1 :
名無シネマさん:
なんか不意打ちで dat落ち喰らってしまったようなので。
俺がスレを立てる資格があるかどうか、分からないが。
とりあえず、前回の続き ↓
2 :
名無シネマさん:02/04/19 22:13 ID:gAQo9th+
つい先日、『大いなる別れ』("Dead Reckoning" J.クロムウェル監督)
を観ることができた(原題は「(濃霧など、荒天時の天体によらない)
船位算定、推測航法」、おそらく行く手の分からない手探り状態での
暗中模索とかそんなふうな意味だろう)。
この作品は、オールド・ファンには人気のあるリザベス・スコット
が出演しているのでビデオも出廻っているが、やはり“二流”の
印象は拭えない。H.ボガートはすでに前年公開の『三つ数えろ』
で≪ハードボイルド・スタイル≫を確立していたし、
その作品の撮影中に知り合ったL.バコールとはすでに四度目の
結婚をしていたから、別の新たな伴侶を必要としてはいなかった
わけだ。哀れにも、リザベス・スコットはひたすらL.バコールの
安いイミテーションをさせられている(特に帽子とか髪型とか、
腕まである長い手袋とか煙草をくわえるシーンとか)ような印象
を受けた。
一応この作品も以前のフィルム・ノワールの名作群のつけた轍を
踏襲して、悪漢から逃れてカトリック教会に逃げ込んだボギーが、
そこの神父にまるで“告白するかのように”、それまでの事件の経過を
語り始めるという回想&ボイス・オーバー形式で始まるのだが、
これはどうもうまく機能しているようには思えない。
気取った会話も科白も、作品の格調に比べるとやはりちょっと
浮いているような気がする。H.ボガートはこのあと、
『黄金』や『キー・ラーゴ』といった傑作群に出演しているので
なおさら一層そういう印象を持ってしまうのかもしれない・・・
ただこの作品で、スコットが独特のハスキーヴォイスで唄う
“There Is No-Between”(だっけ?)とかいう曲は名曲かも
しれない。始め警戒していたボギーを、たらしこんだところで
スコットの悪辣ぶりが露見する、という展開は、それまで
善人役が多かったスコットを典型的な“ファム・ファタール”役
に転向させた役柄と言われているが、残念なことに、彼女は
映画俳優のキャリアにおいてけっしてトップクラスに跳ね上がる
ことはなかった……
4 :
名無シネマさん:02/04/20 01:12 ID:kbm8iZ1A
↑『大いなる別れ』のような、駄作を持ち上げているあたりが
やはり駄目なような気がする
5 :
名無シネマさん:02/04/21 15:25 ID:9iPRfjT3
あげ
スレの管理なんて、めんどくせえこと私にゃぁできねえな。
私はそんなに暇じゃねーんだよ。
>>2-3 リザベス・スコットは23歳の時にハル・B.ウォリスに
よって発見されて、育てられた。もともとハル・ウォリスは
ワーナーで、ダリル・ザナックがフォックスへ逝って
しまった後、引き継いで制作部部長として働いていたが、
'40年代半ばに独立プロダクションを興し、'47年には
自分のプロダクションをパラマウントに移した。
スコットはその時にスカウトした女優。スコットは
'45−57年の間に約二十本の映画に出演したが、どれも
彼女をスターダムに押し上げる作品はなく、それ以降
そのままスクリーンからは去った。
8 :
名無シネマさん:02/04/23 20:42 ID:YanQKYjL
このスレ、生かそうか殺そうか迷っていたが
生かすことにした。アゲ
主演女優についてだけではなんなので…↓
作品的に『大いなる別れ』を考えると、まず主人公のH.ボガート
も殺されるウィリアム・プリンスも、“復員兵”であることが挙げ
られる。P.シュレイダーはFNを規定する四つの触媒的要素の一つと
して「戦争および戦後の幻滅」を挙げているが、『大いなる別れ』は
直接的にそれを明示している。戦争直後に人々が感じた幻滅感、
困窮と生活的圧迫感は、都市型のみすぼらしい犯罪を増加させ
それらの映画におけるリアリスティクな描写を促進させる。しかし
この映画で描かれるのは組織犯罪と単なる個人的な情交事件であるが、
戦後社会全体が犯罪によって染められているかのような錯覚を
起こさせる点で前者よりも遥かに現実性は欠けるが、より仮構的なやり方で
戦後世界を描いている。
勲章を授けるという名目で、急に本国に引き戻されて降り立った
二人の軍人は、自分たちの国が最早自分たちが思い描いていた
国ではないことを思い知らされる。W.プリンスは自分の望まない
帰国のせいで、彼がそれのために戦ってきた祖国の人々の手によって
殺されてしまい、プリンス同様まさにパラシュート部隊のように
本国に降り立ったもう一人の片割れ、H.ボガートもまた、彼の
失踪のせいで、まるで謎のド真ん中に陥し入れられたかのように
本国における自らの位置を確認できず、手探りで自分の行方を探り
始める。H.ボガートが体験する本国での悪夢のような真相解明ツアーは、
まさしく復員兵たちが経験した祖国への困惑と、再=イニシエー
ションの儀式を象徴している…
10 :
名無シネマさん:02/04/24 00:04 ID:/ABxEb7o
たぶん前回のスレで話題に上った作品群…↓
『死の接吻』
『ローラ殺人事件』
『欲望の果て』
『飾窓の女』
『拳銃魔』
『キッスで殺せ』
『街の野獣』
『白熱』
『月下の銃声』
『罠』
(ゴダールの)『メイド・イン・USA』
『明日に別れの接吻を』
『成功の甘き香り』
『深夜の告白』
『ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ』
『三つ数えろ』…etc.
B級ノワールについてはたくさん名前は挙がったけど、
自分が観てなかったものが多くまともなコメントができなかったので割愛…
11 :
名無シネマさん:02/04/24 00:14 ID:I5zaesyh
本日の深夜やっている、B.ラフェルソンの『マーロウ 最後の依頼』
というのはどうなんだろう? TVムーヴィーなのか…
しかし奴は以前、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』をリメイクしていたからなぁ・・・
録画予約して置くか。
フィルム・ノワールとは関係ないけど、
本日(昨日)放映していたベルイマンの『仮面 ペルソナ』、
S-VHS、標準モードで録画しちまった。。。エッヘッヘ
13 :
朗報:02/04/24 00:36 ID:jvyBwKCO
WOWOWでロイ・ローランドの「殺人目撃者」、ドン・シーゲルの「裏切りの密輸船」が
放映される! 前者はバーバラ・スタンウィックが偶然殺人を目撃するが、狂人扱いされる作品。
後者はホークスの「脱出」のリメイクだあ!
14 :
名無シネマさん:02/04/24 01:08 ID:/ABxEb7o
>>13 おお、凄い!! その興奮した口ぶり・・・(笑
ロイ・ローランド、『悪徳警官』を見ていないので初めてなんだべ。
『裏切りの密輸船』はオーディ・マーフィー主演なのか…
というか両方とも日本未公開作じゃない? 『脱出』がリメイクされて
いたことは知っていたが、まさか作品を見れるとは・・・
15 :
名無シネマさん:02/04/25 02:17 ID:ujcz16QA
いやージェイムズ・カーンもヨボッたなあ… あの頭皮に付いて
いる苔みたいなのは何だ?(藁)あー、あれが頭髪なのか。
…まあ1963年という設定だから、当然マーロウも年老いて
いるだろうし、結婚もしているんだろうなぁ(しかしマーロウが
結婚してもなお、私立探偵の仕事を続けているという設定は
なかなか不思議だが。)
まあ、J.カーンもあんなに若い奥さんと劇中で何度もキッスでき
れば御の字だろうが、、、
16 :
名無シネマさん:02/04/26 12:26 ID:OdaFe9eA
保全アゲ。
17 :
名無シネマさん:02/04/27 14:17 ID:HBdlDczQ
器だけは確保して置くか……
18 :
名無シネマさん:02/04/28 19:26 ID:FnHA9A9k
「サンセット大通り」放映記念アゲ。
5月はまた、ビデオ・デッキが活躍しそうだわい
救出アゲ。
20 :
名無シネマさん:02/04/30 01:09 ID:FRMO76a9
・・・一見すると『仮面 ペルソナ』で問題になっているのは、
行為と道義的な責任遂行の分離であり、同一人物内における
自ら行為する者と、自らを罰する者の分離という
≪存在≫の引き裂かれ具合にある。
“行為”とは一種の誤謬であり、欺瞞である。失語症に陥った
映画女優(L.ウルマン)は、それ以上日常生活においても≪演技≫を
続ける事ができなくなり、結局は欺瞞へとつながってゆく一切の自己表現を放棄する。
彼女は神の名において、自己の欺瞞に対する絶えざる追及の念に
さらされ、存在の開示を自ら閉ざすのであるが一方、奔放であるはず
の看護婦(ビビ・アンデション)は海辺で男の子たちとの享楽的な
セックスに耽ったあと、あげくに妊娠して堕胎したことを大きく恥じて
告白するのであるが、同時に彼女は「自分が二人いればいいのに」とも告白する。
彼女は、神の名を通した自己悔悟の念に苦しむのであるが「自己の
存在の分離」という事態をうまく引き受けることができず、自分の分身
としてのエリーザベトの役割を受け入れることで補償しようとする。
この映画のテーマは死児の交換、あるいは患者−看護婦といった役割の
≪すり替え≫というよりも一人の人物内における分裂なのであって、煎じ詰めれば
「人はみな仮面を着けて生きている」というようなニーチェ的な箴言に還元されて
しまうような気もするが、そのドラマを「神」という否定神学的な中心を使って反転させている。
「神」はニーチェのように“不在”でも、“沈黙”してもいない。
映画女優と看護婦は、互いが「神」と人間のように、相手の姿を似せて見せる
ことによって擬似の自分を再度発見し、それを身に貼り付けて現実世界へと帰ってゆく。
それは受け入れ難い、今現在もなお自分の犯し続けている罪の重責を忘却する
ための唯一の方法なのである。
スレ再開された
>>1さん、その他前スレからの常連の方々、ご苦労様です。
真面目な書き込みの後で失礼ながら、閑話休題ということで。
>>3>>7 自分も『大いなる別れ』のクラブでの歌唱シーンは印象に残っています。
リザベス・スコットは、歌は実際うまかったです。
1957年に、その名もズバリ『リザベス』というアルバムを出してます。
フル・オーケストラをバックに、ハスキーヴォイスで色っぽく歌ってました。
もっともアルバムはこれ一枚だけらしいですが。数年前にCDで復刻されました。
ベティ・バコールも『脱出』でH・カーマイケルの曲を歌っています。
自伝『私一人』では声が出ないところを苦労して録音したことになっていますが、
一説には声変わり前だった少年時代のアンディ・ウィリアムズによる
吹き替えであったとも言われてます。
バコールがビング・クロスビーとデュエットしたラジオショーの
録音を聞いたことがあります。この時の彼女は、かなりの音痴でした。
それでも後には『アプローズ!』などステージでの活躍もしてますから、
吹き替え説の真偽はよくわかりません。
フィルム・ノワールの本筋とは直接関係ないので、sageてROMに戻ります。
>>21の件で考え直してみましたが、『百万長者と結婚する方法』で
バコールは歌っていたかも知れない。記憶だけで書いちゃいけないと反省です。
失礼しました。
23 :
3・7他:02/05/01 02:44 ID:+tkqZZ/V
>>21、22
おお、貴重なインフォメーションどうもありがとうございます。
リザベス・スコットはどうも元々歌手志望で、演技には主眼を置いていなかった感じがしますね。
同じくジョン・クロムウェル監督名義作で『脅迫者』(ボギーが出てくるやつではなくて、
R.ミッチャム主演のほう)という作品の中でもクラブ歌手の役を演っていたような記憶が…。
ところで『大いなる別れ』のあのクラブのシーンは、けっこう重要なシーンなんですな。
ボガートが、L.スコットが嘘をついていないかどうか確かめるために、
肩を抱いて踊りながらかつての恋人の死を告げるんですね。スコットはわざと
大袈裟な反応を示して、まんまとボガートを騙すのですが。
どうもバコールも最初は舞台やダンスが目標だったようですね。
しかし彼女の美しさのせいで雑誌モデルになったりして、それがホークスの
奥さん(スリム)の目に止まった、と。ベティ・グレイブルやM.モンロー
と共演した『百万長者と結婚する方法』では歌も披露していたと思いますけど、
あんまり乗れないんですよね。あのクールな美人が声を張り上げて歌を唄う姿がね。
しかし後年になると、映画には出ずにもっぱらブロードウェイの舞台や
ミュージカルで活躍してましたからね、もともとそちらの方向に進みたかった
んではないでしょうか…?
24 :
名無シネマさん:02/05/01 18:41 ID:dSMxU5TU
…んったく、フィルム・ノワールと『ペルソナ』と、
一体何の関係があるんだ…
ひさびさに『サンセット大通り』を観る。
前回見た時は、吹き替えだった(藁 。
辛辣ではあるが、今ひとつ作品に感情移入できないのは何故か?
私が、年老いた妄想がらみの元大スターの中年女の話に
関心が持てないからか? B.ワイルダーがこの時代(1950年)
にすでに過去のハリウッドの映画界を郷愁させるような作品を
企画していた、という企画力には感心した。セシル・B.デミル
はG.スワンソンがらみで出演をOKしたんだろうか?
シュトロハイムの、この作品に対する感情も微妙だと思う。『クイーン・
ケリー』はスワンソンのせいで、監督の職を降ろされたはず。
この映画のあと和解した、というのも不思議だな・・・
とにかく、シュトロハイムの役はもともとセシル・B.デミル
がモデルになっているはず。スワンソンを発見したのはデミルのはずだし…
カメオでバスター・キートンとかアンナ・Q.ニルソンとかが出てくるのは
楽しいね。しかし、これって本当にフィルム・ノワール?
“内幕もの”みたいなカテゴリーじゃないのかねえ?
ワイルダーは≪人生≫をよく知り、技術も極めて熟達した映画作家
だと思うけれども、全編、ハリウッド愛、人間愛が前面に出ていて
見ていて辛くなる部分もあるな。それだけすでにワイルダーが
ハリウッドで信頼のある監督だった、ということだろうか?
しかし本来ならば、ハリウッドが隠蔽した物どもにこそ
スポットライトを当てるべきだと思われるのだがねえ…
26 :
名無シネマさん:02/05/02 17:49 ID:BSPgOZTq
あれあれ
27 :
名無シネマさん:02/05/03 12:14 ID:5fab2cPt
あー、
米倉涼子と菊川怜主演の「GUN CRAZY」って、
当然ジョーゼフ・H.ルイスを下敷きにしているんだろうなぁ・・・
28 :
名無シネマさん:02/05/03 17:52 ID:aJHZGec6
あげあげ
話のマクラとして、前スレに書いた『ビッグ・ヒート』に関する
コメンタリーを再録……↓
「ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ」
きわめて簡潔にして、かっちりとしたドラマトゥルギー。
ほぼ古典的と言っていい、何やら硬質な鉱物のような質感。
(しかしF.ラングの映画ってこんなにクロース・アップが多かったっけ?)
モラル的にも登場人物の行動においても、宿命論的な“ハード”さ
と非情さがこの映画からは漂っている…
映画の主人公であるグレン・フォードは、途中警察バッジを取り外して
一市民としてシンジケートおよび腐敗した警察機構に闘いを挑んでゆく。
往々にして「運命に対する戦い」を描くと言われているF.ラングの作品は、
なにもそれがナチス政権成立直後にドイツを脱出したこの監督自身の
“運命”を二重写しにしているわけではない。
フリッツ・ラングの映画は、常に巨大な権力組織によって抑圧された
個人の自由を救うドラマを描くのである。その戦いがいかに非情なもの
であろうと、いったん個人が運命の仮借のない歯車に巻き込まれると、
何かが決着され、絡んだ糸が解きほぐれるまで登場人物たちはそこから
脱出できず、のたうち廻り駆けずり廻らなければならない。
その過程を映し出すのがラングの映画なのである。故に、この映画も
また現代に移し替えられた一種のギリシア悲劇なのである。
…しかし、そこにはこの作品の“近代性”も同時に潜んでいる。
題名どおり主人公のG.フォードは、“ビッグ・ヒート”に駆られた
復讐鬼と化しているのだが、劇中一人も殺すことはない。
妻を爆死させた当の殺し屋にすら、直接自分で手を下さない。身内が
殺されているのに自分では手を下そうとしない、この非対称性は一体何なのか?
もちろんバッジを外して単独行動するフォードを、最後に無事に
警察へと復帰させるための理論上の屁理屈のようにも見えるが、
ここにはラング監督の倫理観が表われているとも考えるだろう。つまり
醜い殺し合いをするのは、邪悪な意識と関心に駆り立てられた
悪人どもだけだということである。悪人たちの仮初めの調和は、
一人の女の気まぐれな行動からほころび始める。誤解が憎しみを呼び、
その憎しみがまた憎しみを呼ぶ。顔半分を熱湯で焼かれた
G.グレアムは、まるで自分で自分を罰して眼を潰したオイディプスの
ように荒野を彷徨い、懺悔を果たすべくおのれを取り囲む悪の
円環を断ち切るため組織全体を崩壊に導くだろう...ここでは
正常に“歯には歯を”という不文律が有効に機能しているのである・・・
唯一、近代的な“法”を遵守するG.フォードだけが、この悪の円環
からは外れており、殺戮の悪循環から免れているのである。
31 :
名無シネマさん:02/05/04 15:32 ID:VlMYANF7
ちょっと出掛けるので、保守アゲ。
32 :
名無シネマさん:02/05/05 12:35 ID:LLPYaI5K
ああああああああああああああああああああああ
名もなく貧しく美しく
34 :
名無シネマさん:02/05/06 17:48 ID:0/IMBqrQ
>>33 FNとは大宇宙を隔てて数億光年の対極にあるようなシロモノ
(それも邦画)を持ち出してどうしようというのだ、おのれは?
36 :
名無シネマさん:02/05/07 01:04 ID:v0bhyYjy
ああ、小林桂樹か。
しかしFNって、邦画とは
>大宇宙を隔てて数億光年の対極にあるようなシロモノ
なんですかね? ツラいなあ〜
日本ではフィルムノワールを撮ることは無理なんでしょうか?
日本という国は、神経的な不安定さをフィルムの表層に映し撮れないほど、
同質で均一的な社会なんでしょうか?
「名もなく〜」がフィルム・ノワールとかけ離れているだけだと思うが。
てめーら「死の十字路」みとらんのか?
39 :
名無シネマさん:02/05/07 17:41 ID:B7ZNY18i
ジョゼ・ジョバンニ 14年ぶりの映画「父よ」は見たほうが良いだろう.....
ノワールといえば...
映画だと松山善三あたりじゃないですか?
『われ一粒の麦なれど』とか
小説だと三浦綾子、亀井勝一郎、武者小路実篤、倉田百三といったところか。
41 :
名無シネマさん:02/05/09 02:46 ID:2lf4Pvfp
今度、アテネフランセで特集上映される鈴木英夫特集見てみぃ!
日本でフィルムノワールを撮れたのは彼だけだと実感する傑作揃いだぞ。
42 :
名無シネマさん:02/05/11 21:29 ID:rqzrJwNF
救出アゲ
43 :
名無シネマさん:02/05/14 02:12 ID:R73ZxTUw
44 :
名無シネマさん:02/05/15 01:01 ID:AqutW0pL
>>38 あんた、スリラーとミステリーとノワールの違いも分からんアホ?
ここではしばしば脱線が起こるのに、フィルム・ノワールについての認識が
一部常連の考える定義から外れると叩かれるらしい、と言ってみたりするテスト。
46 :
名無シネマさん:02/05/18 19:54 ID:CjEkRAlH
>>41 激しく同意。鈴木英夫の映画を観ると、日本にもこんなフィルムノワールが
あったのかと驚くよ。アテネフランセの前に、浅草東宝のオールナイトで
5月25日に「彼奴を逃がすな」、6月8日に「寒流」が上映される。
観るべし。
【鈴木英夫のフィルムノワール作品】
「蜘蛛の街」
「殺人容疑者」
「死の追跡」
「彼奴を逃がすな」
「危険な英雄」
「脱獄囚」
「非情都市」
「黒い画集・第二話 寒流」
「悪の階段」
>>46 追記。5月25日は「脱獄囚」も上映される。よろしこ。
48 :
名無シネマさん:02/05/27 00:29 ID:yOyMW6eJ
アテネフランセの鈴木英夫ノワール特集記念あげ
49 :
名無シネマさん:02/05/27 05:45 ID:HtIXrHUS
鈴木英夫?
知らない……
50 :
名無シネマさん:02/05/27 07:30 ID:wj/9J8eS
蓮實や山根が取上げないと「知らない」「見ない」という映画ファンは、
映画ファンではなく、単なるブランド好き。
鈴木英夫の「蜘蛛の街」を江戸川乱歩が絶賛したことは当時新聞で話題になっていたし、
鈴木といえば成瀬がもっとも俳優をしごくことで信頼をおいていた監督のひとり。
司葉子も団令子も鈴木が育てたので成瀬が安心して起用した。
ともかくアテネに駆けつけよう。
しかし、今見ると「火サス」レベルでしかないという罠。
52 :
名無シネマさん:02/05/29 10:55 ID:xcUUCRlc
最近WOWOWで放映された、
・『殺人目撃者』R・ローランド
・『殺し屋は放たれた』B・ベティカー
・『裏切りの密輸船』D・シーゲル
この辺の感想&コメントというのはどうなんでしょ?
53 :
どうでもいい感想。(ネタふり):02/05/31 16:25 ID:WngltBPB
『殺し屋は放たれた』、観た観た。
ヒッチの『裏窓』で、ジミースチュワートの友人警官をやっていた俳優が
サイコな殺人犯に扮する話。まあよくできた、いかにも≪添え物≫的なB級ノワール。
なるほどねえ… 舗道を歩く犯人が、標的の奥さんを確認できない、という
ところがミソなのね…(←これはネタばれしてないよ)
狙われる刑事(J・コットン)の奥さん役が、お目目パッチリ・ボディ
ムチムチのロンダ・フレミングだというところが唯一の見どころか。さすがに
ラストのクライマックスは緊迫感溢れているんだけど、
このシーンのために作品全編を撮ったんじゃないかと思わせるほど
前半はどうでもいい。
ロンダ・フレミングって、グラマー女優かと思っていたら、
フィルム・ノワールにも出ているのね・・・『過去を逃れて』とか
ラングの『口紅殺人事件』とか。結構有名どころに。
54 :
名無シネマさん:02/05/31 16:32 ID:3QIis8JP
>>50 素朴な疑問。
鈴木監督を重要視していた映画評論家って、誰かいます?
いや、これは煽りじゃなくってホントに疑問。
55 :
名無シネマさん:02/05/31 22:17 ID:eMma6/WC
>>54 評論家じゃないけど、脚本家の桂千穂は、95年に新宿で開かれた鈴木英夫オールナイト
を観に来ていたよ。隣の北川れい子に、講釈を垂れていたので、昔から観ていたのでは
ないかな。桂さん、映画評論家より映画に詳しい人だから。
他、森卓也なども、リアルタイムで観ていたらしい。清順がブランドになる以前、
鈴木といえば英夫だったという話もあるので、手堅い娯楽映画の創り手という共通認識は
あったはずだ。しかし、作家として認められる以前に、東宝のローテーションから
外れてしまい、TVに行ったので、誰もまともに語らないままだったわけさ。
56 :
名無シネマさん:02/06/04 11:49 ID:DyKkOTZI
>東宝のローテーションから外れた
って、どういうこと?
57 :
名無シネマさん:02/06/04 22:13 ID:SEjBbYda
>>56 1.鈴木は新興キネマ=大映からの移籍監督のため、東宝では主流派ではなく外様扱いだった。
2.本人の頑固で粘りのある性格のため、プログラムピクチャーの監督としては作品数が極端に少ない。
3.大映を離れるきっかけになった、美鳩まり(新興キネマの元女優)との熱愛の結果の結婚が、美鳩が
病床に就いたため、愛妻家の鈴木が看病のため多作を嫌った。
4.60年代末に東宝がリストラを図ると、こうした鈴木の立場を不利にし、成瀬らの支援があったにも
かかわらず、テレビ部に転属になった。
5.テレビでも「傷だらけの天使」のいくつかのエピソードは鈴木が演出しているが、根腐れ作家主義の台頭
では、深作や神代や工藤が演出した回ばかりが取り上げれれた。鈴木が演出した回も傑作多い。
6.鈴木の優れた資質を最も理解していたのは、同時代のファンでも評論家でもなく、鈴木に鍛えられた役者
(司葉子、草笛光子、団令子、佐原健二、宝田明、丹波哲郎、石原慎太郎ら)であり、同僚監督(とくに大映時代
の先輩・田坂具隆、東宝の先輩・成瀬)だった。とくに成瀬は自らがプロデュースも兼ねたオムニバス「くちづけ」
の1エピソードを鈴木に依頼している。
また、黒澤明脚本で「蜘蛛巣城」の演出をすることは新聞発表もされたが、
延期になり、結局この作品は黒澤が演出し、鈴木は映画では時代劇は一本も撮影しなかった。
7.スリラー、フィルムノワールの名手なのに、東宝のプログラム・ピクチャーのローテーション上、
喜劇やメロドラマも撮らされて無残な失敗をした。
8.浅草東宝で3、4か月に一度は鈴木作品が上映されるにもかかわらず、ファンも映画評論家もその
名前を認知していない。
だからアテネフランセにこの機会に駆けつけるべし!
58 :
54:02/06/05 01:36 ID:ieKnZbIN
>>57は
>>55と同一人ですか?
ともあれ詳細な返レスありがとうございました。
遅くなったのはこの監督について、書籍で色々と
調べてみたかったからなのでした。
で、手前の拙い調査結果なのですが・・・
余り芳しい結果は得られませんでしたね。
×「日本映画史100年」(集英社新書) 四方田犬彦著
・清順あれど英夫なし(当然作品名も)。
×「映画全文」(リトルモア) 上野昂志著
・時評集。95年欄があるとはいえ、
>>55の記述なし。
×「映画の貌」(みすず書房) 山根貞男著
・同上。
×「日本映画史」(岩波書店) 佐藤忠男著
・時代的には二、三巻の東宝欄にあっても
よさそうだが、こちらも記述なし。
×「日本映画の巨匠たち」(学陽書房) 同佐藤著
・索引には数十の監督名があるのだが、英夫なし。
〇「日本映画50年史」(藤原書店) 塩田長和著
・かろうじて記述あり。
但しその扱いは、折からの松本清張ブームにあやかって
その原作映画がこれだけ撮られたというリスト中に「寒流」が
入っているのみ。著者は黒い画集シリーズでは堀川版が
第一作目ということもあってか、こちらは少々語っている。
〇「日本映画の現在 7」(岩波書店) 編者多数
・この書籍では242ページから大平和登という人が担当して
いるのだが、そこに数行の記述あり。それはこのスレ内容
に即したものではないのだが、鈴木ネタであるのでそれを
一応簡単に紹介すると・・・
62年の秋にNYにショーウインドウ劇場東宝シネマという小屋
がオープンする。上映作品選定にあたってNYタイムズの
筆頭批評家ボズリー・クラウザーは鈴木作品の現代日本風刺劇、
「やぶにらみニッポン」を強く推したことから上映が決定。
しかし批評が良くても観客にソッポを向かれるという万国共通
の慣例に祟られ、不入りの結果に終わる。
とまあこれだけでした。確かに57が言うところの「根腐れ作家主義」
全盛昨今の、あわれな犠牲者という格好の例ですな。鈴木英夫は。
であるがゆえに、観客による名誉回復を期待したいという所でしょうか。
59 :
57だけど55ではない:02/06/05 03:21 ID:WGU3Mumb
>>58 そう、まれに鈴木英夫を取り上げているのが、あからさまに失敗作である「やぶにらみニッポン」だったりするから
始末に悪いんだ。
でも95年の新宿ジョイシネマのオールナイト以降も大井武蔵野館や大阪や横浜ジャックで特集上映などは
されてるんだ。そのたびに宇田川幸洋、筒井武文などのシネフィル評論家が通っていたのを見た。
宇田川は東京ウォーカーで鈴木を「コンクリートの詩人」と呼んで絶賛しているしね。
そもそもジュールス・ダッシンの「裸の町」などに代表されるクライム・ドキュメンタリーを日本に移植したのも
鈴木の大映作品「蜘蛛の街」であり、日本におけるクライム・ドキュメンタリーの立役者・長谷川公之と組んで新東宝
で「殺人容疑者」(丹波哲郎デビュー作にして主演作)を監督してもいる。
鈴木の大映時代の後輩で、のちに鈴木にアニメ「九尾の狐」の構成を依頼することになる増村も鈴木を尊敬していた。
鈴木の代表作の一本「その場所に女ありて」は、題材こそ増村の「黒」シリーズに相似点があるが、
現代性という意味では鈴木に軍配があがる。増村の「黒」シリーズで音楽を担当した池野成は「その場所で女ありて」では
いつもの重厚な音楽ではなく、現代音楽風の曲を提供している。
また新聞社を舞台にした個人と組織のモラルという点では、「非情都市」「危険な英雄」はラングの「口紅殺人事件」を遥かに
凌駕する。
鈴木英夫を褒めている人はたくさんいますよ。
田中真澄や片山杜秀など。
61 :
55:02/06/06 17:52 ID:Paa5crxq
>>57 「蜘蛛巣城」? 「隠し砦の三悪人」じゃなかった? しかし詳しいですね。脱帽
します。ひょっとして、木全さん(w
>>60 彼らも、94年のスタジオamsの上映をきっかけに、褒めてるの。
それまで、鈴木英夫が忘れられた映画作家だったことは間違いない。時々、松本清張
特集の際に、「黒い画集・寒流」が上映されるくらいでね(オレもそれで初めて鈴木の
名を知った)「寒流」も、堀川弘通=橋本忍=小林桂樹の「黒い画集・あるサラリーマ
ンの証言」の陰に隠れるという不幸があった。あとは、amsや浅草東宝で、東宝作
品が上映されるとき、ついでに掛かる程度だった。
それに、田中はともかく、片山は本気で誉めてるのか? 片山がSPA! に書いた
コラムが、鈴木の名を初めて公にしたと言われているが、「凡庸を愛でよう」とか、
キッチュ扱いしてバカにしていたぜ! 片山のコラムの手口はいつもああだけどな。
62 :
名無シネマさん:02/06/06 18:12 ID:zca7qVvI
西脇英夫が『アウトローの挽歌』で多少取り上げてなかったっけ?<鈴木英夫。
尤も、鈴木英夫で一項目作るほどじゃなかったけどさ。
「ママ、世界一だ!!(世界の天辺だ)」age
・・・この原語、聞き取れない。誰かご存知?
64 :
元日系ブラジル人:02/06/08 05:54 ID:6oqa/MeL
子供の頃に鈴木英夫の『三匹の狸』をパウリスタ(日本人街)の映画館で観て、
すごくショックを受けた記憶がある。宝田明、小沢昭一、伴淳三郎が詐欺師で、
星由里子にメチャクチャにやられちゃう話。ラストは刑務所で3人の詐欺師が
オイチョカブ(?だったかな?それとも四葉のクローバーで何かやるのか?)
をやっているのが、中村伸郎の金持ちのメカケになった星由里子と対比されて
無常感溢れる結末だった。
でも、あの人物配置は、そのままルパン三世に繋がっていると思う。
95年のオールナイトではやりましたかね?是非再上映キボンヌ。
65 :
元日系ブラジル人:02/06/08 06:15 ID:6oqa/MeL
ついでにこないだビデオを整理してたら『夜までドライブ』が出てきた。
ジョージ・ラフトとボギーが出ているからアレなんだけど、アイダ・ルピノが
男二人を食っているのが凄い。
アイダ・ルピノは何に出てもフィルムノワールに見えてしまう。最後の出演作が
『巨大生物の島』だったか?
ところで加藤幹郎によればフィルム・ノワールというのはプロダクションコードが
存在していた頃にギャング映画を作れなくなったハリウッドの映画人が作った
緊急避難用のジャンルの事を言うのだそうですが、それはこのスレでは無視ってこと?
>>62 西脇の「アウトローの挽歌」及び、その文庫版「日本のアクション映画」には、
鈴木英夫の記述は皆無。ところで、この文庫、単行本の誤記・誤植・記憶違いが
全然直ってないじゃねえか。。「国際秘密警察 指令八〇五号」(正しくは
指令第八号)だとかタイトルは間違いばかり、「野獣の復活」と「暗黒街全滅作戦」の
プロットがごっちゃになっていたりと、中身はほとんどいじってないね。
単行本執筆時の熱気をそのままに、といえば聞こえはいいが、単なる怠慢じゃねえの。
67 :
名無シネマさん:02/06/08 20:59 ID:o29okwa5
>>66 いつもご苦労さまです。
宇田川幸洋がやっと出した、第1映画評論集(ワイズ出版)に鈴木英夫について書かれた
東京ウォーカーの原稿が載ってるよ。「その場所に女ありて」「非情都市」の2本。
手元にないから不確かだが、宇田川曰く「日本でむかしの映画作家の再評価がなされることは
まずない。あっても外国での映画祭で火がついたのに尻馬に乗っただけのものである。鈴木英夫
はその例外で、最近になってごく一部の映画評論家が再評価しだした稀有な作家である」(大意)
もういっちょう。
蓮實がドン・シーゲルを追悼したとき、
「この世代の監督には傑作はあっても名作はない。その上の世代の監督にはマイケル・カーティスでさえ
映画史上の名作を残しているのに」
そういう点からすれば、ホークス、ラング、ワイルダー、プレミンジャーみたいな一流監督もフィルムノワールの
傑作を作ったが、多くのフィルムノワールは凡庸な監督たちが例外的に傑作や重要な作品を残したジャンルではない
のか、というのが私の持論だ。ローランド、クワイン、C・ヴィダー、タトルしかり。
68 :
名無シネマさん:02/06/09 06:17 ID:O2xItn0M
遅ればせながら、浅草のオールナイトで初めて鈴木英夫『寒流』を見ました。
これはヘンな映画だった。途中までは三角関係というフィルムノワール的な
ドラマの予感を孕んでいるのに、後半唐突に平田昭彦が無敵になって池部良が
ドツボにはまりはじめる。あの意味のない平田昭彦の強さと横暴さは何なんだ?
で、思い出したのがつげ義春。実は『寒流』の湯河原の場面(平田が唐突に
「マキさんを真ん中に挟んで3人で寝ましょう」と提案する、世にも奇妙な
場面!)の唐突さは、『必殺するめ固め』そのまんまなんだよね。
確か、つげ義春は鈴木英夫に言及したことがあったと思い出したりして。
でも、実は、この唐突さと敗北の構図というのは、当時の東宝映画ではさして
異常なことではなかったということも頭に入れておくべき。
今日の浅草東宝で併映された『白と黒』も主人公たちはひたすら勝利しないし、
6月22日にやる千葉泰樹の『大番』も、本当に愛する原節子には指一本触れる
ことが出来ず、代理の淡島千景で我慢する加藤大介の屈折した愛情がメインだった。
それに唐突さでは、千葉の右に出る者はいない。視姦を正面から描いた『鬼火』や
ヒロインが死ぬことによって男たちが求めている真の美に到達する『生きている画像』など、
千葉の映画は絶えず「見ること」を感情的に描くから、理性を超えた事態が起きる。
だから、そのへんも把握せずに、単に鈴木英夫一人を抜き出して再評価するのは、
それはたとえ草の根レベルのシネフィルがやっていることだとしても、結局は
鈴木英夫の陰に隠れた映画監督と映画史を抹殺することに過ぎないと心配しているのですが
如何でしょう?
69 :
名無シネマさん:02/06/09 06:37 ID:g59b7yN/
>>68 おっ、骨のあるカキコ。
「寒流」はかなりの部分を上映時間の関係からカットされた。詳細とオリジナル脚本は、
「若尾徳平シナリオ集」の脚本と鈴木英夫の寄稿文を参照にされたし。
千葉泰樹。しぶいところをつくね。
そもそもオレも今日の根腐れした個人崇拝の作家主義には反対だが、東宝ノワールという
括りで考えたとき、堀川や須川の作品ばかりが注目されて鈴木は冷遇されすぎてしないかと
思うわけだ。
横のつながりで見ていけば、鈴木ー成瀬ー千葉とくれば、当然藤本眞澄の存在および
藤本プロに言及されねばならぬが、今日の成瀬崇拝ムードの中ではそれどころか成瀬
が撮った「めし」だって、千葉の代役であったことが忘れがちだ。しばしば成瀬論で
林扶美子に言及して、借金のことが主題になるといった論評も目にするが、林扶美子
原作であれば、千葉にだって「下町」という作品があるだろうし、豊田四郎の「泣虫
小僧」もそうだ。とくに後者は借金の話が主題になっており、そこに今日の作家主義
的批評の陥穽を見る気がしている。
ともあれ、千葉と鈴木の共通点ということであれば、「目白三平」を二人ともが映画化し、
千葉もまた鈴木と同じく68年の東宝大リストラでテレビ部に転属になったことだろう。
藤本は南旺映画時代からの盟友を便利に扱ったあげく、なぜテレビに放出したのかいまだ
なぞだ。
70 :
名無シネマさん:02/06/09 07:00 ID:g59b7yN/
そもそも東宝ノワールの存在そのものが大書された映画史から抹殺されてしないのか?
たとえば筧正典の「重役の椅子」だっていいし、須川の「拳銃よさらば!」でもいいし、
堀川の「悪の紋章」だっていい。そこの延長に鈴木のノワール作品があり、成瀬の「女
の中にいる他人」がある。
東宝=能天気なサラリーマン映画という固定観念こそが間違いで、サラリーマンものから
派生し、松本清張の大ブームをきっかけとするミステリブームの中で生まれた東宝サラリーマン
ノワールの検証も重要な課題だと思う。
71 :
名無シネマさん:02/06/09 07:08 ID:g59b7yN/
そこで
>>68に質問だが、
松本清張の大ブームで各社は競って清張作品を映画化した。清張以外でもミステリ
小説が多く映画化された。なのに清張作品に限れば、松竹、東映、日活では、東宝
の作品のように、手触りとしてフィルム・ノワールになりえていないのはなぜ
と考えるだろうか?
フィルム・ノワールというジャンル(ジャンルではないと説もあるが)、およびタッチの
映画群が存在したのは、東宝と大映東京撮影所だけだと考えるが、いかがか?
72 :
名無シネマさん:02/06/09 07:13 ID:g59b7yN/
もちろん長谷川公之の脚本によって、東映東京撮影所では「警視庁」シリーズという
クライム・ドキュメンタリーの秀作群があるが、クライム・ドキュメンタリーをフィルム・
ノワールではないとする説に賛成するものだからね。
73 :
名無シネマさん:02/06/09 07:28 ID:g59b7yN/
連続カキコすまん。
山田洋次「霧の旗」、加藤泰「みな殺しの霊歌」(2作とも松竹)は、
どうなんだろと思ったわけさ。
フィルム・ノワールの定義の曖昧さがここに露呈するな、と思う。
74 :
名無シネマさん:02/06/09 13:21 ID:O2xItn0M
>>69 ちょっとウロ覚えなんですが、キネ旬の白表紙の「日本映画監督全集」には、
『水戸黄門漫遊記』の時に患った心臓病がきっかけで映画からの引退を余儀
なくされたと書いてありますね。それに加えて、千葉が監修を担当した『青
春とはなんだ?』(テレビドラマの方)が大ヒットしたということもあり、
鈴木英夫やもっと若いけど山本ミチ夫(うわ、ミチの字が出ない)がテレビ
部に移籍したのとはちょっと違って、千葉は主に青春シリーズ専属の監修と
して(肩書きは担当重役だったか?)テレビに移ったようです。
>>71 それは貴方が仰る通り東宝と松竹・東映とでは発生形態や周囲の状況が違うからでしょう。
松竹・東映はあくまでも推理小説としての松本清張に注目して、それだけを
抜き出して一つのジャンルにしているから。東宝の場合はサラリーマンものとか
実現しなかったけど『神と野獣の日』を特撮ものでとか、東宝のプロデューサー
システムによって発生したジャンルの中に振り分けようとしている。日活も東宝
に近いスタンスをとっているけど、ここは『影なき声』と『危険な女』で終わっ
ているから、詳しくどうしようとしたのか良く分からない。
あと東宝には「東宝ハードボイルド」というジャンルもあるから、フィルム
ノワールに行く素地は他社より整っていたわけで(日活がハードボイルドに
行くのはもうちょっと後だし、東映は石井輝男がハードボイルドを換骨奪胎
して違うジャンルにしてしまっている)。
75 :
名無シネマさん:02/06/09 13:26 ID:AwuuMdf5
東宝サラリーマン ノワールの最初の傑作はやっぱり鈴木英夫の社員無頼なのではありませぬか
76 :
:02/06/14 09:46 ID:cZp2kyPL
さがってんなあー、age。
77 :
名無シネマさん:02/06/20 01:10 ID:Z7ELKuDk
あげよ。
78 :
名無シネマさん:02/06/22 22:31 ID:O5xqXy7g
追悼age>鈴木英夫
79 :
名無シネマさん:02/06/23 18:07 ID:W19V+9jh
今度の土曜日からアテネで「鈴木英夫監督特集」をやるんですね。
一週間ほど。
このスレ見て興味を持ったからフィルムセンターとアレックス・コックスの合間に観に行こうと思います。
全部観れないのが残念ですが。
80 :
名無シネマさん:02/06/29 23:45 ID:Zq+z0D88
アテネ・フランセ特集上映記念age
81 :
名無シネマさん:02/07/07 09:53 ID:dOgmEDtW
そろそろアメリカの本家に戻ってくれんか。age
82 :
名無シネマさん:02/07/07 09:59 ID:co9qzj0p
>81
デビッド・マメットの「ザ・プロフェッショナル」は、フィルム・ノワールの
香りが濃厚だったよ。
83 :
名無シネマさん:02/07/16 09:11 ID:gGfxuSxw
ageteokou
84 :
名無シネマさん:02/07/16 19:19 ID:1Hk6ke10
コーエン兄弟の「バーバー」もフィルム・ノワールだったな。
ノワールのパロディって感もあったけど。
個人的には今ひとつ。
85 :
名無シネマさん:02/07/22 10:50 ID:MROYMU2n
あげておく。
インテリ評論家気取りの常連諸君よ、
早く40'sのフィルムノワールに戻ってくれ。
ROM者にとっては君らの知ったかぶりが楽しみなのだよ。
86 :
名無シネマさん:02/07/22 10:50 ID:MROYMU2n
あげておく。
インテリ評論家気取りの常連諸君よ、
早く40'sのフィルムノワールに戻ってくれ。
ROM者にとっては君らの知ったかぶりが楽しみなのだよ。
「インテリ評論家」ってのは凄いな。
88 :
名無シネマさん:02/07/23 09:37 ID:cFsEUiul
>>85>>86 二重カキコまでして煽りか。おめでてー奴だ。
前スレでハスミン信者に叩かれて逃げてったヤローじゃねーか?
ROMなら大人しくROMってろ! ヴォケが!age
「深夜の告白」ビデオで再見。
ウディ・アレンの一押しもダテじゃないと痛感。
89 :
名無シネマさん:02/07/24 02:38 ID:vKg/vLeT
「怒りを込めてふりかえれ」って
この間深夜テレ朝でやってた?
