【喪素裸】イケメンは地獄に堕ちろ！�U【喪芸裸】

――153センチしかないブサメンの俺は
労せず女が寄ってくるイケメンどものせいで
一生ただでセックスができないっ！
こんなのが一生続くかと思うと人生鉛色そのものだ。
イケメンがこの世界からいなくなればいいと望むのは俺だけか？
ああ一度でいいから女にもてたい。
もてるのは無理だから、せめて3秒でいいから、
女の方から触られたい。
イケメンどもなんか、仕事中に用もないのに女から肩を叩かれて
話しかけられたり、「ライター貸して」ってポケットに手を突っ込まれたりしとる。
うざけろ、市ねよ！

　　　　　　　　　　　　　　（承前）

（前スレ）　2011/08/24(水) 06:28:07.60 0　〜　2011/10/25(火) 22:05:26.55 0

【喪素裸】イケメンは地獄に堕ちろ！【喪芸裸】
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1314134887/

♪ﾘﾝﾘﾝ、リンリーンっ！

なんだこのｽﾚ
ﾌﾞｷﾞｰﾏﾝのｽﾚか?

在日は国へ帰れ

一応、次スレ乙しとこうっと

>>5
そうなん？
あ、トリにJAPとか入ってるしな…。

在日って国家公務員なれんのか？

早く室伏呼べよ

>>8
こいつ国家公務員なのかよ

>>10
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1314134887/822

前世のブサメンは後世でイケ面、逆もしかりって考えるとイケ面が愛おしくなる

こいつが持てないのはブサメンのせいじゃなくてセクハラや変態趣味のせいだから

　今日は朝から現場の空気がおかしかった。
　女達が俺を見る目がどうにも異常なのだ。まあ、これはいつものことだが･･･。
「ん？　俺の顔になんかついてるか？」俺が訊いても、
みんな慌てて視線を逸らしやがる。
　仕事上の指示を与えても顔を背けるようにして頷くのが関の山で、
ほとんどの者が返事をしやがらねえ･･･。

　こんなことは今までにはなかった。
　気になって仕方がないのでプッシーに訊いてみると、今週の頭あたりから
朝来てみると、女子便所の汚物入れの缶カラがひっくり返ったり床が汚れたりして
漁られたような形跡があるというのだ。
　それで女どもがみんな俺と視線を合わせないということは、他でもない、
俺がその犯人と目されているのだ･･･。

　――通りで毎朝俺のところに挨拶に来る外注の掃除ババアどもが今朝は現れなかったわけだ。
　たしかに俺も全員が帰宅した後の事業所内で、色々と趣味の世界に手を染めたりはしているが、
女便所の汚物入れや、その中の血染めのタンポンやらナプキンやらにだけは１度も手を出したことがない。

　なぜなら俺は血が嫌いだからだ。ある程度まとまった量の血を見ると、
それが自分のものでも他人のものでも、
その場で耳の中に綿でも詰め込まれたように気が遠くなる。
　苦手というより、まったく駄目である。タンポンだけに生理的に受けつけない。
　いや、そんなことを言ってる場合でなく、これはまずい･･･。
　誓って言うが、俺は汚物入れなど触りはしない。

　しかし現状でそんなことを言っても埒があかない。
誰も信用しないどころか、返って騒ぎを大きくすることになるのは目に見えている。
　少し前にも俺が無人のオフィスで女どもの席に隠しカメラや盗聴器をしかけて回っているというデマが流れたことがあった。
　例の糞ガキコンビ、河野と今野が面白半分に言いふらしたデマではあるが、
それでも今でもそれを真に受けて不安がっている女は少なからずいるようだ。

　――さて、どうしたものか･･･。
　俺は自分自身のことだから俺の仕業じゃないことはわかっているが、それでは
うちの現場にそういうことをする筋金入りの変質者が俺の他にもいるということか？
　プッシーによると汚物缶はたまたまひっくり返ったとか、そういう様子ではないという。
　まあ俺自身が見たわけではないから何とも言えんが･･･。
　そういやここ1、2ヶ月内に入った派遣の男には例の糞ガキコンビ以外にも様子のおかしいのが何人かいる。
　そいつらが趣味で漁ったのか、それとも嫌疑を俺に向けさせるのが目的なのか、
いや場合によっては女がやっている、俺の立場を追い詰めるために作為的にやっているということも考えられる。

――だとしたら、そんなことをする奴は誰だ？　やはり清水か？　
　しかし清水にはこんな回りくどく、陰険なことをするイメージはない。
　･･･だとしたら･･･。
　わからない。まるで、わからない･･･。
　ちよっと前に斉藤から言われたように、いよいよ俺の尻にも火が点いてきたということか？

　そう言えば、食堂のいつも俺が座る隅の席のテーブルにシャーペンで
俺と小林の名前が記されたアイアイ傘が落書きされていたり、
またもや俺が仕事中に作った従業員女子達のヌードアイコラが、
今度は共有のPCの壁紙に置き換わっていたり、
俺をとりまく状況は最近どうにもよろしくない･･･。

　おまけに若槻が、死んだ俺の母親と小林が似ている云々を現場で大声で暴露して以来、
小林もみんなに冷やかされ、意識し、萎縮し、仕事上のことでも俺に直接話し掛けてこなくなり、
間に野口や若槻を介して伝言形式で伝えてくるようになってしまった。

　何かが釈然としない。まるで誰かが俺を追い落とそうとしているかのようだ。
　いたたまれない気がする。
　最近休憩時間にもなんとなく従業員を避けて人気のない方、
人気のない方に向かうようになってしまった俺･･･。

　ヌードアイコラに関してはこれを含むフォルダにトラップを仕掛けた。
　今までは社員だったら誰でもこのフォルダを開くことが可能だったが、
俺はパスワードを変更したからといって、
四人いる社員のそれぞれのPCに違ったパスワードを記したメールを送った。
　そしてこのフォルダを開こうとすると、その際に打ち込んだパスワードが履歴となって残ってしまう設定に変えたのだ。
　これで少なくとも誰がやっているのかは、はっきりする。

　急に真冬のような寒気が流れ込んだせいもあって、今日の昼休みの屋外喫煙所は閑散としていた。
俺が故意に人気のある時間帯を避けているせいもあるが。
　それともみんなが俺を避けているのか･･･。
　喫煙者である清水がいると雰囲気がまるで違い、
彼女を中心としてマルクスの女達の間で雑多なお喋りの花が咲き乱れ、
喫煙所が一気に華やぐのだが、その清水は最近仕事に来たり来なかったりだ。
　仕事に来ても俺を避けているのか、喫煙所にはほとんど姿を現さない。
　それにくわえて若槻のように最近、禁煙をはじめた者もいる。
　喫煙所はいよいよ寂しくなる･･･。

　考えてみたら、ここ一ヶ月でだいぶ人が減った。
　･･･そうだ、ローサ嬢も１日１回だけここへ来て、
優雅な手つきで細いメンソールのタバコに火を点けていた。
　俺はどうにかして彼女の口紅がついた吸殻をゲットできないものかと
さんざん手をつくしたが、自前の携帯灰皿に吸殻を入れて持ち帰るという、
どこまでもエレガントで洗練された彼女の作法に阻まれて遂にかなわなかったのだ･･･。
　それに派遣の男としては珍しく、ここで俺に良く話し掛けてきた
古溝と永瀬(※)も、もういない。ちょっと前の事なのに、それらがとても懐かしい･･･。

　(※)長瀬は大崎の前のカーニヴァルの連絡役兼リーダー。うちの現場には3年近くいたが、
河野と今野他新参の生意気な連中と揉めて仕事に来なくなり、先月末で退職扱いになった。

前スレの最後の方で始まった話はどこ行ったんだ？落ち着きねえなー。アスペか？

派遣社員殺害 結婚阻止目的か

　岡山市の派遣社員加藤みささん（２７）が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された元同僚の
住田紘一容疑者（２９）（大阪市住吉区沢之町２）が「以前に交際していた女性が結婚すると知り
、事件を起こして結婚相手の男性の犯行に見せかけ、阻止しようと思った」と供述していることがわ
かった。(読売新聞)

　――水曜日(26日)の昼休みの終わりがけ、そんな寂しい屋外喫煙所で、
俺は寺田（豹柄の女）と２人きりになった。
　そして珍しく寺田の方から「話があんだけど、いい？」と言って俺に話しかけ来た。
「古溝君がユウさんによろしくって言ってたよ」
　そうだ、この寺田と古溝は同じ極楽ピエロからスポットで来ている派遣で、
共に大のパチスロ好き、休みの日は一日中同じパチ屋で打っていることもあるという
職場では有名なパチ仲間だ。

　さらに寺田という、元キャバ嬢他、夜のその手の経歴を隠そうともしないこの遊び人風情の30女には、
本業が“売り”、つまり売春であるという中傷じみた噂がつきまとう。高田と交際云々も実は
そんなところから出た与太話ではないかと俺は思っている。

　古溝の話が尽きた後、そんな寺田が「実はお金に困っているんだけど」と言って意味ありげに俺を見る。みんな女子便所の汚物入れの件で俺を胡乱な目で見ているというのに、
この女ばかりは少しも臆したところがない。
　寺田から聞いた古溝の話がまったく意想外の内容で正直、
足元がぐらついたところもあったが、金に困っていると口にした時の寺田の、
むしろ状況を面白がるような誘うような目つきに俺はあらがえないものを感じた。

「わかった、じゃあ談話室に行こうか･･･」と言って、俺は寺田の背中を押した。
(そして思う。アレっ？　この女ノーブラじゃね？　ひょっとして、もう準備してんのか？)
「あっ、でもさ」と寺田が何か言いかける。
　――わかっている。既に午後の作業時間ははじまっている。そんなことはわかっているが、
でもそんな瑣末なことなんか現場の責任者である俺には何でもないんだよ。「高田と山内には
俺から言っておくから。ビジネスの話で寺田を30分ほど借りるって。それで彼らにはわかるはずだ。
とにかく君は先に４階に上がって待っててくれ･･･」

前スレ
http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/motenai/1314134887/
の終了間際に駆け込みで書いたこのスレの概要を今一度記しておく。。。

　先ずこのスレと俺について･･･。

　――東京都下、三多摩地区。
　そこには日本列島に股縄かける、あっ間違った、日本列島を股にかける某広域法人の「鈴虫営業所」があった。
　諸々のデータの委託処理（主に伝票処理や書類上の決済処理）を主な業務とするその事業所では、
本来の意味でのリストラ、経営再構築の元に、徹底した経費削減、人員コスト削減の方針に従って
たった5人の社員で総勢100名近い派遣従業員を動かすという苛烈な業務と、
入力オペレーターとして大量に動員された容姿端麗な派遣女子達の、
大奥をも凌ぐ権力闘争と現場に残された数少ない男子を髪振り乱し、
オッパイを掴みあって奪い合う壮絶な戦いの日々が展開されていた。
　そして、その現場を任されているのが俺、懐深くして公明正大、
人望厚くして誰からも慕い仰がれる辣腕のヤリチン、違った、デキメンの劉 陳邦（趣味は海外旅行とオランダ美術鑑賞）･･･。
　しかし、そんな一見リア充の俺にも人知れず深刻な悩みがある。
　実はどチビでブサメンな容姿に憎悪に似た激しいコンプレックスを抱いており、
今まで１人の女とも付き合ったことがなく、デリヘルを呼んでもデリヘル嬢から「チェーンジ！」
と言われてしまうような按配で意気消沈、筋金入りの童貞なんだ、俺･･･。
　そんな真性喪男である俺の視点で描かれる身も蓋もない日常、
あられもない社員生活を通して、混迷する激震列島の撃沈ぶりを探った満身創痍の意欲作。

　――以下、組織図――

　■本社（東京）■(※)

――■中京事業所（名古屋）■――
　総従業員数150余名、社員16名を抱える、事業所としては国内最大の拠点。
　何年もかけて中京地区のあまたの事業所が合併統廃合を繰り返した結果、今の構えとなる。
　中途採用で入社直後だった俺（劉 陳邦 ）も幹部候補生としての試用期間である約1年の間、
合併前の事業所の一つで苛烈なイジメとパワハラに耐えて修行を積んだ。
　◎金山係長(44才)は当時俺をいじめ抜いた現場の責任者で、今も中京事業所の鬼管理者。

――■カメノコ事業所（東京都下）■――通称“カメノコ”
　総従業員数25名程度、社員数2名の小規模な事業所で、
来年頭から俺が勤務する鈴虫事業所への合併吸収が決まっている。
　合併に際して、ここからは松岡という女王様体質の気の強い女社員がうちに来ることになっている。

――■ウツボ事業所（神奈川県北部-町田界隈-）■――通称“ドツボ”
　総従業員数45名程度、社員数3名、俺と同じタイプの我の強い、
年配の鏑木(ｶﾌﾞﾗｷﾞ)という男が仕切る事業所で、うちの鈴虫事業所とは折り合いが悪い。
　にもかかわらず、来年の４月からはやはりうちの鈴虫事業所への合併吸収が内々に決まっており、
社員達は今からどうなることかと戦々恐々。

――■鈴虫事業所（東京都下）■――通称“スズムシ”もしくは“リンリン”
　俺（劉 陳邦 ）が現場責任者として取り仕切る、多摩地区最大の拠点で、
このスレの『現場』である。総従業員数100名弱、社員数5名。
　ちなみにウツボ事業所の面々が「スズムシの連中」と言えば、うちの事業所、
鏑木が「リンリンのキチガイ」と言えば、俺のことである。

　我が鈴虫事業者に所属する派遣会社
　■マルクス産業
　　（データ入力を専門に請け負う会社で従業員は容姿端麗にして妙齢の女子揃い）
　■カーニヴァル
　■ハーモニー
　■アンフォーチュン
　■つくつく興産
　■極楽ピエロ(スポット専門の派遣会社)
　･･･その他会社が直接雇ったパート従業員数名･･･

(※)本社には俺の直属の上司で、カメノコ、ウツボ、スズムシの三事業所兼任の所長(最高責任者)である
伊藤課長が勤務している。

■鈴虫営業所の社員■

◎俺（男・32歳）――鈴虫営業所の実質上の現場責任者であるが、正式な役職名はなく、
実はまだ係長ですらない。筋金入りの喪で真性童貞。中途採用、京大卒。

◎若槻コウタ（男・27歳）――鈴虫営業所では俺の次に当たるポジションの現場のホープ。
　天然で167�p前後の小柄であるが、国分太一を想わせる甘いマスクのイケメンで派遣女子達からの人気は絶大。
　自称女性恐怖症のツルツル坊ちゃん（腋毛すら生えていない無毛症）。
今年に入ってから特定の女はいないはずだが、清水(ベッキー)、退職者の樋口他、
いろんな女とその場その場で関係しているようだ。
　最近では佐々木丸のバンド活動に肩入れしてやがる。
　ちなみにスレタイの地獄に堕ちて欲しい罰当たりなイケメンとは他ならぬ、こいつのことである。一橋大卒。

◎高田（男・30代後半）――派遣上がりの社員で、社員では唯一の既婚者。
　ふだんは沈思黙考型のインテリ紳士であるが、根は女好きのむっつり助平。
　派遣の寺田や元ヤン西野と噂がある。信州大卒。

◎斉藤（男・25歳）――技能職(連絡用運転手)として採用された専門学校卒の体育会系の直情型熱血大バカ野郎。
　趣味は競馬とマリンスポーツ。除籍処分となった大学生時代に海で喧嘩して傷害事件を起こしている。

◎中山文子（女・25歳）――現場では備品や消耗品の管理、従業員の勤怠管理等の事務を仕切る紅一点であるが、
入力等の一般業務もこなす才媛でもある。黙っていると幽霊のように暗い陰気な感じの女であるが、
話すとけっこう明るく社交的である。
　入社直後あたりに派遣の古溝とつきあっていたが、今は高校の時の同級生と結婚を前提に交際中であるらしい。
　病弱で時間外労働が免除されている。成蹊大卒。

■マルクス産業■
　コンピューター・ソフト会社を脱サラしたプログラマーでもある社長が興した、
入力オペレーターを専門に派遣する会社である。
　入社時に厳しい適性試験を設け、その後も自社内での徹底した教育や能力試験を施し、
ここから送られて来る作業者は全員、ブラインド・タッチができ、エクセル、ワードが使いこなせるくらいには
スキルが高い。当然他の派遣会社より時給がいい。
　容姿端麗で聡明な女子が多く、制服がないので、現場ではうちの会社の上っ張りを制服として無償貸与している。
　聖蹟○ヶ丘駅近くの瀟洒な雑居ビル内にあるこの会社のオフィスで、入社志願者向けガイダンスで流される
会社のプローモーション映像では、うちの鈴虫事業所のイベント映像(バーベキュー大会、花見大会、納涼会)が大きく取り上げられており、
その中で俺や今うちにいる清水などが（勘違いして）インタビューに答えたり、豊富を語ったりしている。
　現在うちの鈴虫事業所に在籍する40数名のうち男子はたったの3人で、あとはみんな20代の女である。

◎小宮（男・営業）――スキンヘッドでダークスーツに身を包む、一見ヤクザの若頭風の、
あまりらしくないマルクスの営業部員であり、週に1、2度、鈴虫事業所に出入りしている。
　ちょっと気障なところもあるが、調子が良くて世渡り上手。
　カーニヴァルの営業の篠崎とはギャンブル仲間で飲み友達。俺も小宮とは何度か飲みに行ったことがある。

◎満田《マンピー》（女・現在は30歳か？　小宮の前の営業-すでに退職）――ガマガエルのような風貌の
虚栄心の強い因業女。うちの事業所にはじめて挨拶に来た際に俺と若槻に経歴詐称を看破され馬鹿にされて以来、
そのことを逆恨みし、俺を誹謗中傷し解雇に追い込もうと画策したが、その策略がバレて逆に自分がマルクスをお払い箱になった
まぬけな女。

◎清水《ベッキー》（女・21歳）――元携帯ショップの看板娘で明るくハイテンションでお喋りな現場のムード・メーカー。
たたでさえめっぽうかわいくて、話す男のすべてを笑顔に変える“魔性の妖精”であるが、
特定の交際相手がいるかどうかは未だに不明。マルクスの女たちが訊いても「世界中の男がみんなあたしの彼氏」とか言って
はぐらかすらしい。明らかに露出狂で男好きで現場でも人気があるが気が短い一面も。
若槻との一見以来俺とはぎくしゃくしており、最近は仕事も休み勝ち。

◎中川レイコ（女・20代前半）――一族で会社を営む金持ちのハイソな令嬢。
170�p以上あるスレンダーな長身で、顔も超美人。おっとりとした真性お嬢様である。

◎ローサ・デラックス《坂田》（女・25歳/退職者）――最近退職した白人モデルのような上玉の元大手化粧品会社の美容部員。
交際相手は都銀に勤めるエリート行員と聞いていたのだが･･･。

◎樋口（女・25歳/退職者）――仕事中にしょっちゅう無断で席を離れるので在籍二ヶ月あまりで俺がその場で解雇した派遣女。
在籍中から若槻にちょっかいを出しており、退職後も時々会っているみたいだ。こいつも色白で超かわいいので余計に腹が立つ。
ごく最近、現場に戻りたいと俺に電話してきたが、見返りにやらせてくれるなら歓迎だが、その気がなさそうなので、
その場で却下してやった。

◎神楽みなこ(女・現在は30歳か？/退職者)――自宅で子供たちにピアノを教えるピアノ講師。その収入が行き詰まり、
生まれてはじめて外に働きに出たというが、その浮世離れした箱入り娘感覚が災いし、仕事が遅すぎると周囲の反感を買い、
当時のマルクスの営業、満田が勝手にクビにしてしまった。
　俺が面接の際にたまたま口にした天才ピアニスト、グレン・グールドの事がきっかけとなり、三週間あまりの短い在籍期間に
俺とは親しく喋りまくった珍しい女である。そして俺にとっては淡い思い出とともに未だに忘れがたい女である。

◎杉内(男)――マルクスの現場リーダーで、時給が1600円とも1800円とも言われる入力のエキスパート。

■ハーモニー■
　伊藤が赴任する前から鈴虫事業所と契約していた、うちと取引のある派遣会社の中では一番古く実績のある、
界隈では中堅に当たる派遣会社。
　質実剛健な社風で、ほとんどが30代の、苦労を積んできたと思われる従業員たちも皆真面目で信頼できる。
　元々近隣の工場に作業者を派遣する会社であるらしく、うちの業務はテリトリー外ということで、
こっちから頼んでもなかなか作業者を連れてきてくれず、年々在籍者が減って今では男子1名、女子5名が残るのみ。

◎山内（男・30代後半）――ハーモニーの技能社員でリーダー。うちの事業所には俺が着任する前からいる。
無口で無味乾燥、真面目一徹のサイボーグのような男であるが、現場では社員の高田と２人で、
入力以外の業務を仕切る頼れる男である。去年俺と若槻はこの男の結婚披露宴代わりのお披露目お食事会に列席した。

◎野口(女・40歳)――うちのメインの業務となる入力を陰で取り仕切る、実質上の大番頭役で、
入力作業者の配置や仕事の割り振り、書類の配分、データの照合＆チェックと采配をふるう口八丁手八丁の
口の悪いババア。在籍4年弱だが、派遣では断トツの毎月50〜70時間の残業をこなしているやり手でもある。
ラーメン好きの小池さんのような下品な風貌で、現在、旦那とは別居中で事業所近くの小さなアパートに１人住まいであるらしい。

◎小林アヤカ（女・もうすぐ32歳）――真面目でほのぼのした、小柄で大人しい女で野口の愛弟子の１人である。
ひどく幼くぼんやりして見えるが実は上智大卒の才媛でもある。俺が密かに（何をしても文句を言わなさそうな）この女を押し倒すチャンスを狙っていることは、前スレでもさんざん書いてきた通り。

◎山根（女・31歳だっけか？）――元美容室につとめていた理容資格と着物の着付け免許を持つ女。
ちょっと横柄なところもあるが仕事振りは真面目で粘り強い。鼻の横に鼻糞のような大きなホクロのある激ブサな女ｗ。

◎佐々木丸（女・27歳）――元歯科助手の体育会系の毛深い女であるが、毛深いことを除けば、
佐々木希系の上玉である。ハーモニーでは唯一の20代で、一番の新参。
趣味は楽器演奏でレッド・パープルという自ら組織したバンドでベースを弾いているらしい。

■カーニヴァル■
伊藤が本社勤務になって以降、俺の前の前の現場責任者が契約を取り付けた、
もっぱら近隣の工場に作業者を派遣する、多摩地区では大手と目される老舗の派遣会社である。
一時はマルクスの従業員を凌ぐ50名近くが在籍していたが、作業者を次から次に連れてくるが、
後は知らん顔という放任主義が災いして派遣の出入りが激しく、今では20名程度を数えるのみである。
現在、男子数名、女子十数名が在籍。

◎篠崎（営業・男）――メガネをかけた小心な小男であるが、ヨン様のNGみたいな感じで、
なぜか女には良くもてる。。
　先日職務放棄の上失踪しマルクスの小宮に連れ戻された経緯は前スレの後半で書いた通り。
　現在は何の咎めも受けずにカーニヴァルの営業職に復帰した模様。

◎大崎（男。25歳くらい？）――この10月からカーニヴァルのリーダー格となった、本来KYで
マイペースな頼りない派遣男。元ヤン西野と交際中のはずである。

◎元ヤン西野(女)――ヤンキーじみた派手な見た目で粗暴で粗忽な派遣女であるが、
根は明るく仕事もそこそこできて、かなりかわいいｗ。履き古したようなスパッツや男物のジャージ姿で
自転車通勤。同じ派遣会社の大崎と交際中のはずであるが、社員の高田とも噂がある。

◎矢口(女・20代前半)――まだ登場の機会に恵まれないが、カーニヴァルの女でかわいいといったら、
元ヤン西野と、この矢口くらいなので一応挙げとく。小柄で矢口真里の若い頃のような風貌で、
素直で明るく好感がもてるが、○価学会の信徒でやはり同じく学会員の有田という派遣男と交際中である。

◎河野と今野(男・20歳前後)――共にチビでブサメンのくせにやたら粋がった悪ガキコンビ。
仕事上の指示に従わない、派遣の女たちにうるさくつきまとい帰り道で待ち伏せする等の行状が目に余ったので、
派遣会社を通じて11/15日付けでの解雇を申し渡してあることは既に書いた通り。

◎永瀬(退職者/男)――先月までカーニヴァルのリーダーをやっていた頼りになる男。
退職理由は河野、今野他の新参の作業者と揉めたことだというが、現場にとってはこの男を失ったことは大きい。
明るく責任感が強い性格で、俺に対しても進んでよく話し掛けてきていた。
来年頭のカメノコ併合を見据えて、俺は密かにこの男を現場に呼び戻すことを考えている。

■つくつく興産■
　関東近県全域に事務系の作業者を派遣する会社で、本社は港区にある。
　うちの事業所に来ている面子は全員男で、
建築士や司法試験等の資格試験合格を目指して勉強中という者が多いが、
中には3月の地震の際に非難を拒んで解雇された関口のように嘘八百の食わせ者もいる。
　年々在籍者が減ってきたのと本社が遠いこともあって営業の足が遠のき、
不熱心だという理由で来年3月いっぱいでの契約打ち切りが既に決定している会社である。

■アンフォーチュン■
　沖縄出身の苦労人の社長(40代)が某全国域の大手派遣会社を退職後に
自力で興した総従業員50人弱の弱小の派遣会社である。
　ある時何の連絡もなく、現場にいきなり飛び込みの営業をかけてきた社長の熱意に根負けした俺が、
伊藤を説き伏せてはじめて自力で契約を結んだ思い入れのある会社でもある。
　弱小ながら近隣に派遣従業員達のための寮(アパート)を備えており、
社長の地元である沖縄で募集をかけて集めた沖縄出身の若者を30人ほど住まわせている。
　２人いる派遣上がりの営業はどっちも頼りないが、なぜか始業前の現場でのミーティングに毎朝参加して
自社の従業員の出勤状況を報告して帰るなど仕事熱心ではある。
　ここの社長とは公私に渡る付き合いがあり、社長と２人の営業職は
鈴虫営業所のほとんどのイベント(花見、バーベーキュー、納涼会、上半期の打ち上げ、忘年会等)に顔を出す付き合いである。
現在うちの現場には男7人と女2人を派遣している。

■極楽ピエロ■
　週5日の勤務ではなく、その日その日でうちからの要請を受けて、
１日単位で作業者を送ってくるスポット専門の派遣会社である。
　日によって仕事量の増減が激しく見通しが立ちにくいうちの事業所では、
仕事が多い日に合わせて大量の派遣を雇えば、仕事が少ない日に
暇になったり手が空いたりする者が大勢出る。
　そしてそんな時に無駄なお喋りが増え、現場の士気が落ち、しいては派遣たちの
行状が乱れだすきっかけとなる。
　だったら最初から必要最小限の人員だけを雇い、あとは日雇いのスポット派遣や
半人前のパートのババアどもで暫定的に戦力を補えばいい。
　そんな伊藤イズムの一環で、伊藤が鈴虫事業所の業務大改革の際に自力で見つけてきて契約を結んだ会社である。

◎古溝(男)――でかすぎる鼻と八の字眉毛の垂れた目、
顔はブサメンだが、180�p近い長身、金髪のロン毛に日焼けした肌等の派手な身なりと男っぽい性格で、
鈴虫事業所内では社員の若槻と並んで、女どもの人気を二分する二大モテメンの１人。
　長らくサッカーくじの当選金で気ままな生活を送っていたようだが、少し前に退社して
大阪の実家に引き上げたようだ。1年半くらい前には女社員のプッシーと付き合っていたこともある。

◎寺田《豹柄の女》（30歳・女）――いつも豹柄の服を着ているイメージのある遊び人風の、
派手なメイク、そばに寄るとパーマ液が匂ってきそうなソバージュヘアの女。
　趣味はギャンブルで男っぽいサバサバしたした性格で面倒見も良く、
現場では若い派遣達から“ネーさん”と言って慕われている。
　元キャバ嬢。副業で身体を売っているとの噂もあり、社員の高田と噂がある。
　古溝のパチスロ仲間でもある(あった)。

　今まで出てきたのって、これくらいか･･･。
　意外に少ないな。
　あと名前が出たのっていえば、三浦、川崎、渡辺といったマルクスの退職達か･･･。
　しかし彼女らは現場に戻りたがっている樋口と違って、
今後俺や会社に接触してくることは先ずないと思う。
　樋口はやらせないまでも一回くらいデートしてくれたら、復職を考えてやらんでもないんだが、
恩知らずなあいつには、どうも俺のこの親心がわからんようだ。
　従って今のところ復帰はない。

　あとは守衛のジジイくらいか･･･。
　この守衛のジジイは警備会社から来ているプロというわけでは決してなく、
うちの会社を定年前にリストラされた人間で、その後嘱託として、
うちの事業所に来ている、いわばパート社員みたいなもんだ。
　元々下級の技能職だったと言うから、多分運転手か何かで
斉藤の大先輩に当たる筋の人物だと思うがな。

　あとうちの鈴虫事業所に出入りするのは外注の掃除のババア２人組、
仕出し弁当の業者、それから最近では出前を持って来る山内の馴染みの中華料理屋のオヤジ、
諸々の自販機の保守要員、運送会社の運転手、そのくらいなもんだな。
　各派遣会社の営業や関係者は既に書いたし。
　それから3月11日の地震の際にちょっと触れたファンキーな運送会社の運転手、
わざわざ4階に上がって社員専用の便所で糞をするのが好きだったあのオッサンは
最近まったく来なくなってしまった。

　ついでに中華料理屋（この辺でなんか名前つけとくか、『満金亭』にするか）の出前だが、
これは業務提携とかじゃないんで、
料金は店で食べるのと同じで、まったく安くはならない。
　ラーメン700円、チャーシュー麺850円、チャーハン750円、ヤキソバ800円。
　まあ、この界隈では普通かな。
　うちへの出前は上の四品目限定、その代わり通常の出前だと50円増しになるところが、
うちの事業所に限って割り増しは無し。
　うちの事業所は夕方定時を迎え、その後残業をする人のための食事休憩が30分入るんだが、
この時に注文する者が多くて、昼休みと併せると１日当たり20〜40食も出るらしくて
満金亭のオヤジは大喜び。
　今野の「ヤキソバ10人前」イタ電事件以来、うちからの注文は携帯の電話番号がきちんと表示されたものにだけ
応じるようにしてくれと言ってあるから、その後はおかしなこともなく上手くいっている。
　俺も時々夕食代りに残業前の休憩時間にチャーハンやヤキソバを頼んで食っている。
　少なくともコンビニのそれらよりは全然美味いと思う。

