皇太子と雅子は愛しあっているのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
383可愛い奥様
●このような青年が存在する

 そこで改めて思い出すのは皇太子殿下のことである。私はたった一度、
たまたま浩宮さまとかなり長い時間お話ししたことがある。今度のケース
でも縁結び役を果たされた高円宮さまの宮邸に夕食にお招きいただいた折、
思いがけずも浩宮さまがおこしになり、そして夜中の一時すぎまでご一緒
したのである。
 で、その時、私は本当に驚いた、それまでTVや写真はもちろん、遠く
からお見うけしてきた宮さまに比べて、身近で寛いでおられる宮さまのな
んと魅力的なことか。
 考えればこれはよくあることで、ピアニストでもレコードやTVで聴く
のとコンサートの「ライブ」では、演奏のよしあし以前の次元で既に全く
違ったものとなる、というのが常識である。
 そして非礼を省みずに私の感慨を要約すれば、私は浩宮さまに、信じ難
いほどの誠意に充ちた他者理解、他者肯定への情熱、とでもいったものを
見た。浩宮さまのなかには、その笑い話し聴くその奥に、どこかシンとし
て静かな一貫した情熱のようなものがあり、そしてその情熱が驚くべき
自然さでひたすら他者を肯定的に理解しようとする誠実さとしてたちあら
われるのだ。
 このような青年が現実に存在する。私にとってこれは、突然の、そして
信じ難いほど感動的な体験だった。そしていささか唐突だが、私はそんな
皇太子殿下に、ふとこの日本そのものを見たような気がした。歴史始まっ
て以来、洋の東西を問わずさまざまな異種の文化を受容し、よいものはよ
いとして尊重する、おおらかで肯定的な日本、そして日本人の心の伝統・・・。