90 :
名無シネマさん:02/07/26 09:08 ID:RMtS6W7B
あげ
91 :
名無シネマさん:02/07/26 11:39 ID:yRzdnP/j
92 :
名無シネマさん:02/07/31 09:10 ID:fDrU1Fnk
darekakakeyo
93 :
名無シネマさん:02/08/02 10:48 ID:h1p/h5DW
ダレモ書かないのか絵。
94 :
名無シネマさん:02/08/04 15:49 ID:vLcEl5H8
ラオール・ウォルシュの「白熱」を観た。ギャング映画の古典にして未だにこの作品を超えた映画は無さそう。本当に面白い映画だった。
95 :
名無シネマさん:02/08/05 15:09 ID:v0vUxG+t
>>94 切れ味の鋭い演出。どのシーンにも無駄がない。
フィルム・ノワールに興味のない弟も「面白え、何なのこのキャグニーって役者」
としきりに感心して見ていた。
96 :
名無シネマさん:02/08/07 09:20 ID:cW7biiyY
age
ちょうどビッグ3の戦後型新車が登場した時期の映画なんだけど、
出てくる車のうち、新車はすべてフォード製
(フォード、マーキュリー、リンカーン)。
電波探知車のアンテナ、手動なのがローテクで楽しい。
オープニングの列車襲撃に使われたのはキャディラックだった。
98 :
名無シネマさん:02/08/14 09:17 ID:/nwCk6MA
>97
車板でやれよ。
ヴァージニア・メイヨはこれがベストだろうか。age
99 :
名無シネマさん:02/08/14 09:28 ID:kQPSPBH/
いや、車もフィルムノワールに欠かせない重要な要素だよ。
俺、車名オンチなんで
>>97には感謝。
ウォルシュにしてもキャグニーにしても、これは異色作であってもベストじゃない。
100 :
名無シネマさん:02/08/14 09:38 ID:cMPglXqw
「彼奴は顔役だ」がウォルシュ&キャグニィ作品のベストでしょうか。
(コンビ作としての)
でもこの作品は「最後のギャング映画」(と云いたいほど、このジャンルの
集大成的な映画)と呼ぶべきなのか、フィルムノワールの先駆け的な映画
と呼ぶべきなのか、いつも迷うのですが・・・
101 :
名無シネマさん:02/08/14 11:32 ID:kQPSPBH/
フィルムノワールだとするとちょっとその全盛期からはズレてますよね。
でも、最後のギャング映画かというとそうでもなくて、ギャング映画はご存知の
通りこの後狂い咲きをするので、それとも違うと思いますです。
「白熱」はダーティーヒーロー面を強く打ち出した50年代ギャング映画の
走りと言ったほうがいいような気がするんですけど。「機関銃ケリー」とか
「殺し屋ネルソン」とか「暗黒の帝王レッグス・ダイヤモンド」とかの原型じゃ
ないですかね。
「暗黒の帝王レッグス・ダイヤモンド」はLDで持っている。これはスゴイ映画。
「白熱」の頃にはまだ出来なかった暴力描写が全部実現しているし。
102 :
名無シネマさん:02/08/15 09:21 ID:b6pHU265
「白熱」はジャンル分けの難しい映画だね。
見ていてとにかく面白いから、
いつものように理屈ひねる気も失せちゃうんだけど。
103 :
名無シネマさん:02/08/15 10:03 ID:nLRSPVMr
だっしん『男の争い』 これ最高。
ノワールじゃないけど『裸の街』もいい。
104 :
名無シネマさん:02/08/15 12:21 ID:64EUMqjM
ばりーふぃっつじぇらるどがみたいけど、びでおうってない、かしてない
105 :
名無シネマさん:02/08/22 09:28 ID:k/W4xbvy
救済アゲ。
106 :
名無シネマさん:02/08/25 09:16 ID:Yx5AwY0e
ほじぇんあげ
107 :
名無シネマさん:02/08/25 17:27 ID:pEP5fVp+
最近の、ジョゼ・ジョヴァンニ監督「父よ」はどうですか?
108 :
名無シネマさん:02/08/26 09:35 ID:gX3OVIPO
「父よ」に固執してるのがいるな。
109 :
名無シネマさん:02/08/27 01:00 ID:v9m8s2Uk
「父よ」はジャック・ベッケルの名作に泥を塗る駄作。
それにフィルムノワールとは関係ない。
110 :
名無シネマさん:02/08/27 01:22 ID:2e6cV3q1
誰も相手をしないだろうけど【13F】とゆう映画が最近の中ではフィルムノワールの香りが漂っていて少し気に入っている、部屋の隅に在るテレビに映っているのがリタ・ヘイワースの【ギルダ】なのが意気込みを感じる
111 :
名無シネマさん:02/08/27 09:45 ID:owuZaD43
りたへいわーすはかこよくてしびれた
112 :
今さらですいません:02/08/27 09:53 ID:LP+vaUeq
フィルム・ノワールとは「暗黒映画」を意味するフランス語で、当初は
フランス人批評家が使い、定着させていった言葉。ハリウッドで'40年〜50
年代にかけて多く撮られた犯罪映画などが、それにあたる。どんな風にして
生まれたもの?と時間を遡っていくと、ほぼ'20〜'30代、4つの国の文化的
背景にその要素がある。ドイツで'20年代に起こった、閉所恐怖症的効果を
あおる空間と極端な明暗の対照などで個人の精神的危機を表す表現主義演劇。
同じ頃イタリアで起こった、都市とそこに住む人間の、よりリアルな息遣いを
捉えようとするネオレアリズモ運動、アメリカで'20〜'30年代にハメット、
チャンドラー、ケインらが、裏切り、殺人などの人間の暗部をテーマに描いて
隆盛を極めたハードボイルド小説と、'30年代に流行したギャング映画と恐怖映画。
それらが昇華されて、ひとつの表現手法として確立していったといわれている。
113 :
名無シネマさん:02/08/27 21:08 ID:QF2/OFDk
>>110 「13F」はおれも悪くないと思った。
SFフィルム・ノワールというか、
古典ノワール世界にジャック・インする話だよね。
男女の三角関係も基本に忠実な感じだし。
114 :
パ:02/08/28 04:13 ID:XjoBB+zK
>>103 いや「裸の町」もフィルムノワールに定義している研究書もたくさんあるよ。
このジャンルはクライム・ドキュメンタリーというのだけども、それもフィルムノワール
ってことでね。
それよか9月WOWOWで放映される「暗黒街の帝王レッグス・ダイアモンド」、再放送だが
「キッスで殺せ」は必見。前者はフィルムノワールがいかにギャング映画の定石である”ライズ・
アンド・フォール”を取り込んでクロノジックに描いたバッド・ベティカーの秀作フィルムノワール。
115 :
パ:02/08/28 04:17 ID:XjoBB+zK
× 描いた → ○ 描くことが可能かをスピーディな演出で描いた
116 :
名無シネマさん:02/08/28 13:36 ID:3iAslaWR
やっぱジャン・ピエール・メルビルでしょう。
というか、リノ・ヴァンチュラでしょう。
>>114 おお、その両作品はどちらも輸入版で持っているが字幕がついてないと辛いので
絶対に見るよ。で、クロノジックってなあに(爆?ごめんね、無知で。
皆さんに質問です。
ジミー・キャグニーの「白熱」が大好きなんですが、彼のフィルム・ノワール作品って
他に何がありますか?
あと、このジャンルで次に見るならコレ!(これを見ないでどうする?)な
作品を教えていただけますか?レンタル出来るものがいいです。
119 :
名無シネマさん:02/09/01 09:27 ID:jVMXvXxF
>118
キャグニーなら、
「白熱」の翌年の作品「明日に別れの接吻を」は落とせないでしょう。
もっとも、30年代のギャング物のほうに代表作が多い人ですけど。
120 :
名無シネマさん:02/09/01 10:35 ID:y1PuojVp
>>118 「彼奴が顔役だ」「我暁に死す」「汚れた顔の天使」がレンタル可能なもの。
「明日に別れの接吻を」は、タイトルもカッコイイし、確かにあのラストの
セリフは名セリフだが、映画自体はキレが悪い。「白熱」のエドモンド・オ
ブライエンを女にしたって感じで、当時のアンダーカヴァーものの杜撰な
模倣に過ぎない。そういえば「ラグタイム」に登場する晩年のキャグニーは
良かったね。貫禄があって、最後はやはりノワールに〆ましたという感じが良い。
フィルムノワールで必見の作品っていったら、まあ「深夜の告白」は見ていると
仮定して、「飾り窓の女」「スカーレットストリート」「殴られる男」
「夜の人々」「民衆の敵」あたりが代表作かな。「民衆の敵」はいいやね。
特にラストシーン。あの絶望感が。
121 :
名無シネマさん:02/09/01 17:22 ID:Pp6cLWsr
「民衆の敵」「我暁に死す」はフィルム・ノワールではなくギャング映画。
「白熱」も微妙だけどね。
”クロノジカル”は物語の流れが時間軸にそること。つまりフィルム・ノワールの定石の
ようにフラッシュバックが使われて、回想から始まったり、時間軸が交錯するのは
”アンチ・クノロジカル”または”反クノロジカル”。形容詞は”クロノジック”。評論の
たぐいでは「24時間の情事」のような作品でよく「反クロノジカル」という言葉が使われるね。
122 :
名無シネマさん:02/09/02 20:21 ID:ngA5zI2u
こちらで聞いたほうが早いかなと思って、やってきました。
ヒッチコックの「ロープ」のネタになった実際の事件を映画化したものがあるらしいのですが、
なんという作品なんでしょうか?横レスですいません。
123 :
名無シネマさん:02/09/02 23:47 ID:ZPNPuMgG
>>122 「ロープ殺人事件」(日本未公開・WOWOW放映題名)=フライシャー
「恍惚」(ビデオあり)
モデルになった事件はレオポルド&ローブ事件。
124 :
名無シネマさん:02/09/03 21:14 ID:CGPeNZEC
>>123 122です。ありがとうございました。ビデオ探してみます。
125 :
名無シネマさん:02/09/04 00:36 ID:51YotReU
「暗黒街の帝王」見たけど、ゆうべ「白熱」見たせいか、今ひとつだったなー。
126 :
名無シネマさん:02/09/04 01:34 ID:LCkz1sRx
≫118さん、つい最近『サムシング・トゥ・シング・アバウト』がDVDで発売されたよ、キヤグニー自身の出世物語で、大きなピアノの上で踊るタップダンスは、『ビッグ』でトム・ハンクスが模索していました。
127 :
名無シネマさん:02/09/04 02:15 ID:9UsvKaoU
模索してどうする。。。
128 :
118・長くてごめんなさい:02/09/04 08:31 ID:JXlQil9r
>>119 >>120 お答えいただき、ありがとうございました!遅レス申し訳ありません。
「明日に別れの接吻を」、何とか見てみたい作品ですね。出来は大体想像できますけれど..
