151 :
即席メン:02/03/21 01:08 ID:QV+TWOoz
↓
「ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ」・・・
きわめて簡潔にして、カッチリとしたドラマトゥルギー...
ほぼ古典的と言っていい、何やら硬質な鉱物のような質感...
(しかしF.ラングの映画ってこんなにクロース・アップが多かったっけ?)
モラル的にも、登場人物の行動においても、宿命論的な“ハード”さ
と非情さがこの映画からは漂っている...
映画の主人公であるG.フォードは、途中警察バッジを取り外して
一市民としてシンジケートおよび腐敗した警察機構に闘いを挑んでゆく。
往々にして「運命に対する戦い」を描くと言われているF.ラングの作品は、
なにもそれがナチス政権成立直後にドイツを脱出したこの監督自身の“運命”
を二重写しにしているわけではない。
F.ラングの映画は、常に巨大な権力組織によって抑圧された
個人の自由を救うドラマを描くのである。その戦いがいかに非情なもの
であろうと、いったん個人が運命の仮借のない歯車に巻き込まれると、
何かが決着され、絡んだ糸が解きほぐれるまで登場人物たちはそこから
脱出できず、のたうち廻り駆けずり廻らなければならない。
その過程を映し出すのがラングの映画なのである。故に、
この映画もまた現代に移し替えられた一種のギリシア悲劇なのである。
152 :
名無シネマさん:02/03/21 10:12 ID:LrSGtywY
うー、G・フォードが子供の作った積み木の塔に触れて、崩して
倒してしまったとたんに家に悪漢から電話がかかってくる辺りとか、
非常に古典的でスムーズな演出のテクニークを感じたよ!!
あと、いつもノースリーブを着て腕を強調しているG・グレアムが、
腕を押さえ付けられてL・マーヴィンに痛めつけられるところとか
・・・しかし、そこにはこの作品の“近代性”も同時に潜んでいる。
題名どおり主人公のG.フォードは、“ビッグ・ヒート”に駆られた
復讐鬼と化しているのだが、劇中一人も人を殺すことはない。妻を爆死させた
当の殺し屋にすら、直接自分で手を下さない。身内が殺されているのに
自分は手を下そうとしない、この非対称性は何なのか?
もちろんバッジを外して単独行動をするフォードを、最後に無事に
警察へと復帰させるための理論上のへ理屈のようにも見えるが、
ここにはラングの倫理観が表われているとも考えられよう。つまり
醜い殺し合いをするのは、邪悪な意識と関心に駆り立てられている
悪人どもだけだということである。悪人たちの仮初めの調和は
一人の女の気まぐれな行為からほころび始める。誤解が憎しみを呼び、
その憎しみがまた憎しみを呼ぶ。顔半分を熱湯で焼かれたG.グレアム
は、まるで自分で自分を罰して眼を潰したオイディプスのように荒野を彷徨い、
懺悔を果たすべくおのれを取り囲む悪の円環を断ち切るため
組織全体を崩壊に導くだろう...ここでは正常に“歯には歯を”という
不文律が有効に機能しているのである...唯一、近代的な“法”を遵守
するG.フォードだけが、この悪の円環からは外れており、殺戮の
悪循環から免れているのである。
154 :
名無シネマさん:02/03/22 00:14 ID:FF5whxbe
hoge
155 :
名無シネマさん:02/03/22 23:58 ID:nel4qA1D
hogehoge
156 :
名無シネマさん:02/03/24 02:05 ID:xVeLc9nl
映画の前半、グロリア・グレアムが出て来て、顔の表情をまったく
変えずに喋り、操り人形のような動きなので、あれっG.グレアムって
こんなに演技がヘタクソだったっけ...と思っていたら、あの残虐シーン・・・
あれで前半は演出だったのだと分かった・・・
157 :
名無シネマさん:02/03/25 01:36 ID:uuStFdbs
ハァー このスレも大分ツカレてきたな...
私も性格的に「自作自演」というのができないタチだしなあ...
