秋篠宮様・紀子様と親王様・内親王様大好きスレ26章

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785可愛い奥様
文芸春秋 一九九〇年八月号  紀子さま、ご成婚おめでとう  わたしたちの紀子ちゃん
佐藤豊子(紀子妃殿下の伯母  茅ヶ崎市立浜須賀中学校教諭)

 やはりウィーン滞在中のある日、紀子ちゃんは私を家の近くの動物園に連れていってくれま
した。色とりどりの花で埋まっている花壇の中をゆっくりと抜け、その奥にある動物園に着きま
したが、鳥類と爬虫類が大部分で、最後にやっと象が三頭いる獣舎にたどり着いた時はほっ
としたものです。
 見終わって庭園の門を出たところでホームメイドのアイスクリーム屋を見つけました。
「食べたいわね」
「食べましょうか」
「でも、どうやって買っていいのかしら……」
 四、五人並んでいた列の後尾につきました。前の人が買っているところをよーく眺めているう
ちに、自分たちの番が来ました。
「おばちゃまが先にやってみるわね」
「ええ」
「ダス・ウントゥ・ダス・ビッテ」
 と言って私がカシスとレモンを指さすと、大盛りのダブルのアイスが手渡されました。
「今度はわたくしね」
 と紀子ちゃんは言って、
「ダス・ウントゥ・ダス・ビッテ」
 紀子ちゃんはチョコレートとバニラだったように思います。コーンを持ってベンチに腰掛け味わ
いましたが、苦心の末手に入れたアイスの味は格別でした。