【ライブドア・ニュース 07月19日】− AP通信によると、米国イリノイ州シカゴで、
いま「おたく」が大人気だ。ティーンに人気のテレビ番組「The O.C.」には
マンガおたくの人物が登場し、やほったい眼鏡をかけたおたく風のルックスで歌う
バンド「ウイーザー」も人気だ。町中には「Dork Pride!」(おたくバンザイ!)などと
書かれたTシャツを来て歩く若者の姿もある。ここではおたくが「頭が良くて感性が鋭く、
ちょっぴり反社会的」というポジティブなイメージで捉えられているのだ。
シカゴ郊外のレイク・チューリッヒの高校生シュテフィ・ワイスさんは、学校の
オーケストラでバイオリンを演奏する15才。彼女はこの春、友人とともに、
前面に大きく「ORCH DORKS」(オーケストラおたく)という文字をつけたTシャツを
誇らしげに着こなして、学校に通っている。「私たちは、私たちが打ち込める、
一番楽しめるものを見つけたの。それをおたくと呼ぶならそれでいいわ」と語った。
「パソコンおたく」だった経歴を生かしてオンライン広告会社を設立した
フィリップ・カプランさん(29)は、「高校時代、僕はパーティーに行ったことが
なかったし、友達も少なかった。今、昔の同級生が、僕に仕事がないか聞いてくるんだ。
おたくだったことも、今では悪くないと思えるよ」と、この現象を愉快がる。
若者のトレンドを分析する人々も、変化に気づいているようだ。広告・調査会社
ユーロRSCGのトレンド調査員であるシュイラー・ブラウンさんは、「おたくタイプの
生徒は、昔はよくいじめの対象になっていたものだ。しかし、今はおたく自身が
そうした生き方に誇りを持っている」と見ている。自身をおたくと言ってはばからない
マーケティング・マネージャーのマイケル・リーさんは、「しょせんは流行だからね」と、
ふたたびおたくが嘲笑の対象になることを恐れてもいるが、今のところはバイクに
「Talk Nerdy To Me」(おたくな話をしよう)と書かれたステッカーを貼り、図書館司書風の
女の子と、本屋やアートギャラリーをめぐるデートをするという夢を追っている。
ウエブサイト上で「おたく度テスト」を行っているフリーア二メーターのニック・ロスさん
(26)は、突然のおたく人気について「かっこつけることがかっこよくないことだと、
みんなが思うようになったからだろう」と分析している。実際、おたくに憧れ、
「おたくに恋する」人々も現れている。大学職員のウイエン・マイさん(28)は、
おたくを「最近の話題や一般ウケすることには詳しくなくて、ちょっと変わり者だけど
、頭がよくて、コンピューターや物理学やスター・ウォーズにとても詳しい人」と評して、
「トム・クルーズやブラッド・ピットと同じように、トファー・グレース(おたく風の外見の
米俳優)ともロマンスを夢見るのよ」と語る。彼女は「I love Dorks」(おたく大好き)と
書かれたタンクトップを、夫の前でも着ているのだという。
突然の「おたくブーム」の背景には、若くしてリッチな生活を送っているIT長者の
影響や、オタク少年を主人公にした映画「ナポレオン・ダイナマイト」のヒットなどが
考えられているが、はっきりしない。わかっているのは、シカゴの若者の間では、
「nerd」「geek」「dork」(いずれも「おたく」の意味)と呼ばれることが、今や「cool」
(かっこいい)だということだ。 【了】
ソース
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1290373/detail?rd アメリカへ行け!ヲタども!