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天皇制に詳しい原武史(明治学院大学教授)によれば、近代の天皇のなかで、
現天皇夫妻ほど宮中祭祀に熱心な天皇、皇后はいないという。
『橋をかける』の出版を通して皇后と頻繁に会う機会をもったすえもりブックス代表の
末盛千枝子の話もこれを裏付けている。
その年に収穫された五穀を天皇が神に捧げて豊饒を感謝する新嘗祭には全国から米と酒が寄進される。
美智子皇后は天皇だけの祭祀が終わるまでその米と酒の銘柄をきれいな短冊に
すべて書き写しているという。
「ご自身は参加できずとも、そういう形で陛下を精神的にサポートされているんですね。
いつも国民に寄り添いたいと祈る姿勢は本当にすごいなと思います。
地震などで被災地にお見舞いに行くと、あとでご自分の身体のあちこちに痛みを覚えたりなさるようです。
それは精神的なものからくる痛みかもすれません」
皇后の巫女性と生真面目さゆえの癇の強さを感じさせるエピソードである。
続く
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筆者の言葉の選び方に好意的でないものを感じます。