なずなとゆかいな中間たち

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79名無シネマさん:2005/11/21(月) 01:56:24 ID:lVDY3PZq
なっちさんへ

なるほどなあ、勉強になります。

「誰も知らない」の売り上げがすごかったと言いますが、どのくらいだったんですか?
10億円以上行ったのかな。あまり印象がないんです。
自分が業界に疎いといううのもあるけど。


東宝。東映。松竹の話は面白いですね。

東宝は、売りがなかっただけに、新時代への対応がすばやくできた、ってことですね。
東映はドンパチ系の負の遺産が足かせになった。
松竹は小市民系の人情泣き笑いが足かせになった。

大きくなりすぎて地球環境の変化に対応できず、生き残れなくなった恐竜の話と共通しますね。


ところでその小市民系の笑い、ですが、東宝の笑いとどう違うんでしょう。
たとえば、東宝の三丁目の夕日なんかは、思いっきり人情泣き笑い系で、寅さんにも通じるものがあると
思うのですが。と言うか両者ともルーツが落語だから、においが一緒なのは当然なんですが。

松竹のダメな笑い(人情)と、東宝の合格娯楽との違いを教えて下さい。
80名無シネマさん:2005/11/21(月) 06:53:41 ID:75nSVjmu
>>79
「誰も知らない」はたしか10億近く稼いだよ。

東宝の強さは
70年代に映画が斜陽した時期にさっさと自社製作を撤退して、興行に徹した
からだろ
実際今でも純粋な東宝製作映画はゴジラしかない
興行の強さが映画制作会社が東宝と組みたがるので良い企画が東宝に集まる
81名無シネマさん:2005/11/21(月) 07:59:34 ID:ghSF0H5i
>>80
人事でだいぶ若返りをおこなったんだよ。
82名無シネマさん:2005/11/21(月) 08:18:20 ID:lVDY3PZq
>>80
10億弱ですか。中途半端なヒットですね。
海外でも高く評価された名作だったら、もっと売れてもよさそうなものなんですが。
このあたりを掘り下げると、業界の抱える問題点があるかもしれないですね。


東宝の強さの話、ものすごく興味深いです。よくわかったような気がします。
要するに、製造して販売する会社が、製造部門をあきらめて、販売に徹して、
強い販売網を作り上げたら、そのネットを利用したいと、優秀な外部の製造会社が
タイアップを求めてきた。いまでいうハブレス(=もたざる)経営のさきがけ実践ですね。

抽象的に言うと、自社の得意部門を選択してそれに経営資源を集中。いわゆる「選択と集中」。
それが今、業界一人勝ちの原動力になっている。ということですね。

すごくわくわくしますね。
ありがとうございました。


>>81差しさわりがなければ、もう少し詳しく教えて下さい。
83名無シネマさん:2005/11/21(月) 11:21:12 ID:75nSVjmu
>10億弱ですか。中途半端なヒットですね。
数字だけ見ればね
でも単館系の小規模上映で10億だからそれはとんでもないヒットになるんだけど
自分もいつも満員でなかなか見れなかったぐらいだから
こういう映画を大きな規模で上映できないのは業界の問題だというのは
そうかもしれないけど
こんなタイプの映画を200〜300スクリーン使っての大規模な上映は合わないと思うけど
84名無シネマさん:2005/11/21(月) 12:01:00 ID:lVDY3PZq
>>83 おっしゃる意味はよくわかります。
ただ、単館だけどヒットと喜ぶのではなく、いい作品なのに単館ということに
不満と疑問を持つほうが健全だと思います。そのほうが、いい映画に多くの人が出会えるようになるし。

ちょうど、ニューシネマパラダイスみたいなものですね。
たしかシネスイッチ銀座単館で1年のロングセラー。賛否両論が多いものの、はまってる人も多い。
外国語部門のアカデミーを取った映画。余談ですが、あれ、また12月にやるみたいですね。500円で。