さすが在日
汚物あさりなんてやることが違うな

　来年の1月頭からうちの事業所は近隣にあるカメノコ事業所を合併吸収する。
今のところ、カメノコからそのままうちに来ることになっているのは松岡という女の社員が１人と
派遣が4、5名ほど。当然それだけでは間に合わないから、今のうちに戦力を増強しなければならない。
　しかし上から言われている人員増強枠は今のカメノコの従業員を併せて全部で10人。合併するからと
いってここで大幅に人員を増やし人件費を吊り上げてしまったのではちっともコスト削減にならないからだ。
　今のカメノコから5、6人がそのままうちの鈴虫営業所に移籍してくるとして、残りの4、5人を
うちの事業所で新規に採用しなければならない。しかしそれでも戦力はまるで足りない。

　――現況の人員で速やかに戦力を補強するにはどうすればいいか。
　それには今うちの事業所に極楽ピエロという派遣会社から月5〜10日程度スポットで来ている派遣さんを
何人か常雇いにして毎日仕事に来てもらうようにするしかない。
　彼らにはスポット派遣専門の極楽ピエロから他の派遣会社に移ってもらうことになるわけだが、
既に極楽ピエロにはその了承を取ってある。

　従業員をいっぺんに何人も引き抜かれるわけだから、当然極楽ピエロとしては面白くない。
　しかしうちの鈴虫事業所というか、端的に鈴虫の責任者である俺は
普段から極楽への便宜を図っている。
　実は極楽に登録している派遣従業員には就労意欲はあっても、
他所ではおよそ採用にすら漕ぎ着けられないであろう、
知障や身障じみた半人前の人間も多いのだが、
俺はそんな者でも真面目で就労意欲があり周りと軋轢を生じない者なら
進んで採用し雇い続けているのだ。そんな連中はどれだけうちにいても
戦力としてはずっと一人前未満であるのだが。
　おそらくその辺の事情だろうが、極楽から来る派遣の中には一旦退職した後、
うちの現場に戻って来る者も多い。

　もちろんそんな連中ばかりでなく極楽からすポットで来ている派遣の中にも
古溝や寺田のように普通に仕事ができる者も多数いる。
　そういう一人前の作業者の中から何人かみつくろって、
俺の方から「毎日仕事に来ないか」ともちかけることにしたと、
俺は始業前のミーティングで社員全員と、山内、野口らリーダークラスの派遣に
内密に告げたのであるが、
その際にたまたま近くでコピー機や複合機やらの電源を入れて回っていた寺田がその話を聞いていたようである。
　そんな寺田の個人的な相談というのは他でもない、「金に困っている」から、
「自分も常雇いにしてもらえないか」ということだった。

　俺は二つ返事で了承した。極楽へは俺から言っておく。
それから派遣会社を移ってもらうことになるが、
寺田の方から希望はあるかと俺は訊いて、
寺田は「特にない」と答えた。「時給なんてマルクス以外はどこも同じようなもんでしょ？」
　確かに入力オペレーターを専門に派遣するマルクス産業だけ時給が高いのは事実だが、
寺田の入力の腕では精鋭揃いのマルクスへは間違っても入れない。
それは寺田にも自覚があるということだ。
「じゃあ、ハーモニーかな」と俺は言った。「アンフォーチュンは若い野郎ばっかだし、
間違ってみんな君に食われてしまったら社長に面目立たないし、
カーニヴァルは知っての通り、面倒だらけだ。
まあハーモニーだったら女ばかりだし、ほとんどみんな30代だし、
君にはやりやすいんじゃないかな･･･」

　寺田はここでクククと笑って、「あのさあ、ユウさんから見て、あたしっていくつくらいに見えてんの？」
　ちょっと前に別件で寺田の履歴書のコピーを見て彼女が現在30歳であることを知っている俺だが、
まさか履歴書を見たとは言えない。困った俺は「さあな、でも18歳には見えんだろ？ｗ」と誤魔化した。
「じゃあ、それでよろしく」と言う寺田に俺は「ああ、そうだ、寺田、
ハーモニーに渡す履歴書には間違ってもキャバ嬢云々は書くなよ。
せいぜいサービス業とか接客業にして、面接で訊かれたら適当に誤魔化せ。
一つだけ（移籍するのに）障害があるとしたら、ハーモニー、
あそこは知っての通り生真面目な会社だ。
現場にいる従業員も組織自体も。気をつけろよ」

「うん、わかった。色々ありがと。今度さあ――」と椅子を立った寺田は言いかけて口をつぐんだ。
「今度？　今度なんだよ？　気になるじゃんかよ？」と俺が突っ込むと寺田は「埋め合わせ
にゴチろうかと思ったけど、あたしがユウさんにゴチるのも変だよねえ。
そんなお金もないしｗ。」と笑った。
「それって俺から誘えってことか？　俺がおごるからって？」俺が言うと、
寺田は露骨に「うんｗ。そうしてくれると助かるわｗｗｗ」と笑う。
　――埋め合わせって、俺のチンコも埋め併せしてもらえんだろか？　と一瞬考えて俺は、
「よし、わかった。今度の土曜日空いてるか？　土曜日はお前、絶対仕事来ないよな？」
「うん。多分ホワイトハウス(※)にいるから、仕事終わったら電話して。
番号知ってるよね？」と言って寺田は楽しそうに笑いながら談話室を出て行った。

(※)近隣にある大型パチ屋で、小宮や篠崎もここの常連。

　寺田が去った後、俺は談話室に１人残って、屋外喫煙所で寺田から聞いた
古溝の話をしばらくの間、頭の中で反芻していた。
　――寺田が言ったことは本当だろうか？　本当だとしたら、かなりショックな話だが、
現場じゃ大半の者が知っているはずと寺田はいう。「野口さんに訊いてみなよ」と。

　急に実家を継ぐことになって、ちょっと前に大阪に帰ったという古溝だが、
その交際相手がローサ嬢だというのだ。
　しかもローサ嬢は古溝の子供を孕んで、それで急遽２人して古溝の実家に
泣きつくことになったのだという。

「でも」と俺は寺田に言った。「わざわざ親に泣きつかなくても古溝は
金には困ってないんじゃないか？月に何日かふらふらと仕事に来て
あとはぶらぶら遊んで暮らせるような身分だったんじゃないのか？」
　まさか、宝くじだかサッカーくじの当選金で余裕こいて暮らしているはずだろう、
とは言えない。古溝が誰にも喋らないでくれと念を押して打ち明けてくれた話だから。

　すると寺田は「ああ、BIG1000で当てたお金ね･･･」と事も無げに言う。
「なんだ、知ってるのか？」
「そんなのみんな知ってるよ。だって本人がみんなに言いふらしてたもん。
でもあれ、たった400万とかそこらだよ？　しかももうほとんど使い果たして
大阪に引き上げる引越し代さえ坂田さん（ローサ嬢）に肩代わりしてもらったっていうｗ」

　――400万？　たったの？　一生遊んで暮らせるくらいの金ではなかったのか、
古溝よ、おい？
　どうも俺が古溝から直接聞いていた話とはだいぶ様相が違う。
　しかも、その金も手元にはほとんど残っていないという。だとしたら、
こいつはまったくの甲斐性なしではないか。
　月に10日程度スポットで働いても、その収入は税込みでせいぜい6、7万。
　確かに長身で現場ではもてもてではあったが、月収6、7万で、
中卒、つまり高身長だが、思いっきり低学歴、
超低収入で将来に何の展望もない男だ。

　これが古溝の実情だとしたら、優雅な麗人か貴婦人そのものであるローサ嬢なんかとは
まるで釣りあわない。
　おまけに寺田の話では古溝に言い寄ったのはローサ嬢の方だという。
古溝はだいぶ前、入社直後のプッシーと付き合っていたがすぐに別れ、
その後うちの現場にいる何人かの派遣女達とつきあった(何人か被っていた時期もあるという)。
　そしてとうとう子供を孕ませてしまった相手がローサ嬢で、
抜き差しならなくなって２人して古溝の実家に転がり込んだということになる。

　今後２人は入籍することになるのだろうが、今のところそれすらどうかわからない。
　俺がマルクスの小宮から聞かされていた話では、ローサ嬢の交際相手は
40歳くらいの都銀のエリート行員で、その彼が大阪に転勤になったから
ローサ嬢もついていくことにしたということだった。
　（だからこそセレブなイメージの彼女にふさわしいと納得していたわけだが。）
　被っているのは「大阪」というところだけで、まるで辻褄が合わない。

会社の受付のコと新人2人としかヤってないのにヤリチンと言われて女子社員にハブられた
ハブるのは童貞ブサイクにしろっつーのな

　現場に戻って野口にでも訊いてみればすぐにはっきりするのだろうが、
現場の責任者として、そんな下世話なことはしたくない。
　何より格好がつかない。
　それでなくても最近の俺は現場で従業員達からの信用を失いかけている節がある。
追い風の中で背中を丸め、針の筵に座ってじっと耐えているようなところがある。
　無用な詮索は禁物だろう。女便所の汚物缶の件といい、ローサ嬢の件といい、
何もかもわからないことだらけだが、カメノコの併合を控えた今は
目の前の仕事に専心するべきだろう。
　良く考えたら寺田なんかと呑気に飲みに言ってる場合じゃないんだ、俺･･･。

>>47

　いっとくが俺は在日じゃないぞ。
　在日は中京事業所の金山だよ。
　この金山は実力じゃ中京地区ナンバー1と目されながら、
　俺が奴の下で修行していた頃からもう何年も経つのに、ずっと係長のまんまで、
既に後進達に昇級レースで抜かれまくっとる。
　一つは金山が愛知学院大卒という中途半端で使えない学歴であることと、
もう一つは在日で身内にその手のトラブルを抱えた者がいるということに尽きるだろう。

しばらく見ないうちに話が迷走してさらに積まんなくなってるな。

劉、悪いことは言わん。ここらでやめとけ。京大卒なら引き際くらい分かるだろ？
失語症の反動であーだこーだ言いたいのは分かるけど、公務員から民間に転職した時点でお前は所詮人生の落伍者。

これ以上言わせんな。

× 積まんなく
○ つまんなく

誤字すまん。

　うはっｗｗｗ　サイテーだｗｗｗｗｗｗっ
　仕事が終わった後、約束どおり寺田を呼び出して、
　２人で飲んでんたんだが、
　先ず、寺田が待ち合わせ場所に来たのが、
　俺が電話してから2時間半後、来ようと思えば15分で来れる距離なのにｗ

　その間俺はずっと所在無げに待ちぼうけ。
　本屋で立ち読みしたり、街頭喫煙コーナーで一服したり。
　おまけにバーを出る間際の寺田の言い草ｗ
「どうすんの？　このまま帰んの？」
「帰んの？　って、お前はどうすんだよ？」と俺。寺田が１人暮らしなのは
飲んでいる間に既に聞き出していた。「ひょっとして朝までつきあってくれんのか？」
　そうしたら寺田の奴、「お金下ろしてる？」だってよｗｗｗ
　単刀直入にも程があんだろが。少しは歯に衣着せろやｗ。

「なんだ、俺から金取るつもりかよ？」と俺。
「えーっ、決まってんじゃん！　なんで派遣会社紹介してもらったくらいで
あたしがそんなに引かなきゃなんないんだよ？　あんただって、あたしを紹介して
マージンとか貰うんだろ？」
「お前、それ本気で言ってんのか？　俺がハーモニーから袖の下でも貰うだなんて？」
「はっ？　回りくどい言い方止めてくれる？　袖の下って何よ？」
「お前みたいなあばずれ女を紹介して、ハーモニーが喜んで俺にお小遣いでも恵んでくれると
本気で思ってんのか、お前？」
「だって、そういう世界でしょ？」
　――って、どういん世界だよｗｗｗ

　酒のせいもあって、なんだかすごく馬鹿らしくなってきたので、
毒喰らわば皿まで、俺は半ば自棄で訊いてみた。「じゃあ、どんくらい欲しいんだよ？」
「あるだけ」
「あるだけって、なんだよ？」
「じゃあ、最低5万」寺田は真顔だ。
　最早、言葉もない。俺って、どんだけもてないんだよｗｗｗ

　さらにショックだったのは、交渉が決裂して不機嫌になった寺田との
下りのエレベーターの中でのやりとりだ。
「そうだ高田ともそういう関係なのか？」俺が訊くと、寺田は「高田って、
うちの高田さんっ？」
「他に誰がいんだよ」
「ああ、あれは趣味」

「趣味ってなんだよ？　お前、ああいう爺むさいのが趣味なのか？」
「いや、そうじゃないけどー。高田さんってなんか魅力的じゃん。何考えてるかわからないし･･･」
　たしかに何考えてやがるかわからんのには同意だが、きっとろくなこと考えてやしやがらねえはず。
「で、まさか、お前の方から誘ったのか？」
「そう。パチスロで3万くらい浮いたから電話してみたら出てきた」
「お、おい、ちょっと待て、こら･･･。まさか高田に金渡したのか？」
「あんた馬鹿？　そんなことしないよ。ホテル代だけ」
　ああ、ああ、もうそれで充分だ。一気に酔いが覚めちまった。
　うちの職場にはもう１人、若槻のような野郎がいたってわけだ。
　それも40間際の白髪頭のしょぼくれた妻帯者様だ。

　しかもそのしょぼくれた年寄りにはホテル代まで肩代わりして
そういうことさせるのに、俺には「最低5万」出せと来たっｗ
　あー、もー笑いが止まんねーっ！ｗｗｗ
　横隔膜が痙攣して、もー膣痙攣みてえだ、もーわけわかんねー、
あーもーすっかり嫌になった。。。
　これから家で１人で飲み直す。じゃあなっ！　ガチャっ

　そういや駅で電車を待っている間に小宮から電話があった。
　出るといきなり「あっ、ユウさん？　俺ですけど、ちょっと助けてくださいよ。
俺、ちょっとヤバいことになっちまって･･･」
「なんだお前もどこぞの女にガキでも孕ませたのか？」
「あはははぁっ！」
「あははじゃねーよ、ボケが。まあ、助けてやらんでもないが、その代わり一つだけ答えろや。
おまえんとこの坂田なあ、あれ都銀のエリートじゃなくて、実はうちんとこの派遣と
付き合ってたんじゃねえのか？」
「あはははぁっ！」

「あははぁって、やっぱそうなのか？　極楽の古溝だよな？　おまけにガキ孕んで
古溝の田舎帰ったって話、あれやっぱ本当なのか？」
「あはははぁっ！」
「あははぁって、なんで、そんなつまんない嘘つくんだよ？　都銀のエリートと婚約中なんてよ」
「ああ、いや、だってユウさん、ステータス志向強いからｗ。そういう風に言っとけば
納得するかなあって」
「だったら最初から何も言わなきゃいいじゃねーかよっ！　なんでわざわざ
そんなつまらん作り話すんだよ、お前は･･･」
「あはははぁッ！」

「なんだ、お前、ずいぶん楽しそうだな？　どうせヤバイことになってるっていうのも
嘘なんだろっ？」
「いや、マジっす。ほんとちょっとマジヤバイっす。ユウさんにも関わる事なんスからっ！」
「ああ、どうせそれも嘘だ。また、つまらん作り話だろ、あはははぁ？」
「いや、ほんとっ、ほんとなんですったら、あの――」
「あばよっ、あはははぁっ！」
　俺は電源ごと電話を切ってやった。

――それにしても、だ･･･。
　高田と寺田の噂が本当で、しかも寺田の方から誘ったという。
　しかも奴らはその後もつるんでいるようで、逢ったというか、やったのも1回や2回ではなさそうだ。
　おまけに古溝とローサ嬢の話もガチのようで、ダブル・ショックだ。。。
　老いも若きも、みんな盛大にやってるなあ。
　いくら若い女が大多数を占める職場とはいえ、うちの男どもはちょっと恵まれすぎではないのか。
　正に濡れ手に粟のうはうは状態、ある意味、ゆとり以上にスポイルされている気がする。
　そして、そんな環境にあって１人だけ、いつまで経ってもそのお相伴に与れない俺はいったい何なのか･･･。
　現場の責任者なのに１人だけその手のことからは完全に閉め出された門外漢のようだ･･･。

　現場では女便所の汚物缶漁りの犯人扱いではぶられ、
　ちょっと前に飲みに誘った清水からはスルーされ、30女の寺田からは5万もふっかけられ･･･。
　寺田も5万は言いすぎだ。せいぜい1万にまけろ。いや、それでも高い。
　そばに寄っただけでパーマ液や化粧品のきつい匂いがしそうな寺田は全然俺のタイプじゃないからな･･･。
　それこそローサ嬢や中川、清水だったら10万出してもいいんだが。
　しかしそのローサ嬢や清水から言い寄られたり迫られたりして、
古溝や若槻なんかただでやれちゃうんだからなあ。。。

　――この差はいったい何なんだよ、おい？　誰かぁ？　神様ぁ？
　あー、もうすっかりやる気失くした。
　俺はつくづく駄目だよなあ、自分で思っている以上に女達からはそっぽ向かれ続けるよなあ。。。
　昨夜、帰りにコンビニで買ったブラックニッカ（クリアブレンド）を自宅でラッパ飲みしながら
泣きそうになっていると、階下で珍しく家の電話が鳴った。

　昨年の暮れ、おふくろがなくなって以来、一階の玄関に置いてあるこの電話が鳴るのは
間違い電話か、せいぜい町内会の連絡くらいなもので、実際もう二ヶ月くらい、
俺はこの電話の音を聞いていない。
　出てみると、小宮だった。「なんだ、またお前か」と、俺はすぐに受話器を置きたくなった。
「ユウさん？　さっきの続きなんですけど、今からちょっと出てきてもらえませんか？」
　前の電話と違って小宮の声はいくらか落ち着いて、車の中らしく、繁華街の喧騒も聞こえてこない。

「お前、なんでうちの電話にかけてくんだよ？」と、俺。
「いや、だってユウさん、携帯電源切ったままっしょ？」
「ああ、そうか･･･、そうだっけな」――思い出した。その通りだ･･･。
「真面目に相談したいことがあんですよ。出てきてくださいよ。あの、俺おごりますから」

「ずいぶん景気いいなあ」と俺は言った。
「いや俺、カーニヴァルから金貰ったんんですよ、あのほら、この間の篠崎の件で･･･」
「あっ、わかった。相談って、また篠崎が逃げたんだろ？」
「いや、そうじゃないんですけどー、とにかくユウさんじゃなきゃ駄目なんですよ」
　何かひどく面倒な気がした。できたら今晩はもう、このままどこにも出かけたくない。
俺は話の矛先を変えた。
「なんだ、お前カーニヴァルから金握らされたのかよ？　で、いくら貰ったんだよ？」

「え？　いや、なんか真っ白な封筒にお礼って書いてあって、開けたらピン札で一万･･･。
しかもそれ俺んとこに持っても来たのが篠崎本人だっていうｗ」
「なんだ、結局篠崎クビにならなかったのか。　いい加減な会社だなあ。
･･･でもよ、その金持ってまた篠崎が逃げたらどうすんだよなあｗｗ」
「あはははぁっ！　だったら、また俺捕まえて連れ戻して、金貰いますよ」
「でもよ、その金持ってさらに篠崎が逃げたら？」
「また俺が捕まえて金貰っちゃう･･･」

「でもよ、お前が何回捕まえようが金は一向に増えんぞ？　礼金は最初の一万円のままだ。
馬鹿らしくないか？」
「ええっ？　そんなことないっすよ。一回捕まえて1万、二回捕まえりゃ2万になるはずじゃないすか」
「いや、違うな。よく考えろ？　お前が篠崎を捕まえてカーニヴァルに引き渡す、
カーニヴァルが礼金を篠崎に持たせる、その金を持ったまま篠崎がまた逃げる、お前が捕まえる、
カーニヴァルが篠崎に礼金を持たせる、その金を持って篠崎が逃げる、お前が捕まえる。
これじゃあ何回捕まえても、お前への報酬は最初の1万のままだ」

「ええっ？　そんな馬鹿な。そんなの詐欺だし、物理の法則に反するじゃないですか？
･･･ちょっと待ってくださいよ、俺ユウさんと違って理数系苦手なんで･･･、
――篠崎が逃げる、俺が捕まえる、篠崎が俺のところに1万持って来る、
その金持って篠崎が逃げる、それをまた俺が捕まえる･･･、あれ？　なんか頭痛くなってきた･･･
篠崎が逃げる、俺が捕まえる･･･」
　馬鹿馬鹿しくなってきて、俺は小宮に黙ってそっと受話器を置いて二階の自室に引き上げた。
　世の中どいつもこいつも馬鹿ばっかりだｗ。

　二階に戻った俺は椅子の背もたれに投げ出すようにかけてあるスーツの上着の内ポケットをまさぐって、
小宮に指摘された携帯の電源を入れた。
　イルカマークのお知らせイルミが青く明滅して、メールが１件届いている。
　件名「俺の動画」
　本文「俺の演技どうでした？」

　――ここにも馬鹿が１人。メールは若槻からだった。

　俺は鞄の内ポケットから2GBのUSBメモリを取り出した。
　若槻が学生時代に出演したという自主制作映画あるらしく、
それが今YouTubeで期間限定で公開されているというので、
俺が何の気なく見たいと言ったところ、「全体は30分以上あって長いから、
俺が出てるとこだけ編集して持ってきます」と言って若槻が持って来たのがこれ。

　PCに繋いで見てみると、これがまたひどいｗ。予想以上に痛いｗｗ。
　若槻によると友人に頼まれて出演したというこの『追跡者』とい
しょうもない短編映画での若槻の役どころは、
事件の鍵を握る、ちよっと翳(ｶｹﾞ)のある二枚目ということで、
ヒロイン役の女を追い回す謎の人物だが最後に実は刑事と判明するものだ。

　おかしなハンチング帽を目深に被り、画面に映っている間中ずっと無理に背中を丸め、
下を向いて俯いたまま１度も顔を上げない若槻は、翳のある二枚目というよりは
対人恐怖症でキョドり気味のキモいヒキオタにしか見えず、まあ、よく言って、
わりとよく見かけるタイプの不審者か変質者だ。間違ってもこんな情けない刑事なんていやしねえｗ。

　その若槻が劇中、猫背の姿勢のまま背後霊のようにヒロインの女の後につきまとう。
　ヒロイン役の女もブサではないが、いまいちパッとしない。何より東洋人にありがちな下半身デブだ。
　若槻も166、7�pと、男としては小柄なので、町中のシーンで２人してフルショットになる場面では
どうしても彼らのスタイルの悪さばかりが際立ってしまう。
　若槻もこういう役どころならシークレット・ブーツでも履かなきゃならんな、と思ってから、
俺ははたと思いついた。

　そうだ、シークレット・ブーツだ。少し前に暇つぶしに鈴虫事業所の女達のストーカーでもやろうかと、
その際の変装セットの一つとしてネット通販で購入した、シークレット・ブーツだ。
　結局ストーカーごっこは会社から女達の後をつけねばならないか、
もしくは彼女らの家の前でいつ出てくるとも知れない彼女らをずっと待たなければならないか、
いずれにしろそれが面倒で、ずっと保留になっていたわけだが、
いっそのこと、ターゲットを若槻にしたらどうか。

　若槻なら仮に俺だとバレても「何やってんですか、こんなとこでｗ」で済む。
　そうだ先ず手始めに若槻で尾行の練習を積んでやろう。そして自称女性恐怖症のわりには
女達との接触が絶えないこのイケメン野郎のプライベートを白日の下に暴き出してやることにしよう。

　――というわけで、昨夜の内に若槻に電話しておいた俺･･･。
「動画見たぞ、すごく良かったぞｗ」と言って、「マジすか？ｗ　あれ、
実は服も自前なんだよね云々かんぬん･･･」と言って喜ぶ若槻を油断させておいて、
「ところでお前、明日なんか予定入ってるか？」と切り出す俺。

「明日っすか？　買い物に行こうと思ってる･･･、かな？」と、若槻。
「かな？って、なんだよ。まあ、いいや。ちょうどよかった、俺も買うもんあるから、
どっかで待ち合わしようや。お前、１人か？」
「１人ですよ」途端に若槻の声のトーンが落ちる。
「じゃあ八王子でいいか？　駅に12時でいいか？」
「ああ、だめだめ。11時に駅ビルの楽器屋で待ち合わせしてんですよ」
　嘘のつけない男であるｗ。
「そうか、じゃあ残念だな、またな」
　動画についてまだ何か喋ろうとする若槻をうっちゃって俺はほくそえみながら電話を切った。

――駅ビルの楽器屋に11時か･･･。
　相手はたぶん樋口だな、と思ってから、いや待てよと俺は考え直した。
　楽器屋なら佐々木丸の方が濃厚か･･･。
　まあ、いいや。どっちにしろ楽しみだ。
　どうせならビデオ・カメラとかも欲しいな。。。尾行の励みになる。
　盗撮用のミニカメラかCCD･･･。
　おっとこんなことしてる場合じゃないな。そろそろ支度して出かけなきゃ。
　履き慣れれないシークレット・ブーツはまるで竹馬に乗ったみたいに前のめりになって
歩くのに時間がかかるんだ。
　八王子に出たついでにヨドカメかビックカメラでビデオカメラでも見てみるか･･･。
　じゃあな、馬鹿どもｗ。
　俺はこれからお楽しみの時間だから･･･ｗ。

裏をかいてベッキーが待ち合わせに出てくるって展開

頭はすごく切れそうだけど、こうゆう人間って
友達少ないし、以外にモテないよね・・

　――雨が落ちて来た。冷たい雨だ･･･。
　きっと俺の涙雨なのであろう･･･。
　雨どころか、今日俺は正に世界の屋根が落ちてきて、
ピンポイントで俺の頭を直撃したようなショックを受けてきた･･･。
　他の誰でもない、よりによって世界中で最も背の低い部類の、この俺の頭を･･･。

　もはや取り繕う余裕すらない。
　若槻の待ち合わせの相手はまったく予期せぬ人物だった。
　それは神楽みなこだったのだ･･･。

　若槻が電話で言っていた11時にはちょっと間に合わず、
約10分遅れで駅ビルの８Fに到着した俺･･･。
　楽器屋にほど近い階段付近に、シークレット・ブーツに、
カーキ色のミリタリー・コート姿、手にエアガンをしのばせたジュラルミンの
アタッシュケースを携えて佇む俺。
『追跡者』での若槻というよりシャーロック・ホームズを気取ったチェックのハンチング帽を
目深に被りなおして、じっと決定的瞬間を持つ。

　しかし11時半近くになっても、現場にこれといった人物は現れない。
　もしや若槻の野郎、俺の策略に気づきやがったか？
　なんだかむやみに緊張して小便がしたくなったので、一旦催し場会場を突っ切って、
8階の端の便所に行った。

　慣れないシークレット・ブーツを履いたまま、便器の前に立つのは辛かった。
　放っておくと体が前のめりに傾いで、下半身がすっぽり便器にはまりそうになる。
　そんな不自由な姿勢で短いチンポコを操舵したせいで、ところかまわず小便をぶちまけてしまい、
おろしたてのタータンチェックのズボンまでびちょ濡れになってしまった。

　そしてガニ股になったまま現場に戻ってきたところ、楽譜売り場の前に佇む女がいる。
　遠目にもそれが誰であるか直感し、その瞬間、俺は落雷に撃たれた様にその場で動けなくなった。
　誰あろう、それは一年以上経つが忘れもしないあの女、神楽みなこだ。
　その場で、在籍当時彼女がつけていた香水の淡い香りまでが蘇り、鼻腔の中で急速に膨らんで、
俺はぼんやりと気が遠くなった。

　――まさか、と思う。まさか、若槻の今日の相手は彼女なのか･･･、いや、まさか･･･。
だとしたら許せない。絶対に許せない･･･。
　同時に俺は神楽の方から俺に気づいて、若槻が現れるより先に、
彼女の方から以前と同様に親しげに俺に駆け寄り、話し掛けてくることを一心に望んでいた。
　しかし、よりによってこんな肝心な時に、なんでこんな変装なんかしてんだよ俺は･･･馬鹿か？
　これではいくら神楽でも俺だとわかるまい･･･。
　さらに俺は必死にもう一つの望みにすがってもいた。
　神楽はピアノ講師だ。その彼女が休みの日に楽器屋を訪れるのは不思議なことではあるまい。
　そうだ、これは鈴虫のイケメン野郎とはまったく関係なく、偶然の悪戯なんだろう、と･･･。

　そして11時40分過ぎ、遂にカタルシスは訪れた。
　ヘラヘラ坊ちゃんがヘラヘラ笑いながら、楽器屋の前のエレベーターから、
まるでせり台に乗って舞台に上がってくる歌舞伎役者のように、8F売り場の眩しい光を浴びながら、
片手を挙げて姿を現したのである。
　そして奴は「ごめん、ごめん」とか言いながら、弾けるような笑顔を見せて駆け寄ってきた神楽の背中に
事も無げに手を回しやがったのだ。

　――ガーンっ！　その瞬間、世界の屋根が音を立てて俺の頭上に落ちて来た。
　俺は矢も楯もたまらず、なりふりかまわず、けたたましく靴底を床に打ちつけながら、
一直線に２人に走り寄った。
　その俺を見て若槻が開口一番、「何やってんですか、こんなとこでｗ」。
　俺はなんと言ってやったらいいかわからず、とりあえず神楽に向かって、
「あのお、こんにちはっ！」とできるだけ爽やかに快活に挨拶した。
　合コンやテレクラでの第一声はできるだけ明るくご挨拶、という恋愛必勝法の鉄則に準じたのである。
　しかしハンチングが床に落ちて素顔が露呈した俺を見ても、
神楽嬢はぽかーんと口を開けたまま挨拶も返さずにいる。
　どうやら俺が誰だかわからないらしい･･･。

　その神楽の肘を若槻が小突いて、「あれ？　覚えてない？　ほら、ユウさん」と促すが、
肝心の神楽みなこは「こっ、こんにちは･･･、あの、はじめまして」と、まだ的外れなことを口走っている。
　見かねて若槻が「え？　まじ覚えてないの？　ほら、鈴虫の――」と言ったところで、
不意に神楽の顔を貧血の前兆のような暗い影が過ぎって、「あっ、ああっ」とうろたえて、
「そ、その節は大変ご迷惑をおかけしました。あたくしが至りませんで、大変申し訳ございませんでした」
と、体を真っ二つに折って深々と頭を下げた。

