1 :
名無シネマさん:
なかなか観れる機会が少ない作家だけど
上映&ビデオの情報求む。
「シチリア!」(が今のとこ最新作?)はよかった!
2 :
名無シネマさん:01/11/17 01:07 ID:g204RJdX
来春、日仏会館で新作上映。そのあとも順次上映されるようだ。
彼らの弟子にあたり、その作風も受け継いでいるパオロ・ベンヴェヌーティ監督の「ユダの接吻」は、
フィルムセンターのイタリア映画大回顧展で上映されるよ。
それと紀伊国屋書店から「アンナ・マグダレーナ・バッハの日記」がDVDで発売される。
最近の表記にしたがって、ストローブ&ユイエと書こう。
3 :
名無シネマさん:01/11/17 01:14 ID:2bpscx/N
ユイエね、はい。
で新作あるんだ!
じゃあ全作所蔵してる神戸ファッション美術館でもやるかな?
関西なもんで。
4 :
名無シネマさん:01/11/17 01:24 ID:6S4jSYWi
最近、公の場所でアメリカのテロ報復戦争を批判して、タリバンに同情的発言をして顰蹙だったらしいね。
5 :
2&4:01/11/17 02:14 ID:vrn+5hn9
このスレ、すぐ沈むぞ。分かってるだろうが。
だから敢えて濃いレスをつけて、これで沈むのを眺めさせてもらいます。
「リベラシオン」2001年9月19日でペドロ・コスタと対談してる。
ストローブ&ユイエは、コスタの新作「ヴァンダ」を絶賛。ラングや溝口とも比肩すると
感想を述べている。ほかにこんな発言もしている。
「われわれの映画は勇気ではなく、正しさと情熱の問題です」
ふ〜ん。
6 :
名無シネマさん:01/11/17 02:36 ID:H+4NaVil
>>4 報復を批判しなけりゃしないで、顰蹙でしょうがね。
7 :
若尾好き:01/11/17 03:16 ID:AwX0wfF9
おいおい、久し振りに映画板来て見たら、
「増村スレ」があるので嬉しかったが、
「ストローブ&ユイレ」とはこりゃまたすごいことになっとるね。
映画板どうなってるんだ。
昔、彼らの特集上映があったときにパンフ買ったんだけど、
それの巻頭にこんなこと書いてあった。
「これまでかつて私たちの映画作品の特集上映が、
溝口と小津の国で行なわれることほどに、
喜ばしいことはありませんでした。
(中略)
この機会に、私たちはあえて
--アメリカ帝国主義の大罪を思い出すために--
私たちの全作品を、広島と長崎の、
犠牲者を含む住民に捧げることにします。
ジャン=マリー=ストローブ
ご幸運を祈ります! ダニエル=ユイレ」
「アメリカ帝国主義」ねぇ・・・。
ここだけ読むとまるで全共闘世代だね。
というように、政治性ばかりがクローズアップされがちな彼らだけど、
いい映画、撮るよね。
例えば、彼らの撮った『アメリカ』が
カフカ作品の映画化で成功した数少ない作品だと思うのは
おれだけかか。ちなみに副題は「階級関係」(藁)だ。
8 :
2&4&5:01/11/17 03:22 ID:6hxYyolO
>>7 お久しぶりです。その節はお世話になりました。増村スレでもかつてのコテハンの名残で
レスつけました。あっちこっちで濃いレスつけてますので、まあ見ていってください。
9 :
若尾好き:01/11/17 03:42 ID:AwX0wfF9
>>7 のスレで誤解を招きそうなので、補足。
副題が「階級関係」と書いたのは、あくまで邦題(「アメリカ」)
でのこと。映画自体の原題は「階級関係」です。
>>8 (゚‐゚)ン?
増村スレでも、かつてのコテハンでレスつけた?
つーことで・・・増村スレでID確認してみた。
あっ、パイパニックだ!
久し振りだね。
文子ファンのファンレターには藁わせてもらたよ。
こちらこそ、お世話になりました。
10 :
若尾好き:01/11/17 03:45 ID:AwX0wfF9
訂正:
>>7 のスレ→
>>7 のレス
なんかおれ、今日間違ってばかりだ。
久し振りの映画板で、緊張してるのか、おれ?(藁
もう寝ます。
11 :
名無シネマさん:01/11/18 02:03 ID:9x4yNuSZ
このスレ作るときに二つできちゃったみたいだけどこっちがホンモノです。
もうひとつにレスしたひと御免!今度からこっちにしてください。
でもって来春の新作上映まで上げてこ!(無理かな)
12 :
若尾好き:01/11/18 07:48 ID:aSQ0UdOE
このスレやっぱ沈むのが、「早すぎる、遅すぎる」(藁。
みんなは、ストローブ・ユイエ(=おれもこう呼ぶことにしよう)の
どの作品が好き? 前にもあげた「階級関係」は
好きな作品の一つだけど、これって彼らの作品の中にしては
珍しく物語性があるので、わかりやすい部類に入ると思う。
彼らって、ドイツ人が原作の作品多いよね。
ヘルダーリン、シェーンベルク、ハインリッヒ・ベル、ブレヒト、カフカ。
一般に、ドイツびいきのフランス文化人には
一癖も二癖もあるひと多いけど、彼らはその筆頭かな。
13 :
名無シネマさん:01/11/18 11:09 ID:hRj0NJKE
タイトル忘れたけどシェーンベルクのオペラの室内劇がよかった。夫婦喧嘩のやつ。
ストローブ・ユイエの上映会の中の流れで観たからか、唯一コメディ的でほっとする。
14 :
若尾好き:01/11/18 13:04 ID:aSQ0UdOE
>>13 「今日から明日へ」だね、それ。
おれも好きだよ、この作品。
この映画、嘘か誠か、実際に楽団を呼んで
生で録音したそうだ。そんなことが可能なのか、
と疑いたくなるほど完成度高いよね。
それと、最後の子供の台詞がいいね、
ネタバレになるから書かんけど。
15 :
名無シネマさん:01/11/18 18:17 ID:Z/mfhshL
『花婿、女優、そしてヒモ』
16 :
名無シネマさん:01/11/18 18:36 ID:I1OGOf8I
17 :
名無シネマさん:01/11/19 18:27 ID:QdHt/JfU
>>13 「今日から明日へ」
微妙な間が笑いを誘うよね。ストローブ・ユイエとしては当然の間だけど
軽喜劇となるとおかしさ倍増。
18 :
名無シネマさん:01/11/19 21:23 ID:3Tu09P3b
「アンナ・マグダレーナ・バッハの日記」なつかしい!!
田舎へ隠棲してしまって、ストローブ・ユイエは、「アメリカ」さえ
見逃してしまったが、今度はがんばってみるか。
19 :
名無シネマさん:01/11/19 23:09 ID:QdHt/JfU
未だに変わらない手段を切り詰めて限定しまくって新しいものを模索する姿勢は
修行僧みたいやね。スタイルとしてはキューブリックをさらに突き詰めていくと
ストローブ・ユイエに行きつくんだろうな。
20 :
名無シネマさん:01/11/19 23:22 ID:c0dK0RX0
日仏会館 12月22日(土)14時30分 「労働者たち、農民たち」
12月27日(木)18時30分 「労働者たち、農民たち」
いずれもフランス語字幕、日本語同時通訳
21 :
名無シネマさん:01/11/19 23:25 ID:5F4cqJbY
同時通訳ってヘッドホンとかで?
22 :
若尾好き:01/11/20 04:49 ID:HysbiesK
ゴダールとよく比較されるユイエ。
しかし、「マイナー道」を突っぱしっとるのは、断然こっち。
みんな、このスレ沈まないように頑張れ。
>>19 「わけいっても わけいっても 商業主義」(by 山頭火)の
こんな時代にいい映画を撮ろうと思ったら、
彼らのように修行僧になるしかないでしょう。
おれたちは虚無僧のように、虚心坦懐に彼らの才能に
驚嘆しようではないか。
>>21 多分、そうだと思う。1回友達に
あるフランス人の講演を聞きに行こうと誘われて、
行ったことがある。その時、そうだったから。
おれフランス語できないから助かった。
ただし、映画となると・・・。棒読みで読まれると、興ざめだな。
芝居ががってるよりはいいけど。
23 :
パ:01/11/21 00:54 ID:iauti3td
>>22 若尾好きはいつも熱いなあ。中野で「十代の性典」のビデオ持って待っていたのにさ。
よし、ストローブ&ユイエ、なんでも好きな作品をリクエストしてくれたら、セリフを
再録するぞ。このスレで。
24 :
若尾好き:01/11/21 02:11 ID:bZYKMGm3
>>23 じゃあ、まずおれから。
『フォルティーニ/シナイの犬たち』より。
「わかるわ。あなたの言う通りよ。だけど、私より強いのよ。
脅威にさらされたユダヤ人は・・・」
パには『ロートリンゲン』のセリフをたのむ。
あっ、それから、『十代の性典』のビデオくれ!
ただとはいわん、売ってくれ!!
それと文子たんのセリフもおまけにお願い!!
25 :
パ:01/11/21 03:04 ID:YY5VyAby
>>24 どうやって受け渡すんだよ。
で、「ロートリンゲン!」の頭から。
「ドイツの波は執拗に一帯を襲撃した。守備隊を除く2万4千の移民は、選挙で地元メス住民を
圧倒した。
コレットの祖母は不運な包囲を体験した。1870年10月20日の動乱もだ。敵軍と取り引き
した元帥の布告に対して、戦闘を望む兵士たちは抗議文に署名した。労働者やブルジョワの一団は、
旗を掲げ、警鐘の鳴る街を駆けづりまわった。
ある日、コレットは祖母の下宿人アスムス教授と地元紙の記事を読んだ。神聖ローマ帝国下のメス
が、ゲルマンに吸収されたとの記述を・・・。
「ほら、お嬢さんもドイツ人ですよ」「その昔はね」彼はからかった。「分別ある人が併合をいつまでも
根に持つのは理解に苦しむ」
「千年前ならいざ知らず、私は断じてドイツ人ではありません」
知事の命令でモワユヴァル・グランドほか4つの村では、学校でフランス語の授業が禁じられた。おなじみ
の手口だ。結果も同じ。ドイツ人の移民は喜び、地元民は憤る。アスムスは同僚の憤慨するのもかまわず、
ロレーヌでのフランス語の破壊は知性の破壊に等しいと主張した。
26 :
パ:01/11/21 16:19 ID:FXUQL8//
「ロートリンゲン!」続き
「学校に来る子供に対して先生がフランス語の読み書きを教えないとしても、ドイツ語に習熟するわけでもなく、
言葉に不自由する。どこに利益があるのか? 生徒のドイツ語を読んだが、何の意味もなしてない。単なる単語の
羅列だった」
命令は取り消された。
「ナンシーへ行く道よ。おじいさんと私はあそこで見たの。一大事件だった。
1872年9月末のことだった。翌日までに去らないとドイツ人になる。誰もが
脱出したかった。けれど家や畑や商売を捨てるのは悲しい。残る人が多かった。
お前のお父さんは言った。「今は辛抱のときだ」司教さまも同じ意見だった。
V家からも城館と土地のため居残れるように頼まれた。最後の日がきたとき、
おびただしい人々が伝染病のように行動を共にした。駅では何時間も行列が絶え
なかった。幼い娘に店を託した商人もいたわ。ゴルズの養老院では、お年寄りが
別れを告げ、若者に至っては父母に田畑を守るよう頼み、宣言した。「フランスで
働く」と。野原を横切る行列は延々と続くの。恐ろしい光景よ。国の将来も定まった。
翌年から女たちが鋤を取ったの。おじいさんと高台に登り、西へ去る人々を眺め続けた。
見渡す限り引越しの車が続いていた。男たちは馬を御し、女子供は家具と共に車の中。
手押し車を押す人もいたわ。メスから国境までその混雑ぶりはパリも顔負け。唄声も
聞こえず、悲しすぎる心に響くのは「フランス万歳!」の大声。憲兵もドイツ人も無言の
まま。全ロレーヌが去るのを眺めるばかり。夕方に行列は止まり、馬も解かれた。村に
近いドルノやコルニーやノヴェアンで野宿。私たちはお手伝いするため野営地に下ったの。
行き先を尋ねると「フランス」との答え。「生活のあては?」と聞くと、「プロセイン人
としては死なぬ」との答え。こうして夜を過ごす彼らを見て泣いたわ。マットレスや下着類
や家具の山が惨めだった。ナンシー到着の後は、噴水を囲んで広場ごとに仮設小屋が作られた。
その人数が増えるとドイツ進駐軍との衝突が懸念された。当局は列をなす若者を県都に移住
させた。何人の人が流出したと思う? 5万人だったメス市の人口は、10月1日以後、3万
人になったの」
27 :
パ:01/11/21 21:52 ID:Sgzw6Vo6
「ロートリンゲン!」続き
フランクフルト条約の4か月後の9月7日、この市の多くのフランス人は悲嘆に暮れていたが、
