皇室御一行様★アンチ編★part462

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60可愛い奥様
 だんだんと真剣になってきた彼女の言葉が終わらないうちに、僕はグラス
から取った氷を彼女の首筋にそっとあてました。
「あっ。」
 彼女の身体全体が一瞬ふるえて、口紅に塗られた薄い唇が吐息の混じった悲鳴をもらした。
「感じた?」
 僕はわざと優しく聞いてみたました。彼女はしばらくそれに答えることが
できず肩で息をしながらうつむいていた。
「ひっ、ひどいよ。心臓が止まるかと思った。」
 言葉はまだおどけているもののその声には真剣さが現れていました。
「そう。止まるかどうか、もう少し試してみようか」
 今度は氷ではなく、マドラーの先の丸くなった部分を清美さんの首筋に当て
ました。彼女はまた躯を震わせたけれど、なんとか声を立てずに耐えています。
僕は、マドラーの先を首筋から顎の方に滑らせ、そして顎から胸元へ、
ゆっくりと降ろしていきました。
「んんっ…だめよ…ねっ、やめようよ…んっ…」
 清美さんは、マドラーから逃れようと躯をよじりますが、指先が抑えられて
いるので、逃げられません。胸の谷間から引き返したマドラーの先を、
僕は彼女の二の腕から肩、背中、脇腹へと滑らせていきます。彼女が震えながら
躯をよじらせていく姿は、とてもエロティックに見えて、僕はものすごく
昂奮してしまいました。白いブラウスに残る水の跡が、美しいものを汚して
いるように感じられて、ゾクゾクしたのです。僕は、マドラーをグラスに
入れて濡らすと、清美さんの髪をかきあげて、白いうなじをむきだしにして、
襟の内側に水滴を落としました。
「やンっ…だめっ…」
 一滴ごとに、彼女は背中をそらして激しく反応します。
「そんなに動くと、グラスが倒れちゃうよ。じっとしてなきゃ」
「だって…そんなこといったって…あンっ…敬ちゃんがそんなことするから…あッ…」
 いつもは豊かな髪の下に隠れているうなじの吸い付くような白さに、僕はみとれていました。
またマドラーをグラスに浸して、水滴を落とす位置を、背中から前の方にずらしていきます。
「いやあッ…ねえ、おねがい…」
61可愛い奥様:2006/04/21(金) 10:35:55 ID:AvZLLDq7
清美さんはもがくけれど、両手をグラスの下から動かそうとはしません。
襟元から、ある匂いが漂ってきていることに、僕は気がつきました。
いつもの香水でもなく、お酒を飲んだ時の香りでもない。
それは、彼女のおんなの匂いともいうべき体臭でした。
いつもの彼女の匂いよりも、ずっと強く、なまなましい匂いが、
僕の鼻孔から身体中に、そして、下腹部に熱い物をわきたたせます。
(佐藤さんも昂奮してるんだ!)

すでに、お酒の上での冗談というには異常すぎる雰囲気が2人を包んでいます。
本当に嫌なら、グラスをひっくり返してでも、立ち上がって逃げ出すことができるはずなのに、
清美さんは、決してそうしようとはせず、僕の暗示にかかったように、両手を揃えたままで、
躯をよじり続けていました。冗談半分で始めたルールが、本物の手枷のように彼女を
拘束していたのです。おそらくは、彼女の心を。僕はこの時はじめて、自分がほんとうに
彼女を自由にできるのだ、ということに気が付いたのです。
 最初のうちは、彼女が怒り出したら、いつでも「冗談だよ、ごめんね」と
言ってやめるつもりでした。でも、彼女は動けませんでした。僕が決めた
ルールが、彼女を縛っている。僕が清美さんを支配している。そんな自信の
ようなものが、僕の心の中にみなぎってきたのです。
僕は後ろから彼女の肩を両手で抱くと、耳許に顔を近付けて囁きました。
「清美先生、動いちゃダメですよ。水がこぼれたら大変なことになるんだから。」
 清美さんは、うつむいてしまいました。構わず、僕は続けます。
「何をされても逃げられないんですからね。いいね」