1 :
名無シネマさん:
衛星放送で「雨月物語」を見て感動しました。
照明と撮影が凄い!!白黒美学の極致って感じ。
溝口健二の他の作品についても御意見を聞かせて下さい。
2 :
名無シネマさん:2000/12/19(火) 03:51
| ___________ |
| | _________. | |
| | | 溝口健二を斬る! | | |
| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | 1.2ch ∧ ∧ .@`@` < 溝口の長回しは世界一!
| | 2.PS (@`@` ゚Д゚)/ビシッ \__________________
| |. :__(__つ__ | |
| | | ギコ猫大教授 | || ホントカヨー!
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ウサンクセーナー!
|_____________|
3 :
名無シネマさん:2000/12/19(火) 05:20
長回し長回し言われるから相米みたいな長くすりゃいいって勘違い野郎が
生まれたんだろうな。
4 :
名無シネマさん:2000/12/20(水) 18:07
小津よりずっと好き。
何で人気ないのかわからん。
5 :
名無シネマさん:2000/12/20(水) 20:57
「雨月」は作品として出来がいいが、
溝口らしいといえば「西鶴一代女」にとどめを刺す。
やっぱ強烈な人だよね。
6 :
名無シネマさん:2000/12/20(水) 21:35
絹代たん、ハァハァ
7 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 00:01
8 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 01:06
いや、溝口は30年代が一番いいといわれています。
私は残菊物語をみましたが映画を超えています。すばらしいです。
西鶴もいいけどね。
9 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 01:36
ありがとう>1
過去ログ探してもないのでたてようと思ったところだった。
「西鶴一代女」はイハラのこと?
前から(実はピアノレッスン観たころから)思っていた事だが、
90分か100分の(素晴らしい)映画って無駄なところ削ぎ落としているな。
別のスレで誰かが言っていたけど、語る事は簡単なんだよ、と思う。
ほんと想像の余地もないくらい語ってくれるからな>最近の映画(ゲームもね)
10 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 01:43
ポチョムキンと一緒で全然レスがつかないよな。
11 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 04:29
>>8 30年代を最盛期と言う人も多いそうですね。
でも俺はやっぱり西鶴は凄いと思うな。
もちろん残菊も凄い。これは好みの問題でしょう。
他では浪華悲歌、元禄忠臣蔵、山椒大夫も良かった。
溝口の代表作と言われる作品ははおっしゃる通り映画を超えてますね。
ただ依田義賢の書くセリフが芝居がかってわざとらしいことが多いのは少し不満。
30年代と言えば依田さんや新藤兼人が溝口の代表作と言ってた「浪花女」を見てみたい。
12 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 07:35
近松、ええよ。
13 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 08:18
「唐人お吉」と「浪花女」は見てみたい。
代表作と言っていい出来だったらしい。
どこかでフィルム見つからないかな?
14 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 08:41
私生活の修羅場が作品に生きている、かな?
15 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 10:26
>>14 それはわかんないけど溝口の映画って異様な迫力がある。
西鶴なんてある意味見てるのが怖くなってくる。
小津や黒澤に比べて人気が低いのもそのせいかもしれない。
近松はよく出来てるけどその迫力がちょっと・・・。
おさんが茂兵衛を追って坂を下るシーンは凄かったけど。
です。
17 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 11:01
「残菊物語」は単調な映画なのになんであんなに面白いんだろう。
「西鶴」もそんなにキレのいい映画ではないし、ところどころギャグも入っている。
なのに、心の奥深くにズシーンとくる。
娯楽ではなく、まさに芸術を観たという気がする。
18 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 12:40
新藤兼人の「ある映画監督の生涯」はどう?
溝口ファンは見ておくべきかな?
19 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 17:59
↑みなくていいと思う。新藤がかなりのホラふきだということは、
溝口関係者のなかでも評判ですし、おすぎと淀がーも「最低な映画」と太鼓判おしてましたから。
よどがーは特に溝口ご贔屓筋でしたらね。
20 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 18:03
>「ある映画監督の生涯」
昔見たときは映画としてはなかなかの力作だと思ったが、
あんましウラの事情はわからない。
田中絹代へのインタビューが圧巻だったな。
21 :
>19:2000/12/21(木) 18:18
どのへんがホラの部分?
