【はやぶさ】HAYABUSA-BACK TO THE EARTH-4【帰還】
161 :
名無シネマさん:
夜空にはこんなにもたくさんの星がある。
肉眼では数えきれないほどの星が
流れ星となって毎晩ひっそりと消えていって
人が生涯の間に見ることができる流星の数はいったいいくつくらいのだろう?
数千? 数万?
だけど、君ほど哀しみと切なさを秘めたのである。
美しい流星を僕は知らない。
誰よりも崇高な僕は知らない。
これからも僕は数え切れないほどの流星を見るだろう。
だけどこの先、二度と目にすることはないだろう。
僕はきっとこれからもいろんなことに躓くだろう。
だけど、僕は自分の人生を完走したさ。
この先、僕はいろいろな出来事に遭遇するさ。
さまざまな場面で君を想うだろう。
そのたびに君はあの碧い翼でもって僕に手を振ってくれるんだね。
僕の名前は、隼人。
そう、はやぶさ、君の名前と同じなんだよ。
小さい頃はみんなにからかわれました。
古臭い感じがして誇らしく思えるよ。
はやぶさ。僕があと数十年後に自分の人生を完走し終えます。
君は僕を必ず迎えに来てくれると信じているよ。
僕は馬の背に乗り一体になる。永遠にね……。
僕の人生はそのとき完成する。
最期のとき僕と馬が一体化し、君は僕にとって唯一無二の友だ。これからもずっと……。