1/3
毎日新聞 記者の目
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/ 記者の目:雅子さまの行動、宮内庁に説明の責任=真鍋光之
皇太子妃雅子さまは、大分県での第8回全国障害者スポーツ大会を欠席し、
長女愛子さまの学習院初等科(東京都新宿区)の運動会を観戦した。
皇太子ご夫妻のお世話をするトップ、宮内庁の野村一成・東宮大夫は
二つの行事への出欠の背景に「病気」があると述べたが、プライベートより公務を重視してきた皇室にあって、
雅子さまに対し「公務軽視」との批判が一部から出ている。
今の雅子さまにとって遠出の公務は難しかったとは思うが、皇族の公私の問題を、
病気を理由に簡単に済ませていいとは思わない。
今回の雅子さまの行動について、宮内庁は詳細な説明をすべきだ。
12日の学習院初等科の運動会。報道陣には愛子さまがかけっこをする場面が公開された。
愛子さまに手を振り、カメラで撮影する雅子さま。母子のほほえましい光景だったが、皇太子さまはこの日、
全国障害者スポーツ大会で大分県を訪問しており、精神障害者のバレーボール競技などを視察していた。
本来なら雅子さまも同行する公務だった。
野村東宮大夫は3日の会見で、雅子さまが公務を休んで運動会を観戦することに対し「病気療養中」で
「全体的な中身、総合的にいろいろ考えた結果。医師とも相談した」などと説明した。
さらに「基本的には可能な中でのご活動ということ」と理解を求めた。
だが私は、皇族の公私が絡むことを「病気だから」という理由であっさり終わらせようとする
宮内庁の姿勢に納得できないでいる。