻室に入ると疲れが吹っ飛んだからである。 版画もあったが絵画より新鮮な感じだ。 ということで今日はここまで。
353名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/14(水) 14:47:03.35 ID:Ar6gKmEV0
>>351「おやつの時間」の解説には、
少女は「今まさに起こりつつある破局、第二次世界大戦を告げている・・」
と書いてある
354名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/18(日) 08:11:57.39 ID:CaZZh1n20
■東京都写真美術館
■佐藤時啓−光・呼吸、そこにいる・そこにいない−、2014.5.13−7.13
http://syabi.com/upload/3/2238/satotokihiro.pdf
■「発光するペンライトや反射鏡の軌跡をフィルムに定着する・・」作品が最初に並べてあります。 ペンライト軌跡は真面目すぎますかね。 反射鏡は源氏と平家を合わせた大きな蛍のようです。 面白いのですがもう一つ感動が高まりません。
それよりもピンホールやカメラ・オブスクラを応用した作品のほうが引きこまれます。 街の風景がひび割れている「CLEANING LIGHTS」や「WANDERING CAMERA」の風景が落ち葉と重なっているような作品群です。 地味ですが気に入りました。 
カメラをハンドメイドの道具として使っていて、技術と技能が上手く融合されています。 しかし 心をトキメカスような何かがが欠けています。 自然に対して受動的なこと、そして人が登場しないのが理由でしょう。
■スピリチュアル・ワールド−2014年度コレクション展−、2014.5.13−7・13
http://syabi.com/upload/3/2240/spiritual_world.pdf
■この館にある3万点の中から日本の宗教や民間信仰など精神性に富んだ作品を選んだ展示です。 先の「佐藤時啓」の作品とは逆を行っています。 こちらは心を直撃します。
石川直樹「MT FUJI」、土門拳「古寺巡礼」、土田ヒロミ「俗神」、内藤正敏「婆バクハツ!」、奈良原一高「王国・沈黙の園」「ジャパネスク・禅」、藤原新也「全東洋写真・インド」。 過去に見た作品も多いのですが何度見ても呻ります。
■JPS日本写真家協会展−公募展第39回−、2014.5.17−6.1
http://syabi.com/upload/3/2246/jps2014.pdf
■入賞作品が約300点。 文部科学大臣賞も東京都知事賞も金賞・銀賞・・も、どれをとっても差がありません。 入賞だけあってレベルは高いです。 差がでないところが現代写真の姿だとおもいます。
理由はカメラがコンピュータの一部に組み込まれてしまっているからです。 「佐藤時啓」の応用はなんとかそこから逃れたいように見えました。
355名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/19(月) 15:43:37.56 ID:R8rY4zLy0
博物館の日に、国立新美術館行ってきた
イメージの力が面白かった。
他に太平洋展、三軌展、日本新工芸展って、似たようなのやってたけど
分かる人には、それぞれの特色とか分かるんだろうか。
356名無しさん@お宝いっぱい。:2014/05/25(日) 10:21:13.90 ID:qeNTHqi00
■三井記念美術館
■超絶技巧!明治工芸の粋、2014.4.19−7.13
http://www.mitsui-museum.jp/pdf/pressrelease140419.pdf
■全ジャンルが飾られている展示室1をみてからジャンルごとの室を回るようになっているの。 室4の七宝と金工には唸るわね。  単眼鏡を持っていったけど小さい意匠がよく見えない。 手に取ってみなければ良さがわからない。
これだけの作品を観ていると凄いけれど諄い感じだわ。 「木をみて森をみず」のような観後感もある。 大きな作品はだめ。 並河靖之も凝縮させるために小さいものしか作っていない。 「木の中に森をみる」ことができるか?
