>>483 それ単行本で読んだときからモヤモヤしてたんだけど、
牧のやってる版では『くるみ割り人形』の主役は金平糖の精であって、
その他に雪の女王も大きな役柄で、子役のクララはあくまでその下、という位置づけです。
バレエ団の公式サイトならともかく、「ぴあ」なんかには名前も事前発表されないくらい。
お弁当代負担の慣例があったとして、それはほんとにクララ役「だけ」が持つのか?
金平糖や雪の女王も負担するのではないか? と思います。
米原万里のずるいところは、「主役のマーシャ」という書き方をしているところ。
子供の役名がマーシャになっている版(ロシア系)の場合は
大人のダンサーがマーシャを演じて、同じダンサーが衣装替えして金平糖も踊る、
のが普通だから、「主役のマーシャ」が全額負担でも不思議はない。
『オリガ・モリソヴナの反語法』、全体としてはすごく面白い小説なんだけど、
すべてのエピソードについて、特定のモデルがいる! と思って読まなくても
良いのではないかと思います。
複数のエピソードを混ぜてる部分、完全に創作の部分もあると思っていいはず。