秋篠宮紀子嫌い全員集合112 半眼贔屓

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10可愛い奥様
週刊ポスト 2006年9月29日号  昼寝するおばけ   曽野 綾子
                356「家族の重責」
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 秋篠宮妃紀子さまには、ご結婚前に一度お会いしたことがある。その年、私は
筑波大学の学内で行なわれた或る学会のオープニングの席で講演し、学会にご出
席なさっていた紀子さまにご挨拶したのである。こんな慎ましいきれいなお嬢さ
まがまだ世間にはおられたんだ、というのが、私の印象であった。私はその時、
「何しろ皇后さまは、陛下に惚れていらっしゃいますから」
 と申し上げ、紀子さまが私の俗な言葉をほんとうにおかしそうに笑われたその
お顔が今でも記憶に残っている。私がその時申しあげようとしたのは、紀子さま
が世間でいう温かいご家庭にお嫁にいらっしゃることになったのは、すばらしい
ことですね、という意味だったのである。
 秋篠宮家に三番目のお子さまが無事にお生れになったことは、そのことだけで
嬉しいことである。世間では、お金が儲かったり、出世したりすることも祝うの
だが、家族が増えるということは、それにも増して大きな意味がある。しかも今
回秋篠宮ご夫妻は、ほとんど完璧と言っていい形で、子供の誕生を迎えられた。
生まれて来るのは男でも女でもどちらでもいい。とにかくかわいいわが子なのだ
から、性別は知らなくていい、とおっしゃった。