最後の室7の漆工と薩摩。 薩摩には再びマイッタ。 手元において五感すべてでみないとだめね。 村田製作所は聞いていたけど清水三年坂美術館は初めてよ。 この二つが精密や技巧という言葉で技術と芸術が繋がっているのも面白い。
357名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/01(日) 08:43:16.79 ID:iZCi/A3o0
■印刷博物館
■3Dプリンティングの世界にようこそ!、2014.3.11−6.1
http://www.printing-museum.org/exhibition/pp/140311/index.html
■気にかけていた展示会でした。 でも物足りなかったですね。 理由は展示方法がスタティックだからです。 説明文と出力物だけの展示ですから。 プリンタの仕組みもボードに書かれているだけです。 もちろん何台かの実物プリンタは置いてあります。
2次元・3次元CADの歴史が長いので、3D印刷機は来るべくして来たという感じです。 これでインパクトも少ないのでしょう。 食品の素材もあるようです。 出力物は残念ながら写真でしたが本物を早くみたいですね。 それよりも食べてみたい。
知的財産権や製造物責任法も簡単に書かれているだけです。 銃作成のニュースが以前ありましたが、データがあればどこでも同じ物を作成できるのが長所でしょう。 結論としてはデータ作成技術がすべてのようです。  
■朝鮮金属活字文化の誕生展、2014.4.26−7.4
http://www.printing-museum.org/exhibition/permanent/140426/index.html
■3Dのついでです。 韓国清州印刷博物館との姉妹提携10周年記念展です。 常設展のなかに設けた企画展ですが、凸版印刷会社のバックがあるので豪華な館ですね。 
ハングル語は15世紀以降に広まったため日本と同じく漢字の活字が多いです。 蝋に彫る方法を映像紹介していました。
358名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/06(金) 19:02:36.85 ID:bOlaiLjs0
■東京大学駒場博物館
■<<終わりなきパリ>>、そしてポエジー、2014.4.26−6.29
http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/exihibition.html#Paris
■副題は「アルベルト・ジャコメッティとパリの版画展」。 小品のため知っている画家にも知らない画家にも集中力が必要だ。 所蔵品「大ガラス」を中心に副題の版画が展示されている。 
ジャコメッティの版画は大味である。 それより周辺の今井俊満、黒田アキら日本人画家の作品は直感的に届いて心地良い。 そしてコルビュジエの絵画にも驚かない。 それはモデルニテの首都パリの誕生には外せないからである。
誕生にはあらゆるものを必要とすることから、この小さな展示会も多くの芸術潮流がチラついている。 キュレータ小林康夫の解説は小さいが深みがあるのでやはり集中力が必要。 パリの奥地は近づき難い。 パサージュでウロウロするしかない。
359名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/07(土) 03:59:03.45 ID:oek9gYiw0
■森鴎外記念館
■暁の劇場−鴎外が試みた、或る演劇−、2014.4.26−6.22
http://moriogai-kinenkan.jp/
■森鴎外は高校時代以来ご無沙汰の作家だ。 彼が演劇に深く関わっていたことを知らなかった。 展示は親切で分かり易い。 芝居ごとの解説、スタッフや俳優、劇場風景などの資料や写真、スライドが並んでいる。
主な作品は、「玉篋兩浦嶼」「日蓮聖人辻説法」「假面」「ジョン・ガブリエル・ボルクマン」「静」「生田川」「寂しき人々」「ファウスト」「マクベス」「女がた」「ノラ」「曽我兄弟」。 戯曲だけでも全70作品はある。
「ノラ」は島村抱月が訳して鴎外の名を借りたとか、「マクベス」は稿本が鴎外・注解を坪内逍遥・これを元に鴎外が刊本した「逍鴎論争」もある。 鴎外が演劇に関わった一番の原因は弟篤次郎の存在かもしれない。 彼も医者だが歌舞伎に熱を入れていた。
しかし鴎外は医者・軍人・小説家という何でも屋の為か、何を考えていたのかよくわからない。 この展示会をみても彼は演劇が好きには見えない。 作家インタビュー映像にこの答えがあった。 加賀乙彦は「鴎外は翻訳ではなくて研究をしたかった・・」。
明治時代は翻訳が優先したため鴎外はそれに巻き込まれてしまったのだ。 平野啓一郎も「個人ではどうしようもできない、諦念がみえる・・」。 軍人も翻訳も本意でなかったのか? ・・鴎外の悩みが少しわかった。 館を出ると東京スカイツリーが一望できた。
360名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/09(月) 20:38:48.68 ID:jziXDnRG0
■BUNKAMURAザミュージアム
■デュフィ展、2014.6.7−7.27
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_dufy/index.html
■デュフィをこんなにも堪能できたは初めてだわ。 彼は1905年にマチスに、1907年セザンヌに衝撃を受けたとあったけどセザンヌは消化できなかった。 でもマチスは友にできた。 テキスタイルデザインもマチスのリズムと色は合うはずよ。
家具や陶器への適用も重要な経験になったとおもう。 ドイツ表現主義に影響された版画もね。 力の籠った木版画は素晴らしい。 そして「馬に乗ったケスラー一家」「ポール・ヴィャール博士の家族」などの変わった肖像画は自信がなければ描けられない。
彼の作品には20世紀初頭の成果が一杯詰まっているようにみえる。 しかも音楽や工業デザインで得たミニマルな様式。 この二つが自信の源かもね。
「クロード・ロランに捧ぐ」で私の神であると言っているけど、晩年の光の追及から黒への傾斜は必然かもしれない。 けれどよくわからない。 この時期に黒まで行くのは相当な探究心の持ち主ね。
■蜷川有紀絵画展−薔薇の旅人−、2014.6.7−15
http://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/140607ninagawa.html
■女優のようだけど。 歌手の八代亜紀と同様に上手で趣味としてはなかなかだわ。
