ビキニ環礁(マーシャル諸島共和国)
1946年 - 1958年に、アメリカ合衆国が何度も核実験を行ったことで有名。
特に1946年7月1日と7月24日に行われた、大小71隻の艦艇を標的とするクロスロード作戦が名高い。
この実験では、連合国の艦艇のみならず、アメリカ軍が接収した日本海軍の戦艦長門、軽巡洋艦酒匂や
ドイツ海軍の重巡洋艦プリンツ・オイゲンなども標的となった。アメリカ海軍籍で標的となった主な艦艇は、
戦艦ネヴァダ、アーカンソー、ニューヨーク、ペンシルベニア、空母サラトガなどである。
1946年7月1日の第一実験(ABLE、空中爆発/予定爆心地を大きくはずしてしまう)では、酒匂等5隻の
小艦艇が沈没。7月24日の第二実験(BAKER、水中爆発)では1600mの水柱が上がり、8隻の艦船が沈没。
その中で、爆心地から200mの距離にあったアーカンソーが一瞬で爆沈し、サラトガが爆発後7時間で沈み、
爆心地から1000mの距離にあった長門は数日間浮かび続けたものの、同月29日から30日にかけての深夜に
沈没した。
島民は、強制的にロンゲリック環礁へ移住させられた。現在にいたるまで、原島民は島に戻れない。
放射能レベル自体は、短期間の滞在では問題ないレベルまで下がっており、現在では美しい沿海、上記の
艦船はダイビングスポットになっている。リゾートホテルもある。
2008年4月、オーストラリア研究会議(ARC)は、ビキニ環礁のサンゴ礁の現状について発表した。
その発表によればビキニ環礁面積の80%のサンゴ礁が回復しているが、28種のサンゴが原水爆実験で絶滅し、
また、1954年の「ブラボー」水爆実験で直径約2キロメートル、深さ73メートルの海底クレーターが形成されて
いるという。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/86/Operation_Crossroads_Baker_%28wide%29.jpg http://www.gensuikin.org/gnskn_nws/0402_4.htm