・・・相変わらず「ビッグ・ヒート」に拘るようだけど、
G.フォード(バニオン巡査部長)の奥さん(ケイティー)役を
演じていたジョスリン・ブランドーというのは、マーロンの実姉
だったんだね(5歳違い)。マーロン・ブランドーの家庭が
どんなものだったかはよく知らないけど、マーロンが
ジョスリンをNYのアクターズ・スタジオに連れてきたのかな?
あまりパッとした仕事はしていないみたいだけど。
158 :
一日一回アゲ!:02/03/26 00:58 ID:5EOKFeC+
そーいえば、冒頭のバニオン家の夕卓の場面で、
グレン・フォードが二種類の缶ビールを取り出して来て
「これを交互に飲もう!」とかと、奥さんに向かって言うシーン。
あれは今から思うと、この作品に2人のヒロインがいることを暗に示していたんだな、
と気づく、、、
159 :
名無シネマさん:02/03/26 16:48 ID:UFP9Q3r7
>>157 どのレスがあなたのレスれすか?
ディープでハイブロウなお話がイパーイ、オモシロイよ。
がんばってね。
160 :
157:02/03/27 13:30 ID:8MRv5MZU
>>159 「ハイブロウ」なんて言葉、久しぶりに聞きましたよ。ハハハ
基本的にこのスレは人気がないので、スレ立て人(私?)ほか、数人
しか書き込んでいないはず。現在はほとんど独り言スレッドになっています。
これで荒らされてないのが不思議...
スレ立て人にもう少し技術があればねぇ・・・
161 :
名無シネマさん:02/03/28 14:37 ID:8ZcGbHVm
サガりすぎだなぁ。
何度目かの「暗黒街の弾痕」を観ながら、シルヴィア・シドニーが
似ているのはチャウチャウではなくて、「カエル」なのだと確信した。
あとH.フォンダが刑務所から強引に脱獄するシーンで、
スモークの焚き方などは、「ニーベルンゲン」二部作などの
ドイツ時代の幻想的な作品を思い起こさせた...
162 :
名無シネマさん:02/03/30 00:47 ID:grArm766
age
163 :
名無シネマさん:02/03/30 21:13 ID:grArm766
とうとうB.ワイルダーが亡くなってしまいましたね
このスレからも、お悔やみの言葉を贈っておきたい。
実は'80年代にヒッチコック、ウィリアム・ホールデン、イングリッド・バーグマン、
グレース・ケリーらが連続して亡くなったとき(特に1982年は酷かった。
夏の一ヶ月の間に、H.フォンダ、I.バーグマン、G.ケリーらが連続して逝って
しまった。)、さらに遅れてデヴィッド・ニーヴン、そしてロック・ハドソンが
エイズで亡くなった時は正直ビックリしたし、ホモの噂もあったケーリー・グラントが
亡くなった時も、彼のいろんな作品が追悼上映(放映)されていた記憶がある...
そんな頃、アーヴィング・サルバーグ賞を受賞してアカデミー賞の舞台に
出て来たビリー・ワイルダーは、(確かすでに杖をつきながら登場してきた
ような印象がある…… )すでにヨボヨボのお爺さんで、「ああ、もう再起不能
だな」というか、「もうオワッた人」、という雰囲気をプンプンさせていた。
だからあんな名誉賞のようなものを手渡されていたんだろう...
その後、ジャック・レモンも、ウォルター・マッソーも健在だったけれども、
いつの間にか俺の中ではB.ワイルダーはすでに鬼籍に入られた人、
という認識で済まされていた。監督業からは引退したと聞かされていたし、
作品も届かないのですっかり音沙汰を聞かなかったのである。そして
そこへ来てウォルター・マッソーとジャック・レモンの連続した訃報...'40年代−
'50年代を中心にハリウッドで活躍した世代、というのはもはや絶滅して
しまったかのような幻想を抱いていた...しかしところがどっこい、
あの仏頂面をしたメガネのオジさんはまだ生きていたんだね!!
この事自体、俺には驚きだったが100歳近くまで生き延びた生命力、
というのには率直に賞賛したい...入国許可のヴィザを発給した
アメリカ領事館の職員の人というのも、偉いことをやったと思うよ...
あれでワイルダーがドイツで死んでいたら、その後のアメリカ映画の
歴史も大きく変わっていたことだろうからなぁ・・・
164 :
名無シネマさん:02/04/01 21:32 ID:/VpndArI
二日ぶりあげ
久しぶりに「深夜の告白」を借りてきて見よう...
166 :
名無シネマさん:02/04/02 22:45 ID:/I2bdM/G
旧スレ(一つ前のスレ)をつらつら見ていたら、
「ビリー・ワイルダーの『深夜の告白』・・・ウディ・アレン曰く、
『史上最高の映画』だそうな」
という発言がありました。この発言の典拠は何処に?
あと同じく旧スレに、「フィルム・ノワール」についての
秀逸な定義 ↓があったのでここに転載しておきます(文責者の方、御免なさい)。
>学術的解釈でも、それぐらいしか包括的な定義は無いと思います。
>付け加えるなら《視覚的・説話的・主題的な曖昧さが生々しく露呈した映画》。
>その曖昧さに怒り、アクションを空転させるか(ホークス、ラング、ウォルシュ)
>打ちのめされ、そのムードに陶酔するか(ウェルズ、ワイルダー)が、
>とりあえずの分類だろうけど、しかしニコラス・レイなんかは収まりが悪いし・・・
>いくらでも定義が生み出され、すぐさま反証され霧消するそんなジャンルですな。
>《人物が風景に対して無防備であること》とごく簡潔に定義しうる西部劇などに比べ、
>なんともややこしい。
167 :
名無シネマさん:02/04/03 23:52 ID:FygJzUB5
age
168 :
名無シネマさん:02/04/04 00:54 ID:6alzhaiw
『深夜の告白』(脚本=B.ワイルダー&R.チャンドラー)は、
いわゆる「フィルム・ノワール」の代表作として夙によく知られている
作品だけれども、B.ワイルダー作品はやはり脚本が素晴らしいと思う...
手許に伝記などの資料がないので、この作品(「深夜の告白」)で
ワイルダーとチャンドラーがどのように共同作業したのかは分からないけれども、
この作品におけるF.マクマレーのヴォイス・オーヴァーと、
前半から後半にかけてのカップルの破綻ぶりの描き方は凄いと思う...
ちょっと
>>166 で言っている「フィルム・ノワール」における「モラル的な曖昧さ」の例が観察できる。
特に凄いな、と思ったのは、この作品のラストで
フレッド・マクマレーは明らかにB.スタンウィックのことを「殺しに」
彼女の家にやって来て(科白でもそのことを匂わせている)、その若い情夫を
家におびき寄せて彼にスタンウィック殺しの罪を追い被せようと計画していたのに、
スタンウィックを殺したあと、何故かその若い男を救って
(自分でも気がある)若い恋人のところへと向かわせ、自分はオフィスへ
戻って「深夜の」罪の告白を始める、というところだな...
もし最初から裁判で助からないと分かっていたのなら(保険外交員の彼なら
助からない事は分かっていたはず)、何故スタンウィックを殺す必要があったのか?
そして殺したのなら、なぜ最後まで偽装工作を貫徹させなかったのか?
どこかの時点でF.マクマレーは最初の意志決定を翻しているのだけれど、
それがどこで、何の理由でなのかはよく分からない(つまりマクマレーの
意志は最後まで決定的にあやふやであるということだ。)
このマクマレーとスタンウィックの最後の対決シーンは、犯罪によって結ばれ、
その後にっちもさっちも行かなくなったカップルの間の、互いの愛情と
利己心とが絡まり合って打算に満ちた「感情のあがき」のようなもの
が描かれていて、まさに「出口なし」の見事なラストだった...