■CATS'LOVE「猫に恋」展@真鍋太郎、2014.6.7−15
http://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/box_140607manabe.html
■猫好きだから許してあげる。
361名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/20(金) 19:20:57.65 ID:S727o+Ww0
■三菱一号館美術館
■ヴァロットン展、2014.6.14−9.23
http://mimt.jp/vallotton/
■一つにまとめられない色々な緊張感が溢れています。 例えば版画はムンクへの黒白の世界に通じているようです。 そして「赤ピーマン」には感情が塗り込められている異様さがあります。 
「アトリエにいるマックス・ロドリーグアンリーク」の部屋はモノとモノの関係が切れています。 私生活から街頭デモや戦争まで緊張の連続で休まる暇がありません。 
ヴァロットンの名前も作品も初めてです。 日本初の回顧展のようです。 遅くなった理由は、ヴァロットンの緊張感は現代ではあたりまえというか、時代が彼の先へ進んでしまったからでしょう。
362名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/21(土) 00:30:15.11 ID:j6Ox6p3k0
■インターメディアテク
■マリリンとアインシュタイン−神話的イコンに捧げる賛歌−、2014.6.7−10.5
■造形美考−フォルムの「美」をめぐって−、2014.2.25−
■純粋形態−アフリカ諸部族の貨幣−、2014.2.25−
http://www.intermediatheque.jp/
■東京駅周辺はよく歩いているが、1年前に開館したIMTにやっと行くことができた。 JPタワーKITTEの2・3階に位置している。 東京大学の大好きな上手物が揃っている。 しかし、・・ゲテモノにしかみえない。
大きく見開いた目で見つめる剥製大蛙・・、死にかかっているような蝙蝠のミイラ。 手に取れば崩れ落ちるような本。 怪人ドクトル・マブゼが持ち歩いている手術道具一式・・。 ウッゥッゥッ。 そして少しばかり錆びている金属製注射器。 ・・。
小石川分館がまた一つ増えたみたいだ。 でも場所がいい。 4階の旧東京中央郵便局長室や6階のKITTEガーデンからの眺めは素晴らしい。 企画展は上記の三つ。 常設展と入り混じって独特の雰囲気がある。
「アフリカ諸部族の貨幣」はケ・ブランリ美術館の提供である。 パリにあるが個性豊かな美術館である。 「投げナイフ貨幣」「足ブレスレット貨幣」「首輪の貨幣」など材料・装飾等が貨幣価値限界まで迫っていて面白い。
ブティックでは東京大学オリジナルワインやクッキーが売られていた。 もちろん買わなかったがオンラインショップもあるようだ。  
■JPタワー
http://jptower.jp/
363名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/22(日) 05:07:16.62 ID:XATN576e0
■国立新美術館
■バレエ・リュス展−魅惑のコスチューム−、2014.6.18−9.1
http://www.tbs.co.jp/balletsrusses2014/
■展示室1Eの壁無しは広くて感動するわね。 衣装が遠くまで見えて素敵。 初期・中期・後期そしてモンテカルロ時代の全34作品ごとに衣装や資料を展示する構成よ。 豪州国美がこんなにも集めていたなんて、やはり国土が広いから?
舞台を想像したいけどやはり限界があるわね。 数本の映像があったけど、見ると猥雑さのあるオリエンタリズムの雰囲気が出ている。 でもM・フォーキンからL・マシーンやB・ニジンスカに移った後はよくみえない。 G・バランシンになると再びみえてくるけど。
画家の動員、H・マティスやM・ローランサン、A・ドラン、G・ブラックと並べただけでディアギレフの統率力の凄いことがわかるわ。 他にP・ピカソやJ・コクトーもいるし当時の売れっ子なら誰でもありかしら? バジル大佐のG・キリコやA・マッソンはそれ以上ね。
この種の展示会でいつも思うことは、ニジンスキーの踊りを観てみたい! これに尽きる。 チラシをみると「バレエ・リュス踊る歓び、生きる歓び」を上映するみたい。 写真美術館で観たことがあるけどモンテカルロでは一番のドキュメンタリーかもね。
*「バレエ・リュス踊る歓び、生きる歓び」・・http://www.phantom-film.jp/library/site/ballet/
364名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/23(月) 00:24:15.75 ID:5LzF79tQ0
■サントリー美術館
■徒然草−美術で楽しむ古典文学−、2014.6.11−7.21
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2014_3/?fromid=topmv
■前半、17世紀江戸時代に展開した徒然草に関する資料を前に自身が持っている徒然草のイメージと重ねあわせていきます。 後半は海北友雪の「徒然草絵巻」を見ながら徒然草の世界に浸ります。
これだけの絵画作品が登場したのは、老若男女だれもが面白可笑しく理解でき、生きていくのに必要な知恵を与えてくれるからでしょう。 動乱の南北朝時代には注目されなかったのもよくわかります。
365名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/24(火) 06:02:16.93 ID:qEk0sDex0
■そごう美術館
■シモンドール、2014.5.31−7.6
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/14/yotsuya/index.html
■子供の頃、漫画の主人公に同化することがよくあった。 今の子供がシモンの人形を見ればどうだろう? そういえば会場には子供客がいない・・。 全作品を観て一番気に入ったのが、初めに展示してあった1984年頃の「少女の人形」3体である。
この作品は作者四谷シモンの存在が消えている。 つまりピュアな作品ということである。 この後の「機械仕掛」「天使」「キリスト」は時代と宗教を帯びていく。 作者の思いや思想が色濃く人形に現れていく。
最新作が展示されていた。 2013年の「シモンドール」、2014年の「ドリームドール」。 肌に現実味がでている。 現実に近づくことは人形が歳をとったということである。 将来人形も死ぬのかもしれない。
366名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/25(水) 01:00:30.91 ID:cArWMOsI0
■東京都写真美術館
■世界報道写真展2014、2014.6.7−8.3
http://syabi.com/upload/3/2244/world_press_photo14.pdf
■去年の写真展を再び見ているようだ。 地名が変わっただけで中身は同じである。 武力衝突はスーダンからシリアへ、麻薬ギャングはエルサルバドルからメキシコへ、同性愛者はベトナムからコンゴへ、先住民はサウスダコタ州からノースダコタへ・・・。
そして毎度の貧困と家庭内暴力、環境汚染。 新聞で斜め読みをした台風ハイエンは400万の家を奪い、バングラディッシュのビルの倒壊は1100人の犠牲者があったことも再度脳みそに焼き付けてしまった。
「同じ時代、同じ空の下に」という副題らしい。 世界は戦争・貧困・差別・環境汚染・自然災害で毎年回っている。 「同じ時代、同じ空の下で、同じ事件を」が残念ながら現実である。 世界報道写真展2013は>>255、世界報道写真展2012は>>119
367名無しさん@お宝いっぱい。:2014/06/26(木) 01:58:36.16 ID:j7xXnQTW0
■山種美術館
■クールな男とおしゃれな女、2014.5.17−7.31
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
■クールな男なら観に行くでしょう。 ・・行ってきました。 安田靫彦「出陣の舞」、前田整頓「異装行列の信長」の二点。 信長が好んだ片身替に彼の性格が表れています。 吉川霊華「菅公之像」、菊池契月「紀貫之」の柔装束はいいですね。 知的です。
守屋格多々志「慶長使節支倉常長」はローマの町並みと侍衣装がよく似合います。 犬は一匹で十分ですが。
おしゃれな女のほうは小袖の話だけです。 衣装用語が少なすぎます。 これでは季節に似合ったタイトルが泣きます。 もっと衣装を中心に突っ込んだ内容にすべきです。 
でも主催者側もわかっているはずです。 この館の所蔵作品ばかりで入場料もいつもより安いし常設展代わりのつもりでしょう。 
368名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/01(火) 09:25:46.73 ID:LPVlR5OF0
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369名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/02(水) 20:43:53.79 ID:PjKYtjnm0
■東京国立博物館
■台北國立故宮博物院、2014.5.17−7.31
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1647
■「白菜」だけは本館展示のようね。 でも100分待ち。 短気だから10分でも待てない! 平成館だけにしよ。 えっ?、「肉形石」は九州のみ!? ・・豚肉や白菜の無い中華料理なんて! しょうがないわね。
北宋徽宗も清乾隆帝も民族統一に文化財の必要性を感じていたということね。 作品をみると神秘性が無い。 欧州なら一神教でまとめるから容易なのかもしれない。 仏教系も少ない。 だから皇帝の苦労が滲み出ているの。 これで技巧に走るのよ。
でも神秘性の無い儒教圏のお陰で芸術が日常生活と直接に繋がるから楽しいのね。 豚肉や白菜もそう。 磁器類は食器として使うし、書はコミュニケーションの道具よ。 乾隆帝お気に入りの紫檀多宝格も日本で探せば二・三個は出てきそうな代物じゃない。
NHKスペシャル「故宮」を見て行ったから20世紀の歴史も考えてしまったわ。 「國立」を付けたのも必死なのがわかる。
370名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/04(金) 06:56:07.01 ID:ldPUVt++0
船の科学博物館って今どうなの?いってみようかと思ったけど
本展が休業中らしいって聞いて
みるものあるのか気になってるんだが。
371名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/05(土) 09:32:04.72 ID:/ptVUsHQ0
■ブリジストン美術館
■描かれたチャイナドレス−藤島武二梅原龍三郎まで−、2014.4.26−7.21
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/
■副題の時代29点を展示。 藤島武二は6点が一番多い。 日本女性に服を着させて描いた作品もある。 しかし中国人を直に描いたほうが、時代の雰囲気は充満している。 でも女性人物画のため静かである。 当時の両国間の密度の濃さが表れている。
実物のチャイナドレスも飾られている。 ほとんどが旗袍である。 映画などでよくみるが旗袍は満州族の衣装らしい。 漢民族衣装を問われてもイメージが浮かばない。 ほんの少しの間20世紀前半にタイムスリップできた。
372名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/05(土) 15:36:56.68 ID:a3YGJrs60
>>370
宗谷と別館(ワンフロア)みたいだから
見るものは少ないと思う。HP見てな。
373名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/06(日) 01:51:47.56 ID:6wlFfeB30
■東京ステーションギャラリ
■ジャン・フォートリエ展、2014.5.24−7.13
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201405_JEAN_FAUTRIER.html
■「人質」の数点は観たことがあります。 でも初期の作品を含めこれだけの点数は初めてですね。 戦前の厚塗りや「黒い裸婦」「黒い花」など黒への傾向はとても面白く観ることができました。 
1940年前後に「醸造用の林檎」などの果物を潰したような作品を描いています。 これが「人質」の形を生み出したのですね。 そして人質の顔は抽象的ですが自画像に似ていることも今回発見しました。
