#092
-教職教養-
*1 (『21世紀を展望した我が国の教育の在り方』中央教育審議会第1次答申 1996年7月)
(国際理解教育)(#091の続き) また、国際理解教育が、上述のようなねらいをもったものであることを
考えると、この教育を実りのあるものにするためには、単に知識理解にとどめることなく、(体験)的な
学習や課題学習などをふんだんに取り入れて、実践的な態度や資質、能力を育成していく必要がある。
そのためには、国際的な(情報通信)ネットワークの活用をはじめ、様々な機器や機材の活用のほか、
これらの教育にふさわしい人材を学校外から積極的に招くことなども考えられてよいであろう。指導の
在り方としては、国際理解教育が総合的な教育活動であることを踏まえて、第2部第1章(1)Dで述べた
「総合的な学習の時間」を活用した取組みも考えられよう。
現在、各学校では、外国への修学旅行、姉妹校提携、留学、生徒の外国への研修旅行、外国人留学生の
受入れなど、多様な形態で国際交流活動が行われているが、国際理解教育を推進する観点からも、今後、
学校段階に応じ、また、各学校の実態を踏まえながら、こうした活動が行われることは意義のあることであり、
このような取組みを支援していく必要があると考える。また、身近に国際交流を行っていくという意味で、
(学校)や地域の実態に応じ、地域で行われる様々な国際交流活動に参加するとともに、日本の大学などに
在学する外国人留学生、インターナショナルスクールの子どもたちなどとの交流を進めていくことや、インター
ネットなどの情報通信ネットワークを活用して、外国の学校などとの国際交流を進めていくことは、意義のある
ことと考える。
また、こうした学校での取組みのほか、地域において、青少年団体などが実施する国際交流事業に参加することも、
国際理解を深め、(国際性)を養うという点で意義があり、このような取組みを支援していくことも有効である。