ジェームズ・ケインの原作小説、『倍額保障』とともに素晴らしい作品だな。。。
169 :
名無シネマさん:02/04/04 18:37 ID:/P3RMc39
>>168 解析お疲れ。
『深夜の告白』のシナリオは先頃翻訳されたので図書館で借りて読んだよ。
ビデオで見たのはかなり前だが、好きな映画だな。
脇役のE・G・ロビンソンがいい味を出してた。
ラスト、マクマレイとの友情に満ちたやり取り(特に「ドア」のくだり)
にはちょっと泣けたよ。
ケインの原作は新潮版『殺人保険』で読んだ。原作のラストは、ジム・トンプソン
の作品にも似た異様さで、これはこれでよかったけど、映画の方が好きだな。
ともあれ、ワイルダーに黙祷。週末、ビデオ屋に行ってこようかな。
170 :
168:02/04/04 22:38 ID:6alzhaiw
>>169 どんも(お知り合いの方でしたっけ...?ちょっと、見当が付かないのですが)。私、「解析」らしきことは何もしてませんが...
「深夜の告白」シナリオが小学館から翻訳が出ていたことは不覚にも見落としてました。
(目撃したことはあったんですけどね。)しかしこの本、なかなか図書館にないみたいだな...
自分の手許にあるジェームズ・ケインの原作も新潮文庫版の『殺人保険』ですよ。
しかし英語原題とは若干違うような? 原題に含まれた意味もありますしね。
しかしケインの原作の小説は、何かささくれ立った、ハードな乱暴さがあるな...
実にそっけない、吐き棄てられた言葉、というか。
そこらへん、ミッキー・スピレインとは違いますね。対象の把握の仕方がね。
J.トンプソンは「ゲッタウェイ」原作や「内なる殺人者」ぐらいしか思い出せませんが...
どういうところが似ているんでしょうか? また教えてくださいね。。
171 :
168:02/04/04 22:41 ID:6alzhaiw
ああ、そうだ「グリフターズ」というのがあったな。
172 :
名無シネマさん:02/04/06 12:58 ID:hecNlXX2
age
いきなり匿名掲示板で馴れ馴れしい口調で話しかけられることほど、
困惑させられることはないよなぁ・・・
そういうことをする“神経”、もよく分からん。
そんなに馴れ馴れしいかしら?
脳内あぼーんで行けば?
175 :
名無シネマさん:02/04/08 00:04 ID:RVEBLLvj
bakaage
176 :
名無シネマさん:02/04/09 23:34 ID:1lxiCJ//
なんとなく、あげておこうかな・・・
>>151(『ビッグ・ヒート』)
ハリー・コーンが、お尻がむずむずして「きっちり19分けずれ!」
と言ったというエピソードはおかしかった。
177 :
名無シネマさん:02/04/11 23:46 ID:/ZrzqTzT
『ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ』の中で最も有名なシーンは、
やはりリー・マーヴィンがG.グレアムに沸騰したコーヒーをぶっかけて
顔半分に火傷を負わせるシーンだと思うのだが、同様にF.ラングは
ゾラを下書きにした『人間の欲望』の中でも、B.クロフォードが
G.グレアムに対して激しい暴力を振るうシーンを撮っていたはずである...
ここからG.グレアム=真性マゾ女説のような俗説も生まれかねない
土壌もあるわけであるが、確かにグロリア・グレアムは'50年代を通じて
いつも殴られてばかりいる女のイメージを持っていた・・・(ような気がする)
178 :
名無シネマさん:02/04/12 00:55 ID:6P2ckBcU
『人間の欲望』は数あるラングの作品の中でも傑作中の傑作だと思うけど、
輸入版でもヴィデオやDVDはでてないよね?
もう一回みたいなぁ。
179 :
名無シネマさん:02/04/12 01:13 ID:Ld3iONdd
>>178 アテネで上映されたこと、ありませんでしたっけ...
180 :
178:02/04/12 01:21 ID:6P2ckBcU
そーなんです。学生のころアテネで見たっきりなんで
もう一回みたいんですけど、アテネをチェックするしか
ないんですかね?