ジャン・ポランとの対談「怒り狂う者フォートリエ」では<怒り狂う者>にはみえませんでした。 彼はナイトクラブを経営して、しかもダンサーだったようです。 ポランのアンフォルメルに反論していたのも印象的ですね。
彼の作品には現実世界が凝縮しています。 この凝縮したドロッとしたものがアンフォメルというものでしょうか? もしそうなら彼がアンフォルメルの画家と呼ばれても十分納得できます。
374名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/07(月) 02:18:00.65 ID:TC0prG750
■出光美術館
■鉄斎、2014.6.14−8.3
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/highlight.html
■80歳になると作品の質は落ちるのが普通である。 ボケーとしてしまうからだ。 しかし水墨画というのは年齢を感じさせない。 それとも鉄斎だから? 彼の80歳代の作品はボケーではなくトゲーの感じだ。 木々などが刺々しい描き方になっている。 
これが水墨画だと新しい領域に入った感じに見えてしまうから不思議である。 よーくみると雑なのだが・・。 抽象画に近づいているようにもみえる。 これもメリットである。
今回の展示は多くの漢文が訓読で表示されているので有難い。 絵と文から鉄斎の生き方がわかる。 儒教を中心にして人生を遊びきったという感じである。
375名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/08(火) 04:50:24.28 ID:Ex30N0wC0
■21_21デザインサイト
■イメージメーカー展、2014.7.4−10.5
http://www.2121designsight.jp/program/image_makers/
■J=P・グード、R・ウィルソン、D・リンチ・・。 ネームバリュはいいけど少し保守的な感じがするわね。
グードの機械仕掛の人形は三宅純の曲を重ねても20世紀に戻ったみたい。 ウィルソンのビデオインスタレーションは動物の方がいいわ。 犬やハリネズミをじっと見ていると生命の鼓動が乗り移る感じよ。 リンチのリトグラフはこの展示会では最高。
表現に境界が無いことはわかるけど、やっぱりウィルソンの舞台、リンチの映画を観たい! ウィルソンは「ヴォイツェク」(2003年)、リンチは「インランド・エンパイア」(2006年)が最後だった。 「ピータ・パン」は日本で公開するかしら?
リンチも新作を早く作ってちょうだい! 当分はビデオアートとリトグラフで我慢するしかないのね。 ところでホドロフスキの新作「リアリティのダンス」が公開されるって聞いた? 「エル・トポ」を超えられたら凄いわね。
376名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/09(水) 19:35:36.54 ID:ZHFHEeQN0
■森美術館
■ゴー・ビトゥイーンズ−こどもを通して見る世界−、2014.5.31−8.31
http://www.mori.art.museum/contents/go_betweens/index.html
■展示内容を想像できなかった。 しかし行ってみたら呆気なかった。 大人からみる世界の中の子供の姿であった。 でも移民や貧困・収容所・国際養子縁組・国籍結婚など子供たちにとっては大変に違いない。 作品構成を図にすると、
@オトナ→世界→コドモ
次に生活の場の中の子供を作品にしたもの、つまり自分の子供たちを描いている。 これは、
Aオトナ→コドモ(→世界)
@とAはうまく分けられない。 @に吸収されそうだ。 強引に世界が間に入ってしまう。 最後は子供の作品で、
Bコドモ→世界(→オトナ)
作品の90%以上が@とAである。 「コドモがわかったつもり」から逃げられないオトナの展示会に見えるが、Bもあることから会場は親子連れが多い。 夏休み向けである。 この季節はこの種の展示会が多くなる。
森美術館は「LOVE展」や「アウト・オブ・ダウト展」など予想のつかない企画展が多い。 今回も何が出るか楽しみだったが、残念ながら驚きは少ない。
377名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/10(木) 00:25:50.07 ID:NQS0A14v0
■世田谷美術館
■ボストン美術館・華麗なるジャポニスム展、2014.6.28−9.15
http://www.boston-japonisme.jp/
■タイトル通りの展示でした。 外国作品の横に日本の作品を並べて、どれだけ日本の作品から影響があったかを解説していきます。 影響の度合い、つまり日本文化を直接用いたか又は間接的かで二種類に分けられます。
前者はモネの「ラ・ジャポネーズ」などです。 後者はゴッホ「子守唄、・・」などですが、細かい部分まで影響力を論じているので眉唾物に聞こえてしまう場合が多々ありました。
例えば、木々のざわめきや配置、雪の景色や街路を見下ろす風景が、浮世絵の俯瞰構図・前景遮蔽・近接拡大・画面端対象切断・格子状画面と類似性が語られます。 しかし画家は浮世絵だけを見ていたわけではないはずです。
ところで「ラ・ジャポネーズ」は布柄の武者が飛び出てくるような立体感があり面白いですね。 数点を除き小粒の作品が多かった感じです。
378名無しさん@お宝いっぱい。:2014/07/21(月) 08:23:50.09 ID:si9KUXQg0
■アクセス規制等が頻発するので以下に移動します。
この続きは・・http://ngswty.blogspot.jp/
379名無しさん@お宝いっぱい。:2014/10/26(日) 11:47:19.41 ID:+lAJKA9b0
【社会】 2300年前の首飾り、博物館から盗まれる [読売新聞] [転載禁止]©2ch.net
http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1414291109/
380 【東電 59.8 %】 :2014/10/28(火) 03:55:01.31 ID:Ec9dpZVjO
>>378
ふーん、相変わらず下らない無差別大量絨毯爆撃カキコしてるんだね。元気でなによりだ。
話は変わるけど、


神戸市の東、芦屋西宮の知的障害者施設で未成年利用者に性的な行為をして淫行条例で逮捕された三田谷学園元職員の堂垣直人(西宮市老松町)は、結局どういう罪になったの?
