【なずな・今年の日本映画展望 その1】
Q おはようございます。毎日早起きですね。
A 大体2時には起きますから。昨日はミンザイを増やしてもらったん
ですけどね。
今週は「ソウ」「東京タワー」を見ましたが、今週はまず今日、
「パッチギ!」の初日、「オーシャンズ12」「Jam Films S」を
鑑賞予定です。
【なずな・今年の日本映画展望 その2】
Q アレッ? なずなさん、今年は9割、日本映画を見るって言って
いませんでしたか?
A 今、失業者でしょ。渋谷や新宿、池袋などに出るためには交通費
がかなりかかるんです。通勤定期があればたいしたこともないん
ですけど、映画代より交通費が高いとなると、都心の日本映画系
ミニニアターからは足が遠のき、近くのシネコンでごまかしちゃい
ます。
【なずな・今年の日本映画展望 その3】
Q 3〜4年前にシネコンと違って、今は「スウィングガールズ」など
を初め、まさかと思うようなミニニアター系をかけるようになりま
したね。
A 私が感動したのは、昨年の「草の乱」「機関車先生」・・どちらも
たいした作品ではなかったけど、こんなの少し前なら、都内1館で
終わりです。
まもなく公開になる号泣もの・闘病ものの「1トットルの涙」も
ちょっと考えられないですね。
どちらも駄作でしたけど「インストール」「約三十の嘘」も、都心
に見に行く予定を立てていたら近隣のシネコンでやるんで驚きました。
【なずな・今年の日本映画展望 その4】
Q なずなさんはこのような映画環境の変化をどう思われますか?
A 都内の人はありがたみがよくわからないと思うのですが、地方の
人は今までなら、レンタルやセルDVDでなければ決して見られなかった
タイプの日本映画がスクリーンで見られるのは大きいです。
よく映画を知らない人が「日本映画はレンタルでいいよ」と言いま
すね。これは無知を責める以前に、地方じゃメジャーの番線以外
おもしろそうな映画、たとえば昨年なら「下妻物語」「茶の味」
「誰も知らない」「恋の門」などは見ることができなかったんです。
東宝はおいておくとして、東映・松竹の作品など無残でしたから。
(東映は今でも相当ひどいけど)。そりゃあきれますよ。
【なずな・今年の日本映画展望 その5】
Q 現在、続々と日本映画の雑誌が創刊したり、一般雑誌でも日本映画
特集を組むと売れるとか、明らかな追い風がありますね。
A すごいことですよ。「日本映画」とタイトルにでかでかと太ゴシ
で入っている雑誌があって、映画男優や女優が表紙を飾ってます。
時代って変わるんですね。「キネマ旬報」か「映画芸術」みたいに
勉強のために映画を見るような人向けの雑誌だけでしたから。
写真にコラムが付いているような現在の創刊雑誌は、おしゃれでいい
ですね。
【なずな・今年の日本映画展望 その6】
Q なずなさんは、日本映画復興のきっかけはどこにあったと思いますか?
A いろんな段階はあると思います。ホラー映画なら「リング」、アニメ
なら「千と千尋」、実写なら「黄泉がえり」でしょう。
そして、その集大成が「世界の中心で、愛をさけぶ」と「いま、会い
にゆきます」の連続大ヒットです。これで、たまたまヒットしたので
はないと映画人にも観客にもわかったと思います。
「踊る」「踊る2」は成績は、「世界の中心」より上でしたが、
何一つムーブメントを生まなかった。あれはだからだめなんです。
【なずな・今年の日本映画展望 その7】
Q 2005年、日本映画の未来をどう見ますか?
A まず製作本数がすごい! 2年前くらいに日本映画が復活して、
そのころに企画に挙がっていたものが、このブームで「それ、映画化
だ」となっているんだと思います。
オダギリ・ジョーなんかわかっているだけど、主演も含めて5本に
出演するらしいし、上野樹里も主役クラスで3本。ミムラのような
昨年デビューの子でも2本主演。すごい時代ですね。
かつてなら全国公開の映画で主役を張るなんて、一部の特権階級の
ことだったのに、今、全国には日本映画をそれだけ求めている人が
いるということです。応えてあげてほしいな。
【なずな・今年の日本映画展望 その8】
Q なずなさんは、このムーブメントの象徴をどこに見ますか?
A 「スウィングガールズ」(25億)、「下妻物語」(7億)のガールズ
ムービーです。数字を見ればわかるように、同じ東宝洋画系で封切られ
3倍以上の開きはあります。でも、各種の映画賞で受賞をしているのは
「下妻」だし、映画人の評価も高い。
つまり、日本映画はおもしろいんだということを、知らしめたのが
この2本。そして、ミニシアター+シネコンでもメジャー大作並みの
数字を上げられることをしめしたのが「スウィング」、低予算でも
CGとセンスで最高の映像が作れることと、監督の力で役者から無い
はずの力を引き出せることを示したのが「下妻」。
ともに二次使用として、DVDが売れるのは当然でしょうね。
【なずな・今年の日本映画展望 終わりに】
Q 今日は早朝からありがとうございます。映画板のためにさらにご活躍
されることを期待しています。
A ありがとうございます。
微力ではありますが、日本人として日本映画を愛し支えていきます。
応援よろしくお願いします。
(この項・終わり)