■■プロジェクトＸ風に家事を語る■■
誰もが毎日途絶えることなくおこる家事の問題に苦慮していた。
｢もうだめだ。やりたくない。｣
そのときメンバーの一人が、声をあげた。
｢もうだめだ。やりたくない。｣
そのときメンバーの一人が、声をあげた。
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ﾀﾞｽｷﾝ１００番１００番
3 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 10:09:29 ID:/LeKvzbF
梅雨入り前に今日こそはシーツを洗おうとわたしは動いた。
そして大きくうなずいた。
そうだ、枕カバーも一緒に洗ってしまおう。
誰も反論できなかった。
そして大きくうなずいた。
そうだ、枕カバーも一緒に洗ってしまおう。
誰も反論できなかった。
4 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 10:12:31 ID:96iOap5f
なぜなら一人だったからだ！
5 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 10:39:15 ID:Cope2hsG
しかし問題がおきた。
今日は天気が悪い。
換えのシーツがないために、夜までに乾かないことに気が付いた。
換えのシーツがないために、夜までに乾かないことに気が付いた。
だれもが頭を抱えた。
8 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 10:44:32 ID:1mZkGwbB
我輩は主婦である。
これしきのことで悩んでどうする！
これしきのことで悩んでどうする！
そうだ、テーブルクロスを代わりに使ったらどうだろうと提案するメンバーがいた。
そこに、一筋の光が射した。
それが、彼だ。
それが、彼だ。
11 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 10:52:19 ID:/LeKvzbF
彼が手にしているもの、それは内祝いでもらったひとつの大きな箱だった。
誰もが固唾をのんて見守る中それは静かに開封された。
そう、まさにその時を待っていたかのように。
箱のふたが開いた。
誰もが息を呑んだ。
「シーツだ」
誰もが固唾をのんて見守る中それは静かに開封された。
そう、まさにその時を待っていたかのように。
箱のふたが開いた。
誰もが息を呑んだ。
「シーツだ」
12 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 11:00:53 ID:kWZVww5O
どよめきと同時に歓声が沸き上がった
しかし、ちょっと待てと声がした。
このシーツも使う前に洗うべきじゃないのか？
このシーツも使う前に洗うべきじゃないのか？
14 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 11:04:44 ID:f2QT4Oq9 BE:292205366-
ｔｓ
それは今から３０年前、
彼の叔母から送られた今となっては貴重な
一枚だった。
彼の叔母から送られた今となっては貴重な
一枚だった。
洗濯の鬼
みな歓喜にむせいだ。
洗濯や黄ばみはこのさい、どうでもよかった。
しかし新たな問題が発生した。
明日、突然義母がやってくるというのだ。
みな、いいようのない絶望感に襲われた。
洗濯や黄ばみはこのさい、どうでもよかった。
しかし新たな問題が発生した。
明日、突然義母がやってくるというのだ。
みな、いいようのない絶望感に襲われた。
18 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 11:43:21 ID:ak+xtasU
その時だった。
一本の電話の音が部屋の中に響いた。
実家の母からだった。
「梅雨で大変だろう？乾燥機注文したからねえ。
今日あたり届くでねえ。
あんた身体大事にせなあかんよ。」
一本の電話の音が部屋の中に響いた。
実家の母からだった。
「梅雨で大変だろう？乾燥機注文したからねえ。
今日あたり届くでねえ。
あんた身体大事にせなあかんよ。」
19 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 11:47:48 ID:fOAfwh4Y
涙 が こ ぼ れ た。
20 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 11:51:34 ID:VgAJjw3l
母に感謝の言葉を告げるも言葉にならなかった
受話器を持つ手が
震えた
受話器を持つ手が
震えた
母に感謝しつつも、新たな難問がふりかかってきた。
そうだ。今度の日曜日は父の日である。
いくら宅配便があるとはいえ、もう猶予はなかった。
彼に必要な物がうかばなっかった。
そこでメンバーに聞いてみることにした。
過去喜ばれた例はあるだろうか？
そうだ。今度の日曜日は父の日である。
いくら宅配便があるとはいえ、もう猶予はなかった。
彼に必要な物がうかばなっかった。
そこでメンバーに聞いてみることにした。
過去喜ばれた例はあるだろうか？
22 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:09:23 ID:ED6bWAPO
震えたその手で掴んだ物
それは母のやさしさだった。
しかし無常にも新たな洗濯物が追加された。
それは母のやさしさだった。
しかし無常にも新たな洗濯物が追加された。
新たな難題である。
24 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:12:20 ID:lJFK0OtQ
「お母さん本当に有難う」
母の愛は海より深しという言葉が脳裏に浮かんだ。
シーツの問題はこれで片付いた。
しかし問題は次々と起こるものである。
実は…
母の愛は海より深しという言葉が脳裏に浮かんだ。
シーツの問題はこれで片付いた。
しかし問題は次々と起こるものである。
実は…
25 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:16:03 ID:M5w4ROo4
父の日。
ネクタイはもはや必要がない。
とりあえずラフなシャツだろうか。
クールビズという言葉で押しきれるだろうか。
不安が胸をよぎった
ネクタイはもはや必要がない。
とりあえずラフなシャツだろうか。
クールビズという言葉で押しきれるだろうか。
不安が胸をよぎった
26 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:16:25 ID:ak+xtasU
27 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:20:17 ID:ED6bWAPO
安ﾄﾞｩのことばにその場にいたメンバーは涙を流しながらうなずいた。
28 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:21:56 ID:oNjbQPRp
しかしメンバーは忘れていた
義母が来ることを…、期限は一時間！
義母が来ることを…、期限は一時間！
ここに一枚の写真がある。
部屋の中を言葉にならない何かが駆け抜けていった。
しかし
まだ現実が壁となって立ち塞がっていた。
しかし
まだ現実が壁となって立ち塞がっていた。
あの頃の２人が写った写真だった。
32 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 12:26:30 ID:ED6bWAPO
懐かしさを胸にいだくも、義母がくるというプレッシャーに押しつぶされそうになっていた
その時だった
その時だった
掃除の最中に写真を見つけ思い出に浸り時の経つのも忘れてしまう・・・
・・・メンバーの一人がその最悪の罠にはまってしまったのだ！
・・・メンバーの一人がその最悪の罠にはまってしまったのだ！
義母が来るまで猶予がない。
玄関、トイレ、リビングの掃除をすます。
しかし菓子がない。
義母は持って来るだろうか…
あてにせずコンビニに走るべきだろうか…
心が揺れた
玄関、トイレ、リビングの掃除をすます。
しかし菓子がない。
義母は持って来るだろうか…
あてにせずコンビニに走るべきだろうか…
心が揺れた
35 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 13:14:47 ID:dQhIHG3Y
が、迷っている暇はない。
その時だった、玄関で物音がする。
ノックもせずにあがりこんでくるのは、そうそれは義母に違いなかったのだ。
その時だった、玄関で物音がする。
ノックもせずにあがりこんでくるのは、そうそれは義母に違いなかったのだ。
あ せ っ た。
37 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 13:20:39 ID:ED6bWAPO
焦りのあまりトイレ用の
スリッパを差し出すという
致命的な失敗をしでかした。
スリッパを差し出すという
致命的な失敗をしでかした。
38 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 13:22:56 ID:/LeKvzbF
時が止まった
そして、義母の冷たい視線。
40 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 13:26:19 ID:/LeKvzbF
もう駄目だ。
誰もがそう思った。
誰もがそう思った。
その時である、愛娘が帰ってきた。
娘が手を洗おうと蛇口をひねった。
、、、水が出た。
、、、水が出た。
「お水でちゅよ～！」
孫娘の出現に義母は舞いあがって言った。
孫娘の出現に義母は舞いあがって言った。
トイレ用スリッパを蹴飛ばしながら上がりこんだ義母は、孫娘の元に一直線に飛んでいった。
孫娘の手を拭いてあげている義母の足元に、そっと客用スリッパを置いた。
義母は何も言わずに履いた。
ホ ッ と し た
孫娘の手を拭いてあげている義母の足元に、そっと客用スリッパを置いた。
義母は何も言わずに履いた。
ホ ッ と し た
45 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 14:03:40 ID:/LeKvzbF
今だ、今しかない。
重い口をやっとの思いで開いた。
「お義母さま、いらっしゃいませ。ごゆっくりなさってください」
この一言で流れがかわった。
誰もが歓喜の涙を流した。
重い口をやっとの思いで開いた。
「お義母さま、いらっしゃいませ。ごゆっくりなさってください」
この一言で流れがかわった。
誰もが歓喜の涙を流した。
しかし義母は社交辞令の通じない人だということを忘れていた…
そのことが後で大事件になろうとは、思いもよらなかった
そのことが後で大事件になろうとは、思いもよらなかった
47 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 14:22:23 ID:UDAVYCBR
義母の手には、大きなボストンバックが・・・
お茶を注ぐ手が震えカチカチと音がする。
背中に冷たい汗が流れた。
お茶を注ぐ手が震えカチカチと音がする。
背中に冷たい汗が流れた。
48 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 14:33:03 ID:4gfc4NLJ
ほっとしたのもつかの間
茶を出そうとした嫁子は気づいた
…菓子がない
♪行かなくちゃ、菓子を買いに行かなくちゃ
♪菓子がなーい
嫁子は走った
茶を出そうとした嫁子は気づいた
…菓子がない
♪行かなくちゃ、菓子を買いに行かなくちゃ
♪菓子がなーい
嫁子は走った
49 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 14:48:04 ID:4gfc4NLJ
だが、義母は、落ち着き払って座ったまま
「そんなこともあろうかと、鶴亀万年堂の栗モ中を買ってきましたよ」と
おもむろに、ボストンバッグから風呂敷包みを取り出した。
「そんなこともあろうかと、鶴亀万年堂の栗モ中を買ってきましたよ」と
おもむろに、ボストンバッグから風呂敷包みを取り出した。
50は48のつづきね。
｢あ、ありがとうございます。おかあさま｣
｢早速いただきましょう｣
作り笑顔で急場をしのいだ。
危機一髪だった。
優しい時間が流れた。
しかし娘のひとことで、場の雰囲気が一変した。
｢早速いただきましょう｣
作り笑顔で急場をしのいだ。
危機一髪だった。
優しい時間が流れた。
しかし娘のひとことで、場の雰囲気が一変した。
53 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 15:01:36 ID:UDAVYCBR
プリン食べたかったのにぃ！
○子ちゃんのママが作ってくれたプリンおいしかったんだよ！
○子ちゃんのママが作ってくれたプリンおいしかったんだよ！
54 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 15:15:17 ID:4gfc4NLJ
義母の眼光が鋭く光り、言った。
「おばあちゃんのプリンもおいしいよ、作ってあげようかね」
ボストンバッグから割ぽう着を取り出す義母
そして、ポロリとこぼれた義母の着替え、歯ブラシ、入歯。
嫁子は凍った、まさか泊ま…
「おばあちゃんのプリンもおいしいよ、作ってあげようかね」
ボストンバッグから割ぽう着を取り出す義母
そして、ポロリとこぼれた義母の着替え、歯ブラシ、入歯。
嫁子は凍った、まさか泊ま…
「あら、電話で言わなかったかしら？
私、あの頑固な爺さんにはもううんざり。しばらく世話になりますよ。」
時が止まった。
なんとか回避しなくては…
私、あの頑固な爺さんにはもううんざり。しばらく世話になりますよ。」
時が止まった。
なんとか回避しなくては…
嫁子は受話器を手に決意した・・・
57 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 16:03:17 ID:2/6RyRE/
時が流れた。
嫁子は夕食の準備にとりかかった。
その時である。
嫁子は夕食の準備にとりかかった。
その時である。
58 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 16:06:44 ID:ED6bWAPO
リビングに電話の着信音が鳴り響いた。
メンバーは顔を見合わせた
メンバーは顔を見合わせた
59 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 16:11:14 ID:uaj8l0SK
それは、予想外の第一報だった。
「鶴光でおま。奥さん、今日のパンチーは何色でんの？？ｲﾋﾋ」
嫁子は落ち着き払って、答えた。
嫁子は落ち着き払って、答えた。
「金のラメパンです」
一同は耳を疑った。
一同は耳を疑った。
62 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 17:10:19 ID:DDueWaR/
嫁子は何事も無かったかのように夕食の準備を続けた。
不思議な静けさが辺りを包んだ。
不思議な静けさが辺りを包んだ。
いや、正確には「不覚にも師匠の罠にハマり『答えようとしてしまった』」であろう。
その時である。ソファーに座って亀屋万年堂の栗ﾏﾝをむさぼっていたはずの
義母が鋭く叫んだ。
「(電話の相手は)誰なの？」
「あ、あの…その…」
なんと説明しよう。まさか今日履いてるパンチーは岡本太郎でも描けないような
奇妙な色のセールパンチーだ、なんて言えないから、嘘ぶっこいてしまおうか
等と考えていたところです、なんて言えないし…。
私がモゴっていると、義母は今までに見たこともない程の素早さで
私に駆け寄り、受話器をもぎ取るや否や…
その時である。ソファーに座って亀屋万年堂の栗ﾏﾝをむさぼっていたはずの
義母が鋭く叫んだ。
「(電話の相手は)誰なの？」
「あ、あの…その…」
なんと説明しよう。まさか今日履いてるパンチーは岡本太郎でも描けないような
奇妙な色のセールパンチーだ、なんて言えないから、嘘ぶっこいてしまおうか
等と考えていたところです、なんて言えないし…。
私がモゴっていると、義母は今までに見たこともない程の素早さで
私に駆け寄り、受話器をもぎ取るや否や…
64 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 17:18:00 ID:4gfc4NLJ
義父に迎えに来いと怒鳴りつけた。
「金のラメパン嫁とは暮らせないわ、さよなら」
赤い腰巻をひるがえし義母は義父と共に去った
平穏な日々が戻り、嫁子は本題の家事に勤しんだ。
そんなある日、「重曹」の二文字が目に留まった。
これは何？嫁子は悩んだ。
「金のラメパン嫁とは暮らせないわ、さよなら」
赤い腰巻をひるがえし義母は義父と共に去った
平穏な日々が戻り、嫁子は本題の家事に勤しんだ。
そんなある日、「重曹」の二文字が目に留まった。
これは何？嫁子は悩んだ。
「重曹、重曹を知ってますか？」
パート先の後輩が叫んだ。
それは、今までの家事を根底から覆す一言だった。
「既製品だけが洗剤ではないんです。
これは消臭やカビ対策、色々な用途に活用できます」
嫁子の目が、光った。
「 そ れ だ 」
パート先の後輩が叫んだ。
それは、今までの家事を根底から覆す一言だった。
「既製品だけが洗剤ではないんです。
これは消臭やカビ対策、色々な用途に活用できます」
嫁子の目が、光った。
「 そ れ だ 」
メンバーの中でとりわけ<<64に感謝しているものがいた。
>>1である。
ありがとう。>>64
そして、沢山のレスをつけてくれたメンバーに感謝した。
初めてスレをたてて、不安だった。でもみんなのおかげで、とても楽しい一日を過ごすことができた。
ありがとう。
さて、本題に戻ろう
重曹で、シンクを磨くととても爽やかだ。
しかしアルミには危険だ。
>>1である。
ありがとう。>>64
そして、沢山のレスをつけてくれたメンバーに感謝した。
初めてスレをたてて、不安だった。でもみんなのおかげで、とても楽しい一日を過ごすことができた。
ありがとう。
さて、本題に戻ろう
重曹で、シンクを磨くととても爽やかだ。
しかしアルミには危険だ。
68 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 18:15:53 ID:/LeKvzbF
そして重曹を前に嫁子の新たな挑戦が始まった。
もう嫁子の気持ちに迷いはなかった。
もう嫁子の気持ちに迷いはなかった。
これからの時代は重曹だ、重曹しかあり得ない。
メンバーひとりひとりの胸に熱くこみ上げるものがあった。
メンバーひとりひとりの胸に熱くこみ上げるものがあった。
今、一人の嫁が新たなる問題に直面していた。
大量の洗濯ものを、ぜんぶ屋外に干した。
突然、大きな音が聞こえた。
「雨だ、洗濯物が濡れる！」
嫁は庭に走り出た。
大粒の雨が、嫁の顔を打った。
突然、大きな音が聞こえた。
「雨だ、洗濯物が濡れる！」
嫁は庭に走り出た。
大粒の雨が、嫁の顔を打った。
72 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 18:43:27 ID:/LeKvzbF
既に遅かった。
今朝の努力が全て無駄になった瞬間であった。
誰もが呆然と立ち尽くし、足を動かすものはなかった。
そのとき絶望の淵にいる嫁に一筋の光が射し込んだ。
全滅かと思われた洗濯物だが、一部屋根に助けられて
濡れていないものがあったのだ。
もう迷っている時ではない。
嫁は僅かな望みをそれらに繋いだ。
今朝の努力が全て無駄になった瞬間であった。
誰もが呆然と立ち尽くし、足を動かすものはなかった。
そのとき絶望の淵にいる嫁に一筋の光が射し込んだ。
全滅かと思われた洗濯物だが、一部屋根に助けられて
濡れていないものがあったのだ。
もう迷っている時ではない。
嫁は僅かな望みをそれらに繋いだ。
「アイロンよ！！！」
普段は一番控えめなメンバーの一人が叫んだ。
普段は一番控えめなメンバーの一人が叫んだ。
一部濡れていないもの、それは、長男の体操服のズボンであった。
助かった。明日は一時間目から体育の授業があるのだった。
しかし、体操服の上着に手を伸ばしたとき、嫁の手が止まった―――
助かった。明日は一時間目から体育の授業があるのだった。
しかし、体操服の上着に手を伸ばしたとき、嫁の手が止まった―――
一方で新たな難問に打ちひしがれる嫁子がいた。
・・・・・自分であった・・・・・orz
子供が修学旅行中なのをいいことに朝からこのスレに張り付いていた
愚かな嫁子だった。
もう夕飯の支度が間に合わないかもしれない・・・・・
絶望が嫁子を襲った・・・。
・・・・・自分であった・・・・・orz
子供が修学旅行中なのをいいことに朝からこのスレに張り付いていた
愚かな嫁子だった。
もう夕飯の支度が間に合わないかもしれない・・・・・
絶望が嫁子を襲った・・・。
76 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 19:07:15 ID:jjIpIYGq
このスレ おもろすぎｗｗｗｗ
77 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 19:16:27 ID:/LeKvzbF
上着は半分以上濡れてしまっていたのだ。
後悔と絶望が交差する中、嫁の脳裏にある考えが閃いた。
「半濡れだからそのまま室内にでも吊るしておこう。
それなら何とか朝までに乾くだろう」
今までの几帳面で神経質な嫁には到底思いつかない荒業であった。
何とかしなければ、その思いが嫁を突き動かしたのだ。
ただし、超えなければならない一つの壁があった。
匂いだ。
雨に濡れた洗濯物をそのまま乾燥させるという状態は今まで経験したことがなかった。
未知への世界へ新たな一歩を踏み出した瞬間であった。
後悔と絶望が交差する中、嫁の脳裏にある考えが閃いた。
「半濡れだからそのまま室内にでも吊るしておこう。
それなら何とか朝までに乾くだろう」
今までの几帳面で神経質な嫁には到底思いつかない荒業であった。
何とかしなければ、その思いが嫁を突き動かしたのだ。
ただし、超えなければならない一つの壁があった。
匂いだ。
雨に濡れた洗濯物をそのまま乾燥させるという状態は今まで経験したことがなかった。
未知への世界へ新たな一歩を踏み出した瞬間であった。
79 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 19:32:36 ID:sHtpzqpl
もう1人の仲間が声を上げた。
「家の風呂はカワックではないか！」
嫁子は胸をなで下ろした・・。
「家の風呂はカワックではないか！」
嫁子は胸をなで下ろした・・。
80 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 20:05:03 ID:fOAfwh4Y
成 功 だ。
カワックでは、来月のガス代が高くなってしまう！
それでも、やるのか。
プロジェクトは暗礁に乗り上げた。
こんな時の為に除湿乾燥機の購入に踏み切るべきだったのだ。
そんな声があがった。
今はそんな事でもめている場合ではない。
体操服は明日までに乾かさなければならないのだ。
リーダーは、決断した。
それでも、やるのか。
プロジェクトは暗礁に乗り上げた。
こんな時の為に除湿乾燥機の購入に踏み切るべきだったのだ。
そんな声があがった。
今はそんな事でもめている場合ではない。
体操服は明日までに乾かさなければならないのだ。
リーダーは、決断した。
書き込みをしてから、微妙にレスが食い違っている事に>>81は気付いた。
リロードをして確認したつもりだったが、そこに僅かなタイムラグが発生していたのだ。
結局どっちなんだ。
スレ住人は、固唾を飲んで次のレスを待った。
リロードをして確認したつもりだったが、そこに僅かなタイムラグが発生していたのだ。
結局どっちなんだ。
スレ住人は、固唾を飲んで次のレスを待った。
83 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 20:25:08 ID:cR80f+ba
嫁子 泣いた。
ガス代は惜しい。
でも、今はリスクを押してでも、試すべきではないのか。
「ここは、やってみようじゃないか。」
最後に背中を押したのはリーダーの笑顔だった。
（現在のリーダーインタビュー映像 ８１さん。７３歳）
「あの時は、やるのがまず先決だと思ったんですよ。超過したガス代は
私が我慢すればなんとかなると、そう思ったんです。いやいや、その時は
後の事はどうにかなるだろうと、そう思ってました。」
でも、今はリスクを押してでも、試すべきではないのか。
「ここは、やってみようじゃないか。」
最後に背中を押したのはリーダーの笑顔だった。
（現在のリーダーインタビュー映像 ８１さん。７３歳）
「あの時は、やるのがまず先決だと思ったんですよ。超過したガス代は
私が我慢すればなんとかなると、そう思ったんです。いやいや、その時は
後の事はどうにかなるだろうと、そう思ってました。」
85 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 20:33:15 ID:sHtpzqpl
しかし嫁子は気づいた。今カワックを使ったら
風呂に入るのが遅くなるではないのか・・・？
又プロジェクトは暗礁にのりあげたのだった。
風呂に入るのが遅くなるではないのか・・・？
又プロジェクトは暗礁にのりあげたのだった。
86 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 20:49:42 ID:uaj8l0SK
「お母さんから届いた乾燥機はっ！？」
事情を知らない株主、オットーが叫んだ。
しかし、肝心の取り付け工事は義母襲来の爪痕で延期されていた
嫁子はやり場のない感情にうちひしがれていた
事情を知らない株主、オットーが叫んだ。
しかし、肝心の取り付け工事は義母襲来の爪痕で延期されていた
嫁子はやり場のない感情にうちひしがれていた
87 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 20:51:29 ID:hr7K4z1l
リーダーは笑顔で言った。
「今、1番大切な事は何かを考えるんだ。1番大切なのはこどもたちの笑顔ではないか。
それを考えれば、君の中に答えが浮かぶはずだ。」
皆、心に熱いものが、こみあげた
「今、1番大切な事は何かを考えるんだ。1番大切なのはこどもたちの笑顔ではないか。
それを考えれば、君の中に答えが浮かぶはずだ。」
皆、心に熱いものが、こみあげた
憔悴してボロボロの嫁子の視界に、
ふと、ある物が飛び込んだ。
それは、エアコンのリモコンだった。
ふと、ある物が飛び込んだ。
それは、エアコンのリモコンだった。
「ファ○リーズはどうでしょうか」
最年少メンバーちびまるこが言った。
最年少メンバーちびまるこが言った。
90 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 21:25:51 ID:/LeKvzbF
そのときだった。
息子の一言が全ての事態を覆した。
「かあちゃん、明日は千葉県民の日で学校休みだからね」
息子の一言が全ての事態を覆した。
「かあちゃん、明日は千葉県民の日で学校休みだからね」
救 わ れ た
歓喜の雄叫びが浴槽にこだました。
びに満たされて嫁子は思った。
洗おう！
もう九時半だか気にする事はない。
全力で洗濯をしよう！
洗おう！
もう九時半だか気にする事はない。
全力で洗濯をしよう！
失礼。
喜びに満たされて嫁子は思ったのですわ。ｵﾎﾎ
喜びに満たされて嫁子は思ったのですわ。ｵﾎﾎ
新たな問題が発生 明日は千葉県民の日
予定外だった
予定外だった
96 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 22:19:23 ID:WrLY5eNo
だがしかし、嫁子は思った。
ここは東京都だ。
ここは東京都だ。
振り出しに戻った瞬間であった。
98 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 22:35:46 ID:uaj8l0SK
息子（当時8歳）
「あの時は･･･正直わかりませんでした。何があったのか。ただ母が僕と妹をしっかり抱いて走り出したのだけは今でも覚えています」
（光る涙）
プロジェクトエーエックス！
「あの時は･･･正直わかりませんでした。何があったのか。ただ母が僕と妹をしっかり抱いて走り出したのだけは今でも覚えています」
（光る涙）
プロジェクトエーエックス！
99 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 22:41:42 ID:En3zQAQz
このスレすごすっ！おもしろすぎ！
かつてライター志望の奥が集まっているみたい。
かつてライター志望の奥が集まっているみたい。
100 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 22:44:39 ID:UDAVYCBR
結局、カワックに全てを委ね一家は救われた。
しかし、またも新たな問題が・・・
「そうだ！明日のお弁当のおかず買ってない！」
しかし、またも新たな問題が・・・
「そうだ！明日のお弁当のおかず買ってない！」
101 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 22:51:51 ID:uaj8l0SK
当時、現役のルポライターで主婦でもあった〇田〇子は、たまたま取材中にこのスレッドの存在を知った。
軽い気持ちで書き込んだレスが、この後思わぬ展開を生む事になる
プロジェクトエックス！
軽い気持ちで書き込んだレスが、この後思わぬ展開を生む事になる
プロジェクトエックス！
プロジェクトエックス！
のコールは
はごろもフーズ！
に似ている
スレ違いスマソ。↓次から再開ドゾー
のコールは
はごろもフーズ！
に似ている
スレ違いスマソ。↓次から再開ドゾー
103 ：可愛い奥様：2006/06/14(水) 23:06:54 ID:sHtpzqpl
「そうだ明日は子供会主催の遠足があるはず・・。」仲間の1人が言った。
気を抜く暇も無く 新たな問題が持ち上がり嫁子は困り果てたのだった。
「コンビニがあるじゃないか・・」 皆安堵の表情を浮かべたのだった。
気を抜く暇も無く 新たな問題が持ち上がり嫁子は困り果てたのだった。
「コンビニがあるじゃないか・・」 皆安堵の表情を浮かべたのだった。
コンビニは鬼女が安らげるオアシスである。
仲間のピンチを何度救ってくらたことだろう。
あの明るい照明の店を眺めながら、涙があふれた。
仲間のピンチを何度救ってくらたことだろう。
あの明るい照明の店を眺めながら、涙があふれた。
プロジェクト、エェックｽゥゥゥ
セブンイレブンに走る嫁子。
目当ての食材はミートボールだった。
しかしそれらは、みな売り切れだった。
目当ての食材はミートボールだった。
しかしそれらは、みな売り切れだった。
あてどなくコンビニの通路をさまよった。
その足取りに力は無かった。
おつまみコーナーの棚の前まで来た時、
何気無く視線を上げた。
魚肉ソーセージが、目に、とまった。
その足取りに力は無かった。
おつまみコーナーの棚の前まで来た時、
何気無く視線を上げた。
魚肉ソーセージが、目に、とまった。
108 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 00:16:32 ID:wNkG7kf7
タラララン、タラララン、タラララン･････
（モノクロ映像）
（モノクロ映像）
109 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 00:17:33 ID:q0jAJUsM
ギョ ギョ 魚肉ソーセージ・・・
息子は 魚介類ｱﾚﾙｷﾞｰだ。これには手が出せない・・
嫁子は魚肉ソーセージの前で立ち尽くすしかなかった。
息子は 魚介類ｱﾚﾙｷﾞｰだ。これには手が出せない・・
嫁子は魚肉ソーセージの前で立ち尽くすしかなかった。
コンビニエンスストアの店員たちは、みな嫁子を見つめていた。
111 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 00:24:06 ID:wNkG7kf7
（モノクロの工場映像）
ナレーション
「魚肉ソーセージ、それは1970年代の花形食材であった」
ナレーション
「魚肉ソーセージ、それは1970年代の花形食材であった」
遠い日の思い出が、蘇った。
113 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 00:34:01 ID:q0jAJUsM
嫁子の母は 家事に無頓着で嫁子に簡単な食事ばかりさせていた。
当時花形食材であった魚肉ソーセージを事あるごとに食べさせていたのだ。
体内に蓄積されたであろう物質が息子に影響を追わせたのか
おかげで息子は魚介類ｱﾚﾙｷﾞｰになってしまったのである。
今日ほど母を憎んだ事は無いであろう・・。 皆うなだれるしかなかった。
当時花形食材であった魚肉ソーセージを事あるごとに食べさせていたのだ。
体内に蓄積されたであろう物質が息子に影響を追わせたのか
おかげで息子は魚介類ｱﾚﾙｷﾞｰになってしまったのである。
今日ほど母を憎んだ事は無いであろう・・。 皆うなだれるしかなかった。
すると、誰かが嫁子の肩をたたいた。
ふり返ると、ひとりの中年男性が立っていた。
コンビニの店長、谷村だった。
谷村が一言こう言った。
ふり返ると、ひとりの中年男性が立っていた。
コンビニの店長、谷村だった。
谷村が一言こう言った。
115 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 01:21:04 ID:T8PUWuFW
｢お客様、申し訳ございません。まもなく閉店のお時間でございます」
はっと息を呑んだ。
予想もしない事態に驚愕し立ち尽くす術しかなかった。
ここはコンビニではないか。
閉店時間なんてことがあるのだろうか。
冷たい汗が背中を伝う。
はっと息を呑んだ。
予想もしない事態に驚愕し立ち尽くす術しかなかった。
ここはコンビニではないか。
閉店時間なんてことがあるのだろうか。
冷たい汗が背中を伝う。
そして店の外を見回す、街灯がチラホラ見える。
そう、ここは千葉の中でも田舎、７－１１が本当に７時１１時なのだ。
ため息がもれた。
手の中のソーセージが冷たかった。。。。
そう、ここは千葉の中でも田舎、７－１１が本当に７時１１時なのだ。
ため息がもれた。
手の中のソーセージが冷たかった。。。。
心身ともに疲れ果て、その場に思わずへたり込んでしまった。
そんな様子を見ていた谷村は、やさしい口調で事情を尋ねてきた。
堰を切ったように朝からの出来事を話し、明日のお弁当にどうしてミートボールが欲しい事を伝えると、
谷村は優しく笑った。
「そのような事情でしたら、一言声を掛けて下さればよかったのに。
まだ奥に在庫がありますから見てきます」と言い、疾風のように奥に走っていった。
そして戻ってきた谷村の手には、ミートボールが握られていた。
ミートボールばかりか、プチトマトとブロッコリーも持っていた。
そんな様子を見ていた谷村は、やさしい口調で事情を尋ねてきた。
堰を切ったように朝からの出来事を話し、明日のお弁当にどうしてミートボールが欲しい事を伝えると、
谷村は優しく笑った。
「そのような事情でしたら、一言声を掛けて下さればよかったのに。
まだ奥に在庫がありますから見てきます」と言い、疾風のように奥に走っていった。
そして戻ってきた谷村の手には、ミートボールが握られていた。
ミートボールばかりか、プチトマトとブロッコリーも持っていた。
118 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 01:33:59 ID:kmt72OUe
しまった。
ソーセージのお金を払うのをわすれているではないか。
これではまるで犯罪者ではないか･･･！
嫁子は、ただ、ただ、うなだれるしかなかった。
ソーセージのお金を払うのをわすれているではないか。
これではまるで犯罪者ではないか･･･！
嫁子は、ただ、ただ、うなだれるしかなかった。
119 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 01:46:45 ID:T8PUWuFW
谷村はやさしく微笑むと
「さあ、早くお帰りなさい。プチトマトのブロッコリーは私からのおまけだ。
明日最高の弁当を作ってあげなさい」
無機質な空間だと思われていたコンビニをあたたかな空気が支配した。
熱くこみあげる想い。
店内のあちこちからパラパラとした拍手がおき、やがて大きな拍手へと変化した。
そこに居合わせた誰もが感動していた。
「さあ、早くお帰りなさい。プチトマトのブロッコリーは私からのおまけだ。
明日最高の弁当を作ってあげなさい」
無機質な空間だと思われていたコンビニをあたたかな空気が支配した。
熱くこみあげる想い。
店内のあちこちからパラパラとした拍手がおき、やがて大きな拍手へと変化した。
そこに居合わせた誰もが感動していた。
プロジェクトは、進みだした。
121 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 02:01:15 ID:q0jAJUsM
感動にむせび泣く嫁子だった。
明日は早く起きなければならない、谷村はじめ店員達に深々と頭を下げ
嫁子は早々に店を後にした。 帰る道すがら車のカーラジオから流れる
天気予報に耳を疑った。「明日は台風１２号の接近により大雨になるでしょう。」
なんと言う事だ・・・もう何をする気にもなれなかった。
皆も顔を見合わせ唖然とするしかなかった。
明日は早く起きなければならない、谷村はじめ店員達に深々と頭を下げ
嫁子は早々に店を後にした。 帰る道すがら車のカーラジオから流れる
天気予報に耳を疑った。「明日は台風１２号の接近により大雨になるでしょう。」
なんと言う事だ・・・もう何をする気にもなれなかった。
皆も顔を見合わせ唖然とするしかなかった。
「夜中だ、とりあえず寝ようよー」
三年生の息子 寝太郎がつぶやいた。
「おやすみ」「おやすみ」「おやすみ」
スレ立てした>>1に感謝の祈りを捧げ、みな眠りについた。
次レスまで流れ続ける子守唄
♪ヘッドライト テールライト
三年生の息子 寝太郎がつぶやいた。
「おやすみ」「おやすみ」「おやすみ」
スレ立てした>>1に感謝の祈りを捧げ、みな眠りについた。
次レスまで流れ続ける子守唄
♪ヘッドライト テールライト
カーテンの隙間から日が差し込んでいる。
どうやら台風は夜のうちに通過したらしい。
寝過ごした。８時だった。不覚だった。
どうやら台風は夜のうちに通過したらしい。
寝過ごした。８時だった。不覚だった。
このままではいけない！
寝てしまった自分を激しく後悔した。
何故あの時睡魔に勝てなかったのだろう。
悔やみ嘆き続ける背中にオットーが優しく声をかけた。
「途中で投げ出したらそこで試合終了だよ」
そうだ、まだ終わってはいない！
静かにキッチンを見据えた。
「あああ！弁当が作りたいです！！！」
寝てしまった自分を激しく後悔した。
何故あの時睡魔に勝てなかったのだろう。
悔やみ嘆き続ける背中にオットーが優しく声をかけた。
「途中で投げ出したらそこで試合終了だよ」
そうだ、まだ終わってはいない！
静かにキッチンを見据えた。
「あああ！弁当が作りたいです！！！」
125 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 08:31:13 ID:MK9go/Pg
い い 急がなければ！ 子供会が用意したバスが出発するのは8：30
待ち合わせの場所は 運良く家の前だった。
まだ間に合う。夕べのミートボール プチトマト ブロッコリーを手早く
調理し弁当箱に詰めようとした時、驚愕の事実が発覚するのだった。
ミートボールの賞味期限が切れていたのだ。
夕べ 谷村が用意してくれたのは 廃棄処分予定のものだった。
閉店作業の慌ただしい時だったため 恐らく間違って渡してしまったのだろう・・。
嫁子は又途方にくれてしまった。 だが仲間の1人がこう言い放ったのだ。
待ち合わせの場所は 運良く家の前だった。
まだ間に合う。夕べのミートボール プチトマト ブロッコリーを手早く
調理し弁当箱に詰めようとした時、驚愕の事実が発覚するのだった。
ミートボールの賞味期限が切れていたのだ。
夕べ 谷村が用意してくれたのは 廃棄処分予定のものだった。
閉店作業の慌ただしい時だったため 恐らく間違って渡してしまったのだろう・・。
嫁子は又途方にくれてしまった。 だが仲間の1人がこう言い放ったのだ。
126 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 08:35:27 ID:vCQ/gy2R
一日くらい大丈夫だろう。過保護にするから、子供が弱くなるのだ。
嫁子は不満を抱きつつ、納得した。
それしか方法がないなら、仕方あるまい。
嫁子は不満を抱きつつ、納得した。
それしか方法がないなら、仕方あるまい。
127 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 08:43:34 ID:kmt72OUe
皆、納得した。
潔癖の息子もだ。
潔癖の息子もだ。
128 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 08:47:08 ID:CNZ74P1R
そしてミートボールは息子の弁当箱へと詰め込まれた。
それはバスが出る3分前のこと だった。
それはバスが出る3分前のこと だった。
嫁子が危機を脱していた頃、別の仲間もまた問題をかかえていた。
嫁美である。
その前の晩、嫁美は、娘からいまだかつてない点数の中間テストを突きつけられていた。
｢正直すまんかった｣とうなだれる娘に暖かい言葉をかけなければと、あせった。
しかし、あせればあせるほど、頭の中には‘塾’も文字がよっぎった。
ローンをかかえる嫁美一家としては、塾は来年からの予定であった。
一家は沈黙した。
嫁美である。
その前の晩、嫁美は、娘からいまだかつてない点数の中間テストを突きつけられていた。
｢正直すまんかった｣とうなだれる娘に暖かい言葉をかけなければと、あせった。
しかし、あせればあせるほど、頭の中には‘塾’も文字がよっぎった。
ローンをかかえる嫁美一家としては、塾は来年からの予定であった。
一家は沈黙した。
嫁美は自分が子供だった頃を、思った。
131 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 09:41:23 ID:MK9go/Pg
パートにでるか・・・。嫁美の母もそうであった。
裕福ではなっかった嫁美の幼少時代 母は家計を助けるため、
嫁美の塾代を捻出するため、馬車馬ように働き 45歳の若さで逝った。
娘子のためにパートにでる決意をした。 だがオットーは承知してくれるだろうか・・。
裕福ではなっかった嫁美の幼少時代 母は家計を助けるため、
嫁美の塾代を捻出するため、馬車馬ように働き 45歳の若さで逝った。
娘子のためにパートにでる決意をした。 だがオットーは承知してくれるだろうか・・。
132 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 09:43:24 ID:jdAvYOPq
嫁美は、塾に通っていた。
嫁美の母は節約して、お金を捻出していたのだった。
嫁美は決意した。
まずお金をためよう。
ボーナスで行くはずだった痩せるためのエステを諦めた。
本当なら、嫁美の体のラインは、切迫した状態だ。
嫁美の母は節約して、お金を捻出していたのだった。
嫁美は決意した。
まずお金をためよう。
ボーナスで行くはずだった痩せるためのエステを諦めた。
本当なら、嫁美の体のラインは、切迫した状態だ。
133 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 09:56:35 ID:o70U2OjG
仲間のひとりが言った。
134 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 09:58:30 ID:1WEwNEfq
嫁美は、手始めにありとあらゆる節約術を試みた。
嫁美は受話器を取り上げた。
ママ友との「子育て勉強会」をキャンセルするのだ。
子どもを人格豊かに育てるために、まずは自分自身を豊かにしようという目的で
週に一回開かれてきたランチ。
明日は、憧れの帝国ホテルバイキングだ。
オットーは社食だ。
なにをためらうことがあろうか。
ほうっとため息と一つついた。
ママ友との「子育て勉強会」をキャンセルするのだ。
子どもを人格豊かに育てるために、まずは自分自身を豊かにしようという目的で
週に一回開かれてきたランチ。
明日は、憧れの帝国ホテルバイキングだ。
オットーは社食だ。
なにをためらうことがあろうか。
ほうっとため息と一つついた。
残るは腹の肉だけだ。
じっと見つめる、夏はもう、、、、近い。
嫁美は部屋の隅の白いPCに目を置いた。
今こそこれを活用する時だ。
立ち上げて打ち込む。「２ ちゃん ねる」
そして美容板が現れた。
まさかまたここに来ることになるとは・・・・
苦渋の思いでウィンドウを見つめる嫁美だった。
目の前のサランラップスレッドが鈍い光を放っていた・・・・
じっと見つめる、夏はもう、、、、近い。
嫁美は部屋の隅の白いPCに目を置いた。
今こそこれを活用する時だ。
立ち上げて打ち込む。「２ ちゃん ねる」
そして美容板が現れた。
まさかまたここに来ることになるとは・・・・
苦渋の思いでウィンドウを見つめる嫁美だった。
目の前のサランラップスレッドが鈍い光を放っていた・・・・
ふと、気分直しに既婚女性板をみてみる気になった。
「踏み台昇降はじめませんか～」
軽快である。
悔しいほどに、軽い。
カネコマなのか、私は。
いや、本コマなのか。
違いがよくわからないが、ナカーマの匂いがぷんぷんしてきた。
扉が、まさに、開かれようとしていた。
「踏み台昇降はじめませんか～」
軽快である。
悔しいほどに、軽い。
カネコマなのか、私は。
いや、本コマなのか。
違いがよくわからないが、ナカーマの匂いがぷんぷんしてきた。
扉が、まさに、開かれようとしていた。
138 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 10:35:31 ID:1WEwNEfq
久しぶりの運動に心地いい疲れを感じつつソファーに腰掛ける嫁美。
その時、床に何かが落ちていた・・・綿ぼこりであった・・
今日は、まだ掃除をしていなかった。驚愕の事実が突きつけられた瞬間だった。
その時、床に何かが落ちていた・・・綿ぼこりであった・・
今日は、まだ掃除をしていなかった。驚愕の事実が突きつけられた瞬間だった。
「これだ」
クイックルワイパーを、
手にとった。
クイックルワイパーを、
手にとった。
いや、これは使うまい。
塾費用のために節約しなければ。
使い捨てのシート代が惜しい。
掃除機をかけるにも、電気代が惜しい。
では、どうすれば良いのか？
そうだ。座敷ぼうきを試してみよう。
茶殻をまけばほこりがたたないと、きいたとこたがる。
嫁美は茶殻をまいて、床を掃きはじめた。
しかし、それは新たな試練の始まりだった。
茶殻の水分が多すぎ、床にくっついてしまったため、
ほうきで掃ききれないのだ。
塾費用のために節約しなければ。
使い捨てのシート代が惜しい。
掃除機をかけるにも、電気代が惜しい。
では、どうすれば良いのか？
そうだ。座敷ぼうきを試してみよう。
茶殻をまけばほこりがたたないと、きいたとこたがる。
嫁美は茶殻をまいて、床を掃きはじめた。
しかし、それは新たな試練の始まりだった。
茶殻の水分が多すぎ、床にくっついてしまったため、
ほうきで掃ききれないのだ。
×きいたとこたがる
○きいたことがある
○きいたことがある
べつの仲間が言った。
｢ガラクタを捨てれば自分がみえる｣のスレでは、お掃除をした人が痩せています。
お掃除と聞いた瞬間、遥か前のレスがよみがえった。
重曹…
すべてが一本の糸でつながった。
｢ガラクタを捨てれば自分がみえる｣のスレでは、お掃除をした人が痩せています。
お掃除と聞いた瞬間、遥か前のレスがよみがえった。
重曹…
すべてが一本の糸でつながった。
そうだ、重曹！
しかし、最近更年期障害及びサッカーのせいで睡眠不足に悩まされている
嫁美には、使用方法が思いつかなかった。
撒くのか？！
溶かして流すのか？！
助けて！
仲間たち！
しかし、最近更年期障害及びサッカーのせいで睡眠不足に悩まされている
嫁美には、使用方法が思いつかなかった。
撒くのか？！
溶かして流すのか？！
助けて！
仲間たち！
144 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 11:12:52 ID:OgBWnhrF
仲間のひとりが、静かに言った。
「水に溶かして、スプレーすれば、拭き掃除に使えます。
床にくっついた茶殻もとれるでしょう。
しかし、何パーセントの割合で溶かせばいいのか････。」
すると別の仲間が、こう助言した。
「水に溶かして、スプレーすれば、拭き掃除に使えます。
床にくっついた茶殻もとれるでしょう。
しかし、何パーセントの割合で溶かせばいいのか････。」
すると別の仲間が、こう助言した。
「とりあえず、試してみましょう。
はじめるしかないのです。」
プロジェクトが動きだした瞬間であった。
はじめるしかないのです。」
プロジェクトが動きだした瞬間であった。
一体この部屋には何人いるのか。
あるいは、私は多重人格者なのか。
それとも、電車男のように、モニターの向こうからテレパシーを
送ってくれている人がいるのだろうか。
考えまい。
やるのだ。
立ち上がれ！私！
あるいは、私は多重人格者なのか。
それとも、電車男のように、モニターの向こうからテレパシーを
送ってくれている人がいるのだろうか。
考えまい。
やるのだ。
立ち上がれ！私！
プロジェクトは始まったばかりだ。
リーダーは思った。
ここでは、誰もが主役で、誰もが仲間だ。
自分が思った事を自由に書き込み、物語を繋いでくれたらいい。
スレ立てをした時、まさかこんなにレスがつくとは思っていなかった。
｢ありがとう、仲間たち｣
リーダーの胸に熱いものが、こみあげた。
しかしながら、リーダーは密かに悩んでいた。
プロジェクトＸのＡＡを必死に貼り付けを試みたのだが、ことごとく失敗していた。
地上の星のＡＡもみつからない。
リーダーは自分の力量のなさを恥じた。
リーダーは思った。
ここでは、誰もが主役で、誰もが仲間だ。
自分が思った事を自由に書き込み、物語を繋いでくれたらいい。
スレ立てをした時、まさかこんなにレスがつくとは思っていなかった。
｢ありがとう、仲間たち｣
リーダーの胸に熱いものが、こみあげた。
しかしながら、リーダーは密かに悩んでいた。
プロジェクトＸのＡＡを必死に貼り付けを試みたのだが、ことごとく失敗していた。
地上の星のＡＡもみつからない。
リーダーは自分の力量のなさを恥じた。
それを見ていた別の仲間は思った。
「AA貼れないくらいならまだましだ。
うちのパソコンは、そのAAすらズレている。直し方がわからない。
新巻なんて、わけの分からない生命体なんだよ」
皆、涙ぐんだ。
「AA貼れないくらいならまだましだ。
うちのパソコンは、そのAAすらズレている。直し方がわからない。
新巻なんて、わけの分からない生命体なんだよ」
皆、涙ぐんだ。
149 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 12:07:57 ID:MK9go/Pg
そんなパソコンは早く処分するべきだ。
仲間の1人が言い放った。
目からうろこ だった。
仲間の1人が言い放った。
目からうろこ だった。
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t X
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
リーダーは、貼ってみた
モニターの向こうで感動にむせび泣くひとりの嫁子がいた・・・。
昨日、このスレに張り付いていて夕食の準備が遅くなった愚かな嫁子であった。
必死だった・・・時間に急き立てられながら肉を茹で・・野菜を刻んだ・・。
冷凍食品を駆使した・・・灼熱地獄だった。
そのような状況に置かれながらも嫁子の脳裏のは一つの疑問が浮かんでは消えた。
「そう・・あのエンディング曲・・・タイトルはなんだったかしら？歌詞はどんなだった？」
料理の支度に集中しなければ！そう思えば思うほど曲のことで頭がいっぱいになった。
間に合った。
夫が帰宅した時には暖かい夕食がテーブルに並んでいた。
疲労感と、心地良い達成感で愚かな嫁子の心は明るくなった。
しかし疑問はまだ残ったいる。
嫁子は迷わず２ﾁｬﾝﾈﾙに接続した。
疑問は瞬時に解決された。
＞次レスまで流れ続ける子守唄
♪ヘッドライト テールライト
嫁子は感動で満たされた。
長文スマソだった。
昨日、このスレに張り付いていて夕食の準備が遅くなった愚かな嫁子であった。
必死だった・・・時間に急き立てられながら肉を茹で・・野菜を刻んだ・・。
冷凍食品を駆使した・・・灼熱地獄だった。
そのような状況に置かれながらも嫁子の脳裏のは一つの疑問が浮かんでは消えた。
「そう・・あのエンディング曲・・・タイトルはなんだったかしら？歌詞はどんなだった？」
料理の支度に集中しなければ！そう思えば思うほど曲のことで頭がいっぱいになった。
間に合った。
夫が帰宅した時には暖かい夕食がテーブルに並んでいた。
疲労感と、心地良い達成感で愚かな嫁子の心は明るくなった。
しかし疑問はまだ残ったいる。
嫁子は迷わず２ﾁｬﾝﾈﾙに接続した。
疑問は瞬時に解決された。
＞次レスまで流れ続ける子守唄
♪ヘッドライト テールライト
嫁子は感動で満たされた。
長文スマソだった。
152 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 13:01:11 ID:jE8O6sNN
仲間のひとりがつぶやいた。
重曹は、冷蔵庫の消臭剤にもなります。
今月購入予定でしたが節約可能です。
でもまだ節約しても、お金足りません。
重い空気が流れた
重曹は、冷蔵庫の消臭剤にもなります。
今月購入予定でしたが節約可能です。
でもまだ節約しても、お金足りません。
重い空気が流れた
153 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 13:39:16 ID:VhjrXiUu
当時の嫁子にとって 絶体絶命であった。
どうにかしたい。
その時、仲間の川瀬がある言葉を言い放った。
「思いは、叶う」
その言葉を信じて仲間は不眠不休で開発に取り組んだ。
どうにかしたい。
その時、仲間の川瀬がある言葉を言い放った。
「思いは、叶う」
その言葉を信じて仲間は不眠不休で開発に取り組んだ。
154 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 13:59:55 ID:IIbirWiL
私も参加します！
メンバーが次々に立ち上がった。
お金が足りないのであれば今月は徹底的に開発と
攻略法をマスターしておけばいい。
本物の重曹を購入するのは来月でいいじゃないか。
いつの間にか穏やかな空気が流れていた。
メンバーが次々に立ち上がった。
お金が足りないのであれば今月は徹底的に開発と
攻略法をマスターしておけばいい。
本物の重曹を購入するのは来月でいいじゃないか。
いつの間にか穏やかな空気が流れていた。
♪風の中のすばる～
♪砂の中の銀河～
♪砂の中の銀河～
うかつにも、昼寝をしている間に雨が降り出した。
洗濯物が濡れた。
仲間の昨日の失敗を思い出した。
なぜ仲間の失敗をいかせなかったのか…
自分を責めた。
洗濯物が濡れた。
仲間の昨日の失敗を思い出した。
なぜ仲間の失敗をいかせなかったのか…
自分を責めた。
157 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 14:57:01 ID:IIbirWiL
開発に取り組むメンバーを眺めながら
愚かな嫁子はそっと部屋を出た。
昨日の二の舞いはできない。
今日こそは完璧な夕食を作成しなければ！
リーダー、そしてメンバーたちとの別れの時が迫っていた。
後のことは皆に任せた。
そして、心あらば「ヘッドライト テールライト 」の歌詞を
ここに記しておいて欲しい。
さようなら、さようなら。
愚かな嫁子はそっと部屋を出た。
昨日の二の舞いはできない。
今日こそは完璧な夕食を作成しなければ！
リーダー、そしてメンバーたちとの別れの時が迫っていた。
後のことは皆に任せた。
そして、心あらば「ヘッドライト テールライト 」の歌詞を
ここに記しておいて欲しい。
さようなら、さようなら。
「ヘッドライト・テールライト」
１．
語り継ぐ人もなく
吹きすさぶ風の中へ
紛れ散らばる星の名は
忘れられても
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
２．
足跡は降る雨と
降る時の中へ消えて
称える歌は
英雄のために過ぎても
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
３．
行く先を照らすのは
まだ咲かぬ見果てぬ夢
遥か後ろを照らすのは
あどけない夢
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
１．
語り継ぐ人もなく
吹きすさぶ風の中へ
紛れ散らばる星の名は
忘れられても
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
２．
足跡は降る雨と
降る時の中へ消えて
称える歌は
英雄のために過ぎても
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
３．
行く先を照らすのは
まだ咲かぬ見果てぬ夢
遥か後ろを照らすのは
あどけない夢
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
完
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める家の中の問題」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「素人、vipperの妨害」
「無知がゆえの過ち」
♪みおくーられることもなくー♪
「内部に沸き起こる確執」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
（クボジュン）
今夜のプロジェクトＸは家事を救った既女板住人たちの物語です。
＼ ヽ ／ ／ｿ
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挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める家の中の問題」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「素人、vipperの妨害」
「無知がゆえの過ち」
♪みおくーられることもなくー♪
「内部に沸き起こる確執」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
（クボジュン）