182 :
名無シネマさん:02/04/12 22:50 ID:d5045ZjN
[177の続き]
…しかしこれは何もグロリア・グレアムにのみ限られたことではない。
フィルム・ノワール(殊に犯罪映画)の歴史の中では、女性に対する過剰な
暴力が極めて特徴的に描出されてくる。これはFNのもう一つ重要なテーマ
である、「女性悪」あるいは「宿命の女(ファム・ファタール)」といった
テーマ群とほぼ軌を一にしつつ、表裏一体の関係にあると言えるだろう。
FNを「逃れがたい過去に抗して、宿命的な運命の争いを繰り広げる人間
たち」を描く映画、と定義すると、男たちはFNの中で抗い難い宿命を
もたらす女たちと、絶えずジェンダー的な闘争の中に巻き込まれること
になる。男を破滅にみちびく女はそれ自体が「宿命」であり、人格という
よりはむしろ神格に近づいている。女は男が象徴する男性的な、直線的な
物事の進展を妨げ、捩じ曲げて正常な結末からは遥か遠いところへと
押しやってしまう、wicked で邪悪な「宿命」原理となるのである...
その wickedness が、FNに本質的な“不安感”や“奇形性”を根底に
おいて規定しているのである。男の側によるそうした「宿命」に対する闘争
はしばしばそれに対する鬱憤晴らしとして、女性に対する急激な暴力となって
噴出されることだろう。FNにおける女性に対する暴力は、抗い難い運命を
前に翻弄される男たちが見せる「いやいや」のポーズ、どもりやしゃっくり
と同様な生理現象を表わしていると言えるのである。フィルム・ノワールの
歴史は女性に対する過剰な暴力の歴史であると言っても過言ではない。
(以下、続く)
183 :
名無シネマさん:02/04/12 22:53 ID:q93uClpW
今日のBSの「三つ数えろ」は上映時間が116分あったゾ!
もしやこれがFCで上映された「プレリリース版」なのか!?
誰が一般公開版と違いがわかった人いる?
184 :
名無シネマさん:02/04/12 23:20 ID:d5045ZjN
>>183 そうそう今日の放映やたら上映時間長かったですよね? 公式には
この映画、114分? すみません、「プレリリース版」って何でしょうか?
劇場公開される前に会社関係者たちの前で上映されたヴァージョンの事でしょうか?
けど話によると、J.ワーナーは試写のあとでボギーとローレン・バコール
のシーンをいくつか付け加えるようにホークスに言った、という事なんですが...
185 :
名無シネマさん:02/04/13 00:28 ID:KtjW+kGn
あの、まぢで、「プレリリース版」について教えてください!!
本国で一般公開される前にGI向けに(?)公開されたヴァージョンのことでしょうか?
そんな版って今でも残っているんですか? それで、「鍵」となるシーンは今回の
放映で確認できましたか?(つか、今回の放映、ビデオに録ってないYO!!!)
・・・というよりもこの映画また見直さなきゃぁ。ぜんぜんストーリーを忘れていた&理解できなかったよ...
186 :
名無シネマさん:02/04/13 02:26 ID:4EA2WdL8
187 :
名無シネマさん:02/04/13 02:59 ID:KtjW+kGn
>>186 いやぁー、ありがたい。読み耽ってしまっただよ。
全体的にはプレヴューヴァージョンに比べて一般公開版の方が、
プロットの説明的な部分を省いてロマンティックなシーンを増やした、
みたいな事が書かれているね。
あと、要するにDVD買え、ってことかな、、、
188 :
名無シネマさん:02/04/13 09:35 ID:GGv59ab7
そういやBSで「赤い河」を放送したときは、これも今、滅多に見れない
「ブックバージョン」だった。うーむ、何度も見ている映画だからといって
あなどれんな。昨日の「三つ数えろ」も信じられないくらいピカピカの
プリントだったし。
189 :
名無シネマさん:02/04/13 13:17 ID:0XFT3cZT
てか、今発売のDVD(ワーナー・ホーム・ビデオ)、両ヴァージョンの『三つ数えろ』
が収録されてるし、両ヴァージョンとも99年「ハワード・ホークス映画祭」で上映さ
れたし…。別に驚くほどのことでもないと思うけど。
『赤い河』も同様。以前出ていたLDが
>>188さんのいう「ブック・ヴァージョン」だっ
たし、今、FOXから出ているDVD(以前のワーナー版も同様)は「オリジナル・バージョ
ン」だよ。
そんなにあれもこれも買い込めるほど大金持ぢゃねーんだよ。
191 :
名無シネマさん:02/04/13 15:55 ID:eJi1Ej9T
>>189 スレの主旨からは逸れるけど、「赤い河」の「ブック・ヴァージョン」と
「オリジナル・バージョン」って、どこがどう違うの?