(LDが出ていた時、「白熱」「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディー」を優先して
買ったので、未見のままです)
ラストシーンの印象的なセリフと言えば「彼奴は顔役だ」もそうで、英語力もないのに
字幕無し輸入ビデオで耳コピ→辞書検索、と苦労しながら見ました。
「民衆の敵」雨中、「こんな事で死ぬもんかよ」と呟きながら手負いの獣のように
歩くシーンがよかった。キャグニィ最後の作品はTV映画「テリブル・ジョー・モラン」。
昔チャンピオンだったボクサーで、現在NYで車椅子暮らし。暗黒街の男とのやりとりに
キャグニィ健在を感じました。劇中「栄光の都」の試合シーンの抜粋で若き彼を
見られたのも拾い物。
ご紹介頂いた作品群、何年かかっても見なければ。
>>121 119さんの仰るようにキャグニィは30年代ギャングものに代表作の多い人..なのですが
「白熱」は、ノワールとギャング映画のハーフみたいな味わいを持っている、と思える
ますが、どうでしょうか?
>>126 彼の数少ないミュージカル映画ですよね。これも輸入ビデオで必死に取り組みました。
WBの子会社で作った小品までDVD化..という所に希望が持てます。
「ビッグ」の名シーンがここに繋がってるとは..
手探りで探す=模索、ですが、キャグニィのお手本はあれど彼と違うものを..と
試行錯誤したでしょうから、外れてはいないと思います。
皆様、いろいろ教えて下さってありがとうございました。
129 :
120:02/09/05 16:47 ID:Gvcu0MDA
>>121 このスレはそのへんの規定はゆるいと思ったので失礼しました。
厳密に言うなら「我暁に死す」はギャング物というよりも社会派もの、刑務所もの
と言った方が正しいかな。「デッドラインUSA」なんかに繋がる系列。
未見だけど「弾丸か投票か」も、タイトルから察するに社会派ギャング映画の
匂いがプンプンする。
あと、前発言で言い忘れてたけど「孤独な場所で」と「暗黒街の女」も
フィルムノワールの代表作ですね。「暗黒街の女」はシド・チャリシが光って
いる割には弁護士役のロバート・テーラーもギャング役のリー・J・コッブも
何だか腑抜けみたいな、ちょっとイヤな映画だったけどw。
細かなカテゴリー分けについては結構うるさ方が多いですよ。
反論しようとしても知識で言い負かされるから
大人しく拝聴しておくのが吉。
131 :
名無シネマさん:02/09/07 23:57 ID:7QtslwU7
「キッスで殺せ」NHK-BS放映age、ということで。
>>130 無駄な知識と眩暈を起こしそうなタイトルの羅列で相手をケムにまいてるだけっしょ。
所詮は臆病者の力技でしかないね。
133 :
名無シネマさん:02/09/08 05:11 ID:MKyc8Rs5
サムライが好き
134 :
名無シネマさん:02/09/08 06:37 ID:ZUhPs0p9
暗黒街の女は最後がチョツト…嫌いじやないけど、やはりギルダのリタ・ヘイワースがイイワ
135 :
名無シネマさん:02/09/08 09:36 ID:k11Pxk1x
>>132 ちょっと間違ったことを言うと
鬼の首を取ったように長文カキコで突っ込んでくる人がいますな。
136 :
名無シネマさん:02/09/08 10:56 ID:ZO9rbbQO
ひさびさにアゲ
J.キャグニーの(第二次大)戦前の犯罪映画って、
“フィルム・ノワール”に含まれるんですかね?なんか中には
『汚れた顔の天使』までタイトルを挙げてらっしゃる方もいるが。
『暁に死す』は女っ気がなく、男臭くてFNとは思えない。
最近流行りの刑務所アクション映画(ザ・ロックとか?)のハシリでしょうな。
『白熱』は時期的に言っても、第二次大戦後の世界の不安を伝えている
作品だと思いますね。ニューロティックなモチーフ、“宿命の女”、
ガスタンク爆発に象徴される原爆の恐怖・・・etc. 骨子は、キャグニー主演
ということでちょっと元気の良すぎるギャング映画になっていますが、
確実に病んでいる時代のハリウッド映画でしょう。
137 :
名無シネマさん:02/09/08 11:51 ID:y4oTQvxi
一般に30sキャグニーはフィルムノワールには入れないでしょう。
正調ワーナーブラザーズのギャング映画、というのが適切かと。
しかし、キャグニーは器用な役者ですな。
アブナイギャングから冴えない男、そして歌やダンスまでこなす。
ギャングから大学教授まで何でもOKのE・G・ロビンソンといい勝負です。
ジョージ・ラフトって、何かできましたか?
138 :
名無シネマさん:02/09/08 11:57 ID:JFfOSI/i
キャグニィは生きのいい、下町の兄イもお得意でした。鋭く、エネルギッシュ。
ラフトはスタイリッシュでクールなオトコでしたね。それでいて友情に篤い。
(ただ、作品選びに難点有りでオイシイ役どころを逃しておりますが)
このお二人がプライベートで仲がいいのをキャグニィの自伝で知って嬉しかった。
140 :
名無シネマさん:02/09/08 15:26 ID:9/J4EPq9
>>137-139 だんだんキャグニー・スレになってますがw。まあ、別にいいけど。
最近のノワールっぽい映画で好きだったのは「ホットスポット」と「Uターン」だな。
141 :
名無シネマさん:02/09/08 20:41 ID:0R1vYbDX
ジョージラフトはほんとに作品に恵まれなかったんだね。『暗黒街の顔役』の頃から
嫌ったらしい二枚目を演じていたけど。本人はあのキャラでOKだと思っていたん
だろうけど、途中から時代が変わってしまったんだよね… ボガートみたいに
器用に演技の幅を広げられなかった…
J.キャグニーは嫌いじゃないですね。あの機械仕掛けみたいに動く動きとか、
頭で何を考えているのか分からない演技とか。
頭で考えていることと動作が必ずしも結び付いていないんですよねえ。
ちょっと病気っぽいものを感じます。やはりエキセントリックな役が似合いというか。
すぐに頭が痛くなるし。
キャグニーは“生きのいい、下町の兄ィ”の部分より、
そういう病気すれすれのところがいいなあ…
142 :
名無シネマさん:02/09/09 15:41 ID:kAaUURTa
先日、衛星放送で「キッスを殺せ[ディレクターズ・カット]」を観ました。
その後いろいろなサイトで検索してみると、元の版のラストの方が良かった、
という評価が多いようなんですが、元のラストはディレクターズ・カット版とは
どう違うんでしょうか?
143 :
名無シネマさん:02/09/09 16:58 ID:NW20qdmQ
>>135 同意。
知識の披瀝は結構だけど、それを高言に述べられると本当に辟易する。
本人は、痛快!と思っているだけだろうが、それが下品な振る舞いで
あることに気付いてない所が、非常に痛々しい…。
もうひとつ付け加えると、一般に入手が困難な作品のビデオを、
俺持ってる、と自慢気にカキコする輩もウザイよ。
他のスレで時々見かけたな、そういう奴。
144 :
名無シネマさん:02/09/10 09:36 ID:fN6XSjKo
>>143 過去スレと併せて見れば、特に痛いのが文体で一人か二人特定できますよ。
ひとりはいんぎんな物言いをするやつで、
失礼なカキコを繰り返しては3、4人ばかり怒らせてた。
あんなのが同じ趣味の持ち主なんて、マイナー趣味なのにツライです。
145 :
名無シネマさん:02/09/10 09:36 ID:fN6XSjKo
あ、IDがfNだ! ウレシイ!