被害者家族のケアを芦屋市役所と兵庫県警はちゃんとやったのか?
差別や虐待は環境を選べない子供には関係ない。

http://www.youtube.com/watch?v=JxMzW3ZlV4g&sns=em



まあ、こっちに座れよ。薩摩白波のヤクルト割りでも奢るよ。一杯呑んで落ち着くんだ。
381名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/03(水) 17:57:01.60 ID:dEHSdxbY0
马英九说,这是民众对他们最严厉鞭策的时刻,
要汲取沉痛的教训,在这最艰难的时刻,努力赢回民众的信心。
382名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/03(水) 17:57:44.60 ID:dEHSdxbY0
“南溪”
383名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/03(水) 17:58:32.82 ID:dEHSdxbY0
法制晚报讯(记者 李志豪 张秀晨) 据《俄罗斯之声》网站今晨报道称,
乌克兰议会当日表决通过由议会联盟商定的新内阁名单,这也标志着乌克兰新一届政府正式成立。
384名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/03(水) 17:59:35.65 ID:dEHSdxbY0
得知情况后,张女士将信息反馈给武蛟中心小学工会主席蔡某,
孩子们被欺负的消息在学校所在的乡里传开,警方随后介入调查。
385名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/03(水) 18:00:06.84 ID:dEHSdxbY0
超模化身青春可爱的大学生
386名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/03(水) 18:01:02.19 ID:dEHSdxbY0
46岁的苏永康在香港迎娶相恋8年的女友冯翠珊。
因为苏永康在圈中交游广阔,当天在婚礼上亮相的伴郎团阵容豪华,星光熠熠。
387名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/04(木) 19:40:30.42 ID:9Id4+2jW0
內閣改組
388名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/04(木) 19:41:02.35 ID:9Id4+2jW0
美助卿重申 支持香港自由普選特首權利
389名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/04(木) 19:41:28.41 ID:9Id4+2jW0
文章強調,今日,中共紀念憲法日,這是推進憲法宣傳教育、弘揚憲法精神、加強憲法實施的重要舉措,也是搴ュ法治觀念、弘揚法治精神、夯實法治基礎的有效途徑。
390名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/04(木) 19:42:06.40 ID:9Id4+2jW0
選後分析的文章很多,國民黨必須改革,以及馬英九必須退出,幾乎是共通的結論,但國民黨該怎麼改?要退的就只有馬英九嗎?
