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>>7 からのつづき)
さらに、党の成り立ちからして、冷戦構造を前提とした、財界による「反共」「資本
主義体制護持」を旗印とした「利益配分団体」が本質です。近代的な意味での政党で
はなく、極論すれば大中小の企業が利権という共通項で結びついている政党です。開
発途上国にはよくある「開発独裁」のひとつでしょう。アジアで言えばインドネシア
の「ゴルカル」が一番近いでしょう。
理念はなく、いい加減といえばいい加減、融通無碍といえば融通無碍だったのです。
そんな自民党ですから、「二階さんは責任をとらなくていい」という雰囲気になって
しまうのは当然です。
第一、「こんなこと」で責任を取らせていたら自民党で役職を勤められる人は極論すれ
ば一人も居ないでしょう。二階さんはダーティですが、今回の総選挙における大逆風
でも小選挙区当選(相手に比例復活は許しましたが)を果たすなど「選挙技術」はあ
るわけです。
■人材払底示した二階留任
しかし、自民党は、「二階留任」で、小沢・鳩山攻撃の勢いをそがれ、野党としての
チェック機能は果たせなくなります。
一方で、自民党はもう野党です。与党時代のように利益誘導はできません。二階さん
個人はなんとか当選できても、若手議員は「利益誘導に頼れない選挙」を戦わなくて
はいけないのです。(つづく)
さとうしゅういち (2009/12/12)
http://www.news.janjan.jp/government/0912/0912114300/1.php