22 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 20:06
溝口と田中絹代の関係については随分突っ込んだ質問をしていたけど、
かなり妄想入ってないかい?という気がしないでもなかった。
23 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 20:13
どこかで特集(女優で見る溝口とかいうやつ)のチラシみかけたけどどこだろう。
横浜のシネマジャックでは、年明けに俳優特集で溝口が数本かかります。
「お遊さま(田中絹代)」と「祇園囃子(木暮実千代)」。
あと、溝口へのオマージュ(?)「偽れる盛装」もやります。
他にはなぜか成瀬とマキノ作品が7本づつ入ってます。
なかなかかからない「妻」「コタンの口笛」の2本立てなんて魅力です。
24 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 20:13
数本つーか2本ですね。反省・・・。
25 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 20:35
残菊見ると、物まねしたくなるんだが。
森赫子のセリフとか。ああいうの長々言ってみたい。
26 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 21:30
森赫子の顔って印象に残らない。
全編ロングショットだからなんだけど、
男を陰で支える役柄とあいまってイイ。
27 :
名無シネマさん:2000/12/21(木) 22:11
浪華悲歌でも最後になってやっと山田美鈴の顔がアップになるね
28 :
名無シネマさん:2000/12/22(金) 03:25
>21
詳しくは映画読本溝口健二の助監督の宮嶋八蔵さんのインタビュー参照。
新藤監督の映画みるより、まずヨーダこと依田さんの「溝口健二の人と芸術」を読むべし。
なにより溝さんへの愛情が感じられます。
29 :
名無シネマさん:2000/12/22(金) 03:33
「赤線地帯」の映画音楽が好きです。最近やっとCD化されて嬉しい。
30 :
名無シネマさん:2000/12/22(金) 07:47
>>17 >単調な映画なのに・・・
普通の映画のような盛り上げ方じゃないけど一見単調に見える
場面が続くうちに異様に盛り上がってくるよね。
一定の距離を保ちながら強い緊張感を常に保つ1シーン1シーン
の強弱でドラマを盛り上げていく感じ。
個人的にバッハの音楽みたいな印象持ってます。
根拠は特にないけど(音楽詳しくないし・・・)。
31 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 03:26
age
32 :
CT:2000/12/23(土) 03:56
>>3 溝口と相米の長回しはちょっと違うな。
溝口は「人間から目を離せない」長回し。
相米が冴えるのは、「空間の中で人間を遊ばせる」
(あるいは「独特の空間を作るための」)長回し。
相米では人物のフレーム・イン、アウトがあり、
溝口はフレームの中に人物を捉えて離さない。
二人の間に神代を置いて考えればよろし。
33 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 04:36
テオも論じてくれ。
34 :
K■Д■~9:2000/12/23(土) 04:51
「溝口君とチーズ君には脱帽しとこう。」
「僕も、B型だからのめり込んだ2chから中々抜けられないよ!」
「2chに没頭すると、小さな悩みが解消できるんでね・・・。」
35 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 04:53
>>32 おお、なるほどね。
なぜ溝口が「人間から目を離せない」長回しをするかというと、
キャメラを観客の視点と同一化させるためだよね。
でも溝口も人物のフレームイン、アウトを意外と効果的に使っている。
たとえば「雨月物語」で源十郎が女を殺した後自分の家に戻ってきて
妻を探すシーンで、キャメラが源十郎を追って移動撮影している途中、
ふいにキャメラが源十郎を見失って宙吊りになるような瞬間がある。
つまり観客が対象に共感してきたな、と思うと急にそれを突き放すような
視点を出してくるんだよね。
だから溝口の視点というのは弱者、権力者の立場どちらともに偏向しないで、
絶対的な立場というものに常に揺さぶりをかけている。
そういうとこはやっぱすごいなあ、と思います。
長くなってスマソ。
36 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 05:13
素朴な質問なんですが映画を超えるってどんな体験なんでしょうか?