391名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/06(土) 08:01:34.37 ID:pUgw/FkY0
這起致命槍擊案四日引來兩百名示威者到鳳凰城警局總部前示威抗議,要求警局說明開槍員警的姓名與背景等資料。
392名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/06(土) 08:02:18.69 ID:pUgw/FkY0
讓陳總統出來,就沒有那回事
393名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/07(日) 07:47:44.31 ID:gOIqIEbB0
官方新華社昨天凌晨報道,在前天的政治局會議審議並通過中紀委報告,決定開除周永康黨籍,對其涉嫌犯罪問
394名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/07(日) 07:48:34.93 ID:gOIqIEbB0
被美國視為「最恐怖武裝團體」、以葉門為基地的「阿拉伯半島開打組織(AQAP)」於四日發布影片,揚言殺害手邊美國人質。
395名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/07(日) 07:49:43.93 ID:gOIqIEbB0
余若薇被問到湯家驊淡出領導層是否因為與黨有意見分歧,直言未有聽聞此說法,她說黨員表達意見是沒有問題的,反而不讓黨員發表不同意見才有問題。
396名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/07(日) 07:50:34.08 ID:gOIqIEbB0
經工作人員初步檢查後,發現海洋摩天塔突然停止運作的原因,是由於訊號故障問題導致安全系統啟動,令摩天塔即時停止運作。
海洋摩天塔已暫時關閉,於完成全面測試和檢查後才重新開放予公眾使用,而海洋公園已就事件立即通知機電工程署。
397名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/12(金) 21:09:23.22 ID:af5oErv70
中國國際廣播電臺將使用漢語普通話、英語、日語、朝語,在前方通過無線廣播、海外落地電臺、華語廣播網、英聞天下網、國際線上中文、日文、朝文網對公祭儀式進行現場直播。環球資訊廣播也將聯合南京廣播電視集團現場直播公祭儀式。
398名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/12(金) 21:10:11.29 ID:af5oErv70
路透則報導,習近平雖將出席南京大屠殺國祭,但外交人士認為,他將掌握分寸,在強調這段歷史的同時,也會避免影響中日兩國關係解凍。
399名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/13(土) 12:37:45.01 ID:kVI1NAgx0
习近平说,我们为南京大屠杀死难者举行公祭仪式,是要唤起每一个善良的人们对和平的向往和坚守,而不是要延续仇恨。
中日两国人民应该世代友好下去,以史为鉴、面向未来,共同为人类和平作出贡献。
400名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/13(土) 12:38:39.98 ID:kVI1NAgx0
12月12日引起广泛关注的“中国籍乘客大闹亚航致飞机返航泰国”一事,目前有了新的进展,
4名被扣留曼谷的乘客在接受泰国警方调查后,被处罚金总共5万多泰铢。
因亚洲航空方面不予起诉,4人于12日傍晚搭乘飞机回国。
401名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/13(土) 12:39:48.74 ID:kVI1NAgx0
死者兒表示,連日來不斷的尋找,始終相信父親會回家的,12日警方通知找到人,卻是一具冰冷的屍體躺在林口空地旁。
402名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/13(土) 12:40:19.50 ID:kVI1NAgx0
前副總統呂秀蓮呼籲馬政府,勿再烏龍辦事,所有救扁人士仍應堅定信心,為阿扁集氣加油。
403名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/13(土) 12:40:50.51 ID:kVI1NAgx0
對此,柯文哲辦公室不證實,柯辦說,相關新人事公布仍會按照既定節奏再正式對外宣布。
404名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/13(土) 12:41:33.68 ID:kVI1NAgx0
台新投信說,大陸進入擴大內需時代,將從解決人口老化及戰後少子化等問題著手,政策編列一連串醫改政策,
明確將提高醫療品質做為主要目標,初期建設將揄チ大型醫療檢測設備設置,生技醫材產業看好。
405名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/14(日) 08:27:32.21 ID:uYiU3W7d0
京華時報訊(記者韓旭)“起來,不願做奴隸的人們……”昨天上午,
在中國人民抗日戰爭紀念館“南京大屠殺死難同胞300000人”展區前,
來自盧溝橋中學的學生們唱起了國歌,並在展區前紛紛獻上黃白兩色菊花,為南京大屠殺死難者默哀。
406名無しさん@そうだ選挙に行こう:2014/12/14(日) 08:28:20.16 ID:uYiU3W7d0
安倍此前宣布解散眾院提前大選,意圖在自民黨占優時“洗牌”擺脫政治困局,實現執政長期、穩固化,
保住自己的首相寶座,也是在為推進其核心執政理念“修憲”而鋪路。
407名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/19(金) 17:37:27.02 ID:CMcy+a2a0
小保方晴子在聲明中說:「我讓很多人捲進麻煩,我深知對此負有責任。」她說:「我甚至找不到合適的措辭道歉。」
408名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/20(土) 19:58:40.58 ID:jSOz+TaF0
案發後,該名女性在房子中被發現,身上有被刀刺傷的傷口;房子內同時有8名兒童的尸體。
409名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/23(火) 17:30:47.83 ID:0zqqiZ4C0
近半年來,有關令計劃「出事」的消息不斷傳出。7月,令計劃的兄長、山西政協副主席令
政策被調查,意味著中央終於向令氏家族開刀,如今「靴子」終於在冬至日落下,新華社及中紀
委網站昨晚8點同時公布上述消息。
410名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/23(火) 17:32:59.73 ID:0zqqiZ4C0
紐約市兩名警員日前在巡邏車內被槍手行刑式擊斃,令到市長白思豪飽受批評。他表示作為市長,一定會出席兩名殉職警員的葬禮,又要求公眾擱置示威和抗議,一起為兩名警員哀悼。
411名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/27(土) 20:16:10.66 ID:SWzT1m4O0
原本不熱衷南北韓統一的南韓及中國,態度也有所改變。南韓之前擔心統一會造成經濟負擔,但是南韓總統朴槿惠的態度似有改變,認為統一可帶來意想不到的收穫。
412名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/27(土) 20:16:54.22 ID:SWzT1m4O0
馬來西亞東海岸近來正經歷史上最嚴重的水患,災民數已突破11萬人。
據了解,若豪雨持續,不只東海岸有水災,就連半島西海岸也會爆發災情。
413名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/27(土) 20:17:52.07 ID:SWzT1m4O0
為讓來訪嘉賓瞭解國防部致力提升大直地區整體藝文形象的努力與成效,特別安排官兵引導他們至「次大廳公共藝術模型區」,
感受在嚴肅的建築空間中,仍能沉浸於藝術所散發的氛圍。
414名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/29(月) 20:51:42.12 ID:bnjpqxMA0
不過,前日該劇疑因女角服飾低胸性感,尺度過火而突然停播,明年元旦才復播。
415名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/29(月) 20:52:25.14 ID:bnjpqxMA0
議長賄選疑雲 陳亭妃哭訴:沒有愧對黨,絕對沒有!
