★★広島の奥様★★ Part26

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「黒い雨」の降雨地域、3〜6倍の可能性…広島大・大滝教授


 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」に関する研究発表が3日、広島市南区の広島大で行われ、
同大原爆放射線医科学研究所の大滝慈教授が、黒い雨が降った地域を、国の指定する降雨地域の3〜6倍と推定する
研究結果を明らかにした。広島市立大の馬場雅志講師は、黒い雨を降らせたきのこ雲の高さを、従来を上回る約16キロと発表。
降雨地域が今後、広がる可能性が大きくなっている。

◇きのこ雲高さ16キロ…馬場・広島市大講師
 大滝教授によると、広島市などが実施した当時の住民ら約3万7000人を対象とした調査で、約1800人が黒い雨に遭った
場所や時間を特定できた。このうち、「1時間以上、黒い雨が降った」とされる地域は、国が援護の対象としている地域よりも東西に
それぞれ約10キロ、北に約15キロ広かった。

 研究結果では黒い雨は原爆投下45分後の1945年8月6日午前9時頃、現在の広島市西区で降り始め、午前10時頃に
最大範囲となり、午後3時頃に現在の安芸太田町で降りやんだと推定。大滝教授は「今後、黒い雨を含む放射性降下物全体の
量などが明らかになれば、国が指定する降雨地域を見直す必要性が出てくるのでは」としている。

 馬場講師の発表では、米軍偵察機が撮影したきのこ雲の写真から海岸線と雲の高さを比較し、きのこ雲の高さを約16キロと
推定した。きのこ雲は従来、「8キロ」「12キロ」などとされていたが、きのこ雲がより上昇していれば黒い雨などの放射性降下物が
従来の想定より広く降った可能性が強まるという。

 「ブルナシヤンロシア医学物理センター」(モスクワ)の研究員は旧ソ連の核実験場で用いられた計算式を基に原爆で
生じた放射性物質の0・8%が黒い雨などで降ったと仮定すると大雨が降ったとされる地域での被曝線量は原爆投下から1年間で
46ミリ・グレイになると発表。これは、国が定める放射線業務従事者の年間に浴びる放射線量の限度に匹敵するという。

 国は、広島での黒い雨の降雨地域を、爆心地から北西に長さ29キロ、幅15キロの楕円形状と指定し、このうち長さ19キロ、
幅11キロを大雨地域とした。大雨地域にいた人が、がんなどになれば、被爆者と認定される。