なっちさんはニューシネマパラダイスをどう評価しますか?
85名無シネマさん:2005/11/21(月) 12:40:26 ID:/trbPxpo
単館係で流行ってるような人間ドラマみたいなものの動員力も結構限定的だわな。
ハリウッド映画のよう即物的な快楽を求めて映画を見る人も多いだろうし。
まさにメガヒット映画の多くは派手な映像を駆使したスペクタクル作品。
ハリウッドが全世界的に膨張し日本でもシェアをぶん取られてる力の源泉だ。
最近は徐々に飽きられつつあるが、、ここが崩れないかぎりは大きなビジネスの構造は
変らないだろう。
86なっち:2005/11/21(月) 15:10:43 ID:w1O9YRkK
>>78
>山田洋次+木村拓哉 に期待してる

バラエティーなんかでは、木村拓哉をキムタクと縮めてはいけないそうだ。
ジャニーズのお達しだそうで。
彼はTVでは大スターだけども、映画ではくさなぎ初め、次々と話題作に出演
するSMAPを横目に、映画には主演してこなかった。さて、どうでるのかなと
興味はあります。彼の演技をうまいという人がいるけど、あれはTVの演技ですよ。
映画はさらっとしていないと浮くから、ナイーブなくさなぎ君が受ける。
キムさんは山田洋次作品に出るわけだけども、これはカーワァイに出たのと
同じく監督で箔をつける作戦ですね。どうなるのかねえ。

87なっち:2005/11/21(月) 15:15:40 ID:w1O9YRkK
>>79
>松竹のダメな笑い(人情)と、東宝の合格娯楽との違いを教えて下さい。

東宝カラーというのがあって、一言でいうなら「明朗快活」です。残虐な
シーン(やくざ映画、ある種の時代劇)とか、セクシー路線(日活ロマン
ポルノや不倫もの)などとは、明確に線を引いてきました。
家族が一緒に見られる娯楽映画を作ってきたのが東宝です。昨日も書きました
けど、それが色物だった時代から、ちょうど受け入れられる土壌ができて
きたんですね。つまり、時代が東宝を求めている。おおげさにいうなら
そういうことです。
(続く)
88なっち:2005/11/21(月) 15:19:53 ID:w1O9YRkK
松竹は、木下恵介とか小津とか、巨匠のいた会社で(東宝は黒澤です)、
人情ものが得意です。その系譜の巨匠が山田洋次。役員でもあります。
松竹は長年倒産がうわさされ、寅さんシリーズ以外はほとんどまともな
興行収入をあげる映画がなかったんです。
だから、会社自体が(正確にいうなら映画部門が)、寅さん化してる
んですよ。「学校」「釣りバカ」など有名なシリーズは、みな山田門下
や本人が監督し、他社では角川映画の角川春樹くらいしか思い当たらない
寡占の構造を作ってきました。
(続く)
89なっち:2005/11/21(月) 15:24:55 ID:w1O9YRkK
さて、「三丁目の夕日」ですが、これはつまり、東宝が松竹の得意と
する分野ですら大ヒットさせられるという、信じがたい証明なんです。
松竹で人情喜劇を作っても、よもやこんなヒットはないでしょう。
まず、CGやオープンセットを使うでしょうか。吉岡はさておき、あんな
メンバーでやるでしょうか。驚きですね。
東宝カラーを維持しつつ、そこに湿っぽい涙ではなく、前向きな涙を
もたらしていく。「セカチュー」「いまあい」「電車」「NANA」、すべて
前向きな映画だと思いませんか。
90なっち:2005/11/21(月) 15:33:15 ID:w1O9YRkK
>>80
>東宝の強さは70年代に映画が斜陽した時期にさっさと自社製作を
 撤退して、興行に徹したからだろ

「セカチュー」は自主制作です。つまり、そういう時代が到来したんです。
東宝は長澤まさみを発掘したように、今後は自主制作をどんどんして
いくでしょう。もっとも、スタジオはあるんかいな、とか疑問はあり
ますけどね。
今の日本のスタジオって、最大級で500坪ですって。お笑いですね。
91名無シネマさん:2005/11/21(月) 15:37:36 ID:IjHq8cYM
レス内容は読んでないけどmail欄のageが哀愁を漂わせていて良いね!w
92名無シネマさん:2005/11/21(月) 15:41:22 ID:P4zqsZqv
80年代以降、スタジオシステムが無効になって以降、邦画各社のカラーの違いをうんぬんするのは
まったく無駄だと思うけれど。いち早く自社製作を分離化し、配給と興行に特化した東宝を筆頭に、
各社がブロックブッキングから独立プロ作品を買取して配給へ、そして今は製作委員会方式へと変わったいま、
各社のカラーはほとんど見えない。

