122 :
可愛い奥様:
「ごめんね、鯰さん。おわびに、こんど二人っきりで楽しみましょうか。
ナルさんには秘密よ」
実際、女同士の楽しみだけではインモラルな悦びを知ってしまった身体には、
ちょっと物足りなさがあった。まだ、マサコの身体の奥底には燻りが残っているのだ。
「えっ、ほ、ほんと?」
鯰とマサコは、何回か身体を交えている。しかし、それはナルの監視の下でのことだった。
だから、鯰はマサコを自由にしたことがない。いつか、思う存分、マサコの身体を
苛みたいと思っていた鯰にとって、この提案は機嫌を直すのに十分だった。
「ほんとよ。鯰さんの好きにしてあげる。そのかわり、絶対、ナルさんには
内緒だからね」
艶然と微笑むマサコ。
「やったぁ〜! ねえ、いつ?」
「あわてないの。もうすぐギコちゃんも起きてくるし、あとでゆっくり相談
しましょ。それに、ギコちゃんのことも考えないとね」
「どういうこと?」
「まだ、ギコちゃんは処女なのよ。鯰さんが初めての男性になれるよう
考えてあげる。そしたら、みんなで楽しめるでしょ」
「ひぇ〜っ、そうなったら最高だね! 義姉さん、お願い!」
鯰は、マサコに向かって手を合わせる真似をした。
「もうっ、調子だけはいいんだから」