若槻がﾓﾃるのはｲｹﾒﾝだからでなく
性格がいいからだといいかげんきづけ

　それを見て俺は泣きたくなった。
　神楽は俺を誰だか覚えてもいなかった。そして、やっと思い出してくれたと思ったら、
それは自分をクビにした職場の冷徹な鬼上司という姿でしかなかったのだ。
　しかし、それは違うんだ、と俺は思わず口を開きそうになる。俺じゃない、
俺は君をお払い箱にしたりはしない。君を切ったのはマルクスなんだ、あの満田という
因業女が勝手に君を俺から取り上げたんだと･･･。

　しかしその瞬間俺は一切を悟った。
　いつまでもおののいたように頭をあげようとしない神楽にかけてやる言葉は見つからなかった。
　俺は黙って、その場を離れた。
　悲しかった。
　俺は彼女にとっては、はじめて働きに出た職場で自分をクビにした無情な現場責任者でしかなく、
若槻はそんな自分に最後まで救いの手を差し伸べてくれた心優しき王子様なのである。
　しかし、その若槻を彼女の元に差し向けたのは、他ならぬ俺なんだよ･･･。
　神楽は知らない。おそらく何も知りはしないだろう。
　そうして俺は永遠に恨まれ続け、若槻は慕い続けられる･･･。

　――ああ、無情･･･。
　無情なのは鬼上司である俺でなく、まったくこの世界の成り立ちそのものだ･･･。
　俺は足を引き摺りながら、肩を落として下りのエスカレーターに向かって歩いた。
　足を引き摺るのは演技ではなく、慣れないブーツで夢中で神楽に走り寄った際に、
本当に足首を痛めてしまったからだ。
　心底惨めで、惨めで、悲しかった･･･。

　――あ゛ー、も゛ー、俺だめかも･･････。
　絶望的な気分で家に帰ってきた俺は先ず、今日履いていたシークレット・ブーツを
不燃物のゴミ袋に押し込んで、曜日かまわず、ゴミ集配所に出してやった。
　それから今日着ていたコートを台所においてある可燃ゴミの袋に丸めて突っ込んだ。

　ローサ嬢と寺田のことで今朝方までダブル・ショックだったのが、
神楽のことでトリプル・ショックになってしまった。しかも三つ目はかなり重い･･･。
　ディープインパクト級の大ショックだ。
　宇宙のどこかから人知れず飛来した隕石が、分母が天文学的数字に当たる確率で
それこそ俺だけをピンポイントで直撃し、その衝撃で地中深く埋もれてしまい、しかもその事実に誰も気づかずに
みんな平気で地中に埋没した俺を踏みつけにして何食わぬ顔で人生を謳歌している、
正にそんな敗北感と屈辱感だ･･･。

　今日、俺は完全に撃沈した。
　もう何もする気が起こらない。実際、今週末は家に持ち帰った仕事にまったく手をつけていない。
　昨夜飲み残したブラックニッカをまたもやラッパ飲みしながら、あーもー死のうかな、
こんな不条理にこの先何十年も苦しめ続けられるくらいなら、ここで死んだ方がよっぽど楽じゃね？
　たとえ社会的にはそこそこの栄達を成し、そこそこの身分と収入を得られたとしても、
俺にはその金なんかでは絶対に買えない大事なものが絶対に手に入らない。
　女だ。心の底から俺を、いや俺のチンポの先っちょだけでもいいから愛してくれる女だ･･･。
　自分を鏡で見つめて、泣いてしまう。
　神様、何をなされているんですか。
　俺はずっと信じて生きてきたのに。
　お願いです、誰か俺を愛する人を見つけてください。
　ああ、もう、これはこれはもう致命的な宿命だ、ほんと俺もうこの辺で死のうかな･･･、
　そういや誰か「京大卒なら引き際くらい分かるだろ？」って言ってやがったしな･･･、
　などと真剣に考えていたら、さっき11時前に若槻から電話があった。

　用件は俺が駅ビルに落としてきたハンチング帽に関してだった。
「いいよ、焼くなり捨てるなり好きにしろ」と俺は言ってやった。
　若槻は「ええーっ？　もったいない。これすごくいいやつじゃないですか。バーバリーとかじゃないですか？」
　――いや違う。ヤフオクで誰も買い手がつかないまま流れそうになってた中古品を俺が500円で落札した、
タグに横文字で「ブラッドベリー」とか書いてあるバッタもんだ。しかしそれは口には出さず、
「そんなに欲しけりゃくれてやるよ」と言ってやると、若槻は「え？　まじっすか？　まじもらっちゃていいの？
やったー、じゃあこれ、先輩の形見として大事にしますよ、俺･･･」とはしゃいでやがる。
「形見ってなあ、おまえ縁起でもないこと言うなよボケがっ！」
「あっ、ごめんなさい。あんまり嬉しかったから、つい･･･」
「嬉しいって、俺が死ぬのがそんなに嬉しいのかよ、てめーはよぉっ！」俺が声を荒げても、
若槻はどこ吹く風で、「あれ？　どうしたんすか？　今日の先輩、なんか変。
なんか荒れてないですか？よかったら話聞きますけど。どうせこれから寝るだけだし･･･」

　そこで俺は若槻の野郎をとっちめて、全部吐かせてやることにした。
　先ず、「おまえ等、いつからそういう関係なんだ？」俺が訊くと、
若槻は神楽が鈴虫事業所にいた頃からだという。それで神楽の方から
2、3週間に一度くらい電話がかかってきて、2、3ヶ月に一度くらい会っているという。
　若槻本人は会って買い物したり食事したり映画を観に行ったりするだけの関係だと言うが、
そんなの信じられるか。だいたい今日も若槻が俺に電話してきたのが深夜11時。
　――それまでこいつらは何をしてやがったのか･･･。

　それに俺が知る限り、神楽は自分の携帯すら持っていない。
いや、少なくとも当時は持っていなかったはずだ。それを指摘すると若槻は「あれ？
知りませんでした？　彼女、うちに来てすぐ携帯買ったんですよ。先輩から買うように
言われたって言ってたけどな？」
「俺が買うようにだあ？　俺は知らんぞ、そんなこと･･･」
　俺が覚えているのは、神楽がうちに来た当日に、
「欠勤や電車の都合で止む無く遅刻する時はかならず俺の業務携帯に電話すること。
事業所にかけても早い時間は誰も出ないし、俺の携帯が留守電になってる時は
用件を入れてくれればいい。とにかく無断欠勤は原則として一回でアウトだから」と説明して(※)、
番号を教えようとすると、神楽が「私、携帯とか持ってなくて、あのどうしたらいいですか？」
と訊いてきたことだけだ。
　しかし、その際に携帯を買うようになんて言った覚えはまるでない。

(※)これは神楽に限らず男女問わず、うちに来た新人には必ず俺が伝えることである。

　若槻によると、とにかく神楽が今すぐ携帯が欲しいが、自分にはその手の知識がまったくなくて、
どこに行けば売っているのかもわからないというから、次の日、仕事の帰りに若槻が代理店まで着いて行って、
そこで契約したのだという。そして、それ以来、神楽の方から電話をかけてくるのだと。
　にもかかわらず、その携帯の番号を、いや携帯を買ったことすら俺に告げようとしなかったのは、
やはりアレか？　これも渡辺の部屋の鍵の時と同じで、相手は若槻に限る、ということなのか？
　俺や仕事のことなど実はどうでも良く、若槻と話したい、そうなりたいばかりに神楽は携帯を入手したということか？
　だとしたら、神楽の気持ちははじめから若槻にだけ向いており、俺のことなど眼中にすらなかったのだ･･･。

　だんだん話しているのが辛くなってきた。俺は「眠くなってきたから、もう寝るわ。じゃあな、
色男」と強がりを言って若槻からの電話を切った。
　そして部屋の明かりを落とすと、闇の中で耐え難い孤独感に襲われて、泣いた。

お休み劉たん
だが貴様には仲間が居る！部下も居るじゃー〜！
そこそこ楽しそうだし早く見合いでもして普通の人生を生きよ。
ワシラの仲間になるこたあない。お前はこんなとこに居てはいかん

極楽ピエロとかマルクス産業とかw
センスよすぎ　つくつく興産もじわじわくるwww

マルクス産業は珠玉のネーミングだよなｗ

鈴虫事業所“リンリン” はとても32歳の喪とは思えないセンス

さらに
カメノコ事業所通称“カメノコ”
ウツボ事業所通称“ドツボ”

なんて天才的なものを感じてしまうｗ

マルーン5のアダム・レヴィーンが完全ヌード
http://p.tl/oYMS
お尻の割れ目もバッチリ！

>>121 - >>123
とうとう自演か？
堕ちたな。

どうしてばれたんだ

前スレからそうだが
人事権を持ち
部下と子会社にパワハラセクハラやりたい放題

会社の女たちと毎週飲み歩いてるみたいだし
こいつのどこが喪や孤なのか

今彼女がいないってだけで
他はリア充の典型

>>120
劉が結婚相談所にいけば男だから容姿は関係なく
超高学歴、高収入、離婚歴なし、親死別、
ギャンブルも女遊びもしない仕事が生き甲斐
という劉のような男は結婚相手としては
最高ランクの男のはずで一番条件のいい女から
順に紹介されるはず
そういう意味では結婚相談所に登録さえできない
俺らとは人種が違うし幸せになるチャンスはあると思う

黒田運送(株)
http://yuukikuroda.com/

ｵｼﾘﾁｬﾝのﾜﾚﾒｽﾚはここですか

禁断の長文スレ乙

>>128
余計むかつくわ

これだけ長文連投できる気力はリア充ぽい

男は顔じゃないと思います。
私はイケメンだろうがなんだろうが横暴で自分勝手な男は生きてる価値ないと思ってます。
優しく思いやりのある人ならそれだけでカッコいいと思います。

このｽﾚの劉は性格もひどいだろw
横暴というかｽｹﾍﾞというか

小さい会社のﾜﾝﾏﾝ社長みたいだw

>>134は優しければ背が低くてもいいの?

結婚と恋愛はちがうと思うﾖ

結婚するなら経済力があって頼れる肉食系
でも汚物あさったりする人は絶対×

つきあうならやさしい草食系
できたらｲｹﾒﾝ

――現場で吹き荒れる先週からの追い風はまだ続いている･･･。
　俺とまったく眼を合わせようとしない女達の数は幾分減ったように思うが、
それでも以前とは明らかに何かが違う。
　女便所の汚物缶の件が気になって仕方がないので、
始業前の時間に俺はプッシーの席に行って背後から小声で、
「今週はどうだ？」と訊いてみた。

　プッシーは自分の席のPCに向かったまま、やはり小声で、「今週？　
なんですか？　土曜日空いてるかってこと？」
「いや、違う違う」と、俺。「ほら、なんだ、アレ･･･、
そのなんだ、女子便所の――」

　その途端プッシーが得心したように、「ああ、汚物缶っ！」と大声で言って、
その声が響いて現場中の空気が滞る。
　まるで一瞬、時間が止まったようだ。それまで仕事の準備をしていた者や
お喋りに興じていた者達が一斉に手を止め、口をつぐんで、そのままの姿勢で
じっと聞き耳を立てたり、現場の上手(ｶﾐﾃ)に当たる社員席(※)の方を見たりしている。

(※)鈴虫事業所2Fの現場フロアでは、通路に近い奥側に若槻とプッシーの席と、
それに隣接する共有スペース、そして奥の壁際の中央にホワイトボードがあり、
その前に俺の席、高田と斉藤の席は逆サイドの窓側にある。

>>138

･･･いかん、追い風なんて書いてしまった･･･、逆風だ。

>>138
追い風の意味、違ってねーか？
京大が泣くぜ…

｢･･･す、すみません･･･」と、プッシーが首をすくめる。「今週はどうですかねー。
特に気づかなかったし、誰も言ってなかったから、大丈夫だったんじゃ･･･」
「そうかあ？」と俺。「でも、掃除のババアどもは今週も俺んとこに来ないぞ？
ほら、いつも撤収する間際に『掃除終わりました』って報告に来てたじゃん？」

「えっ、そうですか？　わたしのところにはトイレットペーパーの残りがいくつで
芳香剤がなんのって、ちゃんと言いに来ますけど？」
　プッシーが普通に言うのを聞いて、俺はやっぱりか、と思う。
やっぱりあの掃除ババアどもは俺をそんな目で見てやがるのか･･･。
「もう一つだけ訊いていいか？」と俺は言葉を継ぐ。さらに声をひそめて「で、お前は
どう思ってんだ？　俺か？　やはり俺だと思うか？」

　キーボードを叩くプッシーの手が止まる。ゆっくりと後ろを振り返って、
背後に立つ俺の顔を真っ直ぐに仰ぎ見る。そして、そのまま表情を変えずに、
静かに首を横に振る。

>>142
自演乙

「そうか、ありがとう。俺じゃないよｗ」俺は無理に笑って、プッシーの席を離れようとした。
　いつもだったら、肩か、その下の薄い胸の辺りを軽くポンポン叩いて立ち去るところだが、
最近の俺はどうにも指先まで萎縮しちまっている。
　プッシーも首を横に振って見せてはくれたが、俺を直視した目の奥に潜む真意までは
うかがい知れない。とにかく、人形のような目だと、その時の俺は思った。

　そして、歩きかけたところで、一つだけまだこっちに向けられている強い視線に気づいて足を止めた。
　斉藤だ･･･。斉藤が少し離れた奴の席から顔だけ上げて、挑むような目つきで俺を見てやがる。

　一瞬、ひょっとしてこいつか、という想念が頭を過ぎる。
　若槻の『追跡者』ではないが、物語の中ではしばし意外な人物が意外な行動をするものだ。
　まったくそんなイメージがない体育会系の斉藤や、もてもて王子の若槻が犯人だったら、
物語としては面白いだろうと思う。
　しかし現実的にはそれらはありえない。先ずないだろうな、と俺も思い直す。

　――何の根拠もないが、俺の中ではある派遣の男が気にかかっている。
　カーニヴァルから来ている石井という30過ぎの坊主頭で黒縁メガネをかけた、
小太りで胡乱な目つきの男だ。ひどくぼんやり、のっそりしていて一見知恵遅れのように見える。

　実際に仕事振りや理解力も知恵遅れ気味なのだが、本人にはまるで
その自覚がなく、むしろ恐ろしくプライドが高い。高田や山内のいうことも聞かず、
つっぱねては独善的なやり方で勝手に仕事を進め、しょうもないミスを性懲りもなく繰り返す。

　俺が席に呼んで注意しても、その場では「すみません」と深々と頭を下げるが、
現場に戻ると何一つ変わっちゃいない。特に反抗的な素振りを見せるわけではないが、
「それはやらないでくれ」と注意されていることを「はい、わかりました」と答えながら、
その場で正にそれをやってしまうような人間だ。

　この石井、挙動もかなり怪しい。
　うちの現場に来てからまだ一月も経たないが、既に守衛にも目を付けられている。
　就業時間にこの石井が作業所から出てきて事業所内をうろうろする姿が目立つというのだ。
　何か決定的な現場を押さえたら、その場で（携帯で）俺に連絡をくれと守衛にも言ってある。
それだったら一発、レッド・カード一枚で即日解雇できる。

　それでなくとも俺はちよっと前に、この石井を河野や今野と一緒に
お払い箱にしてやろうと思って、
一度様子を見に来いとカーニヴァルの篠崎を現場に呼びつけたのだが、
篠崎自身の失踪騒ぎでうやむやになり、解雇通達が保留になっているような人物だ。

　その石井はただ、先週更衣室で他の派遣の男と揉めたらしく、金、土、月と３日あまり
仕事に来ていない。石井が俺に直接かけてきた電話では風邪でもうしばらく休ませてくれということだが･･･。

>>142

　こんなんでチンチン勃っちゃうの？　勃っちゃうの？

　　おちんちぃぃぃぃーーーーっんんんんっ！！！

　――来年頭からのカメノコ事業所併合に備えて、
明日から高田をカメノコに派遣するわけだが、
急遽俺も明日だけカメノコに赴いて現場の派遣達に訓示を垂れるというか、
檄をとばしてくることになった。

　来年頭からの合併といっても、来年になってから2拠点が一緒になるわけでなく、
今年中にカメノコの現状の業務を我が事業所に接収し、鈴虫事業所内に設備を移管し、
来年の頭からはカメノコの分の業務まで、うちでつまり鈴虫事業所で始動させなくてはならないから、
実はもうあまり時間がない。
　にもかかわらず今のところそのカメノコから一体何人くらいの派遣作業者がそのままうちに
移ってくるのかさえはっきりしない。松岡の話だと4、5名ということだが、
これはあくまで松岡の概算に過ぎない。

　カメノコ事業所は所在地は東京都下であるが位置的には限りなく埼玉県との県境に近い。
　そのカメノコでうちへの併合が発表された時点で、カメノコにいる二十数名の派遣のほぼ全員が、
失業するよりはと、うちへの移籍を希望したらしい。にもかかわらず、
他の仕事を見つけたり、探しにいったりして既に仕事に来なくなった者が数名いるという。
　そして今残っている派遣達に本当に移籍する気があるのか確認しても、
「通勤できるかどうかわからないから」と答えて、はっきりしないのだと言う。

　――馬鹿か、と俺は思う。
　既にカメノコ内にはうちの事業所の位置を記した詳細な地図が貼り出してある（はず）。
　それには最寄の駅からの道順と所要時間、近隣のバス停などもこと細かく記してある。
　そして鈴虫事業所の全景、屋外喫煙所、食堂、二階の作業現場、
近くの公園、花見大会の写真と一緒に、玄関前で肩を寄せ合って
笑顔でガッツポーズをとる俺、若槻、高田、斉藤、プッシー、それに
背後で後ろに手を組んで偉そうに立つ勘違いした守衛が写った集合写真まで添付してある。(※)

　(※)この写真自体は来年度の年賀状用の写真である。うちの事業所では毎年、
在籍する全作業者に無理矢理、年賀状を出す。まあ知らずに喪中の者にも送ったりして
必ずしも好評とはいえないがｗ。
　ちなみに詳細な写真入りの謹製、鈴虫事業所案内画報は、こういうことが好きなプッシーと
若槻の手によるものである。

　だから来ようと思えば、休みの日にでも、いつでも来れるのだ。
　にもかかわらず、その通勤ルートの確認さえせずに、「通勤できるかどうかわからない」なんて
のたまっているカメノコの派遣どものボケぶりが俺には理解できない。
　おい、おまえら、生活かかってんだろ？　失業したくないんだろ？　このまま鈴虫に移籍したいんだろ？
　だったら、通勤可能かどうかくらい自力で調べろや。
　そんなの自分自身以外に誰が調べてくれんだよ、おい？

　遠いから確認するのが面倒くさいなんて腹だったら、そんな奴は移籍は無理だ。
　休みの日に一回来てみるのさえ遠いから面倒だなんて思う奴が、毎日ここへ出勤して来られるわけがない。
　したがって、この期に及んでもまだ「通勤できるかどうかわからない」なんて言ってるようなフニャちんの役立たずは
こっちから願い下げだ。今カメノコにいる派遣は派遣会社ごと全員切って、
その分を鈴虫で新たに人を雇い入れるから、そのつもりでな！
　実際に自分の足で確かめて、ここなら通えるって奴だけ移籍希望者として手を挙げやがれだっ！

　――みたいなことを派遣どもにビシッと言ってやれよっ！　って電話で松岡に言ったら、
「あたしが言ってもどうせみんな聞かないから、だったら、ユウさんうちまで来て、
今私に言ったことをそっくり派遣の子達の前で言ってやってよ、ほんとムカつくわ」と
松岡が言うから、明日朝から俺はカメノコに乗り込むことになったのである。
　正直俺としては、いくら仕事が出来てもムサい野郎なんて１人もいらない。
かわいい女の子だけを見繕い、その手を握ってうちの事業所まで連れ込む、
違った、連れ帰るつもりでいるから、よろしくなっ。

　――最近急にめっきり寒くなった。
　このスレをはじめた二ヶ月前までは真夏のような暑さだったのに･･･。
　始業前や昼休みの屋外喫煙所でも、みんなタバコを1本喫い終えたら
そそくさと屋内に引き上げていく。
　昼休みにそんな人気もまばらな喫煙所で缶コーヒーを飲みながら
一服していると、清水が杉内とつるんで姿を現した。
　杉内はマルクス産業のリーダーの男で、色白でオカッパ頭、
女みたいに弱々しい感じのやさ男である。これまでに喫煙所で
見かけたことは１度もない。

　最近としては珍しくはしゃいだ清水の笑い声が聞こえてくるので
相手は誰だろうと思っていたら、彼らが現れた。俺はてっきり杉内が
俺に何か言いたいことがあって清水を伴って出てきたのだろうと思っていたが、
その杉内は清水がタバコを一本吸い終えるまでの間、
清水とゲームの話に興じていたが、
２人とも俺に話し掛けてくることはなかった。

「よお、元気か？」屋内に引き上げようとする清水に俺は話しかけた。
　清水は足を止めることなく、「見りゃわかんじゃん」と低い声で応じた。
俺に対してだけは相変わらず不機嫌な顔をする。
「なんだ、また生理か･･･」俺が言うと、すぐ後ろで弾けるような哄笑が起こった。
　見ると河野と今野がそれぞれ別の派遣の女を伴ってニヤニヤしながら
俺の方へ歩いてくる。こいつらはごく最近になって休憩時間に見かけるようになった
グループだが、どう見ても２人の女の方が男どもより背が高い。

　無様な奴らだな、と俺は河野と今野を見ながら思う。おまけにこいつらは、
とっくに解雇を宣告された、いわば現場の敗残兵だ。それなのに、
この２人には臆したところがまるでない。つきあいはじめたのかどうかは知らんが、
それぞれ女を伴って、わが世の春といわんばかりに意気揚々だ。
　まったくわけがわからん。

　解雇を通達された者の中には、途端に現場に来なくなる者も少なくないが、
こいつらばかりは解雇通達なんてどこ吹く風といった感じで悪びれることも
卑屈になることもありゃしない。今日のところまでは、だ。
　そんな河野と今野が俺の前に来て言う。
「ねえ、主任」と河野、「今いいすか？」と今野。相変わらず２人同時に喋りやがる。
「俺らもうすぐクビになるんだけど、それなんとかならないの？」「ちょっと納得いかないんで」
「派遣会社に言ったら主任に言えって」「俺らの何が悪かったの？」

　――ほら、来たと俺は思った。
　期間を指定し猶予をもって解雇宣告を通達された者には選択肢が三つある。
　黙って期間いっぱい働きに来てそのまま現場を去る者、これが一番多いが、
中には解雇通達と同時に来なくなる者、そして最悪なのは納得いかないと言って
俺に抗議に来たり、つっかかって来たりする者もいる。

　前に２人ほど現場で俺につかみかかってきた男がいたが、この時はそれぞれ
守衛と斉藤が間に割って入って奴らを止めた。
　そして後でわかったことだが、この２人は界隈ではどこの職場でも同じような揉め事を
繰り返していて、派遣達の間では有名な連中だった。
　派遣作業者というのはだいたい同じエリアで同じような現場を短い周期で渡り歩くことになるので、
今の職場でなくても別の職場で過去に顔を合わせていたり、同席していたりして、
互いに面識のある者も多い。

　極端に素行に問題がある者は本来なら派遣会社共有のブラックリストにでも載せて
採用しないようにするべきだろうが、前にも書いた通り、派遣会社というシステムは
その辺の管理なり運用が杜撰だ。来る者拒まずすぐに採用するので、
前の職場でどんな面倒を起こした者でも派遣会社を変わってしまえば、
いくらでも次の仕事にありつけるというのが現状だ。

　一度だけ解雇通達を受けてではなく、最初の面接の時点で
現場で大暴れした者がいる。この時はこの男の暴れ方が尋常でなく、
俺の机にあったスペアのノートパソコンをケーブルを引きちぎって振り上げ、
若槻に殴りかかり、また投げつけるという有様だったので、警察にまで連絡が行った。
この男を現場に連れてきた、つくつく興産の当時の営業もその場でパイプ椅子で殴られ、
口の中を何針か縫い、義歯を折るなどの負傷をした。

　うちの事業所は男女雇用機会均等法の絡みもあって一律「40歳くらいまでの男女」という募集広告を
それぞれの派遣会社を通じて掲げているが、この時の男は年齢をはるかに超過した47歳の男だった。
　印刷関係だという前の会社では課長職にあったというが、やたら落ち着きがなく、
挙動がおかしいので、来た時から俺は相手にしていなかった。それでも一応退職理由を尋ねると、
「それがひどい会社でね、平気で100時間くらい残業させるので、俺がみんなを代表して
会社に抗議し続けたら、社長に目をつけられて、クビにされちまって、へへへ。
なんせ、こう見えても労組の委員長だったんで派手にやりあいましたよ」と得意気にまくし立てる。

　ここで黙っていれば良かったのだが、俺が不用意に「それはおかしい」と口を挟んだのがいけなかった。
「管理職が労働組合に関与できるなんて、そんな組織あるはずがない。ましてや課長で労組委員長だなんてｗ」と。
　ここでまずいと思ったのか、この男を連れてきたつくつくの営業担当が、
「すみません、お時間おとらせしました。この件はなかったということで」と言って、男を促して
席を立とうとした途端、男の表情が変わった。

「なんだよ、おい、どういうことだよ」と、顔を歪めた男は先ずつくつくの営業の腕をふりほどき、
胸を突いて突き飛ばした。
　突き飛ばされながらも営業は男の言うことに整合性がなく、信用できない旨を説明した。
「田中さん、あなた、うちじゃそんなこと言ってなかったじゃないですか。
急にそんなこと言われてもねえ、そんなのはすぐにバレてしまうんですよ、これ以上鈴虫さんに
迷惑をかけるわけにはいかないから帰りましょう、話はうちの事務所で聞きますから云々」
　それでも男は俺に向かって「いや、嘘じゃない、嘘じゃないって。何を証拠に
そんな失礼なこと言うんだあんたは。失礼だろが？　若造のくせによお？　
ええっ？　このままじゃ納得いかない。証拠見せろ、証拠をっ！」と唾を飛ばして詰め寄ってくる。

　俺は若槻を呼んで「調べろ」と言って、男の履歴書のコピーを渡した。
　若槻がインターネットで履歴書に書かれた会社の所在を調べる間、俺とつくつくの営業と、
野口に呼ばれてかけつけた守衛と３人がかりで男を椅子に座らせ押さえつけ、
俺は「今しばらくお待ちを･･･。もし私が間違っていたらこの場で土下座させていただきます。
その代わり、あなたが仰ることが違っていたら、その際は速やかにお引取り願えますか」と男をなだめた。

　聞いているのかいないのか、男はまるで薬中の発作のように口の端にあぶくを溜めて、
怒り心頭というか、まるで熱病患者のようにうつろな視線で痙攣的に全身を震わせている。
　その様子を引きつった顔で遠巻きに見ているプッシーの視線に気づき、俺は「斉藤を呼び戻せ。
まだ近くにいるはずだから、今すぐ呼び戻せっ！」と声を張り上げた。その時斉藤は車で事業所を出はからった直後だった。

　ほどなく履歴書のコピーを手にした若槻が俺の席に戻ってきた。
　そして憮然として言い放った。「嘘です。こんな会社存在しません。途中まで同名の会社が板橋区にあるけど、業種が違うし、
この辺にはとにかく、こんな会社見当たりませんね･･･電話帳にも記載がない･･･」
　その瞬間、「なんだと、この野郎っ！」いきり立った狂人が押さえつける俺らをふりほどき、なぎ倒し、
　やにわ俺の机の上にあったノートパソコンを引きちぎるようにかっさらって若槻に襲い掛かった。

　この時身を呈して男を止めようとしたのは、つくつくの営業だったが、
それゆえに一番ひどい痛手を負った。
　その後、この男は現場でパイプ椅子を振り回したり投げつけたりして、
ひとしきり暴れたが、最後は俺の席の重い回転椅子を持ち上げようとして
腰砕けになって椅子ごと床にひっくり返り、頭を打って失速したところを
守衛、俺、つくつくの営業、古溝と山内の五人がかりでどうにか押さえつけ、御用となった。
　その間に警察に通報が行った。通報したのは高田だった。

やっぱ派遣は屑だな

　この時、一つだけ不可解な事が起った。
　俺らが五人がかりでこの男を押さえつけている間に若槻がそばに来て、
床に転がった俺の席の金属製の丸いゴミ箱を拾い上げ、
中身をそっくり床にぶちまけてから、この男の頭に被せようとしたのである。
　そしてすぐにつかえて、若槻はゴミ箱を元に戻した。
　この時若槻はいったい何をしたかったのか、だいぶ後になって
２人でカラオケに行った折などに何回か本人に尋ねてみたことがあるのだが、
若槻本人はまったく覚えていないと言う。
　正直、若槻の不可解な行動、これが一番怖かったかもしれない･･･。

　　すぐにわかったことだが、この時、つくつく興産が連れて来た田中という
この中年男は界隈では札付きのキチガイだった。
　うちの現場にも田中を知っている者が何人かいて、
前に同席した職場でも、この男は癇癪を起こし現場で暴れ警察に引き渡されたという。
　つくつく興産が警察や当番弁護士から知らされただけでも、アル中でその手の病院だか施設に通院・入院歴があり、線路への置き石や酒場での暴力事件で逮捕歴があったという。
　にもかかわらず、刑法第39条だかなんだか、その手のキチガイに与えられるおかしな特権で起訴は免除されてしまうのだ。
　そして野放しとなり、おそらく今もどこかで同じような面倒を引き起こしているに違いない･･･。

ただの日記スレだな。
わけのわからん回想が増えてから読みづらくなったわ。
どうせ日記なら、前みたいに日々の変態行為だけ書き連ねてくれよ。ネタがない日は書かなきゃいいんだからさ。

　この件以来である。俺は派遣会社が連れて来る男の面接に限って四階の談話室で行うようにした。
　この時斉藤は間に合わず、結局戻って来たのは男の身柄を警察が引き取った後だったが、
俺に向かって「口がすぎんだよ、ユウさんは･･･。目下の者に対してはもっとオブラートで包むようなやさしい言い方をしてやんないと･･･」
と言って苦笑した。それを受けて高田も「派遣上がりの自分なんかが
こういうこと言うのも僭越ですけど、ほんと注意した方がいいですよ。
派遣なんてどんな人間が混じっているか知れたもんじゃないんですよ。
だけど、つくつく興産も事前に面接やってるだろうに、まるでザルなんだなあ、
システムとして全然機能していないんだなあ･･･」と物思わし気に呟いた。