今夜のプロジェクトＸは家事を救った既女板住人たちの物語です。
♪風の中のすーばるー砂の中の銀河～
次週のプロジェクトXは難題をかかえた主婦たちに
光を与えた夫の「夕飯いらない」という声から生まれた
狂喜乱舞の一部始終をお送りします
お楽しみに
次週のプロジェクトXは難題をかかえた主婦たちに
光を与えた夫の「夕飯いらない」という声から生まれた
狂喜乱舞の一部始終をお送りします
お楽しみに
162 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 15:30:32 ID:xpHgHg/e
愚かな嫁子（当時４０歳）
信じられませんでした。
ほんの数分だったんです、席を外したのは。
そのわずかな時間に、もう歌詞が転載されていたんですよ！
それも一番だけではないんです、三番！三番まで歌詞がきちっと
記されていたんですよ。
もうオットーと別れてこの人と一緒に暮らすしかない、そう思いましたね。
そんな嫁子と＞１５８も来年金婚式を迎えるまでになった。
奇しくも最初に嫁子を感動させたレスが＞１５８の作であったことには
運命的なものを感じずにはいられまい。
＞次レスまで流れ続ける子守唄
♪ヘッドライト テールライト
信じられませんでした。
ほんの数分だったんです、席を外したのは。
そのわずかな時間に、もう歌詞が転載されていたんですよ！
それも一番だけではないんです、三番！三番まで歌詞がきちっと
記されていたんですよ。
もうオットーと別れてこの人と一緒に暮らすしかない、そう思いましたね。
そんな嫁子と＞１５８も来年金婚式を迎えるまでになった。
奇しくも最初に嫁子を感動させたレスが＞１５８の作であったことには
運命的なものを感じずにはいられまい。
＞次レスまで流れ続ける子守唄
♪ヘッドライト テールライト
163 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 16:01:01 ID:IfjQpZaD
でも歌詞の転載は危険である。
ぢゃすらっくの中の人に叱られる恐れがある。
3行が上限である。
ぢゃすらっくの中の人に叱られる恐れがある。
3行が上限である。
157のリクエストに答えていた間に焼いていた
ピザが焦げた ががーん ショックを受けた
＜もったいない神様がささやく＞
黒いおこげを落として食え！
可奥は身にしみた
みんな同じ 人間、誰しも完璧ではない
しかし、“失敗は成功の元”
焦げ臭いながらもウマーなピザが完成 涙とヨダレが流れた ズズー
ピザ片手に録画した今日の料理、後藤アナの親父ギャグを堪能
笑いは料理のスパイス
研究熱心な可奥の旅はまだ終わらない
と送信する前にリロったら163のアドバイスが
ひえーお許しくだされ、お代官様
ググッたブログからコピペした私が悪うございました
中の人、脳内あぼーんして下さいと願った
ピザが焦げた ががーん ショックを受けた
＜もったいない神様がささやく＞
黒いおこげを落として食え！
可奥は身にしみた
みんな同じ 人間、誰しも完璧ではない
しかし、“失敗は成功の元”
焦げ臭いながらもウマーなピザが完成 涙とヨダレが流れた ズズー
ピザ片手に録画した今日の料理、後藤アナの親父ギャグを堪能
笑いは料理のスパイス
研究熱心な可奥の旅はまだ終わらない
と送信する前にリロったら163のアドバイスが
ひえーお許しくだされ、お代官様
ググッたブログからコピペした私が悪うございました
中の人、脳内あぼーんして下さいと願った
167 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 16:49:17 ID:A+1DlMnj
>>168の発言を皆かたずを飲んで見守った
プロジェクトＸ－－－！！
｢何か新しい夕飯を考えなくては…」
ふと気がつけばすでに6時半であった。
「!!しまった！」夕方の値引きセールが始まる時刻であった。
節約のためにもこの時間の値引き商品をなんとしても手に入れなくてはならない。
嫁子の脳裏には近所のおばはんが半額シールの張られた牛肉のパックをつかんで
勝ち誇った顔が映し出されていた。
悔しさのあまり噛み締められた唇からは自然と声が漏れていた。
「今日こそは勝たなくては…ﾉｰﾓｱ豚肉……いかなくちゃ！」
嫁子は走った…
ふと気がつけばすでに6時半であった。
「!!しまった！」夕方の値引きセールが始まる時刻であった。
節約のためにもこの時間の値引き商品をなんとしても手に入れなくてはならない。
嫁子の脳裏には近所のおばはんが半額シールの張られた牛肉のパックをつかんで
勝ち誇った顔が映し出されていた。
悔しさのあまり噛み締められた唇からは自然と声が漏れていた。
「今日こそは勝たなくては…ﾉｰﾓｱ豚肉……いかなくちゃ！」
嫁子は走った…
その日に昼間、嫁美は新聞のラテ欄を眺めていた。
今日のどっちが料理ショーに｢脂肪を燃やすカレー｣の文字を発見した。
痩せるエステを諦めた嫁美には、魅力的にうつった。
今夜はカレー
そう決定しかかった時、昨晩の夫の言葉が甦った。
｢昼カレー食べた｣
そうであった。カレーにはできない。
嫁美は気をとりなおし冷凍庫から、ぶりを解凍した。
照り焼きとほうれん草のおひたし
メニューは決まった。
用意ができたその時、夫からのメール
今日の夕飯はいらない。
明日は実家に行く事が決まっている。
ぶりを食べるしかない。
一瞬シーフードカレーと頭をかすめる。
でも、ぶりはそんな時、シーフード扱いされない事を経験上、嫁美はよく知っていた。
夫は悪くはない。
でももっていきようのない憤りが襲ってきた。
今日のどっちが料理ショーに｢脂肪を燃やすカレー｣の文字を発見した。
痩せるエステを諦めた嫁美には、魅力的にうつった。
今夜はカレー
そう決定しかかった時、昨晩の夫の言葉が甦った。
｢昼カレー食べた｣
そうであった。カレーにはできない。
嫁美は気をとりなおし冷凍庫から、ぶりを解凍した。
照り焼きとほうれん草のおひたし
メニューは決まった。
用意ができたその時、夫からのメール
今日の夕飯はいらない。
明日は実家に行く事が決まっている。
ぶりを食べるしかない。
一瞬シーフードカレーと頭をかすめる。
でも、ぶりはそんな時、シーフード扱いされない事を経験上、嫁美はよく知っていた。
夫は悪くはない。
でももっていきようのない憤りが襲ってきた。
その時、メンバーの一人が囁いた。
「カレー粉を使ってソテーやムニエルにしたらどうかしら。その方が
カレーを食べるよりカロリーも低くなるんじゃ？」
皆、嫁美の出す結論を静かに待った。
「カレー粉を使ってソテーやムニエルにしたらどうかしら。その方が
カレーを食べるよりカロリーも低くなるんじゃ？」
皆、嫁美の出す結論を静かに待った。
その手があったか…
嫁美は天を仰いだ。
脂肪を燃やす
ぶり
カレー
全てが一本の糸でつながった。
｢ソテーに決定だ｣
嫁美は天を仰いだ。
脂肪を燃やす
ぶり
カレー
全てが一本の糸でつながった。
｢ソテーに決定だ｣
173 ：可愛い奥様：2006/06/15(木) 21:46:55 ID:IuVTKTEm
だが嫁美はソテーを作ったことが無かった
「どうしよう・・」
「どうしよう・・」
すると突然、嫁美の頭上に何者かの声が聞こえた。
「あ、ソテー」
故・小林完吾アナあった。
「あ！そうだ日テレ！」
嫁美はまるで何かに突き動かされるように
咄嗟にテレビのリモコンを掴んだ。
「あ、ソテー」
故・小林完吾アナあった。
「あ！そうだ日テレ！」
嫁美はまるで何かに突き動かされるように
咄嗟にテレビのリモコンを掴んだ。
175 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 08:38:20 ID:cQfqGWaU
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
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挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
＼ ヽ ／ ／ｿ
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
「あ、ソテー」
故、小林完吾アナ
「日テレ」
リモコンを持ってみたが嫁美は、その意味がよく分からなかった。
嫁美は、頭上の何者かに心から謝った。
故、小林完吾アナ
「日テレ」
リモコンを持ってみたが嫁美は、その意味がよく分からなかった。
嫁美は、頭上の何者かに心から謝った。
177 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 09:39:57 ID:SY8od6jr
東京は雨だった。
家事をするには憂鬱だった。
そうだ。こういう時こそ網戸だ。
ﾏﾝｿﾝに住んでいる嫁子には、朗報だった。
ベランダから外に向けて斜めにした。
網戸が雨で濡れた。
茶色の水が流れた。
家事をするには憂鬱だった。
そうだ。こういう時こそ網戸だ。
ﾏﾝｿﾝに住んでいる嫁子には、朗報だった。
ベランダから外に向けて斜めにした。
網戸が雨で濡れた。
茶色の水が流れた。
178 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 10:14:38 ID:iX45C6z+
まるでそこだけ時がとまったかのようだった。
喜びの涙がこぼれた。
静寂な時が支配する中、電話のベルが鳴り響いた。
それは思いもかけない電話だった。
「嫁子さん、今週は父の日だからこっちにくるんでしょー」
姑だった。
そう、ここ何日かの洗濯、乾燥、弁当騒動で父の日をすっかり失念していたのだ。
うかつだった。
嫁は家事だけすればいいというものではないことを思い知らされた瞬間だった。
喜びの涙がこぼれた。
静寂な時が支配する中、電話のベルが鳴り響いた。
それは思いもかけない電話だった。
「嫁子さん、今週は父の日だからこっちにくるんでしょー」
姑だった。
そう、ここ何日かの洗濯、乾燥、弁当騒動で父の日をすっかり失念していたのだ。
うかつだった。
嫁は家事だけすればいいというものではないことを思い知らされた瞬間だった。
179 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 10:39:17 ID:P2cahSRZ
愕然とした。
何から始めたら良いのか、わからなかった。
まずは、顔を洗おう
そう、心に
決めた。
まずは、顔を洗おう
そう、心に
決めた。
顔を洗い流したその時であった。
嫁美はしっかりと鏡で自分の顔をみたのであった。
嫁美はしっかりと鏡で自分の顔をみたのであった。
182 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 11:00:15 ID:rsT6h9Mq
亡くなった祖母が最後に言った言葉を思い出した。
「自分を信じろ」…。
「自分を信じろ」…。
183 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 11:04:43 ID:rsT6h9Mq
洗面所に雨の音が響いていた。
目尻に刻まれた皺。
頬に浮かぶそばかす。
すべては、愛する家族のためにやってきた成果ではなかったか。
いわば、勲章だ。
何を恐れることがあろうか。
そう、私は嫁子。
平凡な主婦が、今、立ち上がる。
頬に浮かぶそばかす。
すべては、愛する家族のためにやってきた成果ではなかったか。
いわば、勲章だ。
何を恐れることがあろうか。
そう、私は嫁子。
平凡な主婦が、今、立ち上がる。
185 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 11:31:32 ID:gnR4JT/9
プロジェクトエーックス！
186 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 12:01:19 ID:b7hX9VFS
風の中のスーバルー♪
【買い物、三度の食事の支度】
砂の中のギンガー♪
【洗濯、アイロン、掃除】
みんな何処へいーいたー♪
【何があってもやり通す】
【買い物、三度の食事の支度】
砂の中のギンガー♪
【洗濯、アイロン、掃除】
みんな何処へいーいたー♪
【何があってもやり通す】
187 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 12:06:55 ID:8ZgPhDGt
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1150362461/l50
朝日新聞グループが捏造、公正取引委員会が排除命令を出す
旦那にまがい物を食べさせちゃダメだよｗ
朝日新聞グループが捏造、公正取引委員会が排除命令を出す
旦那にまがい物を食べさせちゃダメだよｗ
ごめん、嫁美だった。
189 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 12:26:59 ID:zGBmYAME
糞舅のためにプレゼントを買わなければ・・嫁美は考えあぐねていた。
イオン サティ ダイエー イズミヤ どこに行くべきか・・。
それともすぐ近所にある リサイクルショップに行くか・・
絶対に百貨店では買いたくないのだ。 あの糞舅に高級なものを
贈っても違いが分からないのだから。
すると仲間の1人がつぶやくようにこう言った。
イオン サティ ダイエー イズミヤ どこに行くべきか・・。
それともすぐ近所にある リサイクルショップに行くか・・
絶対に百貨店では買いたくないのだ。 あの糞舅に高級なものを
贈っても違いが分からないのだから。
すると仲間の1人がつぶやくようにこう言った。
190 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 12:46:28 ID:sv7xjHsH
楽 天
191 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 12:55:27 ID:fL71giaM
楽天、楽天ですって？その言葉の意味を知るために、旅に出ることになろうとは、
その時の嫁美は知るよしもなかった・・・。
その時の嫁美は知るよしもなかった・・・。
では、具体的に何を・・・
ボーナス前の我が家の経済を思うと・・・
皆、頭をかかえた・・・
ボーナス前の我が家の経済を思うと・・・
皆、頭をかかえた・・・
193 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 13:11:07 ID:AQ8TvX4Z
メンバーの一人が小さな声で言った。
ラコス○のポロシャツはどうだろうか…。
ラコス○のポロシャツはどうだろうか…。
それだ…。
長いトンネルを抜け、久しぶりにみた太陽の光だった…。
長いトンネルを抜け、久しぶりにみた太陽の光だった…。
ふと、気がついた。
楽天なら、ポイントがたまってるはず。
確認しなくては。
それとも楽天プライズで何かゲットできるかもしれない。
時間が勝負だ。
気が急いた。
楽天なら、ポイントがたまってるはず。
確認しなくては。
それとも楽天プライズで何かゲットできるかもしれない。
時間が勝負だ。
気が急いた。
しかし、新たな問題が浮上した。
パスワードが、思い出せなかった。
パスワードが、思い出せなかった。
「パスワードをお忘れのお客様はこちらをクリックして下さい。」
の文字が目に入った。
の文字が目に入った。
198 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 13:55:00 ID:bLR/D6Y8
助 か っ た
199 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 14:01:30 ID:zGBmYAME
まて 今注文して日曜日に間に合うのか？
日曜日の朝 早くから姑宅に行くとゆうのに・・。
嫁美は 躊躇してしまった。 やはりリサイクルショップしかないのか？？？
皆 頭をかかえた。
日曜日の朝 早くから姑宅に行くとゆうのに・・。
嫁美は 躊躇してしまった。 やはりリサイクルショップしかないのか？？？
皆 頭をかかえた。
視点を変えてみませんか？
仲間の一人が声をあげた。
｢一度洋服からはなれましょう｣
｢お酒…ワインなんかどうでしょう？｣
仲間の一人が声をあげた。
｢一度洋服からはなれましょう｣
｢お酒…ワインなんかどうでしょう？｣
201 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 14:07:52 ID:zGBmYAME
お酒 お酒ですって？糞舅はアルコールが飲めないはず。
又 プロジェクトは 暗礁に乗り上げてしまった。
又 プロジェクトは 暗礁に乗り上げてしまった。
ふと、外を見た。
雨が上がっている。
晴れそうだ。
そろそろ夏、、、か。
夏用のパジャマはどうだろう。
ふと心に声がした。
雨が上がっている。
晴れそうだ。
そろそろ夏、、、か。
夏用のパジャマはどうだろう。
ふと心に声がした。
「もう一回、基本に立ち戻ろう」
嫁美は挫けなかった。
嫁美は挫けなかった。
基本・・・嫁美の脳裏に浮かんだのは幼い日の思い出であった。
「か、肩たたき券？！」
「か、肩たたき券？！」
205 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 14:20:09 ID:LqFFVUY1
平成十八年六月。
大雨に悩まされた日本列島。
そこには舅の贈り物を考える熱き勇者がいた。
大雨に悩まされた日本列島。
そこには舅の贈り物を考える熱き勇者がいた。
206 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 14:23:35 ID:bLR/D6Y8
「肩たたき・・・・・」
糞舅に触れる！？ハゲた後頭部が目の前に・・・！加齢臭が・・・
できるのか？ 本当に実行できるのか！？
糞舅に触れる！？ハゲた後頭部が目の前に・・・！加齢臭が・・・
できるのか？ 本当に実行できるのか！？
207 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 14:26:00 ID:sv7xjHsH
もう、だめだと思った
その時
その時
甚平・・・
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＼ ヽ ／ ／
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「舅・姑に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める父の日」
♪すなのなかのぎんがー♪
210 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 15:05:37 ID:zGBmYAME
甚平・・・ 仲間の1人からの提案だった。
だが嫁美は思い出したのだ。去年も一昨年も甚平を贈った事を。
糞舅はかれこれ５着は持っているはずである。
プロジェクトは一向に前に進まないのだった。
だが嫁美は思い出したのだ。去年も一昨年も甚平を贈った事を。
糞舅はかれこれ５着は持っているはずである。
プロジェクトは一向に前に進まないのだった。
そんな暗闇の中、仲間が言った。
消え物が、一番良い
消え物が、一番良い
却下覚悟で意表をつくプレゼント案が出された。
・スタジオパークからこんにちはで熱唱する河村隆一のビデオ
・河村隆一カバアルバム 試聴→ttp://columbia.jp/kawamura/disc.html
笑劇（衝撃）をウケル歌声だった。
・スタジオパークからこんにちはで熱唱する河村隆一のビデオ
・河村隆一カバアルバム 試聴→ttp://columbia.jp/kawamura/disc.html
笑劇（衝撃）をウケル歌声だった。
河村隆一・・・・
そんなものを贈って喜ばれるだろうか。
仲間のヒントに首をかしげる嫁美だった。
そんなものを贈って喜ばれるだろうか。
仲間のヒントに首をかしげる嫁美だった。
嫁美が首をかしげるのも無理はなかった。
舅にこんなものを贈れば嫁達の首が危険だ。
案を練り直そう。
舅にこんなものを贈れば嫁達の首が危険だ。
案を練り直そう。
確かに意表はついている。
河村隆一
しかし爆笑すると、生死にかかわる年齢まで舅は達している。
危険だ。
心の奥の暗闇の願いを達成しては、いけないのである。
正気に戻った。
却下
河村隆一
しかし爆笑すると、生死にかかわる年齢まで舅は達している。
危険だ。
心の奥の暗闇の願いを達成しては、いけないのである。
正気に戻った。
却下
と、皆諦めかけたその時、仲間の一人が声を上げた。
河村…カワムラ…カワ…カワ…カワナカ…
「川中美幸のカセットはどうだろうか。」
河村…カワムラ…カワ…カワ…カワナカ…
「川中美幸のカセットはどうだろうか。」
217 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 15:36:02 ID:zGBmYAME
川中美幸・・ 目から うろ
いやちょっとまて いっその事、生死にかかわっていいのではないか？
嫁美に悪魔のささやきが聞こえた。
いやちょっとまて いっその事、生死にかかわっていいのではないか？
嫁美に悪魔のささやきが聞こえた。
218 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 15:43:45 ID:czt8Gd4/
川中みゆき？
いや、五代夏子や藤あやこの方が好みではないのか？
もしかしたら都はるみや天童よしみかも…
その時、紅白歌合戦で毎年何人かはいる見知らぬ演歌歌手を思い出した
いや、五代夏子や藤あやこの方が好みではないのか？
もしかしたら都はるみや天童よしみかも…
その時、紅白歌合戦で毎年何人かはいる見知らぬ演歌歌手を思い出した
219 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 15:44:42 ID:fL71giaM
たとえば、トリカブトの鉢植えを贈るとしよう。この植物の根をするつぶして
飲むと、バイアグラと同じ効果が現れるそうです。などといってみては？
飲むと、バイアグラと同じ効果が現れるそうです。などといってみては？
220 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 15:46:41 ID:gnR4JT/9
・・・・ﾃﾗﾊﾞﾛｽ・・・
そんな言葉がメンバーの頭によぎったであろう。
しかし笑いをとっている時間はない。
父の日は明後日なのだ。
そんな言葉がメンバーの頭によぎったであろう。
しかし笑いをとっている時間はない。
父の日は明後日なのだ。
それは、犯罪だ
危険は回避しなければならない。
それが心の奥底の望みであっても、きちんとこの世を満足させてやって、
大往生させてこそだ。
それがプロフェッショナルな主婦ではないのか？
さぁ、父の日に満足させてやろうじゃないか。
それが心の奥底の望みであっても、きちんとこの世を満足させてやって、
大往生させてこそだ。
それがプロフェッショナルな主婦ではないのか？
さぁ、父の日に満足させてやろうじゃないか。
素晴らしい！
メンバーから拍手が沸き起こった！
メンバーから拍手が沸き起こった！
224 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 16:06:00 ID:zGBmYAME
そうよ そうだわ 糞舅に ぶっ殺したい憎悪の感情があっても
きちんとこの世を満足させてやって、
大往生させてこそ それがプロフェッショナルな主婦なのよ。
やっと 嫁美は正気にもどった。
そして思い出したのだ。先月母の日の姑へのプレゼントを。
真っ赤なベティブープのTシャツだった。あれの色違いのブルーなんてどうかしら？
だが 仲間の1人が叫ぶようにこう言った。
きちんとこの世を満足させてやって、
大往生させてこそ それがプロフェッショナルな主婦なのよ。
やっと 嫁美は正気にもどった。
そして思い出したのだ。先月母の日の姑へのプレゼントを。
真っ赤なベティブープのTシャツだった。あれの色違いのブルーなんてどうかしら？
だが 仲間の1人が叫ぶようにこう言った。
舅・姑のペアルックですか…
絶句したまま、次の言葉を言えなかった。
そこにいる誰もが、脳内に浮かんだペアルックのTシャツ姿の
舅・姑イメージ画像を、
あぼーん
するのに必死だった。
絶句したまま、次の言葉を言えなかった。
そこにいる誰もが、脳内に浮かんだペアルックのTシャツ姿の
舅・姑イメージ画像を、
あぼーん
するのに必死だった。
「おまえらはどうなんだ！！」
突然リーダーが怒鳴った。
温故知新。
新しいものを考えるより、
仲間の誰かが過去に成功したものをなぞったら
それは決して危険な賭ではない。
「さあみんないうんだ。
去年の父の日自分が贈った贈り物を。」
リーダーの声に一人ずつが答えた。
突然リーダーが怒鳴った。
温故知新。
新しいものを考えるより、
仲間の誰かが過去に成功したものをなぞったら
それは決して危険な賭ではない。
「さあみんないうんだ。
去年の父の日自分が贈った贈り物を。」
リーダーの声に一人ずつが答えた。
しまった…
姑用の母の日に、ネグリジェでも贈っておけばよかった
そうすれば、父の日に「軽くエロ」も許されたであろうに
先見の明が無い自分に
腹を立てた
姑用の母の日に、ネグリジェでも贈っておけばよかった
そうすれば、父の日に「軽くエロ」も許されたであろうに
先見の明が無い自分に
腹を立てた
メンバー１
母の日父の日誕生日クリスマスお中元お歳暮銀婚式の全てをあわせて
マッサージチェア
来年の予定はありません
母の日父の日誕生日クリスマスお中元お歳暮銀婚式の全てをあわせて
マッサージチェア
来年の予定はありません
229 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 17:14:15 ID:Afcp7Vmn
その頃、やたらと箱と瓶だけは豪華なコニャックを送る事に成功したメンバーの一人が、気が抜けたようにデパ地下のベンチに座り込んでいた。
怪我で入院中の実父には、まだ何も考えられない･････
怪我で入院中の実父には、まだ何も考えられない･････
230 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 17:23:15 ID:SwE8LUaf
パジャマはどうだろう？
231 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 17:24:00 ID:zGBmYAME
にゅ 入院・・・ 何時の間に入院していたんだ・・。
又 嫁美に悪魔のささやきが聞こえた。
入院中ならば 医療ミスに見せかけてヌｯ殺せるのではないか・・。
だが仲間の この一言で思いとどまったのだった。
又 嫁美に悪魔のささやきが聞こえた。
入院中ならば 医療ミスに見せかけてヌｯ殺せるのではないか・・。
だが仲間の この一言で思いとどまったのだった。
メンバー２
毎年父の日には義妹一家と合同で食事会をし義両親を招待しています。
昨年はこじゃれたイタリアンでした。
今年は和食の予定です。
毎年父の日には義妹一家と合同で食事会をし義両親を招待しています。
昨年はこじゃれたイタリアンでした。
今年は和食の予定です。
メンバー３
母の日に「カーネーションやだ」とぬかした母にカラーの鉢植えを贈ったのと
色違いのカラーの鉢植え。
何を贈っても着たり使ったりした試しが無い為困った上のチョイス。
母の日に「カーネーションやだ」とぬかした母にカラーの鉢植えを贈ったのと
色違いのカラーの鉢植え。
何を贈っても着たり使ったりした試しが無い為困った上のチョイス。
メンバー4が言う
このメンバーではダメだ。新しいメンバーで構成しなおさないと。
このメンバーではダメだ。新しいメンバーで構成しなおさないと。
プロジェクトは 四たび暗礁に乗り上げた……
プロジェクト エーックス！！
プロジェクト エーックス！！
「そうだ」
今まで何一つ意見も出さず、ただ静観していただけのメンバーが
突然こう提案した。
「父の日に贈り物、という発想からして陳腐だ」
「父の日だからこそ、できることがあったではないか」
「お義父さんの手料理が食べたい」
そう、ウトはその昔、帝国ホテルのシェフだったのだ・・・。
今まで何一つ意見も出さず、ただ静観していただけのメンバーが
突然こう提案した。
「父の日に贈り物、という発想からして陳腐だ」
「父の日だからこそ、できることがあったではないか」
「お義父さんの手料理が食べたい」
そう、ウトはその昔、帝国ホテルのシェフだったのだ・・・。
それは、どうだろう。
一見陳腐にみえるものにこそ、答えはあるのではないだろうか…
もう相手が喜ぶか、使うかは、どうでもいい気もする。
とりあえず、心を形にしてみればいいのである。
自分が贈りたい物を贈ればいいのである。
一見陳腐にみえるものにこそ、答えはあるのではないだろうか…
もう相手が喜ぶか、使うかは、どうでもいい気もする。
とりあえず、心を形にしてみればいいのである。
自分が贈りたい物を贈ればいいのである。
その時、誰かが叫んだ
もうさ、靴下でいいじゃん。３足千円の。
父の日までは、ほぼ一日しかないことへの焦りや葛藤から、
投げやりになる仲間。
そんな時…
もうさ、靴下でいいじゃん。３足千円の。
父の日までは、ほぼ一日しかないことへの焦りや葛藤から、
投げやりになる仲間。
そんな時…
239 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 18:52:22 ID:iX45C6z+
ここで全てを覆す驚愕の事実に気づかされた。
今日は午前中網戸をベランダに倒しただけで
何も家事をしていないではないか。
既に辺りは薄暗い。
もう父の日は忘れよう。
そう原点に戻るのだ。
まずは倒しておいた網戸をゆっくりと元に戻した。
今日は午前中網戸をベランダに倒しただけで
何も家事をしていないではないか。
既に辺りは薄暗い。
もう父の日は忘れよう。
そう原点に戻るのだ。
まずは倒しておいた網戸をゆっくりと元に戻した。
「みんな、焦るな！」
リーダーの声がした。
「今はみんなが苦しい時だと思う。でもそんな時にこそ大事な事があるんじゃないか？」
「誰もが迷っているんだよ、、、今は」
涙が流れた。
リーダーの声がした。
「今はみんなが苦しい時だと思う。でもそんな時にこそ大事な事があるんじゃないか？」
「誰もが迷っているんだよ、、、今は」
涙が流れた。
241 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 19:22:27 ID:fL71giaM
感動で胸がいっぱいになる。ようやく心が落ち着き、ゆっくりと考える時間が
できた。
さて、何にしよう・・・。
できた。
さて、何にしよう・・・。
そう、父の日。
感謝をこめる日。
基本に立ち返って考えてみよう。
義父である。
オットーの父なのだ。
簡単なことに気がつかなかった。
オットーに決めさせよう。
感謝をこめる日。
基本に立ち返って考えてみよう。
義父である。
オットーの父なのだ。
簡単なことに気がつかなかった。
オットーに決めさせよう。
243 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 19:45:01 ID:D11Gqcor
するとオットーが 結局 お金でいいんじゃねぇーの？
とぶっきらぼうに こう言い放った。
まさに 目からうろこ だった。
一時はベティブープのTシャツに心は傾いたが
やはりこれを貰って 嬉しくないはずがない。
嫁美は心を決めた。
とぶっきらぼうに こう言い放った。
まさに 目からうろこ だった。
一時はベティブープのTシャツに心は傾いたが
やはりこれを貰って 嬉しくないはずがない。
嫁美は心を決めた。
メンバーが言う。
「じゃぁ、いくらにする？」
「じゃぁ、いくらにする？」
父の日のプレゼントという難題が片づき、
皆が安堵のため息をついたまさにその時、
新たな問題が発生したのである。
リーダーの目から一筋の涙がこぼれた。
皆が安堵のため息をついたまさにその時、
新たな問題が発生したのである。
リーダーの目から一筋の涙がこぼれた。
246 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 20:05:26 ID:1C8ahPO9
毎日の家事の積み重ね。
これこそ、1番大切な事である。
まずは夕飯・風呂である。
これこそ、1番大切な事である。
まずは夕飯・風呂である。
「まず現金にするか、ＶＩＳＡ券にするか・・・だ。」
メンバーからつぶやきの声がもれた。
メンバーからつぶやきの声がもれた。
誰もが固唾をのんで見守る中それは静かに開封された。
そう、まさにその時を待っていたかのように。
財布が開いた。
誰もが
息を呑んだ。
そう、まさにその時を待っていたかのように。
財布が開いた。
誰もが
息を呑んだ。
249 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 20:28:49 ID:iX45C6z+
その時だった。
「ただいまー」
思いもかけない出来事だった。
オットーが帰宅したのだ。
今日一日何をしていたのだろう。
父の日のことで頭がいっぱいで
晩御飯の支度を一切していなかったのだ。
専業主婦・・・
この肩書きが恥ずかしくさえあった。
もう駄目だ。
「ただいまー」
思いもかけない出来事だった。
オットーが帰宅したのだ。
今日一日何をしていたのだろう。
父の日のことで頭がいっぱいで
晩御飯の支度を一切していなかったのだ。
専業主婦・・・
この肩書きが恥ずかしくさえあった。
もう駄目だ。
250 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 20:31:41 ID:fL71giaM
ごめんなさい。小さくつぶやいてオットーを見上げる。
彼は怒っているだろうか、私にあきれただろうか。どうしたらいいのだ。
彼は怒っているだろうか、私にあきれただろうか。どうしたらいいのだ。
具合が悪いふりをした。
「どうしたんだい？」
いつにもまして優しいオットーの問いかけに
嫁子はただ涙を流すしかなかった。
「あ、あなた・・実は」
いつにもまして優しいオットーの問いかけに
嫁子はただ涙を流すしかなかった。
「あ、あなた・・実は」
「赤ちゃんができたみたいなの・・・」
オットーは「まっ、まさかっ子供ができたのか？」ととんでもない勘違い
をしてしまったようだ。ど・どうしよう・・・プロジェクトが進まなかった
だけだと余計言いにくくなったしまった。
をしてしまったようだ。ど・どうしよう・・・プロジェクトが進まなかった
だけだと余計言いにくくなったしまった。
「孫の誕生なんて、父の日のいいプレゼントだ」
夫が言った。
夫が言った。
「違う」
たった一言が、言えなかった。
たった一言が、言えなかった。
257 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 21:45:23 ID:D11Gqcor
だが嫁美は勇気を振り絞って言った。
お義父様と お義母様に赤ちゃんができたの・・・・
オットーは膝から崩れ落ちたのだった。
お義父様と お義母様に赤ちゃんができたの・・・・
オットーは膝から崩れ落ちたのだった。
「お前、具合悪くて寝てたんだろ？
そのとき見た夢だよ！な、横になってていいから・・・
ご飯作るよ、気にスンナ！」
そのとき見た夢だよ！な、横になってていいから・・・
ご飯作るよ、気にスンナ！」
「本当なの、オットーにも妹か弟ができるのよ！」
オットーの目から何かが落ちた
うろこだった
オットーの目から何かが落ちた
うろこだった
260 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 22:12:57 ID:6FQe2qY7
「ちょっとよろしいですか～」
なぜか富豪刑事が口をはさんだ。
「プロジェクトXは買い取りました」
「普通の人たちの普通の話がしたいんです。」
「姑が妊娠とか、舅を殺害とかDQNみたいな事はやめていただけます？」
なぜか富豪刑事が口をはさんだ。
「プロジェクトXは買い取りました」
「普通の人たちの普通の話がしたいんです。」
「姑が妊娠とか、舅を殺害とかDQNみたいな事はやめていただけます？」
期限が刻一刻と迫っていく。
もう一刻も猶予はない。
くだらない妄想で遊んでいる時間は残されていないのだ。
もう一刻も猶予はない。
くだらない妄想で遊んでいる時間は残されていないのだ。
プロジェクトＸを買い取る？
大変だ、一大事ではないか！
そうだ、リーダー！リーダーを呼ばなければ！
しかし今どこにいるのか、それさえも分からなかった・・。
大変だ、一大事ではないか！
そうだ、リーダー！リーダーを呼ばなければ！
しかし今どこにいるのか、それさえも分からなかった・・。
富豪刑事ありがとう。
嫁美は、心から感謝した。
そして思い出した、そうだ！娘の上履きを洗わなければ・・・
嫁美は、心から感謝した。
そして思い出した、そうだ！娘の上履きを洗わなければ・・・
今までのあらすじ
嫁子： 千葉県のほのぼのとした郊外に住む。
息子はこども会に所属
近所の７－１１は１１時に閉店
料理が苦手
父の日問題の最中に妊娠が発覚する。
嫁美：都内マンション住み
中学生の娘あり。
父の日問題にパニックになり、姑妊娠と口走る。
嫁子： 千葉県のほのぼのとした郊外に住む。
息子はこども会に所属
近所の７－１１は１１時に閉店
料理が苦手
父の日問題の最中に妊娠が発覚する。
嫁美：都内マンション住み
中学生の娘あり。
父の日問題にパニックになり、姑妊娠と口走る。
娘の上履きと、舅へのプレゼント。
どちらを優先するか、考えるまでも、なかった。
「とにかく手を動かそう」
嫁美は、ズックリンを取り出した。
どちらを優先するか、考えるまでも、なかった。
「とにかく手を動かそう」
嫁美は、ズックリンを取り出した。
その時、突然居間の電話が鳴った
日本中がワールドカップドイツ大会に沸く中、平塚で一つの物語が始まっていた。
妻子…平塚で一番の良妻賢母と言われていた。
梅雨のある日、一通の手紙が届いた。
【旦那さん、浮気してますよ】
妻子は目を疑った…。
妻子…平塚で一番の良妻賢母と言われていた。
梅雨のある日、一通の手紙が届いた。
【旦那さん、浮気してますよ】
妻子は目を疑った…。
富豪刑事「ちょっとよろしいですか～」
「妻子さん、そのようなドラマチックな話は、みのさんに電話していただけますか？」
「プロジェクトXはドラマでなくドキュメントなんです。
あくまでも普通の人の普通の家事の話なんですぅ～」
「妻子さん、そのようなドラマチックな話は、みのさんに電話していただけますか？」
「プロジェクトXはドラマでなくドキュメントなんです。
あくまでも普通の人の普通の家事の話なんですぅ～」
嫁子のオットーは電話にでた。
「あぁ。嫁子は具合よくないから、俺だけで行くよ。
」
電話を切ったあと嫁子にオットーは言った
「何も心配する事はない」
「あぁ。嫁子は具合よくないから、俺だけで行くよ。
」
電話を切ったあと嫁子にオットーは言った
「何も心配する事はない」
一筋の光が見えた！その瞬間だった。
上履きを洗いながら、長年抱き続けてきたある疑問が嫁美の口からこぼれた。
「上履きって毎週洗わなきゃいけないの？」
「隔週ではだめなのかしら？・・・」
嫁美の表情は、暗かった。
「上履きって毎週洗わなきゃいけないの？」
「隔週ではだめなのかしら？・・・」
嫁美の表情は、暗かった。
仲間のひとりが言った
「毎週でなくていいと思います。
ただ、色々あってどうしても洗えない日がでてきます。
3週間洗えないのはキツイ。
だから洗える時は洗いませんか？」
「毎週でなくていいと思います。
ただ、色々あってどうしても洗えない日がでてきます。
3週間洗えないのはキツイ。
だから洗える時は洗いませんか？」
273 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 23:06:39 ID:iX45C6z+
反論する術もなかった。
仲間の言うとおりだ。
洗える時は洗おう。
今までだって毎週洗っていたではないか。
何を考えていたんだ。
もう嫁美に迷いはなかった。
新たな一歩を踏み出した一瞬であった。
仲間の言うとおりだ。
洗える時は洗おう。
今までだって毎週洗っていたではないか。
何を考えていたんだ。
もう嫁美に迷いはなかった。
新たな一歩を踏み出した一瞬であった。
別の仲間も言った。
上履きのゴムの部分には、ﾒﾗﾐﾝｽﾎﾟﾝｼﾞが有効です。
上履きのゴムの部分には、ﾒﾗﾐﾝｽﾎﾟﾝｼﾞが有効です。
こうして一つ一つ家事というプロジェクトを解決していくが、
一番、考慮しなければならない案件が残っていた。
そう、父の日はもうあと２日。
他の事を考えている余裕はない。
とにかく予算を決めにかからなければ････
一番、考慮しなければならない案件が残っていた。
そう、父の日はもうあと２日。
他の事を考えている余裕はない。
とにかく予算を決めにかからなければ････
虎屋でいい。もう羊羹でいい。
そして上履きも洗濯機だ。そうだ。それでいこう。
そして上履きも洗濯機だ。そうだ。それでいこう。
嫁美の心臓が高鳴った、メラニンスポンジ？
仲間たちに問いかけた・・・メラニンスポンジとは？
嫁美は、自分の無知を恥じた。
仲間たちに問いかけた・・・メラニンスポンジとは？
嫁美は、自分の無知を恥じた。
278 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 23:18:53 ID:hdLdS8aY
仲間のひとりが言った。
「私は5千円くらいが妥当かと思います。
それまでの1年間に舅からｺﾞﾁとかあれば、1万円にします」
「私は5千円くらいが妥当かと思います。
それまでの1年間に舅からｺﾞﾁとかあれば、1万円にします」
279 ：可愛い奥様：2006/06/16(金) 23:22:21 ID:hdLdS8aY
ズックリンは洗ったあとの手の臭いが気になる
この部分をなんとか改善できないものか
メンバー達は夜通し上履きを洗った、洗った、洗った・・・
そこで彼らが見たものは？！
この部分をなんとか改善できないものか
メンバー達は夜通し上履きを洗った、洗った、洗った・・・
そこで彼らが見たものは？！
>>279
ああ！あの白いスポンジ・・・コップ洗う時しか使ってなかったけど今度やってみます。
ありがとう。
最初、足の甲の部分にあるゴムの事かと勘違いしてて・・メラニン？とかやっちゃった。恥
嫁美の心が久しぶりに晴れた。
ああ！あの白いスポンジ・・・コップ洗う時しか使ってなかったけど今度やってみます。
ありがとう。
最初、足の甲の部分にあるゴムの事かと勘違いしてて・・メラニン？とかやっちゃった。恥
嫁美の心が久しぶりに晴れた。
ふと、その時、あるメンバーが昔のことを思い出していた。
中学時代の部活のある先輩の上履きがいつも真っ白で綺麗だったのだ。
彼女は言っていた「ブラシで洗ったりするの面倒くさいから、いつも洗濯機で洗ってるの」
はっとした・・・
中学時代の部活のある先輩の上履きがいつも真っ白で綺麗だったのだ。
彼女は言っていた「ブラシで洗ったりするの面倒くさいから、いつも洗濯機で洗ってるの」
はっとした・・・
あるメンバーは言った
スニーカー専用の洗濯機は用意できないだろう。
普通の洗濯物とスニーカーを同じ洗濯機で洗えない
スニーカー専用の洗濯機は用意できないだろう。
普通の洗濯物とスニーカーを同じ洗濯機で洗えない
そうだ！家中のスリッパとキッチンマットと玄関マットと
バスマット・・・これに上履きを加えて洗濯機で洗えばいいんだ！
名案だった。涙がこぼれた。
バスマット・・・これに上履きを加えて洗濯機で洗えばいいんだ！
名案だった。涙がこぼれた。
しかし、こんな深夜に洗濯機をガタゴトいわす訳にはいかない・・・
途方にくれた。
途方にくれた。
しかしよくよく考えてみると、毎日毎日深夜に洗濯してるわけではないし、
今日は非常事態だし、今日一回だけだからいいかなぁ～と思い直し、
迷いながらも洗濯機のスイッチを押した。
今日は非常事態だし、今日一回だけだからいいかなぁ～と思い直し、
迷いながらも洗濯機のスイッチを押した。
それから５分後の事だった。
禿しくマンションのドアを叩く音。
覗き穴から下の階に住む男が凄い形相で立っているのが見えた。。
禿しくマンションのドアを叩く音。
覗き穴から下の階に住む男が凄い形相で立っているのが見えた。。
288 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 00:53:55 ID:BM12AYCE
ど ど どうするべきか・・？
皆 恐怖におののいていた。
皆 恐怖におののいていた。
事態は深刻だった．．．．．。
いいようのない絶望感が襲った
「もうダメだ」
いいようのない絶望感が襲った
「もうダメだ」
ドア越しに立つ男の存在感に圧倒されながら嫁美は問うた。
「ど、、、どちらさまですか？」
言いようのない空気が流れる。
「ど、、、どちらさまですか？」
言いようのない空気が流れる。
「下の同サロですけどぉ」男の声はやはり不機嫌だ。花柄パジャマのバラがやけに鮮やかだ。ウワサでは男は、「お妾さん」らしい。
・・・というのは妄想で、のぞき穴から覗いても外には誰もいなかった。
でも、外の音は鳴り止まない。
思い切ってドアを開けてみた。
先週から放置していた生協の配達箱が無残に転がっていた。
転がっていく発泡スチロール箱を追いかけながら
「これからは邪魔でも室内に保管しよう」
嫁美は心に固く誓った。
皆 安堵した。
でも、外の音は鳴り止まない。
思い切ってドアを開けてみた。
先週から放置していた生協の配達箱が無残に転がっていた。
転がっていく発泡スチロール箱を追いかけながら
「これからは邪魔でも室内に保管しよう」
嫁美は心に固く誓った。
皆 安堵した。
そうだ。そういえば早く生協に注文するものをまとめておかなければいけなかったんだ。
早速ＰＣを繋ぎ、
【co-op】生協に加入している奥様【19】を開く準備をした。
すると、いつもとは何か違うことに気が付いた。
早速ＰＣを繋ぎ、
【co-op】生協に加入している奥様【19】を開く準備をした。
すると、いつもとは何か違うことに気が付いた。
鬼女板に見かけないスレが立っている。
■■プロジェクトＸ風に家事を語る■■ だった。
最新の５０レスもまともに読まないうちに、
『なんだこの糞スレ』と嫁子は呟いた。
終了のＡＡを探した。
こういう意味のないスレッドはＤＡＴ行きにすべきなのだ。
しかし、そこで仲間が叫んだ。
■■プロジェクトＸ風に家事を語る■■ だった。
最新の５０レスもまともに読まないうちに、
『なんだこの糞スレ』と嫁子は呟いた。
終了のＡＡを探した。
こういう意味のないスレッドはＤＡＴ行きにすべきなのだ。
しかし、そこで仲間が叫んだ。
半年ROMってからにしろ、と。
もっともな意見だった。
更に、
反射神経的に書き込むのはﾁｭﾌﾟがやることだ、と激しく抗議する仲間もいた。
ＡＡを探した自分を嫁子は深く恥じた。
もっともな意見だった。
更に、
反射神経的に書き込むのはﾁｭﾌﾟがやることだ、と激しく抗議する仲間もいた。
ＡＡを探した自分を嫁子は深く恥じた。
国井雅比古；
「その、その時嫁子さんに忠告したのには、かなり勇気がいることではなかったですか」
仲間Ａ：「ええ、何しろ嫁子さん自身が気が付かなくてはいけないことでしたから、
口を出すのはかなりの勇気がいりました」
膳場貴子：「やはりリスクを犯してまでも、止めたかった、と。」
仲間Ｂ：「そうですね。自分の場合、最低でも最新50レスは読んでから書き込むので、
ちょっとしたところで空気の嫁ない人だったんですよ、嫁子さんは。」
「その、その時嫁子さんに忠告したのには、かなり勇気がいることではなかったですか」
仲間Ａ：「ええ、何しろ嫁子さん自身が気が付かなくてはいけないことでしたから、
口を出すのはかなりの勇気がいりました」
膳場貴子：「やはりリスクを犯してまでも、止めたかった、と。」
仲間Ｂ：「そうですね。自分の場合、最低でも最新50レスは読んでから書き込むので、
ちょっとしたところで空気の嫁ない人だったんですよ、嫁子さんは。」
297 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 05:52:59 ID:Kgj8zLa2
「なんだ糞ｽﾚ」
これは、他のｽﾚに向けられるべきの言葉だった。
vipperのたてたｽﾚ、明らかに重複ｽﾚが乱立していた。
ﾛｰｶﾙﾙｰﾙにきちんと則してるこのｽﾚに対して、明らかにその言葉は中傷であった。
これは、他のｽﾚに向けられるべきの言葉だった。
vipperのたてたｽﾚ、明らかに重複ｽﾚが乱立していた。
ﾛｰｶﾙﾙｰﾙにきちんと則してるこのｽﾚに対して、明らかにその言葉は中傷であった。
その時リーダーが言った。
みんな煽りに釣られてはいけない。
嫁子のレスをもう一度読んでみよう。
｢糞スレ｣と叫びつつも、プロジェクト口調だ。
嫁子は、仲間に入りたがっている。
もしかしたら、流行のツンデレかもしれない。
それに組織はイエスマンばかりでは伸びないものだ。
嫁子をプロジェクトに迎えよう
みんな煽りに釣られてはいけない。
嫁子のレスをもう一度読んでみよう。
｢糞スレ｣と叫びつつも、プロジェクト口調だ。
嫁子は、仲間に入りたがっている。
もしかしたら、流行のツンデレかもしれない。
それに組織はイエスマンばかりでは伸びないものだ。
嫁子をプロジェクトに迎えよう
「vipper」
この言葉で「ジッパー」を連想したメンバーがいた。
そうだ、壊れていたジッパーを直さなくては
カタカタカタ、、、
ミシンのリズムに合わせ、お口のラジオ体操 早口言葉を唱える。
Peter Piper picked a peck of pickled peppers.
Did Peter Piper pick a peck of pickled peppers?
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
where's the peck of pickled peppers Peter Piper picked?
私、空気嫁ないメンバーの新たな朝のはじまりであった。
この言葉で「ジッパー」を連想したメンバーがいた。
そうだ、壊れていたジッパーを直さなくては
カタカタカタ、、、
ミシンのリズムに合わせ、お口のラジオ体操 早口言葉を唱える。
Peter Piper picked a peck of pickled peppers.
Did Peter Piper pick a peck of pickled peppers?
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
where's the peck of pickled peppers Peter Piper picked?
私、空気嫁ないメンバーの新たな朝のはじまりであった。
空気嫁はリーダーに従い歓迎の垂れ幕をミシンで縫った。
！ウェルカム ニューメンバー糞嫁子 歓迎！
普通「糞」はいらん、しかしそれが空気嫁の愛情表現であった。
！ウェルカム ニューメンバー糞嫁子 歓迎！
普通「糞」はいらん、しかしそれが空気嫁の愛情表現であった。
301 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 09:55:43 ID:bk1JxO7W
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める家の中の問題」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「素人、vipperの妨害」
「無知がゆえの過ち」
♪みおくーられることもなくー♪
「内部に沸き起こる確執」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
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挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める家の中の問題」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「素人、vipperの妨害」
「無知がゆえの過ち」
♪みおくーられることもなくー♪
「内部に沸き起こる確執」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
302 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 09:57:32 ID:6FJBnKwG
爆笑！
303 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 16:47:09 ID:BdvCxvy5
土曜日なのに昼間に娘の中学の懇親会があり、疲れ果てる嫁美
リアル仕切りﾁｭﾌﾟにﾍﾄﾍﾄになっていた。
ﾍﾄﾍﾄになっても家事は待ってくれない。
また夕飯の支度だ
リアル仕切りﾁｭﾌﾟにﾍﾄﾍﾄになっていた。
ﾍﾄﾍﾄになっても家事は待ってくれない。
また夕飯の支度だ
その時だった。
一本の電話の音が部屋の中に響いた。
夫からだった。
一本の電話の音が部屋の中に響いた。
夫からだった。
「嫁実？俺だけど、今から同僚４にん連れて帰るから。
いや～断ったんだけど どうしても奥さんの手料理食べたいって
言うからさ～ ﾃﾍﾍ
簡単なものでいいよ。」
いや～断ったんだけど どうしても奥さんの手料理食べたいって
言うからさ～ ﾃﾍﾍ
簡単なものでいいよ。」
衝撃が、
走った。
走った。
簡単なものとはなんだ。
切っただけの冷や奴か。
買ってきただけの焼き鳥か。
高級感を出すには瓶の蓋あけただけのキャビアか。
嫁美にはそれ以上の手間のかかるものは
全て複雑なものになってしまうというのに。
切っただけの冷や奴か。
買ってきただけの焼き鳥か。
高級感を出すには瓶の蓋あけただけのキャビアか。
嫁美にはそれ以上の手間のかかるものは
全て複雑なものになってしまうというのに。
308 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 17:08:04 ID:O/F4U5t9
嫁美の中に、冷蔵庫の品々が浮かぶ。卵、ねぎ、賞味期限の切れたハム・・・。
頭を抱え、その場にうずくまった。
頭を抱え、その場にうずくまった。
と、そのときであった
「この材料で何を作れって言うの・・」
先ほどの夫からの電話に出てしまった自分を嫁美は悔やんだ。
今から買い物へ行くべきか。一人失意のなか悩む嫁美。
しかし、夫の帰宅時間は着々と迫っているのだった。
先ほどの夫からの電話に出てしまった自分を嫁美は悔やんだ。
今から買い物へ行くべきか。一人失意のなか悩む嫁美。
しかし、夫の帰宅時間は着々と迫っているのだった。
その時、チャイムの音が響いた。
メンバーの一人である、隣人 嫁香の来訪であった。
「から揚げ、作りすぎちゃって。良かったら食べて。」
メンバーの一人である、隣人 嫁香の来訪であった。
「から揚げ、作りすぎちゃって。良かったら食べて。」
「このスレはおもしろすぎる」
通りすがりの嫁乃もおもわず足をとめた。
通りすがりの嫁乃もおもわず足をとめた。
313 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 17:32:47 ID:z6DzDR3S
奇 跡 が 起 き た。
おかずを作りすぎたからと言って、隣に持っていく等という事が
今の日本で、あるのであろうか？
それはまさに奇跡だった。
しかし、「他人の手作り」拒否反応が走った。
今の日本で、あるのであろうか？
それはまさに奇跡だった。
しかし、「他人の手作り」拒否反応が走った。
汚部屋に住んでいる嫁香の手料理は、
不味いのだ。
不味いのだ。
倒れこんだ拍子に
今朝の日経プラスが目に留まった。
冷凍食品アレンジ
その手があった。
不味く不潔な嫁香のから揚げだって、酢豚に変身させれば…！
加熱殺菌、そして甘酢で…！
専業主婦としての意地と誇りが
花開いた瞬間であった
今朝の日経プラスが目に留まった。
冷凍食品アレンジ
その手があった。
不味く不潔な嫁香のから揚げだって、酢豚に変身させれば…！
加熱殺菌、そして甘酢で…！
専業主婦としての意地と誇りが
花開いた瞬間であった
しかし、嬉しさもつかの間のことだった。
にんじん・ピーマン
このような時に限って冷蔵庫に在庫がない。
頭を抱える嫁美・・。
にんじん・ピーマン
このような時に限って冷蔵庫に在庫がない。
頭を抱える嫁美・・。
日頃使わない頭をフル回転させる・・・・
近所に何があっただろうか・・・・
ふと角にあったオリジン弁当を思い出した。
しかしオリジン弁当の総菜は高い！
だが家にある物で飾れば見栄えがするかもしれない。
財布を覗く・・・・・
明日は父の日だ・・・・
どうすれば・・・・
近所に何があっただろうか・・・・
ふと角にあったオリジン弁当を思い出した。
しかしオリジン弁当の総菜は高い！
だが家にある物で飾れば見栄えがするかもしれない。
財布を覗く・・・・・
明日は父の日だ・・・・
どうすれば・・・・
319 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 19:12:25 ID:O/F4U5t9
その時である。またチャイムが鳴った。オットーかと思い、どきどきしながら出ると、
下に住んでるおばちゃんです。
「市民農園借りて野菜作ってるんだけど、作りすぎたべ。どうぞ～」
彼女が女神に見えた。しかしその野菜というのはなんと・・・
下に住んでるおばちゃんです。
「市民農園借りて野菜作ってるんだけど、作りすぎたべ。どうぞ～」
彼女が女神に見えた。しかしその野菜というのはなんと・・・
パセリ、細ネギ、ゴーヤ一本。到底、メインのｻﾎﾟｰﾀｰには
成り得ない、サブ的なものばかりであった。
成り得ない、サブ的なものばかりであった。
321 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 19:19:14 ID:DiJ5RA2d
料理上手のメンバーが見かねて言った。
あんかけ。
からあげに、貰った野菜を刻んで中華風トロミをつける。
ゴーヤはきちんと塩もみして、みじん切りにしておいて。
細ねぎで、なんちゃって茶碗蒸しも間に合うわよ。
手抜き料理は、レンジ多用でね！
がんばれ！
からあげに、貰った野菜を刻んで中華風トロミをつける。
ゴーヤはきちんと塩もみして、みじん切りにしておいて。
細ねぎで、なんちゃって茶碗蒸しも間に合うわよ。
手抜き料理は、レンジ多用でね！
がんばれ！
323 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 20:06:50 ID:fpJEHHGi
>>322はｽﾚﾀｲを読まずにﾚｽしていた。
一同頭をかかえた。
一同頭をかかえた。
包丁を持つ手が震える・・
どうにか、からあげ中華風あんかけ＋なんちゃって茶碗蒸しを作り上げた。
「酔わせてしまえば・・・味なんて・・・」
ここが踏ん張りどころだ！自分に言い聞かせて、酒の準備に時間をかけた・・・
どうにか、からあげ中華風あんかけ＋なんちゃって茶碗蒸しを作り上げた。
「酔わせてしまえば・・・味なんて・・・」
ここが踏ん張りどころだ！自分に言い聞かせて、酒の準備に時間をかけた・・・
茶碗蒸しの蓋をとった。
わずかにスが立っている……。
卵が多すぎて固い……。
これでは、茶わん蒸しとはいえない……。
明らかな失敗だ……。
嫁子は頭を抱えた。
いや、まだ間に合う。
アレンジの方法はあるか？
嫁子はスの立った茶碗蒸しをゆっくり他の容器に空けた。
やった! 成功だ!
