私は軍に入隊する為に同じく徴兵された人達と
100人ぐらいの列を作って歩いていた。
その列は10人ずつグループ分けされてて
一つのグループに一人ずつ軍人がついて引率していた。
私は昨日まで紳士服の店を営んでいて洋服の仕立てをしていた。
入隊する人はみんな普通の人たちで昨日まで普通に暮らしていた人ばかりだった。
そのうち隊長が休憩の合図をしてみな思い思いに休んだ。
腰を下ろしてたばこを吸う人。談笑する人。
私はふと道の側にあった一軒の洋風の家を見た。
その家の庭は花が咲き乱れ本当に綺麗で眺めていると
美しい声で鳴く小鳥が一羽、その花の周りを飛んでいた。
私は楽しい気持ちになりその鳥の声の真似をしていると
その家から年老いた女主人が出てきてお茶でもいかがですかと誘われる。
私は喉が渇いていたのでその女主人の言葉に甘え家の中に入る。