　ついでにこの時、絆創膏で間に合う程度の怪我を負った若槻は有給をとって
一週間近く実家に引きこもった。
　いや、もし俺が自宅に若槻を見舞って、そろそろ仕事に来るよう促さなければ、
そのまま出社拒否を続けていたかもしれない。
　惜しいことをした。つか、二目と見られないくらい、損壊して痕が残るくらい
顔を殴られれば良かったのに、と今になって思う。

>>183

　そうだ、日々の変態日記スレではなく、これは俺の回想録兼ただの日記スレなんだ。

　――だいぶ話が逸れた･･･。
　屋外喫煙所で俺に詰め寄って来た河野と今野だが、
「俺に文句言えって、カーニヴァルがそんなこと言いやがったか」と、俺は応じた。
「うん。たぶん言った」と河野。
　――たぶんって、なんだよ？　俺は腹の底で苦笑するが、どうせこいつらに何を言ってやっても
話になるまい。面倒なので、俺は２人にきっぱり言ってやった。
　「既に決まったことだ。どうやっても覆ることはない。潔く諦めろ」

ブログでやれ。
その方がログも残るだろ。

「それって駄目ってこと？」と河野、「こんなに頼んでも？」と今野。
　――どこが頼んでんだよ、文句言ってるだけじゃねえかｗ。どこまでも脳味噌が腐った糞ガキどもだ。
「ふざけろ」吐き捨てるように河野が言う。「こんな糞な仕事、頼まれてもこっちから御免だね」と今野。
「俺らで駄目だったら、こんな会社続く奴がいるわけないし･･･」「そのうち潰れんな、こんなアホ会社」
　さんざん悪態をつきながら俺に背中を向けて去っていく二人。
　建屋の壁に面した喫煙所の角を曲がり、姿が見えなくなったところで、
「死ねっ！」と今野の声が聞こえた。続いて「死ねっ！」と河野。そしてもう１人、河野に連れ添った
木下という派遣の女まで面白半分に「死ねっ！ｗ」。

　一番ムカついたのは、この木下の「死ねっ！ｗ」だった。
　こんな状況でこの糞ガキコンビに帯同するなんて、
俺としては２人の派遣女達の神経もまったくわからない。
　俺もずいぶん舐められたもんだ、と思う。俺にこんな態度をとるなんて
「自分たちも一緒にクビにしてください」と
言ってるも同然だということに、彼女らは気がついていないのか？

こんな長文だらけの糞つまらないスレ
一人でも見るやつがいると思っているのか
京大にしてはバカすぎwwwww

>>181
ゴミバコ頭にかぶせて上からバンバン叩きたかったんだよ、きっと・・

>劉さん
前に自分には友達一人いないって書いてたけど、若槻さんは？
書いてあることを読む限り仲良さそうで楽しそうだけど。
プッシーちゃんも部下というより女友達に近い気がする。
派遣の営業さん達とも気が合うみたいだし。

>183
日々の変態行為wwwwwwwwww

>>191
低学歴キモオタニート童貞は文句だけは一人前だな

>>193
プッシーちゃんwwwwwwwwww萌え〜wwwwwwwwww

ブッシーに
ちゃん付けちゃ駄目だろｗｗｗ

ﾓｼﾗ〜ﾔ ﾓｼﾗ〜

>>195は劉

同意。
そして200。
まだやんの、このスレ。

　――だったら、望み通りにクビにしてやるよ。特に木下はマルクスの女だが、
今のマルクスのメンツでは中川の次あたりに成績がふるわない女だ。
そこに来て「死ねっ！ｗ」だ。
　今こそ俺という人間の陰険さを思い知るがいい。
　特に今の俺は先週来のディープ・インパクトなトリプル・ショックで心が荒み、殺伐としている。
　人間不信の極みにあって、癇癪に似た破壊衝動を抑えるのに精一杯だ。

　――木下よ、俺という人間の卑劣さと邪悪な力の程を身を持って知るが良い、味わうが良い･･･。
　俺はその場で業務携帯を取り出し、人気のない駐輪場の方へ向かった。
　そして歩きながらマルクス本社に電話して、そのままを話して木下に対する11/15日付けでの
契約解除を申し入れた。
「そんな失礼なことを申しましたか、うちの従業員が･･･。申し訳ございませんです。
今日中に本人を呼んで注意します。さしつかえないようでしたら、今日明日中にも
引き取らせていただきますが。･･･木下･･･、木下ですよね？」
　応対したマルクスのお偉いは這う這うの体で解雇を承諾した。
　実質上の即日解雇だ。

　ぶっちゃけ、このスレは他の誰の為でもない、実は俺自身の為にやっている。
　俺は時々色々な思いや記憶や想念や言葉が頭の中に溢れ帰り、渾然となって
気が狂いそうになる。今も頭の中で色々な声や言葉が飛び交っている。
　それらを生理現象（小便やうんこ）のように適宜、体の外に放出しなければならない。
　だから、ブログとかではなく、リアルタイムで思うままに感じるままに書き付けることに意味がある。
　これは俺にとって悪魔祓いのような儀式そのものだ。
　一種の自動筆記、俺の無意識を言葉に置き換えて掬い上げた自働手記だ。
　読みづらいと思う。
　しかし残念なことを言うと、ここにある文字の残骸は読むことにではなく、
書きつけること、正にその瞬間に意味が在ると自分では思っている。
　たとえそれを後で読み返したとしても、それらは過去に俺の中から迸り出た想念の残滓、
冷えたうんこの塊でしかない。

プッシーちゃんｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

>>192

　かもな･･･。
　若槻が考えることは幼稚すぎて普段から理解に苦しむことが多いが、
俺なりに無理矢理考えてみた結論は、
俺が300円均一で買ってきた、この金属製のゴミバコは真っ黒だから、
若槻は怒り狂って我を失った狂人の興奮・錯乱状態を視角を遮ることによって
沈静化し落ち着かせようとしたのではないかと･･･。
　人間の場合、諸々の情報や刺激は先ず目から飛び込むからな。
　それを遮断することによって、興奮し、混乱し、諸々の刺激や情報の整理が
つかなくなった狂人の頭の中を一旦ブラック・アウトさせて、
レッドランプが灯ったシナプスをクーリング・オフする為だったら
理にかなってはいる。
　でも、単に田中の頭にゴミ箱を被せて上からバンバン叩きたかった、
これの方が若槻には合ってる気がするｗ。
　つか、これだｗ。きっと正解はこれだろう。

　ついでに言っておくと、なんでゴミ箱まで自前なのかと言うと、
会社の備品のゴミ箱だと見た目がみんな一緒で区別がつかないから、
作業者がすぐ自分の席の近くに持っていってしまうからだ。
　ほんと手癖が悪いんだよ、今の派遣たちは。
　もちろん希望者には会社からゴミ箱を支給するんだけど、
それには条件があって、それは毎日、
そのゴミ箱の中身を一階にあるダスト・ボックス(コーナー)に捨てて帰ること、
つまり自主保全という当たり前のことなんだけど、
それすらできない、やらない者が大勢いる。

　そのくせ自分専用のゴミ箱は欲しがって、帰り間際に捨てに行くのが面倒だから、
人目があろうがなかろうが、手近にある比較的空いたゴミ箱とささっと取り替えて
それでおしまい、っていう奴が多い。
　特にマルクスの女ども。いくら上辺ばかり気取って飾り立てても、
こんなことをするようじゃ、お里が知れるし、彼女らが主婦になったとしても
家事処理能力にはまったく期待できないなｗ。
　ゴミ袋を提げて集配所まで行くのが面倒で格好悪いからといって、
隣んちの庭にその袋を投げ捨てて知らん顔、そんな事態もありかねないｗｗ。

　でもまあ、こんなはしたなくてだらしないマルクス女どもの行状には、
俺的にはそれなりのメリットもあって、彼女らが仕事中に眠気覚ましに噛んだ
ガムやら鼻をかんだ後のティッシュやらが捨てられずに、そのまま手に入ったりする。
　だから俺は作業中に常に目を光らせ、女達の机のゴミ箱に
不用意に近づく不届きな男たちを見張っている。
　そして大崎や山内が中川の席のゴミ箱に何か放り込もうとすると、
「馬鹿野郎ーっ！　それは中川専用のゴミ箱なんだよっ！
お前らが気安く鼻紙なんか捨ててんじゃねーぞっ、ごらあっ！　どれがレアな中川ゴミか
わかんなくなるじゃねーかよっ！」と、その場で飛び出して怒鳴りつけてやりたくなる。

　蛇足ながら言っておくと、みんなが退社した後のフロアで俺がオケケ・チェック(※)と一緒に
ほぼ毎日やっている女達のゴミ箱漁りは、愛社精神の産物でもある。
　なぜなら毎朝、一階のダスト・コーナーでは掃除のババアどもが、
派遣たちが無責任に無造作に捨てて行ったゴミの分別にかなりの時間を割いているからである。
　つまり俺は現場から出るゴミの仕分けの予備作業にサービス残業で従事しているというわけだ。
　いや、正に見上げた職業魂、現場責任者の鑑である。

(※)オケケ・チェックとは俺がボボ、いやほぼ毎日作業者がみんな帰宅した後のフロアで
お目当ての女の机の下（＝オケケ・チェック・ポイント）にだけコロコロ・カーペットを転がし、
床に落ちた女達の陰毛を拾い集める趣味のお仕事である。
　そうやって日々拾い集めた女達の陰毛が冷凍庫に入りきらないくらい貯まってきたので、
この冬はこの陰毛群をポリエチレンのゴミ袋に詰めて、オリジナルのダウン・ジャケットでも
作ってみようかと思っている俺。ブランド名は「モンククレーム」だ･･･。

力を貸してくれ

いじめ動画ハケーン
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1320146703/
http://www.youtube.com/watch?v=NT1mLP702r4&sns=em

>>210
YouTubeのやつ、もう削除されてんぞ？

　まあ、いいや、それでも見れる裏技知ってるからな、どれどれ･･･。

身長153ってマジ？

>>213

　いや、嘘･･･ｗ。

　九月に受けた健康診断では、151.7�pだったから。

>>193

　うーん、世間でいうところの「友達」や「友人」の尺度が
どんなもんか俺にはわからんのだが、確かに俺と若槻の間には
先輩後輩の垣根はあまりないかも。特に若槻の方は俺のことを
年長の友達だと思っているかもしれない。
　ただ俺の方は若槻に対して心を開いて何でも話しているかというと
まったくそうではない。もてもてイケメンの若槻に対しては羨望と、
その裏返しの憎悪とコンプレックスを同時に抱いていると思う。

　若槻がもてすぎるということもあるが、俺としては、女性恐怖症というより
対人恐怖症に近い若槻が女達からの求めに応じてほいほい出向いていく
その行動様式が解せない。若槻は男としては滅多にいないくらい
繊細でナーバスな人間で、従って、
女達が誘ってきても考え込んで尻込みするするようなタイプに見えるのだが、
実際はあっちこっちで諸々の女とやりまくっている。やりまくった上で、
まだ女性恐怖症だとか平気でぬかしやがる。
　この辺りがいまひとつ不可解で、また信用できないところだ。

　例えば清水との一件だって、朝まで一緒にいなくても、
途中で別れて帰ろうと思えばいくらでも帰れたはず。
にもかかわらず、結局一発やってしまう。
　世間でもよく「女に関しては男は信用できない（人が変わる）」みたいな言い方をするが、
若槻にも高田と同じで、そういう不信感がある。
　ちなみに俺が推理する若槻と清水の経緯だが、
ラブホでお泊りして1発だか2発だが3発を決めた後、
清水が「また会ってくれるよね？」もしくは「次いつにする？」
若槻「うーん･･･」
清水「どうしたの？　嫌なの？」
若槻「今日は勢いでこうなっちゃったけど、もう止めようよ、こんなこと･･･」
清水「･･････」
　若槻という男は気が弱すぎて逆に嘘がつけない、
自分自身も他人も欺けないというタイプの人間のようでもある。

　プッシーに関しては仕事の帰りに飲みに行くだけで、
家に帰ってからまで電話で話すということはまったくない。
　実際、俺とプッシーはプライベートな事象については
互いにまったく何も知らないよ。

　小宮は正直、好きになれない。前にも書いたけど、
こいつはとんだ食わせ者だ。詐欺師に近い。教養がなさすぎて、
話も全然合わないし。
　仕事上の付き合いの延長で、たまに飲むくらいかな。

　
――昨日、月曜日は一日中現場がざわついていたな。
　なんだか知らんが特にマルクスの連中･･･。
　入力作業が専門のマルクスの連中は余程のことがない限り
定時までに仕事が終わって残業には入らず、
毎日、定時でほぼ全員が帰宅するんだが、
定時後しばらく現場に三々五々と残ったグループが、
「どうする？」「言う？」「言っちゃおうか？」みたいな視線を送って、
俺の方をちらちら見ている。

　しかし汚物缶の件とは違ってその視線に明らかな敵意や嫌悪感は感じられない。
それで俺の方から「なんだ、おまえら、俺に告りたいんなら早いもん勝ちだぞ？
いくら俺でもいっぺんに3人も4人もは相手にできんからなｗ」と振ってやると、
みんなお茶を濁すようにハハハと笑って、それでおしまい。
　――でも、なんか変･･･。

　定時後の残業休憩(30分)に食堂で山内と２人で
満金亭の新メニュー「五目ヤキソバ(850円)」を食っていても、
やはり帰り支度を終えたマルクスの女の子達がちょろちょろ出入りして、
ちらちら俺の方を見ている。
「――なんか変じゃね？」と俺。
「そうですね･･･」と山内。
　俺は山内が何か知っているかと思って、
黙って山内の言葉を促したが、山内はそれっきり
黙々とヤキソバを吸い上げ続けるだけ。
　まあ何か知っているとしても余計なことは口にしない男だからな、
こいつは･･･。

　他にも定時後に食堂でお菓子を食いながらひとしきり雑談して帰る
グループもいて、そんな連中もどことなく様子がおかしい。
　俺はヤキソバを箸で掬い上げ、顔の前に掲げて見せて「なんだ、おまえら、
ひょっとして、これが食いたいのか？　新メニューだ、五目ヤキソバ850円。
今なら先着2名に限って、俺の膝に座って、一口だけ一緒に食えるチャンスをくれてやるぞ、
石橋、どうだ？」
　と言ってみたが、さすがに今度はみんなに嫌な顔をされてしまった。
「なんだ、みんな素直じゃねーなー」と呟くと、
　直後に山内が笑いながらヤキソバを口の中から噴き出して、
「わあーあーあー、すっ、すみません」とむせながら、眼鏡を外して手のひらで顔を拭いて、
また含み笑いして噴き出しそうになる。
　普段はほとんど笑わないのに、よくわからん男だ･･･。

誰も見てないのにこんなことして楽しいか

　そんな中で隅の方のテーブルで清水を中心に話し込んでいるグループがいて、
その中に珍しく杉内がいる。そして杉内も顔を上げて何となく探るような視線を泳がせて、
こっちを見ているようだ。
　視線が合ったので、声には出さず、「なんだ？」と俺が目顔で示唆すると、
決心がついたというように杉内が椅子を引いて、テーブルを離れ、
壁に沿ってこっちに歩いてくる。

「お食事中、すみません。今、よろしいでしょうか？」と杉内。
「うん、なんだ？」と俺も箸を止め、顔を上げて杉内を見る。
「あの、うちの会社の中川ですけど、今日そちらへは連絡行っておりますでしょうか？」
「ああ、貰ってるよ」と、俺は答える。「体調不良で今日だけ休ませてくれって」
　例によって始業時間前に中川の母親から丁重な断わりの電話を貰っている。
「そうですか。わかりました。ありがとうございました。失礼します」と杓子定規に
言って立ち去ろうとする杉内を
「ああ、そうだ」と俺は後ろから呼び止めた。「小宮･･･、小宮氏は今日来たか？」

　ぎくっと杉内が立ち止まって、「いえ、来てないです」と言ってから、
すぐに「来ておりません」と言い直す。
「そうか。変だよな？　だいたい週明けはいつも顔出すのにな？　おまけに今日は月末だろ。
給与明細持って来るはずじゃないのかな？」
「そ、そうですね･･･」しゃちこばる杉内に俺は「お前さん、なんかマルクスから聞いてるかい？」と
わざとおどけた口調で訊いてみる。
杉内は「いえ、何も･･･」と言って一礼して去っていった。

だからこんなつまらないスレ続けるなんて
馬鹿かっていってんの
京大なんて絶対うそだろ

　その杉内が元の席に戻ると、清水をはじめとする女達が杉内に顔を寄せて
すぐにひそひそ話をはじめる。遠目に見ていると、まるで杉内がもてているようで、
ちょっと癪に障らないでもないｗ。
　俺は山内に向かって、「中川ってなんかあったの？　山内さん何かご存知で？」と振ってみたが、
山内は「いや、何も。他社さんのことなんで、自分は何も･･･」と相変わらず素っ気ない。
　そして俺はヤキソバの残りを食いながらずっと小宮のことを思っていた。
土曜日に俺に助けてくれとか言っていたが、あいつ何かやらかしたのか･･･。
その上、今度はまさか小宮が失踪か？･･･ｗ

あ

　カメノコの派遣は最低だ。
　野郎ばっかりだｗ。
　こんな奴らは正直、要らん。
　と言っても、俺も一年に何度かカメノコやドツボに寄ることがあるから
大体は知ってたがな。
　今日は２人の社員の他に派遣が14人出勤していたが、
これでも定時前には全作業が完了してしまうという。
　カメノコの連中が仕事が速いというわけではなく、
単にカメノコ事業所自体の仕事がほとんどないのだ。

　カメノコの実績は年々減って、今では鈴虫の1/6〜1/7程度に過ぎない。
これでは併合やむなしだが、仕事が減っているのは鈴虫も同じ。
　一昨年くらいまでだと、年末に向けてのこの時期は
各法人の年度末の決済に向けて
活況を呈していたのに、去年辺りからさっぱりだ。　
　日本経済は年々疲弊していくばかりのようだ。

　今日（火曜日）、カメノコに出向いて現場の派遣に檄を飛ばして来た俺。
　斉藤が早出して俺と高田をカメノコまで送って行こうかと言うのを拒んで、
普段は元ソープ嬢の奥さんに車で送ってもらって出勤する高田と
駅で待ち合わせして、実際にカメノコまで電車で行ってみた。
　乗り換えだ、電車待ちだ、でなんだかんだで1時間40分くらいかかる。
それぞれの最寄の駅から各事業所に歩く時間も入れると軽く2時間を越える。
　カメノコの派遣たちがカメノコ事業所の直近に住んでいると想定しても、
これでは毎日通勤する気になるかどうかは微妙なところだ。カメノコに入ってる
派遣会社には通勤手当（交通費）が一切出ない会社もあるというから、
最終的には松岡の概算通り4、5名程度がうちに移って来るのではないかと思う。
　あまり期待できない。
　とりあえず現場で、電車通勤での所要時間とその道程だけ話してきた。

　うわっ、最低だっｗ
　たった今、怒り狂った寺田から電話があった。
　どうしようもない。
　もう、どうしようもない最低の状況になっちまったｗｗｗ。
　なんだよ、これっ。。。

早く続き書けよ。
てか、実況しろよ、実況。
京大卒ならそれくらいの事務処理能力あんだろ？やっぱりガセか？

　昨夜だったか、派遣会社は来る者拒まず誰でもすぐに採用して云々
みたいなことを書いたばかりだが、実は昨日(火曜日)、俺がまだカメノコに
いる間に電話でハーモニーから寺田の不採用通達を受けた。
　理由は年齢にしては話し方や服装が不適切というものだった。
　話し方というのは言葉使いのことだろう。なにしろ寺田という女は
まったく、それこそ一言も敬語が使えない珍しい人間だ。
おまけにいつもの派手というより破廉恥な格好で面接に出向いたようだ。

　寺田がハーモニーに出した履歴書で職歴をどう書いたかわからないが、
仮に俺のアドバイスに従って、サービス業・接客業と書いたとしても、
敬語がまるで使えない人間に勤まる接客なんて職種が知れてしまう。
　心配していた通りになってしまった。
　ハーモニーという会社は俺が思ってる以上に堅く、敷居が高いようだｗｗｗ。

　寺田は火曜日の午前中にハーモニーの事務所で面接を受け、
そのままずっと出歩いていたみたいだが、家に帰って外出中に電池が切れた
携帯を充電し、留守電に入っていたハーモニーからの連絡を聞いて
怒り狂い、さっき俺に電話してきたという次第･･･。
　開口一番「これ、どういうこと？　これって汚くない？」と、
まるで食堂でやりあった時の清水のようなことを言う。

　寺田は完全に勘違いしているのだ。つまりハーモニーに紹介した
見返りに寺田にやらせてもらえるものだとばかり思っていた俺が
あてがはずれたものだから怒って横槍を入れて移籍の話を潰したのだと。
　俺がいくらそうじゃない、ハーモニーの自社判断の結果だと言っても
まったく聞きやがらねえ。
「だって、もしそうだったとしても、ハーモニーが何て言おうが、
あんただったらどうにでもできるでしょうがっ！　派遣会社なんて
みんなあんたの言いなりじゃんっ！」と寺田。
「馬鹿言え。お前この間も俺が派遣会社からマージン貰ってるだの、
そんなこと言ってたが、そんなことは絶対にないんだって。
派遣会社が駄目だって言ったら、俺がなんと言おうが駄目なんだって。
俺にはそんな権限ないんだって」

イケメンの動画サイト知ってる人教えてください！

「あたし、あんたの言った通りちゃんと接客業って言ったんだよ？」
寺田は遂に泣き出した。「あたし言うからねっ！」
「へっ？　何を？」
「みんなに言うから。あんたにやらせろって言われて、
やらせなかったら会社追い出されたって」
「おい、待て。そりゃ全然話が違うだろ」
「うるさいっ！　あたしまだ極楽の派遣として鈴虫行く権利あるんだからねっ！
みんなに言ってやるから！」
「おい、こら、ちょっと待て、寺田？　おい寺田ちゃん？」
　――電話は一方的に切れた･･･。

　最低だｗｗｗ
　考えられる限り最低の展開だｗ
　つか、寺田がハーモニーに跳ねられる可能性も10％くらい考えてはいたが、
よもやこんな滅多糞なこじれ方になるとは･･･。
　どうすりゃいいんだよ、俺？
　あわわわわわわわわわよ、まったくｗｗｗ

　うはっｗ　こっちから電話しても出やがらねえｗｗｗ

>235
自演乙

　あわわわわわわわわわわわわわわわわわわっ

　　　♪わわわわぁ〜　わわわわぁ〜♪　　
　

>>244
自演じゃねーよ。
おれだって続きがみたいわけじゃない。
追い込んでこいつの筆を折りたいだけだ。

　おーい、寺田ーっ！？

追い込まれるどころか
なんか楽しそうだぞ劉w

>>247

　ったく素直じゃねえなあｗ
　んなつれないこと言ってないで、なんとかしてくれや。
　お前もちょっとは助けろや。
　よし、こうなったら、２人で寺田を呼ぼうっ！

　おぉ〜ぅぃ寺田ぁ〜っ、今からでも遅くないから
　一発くらいやらせろやぁ〜あ！！！　　あ？

>>244

　なしてバレたとや？？？

>>251
おい、マン毛漁り野郎、
>>235 と >>247 はおれだ。
早くクビになれ、この変態！

>>252
いいかげん自演やめたら?

>>252

　　　　　　　　　　　　　ｗｗｗｗｗ

　名無しのままだと自演なのかどうか紛らわしいから、
　お前に俺からHNくれてやるよｗ。
　河野と今野どっちがいい？　どっちか好きな方選べよ。
　ただしだ、このスレにいられるのも11/15日までだぞ？
　いいか？

ﾘｱ充の劉ﾀｿは今夜も飲み会かなぁ？
喪男ぶってないで、鯛男板へ行ってね。

劉がいないとみんないないなんて
やっぱり全部劉の自演だったんだな

だいたい長いだけのこんなわけがわからないスレ
本人以外に見る者がいるわきゃない

このスレは終了しますた・

ひさしぶりに見たら何で荒れてんの？ww

問題の多い中間管理職 劉もとうとう首かw

>>46
高い!
東京ではそれが相場なのか。

http://m.youtube.com/index?client=mv-google&desktop_uri=%2F&gl=JP&rdm=4o794mes1#/watch?v=iaDKPVEQbjs
血の涙出た

身長１５３ｃｍか？ちなみに俺は１８２ｃｍ（顔は中谷美紀風だが）

>>263

　なんだ、悔しかったら真似してみろよｗ
　つか、顔が中谷美紀風たあ、どういうことだ？
　ひょっとしてオカマか？　そうか、ガチムチのカマ野郎なんだな、お前？
　男だったら、俺のように器のデカさとチンポの太さで勝負したらんかいっ！

　――木下と石井のタイムカードが無くなった。
　石井は結局、風邪で休むと言ってそのまま来なくなってしまった。
　同時に石井と更衣室で揉めたという派遣の男も来なくなった。
　俺としては労せず厄介払いができたものの、今月15日付での解雇が
決まっている河野と今野を除くと、派遣会社カーニヴァルの男子は実質、
即席リーダーの大崎だけになってしまった。前のリーダー永瀬が退職してから
一ヶ月あまりでのカーニヴァル瓦解である。

　加えて営業の篠崎が今週いっぱいで正式に退社、今のところ代わりの
営業が誰になるかも決まっておらず、当然まだ挨拶にも来ない。このゴタゴタで
現場にいるカーニヴァルの派遣従業員達はまだ先月分の給与明細すら貰って
いないと言う有様。

　伊藤に報告したら、現状のカーニヴァルの在籍者数を訊き、俺が「実質
15人弱です」と答えると、それなら今年いっぱいでカーニヴァルを会社ごと切れと言う。
　元々各派遣会社とうちの会社の契約期間は書類上で正式に決められておらず
口約束に過ぎないから、もし来週になってもカーニヴァルの新しい営業が現場に
来ないようなら、今月いっぱいで契約を解除してもかまわんと言う。
　現状のカーニヴァルの派遣で現場に残したい者がいたら、
例によって強制的に派遣会社を移籍させろと。

　伊藤は元々、出入りの派遣会社が多すぎるから、来年春のウツボ事業所との
合併の前に6社ある派遣会社を4社に減らせと言っていた。それで来年3月いっぱいでの
つくつく興産との契約打ち切りを決めたが、あと一社切るならどこにするか、
俺はずっと頭を痛めていた。

　マルクスは絶対に切れない。労働力の調整弁となるスポット派遣の極楽も切れない。
業務上の必要性からハーモニーも切れない。あと一つ残すならカーニヴァルかアンフォーチュンか･･･。
　一ヶ月前までの情勢では在籍者数から見てアンフォーチュンを切らざるを得ない状況だったが、
この会社は俺がはじめて自力で契約した派遣会社で社長との公私に渡る付き合いもあるので、
契約解除は俺の口からは言い出しづらかった。

　しかしここへ来てカーニヴァルが勝手にこけた。伊藤が言う通り、もし来週になっても
篠崎に代わるカーニヴァルの新しい営業担当者が現場に来なかったら、カーニヴァルは
今月いっぱいで会社ごと切ってやることにして、現場への残留を希望する者には
アンフォーチュンを紹介する。
　紹介先はハーモニーでもかまわないのだが、ハーモニーは寺田の移籍の件で
アヤがついてしまったので、しばらくは敬遠したい。
　さすがは伊藤だ。決断が早い。俺の腹も決まってすっきりした。

　――ところで俺に「死ねっｗ」と言って実質上の即日解雇を喰らった木下だが、
マルクス本社のお偉いからその後受けた連絡によると、最後に死ねと言ったのは、
自分ではなくてもうひとりの女だと主張しているという。
　往生際の悪い女だ。
　まあ成績不振でうちの事業所をお払い箱になるのは仕方ないとして、
現場の責任者に「死ね」と言ったか言わないかでは、マルクスの登録自体を
抹消されるかされないかの瀬戸際で本人も必死なんだろう。
「私自身がはっきり聞きましたので木下さんで間違いありませんが、
念のために、もう１人の子にも確認してみます」と約束して電話を切った俺。

　で、実際にもう１人の子、今野の方に連れ添っていた、村山という
カーニヴァルの派遣女を仕事中に談話室に呼んで確認したというか、
尋問したというか、ちょっとサディスチックにネチネチ苛めてやったら、「絶対私じゃない、
主任も聞いたでしょ？　木下さんです。言ったのは木下さんですっ！」と
言って泣き出してしまったｗ。

　俺は社会経験が未熟そうな二十歳前後に見えるこの村山という幼い感じの女に、
それはわかっているが、いずれにしろ現場責任者に解雇を不服と
申し立てるような席に不用意に同席したりするものではない、
それは自分もクビにしてくれと言ってるようなもので、
これから社会で色んな経験を積んでいく君にとってのいい教訓となるはずだと
諭してやった。

　と、それを解雇通達だと勘違いした村山が「クビにしないで下さい、クビにしないでくださいっ！」
といよいよマジ泣き仕出して、俺は談話室のテーブルのガラス製の天板が持ち上がらんばかりに大勃起ｗ。
　ざま見ろ、俺様をなめやがるからこんなことになんだよっ！　とほくそ笑んでいたら、
村山が「クビにしないでください、今野君とはもう別れますからっ！」と言い出して、
なんだやっぱりつきあっていたのかよ〜っ、だったら、もっと苛めてやろうかなぁ〜と思った俺。

　しかし寺田の勘違いの件もあるし、もし俺が解雇をちらつかせて派遣の恋愛沙汰にまで干渉した
なんてことになると面倒だから、俺は慌てて「勘違いしちゃいかん。君が今野と付き合うのは君の自由だし、
今野と付き合っているからといって君を解雇する気はない。というか、木下が確認してくれと
言っているようだから（君を）呼んだだけで、君はこれまで通り仕事に来て欲しい」とわかりやすく言い直した。

　それから泣いてマスカラが溶け出してパンダみたいになった村山に「今日はもう帰っていいよ」と言った。
　このまま現場に村山を戻したら、今度は俺に強姦未遂か婦女暴行容疑が向けられるのは必至だｗ。
　まだ解雇云々を気にしている村山が不安がるので、「もう来なくていいって意味じゃないぞ？　
いいか？　明日からはまた何もなかったように仕事に来るんだぞ？　今日はサービスだ。
帰りに俺がタイムカード押しといてやるから早退にもならない」と笑って見せると、ようやく村山も安心したようで、
「すいませんでした」と頭を下げて談話室を出て行った。
　そして村山が席を立って頭を下げた際にカーニヴァルの制服の胸元から覗いた胸の谷間の白さに
はっと息を呑んで、よく見たらこの娘、けっこうかわいいかもと、いよいよテーブルの下で股間を
怒張させてしまった俺･･･。

