15 :
可愛い奥様:
そのうち子供たちが食事に飽きはじめ、店内をちょろちょろ走り回って遊んでいて
私たちも帰ろうか…と荷物をまとめ始めたとき、舞衣が
「さっき親のしつけが悪いって言ってた」というのでヒデと目くばせをして「誰が?」
と聞くと「お店の人」とのこと。
舞衣の手を引っ張り、ホールに出て「どの人だった?」と聞くと私の様子がおかしい
と気づいたのか「ほくろのある人だけどよく覚えてない」と言いました。
「はっきり言いなさい!」と言うと泣きそうになりながら一人の若い男の子を指差しました。
その人のところへ行って
「お前、うちの子たちが走り回ってるのを見て親のしつけがどうとか言ったんだって?」と言うと
「いえ、言ってません」というので舞衣に
「こいつなんでしょ?」と聞くと目をこすりながら
「わかんない」と、怒られたときのようにしゅんとしてしまいました。
弟たちも奥の部屋から出て来て、「どうした?」と言うので説明すると「なにぃ?」
と飛んできて「従業員全員並べろ!!」と大騒ぎ。
もう一度舞衣のそばに行き「お店のためにもきちんと言わないといけないからこの中の誰が
言ったのかちゃんと言いなさい」と説得したらやはりその人だと言いました。
頭をなでながら「先に出ていなさい」と外に出し、そいつの胸ぐらをつかんで
「やっぱりテメーが言ったんじゃねーか!!」と言うと「すいません!!」と蚊の鳴きそうな声を出していました。
殴ろうと思ったら弟が横からやってきてボカッ!バコッ!!
少しするとヒデも出てきてまたもやバキッ!ボカッ!バコッ!!
「アタシらがしつけの悪い親だよ!!」
と言うと「すいません、すいません!!」と泣きそうな顔で謝り、ガタガタ震えていました。
殴るヒデの手を止めようとする店長の手を押さえ、「店のためだよ」とワタシが言うと
すんなり手を引っ込めたということは殴られても仕方がないなと店長も思ったのでしょう。
ヒデは店長にも「お前んところは従業員にこういうことを平気で言うような教育をしているのか
と怒鳴りまくり。かなり大暴れしてしまいました。