具入り円筒形卵豆腐の完成であった。
わずかにスが立っている……。
卵が多すぎて固い……。
これでは、茶わん蒸しとはいえない……。
明らかな失敗だ……。
嫁子は頭を抱えた。
いや、まだ間に合う。
アレンジの方法はあるか？
嫁子はスの立った茶碗蒸しをゆっくり他の容器に空けた。
やった! 成功だ!
具入り円筒形卵豆腐の完成であった。
酒・料理の準備は完璧だ。あとは
客の到来を待つばかり・・・と思ったその時、
嫁美の目には ある光景が飛び込んできた。
それは・・・今日の懇親会で外出していたため、放置されたままだった
汚部屋。
客の到来を待つばかり・・・と思ったその時、
嫁美の目には ある光景が飛び込んできた。
それは・・・今日の懇親会で外出していたため、放置されたままだった
汚部屋。
汚部屋で一人苦悩する嫁美であった・・・
夫が帰ってくるまで猶予がない。
目立つものは浴室へ強制移動させなければ…
しかし酒も足りない。
心が揺れた
目立つものは浴室へ強制移動させなければ…
しかし酒も足りない。
心が揺れた
ピンポーン！
「ああぁ お客様が来てしまったわ」万事休すと覚悟して
玄関のドアを開けた・・
そこに立っていたのは同僚を連れたオットーではなく
怪しげな棒を持った 松井和代だった！！
「ああぁ お客様が来てしまったわ」万事休すと覚悟して
玄関のドアを開けた・・
そこに立っていたのは同僚を連れたオットーではなく
怪しげな棒を持った 松井和代だった！！
奇 跡 が 起 き た。
331 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 20:55:53 ID:P9095rgC
聞いた事もないテレビ番組だった。
【隣の松居棒】
近所の片付いている美しい部屋を維持している主婦を、いいとも形式で紹介しているのだった。
【隣の松居棒】
近所の片付いている美しい部屋を維持している主婦を、いいとも形式で紹介しているのだった。
332 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 21:58:53 ID:WmFWcgra
嫁美が松居に取材されている最中にｵｯﾄｰ達が帰ってきた。
涙がこぼれた・・・。
潤んだ目を拭いて見ると・・・そこには富豪刑事がたたずんでいた。
松井棒は、幻覚だった・・・。
微笑む富豪刑事の言葉をメンバーが、かたづを飲んで見守った・・・。
潤んだ目を拭いて見ると・・・そこには富豪刑事がたたずんでいた。
松井棒は、幻覚だった・・・。
微笑む富豪刑事の言葉をメンバーが、かたづを飲んで見守った・・・。
富豪刑事のレスは以下スルーで。
【隣の松居棒】を回してきたのは、２軒先の嫁恵だった。
一度彼女を招いたことがあるのだが、その直前実家の母が来て
あまりの汚さにあきれてピカピカにして行ってくれたのだ。
一度彼女を招いたことがあるのだが、その直前実家の母が来て
あまりの汚さにあきれてピカピカにして行ってくれたのだ。
336 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 22:42:06 ID:WmFWcgra
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
＼ ヽ ／ ／ｿ
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| ／ ＼ 丶
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
プロジェクトエーックス！！
取材の様子を見ていた嫁美のオットーの同僚達から、
｢すごいですね～。主婦の鑑ですね。｣と賛辞の声がおこった。
もう料理の事など、誰も気にしていなかった。
ただ、嫁美には｢松居すら認定する主婦｣というイメージができあがっていた。
｢すごいですね～。主婦の鑑ですね。｣と賛辞の声がおこった。
もう料理の事など、誰も気にしていなかった。
ただ、嫁美には｢松居すら認定する主婦｣というイメージができあがっていた。
だが、嫁美の顔に微笑みは浮かばなかった。
“私が望んでいたものは、こんなものだったのか？”
“これが、私のゴールなのか？”
拳を、 握った 。
“私が望んでいたものは、こんなものだったのか？”
“これが、私のゴールなのか？”
拳を、 握った 。
｢ゴールではない。｣
しかも、誇大な賛辞だ。自分が一番よく知っていた。
その賛辞にふさわしい主婦になろう。
私は、掃除のエキスパートになります。
皆さん掃除に関する情報をください。
メンバーから声があがった。
しかも、誇大な賛辞だ。自分が一番よく知っていた。
その賛辞にふさわしい主婦になろう。
私は、掃除のエキスパートになります。
皆さん掃除に関する情報をください。
メンバーから声があがった。
メンバーの一人が声をあげた。
主婦もたまには休みましょう。
明日は日曜日です。
これで笑顔を取り戻してください。
ttp://ameblo.jp/m/blogArticle.do?articleId=10007917580
主婦もたまには休みましょう。
明日は日曜日です。
これで笑顔を取り戻してください。
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皆笑った。
343 ：可愛い奥様：2006/06/17(土) 23:28:12 ID:+QzPc1/Y
腹をかかえて笑った。
腹筋が小刻みに動いた。
何かを思い出した。
昔、通販で買ったｱﾌﾞﾌﾚｯｸｽと似ている。
そうHyde(156㌢)がダイエットになることに気が付いた
腹筋が小刻みに動いた。
何かを思い出した。
昔、通販で買ったｱﾌﾞﾌﾚｯｸｽと似ている。
そうHyde(156㌢)がダイエットになることに気が付いた
Hydeダイエット！
次のブームはこれだ。
誰もが歓喜した。涙がとまらなかった。
次のブームはこれだ。
誰もが歓喜した。涙がとまらなかった。
が、しかし。オットーと共に、目の前にいる4人のｵｯﾄｰ一味への処遇は、
どうすればいいのか。皆酔っ払いだ。そして小腹が空いている。
何かいいたげに、ｵｯﾄｰ一味が嫁美を見つめていた。
どうすればいいのか。皆酔っ払いだ。そして小腹が空いている。
何かいいたげに、ｵｯﾄｰ一味が嫁美を見つめていた。
そうだ！ダイエットだ！
時間も遅いし、ダイエットの話題を振って食欲をなくさせよう！
睡眠にも話題を振って、もう帰って寝ようと言う気分にさせよう！
Hyde(156㌢)のおかげで名案が浮かんだ。
みな固唾を飲んで見守っている。
時間も遅いし、ダイエットの話題を振って食欲をなくさせよう！
睡眠にも話題を振って、もう帰って寝ようと言う気分にさせよう！
Hyde(156㌢)のおかげで名案が浮かんだ。
みな固唾を飲んで見守っている。
いやいや、それではオットに恥をかかせる。
とりあえず前に進むんだ。
冷蔵庫や食品庫をひっくり返して、使えそうなものを探した。
シーチキン、大葉、たくあん、ややしなびたきゅうり、ちくわ、
ワンタンの皮、ちょっと硬くなったチーズ、冷凍の焼きおにぎり
まだまだ何か出てきそうだ。
とりあえず前に進むんだ。
冷蔵庫や食品庫をひっくり返して、使えそうなものを探した。
シーチキン、大葉、たくあん、ややしなびたきゅうり、ちくわ、
ワンタンの皮、ちょっと硬くなったチーズ、冷凍の焼きおにぎり
まだまだ何か出てきそうだ。
あっ！と思わず声をあげてしまった。
冷蔵庫の奥に、半年に買ったキムチが残っていた。
蓋を開けてみると、少々の酸味が鼻に付いた。
上手い具合に熟成が進んでいる。
キムチチャーハンしかない！
冷凍庫には、冷凍ご飯が大量に常備されている。
その冷凍ご飯もとっくに賞味期限は切れている。
ちょっと酸っぱいキムチもカチカチ冷凍ご飯もキムチチャーハンでご馳走に大変身できる。
フライパンを持つ手に力が入った。
冷蔵庫の奥に、半年に買ったキムチが残っていた。
蓋を開けてみると、少々の酸味が鼻に付いた。
上手い具合に熟成が進んでいる。
キムチチャーハンしかない！
冷凍庫には、冷凍ご飯が大量に常備されている。
その冷凍ご飯もとっくに賞味期限は切れている。
ちょっと酸っぱいキムチもカチカチ冷凍ご飯もキムチチャーハンでご馳走に大変身できる。
フライパンを持つ手に力が入った。
349 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 00:49:19 ID:WSDEKP0B
とりあえず定番のちくわきゅうりで繋ごう。
次はきゅうりとたくわんを千切りにし、大葉・
白ゴマ・しょうゆであえて２品目だ。
もはや嫁美迷いはなかった。
次はきゅうりとたくわんを千切りにし、大葉・
白ゴマ・しょうゆであえて２品目だ。
もはや嫁美迷いはなかった。
必死に中華なべを振る嫁美だった
351 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 01:26:44 ID:EfnDBDVU
夢の様な香りが嫁美を包んだ。
嫁美の選択に間違いはなかった。
「韓国、ヨン様、ｱﾝ・ｼﾞｮﾝﾌｧﾝ」
確信を込めて嫁美はつぶやいた。
嫁美の選択に間違いはなかった。
「韓国、ヨン様、ｱﾝ・ｼﾞｮﾝﾌｧﾝ」
確信を込めて嫁美はつぶやいた。
湯気の向こうに光が、見えた。
ｵｯﾄｰ達は喜んでいたようだった。
嫁美は大きな壁をこえた。
嫁美は大きな壁をこえた。
悪夢のような一夜が明けた。
今週はゴミ当番である。
今週はゴミ当番である。
幾多の苦難を乗り越えてきたのだ、
ゴミ当番ぐらいこなせないでどうする。
主婦の腕の見せ所である。
誰にも負けまい、と嫁子は心に誓った。
ゴミ当番ぐらいこなせないでどうする。
主婦の腕の見せ所である。
誰にも負けまい、と嫁子は心に誓った。
ゴミ当番・・・その早朝からの激務に備えて、
夜は早く休まなければならない。しかし、家事は
山積している。嫁子は頭を抱えた。
夜は早く休まなければならない。しかし、家事は
山積している。嫁子は頭を抱えた。
357 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 13:41:00 ID:W8aBOCl+
どれから先に手をるけるべきか？優先順位がわからない。
固唾を呑んで見守るメンバーがいた。
賃貸マンションから脱出が決まり、念願の戸建てに移るのだ。
マンションではありえなかったゴミ当番。
どんな当番なのだろう。
そのための手順は何なのか。
賃貸マンションから脱出が決まり、念願の戸建てに移るのだ。
マンションではありえなかったゴミ当番。
どんな当番なのだろう。
そのための手順は何なのか。
359 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 14:06:13 ID:0uSLwB8s
「なあ」
突然、話しかけられた。振り向けばオットーがいた。
出逢った頃は痩せていた彼も、老化には逆らえず、しわが増え、頬もたるみ、腹が出ていた。
しかし、長年つれそってきた相手である。
（そうだ…。私には支えてくれるこの人がいる…）
嫁美は、思った。
オットーは嫁美を見つめ、そして、言った。
「そろそろ俺の実家いく？父の日だから来いってお袋言ってたもんな」
その言葉に、嫁美は、愕然とした・・・
突然、話しかけられた。振り向けばオットーがいた。
出逢った頃は痩せていた彼も、老化には逆らえず、しわが増え、頬もたるみ、腹が出ていた。
しかし、長年つれそってきた相手である。
（そうだ…。私には支えてくれるこの人がいる…）
嫁美は、思った。
オットーは嫁美を見つめ、そして、言った。
「そろそろ俺の実家いく？父の日だから来いってお袋言ってたもんな」
その言葉に、嫁美は、愕然とした・・・
「父の日」ですって？
しまった・・・。
昨夜からの騒動ですっかり忘れていた・・・・。
しまった・・・。
昨夜からの騒動ですっかり忘れていた・・・・。
父の日
実は一年の中でも難易度が高い一日である。
七夕のようにスルーすることもできない。
誕生日ほどの予算がない。
母の日のように、相手からのリアクションも期待できない。
粛々とただ進行させる行事である。
例えるなら始業式の校長の挨拶である。
なくてはならないが、別に期待もない。
ため息をつくメンバーがいた。
彼女は先週の日曜日に夫の好物を作った。
豪勢なお膳を前に夫は軽く驚愕していた。
「父の日だからねぇ」彼女は言った。
父の日を一週間間違えていた・・
彼女は先週の日曜日に夫の好物を作った。
豪勢なお膳を前に夫は軽く驚愕していた。
「父の日だからねぇ」彼女は言った。
父の日を一週間間違えていた・・
363 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 17:09:05 ID:W8aBOCl+
なんということだ！日にちを間違えていたとは、一生の不覚。己の
情けなさにがっくりきた。
情けなさにがっくりきた。
疲れていた・・・心底疲れ果てていた・・・・。
もう何だっていいじゃあないか。
ポロシャツでもお酒でも・・・花でもいい。
とりあえず何か買って持っていかなくては。
父の日を終わらせてしまおう・・・・一刻も早く！
そして明日のゴミ当番に備えるのだ！
もう何だっていいじゃあないか。
ポロシャツでもお酒でも・・・花でもいい。
とりあえず何か買って持っていかなくては。
父の日を終わらせてしまおう・・・・一刻も早く！
そして明日のゴミ当番に備えるのだ！
365 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 17:17:22 ID:je8abwoM
このスレﾜﾛﾀ
366 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 17:32:29 ID:L4BtTq4q
今年だけの荒技が、嫁子の頭にうかんだ。
日本代表のユニフォームである。
「今夜はこれで応援しましょう」
日本代表のユニフォームである。
「今夜はこれで応援しましょう」
オットーと嫁子、車に乗り込んだ。
国道を走る嫁子に、もう、迷いは、無かった。
国道を走る嫁子に、もう、迷いは、無かった。
今夜はともにサッカーの試合を見、ウトの晩酌にまで付き合うのだ！
早朝のゴミ当番など、なんのことがあろう。
夜遅くに帰ってきて朝早くに起きるだけだ、いつものことではないか！
湧きあがる「過労死」という3文字を慌てて打ち消した。
早朝のゴミ当番など、なんのことがあろう。
夜遅くに帰ってきて朝早くに起きるだけだ、いつものことではないか！
湧きあがる「過労死」という3文字を慌てて打ち消した。
369 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 18:06:32 ID:i0N2mAPz
３ＬＤＫは足の踏み場もなかった。
加奈子はパートと家事に疲労していた。
健太が叫んだ。
「ママ。タイマーを３０分かけてうたたねしてから、片付けするといいよ。」
携帯の目覚まし機能を思い出した。
加奈子はパートと家事に疲労していた。
健太が叫んだ。
「ママ。タイマーを３０分かけてうたたねしてから、片付けするといいよ。」
携帯の目覚まし機能を思い出した。
空は雲ひとつない快晴
こんなに澄み切った空なのに、心は厚い雨雲が覆っている。
オットーの実家へと続く道。
嫁子は運転席のオットーの横顔を覗込みながら言った・・・
こんなに澄み切った空なのに、心は厚い雨雲が覆っている。
オットーの実家へと続く道。
嫁子は運転席のオットーの横顔を覗込みながら言った・・・
371 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 19:05:06 ID:W8aBOCl+
いよいよこの日が来たわね。決戦の日・・・今夜は運命の夜になるわ
「お義父さん、広島カープファンだけどサッカーのユニフォーム喜んで
くださるわよね？」
後部座席にはふてくされた表情の中学生の息子。
そうだ、嫁子は息子に買ってやっていた日本代表のユニフォームを
とりあえず義理父に回すことにしたのだ。
日頃から取っておいた、ジャスコの包装紙できれいにラッピングして．．．。
「また、アンタには新しいのかってあげるから。ねっ？」
くださるわよね？」
後部座席にはふてくされた表情の中学生の息子。
そうだ、嫁子は息子に買ってやっていた日本代表のユニフォームを
とりあえず義理父に回すことにしたのだ。
日頃から取っておいた、ジャスコの包装紙できれいにラッピングして．．．。
「また、アンタには新しいのかってあげるから。ねっ？」
サッカー観戦が終わるのは０時すぎである。
明日は掃除当番だし息子も学校がある。
早く帰りたい。
気の短い父がテレビを消すよう、
クロアチアがとっとと大差をつけてくれないかしら？
嫁子の頭には不謹慎な考えばかりがでてしまう。
その時、メンバーが言った。
明日は掃除当番だし息子も学校がある。
早く帰りたい。
気の短い父がテレビを消すよう、
クロアチアがとっとと大差をつけてくれないかしら？
嫁子の頭には不謹慎な考えばかりがでてしまう。
その時、メンバーが言った。
374 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 19:21:06 ID:Q9H9mii0
決戦の時間がせまってきていた。
嫁子のオットーの実家にも、近付いてきた。
ワールドカップ
この話題で乗りきれる。
嫁子は安堵していた。
嫁子のオットーの実家にも、近付いてきた。
ワールドカップ
この話題で乗りきれる。
嫁子は安堵していた。
375 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 19:26:55 ID:Q9H9mii0
夕飯をともに食べて、ユニフォームを渡し、帰宅するのはどうだろう？
メンバーのひとりが声をあげた。
メンバーのひとりが声をあげた。
376 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 19:40:18 ID:Qsv+F4o9
その声はまさに暗闇に差し込んだひと筋の光・・・
地獄に舞い降りてきた一本の蜘蛛の糸・・・のようだった。
地獄に舞い降りてきた一本の蜘蛛の糸・・・のようだった。
「親父たち、今日は外食するんだってさ。来るなら連絡してから来いといわれたよ。」
オットーが携帯をたたみながら言った。
オットーが携帯をたたみながら言った。
車は来た道をＵターンし、途中のガストに入っていった。。。
ガストでオットーは相変わらずコレステロールたっぷりの品々をセレクトした。
たしなめる気力は無い。
油で滴るオットーの口元を見ながら、ふと思った。
支払は、どうなるのかしら？
オットーのお小遣いは月３万円。
父の日があったから、今月は２万５千円。
途端に、目の前が暗くなった。
たしなめる気力は無い。
油で滴るオットーの口元を見ながら、ふと思った。
支払は、どうなるのかしら？
オットーのお小遣いは月３万円。
父の日があったから、今月は２万５千円。
途端に、目の前が暗くなった。
夕食はオットーの実家で何かしらご馳走になるつもりでいた嫁子にとって
ガストとは言えども支払いはきついのだった。
給料日前の外食に加えてガソリン代も家計を直撃している。
もはや今月の赤字を覚悟したその時だった
ガストとは言えども支払いはきついのだった。
給料日前の外食に加えてガソリン代も家計を直撃している。
もはや今月の赤字を覚悟したその時だった
381 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 21:21:52 ID:Fzuuq9Ca
今月はボーナス月！
まさに天からの声だった。
嫁子はいつもなら絶対頼まない「メロンパフェ」480円をそっと追加注文した。
まさに天からの声だった。
嫁子はいつもなら絶対頼まない「メロンパフェ」480円をそっと追加注文した。
382 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 22:18:41 ID:2kQUF3Nf
パフェは嫁子に至福をもたらした。
予想外の支出ではあった。
しかし日常の家事に押しつぶされそうになっていた嫁子にとって
良い気分転換になった。
メロンパフェが・・・・美味かった。
しかし日常の家事に押しつぶされそうになっていた嫁子にとって
良い気分転換になった。
メロンパフェが・・・・美味かった。
「これだ！」
メロンパフェは、嫁子が絶望の中で見出した一筋の光だった。
メロンパフェは、嫁子が絶望の中で見出した一筋の光だった。
385 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 22:51:17 ID:2WjfTpOR
387 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 23:05:40 ID:x0V5O9O1
「日本ｖｓクロアチア戦、もう後半なんじゃない？」
388 ：可愛い奥様：2006/06/18(日) 23:08:11 ID:Qsv+F4o9
(￣￣< ／￣＞
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める家の中の問題」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「素人、vipperの妨害」
「無知がゆえの過ち」
♪みおくーられることもなくー♪
「内部に沸き起こる確執」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める家の中の問題」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「素人、vipperの妨害」
「無知がゆえの過ち」
♪みおくーられることもなくー♪
「内部に沸き起こる確執」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新たな難題である。
はっと思い出した。
明日は娘っ子の誕生会である。
クラスの友人とその母、５組を招いていたのだった。
明日は娘っ子の誕生会である。
クラスの友人とその母、５組を招いていたのだった。
冷蔵庫を見る。なにもない。
財布を見る。・・・さっきのメロンパフェを頼んだことが悔やまれる。
財布を見る。・・・さっきのメロンパフェを頼んだことが悔やまれる。
リーダーは笑顔で言った。
「今、1番大切な事は何かを考えるんだ。
それを考えれば、君の中に答えが浮かぶはずだ。」
皆、心に熱いものが、こみあげた
「今、1番大切な事は何かを考えるんだ。
それを考えれば、君の中に答えが浮かぶはずだ。」
皆、心に熱いものが、こみあげた
393 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 00:44:12 ID:BYTOFrqN
そうだ・・。
嫁子は思いついた。大昔 自分の誕生日会をマクドナルドでした事を。
これだわ！！嫁子は歓喜にむせいだ。
だが仲間の1人がこう言った。
今時 そんな奴おらんでぇ～。
嫁子は自分のセンスのなさに赤面した。
プロジェクトが振り出しに戻った瞬間だった。
嫁子は思いついた。大昔 自分の誕生日会をマクドナルドでした事を。
これだわ！！嫁子は歓喜にむせいだ。
だが仲間の1人がこう言った。
今時 そんな奴おらんでぇ～。
嫁子は自分のセンスのなさに赤面した。
プロジェクトが振り出しに戻った瞬間だった。
394 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 08:33:29 ID:gap8wMr1
翌朝、嫁子は暗い気持ちでゴミ当番に向かった。
「ケーキは前金で予約してあるし、飲み物は午前中生協の
にーちゃんが持ってきてくれる。問題はあとの料理だわ」
今日は午前授業のため、昼食がてら誕生会に招いたのだった。
「嫁子さん、どうしたの？顔色悪いわよ」
声をかけてきたのは、近所のレミ・カツヨだった
「ケーキは前金で予約してあるし、飲み物は午前中生協の
にーちゃんが持ってきてくれる。問題はあとの料理だわ」
今日は午前授業のため、昼食がてら誕生会に招いたのだった。
「嫁子さん、どうしたの？顔色悪いわよ」
声をかけてきたのは、近所のレミ・カツヨだった
395 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 09:27:54 ID:ILkdm+Zs
明るいオンナだった。
そのﾎﾟｼﾞﾃｨﾌﾞさは、メンバーの中でも郡を抜いていた。
だれもが、彼女のレシピを期待していた。
そのﾎﾟｼﾞﾃｨﾌﾞさは、メンバーの中でも郡を抜いていた。
だれもが、彼女のレシピを期待していた。
ただひとつ、問題があった。
レミの料理は、味はともかく見た目が ゲロっぽかった。
何よりかわいい見た目を重視する娘の友だちには、どう映るであろうか。
更に、嫁子はレミパンを持っていなかった。
買わされる。 恐怖が一筋の汗となって嫁子の背中を流れた。
レミの料理は、味はともかく見た目が ゲロっぽかった。
何よりかわいい見た目を重視する娘の友だちには、どう映るであろうか。
更に、嫁子はレミパンを持っていなかった。
買わされる。 恐怖が一筋の汗となって嫁子の背中を流れた。
397 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 10:17:31 ID:QD/yIJ5T
案の定レミは プチ・レミ・パン イエロー を強引に進めてきた。
「嫁子さんこれを使えば簡単に作れるわよぉ～ お金？
毎月100円の 945回払いでいいわよぉ～ ﾎﾎﾎ」
と あのテンションでまくし立てた。
気の遠くなる回数だった。
だが仲間のこの一言で救われた。
「嫁子さんこれを使えば簡単に作れるわよぉ～ お金？
毎月100円の 945回払いでいいわよぉ～ ﾎﾎﾎ」
と あのテンションでまくし立てた。
気の遠くなる回数だった。
だが仲間のこの一言で救われた。
398 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 10:24:07 ID:DMx+i1e0
「あら、マロンパンセットの方が使い勝手良くない？」
そう言ってくれた仲間に、嫁子は感謝した。
しかし新たな問題が・・・レミの機関銃とも言えるお口攻撃に嫁子は
硬直するのであった。
そう言ってくれた仲間に、嫁子は感謝した。
しかし新たな問題が・・・レミの機関銃とも言えるお口攻撃に嫁子は
硬直するのであった。
もうすぐ、夏のボーナスじゃないの！
ボーナス払いでもいいわよ～～！！」
レミが言った。
ボーナス払いでもいいわよ～～！！」
レミが言った。
400 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 10:43:57 ID:8mp861lR
いっそ冬のボーナスにしてくれないだろうか、そう思ったが、いくらなんでも
恥ずかしすぎる。嫁子は迷いに迷った。そうこの決断の遅さが周りに迷惑を
かける原因なのだ。
「買うわ！ボーナス一括払いで」
できれば冬の、と付け足したかったが、それはさすがにはばかられた。
恥ずかしすぎる。嫁子は迷いに迷った。そうこの決断の遅さが周りに迷惑を
かける原因なのだ。
「買うわ！ボーナス一括払いで」
できれば冬の、と付け足したかったが、それはさすがにはばかられた。
家に帰っていたカツヨが、ごつい男を連れてきた。
「私は用事があって出かけるのでお手伝いできないけど、息子の
ケンタロウを置いていくわ」
「私は用事があって出かけるのでお手伝いできないけど、息子の
ケンタロウを置いていくわ」
ケンタロウははっきりとした状況は知らなかったが
とにかくプロとして料理の腕を発揮すればよいという事だけは感じていた。
既にメニューは考えていた。
(手捏ねハンバーグに、手捏ね餃子、それに手作りのパンだ…)
真っ白な白衣を腕まくりするケンタロウ。
その瞬間、嫁子の目に飛び込んだのはとぐろを巻いたケンタロウの腕毛と指毛だった。
とにかくプロとして料理の腕を発揮すればよいという事だけは感じていた。
既にメニューは考えていた。
(手捏ねハンバーグに、手捏ね餃子、それに手作りのパンだ…)
真っ白な白衣を腕まくりするケンタロウ。
その瞬間、嫁子の目に飛び込んだのはとぐろを巻いたケンタロウの腕毛と指毛だった。
衝撃が 走った
メンバーの誰もが気づいていた。
間違いなく毛の混入は避けられない・・
間違いなく毛の混入は避けられない・・
皆、頭を抱えた
406 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 12:33:08 ID:QD/yIJ5T
嫁子の脳裏にｹﾝﾀﾛｳが 毛むくじゃらの手で 手捏ねハンバーグに 手捏ね餃子の
ミンチを捏ね繰り回す映像が浮かんだ・・。
あの どこの毛か分からん毛が ひょっとしたら 陰毛にも見えなくも無い
あの毛が混入したら・・・ と思うと
言いようのない恐怖が一筋の汗となって嫁子の背中を流れた。
ミンチを捏ね繰り回す映像が浮かんだ・・。
あの どこの毛か分からん毛が ひょっとしたら 陰毛にも見えなくも無い
あの毛が混入したら・・・ と思うと
言いようのない恐怖が一筋の汗となって嫁子の背中を流れた。
おもしろくないのはレミである。
「これぐらいの事ならアタシひとりで充分よー」
確かに決して広くない台所にレミと、ごついケンタロウが
ひしめき合っていては作業も滞る。
ケンタロウにはお引取りいただく事にした。
「これぐらいの事ならアタシひとりで充分よー」
確かに決して広くない台所にレミと、ごついケンタロウが
ひしめき合っていては作業も滞る。
ケンタロウにはお引取りいただく事にした。
408 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 12:48:48 ID:9DgPJAj7
いつの間にかレミ・カツヨがレミとカツヨ
紛らわしくてすみません、「レミ・カツヨ」って最初から
「レミとカツヨ」のつもりだったんです。。。
続けてドゾー。
「レミとカツヨ」のつもりだったんです。。。
続けてドゾー。
ここはレミに任せれば、なんとか乗り切れる。
誰もがそう思った。
しかし 次の瞬間、事故は起こった。
誰もがそう思った。
しかし 次の瞬間、事故は起こった。
411 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 13:55:22 ID:8mp861lR
手がすべり、ハンバーグを入れたガラスボウルが床に落ちる。
ボウルは割れてくだけた。そして中身は・・・・。
まるでスローモーションを見てるかのようだったが、実際は一瞬にしてすべてが
だめになったのだ。押し黙る人々。
ボウルは割れてくだけた。そして中身は・・・・。
まるでスローモーションを見てるかのようだったが、実際は一瞬にしてすべてが
だめになったのだ。押し黙る人々。
ピザを取ろう。
子供は娘の誕生日を祝いに来ていると同時に、楽しい語らいや
イベントを楽しみに来るのである。
決して、食事に来るのではない。
「料理は出前でも、私が盛り上げれば良い思い出になるのではいか。」
嫁子は、思った。どじょうすくい、コレしかない。
子供は娘の誕生日を祝いに来ていると同時に、楽しい語らいや
イベントを楽しみに来るのである。
決して、食事に来るのではない。
「料理は出前でも、私が盛り上げれば良い思い出になるのではいか。」
嫁子は、思った。どじょうすくい、コレしかない。
プロジェクトは、動き出した。
つんつるてんの浴衣
日本てぬぐい
ざる
これらの物は、すぐに揃った。
しかし、肝心かなめの、ヒョットコのお面だけが、どうしても見つからなかった。
嫁子は、窮地に追い込まれた。
「もう、だめだ・・・・」あきらめかけた時、奇跡は起こった。
日本てぬぐい
ざる
これらの物は、すぐに揃った。
しかし、肝心かなめの、ヒョットコのお面だけが、どうしても見つからなかった。
嫁子は、窮地に追い込まれた。
「もう、だめだ・・・・」あきらめかけた時、奇跡は起こった。
415 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 14:18:38 ID:5W3oYU6g
「もしかして・・・もしかしたら・・・」
そう、嫁子はちょっと口をすぼめて横にひねってみた。
なんと、こんな簡単なことでヒョットコが現れた。
イケル！！
そう、嫁子はちょっと口をすぼめて横にひねってみた。
なんと、こんな簡単なことでヒョットコが現れた。
イケル！！
ttp://www.miyazakiya.jp/webshop/omen.html#
便利な世の中である。
インターネットで「ひょっとこ」を検索したら、こんな
すばらしいサイトがあった。
しかも、よりどりみどりである。
嫁子は６番を選び拡大印刷して厚紙に貼り、輪ゴムを付けた。
便利な世の中である。
インターネットで「ひょっとこ」を検索したら、こんな
すばらしいサイトがあった。
しかも、よりどりみどりである。
嫁子は６番を選び拡大印刷して厚紙に貼り、輪ゴムを付けた。
お面の出来は完璧だった
家事は不得意な嫁子だが工作は子供の頃から得意だった
嫁子は心から「今、自分は輝いている」そう思えた。
湧き上がる喜びをかみしめつつ、お面をそっと付けてみた
家事は不得意な嫁子だが工作は子供の頃から得意だった
嫁子は心から「今、自分は輝いている」そう思えた。
湧き上がる喜びをかみしめつつ、お面をそっと付けてみた
愕然とした
自分の顔が 想像よりもはるかに大きかった
はみだしていた
自分の顔が 想像よりもはるかに大きかった
はみだしていた
419 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 14:58:11 ID:8mp861lR
しかしもう印刷をやりなおしてる時間はない。
嫁子はしょうがなく小さすぎるお面をかぶった。
嫁子はしょうがなく小さすぎるお面をかぶった。
涙が
あふれた
ママ、ばっかじゃない！
娘の怒号が、
響いた
響いた
ﾉﾉノ丿§
´∀｀ ﾐ
(⌒─⌒) 娘子ｰ！
三 （ とノ
三 / つ |
三 _ ( _ /| |
（_ｿ（_ソ（＿ ）
「ﾏﾏ、ばっかじゃないの！？そんなお面かぶって！」
娘子が、泣きながら嫁子の胸に
飛び込んできた。 娘子は、ﾂﾝﾃﾞﾚだった。
´∀｀ ﾐ
(⌒─⌒) 娘子ｰ！
三 （ とノ
三 / つ |
三 _ ( _ /| |
（_ｿ（_ソ（＿ ）
「ﾏﾏ、ばっかじゃないの！？そんなお面かぶって！」
娘子が、泣きながら嫁子の胸に
飛び込んできた。 娘子は、ﾂﾝﾃﾞﾚだった。
既に、誕生会は始まっていた。
どじょうすくいに一瞬凍り付いていたその場が
娘と母の絆の深さに打たれ、一人がまた一人が拍手とともに立ち上がり
いつしか会場全体がスタンディングオベーションで満たされていた。
どじょうすくいに一瞬凍り付いていたその場が
娘と母の絆の深さに打たれ、一人がまた一人が拍手とともに立ち上がり
いつしか会場全体がスタンディングオベーションで満たされていた。
425 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 16:22:56 ID:8mp861lR
知らず知らずに涙がこぼれる。そうこの時のために！と嫁子は人数分作っておいた
お面を配ってまわった。一同で始まるどじょうすくい。その一体感にみんな幸福
に包まれた・・・。
お面を配ってまわった。一同で始まるどじょうすくい。その一体感にみんな幸福
に包まれた・・・。
♪ヘッドラ～イ・テ～ルラアアイ た～びはまだ～終わら～ない～
♪ヘッドラ～イ テ～ルラアアイ
「涙のバースディ ～やすき節は鳴り止まない～ 」
また来週
「涙のバースディ ～やすき節は鳴り止まない～ 」
また来週
恥ずかしいと言っていた娘も、いつの間にか友人達と輪になって
踊っている。
公立でよかった。。。嫁子は心からそう思った。
私立なら、明日から私達親子は村八分である。。。
踊っている。
公立でよかった。。。嫁子は心からそう思った。
私立なら、明日から私達親子は村八分である。。。
私は真実しか書かない。
日本中を覆う、若いニッポン人の男の多くが腰抜け腑抜けになってしまった事を嘆く。その元は亡国左翼教
育に有ると証言する。しかし、そうした現実を解き明かせば明かすほど、その男達を亭主にしなければなら
ない若い娘にとっては、私のように嘆きだけで済むはずがない、自分達の将来の全てがかかっている男（亭
主）の問題だけに、腑抜け腰抜け、女の腐ったような男連中だらけの日本の現状に、愕然となったり、引い
てしまっている事に、「実に申し訳ないなあ・・・。」と思う。
しかしだからこそと私は言いたい。
そうした腰抜け腑抜け男であろうと、男として生まれた限り、オスの本能も少しは残っているわけで、その
男の遺伝子を、女の態度次第で、雄々しくも猛々しくもさせる事が出来る！のだと言い添えておく。覇気が
無くなってきた若い男達の時代だからこそ 多くの女性に、『 賢い女性になりなさい 』 と伝えたい。賢い
女性となり、包まれ、安全と安心と安定を与えられ、刺激と快感に満ちた結婚生活を送れるようになりなさ
い。と伝えたい。亭主を立て、亭主を敬い、亭主に従う賢い女性となりさえすれば、今時の男を、猛々しく
も、雄々しい立派な男に再生出来る。
賢い女性となりなさい。
女の体質特質役割を理解し、女を生きよ。その上で、男の特質特性役割を理解し、世の中に、世間に、全て
の知識で勝っている、男を敬い、男を立て、男に従い、男がくつろげ、男が癒される、時、と、場所、を提
供せよ。それが出来てこそ、真の幸が訪れる。
ＨＰ：http://hw001.gate01.com/funわか/zinsei.htm （わか→wakaに変換）
日本中を覆う、若いニッポン人の男の多くが腰抜け腑抜けになってしまった事を嘆く。その元は亡国左翼教
育に有ると証言する。しかし、そうした現実を解き明かせば明かすほど、その男達を亭主にしなければなら
ない若い娘にとっては、私のように嘆きだけで済むはずがない、自分達の将来の全てがかかっている男（亭
主）の問題だけに、腑抜け腰抜け、女の腐ったような男連中だらけの日本の現状に、愕然となったり、引い
てしまっている事に、「実に申し訳ないなあ・・・。」と思う。
しかしだからこそと私は言いたい。
そうした腰抜け腑抜け男であろうと、男として生まれた限り、オスの本能も少しは残っているわけで、その
男の遺伝子を、女の態度次第で、雄々しくも猛々しくもさせる事が出来る！のだと言い添えておく。覇気が
無くなってきた若い男達の時代だからこそ 多くの女性に、『 賢い女性になりなさい 』 と伝えたい。賢い
女性となり、包まれ、安全と安心と安定を与えられ、刺激と快感に満ちた結婚生活を送れるようになりなさ
い。と伝えたい。亭主を立て、亭主を敬い、亭主に従う賢い女性となりさえすれば、今時の男を、猛々しく
も、雄々しい立派な男に再生出来る。
賢い女性となりなさい。
女の体質特質役割を理解し、女を生きよ。その上で、男の特質特性役割を理解し、世の中に、世間に、全て
の知識で勝っている、男を敬い、男を立て、男に従い、男がくつろげ、男が癒される、時、と、場所、を提
供せよ。それが出来てこそ、真の幸が訪れる。
ＨＰ：http://hw001.gate01.com/funわか/zinsei.htm （わか→wakaに変換）
視聴者茶の間
娘「おかーさーん！ せっかくプロジェクトエックスみてるのに、
みたくもない番組に、かってにチャンネルが切り替わるよお」
母「ああ、うちのテレビも古いからね。デジタルになる前に買い換えしようね。
きょうのところは、嘉門達夫も言ってるように、
こうやって、ガンッと、どついてやれば・・・・。」
娘「あ、うつった。続きがみられるね。わーい。プロジェクトエーックス！」
娘「おかーさーん！ せっかくプロジェクトエックスみてるのに、
みたくもない番組に、かってにチャンネルが切り替わるよお」
母「ああ、うちのテレビも古いからね。デジタルになる前に買い換えしようね。
きょうのところは、嘉門達夫も言ってるように、
こうやって、ガンッと、どついてやれば・・・・。」
娘「あ、うつった。続きがみられるね。わーい。プロジェクトエーックス！」
431 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 17:50:59 ID:Zqq6kJ1F
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
次週 「迫り来る法事」
～オットーの祖父の十三回忌、長男の嫁として…その時～
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
次週 「迫り来る法事」
～オットーの祖父の十三回忌、長男の嫁として…その時～
たんすから黒い喪服を取り出してみる…
ダメだ、入らない。
13回忌なら、普通のスーツでもいいかもしれない、と嫁子は思った。
だが、現実は、嫁子の想像のさらに上を行く厳しさだった。
ダメだ、入らない。
13回忌なら、普通のスーツでもいいかもしれない、と嫁子は思った。
だが、現実は、嫁子の想像のさらに上を行く厳しさだった。
このｽﾚ､ﾒﾁｬｸﾁｬwww
■■■児玉清が語る「プロジェクトＸ～挑戦者たち～」■■■
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/river/1150192282/l50
■■■児玉清が語る「プロジェクトＸ～挑戦者たち～」■■■
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/river/1150192282/l50
オットーの祖父の１３回忌だ。
祖父に初めて会ったのは嫁子が婚約中の頃だった。
オットーと郊外の老人施設に入所している祖父の面会に行ったのだった。
既に認知症が進んでおり婚約の報告をしたのだが祖父は理解してはいなかった
結婚式にも出席できなかった祖父が
天寿を全うしたのはそれから間もなくの事だった。
それ以上の思い出もない祖父の１３回忌なのだった。
「確か娘子の親子面接用にに買ったダークスーツがあったわ。」
祖父に初めて会ったのは嫁子が婚約中の頃だった。
オットーと郊外の老人施設に入所している祖父の面会に行ったのだった。
既に認知症が進んでおり婚約の報告をしたのだが祖父は理解してはいなかった
結婚式にも出席できなかった祖父が
天寿を全うしたのはそれから間もなくの事だった。
それ以上の思い出もない祖父の１３回忌なのだった。
「確か娘子の親子面接用にに買ったダークスーツがあったわ。」
435 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 18:38:32 ID:8mp861lR
久しぶりに出してみたら、うっすらとかびが生えていた。そう、この家は湿気が多いのだ。
嫁子は考えた。
プロジェクトは早くも暗礁に乗り上げた
438 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 19:34:08 ID:XV0FtZjs
大丈夫！カビさえ取れれば、着られるわ。
嫁子は躊躇いながらも、スーツにカビキラーを噴射したのであった・・・
嫁子は躊躇いながらも、スーツにカビキラーを噴射したのであった・・・
とたんに、漆黒の闇に、火花が散った。
本来、真っ黒であるはずの喪服に、白い点が散財した。
「色落ち」
カビキラーのせいだ。こんな喪服は、もう着る事は出来ない。
明らかな、失敗だった。
本来、真っ黒であるはずの喪服に、白い点が散財した。
「色落ち」
カビキラーのせいだ。こんな喪服は、もう着る事は出来ない。
明らかな、失敗だった。
ﾎﾞｰﾅｽ
その甘美な響き…
どれほど夢を抱いていたことか…
でも、もうﾎﾞｰﾅｽは喪服を買う為に使われる事になった。
なんだか嫁子の夏が終わったような気がした。
その甘美な響き…
どれほど夢を抱いていたことか…
でも、もうﾎﾞｰﾅｽは喪服を買う為に使われる事になった。
なんだか嫁子の夏が終わったような気がした。
しかし、嫁子は発見した。
セシールのバーゲンカタログに5000円で喪服があるのを！
セシールのバーゲンカタログに5000円で喪服があるのを！
よく見ると、サイズが5号、13号、17号だけだった。
11号の嫁子は苦悩した。
11号の嫁子は苦悩した。
大は小を兼ねる
まさに天からの声であった。
１３号という未知の世界への挑戦がスタートした。
まさに天からの声であった。
１３号という未知の世界への挑戦がスタートした。
注文してからあっと言う間に喪服を手にした
「さっそく試してみましょう」
メンバーが見守る中 スカートを はいた
サイズは ちょうどよかった
皆、言葉を失った
「さっそく試してみましょう」
メンバーが見守る中 スカートを はいた
サイズは ちょうどよかった
皆、言葉を失った
いつの間に成長したのだ・・・メンバーはつぶやいた。
しかし、上着は貧乳の嫁子にはどうだろうと思案した。
しかし、上着は貧乳の嫁子にはどうだろうと思案した。
「見た目より気持ち」
実母の口癖がふいにうかんだ。
少し大きい１３号の上着はあたたかく嫁子をつつみこんだ。
これに決めた。
その時である、重要なことを思い出した。
実母の口癖がふいにうかんだ。
少し大きい１３号の上着はあたたかく嫁子をつつみこんだ。
これに決めた。
その時である、重要なことを思い出した。
今日の誕生会にやってきた娘の同級生の母が言っていたのだ。
「そういえば、バザーの手作り品２つ、今週末締め切りだったわよね」
「そういえば、バザーの手作り品２つ、今週末締め切りだったわよね」
448 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 22:51:01 ID:XV0FtZjs
嫁子は考えた・・・間に合わない・・・・しかし天は嫁子を見捨てなかった。
その時、稲妻のように嫁子の頭の中で閃いた。
一つは「アレ」にしよう・・・
その時、稲妻のように嫁子の頭の中で閃いた。
一つは「アレ」にしよう・・・
449 ：可愛い奥様：2006/06/19(月) 23:41:53 ID:HJc5K8z7
数年前に姑から押し付けられた「姑手作りの花柄刺繍入りコースター」である。
視界に入れると姑を思い出すので未使用でタンスの奥にしまいっぱなしだった。
グラスが汗をかくこの季節にもピッタリの物だ。
捨てるわけにもいかなかったが、バザーに出品することで綺麗さっぱり処分できる。
これぞ一石二鳥ではないか！
嫁子は鼻息荒く大きく頷いた。
無意識のうちに唇に笑みが浮かんだ・・・
視界に入れると姑を思い出すので未使用でタンスの奥にしまいっぱなしだった。
グラスが汗をかくこの季節にもピッタリの物だ。
捨てるわけにもいかなかったが、バザーに出品することで綺麗さっぱり処分できる。
これぞ一石二鳥ではないか！
嫁子は鼻息荒く大きく頷いた。
無意識のうちに唇に笑みが浮かんだ・・・
そしてもう一つは･･･
先だって大評判だった、ヒョットコのお面に決定した
「これなら絶対イケる！」
嫁子は大きくうなずいた
先だって大評判だった、ヒョットコのお面に決定した
「これなら絶対イケる！」
嫁子は大きくうなずいた
ヒョットコのお面とは、なんと斬新な。
皆嫁子のセンスに脱帽した。
夜もふけた。
今日の嫁子、とてもがんばったではないか。
皆嫁子のセンスに脱帽した。
夜もふけた。
今日の嫁子、とてもがんばったではないか。
自分を 見失っていた
素面では とても 被れない 面だった。
嫁子は考えた。
このひょっとこに足りないものは…？
考え抜いた結果、答えは単純明快なものだった。
「ひょっとこには、相方のおかめが必要だわ」
そこで嫁子は、ネットで「おかめ」の資料集めに奔走することにした。
このひょっとこに足りないものは…？
考え抜いた結果、答えは単純明快なものだった。
「ひょっとこには、相方のおかめが必要だわ」
そこで嫁子は、ネットで「おかめ」の資料集めに奔走することにした。
「おかめ」｢オカメ」「お亀」・・・
嫁子の手が止まり目を閉じ深呼吸した・・・
嫁子の手が止まり目を閉じ深呼吸した・・・
嫁子は思った。
「もう無駄な努力は止そう…」そう、嫁子は能力の限界を感じた。
しかし、そこで嫁子は考えた。
たしか？
「ママ友の中に会員制卸しの、ｶｽｺｳ～とかｺｽｺｳ～と呼ばれてる会員が居たわ」
嫁子は早速アドバイスを求めると、神声の如くママ友は
「おかめ？ああっ、あの大型バケツに入ったオカメ納豆の事ね」と。
嫁子はママ友のﾄﾞﾄﾞｺさんに、ｸｽｺｳｰへ連れてって貰った・・・
「もう無駄な努力は止そう…」そう、嫁子は能力の限界を感じた。
しかし、そこで嫁子は考えた。
たしか？
「ママ友の中に会員制卸しの、ｶｽｺｳ～とかｺｽｺｳ～と呼ばれてる会員が居たわ」
嫁子は早速アドバイスを求めると、神声の如くママ友は
「おかめ？ああっ、あの大型バケツに入ったオカメ納豆の事ね」と。
嫁子はママ友のﾄﾞﾄﾞｺさんに、ｸｽｺｳｰへ連れてって貰った・・・
457 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 08:01:15 ID:SuT6hDyx
目の前にたくさんのオカメ納豆が並んでいる。普段なら、見向きもしない品
だ。オカメがこれほど愛しいとは！震える手で、嫁子は一つだけ手にとってみた。
オカメがうっすらと嫁子に微笑みかけている。
ワタクシを使ってください・・・。
オカメの声が確かに聞こえた。
だ。オカメがこれほど愛しいとは！震える手で、嫁子は一つだけ手にとってみた。
オカメがうっすらと嫁子に微笑みかけている。
ワタクシを使ってください・・・。
オカメの声が確かに聞こえた。
ｸｽｺｳｰに流れるオカメ納豆ソング
♪行かないで 嫁子サンバ
♪女はいつも見すてるー
♪オカメ オカメ オカメサンバ～
普段、見向きもせずにすまなかったオカメ納豆
嫁子は反省した。
♪行かないで 嫁子サンバ
♪女はいつも見すてるー
♪オカメ オカメ オカメサンバ～
普段、見向きもせずにすまなかったオカメ納豆
嫁子は反省した。
これでバザーの手作り品もバッチリ。
あとの贈答品は、押入れから引っ張り出したカツラユミの
タオルセットで済ませよう。
すがすがしい気持ちでくつろいでいたところに、一本の電話が
かかってきた。
あとの贈答品は、押入れから引っ張り出したカツラユミの
タオルセットで済ませよう。
すがすがしい気持ちでくつろいでいたところに、一本の電話が
かかってきた。
460 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 08:57:31 ID:5XV+UPS/
若い女の声だった。
「あの。。。ご主人と別れてくださいっ！」
絶望が嫁子を襲った...。
「あの。。。ご主人と別れてくださいっ！」
絶望が嫁子を襲った...。
英語でしゃべらナイトを観ていた嫁子
釈由美子の英語霊がのり移ってしまっていた。
「Who is this?」
ディス イズ ア ペン口調で問いただした。
「あん？奥さんガイジン…」相手が口ごもった。
釈嫁子は悩んだ、ガーン通じない
「May I have your name, please?」と言い直そうか？
嫁子、我にかえった。英語のレッスンをしている場合ではない。
プリンの逆襲か？誰か助けてヘルプミー！
釈由美子の英語霊がのり移ってしまっていた。
「Who is this?」
ディス イズ ア ペン口調で問いただした。
「あん？奥さんガイジン…」相手が口ごもった。
釈嫁子は悩んだ、ガーン通じない
「May I have your name, please?」と言い直そうか？
嫁子、我にかえった。英語のレッスンをしている場合ではない。
プリンの逆襲か？誰か助けてヘルプミー！
462 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 09:34:04 ID:8sV2RXc6
富豪刑事が言った
「一体何回はなせばわかるのかしら。
このｽﾚは普通の奥様の普通の出来事を語るｽﾚなの。
DQN丸だしの浮気ﾈﾀは、ふさわしくなくてよ。
」
「一体何回はなせばわかるのかしら。
このｽﾚは普通の奥様の普通の出来事を語るｽﾚなの。
DQN丸だしの浮気ﾈﾀは、ふさわしくなくてよ。
」
「すいません、間違えました」
電話は切られた。
電話は切られた。
464 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 09:40:13 ID:A4vXdvR8
「番組の途中ですが」
畠山智之ｱﾅ
「警報がでましたので、お伝えします。
番組にふさわしくない内容を書き込むあらしが、出没します。
