北朝鮮工作員を虚偽の外国人登録の疑いで書類送検
北朝鮮の貨客船「万景峰(マンギョンボン)’92」号を舞台に、北朝鮮工作員が
対韓国工作などの指令を受けていた事件で、警視庁公安部は28日、東京都中野区に住む
在日朝鮮人の男(73)を公正証書原本不実記載などの疑いで書類送検するとともに、
男の自宅から押収した朝鮮労働党統一戦線部からの工作指令書を公開した。
調べによると、男は1999年3月、外国人登録の切り替えの際、別の在日朝鮮人の男になりすまして、
登録原票に虚偽の名前を記入し、区役所に登録させるなどした疑い。
男の自宅からは72年ごろからの書類やメモ、ハングルで書かれた統一戦線部からの
工作指令書が押収されたほか、男の工作活動に対して朝鮮労働党から与えられた勲章のメダルも見つかった。
指令書の中で、男は、「0775」などのコードナンバーで呼ばれ、96年付の指令書には
「3―4月ごろまでに、対象の1、2人を(補助工作員として)獲得しなければ、発言権がなくなる。
2月初めに船(万景峰号)に来てくれればありがたい」と記されていた。
文書の受け渡しは、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)新潟出張所の課長を通じて行うことも通告されていた。
また、男が統一戦線部に送った報告書では、自らを「偉大な領導者金正日将軍を中心に団結した革命家」と称していた。
(2003年2月28日21:20)