>>87の酢豆腐莫迦が挙げているいわゆる「東宝カラー」は、東宝大争議以降の50年代後半から60年代の終わりくらいまでだろう。

>日活のロマンポルノや不倫もの
とあるけれど、日活のロマンポルノ転換は明朗な東宝カラーが希薄になった71年以降だし、
ここで「ロマンポルノや不倫もの」と並置されるのがわからない。
ロマンポルノのジャンルのなかにも不倫ものはあるわけだし。
「桜の樹の下で」「火宅の人」「ひとひらの雪」あたりの80年代東映女性映画路線を指しているのかな。
だとしたら、もっと時代が下がるから東宝カラーとの比較もピントはずれだと思う。

>>87
>残虐なシーン(やくざ映画、ある種の時代劇)
これは大映が倒産すると、勝プロ製作の「子連れ狼」「御用牙」などのスプラッタ時代劇の配給を
東宝が引き受け、70年代前半にブームを巻き起こしたのは映画史的な事実。
勝プロの「座頭市」をはじめ、石原プロの「影狩り」、「無宿人御子神の丈吉」、
あるいは「出所祝い」なんてもろ東映追随のやくざ映画も作っているし。
当時の東宝のスクリーンの血しぶきの量はハンパじゃなかったね。
ある意味、これも立派に70年代の「東宝カラー」だった。
93なっち:2005/11/21(月) 15:42:50 ID:w1O9YRkK
>>82
>海外でも高く評価された名作だったら、もっと売れてもよさそうなものなんですが。

「誰も知らない」はカンヌ受賞以前なら、シネ・アミューズ一館が予定
されていたと思うよ。それが全国公開。10億がいかにすごいかは、あの
「下妻物語」が8億だから。
なかば即興で撮られた社会派ドラマ、しかも長い尺でこの成績。
柳楽クン人気だけではない、映画の力でしょうね。
94名無シネマさん:2005/11/21(月) 15:45:41 ID:P4zqsZqv
>>90
>「セカチュー」は自社制作です

製作は「世界の中心で、愛をさけぶ」製作委員会だね。
東宝、TBS、博報堂、小学館など。
95なっち:2005/11/21(月) 15:47:16 ID:w1O9YRkK
>>84
>単館だけどヒットと喜ぶのではなく、いい作品なのに単館ということに
 不満と疑問を持つほうが健全だと思います。そのほうが、いい映画に多くの
 人が出会えるようになるし。

これは東京に住む者の横暴な発言かもしれないけど、ウディ・アレンの映画が
全国でただ一館、恵比寿ガーデンシネマで上映されるようになってから久しい。
全国公開だと玉砕するけど、ガーデンシネマならお客が遠方からも来る。
それで成り立っている関係なんです。
岩波ホールや、かつてのシネマスクエアとうきゅう、現在の六本木ヒルズなどは
映画館と映画の関係性が濃厚な映画館ですね。ほかにもいろいろあるけど、
それはそれで幸福な関係じゃないんでしょうか。
96なっち:2005/11/21(月) 15:50:20 ID:w1O9YRkK
>>84
>なっちさんはニューシネマパラダイスをどう評価しますか?

同監督なら、モニカ・ベルッチが主演した「マレーナ」が好きです。
「海の上のピアニスト」や「ニューシネマ」は、あんまり。
ラストは号泣しましたね。映画史に残る名場面ですけど、結局あれだけかな。
映画を愛する話なら、ボグダノビッチの「ラスト・ショー」が大好きです。
97なっち:2005/11/21(月) 16:03:05 ID:w1O9YRkK
>>85
>単館係で流行ってるような人間ドラマみたいなものの動員力も結構限定的だわな。

