◆◆蓮実重彦に酔いしれたあの頃◆◆

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112名無シネマさん
テーマ主義批評しかなかった世の中に、テーマじゃなく、視線だ、風だ、水だ、なんて
言われたら、インパクトあるでしょ。もちろん当時の批評に対する戦略も含まれていたけどね。
作品の評価を変えたって言うのも、つまり、新しい視座をハスミによって提供されたから。
言いかえれば、新たな視座を提供してくれた人にはまった、ってことだ。

だから「これは○○の映画だ」(○○には川とか、太い樹とか、一軒家とか、風とか、水とかが入る)つう
言いかたが一時期恐ろしく流行ったが、でもみんなハスミの戦略に気づいて、すぐに成長したように思える。
ハスミの言葉に従って作品を選んでた時代から自分なりに脱却したっていうか。

ハスミ当時の回顧よりも、今の映画批評がハスミ以前に戻ってることの方が問題だと思うけどね。
ハスミは難解だ、だの、「下手」だの今更言ってる人間がいるってことの方がな。