416名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/29(月) 20:53:26.09 ID:bnjpqxMA0
報導引述香港入境處說,已與相關領事館連絡,確認當事人在海外的家屬已得到相關協助,並將與有關方面保持聯繫,不過香港入境處目前沒有接獲港人求助。
417名無しさん@お宝いっぱい。:2014/12/29(月) 20:54:27.39 ID:bnjpqxMA0
家庭與學校合作事宜委員會主席湯修齊獲委任為教育統籌委員會委員。現任教統會委員林日豐獲續任。
418名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/01(木) 12:28:13.23 ID:XWKHmrcX0
中方一貫堅定支持巴勒斯坦人民爭取恢複民族合法權利的正義事業,支持建立以1967年邊界為基礎、以東耶路撒冷為首都、擁有完全主權、獨立的巴勒斯坦國。
419名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/01(木) 12:28:44.55 ID:XWKHmrcX0
南韓司法機構日前以涉嫌違反「航空保安法」為由,向「果仁回航」事件主角大韓航空太子女趙顯娥簽發逮捕令後,她的妹妹趙顯玟被揭曾於十二月十七日向她發送一則「一定會復仇」的短訊。
420名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/01(木) 12:29:17.61 ID:XWKHmrcX0
順コ區政府在後來的新聞通報會中稱,該公司當天盤點停產,在車間清洗過程中發生氣體爆燃事故。“幸虧是停產盤點,否則後果更加不堪設想!”一位政府現場工作人員感慨。
421名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/08(木) 07:53:04.99 ID:xvCy72n50
今次諮詢為期兩個月,當局計劃於今年第二季向立法會提交修改特首選舉辦法的議案
422名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/08(木) 07:53:45.43 ID:xvCy72n50
法文俚語稱報紙為鴨子,而《查理周刊》像鴨一樣振翅而飛,意指言論自由不因該攻擊事件而被束縛。
423名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/08(木) 07:55:13.24 ID:xvCy72n50
尾翼被發現的位置位於次要搜索區,離搜救初期著重的優先搜索海域約三十公里,進一步佐證飛機殘骸因強勁海流而位移的推論。
424名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/08(木) 07:56:01.58 ID:xvCy72n50
前國家主席胡錦濤身邊兩大得力助手,「大管家」令計劃(原中央辦公廳主任)和「貼身大秘」陳世炬(原國家主席辦公室主任)命運迥異。
425名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/10(土) 09:36:48.36 ID:jwG4hdDn0
日本教科書出版社「數研出版」去年向文部科學省(文科省)提出申請,要求將高中公民課的「現代社會」和「政治經濟」教科書中,有關「從軍慰安婦」及「強擄」的記載刪除,且已獲文科省批准。
426名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/10(土) 09:38:01.08 ID:jwG4hdDn0
穎拉政府的稻米補貼計畫遭批評是她給支持者的浪費施捨,且造成數十億美元損失。穎拉的總理職位被解除後,國家肅貪委員會以稻米計畫失職為由起訴她,並由國會啟動彈劾。
427名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/10(土) 09:39:48.50 ID:jwG4hdDn0
中日雙方據報已同意下周一在東京召開有關啟動「海上聯絡機制」的課長級磋商,「海上聯絡機制」是在緊急情況下雙方防務負責人進行相互聯絡的機制,旨在防止圍繞釣魚島的不測事態發生,
力爭今年啟動該機制。另外,安倍內閣會議昨日敲定的一份答辯書暗示,中日政治障礙並不包括安倍參拜靖國神社。
428名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/10(土) 09:40:56.70 ID:MK3XaYOF0
美國國家公路交通安全管理局針對本田汽車在逾11年期間未能如實呈報意外事故和安全相關問題,處以7,000萬美元罰款,創下該機關對單一車廠的最高罰金紀錄。
429名無しさん@お宝いっぱい。:2015/01/12(月) 12:13:26.44 ID:k0X7LH/g0
警員其後封鎖現場調查。事件發生後,現場路面留下一大堆報紙,及一個鐵鉗。部分穿上避彈衣的探員封鎖現場調查。
430名無しさん@お宝いっぱい。
中石油蘭州石化公司因設備故障導致火炬氣燃燒,排放大量K煙,使局部空氣品質惡化。