近年でも、大ヒットのように言われる「ジョゼ虎」が1億台、「スウィング
ガールズ」が20億台でしょ。つまりはそういうこと。
その映画にはその映画の身の丈があって、みな「宇宙戦争」のように、どはで
な制作費をかけて、賭けのような興行をしなくてもいいと思う。
日本映画ではDVDなど二次使用での収入があまり見込めないけど、劇場で数億
売り上げればプラスになる構造がある。ミニシアターでの公開は主に東京に
住む人の特権の中で完結しがちだけど、意味もない拡大公開に比べたらまし
だと思うね。
98なっち:2005/11/21(月) 16:13:44 ID:w1O9YRkK
>>92
>「東宝カラー」は、東宝大争議以降の50年代後半から60年代の終わりくらい
 までだろう。

そんなことはないよ。メジャーといっても3社しかないけど、明確に映画の
志向が違うのは誰もがわかる通り。
映画史の勉強をしているわけでもないけど、東宝が若大将だのクレイジー
だの駅前だの、あるいはゴジラだの、明朗快活娯楽映画を追求してきたのは
確か。
もちろん、例外はどんなものにでもあるわけで、それをいったら松竹にだって
東映にだって、「らしくない」映画はいくらでもあったし、ある。
99なっち:2005/11/21(月) 16:19:34 ID:w1O9YRkK
>>92
>当時の東宝のスクリーンの血しぶきの量はハンパじゃなかったね。

映画史に詳しい君なら知っている通り、その走りは大映出身の三隅研次や、
東宝の黒澤明だね。どんな時代にも求められる表現というものがあるわけで、
たとえば、「八甲田山」という1970年代を代表するメガヒットがあるけど
あれはどこの会社の映画なんだろう。今では区別がつきにくい。
また、有名どころでもう一つ挙げるなら、「新幹線大爆破」「日本沈没」など
もそう。その時代の求めるもので、映画は変わっていく。そんなことは当たり
前なんであって、変われなかったからこそ大映や日活や新東宝やらは、消え
ゆく運命だったんでしょう。
ちなみになっちは、後者のほうがずっと好きですよ。
100名無シネマさん:2005/11/21(月) 16:20:05 ID:H5/wf+I8
>>「ジョゼ虎」が1億台

間違いです。なっちさん、デタラメ書かないでください。
101名無シネマさん:2005/11/21(月) 17:28:28 ID:lVDY3PZq
いろいろありがとうございます。

企業のカラー(風土・伝統的に醸成された文化)が作品を選ぶとか、ハブレス組織になった東宝が
ご本尊(松竹)のお株を奪ってしまったとか、ビジネス戦争のモデルとしてもなかなか興味深いですね。

あの下妻が8億ですか。まあ、笑の大学も劇場売り上げはそれほどでもなかったということですし、
いい作品が広く支持される環境を整備するのは、課題がいろいろありそうですね。

ところで、ニューシネマパラダイスの最後で号泣したとのことですが、ぼくは正直言って取り残された口でした。
名作のキスシーンの連打を見て涙ぐむ主人公の姿。

アルフレードが約束を守っててくれていたことの証明と、一つ一つのシーンから当時の映画を見ていたときの
気持ちが思い起こされるのとで感情が高ぶってきたんだろうなと理解はできたつもりなんですが、
泣けませんでした。その部分の過去を共有していないから。
あるいは決定的に自分の理解に間違いか浅薄なと転がるためなのでしょう。

なっちさんがニューシネマパラダイスに泣けたのはなぜですか。何を想って泣けました?

102名無シネマさん:2005/11/21(月) 17:29:23 ID:lVDY3PZq
浅薄なと転がるためなのでしょう
→浅薄なところがあるためなのでしょう
103名無シネマさん:2005/11/21(月) 17:29:50 ID:75nSVjmu
ジョゼ虎は3億数千万のはず
104名無シネマさん:2005/11/21(月) 17:32:26 ID:/trbPxpo
182 名前:名無シネマさん[sage] 投稿日:05/02/05 18:36:04 ID:jRwivBco
2004年 邦画興収
順位 興収 作品名
21  9.23  誰も知らない
22  9.20  金色のガッシュベル
22  9.20  仮面ライダー剣
24  9.10  赤い月
25  9.07  隠し剣鬼の爪
26  9.00  あたしンち
27  8.89  ホテルビーナス
28  8.20  感染/予言
29  8.10  犬夜叉
30  7.20  笑の大学
31  6.20  下妻物語
32  6.00  69
33  5.50  血と骨
34  5.20  デビルマン
35  5.10  釣りバカ日誌
36  5.00  海猫
37  4.70  ゼブラーマン
38  4.00  こち亀
39  3.30  ジョゼと虎と魚たち
40  3.20  アップルシード
41  2.80  死に花
42  2.47  下弦の月
43  2.43  天国の本屋
44  2.20  恋人はスナイパー
105なっち:2005/11/21(月) 17:45:46 ID:w1O9YRkK
>>101
>なっちさんがニューシネマパラダイスに泣けたのはなぜですか。

