朝日新聞2013年05月12日(日)朝刊「声」欄より
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201305110524.html 憲法を変えるための政党なんて
無職 宮本清(埼玉県草加市 65)
先日、テレビのニュース番組で、自民党の石破茂幹事長の言葉を聞いて驚いた。
「自民党は何をするための政党なのか。まず第一に憲法を改正するための政党」というのだ。そうなんだ。
それならば、自民党の多くの国会議員が靖国神社を参拝するのも納得できた。
靖国参拝で中国や韓国を刺激し、各国に対抗するためには軍事力が必要ではないかと、
日本国民の危機感をあおって、憲法を変えるためなのだ。
私は、政治家というのは、国民の命や暮らしを守るために働くものだとばかり思っていた。そうか、そうじゃなかったのだ。
自民党は憲法96条の改憲を今夏の参院選の公約にするという。この先に見えるのは9条の改憲だ。
しかし、9条こそ、先の大戦以来、日本を戦争をしない国にしてきた日本の「宝」なのだ。
戦争で亡くなった方々の霊に祈りをささげることに異存はない。しかし、戦死者は靖国神社だけに眠っているのではない。
それにしても、昨年の衆院選で「自民党は憲法を変えるための党」なのだと、
共感して投票した有権者はいったい何人いたのだろうか。
宮本清
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