192 :
名無シネマさん:02/04/13 16:29 ID:olpTz7Lm
>>191 ウォルター・ブレナンのナレーションが入るバージョンと、ナレーション部分が
全てブレナンの日記として画面に出て来る「ブックバージョン」があって、
編集が若干異なる程度なんですが、音楽の付け方がカナーリ違ってます。
193 :
名無シネマさん:02/04/15 01:26 ID:n49SPhcm
なんだ、けっきょく「三つ数えろ」のDVD買っちまったよ。まあ
以前何度も見てたから、必要ないと思ってたんだけどね。
けど、DVDっていうのは便利なメディアだよなあ。両面1層で
SIDE Aには1946年ヴァージョンが、SIDE Bには1945年ヴァージョン
が収められているね。テープじゃ、こんなこと考えられん。
ヴァージョンの差異についての特典映像も付いているし、
あとでゆっくり研究(?)させてもらうよ...
194 :
名無シネマさん:02/04/16 22:14 ID:FTki65wD
保全age。
195 :
名無シネマさん:02/04/16 22:19 ID:8RSj4OL1
>>188 何年か前にBSNHKで放送された際にビデオにとっておいたのと見比べると、確かに今回放送された方がプリント状態いいみたいです。
今回のビデオとらなかったのが惜しまれる・・・。
196 :
名無シネマさん:02/04/17 11:24 ID:jiqDOT2S
NHK-BSってどこから作品のプリントを調達してくるんだろう...?
age
先日、ちょっと機会があってひさびさに
『大いなる別れ』("Dead Reckoning" J.クロムウェル監督)を
観ることができた(原題は「(濃霧など、荒天時の天体によらない)
船位算定、推測航法」とかそんなふうな意味?)。
この作品は、オールド・ファンには人気のあるリザベス・スコット
が出演しているのでビデオも出廻っているが、やはり
“二流”の印象は拭えない。H.ボガートはすでに前年公開の『三つ数えろ』
で≪ハードボイルド・スタイル≫を確立していたし、
その作品の撮影中に知り合ったL.バコールとはすでに四度目の結婚を
していたから、別の、新たな伴侶を必要としてはいなかったわけだ。
哀れにも、リザベス・スコットはひたすらL.バコールの
安いイミテーションをさせられている(特に帽子とか髪型とか、腕まで
ある長い手袋とか煙草をくわえるシーンとか)ような印象を受けた。
一応この作品も以前のFNの名作群の付けた轍を踏襲して、
悪漢から逃れてカトリック教会に逃げ込んだボギーが、
そこの神父にまるで“告白するように”、それまでの事件の経過を
語り始めるという回想&ヴォイス・オーヴァー形式で始まるのだが、
これはどうもうまく機能しているように思えない。
気取った会話も科白も、作品の格調に比べるとやはりちょっと
浮いているような気がする。ボギーはこのあと、
『黄金』や『キー・ラーゴ』といった傑作群に出演しているので
なおさら一層そういう印象を持ってしまうのかもしれない・・・
ただこの作品で、スコットが独特のハスキーヴォイスで唄う“There Is No-Between”
(だっけ?)とかいう曲は名曲かも。始め警戒していたボギーを
たらしこんだところでスコットの悪辣ぶりが露見する、という
展開は、それまで善人役が多かったスコットを典型的な“ファム・ファタール”役
に転向させた役柄と言われているが、残念なことに、
彼女は映画俳優のキャリアにおいてけっしてトップクラスに跳ね上がることは
なかったのであった……
ついでに200げっと!!!