見たのは相当前だから。細部まで、っていうか、あらすじすらも怪しいです。
あまりにも有名な映画なんで、伏線や最後のキスシーンのつなぎ合わせなんか
映画本編を見ていない人も知ってると思う。
それくらい有名。
でも、あれってその場面以外何かある? トルナトーレは「マレーナ」は
本当に感心したけども、それ以外は好きじゃないです。
最近の「カーテンコール」のほうが好きかも。
106プロっち:2005/11/21(月) 18:31:31 ID:kv3pF8xo
>>86
>映画には主演してこなかった。

「君を忘れない」、「ハウルの動く城」、ドラマだが「忠臣蔵 1/47」等。
草薙ほどじゃないが結構出てると思うが。
木村拓哉は高倉健、北野武と同じくなにをやってもキムタクで終わる役者
だと思う。それでも役者としての華があるかというとどうだろう。
大衆的にはSMAPとしての人気があるから映画的には成功するかもね。
107プロっち:2005/11/21(月) 18:37:24 ID:kv3pF8xo
>>82
>>93
海外で高く評価された作品が国内でも評価されているとは限らない。
カンヌの「うなぎ」、大江健三郎の著書は国内でどれだけ評価されたか?
海外での評価は箔にはなるが根本的な人気の原動力はやはり日本人が
観ておもしろいかどうかによるものだ。
加えて上映されている映画館の数、作品の宣伝力も大きな力だね。
108なっち:2005/11/21(月) 19:00:04 ID:w1O9YRkK
>>106
>木村拓哉

なっちは自宅ワーカーのくせに、ほとんどTVというものを見ない。TVドラマも。
キムさんのことはほとんど知らないです。
興行でいうなら、そりゃキムさんの事実上の初主演作なわけだから、期待は
大きいでしょう。山田洋次にしても、このまま尻すぼみにはさせたくなかった
わけだから、両者のニーズがぴったんこというわけだね。
なっちにはともに興味のない人であり、予想など到底できかねます。とりあえず
日本一有名なスターに敬意を表して15〜20億と。
109なっち:2005/11/21(月) 19:03:58 ID:w1O9YRkK
>>107
>海外で高く評価された作品が国内でも評価されているとは限らない。
 カンヌの「うなぎ」、大江健三郎の著書は国内でどれだけ評価されたか?

これに関しては、かつてクラ板で、えんえんと論じてたことがあって、
なっちには興味のある話題です。
海外で評価される監督・作品は、日本国内では無視されることも多いですね。
監督なら、黒沢清・SABU・青山真治・北野武などは、ほとんど無視です。
作品で賞をもらっても、業界人くらいしか知らないのが現状でしょう。
昨日見た、「運命じゃない人」なんてカンヌ4冠ですよ。
(続く)
110なっち:2005/11/21(月) 19:08:27 ID:w1O9YRkK
かつて黒澤明は自殺未遂をしましたが、その後(1960年代以降)は
国内では制作費がまかなえず、海外に活路を見出し、一部の映画以外
は黙殺されました。
大江健三郎はノーベル賞を取っても、相変わらず無視され売れないのに
嫌気がさして海外に移住するといううわさもありました。
小澤征爾は、ウィーン国立歌劇場のトップという、クラシック界のトップ
にいます。しかし、国内では恐ろしく評価が低い。
これらには共通していることがあります。
(続く)
111なっち:2005/11/21(月) 19:17:17 ID:w1O9YRkK
まず、勉強家であり、自信家であり、カリスマです。それは日本人でも
わかります。また、早熟の天才であり、若い頃は掛け値なしに天才と
呼ばれていたことも共通しています。
何が悪いかというと、3名ともに中年以降の仕事が評価されていない。
というか、どんどんだめになってきたとさえ見えるのです。と、なっち
一人が断言するのなら無視してもかまいませんが、大方そう思ってる。
黒澤は「赤ひげ」までは名作ですが、「どですかでん」辺りからは
疑問視されています。大江は1980年頃の「同時代ゲーム」辺りから
宇宙語で書かれています。小澤は省略。
112なっち:2005/11/21(月) 19:23:15 ID:w1O9YRkK
海外で評価され、日本でも評価されている、稀有な例は・・・