くれぐれも危険ですので、近付かないで徹底的にスルーしてください。
なお、このあらしによる津波の心配はありません」
畠山智之ｱﾅ
「警報がでましたので、お伝えします。
番組にふさわしくない内容を書き込むあらしが、出没します。
くれぐれも危険ですので、近付かないで徹底的にスルーしてください。
なお、このあらしによる津波の心配はありません」
間違い電話であった、嫁子はほっとした。
と、同時に
24時間、スレに張り付く富豪刑事
速報畠山アナの用心深さには驚愕した。
と、同時に
24時間、スレに張り付く富豪刑事
速報畠山アナの用心深さには驚愕した。
しかし、松居和代やらレミやらケンタロウがでてくるのは
普通の出来事なのだろうか・・・？
隣の晩御飯はヤラセだと固く信じている嫁子は疑問を隠し切れなった。
普通の出来事なのだろうか・・・？
隣の晩御飯はヤラセだと固く信じている嫁子は疑問を隠し切れなった。
467 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 10:13:48 ID:Nh69WAMb
刑事ははりこみが仕事である。
そしてまた畠山ｱﾅも、非常事態には貫徹で仕事をする男である。
我々は9・11の実況を決して忘れない。
そしてまた畠山ｱﾅも、非常事態には貫徹で仕事をする男である。
我々は9・11の実況を決して忘れない。
民放の富豪刑事に軌道修正されるのはいかがなものか？
NHKの看板番組の登場人物にしてもらえないものか。
なんならカードキャプターさくらちゃんでも…
番組担当部長は頭を抱えた。
NHKの看板番組の登場人物にしてもらえないものか。
なんならカードキャプターさくらちゃんでも…
番組担当部長は頭を抱えた。
469 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 10:41:01 ID:filT7IgM
だから 富豪刑事レスはスルーでいいのだ。
なんの面白みも無い奴ではないか。
皆納得した。
なんの面白みも無い奴ではないか。
皆納得した。
470 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 10:41:08 ID:SuT6hDyx
しかし昨今のテレビ局にはやらせがはびこっている。それに比べれば、
家族のために、歌い踊り、泣く嫁子のなんとすばらしいことよ！
家族のために、歌い踊り、泣く嫁子のなんとすばらしいことよ！
471 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 11:35:26 ID:8sYnxWbC
リーダーが言った。
「重要なことが残っている。法事だ。」
もう、だめだと思った。
「重要なことが残っている。法事だ。」
もう、だめだと思った。
カビキラーがたっぷりかかったスーツが嫁子を見下ろしている
メンバーが言った。
「とりあえず前に進まなくてはならない。
ここはひとまず13号で乗り切ろう。」
皆、静かにうなずいた。
その時、誰かがつぶやいた一言に嫁子は愕然とした。
「御仏前はどうするのか」
突如のしかかる、新たな負担。
唇を噛んだ。
「
「とりあえず前に進まなくてはならない。
ここはひとまず13号で乗り切ろう。」
皆、静かにうなずいた。
その時、誰かがつぶやいた一言に嫁子は愕然とした。
「御仏前はどうするのか」
突如のしかかる、新たな負担。
唇を噛んだ。
「
474 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 13:52:58 ID:hG/tOba2
御仏前・・・・新たなる問題であった。
「なに水臭いこと言ってるの」
「あなた達が来てくれるだけでお祖父ちゃんは喜んでくれてるわよ。」
気の利いた、優しい姑ならこんな風に言ってくれるのだろうか？
「なに水臭いこと言ってるの」
「あなた達が来てくれるだけでお祖父ちゃんは喜んでくれてるわよ。」
気の利いた、優しい姑ならこんな風に言ってくれるのだろうか？
475 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 14:02:17 ID:SuT6hDyx
しかし嫁子の姑は気もきかないし、優しくもないのだ。
とりあえず、あるものでしのぐしかない。
商店街の抽選で当たったギフト券はどうだろう。あるいは実家からもらってきた
ビール券では？
嫁子はおもちゃ銀行の小さな一万円札を見てためいきをついた。これが本物だったら。
とりあえず、あるものでしのぐしかない。
商店街の抽選で当たったギフト券はどうだろう。あるいは実家からもらってきた
ビール券では？
嫁子はおもちゃ銀行の小さな一万円札を見てためいきをついた。これが本物だったら。
当日、倒れればよいのだ。
突如、新しいアイディアが嫁子の頭の中に
閃光のようにひらめいた。
38度の熱…
そうすれば、着たくない喪服も出したくないお金も
まったく不要になるのだ。
突如、新しいアイディアが嫁子の頭の中に
閃光のようにひらめいた。
38度の熱…
そうすれば、着たくない喪服も出したくないお金も
まったく不要になるのだ。
嫁子は、黙って立ち上がった
そして、風呂場に行き、冷水を浴槽内に満たした。
裸になり、そっと冷たい水風呂に、体を浸した。
嫁子の横顔には、微笑みさえ浮かんでいた。
それを見守るメンバー全員が泣いていた。
「何故に、そこまでできるのだ･･･！」
そして、風呂場に行き、冷水を浴槽内に満たした。
裸になり、そっと冷たい水風呂に、体を浸した。
嫁子の横顔には、微笑みさえ浮かんでいた。
それを見守るメンバー全員が泣いていた。
「何故に、そこまでできるのだ･･･！」
「私には・・・私には・・御仏前も、それから着ていく喪服もないからよっ！」
嫁子は泣いていた。
皆、涙した。
嫁子は泣いていた。
皆、涙した。
「たしか、おしんの母親（泉ピン子）も、
こんな事をしてましたよね。
父親役は伊東四朗でした。」
最年長のメンバーが厳かにつぶやき、
昔の農民の辛さを回顧した。
こんな事をしてましたよね。
父親役は伊東四朗でした。」
最年長のメンバーが厳かにつぶやき、
昔の農民の辛さを回顧した。
国井雅比古；
「えー、ずいぶん思いきったことをしましたねぇ」
仲間Ａ：「そうですね(笑) でもその時の彼女にはこれしかない！と
何て言うか、信念めいたものがあったんじゃないかと思います」
膳場貴子：「これもまた、大きなリスクを……」
仲間Ｂ：「そうです、そうです。リスクにすすんで足を突っ込むのが、
彼女の、嫁子さんの生きざまだったんですよ。たいした人でしたよ」
国井雅比古；
「生きざま、ですか。
えー、そんな嫁子さんは信念を元に、こんな行動に出たのでした」
↓
「えー、ずいぶん思いきったことをしましたねぇ」
仲間Ａ：「そうですね(笑) でもその時の彼女にはこれしかない！と
何て言うか、信念めいたものがあったんじゃないかと思います」
膳場貴子：「これもまた、大きなリスクを……」
仲間Ｂ：「そうです、そうです。リスクにすすんで足を突っ込むのが、
彼女の、嫁子さんの生きざまだったんですよ。たいした人でしたよ」
国井雅比古；
「生きざま、ですか。
えー、そんな嫁子さんは信念を元に、こんな行動に出たのでした」
↓
疲れた身体に水風呂の心地よい冷たさがしみた。
ふと、われに返った。
真冬ならともかく、今日も明日も続く真夏日。
ここ１０年風邪ひとつひいたことのない自分の丈夫さという現実を
嫁子は突きつけられた。
このままではいけない。
決断の時は刻々と迫っていた。
ふと、われに返った。
真冬ならともかく、今日も明日も続く真夏日。
ここ１０年風邪ひとつひいたことのない自分の丈夫さという現実を
嫁子は突きつけられた。
このままではいけない。
決断の時は刻々と迫っていた。
「風邪が駄目なら食中毒しかない」
嫁子は決断した。
嫁子は決断した。
しかし家族の中で自分だけが食中毒になるのはいかにも不自然だ。
プロジェクトは暗礁に乗り上げた。
皆、頭を抱えた。
その時、リーダーが重い口を開いた。
「小町を見てみないか」
苦渋の選択だった。
プロジェクトは暗礁に乗り上げた。
皆、頭を抱えた。
その時、リーダーが重い口を開いた。
「小町を見てみないか」
苦渋の選択だった。
嫁子は一度は決断したものの、食中毒の痛みの激しさを知っていた。
まさしく七転八倒の苦しみである。
一度食中毒になった友人の話を聞いて、その凄まじい腹痛を恐ろしく思っていた。
それに食中毒となると、何時何処で何を食べたのか？自分で何処で食材を買い、
どのように調理したのか等々を微に入り細に入り聞かれる。
下手をすると保健所が家に来て、家中消毒される可能性もあれば、
ある一軒のレストランを営業休止に追い込んでしまうかもしれない。
別の手を考えようと新たに決断した。
まさしく七転八倒の苦しみである。
一度食中毒になった友人の話を聞いて、その凄まじい腹痛を恐ろしく思っていた。
それに食中毒となると、何時何処で何を食べたのか？自分で何処で食材を買い、
どのように調理したのか等々を微に入り細に入り聞かれる。
下手をすると保健所が家に来て、家中消毒される可能性もあれば、
ある一軒のレストランを営業休止に追い込んでしまうかもしれない。
別の手を考えようと新たに決断した。
「小町」ってなにかしら？
早速検索するメンバー。
「おお！」どよめきがおこる。
悩む女たちのためのサイトである。
早速検索するメンバー。
「おお！」どよめきがおこる。
悩む女たちのためのサイトである。
ググッた。嫁子に都合のいい情報はなかった。
さらにググッた。
さらにググッた。
487 ：可愛い奥様：2006/06/20(火) 22:50:17 ID:Poo2Yd6P
メンバーのひとりが言った。
基本に戻ろう。
逃げ切れるものではない。
正攻法で戦うべきではないのか？
基本に戻ろう。
逃げ切れるものではない。
正攻法で戦うべきではないのか？
ググリ方すら失敗した。
頭が混乱して先が見えなかった。
頭が混乱して先が見えなかった。
やはり正攻法でいくしかないのか・・・
ぼんやりとした頭で考えた。と、そのとき・・・
仮病というのはどうだろう？なにも実際に体を壊す必要はない。
今晩のうちからオットーの前で演技するのだ。だますのは身内から、
ともいうではないか・・・
よからぬ考えがむくむくと頭に浮かぶことを、
嫁子には止めることができなかった。
ぼんやりとした頭で考えた。と、そのとき・・・
仮病というのはどうだろう？なにも実際に体を壊す必要はない。
今晩のうちからオットーの前で演技するのだ。だますのは身内から、
ともいうではないか・・・
よからぬ考えがむくむくと頭に浮かぶことを、
嫁子には止めることができなかった。
「ねぇ、オットー・・・私ちょっとね」
「ん？どうした嫁子」
「昨日から少し目眩というか・・・体調は思わしくなくて」
「大丈夫かよ？」
「う、うん、横になっていれば大丈夫だと思うんだけど・・・」
「お爺ちゃまの・・・」
「うんうん、いいよ行かなくて、おまえの身体の方が心配だって」
「ん？どうした嫁子」
「昨日から少し目眩というか・・・体調は思わしくなくて」
「大丈夫かよ？」
「う、うん、横になっていれば大丈夫だと思うんだけど・・・」
「お爺ちゃまの・・・」
「うんうん、いいよ行かなくて、おまえの身体の方が心配だって」
ちょっとまて。
嫁子がちょっとぐらい体調を崩しても、オットーは法事に行くだろう。
やるならオットーが法事に行かなくなるくらいの大げさな演技が必要だ。
御仏前を持たせないで法事へいけば「気の利かない嫁」のレッテルを貼られるのは
間違いないのである。
13号の喪服を買うより、はじめから仮病をすることにして御仏前にまわせばよかった。
嫁子は苦悩した。
嫁子がちょっとぐらい体調を崩しても、オットーは法事に行くだろう。
やるならオットーが法事に行かなくなるくらいの大げさな演技が必要だ。
御仏前を持たせないで法事へいけば「気の利かない嫁」のレッテルを貼られるのは
間違いないのである。
13号の喪服を買うより、はじめから仮病をすることにして御仏前にまわせばよかった。
嫁子は苦悩した。
「お前が行かないなら、俺も行くのやめようかなあ」
オットーは 能天気に 言葉を続けた
「え？ そんなわけにはいかないわ！」
「だって俺だけ行っても場が持たないし」
オットーは 能天気に 言葉を続けた
「え？ そんなわけにはいかないわ！」
「だって俺だけ行っても場が持たないし」
「やはり一昨日のアンパンで食中毒になるしかない」
嫁子とオットーは、アンパンを見つめた。
嫁子とオットーは、アンパンを見つめた。
天は嫁子を見捨てなかった。
当たりクジ付きアンパンのシールを無言で剥がしたら・・・
当たりクジ付きアンパンのシールを無言で剥がしたら・・・
「おめでとうございます！綾小路きみまろトークショウ当選です！」
文字が躍っている。
嫁子の視界が涙で霞んだ。
文字が躍っている。
嫁子の視界が涙で霞んだ。
御仏前の代わりに、このトークショーのチケットで許してもらおう。
１３号の喪服で出席するのだ。
やはり正攻法で行こう。
そう決めて嫁子は眠りにつこうとした。
１３号の喪服で出席するのだ。
やはり正攻法で行こう。
そう決めて嫁子は眠りにつこうとした。
こ、これを買いとってくれる神はいないのか・・・
メンバーが励ました。
落ち着け、嫁子。ひとりひとり思い出すんだ。
近所のｦﾊﾞの中で綾小路きみまろファンはいないか、と。
メンバーが励ました。
落ち着け、嫁子。ひとりひとり思い出すんだ。
近所のｦﾊﾞの中で綾小路きみまろファンはいないか、と。
残念ながら思い当たる人はいなかった。
嫁子は「同サロ」さんが下の階に住んでいると思っているほど、近所づきあいがないのだ。
（はたして、同サロさんは実在するのだろうか？）
実際に階下に住んでいるのは、ﾈﾀを語るのを職業とする人たちだ。
ﾏﾏﾝとよんで親しんでくれるのは、ﾋｷﾆｰﾄばかりだった。
綾小路きみまろファンを探すのは難しい。
…そうだ！ヤフオク！ メンバーの一人が言った。
が、ヤフオクでは法事の日に間に合わない。
嫁子は財布の中を確認した。
1万三千円。なけなしの1万円を包むことを泣く泣く決意した。
不幸中の幸いかオットーの実家は農家だ。
法事へ行けば、いつもの通り腐るほどの野菜をゲットできるだろう。
米とガソリンはある。きみまろチケット代が入れば何とかやっていける。
いざとなれば、結局使わなかったレミパンも売ってしまおう。
嫁子の心に光が差し込んだ。
嫁子は「同サロ」さんが下の階に住んでいると思っているほど、近所づきあいがないのだ。
（はたして、同サロさんは実在するのだろうか？）
実際に階下に住んでいるのは、ﾈﾀを語るのを職業とする人たちだ。
ﾏﾏﾝとよんで親しんでくれるのは、ﾋｷﾆｰﾄばかりだった。
綾小路きみまろファンを探すのは難しい。
…そうだ！ヤフオク！ メンバーの一人が言った。
が、ヤフオクでは法事の日に間に合わない。
嫁子は財布の中を確認した。
1万三千円。なけなしの1万円を包むことを泣く泣く決意した。
不幸中の幸いかオットーの実家は農家だ。
法事へ行けば、いつもの通り腐るほどの野菜をゲットできるだろう。
米とガソリンはある。きみまろチケット代が入れば何とかやっていける。
いざとなれば、結局使わなかったレミパンも売ってしまおう。
嫁子の心に光が差し込んだ。
電話が鳴った。
トメであった。
「嫁子さん、法事の前の日からきて手伝って頂戴、親族30人以上集まるから
手がたりないの。お嫁さん達みんなで料理やら掃除やらしてもらうのよ。」
目の前が 暗くなった。
聞き耳をたてていたオットーが声をかけてきた。
「白いエプロン忘れるなよ」
限界が近づいていた。
トメであった。
「嫁子さん、法事の前の日からきて手伝って頂戴、親族30人以上集まるから
手がたりないの。お嫁さん達みんなで料理やら掃除やらしてもらうのよ。」
目の前が 暗くなった。
聞き耳をたてていたオットーが声をかけてきた。
「白いエプロン忘れるなよ」
限界が近づいていた。
502 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 09:14:08 ID:OpfV3PKp
「具合悪いのに、私に行けというのね。ひどいわっ。私が倒れたらどうするの？
おじいさんの次は私の法事になってもいいのねっ」
姑への怒りがそのまま夫に噴出した。嫁子は興奮のあまり顔が真っ赤になり
なんと過呼吸の発作を起こしてしまったのだ。
慌てるオットーはなんと１１９番をまわしているではないか
「妻の様子が変なんです。呼吸困難みたいなんです。」
嫁子は苦しいでも、大丈夫でもなく「ラッキー・・・法事に行かなくてすむ」
と思った。
おじいさんの次は私の法事になってもいいのねっ」
姑への怒りがそのまま夫に噴出した。嫁子は興奮のあまり顔が真っ赤になり
なんと過呼吸の発作を起こしてしまったのだ。
慌てるオットーはなんと１１９番をまわしているではないか
「妻の様子が変なんです。呼吸困難みたいなんです。」
嫁子は苦しいでも、大丈夫でもなく「ラッキー・・・法事に行かなくてすむ」
と思った。
救急隊員の声が電話口から漏れる。
｢大きな事故で救急車の到着が遅れるおそれがあります。
呼吸困難…喘息や過呼吸はありませんか？｣
そういえば過呼吸が…ｵｯﾄｰは答える。
｢紙袋で呼吸させてください。もし改善しなければ、救急車を手配します｣
｢大きな事故で救急車の到着が遅れるおそれがあります。
呼吸困難…喘息や過呼吸はありませんか？｣
そういえば過呼吸が…ｵｯﾄｰは答える。
｢紙袋で呼吸させてください。もし改善しなければ、救急車を手配します｣
504 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 11:43:41 ID:OpfV3PKp
「お前過呼吸か？」
ここでばれたら、法事出席は確実だ。
嫁子は心臓を押さえた。
「心臓がっ苦しい・・・・」
ここでばれたら、法事出席は確実だ。
嫁子は心臓を押さえた。
「心臓がっ苦しい・・・・」
心臓と聞いたとたん、オットーの気が動転した。
そして何を勘違いしたのか、嫁子を仰向けに寝かせ、
両手で嫁子の胸を押し始めた。
し、心臓マッサージ!?
嫁子は目の前が真っ暗になった。
そして何を勘違いしたのか、嫁子を仰向けに寝かせ、
両手で嫁子の胸を押し始めた。
し、心臓マッサージ!?
嫁子は目の前が真っ暗になった。
でも、冷静に考えた。
心臓で救急車で運ばれたら検査である。
救急だから手荒いだろう。
今日のブラウスはお気に入りのナラ・カミ-ちぇだ。１８０００円もする。
この損失は痛い。
どのみち喪服はいつかは買わなくてはいけない。
それに法事を欠席したら、むこう５年は姑からの
｢法事に嫁子さん来ないから私ひとりとっても大変だったのよね｣
攻撃は避けられない。
５年ですまない恐れすらある。
下手した１３年くらいはあるかもしれない。
嫁子は悩んだ。
でも、時間はない。
心臓で救急車で運ばれたら検査である。
救急だから手荒いだろう。
今日のブラウスはお気に入りのナラ・カミ-ちぇだ。１８０００円もする。
この損失は痛い。
どのみち喪服はいつかは買わなくてはいけない。
それに法事を欠席したら、むこう５年は姑からの
｢法事に嫁子さん来ないから私ひとりとっても大変だったのよね｣
攻撃は避けられない。
５年ですまない恐れすらある。
下手した１３年くらいはあるかもしれない。
嫁子は悩んだ。
でも、時間はない。
13年、13年、13・・・？！
13号の喪服の存在を危うく忘れるところだった。
全ての状況が、「法事へＧＯ！」ではないか。
万策尽きたか。
天を仰ぐ嫁子。
13号の喪服の存在を危うく忘れるところだった。
全ての状況が、「法事へＧＯ！」ではないか。
万策尽きたか。
天を仰ぐ嫁子。
涙ぐむ嫁子、しかしそこで嫁子吉報が！
何と、オットーの直属上司が急死との連絡が入った。
息子の出世が掛かっていれば、法事不参加でも姑の嫌味も軽減するものである。
しかも運良く、いつもなら焦ってしまう通夜・葬儀の急仕度も
オットーのみ用意するだけ！
「ああっ、13号の喪服もナラ・カミーちぇのブラウスも無駄じゃない」
嫁子は神に感謝した。
何と、オットーの直属上司が急死との連絡が入った。
息子の出世が掛かっていれば、法事不参加でも姑の嫌味も軽減するものである。
しかも運良く、いつもなら焦ってしまう通夜・葬儀の急仕度も
オットーのみ用意するだけ！
「ああっ、13号の喪服もナラ・カミーちぇのブラウスも無駄じゃない」
嫁子は神に感謝した。
509 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 13:35:49 ID:eeBScCae
13回忌に13号の喪服
もう呪われているのは間違いなかった。
とりあえず、普通に戻らねばならなかった。
「か、過呼吸」
もう呪われているのは間違いなかった。
とりあえず、普通に戻らねばならなかった。
「か、過呼吸」
510 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 15:48:23 ID:TFCoVIn8
オットーが持ってきてくれた紙袋に向かって
嫁子はスーハースーハーした。
次第に冷静になっていく嫁子であった。
嫁子はスーハースーハーした。
次第に冷静になっていく嫁子であった。
ここに１枚の写真がある
512 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 16:45:47 ID:OpfV3PKp
若いころのオットーの祖父。彼だけは私を可愛がってくれたっけ。
それなのに法事を欠席しようとしてたとは。
私は身勝手な女。嫁子は深く深く反省した。しかし翌日反省しすぎて
１０円玉大のハゲができているではないか。
それなのに法事を欠席しようとしてたとは。
私は身勝手な女。嫁子は深く深く反省した。しかし翌日反省しすぎて
１０円玉大のハゲができているではないか。
十円玉大ぐらいなら黒マジックで塗りつぶしてごまかそう。
メンバーの一人がそう言った。
メンバーの一人がそう言った。
嫁子は決意した。
明日あさっては上司の通夜、葬式を妻としてサポートし、
金曜の夜からは義実家へ泊り込み、週末の法事を長男の嫁として参加すると。
新たなる挑戦であった。
白いエプロンにアイロンをかけ、気を引き締めた。
明日あさっては上司の通夜、葬式を妻としてサポートし、
金曜の夜からは義実家へ泊り込み、週末の法事を長男の嫁として参加すると。
新たなる挑戦であった。
白いエプロンにアイロンをかけ、気を引き締めた。
515 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 17:44:01 ID:OpfV3PKp
しかしはげは二個、三個と増えていく。マジックを片手にためいきをつく
嫁子。どうやらかなりストレスがたまっているらしい。
嫁子。どうやらかなりストレスがたまっているらしい。
片手には白いエプロン、
もう一方の手には黒いマジック！
嫁子の多忙な日々は始まった。
もう逃げまい、そう誓った嫁子であった。
もう一方の手には黒いマジック！
嫁子の多忙な日々は始まった。
もう逃げまい、そう誓った嫁子であった。
嫁子の決意に、メンバー全員が涙した。
嫁子の前に御霊前と御仏前、ふたつの不祝儀袋が用意された。
表袋に名字を書かなければならない。
予備は無い。
筆ペンを持つ手が 震えた。
表袋に名字を書かなければならない。
予備は無い。
筆ペンを持つ手が 震えた。
「リラックス！リラックス！」
背後でオットーと子供たちが叫んでいる。
余計緊張した。
背後でオットーと子供たちが叫んでいる。
余計緊張した。
520 ：可愛い奥様：2006/06/21(水) 21:02:42 ID:OpfV3PKp
嫁子はなんと子供の名前を書いてしまった。自分の名前よりもオットーの
名前よりも書く機会の多い子供の名前・・・。ついついいつもの癖が出てし
まったのだ！
名前よりも書く機会の多い子供の名前・・・。ついついいつもの癖が出てし
まったのだ！
何て事だ！メンバー、家族共に全員絶句した。
大丈夫。
コンビニはまだあいている。
いい時代である。
コンビニはまだあいている。
いい時代である。
そもそも、2件ともオットーの用事なのだからオットーに書かせればよかった。
「夜に出かけるのは怖いわ。」といい、オットーをコンビニに使いにやることにした。
さて、財布には1万3千円。
どうやって不祝儀袋にいれようか。
「夜に出かけるのは怖いわ。」といい、オットーをコンビニに使いにやることにした。
さて、財布には1万3千円。
どうやって不祝儀袋にいれようか。
会社の上司が死んだ場合、香典の相場は、いくらだろう。
嫁子は本棚の奥に眠っていた、マナー辞典をひっぱりだした。
相場は 5千円から１万円。
目の前が、暗くなった。
嫁子は本棚の奥に眠っていた、マナー辞典をひっぱりだした。
相場は 5千円から１万円。
目の前が、暗くなった。
財布には所持金一万三千円。
しかし普段着にナラ・カミーチェの一万八千円の
ブラウスを着る女嫁子であった。
リーダーから喝が飛ぶ。
「主婦としての努力がまだまだ足りないぞ！」
しかし普段着にナラ・カミーチェの一万八千円の
ブラウスを着る女嫁子であった。
リーダーから喝が飛ぶ。
「主婦としての努力がまだまだ足りないぞ！」
ナラ・カミーチェは去年のボーナス一括払いで購入したものだ。
夫婦の間で「YES・NOマクラのYESの役割」を暗黙のうちに担っていた。
単なる普段着ではないのだ。
せいぜい使うのは月2回ほどだが。
仮病を考えるまでは、色落としも考慮に入っていたためだ。
仕方がない。
嫁子は人生最大の決心をした。
お金を借りよう。
…といっても、消費者金融などではない。
子供の学資保険から低金利で借りることができるのだ。
まずは手元の1万を上司のほうへ、2万借りてそのうちの1万を法事へ包もう。
月末に給料、7月第一金曜日にわずかだがボーナスが入る。
レミパンやら、ローンのボーナス月支払いもあるのでほとんど残らないが、
それでも2万円くらいはあるだろう。
本当にさようなら、ボーナス…。
夫婦の間で「YES・NOマクラのYESの役割」を暗黙のうちに担っていた。
単なる普段着ではないのだ。
せいぜい使うのは月2回ほどだが。
仮病を考えるまでは、色落としも考慮に入っていたためだ。
仕方がない。
嫁子は人生最大の決心をした。
お金を借りよう。
…といっても、消費者金融などではない。
子供の学資保険から低金利で借りることができるのだ。
まずは手元の1万を上司のほうへ、2万借りてそのうちの1万を法事へ包もう。
月末に給料、7月第一金曜日にわずかだがボーナスが入る。
レミパンやら、ローンのボーナス月支払いもあるのでほとんど残らないが、
それでも2万円くらいはあるだろう。
本当にさようなら、ボーナス…。
その時、向かいの家から人の怒鳴り声が聞こえた。
「ぉらぉらぁ！金返さんかいボケェェェェェｌ！！」サラ金の取り立てである。
嫁子は迷った「学資保険は取立ては無いわ・・・」
「ぉらぉらぁ！金返さんかいボケェェェェェｌ！！」サラ金の取り立てである。
嫁子は迷った「学資保険は取立ては無いわ・・・」
ガチャ。
ドアが開きオットーが帰ってきた。
「嫁子。疲れてるだろ？これ買ってきちゃった。」
コンビニ袋の中には、ヤマザキのケーキ、ハーゲンダッツのアイス、コカコーラ。
「なんでこんなお金があるのよ！借金しなければお香典も出せないのに！」
オットーはしぶしぶへそくりから1万円を取り出した。
うまくやったわ。
ちゃっかりハーゲンダッツを食べながら嫁子はほくそ笑んだ。
オットーをコンビニに使いにやったのはこれが目的だったのだ。
嫁子はﾀﾞｰｸな奥様なのだ。
皆、心のかなでGJ！と叫んだ。
ドアが開きオットーが帰ってきた。
「嫁子。疲れてるだろ？これ買ってきちゃった。」
コンビニ袋の中には、ヤマザキのケーキ、ハーゲンダッツのアイス、コカコーラ。
「なんでこんなお金があるのよ！借金しなければお香典も出せないのに！」
オットーはしぶしぶへそくりから1万円を取り出した。
うまくやったわ。
ちゃっかりハーゲンダッツを食べながら嫁子はほくそ笑んだ。
オットーをコンビニに使いにやったのはこれが目的だったのだ。
嫁子はﾀﾞｰｸな奥様なのだ。
皆、心のかなでGJ！と叫んだ。
529 ：可愛い奥様：2006/06/22(木) 14:49:58 ID:nE5htwSi
もう何も心配する必要はない。
というより、粛々と行事をつとめよう。
というより、粛々と行事をつとめよう。
530 ：可愛い奥様：2006/06/22(木) 17:04:01 ID:nE5htwSi
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「家庭内部に沸き起こるトラブル」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
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♪みおくーられることもなくー♪
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、法事の日をむかえた。
嫁子は長男の嫁としての役割を淡々とこなしていた。
その時、オットーの妹であるいもこが突然切り出した。
嫁子は長男の嫁としての役割を淡々とこなしていた。
その時、オットーの妹であるいもこが突然切り出した。
「離婚・・・しようかと思ってるんだけど・・・あたし、このうちに
戻ってきちゃ、だめかなぁ？
戻ってきちゃ、だめかなぁ？
新たな難題を前に黙り込むメンバー。（スレ、とまったまま）
小姑の離婚。
予想のつかない展開に、重苦しい時が流れた。
「534の発言を待とう。今、私達にできるのはそれだけだ」
リーダーの言葉に、皆うなずいた。
534の動きを、固唾を呑んで見守るメンバー達。
小姑の離婚。
予想のつかない展開に、重苦しい時が流れた。
「534の発言を待とう。今、私達にできるのはそれだけだ」
リーダーの言葉に、皆うなずいた。
534の動きを、固唾を呑んで見守るメンバー達。
また始まった。…嫁子は思った。
いもこがﾀﾞﾝﾅ抜きで実家に帰ると、いつもこれだ。
どうせ今回も口先だけだ。現にいもこのおなかは大きい。3人目だ。
やることやっておいてなに言っているんだ！と言えたらどんなにすっきりするだろう。
そのときオットーが口を開いた。
いもこがﾀﾞﾝﾅ抜きで実家に帰ると、いつもこれだ。
どうせ今回も口先だけだ。現にいもこのおなかは大きい。3人目だ。
やることやっておいてなに言っているんだ！と言えたらどんなにすっきりするだろう。
そのときオットーが口を開いた。
「いもこよ、とりあえず出産が済んでから、離婚の事は考えろ！」と・・・
いつもは頼りないオットーだが、姑・嫁子共にその意見に賛成した。
しかしそれはあくまで「現状維持」であり、オットー得意の「逃げ」でもあった。
「俺、ｲｲ事を言ったね！」と、満面の笑みをこぼすとぼけたオットーに嫁子は！
いつもは頼りないオットーだが、姑・嫁子共にその意見に賛成した。
しかしそれはあくまで「現状維持」であり、オットー得意の「逃げ」でもあった。
「俺、ｲｲ事を言ったね！」と、満面の笑みをこぼすとぼけたオットーに嫁子は！
536 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 12:59:32 ID:z0ehx/ro
聞こえなかったふりをして無視した。
嫁子のまわりにいもこの子供がまとわりつく。なんと三人連続年子という離れ業を
やってみせている。喧嘩して仲直りするたびに妊娠しているのだ。おそらく、四人
目もアリだろう・・・。
嫁子のまわりにいもこの子供がまとわりつく。なんと三人連続年子という離れ業を
やってみせている。喧嘩して仲直りするたびに妊娠しているのだ。おそらく、四人
目もアリだろう・・・。
トメがいもこに答えた。
「はいはい」
慣れているせいか思いっきりスルーであった。
「嫁子さん、掃除はじめましょ」
プロジェクトが再開された。
嫁子は雑巾を固くしぼった。
「はいはい」
慣れているせいか思いっきりスルーであった。
「嫁子さん、掃除はじめましょ」
プロジェクトが再開された。
嫁子は雑巾を固くしぼった。
538 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 15:15:09 ID:7exK4xlE
掃除は上から下、内から外が基本である。
「痛～い」いもこがつぶやく。
なんといもこのとうてい家事をしていないであろう指の先
には綺麗なﾈｲﾙｱｰﾄがしてあった。ぞうきんを絞ると痛いという。
嫁子は考えた。
なんといもこのとうてい家事をしていないであろう指の先
には綺麗なﾈｲﾙｱｰﾄがしてあった。ぞうきんを絞ると痛いという。
嫁子は考えた。
540 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 15:29:23 ID:z0ehx/ro
「じゃあいもこさん、子供たちの面倒を見てて。公園でも行ってきたら？」
普段いもこは実家にいりびたり、ほとんど育児をしていない。妊婦で
まだ２歳と１歳の子供の世話。ある意味雑巾しぼりより重労働であろう。
普段いもこは実家にいりびたり、ほとんど育児をしていない。妊婦で
まだ２歳と１歳の子供の世話。ある意味雑巾しぼりより重労働であろう。
「え～、なんかぁ～、お腹が張る～っていうか
生まれそうってかんじぃ～？早産みたいな～～」
エビちゃん巻きを揺らしながらいもこがつぶやいた。
生まれそうってかんじぃ～？早産みたいな～～」
エビちゃん巻きを揺らしながらいもこがつぶやいた。
542 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 15:55:45 ID:7exK4xlE
｢それは、大変｣
ｵｯﾄｰにいもこを病院に連れて行くことを提案してみる。
ついでに、トメに法事中止も提案してみた。
ｵｯﾄｰにいもこを病院に連れて行くことを提案してみる。
ついでに、トメに法事中止も提案してみた。
しかし、トメは事も無く
「あら、私と嫁子さんで十分準備は出きるじゃない！」
トメはあくまでも、法事をやってのける気で居る・・・。
嫁子は、遠くを見つめた。
「あら、私と嫁子さんで十分準備は出きるじゃない！」
トメはあくまでも、法事をやってのける気で居る・・・。
嫁子は、遠くを見つめた。
544 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 17:53:05 ID:z0ehx/ro
嫁子は必死で働いた。そうしたほうが余計なことを考えないでよいからである。
はじめてこのｽﾚみた。
あほやなぁｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
このｽﾚｻｲｺｳにアホでﾜﾛｽｗ
憎めない。
あほやなぁｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
このｽﾚｻｲｺｳにアホでﾜﾛｽｗ
憎めない。
しかし、嫁子の頭の中では、疑問がふつふつと沸いていた。
「お嫁さん達みんなで料理やら掃除やらしてもらうのよ」
お嫁さん達みんな…お嫁さん達…お嫁さんたちぃ？！
どこが複数形なのだろう？さっきから働いているのは自分だけではないか。
ﾄﾒはニュースに釘付けだ。
「お嫁さん達みんなで料理やら掃除やらしてもらうのよ」
お嫁さん達みんな…お嫁さん達…お嫁さんたちぃ？！
どこが複数形なのだろう？さっきから働いているのは自分だけではないか。
ﾄﾒはニュースに釘付けだ。
一心不乱に働く嫁子の動きが止まった。
姑も、手から茶碗を落とした。
「もしかして……545は、おじいちゃんの声？」
2人は体の震えが止まらなかった。
嫁子は内心、これで法事が中止にならないかしら、
と期待に胸をふるわせていた。
姑も、手から茶碗を落とした。
「もしかして……545は、おじいちゃんの声？」
2人は体の震えが止まらなかった。
嫁子は内心、これで法事が中止にならないかしら、
と期待に胸をふるわせていた。
「オソクナリマシタ～～、コニチワ！ホージ、タイヘンネ
ワタシ、わぁるど・かっぷデ、マイバンネブソク、ネボウシタヨ」
兄嫁のヨメリーナがやってきた。
義理兄がブラジル赴任中に大恋愛をして口説き落とした
現地の陽気な娘だ。
ワタシ、わぁるど・かっぷデ、マイバンネブソク、ネボウシタヨ」
兄嫁のヨメリーナがやってきた。
義理兄がブラジル赴任中に大恋愛をして口説き落とした
現地の陽気な娘だ。
「遅くなりましたぁ～すいませぇん！ワールドカップ見てたら
寝坊しちゃってぇ～～」
弟嫁の嫁香もやってきた。早速、雑巾を片手に持ったまま、
ヨメリーナと盛り上がっている。
柳沢の動きがどうだというのだ。ジーコの采配など、知ったこっちゃない。
嫁子は法事の手伝いのために、わ ざ わ ざ 早く寝たのだ。
寝坊しちゃってぇ～～」
弟嫁の嫁香もやってきた。早速、雑巾を片手に持ったまま、
ヨメリーナと盛り上がっている。
柳沢の動きがどうだというのだ。ジーコの采配など、知ったこっちゃない。
嫁子は法事の手伝いのために、わ ざ わ ざ 早く寝たのだ。
嫁子の気持ちを知らないヨメリーナは、法事だと言うのに、頭に羽を飾ったリオのカーニバルの衣装で現れた。
嫁子が心の中で呟いた「喪服はいらんやんけ・・・」
嫁子が心の中で呟いた「喪服はいらんやんけ・・・」
そうこうしているうちに
続々と親族が集まってきた。
なんと、義父は男ばかりの10人兄弟の長男だった。
祖父が頑張りすぎたのだった。
長男の嫁、10人が集結した。
本家の嫁として、トメと嫁子が采配しなければならなかった。
家の中と庭の掃除、炊き出し、子供たちの世話、飲む気まんまんの男たち、
家が戦場になった。
続々と親族が集まってきた。
なんと、義父は男ばかりの10人兄弟の長男だった。
祖父が頑張りすぎたのだった。
長男の嫁、10人が集結した。
本家の嫁として、トメと嫁子が采配しなければならなかった。
家の中と庭の掃除、炊き出し、子供たちの世話、飲む気まんまんの男たち、
家が戦場になった。
552 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 20:24:28 ID:fjr6c/O8
「とりあえず飲ませてしまえ」
メンバーの一人が言った・・・
また、別の一人が言った・・・
「肴などトメが冷蔵庫から出したキムチ白菜と嫁子が
気を利かせて持ってきた豆と煮物で十分すぎるほどだ」
「ビール（少なめ）発泡酒（多め）と焼酎と日本酒、ぐうの音もでまい！」
普段、メンバーの中でも控え目で口数少ない者達が、
意を決して、表明、した・・・
メンバーの一人が言った・・・
また、別の一人が言った・・・
「肴などトメが冷蔵庫から出したキムチ白菜と嫁子が
気を利かせて持ってきた豆と煮物で十分すぎるほどだ」
「ビール（少なめ）発泡酒（多め）と焼酎と日本酒、ぐうの音もでまい！」
普段、メンバーの中でも控え目で口数少ない者達が、
意を決して、表明、した・・・
『酔わせてしまう』のには賛成ですが、『酔ってしまう』のは危険です。
坊さんの到着はまだです。
特にﾄﾒを『酔わせてしまう』のは最後にするべきです。
坊さん
誰もが存在を忘れていた。
うかつだった。
坊さんの到着はまだです。
特にﾄﾒを『酔わせてしまう』のは最後にするべきです。
坊さん
誰もが存在を忘れていた。
うかつだった。
554 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 20:58:08 ID:P3JHbRMS
メンバーのひとりが言った。
「坊さん用に上級なお酒はとっておきましょう」
確かにそのぐらいの配慮は必要である。
誰もが納得してうなずいた。
「坊さん用に上級なお酒はとっておきましょう」
確かにそのぐらいの配慮は必要である。
誰もが納得してうなずいた。
555 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 21:25:44 ID:z0ehx/ro
越野寒梅とラベルに貼られた高級酒が流しの下にひっそりと眠っていた。
これが坊さん用だというのか
「飲みたい」
いや飲めなくてもいい。家に持って帰って金欠の時にヤフオクで売るのだ・・・。
これが坊さん用だというのか
「飲みたい」
いや飲めなくてもいい。家に持って帰って金欠の時にヤフオクで売るのだ・・・。
556 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 21:35:41 ID:fjr6c/O8
酒をくすねる…いや、無邪気にのほほんと高級酒を嫁子の車に運べる者・・・
そんな者がいるだろうか・・・
いた・・・
オットーだ。
酔ったふりをしつつ車へこの酒を持っていってもらおう・・・と嫁子が目でおオットーを探したその時・・・！
視線の先にはウトに同居話をされ、笑顔で頷いているオットーが、いた・・・
そんな者がいるだろうか・・・
いた・・・
オットーだ。
酔ったふりをしつつ車へこの酒を持っていってもらおう・・・と嫁子が目でおオットーを探したその時・・・！
視線の先にはウトに同居話をされ、笑顔で頷いているオットーが、いた・・・
「この前、ちょっとあんたん家へよったのよ。
部屋はカビくさいし、孫にはプリンさえ作っちゃいない。
嫁子さんは嫁子さんなりに一生懸命やっているだと思うんだけど。
でもね、こんなことだとあんたが恥をかくよ。」
トメの言葉が嫁子の琴線に触れた。
涙がこぼれた。
部屋はカビくさいし、孫にはプリンさえ作っちゃいない。
嫁子さんは嫁子さんなりに一生懸命やっているだと思うんだけど。
でもね、こんなことだとあんたが恥をかくよ。」
トメの言葉が嫁子の琴線に触れた。
涙がこぼれた。
558 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 22:03:09 ID:x+8RmzOz
「部屋がかカビくさい～～？あんたの息子の稼ぎが悪いから、
あんな古い部屋しか住めないんでしょっ、それにそれに、
プリンなんてしち面倒くさいモノ、作ってられるかぁっ！！
こちとら、小さい子ども抱えてるんだよっ！！今日だってなにさっ
法事の準備にしたってみんなあたしがやったんじゃないっ。みんなみんな
好き勝手なことしやがってぇぇぇ～～～！！！」
嫁子は泣きながらつかつかと流しにいき、おもむろに、先ほどその存在を
確認した越乃寒梅を手にすると、一気に栓を抜き、一升瓶に口をつけ、
がばがばと飲み始めた。
親族一同が息を呑んだ。メンバー全員が涙をぬぐった。
あんな古い部屋しか住めないんでしょっ、それにそれに、
プリンなんてしち面倒くさいモノ、作ってられるかぁっ！！
こちとら、小さい子ども抱えてるんだよっ！！今日だってなにさっ
法事の準備にしたってみんなあたしがやったんじゃないっ。みんなみんな
好き勝手なことしやがってぇぇぇ～～～！！！」
嫁子は泣きながらつかつかと流しにいき、おもむろに、先ほどその存在を
確認した越乃寒梅を手にすると、一気に栓を抜き、一升瓶に口をつけ、
がばがばと飲み始めた。
親族一同が息を呑んだ。メンバー全員が涙をぬぐった。
559 ：可愛い奥様：2006/06/23(金) 22:15:43 ID:z0ehx/ro
越乃寒梅はうわさにきくとおり、まろやかで、そして喉をすうっと通っていく
「嫁子っ」
オットーが慌てて嫁子をとめる。しかし酔っ払った嫁子に歯止めはきかなかった。
「嫁子っ」
オットーが慌てて嫁子をとめる。しかし酔っ払った嫁子に歯止めはきかなかった。
酔っ払った勢いで、寺に電話をかける嫁子。
「主人の上司に不幸があって・・・えぇ、そうなんです。すごくお世話になった方
なんです。・・・今日の法事は中止にしていただけませんか？」
「主人の上司に不幸があって・・・えぇ、そうなんです。すごくお世話になった方
なんです。・・・今日の法事は中止にしていただけませんか？」
「まじぃ～？親父も市長関係？偉いさんの誰か亡くなったらしくて
俺、代わりに行けって言われてもう近くまで来てるんだよね」
携帯を片手に持った住職の息子が玄関先に立っていた。
山Ｐを思わせる丹精な顔立ちだ。
俺、代わりに行けって言われてもう近くまで来てるんだよね」
携帯を片手に持った住職の息子が玄関先に立っていた。
山Ｐを思わせる丹精な顔立ちだ。
562 ：sage：2006/06/23(金) 23:59:44 ID:BYd09uax
山Ｐ似の住職の出現により、メンバーたちにどよめきがおこった。
特にエビちゃん巻きのいもこの行動はすばやかった。
子どもたちはほったらかしで擦り寄り、こう言った。
「法事中止だなんて、嘘ですぅ～。この人酔っ払ってて～。」
特にエビちゃん巻きのいもこの行動はすばやかった。
子どもたちはほったらかしで擦り寄り、こう言った。
「法事中止だなんて、嘘ですぅ～。この人酔っ払ってて～。」
「お前！自分が何してるのか分かってるのかっ！」
オットーの怒号が響き渡る
もうどうでも良かった
嫁子なりに喪服を用意しお香典を準備し今日一日の我慢と
自分に言い聞かせ努めたつもりだった
精一杯気を利かせ立ち振る舞ったつもりだった
嫁子の中で何かが大きく動き出した。
オットーの怒号が響き渡る
もうどうでも良かった
嫁子なりに喪服を用意しお香典を準備し今日一日の我慢と
自分に言い聞かせ努めたつもりだった
精一杯気を利かせ立ち振る舞ったつもりだった
嫁子の中で何かが大きく動き出した。
564 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 01:11:45 ID:HMkgnzuf
嫁子の 反逆が始まった。
四面楚歌、追い詰められた人間の、
最後の賭けだった
「おひまをとらせて頂きます」
嫁子、自分の発言に 驚いた
四面楚歌、追い詰められた人間の、
最後の賭けだった
「おひまをとらせて頂きます」
嫁子、自分の発言に 驚いた
嫁子は感情のほとばしりに動揺しながらも
白いエプロンを投げ捨て玄関に向かった
酔いと慟哭で自分を見失っている嫁子
足が不自然にからまり、よろめいた
あぁーっ！
嫁子を支えるしなやかで逞しい腕
オットーにはない若草の様な清々しい香りが嫁子を包んだ
間一髪山P似の住職が倒れる嫁子を抱きとめていたのである
メンバーにどよめきがおこった・・・
白いエプロンを投げ捨て玄関に向かった
酔いと慟哭で自分を見失っている嫁子
足が不自然にからまり、よろめいた
あぁーっ！
嫁子を支えるしなやかで逞しい腕
オットーにはない若草の様な清々しい香りが嫁子を包んだ
間一髪山P似の住職が倒れる嫁子を抱きとめていたのである
メンバーにどよめきがおこった・・・
・・・なんという事だろう。
(BGM｢抱いてセニョリータ」）
(BGM｢抱いてセニョリータ」）
嫁子は目を覚ました。
最初に目に入ったのは、トメの顔だった。
ただただ最低だった。
嫁子の酒乱事件は伝説になり、以後禁酒するはめになったのであった。
教訓：慶弔行事は、逃げることなく粛々と遂行すべし。逃げ道を模索する馬鹿者に決して神は微笑まない。
最初に目に入ったのは、トメの顔だった。
ただただ最低だった。
嫁子の酒乱事件は伝説になり、以後禁酒するはめになったのであった。
教訓：慶弔行事は、逃げることなく粛々と遂行すべし。逃げ道を模索する馬鹿者に決して神は微笑まない。
脳天気に生きているいもこやヨメリーナ、嫁香にも神の裁きを！
嫁子は涙を流しながら 思った。
嫁子は涙を流しながら 思った。
13回忌法要は嫁子が気を失っている間に終了した。
山P似の住職の姿ももうなかった。
気まずい思いで親戚に挨拶しそそくさと実家を後にした。
帰りの車中、オットーに話しかける勇気もなかった。
重い沈黙が続く中、オットーが一言呟いた
山P似の住職の姿ももうなかった。
気まずい思いで親戚に挨拶しそそくさと実家を後にした。
帰りの車中、オットーに話しかける勇気もなかった。
重い沈黙が続く中、オットーが一言呟いた
「いつもありがとう、きみまろのトークショー楽しみだな。
帰りは久しぶりに二人きりで食事でもしよう」
帰りは久しぶりに二人きりで食事でもしよう」
ｵｯﾄｰの優しさに涙した。
誰に何を言われようと、噂されようと、かまわないではないか。
ｵｯﾄｰと家に帰れば我が子達が待っている。
嫁子は充分に幸せだと悟った。
誰に何を言われようと、噂されようと、かまわないではないか。
ｵｯﾄｰと家に帰れば我が子達が待っている。
嫁子は充分に幸せだと悟った。
が、きみまろのトークショーはヤフオクにまわさなければならなかったし、
外食費ももちろんなかった。
オットーと嫁子は、吉野家で豚丼並とプレーンカレーを食べた。
600円少々の出費だったが、6千円のコースを食べたような幸せな気分になった。
明日からまた節約がんばろう。
嫁子は心に誓った。
外食費ももちろんなかった。
オットーと嫁子は、吉野家で豚丼並とプレーンカレーを食べた。
600円少々の出費だったが、6千円のコースを食べたような幸せな気分になった。
明日からまた節約がんばろう。
嫁子は心に誓った。
573 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 18:07:08 ID:gPZ8NX1w
節約
これに頑張らずに生きていけるのは、ほんの一握りの勝ち組奥である。
日本の大部分の主婦にとって、節約は永遠の命題である。
これに頑張らずに生きていけるのは、ほんの一握りの勝ち組奥である。
日本の大部分の主婦にとって、節約は永遠の命題である。
ふと嫁子は思った。
ｵｯﾄｰと結婚しないで前彼としていれば、こんな苦労を
しなくてもよかったのかしら…
嫁子は前彼の事を思い出してみる。
ｵｯﾄｰと結婚しないで前彼としていれば、こんな苦労を
しなくてもよかったのかしら…
嫁子は前彼の事を思い出してみる。
575 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 18:46:23 ID:HyASo+MF
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
次週 「節約の日々」
～突然の出費がかさんだその後・・・給料日までの戦いのすべて～
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
次週 「節約の日々」
～突然の出費がかさんだその後・・・給料日までの戦いのすべて～
576 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 18:50:13 ID:HyASo+MF
（クボジュン）
さて今夜はオットーと前の彼をくらべため息をつく嫁子が
節約に挑む物語です。
（連投ｽﾏｿ・・・つなげようと思って）
さて今夜はオットーと前の彼をくらべため息をつく嫁子が
節約に挑む物語です。
（連投ｽﾏｿ・・・つなげようと思って）
「バブル」という時代を覚えているだろうか？
嫁子が青春を謳歌したあの狂乱の時代である。
嫁子が青春を謳歌したあの狂乱の時代である。
578 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 20:12:57 ID:QGGGkt+R
皆が金を持っていた・・・
女性は皆ワンレンボディコンだった・・・
ディスコで皆が扇子をふっていた・・・
夜の銀座では、毎晩、誰かが万札を花咲かじいさんのように、文字通り、ばらまいていた・・・
キャンティのディナーにティファニーのアクセサリー、
一泊十万のホテル・・・
走馬灯のように、バブル時代の狂乱が、メンバーの脳裏をよぎった・・・
女性は皆ワンレンボディコンだった・・・
ディスコで皆が扇子をふっていた・・・
夜の銀座では、毎晩、誰かが万札を花咲かじいさんのように、文字通り、ばらまいていた・・・
キャンティのディナーにティファニーのアクセサリー、
一泊十万のホテル・・・
走馬灯のように、バブル時代の狂乱が、メンバーの脳裏をよぎった・・・
579 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 20:25:50 ID:FBrIWFF9
だが・・・
今はそんな浮かれた時代とはかけ離れた平成の世の中だった。
誰も浮かれてる香具師はいない。
浮かれて海外旅行に出かけるのは東京のど真ん中のどす子牛さんくらいであろう。
誰もが耳を疑った。
家事もしないでオランダに行くとは!!
どこの誰だ！！！
雑子が振り向き静かに言った！
「それはオランダ」
おおおおお～誰もが家事に追われる日々。
汗と涙の毎日。。。
鬱とはかくなるものなのか？？
鬼板住民もあ然であった。
今はそんな浮かれた時代とはかけ離れた平成の世の中だった。
誰も浮かれてる香具師はいない。
浮かれて海外旅行に出かけるのは東京のど真ん中のどす子牛さんくらいであろう。
誰もが耳を疑った。
家事もしないでオランダに行くとは!!
