■ <トキ>雌4羽目も本州に 雄4羽は佐渡 今春の繁殖困難に
http://www.excite.co.jp/News/society/20090328/20090329M40.047.html 環境省は28日、新潟県佐渡市で08年9月に放鳥されたトキのうち3歳の雌1羽が
新潟市に飛来しているのを確認したと発表した。
本州側に飛来したのはいずれも雌の4羽。残る雄4羽は佐渡市にとどまったままで、
今春の繁殖は一層困難な見通しとなった。
環境省によると28日午前6時半ごろ、新潟市西蒲区の田にいるのを市民が発見。
調査員が約2時間後、足輪などから個体特定した。餌を取っていたが、午前10時40分ごろ飛び去った。
佐渡市で27日午後5時50分ごろに確認された地点から南東へ約50キロ離れている。
環境省関東地方環境事務所の見上敏一・野生生物課長は「繁殖は難しくなったと
言わざるを得ないが、南風に乗って佐渡市へ戻る可能性もある」と話す。
雌だけが本州に渡ったことについて、佐渡トキ保護センターの金子良則獣医は
「縄張りを形成する雄に比べ、雌は自由に動き回る傾向にある。
トキにとって佐渡は狭過ぎるのかも」と指摘した。
佐渡島内に定着させるのが環境省の構想。高野宏一郎・佐渡市長は
「なぜ雌ばかりが本州に渡ってしまうのか驚きだ。
原因について環境省に究明をお願いしたい」と語った。
【畠山哲郎、磯野保】 2009年3月28日 19時38分 ( 2009年3月28日 23時29分更新 )