◆文学…いうまでもなく、村上春樹です。ノーベル賞をうわさされて
  数年たちましたね。60代になったら受賞かな。
◆音楽…J-POPには一人もいません。クラだと器楽に数名います。
◆映画…監督なら小津、成瀬かな。小津は恥ずかしながら見たことが
  ないんですよ。成瀬は見た作品はすべて傑作でしたね。
  作品は黒澤時代劇に多数。結局コスチューム物なんですよ。あとは
  カンヌやらベネチィアやらで表彰されても、観客は全然動かない。
  「うなぎ」なんて実につまらない駄作だと思いました。
113名無シネマさん:2005/11/21(月) 19:56:16 ID:hLZ+HCL8
>>98
>そんなことはないよ。

>>92の当方の書き込みにある

>>87の酢豆腐莫迦が挙げているいわゆる「東宝カラー」は、

の一文をわざと無視してレスしたのは何故なのか。
おまえの言う「若大将だのクレイジー だの駅前だの、あるいはゴジラだの、
明朗快活娯楽映画」を指して、こちらはカッコつきのいわゆる東宝カラーとしているのだが。
他人のレスを都合よく改竄するのはやめてほしい。

>もちろん、例外はどんなものにでもあるわけで、それをいったら松竹にだって
>東映にだって、「らしくない」映画はいくらでもあったし、ある。
そんなのは当たり前だろう。
そもそも、知ったかぶりに「東宝カラーというのがあって、一言でいうなら「明朗快活」です」、
などと安直にまとめる君の浅薄さをたしなめるために挙げただけだよ。
そんな何にでも例外はある、なんて小学生みたいなこと言って誤魔化さなくとも。
114なっち:2005/11/21(月) 20:32:32 ID:w1O9YRkK
>>113
2ちゃんねるの典型的な、つまらない議論。
つまりは紙面の都合で意足らずをとらえて、浅薄だの、簡単に言うななど、
2ちゃんや掲示板に何を期待してるの。
なっちはこの3年余、しつこいほど言ってきたけど、掲示板など存在そのもの
が無責任なんです。名無しだの、なっちだの、どこに発言の責任があるのかな。
なっちは物書きの端くれですけど、責任ある文章ならちゃんと調べますよ。
そもそも編集者ですから、校正・校閲は仕事のストライク・ゾーン。素人に
うんぬんされる覚えはないです。
115名無シネマさん:2005/11/21(月) 21:23:48 ID:3k90rBVn
東宝は比較的リベラルな社風でプロデューサー権限が強いらしいね。
そのへんが多様で柔軟な路線の理由かも。
松竹は逆に監督の力が強いらしいね。山田洋次なんかも役員をしてるし、
結構若手の作家主義的な作品も意欲的だったじきもあった。
今でも武とかキャシャーンとか訳の分からんのを拡大公開するところに片鱗を感じさせるものがある。
歌舞伎なんかもそうが作品内容に対しては最大限クリエイターをリスペクトする社風があるんだろうか。
そのへんのプロデューサー不在のつけが今の松竹の低迷に影を落としてるのかも。
116なっち:2005/11/21(月) 21:54:00 ID:w1O9YRkK
>>115
メジャー3社では、松竹が作家性がいちばん顕著だね。
そこに挙げてくれた作品も、新しいだけでなく作家主義的でしょ。
松竹は倒産を盛んに言われてきたけど、持ち直した。歌舞伎なんてどうなって
たんだろうね。歌舞伎役者の大半は、事実上松竹の社員みたいなものだから。
染五郎が東宝作品に出たりするから、本当の社員でないことはいうまでも
ないけど。
117名無シネマさん:2005/11/21(月) 23:01:56 ID:3k90rBVn
松竹は歌舞伎の襲名披露興行が絶好調で映画の業績とは対称的。
良くも悪くも興行師的な会社なのかも。
118なっち:2005/11/22(火) 08:21:00 ID:Jab6NFeX
>>117
なっちは以前歌舞伎を勉強していたのに、長く離れているので忘れてしまった。
大物になると半年くらい襲名興行をしてるでしょ。
ニーズがあるんだろうけど、どんなものかな。
歌舞伎は江戸時代から差別されてきたので、打たれ強いんですよ。
119名無シネマさん:2005/11/22(火) 08:47:45 ID:wR9Q2Os6
なっちがキムタク好きなのは、理解できました。
120名無シネマさん:2005/11/22(火) 14:04:16 ID:faGw039r
コンテンツとしての歌舞伎の強さに甘えた松竹という構図か。
121なっち:2005/11/22(火) 18:53:48 ID:Jab6NFeX
歌舞伎は商業演劇としては、宝塚・劇団四季と並ぶ三強だから。
江戸時代に完成して、基本的にはそのままっていうところは、オペラと
似ています。また、小説もそうですね。すべて19世紀までの産物です。
どれもみな、芸術として古びていないと言うのは、すごいというべきか
なんというか。
122なっち:2005/11/22(火) 19:01:07 ID:Jab6NFeX
【なっち「同じ月を見ている」を鑑賞】

今日見てきました。
語るに落ちる、これが感想です。問答無用の駄作ですね。いくら日本映画を
愛するなっちでも、この映画にほめる部分は皆無です。
脚本は最低、とにかく劇構造がめちゃくちゃ。回想と現実が交互に出てくる
けども、文法を無視しているのは、映画に無知だから。めまいがしそうですよ。
繰り返される暴力シーンにも必然性はなく、リアルな心臓手術も意味がない。
(続く)
123なっち:2005/11/22(火) 19:04:31 ID:Jab6NFeX
ディソン・チャンという台湾人なのかな、が出演しているのが一部で
評判なのかもしれないけど、映画を見た人ならわかると思うけど、
信じがたい非リアリティ。
だって、子供時代をやっている子役は日本人で、流暢な日本語を話す
んだよ。何で成人すると、いきなり外国人になるわけよ。しかも、日本
人という設定なのに。
話題性もいいけど、ナンセンスとしかいえないです。たどたどしい日本語
は外国人という設定があってのものでしょう。とにかく、ほめるところが
ない。皆無、0点。最低。もちろん、今年のワーストケテーイですね。
124なっち:2005/11/22(火) 19:09:36 ID:Jab6NFeX
ほら、あまり怒ったから、エディソン・チャンの頭が欠けたじゃない(笑)
東映は、もう映画を作らないていい。なっちが許可する。
もう、昔の任侠映画をニュープリントで公開してなさい。
本当に信じがたい。こんな映画を劇場公開するなといいたい。
ミニシアターのレイトショーがふさわしい。
金がかかってる。信じがたい。もうめちゃくちゃなマイナスでしょう。
窪塚なんか、「ピンポン」以外ろくなもんじゃないし、もう出なくて
いい。深作は引退。「下妻物語」の桃子の子供時代をやっていた子役だけ、
それ以外は全員日本映画界から消えてほしい。
125名無シネマさん:2005/11/22(火) 20:09:09 ID:KgCLy3dl
映画見る前は窪塚くんっていってたのに呼び捨てになってるよ・・・
そんななっちも素敵☆
126なっち:2005/11/22(火) 21:10:49 ID:Jab6NFeX
>>125
あははは。ほんとうだね。
なっちは、特定の人だけ「さん」付け、「くん」付け、なんですよ。
127名無シネマさん:2005/11/22(火) 22:20:21 ID:KgCLy3dl
それでは寝ます。おやすみ〜
128なっち
*なっちです。
 やりたくなかったけど、仕事をしてしまった。

 明日は映画祭の予定だったんだけど、がんばんないと締め切りに間に合わない
みたいなんで、終日原稿書きです。
 金曜日に「大停電の夜に」を鑑賞。日曜日は映画祭で、竹中直人監督作品の
4本立てです。こっちは必ず行きます。