>144
しかもアテネフランセなんかに行くと、あっ多分こいつだな、
というのがなんとなく分かってしまう罠・・・
147 :
名無シネマさん:02/09/10 10:19 ID:rle1fKC2
東京在住者の便利な生活はうらやましいが、
そんな奴らといっしょに映画を見るというのもいやだな。
映画ヲタってのはアニヲタよりイタイヤシがいますからねー。
149 :
名無シネマさん:02/09/11 10:55 ID:+hPGpr3V
しかしながら、そんな偏執狂的なヲタのおかげで
この一連のスレが維持されてきたという面もあるわけで。
でかい顔しだしたら、適度に叩いてやるということで続行しましょう。
>>149 そうかー?別にこんなスレなくなったらなくなったで、別に困らないよ。
このスレが存続していることにそこまで有難味は感じないや。
それにこのスレ維持してるのは、澄んだ瞳で初めてノワール映画と出会った
喜びを語ってくださる方のカキコじゃないのー?
まあ、半端に知識詰め込んでヘラヘラ喜んでるヲタなんてえもんは、
「真に恐縮ですが私こと糞オタのお恥ずかしい知識の中から、皆様方に
少しだけ披露することを許してくださいまし」くらいの姿勢でやんなきゃ
ダメよ。あんたら、生きる上で全然役に立たない知識しか詰め込んでいない
低脳なんだから。
ま、教える側にも礼儀は必要ってこった。
↑何様だコイツ?
>>150 すごい煽り文体(藁 なら出入りしなけりゃいいのに。
でもさ、どう考えてもそんなに純粋なノワール初心者なんていないと思うよ。
アテネフランセまで見に行ってるとかいうカキコが結構あるって段階で。
これから前々スレの末期みたいな叩きあいの泥仕合になるのかな。
俺も含めて、ここの常連はフィルム・ノワールに出てくるような
ヤヴァげなやつばかりなのかも知れないな、と一瞬思ったり。
昔、先輩の映画狂に「おまえ、ピーター・ローレそっくり」と言われたのは
ショックだったナア。
153 :
名無シネマさん:02/09/13 09:46 ID:3FkUNYks
>>152 あんた、かなりキモそうだね。ペド?
かく言う俺は三木のり平に似てます(泣)
154 :
名無シネマさん:02/09/13 12:52 ID:KS4Dbz3d
この前BSでやってたアルドリッチの「キッスで殺せ」がとてつもなく退屈だったYO!
ジェーンの方が数倍は良かった。くそ〜、ハスミンめ、騙しやがって
>154
そんなこと言うと、映画的感性がどうのこうの、という批判が来るぞ。
156 :
名無シネマさん:02/09/13 14:47 ID:L+erV2+v
>>152 昨日バイクに乗ってて後ろから追突されたんだが、轢いた相手はアマノッチに
そっくり。救急車の隊長さんはボリス・カーロフにそっくりだった。
運ばれていった先の病院の医師は、絶対酔いどれ天使を意識してると思う。
いや、ウソじゃないって。府中で一回轢かれてみ。
なんだ、トム・クルーズに似ているオレは発言しにくいスレだなぁ(笑
158 :
名無シネマさん :02/09/14 15:22 ID:zc8a9KR/
>「キッスで殺せ」がとてつもなく退屈だったYO!
これ日本で評価を高めた品じゃなくて、横文字本
で評価されてきたのを受け売り受け売りで広まっ
た評判だから 退屈だったYO! も無理ないな。
>158
君らには映画的感性が著しく欠如している
160 :
名無シネマさん:02/09/14 19:20 ID:FBCid8C/
米映画の犯罪ものは「暗黒街」が大当たりして以来本邦では
暗黒街映画って分類していて、フランスの犯罪ものをフィル
ム・ノワールと言っていたのはもう随分昔なのかね。
アメリカさんの品を『フィルム・ノワール』というのには違
和感があるな。
フランスの品なら「汚れた刑事」という品の筋立てが面白か
ったよ。
161 :
名無シネマさん:02/09/16 21:58 ID:R3oVBIoC
キッスで殺せ、おもしろかったよ。
普通に。
162 :
名無シネマさん:02/09/17 03:37 ID:3WWToN3u
>160
アメリカの犯罪映画をフランスでフィルム・ノワールと呼んだんじゃなかったか?
163 :
関係ない話で恐縮です:02/09/17 03:48 ID:Bn7rH4Sd
10年くらい前、実写版「エイトマン」の試写会観に東京ドームに行ったら、
舞台挨拶でプロデューサー氏が「この映画はフランスのフィルム・ルノアールを意識して・・・」と
大真面目に発言しちゃって、その場にいた役者、観客全員目が点になっちゃった・・・・なんて事がありました。
試写会終了後、一緒に試写観た友人達と水道橋の「ルノアール」で笑いころげました。
164 :
名無シネマさん:02/09/17 06:50 ID:hPmLE+mo
>>160 アメリカの犯罪小説がフランスで「セリ・ノワール叢書」というシリーズで
発売されたのが最初じゃなかったかと思うんだけど。そこから発展して、
映画の暗黒ものっつーか女がらみの犯罪ものをフィルム・ノワールって、
フランスでは呼ぶようになったと記憶してるんだけどさ。
でも、日本では
>>160が言ってるみたいにメルヴィルの映画をフィルム・ノワールと
呼んでからこの言葉が定着したんだよね。
165 :
名無シネマさん:02/09/17 10:48 ID:dmTA8XUg
フィルム・ノワールは、第二次大戦中にアメリカに亡命したフランスの
映画関係者たちが戦前のフランス映画的な作風をアメリカの犯罪映画に
持ち込んで作ったものを、戦後のフランス人がみて「フィルム・ノワー
ル」と名付けた物なので、仏>米>仏と両方の要素がキャッチボールさ
れている。
166 :
名無シネマさん:02/09/17 23:40 ID:5KLYOBkn
> 第二次大戦中にアメリカに亡命したフランスの映画関係者
初心者質問ですまんが、これは例えば誰になるの?
167 :
名無シネマさん:02/09/17 23:57 ID:ixC2j3o/
>166
「大いなる幻影」のジャン・ルノアールはその代表だろうね。
168 :
名無シネマさん:02/09/18 09:06 ID:WhE+GBp8
わかっててボケてるんだよな! そうだよな!
169 :
名無シネマさん:02/09/21 23:36 ID:e9gwPdIb
今日テレビでやってた「黒い十人の女」をみて思ったが、オリジナルの
「黒い十人の女」ってフィルム・ノワール?
要素的には結構揃ってる気がした。
170 :
名無シネマさん:02/09/22 05:20 ID:RkTm5sXl
題名で「三人の妻への手紙」と「黒衣の花嫁」を連想した。
171 :
名無シネマさん:02/09/25 13:28 ID:jw4gcLAM
age
172 :
あぽ〜:02/09/25 14:24 ID:yr5PPxIJ
>164
文章おかしい。
「セリ・ノワール叢書」←セリの日本語訳が叢書です。ちなみに英語だとシリーズ。
173 :
名無シネマさん:02/09/25 19:58 ID:2xYCZyXB
クーポン券みたいなもんだね!
174 :
名無シネマさん:02/09/25 20:04 ID:K6ZrQKqt
あらんどろんのサムライって五百円でお買い得?
中古でうってるんだけど
175 :
名無シネマさん:02/09/26 00:32 ID:sQ9R5e18
>174
アラン・ドロンの犯罪映画の中では面白い方だと思う。
176 :
名無シネマさん:02/09/29 15:02 ID:IemUr9Uc
ほしゅあげ
177 :
名無シネマさん:02/09/29 15:06 ID:IUcRLoCL
wowowで美女と犯罪特集やるね。10/1は「哀愁の湖」。
178 :
名無シネマさん:02/10/01 13:53 ID:vb33ul+2
哀愁の湖あげ
関東は今晩は暴風雨だから、たぶんWOWOWは映らないという罠。
180 :
名無シネマさん:02/10/01 16:43 ID:OMyp+LJD
不吉なこというな〜age。
181 :
名無シネマさん:02/10/01 17:01 ID:U15637jY
真夜中放送の「裏切りの密輸船」も映るのか不安あげ。
そういえば遺作の「Jinxed! 」もやってたね。プチ・ドンシーゲル特集?関係ないのでsage
183 :
名無シネマさん:02/10/01 20:16 ID:upkAEtvW
哀愁の湖、そろそろヤバくなってきたな〜。
む〜、録画断念。よりによって今こなくていいじゃないの>台風
せめてもの救いは綺麗なプリントで放映されてたことが確認できたこと。
えらいぞ!WOWOW。再放送に期待。