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◆GA7OqVkygU :
小学4年生の頃かな。
出たばっかりのスープラって車を親父の仲間の次男坊が買って
時々乗せてもらったっけ。
初めて乗るターボ車の走りが凄く面白くてカッコ良くて、
兄ちゃんが来る度に「乗せて!乗せて!」と言ってたっけ。
どんどん車のあちこちが改造されて、とんでもなく速い車になってさ。
最後はその兄ちゃん、病気で亡くなってさ…
スープラが暫くして売られたって時は泣き叫んだよ。
「どうして兄ちゃんの車、売っちゃったの!!」って。
スープラ=兄ちゃん、って感じがしてて。
それからもう10年。免許を取って運転に慣れた頃に親戚の叔父さんが
車を買う仲介をしてくれて、紹介された車がスープラだった。
もちろん即決。大して高くなかった。
それを兄ちゃんの家族に見せに行ったら、家族全員ボロボロ涙を流してた。
兄ちゃんを思い出して泣いているにしちゃオーバーかな、と思っていたら
親父さんが半泣きで、敷地内にある古ぼけた物置きを指差して
「あれ、使ってやってくれないか?」って言った。
漏れは全然意味が分からないまま物置きを開けたら
あの兄ちゃんがスープラに付けていたパーツがギッシリと。
漏れも泣いたよ。大泣きした。
「ボウズがいずれスープラを買うだろうから、その時にあげてくれ」と
病床の兄ちゃんは言っていたそうだ。そして手放す時に全てパーツを外して保管してくれていたのだ。
そうして今、兄ちゃんがくれたパーツを組んで漏れは走っている。
兄ちゃん。やっぱり兄ちゃんのスープラは速いんだね。
どんな凄いパーツ付けても、兄ちゃんの走ってた時代には戻れないや。
でも、ちょっと変わっちゃったけど
兄ちゃんが走ってた世界は良く見えるよ。