朝の8時半一挙に立ち上がった。大聖堂の鐘の音に4万人のメス人は、祈りの家に出かけてい
った。大聖堂では死者のミサ、教会堂で賛歌が唱えられる一方、シナゴーグでは哀悼の詩篇の暗唱。
鐘が一斉に鳴らされ、人々はアルム広場で司祭のあとに整列した。唖然と見守るドイツ人の中を
シャンピエールの戦没フランス兵に捧げられていた記念塔前まで歩いた。「怒りの日、涙の日。
審判者よ、われに猶予を、われらを救いたまえ。湖底や獅子の口より地獄に堕ちぬことを願う。
闇に堕ちぬよう」
1ヵ月間、コレットは自問した。「ドイツ人と結婚していいの?」
しかし今日は・・。
「アスムス教授、結婚はできません。尊敬の念は変わりません。ご親切には感謝します。
お許しください」
<完>
28 :
名無シネマさん:01/11/21 22:05 ID:6JujUYcT
「労働者たち、農民たち」の上映会場は日仏会館@恵比寿ではなくて
日仏学院@飯田橋です。お間違えなきよう。
29 :
名無シネマさん:01/11/21 22:13 ID:vuByQyxz
音楽の使い方が面白い。
「アンナ-」はともかく、「シチリア!」のオープニングと
エンディングのベートーヴェンの弦楽四重奏がなぜか頭から
離れない。
30 :
若尾好き:01/11/22 01:56 ID:MvZnWUqc
>>25,26.27
相変わらず、すごいパワーだな、パよ。
お前の方がおれの何倍も熱いよ。
正直、感動した。
シナリオ、どこで手に入れた?
で、『十代の性典』の受け渡しはユイエの特集上映会場で。
もしくは、メアド教えてくれ。フリーメールでいいから。
31 :
パ:01/11/22 04:42 ID:q4W6L0RY
>>30 kudorin98@hotmail.com
いたずらはいやずら。
32 :
名無シネマさん:01/11/22 16:28 ID:9nF/SyTk
揚げ
33 :
名無シネマさん:01/11/22 17:27 ID:cQCftepL
「歴史の授業」と「エンペドクレスの死」かな・・・
あと「アメリカ」はやっぱりいいですよね。主人公の顔が好き。
34 :
若尾好き:01/11/24 07:45 ID:VNopu9tU
>>33 >>あと「アメリカ」はやっぱりいいですよね。主人公の顔が好き。
文学作品の映画化でいいものに出会うと、
原作を読み直したときに、その映画が与えたイメージに
支配されちゃうよね。おれ、今、「アメリカ」読み返したら
主人公カールの顔はきっとあの顔だ。
それくらいはまってたね。
あれが、デカプリオとかじゃなくて本当に良かった(藁。
35 :
名無シネマさん:01/11/24 14:58 ID:zLK6EvSI
「アメリカ」のDVD化希望
10万でも買う。
36 :
パ:01/11/24 16:48 ID:2JRmYPuE
37 :
神秘主義的の3:01/11/25 00:07 ID:cLBqcp2z
よろしいか氏、「ロートリンゲン!」のシナリオ読みました。
二回読んだけど、正直、どんな映画なのか全く想像つきませんね。
しかし、このスレのカキコ読んでると非常に興味湧いてきますね。
「アンナ〜」はビデオ屋で見た記憶があるんですが…。
38 :
訂正:01/11/27 02:43 ID:8K64vWKU
日仏会館の「労働者たち、農民たち」上映で日本語同時通訳があるのは、27日のみみたいです。
39 :
名無シネマさん:01/11/27 23:38 ID:BcMJdFEc
「アンナ〜」は確かLDでも出てたはず。
40 :
名無シネマさん:01/11/30 23:01 ID:/kPh+9w3
「シチリア!」の白黒フィルムはビデオかと見紛うほどキレイだった。
41 :
16:
>>5 ペドロ・コスタ『ヴァンダの部屋』は物凄かった。
ありがとう。