　俺が１人で現場に戻ると、待ち受けたように今野が「へっ！　今度は村山までクビかよっ！
この偽善者がっ！　自分の気に入らない人間はみんなクビだ。
そんなことして許されると勘違いしてるのか、この蛆虫はっ！」と、ちょっとわけがわからないことを
声高にほざいたが、それを聞いて大崎が血相を変えて今野に走り寄った。
　その大先に向かって「放っとけよ、大崎ｗ」と俺は笑いながら言った。
どうせ、こいつらは15日までだ、思わずそう言いそうになり口を噤む。
　大崎は生気のない顔で頷き、無言で自分の席に戻ったが、崩れかけたカーニヴァルを何とか支えようと
大崎も必死なのだろう。この男、意外と責任感が強い。

　その次の日だ。
　朝、村山が俺のところに小さな紙包みを持ってきた。「仲直りのしるし」だと言うｗ。
　開けてみたら、白い子犬の縫いぐるみがついた携帯ストラップが入っていて、すごく嬉しかった。
　女から何かプレゼントされるのなんて、プッシーから着払いで送られてきたクリスチャン・ラッセンの絵以来だ。
　そうして、村山から貰ったストラップを得意げに、見せびらかすように私物の携帯にとりつけ、
時々取り出してはその子犬の頭を撫で回したりしてしまっている俺･･･。
　どうせなら、前の日履いていたパンツでも持ってきてくれればよかったのに、と思ってから俺は、
あっ、でも今野のザーメンとか付いてたら嫌だな、やっぱパンツはいいやと思いなおしたりしながら、
仕事中に村山の様子を盗み見しては、ああ、けっこうかわいいかも、いや、かわいいなあ･･･、
とニヤニヤしてしまっている俺･･･。

■カメノコのタマキン■

　カメノコ事業所の現在の正式な現場責任者は実は松岡ではない。
今年いっぱいでの依願退職が決まっている、玉城(タマキ＝通称タマキン) という、
沖縄出身の陰気な40過ぎの独身男である。
　この玉城元々口数が少なく、いつもぶつぶつ独り言を言っていて、
自分の保身のことばかり考えているような、俺と正反対の器のひどく小さい
男であったが、今年の夏前に現場で派遣の男に腹を蹴り上げられ、
その場でゲリ便を漏らしてタクシーで早退するという大失態を演じて以来、
ますます口数が減って陰気になった。
　だから名前はタマキンでも、実際は40にもなって現場でウンコを漏らした、
文字通りのウンコ野郎である。

　このタマキン野郎はたしか都立大卒で、小器用に仕事全般を卒なくこなす
能力こそあるが、なにぶん管理者としての資質がまるでない。
　個人主義が強くて、現場で何があっても知らん顔、現場責任者として
責任をかぶろうという気概もない。どちらかと言うと前スレで書いた照井係長のような
事なかれ主義に徹したタイプだ。

　伊藤が所長を兼任する三事業所のうち、うちとドツボはずっと「派遣なんて
殴ってでも言うことを聞かせろ。こっちの言うことに従わない奴はその場でクビにしろ」
という強気の伊藤イズムの継承者を現場の責任者として据え続けているが、
従業員数の少ないカメノコはその限りではない。
　松岡によるとこのタマキン野郎は普段、陰で俺のことを“伊藤の飼い犬”と言っているらしい。
そしてドツボの鏑木は俺のことを現場で公然と“リンリンのキチガイ”と呼んでいるらしいから、
二つ併せると「伊藤がリンリンで放し飼いにしているキチガイ犬」ということになり、
おおよそこれが他の事業所にいるうちの社員から見た俺のイメージなのであろう。
　ついでに「カメノコのマスカキ主任」というのが俺から見た玉城のイメージ像である。

　ちなみになんでタマキンが派遣に蹴られるようなことになったのか、
強気な松岡に訊いても話したがらないので、詳細はわからないのだが、
この時タマキンに暴力を加えた派遣の男が所属していた派遣会社はまだ
カメノコに出入りしている。
　何でもこの派遣会社の若い派遣の女とタマキンが付き合っていて、
この派遣会社をかばったタマキンが本社や伊藤にすらこの事件のことを上げていないのだと言う。
　無論、タマキンを蹴った派遣の男はもうカメノコの現場にいないが、
まだ同じ派遣会社から別の会社に働きに出ているという。
　うちの会社もずいぶんなめられたもんだｗ。

どうもイケメンです
文句ありますか？ないですよねヲタクが何様のつもりでイケメンに文句を言うのでしょうかね(笑)不細工に生まれてきて可哀想にね俺はイケメンだから何の努力もせずに女が股開く。最高

>>283

　ばかやろ。
　お前らのようにスポイルされきった根性なしのイケメンとユトリがこの国を食い潰すんじゃい！
　恥を知れ、この国賊がっ！
　何の努力もせずに女が股開くってなあ、そんな毎日ビンビンビラビラの風紀紊乱にして
風俗壊乱罪のお前らが世の浮ついた女どもを独り占めにしてっから、
ますます少子化が進んでこの国の国力が衰退するんじゃいっ！
　この国の現状を憂うなら、日本国民として国を思う気持ちが少しでもあるんなら、
今すぐてめーの腕ン中にいる女どもを俺んとこに回さんかいっ！　この罰当りがっ！
　俺にはなあ、こう見えても、たまりに溜まった32年分の情欲と怨念がこもった、積年の大怨でマグマのように煮えたぎる
どっぷり濃い、芳醇・濃厚おちんぽミルクで一週間で50人の女を孕ませてやる自信があんだよっ！
　これで日本の少子化問題なんて一発で解消だぞ？
　どうだ？　１人１回、3万まで出すぞ？

　――そうだ、こんな役立たずな罰当たり野郎にはかかわっちゃいらんねえ、
タマキンだ。カメノコのタマキンの話だ。
　そのタマキンは退職が決まったもんだから、最近ますますやる気がなくて、
現場でもハブられて存在感もなく、どうしようもない。
　まあタマキンはしょせん名目上の管理者で、カメノコの業務は実際は
松岡という気の強い女の社員（東海大卒だったと思う）が仕切ってるから、
それでもなんとか仕事になんだけどよお。

　このカメノコ併合に際して、カメノコに40数台あるPCのうち、
自社の持ち物（本社から付与されているものとカメノコに割り当てられてる予算で
カメノコが自分達で調達したもの）は残らず鈴虫に持ち込む、リース会社から
レンタルしているものは残らず返却するという指針が決まったんだが、
現場の作業者達が勝手にリース会社のシールを剥がしてしまったらしく、
レンタルなのか自社品なのかどっちなのかわからないPCやモニターが
相当数あると高田から連絡を受けて、水曜日に俺がその確認にまた、
カメノコに出向いた。

　各事業所が自分とこで買った機材は型名やら購入日やら使用目的を詳しく記した
書類を決済書と一緒に本社に提出していて、管財課にその資料があるはずだから、
それを送ってもらって、現品と付き合わせれば最終的にはわかるはず。
　本来それをやるのはタマキンの仕事だが、タマキンは「そんなのやったことがないから、
やり方がわからない」とか言って知らん顔だ。
　今度は俺がこのタマキン野郎のタマキンを思いっきり蹴り上げてやりたい気分だ。
　おまけにこのタマキンと交際中とかいう派遣の女、茶髪でけっこうかわいい。しかも23歳らしい。
　畜生、こんな40過ぎの腐ったタマキン野朗のタマキンなんか潰れちまやいいんだよ、
うざけんなっ！　だよ、まったく･･･。

　しかし現場の派遣達からハブられてんのは俺も同じかもしれない。
　そうやって俺がカメノコに出向いている間に、鈴虫の現場には
ロッカーの片付けに来た寺田が現れ、派遣達に
「ハーモニーを紹介する見返りにやらせろと劉に言われて、
それを拒んだら移籍話を潰された。自分は移籍できるものだとばかり思っていたから、
極楽のスポットの登録も既に抹消してしまった。
事情を話したら極楽は再登録できると言うが、自分としては
こんな性欲と一緒に下半身までむき出しのパワハラ責任者がいる職場に戻る気はない。
みんなも早く辞めた方がいいよ、云々」と散々言いふらして引き上げたらしい。

　俺が鈴虫に戻った後、山内と野口が心配顔で、たぶん冗談だと思うけど、
寺田が報復に、その筋の知り合いに頼んで俺を潰させると言っていたから
しばらく注意した方がいいかもしれない、と言ってきた。
「んな馬鹿な･･･」と俺は力なく笑った。「２人ともハーモニーの人間だから、部長さんに直接訊いて
みるといい。本当に俺が横槍を入れて移籍話を潰したのか。そうすりゃ俺とは関係なく、
面接に来た寺田の心象があまりよろしくなかったんで(ハーモニーの自社判断で)
不採用にされたことがはっきりするはずだから」

「そりゃそうでしょうけど」と山内が言う。「面接で落とした理由までは彼女に知らせないだろうから、
このままじゃユウさんがヤバイですよ。彼女、相当恨んでたから･･･。なんか今までで一年以上続いた仕事なんかなくて、
ここは2年以上続いたのに、自分なりに真面目に頑張ったつもりなのにって、最後は泣いてましたよ･･･」
　そして、それまでうんうん頷きながら黙って聞いていた野口が最後に、「で、ユウさん本当に言ったの？
ほら、そういうことさせろみたいなこと？」
　――って、結局俺って、まったく信用されてないってことじゃんかよっ！

　うざけろ、てめーらみんな俺の言うことより寺田の言うことの方を信用してやがんじゃねーかよっ！
　やらせろなんて俺は言ってないが、もし自発的にそうしてくれるんなら、みたいなことも、
そりゃちょっと期待はしたが、どの道、寺田の言い分は事実と全然ちげーんだよっ！
　仲間だったら、それくらいわかれやっ、ボケどもっ！
　――ということで、鈴虫に帰るなり、現場のほぼ全員から白い目で
見られてしまうことになった俺･･･。

何人派遣の首斬れば気が済むんだよ
“リンリンのキチガイ”は

>1
両親死別で持ち家だよね？
書いてある通りのスペックで年収800万以上だったら結婚してあげてもいいよ
37才だけど私も最近両親と死別して独りぼっちになっちゃった
貯金もないし

劉ﾀｿ
ttp://www.youtube.com/watch?v=Btnx-YwDRUA&NR=1

>>293
厚かましい女だな
37才独りぼっちって性格の悪いブスだろｗ

派遣社員を次々と首にするだけか派遣会社まで独断で切れるなんて
>>1は充分に恵まれた立場なので喪でも不細工でも同情できないな。

策士ぶってる奴は策に溺れるんだよ。

伊藤とかいう上司に感化されて強者ぶってるようだが、所詮おまえは失語症。
派遣の女をクビにしないかわりにやらせろと交渉して自爆するあたりは、下手な策に溺れた感ありありだな。キモすぎるわ。

>>297
いいぞもっと叩け

　――そして、うちの現場で最近みんなから白い目で見られるようになった男がもう１人･･･。
　小宮だ。小宮は先々週の土曜日(10/29)に近隣のラブホで中川と一緒にいるところを
たまたま彼氏と一緒にそのラブホに入ったマルクスの女に目撃されてしまったのだ。
　そのラブホは毎回利用するたびに会員カードにスタンプが押され、
10回くらい「休憩」で利用するとやっと小っちゃいイルカの縫いぐるみだかなんだかが
貰えるそうだが、この時小宮と中川はフロント横のガラスパネルの前で２人して
嬉しそうに、その縫いぐるみの色を選んでいたらしい。

　そしてこれを目撃したのがマルクスの新谷という女で、この新谷は前に同じホテルの通路で
寺田と高田のカップルと顔を合わせて、現場中にそれを言いふらした女でもある。当然、
小宮と中川の一件も瞬く間に現場に広まった。
　まあ派遣の営業が誰と付き合おうがかまいやしないのだが、納得が行かないのは
マルクスの女達である。

　既に書いてきた通り、中川嬢は生粋のお嬢様体質でおっとりしていて仕事は早くない。というか、
むしろ遅い。特にローサ嬢や木下がいなくなった今ではマルクスの従業員の中では断トツの成績の
悪さである。
　毎日１人だけ最低ノルマとして渡された分の仕事が終わらず、定時前になって見かねたマルクス
の従業員達が手分けして中川の分まで入力してやっているという按配だ。しかし、いくら他の従業員が
手伝って終わらせても、この分はすべて中川の実績となってしまい、手伝った作業者には何のメリットもない。
当然他のマルクスの作業者達の中で「これで時給が一緒なんて納得いかない」と不満が募る。

　このあたりの事情は神楽みなこの時と同じだ。他の作業者に疎ましがられているのに、
本人達にはその自覚がまるでなく、どこ吹く風で悠長にマイペースな仕事を続けて平然としている。
これは恐らく中川や神楽に顕著な浮世離れしたお嬢様気質の産物で、彼女らはケチ臭い競争社会とは無縁な次元で生きている人種なのだろう。
　中川もみんなが手伝ってくれるのが当たり前だと思っているらしく、まったく臆した様子も
申し訳なさがる様子も感謝する様子もない。

　加えて中川嬢は欠勤が多い。というか当日欠勤が多すぎる。
　うちの事業所では当日欠勤は原則として一月に３日まで、４日以上の欠勤が
二月以上続いた場合は理由のいかんをとわずその場で解雇という、雇用契約書にも
文書として銘記されている、伊藤が決めた絶対的な就業規則があり、
皆これに従って就労しているが、中川だけはこの限りではない。

　にもかかわらず中川は平気で一月に5日から7日休む。理由はいつも体調不良で、
現場というか端的に俺の業務用携帯に電話してくるのは決まって中川の母親だ。
　成績不振で欠勤が多い、中川嬢は実はうちの現場に在籍すること自体が許されず、
とっくに解雇されていなければ作業者なのである。

　実際に少なからずのマルクスの女達がこれまでにも小宮や野口や俺に対して、
中川への不満を口にしている。清水などはマルクス本社に直接かけあったことすらあるという。
にもかかわらず中川が何の咎めも受けずに現場にいられるのは
交際相手である小宮が手心を加えていたからだろうと、みんなが思うのも仕方がない。

　小宮自身も仕事時間中にパチ屋でサボっているところを目撃されたりと、
あまり評判はよろしくないのに、現場ではすでに、欠勤が目立つ中川と２人して
平日に遊び歩いているのではないか、例のラブホに入り浸っているのではないかと
憶測が乱れ飛び、この２人への非難が集中している。

　清水も後輩に当たる中川が新人として入ってきたばかりの頃には甲斐甲斐しく世話を焼き、
中川の家に遊びに行ったりとプライベートでもつるんでいたはずなのに、仲違いでもしたのか、
いつの頃からかこの２人はまったく口をきかないようになった。

　清水も後輩に当たる中川が新人として入ってきたばかりの頃には甲斐甲斐しく世話を焼き、
中川の家に遊びに行ったりとプライベートでもつるんでいたはずなのに、仲違いでもしたのか、
いつの頃からかこの２人はまったく口をきかないようになった。
　中川が入社した当時、清水のグループに混じって中川が食堂でお喋りしている様は、
まるで殺風景な食堂に南国のトロピカルな花々が咲き乱れたように眩しく、明るく、
健康的で同時に艶やかな印象だった。俺は眩暈のような高揚感に幻惑されながら、
蜃気楼にでも見入るように、遠目にその様子をぼんやりと眺めているのが好きだった･･･。

劉ﾀｿ、つまんなさ加速してる…

　――そんな折に小宮が何日か遅れで10月分の給与明細を持って
現場に現れた。当然マルクスの従業員達から白い目で見られ、はぶられ気味だ。
　小宮は俺を食堂に誘って、「ほぉら、だから言ったんですよ。助けてくれって」
「ばかやろっ。ほぉら、って何だよ。俺のせいにすんじゃないよ。全部てめーの
不徳の至りじゃねえかよ」と俺。
　中川とラブホにいるところを新谷に見られた小宮は、おそらく俺に新谷への
口止めを講させるつもりだったのだろう。

　それにしても、である。
　半端なチンピラ同然の小宮とハイソなセレブそのものである中川嬢とでは、
まるで釣りあわない。このショックと失望感はローサ嬢と古溝の件に匹敵する。
「で、おまえら、いつからなの？」と小宮に渡された缶コーヒーを飲みながら、俺は訊いた。
「いつからって、中川がマルクスに来て一ヶ月くらい経った頃だかなあ･･･。
急に電話がかかってきて、今日暇ですかって」

「･･････」一瞬、俺は言葉に詰まった。「まさか、おまえんとこまで中川の方から誘って来たっていうのか？」
「ん？　おまえんとこってなんです？」と言って、小宮は上着の内ポケットから
タバコの箱を取り出し一本抜いて口にくわえようとする。
「食堂だぞ？」と俺に言われ、「ああっ、ああ、･･･すいません･･･」と相当テンパってやがる。
「俺もはじめはこれ罠じゃね？って思いましたよ」と小宮が続ける。「美人局みたいなやつで、
（中川の呼び出しに応じて）俺が行ったら、そこには中川じゃなくて怖いその筋のお兄さんがいて、
みたいなこと？」

　――つか、てめーがその怖いお兄さんそのものじゃねーかよっ！　おまけに金持ちの
令嬢でちっとも金に困ってないお上品な中川がそんなことすんだよ。俺は笑いそうになったが
ぐっと堪えて「それで、それで？」と小宮の言葉を促した。
「でも、俺、なんか思ったんすよ。この仕事について真面目に働くようになってから、
中川とかユウさんとか今までだったらまともに相手にしてくれないような人間達と
つきあえるようになって、これは俺にも運が向いてきたかな、そろそろ真面目に
やれよ、身を固めてしっかり生きろよって、神様が言ってるのかなあって･･･」

　――かっ、神様だあ？　柄にもないこと言いやがるｗ、と一瞬また笑いそうになってから、
俺ははたと思いなおした。今、何て言った？　身を固めるだあ？　ひょっとして
今目の前にいるこのヤクザ者はハイソな令嬢一族の仲間入りを果たそうと本気で考えてやがんのか？
　納得いかない。中川みたいな育ちのいい真性のお嬢様が、どうしてよりによって、
こんな男とそんなことになってしまうのか･･･。これはまったく納得がいかないし、理解もできない。

「しかし今となってはどうにもならんな」一通り小宮から話を聞き終えて、俺は言った。
「お前らの交際がバレてしまった今となっては･･･」
　小宮によると、マルクス産業の就業規定自体には従業員との交際を禁じたものはないらしいから、
表立ってこの２人が咎めを受けるいわれはない。
しかしこのままではマルクスの女どもが黙っていないだろう。

「中川は今すぐ辞めさせます」と、小宮。「俺が辞めさせるのも変だから、
ユウさんまた力貸して下さい。ユウさんの方から成績不振と勤怠状況を理由に中川を
解雇してやって下さい。うち(マルクス産業)はそれで何も言いませんから」
　――そう来たか、と俺は思った。逆に小宮がマルクスを辞める、あるいは交際自体を止めるという
選択肢はこの男の中にはないらしい。

「いや、それはできない相談だな」と俺はきっぱり言った。これといった算段があったわけではないが、
このまま小宮の虫がいい考えに同調する気にはどうしてもなれなかったのだ。
「中川に訊いてみるよ。中川本人はどう考えているか、どうしたいのか。中川がもしこのまま続けたいと
言うのなら俺は無理に辞めさせる気はないぜ」

　小宮が一瞬驚いたように顔を上げる。その顔を見て俺は「あっ、今急に思い出した。
この間台風が来たとき、俺が派遣達を車で送ったら、中川の彼氏とやらが
見上げた会社だと言って褒めたらしいが、あれ、あの時の彼氏って、お前のことだったのか？」
「そっ、そうですよ･･･。あのときはほんと感心しました。うちのお偉い達もさすがユウさんだって
みんな感心してました。社長が（うちの会社の）本社に電話してお礼を言ったくらいだから･･･」

　――そういうことだったのか･･･。しかし俺はなぜか失望感が増した気がした。中川嬢の交際相手が、
まさかこんなしょぼい、若ハゲのヤクザ者だったとは･･･。
「やっぱり、この件はお任せします」と小宮が言う。「ユウさんがしたいようにして下さい。
俺なんかが考えることよりそれがベストです間違いなく。誰にとっても･･･」
「････････････」
　俺と小宮は押し黙ったまま食堂を出た。

>>309

　だろ？　これからますますつまらなくなるぜ？
　俺もうセクハラとか止めたんだ。だって前スレでほら、
みんなセクハラさえやめればもてんじゃね？　みたいなこと言ってたじゃん？
　これから俺はカタギになって真面目にやるんだ。
　そろそろ真面目にやれよ、身を固めてしっかり生きろよって、
さっき神様の声が聞こえたような気がしたんだ。
　俺は真剣に小林にプロポーズして幸せを掴む。
　それにもうすぐ頼んでた無修正DVDが30本ほど届くんだ。
　15-17時で配達したはずだからな。
　俺これ見て真面目に勉強すんだよ、これから。
やっぱ前スレでほら、誰か言ってたじゃん？
AV観てしっかり勉強してポルノ作家目指せって。。。

　いかんな、キーボードがヘタって接触不良のようだ。
　さっきからやたら文字が単語や文節単位で抜ける。

　↑配達指定な。

小林って誰だっけ？
最近登場してないよな。

>>322

　>>39
　前スレでもかなり早い内に名前が出ていた小林アヤカ。
　実はその前スレで小林のことを書きたて、みんなに相談し、
勢いをつけてというか、勢いを借りて告白するのが、
そもそもスレを立てた俺の目的であったことを、ここで告白しておく。。。

　――小宮と別れて一人で現場に戻り、野口を俺の席に呼んで
中川のことを訊いたら、既に相当まずいことになっているという。
　マルクスの中で既に中川は村八分も同然、もはや中川が抱え込んだ仕事を
マルクスの女達は誰も手伝おうとしない、中川が残した仕事は定時後に
佐々木丸と山内、それにタイムカードを押した後のサービス残業で
杉内ら、マルクスの男達が手分けして処理しているという。にもかかわらず、
当の中川は謝意すら示さず定時になったら平然と上がってしまう。

「ねえ、あの子、もう辞めてもらったら？　こんなこと私が言うのも
なんだけどさ･･･」さすがに野口も愛想をつかしたようだ。休みがちで元々たいした
戦力ではないし、中川１人分の仕事なら朝からみんなに振り分けてしまえば
何の問題もない云々･･･。
　それをもっと早く相談したかったが、先週は俺がカメノコと行ったり来たりで
忙しそうにしていたので何となく言いそびれていたらしい。
「今日帰りにでも本人呼んで注意するよ」と俺は答えた。「今、
（中川を）抜くと余計取りこぼしが増えちゃうだろ？」
「いや、もう関係ないｗ。あんな子いてもいなくても仕事的には
変わんないから」
　野口は苦笑しながら小走りに現場に戻っていった。

　実際最近の俺はカメノコとの併合案件にばかり気をとられて、
あまり鈴虫の現場に目を向けていなかった。
　そういうことになっていたのか･･･。俺は久しぶりに
諸々の作業中の現場に足を踏み入れ、各作業者の仕事振りを
時間をかけて見て回った。

　――と、その最中に、後頭部に何か質感があるものが当たって、
俺はつんのめるように足を止めた。
　足元を見ると、梱包用の切り口が平たくなった大きな輪ゴムを
いくつかグルグル巻きにしてゴムボール状にした塊が、転々と床を転がっていく。
　誰かが後ろからそれを俺に投げつけやがったのだ。

「誰だ？」俺が振り返り様に声を上げると、すぐ近くの作業台に陣取った
若い派遣の野郎達のグループが、笑いながら「僕でーすっ！」「僕でーすっ！」
「僕でーすっ！」と言って次々に手を挙げた。

　その中に無論、河野と今野もいる。あとはつくつく興産から来ている、
たいして戦力になっていない連中だ。
　来年三月での契約打ち切りが決まって以来、つくつくの派遣達がなんとなく
不真面目になった。その中には早々と現場への残留を希望してきた者もいたが、
俺にこんなふざけた事をして、それで残留が叶うと思っているアホどもの神経が知れない。

　俺もツクヅクなめられたものだと思う。河野らと一緒に馬鹿面して手を挙げた、
つくつくの３人を残らず、来年の三月といわず今日明日中に解雇してやろうと、
その３人を間違えないよう(頭の中で名前と顔を付け合せながら復唱して)確認していると、
不意に近くの作業台にいた佐々木丸が無言で席を立ち、通路に屈んで、
別の作業台の下に手を伸ばした。

　そして床に落ちたゴムの塊を拾い上げると、河野の前まで行って、作業台の
上に無造作にそれを置いた。河野は顔を引きつらせて何か言おうとしたが、
佐々木丸に睨まれるように見下ろされて何も言い返せないでいる。
　さらに圧巻だったのは、その直後に佐々木丸と入れ替わるように席を立った
元ヤン西野だった。

　元ヤン西野ははじめから怒気を発して河野の前まで歩み寄ると、
河野の前に置かれたゴムボールを掴み取るやいなや
力いっぱいそれを河野の顔に叩き付けたのだ。「おまえ、いい加減しろっ！」
　あたりにビチッ！という鈍い音が響いて、これはもうかなり痛かったはずだ。
けっこうな質感のあるゴムの塊が至近距離から顔面を、頬の辺りを直撃だ。
ゴムの塊自体はどこかに弾け飛んで、もうどこに行ったやらわからないくらいの勢いだった。

「おいっ！」と反射的に大声を上げて、バンッと手のひらで目の前の作業台を叩いた河野。
　しかし元ヤン西野はまったく動じない。「何だよ、なんか文句あんの？」と逆に河野を恫喝した。
女だというのに河野を睥睨した際の視線はまったく揺るぎがない。堂々としたもので、
これはもう筋金入りだ。

　フロアの窓際の方、入力エリアのそこそこでキーボードを叩く音が一斉に止み、
現場はしーんと静まり帰って、その中で誰も動かない。結局眼光の強さで圧倒した西野が
そのまま憤然と席に戻って、河野は泣きそうな顔、というよりはっきり涙ぐんで頬を
押さえて俯いたっきり肩をわなわなと震わせている。

　――よっ、弱ぇぇぇっ！ｗｗｗ　なんなの、こいつはｗ　真性の阿呆なのか？ｗｗ
　それに比べて佐々木丸や元ヤン西野の雄雄しいこと。後光が射して見えたよ、マジで。
　しかも彼女らは一言も俺に媚びようとしない。あくまで自分の意志で気の済むように
やりましたという感じで威風堂々たるものだ。
　彼女らの太腿にむしゃぶりついて、感謝のキスの雨を降らし、
ついでに、おっぱいに頬擦りしたいくらいだよ、まったく。
　いや、感服した。。。。
　ほどなく現場に諸々の作業の音と人声が戻った。

ここは派遣労働に関する雇用問題110番スレです

その元ヤンなんとかにフルボッコされてー

このスレはLR違反だ。
劉とやら、削除依頼よろしく。

以下の投稿は一切禁止です
（中略）
3　彼女が欲しい、モテたいというポジティブなモテない男性
（中略）
6　固定ハンドルが占有する雑談及び固定ハンドルに関するスレッド

正直スレ主さんの気持ちはよく分かるよ。俺も内心では彼女欲しいと思ってる
でもよく考えてみろ。彼女欲しい欲しい！とやたらガツガツしてる奴は逆に色気出せなくなるんだ
変に欲望を抱えず静かに生きてりゃ、仕事で頼られるとか何かしら女との接点はできるだろうから
彼女ができなくてもいいから女と会話したいんだろ？だったら静かに生きつつ能力面で頼れる男になればいいだけの話だ
俺もそうやって彼女ができないまでも女との接点を増やせた

もれも佐々木希にぼこされたい

>>339
お前、鯛男板行けよ。

このスレも鯛厨に荒らされてんな

Q.男性から言われるとセクハラだと思う発言を教えてください(複数回答)
1位　「今日の下着は何色」　79.7％
2位　「今日は女の子の日なの？」　65.2％
3位　「下着が透けて見えるよ」　59.3％
4位　(既婚者の女性に)「まだ子どもはつくらないの？」　38.8％
5位　(結婚する女性に)「できちゃった婚？」　34.8％

派遣社員がメインの職場で働いた事ないから
実際の現場はこんなんなの？って参考になるな

>>1よ、一つ言っておく。
彼女は段々ババアになるし、一緒になったら浮気もできない。
それにな、風俗より彼女とセックスする方が高くつく。
そこに持ち込むまでに多大な費用を要するのだよ。
風俗の方が安上がりだし、気楽で後腐れがない。
性病の心配はせにゃならんが、彼女よりずっと使い勝手がいいぞ。
もう愛だの恋だのに幻想抱く歳じゃないだろう。目を覚ませよ。

高校中退してずっとﾋｯｷｰの俺はこのスレを熟読して働くとはどういうことか現実の社会とはどういうものか考え学んいる
すごく参考になる

>>299
（ー△ー；）もしかして
ttp://dolphin.e-hotelgroup.com/

>337
萌えるよなｗ

　今日は月に一度の現場一斉の休業日だ。
　今日を休みにするために俺と若槻は今朝2時過ぎまで現場で奮闘していた。
　雨が降る中タクシーで帰ってきて、今起きたら外は快晴だ。
　――さて、洗濯でもはじめるかな。。。

　そういや昨日、月曜日の午前中にハーモニーの事務所からまた俺に電話があった。
「（略）先日面接にみえた寺田さんですが、私、早計にも今回はご縁がなかったということで
お願いしますなんて申してしまいましたが、あの後、うちの従業員どもに訊いてみましたところ、
山内も野口も（寺田さんは）仕事も人物も問題ない、うまくやっていけるはずだと
申しておりまして･･･、山内などは鈴虫さんが問題のある人を
わざわざ紹介するわけがないじゃないか、なんで断わったりしたんだと言って、
あの、私もかなり言われてしまいましてｗ、そんな次第ですので･･･云々かんぬん」

　要は寺田の不採用を取り消して、やっぱり採用したいというのだ。
「はあ･･･」――今更そんなことを言われても･･･、という感じだ。
　もしかしたら寺田がその筋の知り合いに俺を締めさせると言っていたらしいから、
俺の身を案じた山内と野口が気を利かせて口入れしてくれたのかもしれないが、
　俺はたぶんハーモニーの窮状も関係しているのだろうと思う。
　うちの会社も今年いっぱいでカメノコ事業所は閉鎖になるのだが、ハーモニーが従業員を
派遣している界隈の工場でも今年いっぱいで契約を打ち切りにする会社が多いらしいのだ。