どこの誰だ！！！
雑子が振り向き静かに言った！
「それはオランダ」
おおおおお～誰もが家事に追われる日々。
汗と涙の毎日。。。
鬱とはかくなるものなのか？？
鬼板住民もあ然であった。
嫁子は脳裏に明太子を浮かべた…。ﾑﾘﾎﾟ。
間が抜けているが、やさしいオットー、元気な二人の子供たち。
やはり自分の家庭が一番だ。
オランダなんて行けなくてもいいではないか。
今年は臨時出費続きでいけなかったが、千葉県民の日にTDRにいければ十分である。
ココは平静を取り戻し、給料までの残り日数と残金を確認するのだ。
間が抜けているが、やさしいオットー、元気な二人の子供たち。
やはり自分の家庭が一番だ。
オランダなんて行けなくてもいいではないか。
今年は臨時出費続きでいけなかったが、千葉県民の日にTDRにいければ十分である。
ココは平静を取り戻し、給料までの残り日数と残金を確認するのだ。
581 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 20:59:13 ID:QGGGkt+R
冷静で慎ましやかであり、ほのかに笑みを浮かべる嫁子に、皆が涙した・・・
吉野家の香りを残しながら車に乗り込み
ハンドルを握るオットーへ、嫁子は告げた・・・
「あなた、ごちそうさま♥」
どんな時も小さなことにも礼を尽くす嫁子・・・
オットーは思った・・「こいつと結婚して良かった…」
しかし、そんな疲れた夫婦を待っていたのは現実を知らない子供の一言だった。
娘子「ねーえー、○○ちゃんち、今年の夏休みに家族でグアムいくんだって！！
あたしも海外旅行へ行きたいようおう！！！！」
吉野家の香りを残しながら車に乗り込み
ハンドルを握るオットーへ、嫁子は告げた・・・
「あなた、ごちそうさま♥」
どんな時も小さなことにも礼を尽くす嫁子・・・
オットーは思った・・「こいつと結婚して良かった…」
しかし、そんな疲れた夫婦を待っていたのは現実を知らない子供の一言だった。
娘子「ねーえー、○○ちゃんち、今年の夏休みに家族でグアムいくんだって！！
あたしも海外旅行へ行きたいようおう！！！！」
582 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 21:02:50 ID:mKWSROfQ
しょうがない。明日はハワイアンセンターにでも連れていこう。
583 ：可愛い奥様：2006/06/24(土) 21:12:38 ID:FBrIWFF9
ハワイアンセンターの建設は困難を極めていた。
それから４０年。
ハワイアンセンターはスパリゾートハワイアンズと変身を遂げたのである。
明日は日曜日。
家事は手抜きが許される日でもあったのである。
月曜日からの困難な事業再開に向けて一人思案する
平凡な主婦であった。
それから４０年。
ハワイアンセンターはスパリゾートハワイアンズと変身を遂げたのである。
明日は日曜日。
家事は手抜きが許される日でもあったのである。
月曜日からの困難な事業再開に向けて一人思案する
平凡な主婦であった。
そんな日々も長くは続かなかった。
メンバーの1人から電話で報告があった。
｢嫁子さん、角の喫茶店「レモン」でだんなさんが・・・
これ以上はもう言えません」
と電話は切れてしまった。
メンバーの1人から電話で報告があった。
｢嫁子さん、角の喫茶店「レモン」でだんなさんが・・・
これ以上はもう言えません」
と電話は切れてしまった。
不安に駆られ嫁子はこっそり覗きに行くことにした。
そこには、エプロンをつけたオットーの姿が！
アルバイトをしていたのだ。
嫁子の家庭は確かにｶﾈｺﾏだがﾎﾝｺﾏではない。
家はボロだしすぐに使えるお金はないが、学資保険や財形、
（利回りがいいし、あると使っちゃうからと言って入らせたが、いつか家を建てるのが嫁子の野望だ。）
ちゃんとした生命保険・入院保険にも入っている。
少々大げさに言い過ぎたかと、嫁子は後悔した。
オットーの優しさに胸をうたられた嫁子は、ボーナスが出たら奪った一万円は
返してあげよう、と固く心に誓った。
そこには、エプロンをつけたオットーの姿が！
アルバイトをしていたのだ。
嫁子の家庭は確かにｶﾈｺﾏだがﾎﾝｺﾏではない。
家はボロだしすぐに使えるお金はないが、学資保険や財形、
（利回りがいいし、あると使っちゃうからと言って入らせたが、いつか家を建てるのが嫁子の野望だ。）
ちゃんとした生命保険・入院保険にも入っている。
少々大げさに言い過ぎたかと、嫁子は後悔した。
オットーの優しさに胸をうたられた嫁子は、ボーナスが出たら奪った一万円は
返してあげよう、と固く心に誓った。
「いやだ、お見限り！」
ｵｯﾄｰはオネエ言葉で接客している。
「レモン」の看板は喫茶店だ。
常連客にも「ｵｯﾄｰママ」と呼ばれている。
嫁子は混乱した。
ｵｯﾄｰはオネエ言葉で接客している。
「レモン」の看板は喫茶店だ。
常連客にも「ｵｯﾄｰママ」と呼ばれている。
嫁子は混乱した。
信じられない思いでその光景を見つめていた嫁子は
大きく左右に頭を振った。
「いやだ、なにこれ。信じられない」
夢だったらどんなにいいだろうか。
嫁子は自分の両頬を思い切りつねりあげた。
痛 く な い ！
大きく左右に頭を振った。
「いやだ、なにこれ。信じられない」
夢だったらどんなにいいだろうか。
嫁子は自分の両頬を思い切りつねりあげた。
痛 く な い ！
やはりまだ酒が残っていたのか。
嫁子はともかく眠ることにした。
チラシの裏スレにメモを残した。
・給料までの残り日数確認
・残金確認
嫁子はともかく眠ることにした。
チラシの裏スレにメモを残した。
・給料までの残り日数確認
・残金確認
そうそう、米がどれくらい残っているのかも確認しなくちゃいけない。
嫁子はうとうとしながら心のクリップボードに書きとめた。
嫁子はうとうとしながら心のクリップボードに書きとめた。
目覚めた嫁子は早速プロジェクトを再開した。
給料日は29日。実質4日。
残金は2千9百円だった。あとはビール券3枚、全国デパート共通券5000円分。
ただし、嫁子は千葉の中でも田舎に住んでいるので、デパート券は使い物にならない。
ガソリンは遠出一回分、米は1週間分以上、もちろん調味料もある。
ただし、予定していた野菜は酒乱騒動で手に入らなかった。
月曜午前には生協が来る…といってもほとんど飲み物ばかりだ。
ご馳走してくれた夕食が吉野家だったことから、オットーの持ち金はかなり少ないことが予想される。
そろそろ恒例の「弁当作ってくれ」攻撃が始まるだろう。
よく食べる肉命の中学生の息子。しかもお弁当持ち。
好き嫌いが多く、海外旅行の件からも分かるとおりミーハーな娘子。
現金を用意しなければならない用事はないので、最悪カード支払いと言う手も使えるが、
堅実な嫁子はそれは最後の手段にしようと思った。
嫁子は腹をくくった。
給料日は29日。実質4日。
残金は2千9百円だった。あとはビール券3枚、全国デパート共通券5000円分。
ただし、嫁子は千葉の中でも田舎に住んでいるので、デパート券は使い物にならない。
ガソリンは遠出一回分、米は1週間分以上、もちろん調味料もある。
ただし、予定していた野菜は酒乱騒動で手に入らなかった。
月曜午前には生協が来る…といってもほとんど飲み物ばかりだ。
ご馳走してくれた夕食が吉野家だったことから、オットーの持ち金はかなり少ないことが予想される。
そろそろ恒例の「弁当作ってくれ」攻撃が始まるだろう。
よく食べる肉命の中学生の息子。しかもお弁当持ち。
好き嫌いが多く、海外旅行の件からも分かるとおりミーハーな娘子。
現金を用意しなければならない用事はないので、最悪カード支払いと言う手も使えるが、
堅実な嫁子はそれは最後の手段にしようと思った。
嫁子は腹をくくった。
2千9百円・・・
6－2で一本買い。当たれば万馬券・・・。
6－2で一本買い。当たれば万馬券・・・。
593 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 11:48:08 ID:5Mrgiab2
万馬券
そんなものに有り金をはたくほど、嫁子はDQNではない。
２９００円で４日分のレシピを考えよう
そんなものに有り金をはたくほど、嫁子はDQNではない。
２９００円で４日分のレシピを考えよう
嫁子は驚愕した。
なんとそこには、雨の為滞っていた洗濯物の山が積まれていたのだった。
なんとそこには、雨の為滞っていた洗濯物の山が積まれていたのだった。
そういえば、実母が送ってくれるはずだった乾燥機はどうなったのだろう・・・
嫁子は実家に電話をしてみることにした。
597 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 12:35:48 ID:EqsyYrnB
♪この電話番号は使われておりません…
電話からは何故か、機械的な声が、流れた。
第三の壁の、出現だった…
電話からは何故か、機械的な声が、流れた。
第三の壁の、出現だった…
598 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 12:41:39 ID:1L8kTjeW
「お母さん、あのね・・・」
乾燥機の話を持ち出す嫁子。
ところが、母親から 驚きの事実が、 告げられた。
「乾燥機はね、イモヨさんに見つかって、持って帰られてしまったんだよ」
・・・・・。
電話のむこうで肩を落としている母の姿が目に浮かぶようだった。
イモヨは 弟の嫁だ。
結婚後、実家近くに暮らしている。
ここに１枚の写真がある。
花嫁姿で微笑むイモヨと、呆然とした表情の弟。
イモヨの腹部はふくらんでいる。
妊娠６ヶ月。
いま、世間で言うところの デキ婚、だった。
乾燥機の話を持ち出す嫁子。
ところが、母親から 驚きの事実が、 告げられた。
「乾燥機はね、イモヨさんに見つかって、持って帰られてしまったんだよ」
・・・・・。
電話のむこうで肩を落としている母の姿が目に浮かぶようだった。
イモヨは 弟の嫁だ。
結婚後、実家近くに暮らしている。
ここに１枚の写真がある。
花嫁姿で微笑むイモヨと、呆然とした表情の弟。
イモヨの腹部はふくらんでいる。
妊娠６ヶ月。
いま、世間で言うところの デキ婚、だった。
599 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 12:44:27 ID:OwMDa3MU
そう、だから私は疲れている、
きっと打ち間違いだわ・・・ もう一度、受話器を取る嫁子。
きっと打ち間違いだわ・・・ もう一度、受話器を取る嫁子。
601 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 13:49:12 ID:5Mrgiab2
どうやら、イモヨが乾燥機をもっていったのは事実のようだった。
嫁子は言った。｢お母さん気にしないで。ウチ思ったよりボーナスでたし…｣
年老いた母にこれ以上心労はかけれない。
嫁子の心の中は混沌としていた。
‘正直者は馬鹿をみる’
でも、嫁子は心の中に誓いがある。
どんなに苦しくても私はDQNにならない。
そういう行為をしない。
DQN顔……何回テレビの事件で見たことだろう。卑しい気持ちは卑しい顔になる。
私はﾎﾝｺﾏでもDQNにだけにはなりたくない。
嫁子は言った。｢お母さん気にしないで。ウチ思ったよりボーナスでたし…｣
年老いた母にこれ以上心労はかけれない。
嫁子の心の中は混沌としていた。
‘正直者は馬鹿をみる’
でも、嫁子は心の中に誓いがある。
どんなに苦しくても私はDQNにならない。
そういう行為をしない。
DQN顔……何回テレビの事件で見たことだろう。卑しい気持ちは卑しい顔になる。
私はﾎﾝｺﾏでもDQNにだけにはなりたくない。
くよくよしていても仕方ないじゃないか。嫁子は開き直った。
人は坂道を転げ落ちるところまで行き、行き着くと立ち上がれるという。
そう、嫁子は転んだまま転げ落ちて、今やっと立ち上がれる場所まで行き着いたのだ。
ふと光明が見えたきたした。その光の方に顔を向けると、
なんと今までの曇天が切り裂かれるかのように、開いていくのが見えた。
やった、太陽だ。しかも強い紫外線。午後は晴れる。しかも猛烈に晴れる。
嫁子は立ち上がった。文字通りに二つの足で。
そして溜まっていた洗濯物を、うわっしゃと掛け声をかけて洗面所へ運びだした。
回した、洗濯機を。
がっしりこすった、タライで。
色物おしゃれ着は手洗いだ。
夢中で体を動かし、次に光明をみたのは、洗濯物を全て干し終えた時だった。
やった！まるで自分ではないみたいに感じた。
嫁子は自分にこんな力があることに驚いた。
人は坂道を転げ落ちるところまで行き、行き着くと立ち上がれるという。
そう、嫁子は転んだまま転げ落ちて、今やっと立ち上がれる場所まで行き着いたのだ。
ふと光明が見えたきたした。その光の方に顔を向けると、
なんと今までの曇天が切り裂かれるかのように、開いていくのが見えた。
やった、太陽だ。しかも強い紫外線。午後は晴れる。しかも猛烈に晴れる。
嫁子は立ち上がった。文字通りに二つの足で。
そして溜まっていた洗濯物を、うわっしゃと掛け声をかけて洗面所へ運びだした。
回した、洗濯機を。
がっしりこすった、タライで。
色物おしゃれ着は手洗いだ。
夢中で体を動かし、次に光明をみたのは、洗濯物を全て干し終えた時だった。
やった！まるで自分ではないみたいに感じた。
嫁子は自分にこんな力があることに驚いた。
事体は一変した。
上空は厚い雨雲で覆われている。
一刻の猶予もならない。
「大雨洪水カミナリ警報」が発令された。
干し終えたばかりの洗濯物を
室内干しにシフトする壮大なプロジェクトが始まった。
当然、室内物干しだけでは足りない!!
メンバーの一人が叫んだ
「誰か！いい知恵はないかっ!?」
上空は厚い雨雲で覆われている。
一刻の猶予もならない。
「大雨洪水カミナリ警報」が発令された。
干し終えたばかりの洗濯物を
室内干しにシフトする壮大なプロジェクトが始まった。
当然、室内物干しだけでは足りない!!
メンバーの一人が叫んだ
「誰か！いい知恵はないかっ!?」
部屋の中を言葉にならない何かが駆け抜けていった。
しかし
まだ現実が壁となって立ち塞がっていた。
「浴室に干して、換気扇を回し続けてみてはどうでしょうか？」
しかし
まだ現実が壁となって立ち塞がっていた。
「浴室に干して、換気扇を回し続けてみてはどうでしょうか？」
メンバーの一人がつぶやいた。
「過去ログ嫁。」
「過去ログ嫁。」
606 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 19:24:07 ID:5Mrgiab2
一瞬の雨は一瞬でやむ。
天は嫁子を見放さなかった。
夏のスコールを思わせる雨のあと夏の日差しが戻った。
蒸し暑い。
しかし洗濯物は乾きそうだった。
まだ幼い娘子が叫んだ
｢ママ虹よ｣
天は嫁子を見放さなかった。
夏のスコールを思わせる雨のあと夏の日差しが戻った。
蒸し暑い。
しかし洗濯物は乾きそうだった。
まだ幼い娘子が叫んだ
｢ママ虹よ｣
607 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 19:27:07 ID:L+wkIJbo
美しい、虹だった。
しかし、嫁子には新たな試練が、待ち受けていた。
アイロン。
アイロンをかけねばならない。
しかし、嫁子には新たな試練が、待ち受けていた。
アイロン。
アイロンをかけねばならない。
かたわらでは、オットーがお好み焼きをつくっていた。
前回使って残っていたお好み焼き粉に小麦粉と出汁を追加した種、
生協のバラ冷凍豚肉、芯の多いキャベツが具である。
奮発して買った、穴あき焼肉プレート・たこ焼きプレート付のホットプレートである。
我が家の危機を何度救ってくれただろう。
明日のおやつは、にんじんホットケーキにしよう。
息子は肉が少ないことに、娘子はキャベツの芯が多いことにケチをつけていたが
贅沢はいえない。
オットーに感謝しながら、アイロンをコンセントに差し込んだその時！
前回使って残っていたお好み焼き粉に小麦粉と出汁を追加した種、
生協のバラ冷凍豚肉、芯の多いキャベツが具である。
奮発して買った、穴あき焼肉プレート・たこ焼きプレート付のホットプレートである。
我が家の危機を何度救ってくれただろう。
明日のおやつは、にんじんホットケーキにしよう。
息子は肉が少ないことに、娘子はキャベツの芯が多いことにケチをつけていたが
贅沢はいえない。
オットーに感謝しながら、アイロンをコンセントに差し込んだその時！
609 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 20:13:46 ID:BVKQiF65
一瞬にして辺りを暗闇が包んだのである。
なんとブレーカーが落ちたのであった。
なんとブレーカーが落ちたのであった。
メンバーのひとりが静かにブレーカーをあげにいった。
611 ：可愛い奥様：2006/06/25(日) 21:38:00 ID:mzz3fPLm
しかし、度々落ちるブレーカー。。。
『何故だ！』
自問自答する。
理由は火を見るより明らかだった。
電子レンジ、炊飯器、ポットのトリプルブッキングだった。
『何故だ！』
自問自答する。
理由は火を見るより明らかだった。
電子レンジ、炊飯器、ポットのトリプルブッキングだった。
加えてオットーのホットプレートと嫁子のアイロンである・・
「もうダメダ」メンバーの誰もがそう思った。
「もうダメダ」メンバーの誰もがそう思った。
メンバーの一人が疑問を口にした。
「大阪でもないのに、お好み焼きなのにご飯を炊いているのはなぜだ！」
「大阪でもないのに、お好み焼きなのにご飯を炊いているのはなぜだ！」
ご飯は明日のオットーのお弁当用だった。
嫁子はタイマーの時間を間違えてしまってたのだ。
だが、今コンセントを抜くことは避けたい。
IH炊きなので炊飯器の頭脳を破壊してしまう恐れがある。
メンバー一同が叫んだ
「ポットのコンセントを！」
嫁子はタイマーの時間を間違えてしまってたのだ。
だが、今コンセントを抜くことは避けたい。
IH炊きなので炊飯器の頭脳を破壊してしまう恐れがある。
メンバー一同が叫んだ
「ポットのコンセントを！」
嫁子はポットのコンセントを抜いた・・・
と、その時、玄関のチャイムが鳴った。
ぴーんぽーん
「誰だこんな間延びした鳴らし方をするのは！
しかも今は夜の10時過ぎ！！！ちょいと非常識な時間じゃありやしませんかね！！」
嫁子は、怒りのあまり、きいたこともない方言で独り言をいい、玄関へ向かった・・・
ドアを開けた先にはちょっとこまり顔の郵便局員がいた。
「すみません、夜遅く。不在届けを置いて、何度か伺ったのですが、ご不在だったようで。
はんこう、お願いします」
嫁子は聞こえないようにため息をつきながら判子を押した。
某製薬会社からの封筒。
不思議に思いながら封を開けてみると、なんとそこには・・・！
『ご当選、おめでとうございます！』の文字とともに
十万円分の旅行券が・・・あった・・・
と、その時、玄関のチャイムが鳴った。
ぴーんぽーん
「誰だこんな間延びした鳴らし方をするのは！
しかも今は夜の10時過ぎ！！！ちょいと非常識な時間じゃありやしませんかね！！」
嫁子は、怒りのあまり、きいたこともない方言で独り言をいい、玄関へ向かった・・・
ドアを開けた先にはちょっとこまり顔の郵便局員がいた。
「すみません、夜遅く。不在届けを置いて、何度か伺ったのですが、ご不在だったようで。
はんこう、お願いします」
嫁子は聞こえないようにため息をつきながら判子を押した。
某製薬会社からの封筒。
不思議に思いながら封を開けてみると、なんとそこには・・・！
『ご当選、おめでとうございます！』の文字とともに
十万円分の旅行券が・・・あった・・・
嫁子はオットーや娘子の視線もお構いなしで
むせび泣いた。
むせび泣いた。
なぜ、3等の松阪牛セットか、5等の讃岐うどんセットが当たらなかったのだろう・・・
本来喜ぶべき1等の旅行券。しかし明日からの戦いにはあまり役立ちそうもない。
本来喜ぶべき1等の旅行券。しかし明日からの戦いにはあまり役立ちそうもない。
10時過ぎに郵便配達ってリアリティなさすぎ。
そのとき、メンバーの一人が呟いた。
「だんだん、 「小説をつくる」スレ、 のようになってきています。
非常に危険です。
あくまでもプロジェクトＸ風に、という初心を忘れてはいけません」
「だんだん、 「小説をつくる」スレ、 のようになってきています。
非常に危険です。
あくまでもプロジェクトＸ風に、という初心を忘れてはいけません」
誰もが
歓喜した
歓喜した
「お前が言うな！」
誰もがその瞬間にメンバもどきの619に対して思ったことであった。
「過去レスをみよ。空気を嫁。」と誰ともなく口をつきたくなる瞬間であった。
誰もがその瞬間にメンバもどきの619に対して思ったことであった。
「過去レスをみよ。空気を嫁。」と誰ともなく口をつきたくなる瞬間であった。
嫁子は平静を取り戻し、旅行券を家計簿に挟み込んだ。
いつヤフオク行きにしなければならない事態が発生するか分からない。
子供たちをぬか喜びさせるわけにはいかないのだ。
プロジェクトは慎重に進めなくてはならない。
そして静かにアイロンをかけ始めた。
いつヤフオク行きにしなければならない事態が発生するか分からない。
子供たちをぬか喜びさせるわけにはいかないのだ。
プロジェクトは慎重に進めなくてはならない。
そして静かにアイロンをかけ始めた。
それにしても
虹が出てから何時間も経たないうちに夜10時。
時の経つのは瞬く間だ・・・
嫁子は 思った。
虹が出てから何時間も経たないうちに夜10時。
時の経つのは瞬く間だ・・・
嫁子は 思った。
「お前が言うな！」
誰もがその瞬間にメンバもどきの619に対して思ったことであった。
「過去レスをみよ。空気を嫁。」と誰ともなく口をつきたくなる瞬間であった。
誰もがその瞬間にメンバもどきの619に対して思ったことであった。
「過去レスをみよ。空気を嫁。」と誰ともなく口をつきたくなる瞬間であった。
平静を取り戻した嫁子は旅行券をそっと家計簿に挟んだ。
いつヤフオク行きになるような事態が発生するかわからない。
子供たちをぬか喜びさせてはならない。
プロジェクトには慎重さが必要だった。
嫁子は静かにアイロンをかけはじめた。
…とさっき書いたはずだが行方不明になった。
誤爆を見つけてもｽﾙｰしてくれ、とメンバーはつぶやいた。
いつヤフオク行きになるような事態が発生するかわからない。
子供たちをぬか喜びさせてはならない。
プロジェクトには慎重さが必要だった。
嫁子は静かにアイロンをかけはじめた。
…とさっき書いたはずだが行方不明になった。
誤爆を見つけてもｽﾙｰしてくれ、とメンバーはつぶやいた。
誤爆はしていなかった。
まさか書き込みをしているうちに、2度も同じ文章（>621,>625）が上に張られているとは。
>626は涙した。
まさか書き込みをしているうちに、2度も同じ文章（>621,>625）が上に張られているとは。
>626は涙した。
それも無理もない、
今日のｽﾚには
Tjeなるまがいもの戦士が潜入していたのだ
今日のｽﾚには
Tjeなるまがいもの戦士が潜入していたのだ
間違いは626だけではなかった。
625もそうであった。決して場違いなミスではなかったのだが、
こんなミスをメンバー2人が行うなんて。
このﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄは暗礁か。誰もが殺気だった。
どのときどこからともなく声が聞こえてきた。
「悪霊退散 悪霊退散」。
さあこれでﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄが進行できる。
梅雨時の家事は効率性が大切である。
ロスは最小限でいいのだ。
625もそうであった。決して場違いなミスではなかったのだが、
こんなミスをメンバー2人が行うなんて。
このﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄは暗礁か。誰もが殺気だった。
どのときどこからともなく声が聞こえてきた。
「悪霊退散 悪霊退散」。
さあこれでﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄが進行できる。
梅雨時の家事は効率性が大切である。
ロスは最小限でいいのだ。
家事以前に己の存在の理由が危い！
嫁子は、思った。
そして、力強く、言った。
「中島みゆきの地上の星を聞こう！」
メンバーは皆、目覚めた。
「流されるな、伝説を、作るんだ」
嫁子は、思った。
そして、力強く、言った。
「中島みゆきの地上の星を聞こう！」
メンバーは皆、目覚めた。
「流されるな、伝説を、作るんだ」
風の中の昴～
>631
「悪霊の一味が歌うな」、とメンバーの1人が気付き声をあげた。
そしてまた「悪霊退散 悪霊退散」と唱え、
今度こそ中島みゆきの地上の星を聞くのであった。
「悪霊の一味が歌うな」、とメンバーの1人が気付き声をあげた。
そしてまた「悪霊退散 悪霊退散」と唱え、
今度こそ中島みゆきの地上の星を聞くのであった。
風の中の昴～
よし、やろう！嫁子とメンバーたちは気合を入れなおした。
あと3日を2900円で乗り切るのだ。買い物は火曜の特売日にしよう。
明日はなんとか冷蔵庫のもので乗り切るのだ！
あと3日を2900円で乗り切るのだ。買い物は火曜の特売日にしよう。
明日はなんとか冷蔵庫のもので乗り切るのだ！
キャベツ、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、オクラ、ブロッコリー
何故だかハーブのミント
さて、どうしよう。
何故だかハーブのミント
さて、どうしよう。
こういう時こそ冷凍庫である。
隅々まで探してみる。
なんと豚肩ロース薄切り１５０グラムを見つけた！
隅々まで探してみる。
なんと豚肩ロース薄切り１５０グラムを見つけた！
637 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 00:29:25 ID:/Ulpa+Z2
豚肩ロース薄切り１５０グラムが現れた！！
カレー祭りとキャベツとオクラのサラダ。
安易な考えが嫁子の脳裏を掠めた。
…安直過ぎる。
これは何も他に思い浮かばなかった時用にとっておこう。
他のメンバーの意見を待つことにした。
安易な考えが嫁子の脳裏を掠めた。
…安直過ぎる。
これは何も他に思い浮かばなかった時用にとっておこう。
他のメンバーの意見を待つことにした。
嫁子の頭にひらめくものがあった
こういうときこそあれだ
★物凄い勢いで誰かが献立を考えるスレ★
悪名高い2ちゃんの料理板のｽﾚである。
このｽﾚでは、食材を書き、数日分の献立で、と書くと誰かが物凄い勢いで献立を考えてくれるのだ。
こういうときこそあれだ
★物凄い勢いで誰かが献立を考えるスレ★
悪名高い2ちゃんの料理板のｽﾚである。
このｽﾚでは、食材を書き、数日分の献立で、と書くと誰かが物凄い勢いで献立を考えてくれるのだ。
★物凄い勢いで誰かが献立を考えるスレ★
そこには・・
女が惚れる女がいた。
人間は、一人の力だけでは限界がある・・・・・
嫁子の新しい目覚めだった・・・・・
（音楽）
嫁子の新しい目覚めだった・・・・・
（音楽）
♪風の中のすばる～♪♪
嫁子談
「一人でふさぎこんじゃうと、どんどん暗くなる一方なんですよね。
こんなとき同じ体験をした数多くの仲間が、一緒に知恵をしぼり、
アドバイスを与えてくれる。
一人じゃないってこんなに心強いものかとあらためて思いました。」
ＭＣ
「では、ここからは2900円でどうやって4日間をのりきったのか。
嫁子さん達のその後をご覧いただきましょう。」
嫁子談
「一人でふさぎこんじゃうと、どんどん暗くなる一方なんですよね。
こんなとき同じ体験をした数多くの仲間が、一緒に知恵をしぼり、
アドバイスを与えてくれる。
一人じゃないってこんなに心強いものかとあらためて思いました。」
ＭＣ
「では、ここからは2900円でどうやって4日間をのりきったのか。
嫁子さん達のその後をご覧いただきましょう。」
ＭＣ
「失礼しました。2900円でどうやって3日間をのりきったか、
ご覧ください。」
「失礼しました。2900円でどうやって3日間をのりきったか、
ご覧ください。」
讃岐うどんセットはハズれたが
嫁子は思い出した。
去年、近所の商店街の福引で当たった素麺が一箱
未開封で残っていたことを。
嫁子は思い出した。
去年、近所の商店街の福引で当たった素麺が一箱
未開封で残っていたことを。
失礼に便乗して、番組の途中ですが>>1です。
>>619ではありません ｗ
もう、でてくるつもりもなかったのですが、昨夜のレスを見て一言だけ失礼致します。
このスレはもう皆さんのものです。
ただ、できればのお願いですが、このスレは普通の主婦の普通の出来事をプロジェクトX口調で語る事をお守りください。
あくまでも不倫やDQNな事は持ち込まないでください。そこを重視したかったので、家事を語るというスレタイにしました。
それ以外でした小説風の流れでも登場人物がぶっとんだ実在人物（レミなど）でもかまいません。
嫁子さんも嫁美さんも、DQNにしないでください。よろしくお願いします。
ただ、辛くて相手を恨みたい時には、相手に爆笑死を望むのは許したいと思います。
現在の所、河村隆一の新作・HYDE(1560㎜)は、認定したいと思います。
ぜひ、新手の爆笑死技を希望します。
では、以後名無しに戻ります。
>>619ではありません ｗ
もう、でてくるつもりもなかったのですが、昨夜のレスを見て一言だけ失礼致します。
このスレはもう皆さんのものです。
ただ、できればのお願いですが、このスレは普通の主婦の普通の出来事をプロジェクトX口調で語る事をお守りください。
あくまでも不倫やDQNな事は持ち込まないでください。そこを重視したかったので、家事を語るというスレタイにしました。
それ以外でした小説風の流れでも登場人物がぶっとんだ実在人物（レミなど）でもかまいません。
嫁子さんも嫁美さんも、DQNにしないでください。よろしくお願いします。
ただ、辛くて相手を恨みたい時には、相手に爆笑死を望むのは許したいと思います。
現在の所、河村隆一の新作・HYDE(1560㎜)は、認定したいと思います。
ぜひ、新手の爆笑死技を希望します。
では、以後名無しに戻ります。
「このスレはもう皆さんのものです。」と言いながら、注文注文また注文、か。
もう，お昼だ。
何か準備を始めなくては。
嫁子は冷蔵庫の扉を開けた。
オクラ。これが一番痛みやすい。
早く。
使わなければ…
何か準備を始めなくては。
嫁子は冷蔵庫の扉を開けた。
オクラ。これが一番痛みやすい。
早く。
使わなければ…
649 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 12:08:01 ID:/F+azKzt
オクラ納豆はどうですか？
メンバーの一人が言った
メンバーの一人が言った
しかし、納豆がない。買い物は明日の火曜特売に行くつもりなので
今日は買い物に行く気はない。どうしよう・・・ブロッコリーにオクラを刻んで
のせるか？いや、ブロッコリーは夕飯に残しておかねば。
結局、刻んだオクラをご飯にのせてしょうゆを掛けて嫁子は昼食を済ませた。
今日は買い物に行く気はない。どうしよう・・・ブロッコリーにオクラを刻んで
のせるか？いや、ブロッコリーは夕飯に残しておかねば。
結局、刻んだオクラをご飯にのせてしょうゆを掛けて嫁子は昼食を済ませた。
651 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 12:28:45 ID:w5gx1Low
思いがけず美味である。嫁子は節約生活を始めるため、インターネットを
立ち上げた「節約料理」検索をする。
立ち上げた「節約料理」検索をする。
その時嫁子の頭上で何者かが囁いた。
「豚肉薄切りをキャベツ一枚一枚とサンドしてコンソメで煮るのよ」
この料理が一番得意だという田中眞紀子の声だった。
「豚肉薄切りをキャベツ一枚一枚とサンドしてコンソメで煮るのよ」
この料理が一番得意だという田中眞紀子の声だった。
「ニンジンは細く切ってイタリアンドレッシングであえたら
ハーブをちぎってのせればほらもう一品」
栗原はるみも参戦。
ハーブをちぎってのせればほらもう一品」
栗原はるみも参戦。
マキコ、はるみメニューに調子付いた嫁子
いつか君と食べたオクラ～がまた痛む～♪
オクラ白書をもう一度のメロディーを口ずさみながら
「節約料理」を検索し続けた。キーを叩く指が止まった。
血液サラサラ“万能レシピ”
嫁子、万能たまねぎレシピを押した。
ガッテンガッテンガッテン
いつか君と食べたオクラ～がまた痛む～♪
オクラ白書をもう一度のメロディーを口ずさみながら
「節約料理」を検索し続けた。キーを叩く指が止まった。
血液サラサラ“万能レシピ”
嫁子、万能たまねぎレシピを押した。
ガッテンガッテンガッテン
655 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 13:40:49 ID:w5gx1Low
玉ねぎをすりおろしてポン酢をかけて食べてみては？
656 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 15:29:16 ID:Zka/1h9o
ここに一冊の本がある。
目の前の四角い箱の暗黒の掲示板で紹介していた本である。
たったふたつの材料で4つのおかず
玉葱と鳥肉のページに目がとまった
目の前の四角い箱の暗黒の掲示板で紹介していた本である。
たったふたつの材料で4つのおかず
玉葱と鳥肉のページに目がとまった
「よし、やろう」
リーダーの一言に 心が揺れた
リーダーの一言に 心が揺れた
玉ねぎと鶏肉のはさみ揚げ
玉ねぎと鶏肉のカレー風味炒め
玉ねぎと鶏肉の酒蒸しサラダ
玉ねぎと鶏肉のポトフ風スープ
本当に2つの材料で4つのおかずが紹介されている。
玉ねぎと鶏肉のは省略してもよいのではないか、と嫁子は思った。
しかも主菜から汁物まで網羅されているではないか！
栄養のバランスはおいておき、なんともおいしそうである。
が、嫁子の家には鶏肉はなかった。
明日の買い物予定として、チラシの裏スレに
・たまねぎ
・鶏肉
と書き込んだ。
そのとき、さりげなくHYDE(1560㎜)と㎜単位になっていることに
メンバーの一人は爆笑死しそうになった。
たったふたつの材料で4つのおかずが実在するかぐぐってしまったのは
内緒だ。
玉ねぎと鶏肉のカレー風味炒め
玉ねぎと鶏肉の酒蒸しサラダ
玉ねぎと鶏肉のポトフ風スープ
本当に2つの材料で4つのおかずが紹介されている。
玉ねぎと鶏肉のは省略してもよいのではないか、と嫁子は思った。
しかも主菜から汁物まで網羅されているではないか！
栄養のバランスはおいておき、なんともおいしそうである。
が、嫁子の家には鶏肉はなかった。
明日の買い物予定として、チラシの裏スレに
・たまねぎ
・鶏肉
と書き込んだ。
そのとき、さりげなくHYDE(1560㎜)と㎜単位になっていることに
メンバーの一人は爆笑死しそうになった。
たったふたつの材料で4つのおかずが実在するかぐぐってしまったのは
内緒だ。
659 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 15:58:28 ID:qv2b9dD5
鳥肉と玉葱なら、残り2900円の嫁子でも買える。
トマトをつけたって、へっちゃらではないか！
3日間生き抜いていける。
survival 3 days
トマトをつけたって、へっちゃらではないか！
3日間生き抜いていける。
survival 3 days
この本があれば、一日2品で乗り切れる。
嫁子は確信した。
牛乳やらパンやらと弁当の材料も買わなければならないが、実質2日分を2900円なら余裕だ。、
自然と笑みがこぼれた。
まさか2日も買い物に行かずに済ますとは。
楽勝な金額を設定してしまったメンバーは驚愕した。
嫁子は確信した。
牛乳やらパンやらと弁当の材料も買わなければならないが、実質2日分を2900円なら余裕だ。、
自然と笑みがこぼれた。
まさか2日も買い物に行かずに済ますとは。
楽勝な金額を設定してしまったメンバーは驚愕した。
食事のことはなんとか切り抜けそうだ。
新たな問題は梅雨時期によくあるイヤなにおいである。
窓を開けたいが、外はドシャブリ。
かといって、ファブ○ーズをつかうのも、
ましてやエアコンを使うのもくやしい。
どうすればよいのか？
嫁子は目にみえない多くのメンバーの声を待った。
新たな問題は梅雨時期によくあるイヤなにおいである。
窓を開けたいが、外はドシャブリ。
かといって、ファブ○ーズをつかうのも、
ましてやエアコンを使うのもくやしい。
どうすればよいのか？
嫁子は目にみえない多くのメンバーの声を待った。
光触媒というものがある。はしょっていうと、光が当たると
嫌なにおいを分解できる、というものだ。スプレーをかけて、インテリアを
コーティングすることもできるし、光触媒化した造花も
ある。これなら、一度買えば、後はタダだ。
しかし・・・そこまで言ってメンバーは口を閉ざした。
今の嫁子には、手が出せない買い物だろう。
嫌なにおいを分解できる、というものだ。スプレーをかけて、インテリアを
コーティングすることもできるし、光触媒化した造花も
ある。これなら、一度買えば、後はタダだ。
しかし・・・そこまで言ってメンバーは口を閉ざした。
今の嫁子には、手が出せない買い物だろう。
「何かｶﾈｺﾏでもできる小技はないか」
嫁子は うめいた。
誰かが、言った。「おばあちゃんに聞いてみてはどうだろう。」
昔ながらの、梅雨の、過ごし方。
そこに、目を、つけた。
嫁子は うめいた。
誰かが、言った。「おばあちゃんに聞いてみてはどうだろう。」
昔ながらの、梅雨の、過ごし方。
そこに、目を、つけた。
確かに今の嫁子にはそのような新製品に手を出せなかった。
天を仰いだ。
そんな時最近の嫁子は、目の前の箱の巨大掲示板を頼りにしていた。
【トロピカ】【トロピカ】の文字が目に入った。
読みすすむうちに、嫁子はため息をついた。
こどもは、もういらない。
天を仰いだ。
そんな時最近の嫁子は、目の前の箱の巨大掲示板を頼りにしていた。
【トロピカ】【トロピカ】の文字が目に入った。
読みすすむうちに、嫁子はため息をついた。
こどもは、もういらない。
665 ：可愛い奥様：2006/06/26(月) 19:58:06 ID:ijAtMbJv
非情にも、この年は記録的な気候であった。
メンバーの一人が言った。
「法事のお墓参りのときに買ったお線香を焚いてみようか。」
「法事のお墓参りのときに買ったお線香を焚いてみようか。」
「それだけはやめましょう！」
悲鳴に似た叫び声をあげるメンバーがいた。
「そんなことをしたら、トメの匂いが充満してしまいます！
家中のどこに行ってもトメがいるかのように！！」
悲鳴に似た叫び声をあげるメンバーがいた。
「そんなことをしたら、トメの匂いが充満してしまいます！
家中のどこに行ってもトメがいるかのように！！」
もっともだ。
嫁子は窓を全開にし空気を入れ替えることにした。
基本が一番である。
ひさびさに晴れてよかった。
これで買出しも楽に行けるわ。
夏はもうそこである。
嫁子は窓を全開にし空気を入れ替えることにした。
基本が一番である。
ひさびさに晴れてよかった。
これで買出しも楽に行けるわ。
夏はもうそこである。
梅雨の晴れ間は貴重だ。
今日は布団も干そう、嫁子は思った。
今日は布団も干そう、嫁子は思った。
嫁子は家中の布団を干した。
「そうそう買い物にもいかなくちゃ。玉葱と鶏肉だったわね」
日差しが照りつける中、安心しきって嫁子は買出しに出かけた。
がっ！！！！！大変な事が起こってしまった。
嫁子以外のメンバーも誰もが期待…いや悪寒していたことが…。
「そうそう買い物にもいかなくちゃ。玉葱と鶏肉だったわね」
日差しが照りつける中、安心しきって嫁子は買出しに出かけた。
がっ！！！！！大変な事が起こってしまった。
嫁子以外のメンバーも誰もが期待…いや悪寒していたことが…。
財布がない。
わずか２９００円しか入ってないが、嫁子の今日の全財産である。
わずか２９００円しか入ってないが、嫁子の今日の全財産である。
そして空には、どんよりと黒い雲がっ！！！
神は嫁子に味方した。
財布を忘れて家に帰ったおかげで、布団をぬらさずにすんだのだ。
急いで布団をしまった嫁子は疲れきって昼寝をすることにした。
財布を忘れて家に帰ったおかげで、布団をぬらさずにすんだのだ。
急いで布団をしまった嫁子は疲れきって昼寝をすることにした。
まだ、なにも買い物をしていないことには、
気づいていなかった。
気づいていなかった。
むにゃむにゃ…玉ねぎと鶏肉をいためて…むにゃむにゃ
「ママ！起きて！！」
うっかり寝すぎてしまったようであった。
娘子が帰ってきたと言うことは4時か…いや、火曜だから5時か。
急いで買い物と夕飯を作らなくては。
時計に目をやると、なんと短針は6を指していた。
「娘子！こんな時間までなにやってたの！」
「え？今日は発表会の練習で遅くなるって言ったじゃん。」
あああああ！すでに6時だというのは現実だったのだ。
「ご飯炊いておいて！」
嫁子は急いでスーパーへ向かった。
オットーは普段は優しいが、空腹時は別だ。
それを自覚しているのか、ご飯ができていないとすぐに外食にしようとか
ピザを取ろうと言い出す。
2900円ではそれは不可能だ。
ともかく急いで何とかしなくては。嫁子は混乱した。
「ママ！起きて！！」
うっかり寝すぎてしまったようであった。
娘子が帰ってきたと言うことは4時か…いや、火曜だから5時か。
急いで買い物と夕飯を作らなくては。
時計に目をやると、なんと短針は6を指していた。
「娘子！こんな時間までなにやってたの！」
「え？今日は発表会の練習で遅くなるって言ったじゃん。」
あああああ！すでに6時だというのは現実だったのだ。
「ご飯炊いておいて！」
嫁子は急いでスーパーへ向かった。
オットーは普段は優しいが、空腹時は別だ。
それを自覚しているのか、ご飯ができていないとすぐに外食にしようとか
ピザを取ろうと言い出す。
2900円ではそれは不可能だ。
ともかく急いで何とかしなくては。嫁子は混乱した。
676 ：可愛い奥様：2006/06/27(火) 18:07:37 ID:EWCYlWyO
やっとの思いでスーパーにたどり着いた。
しかし、入り口でがっしり嫁子の腕をつかんだ者がいる。ふと振り向けば、いもこだった。
「嫁子さぁんっ、嫁子さんがいてよかったぁ・・・ちょっと聞いてよ～～」
いもこは泣きじゃくりつつ、スーパー脇の喫茶店に嫁子を連れて行った。
時間・・・お金・・・時間・・・お金・・・どうしよう・・・
しかし、根っから姉御肌の面倒見がよい、悪く言えばお人よしの嫁子には
泣きじゃくる義妹を放っておくことは出来なかった。
「さ、30分だけよ・・・」
しかし、入り口でがっしり嫁子の腕をつかんだ者がいる。ふと振り向けば、いもこだった。
「嫁子さぁんっ、嫁子さんがいてよかったぁ・・・ちょっと聞いてよ～～」
いもこは泣きじゃくりつつ、スーパー脇の喫茶店に嫁子を連れて行った。
時間・・・お金・・・時間・・・お金・・・どうしよう・・・
しかし、根っから姉御肌の面倒見がよい、悪く言えばお人よしの嫁子には
泣きじゃくる義妹を放っておくことは出来なかった。
「さ、30分だけよ・・・」
妹子の話は予想がついている。
離婚したい→夫の稼ぎが悪い→浮気しているかも
だいたいこの流れであった。
しかし妹子のお腹には秋には生まれる赤子がいるのだ。
じっさい義弟は浮気をする甲斐性もない。
稼ぎが悪いと言ってもオットーとさほど変わらないであろう。
妹子はやりくりが下手な上に、嫉妬深いのだ。
今は神経を逆なでしてはいけない・・
嫁子は言葉を選びながら妹子に優しく声をかけた
離婚したい→夫の稼ぎが悪い→浮気しているかも
だいたいこの流れであった。
しかし妹子のお腹には秋には生まれる赤子がいるのだ。
じっさい義弟は浮気をする甲斐性もない。
稼ぎが悪いと言ってもオットーとさほど変わらないであろう。
妹子はやりくりが下手な上に、嫉妬深いのだ。
今は神経を逆なでしてはいけない・・
嫁子は言葉を選びながら妹子に優しく声をかけた
「うち来る？」
あっちゃ～、言うてもぅた。
あっちゃ～、言うてもぅた。
「そう言ってくれると思って、嫁子さんのうちに荷物置いてきちゃった。
子供も娘子ちゃんに預かってもらったの。しっかりしてていい子ね。」
子連れで来たのか？！
きっと、オムツもミルクも持ってきてないに違いない。
スーパーにいると聞いて、たかるつもりで追いかけてきたんだ。
お金・・・どうしよう・・・
「さぁ、さっさとお買い物して帰りましょ。
今から作っても間に合わないし、お惣菜にしよ。ココのおいしいのよね～。
めったに嫁子さんのところ来れないから楽しみだわ。」
子供も娘子ちゃんに預かってもらったの。しっかりしてていい子ね。」
子連れで来たのか？！
きっと、オムツもミルクも持ってきてないに違いない。
スーパーにいると聞いて、たかるつもりで追いかけてきたんだ。
お金・・・どうしよう・・・
「さぁ、さっさとお買い物して帰りましょ。
今から作っても間に合わないし、お惣菜にしよ。ココのおいしいのよね～。
めったに嫁子さんのところ来れないから楽しみだわ。」
メンバーが苦しげにつぶやいた。
「何とか小説を作るスレ化を回避する手だてはないものでしょうか。」
プロジェクトの構成員にはさまざまな考え方を持つ者の参加が不可欠である。
しかし、この流れは・・・・
「本日のお題から乖離しすぎていませんか。大丈夫でしょうか。」
メンバーが不安げに額を寄せてささやきあう。
「何とか小説を作るスレ化を回避する手だてはないものでしょうか。」
プロジェクトの構成員にはさまざまな考え方を持つ者の参加が不可欠である。
しかし、この流れは・・・・
「本日のお題から乖離しすぎていませんか。大丈夫でしょうか。」
メンバーが不安げに額を寄せてささやきあう。
メンバーの中に亀裂が入った・・・かのように見えた。
しかし、既女でちゃねらーであることに違いはない、仲間達、で、あった・・・
亀裂は亀裂でひとまず置いておいて、嫁子はいもこと共に家へ帰った。
しかもスーパーで何一つ買わず、喫茶店の支払いもいもこにさせた。
家へ帰ってみると、義弟が・・・いた。
「いもこ頼む。帰ってきてくれ」
義弟といもこのやりとりを（ ´_ゝ`）ﾌｰﾝと見ていたその時、嫁子の鼻を刺激的な匂いが襲った。
その匂いは、カレー・・・だった。
なんと娘子が「先週の家庭科でつくったから、つくってみたの！」と得意気に笑っている。
娘子にはご飯を炊くようにと言っただけなのに・・・！
なんという以心伝心ぶりであろうか・・・！
冷蔵庫を見れば、たまねぎニンジンじゃがいもが消えていた。
・・・が豚肉は発見されずに冷凍室に保存されていた。
「肉無しカレー」・・・悲惨である。が、娘子が作ったと知れば、オットーは、
舞い上がって食べるに違いない・・・
嫁子は、娘子の（海外旅行つれてって）という下心を見抜きつつも、ほうっと息を吐いた・・・
玄関の方を見ると、「お邪魔しましてすみません」と頭を下げながら去っていくいもこ他（義弟・子）が、いた・・・
しかし、既女でちゃねらーであることに違いはない、仲間達、で、あった・・・
亀裂は亀裂でひとまず置いておいて、嫁子はいもこと共に家へ帰った。
しかもスーパーで何一つ買わず、喫茶店の支払いもいもこにさせた。
家へ帰ってみると、義弟が・・・いた。
「いもこ頼む。帰ってきてくれ」
義弟といもこのやりとりを（ ´_ゝ`）ﾌｰﾝと見ていたその時、嫁子の鼻を刺激的な匂いが襲った。
その匂いは、カレー・・・だった。
なんと娘子が「先週の家庭科でつくったから、つくってみたの！」と得意気に笑っている。
娘子にはご飯を炊くようにと言っただけなのに・・・！
なんという以心伝心ぶりであろうか・・・！
冷蔵庫を見れば、たまねぎニンジンじゃがいもが消えていた。
・・・が豚肉は発見されずに冷凍室に保存されていた。
「肉無しカレー」・・・悲惨である。が、娘子が作ったと知れば、オットーは、
舞い上がって食べるに違いない・・・
嫁子は、娘子の（海外旅行つれてって）という下心を見抜きつつも、ほうっと息を吐いた・・・
玄関の方を見ると、「お邪魔しましてすみません」と頭を下げながら去っていくいもこ他（義弟・子）が、いた・・・
しかし、本日のお題とはなんぞや？
どうやらメンバーの中には、「鶏肉と玉ねぎの節約レシピで料理をつくる」
というテーマをもつ者と「3日間を2900円でいかに乗り切るか」というテーマをもつ者の
二者が存在するようである。
「テーマは一本化した方がよい」
一人のメンバーが言った。
なにはともあれ、2900円はまだ嫁子の手元に、ある。
どうやらメンバーの中には、「鶏肉と玉ねぎの節約レシピで料理をつくる」
というテーマをもつ者と「3日間を2900円でいかに乗り切るか」というテーマをもつ者の
二者が存在するようである。
「テーマは一本化した方がよい」
一人のメンバーが言った。
なにはともあれ、2900円はまだ嫁子の手元に、ある。
肉好き息子が、肉なしカレーにどんな反応を示すかわからないが、
とりあえずこれで一日乗り切った。
残り 二日
とりあえずこれで一日乗り切った。
残り 二日
カレーとはどこの家庭でもだいたい次の日まで残るものである。
そう、明日はカレーうどん！
一筋の希望が見えた瞬間だった。
そう、明日はカレーうどん！
一筋の希望が見えた瞬間だった。
>680
無問題である。
嫁子の疲労はMaxだ。
いつでも流れを変更できるのである。
ここにひとつの言葉がある。
「ｽﾚ違いを指摘するより、別のﾈﾀを振れ。」
2chの基本だ。
メンバーは、プロジェクトを粛々と進める手立てを得、安堵した。
無問題である。
嫁子の疲労はMaxだ。
いつでも流れを変更できるのである。
ここにひとつの言葉がある。
「ｽﾚ違いを指摘するより、別のﾈﾀを振れ。」
2chの基本だ。
メンバーは、プロジェクトを粛々と進める手立てを得、安堵した。
別のメンバーが言った。
現在の嫁子の問題を整理する必要があると思います。
・あと２日２９００円で食事を作る
・少ないボーナスで海外旅行
・次々と相談されて迷惑をかける親戚つきあい
現在の嫁子の問題を整理する必要があると思います。
・あと２日２９００円で食事を作る
・少ないボーナスで海外旅行
・次々と相談されて迷惑をかける親戚つきあい
また一日が始まる。
嫁子は弁当を作らねばならなかった。
しかし、カレーを入れるわけには行かなかった。
そして昨夜の肉なしカレー、息子は不機嫌だった。
少しは、喜ばせてやりたい、と思った。
が、そんな余裕はない。
弁当にガッツリとご飯だけを詰めると、すきやきふりかけを振った。
いつもより増量した。ハハゴコロだった。
嫁子は弁当を作らねばならなかった。
しかし、カレーを入れるわけには行かなかった。
そして昨夜の肉なしカレー、息子は不機嫌だった。
少しは、喜ばせてやりたい、と思った。
が、そんな余裕はない。
弁当にガッツリとご飯だけを詰めると、すきやきふりかけを振った。
いつもより増量した。ハハゴコロだった。
皆、納得した。
しかし、ご飯を詰めすぎるとなかなか冷めてくれないのだ。
梅雨時に冷めていない弁当を持たせるわけにはいかない。
しかし、息子の登校時間はあと5分！
よくあることなのだが…どうする嫁子！？
梅雨時に冷めていない弁当を持たせるわけにはいかない。
しかし、息子の登校時間はあと5分！
よくあることなのだが…どうする嫁子！？
嫁子はドライヤーを取り出した。
最強にして冷風を浴びせた。
最強にして冷風を浴びせた。
ドライヤーの風が強すぎた。
スキヤキふりかけが全て飛んでしまった。
しかしもう時間はない。
スキヤキふりかけが全て飛んでしまった。
しかしもう時間はない。
ふと、冷蔵庫に梅干しが残っていたのを思い出した。
スキヤキふりかけも、ほぼ何もかかってない白飯。
真ん中に梅干しをグイッと押し込んだ。
これで大丈夫。一同が安堵した。
スキヤキふりかけも、ほぼ何もかかってない白飯。
真ん中に梅干しをグイッと押し込んだ。
これで大丈夫。一同が安堵した。
693 ：可愛い奥様：2006/06/28(水) 23:08:07 ID:NXGteBWr
プロジェクトエッーーークス
嫁子はなんとなく人心地ついた。
ふと、「主婦」ってなんだろうと思いをめぐらした。
独身の頃は、家族のために家事をすることくらいにしか思っていなかった。
だが。
切りたくても切れない縁が続々と結ばれる親戚関係。
逃げ出したくても逃げ出せない近所づきあい。
なぜか無意味に謙遜しあうママ友。
中学生の日本史で習った北条政子や春日局を思い出した。
そう、私は嫁子。
専業主婦とは家政を司る者。
意味の無い連想で自分を鼓舞してみた。
ふと、「主婦」ってなんだろうと思いをめぐらした。
独身の頃は、家族のために家事をすることくらいにしか思っていなかった。
だが。
切りたくても切れない縁が続々と結ばれる親戚関係。
逃げ出したくても逃げ出せない近所づきあい。
なぜか無意味に謙遜しあうママ友。
中学生の日本史で習った北条政子や春日局を思い出した。
そう、私は嫁子。
専業主婦とは家政を司る者。
意味の無い連想で自分を鼓舞してみた。
このように落ち着いて思考をめぐらすのは、久しぶりである。
今日までの数日、限られた生活費に振り回されてきた。
キャベツメインのお好み焼きを作ってくれたオットー
野菜カレーを作ってくれた娘子
2日連続肉なしカレーを、不機嫌になりつつも我慢して食べてくれた息子
皆の協力なくしては乗りこえられなかっただろう。
私の家政はうまく采配できている。
煩わしいこともあるけれど、家族のおかげで概ね幸せだ。
そう、今日は給料日。午前中には夫の口座に振りこみされているだろう。
3時近くになったら、銀行へ確認にいこう。
今日は少し贅沢をするのだ。幸い手つかずで残った2900円もある。
幸せな家庭の維持のために、助けてくれた家族へのお礼に、
今日は皆の好物をつくろうと嫁子は決めた。
今日までの数日、限られた生活費に振り回されてきた。
キャベツメインのお好み焼きを作ってくれたオットー
野菜カレーを作ってくれた娘子
2日連続肉なしカレーを、不機嫌になりつつも我慢して食べてくれた息子
皆の協力なくしては乗りこえられなかっただろう。
私の家政はうまく采配できている。
煩わしいこともあるけれど、家族のおかげで概ね幸せだ。
そう、今日は給料日。午前中には夫の口座に振りこみされているだろう。
3時近くになったら、銀行へ確認にいこう。
今日は少し贅沢をするのだ。幸い手つかずで残った2900円もある。
幸せな家庭の維持のために、助けてくれた家族へのお礼に、
今日は皆の好物をつくろうと嫁子は決めた。
嫁子はすがすがしい気持ちで一杯だった。
梅雨の間の青空のように今日は今日だけは贅沢をしよう。
なぜなら給料日なのだから。
銀行はもう目の前だ。
梅雨の間の青空のように今日は今日だけは贅沢をしよう。
なぜなら給料日なのだから。
銀行はもう目の前だ。
幸い、ATMは空いていた。
バッグから財布を出そうとした嫁子の顔が、にわかに曇った。
「財布がない!!!」
嫁子は、愕然とした。
バッグから財布を出そうとした嫁子の顔が、にわかに曇った。
「財布がない!!!」
嫁子は、愕然とした。
メンバー全員が言葉を失った。
「財布の紛失」思いも寄らない出来事だった。
事態を飲み込めない嫁子に代わって
メンバーの協議が始まった。
「紛失なのか？それとも盗難か？」
「そもそもバックに財布を入れたのか確認はとれているのか？」
「最悪の事態も想定しなければならない・・」
「財布の中には現金２９００円以外に何が入っているんだ？」
誰もが混乱していた。
この数日の肉なしメニューからの脱却を心待ちにしている家族の顔が浮かぶ。
「財布の紛失」思いも寄らない出来事だった。
事態を飲み込めない嫁子に代わって
メンバーの協議が始まった。
「紛失なのか？それとも盗難か？」
「そもそもバックに財布を入れたのか確認はとれているのか？」
「最悪の事態も想定しなければならない・・」
