若尾文子スレッドの誕生

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476若尾好き
『巨人と玩具』観たよ。これ、すっごい面白かった!
おれの好きな初期の増村を代表する傑作。スピーディーな展開、
テンポ良く飛び交う会話、エネルギッシュな映像、どれをとっても◎。
火のつかないライターの映像を背景にして怪物的に発展していく
高度成長期の日本社会が巧みに描写されている。これって、おれが
言うまでもなく邦画史上、名高い場面らしいね。

開高健の原作も昔読んだけど、はっきり言ってそれ超えてるよなぁ。
また、企業間競争に翻弄される人間を、あの(藁)川口浩が好演してる!
『処刑の部屋』でワルを演じる川口には苦笑したが、こういう意志薄弱の
人間やらせたら天下一品だよなぁ、コイツ。ちょっとドキュン入ってる
高松英郎も良いし、なんといっても奔放な野添ひとみに一票。
早くも増村的「強い女」の典型がここにあります。

それと、主人公が勤めてる「ワールド・キャラメル社」の歌が俗っぽさを
醸し出していて、秀逸なんだよねぇ。歌詞書きたいけど、ネタバレに
なるので控えておこう。ってことで、「増村保造に駄作なし!」の神話に
また一歩前進した素晴らしい映画でした。
今回は若尾文子からちょっと外れたが、ご勘弁を。