　俺はたまたまそれを別のところから聞いて知ったのだが、その後山内にそれとなく訊いてみたところ、
間違いないという。
　俺は日曜日に永瀬に電話をかけて「今どうしているか、仕事には就いているか」訊いてみた。
永瀬は9月末に退職した、大崎の前のカーニヴァルのリーダーである。もし彼がまだ新しい仕事に
就いていないようなら、鈴虫の現場に呼び戻そうと思ったのだ。

　永瀬はすでにカーニヴァル自体を退職し別の派遣会社から近隣の工場に働きに出ていたが、
その工場では今年いっぱいですべての派遣会社との契約を打ち切ることが決まっているという。
「もう短期も長期もないですよ。長期では募集かかってないっていうから、『とりあえず短期で』
って言ってやっと仕事にありつけたと思ったら、二週間くらいで、『長くて12月いっぱいで終わりです』って
言われちゃってｗ。もう笑うしかないですよｗｗｗ」と言って永瀬は本当に笑っていた。

　永瀬によるとその工場には複数の派遣会社が入っていてハーモニーもその一つだという。
そしてハーモニーも派遣会社ごと今年いっぱいで契約を切られるから、その工場だけで
60名近くの失業者が出るという。
　永瀬は彼が今いる小さな派遣会社では次の仕事を紹介してもらえないだろうから、
自分もこの際（この界隈では中堅の派遣会社に当たる）ハーモニーに入り直して、
12月に失業する連中と一緒に新しい仕事を紹介してもらおうと考えて、
現場で同席するハーモニーの派遣達にさぐりを入れてみたところ、
みんな口を揃えてハーモニーはもう駄目だと言っていると。

　ハーモニーは今年いっぱいで契約を失う派遣先が他にも多数あって、
みんな職あぶれ状態、次の仕事を紹介してもらえるどころか下手したら今年いっぱいで
ハーモニー自体が潰れてしまうのではないかというくらいの窮状らしい。そしてそれが
わかりはじめたのが軒並み今月に入ってから･･･。

　俺は永瀬に先ず（彼が揉めたらしい）河野と今野が１５日でいなくなることを告げ、
「うちに戻ってくる気はないか」と水を向けた。すると永瀬は「マジっすか。
戻ります、戻ります。今すぐでも戻りたいです。今の仕事は先がないから明日にでも
辞めて鈴虫に戻りたいです。実際今いるところは明日急に辞めると言っても
むしろ歓迎されると思いますよ」と言う。そして以前カーニヴァルから鈴虫に働きに来ていて
現在失業中である、もしくは求職中であるという人間の名前を6人挙げて、
彼らは駄目ですかと訊いてきた。

　その中には永瀬の彼女で高原というやたら向こう気の強いワガママ女もいるが、
みんなそこそこ戦力になる連中だったから、俺は「今だったら、みんなまとめて引き受けてやる、
彼らと連絡取れるか？」と言ってやった。　
　永瀬は派遣会社はどうしたらいいのか、自分はもうカーニヴァルに戻れそうにはないのだが、
と言ってきた。俺は「カーニヴァルはもう駄目だｗ。うちの事業所も会社ごとお払い箱になりそうな
勢いだｗ」と言って、「つくつくも来年3月で終わりだ。うちに戻るならハーモニーかアンフォーチュン
しかないが、ハーモニーはちょっと色々あってな･･･ｗ、たぶんみんなアンフォーチュンになるだろうが、
（カーニヴァルの時と比べると）ちょっと時給は下がるかもしれんがそれでもいいか？　1000円ぽっきりだｗ」

　永瀬はすでに篠崎失踪や退職うんぬんを仕事仲間から聞いて知っていたが、
「できたら･･･」と言って「できたら、自分はマルクス産業がいいですｗ」と笑いながら抜かしやがった。
「ばかやろｗ」と俺は応じた。「マルクスだったら俺も入りたいわ。つか、入れたいわ、突っ込みたい、
一度でいいからお世話になってみたいｗｗｗ」
「相変わらずですねｗｗｗ」と永瀬は大笑いして、結局「復職の件、よろしくお願いします」と
三回くらい言って電話を切った。

　――その電話で意外な事実も知れた。
　マンピーだ。小宮の前のマルクス産業の営業担当だった満田が今は一介の派遣作業員として、
永瀬と同じ工場にいるらしい。仕事がたいしてできない割には自分のミスを他人のせいにして
切れまくるという行状で相当うざがられているようだが、その満田が来年結婚するらしいという。
「ほんとかよｗ？」と俺。「相手はどういう男だよ。男っつか人間じゃねーだろ？　満田のことだから、
その辺のカエルかヤモリのオスでも捕まえて勝手に発情してるだけなんじゃないのか？ｗ」　

「･･･いや、それがその･･･」となぜか永瀬が声を潜める。「杉内さんだっていうんです」
「杉内？　杉内ってうちにいる杉内か？　いや、そりゃないだろ･･･。たしかに杉内も
来年からマルクスの正社員になるんだが、･･･どう考えてもちょっとな･･･」
「いや、なんかそんな話で･･･。満田さんが自分から言ってきたんですよ。
･･･ユウさんならなんか知ってるかなと思って･･･。やっぱまた嘘なんですかね？ｗ」
「うーん、わからんな･･･」――最近では杉内は清水とつるんでて楽しそうだが、毎度のことながら
男と女のことは俺にはまったくわからない。本当だとしたら気の毒なことだ･･･。一瞬、脳裏に
満田にのしかかられ犯される華奢な杉内の悲痛な姿が浮かんで、俺は何となく憂鬱になった･･･。

　永瀬が持ちかけてきた本人以外に6人に上る現場経験者の復職の件は
俺としては助かった。永瀬の方でも調整をはかったみたいで、
さっき2人が電話してきて、これで今日までに6人全員が強く現場に復帰することを
望んでいることがわかった。永瀬、高原を含めて5人が今すぐにでも、
2人が来月頭からの勤務を希望している。さすが永瀬だ。手回しがいいというか、
仕事が早い。

　うちとしても戦力になるかどうかわからない、また仕事は出来ても続くかどうかわからない、
あるいは人物に問題があるかもしれない、まったく未知数の新人を雇い入れて
一から教育するよりは手間が省けてよい。
　問題はこの7人をどこの派遣会社に斡旋するかだ。どこにと言っても、
選択肢はハーモニーとアンフォーチュンの二つしかないのだが･･･。

　アンフォーチュンなら俺が社長に話すだけでその場で即決なのだが、
ここへきて、やっぱり寺田を受け入れると言ってきたハーモニーがそれで黙っているかどうか。
年末に一気に得意先（派遣先）を失うというハーモニーが「うちへももっと人寄越せ。
使える人材をもっとどんどん紹介しろ」と言ってくる可能性はある。

　そういえば俺が裏で進めていた極楽ピエロからスポットで来ているそこそこ仕事ができる
作業者を引き抜き、派遣会社を移籍させて、毎日仕事に来る常雇いにするという案件も
ここへ来て頓挫している。

　希望者が集まらなかったというのではない。むしろ、その逆だ。
　極楽の派遣で俺の方から声をかけた9人の内、5人はその場で快諾、後の4人は
保留、もしくはこのままスポットで、ということだった。それはそれで良かったのだが、
問題はこっちから望んでいない者で自分も常雇いにしてくれと言ってきた人間が
少なからずいるのだ。

　前にも書いたがスポット専門の派遣会社である極楽ピエロに登録している作業者には、
能力的に、また知能的に半人前という人間も多い。現場に来ても、一日中処理が終わった
書類や伝票を行き先ごとに箱に詰めているだけとか、野口や小林のアシスタントとして、
彼女らが振り分け枚数を揃え、入力の効率を考慮して並べ替えた伝票を指定された
入力担当者の元に持って走るだけ、またその作業者に口頭で野口や小林から言われた
特記事項や注意点を伝え、打ち終った伝票の束を持って戻ってくるだけという、
作業ともいえぬような半端仕事に従事している者が何人かいる。しかも、そんなことですら
満足に出来ず、時々間違えたり、転んで床に書類や伝票をぶちまけたりする。

　まあそれでも時給が安いスポットだから仕方ないか、みたいなところがあるわけだが、
こういう者達を常雇いで雇う気になるかというと事情が違ってくる。第一、彼らの仕事は
常雇いの時給にはまるで見合わない。
　人によっても差があるみたいだが、極楽から来ているスポット作業者の時給は800〜900円、
他の常雇いの派遣会社の時給は最低1000円、マルクスだと1200円以上になる。当然、
うちの会社が各派遣会社に払う作業者一人当たりの賃金コストも違ってくる。

　要は戦力にもならない人材を常雇いとして抱え込む余裕なんて、うちにはまったくない
ということだが、上に書いたようなちょっと足りない極楽のスポット派遣たちには、
そのあたりのことがまるでわからないようだ。
　うちの現場に限らず、俗に言う“馬鹿”や“うすら馬鹿”は
馬鹿であるがゆえに客観的な認識力に乏しく、自分がどの程度の人間で、
どのくらい常人、もしくはその職場での水準から劣るものなのか自覚できない。
したがって馬鹿に限って自分のことを馬鹿だとはちっとも思っていない。

　そういう連中にいきなり上から目線で話しかけられてムッとすることが俺にも
時々あるが、まあそういった半端な連中が5、6人ほど「この際自分も毎日仕事に来ようかと
思うんだが」と自分の方から言ってきたのである。
　そんなことになるのを恐れて、おおっぴらに極楽の作業者全員に話をもちかけるのではなく、
これといった人材にだけ俺の方から声をかけるようにしていたわけだが、
そんなことは隠してもすぐに話が広がって公になる。とにかく俺というか鈴虫事業所としては
常雇いに移行することを希望して来た者全員をそうしてやるわけにはいかない。

　加えて極楽という会社自体がこの移籍うんぬんに難色を示し始めた。
　派遣会社を移るというので極楽の登録を解消した寺田が、その移籍先の派遣会社で
採用を見合わされ、実質失業状態に陥るという例のドタバタを受けてのことではあるが。
　それでこの移籍計画自体が今のところ、なんとなく保留になっている。
　そんな折に永瀬の介添えで現場経験者を一気に7人もタナボタ式に獲得できた。
　極楽の移籍案件頓挫が（ある程度事前に予想されたこととはいえ）文字通りの誤算なら、
永瀬の件は嬉しい誤算である。

　それからカメノコの派遣たちは１人を残して全員切ることにした。
　というか、永瀬が仲介した現場経験者7人全員の復職が確定したため、
その勢いで、たった今決めた。
　先ず今カメノコ事業所に入っている派遣会社3社がすべて、鈴虫事業所は
場所的にテリトリー外で、無理に営業を送って従業員を管理するにしても、
最低10人は派遣の従業員が在籍しないと採算がとれないという理由で、
鈴虫事業所への参入というか乗り入れを降りてしまった。

　したがって今入るカメノコの派遣をうちの事業所に引っ張ってくるには、
またしても彼らの派遣会社を移籍させてやらなければならないが、それはそれで
またしんどいｗ。
　おまけに先週俺が現場まで行って、「一度通勤時間と交通手段の確認に為に
仕事の帰りか休みの日にでもいいから一度鈴虫事業所まで行ってみてくれ。
このまま鈴虫に移って働くことを希望するなら、最低でも通勤が可能で毎日通えることを
確認してから、残留を希望してくれ」と言ったのにもかかわらず、誰一人、鈴虫まで来てやがらねえ。

　昨日月曜の午後俺はまた（斉藤に送ってもらって）1時間ばかり所用でカメノコに
出向いたんだが、カメノコの派遣どもは相変わらず「だって遠いし」だの「まだ先のことだし」
だの言ってやがる。にもかかわらず、まだ15人弱の者が強く鈴虫への移籍を希望してやがる。
　中には「昨日（日曜日）行ってみました」と言って来たグループもあったが、俺がどうだった？　と
訊くと「思ってたよりデカかった」「何人くらいいるんですか？」と、交通のことより事業所の建屋のことばかり話しやがる。(※)

(※)たしかに鈴虫事業所の建屋は自社ビルであり、都下、埼玉、神奈川の
事業所の中では一番大きい。
　カメノコ事業所は自社ビルではなく、現在は潰れた携帯ショップの跡に法人契約の賃貸で
入って作業をしている。
　ちなみに「何人くらいいるんですか？」は完全な愚問。それらの基本スペックはカメノコ事業所内
に貼りだしてある鈴虫事業所案内に詳しく書いてある。

　――で、俺が「門は開いてたか？」と訊くと「そこまでは覚えてない、気がつかなかった」と言う。
俺が続けて「門の横に守衛所があっただろ？　守衛の爺さん、ちゃんと挨拶してきたか？
また寝てやがらなかったか？　あのジジイ俺がいないとすぐ寝たり、イヤホンでラジオ聞いたりして
サボりやがるからなｗ」と言うと、みんなハハハと追従笑いして、「いや寝てはなかったと思うけど」
「ちゃんと座ってたよ」「なんか出てこようとしたんで逃げたからよくわかりません」などと平気な顔で
抜かしやがる。

「おいおい、なんで逃げんだよ、君らｗｗｗ」と俺は無理に笑って見せたが、内心怒り心頭だった。
　――馬鹿野郎っ、今にも見てきたような嘘ばっかり並べやがってっ！
　先ず、うちの事業所の守衛所は屋外にはない。完全に正面玄関の内側にあり、受付といった
佇まいで建屋の外からはそれが守衛所(室)であることすら窺い知れないのだ。おまけに日曜日は
業務がないので誰も事業所にいやしないのだ。

　まったく信用ならねえ奴らだ。面倒だから、全員切ってやることにする。１人たりとも
我が鈴虫事業所への上陸はゆるさねえ、おまえら近々閉鎖されるカメノコ事業所と運命を
共にしやがれ、後になって「助けてください」なんて言っても、俺は助けてやらんぞっ！

　――いや、一人たりともと言っても、既に１人だけ内定している女がいる。
　柴田というガリガリの若い女で以前入力関係の仕事をしていたらしく、ブラインドタッチくらいは
楽勝（らしい）の女だ。松岡のお気に入りの真面目な女で、松岡が鈴虫のマルクスの話をしたら、
「自分もぜひ(入社)試験を受けたい」と申し出たらしいので、カメノコに出張中の高田に俺が密かに
仕事振りを見張らせていたのだ。

　高田によると、「すごくいい子です、マルクスの適性試験も軽くクリアするんじゃないでしょうか」
ということなので、昨日俺の方から、先日辞めさせた木下の穴埋めに、マルクスに（電話で）紹介しておいた。
　この柴田、誰かに似てると思ったら、若い頃のともさかりえみたいだ。アトピーで肌は荒れ気味だが、
色白で遠目にはイケてる感じ、女好きの白髪頭のむっつり爺さんに喰われないことを願うばかりだ･･･。
　柴田は西国分寺に住んでいるというから鈴虫への通勤も全然問題がないだろう。

>>343

　そういや俺もセクハラはもう止める、これからはカタギになって真面目に生きるって
この前の日曜日に宣言したばかりなんだが、早速、昨日やっちまった･･･。
　最近は俺も自重して清水にはもちろん、プッシーにさえ不用意に触らないように
気をつけているんだが、指先は萎縮しても、何かの弾みにポロっと>>343にあるような
セクハラ発言が口をついて出てしまう。

　この時俺はカメノコに出向いていたんだが、松岡はカメノコの現場では
いつもうちの会社の作業用の上っ張り(鈴虫でマルクスの従業員達に
貸与しているのと同じもの)を着ているようで、その松岡の制服の脇のポケットから、
何やら白い布製のヒモのようなものが覗いている。

　気になった俺が「おい、松岡、ポケットからなんか出てんぞ？」と言ったら、
松岡が「ああっ」ってポケットの中のものを無造作に取り出した。
　それを見た俺は「ああ、なんだ、マスクのヒモかあ･･･。俺も何だろう？　タンポンにしては
デカすぎるよなあって思ってたんだ。ひょとしてこいつそんなにデカいのかなあってｗ」

　うちと逆で男子率の方が高いカメノコの現場ではここで失笑が沸いて、
それに気を良くした俺はさらに悪乗りして、みんなに聞こえるように「いや、こいつ態度も
デカいけど、現場でよくデカい口も叩いてるだろ？　だから、きっと下の口も――」と言いかけたところで、
ケツに思わぬ衝撃を喰らって、ケツの穴を押さえたまま前のめりに床に膝をついた。

　松岡のやつ、現場では、よく看護婦が履いてるような感じのコンフォート・サンダルを
履いてやがんだが、その堅い爪先で後ろから思いっきり俺のケツを蹴り上げやがった。
　その爪先がビンポイントで俺のケツのアナルにずっぽり食い込んで、俺はもう感無量、
えもいわれぬ悶絶感で、ケツを押さえたまま体を丸めて、床の上でのたうちまわった。

　しかし、同時に、ちょうどそろそろ糞しに行こうかな、鈴虫に帰る前に記念に
カメノコの便所で糞して帰ろうかな、なんて思ってた時だったから、あっ、ひょっとして
漏らしちまったかな？　漏らしちまったかも？って気が気がでなかった。
　そのままズボンの上からケツの穴を両手で押さえて、「ちきしょうっ、覚えてろよっ！」と
捨て台詞を吐いて、前屈みになったまま内股でよちよちとカメノコの現場を後にしてきた俺･･･。

　――危なかった。いや、もう少しで現場でゲリ便漏らしたタマキン野郎の二の舞になるところだった。
　拠点の責任者が２人して現場でウンコなんか漏らしたりでもしたら、うちの会社は
いよいよ派遣達からなめられることになる。俺の（合併先の）現場責任者としての威厳も
台無しになるところだった。
　いや、ほんと危なかった･･･。

　この松岡と、俺は先週の土曜日、仕事が終わった後に秋津駅近くの屋台で２人っきりで飲んだ。
　カメノコに出向いたまま途中で斉藤が（会社の車で）引き上げてしまって鈴虫に帰れなくなった俺は
結局そのまま定時までカメノコにいることになったんだが、カメノコ事業所の土曜日は仕事がほとんどなく、
２人の社員と古株の派遣が3人、それと高田と俺だけで、みんなだらだらと雑談交じりに時間調整を
はかりながら仕事を続けるというのんびりとしたものだった。

　松岡がホッケが食いたいというので最初は新秋津駅の先の庄やに行ったんだが、そこそこ混んでいて
２人で掘りごたつの座敷席を占めるのは気が引けたので、結局秋津駅方面に引き返し、たまたま見つけた屋台のおでん屋に腰を落ち着けた。
　会社の飲み会で顔を合わせたことは何度かあるが、松岡と２人で飲んだのははじめてだった。
というより現場以外で話をしたこともこれまでにはなかった。

　松岡は気は強いが、本来ブサな女では決してない。
　むしろ入社したての頃は人目を引くくらいには綺麗な女だった。
　ちなみに中途採用の俺は新卒で入社したこの女と同期となる。
　松岡も3年位前までは女子大生と言っても通用するくらい肌もツルツル、
ぴちぴちしていて、乳首もツンと上を向いた感じでオッパイにも張りがあったが、
ここ何年かで急速に老け込み、おっぱいも萎み、劣化が著しい。

　頬が以前とは別人のようにこけ、眉間を中心に顔全体が険相を帯びはじめいる。
まだ30前だが、下手すると40手前にも見えかねないような老け込み方だ。
恐らく仕事の重圧が真面目な松岡をこのように変貌させたのだろうが、もう一つ、
この松岡には入社以来、まったく男の噂がない。俺は密かにうちの会社の女で
最後の処女だと思っているくらいだ。
　現場で派遣の男がちょっかいを出してもまったく相手にしないらしく、俺と同じで
浮いた話がまったくない珍しい女だ。そして子供のいない兄夫婦と新座市内の
マンションで暮らしているという松岡の私生活は会社の誰に訊いてももまったくわからない･･･。

>>386
SEXしたんだな

妄想かも知れませんが、彼ら靴下からアクセサリーまで
はたまた髪の質まで チェックして
気に入らないとダサいだの排他的です。 そこまでしないと
彼女が出来ない気が。

とうとう劉喪童貞捨てたか

×　とうとう劉喪童貞捨てたか
○　とうとう劉も童貞捨てたか

誤字すまん。

劉は実は長身なんじゃないかという噂があるよ

　――今週になって中川嬢が来なくなってしまった。
　無断退社かどうかは微妙なところだ。
　あと、小宮が俺と口をきいてくれなくなった。無論、最低限の
仕事の話はする。しかし以前のように親しげに無駄口はきいてくれない。
俺が軽口を言っても聞こえないふりをして完全に黙殺しやがる。それに、
仕事の話をする時でも、俺とまったく目を合わせようとしやがらない･･･。

　
　♪ツルツルっ　アぁ〜っム！！　　

　

ハヒィーーーンっ！

「ハイっ、相模原方面から来ましたっ、劉 陳邦ですっ！
　好きな言葉は、“万歩計(ﾏﾝﾎﾟｹｰ)”でっす！」

「もうすぐ小林アヤカさんの32歳の誕生日でありましてぇ、
　奇しくもその３日後が自分の誕生日なので、この３日間の間に
　がっつりプロポーズして幸せを掴み取りたいと思いまっすっ！
　『あの私、幸せになりますから』と言って、一刻も早くこんな
　ザーメン臭い童貞板なんか見事にコトブキ退社してやりたいと
　思ってますっ！　がっつり！！」

400

これが本当の地獄だろう

http://news-asahi.com/neta/okotowari.html

http://www.nicovideo.jp/user/17206179
パチンコ屋に勤めていると放送で言ってた
その金で放送しているから閉鎖するべき
BSPはエロイプ相手の万個に与えるというクズっぷり

これが劉さん?

>>1
前スレの過去ログみたぞ。
>>1は死んだ母親に似ている小林って女に母親の身代わりを求めているだけのような気がする。
本当にセックスできるのか。

小林っていくつ？
かわいいの？

ｺﾞﾒﾝ　32歳のって上に書いてあった
1>>はいくつ？
あとプロポーズ断わられたらどうすんの？

>>406

　万が一、プロポーズを拒まれたら、その時は
潔く自決する。
　なんてウソ、ウソｗ。食い下がっても駄目なら
潔く諦める。
　仮にそうなっても今はそのショックを打ち消すような
起爆剤が目の前に転がってるから。
　だからこそ今この時期にプロポーズに踏み切るわけだが･･･。

　仕事だ。俺にはやることがある。　
　カメノコの併合はだいたいメドがついて楽勝っぽい。
　しかし問題はその後、来年4月のウツボ事業所との合併だ。
　このドツボの現在の責任者は鏑木という俺と同じ中途採用の
下品な40代のオヤジだが、この鏑木は相当手ごわい。

　高崎経済大だかなんだか、首都圏の公立大を出て
東海銀行に勤めていた男であるが2000年前後にUFJ銀行が
出来た際に職あぶれになって、うちの会社に移った妻帯者（娘が３人もいる）で、
俺よりうちの会社のキャリアが長く、最大の問題はこの鏑木が
既に俺より上の係長という肩書きであるということだ。

　合併併合の流れから行くと、このウツボ事業所をうちが飲み込んだ後も
現場の責任者は俺のままのはずだが、肩書きやキャリアから言うと
鏑木に分がある。下手をすると俺は現場の責任者を下ろされて
鏑木の配下に格下げになってしまうかもしれない。それだけは
絶対に嫌だ。許せない。すべては伊藤の腹次第だが･･･。

　ここは正念場と言うか、この4月、いや、それまでの期間が
決戦場だ。俺はここでカメノコ併合を難なくこなし仕事上の実績を
大いに上げた上で、社会的信用をもゲットして男を上げたい。
　社会的信用、つまり結婚だ。
　この二つが上手く行けば、ご祝儀も兼ねて、来春の人事異動で
伊藤から係長の肩書きをプレゼントしてもらえるかもしれないし、
そうすれば鏑木と競合しても、この俺が負けるはずがない。

　仕事だけだったら俺の方が下品なだけのドツボのへタレオヤジなんかより
500倍くらいできるし、人間としての器も300万倍くらい大きく、また人望も
1000万倍くらい厚いはずだからだ。
　仕事に関しては、これは何もうぬぼれではない。何しろ俺は伊藤が鈴虫を
再建して以来、過去最高の実績を上げ続ける唯一の管理者様だ。鈴虫での
伊藤の実績を超えた責任者・管理者はこれまでに１人もいない。俺を除いて、だ･･･。

　俺は時々、決まって日曜日の20時前後だが、小林の家になんとなく電話している。
いつも決まって上品なお母さんが出て、小林は飼い犬の散歩にでも出ているのか、
必ず家にいない。
　今では小林のお父さんが既に亡くなっており、小林が、このおっとりしたお母さんと
小さな借家に２人で暮らしていることもわかっている。

　俺はこの２人を今俺が住んでいる自分の家に引き取るつもりでいる。飼い犬の
コッカースパニエルも一緒にだ。(※)
　そうしたら、俺は献身的な嫁と同時に(義理とはいえ)母親まで得られることになる。
　この小林母となら、俺は必ずうまくやっていけるはずだ。
　これが>>404への回答となる。

(※)俺はこのオス犬に“コウタ”という名前をつけ直し、若槻の代りにいじめ倒してやろう
と思っているｗ。

>>405

　かわいくもないし、若くもない。
　俺は彼女の従順でほのぼのとした優しい気質にほれ込んでいる。
　俺はただ暖かい家庭を築きたいだけだ。
　これから本格的に寒くなるだろ？　そんな時に家で俺の帰りを持っていて
くれる暖かい家族に、暖かい味噌汁に、暖かいオマンコ･･･。
　小林は間違いなく処女だと思うが、俺もその手の経験がまったくなくて
きっと下手糞だが、小林は不満を言うような女ではない。
　どうだ、羨ましいか？ｗ　
　つっても、これは今のところ俺の頭の中で展開している、俺の近い将来の青写真に
過ぎないのだが･･･。

>>345

　でも風俗やデリヘルもその都度少なからず金かかるよな？
料金やら指名料やらホテル代やら。病気をうつされる心配しながら
そんな金を払うのって馬鹿らしくないか？
　それに俺、けっこう選り好み激しいからな。今まで呼んだデリヘル嬢も
全部NGだ。見た目はOKでも、なーんか彼女らがまとった不健康なオーラや
不健全な笑い方が気になって、まあ、彼女らから拒否されたってのもあるが、
未だに俺は目的を果たせず童貞のままだ。

　だったら、自分専用の優しい嫁を傍に置いといて、すき放題こまして
飽きたり、AV観たりして違う刺激が欲しくなった時だけ、その手のプロに
世話になるっていうスタイルの方が安上がりで気軽に楽しめる気がする。
　それに嫁って下半身だけで繋がるもんじゃないしな。
　風俗嬢は、風呂で背中流してくれたり、手を繋いで一緒に水族館行ってくれたり、
おにぎり作ってくれたり、レゴで鉄橋作って電車潜らせて一緒に遊んでくれたりはせんだろ？
　よおわからんが･･･。別料金払えばやってくれんのか？

　ちなみにソープはなんか仰仰しくて行く気にもなれん。あれは誰からも相手にされず、
仕事の上でもちやほやされたことがない社会の底辺にいる連中が気晴らしに行って
その場だけ威張り散らしたり持ち上げられたりして勘違いして得意になるような
安っぽい猿芝居劇場のようなところだと思う。
　ベンツで送迎だの、女が三つ指ついて傅くだの、メイド喫茶以上に不自然で
アホらしく思われ、まったく理解できない。

　俺は本当に可哀想なんだよっ！　心の底から寂しいんだよっ！
　おまえ等、通りすがりの見ず知らずのJKになんにもしてないのに
「なに、あれ、ウザっ！」とか言って、下りのエスカレーターで後ろから
傘の先で背骨を狙ってガツンガツーンってされたことあるか？　
　おまけに「シクったｗ」とか言われて今度は手提げ鞄で思い切り
後頭部をズコーンっ！　俺はもうなんとか転げ落ちて下にいる人達に
迷惑をかけないように、エスカレーターの手摺にしがみついて、
しがみついて･･･、とにかくそんな毎日の連続なんだよっ！

　ああ、また、ちょっと嫌なこと思い出した。そういや、俺が前スレで我が身に
照らし合わせて編集した喪男診断チェック・テスト。あれ、やってみたこの板のやつら、
ほぼ全員が“超絶イケメン”になりやがって、うざけろっ、おまえら本当はみんな
長身イケメンの何不自由ないリア充だろ？　俺のこと動物園にいるアルビノのワニ
でも見るような目で彼女と２人で面白がって見てやがんだろ？
　俺としては泣きながら足を引き摺るようにして、仲間を求めて
やっとたどりついたこの板でこんなひどい仕打ちに遭うとは思ってもみなかったよ。
　くっそー、どいつもこいつも俺をなめやがって･･･。

　――話はだいぶ戻るが、先週の金曜日のことだ。
　定時後、小宮との交際がバレて現場で既に村八分状態になっているという中川を
談話室に連れて込んで、俺は30分あまり彼女と話をした。
「まあ、色々風当たりが強いようだが大丈夫か？ｗ」と俺は切り出した。
「はい。大丈夫です」と中川。「私、そういうことは気にしませんから」と言って肩を
すくめて、いつもの調子で、優雅に笑う。まるで花が咲いたようだ、と俺は思う。

　恐らく中川はどうして自分がそんな目に遭うのか、まるでわかってはいないだろう。
単に所属会社の営業の男との個人的な交際がマルクスの女達の反感を買ったのだろう、
くらいにしか考えていないのではないか。あるいは、端的にみんな自分に嫉妬しているのだと･･･。

　中川には自分の仕事が遅く周囲に迷惑をかけているとか、自分だけ並外れて欠勤が
多いという自覚はまるでなさそうだ。当然、それによって生じる周囲との軋轢、「これで同じ
時給じゃかなわいないっ！」というマルクスの女達のけち臭い小市民根性なんか、まったく
解せもしないだろう。彼女はそういうせこい小市民根性や世知辛い浮世の寒風とは無縁の
特権的な世界に生きている。言い換えれば、他人の顔色などいちいち気にせずとも生きていける、
ハイソな人種に特有の鷹揚さとKYなところを持ち合せた女だろう。