私としては『映画以上の何物でもない(つまりこれが映画だ』
っていう体験は1,2回はあるんですか・・・。
37 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 05:21
>>36 表現の違いだけでどっちも似たような体験でしょう。
38 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 05:30
素人意見なんだけど溝口の長回しってどこで止めても絵になってる気がする。
普通の場合はある構図から次の構図への移動って感じでカメラが動くけど、
溝口の場合は常に出来上がった構図の中で移動してる感じがする。
作品にもよるけど西鶴一代女なんかに特に感じた。
溝口の映画が単調にも見えて同時に画面にあれだけの迫力があるのは、
人物を中心に置いた堅固な構図を常に保ちながら画面が移動するからかも。
と個人的に思ってしまうんですが。
39 :
CT:2000/12/23(土) 05:35
>>35 そやな。溝口にもフレーム・イン、アウトはあるけど、
まあ、わしの真意は分かってくれたみたいなんで、細かいことは勘弁してくれ。
>つまり観客が対象に共感してきたな、と思うと急にそれを突き放すような
>視点を出してくるんだよね。
溝口のある種の非情さは、カッコエエのう!。
>>33 すまん、ちょっと勉強が足らんもんで。
あのおっさんの長回しは神話とか歴史の「語り」を感じさせる点で、
わが国の絵巻物を思わせるところがあるが、
わしの中でいまひとつ「こういうことやな」いうもんが見つからんのや。
まあ、長回しにふさわしく、長い目で見たってな!。
40 :
名無シネマさん:2000/12/23(土) 10:20
最初のタイトルバックからして離しませんよね。
西鶴一代女という筆で書いたタイトルがまず出てきて、絵巻みたいな装飾。これがよくできている。
音楽もあっていて、これから物語が始まるんですよという夢がある。
くるくると絵巻を紐といて読んでいる感じ。
現代もの「赤線地帯」などは違いますけど。
でも私は「赤線・・・」のタイトルバックに流れる音楽はどうも・・・違和感が・・・。
41 :
名無シネマさん:2000/12/24(日) 21:16
溝さんのは時代ものを描いても女性が男のいいなりではないですよね。
残菊物語なんか好きでお互いくっついたのに
森嚇子がだんだん花柳章太郎に嫌気がさしてきて夫婦喧嘩はじめちゃったり
そういうとこが面白いんだよね。
42 :
名無シネマさん:2000/12/25(月) 02:56
>40
公開された当時からあの映画音楽は朝日新聞とかでボロクソに言われてましたね。
個人的には、とても斬新だと思う。どんな物語が始まるんだろう?という気にさせる。
という意味では効果的に使われていると思う。
43 :
K■Д■~9:2000/12/25(月) 03:30
>>35 「なるほど、映画というものが分かってきたよ。」
44 :
名無シネマさん:2000/12/26(火) 10:29
>>38 構図というか空間の造型力が凄いよね。
そしてワンカットの中でその緊張が途切れない。
カメラの動きと背景、構図が常に拮抗して緊張を保ってる。
もちろん役者の演技も。それと凄いのは音の使い方だね。
西鶴一代女の冒頭でお春が羅漢堂に入っていくシーンでの
読経の音が印象深かった。
それにお春が大名の子を見送るときに音が消える場面は鳥肌ものだった。
音と前述のカメラの動き、テンポ、空間の造型が完璧に総合されて
一つの世界を作り上げてまさに総合芸術としての映画という感じがする。
俺も全然映画のこと知らないから勝手な感想なんだけどね。
45 :
名無シネマさん:2000/12/28(木) 11:11
>>42 でもやっぱり早坂さんの音楽の方がいいよ。
西鶴も早坂さんの音楽でやってほしかったな。
46 :
名無シネマさん:2000/12/29(金) 11:30
ffh
47 :
名無シネマさん:2000/12/29(金) 19:26
「ある映画監督の生涯」って、誘導尋問じゃない?
なんだかあんまり・・・。
溝口作品は『山椒大夫』が大好きです。
48 :
名無シネマさん: