>>34 「天国からのラブレター」109〜110ページより
Dear洋
4月14日 日曜日
きのうの夜、久しぶりになかからTelがあった。「買い物に行こ」
ってことだった。その日、高原くんの誕生日プレゼント買いに行
ったついでに、自分の服も身に行ったけれど、高原くんに「これ、
どう?」って効いても、あいまいな返事しか返ってこないから怒
ったら、「今度、友達と行っておいで」って言われたらしい。高
原くんが免許取れたからドライブに行っただの、平日、仕事の帰
りに高原くんのうちにいくと食事が用意されているだの……。そ
んな話ばかり聞かされて、ブルーになる。仕事が終わって帰ると
8時過ぎだし、土曜も午前中仕事だし、この生活がいや――なん
て言っていたけど、私にとってはすごく羨ましいのに、と思う。
20日のお昼から、買い物に行くことになったわけだけど、きっと
その時も高原くんのオンパレードなんだろうと考えると、少しブ
ルーになる。なかはもう洋が広島へ行ったこと、知っているだろ
うけど、そんなことおかまいなしに、高原くんの話ばかり、する
だろうね。でも私は自分から、洋のことを話す気も無いし、聞か
れても必要最低限の返事しかしないつもり。それは、私のささや
かな反抗なのかもしれない……。