　習い事の一環としてとしてパソコン教室に通い、その流れで、腕試しとしてマルクスの入社
試験を受け、うちの現場に来ることになった中川。働かずとも生活にはまったく不自由しない
身分の、そんな彼女にとっては、うちの仕事など下手をしたら趣味の延長か、体裁のいい
暇つぶし、あるいは自分から小宮を誘ったというから、そういう出会いが目的のサークル活動
のようなものなのかもしれない･･･。

「まあ、なんだ･･･」と俺は続けた。「マルクスってのは自尊心の強い、お年頃のお嬢さん方の
お集まりだ。他社に比べると、こういうことに関しては色々うるさいところもあるだろう。
さっき小宮氏とも話したが、あの小宮氏でさえ相当恐縮していた、というか、不味いことに
なったって、相当萎縮してたからなあ･･･ｗ」
「彼には気の毒なことをしました」と中川。「みんな私のワガママですから。彼は結局
私のワガママに振り回されて巻き添えを食ったも同じですからｗ」
　中川が言うのを聞いて、俺はふと、目の前にいる見目麗しく、純粋無垢で
見た目にも真っ白なお嬢様は、ひょっとして小宮に騙されているのではないかと思った。

　小宮という男はアレだ、ちょっとした詐欺師も同然だ。調子よく世渡りしているが、
まったく信用できない男だ。高校を卒業して先ずパチンコ屋にアルバイトとして働きに
出たのを振り出しに、その後は風俗店店員、ホストの真似事、パチプロ（といっても
代打ちだが･･･）、町金だか闇金だかの手下(取立て役)、その間何度も性病に
罹ったり、女に貢いでもらって暮らしていたりと、まったくろくなことをしてやがらない。
　俺をそれを小宮から飲みに誘われた際に本人の口から聞いた。

　当然マルクス産業入社の際に小宮が示した職歴や経歴も上のような事実とはことなるものだ
ろう。年金手帳を見ればすぐにわかることだと思うが、おそらく小宮のことだから「今、
（手帳は）紛失中で手元にない」とかなんとか適当なことを言って誤魔化しているのだろう。
　小宮の前任者の満田も俺のところに持ってきた履歴書には見栄を張って、嘘八百
並べ立てていたが、少なくともマルクスに出した履歴書にはほぼ事実通りの職歴を
記していたようだ。しかし小宮は俺と最初に話した時は「自分はずっと中古車や
不動産関係の営業をやってきました云々」と言っていた。これはまったくの作り話なのだが、
おそらくマルクスにも同じような職歴を示してちゃっかり潜り込んだのだろうと思われる。

　俺はさらに小宮をかばうようなことを言い続ける中川の言葉を遮って、「中川、
立ち入ったことを訊いてすまんが、君は･･･、君は小宮のことをどこまで知ってるんだ？」
と口を挟んだ。
「え？　･･･どこまで、って、全部ですけど･･･」顔を赤らめ俯く中川に俺は「いや、
すまん、そういうことではなくって、小宮のこれまでの経歴なり職歴なり･･･、小宮という
人間の成り立ちというか来歴というか、つまり、そういう類のことだ･･･」
　ここで中川が戸惑ったような顔をしていつまでも黙っているので、俺はつい口を
滑らせてしまった。中川に向かって、俺が小宮本人の口から聞いた、彼のこれまでの
行状を残らず喋ってしまったのだ。

　その全部を聞き終えてから中川は「だいたい知ってますよ。本人から聞いてます」
と平然と言った。そして「でも、それが何か問題あるんですか？　別に結婚するわけ
じゃないし、まして彼がうちに養子に入るってわけでもないから、だったら全然問題
ないじゃないですか･･･」
　俺は愕然とした。「･･･そうか･･･、君がそう言うんなら、今話したことは忘れてくれ。
俺がこんな立ち入ったことを喋っちまったこと自体を忘れてくれ･･･」

「いえ、それはできませんね」と中川は毅然と言い放った。「残念です。小宮はあなたの
ことをとても慕っています。自分の兄貴分だと言ってます。今までまともな人間は誰も
自分なんか相手にしてくれなかったが、ユウさんだけは違う、ユウさんには自分のこれまで
のことをありのまま話したが、それで引くどころか返って親しくしてくれるようになった。この
人はすごくデカい人間だ、間違いなく偉くなる、今にあんな会社飛び出して自分で事業か
何かを始めるはずだから、その際は自分も舎弟分としてついていくみたいなことをいつも
言ってます」

「･･･そうか、知らなかった･･･」
　――身も心もこんなに小さい俺を小宮がそんな“デカい人間”として過大評価してくれて
いただなんて･･･。さらに愕然とする俺に中川が憤然と「あの、私、今日でこちらの会社、
失礼させていただいてよろしいですか？」
　――！！！――

「･･･ちょっと待ってくれ、中川、君はさっきまで続けたいって――」
「いえ、気が変わりました。こんな窮屈なところ私も真っ平です。ご迷惑おかけしますが、
これで失礼させていただきます。制服は後でお返ししますから。お世話になりました」
　そう言って一方的に立ち上がり、深々と一礼すると中川は談話室を出て行ってしまった･･･。

　――それ以来、中川は来なくなってしまった。
　マルクス本社のお偉いからの連絡によると、「中川は貴方には既に(退職の)了承を
得ていると言っているんですが、あの、本当にそれでよろしいんでしょうか？」
「本人がそう言っているのでしたら、残念ですが、仕方ありません。お手数ですが、
これは自己都合での退社としてそちらで処理されてください。間違っても私自身は
中川さんを解雇する気はありませんでしたから･･･」
　そして、小宮の俺に対する態度が急に変わって余所余所しくなったことは、
ちょっと前に書いた通り･･･。
　
　何も知らない現場では、周囲からのクレームを受けて俺が一方的に中川を即日解雇し、
それに腹を立てた小宮が俺に対する態度を一変させた、というような捉え方をしているようだが･･･。

ttp://www.youtube.com/watch?v=ICxkIGnFGJk
｢移動式女子高生」

　――今週は昨日、木曜日からカメノコにいた柴田がうちの現場に来ている。
　柴田は火曜日にマルクスの入社時の適性試験を受け、採用が決まり、早速
派遣会社を移って、これからずっと鈴虫の作業者として仕事に来ることになる。
　木曜日の朝は松岡も鈴虫の現場に来て、始業前に柴田と２人、みんなの前で
挨拶した。結局カメノコから移ってくるのは、戦力になる、この２人の女だけだ。

　まだカメノコでは正式に発表していないが、これ以上の者は鈴虫に受け入れる気はない。
　というか、これで充分だ。カメノコに出張中の高田によると、朝から全員で一斉に入力に
とりかかり、その後全員で入力データのチェックや修正に入るというカメノコのやり方は非効率的で、
仕事が遅すぎる、現状でカメノコが抱えている仕事なんて、うちのマルクスの連中に
やらせれば4、5人で打っても午前中には入力が完了するはずだから、人員的な補充は
特に必要ないのではないか、という。

　木曜日、松岡は、若槻と杉内に3時間ほどカメノコ分の作業の入力指導をして帰って行った。
　松岡も、これで充分だと言っていた。しばらくは柴田と若槻と杉内の３人で、斉藤がカメノコ
から運び込んだカメノコ分の入力伝票や諸々の書類を鈴虫事業所内で処理することになる。
　カメノコの併合は日々順調に進んでいる。カメノコから移管する設備もたいしたものではなく、
業者を雇わず、うちの会社の管財課の連中だけで、段階的に鈴虫に運び込むことになった。
　早ければ今月いっぱいでカメノコ事業所は完全に閉鎖となる。
　なんにも知らないで、まだ鈴虫への移籍がかなうものと、それどころか歓迎されるものとさえ
思ってる節がある、愚かで無能でおめでたいカメノコの派遣どもには気の毒な話だがｗ。

　その木曜日には鈴虫事業所内で、つくつくの派遣の野郎達と
出入りの運送会社のトラックの運転手との間で、ちょっとしたトラブルが起こった。
　昼休みになったばかりだった。
　うちに出入りするペンギン物流の大型トラックが街路から鈴虫事業所の敷地内に
バックで乗り入れようとしたところ、屋外喫煙所のエリアから大きくはみ出して
トラックの通路に当たるエリアにまでたむろし、立ち話に耽る派遣達の姿が邪魔になって
車を入れられない。

　運転手としては、一刻も早く交通量のある街路から、事業所の敷地内に
入ってしまいたいに決まっている。にもかかわらず、いつまで待ってもKYな派遣どもが
場所を空ける素振りすら見せずそこら中でふざけあっている。たまりかねた運転手は
クラクションを鳴らした。

　それに逆切れした派遣達が、あろうことかここで、出入りの運送会社の為に
全開にしてある事業所のスライド式の門をガラガラ閉め始めるという暴挙に出た。
そして、その門の端がトラックの後部に接触した。
　怒った運転手は運転席から飛び降りてきて、門を閉めようとしている派遣の
１人につかみかかった。

非イケメンに生まれたら、手段は一つ
金持つ以外、モテる手段はない
もしくは花形と言われる職に就くか

イケメンの賞味期限はせいぜい３２〜３３歳までだ
それまで俺らは必死に学び、力を蓄える

　結局クラクションの音に驚いて建屋から飛び出してきた
守衛のジジイが間に入って、それ以上の騒動にはならなかったが、運悪く、
事業所に乗り入れるかっこうで街路の交通を数分間滞らせていたトラックを
付近を巡回中のパトカーが見つけて、俺が守衛から携帯で連絡を受けて
食堂から室内履きのまま駆け下りてきた時には現場に制服警官までが
居合わせる混乱ぶりだった。

　面倒を起こした4人は全員、つくつく興産の従業員で、
その中には先週作業現場で俺に輪ゴムの塊を投げつけた奴らも2人
混じっている。おまけに反省の色がまったくない。形の上では俺と守衛に
ぞんざいに謝ったが、肝心の運転手に対しては謝ろうとしない。
「先に手を出して来たのはあっち(運転手)だから」という理由だ。
さらに「出入りの業者の分際で何様だよ」「クビだ」などとほざいている。

　何様だよは、まったくこっちの台詞である。こいつらは鈴虫事業所で
一時的に雇われている一介のアルバイトのくせに、何か自分らを
出入りの業者に対して特権的な立場にいる人間のように思い上がっており、
何の疑いもなく見下ろしてやがるのだ。こいつらの、この盲目的な自尊心の
高さはいったい何に由来するのか･･･。

　連中と話していても埒があかないので、俺はつくつく興産の事務所に
連絡してすぐに担当者を寄越すように言った。しかし、つくつく側はあいにく
担当者は出はからっており、代わりの者も寄越せそうにないと平然とぬかしやがる。
　運送会社の方は既に運転手の上司に当たる会社の人間が３人も来て
守衛や関係者に事情を訊いたり、謝罪して回っているというのにだ。

　騒動にかかわった者もそうでない者も、俺はこの日出勤していたつくつく興産の
派遣達を昼休み中に全員家に帰した。連帯責任だ、つくつく興産の会社としての態度が
はっきりするまで全員自宅待機、明日も仕事に来なくていい、と。
　それから先日の輪ゴムボールの件も含めて詳しく事情を伊藤に報告した。問題の本質は
現場のつくつくの派遣達の行状よりもむしろ、この会社の管理体質だ。伊藤の方からもう一度
つくつく本社にかけあって、それでも知らん振りを決め込むようなら、この会社は次の閉め日で
切ると伊藤は怒って電話を切った。

　夕方、その伊藤から電話があった。つくつく興産の閉め日は毎月20日ということなので、
今月20日をもって鈴虫とつくつくとの全契約を解除することになったと。それに際して、
つくつく側からは従業員によっては有給消化期間に入ることになるので明日から仕事に出なく
なる者がいるがそれでもいいか、とだけ言ってきたという。

　俺はまったく知らなかったことだが、ウツボ事業所にもこのつくつく興産の派遣が10人ほどいて、
人減らしの一環で今年いっぱいで会社ごと契約が切られることが決まっており、それで
うちの会社とつくつく興産は既にきな臭い関係にあったらしい。
　いずれにしても派遣なんて杜撰なもんだ。派遣の作業者も派遣会社も。まあ、しっかりしている
組織や人物もあるにはあるのだが、このつくつく興産なんて準全国展開をしている業界大手で、
電車内に会社の広告まで出しているような組織だが、実情はこんなもんだｗ。

　呆れたついでに、もう一つ。今日つくつくの派遣は俺が命じたこともあり、全員出勤しなかったが、
そのうちの１人が電話で俺に現場への残留を直訴してきた。つくつく興産が撤収しても、自分は
派遣会社を移って鈴虫で仕事を続けたいと。そしてこいつが木曜日の騒動と輪ゴムボールの件と、
その両方の当事者なのだ。こいつは馬鹿か？　今日、こいつの履歴書のコピーを見てみたが、
一応大卒（明星大）の24歳である。しかし、こいつは何にもわかっちゃいやしねえｗ。そもそも
自分のせいでこんなことになったなんて考えてもみないらしい。まったく道に落ちた犬の糞そのものだｗ。
　日本社会はますます根腐れしていく。つまり底辺から腐っていっているのだ･･･。

>>441
　>イケメンの賞味期限はせいぜい３２〜３３歳までだ
　
　わっ、やべえっ！　俺もうすぐ33歳になるんだが、
賞味期限ギリギリじゃんっ！　どうすりゃいいんだよっ！！！

>>450
死ねば？
天涯孤独なら誰も悲しまんだろ。

♪ハイっ！　はいっ！　ハイはいハイっ！
　
　ぷぽぉっぽぉっぽ　ぶぽっぽっぽぉ♪　

　――今日(土曜日)の朝、出勤途中、駅の近くに川崎がいたんで
思い切りオッパイもんだったｗ。
　やらかかったｗｗｗ。

　ついでにスカートの中に手を突っ込んで、
パンツの上から川崎のあそこをグイグイグリグリやってみた。
これもずっと想像してたのとは違い、ババロアみたいに不定形で
やらかく湿った布地、クロッチ越しに俺の指が秘肉の裂け目に
ぶにゅりとめり込んで、いったんめりこんだ後は感触で形を探ろうにも
全体がぐにゃりという感じで、ひどくカルチャーショックを受けた。
　一分くらい続けて触り倒したが、川崎は絶対濡れてた。
　どんどん濡れてた。
　そのくらい、経験のない俺でもわかる。
　暖かいというより、ちょっと熱くて、とてもやらかかった。

　会社につくまでの間ずっと夢見心地で指先の臭いを嗅いだり、
しゃぶったりしていた。川崎のたまらない香りはすぐに、
一分ほどで俺の唾の臭いに侵食されてしまったが、
途中で歩けなくなるほどチンポが怒張して、
無理に歩いてたら痛かったｗ。

　　　　　　ズキューンっ！

♪派遣は馬鹿だぁ〜　みんな切れぇ〜っ
　切って切ってぶった切れぇ〜　失業地獄か天国かぁ〜
　でめたい派遣はクビクビだぁ〜
　やらせぬ女もクビクビだぁ〜♪　
　ここはバトルフィールド　派遣の墓場だぁ　ざまぁみろぉ〜
　最後の１人まで突き落とせぇ　キリング・フィールド　バトロワ鈴虫
　派遣は屑だぁ〜　皆尻丸出しの馬鹿丸出しだぁ〜
　イケメンと一緒に派遣という劣等人種を日本国から粛清だぁ〜♪　
　

お前、実は派遣だろ？

　オッパイ・ミサイル発射っ！　　どちゅっ>>458

>>458

　なっ、なしてバレたとね？　なしてね？

♪派遣は馬鹿だぁーっ、クビクビだぁーっ、それっ、クビクビだぁーっ！
「あーダメダメだーっ！　だめだめだーっ、(by清水)」
♪派遣はみんなぁーっ、クビクビだぁーっ、アーッ、クビクビだぁーっ！！

誰かついでに「お前、実はイケメンだろ？」って訊いて？　訊いて訊いて？

　――たっ大変だっ！　しっ仕事がないっ！！
　来月うちの事業所の収益はこのままでは例年のこの時期の3/5にも及ばない
極端な下落振りだ。まあ、今年は○電がこけたせいもあるが･･･。
　とにかくだ、我が鈴虫事業所にとっては2002年以来の大ピンチである。
　さて、どうするか。うちもドツボに倣って大幅な人員削減しかないっ！
　幸いカメノコの分の業務をとりこぼしなく接収すれば、全員が食いはぐれることはないだろう。
　それにしても、うちだけじゃなく、今年の冬は全国的にサブイボだらけ、冷たい烈風が
吹き荒んでいるようだ。貴様らの会社はどうだ？　ん？　ウホウホか？

･･･ああ、やっとちょっと酔いが覚めてきた･･･。

お前、実はイケメンだろ？

　ああ、今日はなんか朝から松岡が鈴虫に来てた。
　まあカメノコは土曜日はほとんど仕事がないせいもあるんだが。
　昨日まで何にも言ってなかったのに、朝いきなり鈴虫の方に出勤してきて、
朝からプッシーに更衣室のロッカーと靴箱なんかを用意させていた。
　身勝手な女である。(タイムカード持って来るの忘れたとか言って、カメノコに電話して
タマキンに押させたりもしてた)
　おまけにカメノコに帰らず定時まで一日中いた。
　帰りには近くの駅周辺の不動産屋巡りに付き合わされた。
　不動産屋巡りと言っても、今のところ店舗の外に張り出してある
物件広告を比較して回るだけだが、松岡は鈴虫の近くに引っ越してくるつもりらしい。
　付き合ってくれた礼に酒を2000円分までゴチってくれるというので、
アンフォーチュンの社長とよく行く沖縄料理屋件飲み屋で一時間ばかり飲んできた。
　結局俺も2000円出すハメハメになった。

>>465

　わっ、やたっv 　　 「そぉーでぇーすっ！　そぉーでぇーすっ！！」

何か今日の劉変だぞ・
本人か?
ﾄﾘばれしてんじゃね?

>>468

「僕でーすっ！」「僕でーすっ！」
「僕でーすっ！」

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/10180/1320053945/l50

>>470

　なんだこりゃ？ｗ

http://ohirunegoronyantou.blog.fc2.com/blog-entry-412.html

オカルトサイトからやけども
例外なんて無いんやでぇみいんな地獄行きなんやでぇ〜
って言って見る

　あー急に眠くなってきた･･･。
　あと今週なんかあったかなあ･･･、そうだ、柴田の移籍で気を良くした
マルクスが「もっとどんどんご紹介ください」みたいなことを言ってきたので、
これはたぶんカメノコの作業者のことを言っているのだろうが、ここで俺は
思い切り反則技を使って、インサイダー取引みたいなもんだが、
近々契約がこけて撤収が確実視されるカーニヴァルから、入力に適性のある
女２人、元ヤン西野と矢口を推薦しておいた。無論２人には事前に話を
してある。ただこいつらは現場で自己流で覚えたやり方で入力が速いという
だけで、マルクスの適性試験に合格するような腕ではない。

　その辺を打診してみたら、既に採用先（＝派遣先）が決まっている人材を
わざわざふるいにかけて落とすようなことはしない、ただその２人には
マルクス本社で3〜5日の研修を受けてもらうことになるが、その間仕事に
出られなくても良いかと返答された。
　もちろん二つ返事で了承。元ヤン西野は既に金曜日に仕事を休んでマルクスの試験を
受けに行き、帰りに現場に寄って俺のところへ来て「これで時給が一気に200円近く
上がる」と喜んでいた。
　とりあえず内定が決まった、この元ヤン西野が実際にマルクス本社に研修に出向くのは、
本格的にカーニヴァルの契約がこけてから、再来週辺りになるのではないかと思う。

>>472

　なんじゃこりゃ？　まったく意味わからんのやけど？
　あのぉ、もし？
　爆心地で昼寝する町猫か？　マジわからん。解説よろ。
　知らない間に東日本は放射能汚染が進んで、最後はみんな
地獄に行くっつうことか？　でも地獄に堕ちるべきは
現世で女達にもてていい思いをした業深いイケメンと
生きる価値もないような派遣のうすら馬鹿どもだけでたくさん。
　俺は蜘蛛の糸にすがってでも、現世の生き地獄から這い上がってやんよ。
蜘蛛の糸というより、それは孤独の迷宮に閉じ込められた俺にとっては
アリアドネの糸に等しく、そのアリアドネとは他ならぬ小林アヤカ、
近い将来の俺の嫁に違いないのだが、って君も俺のいうことよくわからんだろ？
　まっ、酔っ払いなんてみんなこんなもんさ。

おお〜

　･･･そうだ、川崎だ。今朝、駅を出て会社の方に向かって歩いていると、
近くの雑居ビルの通路の出入り口辺りに川崎がぼんやりと立っているのが
見えた。
　川崎は白い薄手のツバ付きニット帽を目深に被り、大きなマスクで特徴のある
口元を隠していたのだが、遠目にも、なぜだか彼女だとすぐにわかった。
　川崎も俺に気づいたみたいで、あわてて視線をそらして、何歩か通路の奥の方へ
引っ込んで俺に背中を見せるようにして立ち止まった。

　俺はすかさず傍に駆け寄り、「よお、川崎元気か？」
「･･･はい･･･」と川崎。
「なんだ、あんまり元気じゃなさそうだな？」
「･･･はい･･･」
「今なんか仕事してのか？」
「･･･はい･･･、あっ、いいえ･･･してません･･･」
　なんだかひどくぼんやりしている。もしかしたら抗うつ剤とか安定剤とか
その手の薬を服用しているのかもしれない。

「･･･なんだ、まだ、調子悪いのか？」と俺。
「･･･はい･･･」
「そうか。そういや、うちの事業所さあ、カメノコと合併することになってさ。
それでちょっと忙しいんだが、もし戻ってくる気があるなら
気軽に連絡くれよ。つっても、もう俺の番号消しちゃったか･･･」と言って、
俺は上着の内ポケットから名刺を一枚手探りでつかみ出して、
無理矢理川崎の華奢な手の中に押し込んだ。

　川崎はされるがままになっている。
　川崎は白っぽいニットブルゾンに、濃いベージュのタイト・ミニ・スカート。
そこからすらりと伸びる形のいい生の太腿の眩しさに俺は目が眩みそうになる。
　鈴虫にいる間、スカート姿の川崎なんて、ついぞ見かけたことがない。
　元々腰の位置が高くスタイルがよい。おまけに突き出た口元も今日は
マスクの下に隠れて、目深に下ろしたニット帽との間に南米系のセクシーな踊り子のような
エキゾチックで蠱惑的な目が覗いている。

　その瞬間俺はムラムラ来て、「川崎、ちょっと」と言って、川崎の手を引っ張って
通路の一番奥まったところまで連れて行き、やにわ川崎の背中を壁におしつけて、
おっぱいに手を伸ばした。川崎は「んむっ」と小さな声を漏らして顔を背けたが、
身をよじるわけでも抵抗するわけでもなく、俺の名刺を握り締めたまま、されるがままになっている。
　俺の指先に無意識に力がこもっていってたが、川崎は時折切なげな吐息を漏らすばかりで
やはりまったく拒む様子がない。

　俺はショルダー鞄を放り投げるように背中に回して、躊躇うことなく川崎のスカートの中に
右手を潜り込ませた･･･。
　近くでエレベーターが下りてくる気配がして、俺は「じゃあ、またな。なんかあったら連絡くれ。
別に何にもなくてもかまわないから」と言って、通路に川崎を残して１人で通路を出た。

お前のお得意の妄想じゃなきゃ、これは完全に犯罪だぞ。劉、終わったな。

　――童貞板の無様な職業童貞（童貞を一生の肩書きとして
掲げて生きる、一生女に縁のない童貞のプロフェッショナル達）、おはようっ！
「おはようございますっ！」
　１日の仕事のはじまりは先ずはさておき、爽やかな挨拶からだ。

　今日は朝から秋晴れの快晴、風もなく気温も高めで、
絶好のオナニー日和である。
　さて、今のところ川崎からは何の連絡もないが(当然といや当然だがｗ
俺が見たところ川崎の心身症は退職時より明らかに悪化して、
真っ直ぐ立っているのもやっとという感じで朦朧としているように見えたから、
もはや仕事どころではないだろう)、
その代わり朝7時過ぎに松岡からの電話で起こされた。

　松岡は今日一日、事業所の近くに部屋を借りるために、
本格的に界隈の不動産会社を巡り部屋を見て回るという。
　俺にその足になれ、と言いやがるのだ。
　松岡はずっと俺が車を持っているものと思っていたらしい。
　無論断わった。休みの日まで同僚の忙しなくて高圧的な
女に振り回されるのは真っ平ごめんだ。

　その松岡に「じゃあ、俺んち住むか？　部屋空き放題だぞ？　
一応庭付きの一戸建てだぞ？　まあ庭なんか冬でも雑草延び放題だか。
そうだ、庭の草むしりしてくれるなら、部屋代5000円くらいにまけてやっもいいぞ？
どうだ、うちに来ないか、探す手間がはぶけるだろｗ？」と言ってやった。
　松岡は、逆に俺が松岡に部屋代を払うのなら、それでもいいといいやがる。毎月
10万だそうだｗ。
「そんなつれないこというなよ？　ほら、おでん屋（屋台）のオヤジも言ってたじゃねえか、
（事業所合併で）それでそろそろ、あんたらも合併するってわけかいっ？ｗｗｗ　ってよ」
　電話は無言で切れた。

　今日は朝から何となく気分も体調も良くて、10時頃、小林の家に電話してみた。
　またお母さんが出て、小林は留守だという。それで久しぶりに若槻とカラオケでも行くか
(そしてまた若槻に無理矢理ナンパさせて遊ぶのだ)と思って電話してみたが、
これも留守電になっていた。
　うまくいかないものだ。業務携帯にはまだ川崎の携番が登録されたままなので、
こっちから誘ってみるのもありだと思うが、何しろ昨日の今日だ。昨日は勢いで
ああいうことになっちまったが、あまり露骨にやって川崎から訴えられると困る。
　ちなみに>>483　昨日のアレは完全な「和姦」だよ。

　これまでにも俺、職場で挨拶代りに従業員の女達の胸をさりげなく
触ったりしたことはあるんだが、たいていすれ違い様に偶然手が当たってしまったという
感じを装った軽いもので、実は本格的に女の乳に手を伸ばしたことなど１度もない。
　ましてや、いくらパンチーの上からとはいえ、おっオマンコにだなんて･･･。
　俺の視角には川崎が履いていた合皮のスエードらしい薄茶色のブーツと、
そこからすらりと伸び上がる真っ白の脚、そして綿のツイル地っぽいストレッチ性のある
タイトスカートの開口部、それらが今でも鮮明に焼きついている。そして壁におしつけた
時の川崎の懇願するような、今にも泣きそうな眼差し･･･。

　しかし、おそらく川崎は何も覚えていないのではないかと思う。
　相手が誰で自分が何をされたのか。この時の川崎はまるで
夢か現か判然とせず、現実と迷妄のあわいをただよう夢遊病者のような
うつろな視線だった。
　たぶん待ち合わせか何かで人を待っていたのだろうが、あんなにぼんやりしていては
行きずりの、性欲を持て余した野犬のような不埒な男達に簡単にさらわれたり
強姦されたりしてしまうのではないかと、事業所に向かう道すがら、俺はちょっと
心配になったくらいだ･･･。

　あー、なんか珍しく暇な休日だなー。
　なんか手が勝手に川崎に電話しそうになる。。。
　こんなんだったら、松岡にでもつきあってやりゃ良かったな。

それとも復職させてやるからとか何とか言って、樋口でも呼び出してみるか･･･。
　でも、多分こねーだろーなあー。
　なんかうまい手ねーかなあ？　樋口が絶対に出てくるような。。。

　そういや清水は今頃なにしてんだろか？ｗ
　またどこぞの男でも部屋に引っ張り込んで、やりまくってるのではなかろうか。
　もう、たまらんな。。。
　ちょっと前に履歴書のコピーから正確な住所を書き写したから、清水のアパートだかマンションだかの
所在ははっきりわかるんだか゛･･･。
　清水は履歴書に本人以外の連絡先として甲府市内の実家を記していたから、
おそらく１人暮らしか、さもなくば男と一緒に住んでるかだ･･･。
　暇つぶしにこれから行ってみんかな･･･。部屋から杉内なんかが出てきたらどうしよう･･･。
　なんかワクワクすんな･･･ｗ。

　そういや、豹柄のパンパン女、寺田だが、ハーモニーも連絡がつかないらしくて、
それっきりだが、会社のPCで地図検索した時、清水と寺田の住んでいるところが
けっこう近かったことを覚えている。
　寺田の住所までは書き写してないから、これから行ってみるわけにはいかんが、
まあ、元々この30女には用はない。
　さて、出前でもとって、昼飯食った後も気が変わってなかったら、清水の自宅を
見張りに出かけてみるとするか･･･。

>>４８３　自演乙

川崎って誰だっけ？

>>490
通報したw

童貞のくせに。

>>490
刑法178条をよく読め。
おまえがやったことは立派な犯罪だ。

プロボーズするとか言い出してから
急に堕落した感じだな劉は

臆病なところがなくなって
女に積極的になって面白みがなくなった

>>496
前スレで劉に尻を触られてこなくなった女だろ

　･･････さっ、最低だ･･････。
　日ごろはテレビも見ず、職場と家を往復するだけで、
最近では散歩にすら出ることなく、ずっと世間様に背を向けて
ひたすら内向的に退嬰的にネガティブに生きている孤独な俺だが、
たまに何か思いついて外に飛び出す度に痛い目をみる。
　この前はアレだ、探偵ごっこの真似事をして、はからずも神楽みなこ嬢と
悲しい再開を果たすことになってしまった俺･･･。

　結果から先に言うと、清水は今日、やっぱり部屋に男を連れ込んで
やりまくっていた。しかも、相手は俺の良く知る男だ･･･。

　14時前に俺が清水のアパートというのかマンションというのか微妙な
造りの(見た目は瀟洒だが造りが安っぽい)若者向け集合住宅の前に着いた時、
清水の部屋の、通路に面した台所の窓は閉まっていた。
　なんだ、留守かと思ったが、とりあえず俺は道を引き返し、途中にあった
タバコ屋の前の街頭喫煙コーナーのようなところで缶コーヒーを飲みながら、
タバコを二本吸った。

　目の前の、団地に挟まれた小さな児童公園では
子供たちが遊び興じている。その中に場違いなくらい派手な原色の服を着た
フィリピン人だか南米人だかの堀の深い顔立ちの30前くらいの女がいて、
白いタイトスカートの股を思い切り拡げるような格好でブランコの前の手摺に
尻を落としている。
　そしてその股座に遠目にも黄色い下着がはっきりと覗いて見える。

