ちなみに、「明日の記憶」は試写会で見ました。
それなりのできを期待していたたけれども、見事に裏切られた気分だった。
最近、記憶系の映画がメジャーであり、番宣をあちこちでやってるが、そこまで
盛り上げる価値がある作品とは思えない。
もしも感動を求めめたいなら、そんな目的では行かないほうがましだと思う。
試写会場のあちこちですすり泣きの声が聞こえたけど、みんなこんな映画で
泣けるの? と思った。
私は半分以上の映画で泣いてしまう人間だけども、ラスト・シーンで少しウル
ウルしただけで、あとは全然泣けなかった。なんか、もう一つ、ツボに当たり
そうで当たらない。
主人公はサラリーマンで平凡な父役なんだけども、渡辺謙がミスキャスト。
というか、自分がキャスティングしてんだけど(笑)「普通の人」の役をすると、
演技がわざとらしくなる。
いかにも芝居をしているという感じに見えて冷めた。
さらに、堤幸彦監督だけど。
彼は大嫌いな監督だが、たくさん作品があるので、知らない間に見てしまう。
中では、松竹の「恋愛寫眞」が一番良くできた映画だと思う。
たいして当たらなかった映画なのに、続編が秋に公開になり、広末涼子がやった
静流(しずる)役を宮崎あおいが演じる。時の流れを思わせます。
で、堤監督なんだけど、ひとことでいうなら「雑」「あざとい」。
職人かたぎなんで重宝されるんだろうけど、映画専門学校の後輩・行定勲の
天才ぶりを見るにつけ、「先輩、しっかりせいよ」と言いたくなる。
もっとも、岩井俊二は先輩どころか親みたいな存在だけど(笑)
ともかく、堤、まともな映画を作るのは君には無理だ。