「財布の中には現金２９００円以外に何が入っているんだ？」
誰もが混乱していた。
この数日の肉なしメニューからの脱却を心待ちにしている家族の顔が浮かぶ。
財布はどうしたのだ、誰もが思った。
嫁子は自分の行動を思い返した。
そう、今日は給料日と浮かれポンチになって家を出たけれど、手ぶらだった。
両手には何も持っていなかった。
いつもの習慣でバックから、と思ったが手にはなにもかかっていなかったのだ。
嫁子は自分を恥じた。
そして猛ダッシュで家へ戻った。
嫁子は自分の行動を思い返した。
そう、今日は給料日と浮かれポンチになって家を出たけれど、手ぶらだった。
両手には何も持っていなかった。
いつもの習慣でバックから、と思ったが手にはなにもかかっていなかったのだ。
嫁子は自分を恥じた。
そして猛ダッシュで家へ戻った。
家に戻るとダイニングテーブルの上にバックがあった。
財布も中に入っていた。
誕生日プレゼントでオットーに貰った大切財布だ。
全員が安堵した。
嫁子は財布の中身を確認した。
財布も中に入っていた。
誕生日プレゼントでオットーに貰った大切財布だ。
全員が安堵した。
嫁子は財布の中身を確認した。
衝撃が
走った
走った
ドラッグストアのイベントでもらった「一品20％OFF券」の
使用期限が本日までだったのだ。
嫁子はバックをしっかり手にし家を出た。
銀行に行くすがらドラッグストアで何を買おうかと考えていた。
買い物ができるという喜びが嫁子をスキップさせた。
使用期限が本日までだったのだ。
嫁子はバックをしっかり手にし家を出た。
銀行に行くすがらドラッグストアで何を買おうかと考えていた。
買い物ができるという喜びが嫁子をスキップさせた。
スキップしつつも夕飯の献立を頭の中で考えていた。
給料日である。
やはり「肉」だろう。
すき焼き？いや暑いから冷シャブか？
なんと幸せな選択肢であろう。
給料日である。
やはり「肉」だろう。
すき焼き？いや暑いから冷シャブか？
なんと幸せな選択肢であろう。
それにしても、「大切財布」にワロた
「グッチ財布」「シャネル財布」「エルメス財布」
この世にきらびやかな財布は数あれど、
嫁子の「大切財布」より素晴らしい財布はないだろう･･････
そう、嫁子の財布には、金2900円だけではなく、
家族への限りない愛情も詰まっているのだ！
「グッチ財布」「シャネル財布」「エルメス財布」
この世にきらびやかな財布は数あれど、
嫁子の「大切財布」より素晴らしい財布はないだろう･･････
そう、嫁子の財布には、金2900円だけではなく、
家族への限りない愛情も詰まっているのだ！
705 ：可愛い奥様：2006/06/30(金) 13:48:32 ID:L+OwkAF8
しかし、やはりここはプロジェクトＸである。
リーダーが言った。
「みんな一人ひとりが、贅沢肉メニューをあげてみないか。
たくさんの選択枝から選ぶのも、給料日の醍醐味ではないだろうか。
私はサイコロステーキが大好きだ」
リーダーが言った。
「みんな一人ひとりが、贅沢肉メニューをあげてみないか。
たくさんの選択枝から選ぶのも、給料日の醍醐味ではないだろうか。
私はサイコロステーキが大好きだ」
「私ならトンカツを希望します。
もちろんフィレ肉、間にチーズをはさめばこれ以上の贅沢はありません」
一番年下のメンバーからの意見であった。
もちろんフィレ肉、間にチーズをはさめばこれ以上の贅沢はありません」
一番年下のメンバーからの意見であった。
「もちろん焼肉だ！」
メンバーの一人が叫んだ。
嫁子の家には焼肉用のホットプレートもある。
賢い嫁子のこと、味付け鶏肉やピーマン、とうもろこしで嵩増しも忘れないだろう。
メンバーの一人が叫んだ。
嫁子の家には焼肉用のホットプレートもある。
賢い嫁子のこと、味付け鶏肉やピーマン、とうもろこしで嵩増しも忘れないだろう。
「私は肉入りお好み焼き」オットーはいった。
「私は肉入りカレー」「ボクも」娘子と息子はいった。
嫁子は恥じた。自分の強欲さに。
そのときオットーがいった。
「オレの小遣いは・・・」
「私は肉入りカレー」「ボクも」娘子と息子はいった。
嫁子は恥じた。自分の強欲さに。
そのときオットーがいった。
「オレの小遣いは・・・」
メンバーの一人が挙手した。
「やはり給料日といえばすき焼きであろう」
「やはり給料日といえばすき焼きであろう」
いや、ステーキだ。
100g680円の国内産和牛を、オットーに250g・娘子に180g・息子に200g
嫁子自分に160g
計790g、お肉屋さんのおじさんにオマケしてもらって
800g、合計5440円の大盤振る舞いだ！
100g680円の国内産和牛を、オットーに250g・娘子に180g・息子に200g
嫁子自分に160g
計790g、お肉屋さんのおじさんにオマケしてもらって
800g、合計5440円の大盤振る舞いだ！
「肉料理で意見が割れるなら、寿司という手はどうでしょう？」
メンバーの一人が言った。
「久しぶりに回転寿司に行っても子どもも喜ぶだろうし、
家で手巻きパーティというのも安上がり且つ、
団欒を演出しやすくてよいのでは？」
メンバーの一人が言った。
「久しぶりに回転寿司に行っても子どもも喜ぶだろうし、
家で手巻きパーティというのも安上がり且つ、
団欒を演出しやすくてよいのでは？」
「回転寿司ならどれでも1皿100円の店でないと。以前皿の模様で値段が変わる寿司屋で
痛い目に合ったことを忘れるな！」
金ｺﾏメンバーが叫んだ。
痛い目に合ったことを忘れるな！」
金ｺﾏメンバーが叫んだ。
いや、やはり肉だろう。
肉なしカレーの屈辱から一刻も早く脱するべきである。
肉なしカレーの屈辱から一刻も早く脱するべきである。
夕食の時間が迫る。
嫁子の腹の虫も唸った
嫁子の腹の虫も唸った
スーパーに駆けつけると「本日９９円デー」だった。
そう、キノコ１袋もほうれん草１束もジャガイモ2個も９９円、
いつもは１６８円なんて憎らしいキャベツも９９円だった。
嫁子はすっかり浮かれて買い捲った。
そしてスーパーを出て冷静になった。
袋をのぞくとキャベツ、ピーマン、ほうれん草に豆腐２丁、
そして野菜コロッケ４個、牛肉コロッケ４個。
いつもは１２０円のコロッケが９９円だったのでつい買ってしまっていた。
もう買いなおしている時間はない。
これが念願の給料日の夕食だった。
台風ではない。
そう、キノコ１袋もほうれん草１束もジャガイモ2個も９９円、
いつもは１６８円なんて憎らしいキャベツも９９円だった。
嫁子はすっかり浮かれて買い捲った。
そしてスーパーを出て冷静になった。
袋をのぞくとキャベツ、ピーマン、ほうれん草に豆腐２丁、
そして野菜コロッケ４個、牛肉コロッケ４個。
いつもは１２０円のコロッケが９９円だったのでつい買ってしまっていた。
もう買いなおしている時間はない。
これが念願の給料日の夕食だった。
台風ではない。
給料日なのに、出来合いのコロッケ
一同は落胆の色を隠せない
一同は落胆の色を隠せない
まぁ、うっかりステーキにして5000円越えの出費をしてしまうよりよかったではないか。
嫁子は自分に言い聞かせた。
オットーの小遣い、夏休みの資金、底をつきつつある米とガソリン。
まだまだ油断できないのである。
先月のオットーの小遣いは、父の日があったため5000円減の25000円だった。
今月はどうしよう…。
嫁子は自分に言い聞かせた。
オットーの小遣い、夏休みの資金、底をつきつつある米とガソリン。
まだまだ油断できないのである。
先月のオットーの小遣いは、父の日があったため5000円減の25000円だった。
今月はどうしよう…。
出来合いのコロッケでも家族揃っての夕飯は幸せだ。
夕飯の準備をしているとオットーが帰って来た。
「なぁ嫁子、明日からタバコが値上がりするから
小遣い上げてくれないか？」
夕飯の準備をしているとオットーが帰って来た。
「なぁ嫁子、明日からタバコが値上がりするから
小遣い上げてくれないか？」
「何言ってんのよ！おとつい、タバコやめたら
頭頂部の抜け毛も減るかなーって自分で言ってたじゃないの。」
と言いかけて嫁子はハッとした。
ドラッグストアの一品20％OFF券
今日までだった。
オットーは自分の小遣いから養毛剤を買っている。
この券を使って、たまにはオットーにプレゼントしようかな。
オットーが欲しがっている、もうひとつ上のランクの養毛剤。
しかし、贅沢な夕食に思いを巡らせているうちに
ドラッグストアで買い物をすることを、嫁子はすっかり忘れていた。
頭頂部の抜け毛も減るかなーって自分で言ってたじゃないの。」
と言いかけて嫁子はハッとした。
ドラッグストアの一品20％OFF券
今日までだった。
オットーは自分の小遣いから養毛剤を買っている。
この券を使って、たまにはオットーにプレゼントしようかな。
オットーが欲しがっている、もうひとつ上のランクの養毛剤。
しかし、贅沢な夕食に思いを巡らせているうちに
ドラッグストアで買い物をすることを、嫁子はすっかり忘れていた。
ドラッグストアの閉店時間まで、あと5分である。
ストアは走れば3分のところにある。
「これで好きなもの買ってきてっ！さぁ、あと5分しかない。ダーッシュッ！！」
無我夢中でオットーに割引券を押し付けた。
「たっ煙草はあるのかっ？」
「し、しらない・・・なかったら洗剤でも買ってきて！」
オットーは嫁子の勢いに乗せられ、ドラッグストアへすっ飛んでいった。
いつもいつも嫁子を助けるのはオットーだ。
ストアは走れば3分のところにある。
「これで好きなもの買ってきてっ！さぁ、あと5分しかない。ダーッシュッ！！」
無我夢中でオットーに割引券を押し付けた。
「たっ煙草はあるのかっ？」
「し、しらない・・・なかったら洗剤でも買ってきて！」
オットーは嫁子の勢いに乗せられ、ドラッグストアへすっ飛んでいった。
いつもいつも嫁子を助けるのはオットーだ。
オットーは嫁子には内緒にしていたのだが
高校時代は陸上競技でインターハイに出場、華々しい記録を残した。
当然実業団からスカウトが来たほどのスプリンターだった。
高校時代の「喫煙事件」・・・、あれさえなければ・・・、
高校時代は陸上競技でインターハイに出場、華々しい記録を残した。
当然実業団からスカウトが来たほどのスプリンターだった。
高校時代の「喫煙事件」・・・、あれさえなければ・・・、
10分後、「タバコは割引の対象外だって」
オットーは残念そうに帰ってきた。
しかし、手ぶらではない。
嫁子が普段特売の日にしか買えない ボールドであった。
目頭が 熱くなった。
オットーは残念そうに帰ってきた。
しかし、手ぶらではない。
嫁子が普段特売の日にしか買えない ボールドであった。
目頭が 熱くなった。
お小遣い２千円位なら上げてあげてもいいかしら・・
嫁子はボールド片手に息を切らし汗を流すオットーを見てそう思った。
２千円・・これなら嫁子次第で都合がつく額ではある。
早速メンバーで会議が始まった。
リーダーが言った。
「２千円節約できるいいアイディアはないかっ？」
嫁子はボールド片手に息を切らし汗を流すオットーを見てそう思った。
２千円・・これなら嫁子次第で都合がつく額ではある。
早速メンバーで会議が始まった。
リーダーが言った。
「２千円節約できるいいアイディアはないかっ？」
月末のオットーの「弁当作ってくれ」攻撃が家計を圧迫しています。
弁当作るごとに300円徴収ではどうでしょうか？
弁当作るごとに300円徴収ではどうでしょうか？
「すて奥なんかでよくある｛1週間まとめ買い3000円で乗り切る献立｝ってのはどうでしょう？
あれを忠実にこなせば食費は1ヶ月12000円（のはず）です！ 私はあまりの不味さに1クールでギブしましたが…」
あれを忠実にこなせば食費は1ヶ月12000円（のはず）です！ 私はあまりの不味さに1クールでギブしましたが…」
半径5キロ以内なら、自転車利用というのはどうでしょう。
ガソリン代、交通機関の運賃が浮く上に、ダイエットにも
なります。ただ、ますます暑くなる季節ですから、続くかどうかは
わかりませんが・・・
ガソリン代、交通機関の運賃が浮く上に、ダイエットにも
なります。ただ、ますます暑くなる季節ですから、続くかどうかは
わかりませんが・・・
水筒も持たせましょう。
728 ：可愛い奥様：2006/07/01(土) 02:02:17 ID:gcrPU5sC
IL-2 Sturmovik: Forgotten Battles その5 ★
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/fly/1150036248/
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/fly/1150036248/
思い切って発想の転換をしてみたらどうだろう？
雀の涙だったがボーナスも出た。
よって、先行投資するのだ。
オットーを禁煙外来に行かせる。
保険が効くようになったというし。
自力で禁煙は無理だ。
オットーは隠してるつもりらしいが、結婚式の二次会でオットーが高校のときから
喫煙していたと聞いた。
オットーには「つもり貯金」で長年の夢である「なやみ無用」に行かせてやると
約束すればいいだけのことだ。
雀の涙だったがボーナスも出た。
よって、先行投資するのだ。
オットーを禁煙外来に行かせる。
保険が効くようになったというし。
自力で禁煙は無理だ。
オットーは隠してるつもりらしいが、結婚式の二次会でオットーが高校のときから
喫煙していたと聞いた。
オットーには「つもり貯金」で長年の夢である「なやみ無用」に行かせてやると
約束すればいいだけのことだ。
梅雨時におけるカビ対策プロジェクトの立ち上げに
ご賛同いただける方はありませんか？
浴室と、なぜか和室のレースカーテンに被害が広がっています。
ご賛同いただける方はありませんか？
浴室と、なぜか和室のレースカーテンに被害が広がっています。
誰もが固唾をのんて見守る中、
「Ｎ１Ｋ#を元に局戦を作ろう！」
新型機開発に一筋の光が射した。
「Ｎ１Ｋ#を元に局戦を作ろう！」
新型機開発に一筋の光が射した。
基本だが浴室換気と和室に除湿機の利用はしているのか？＞730
リーダーが言った。
「730と732よ、君らは空気が読めんのかね！？
もう一度聞く。２千円節約できるいいアイディアはないかっ？」
「730と732よ、君らは空気が読めんのかね！？
もう一度聞く。２千円節約できるいいアイディアはないかっ？」
嫁子はチマチマと節約を考えるのに疲れてしまった。
そこで奥の手を使うことにした。
たしか給料日前の慌しい時に旅行券が当たっていたはずだ。
それを家計簿にはさんだはずだった。
あった。
しかし、それは１万円の券が１０枚だった。
嫁子は慌てて戻した。
そしてまた、節約を考えるしかない、と思った。
そこで奥の手を使うことにした。
たしか給料日前の慌しい時に旅行券が当たっていたはずだ。
それを家計簿にはさんだはずだった。
あった。
しかし、それは１万円の券が１０枚だった。
嫁子は慌てて戻した。
そしてまた、節約を考えるしかない、と思った。
735 ：可愛い奥様：2006/07/01(土) 19:40:00 ID:SZbwquA0
それはダメだ…
娘子が熱望している海外旅行。
旅行券はそれに使わないといけない
娘子が熱望している海外旅行。
旅行券はそれに使わないといけない
「リーダー！発想の転換は大事だと思います。
>729の案はなかなかいいと思います。
しかし、そのためにはどちらにせよ節約が必要です。」
>729の案はなかなかいいと思います。
しかし、そのためにはどちらにせよ節約が必要です。」
737 ：可愛い奥様：2006/07/01(土) 19:52:19 ID:RCWbg8p6
嫁子は胃が痛い。病院に行くべきか？悩みすぎがストレスになっているのか。
しかし病院に行って検査されれば、医療費がかかる。もし悪いところが見つかれば
保険がおりるかもしれない。まさしく究極の選択である
しかし病院に行って検査されれば、医療費がかかる。もし悪いところが見つかれば
保険がおりるかもしれない。まさしく究極の選択である
２千円の節約がこんなにも難しいことをメンバー全員が感じていた。
新聞はチラシ命なので朝刊のみ購読
電話代は基本料金が基本
水道・・風呂の残り湯は使い切る
電気代、これからの季節ｸｰﾗｰをケチるとオットーの機嫌が悪い。
ｵｯﾄｰの為に２千円節約するのに機嫌を悪くさせたらやっかいだ。
削るのはもはや食費しかないのか・・
保険の見直しを考えてみようか
嫁子の自問自答が繰り返されていく
新聞はチラシ命なので朝刊のみ購読
電話代は基本料金が基本
水道・・風呂の残り湯は使い切る
電気代、これからの季節ｸｰﾗｰをケチるとオットーの機嫌が悪い。
ｵｯﾄｰの為に２千円節約するのに機嫌を悪くさせたらやっかいだ。
削るのはもはや食費しかないのか・・
保険の見直しを考えてみようか
嫁子の自問自答が繰り返されていく
嫁子は医者に行くべきである。
症状があって検査なら、保険が利く。
人間ドックよりよほど安い。
何より、嫁子が重篤な病気でないことを確認できるなら、安いものである。
症状があって検査なら、保険が利く。
人間ドックよりよほど安い。
何より、嫁子が重篤な病気でないことを確認できるなら、安いものである。
しかし節約というものは主婦だけが努力して成し得るものだろうか？
やはりオットーや子供たちにも積極的に参加してもらおう。
嫁子はそう 考えた。
やはりオットーや子供たちにも積極的に参加してもらおう。
嫁子はそう 考えた。
メンバーの一人がつぶやいた。
「トメへのお中元、安く上げる方法はないだろうか。」
「トメへのお中元、安く上げる方法はないだろうか。」
嫁子は思った。
毎年のこのお中元は必要なのだろうか。
一昨年は３０００円だったお中元の予算、昨年は２０００円となった。
今年は思い切って１５００円。双方の親へ送るので１０００円浮く。
すこしウキウキした嫁子だった。
毎年のこのお中元は必要なのだろうか。
一昨年は３０００円だったお中元の予算、昨年は２０００円となった。
今年は思い切って１５００円。双方の親へ送るので１０００円浮く。
すこしウキウキした嫁子だった。
743 ：可愛い奥様：2006/07/02(日) 22:38:09 ID:g5eZyyX4
ﾄﾒに中元が必要なんだろうか…
いや、やはり手ぶらでは行けない。
嫁子は考えた。
出来れば今まで貯めたポイント・カードを使える店で買おうと。
でも、なに？洗剤は重いし、油も重い上に、年寄りは
必要としないかもしれない。
悩む、帰省するまで悩む嫁子。
結局、去年と同じ品を持っていく嫁子であった。
嫁子は考えた。
出来れば今まで貯めたポイント・カードを使える店で買おうと。
でも、なに？洗剤は重いし、油も重い上に、年寄りは
必要としないかもしれない。
悩む、帰省するまで悩む嫁子。
結局、去年と同じ品を持っていく嫁子であった。
この際、帰省しなくてもいいのでは・・・？
嫁子は呟いた・・・。
息を呑むメンバー
「しかしそれは・・・！」
「いや、帰省しなければかなり予算が浮きます！
娘子が行きたがっていた海外へもいけるかも・・・」
嫁子は呟いた・・・。
息を呑むメンバー
「しかしそれは・・・！」
「いや、帰省しなければかなり予算が浮きます！
娘子が行きたがっていた海外へもいけるかも・・・」
嫁子は思い出した。ﾄﾒの言葉を。
「今年はゆっくりするために、13回忌を本来の日の近くにしてお盆に
親戚が集まるのはやめようと思うの。
あなたたちも、お墓参りにちょっと来てくれるくらいでいいから。」
普段の年なら、同じ県内だと言うのに無駄に3泊も4泊もさせられて
オットーの貴重な休みを無駄にしていたが、今年はそれがない。
オットーの職場は、自由に夏休みを3日までとることができる。
土日とあわせて5日間の休みだ。
本当に海外に行くなら最初で最後のチャンスではないだろうか？
しかし、予算は旅行券10万しかない。
とても家族4人で海外には行けない。
嫁子はいくつかの案を考えた。
「今年はゆっくりするために、13回忌を本来の日の近くにしてお盆に
親戚が集まるのはやめようと思うの。
あなたたちも、お墓参りにちょっと来てくれるくらいでいいから。」
普段の年なら、同じ県内だと言うのに無駄に3泊も4泊もさせられて
オットーの貴重な休みを無駄にしていたが、今年はそれがない。
オットーの職場は、自由に夏休みを3日までとることができる。
土日とあわせて5日間の休みだ。
本当に海外に行くなら最初で最後のチャンスではないだろうか？
しかし、予算は旅行券10万しかない。
とても家族4人で海外には行けない。
嫁子はいくつかの案を考えた。
積極的にお金を作らねば・・・内職をするか、はたまた、短期パートを
探すか、この際いらない服をフリマで売るか・・・
嫁子のこころはチヂに乱れる。
探すか、この際いらない服をフリマで売るか・・・
嫁子のこころはチヂに乱れる。
やはりパートか…。嫁子は近所のスーパーに行き入り口に置いてある求人のフリーペーパーを持ち帰った。
家に帰り、求人案内を一心不乱にめくる。
嫁子の希望は、週4日10時から３時まで、子供が急に熱を出して学校や幼稚園を休んでしまうことも考えると
比較的自由に休みを取ることが出来なくてはならない。給料は海外旅行となると夏休みまでに10～15万は欲しい。。。
「そんな仕事があるわけないではないか！」 「そうだ！甘えるな！」 「やはり海外はあきらめるべきではないのか」
メンバー達から口々に非難され、うなだれる嫁子。
「ち、ちょっと待ってください！これはどうでしょう。嫁子さんの条件にぴったりです！」と天然気味のメンバーが指差したそこには…。
『出張ヘルス 人妻天国 主婦・未経験者大歓迎』 の文字が。。。
家に帰り、求人案内を一心不乱にめくる。
嫁子の希望は、週4日10時から３時まで、子供が急に熱を出して学校や幼稚園を休んでしまうことも考えると
比較的自由に休みを取ることが出来なくてはならない。給料は海外旅行となると夏休みまでに10～15万は欲しい。。。
「そんな仕事があるわけないではないか！」 「そうだ！甘えるな！」 「やはり海外はあきらめるべきではないのか」
メンバー達から口々に非難され、うなだれる嫁子。
「ち、ちょっと待ってください！これはどうでしょう。嫁子さんの条件にぴったりです！」と天然気味のメンバーが指差したそこには…。
『出張ヘルス 人妻天国 主婦・未経験者大歓迎』 の文字が。。。
嫁子はﾌﾄ腹を見た。
ジーンズのウエストに腹の肉が被ってしまっている・・・
ジーンズのウエストに腹の肉が被ってしまっている・・・
冷静に選択肢を考えよう。
出費を減らすか、支出できる額を増やすかどちらかしかない。
・娘子と二人だけで行く
そもそも中学生の息子はいっしょに旅行なんて行きたいのだろうか？
部活もあるだろうし…。こっそりスケジュールを探らなくてはならない。
・スポンサーをつける。もしくはバイト。
そういえば、実親が「費用は全部出してあげるから、いつかいっしょに温泉でも行きたいわ。」と言っていた。
かといって海外はやりすぎか…。
ハッ！偽実家に知られてついてこられたらたまらない。
帰省前、もしくは直後でパスポートの準備が間に合わない週にしなくては。
と、するとバイトか。嫁子の家は中学生と小学生なので9時～5時までは大丈夫だろう。
夏…バイト…お中元…お中元バイト！？
・行き先を国内変える
そもそも娘子が友人にうらやましがられる行き先ならよいのである。
このときばかりは、千葉に住んでいる自分を呪った。
出費を減らすか、支出できる額を増やすかどちらかしかない。
・娘子と二人だけで行く
そもそも中学生の息子はいっしょに旅行なんて行きたいのだろうか？
部活もあるだろうし…。こっそりスケジュールを探らなくてはならない。
・スポンサーをつける。もしくはバイト。
そういえば、実親が「費用は全部出してあげるから、いつかいっしょに温泉でも行きたいわ。」と言っていた。
かといって海外はやりすぎか…。
ハッ！偽実家に知られてついてこられたらたまらない。
帰省前、もしくは直後でパスポートの準備が間に合わない週にしなくては。
と、するとバイトか。嫁子の家は中学生と小学生なので9時～5時までは大丈夫だろう。
夏…バイト…お中元…お中元バイト！？
・行き先を国内変える
そもそも娘子が友人にうらやましがられる行き先ならよいのである。
このときばかりは、千葉に住んでいる自分を呪った。
嫁子は朝刊に入っていた旅行会社のチラシを見た。
グアム・サイパン ３泊４日 ３９，８００～
沖縄 ３泊４日 ５９，８００～
沖縄より海外の方が安いではないか。
グアム・サイパン ３泊４日 ３９，８００～
沖縄 ３泊４日 ５９，８００～
沖縄より海外の方が安いではないか。
嫁子は驚愕した。
そして名案を思いついた。
「そうだ、常磐ハワイアンセンターにしよう！」
心躍った。
そして名案を思いついた。
「そうだ、常磐ハワイアンセンターにしよう！」
心躍った。
なにも突然沖縄にすることはない。
そういえば、オットーの会社には保養所がなかっただろうか？
どちらにせよ、一人で行き先を決めることはできない。
嫁子はオットーが帰り、子供たちが寝静まるのを待つことにした。
そういえば、オットーの会社には保養所がなかっただろうか？
どちらにせよ、一人で行き先を決めることはできない。
嫁子はオットーが帰り、子供たちが寝静まるのを待つことにした。
「え？海外？」オットーの反応は思いのほか鈍かった。
「休み明けすぐに仕事はキツイんだよな～」
嫁子は必死に訴えた。
「娘子も息子も大きくなるし海外なんて最初で最後かもしれないわ。
沖縄よりも安く行けるし・・
アナタが無理ならハワイアンセンターでも私はいいのよ。」
２千円のお小遣い値上げすらして貰えないオットーにとって
グアム・サイパンとはいえ海外旅行などは夢のまた夢の話であった。
オットーは嫁子を見つめて語りだした
「休み明けすぐに仕事はキツイんだよな～」
嫁子は必死に訴えた。
「娘子も息子も大きくなるし海外なんて最初で最後かもしれないわ。
沖縄よりも安く行けるし・・
アナタが無理ならハワイアンセンターでも私はいいのよ。」
２千円のお小遣い値上げすらして貰えないオットーにとって
グアム・サイパンとはいえ海外旅行などは夢のまた夢の話であった。
オットーは嫁子を見つめて語りだした
うちは誰も海外旅行に行った事がないんだ。
パスポートを取得するのに1人1万5000円掛かる。
それでも沖縄より安いと言えるだろうか。
嫁子は新しい水着を買わずにサイパンへいけるか?
タバコ税も上げられた。
これ以上オレにはどうすることも出来ない。
オットーは苦悩の表情を見せた。
パスポートを取得するのに1人1万5000円掛かる。
それでも沖縄より安いと言えるだろうか。
嫁子は新しい水着を買わずにサイパンへいけるか?
タバコ税も上げられた。
これ以上オレにはどうすることも出来ない。
オットーは苦悩の表情を見せた。
水着・・考えてもいなかったアイテムである。
あの水着はそう、娘子が小さい時に買ったものだ。
ショッキングピンク地に大きな花柄
貧乳隠しに胸には大きめのリボン。
腰には当時流行りだしたばかりのパレオ・・
今でもイケてるのだろうか・・
嫁子は自問自答した
あの水着はそう、娘子が小さい時に買ったものだ。
ショッキングピンク地に大きな花柄
貧乳隠しに胸には大きめのリボン。
腰には当時流行りだしたばかりのパレオ・・
今でもイケてるのだろうか・・
嫁子は自問自答した
オットーは重い口を開いた。
「なぁ、会社で提携している山中湖にあるペンションに行かないか？
富士急ハイランドやアウトレットモールなど遊ぶところもあるし。
きつい日程で海外に行くより、ゆっくりできるんじゃないか？
軽井沢にもあったと思うぞ。」
なんとも現実的な案である。
しかし、娘子は納得してくれるだろうか…。
「なぁ、会社で提携している山中湖にあるペンションに行かないか？
富士急ハイランドやアウトレットモールなど遊ぶところもあるし。
きつい日程で海外に行くより、ゆっくりできるんじゃないか？
軽井沢にもあったと思うぞ。」
なんとも現実的な案である。
しかし、娘子は納得してくれるだろうか…。
久しぶりの家族旅行に思案する嫁子一家。
一方そのころ・・
嫁美は、浴室だけでなく、和室のレースカーテンにひろがった
カビに悩まされていたのである。
プロジェクト・エックス
一方そのころ・・
嫁美は、浴室だけでなく、和室のレースカーテンにひろがった
カビに悩まされていたのである。
プロジェクト・エックス
嫁子は娘子の機嫌のよさそうなときを見計らった。そして言った。
「ねえ、夏休みの旅行、海外はちょっと無理だけど・・・」
「ええーーーー」
案の定、娘子はふてくされた顔をした。
「でも、山中湖のペンションなんてどお？」
「げえ～やだ。いまどきペンションなんてダサくて友達に言えな～い」
この年頃の価値基準は友人に自慢できるかどうかである。
「あっそうだ、確か軽井沢にも・・・」
「軽井沢！？行ってみたあ～い！」
変わり身の早い娘子だった。
「ねえ、夏休みの旅行、海外はちょっと無理だけど・・・」
「ええーーーー」
案の定、娘子はふてくされた顔をした。
「でも、山中湖のペンションなんてどお？」
「げえ～やだ。いまどきペンションなんてダサくて友達に言えな～い」
この年頃の価値基準は友人に自慢できるかどうかである。
「あっそうだ、確か軽井沢にも・・・」
「軽井沢！？行ってみたあ～い！」
変わり身の早い娘子だった。
娘子「マーマー、あのね、△△ちゃんが少年少女の船に乗るんだって！
あたしも乗りたいようおう！！！！」
どこまでもワガママな娘子であった・・・
あたしも乗りたいようおう！！！！」
どこまでもワガママな娘子であった・・・
娘子の声を聞き流し、嫁子は妄想にふけった。
久しぶりにミシンを出して、フレアスカートでも縫おうかしら？
そう、娘子とお揃いの♪
きっと雑誌から抜け出したようなステキ親子と思われてしまうわね！
価値観が昭和だといわれようと、現実の娘子が第二次反抗期真っ盛りであろうと
軽井沢の、木漏れ日がさすみどりの小道を、
顔を見合わせ微笑みながら、お揃いのスカートをひるがえし、散策する
自分たちの姿を想像せずにはいられなかった。
もちろん柄は、花柄である。
久しぶりにミシンを出して、フレアスカートでも縫おうかしら？
そう、娘子とお揃いの♪
きっと雑誌から抜け出したようなステキ親子と思われてしまうわね！
価値観が昭和だといわれようと、現実の娘子が第二次反抗期真っ盛りであろうと
軽井沢の、木漏れ日がさすみどりの小道を、
顔を見合わせ微笑みながら、お揃いのスカートをひるがえし、散策する
自分たちの姿を想像せずにはいられなかった。
もちろん柄は、花柄である。
問題は息子だ。
山中湖であれば絶叫マシン好きの息子を釣れただろうが、軽井沢ではどうだろう？
部活の休みはいつだろう。
偽実家に知られる前に行ってしまいたい。
国内であれば、付いて来られる可能性がさらにあがってしまうだろう。
それに、お中元代わりにお土産を持っていくことも可能だ。
嫁子は苦悩した。
山中湖であれば絶叫マシン好きの息子を釣れただろうが、軽井沢ではどうだろう？
部活の休みはいつだろう。
偽実家に知られる前に行ってしまいたい。
国内であれば、付いて来られる可能性がさらにあがってしまうだろう。
それに、お中元代わりにお土産を持っていくことも可能だ。
嫁子は苦悩した。
「やはり湿気には除湿機が一番だと思います！」
メンバーの一人は唐突に言った。
メンバーの一人は唐突に言った。
「扇風機も有効です！」
別のメンバーが言った。
別のメンバーが言った。
メンバーの一人が言った。
「2泊3日なら帰りに白樺湖の方まで廻れます。そこのファミリーランドはどうでしょう?」
希望の光が見え始めた。
「2泊3日なら帰りに白樺湖の方まで廻れます。そこのファミリーランドはどうでしょう?」
希望の光が見え始めた。
メンバーひとりひとりの胸に熱くこみ上げるものがあった
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／ _／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／ _／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
嫁子は息子に言った。
「夏休みの旅行は軽井沢ね。帰りにファミリーランドで
遊んで来ようね。」
嫌がるかと思っていたが、息子の返事は意外だった。
「ファミリーランドって遊園地？ 行きたーい！！」
嫁子はホッとした。素直に育ってくれて良かった。
夏休みの旅行は軽井沢で決まりだ。
海外は今年でなくても行ける。メンバー全員は安堵した。
「夏休みの旅行は軽井沢ね。帰りにファミリーランドで
遊んで来ようね。」
嫌がるかと思っていたが、息子の返事は意外だった。
「ファミリーランドって遊園地？ 行きたーい！！」
嫁子はホッとした。素直に育ってくれて良かった。
夏休みの旅行は軽井沢で決まりだ。
海外は今年でなくても行ける。メンバー全員は安堵した。
ｽﾀｼﾞｵ
当時の状況をゲストの嫁子さんに聞いてみましょう。
当時の状況をゲストの嫁子さんに聞いてみましょう。
「旅行券１０万円分が手元にあるばっかりに
つい気が大きくなってしまったみたいです。
考えてみるとﾊﾟｽﾎﾟｰﾄ代やその他諸々出費がかさむ海外旅行に
行くのなら、もっと下準備が必要だろうと反省した訳です。」
「幸い、まだ旅行券は手を付けずに残っています。
会社の保養所を使えるし子供達も楽しみにしています。
慎ましやかに生活する中でも家族が仲良ければ
どんなに困難な局面でも乗り切って行けると実感しています。」
「とても・・・し、幸せだと・・」
嫁子は感極まって言葉に詰まった
つい気が大きくなってしまったみたいです。
考えてみるとﾊﾟｽﾎﾟｰﾄ代やその他諸々出費がかさむ海外旅行に
行くのなら、もっと下準備が必要だろうと反省した訳です。」
「幸い、まだ旅行券は手を付けずに残っています。
会社の保養所を使えるし子供達も楽しみにしています。
慎ましやかに生活する中でも家族が仲良ければ
どんなに困難な局面でも乗り切って行けると実感しています。」
「とても・・・し、幸せだと・・」
嫁子は感極まって言葉に詰まった
嫁子は大粒の涙を頬に伝わらせた。
「保養所の予約が・・・夏休みは早めに予約が鉄則なのに・・・」
「なんだって？予約が取れないというのか？！」
メンバー全員がどよめいた。
メンバー全員がどよめいた。
メンバーは静まりかえった。
嫁子の言葉を待つ。
涙を拭いながら嫁子は語り出した。
嫁子の言葉を待つ。
涙を拭いながら嫁子は語り出した。
「保養所は満室でした・・軽井沢どころか山中湖も・・
聞けば総務から保養所ガイドが配られたのは５月の連休明けだったそうで・・」
「でも１箇所だけまだ空きがある所があったのです。
そこしかなかったのです。」
聞けば総務から保養所ガイドが配られたのは５月の連休明けだったそうで・・」
「でも１箇所だけまだ空きがある所があったのです。
そこしかなかったのです。」
775 ：可愛い奥様：2006/07/05(水) 02:43:53 ID:dQkIrEEQ
緊迫した空気が続く。
だがメンバーは嫁子の言葉を聞き漏らすまいと固唾を呑んで待っていた。
だがメンバーは嫁子の言葉を聞き漏らすまいと固唾を呑んで待っていた。
「空きがあったのは那須高原の保養所です。
夏も涼しいし、那須ハイランドパークもある。
息子も遊園地で遊べて喜ぶと思います。」
それならいいではないか、なぜ嫁子は泣いているのかと
メンバー全員は不思議に思った。
「でも・・・そこはオットーの実家のすぐ近くなのです。」
オットーの実家は那須高原でペンションを経営していたのだ。
夏も涼しいし、那須ハイランドパークもある。
息子も遊園地で遊べて喜ぶと思います。」
それならいいではないか、なぜ嫁子は泣いているのかと
メンバー全員は不思議に思った。
「でも・・・そこはオットーの実家のすぐ近くなのです。」
オットーの実家は那須高原でペンションを経営していたのだ。
「オットーの実家は千葉県内の農家ではなかったか…。」
メンバーの一人はつぶやいた。
「あ！オットーのﾄﾒの実家のことか。」
皆納得した。
確かにそれはまずいだろう。
確実にﾄﾒについてこられてしまう。
それどころか、なぜﾄﾒ実家に泊まらないのかと詰問されることすら予想される。
メンバーの一人はつぶやいた。
「あ！オットーのﾄﾒの実家のことか。」
皆納得した。
確かにそれはまずいだろう。
確実にﾄﾒについてこられてしまう。
それどころか、なぜﾄﾒ実家に泊まらないのかと詰問されることすら予想される。
あわわ。オットーのﾄﾒの実家では意味不明だ。
もちろん、オットーの親であるﾄﾒの実家の意だ。
もちろん、オットーの親であるﾄﾒの実家の意だ。
嫁子はメンバーに詫びた。
「あっ！そうです、トメの実家です。動揺してしまって。
トメの数倍手強いトメの姉一家の事です。」
「あっ！そうです、トメの実家です。動揺してしまって。
トメの数倍手強いトメの姉一家の事です。」
メンバーの一人はだまって「るるぶ」を差し出した。
その目はまるで、
「まだあきらめるな嫁子。お前には旅行券10万がついているじゃないか。」
と語っているようであった。
その目はまるで、
「まだあきらめるな嫁子。お前には旅行券10万がついているじゃないか。」
と語っているようであった。
「爆安！北海道ツアー」の見出しがあった
どうせ、北海道はオンシーズン…と全てに悲観的になった嫁子の目に奇跡としか
思えない文字が飛び込んできた！
「夕張メロン食べ放題！三大ガニ食べ放題！」
そう、そこは北海道人ならだれしも聞いたことがある
「宇宙一の大浴場」を有する○○観光ホテルチェーンである。
夏休みであるにも関わらず、一泊７８００円だ。
北海道なら娘も自慢できるはず
宇宙一の大浴場なら息子も喜ぶはず
どうせ、北海道はオンシーズン…と全てに悲観的になった嫁子の目に奇跡としか
思えない文字が飛び込んできた！
「夕張メロン食べ放題！三大ガニ食べ放題！」
そう、そこは北海道人ならだれしも聞いたことがある
「宇宙一の大浴場」を有する○○観光ホテルチェーンである。
夏休みであるにも関わらず、一泊７８００円だ。
北海道なら娘も自慢できるはず
宇宙一の大浴場なら息子も喜ぶはず
782 ：可愛い奥様：2006/07/05(水) 12:13:22 ID:t3ytqM1m
別のメンバーがつぶやいた。
｢今から予約がとれるのでしょうか｣
｢今から予約がとれるのでしょうか｣
その隣にいたメンバーも同調した。
「飛行機の予約も厳しいと思います。電車も船もどうでしょうか・・・一家４人分ですし」
「飛行機の予約も厳しいと思います。電車も船もどうでしょうか・・・一家４人分ですし」
「あっ・・・ツアーの話でしたね。飛行機とかついての７８００円・・・・
って、嫁子さん、そのるるぶの発行年月日・・・」
って、嫁子さん、そのるるぶの発行年月日・・・」
785 ：可愛い奥様：2006/07/05(水) 14:45:03 ID:Me525exr
それは、デフレスパイラルという言葉が似合う前時代の雑誌であった。
みな、うなだれた。
みな、うなだれた。
「ちょっと待てみんな。あきらめるのは早い。
そしてなぜ突然北海道なんだ。
軽井沢のペンションを片っ端からあたるんだ。
落ち着け、落ち着くんだ。」
ペンションであれば、どんなに高くとも1泊1万ちょっとだろう。
2泊3日に短縮すれば、旅行券だけで宿泊費＋朝食・夕食をまかなうことができる。
安ければ予定通り3泊4日にすればよい。
交通費とその他は帰省にかかるはずだった費用からでる。
そしてなぜ突然北海道なんだ。
軽井沢のペンションを片っ端からあたるんだ。
落ち着け、落ち着くんだ。」
ペンションであれば、どんなに高くとも1泊1万ちょっとだろう。
2泊3日に短縮すれば、旅行券だけで宿泊費＋朝食・夕食をまかなうことができる。
安ければ予定通り3泊4日にすればよい。
交通費とその他は帰省にかかるはずだった費用からでる。
そうだ、北海道にはミサイルの恐れがあるのだ。
一同軽井沢案で、宿泊先を探し始めた。
皆、最後の光明を見出そうとしていた。
一同軽井沢案で、宿泊先を探し始めた。
皆、最後の光明を見出そうとしていた。
嫁子は電話をかけた。
その数、両手以上だった。
だんだん電話代が心配になってきたときだった。
「あ、ハイ、いまちょうどキャンセルが入った所で、空いてますよ４人部屋」
神はまだ我を見捨ててはいない、と思った。
「はい、１泊２食付でおひとりさま８７００円です。２泊ですね？」
「いえ、３泊お願いできますか？」「すみません、もう空いてなくて・・・」
２泊でもいい。とりあえず軽井沢に宿がとれたことに感謝しなくては。
電話を切って体中のチカラが抜けた。
嫁子は泣いた。
そのときはまだ、軽井沢とは名ばかりの北軽井沢だということは、
気がつかなかった。
その数、両手以上だった。
だんだん電話代が心配になってきたときだった。
「あ、ハイ、いまちょうどキャンセルが入った所で、空いてますよ４人部屋」
神はまだ我を見捨ててはいない、と思った。
「はい、１泊２食付でおひとりさま８７００円です。２泊ですね？」
「いえ、３泊お願いできますか？」「すみません、もう空いてなくて・・・」
２泊でもいい。とりあえず軽井沢に宿がとれたことに感謝しなくては。
電話を切って体中のチカラが抜けた。
嫁子は泣いた。
そのときはまだ、軽井沢とは名ばかりの北軽井沢だということは、
気がつかなかった。
789 ：可愛い奥様：2006/07/05(水) 23:11:56 ID:ShJa9al4
名が似ている…これは自動車と自転車ぐらいに違うのだ。ＧＨＱもＤＱＮと間違えられては生きていけない時代でもあった。
そうとは知らない嫁子は、早速、旅行の計画を練った。
明日デパートに行って日傘を新調しようかしら。
そうそう、娘子とお揃いのスカートも縫い始めねば。
まずは、生地を買うところから。
やはり、明日は買い物デーにしましょ♪
久々の家族旅行に誰よりも浮き足立っていたのが、
嫁子・・・その人だった。
明日デパートに行って日傘を新調しようかしら。
そうそう、娘子とお揃いのスカートも縫い始めねば。
まずは、生地を買うところから。
やはり、明日は買い物デーにしましょ♪
久々の家族旅行に誰よりも浮き足立っていたのが、
嫁子・・・その人だった。
嫁子は買物に出かけた。
スカートの生地、日傘、帽子を買い
プロジェクトは順調に進んでいるかに見えた。
スカートの生地、日傘、帽子を買い
プロジェクトは順調に進んでいるかに見えた。
型紙を生地にあて慎重に鋏をすすめた。
完璧な仕上がり。嫁子は一人悦に入った。
さて、次はミシンかけだ。
ミシン?
ミシン・・・・ミシン???
完璧な仕上がり。嫁子は一人悦に入った。
さて、次はミシンかけだ。
ミシン?
ミシン・・・・ミシン???
嫁子の実家には古い足踏みミシンがある。
今も使えるのかは定かではない。
安いミシンを買うべきか・・
いやいやこれ以上の出費は抑えなければならない。
手縫いでやってみるか？
気の遠くなりそうな作業である。
ミシン・・・・ミシン・・・・
今も使えるのかは定かではない。
安いミシンを買うべきか・・
いやいやこれ以上の出費は抑えなければならない。
手縫いでやってみるか？
気の遠くなりそうな作業である。
ミシン・・・・ミシン・・・・
仲良しのママ友にミシンを借りるというのはどうでしょうか？
当然お礼になにかちょっとした御菓子でも渡して･･･
メンバーの一人が言った。
しかしこのメンバーは、果たしてママ友にミシンを借りるというのは
常識的な行為なのか、子供が居ない為自信がなかった。
当然お礼になにかちょっとした御菓子でも渡して･･･
メンバーの一人が言った。
しかしこのメンバーは、果たしてママ友にミシンを借りるというのは
常識的な行為なのか、子供が居ない為自信がなかった。
そうだ。 嫁子の頭の閃くものがあった。
ミシン屋の２階は手作りコーナー
どうぞ自由にお使い下さい
とチラシに書いてあったはずだ。
家庭科の宿題はそこでやると、
近所の小学生の母親も言っていたではないか。
何を今まで思い悩んでいたのだ。
ミシン屋に出かけた。
たくさんの中古ミシンが並んだテーブルに案内された。
ミシンは、この間プロジェクトＸでやっていた
自動糸切り機能つきのものだ。
素晴らしい……おまけにアイロンまで用意されている。
ミシン屋の２階は手作りコーナー
どうぞ自由にお使い下さい
とチラシに書いてあったはずだ。
家庭科の宿題はそこでやると、
近所の小学生の母親も言っていたではないか。
何を今まで思い悩んでいたのだ。
ミシン屋に出かけた。
たくさんの中古ミシンが並んだテーブルに案内された。
ミシンは、この間プロジェクトＸでやっていた
自動糸切り機能つきのものだ。
素晴らしい……おまけにアイロンまで用意されている。
「ところでリーダー、軽井沢と北軽井沢はどう違うんですか。
例えばパンダとレッサーパンダくらいかけ離れたものなんですか？」
高原リゾートとは無縁の瀬戸内育ちのメンバーが質問した。
例えばパンダとレッサーパンダくらいかけ離れたものなんですか？」
高原リゾートとは無縁の瀬戸内育ちのメンバーが質問した。
その頃、嫁美の家では扇風機による湿気飛ばしを懸命に試みていたが、十分な成果は出ていなかった。
「やはり除湿機を買うしかないのかしら？」
このままでは押入れの雛人形も危ない。
梅雨も半分を過ぎた。がんばれ嫁美。あと一息だ。
「やはり除湿機を買うしかないのかしら？」
このままでは押入れの雛人形も危ない。
梅雨も半分を過ぎた。がんばれ嫁美。あと一息だ。
ミシン屋の手作りコーナー…
タダより高いものは無いということわざを嫁子は知らなかったのだろうか。
嬉しさで涙を堪えながら一心不乱にミシンをかける嫁子を含み笑いしながら見つめる店員達の目。
タダより高いものは無いということわざを嫁子は知らなかったのだろうか。
嬉しさで涙を堪えながら一心不乱にミシンをかける嫁子を含み笑いしながら見つめる店員達の目。
ミシンと言えども色々な種類がある。
基礎機能のみの安価なミシンから刺繍まで出来るコンピューターミシン
素人主婦が使いこなすには 直線縫い、ジグザグ縫い、ボタンホール機能
これさえあれば大抵のものは作れるはずである。
基礎機能のみの安価なミシンから刺繍まで出来るコンピューターミシン
素人主婦が使いこなすには 直線縫い、ジグザグ縫い、ボタンホール機能
これさえあれば大抵のものは作れるはずである。
笑顔で話しかけてきた者たちがいる。
「わぁ！かわいい♪
これはお母様と娘さんとお揃いなんですねー」
「うらやましいわぁ。私も小さい頃お母さんとお揃いの服が着たかったわぁ。。。
しかもお母様の手づくりなんてっ」
店員だった。
嫁子は気を良くして、刺繍機能の使い方を習ってしまった！
「わぁ！かわいい♪
これはお母様と娘さんとお揃いなんですねー」
「うらやましいわぁ。私も小さい頃お母さんとお揃いの服が着たかったわぁ。。。
しかもお母様の手づくりなんてっ」
店員だった。
嫁子は気を良くして、刺繍機能の使い方を習ってしまった！
メンバーが見つめる中、黙々と刺繍を始めた嫁子。
スカートは完成に近づいていた。
スカートは完成に近づいていた。
「奥様、今なら20％オフのセール中ですのよ。このミシンさえあれば
オリジナルな刺繍も作れますから世界に一つだけの作品が
簡単に作れます。きっとお嬢さんもお喜びになるでしょう。
ほら、刺繍のパターンもディズニーからスヌーピー、中村君まで
色々取り揃えております。
更に会員登録されますとプラス１０％オフになりますから
合計３０％の値引きです。今なら定価36万5400円が25万5780円になるんですよ」
店員のマシンガントークに聞き入る嫁子
オリジナルな刺繍も作れますから世界に一つだけの作品が
簡単に作れます。きっとお嬢さんもお喜びになるでしょう。
ほら、刺繍のパターンもディズニーからスヌーピー、中村君まで
色々取り揃えております。
更に会員登録されますとプラス１０％オフになりますから
合計３０％の値引きです。今なら定価36万5400円が25万5780円になるんですよ」
店員のマシンガントークに聞き入る嫁子
そんな嫁子を現実に引き戻す娘子の言葉
「おかぁさん、このスカートさぁ・・・」
「おかぁさん、このスカートさぁ・・・」
チャック開かないんだけど、これって仕様ですか、そうですか。
704 ：可愛い奥様：2006/07/07(金) 14:57:55 ID:+0XY5/D2
書き込むのは、これ1回。お断りしておきますが、
IP抜いてもインターネットカフェからですから特定は無理です。
庁へ苦情やご意見のお電話をなさっても、ご本人様のお耳にはもちろん、
大夫の耳にも届けられておりません。
前大夫は、片耳くらいお聞きになっていましたが、
現大夫になられてからは「それは私の仕事ではない。」と拒まれまして、
その一つ下で止まっております。集計はされますが、その後の取扱いに苦慮しております。
離婚は絶対にありません。ご実家の別荘に立て籠りました時は、
さすがに離婚か？！と省庁がざわめきましたが、
(特に)祭祀や地方ご公務をしなくてもよい、という御言葉を夫君からいただいたようで
わざわざ苦労する、一般身分に戻る必要がなくなりましたので。
公務をしなくともよいお立場(~夫人など)をお作りになり、お与えになってはどうかという意見も上部ではなされたみたいですが、
それはご本人様から嫌だと言うお断りがあったようです。
毎日夫君は奥方のご気分伺いで、どちらが未来の陛下なのか分からない状態です。
書き込むのは、これ1回。お断りしておきますが、
IP抜いてもインターネットカフェからですから特定は無理です。
庁へ苦情やご意見のお電話をなさっても、ご本人様のお耳にはもちろん、
大夫の耳にも届けられておりません。
前大夫は、片耳くらいお聞きになっていましたが、
現大夫になられてからは「それは私の仕事ではない。」と拒まれまして、
その一つ下で止まっております。集計はされますが、その後の取扱いに苦慮しております。
離婚は絶対にありません。ご実家の別荘に立て籠りました時は、
さすがに離婚か？！と省庁がざわめきましたが、
(特に)祭祀や地方ご公務をしなくてもよい、という御言葉を夫君からいただいたようで
わざわざ苦労する、一般身分に戻る必要がなくなりましたので。
公務をしなくともよいお立場(~夫人など)をお作りになり、お与えになってはどうかという意見も上部ではなされたみたいですが、
それはご本人様から嫌だと言うお断りがあったようです。
毎日夫君は奥方のご気分伺いで、どちらが未来の陛下なのか分からない状態です。
しかし、今の嫁子には皇太子夫妻のことなどどうでもよかった。
ドイツでもオランダでもパプアニューギニアにでも
どこにでも行けばいい。
それより今は・・・チャックが開かない。
ドイツでもオランダでもパプアニューギニアにでも
どこにでも行けばいい。
それより今は・・・チャックが開かない。
ウエストをゴムにすれば良かった・・・
ひたすら後悔する嫁子であった。
ひたすら後悔する嫁子であった。
だれもが 頭を抱えた
810 ：可愛い奥様：2006/07/07(金) 23:03:33 ID:k4T1Q/lV
しかし、店員はいつのまにか退散していた。
チャックは開かなくてもローンを組む恐怖がなくなった。
人間万事さいおうが馬
チャックは開かなくてもローンを組む恐怖がなくなった。
人間万事さいおうが馬
とりあえず縫い目をほどくことにする。
チャックが開かないということはキツイからか、それとも
チャックそのものの機能が低下しているのか。
そういえば、このチャック、実家の母がいらないからとくれたものだった。
いつ買ったものだろう。
嫁子はフトあることを思い出した。
チャックがあかないときは蝋を塗るといいのよ。
トメの言葉だった。
貧乏臭いトメは大っ嫌いだったが、もしかしてこれは使えるのではと思った。
家に戻り、非常用のローソクをさがして塗ってみた。
最初はなかなか動かなかった。
しかし、動いた。よかった。皆、涙した。
チャックそのものの機能が低下しているのか。
そういえば、このチャック、実家の母がいらないからとくれたものだった。
いつ買ったものだろう。
嫁子はフトあることを思い出した。
チャックがあかないときは蝋を塗るといいのよ。
トメの言葉だった。
貧乏臭いトメは大っ嫌いだったが、もしかしてこれは使えるのではと思った。
家に戻り、非常用のローソクをさがして塗ってみた。
最初はなかなか動かなかった。
しかし、動いた。よかった。皆、涙した。
813 ：可愛い奥様：2006/07/08(土) 16:56:19 ID:+owV0nqQ
嫁子は頑張った。
娘に着て貰うため。
自分で着る為。
そして軽井沢（北軽井沢）で娘と一緒に歩いて姉妹に見られるのだ。
娘に着て貰うため。
自分で着る為。
そして軽井沢（北軽井沢）で娘と一緒に歩いて姉妹に見られるのだ。
近くのミシンを使っていた女性が店員と話をしていた。
女性「うちのミシンじゃここの作業ができなくて」
店員「可愛らしいですね。それにお上手。ぜひお家でもこのミシンを使っ」
女性「人形の服なんですよ。今はまってて。手作りの服、オクで買うと何万円もするんですよ」
店員「まあ素人の方の？」
女性「ええ」
嫁子の目が光った・・・
女性「うちのミシンじゃここの作業ができなくて」
店員「可愛らしいですね。それにお上手。ぜひお家でもこのミシンを使っ」
女性「人形の服なんですよ。今はまってて。手作りの服、オクで買うと何万円もするんですよ」
店員「まあ素人の方の？」
女性「ええ」
嫁子の目が光った・・・
後ろからポンポンと肩を叩かれたので振り返った。
リーダーだった。
「スカートは完成したみたいだね。娘子さんが心配そうに待っていたよ。
もう6時が来る。さあ、夕飯の買い物をして帰ろう。」
リーダーだった。
「スカートは完成したみたいだね。娘子さんが心配そうに待っていたよ。
もう6時が来る。さあ、夕飯の買い物をして帰ろう。」
台風の予想進路は北朝鮮直撃だが、ここは一つ
コロッケ祭りの予行演習でどうだろう？
夕飯のメニューはコロッケに決まりだ。
コロッケ祭りの予行演習でどうだろう？
夕飯のメニューはコロッケに決まりだ。
リーダーが言った。
「新じゃがを集めるんだ。とにかく、茹でてつぶすんだ」
メンバーが言った。
「この後は、どうすればいいのですか？」
「新じゃがを集めるんだ。とにかく、茹でてつぶすんだ」
メンバーが言った。
「この後は、どうすればいいのですか？」
「玉ねぎを刻め」
刻んだ玉ねぎと、肉はいりますか？
隊長。
隊長。
「・・・肉は好みで合挽き」
「・・・牛7:豚3だ」
寡黙な隊長が呟いた。
「・・・牛7:豚3だ」
寡黙な隊長が呟いた。
キャベツも忘れてはいけない。
取りあえずメンバーは、炒めることにした。
贅沢な合挽きと玉葱を。
いい色になって来たが、きゃべつがあった。
みじん切りにして、全部忘れ去られた新じゃがに投入
隊長これでいいのでしょうか？
贅沢な合挽きと玉葱を。
いい色になって来たが、きゃべつがあった。
みじん切りにして、全部忘れ去られた新じゃがに投入
隊長これでいいのでしょうか？
オ～マイガッッ！！！
メンバー達よ。
落着いてキテレツ大百科のお料理行進曲をを思い出すんだ。
曲通りの手順で進めるんだ。
落着いてキテレツ大百科のお料理行進曲をを思い出すんだ。
曲通りの手順で進めるんだ。
新じゃがはコロッケには向かないんですけど・・・とつぶやくメンバーの声は
この際なので無視された。
この際なので無視された。
いざ進めやキッチン
目指すはジャガイモ
茹でたら皮をむいてグニグニとつぶせ
目指すはジャガイモ
茹でたら皮をむいてグニグニとつぶせ
さぁ勇気を出し みじん切りだ包丁
タマネギ目にしみても 涙こらえて
炒めよう ミンチ 塩・コショウで
混ぜたなら ポテト 丸く握れ
小麦粉・卵に パン粉をまぶして
揚げればコロッケだよ キャベツはどうした？
タマネギ目にしみても 涙こらえて
炒めよう ミンチ 塩・コショウで
混ぜたなら ポテト 丸く握れ
小麦粉・卵に パン粉をまぶして
揚げればコロッケだよ キャベツはどうした？
嫁子はそこから先の歌詞を知らなかった。
メンバーたちに聞いてみたかったがメンバーたちも自分の家族との夕食に忙しく耳を貸してはくれなかった。
メンバーたちに聞いてみたかったがメンバーたちも自分の家族との夕食に忙しく耳を貸してはくれなかった。
キャベツは付け合わせではないのですか?
メンバーの一人が呟いた。
メンバーの一人が呟いた。
もちろん付け合せだ。
リーダーは即答した。
コロッケを揚げ終わった嫁子はふと思った。
揚げ油は３回使って捨てているけど
中流一般家庭ではどうしているのかしら？
この質問にはリーダーは即答出来なかった。
リーダーは即答した。
コロッケを揚げ終わった嫁子はふと思った。
揚げ油は３回使って捨てているけど
中流一般家庭ではどうしているのかしら？
この質問にはリーダーは即答出来なかった。
リーダーは言い出し難かったのだ。
自分が１回ごとにテンプルで固めて捨ててることを
本当は３回くらい使いたいのだが
リーダーの相方は古い油にうるさかった。
すまぬ・・・リーダーはうなだれた。
自分が１回ごとにテンプルで固めて捨ててることを
本当は３回くらい使いたいのだが
リーダーの相方は古い油にうるさかった。
すまぬ・・・リーダーはうなだれた。
メンバーの一人が言った。
「うちはずーっと足しつつ使ってます。だから中間をとって３～４回使用後
廃棄、廃棄方法はそれぞれ検索して好きな方法で」
どこが中間なんだ、と突っ込むこともなく一同はうなずいた。
「うちはずーっと足しつつ使ってます。だから中間をとって３～４回使用後
廃棄、廃棄方法はそれぞれ検索して好きな方法で」
どこが中間なんだ、と突っ込むこともなく一同はうなずいた。
833 ：可愛い奥様：2006/07/11(火) 19:42:15 ID:NtwhSLjV
とにかくコロッケはできあがった。
家族の歓声があがった。
家族の歓声があがった。
834 ：可愛い奥様：2006/07/11(火) 19:51:07 ID:GxV0Xv5Z
家族全員が笑顔で食卓を囲みコロッケを食することは
嫁子にとって大きな歓びであった。
しかしﾁｬﾈﾗｰでない嫁子には知らなかったことがあった。
それはコロッケと言えば台風…
嫁子にとって大きな歓びであった。
しかしﾁｬﾈﾗｰでない嫁子には知らなかったことがあった。
それはコロッケと言えば台風…
食べてしまった…コロッケ
今さら思い出しても
もう…遅い。
今さら思い出しても
もう…遅い。
変なコロッケを作ってしまった。
うな垂れる馬鹿な822だった。（本人）
うな垂れる馬鹿な822だった。（本人）
「失敗は成功のもとというじゃないか」
メンバーから慰める声がかけられた
メンバーから慰める声がかけられた
翌朝、息子が嫁子に言った。
「おかあさん、ゆうべのコロッケ珍しくておいしかった。弁当にいれて」
嫁子（＆822）は泣いた。
「おかあさん、ゆうべのコロッケ珍しくておいしかった。弁当にいれて」
嫁子（＆822）は泣いた。
839 ：可愛い奥様：2006/07/13(木) 05:53:25 ID:r1FCW/uQ
あげてみた。
保守に成功した。
涙があふれた
保守に成功した。
涙があふれた
（確かあげなくてもホスできたのではなかったか？）
とメンバーの一人が不確かな記憶を手のひらで転がしていた。
とメンバーの一人が不確かな記憶を手のひらで転がしていた。
841 ：可愛い奥様：2006/07/13(木) 10:30:38 ID:bu+xB/PI
保守には念を入れないと危険である。
なぜなら、夏だからである。
もうすぐ夏厨がvipperに煽られて、攻撃をかけてくるのは、予測がついた。
みな、頭をかかえた。
なぜなら、夏だからである。
もうすぐ夏厨がvipperに煽られて、攻撃をかけてくるのは、予測がついた。
みな、頭をかかえた。
「夏厨はきっとこの板を荒らすかもしれない…。」
メンバーの一人がぽつりとつぶやいた。
メンバーの一人がぽつりとつぶやいた。
皆、絶望した
夏の雲が、目に染みた。
そうだ、ふとんを取り込まねば。
そうだ、ふとんを取り込まねば。
いつ来るかもわからない嵐よりも嫁子にとって大切なのは目先の家事なのだ。
今日も洗濯機を三度回した。
部活で毎日ドロドロのユニフォーム、汗まみれのワイシャツ、下着…
靴下だけは、ボールドで洗っても、漬け置きしても汚れが落ちにくい。
嫁子は途方に暮れていた。
部活で毎日ドロドロのユニフォーム、汗まみれのワイシャツ、下着…
靴下だけは、ボールドで洗っても、漬け置きしても汚れが落ちにくい。
嫁子は途方に暮れていた。
まず固形石鹸で、鬼の様に揉み洗い、その後即洗濯でダメなのか？
うちは野球だが、玄関から洗面所まで砂の嵐状態。
常に「風のなかで踏ん張る～～～」とテーマソングが鳴り響くぜ。
うちは野球だが、玄関から洗面所まで砂の嵐状態。
常に「風のなかで踏ん張る～～～」とテーマソングが鳴り響くぜ。
「これを使いなさい」
リーダーがそっと差し出したもの…それはウタマロ マホー石鹸だった。
リーダーがそっと差し出したもの…それはウタマロ マホー石鹸だった。
リーダのーもうひとつの手には、ダイソーで購入した
ミニ洗濯板が握られていた。
「これで結果がでなければ、1から出直しだ。｣
ミニ洗濯板が握られていた。
「これで結果がでなければ、1から出直しだ。｣
嫁子は洗った。ごしごしと。
マホー石鹸をなすりつけ、力任せに洗濯板と格闘した。
泡立ちが増すにつれ、嫁子は子どもだった頃を思い出した。
中学の頃は野球部のエースの先輩に憧れてたなぁ・・・
高校の頃はサッカー部のキャプテンを追っかけてたっけ・・・
彼らも毎日練習で汗と泥にまみれてたなぁ・・・
裏ではお母さんたちが、こんな風に洗濯してたのかもしれない・・・
・・・はて、ウチの子はもてるだろうか・・？・・・
嫁子に似て面長の息子の顔を思い浮かべつつ、ますます力を入れて擦った。
泡は、増してゆく。
マホー石鹸をなすりつけ、力任せに洗濯板と格闘した。
泡立ちが増すにつれ、嫁子は子どもだった頃を思い出した。
中学の頃は野球部のエースの先輩に憧れてたなぁ・・・
高校の頃はサッカー部のキャプテンを追っかけてたっけ・・・
彼らも毎日練習で汗と泥にまみれてたなぁ・・・
裏ではお母さんたちが、こんな風に洗濯してたのかもしれない・・・
・・・はて、ウチの子はもてるだろうか・・？・・・
嫁子に似て面長の息子の顔を思い浮かべつつ、ますます力を入れて擦った。
泡は、増してゆく。
息子はもてているのか・・・
母親なら誰もが抱く不安である。
とりあえず今年のバレンタインデーの時の息子を思い出してみることにした
母親なら誰もが抱く不安である。
とりあえず今年のバレンタインデーの時の息子を思い出してみることにした
852 ：可愛い奥様：2006/07/15(土) 22:34:03 ID:LoV0H4Ij
だがよくよく思い出しても持ってきた覚えがない。
そういえばダンナの義理チョコを「うわーこのチョコ美味いねーと」貪っていた。
息子はもらえなかったのか!!
・・・いや、今の時期は常に欠食児童。
学校の帰りに食べてしまったに違いない。
嫁子は無理矢理納得した。
それよりかはじき夏休みになる。
･･･悩みは尽きない・・・
そういえばダンナの義理チョコを「うわーこのチョコ美味いねーと」貪っていた。
息子はもらえなかったのか!!
・・・いや、今の時期は常に欠食児童。
学校の帰りに食べてしまったに違いない。
嫁子は無理矢理納得した。
それよりかはじき夏休みになる。
･･･悩みは尽きない・・・
自分に似てしまったがために
チョコの一つも貰えなかったのか・・・！
嫁子の目から涙がこぼれた
チョコの一つも貰えなかったのか・・・！
嫁子の目から涙がこぼれた
今日もマホー石鹸と洗濯板で洗濯に励む嫁子に、息子がこっそり近寄って、
水着を買ってくれ、と言った。
娘子のセリフなら、毎年のことと聞き流したであろうが、息子である。
まさか夏休みを前にして、初彼女が出来たのではあるまいか？
水着を買ってくれ、と言った。
娘子のセリフなら、毎年のことと聞き流したであろうが、息子である。
まさか夏休みを前にして、初彼女が出来たのではあるまいか？
「初 彼 女 ！！」
もしもそうなら親として喜ばなければ・・・
と思いつつ、まだ見ぬ「初彼女」に嫁子は嫉妬してしまった。
ハッとした・・・
これが、これが、姑根性というものなのだろうか
嫁子は、必死で嫉妬心を打ち消した
もしもそうなら親として喜ばなければ・・・
と思いつつ、まだ見ぬ「初彼女」に嫁子は嫉妬してしまった。
ハッとした・・・
これが、これが、姑根性というものなのだろうか
嫁子は、必死で嫉妬心を打ち消した
よっしゃ～!やったねヒュ～ヒュ～
メンバーから歓声が上がった。
「どんなオサレな水着なんだろ？」「まあ息子だからな」
その時メンバーの一人が言った「サイズ小さくなったんじゃね？」
メンバーから歓声が上がった。
「どんなオサレな水着なんだろ？」「まあ息子だからな」
その時メンバーの一人が言った「サイズ小さくなったんじゃね？」
嫁子は昨日洗濯したスクール水着を確認した。
去年から履いているものだ。
サイズは余裕を持って買ったはずだから大丈夫だと思うが。
尻の部分が擦り切れそうになっている…。
滑りにくくなっているプールの床を、尻で移動でもしたのだろう。
このﾀﾞﾝｽｨめ！と思いつつ、どこか安心した嫁子であった。
去年から履いているものだ。
サイズは余裕を持って買ったはずだから大丈夫だと思うが。
尻の部分が擦り切れそうになっている…。
滑りにくくなっているプールの床を、尻で移動でもしたのだろう。
このﾀﾞﾝｽｨめ！と思いつつ、どこか安心した嫁子であった。
一階で電話のベルが鳴り出した。
大急ぎで階段を降り、受話器を取った。
同じ町内の、娘子の同級生の母親からだった。
「えっ、今晩あるんですか。お手伝いの分担決め。」
町内会主催「こども夏祭り」の日がせまっていた。
大急ぎで階段を降り、受話器を取った。
同じ町内の、娘子の同級生の母親からだった。
「えっ、今晩あるんですか。お手伝いの分担決め。」
町内会主催「こども夏祭り」の日がせまっていた。
「こども夏祭り」 は、町内会主催とはいえ、大規模なものであった。
これに非協力的な家庭は、村八分にされる。
嫁子は受話器を置きながら、昨年、祭りの日に家族旅行にでたとある一家を思い出していた。
彼らは新参者だったので、この夏祭りの重要性をよくわかっていなかった。
グアムに出かけてしまった結果、そこの奥さんは隣町まで買い物にいかなければいけないことになった。
これに非協力的な家庭は、村八分にされる。
嫁子は受話器を置きながら、昨年、祭りの日に家族旅行にでたとある一家を思い出していた。
彼らは新参者だったので、この夏祭りの重要性をよくわかっていなかった。
グアムに出かけてしまった結果、そこの奥さんは隣町まで買い物にいかなければいけないことになった。
なんとかして、子供たちに配る菓子の袋詰め係か、スイカ割り会場の
設営係になりたい。これなら、一度顔出せば済むはずだからである。
設営係になりたい。これなら、一度顔出せば済むはずだからである。
「じゃあ間違ってもなってはいけない最悪な係りはなんでしょうか」
万村住まいの若手メンバーは今後の参考にとリーダーに尋ねた。
万村住まいの若手メンバーは今後の参考にとリーダーに尋ねた。
金魚すくいは「なってはならない係り」のひとつである。
適切な仕入れ、生体の管理、そして当日は付きっ切りである。
去年の担当は金魚を余らせてしまい、赤字だったので自分たちの家で買取り
一人30匹ほど持ち帰ったそうである。
なんとしても避けたい。
適切な仕入れ、生体の管理、そして当日は付きっ切りである。
去年の担当は金魚を余らせてしまい、赤字だったので自分たちの家で買取り
一人30匹ほど持ち帰ったそうである。
なんとしても避けたい。
そこに、あらたな問題が起こった。
娘子が「浴衣がほしい」と言い出したのだ。
嫁子は、動転した。
今月は、家計が、苦しいのだった。
娘子が「浴衣がほしい」と言い出したのだ。
嫁子は、動転した。
今月は、家計が、苦しいのだった。
ゴ、ゴクリ・・・
メンバーの一人が唾を飲み込み見守っていた。
独身時代に三越で買い求めた、浴衣セット約五万円を三つほど持っている
メンバーであった。
娘子さんは、何歳くらいなんでしょう・・・
中高生ならば最近の女子は成長が早い。手持ちの自分の物を回せるのでは・・・？
色も、根、ピンク、黄色など、帯も色々とそろっている。
多少おはしょりが大きくなってしまうかもしれないが、最も簡単な結びなら帯まで
自分の手で着せることもできる。
メンバーの一人が唾を飲み込み見守っていた。
独身時代に三越で買い求めた、浴衣セット約五万円を三つほど持っている
メンバーであった。
娘子さんは、何歳くらいなんでしょう・・・
中高生ならば最近の女子は成長が早い。手持ちの自分の物を回せるのでは・・・？
色も、根、ピンク、黄色など、帯も色々とそろっている。
多少おはしょりが大きくなってしまうかもしれないが、最も簡単な結びなら帯まで
自分の手で着せることもできる。
根とは何か・・・
紺の間違いである。
誤字脱字の多い自分が嫌になった。
思わずネガティブマンのＡＡを探しに向かった864であった・・・
紺の間違いである。
誤字脱字の多い自分が嫌になった。
思わずネガティブマンのＡＡを探しに向かった864であった・・・
ユニクロの安い浴衣じゃだめなのか・・
サブリーダーが呟いた
サブリーダーが呟いた
ユニクロのは透けるという話です
しかし、濃い色ならなんとかなるかもしれません。
メンバーの一人が発言した。
しかし、濃い色ならなんとかなるかもしれません。
メンバーの一人が発言した。
しかし、年に一度着るか着ないかの浴衣が本当に必要なのだろうか・・・
浴衣だけでなく、下駄や巾着も要るだろう。
安い店でセットで買ったとしても数千円の出費。
家計を任された主婦として、真剣に再度検討すべきではないだろうか
浴衣だけでなく、下駄や巾着も要るだろう。
安い店でセットで買ったとしても数千円の出費。
家計を任された主婦として、真剣に再度検討すべきではないだろうか
メンバーの声を受けて、嫁子はユニクロ作戦にでた。
しかし、娘子はいいはなった。
「ユニクロはいや。他の子と同じ柄になっちゃう」
嫁子は頭を抱えた。
しかし、悩んでいる時間はなかった。
そうこうするうちに、夏祭り分担の会合にでなければならない時間が迫っていた。
しまった。
出遅れた。
遅刻しては、きっと嫌な役目を押し付けられるに違いない。
嫁子は慌てて 家を飛び出した。
自宅からすぐのところにある、会館に向かった。
浴衣問題も大変だが、役割分担も 非常に重要な課題であった。
会館の中には、すでに、大勢の人が集まっていた。
そこに、ひときわ大きな声で目立つ女性がいた。
町内一のしきり屋、３丁目の鈴木さんの奥さんだった。
しかし、娘子はいいはなった。
「ユニクロはいや。他の子と同じ柄になっちゃう」
嫁子は頭を抱えた。
しかし、悩んでいる時間はなかった。
そうこうするうちに、夏祭り分担の会合にでなければならない時間が迫っていた。
しまった。
出遅れた。
遅刻しては、きっと嫌な役目を押し付けられるに違いない。
嫁子は慌てて 家を飛び出した。
自宅からすぐのところにある、会館に向かった。
浴衣問題も大変だが、役割分担も 非常に重要な課題であった。
会館の中には、すでに、大勢の人が集まっていた。
そこに、ひときわ大きな声で目立つ女性がいた。
町内一のしきり屋、３丁目の鈴木さんの奥さんだった。
「こないだ作ったスカートで盆踊りしてくれないかしら、娘子」
心の中でつぶやきつつこそこそと紛れ込もうとする嫁子であった。
心の中でつぶやきつつこそこそと紛れ込もうとする嫁子であった。
「皆様お忙しい中お集まり頂きありがとうございます。
では早速ですが夏祭りの係りを決めていきたいと思います」
仕切り屋の鈴木さんの声が響き渡る。
なんとしてでも景品配りの座を射止めたい。
その場にいる誰もが金魚すくい担当にはなりたくないのだった。
突然、嫁子の携帯が鳴った。
鈴木さんの険しい視線を避けるように少し席を離れる嫁子
オットーからだった
「書類を忘れたんだ。多分居間のテーブルの上にあると
思うんだけど届けてくれない？」
嫁子は考えた。
「あまり人気のないわたあめ係に立候補して、家に帰るというのはどうだろう？」
当日は金魚すくいより大変だ。
機械が故障したりすると、大ブーイングである。
が、準備はそれほどでもない。
小さい子供がいる家はわたあめ係は無理だろうから、立候補はいないだろう。
「あまり人気のないわたあめ係に立候補して、家に帰るというのはどうだろう？」
当日は金魚すくいより大変だ。
機械が故障したりすると、大ブーイングである。
が、準備はそれほどでもない。
小さい子供がいる家はわたあめ係は無理だろうから、立候補はいないだろう。
「できるだけ不公平の無いようにと、事前に役員と検討した結果
今年は試行として、あみだくじ決めという方法を採用いたしました。」
白いボードが静かに運び込まれた。
黒いマーカーで無数の縦線が書かれている。
一番下の係の名前は、黒い紙で覆われていた。
鈴木さんは続けた。
「横線は一人に付き5本まで、自由に書いていただきます。
それでは五十音順にお名前を呼びますので、順番に前に出てください。」
有無を言わせない仕切り振りだった。
今年は試行として、あみだくじ決めという方法を採用いたしました。」
白いボードが静かに運び込まれた。
黒いマーカーで無数の縦線が書かれている。
一番下の係の名前は、黒い紙で覆われていた。
鈴木さんは続けた。
「横線は一人に付き5本まで、自由に書いていただきます。
それでは五十音順にお名前を呼びますので、順番に前に出てください。」
有無を言わせない仕切り振りだった。
874 ：可愛い奥様：2006/07/18(火) 18:53:44 ID:qxB0yqAA
「金魚すくい以外ならこの際なんでも・・・！」
嫁子と、そして会場に集まった者たち全員の、心からの、願い、であった
嫁子と、そして会場に集まった者たち全員の、心からの、願い、であった
オットーの書類の事がきになりつつもアミダに参加する嫁子だった
「嫁子さん！！横線は一人５本までって言ったはずですよ！！」
鈴木の怒声が嫁子の背中に叩きつけられる。
はっと我にかえる嫁子。
夫の書類に心を奪われ嫁子はうっかり６本の横線を引いていたのだった。
鈴木が般若のような顔で嫁子に歩み寄る・・。
もうだめだ・・・。
嫁子は天を仰いだ・・。
鈴木の怒声が嫁子の背中に叩きつけられる。
はっと我にかえる嫁子。
夫の書類に心を奪われ嫁子はうっかり６本の横線を引いていたのだった。
鈴木が般若のような顔で嫁子に歩み寄る・・。
もうだめだ・・・。
嫁子は天を仰いだ・・。
どれを消そうか。今までくじ運最低の私。
多分消した横線のせいで、「金魚係り」に決まってる。
もし万が一そうなったら、オットーのせいにして、当日頼もうか？
ダメだ。「勘弁してくれよう」と言う顔がすぐそこに迫っている。
その時意外な一声を聞いた。
多分消した横線のせいで、「金魚係り」に決まってる。
もし万が一そうなったら、オットーのせいにして、当日頼もうか？
ダメだ。「勘弁してくれよう」と言う顔がすぐそこに迫っている。
その時意外な一声を聞いた。
「嫁子さん、この線を消したらどうかしら？私結構くじ運がいいのよ。」
穏やかな声が背後から聞こえた。
斜め向かいに住む高橋さんが笑っていた。
穏やかな声が背後から聞こえた。
斜め向かいに住む高橋さんが笑っていた。
嫁子はフと思った。
『嘘だ。私を罠にかけるつもりだ。』
『嘘だ。私を罠にかけるつもりだ。』
880 ：可愛い奥様：2006/07/19(水) 07:59:49 ID:o6cLJzeZ
嫁子は、自分の邪念を反省した。顔を上げた。
「高橋さん、ありがとう。じゃ、これを・・・」
（ケシケシ・・・）嫁子は鈴木に借りた消しゴムで書きすぎた線を消した。
それが運命の一本になるとはだれも気づかなかった。
「高橋さん、ありがとう。じゃ、これを・・・」
（ケシケシ・・・）嫁子は鈴木に借りた消しゴムで書きすぎた線を消した。
それが運命の一本になるとはだれも気づかなかった。
ともあれ参加者全員が５本ずつ横線を引き終わった。
縦線と横線があまりに多いのでホワイトボードは渦巻きが描かれているようだった。
縦線と横線があまりに多いのでホワイトボードは渦巻きが描かれているようだった。
「では、くじ引きを行います。」
鈴木さんが恭しく且つ厳かに宣言し、赤ペンで線をなぞり始めた。
「まずは1丁目の高橋さーん。景品係りをお願いします・・・」
似合いの役だ。いつもにこやかな高橋さんから景品がもらえれば、子どもたちも喜ぶだろう。
「2丁目の田中さん・・・田中さんには、飲み物の買出しをお願いします」
次は嫁子だ。メンバーも固唾を呑んで見守った。
「嫁子さーん。嫁子さんにはわたあめ係りをお願いします」
・・・万事休す。金魚すくいにならなかっただけマシではないか。
しかし、ほっとしたもの束の間、鈴木さんは急にペンを投げていった。
「やり直しましょう！思えば、嫁子さんが線を多く書いて後から消したのがいけないわ。
最初からやり直すべきでしたね。」
なんと、・・・よりによって鈴木さんが、金魚すくいに当たっていたのだった。
・・・面倒なことになった・・・誰もが頭を抱えた。
鈴木さんが恭しく且つ厳かに宣言し、赤ペンで線をなぞり始めた。
「まずは1丁目の高橋さーん。景品係りをお願いします・・・」
似合いの役だ。いつもにこやかな高橋さんから景品がもらえれば、子どもたちも喜ぶだろう。
「2丁目の田中さん・・・田中さんには、飲み物の買出しをお願いします」
次は嫁子だ。メンバーも固唾を呑んで見守った。
「嫁子さーん。嫁子さんにはわたあめ係りをお願いします」
・・・万事休す。金魚すくいにならなかっただけマシではないか。
しかし、ほっとしたもの束の間、鈴木さんは急にペンを投げていった。
「やり直しましょう！思えば、嫁子さんが線を多く書いて後から消したのがいけないわ。
最初からやり直すべきでしたね。」
なんと、・・・よりによって鈴木さんが、金魚すくいに当たっていたのだった。
・・・面倒なことになった・・・誰もが頭を抱えた。
「あのー、でもー、嫁子さんの線はちゃんと消してあるし、
今のところ、あみだクジはちゃんとできてるしー、
もしかして、鈴木さんが、面倒だって噂の金魚すくい係りになったから
やりなおすんですかー？それってちょっと変だと思いますー」
嫁子は自分の口から出た言葉かと思った。
だが違った。よかった。安心した。
空気の読めない発言をしたのは、今年町内にひっこしてきた新婚の奥さんだった。
デキ婚で未成年でプリン頭の新妻の言葉、だった・・・
今のところ、あみだクジはちゃんとできてるしー、
もしかして、鈴木さんが、面倒だって噂の金魚すくい係りになったから
やりなおすんですかー？それってちょっと変だと思いますー」
嫁子は自分の口から出た言葉かと思った。
だが違った。よかった。安心した。
空気の読めない発言をしたのは、今年町内にひっこしてきた新婚の奥さんだった。
デキ婚で未成年でプリン頭の新妻の言葉、だった・・・
「あらこんな時間」
誰かが言った。
「幼稚園バスが来ちゃう」
誰かが言った。
「幼稚園バスが来ちゃう」
だが誰一人、あみだくじの会場から動かない。
口に出さなくともみなの心は一つだった。
「あみだくじの結果を見届ける事が今の私達に与えられた使命だ・・・。」
口に出さなくともみなの心は一つだった。
「あみだくじの結果を見届ける事が今の私達に与えられた使命だ・・・。」
オットーの書類を早く届けねば・・・嫁子は焦った
やっとアミダが終わった。
鈴木さんは再び口を開いた。
「くじの前に言うのを忘れていたのですが、今年から金魚すくいは中止にして
スーパーボール釣りにしたいと思います。
生き物で遊ぶと言うのは時代に逆行していると思うので。」
ちょｗ何で先に言わないんだよ。
だったら金魚すくい3人も要らないじゃないか！
わたあめを2人から3人に増員汁！
絶対今思いついただろ！
嫁子は心の中で叫んだ。
すると皆口々に、自分の係りの負担を減らす案を出し始めた。
「そうですね。できるだけ負担を減らすようにしましょう。
最近自治会に入るのを拒否する世帯も出始めているみたいですし、少しでも楽にしないと。
それが時代にそぐっていると思います。」
時代遅れな格好をしている鈴木さんも賛同した。
「あ、わたあめは、一番収益が上がるし、機械も自治会で購入したものなので、
壊れるまでは続行です。」
やはり自分のくじ運は最悪だ。
鈴木さんは再び口を開いた。
「くじの前に言うのを忘れていたのですが、今年から金魚すくいは中止にして
スーパーボール釣りにしたいと思います。
生き物で遊ぶと言うのは時代に逆行していると思うので。」
ちょｗ何で先に言わないんだよ。
だったら金魚すくい3人も要らないじゃないか！
わたあめを2人から3人に増員汁！
絶対今思いついただろ！
嫁子は心の中で叫んだ。
すると皆口々に、自分の係りの負担を減らす案を出し始めた。
「そうですね。できるだけ負担を減らすようにしましょう。
最近自治会に入るのを拒否する世帯も出始めているみたいですし、少しでも楽にしないと。
それが時代にそぐっていると思います。」
時代遅れな格好をしている鈴木さんも賛同した。
「あ、わたあめは、一番収益が上がるし、機械も自治会で購入したものなので、
壊れるまでは続行です。」
やはり自分のくじ運は最悪だ。
888 ：可愛い奥様：2006/07/20(木) 03:56:39 ID:/2B8vu13
壊 れ る ま で は
鈴木さんのこの言葉を、嫁子は心に刻んだ
わたあめの機械を壊す方法に思いをはせた
鈴木さんのこの言葉を、嫁子は心に刻んだ
わたあめの機械を壊す方法に思いをはせた
いや、わたあめの機械だけどうこうなんて
幼稚園バスを乗っ取って喜んでいるショッカーみたいなものだ。
ここは祭りそのものを中止にさせる勢いのトラブルを起こして全て無にしてしまうという手も。。。。
いや、そんなことよりオットーの書類。
でも、祭りをどうにかする妄想も楽しいし・・・・
嫁子は青くなったり赤くなったりﾆﾔﾆﾔしたり唖然としたり一人忙しかった。
幼稚園バスを乗っ取って喜んでいるショッカーみたいなものだ。
ここは祭りそのものを中止にさせる勢いのトラブルを起こして全て無にしてしまうという手も。。。。
いや、そんなことよりオットーの書類。
でも、祭りをどうにかする妄想も楽しいし・・・・
嫁子は青くなったり赤くなったりﾆﾔﾆﾔしたり唖然としたり一人忙しかった。
890 ：可愛い奥様：2006/07/20(木) 10:28:50 ID:YSZA/ydH
嫁子は思い出した。
以前、和歌山でおこったカレー事件を。
馬鹿な妄想はやめた。
楽しみにしている子供も、たくさんいるのだ。
以前、和歌山でおこったカレー事件を。
馬鹿な妄想はやめた。
楽しみにしている子供も、たくさんいるのだ。
わたあめ係の相方は・・嫁子は目で追った。
そこに、ミキハウスのＴシャツを着た
体格のいい神田川似の女性が現れた。
「林です。一緒にわたあめ係りです。よろしく～」笑顔で挨拶された。
そこに、ミキハウスのＴシャツを着た
体格のいい神田川似の女性が現れた。
「林です。一緒にわたあめ係りです。よろしく～」笑顔で挨拶された。
そこに予期せぬ出来事が。
突然の雷雨
あたりは騒然となった。
突然の雷雨
あたりは騒然となった。
高橋さんが言った。「あら凄い雨。でもすぐにやむでしょう。少し待ちましょ」
しかし、嫁子は雨の中を走った・・・
「オットーに書類を届けなきゃ」
その一心で、走った。
頭の中で流れる音楽はサンプラザ中野の歌う「走るー走るーおれたち（タイトル失念）」だった。
家の中に入った途端、雨がやんだ。
何もかもが嫌になった嫁子であった・・・
しかし、嫁子は雨の中を走った・・・
「オットーに書類を届けなきゃ」
その一心で、走った。
頭の中で流れる音楽はサンプラザ中野の歌う「走るー走るーおれたち（タイトル失念）」だった。
家の中に入った途端、雨がやんだ。
何もかもが嫌になった嫁子であった・・・
取りあえずオットーに電話しよう。
嫁子は焦っていた。と同時に電話がなった。
オ「嫁子、書類届けなくていいから。」
嫁「どうして？」
オ「取引先の林さんてさぁ、うちの町内の人だったんだよ。
奇遇だなあ。」
嫁子は焦っていた。と同時に電話がなった。
オ「嫁子、書類届けなくていいから。」
嫁「どうして？」
オ「取引先の林さんてさぁ、うちの町内の人だったんだよ。
奇遇だなあ。」
嫁子はふと思った。
「もしかしたらスレタイからずれてるかもしれない・・。」
このプロジェクトを立ち上げたリーダーの想いを無視してはならない・・・。
嫁子はプロジェクトの見直しを天の上から見守るリーダーに誓った。
「もしかしたらスレタイからずれてるかもしれない・・。」
このプロジェクトを立ち上げたリーダーの想いを無視してはならない・・・。
嫁子はプロジェクトの見直しを天の上から見守るリーダーに誓った。
ここは家事について語るプロジェクトです。
しかし、家事の範囲は広いのです。
少し整理しましょう。
嫁子が抱えている問題は
１夏休みの北軽井沢問題・・娘子、息子のブーイング必至
２北軽井沢で着るはずの娘子のﾁｬｯｸの開かないワンピース問題
３夏祭りで着る娘子の浴衣問題
４その夏祭りの係が綿飴係。ﾊﾟｰﾄﾅｰはハヤシさん（諸問題が発生しそう）
どれもうやむやに未解決なプロジェクトだった
リーダーは静かにメンバーに語りだした。
しかし、家事の範囲は広いのです。
少し整理しましょう。
嫁子が抱えている問題は
１夏休みの北軽井沢問題・・娘子、息子のブーイング必至
２北軽井沢で着るはずの娘子のﾁｬｯｸの開かないワンピース問題
３夏祭りで着る娘子の浴衣問題
４その夏祭りの係が綿飴係。ﾊﾟｰﾄﾅｰはハヤシさん（諸問題が発生しそう）
どれもうやむやに未解決なプロジェクトだった
リーダーは静かにメンバーに語りだした。
２の問題はすでにクリアできている。（参照>>812-813）
１は出かける間際に子どもたちに言うことにしよう。問題解決はそのときだ。
３と４は同時進行で解決できる気がする。
夏祭り問題は近所付き合いという観点から、家事のうちにはいるものと思われる。
今はこのまま流れに任せて３、４を優先的に考えるというのはどうだろう？
そのほかに、よいアイデアがある者は遠慮なく申し出てほしい。
いずれにしてもあと100スレ強、最後までともに戦いたい・・・
リーダーは確認するかのように一人一人の顔を見渡しながら、言った。
１は出かける間際に子どもたちに言うことにしよう。問題解決はそのときだ。
３と４は同時進行で解決できる気がする。
夏祭り問題は近所付き合いという観点から、家事のうちにはいるものと思われる。
今はこのまま流れに任せて３、４を優先的に考えるというのはどうだろう？
そのほかに、よいアイデアがある者は遠慮なく申し出てほしい。
いずれにしてもあと100スレ強、最後までともに戦いたい・・・
リーダーは確認するかのように一人一人の顔を見渡しながら、言った。
100レスの間違いだった・・・orz
問題は2だ。
娘子はユニクロは嫌だという･･･
かといって自分で縫うのも材料費が結構掛かる･･･
嫁子は考えた
そういえばトメは着道楽だったはず。
若者でもイケル柄で尚且つ品のいいものを持っているかもしれない･･･！
ましてこの夏は（北）軽井沢へ行く
孫の顔だけでも見せておいた方がよいかも･･･
だが露骨なのはマズイ･･･
頭の中が回転しだした･･･
娘子はユニクロは嫌だという･･･
かといって自分で縫うのも材料費が結構掛かる･･･
嫁子は考えた
そういえばトメは着道楽だったはず。
若者でもイケル柄で尚且つ品のいいものを持っているかもしれない･･･！
ましてこの夏は（北）軽井沢へ行く
孫の顔だけでも見せておいた方がよいかも･･･
だが露骨なのはマズイ･･･
頭の中が回転しだした･･･
そのとき嫁子は思い出した。
ジョージアの懸賞で当てたあの浴衣は
いまどこにしまってあるのだろう。
ジョージアの懸賞で当てたあの浴衣は
いまどこにしまってあるのだろう。
そうだった。
癒し系ブームの先駆け飯島直子のポスターに惹かれて
オットーが応募したあの浴衣。
癒し系ブームの先駆け飯島直子のポスターに惹かれて
オットーが応募したあの浴衣。
オットーが帰宅した。
「今日も残業？お疲れ様。」
嫁子はよく冷えた発泡酒とおかずをテーブルに並べた。
「ところであなた、以前懸賞で当たった浴衣、見せてくれない？」
オットーは発泡酒を美味そうに飲みながら答えた。
「ああ、あれ？ヤフオクで売っちゃった。へへ」
目の前が暗くなった。
ヤ、ヤフオクだとう・・・！
「てめえこのやろう」と罵りの言葉が出る前に、ふと、気づいた。
そうだ、ヤフオクなら激安で浴衣が手に入るかもしれない
「ご飯は炊飯器に沢山あるからね」
オットーに声をかけると、別室へ行き、さっそくPCの電源を入れた
「今日も残業？お疲れ様。」
嫁子はよく冷えた発泡酒とおかずをテーブルに並べた。
「ところであなた、以前懸賞で当たった浴衣、見せてくれない？」
オットーは発泡酒を美味そうに飲みながら答えた。
「ああ、あれ？ヤフオクで売っちゃった。へへ」
目の前が暗くなった。
ヤ、ヤフオクだとう・・・！
「てめえこのやろう」と罵りの言葉が出る前に、ふと、気づいた。
そうだ、ヤフオクなら激安で浴衣が手に入るかもしれない
「ご飯は炊飯器に沢山あるからね」
オットーに声をかけると、別室へ行き、さっそくPCの電源を入れた
903 ：可愛い奥様：2006/07/21(金) 22:53:40 ID:wUL9PC0E
やらなければならないことがあるのに、
つい他のことをしてしまう…
それが嫁子の若い時からの癖だった。
ＰＣを立ち上げてヤフオクを見たものの、
その、膨大な数に、嫁子はうんざりした。
そしてついつい、某巨大掲示板を覗いてしまうのだった。
つい他のことをしてしまう…
それが嫁子の若い時からの癖だった。
ＰＣを立ち上げてヤフオクを見たものの、
その、膨大な数に、嫁子はうんざりした。
そしてついつい、某巨大掲示板を覗いてしまうのだった。
「以前、ここで譲っていただきましたが
私にはサイズが合わなくて泣く泣くの出品です。
今回はお安く１円からのスタートにさせていただきます。」
あった！！あの浴衣だ・・。
嫁子は震える手で入札した。
私にはサイズが合わなくて泣く泣くの出品です。
今回はお安く１円からのスタートにさせていただきます。」
あった！！あの浴衣だ・・。
嫁子は震える手で入札した。
嫁子は震える手で 5 0 0 と打つつもりが
5 0 0 0 と入力してしまう。
「ハッ！何やってんの私。入札ぐらいで動揺しすぎよ。
キャンセルしなきゃ。」
しかし手の震えがとまらずこともあろうか「入札」を
クリックしてしまう嫁子。
810円で最高額入札者に嫁子はなってしまったのだ。
5 0 0 0 と入力してしまう。
「ハッ！何やってんの私。入札ぐらいで動揺しすぎよ。
キャンセルしなきゃ。」
しかし手の震えがとまらずこともあろうか「入札」を
クリックしてしまう嫁子。
810円で最高額入札者に嫁子はなってしまったのだ。
それは大きなミスだった
「ユニクロは嫌だと言う娘子の為に安く浴衣を調達する」
それが今の嫁子に課せられたプロジェクトである。
予算は送料手数料含めても千円、出せても1500円迄である。
それが事もあろうに5000円と入札してしまった。
大体５千円だせば懸賞浴衣じゃなくても落札出来るのではないだろうか？
後悔の念にかられながらも冷静に考えようとする嫁子だった。
ｵｰｸｼｮﾝ終了まであと３日ある。
どうかこのまま値が上がらなければ８１０円で終了。
500円のＥＸパック、ぱるるの送金手数料を入れても
1500円以内で浴衣をGET出来る。
どうか誰も入札しないで欲しいわ。
それか５千円以上の値を付けてこの恐怖から解放して欲しい・・
ＰＣの前で悶絶する嫁子だった
「ユニクロは嫌だと言う娘子の為に安く浴衣を調達する」
それが今の嫁子に課せられたプロジェクトである。
予算は送料手数料含めても千円、出せても1500円迄である。
それが事もあろうに5000円と入札してしまった。
大体５千円だせば懸賞浴衣じゃなくても落札出来るのではないだろうか？
後悔の念にかられながらも冷静に考えようとする嫁子だった。
ｵｰｸｼｮﾝ終了まであと３日ある。
どうかこのまま値が上がらなければ８１０円で終了。
500円のＥＸパック、ぱるるの送金手数料を入れても
1500円以内で浴衣をGET出来る。
どうか誰も入札しないで欲しいわ。
それか５千円以上の値を付けてこの恐怖から解放して欲しい・・
ＰＣの前で悶絶する嫁子だった
ここで嫁子は考えた。
ここまでの流れを考えていくと>>904はリロードせずに
書き込んでしまったようだ。
さらに>>905は何のためらいもなく>>904の続きを書いた。
もし>>905が>>903を取っていたら私は今頃、某巨大掲示板で
荒らしていたかもしれないのに・・・
オクでこんなミスをしなかったのに・・・と
そして嫁子の頭の中は
「あと3日・・・・
5000円・・・・・」という文字がぐるぐる回るのであった。
ここまでの流れを考えていくと>>904はリロードせずに
書き込んでしまったようだ。
さらに>>905は何のためらいもなく>>904の続きを書いた。
もし>>905が>>903を取っていたら私は今頃、某巨大掲示板で
荒らしていたかもしれないのに・・・
オクでこんなミスをしなかったのに・・・と
そして嫁子の頭の中は
「あと3日・・・・
5000円・・・・・」という文字がぐるぐる回るのであった。
そんな嫁子の元に姑から小包が届いた。
開けてみると上質な浴衣だった。
姑からの手紙が入っている。
「娘子に渡してください。
あの子もそろそろこの浴衣が似合う年頃でしょう。」
嫁子は泣いた・・・。
しかしそれはうれし泣きではなかった。
嫁子はたったさっきあのヤフオクの浴衣の
落札者になってしまったのである。
しかも落札金額は４９９９円。
おまけによく観るとアメリカからの出品であった。
アメリカから浴衣なんか出品しやがって
いくら郵送料がかかると思ってるんだ。
嫁子は自分の不運に泣いた。
開けてみると上質な浴衣だった。
姑からの手紙が入っている。
「娘子に渡してください。
あの子もそろそろこの浴衣が似合う年頃でしょう。」
嫁子は泣いた・・・。
しかしそれはうれし泣きではなかった。
嫁子はたったさっきあのヤフオクの浴衣の
落札者になってしまったのである。
しかも落札金額は４９９９円。
おまけによく観るとアメリカからの出品であった。
アメリカから浴衣なんか出品しやがって
いくら郵送料がかかると思ってるんだ。
嫁子は自分の不運に泣いた。
嫁子は悩んだ。
この際悪い評価が付いてもｷｬﾝｾﾙしてしまいたい。
いいや、落札後のｷｬﾝｾﾙはよくない・・
アメリカからの送料は船便なら安くはなるのだが
（北）軽井沢には間に合わない。
この際悪い評価が付いてもｷｬﾝｾﾙしてしまいたい。
いいや、落札後のｷｬﾝｾﾙはよくない・・
アメリカからの送料は船便なら安くはなるのだが
（北）軽井沢には間に合わない。
910 ：可愛い奥様：2006/07/22(土) 23:07:57 ID:zAroTfi0
メンバーの一人がいった
「留守にするのなら局留めや営業所止めを利用するのはどうですか？」
「留守にするのなら局留めや営業所止めを利用するのはどうですか？」
911 ：可愛い奥様：2006/07/22(土) 23:16:30 ID:NjmBlY7S
メンバーって誰？
「あの～>910さんが何を言いたいのかよくわからないのですが」
長い沈黙が続いた。どうやらメンバー全員が混乱しているようだ。
そしてメンバーの一人が言った。
「落札した浴衣もう無視すればいいじゃない。雨マークの1つや2つ
どうってことないわよ。」
他のメンバーたちは思わず息を呑んだ。そうみんな同じ事を考えていたのだ。
嫁子はその言葉が天使の囁きに聞こえた。
「そうよね。雨マークの1つや2つどうって事ないわよね。それに私はまだ
評価2しかないから・・・」
メンバーが見守る中、出品者からのファーストメールをゴミ箱に捨ててしまう
嫁子であった。
そしてこのことが後々大騒ぎになるのも知らず・・・・
そうあの某巨大掲示板の鬼女板で・・・・
そしてメンバーの一人が言った。
「落札した浴衣もう無視すればいいじゃない。雨マークの1つや2つ
どうってことないわよ。」
他のメンバーたちは思わず息を呑んだ。そうみんな同じ事を考えていたのだ。
嫁子はその言葉が天使の囁きに聞こえた。
「そうよね。雨マークの1つや2つどうって事ないわよね。それに私はまだ
評価2しかないから・・・」
メンバーが見守る中、出品者からのファーストメールをゴミ箱に捨ててしまう
嫁子であった。
そしてこのことが後々大騒ぎになるのも知らず・・・・
そうあの某巨大掲示板の鬼女板で・・・・
出品者からの最初のメールの内容はこうだった。
「来週、東京に里帰りします。お品は東京の実家からご希望の方法で発送いたします。
それと、見落としていたシミがありました。帯で隠れる部分ですが、
こちらの点検ミスなので、送料込みの3000円でいかがでしょうか。
もちろん、お互い評価なしのキャンセルでもかまいません。
どちらにされるか、ご連絡お待ちしております。」
「来週、東京に里帰りします。お品は東京の実家からご希望の方法で発送いたします。
それと、見落としていたシミがありました。帯で隠れる部分ですが、
こちらの点検ミスなので、送料込みの3000円でいかがでしょうか。
もちろん、お互い評価なしのキャンセルでもかまいません。
どちらにされるか、ご連絡お待ちしております。」
(￣￣< ／￣＞
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
─────────────────────
挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
| ／ ＼ 丶
＼／ ＼__ノ
「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
＼ ヽ ／ ／ｿ
プ ロ ジ ェ ク ト＼ ヽ P r o j e c t ＷＩＦＥ
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挑戦者たち ／|_／ ／＼Challengers
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「日々の家事に負けるな！」
エーックス・・・
日本最大の巨大掲示板があった。
そこに、掲示板の中からさえも恐れられる鬼女板があった。
嫁たちは、毎日家事に追われていた。
しかし、その家事の量は既に限界を超えていた。
この事態に対し立ち上がった女たちの物語である。
♪かぜのなかのすーばるー♪
「困難を極める毎日の献立」
♪すなのなかのぎんがー♪
「天才主婦と呼ばれた女達」
♪みんなどこへいったー♪
「舅・姑の急襲」
♪みおくーられることもなくー♪
「片付けたそばから、山となる洗濯物」
一晩たって嫁子は思った。
「いくらなんでもバックレルのはまずい」
仕方なくノロノロとゴミ箱から出品者のメールを出してあけた。
悪くない条件が書いてあった。
「これでトメからの浴衣を出品したらなんとかなるかも！」
嫁子は胸をなでおろすと共にトメへの対策として娘子に着せた写真だけは
とらなくてはと思った。
「いくらなんでもバックレルのはまずい」
仕方なくノロノロとゴミ箱から出品者のメールを出してあけた。
悪くない条件が書いてあった。
「これでトメからの浴衣を出品したらなんとかなるかも！」
嫁子は胸をなでおろすと共にトメへの対策として娘子に着せた写真だけは
とらなくてはと思った。
デジカメを用意し、ﾄﾒからの浴衣をテーブルに広げ、適当に部屋をかたして準備を進めた。
「あっ、この浴衣、かわいいーーー！！すごく気に入っちゃった、これ着てお祭りに行く、絶対に行く～～」
いつの間にか覗いていた娘子が顔を上気させ浴衣をひったくり、胸に抱きしめて喜んだ。
「そ、それｵｸに出そうと・・・」
「これみんなも絶対かわいいって言うよ～、嬉しいなぁ、こんなかわいい浴衣、わーいわーい」
娘子の耳に嫁子の言葉は全く入らなかった。
こんなに喜ぶ娘子からﾄﾒ浴衣を取り上げることがどうしてできようか。
「あっ、この浴衣、かわいいーーー！！すごく気に入っちゃった、これ着てお祭りに行く、絶対に行く～～」
いつの間にか覗いていた娘子が顔を上気させ浴衣をひったくり、胸に抱きしめて喜んだ。
「そ、それｵｸに出そうと・・・」
「これみんなも絶対かわいいって言うよ～、嬉しいなぁ、こんなかわいい浴衣、わーいわーい」
娘子の耳に嫁子の言葉は全く入らなかった。
こんなに喜ぶ娘子からﾄﾒ浴衣を取り上げることがどうしてできようか。
「仕方がない。トメの善意を無駄にするのも良くない。
オク落札浴衣は嫁子が
トメプレゼンツ浴衣は娘子が着るのが最善の方法である。」
リーダーの説得に泣く泣く応じる嫁子だった
オク落札浴衣は嫁子が
トメプレゼンツ浴衣は娘子が着るのが最善の方法である。」
リーダーの説得に泣く泣く応じる嫁子だった
920 ：可愛い奥様：2006/07/24(月) 21:21:25 ID:wo7vX16g
一応、浴衣の件は落着したかにみえたが、試練は、続くのだった。
浴衣を広げて喜ぶ娘子。
その前を、息子がジュースを持ってとおりかかった。
「あぶない！」
声をあげるヒマもなかった。
浴衣に、ジュースが飛び散った。
泣き叫ぶ娘子。
一同、ただ呆然と立ち尽くした。
浴衣を広げて喜ぶ娘子。
その前を、息子がジュースを持ってとおりかかった。
「あぶない！」
声をあげるヒマもなかった。
浴衣に、ジュースが飛び散った。
泣き叫ぶ娘子。
一同、ただ呆然と立ち尽くした。
その時、奇跡が起こった。
用心深い姑がその浴衣に「パールトーン加工」をしていたのだ。
パールトーン加工した浴衣は見事にジュースを弾き飛ばした。
大丈夫。ちっともシミは出来ていない。
不運な嫁子にも少しずつ明るい光が差してきた。
用心深い姑がその浴衣に「パールトーン加工」をしていたのだ。
パールトーン加工した浴衣は見事にジュースを弾き飛ばした。
大丈夫。ちっともシミは出来ていない。
不運な嫁子にも少しずつ明るい光が差してきた。
922 ：可愛い奥様：2006/07/25(火) 07:39:47 ID:HLdUkM1u
明るい光をかんじつつも嫁子は落札金額3000円送料込みに振り込み手数料
数百円の捻出に悩んだ。
そうでなくても夏は出費が増えるのだ。
そうだオークションだわ！嫁子は考えた。
不用品で処理しようと思っていたものを格安で出品すればなんとかなる。
嫁子は早速出品物を探し始めた。
数百円の捻出に悩んだ。
そうでなくても夏は出費が増えるのだ。
そうだオークションだわ！嫁子は考えた。
不用品で処理しようと思っていたものを格安で出品すればなんとかなる。
嫁子は早速出品物を探し始めた。
子供の飽きたおもちゃは山ほどある。
プラレール、パーラービーズ、
ペコちゃん人形、ぺコちゃんリュック
これは処分が必要だし、売れるに違いないが、
絶対に彼らに知られずに出品し、発送しなければならない。
夏休みの今、リスクが大きすぎる。
自分のものはどうだ？
9号の服。出産前の。今どき厚い肩パッドの入った服など買い手があるか？
たかが縞の布にコーティングしただけなのにバカ高かった
ヘンリ・ベンデルのポーチとバッグ。
派手なイヤリング。
今どきこんな鎖だの馬具だのの模様がギラギラ入った厚いスカーフ、誰が持つんだ？
元彼がくれたが一度も使ってなかったエルメスのスカーフ。
エルメス？ 腐っても、エルメス。
まてよ、と嫁子は呟いた。
これは、買う人がいるかも……。
プラレール、パーラービーズ、
ペコちゃん人形、ぺコちゃんリュック
これは処分が必要だし、売れるに違いないが、
絶対に彼らに知られずに出品し、発送しなければならない。
夏休みの今、リスクが大きすぎる。
自分のものはどうだ？
9号の服。出産前の。今どき厚い肩パッドの入った服など買い手があるか？
たかが縞の布にコーティングしただけなのにバカ高かった
ヘンリ・ベンデルのポーチとバッグ。
派手なイヤリング。
今どきこんな鎖だの馬具だのの模様がギラギラ入った厚いスカーフ、誰が持つんだ？
元彼がくれたが一度も使ってなかったエルメスのスカーフ。
エルメス？ 腐っても、エルメス。
まてよ、と嫁子は呟いた。
これは、買う人がいるかも……。
誰もかれもが「ソバージュ」や「ワンレン」だった。
毎朝、ソバージュの前髪作りに命をかけたのだ。
あれは儀式のようであった。
髪を作り肩パットの厚いジャンプスーツを着て
短い首にエルメスのスカーフを巻けば
たちまち自信に溢れたのだ。
若さとはなんと傲慢なものだろう。
しかし・・・嫁子は思った。
「近頃、街中でエルメスのスカーフを巻いた人なんか見かけない。
売りに出しても誰も買わないのではないか。」
毎朝、ソバージュの前髪作りに命をかけたのだ。
あれは儀式のようであった。
髪を作り肩パットの厚いジャンプスーツを着て
短い首にエルメスのスカーフを巻けば
たちまち自信に溢れたのだ。
若さとはなんと傲慢なものだろう。
しかし・・・嫁子は思った。
「近頃、街中でエルメスのスカーフを巻いた人なんか見かけない。
売りに出しても誰も買わないのではないか。」
やってから後悔するか、やらずに後悔するか・・・
嫁子は、何事もまずはやってみることを信条にしていた。
後悔するかどうかはその後のお話だ。
嫁子は、何事もまずはやってみることを信条にしていた。
後悔するかどうかはその後のお話だ。
そこで嫁子はオークションで「エルメス スカーフ」で検索してみた。
山ほど出た。
だが入札されているのはどれも安い物ばかりだ。
考えた。
安めの値段で出してみよう。
山ほど出た。
だが入札されているのはどれも安い物ばかりだ。
考えた。
安めの値段で出してみよう。
「あの…言いにくいんですけど、そのエルメス…」
メンバーの一人が遠慮勝ちに問いかけた。
「確実に本物だ、と第三者に分かる証拠はありますか？
いつ、どこのショップで買ったとかいう説明だけでも添えておかないと
延々と、本物ですか？の質問の対応に追われてしまうかもしれません。」
せめて浴衣費用を無事捻出して、次スレに臨みたいと願う嫁子達に
またしても暗雲が立ち込めた。
メンバーの一人が遠慮勝ちに問いかけた。
「確実に本物だ、と第三者に分かる証拠はありますか？
いつ、どこのショップで買ったとかいう説明だけでも添えておかないと
延々と、本物ですか？の質問の対応に追われてしまうかもしれません。」
せめて浴衣費用を無事捻出して、次スレに臨みたいと願う嫁子達に
またしても暗雲が立ち込めた。
このエルメスは絶対に本物だ。
嫁子は確証があった。
実はこのエルメスのスカーフは昔付き合った彼からのプレゼントなのだ。
嫁子はヤフオクの出品者のコメント欄にその事を書き込んだ。
「このエルメスのスカーフは昔付き合った彼からいただいたものです。
社内旅行で行った熱海にあるエルメスの直営店で購入したとの事でした。
彼はとても誠実で嘘をつかない人でした。
だからこのスカーフは正真正銘のエルメスです。
その後、彼の度重なる浮気が原因で私達は別れてしまいましたが
彼との思いを断ち切る為にも思い出の品を出品しようと決意しました。
画面の映像からもわかっていただけると思いますが
（さすがエルメス）とため息をついてしまう風格がある一品です。」
嫁子は確証があった。
実はこのエルメスのスカーフは昔付き合った彼からのプレゼントなのだ。
嫁子はヤフオクの出品者のコメント欄にその事を書き込んだ。
「このエルメスのスカーフは昔付き合った彼からいただいたものです。
社内旅行で行った熱海にあるエルメスの直営店で購入したとの事でした。
彼はとても誠実で嘘をつかない人でした。
だからこのスカーフは正真正銘のエルメスです。
その後、彼の度重なる浮気が原因で私達は別れてしまいましたが
彼との思いを断ち切る為にも思い出の品を出品しようと決意しました。
画面の映像からもわかっていただけると思いますが
（さすがエルメス）とため息をついてしまう風格がある一品です。」
誠実で嘘つかない男が浮気をするのか？疑問点の残る文ではないか？
心配するメンバーがいた。
心配するメンバーがいた。
930 ：可愛い奥様：2006/07/27(木) 14:55:26 ID:gZ/QqLCF
また他の質問では
「お金がないので送料込み3000円で即決お願いできませんか?それと先送りでお願いします」
「切手払いは可能ですか?」
「定形外ではいくらですか?」
･･･嫁子は少々後悔し始めた。
「お金がないので送料込み3000円で即決お願いできませんか?それと先送りでお願いします」
「切手払いは可能ですか?」
「定形外ではいくらですか?」
･･･嫁子は少々後悔し始めた。
そして最も嫁子を驚愕させる質問が出た。
その質問がこれだ。
「エルメスの直営店は銀座と丸の内にしかないのではありませんか？
以前は熱海にもあったのですか？」
その質問がこれだ。
「エルメスの直営店は銀座と丸の内にしかないのではありませんか？
以前は熱海にもあったのですか？」
932 ：可愛い奥様：2006/07/28(金) 00:16:37 ID:zYBnySdr
時 が 止 ま っ た
♪かぜのなかのすーばるー
すなのなかのぎんがー
みんなどこへいったー
みおくーられることもなくー♪
静寂を破り、突如、中島みゆきの歌声が響いた
「プロジェクト エーックス」
すなのなかのぎんがー
みんなどこへいったー
みおくーられることもなくー♪
静寂を破り、突如、中島みゆきの歌声が響いた
「プロジェクト エーックス」
考えて見ればおかしいことだらけだった。
熱海のエルメス直営店…
娘の浴衣の行方…
ばばあに仕組まれたアミダクジ…
嫁子は自分の運のなさに力尽き、その場に崩れおちた。
そして嫁子の頭の中をさっきから同じメロディがぐるぐるとめぐっていた。
♪ｱﾐﾀﾞｸｼﾞ ｱﾐﾀﾞｸｼﾞ ﾋｲﾃ ﾀﾉｼｲｱﾐﾀﾞｸｼﾞ～
嫁子に限界がきていたのかも知れない…。
そのとき！
怪しいエルメスを片手に立つ尽くす嫁子の肩をとんとんと叩く人がいた。
町内会の鈴木さんがニコニコしながら立っていた。
熱海のエルメス直営店…
娘の浴衣の行方…
ばばあに仕組まれたアミダクジ…
嫁子は自分の運のなさに力尽き、その場に崩れおちた。
そして嫁子の頭の中をさっきから同じメロディがぐるぐるとめぐっていた。
♪ｱﾐﾀﾞｸｼﾞ ｱﾐﾀﾞｸｼﾞ ﾋｲﾃ ﾀﾉｼｲｱﾐﾀﾞｸｼﾞ～
嫁子に限界がきていたのかも知れない…。
そのとき！
怪しいエルメスを片手に立つ尽くす嫁子の肩をとんとんと叩く人がいた。
町内会の鈴木さんがニコニコしながら立っていた。
鈴木さんは言った。
「素敵ねぇ、そのスカーフ。エルメスのサムライでしょ？
私も欲しかったのよ、その柄。
アムステルダムの空港で探してもらったけど手に入れられなかったの。
サムライが欲しいって言ったのにナポレオンを持ってこられて
挙句の果てにはナポレオンはフランスのサムライだなんて訳分からない
説明までされたのよ～」
「素敵ねぇ、そのスカーフ。エルメスのサムライでしょ？
私も欲しかったのよ、その柄。
アムステルダムの空港で探してもらったけど手に入れられなかったの。
サムライが欲しいって言ったのにナポレオンを持ってこられて
挙句の果てにはナポレオンはフランスのサムライだなんて訳分からない
説明までされたのよ～」
936 ：可愛い奥様：2006/07/29(土) 00:05:18 ID:YTzK7Ta3
嫁子は悪い予感がした。
鈴木は訳のわからぬことをずっとほざいていた。
嫁子は適当に聞き流して相槌を打っていたのが仇となってしまった。
鈴木は「じゃあ、預かっておくわ。うふふふふふふふふふふ」というと
嫁子のオク出品予定の品を全部持っていってしまった。
どうも鈴木の「バザーにだすんでしょう」という言葉に相槌を打ってしまったらしいのだ。
そして明日はいよいよバザーの日だ。
あのミキハウス婦人と２人きりでワタアメを売らなければいけない。
バザーが終わればお盆前の大掃除、お盆に義両親との面会、同窓会へ向けてのプチ整形計画やダイエット…
この先、嫁子にとって憂鬱な行事がたくさん待ち構えているのだ。
嫁子の心の梅雨はまだまだ明けそうもなかった。
鈴木は訳のわからぬことをずっとほざいていた。
嫁子は適当に聞き流して相槌を打っていたのが仇となってしまった。
鈴木は「じゃあ、預かっておくわ。うふふふふふふふふふふ」というと
嫁子のオク出品予定の品を全部持っていってしまった。
どうも鈴木の「バザーにだすんでしょう」という言葉に相槌を打ってしまったらしいのだ。
そして明日はいよいよバザーの日だ。
あのミキハウス婦人と２人きりでワタアメを売らなければいけない。
バザーが終わればお盆前の大掃除、お盆に義両親との面会、同窓会へ向けてのプチ整形計画やダイエット…
この先、嫁子にとって憂鬱な行事がたくさん待ち構えているのだ。
嫁子の心の梅雨はまだまだ明けそうもなかった。
当日。
雨も降らず、暑からず。天候に恵まれた。
きっと大勢の人が祭りに、バザーに繰り出してくるだろう事は
容易に想像できた。
雨も降らず、暑からず。天候に恵まれた。
きっと大勢の人が祭りに、バザーに繰り出してくるだろう事は
容易に想像できた。
938 ：可愛い奥様：2006/07/30(日) 00:54:16 ID:y00vxZOl
そこで予期せぬできごとが起こった。
鈴木さんの独断で決めたスーパーボール釣りが、手違いで金魚すくいが届いてしまったのだ！
鈴木さんの血圧が急上昇するのが傍目にもわかった。
しかも一緒にワタ飴係りをする予定だった林さんが大幅に遅刻しているため、
林さんは近所の人の陰謀で、カレー係りの鍋の見張りに強制変更になったのだ。
嫁子はこのバザーが無事終わるとは思えなかった。
そしてこれが終わったら、自宅のお掃除大作戦プロジェクトにとりかからなくてはいけない。
嫁子は忙しかった。
鈴木さんの独断で決めたスーパーボール釣りが、手違いで金魚すくいが届いてしまったのだ！
鈴木さんの血圧が急上昇するのが傍目にもわかった。
しかも一緒にワタ飴係りをする予定だった林さんが大幅に遅刻しているため、
林さんは近所の人の陰謀で、カレー係りの鍋の見張りに強制変更になったのだ。
嫁子はこのバザーが無事終わるとは思えなかった。
そしてこれが終わったら、自宅のお掃除大作戦プロジェクトにとりかからなくてはいけない。
嫁子は忙しかった。
939 ：可愛い奥様：2006/07/30(日) 01:02:11 ID:odMuH1Se
娘子に、義母からもらった浴衣を着付けてから、
嫁子はわたあめコーナーに向かった。
娘子は、後で友達を連れてわたあめを買いにいくと言って、
笑顔で出かけていった。
やるときゃやる！娘子に勇姿をみせねばっ・・・きりりとエプロンを締めた。
ミキハウス婦人を見た瞬間、この人には逆らってはならない、と
嫁子の動物的直感が働いたため、呼び込みなどの簡単な役は
彼女に譲り、嫁子は機械の前に立った。
嫁子はわたあめコーナーに向かった。
娘子は、後で友達を連れてわたあめを買いにいくと言って、
笑顔で出かけていった。
やるときゃやる！娘子に勇姿をみせねばっ・・・きりりとエプロンを締めた。
ミキハウス婦人を見た瞬間、この人には逆らってはならない、と
嫁子の動物的直感が働いたため、呼び込みなどの簡単な役は
彼女に譲り、嫁子は機械の前に立った。
940 ：可愛い奥様：2006/07/30(日) 01:11:06 ID:odMuH1Se
>>938 うわー被った。ｽﾏｿ・・・
ではつなげます。
ミキハウス婦人はなかなかこなかった。
せっかく楽な役を譲ったというのに・・・そのころ嫁子は
彼女の役が変更になったことを知らなかったのだった。
親切な高橋さんが、顔色を変えて知らせに来てくれたのだが、
その瞬間、嫁子はそこにへなへなと座り込みそうになった。
結局、空いている時間に高橋さんが手伝ってくれることになったが、
基本的に嫁子は一人でわたあめを売ることになった。
がんばれ嫁子。・・・・プロジェクト エックス！
ではつなげます。
ミキハウス婦人はなかなかこなかった。
せっかく楽な役を譲ったというのに・・・そのころ嫁子は
彼女の役が変更になったことを知らなかったのだった。
親切な高橋さんが、顔色を変えて知らせに来てくれたのだが、
その瞬間、嫁子はそこにへなへなと座り込みそうになった。
結局、空いている時間に高橋さんが手伝ってくれることになったが、
基本的に嫁子は一人でわたあめを売ることになった。
がんばれ嫁子。・・・・プロジェクト エックス！
（被りついでに進めておきます…）
意外にもワタ飴売りは楽だった。
５０円のワタ飴は飛ぶように売れ、
浴衣を着付けてあげた娘子も、友達を連れて笑顔で買いに来てくれた。
やるときゃやる！きりりとエプロンを締め娘子にワタ飴を売る母の勇姿を見せることにも成功した。
ミキハウス婦人は変更を聞いた瞬間、内心ひどく怒りをはらんでいるようだった。
この人には逆らってはならない、と嫁子の動物的直感が働いたため、
ワタ飴売りが早々に完売した嫁子は、呼び込みなどの簡単な役を彼女に譲り、鍋の前に立った。
一方、鈴木さんは金魚すくいのコーナーでひどく手間取っていて機嫌が悪そうだった。
嫁子は天罰が下ったと思っていたが、この後の打ち上げで遅刻した林さんに
鈴木さんが八つ当たりしてひと悶着起こるとはこのときはまだ知る由もなかった。
意外にもワタ飴売りは楽だった。
５０円のワタ飴は飛ぶように売れ、
浴衣を着付けてあげた娘子も、友達を連れて笑顔で買いに来てくれた。
やるときゃやる！きりりとエプロンを締め娘子にワタ飴を売る母の勇姿を見せることにも成功した。
ミキハウス婦人は変更を聞いた瞬間、内心ひどく怒りをはらんでいるようだった。
この人には逆らってはならない、と嫁子の動物的直感が働いたため、
ワタ飴売りが早々に完売した嫁子は、呼び込みなどの簡単な役を彼女に譲り、鍋の前に立った。
一方、鈴木さんは金魚すくいのコーナーでひどく手間取っていて機嫌が悪そうだった。
嫁子は天罰が下ったと思っていたが、この後の打ち上げで遅刻した林さんに
鈴木さんが八つ当たりしてひと悶着起こるとはこのときはまだ知る由もなかった。
942 ：可愛い奥様：2006/07/30(日) 13:11:02 ID:hT7bwSui
「今日はよく働いた」打ち上げ会場に向かいながら嫁子は自分もやれば出来ると
思った。
「この勢いで言うぞ！」と嫁子は決心した。
鈴木にバザーに出品してなかったエルメスのスカーフを返してもらうのだ。
エルメスが偽者か本物かは問題ではない。あれはオークションに出品するための物だ。
それに気になっているのが他に鈴木が持っていった物の中に出されていない品が二つ三つある。
毎年似たような事があるがスルーしてきた。でも今年は聞いてみよう。
そもそもバザーの収支が明らかにされていないのがおかしいのだ。
嫁子は打ち上げ会場の居酒屋「２ちゃんねる」のドアを開いた。
思った。
「この勢いで言うぞ！」と嫁子は決心した。
鈴木にバザーに出品してなかったエルメスのスカーフを返してもらうのだ。
エルメスが偽者か本物かは問題ではない。あれはオークションに出品するための物だ。
それに気になっているのが他に鈴木が持っていった物の中に出されていない品が二つ三つある。
毎年似たような事があるがスルーしてきた。でも今年は聞いてみよう。
そもそもバザーの収支が明らかにされていないのがおかしいのだ。
嫁子は打ち上げ会場の居酒屋「２ちゃんねる」のドアを開いた。
鈴木はすでに来ていた。
嫁子は目を閉じて深い深呼吸してズンズン鈴木に詰め寄った。
「ちょっと鈴木さん！エルメスの品はどーなっているの？
娘の浴衣はどーなっているの？出していなかったじゃない！」
鈴木は目を白黒させた。
しかし腹黒い鈴木。
とっさに逆切れして「あんた！私がネコババしたとでもいうのかい！」
すごい剣幕でいいかえしてきた。
しかしそれを一部始終まわりの人はみていたのだ。
いつもバザーに多額の寄付をしてくださる元締会社の社長の奥さん嫁ゑが
みるにみかねて２人の間に入ってきた。
嫁子は目を閉じて深い深呼吸してズンズン鈴木に詰め寄った。
「ちょっと鈴木さん！エルメスの品はどーなっているの？
娘の浴衣はどーなっているの？出していなかったじゃない！」
鈴木は目を白黒させた。
しかし腹黒い鈴木。
とっさに逆切れして「あんた！私がネコババしたとでもいうのかい！」
すごい剣幕でいいかえしてきた。
しかしそれを一部始終まわりの人はみていたのだ。
いつもバザーに多額の寄付をしてくださる元締会社の社長の奥さん嫁ゑが
みるにみかねて２人の間に入ってきた。
嫁ゑは厳しい表情でピシャリと言った。
「ちょっと鈴木さん！不満があるのなら今までの役員が全員集まって
鈴木さんを真ん中にして話しあいの場をもちましょうよ！
決算についても、あなたの今までの参加も、議題はたくさんあるのよ！」
鈴木の顔が見る見る青ざめていった。
鈴木は自宅に電話をかけると子供に向かえに来てもらっていた。
鈴木ジュニアはダンボールを抱えてやってきた。
その箱を床に叩きつけると、反動で嫁子のスカーフがこぼれおちた。
鈴木たちはすれ違いざまに凄い眼で嫁子を睨みつけて立ち去った。
鈴木はこの短い間に車が当て逃げされていた。
フロントガラスにはシソ入りカレーがぶちまけられていた。
犯人は捕まらなかったが、祭りに遅刻した人が鈴木にイヤミを言われ、
逆上してやったのではないか？という噂が後日街に流れた。
何はともあれ、嫁子のオク出品予定の品は返ってきたのだ。
嫁子の勇気にメンバーは感動し、残りの鈴木のネコババ商品も嫁子が引き取ることになった。
嫁子の７月はこうして暮れていった。
「ちょっと鈴木さん！不満があるのなら今までの役員が全員集まって
鈴木さんを真ん中にして話しあいの場をもちましょうよ！
決算についても、あなたの今までの参加も、議題はたくさんあるのよ！」
鈴木の顔が見る見る青ざめていった。
鈴木は自宅に電話をかけると子供に向かえに来てもらっていた。
鈴木ジュニアはダンボールを抱えてやってきた。
その箱を床に叩きつけると、反動で嫁子のスカーフがこぼれおちた。
鈴木たちはすれ違いざまに凄い眼で嫁子を睨みつけて立ち去った。
鈴木はこの短い間に車が当て逃げされていた。
フロントガラスにはシソ入りカレーがぶちまけられていた。
犯人は捕まらなかったが、祭りに遅刻した人が鈴木にイヤミを言われ、
逆上してやったのではないか？という噂が後日街に流れた。
何はともあれ、嫁子のオク出品予定の品は返ってきたのだ。
嫁子の勇気にメンバーは感動し、残りの鈴木のネコババ商品も嫁子が引き取ることになった。
嫁子の７月はこうして暮れていった。
945 ：可愛い奥様：2006/08/01(火) 07:32:59 ID:sT6ISHf5
八月になった。
嫁子はあせりはじめた。
浴衣は季節商品だ。急いで出品しなくては。
スカーフだってこの際1000円スタート、真偽不明で出品しよう。
嫁子はスカーフと浴衣を出品した。
その後ダンボールに封をし押入れに隠した。
あの場では「全部どうぞ」と言ってくれたがネコババされた人の中には
返して欲しい人もいるだろう。あとでこっそり返却を求めてくるかもしれない。
今回のことで近所付き合いの大切さがわかった嫁子は慎重に行動していた。
すでに自分は鈴木に攻め寄るといった大人しい奥達からみれば信じられないような
行動をしているのだ。
自分は賢くもないし、特技があるわけでもない。
取り柄といえばごくまっとうな人間であるということぐらいだ。
近所での評判を落とすようなことをしてはいけない。
嫁子は自信に命じた。
嫁子はあせりはじめた。
浴衣は季節商品だ。急いで出品しなくては。
スカーフだってこの際1000円スタート、真偽不明で出品しよう。
嫁子はスカーフと浴衣を出品した。
その後ダンボールに封をし押入れに隠した。
あの場では「全部どうぞ」と言ってくれたがネコババされた人の中には
返して欲しい人もいるだろう。あとでこっそり返却を求めてくるかもしれない。
今回のことで近所付き合いの大切さがわかった嫁子は慎重に行動していた。
すでに自分は鈴木に攻め寄るといった大人しい奥達からみれば信じられないような
行動をしているのだ。
自分は賢くもないし、特技があるわけでもない。
取り柄といえばごくまっとうな人間であるということぐらいだ。
近所での評判を落とすようなことをしてはいけない。
嫁子は自信に命じた。
国井雅比古アナはいつの間にか、
団扇を手に持ち、法被に鉢巻き姿、夏祭りのコスプレをしていた。
「嫁子さん、どうぞ」
団扇を手に持ち、法被に鉢巻き姿、夏祭りのコスプレをしていた。
「嫁子さん、どうぞ」
947 ：可愛い奥様：2006/08/03(木) 23:38:53 ID:z0/ZTJWj
メンバーは今、ここで何が一番大事かを考えた。
やがて決断したメンバーは静かに言った。
「保守だ。そして上げるぞ。」
・・・手が震えた・・・。
やがて決断したメンバーは静かに言った。
「保守だ。そして上げるぞ。」
・・・手が震えた・・・。
（浴衣姿の嫁子さん登場）
国井雅比古；
「この1ヶ月余り、法事から夏祭りまで、本当にめまぐるしい日々でしたね。」
嫁子：「ええ。でも当時は無我夢中でしたから、それほどつらいとは感じなかったのですが、
ただ、10円禿げが次第に増えていくことが、日々悩みの種でした。」
膳場貴子：「黒ﾏｼﾞｯｸくらいではごまかせなくなりそうだったと…」
嫁子：「はい。でも夏祭りも終わって、鈴木さんが オランダにお住まいの
娘さんの所へ旅立たれた頃から徐々に生えてきたので、ホッとしました。」
国井雅比古；
「この1ヶ月余り、法事から夏祭りまで、本当にめまぐるしい日々でしたね。」
嫁子：「ええ。でも当時は無我夢中でしたから、それほどつらいとは感じなかったのですが、
ただ、10円禿げが次第に増えていくことが、日々悩みの種でした。」
膳場貴子：「黒ﾏｼﾞｯｸくらいではごまかせなくなりそうだったと…」
嫁子：「はい。でも夏祭りも終わって、鈴木さんが オランダにお住まいの
娘さんの所へ旅立たれた頃から徐々に生えてきたので、ホッとしました。」
949 ：可愛い奥様：2006/08/04(金) 01:59:40 ID:95S2vqHz
膳場貴子：「あれから鈴木さんから何か連絡はありましたか？」
嫁子：「船便で私宛に荷物が届きました。
皆様によろしく と、怪しげなチョコレートと、草と、セクシーランジェリーが入っていました。
とりあえず、嫁ゑさんの所に持っていきました。
すると嫁ゑさんは、その場で火をつけて燃やしてしまいました。
私が驚いていると、燃えカス一つ残さず、鳩を出しました。
私が驚嘆して拍手をすると、勝ち誇ったかのような笑顔を残して立ち去ろうとしました。
私がせめてお名前を…を尋ねると、振り向きもせず「セザ～ル～～」といって、馬に乗ってどこかに行ってしまいました。
きっと何もかもが終わったことを告げる、彼女なりのパフォーマンスだと思っています。」
国井雅比古：「なるほど なるほど。
さっ、そんな一安心した嫁子さんに、この後またしても新しい試練が待ち構えていました。
続きをご覧ください。」
～ＶＴＲの再現フィルムに戻る～
めまぐるしい毎日の中、嫁子は心の余裕を失っていた。
余裕。
そう、人間余裕を失うと信じられない過失を犯してしまうものである。
嫁子もまた、例外ではなかった。
嫁子は落札した浴衣のメールに返信をしていなかったのだ。
余裕。
そう、人間余裕を失うと信じられない過失を犯してしまうものである。
嫁子もまた、例外ではなかった。
嫁子は落札した浴衣のメールに返信をしていなかったのだ。
なにしろ（北）軽井沢に行くための荷造りがうまくいかず
部屋という部屋に着替えやら歯ブラシやらドライヤーやらが散乱している状態で
メールどころかパソコンをたちあげる余裕すらなかったのである。
部屋という部屋に着替えやら歯ブラシやらドライヤーやらが散乱している状態で
メールどころかパソコンをたちあげる余裕すらなかったのである。
音沙汰なしでかれこれ1週間か？
頭の血が一気に下へ落ちていくのがわかった。
もう駄目だ…
嫁子は埃を被ったパソコンを呆然と見つめていた。
頭の血が一気に下へ落ちていくのがわかった。
もう駄目だ…
嫁子は埃を被ったパソコンを呆然と見つめていた。
残された５０足らずのレス、それが嫁子に与えられたすべてだった。
自分ひとりで解決できる自信はなかった。
しかし、バザーが終わりプロジェクトのメンバーは既に散り散りになっている。
時は休日の夕方、メンバー達が買い物や夕食の支度に追われる最中だ。
戻ってきてくれるのだろうか？----嫁子の心を不安が包んだ。
自分ひとりで解決できる自信はなかった。
しかし、バザーが終わりプロジェクトのメンバーは既に散り散りになっている。
時は休日の夕方、メンバー達が買い物や夕食の支度に追われる最中だ。
戻ってきてくれるのだろうか？----嫁子の心を不安が包んだ。
954 ：可愛い奥様：2006/08/06(日) 21:49:29 ID:8j1vVIB4
そして嫁子はひそかに感じ始めていた。
メンバー…、そう、メンバーたちは…
飽きてきている！
に違いないと…
メンバー…、そう、メンバーたちは…
飽きてきている！
に違いないと…
955 ：可愛い奥様：2006/08/06(日) 22:30:04 ID:PsSbtcOT
プロジェクトエッーーークス
956 ：可愛い奥様：2006/08/07(月) 01:26:24 ID:lyr7glpE
嫁子のスカーフは１０５０円、浴衣は１３００円の値がついていた。
嫁子は正直な事情のメールを送信し、スカーフは嫁子が送料を負担することで話しがついた。
浴衣の人には、電車に乗って田町まで持っていって手渡しをした。
嫁子は売り上げたお金の一部でクランベリージュースを買った。
そして明日こそは旅の荷造りをしなくては…と
やる気よりも先にめんどくささが先にたち
考えただけで疲れてきた。
嫁子は正直な事情のメールを送信し、スカーフは嫁子が送料を負担することで話しがついた。
浴衣の人には、電車に乗って田町まで持っていって手渡しをした。
嫁子は売り上げたお金の一部でクランベリージュースを買った。
そして明日こそは旅の荷造りをしなくては…と
やる気よりも先にめんどくささが先にたち
考えただけで疲れてきた。
その瞬間、
嫁子は思った。
いま、自分が行動を起こさなければ、
これまでの努力はどうなるのだ。
とりあえず、ケイン・コスギが
崩れた橋や危険な岩場で宣伝している
ドリンクを冷蔵庫から出し、
一気に飲み干して、叫んだ。
○ぁあいとぉーっつ ○っぱぁあああぁぁっつ!!!
嫁子は思った。
いま、自分が行動を起こさなければ、
これまでの努力はどうなるのだ。
とりあえず、ケイン・コスギが
崩れた橋や危険な岩場で宣伝している
ドリンクを冷蔵庫から出し、
一気に飲み干して、叫んだ。
○ぁあいとぉーっつ ○っぱぁあああぁぁっつ!!!
958 ：可愛い奥様：2006/08/07(月) 16:13:03 ID:xKq8UVJd
（エプロン姿の嫁子さん登場）
国井雅比古；
「見事な切り替えの早さでピンチを乗り越えましたね」
嫁子：「ええ。何がなんでもr落札者に迷惑をかけてはいけないと必死でしたから。
ただ、この先の事を思うと不安でたまりませんでしたね。」
膳場貴子：「散り散りになったメンバーが戻ってきてくれるかどうかと・・・ 。」
嫁子:「はい。飽きられているのは自分でもよくわかっていましたから。」
国井雅比古：「なるほど なるほど。
さっ、不安を抱えながらも気合いを入れ直して再び立ち上がった嫁子さんをどんな試練が待ち構えていたのか！！
続きをご覧ください。」
～ＶＴＲの再現フィルムに戻る～
国井雅比古；
「見事な切り替えの早さでピンチを乗り越えましたね」
嫁子：「ええ。何がなんでもr落札者に迷惑をかけてはいけないと必死でしたから。
ただ、この先の事を思うと不安でたまりませんでしたね。」
膳場貴子：「散り散りになったメンバーが戻ってきてくれるかどうかと・・・ 。」
嫁子:「はい。飽きられているのは自分でもよくわかっていましたから。」
国井雅比古：「なるほど なるほど。
さっ、不安を抱えながらも気合いを入れ直して再び立ち上がった嫁子さんをどんな試練が待ち構えていたのか！！
続きをご覧ください。」
～ＶＴＲの再現フィルムに戻る～
959 ：可愛い奥様：2006/08/07(月) 16:56:19 ID:6srTRZpf
とうとう軽井沢出発の日が来た。
戸締りも、ガスの元栓も完璧だ。
少し弾む気分で嫁子は玄関の鍵をしめた。
これで無事軽井沢で楽しく過ごせそうだ。
軽井沢で起こる惨事をしらぬまま嫁子は旅立った。
戸締りも、ガスの元栓も完璧だ。
少し弾む気分で嫁子は玄関の鍵をしめた。
これで無事軽井沢で楽しく過ごせそうだ。
軽井沢で起こる惨事をしらぬまま嫁子は旅立った。
960 ：可愛い奥様：2006/08/07(月) 19:40:02 ID:mvlrRRGW
オットーと運転を交替しながら、緑の中を走っていく。
はしゃいでいた子どもたちが静かになった。
後ろのシートを覗くと、肩をもたせ合って眠っている。
子どもたちが寝ている隙についてしまうのだ。
軽井沢へ。否！北軽井沢へ！！
はしゃいでいた子どもたちが静かになった。
後ろのシートを覗くと、肩をもたせ合って眠っている。
子どもたちが寝ている隙についてしまうのだ。
軽井沢へ。否！北軽井沢へ！！
と思った嫁子とオットーは甘かった。田舎の羊羹並みに甘かった。
高速道路の出口前からずっと某ホテル方向への渋滞が続いていた。
ほかの抜け道はなく、ただダラダラのその列に並ぶしかなかった。
その上、嫁子たちは大渋滞の軽井沢を通り抜け、浅間山のほうを目指さなければ
ならなかった。
高速道路の出口前からずっと某ホテル方向への渋滞が続いていた。
ほかの抜け道はなく、ただダラダラのその列に並ぶしかなかった。
その上、嫁子たちは大渋滞の軽井沢を通り抜け、浅間山のほうを目指さなければ
ならなかった。
962 ：可愛い奥様：2006/08/07(月) 21:08:33 ID:xKq8UVJd
突然に子供達が目を覚まして震える声で言った。
「お母さん、おしっこ。」
嫁子の背中に衝撃が走った。
「お母さん、おしっこ。」
嫁子の背中に衝撃が走った。
963 ：可愛い奥様：2006/08/08(火) 09:39:46 ID:v8vMNOR9
そして、つられて嫁子までトイレに行きたくなってしまった。
これまで、幾多のピンチを乗り越えてきた。
このピンチが乗り越えられないはずがない。
嫁子は自分にそう言い聞かせた。
いい方法はないか？
そのときである。
遠くにコンビニの灯りが見えた。
業界最大手のコンビニ。
ここはトイレを貸してくれる。
しかし駐車場は満車のように見られた。
駄目か？
その瞬間、いっばいの駐車場から一台の車が出た。
今だ。
今をおいてチャンスはない。
決断は瞬時に下された。
すかさず嫁子一家の車はそのスペースに止まった。
このピンチが乗り越えられないはずがない。
嫁子は自分にそう言い聞かせた。
いい方法はないか？
そのときである。
遠くにコンビニの灯りが見えた。
業界最大手のコンビニ。
ここはトイレを貸してくれる。
しかし駐車場は満車のように見られた。
駄目か？
その瞬間、いっばいの駐車場から一台の車が出た。
今だ。
今をおいてチャンスはない。
決断は瞬時に下された。
すかさず嫁子一家の車はそのスペースに止まった。
トイレのことばかりが頭と心と体を支配していた。
「さあ、車を降りて」とシートベルトをはずす行為をしていたその時に
車全体を何かの衝撃が襲った。
嫁子一家には何が起こったのかとっさには判断が出来なかった。
「さあ、車を降りて」とシートベルトをはずす行為をしていたその時に
車全体を何かの衝撃が襲った。
嫁子一家には何が起こったのかとっさには判断が出来なかった。
熊であった・・。
山から下りてきた熊が嫁子の車に体当たりしてきたのである。
受難・・・。
でも大丈夫。
熊は嫁子の落とした小さなイヤリングを届けに来たのである。
嫁子は熊に礼をいい子供たちとトイレに行き
無事、北軽井沢に到着し楽しい時を過ごし
そして家に戻った。
嫁子にまたいつもの日常が訪れた。
「夕食は何にしようかしら・・・。
それにしても野菜がこんなに高くなっちゃって・・。」
頬に手を当てスーパーで夕食の献立に悩む嫁子であった。
山から下りてきた熊が嫁子の車に体当たりしてきたのである。
受難・・・。
でも大丈夫。
熊は嫁子の落とした小さなイヤリングを届けに来たのである。
嫁子は熊に礼をいい子供たちとトイレに行き
無事、北軽井沢に到着し楽しい時を過ごし
そして家に戻った。
嫁子にまたいつもの日常が訪れた。
「夕食は何にしようかしら・・・。
それにしても野菜がこんなに高くなっちゃって・・。」
頬に手を当てスーパーで夕食の献立に悩む嫁子であった。
嫁子は，スーパーで野菜を眺めながら，旅行の日々を思い出していた。
思えば，北軽井沢で子どもたちはご機嫌だった。
いつでるかと気が気ではなかったブーイングも全く無く，子どもたちは
自然と戯れていた。
嫁子は，どんな場にも順応する子どもたちの逞しさに感動の日々だった。
なかでも，娘子とお揃いのスカートをはいて蓮華のネックレスを作ったのは
よい思い出だ。熊に襲われそうになったのも今となってはよい思い出だ。
なんせ地元の新聞に載ったりもしたのだ。
嫁子はすっかり優しい気持ちになった。
「野菜の値段には負けない！あたしには家族がいるもの！！」
がしっと野菜をつかむと次々に買い物かごにほおりこんでいった。
きゅうり，トマト，ナス，レタスはもちろんのこと，普段はためらう
ブロッコリー，アボカド，カリフラワーまで。
思えば，北軽井沢で子どもたちはご機嫌だった。
いつでるかと気が気ではなかったブーイングも全く無く，子どもたちは
自然と戯れていた。
嫁子は，どんな場にも順応する子どもたちの逞しさに感動の日々だった。
なかでも，娘子とお揃いのスカートをはいて蓮華のネックレスを作ったのは
よい思い出だ。熊に襲われそうになったのも今となってはよい思い出だ。
なんせ地元の新聞に載ったりもしたのだ。
嫁子はすっかり優しい気持ちになった。
「野菜の値段には負けない！あたしには家族がいるもの！！」
がしっと野菜をつかむと次々に買い物かごにほおりこんでいった。
きゅうり，トマト，ナス，レタスはもちろんのこと，普段はためらう
ブロッコリー，アボカド，カリフラワーまで。
嫁子は勢いついでにいつもは買わないミョウガにまで手を出した。
「薬味ごときに２００円も誰が払うの？」と
そうやって素通りしてきたミョウガに・・・。
嫁子の心は決まっていた。
今日は素麺だ。
サラダと素麺だ。
お盆も近い。
今夜は精進料理だ。
嫁子の決意はゆるぎないものだった。
「薬味ごときに２００円も誰が払うの？」と
そうやって素通りしてきたミョウガに・・・。
嫁子の心は決まっていた。
今日は素麺だ。
サラダと素麺だ。
お盆も近い。
今夜は精進料理だ。
嫁子の決意はゆるぎないものだった。
嫁子はひときわ立派な茄子を目にした時
北軽井沢での夜の思い出が蘇ってきた。
嫁子 「ねぇあなた、プロジェクトエックスって知っているかしら？」
オットー（眠そうに）「うん？知らないな～」
嫁子 「あのね、平凡な主婦が家事や生活を、どんなを災難が降りかかってきても
諦めず黙々とこなしていく集団プロジェクトなのよ。
そしてね、ウフフ、私、この１ヶ月で随分成長したのよ」
オットー …スゥー スゥー（複式呼吸音）
嫁子「ちょっと聞いてる？あなた？？
それでね、ゲヘへ、今夜は夏季訓練よ！えっ？なにかって？
それはプロジェクトセックスのだよ！特訓だよ！」
嫁子はタマッていた。
北軽井沢での夜の思い出が蘇ってきた。
嫁子 「ねぇあなた、プロジェクトエックスって知っているかしら？」
オットー（眠そうに）「うん？知らないな～」
嫁子 「あのね、平凡な主婦が家事や生活を、どんなを災難が降りかかってきても
諦めず黙々とこなしていく集団プロジェクトなのよ。
そしてね、ウフフ、私、この１ヶ月で随分成長したのよ」
オットー …スゥー スゥー（複式呼吸音）
嫁子「ちょっと聞いてる？あなた？？
それでね、ゲヘへ、今夜は夏季訓練よ！えっ？なにかって？
それはプロジェクトセックスのだよ！特訓だよ！」
嫁子はタマッていた。
考えてみたら日々の生活に追われ
嫁子の女の本能の活動はスッカリ忘れ去られていた。
しかし開放的な北軽井沢が嫁子を大胆な夏の夜の蝶にさせた。
嫁子は蝶のように舞い、オットーに蜂のように刺される…はずだったが
オットーに「やめてくれえ～オレは疲れている～」と嫌がる処女のような抵抗にあい
なんとなくへまをいした男子学生のような気持ちになり
「わかったよ…もうお前を泣かせたりすることはしない！」と肩を抱き寄せ
オットーのデコに優しいチュウをして２人は朝まで抱き合って眠った。
嫁子はいつの間にか手にとった茄子を見て我にかえり
「いやだわ 私ったら」と独り言をつぶやき
唐辛子のような色の舌をぺろっとだし、頬をプチトマト色に赤らめた。
嫁子はわざと意識をそらすように、一度は心を決めたメニューではあるが
この材料なら家にある使いかけのルーで夏野菜のカレーもできるなと思った。
でもこのクソ暑い中、茄子を揚げるのが面倒なのでやはり素麺にすることに再び心に誓った。
プロジェクト・エーックスー
嫁子の女の本能の活動はスッカリ忘れ去られていた。
しかし開放的な北軽井沢が嫁子を大胆な夏の夜の蝶にさせた。
嫁子は蝶のように舞い、オットーに蜂のように刺される…はずだったが
オットーに「やめてくれえ～オレは疲れている～」と嫌がる処女のような抵抗にあい
なんとなくへまをいした男子学生のような気持ちになり
「わかったよ…もうお前を泣かせたりすることはしない！」と肩を抱き寄せ
オットーのデコに優しいチュウをして２人は朝まで抱き合って眠った。
嫁子はいつの間にか手にとった茄子を見て我にかえり
「いやだわ 私ったら」と独り言をつぶやき
唐辛子のような色の舌をぺろっとだし、頬をプチトマト色に赤らめた。
嫁子はわざと意識をそらすように、一度は心を決めたメニューではあるが
この材料なら家にある使いかけのルーで夏野菜のカレーもできるなと思った。
でもこのクソ暑い中、茄子を揚げるのが面倒なのでやはり素麺にすることに再び心に誓った。
プロジェクト・エーックスー
９７０･･･
メンバーの一人である嫁美は感慨深くその意味をかみ締めていた。
たしか970を超えて書き込みのないスレからデータ落ちになるのでは
なかったか？
このスレは面白かった。
面白かったが家事の範囲は広いとは言え、とんでもないところまで
行ってしまった。
次スレで仕切り直しができるのか？
それともこのまま解散してしまうのか。
今、メンバー達が試されていた。
メンバーの一人である嫁美は感慨深くその意味をかみ締めていた。
たしか970を超えて書き込みのないスレからデータ落ちになるのでは
なかったか？
このスレは面白かった。
面白かったが家事の範囲は広いとは言え、とんでもないところまで
行ってしまった。
次スレで仕切り直しができるのか？
それともこのまま解散してしまうのか。
今、メンバー達が試されていた。
世界中にちりぢりになったメンバー達には、
リアルでの夏祭り、
リアルでの家族旅行
リアルでの帰省
そして
リアルでの家事の数々が待ち受けている。
誰もがその現実の重さに押しつぶされそうになっていた。
リアルでの夏祭り、
リアルでの家族旅行
リアルでの帰省
そして
リアルでの家事の数々が待ち受けている。
誰もがその現実の重さに押しつぶされそうになっていた。
ここにメンバー達を必要とする930がいた。
このスレをしばしばのぞきつつも、ヤフオクの知識がなかったために
参加し損ねていた嫁香であった。
嫁香は昨日の子供会の夏祭りで金魚すくいの係りをしていた。
このスレでその係は避けるべきと注意を受けていたにもかかわらず、である。
「生臭い・・・。」
洗濯して乾きあがったタオルを前にして嫁香は愕然とした。
金魚のたらいからこぼれた水をふいたタオルが、娘のお気に入りのものだと
気付いたのは既に洗濯物を干す段階であった。
タオルには金魚のフンであろうか、褐色のシミまでついている。
「助けて欲しい・・・」
メンバー達の（想像上の）顔が心に浮かんだ。
このスレをしばしばのぞきつつも、ヤフオクの知識がなかったために
参加し損ねていた嫁香であった。
嫁香は昨日の子供会の夏祭りで金魚すくいの係りをしていた。
このスレでその係は避けるべきと注意を受けていたにもかかわらず、である。
「生臭い・・・。」
洗濯して乾きあがったタオルを前にして嫁香は愕然とした。
金魚のたらいからこぼれた水をふいたタオルが、娘のお気に入りのものだと
気付いたのは既に洗濯物を干す段階であった。
タオルには金魚のフンであろうか、褐色のシミまでついている。
「助けて欲しい・・・」
メンバー達の（想像上の）顔が心に浮かんだ。
930ではなく、973であった。
貴重な一レスを無駄にして、嫁香は再び絶望におそわれた。
貴重な一レスを無駄にして、嫁香は再び絶望におそわれた。
長い沈黙の後メンバーの一人がつっと前に出て言った。
「たぶん、たぶんなんですが、臭いにも重曹がいいはずです。」
それはメンバーの中でもひときわ人見知りが激しい嫁江だった。
「ぐぐってみたのですが・・・ 。
まずしっかりと水洗いします。次に 晴天のお日様が出ている時に
そのタオルに熱湯を掛けてそのまま 天日干しをします。
部分的に 尿、便が付いた時の対処方法としては、 その部分をぬるま湯と石鹸を使い
もみ洗いが ブラシ洗いをしてその後しっかりとすすいで下さい。
それでほとんど落ちるはずです。これも なるだけ早めの処置が ポイントです。」
「それでもだめな時は重曹の出番です。私がぐぐった結果を貼っておきます。
ttp://www.hpmix.com/home/showadry/F54.htm
ここのやり方でやってみてはどうでしょうか。」
嫁江はそれだけを言い残し、静かに９７３の元から去って行った。
「たぶん、たぶんなんですが、臭いにも重曹がいいはずです。」
それはメンバーの中でもひときわ人見知りが激しい嫁江だった。
「ぐぐってみたのですが・・・ 。
まずしっかりと水洗いします。次に 晴天のお日様が出ている時に
そのタオルに熱湯を掛けてそのまま 天日干しをします。
部分的に 尿、便が付いた時の対処方法としては、 その部分をぬるま湯と石鹸を使い
もみ洗いが ブラシ洗いをしてその後しっかりとすすいで下さい。
それでほとんど落ちるはずです。これも なるだけ早めの処置が ポイントです。」
「それでもだめな時は重曹の出番です。私がぐぐった結果を貼っておきます。
ttp://www.hpmix.com/home/showadry/F54.htm
ここのやり方でやってみてはどうでしょうか。」
嫁江はそれだけを言い残し、静かに９７３の元から去って行った。
ヘッドライト・テールライト♪の歌がバックに流れてきた。
メンバー達は皆、約二ヵ月にわたるこのプロジェクトを振り返っていた。
メンバー達は皆、約二ヵ月にわたるこのプロジェクトを振り返っていた。
977 ：可愛い奥様：2006/08/10(木) 20:57:39 ID:8AzgG9D/
嫁子はいろいろなことを思い出していた。
家事と、近所付き合いと、それらにまつわる数々の夏の風物詩…
ついでにいつぞかの夏の風物詩
DQNの川流れのテレビ映像まで思い出してしまったいた。
危ないところに近寄ってはいけない。。。
親族はいまごろどのようにすごしているのだろう。。。
いろんなことを回想しながら
改めてわかったことは一つ
嫁子の真夏は充実していた。
家事と、近所付き合いと、それらにまつわる数々の夏の風物詩…
ついでにいつぞかの夏の風物詩
DQNの川流れのテレビ映像まで思い出してしまったいた。
危ないところに近寄ってはいけない。。。
親族はいまごろどのようにすごしているのだろう。。。
いろんなことを回想しながら
改めてわかったことは一つ
嫁子の真夏は充実していた。
嫁子は、今夜の氏神様の夏祭りの夜店で彼らがお金を使い過ぎないように、
子供たちの昼食に、ソース焼そばを作っていた。
ttp://www5.diary.ne.jp/user/512033/
北軽井沢から帰ってから、さらなる緊縮財政が必要になったのだ。
それにしても……高値のキャベツの葉を大事に丁寧にはがしながら嫁子は思った。
ありがとう、
全国の嫁美、嫁奈、嫁香、嫁沙、嫁里、真嫁、嫁江、嫁希
……メンバーたち。
嫁子は感謝の心でいっぱいだった。
子供たちの昼食に、ソース焼そばを作っていた。
ttp://www5.diary.ne.jp/user/512033/
北軽井沢から帰ってから、さらなる緊縮財政が必要になったのだ。
それにしても……高値のキャベツの葉を大事に丁寧にはがしながら嫁子は思った。
ありがとう、
全国の嫁美、嫁奈、嫁香、嫁沙、嫁里、真嫁、嫁江、嫁希
……メンバーたち。
嫁子は感謝の心でいっぱいだった。
ヘッドライト・テールライト♪の音量が大きくなっていく。
こうして心温まる思い出を残して、プロジェクトはまもなく終了するのだと
メンバーの誰もが思っていたときだった。
こうして心温まる思い出を残して、プロジェクトはまもなく終了するのだと
メンバーの誰もが思っていたときだった。
夢は～まだ～終わら～ない～～♪
音楽が、止まった。
音楽が、止まった。
嫁佳は考えていた。
ここはまれに見る良スレだ。
とはいえ、
このまま継続させたところで、
某方言スレのように、
１のころは楽しく進行していたのに、純朴な人々が
荒らしに釣られてスレ住人同士が争うようになって消滅したり
史上最低彼氏スレのように
初期は爆笑ネタばかりで腹の皮を夜毎によじっていたのが
いつのまにかシャレにならないカス男の話で笑えなくなり
今では夜毎に連続コピぺAAがあらわれ
あぼーんされるまで読みづらいったらない。
そんな哀しいスレにならないという保証はあるのか？
そのあたりのメンバー達の躊躇と
盆期間突入とが相俟って進行が急に鈍化してきているのを感じていた。
だが、時間は止まってはくれない。
インストゥルメンタルで地上の星が流れはじめた。
次回予告？
ここはまれに見る良スレだ。
とはいえ、
このまま継続させたところで、
某方言スレのように、
１のころは楽しく進行していたのに、純朴な人々が
荒らしに釣られてスレ住人同士が争うようになって消滅したり
史上最低彼氏スレのように
初期は爆笑ネタばかりで腹の皮を夜毎によじっていたのが
いつのまにかシャレにならないカス男の話で笑えなくなり
今では夜毎に連続コピぺAAがあらわれ
あぼーんされるまで読みづらいったらない。
そんな哀しいスレにならないという保証はあるのか？
そのあたりのメンバー達の躊躇と
盆期間突入とが相俟って進行が急に鈍化してきているのを感じていた。
だが、時間は止まってはくれない。
インストゥルメンタルで地上の星が流れはじめた。
次回予告？
メンバーの一人が言った。
荒し対策に、ｽﾚ番をつけずに、新ｽﾚを立ててみるのはどうだろうか？
荒し対策に、ｽﾚ番をつけずに、新ｽﾚを立ててみるのはどうだろうか？
また違うメンバーが言った。
sage進行にしてはどうだろうか？
sage進行にしてはどうだろうか？
そのとき 一本の電話が 鳴り響いた
オットーからの電話であった
「次スレいらなくね？」
「次スレいらなくね？」
確かに、このまま2ちゃんの歴史に残る名スレとして
朽ちてゆくのも美しいかもしれない・・・
だが、まだ迷いは残っている。
嫁子は、オットーに返す言葉がとっさにみつからなかった。
朽ちてゆくのも美しいかもしれない・・・
だが、まだ迷いは残っている。
嫁子は、オットーに返す言葉がとっさにみつからなかった。
嫁子はフト思った。
オットーはどこから電話してるんだ？
オットーはどこから電話してるんだ？
そしてさらに思った。
ろくに家事をしない夫に口出しなどして欲しくないと。
ちょっと手伝っただけで家事を分担しているつもりになっているオットーに
何が分かるというのか。
ろくに家事をしない夫に口出しなどして欲しくないと。
ちょっと手伝っただけで家事を分担しているつもりになっているオットーに
何が分かるというのか。