　向こうも俺の視線に気づいたようだが、どういうわけか手摺の上で尻の位置を変え、
わざわざ俺によく見えるような位置に座りなおし、いっそう両膝を開いてみせる。
　不思議なこともあるものだ。これはもう明らかに誘われているのに違いないが、
秋晴れの日曜日の昼下がり、しかも子供たちが走り回っている団地の中の
児童公園だ。俺はどうしたものか迷ったが、結局タバコを吸い終えて立ち去る
間際に軽く片手を挙げて、その女に挨拶してみた。女も片手を挙げて応えたが、
その手で公園の右手の方を指差した。

　俺はとっさにそこに便所でもあって、今すぐそこに来いというようなことなのかと思って
それらしきものを目で追ったが、その小さな公園には樹木の他にはブランコとかシーソーとか
こじんまりとした遊具しかない。ただ公園の左手の街路にはシャッターを下ろしたままの店舗や
コインランドリーが軒を並べ、角にレンガ色の壁のスナックが見える。『Bar ペドロパラモ』。
　もしかしたら女はこのバーに勤めているということなのかもしれないが、よくわからない。
「いいものを拝ませてもらったよ、とにかく、ありがとう」俺は誰にともなく呟いて、また
清水のアパートの前に引き返した。

　さっきと違い通路に面した台所の窓が1/3程開いている。俺は階段を上がり、
足音を忍ばせて清水の部屋の前を横切った。幸い俺は背が低いから、ちょっと
頭をかがめるだけで、部屋の中から姿を見られることはないだろう。
　中から清水と男の声がした。笑いあい、ふざけあっている。というかジャレあっているのだろう。
俺はすぐに相手の男が誰だかわかった。ショックというより憤りが強かった。
　俺はまた頭を屈めて通路を引き返し、階下の路上に降りた。そしてそのまましばらく
清水の部屋を見張ってやることにした。

　30分ほどで、また台所の窓が閉まった。
　これはもう２人して出かけるか、またアレをおっぱじめるかのどちらしかない。その辺の
勘はこの夏のセックス・チェック・ポイントの見回りで、俺は充分に鍛えられている。
　果たしてその通りだった。再び足音を殺して清水の部屋の前に行くと、安普請の
アパートの建材や窓や玄関ドアの隙間を通して、甲高い清水の喘ぎ声が聞こえてくる。

　まったく昼間っから破廉恥な奴らだ。しかしAVなどと違い、自分が実生活でかかわる
女の喘ぎ声がこれほど神経に直接突き刺さるものとは思ってもみなかった。この壁のすぐ向こうで
あの清水が全裸で男と絡み合っているのだ。そう思うといても立ってもいられなかった。これはもう
悶絶ものの拷問そのものだ。

　俺は我張らず木製の玄関ドアに頭を押し当て、通路に屈んで耳をそば立てていた。
そういうことをしなくても清水の泣きじゃくるような高い喘ぎ声ははっきりと通路に
漏れてくるのだが･･･。

　喘ぎ声の不ぞろいでまばらな間隔や、AVや無修正動画などでよく見られる金玉袋が
たっぽんたっぽん女の尻や腹を打つ(ものと思われる)音が聞こえないところからすると、
これはおそらくアレだ、クンニとかいうやつだろう。
　今この中で、清水の真っ白な太腿を押し広げるような格好で男の頭が潜り込み、さらに舌の先で
清水の敏感な皮肉をかき分けているのかと思うと、もう堪らなかった。

　糞っ、あの野朗、うざけやがってっ！　俺は痛い程に怒張していた。そして本当に腹を立ててもいた。
そして程なくブリーフの中に嫉妬と怒りが渾然となった熱い激情を迸らせてしまった。
　３人の中で真っ先に果ててしまったのは、部外者で、しかも部屋の外で聞き耳を立てている俺だった。
　敗北感が強かった。

　俺はなんとなく今しがた外国人の女がいたあの公園の前に引き返したが、
そこにもう彼女の姿はなかった。
　夕方になって急速に陽が傾き、濡れたままの俺の股間が冷たかった。
　清水のアパートの前の路上でタバコをふかしながら２人が出てくるのを
待つ間の俺は本当に惨めだった。真冬に知らずにぬるい風呂に浸かってしまった時の、
気だるい敗北感やら後悔やら挫折感を屋外で味わい続けるようなものだった。
　この失望感は幼い頃に小便を漏らしたときに背筋に貼りついた、あの生ぬるい恥辱そのものだ･･･。

　一時間ほどで部屋から高田が出てきた。１人だった。何食わぬ顔で階段を降りてきた高田を
俺はエントランスの前で待ちうけた。あれほどの悦楽に浸っておきながら、たいして満たされた様子もない
この男のクールな面持ちに俺は余計に腹が立った。

　しかし気が狂うほどの羨望や情欲に駆られたのは部外者で、しかもその手の経験が
まったくない俺だけであって、この白髪頭の歳が行った遊び人にとっては、そんなのは糞や
小便を垂れるのと同じで、なんでもない日常の所作に過ぎないのかもしれない。
　そう思うといっそう悔しさが込み上げた。

　俺の顔を見て、高田の足が止まった。
「何をされているんですか、こんなとこで･･･」と口をすぼめて押し殺した声で言う。
　清水の部屋の台所の窓はまた開いており、沈着冷静なこの年配の男は
部屋にいる清水に万が一にでも俺らのやりとりが聞こえることを恐れているのだろう。
「高田さんこそ、何やってんだよ。まあ、いい、ちょっと顔貸せや」
　我知らずヤクザな口調になった。

　俺と高田は駅に向かう道すがら、互いの顔も見ずに険しい表情でやりあった。
　俺は連絡のとれない寺田の自宅を訪ねるつもりで、この辺りに来た、近くに寄った
ついでに清水のアパートにも来てみたと嘘を言ったが、高田はまったく信用していないようだった。
「これは犯罪ですよ。まさか貴方がこんなことしてるなんて、会社に知れたらどうするんですか」と
暗に俺を脅すような口ぶりだ。
「じゃあ、高田さんがしていることはなんなの？　犯罪じゃないの？」と俺は言ってやった。

「犯罪じゃないですよ。それに従業員との交際を禁じた社則なんてないじゃないですか」と高田。
「しかし高田さん妻帯者だよな？　これって不倫なんじゃないの？」
「たしかにモラルには反するかもしれないが、不倫で失職なんてのは聞いたことがない。
でも、ユウさんがしていることは重大な犯罪ですよ。プライバシーの侵害とか個人情報云々とか、
それ以前に“覗き”は立派な犯罪だ」

　埒があかないので俺は単刀直入に切り出した。「よし、わかった。取引しよう。俺が今日知ったことは
誰にも言わないし無論会社にも黙っている。その代わり、俺がこれから訊くことに正直に答えてくれ。
俺は寺田から聞いて、既に寺田と君の関係も知っている･･･、隠しても無駄だから」

　そうして高田から聞き出した驚愕の事実。
　もう呆れてものもいえない。先ず清水は高田以外にも若槻や斉藤とも関係を持っているという。
つまり、現場にいる俺以外の社員の男全員とだ。若槻の件は俺も既に知っているが、
まさか斉藤までそういうことになっているとは思いもよらなかった。女好きの斉藤の行状は
うすうす感付いてはいたが、よもや従業員の、うちの現場にいる派遣の女達に手を出していたとは･･･。

　清水は社員の他にも鈴虫にいる複数の派遣の男とそういうことになっているらしい。
　正に「世界中の男があたしの彼氏」だ。ただし、俺を除く世界中の男が、だ･･･。

　寺田に関しては高田が知る限り自分だけだと言っていた。「だけどユウさんのように金で割り切って
という男は他にもいるかもしれませんね」とほざきやがった。明らかに攻撃的だ。
「言っとくが、俺は金も出してないし、（寺田に）手も出してない」俺が言うと、高田は「知ってますよ。
私がカメノコにいるから知らないとでも思ったら大間違いですよ。あなたの行状なんか社員間で
筒抜けですよ」とさらに俺を牽制するようなことを言う。これが普段は慎ましやかな、この男の本性だ。

　それから驚いたのは元ヤン西野だ。高田は噂通り、この西野とも関係していたが、西野は
斉藤ともやはり一度はそういうことになったことがあるはずだという。「それと、篠崎さん、
ほら、カーニヴァルの営業の･･･」と言って思い出したように高田は言葉を継いだ。「そうだ、
篠崎さんなんて私よりひどい。清水だけでなく色んな女の子に手を出してますよ。自社他社
問わず･･･ｗ」そう言って、ここではじめて高田はうっすらと笑顔を見せた。それは普段高田が
現場で見せる上品な笑い方でなく、飲んだ時に垣間見せる唇の端をめくり上げるような、
口元に張り付くような下卑た薄笑いだが、その顔のまま続けて「あの人が逃げたのは、
その辺の事情らしいですよ。なんでもこの前までうちにいた木下を孕ませたとか孕ませないとか･･･ｗｗ」

　木下は河野とつきあっているのではないのか？　ここまで来るともう何がなんだかわからない。
もうぐちゃぐちゃだ。うちの現場は派遣のキリング・フィールドどころか盛大なフリー・セックスの
一大バトル・フィールドそのものだ。自由恋愛、獣じみた性欲とセックスの大安売りだ。
みんな穴繋がりというか穴兄弟だらけで、貞操観念など微塵もない、痴態と煩悩をほしいままにする
酒池肉林の大饗宴会場そのものだ･･･。

　そしてその責任者で管理者である俺だけが永遠にお相伴に与れることのない、
俺だけが招待されることなく門外に締め出されたような、屈辱の乱交パーティーの大会場だ。
　ちょうど今日の俺が、高田にとっては招かざる客であったように･･･。

婦女暴行の次は不法侵入か。
プロポーズどころの騒ぎじゃねーぞ。
逮捕されたら名前出るだろうな。
そこそこ大きな会社みたいだしよ。

　俺は心底打ちのめされた。
　うちの現場は若槻だらけだ。しかもイケメンも糞も関係なく、みんな入り乱れて風紀紊乱、
貞操観念のかけらもありゃしない。男ばかりでなく、ローサ嬢や中川も含めて、
職場恋愛ならぬ職場セックスのオンパレードだ。

　しかし、かかる奴らが何食わぬ顔で現場で平気で同席していられるという既成事実自体が、
俺にはどうにも理解できない。仕事に関する各々のプライドと秘められた肉欲とを彼らが
どう折り合いをつけているものなのか。たとえば仕事上のことで誰かと拮抗する、その相手が
自分と穴兄弟である、もしくは直接自分と関係を持った人間であるという場合に、
それでも彼らは頑として自分を肯定し、押し通すことができるのか･･･。

　アンダーグラウンドで下半身で繋がり、互いにもつれ合い、どろどろの様相を呈した職場では
人間関係自体が危うくなると思われるのだが、みな毅然とし、堂々と自己主張し、
他人を尊重し、胸を張って仕事に臨んでいる。　
　俺にはまったく理解ができない。端的に言って彼らは仕事を離れたところでの、
プライベートでの自分らの行状が恥ずかしくはないのだろうか？互いにあさましいと
思わないのだろうか･･･。

　しかし職場恋愛やら、派遣の女が派遣先の社員に食われまくるという話は
世間的にはざらで、普通によく聞くものである。
　俺もタクシーに乗った折によく言われる。喋り好きの運転手なんかに、俺が派遣の
女が60人以上いる現場の管理者であると話すと、たいてい「それじゃあ、もてて
もてて仕方ないでしょう？　お客さん独身ですか？」「女ってものは少しでも
（立場の）強い男に引かれるもんだから、お客さん身が持たないでしょう？」と。
　これは社交辞令や、俺の風采が上がらぬのを見て皮肉や嫌味を言っているものとは
思われない。風采にはまったく関係なく、実際に世間では普通にそういうことになっているようだからだ。

　身の回りでもカメノコのタマキンなんかがそうだ。こいつは40過ぎの青膨れの辛気臭い
オヤジに過ぎないが、それでも女を切らしたことがない(ようだ)。いつも相手は派遣の女で、
現に今も23歳だかそこらの、けっこうかわいい派遣の茶髪の娘と交際中である。

　派遣に限らず女達がより強い、より優位な立場にありつこうと権勢欲の延長で、
あるいは（派遣のアルバイト）より条件のいい収入の安定した結婚相手を求めて
職場の男達にアプローチをかけるというのなら、うちの現場など、ほかならぬ俺のところに
女達が殺到してもいいはずだなのが、俺にはまったくそんな女達の影すら見当たらない。

　いくらなんでも、これはひどすぎる。もてないにもほどがある。
　俺も手をこまねいて完全に待っているだけと言うのではまったくない。現場で思わせぶりな
ことを言ったり、清水の時のように飲みに誘ってみたりしているのだが、まったくもって脈がない。
　学生時代を通して都合200回以上合コンの類にも出席したが、いまだ１人たりとも
デートにすら漕ぎ着けられないでいる。ましてやセックスなんて、さらに程遠い、
はるか成層圏の彼方にかすんで見えやしない。

　自称女性恐怖症の若槻によれば、「つきあうより一回だけでもそういうこと(＝性交)する
だけの方がはるかに簡単なんだよ。本格的につきあうことの方が難しい」ということだが、
俺には若槻やうちの現場の男達にとって造作もない、そんなことですら33年弱の間に
ただの１度も果たせずにいる。
　神様、僕に何をなさっているんですか？　僕も毎日頑張っているといのに･･･だっけ？
　それこそクイーンの何とかって曲が口をついて出そうになる。

　とにかく俺は駄目だ。
　この手のことはまったくわからず、わからないゆえにずっと縁がないようだ。
　だからこそ、交際やら婚前セックスだの自分にはできない諸々の手続きを一切はしょって
いきなり小林に結婚を申し込むわけだが。
　そうだ、クイーンの愛に何とかって曲もよく聴けば、自分を愛してくれる人を探してくれと
神様に懇願しているのでなく、自分が愛すべき人を見つけてくれ、と言っているようである。

　そうか恋愛なんて待つものでなく、自分の手で勝ち取るものなんだ･･･、この歳になって、
はじめてそんなことがわかってきた。
　とにかく今日の俺はうちのめされた気分だが、明日(月曜日)からまたやることがある。
　仕事だ。仕事は俺を裏切らないし、女と違って俺が打ち込んだ分、確かな手ごたえと
なって俺を祝福し、折伏してくれる。
　マルクス産業から気の早いお歳暮として送ってきたビールを飲みながら、今そんなことを
思っている･･･。

>>527

　なんだよ、お前、犯罪犯罪ってうるさいな。
　わかった、てめー高田だろ？　そんなに俺のことを警察に引き渡したいか？
　でも万が一俺がパクられても、おまえのポジションは上がらんぞ？
　派遣上がりの貴様などではなく、うちの現場のナンバー2は生え抜きの若槻だからな。
　わかったら、てめーも元ソープ嬢の嫁と変態セックスでもして、早く寝ろっ！

　キーワード『黒人』で検索してみよう！

いいなあ
この会社入れば
おれも派遣の女とやれるかな

仕事もプロポーズも失敗すればいいのに。

積極的はいいけど痴漢になっちゃダメだろ

派遣女が社員にやられまくってるのは
俺のバイト先でも同じ

>>512
たっぽんたっぽんって何のことをいってるんだろかw

ﾀﾝﾎﾟﾝじゃね

劉は逮捕されました。

>>1が逮捕されてしまったので
このスレも終了

　――昨日（14日/月曜日）、正式にカーニヴァルと鈴虫の契約打ち切りが決まった。
　うちの会社の閉め日である15日ではもう間に合わないので、カーニヴァルの勤怠の
閉め日に当たる25日をもってすべての労働契約を解除、カーニヴァルは全従業員を引き上げると。

　そしてカーニヴァルの方で次の仕事を紹介できず、このまま離職する者が有給消化期間に入って
仕事に出られない、しかしそれではカーニヴァル自体の採算がとれないので、申し訳ないが、
河野と今野も25日まで他の授業員と一緒に現場に残留させてもらえないか言ってきた。

　不本意ながら俺はそれを承諾した。同時にカーニヴァルが現場に残りたいと希望する
自社の従業員は好きにしていいが、その代わり、そちらから(つまり俺や会社の方から)うちの従業員を
勝手に引き抜くようなことは絶対にしないで欲しいと念を押してきたからだ。

　そんなことを言われても、もう遅いｗ。俺は既に西野と矢口をマルクス産業に紹介というか斡旋しちまっている。
　しかもその見返りに少し早いお歳暮としてビールの詰め合わせギフトまでもらっちまったｗ。
（俺はそれを日曜の夜、再配達で受け取り、既に口をつけた）

　俺は高級ビールと引き換えに彼女らをマルクスに売ってやったのだ。そして彼女ら自身からの
見返りは今のところ何もないし、それらは永久に受けられそうにない。高田や斉藤にまで
やらせるという西野だが、俺がどんなに焦がれても、その欲望ははかないビールの泡と同じで
静かに俺の腹に納まるしかないのだろう。

　これで今月25日にカーニヴァルがうちの事業所から撤退、その前の20日につくつく興産が撤収
という段取りが決定した。
　もっとも、つくつくの派遣は今週から誰も現場に来ていないのだが･･･。

　まあ、いい。
　明日(16日)からは、永瀬、高原ら、この職場の経験者が7人も一度に復帰する。　
　来月の頭からはさらに２人だ。元々永瀬が俺に復職を打診してきたのは本人を入れて
7人だったが、その後俺の方から元カーニヴァルの退職者で気になる人材を何人か挙げて
永瀬に連絡をとってもらったところ、さらに２人が現場への復帰を切望して、結局永瀬のつてで
全部で9人がうちに戻ってくることになった。みんな仕事に困ったり、働いていても先がなかったり、
週に休みが3日も4日もあって行き詰っていたという。

　この9人は残らずアンフォーチュンに斡旋した。比嘉さん(アンフォーチュンの社長)は大喜びで、
採用先(派遣先)が決まっていて、かつ寮に入れずに住む人材は大歓迎だという。
　ただアンフォーチュンの小さい事務所(※)には一度にこれだけの人数は入りきれないため、
契約時の説明会の会場として鈴虫の４階の会議室を貸してもらえないかと言って来たので、
俺は了承し、既に二回に分けて滞りなく説明会が済んだ。

　(※)この小さな事務所が実質上のアンフォーチュン本社なのだが、それは賃貸で借りている
1LDKの安アパートの一室に過ぎない。

　比嘉さんは自ら２人の営業を引き連れてこの席に出向いてきたが、俺は二回目の説明会の
後、比嘉さんから3万円分の全国デパート共通商品券をいただいた。前に寺田が俺に「作業者を
派遣会社に斡旋してマージンをもらうんだろう」みたいなことを言っていたが、はからずもそれが
現実となった。これまでには俺が独断で一度に複数の作業者を動かすことはなかったので、
表立って斡旋・紹介の仲介料を貰ったのはこれがはじめてだ。
　もっともアンフォーチュンもマルクス産業も、お中元やお歳暮は必ず贈ってきているが。
(この2社以外からの定期的な贈答はない)。

　さらに滞っていた極楽ピエロからの作業者の引き抜きもここへ来ていっぺんに片付いた。
　なんだかんだで結局6人の作業者をハーモニーに引き渡したが、今のところハーモニーからの
見返りは何もない。俺は勝手に小林アヤカをいただくつもりでいるが･･･。
　結局、寺田は連絡がとれないまま移籍者の名簿から外れそうな状況だ。

一応連絡とろうとはしたんだ？

あ、地図の大体の場所がわかってるだけて書いてるな
電話番号とかも知らんのならどうしようもないな

会社からも連絡がつかないという訳やね

>>558

　寺田か？　やっぱり採用したいと言い出したハーモニーが何回か電話した
みたいだが、連絡がとれないとだけ聞いている。
　まったく応答がないのか、留守電に採用したいというメッセージを吹き込む
ところまでいったのか、いないのか、詳しいことは何も知らない。
　俺自身は電話もかけていないよ。

ふむふむ

　･･･つか、ひょっとして、お前、寺田じゃね？
　このスレ見てるんだったら、俺がお前の移籍話を潰したんじゃないことが
わかっただろ？
　俺もまあ、お前に勝手なことを言いふらされて現場で白い目で見られたりして、
ちょっとは腹を立てているが、それでも黙って許してやるから、仕事がないんだったら、
戻って来いよ。
　許してやる代りに、今度こそ一発くらいやらせろよ。
　言っとくが、金は出さんからな？

　
　――とりあえず、これで一通りの人的な補強は済んだ。
　まあ、満足している。あとは契約打ち切りがはっきり決まったカーニヴァルの派遣で現場への
残留を希望する者がどのくらいいるかだ。大崎は昨日既に俺のところへ「カーニヴァルは辞めても
いいから、ここへ残れないか」という旨を言いに来た。それを山内に話すと、山内はあまりいい顔を
しなかった。

　大崎という人間は元々ひどくマイペースで要領が悪い。現場でも山内が書類の枚数を
内容をチェックしながら数えている最中に、大崎は作業上の瑣末な事項を何度も何度も
うるさく訊きに来る。
　何もうちの現場に限ったことではないが、数を数えている人間にうるさく話しかけるのは厳禁だ。
応対に気をとられて、カウントが中断し、一からやり直しになるからだ。

　もう２年近く同じような作業に従事していながら、その辺りのことが、この大崎という
未熟な男にはまるでわからないらしい。
　山内の顔には明らかに「もし大崎を残したいのなら、うち(ハーモニー)ではなく
アンフォーチュンに紹介してやってくれ」と書いてあったｗ。

　それからカメノコでは今週になってタマキンが、カメノコから鈴虫への作業者のこれ以上の
転属はなく、カメノコは今月いっぱいでの閉鎖をメドに、来週からは現行の半分の人数でいくから
辞めたい者、休みたい者は申し出てくれというようなことを発表した途端、「話が違う」「約束が違う」
「移籍できるって言ったじゃんっ！」等、派遣達からのクレームが殺到し、タマキンはまたもや現場で
吊るし上げを食いそうになっているという。

　しかし移籍を希望しながら「場所が遠いから通勤できるかわからない」と甘えたことを抜かし、
わざわざ俺がカメノコまで電車で行って所要時間を説明し、あくまでこれは鈴虫-カメノコ間に
要する時間に過ぎないから、各自の通勤時間や通勤手段は仕事帰りか休みの日に実際
自分で確認して通勤可能と思った者だけ移籍を希望するように、と伝えたにもかかわらず、
誰一人としてそれを実行しようせず、つまり、そんな最低限の自助努力すら怠るような連中が
「話が違う」「約束が違う」もないもんだ。
　馬鹿か、こいつらはｗ。

　慌てて、「今日帰りに行ってみる」と松岡に言って来た者もいるようだが、もう遅い。
　知恵遅れか、こいつらはｗｗ。
　松岡が「もう決まったことだから諦めてもらうしかない」と言うと、「ふざけるな。そんなとこ
誰が転属なんか希望するもんか」みたいなことを言った奴がいるそうだが、だからこっちは
おまえ等なんか要らないんだって。
　総じて(カメノコの)派遣はアホだ。話にならんｗｗｗ。

　――まあタマキンがうちの会社でのキャリアの締めくくりに最後に現場で絞められて、
もう一回現場でゲリ便漏らす分には、一向にかまわんが、つか、それはそれで
面白いから、ぜひそういう修羅場を期待したいものだが･･･ｗ。

　こと就業に関しては派遣も社員も関係なく、いち早く動くことだ。
　今の会社組織はどこでも熾烈な椅子取りゲームというか、椅子盗りゲームの
様相を呈している。だからできるだけ早く就業先や上司や雇い主の意向を読み取り、
それに的確に応えるような形で、他人より早く行動を起こし、その結果を先方に
フィードバックさせることだ。
　何もかも他人任せでお膳立てを待つだけのような人間は傑出した能力が
あったとしても、就業は難しい。つか、端的に仕事に就くことすら難しいだろうと思う。
　今はそういう時代なんだと思う。

　さて、結局川崎本人からは何の連絡もなかったが、昨日、月曜日、始業早々、
マルクス本社から俺に電話があった。相手は最近何かと話す機会が多い(※)、上品な感じの
マルクスのお偉いさん、(この辺で名前をあてがおう)、丸木戸さんだった。
　その丸木戸さんが挨拶もそこそこに「あの、ちょっと前にうちからお世話になった川崎を
覚えておいででしょうか？」と言う。俺は内心ぎくりとした。川崎が前に所属したした派遣会社に、
土曜日の俺の行状をチクりやがったのだろうと･･･。

(※)それは小宮の態度が変わって話しづらくなったせいもあるのだが･･･。

>>501

　ばかやろｗ。全然ちげーだろうがよっ！
　川崎というのは真面目な入力オペレーターが陥りがちな、
仕事に追い詰められるような心情が昂じて罹る心の病に呑まれて
自信をなくして仕事に来なくなったマルクスの派遣作業者の女(22歳)だ。
　俺がしたことは、そんな繊細な彼女を見かねて励ます意味で、
ポンポーンと嫌らしくない程度に軽く尻を叩いてやっただけだ。
　まあ、たしかに、それ以来彼女は来なくなってしまったわけではあるが･･･。

　――話は戻って、
「はあはあ、覚えておりますよ。川崎さん、川崎愛子さんですよね？」と、丸木戸さんの口調を
真似て、俺。
「はあはあ、そうです。その川崎です。その川崎がですね、何かそちらから直接戻って
来ないかと言われたと言って、今こちらに来ているんですが･･･」
　――つうことはアレか？　川崎は戻ってくる気なのか？　そんな風には見えなかったけどな･･･。
それにしても土曜日から、まだ２日しか経っていないのに早速マルクスに出向いたってことは、
川崎もえらくやる気満々じゃねえか･･･。

「はあはあ、たしかに私、そういうことを申しましたですよ」と、変な言葉遣いになってしまった俺。
「はあはあ、あの、それは電話か何かで本人に直接お伝えになられたということでしょうか？」
「いえいえ、土曜日の朝、仕事に来る途中でたまたま川崎さんにあったんですよ。その時に
直接口頭であれしまして。ほら、ご存知の通り、うちもカメノコとの合併でちょっと人材を補強したい
ところですので･･･」
「はあはあ、わかりました。で、本当にそういうことでよろしいのでしょうか？　あの、川崎を復職させる
ということで･･･」

「はあはあ、何か不都合がございますでしょうか？」と言いながら、そりゃあるだろうな、と俺は思った。
　なにしろ川崎は、マルクスにもうちにも何も言わずに来なくなってしまった俗に言うバックレ退社、
無断退社をした人間である。
　だからマルクスの登録を抹消されて、とっくに除籍処分になっているだろうと。

きみよくアクキンにならないね

　ところが事務上の手違いがあって、川崎の登録はまだ生きたままになっていると丸木戸さんが言う。
マルクスの事務員が登録抹消の手続きをし忘れていたらしい。つまり川崎の復職はできないこと
ではないと。
「では、いつからがよろしいでしょうか？」と丸木戸さんが訊くので、俺は「はあはあ、できましたら、
できるだけ早く、今週中か来週にでもお願いしたいのですが」と答えた。
「はあはあ、承知いたしました。それでは川崎をまた、よろしくお願いします」
　丸木戸さんはいつも通り丁重な挨拶をして電話を切った。

　その電話の直後、プッシーに、「川崎が戻ってくるみたいだぞ」と告げると、プッシーは
「川崎って、マルクスの川崎さんですか？　わかりました」と答えた後、やにわ「川崎さん
ってMですよね？」と言い出した。
　俺は、んっ？　と思った。なんだ、プッシー、朝からシモネタかよｗ。たしかに川崎は
自分を追い詰める内罰的な性向からしてドMっぽいが、つうことは、やっぱりアレか、
ドMどうし相通じるものがあって、プッシーにもなんとなくそれがわかるということか･･･。

「そうだろうな、先ずドＭだろうな･･･」と俺は応じた。「その点、俺はドＳだから、
川崎とは相性がいいかもしれんな･･･」
「･･･はあ･･･、そりゃユウさんはSでしょうけど、でも、ユウさんも制服いるんですか？」
　なんのことはない、プッシーは単にこれから川崎に用意する、うちの制服のサイズを
確認しただけだったのである。なんだ、と俺は少しがっかりした･･･。

>>576

　アクキンってなんだ？　タマキンの親戚か？ｗ

　――そして、この日の11時ごろ、小宮が現場にいきなり川崎を連れてきて、
「勝手はわかっていると思いますから、後はよろしく。それじゃ、俺はこれで･･･」と言って
川崎を置いて帰って行った。
　正直、驚いた。自分でできるだけ早くと要請したものの、まさかこんなに早く川崎が
現場に送られて来るとは思ってもみなかった。

「声をかけてもらって、すごく嬉しかったです」と川崎。
　俺の席の前に立つ川崎はマスクをつけているものの、街で見た時よりも表情が
キリっとしている。というか、まるきり別人のようだ。この日はスカートでなく、以前
在籍した時のようにパンツルック、デニム地のスキニーパンツを履いていた。
「良かった。思い切って声をかけて良かったよｗ」

　慌ててプッシーが川崎の名札を用意したり、入力IDを発行したり、靴箱やロッカーを
手配する間、俺と川崎は４階に上がって談話室で二人きりで話をした。
「大丈夫なのか？　無理するなよ。辛かったら、また、すぐに俺に言えよ」俺が言うと、
マスクをとった川崎は「正直自信ないですけど、でも、ずっと家にいるより全然いいかなあと
思って。ここ辞めた後、何にもしないでいると余計考え込んじゃって。辞めてもやっぱり
仕事のことが夢に出てきて。こんなのなら辞めなきゃ良かったって･･･」

　あまり大丈夫そうではなさそうだ。マスクをとった川崎はいくらか頬がこけたように思われた。
そのせいで余計に口元が突き出して見える。
　俺はふと、川崎は心底孤独なのではないかと思った。彼女が両親の元で暮らしていることは
知ってはいるが･･･。
　俺は何となく、「川崎、彼氏はいないのか？」と口にした。

「一応いますけど、２人ともお金ないんで、あんまり会ってないです」と川崎。
「そうか、じゃあ土曜日も彼を待っていたんだ」
「･･･いえ･･･」川崎が口ごもる。
　――じゃあ誰を待っていたというんだ、あんなところで、そう思ってから俺は、
ひょっとして俺？　まさか川崎は俺が通りかかるのを待っていたんじゃ？
いや、これはもしかして、もしかしてだ、瓢箪から駒、この女は本当にドMで、
前に無理矢理ケツを触り倒された時の俺の手のひらの感覚や温もりが忘れられずに、
またそういうことをされたくて、ずっとあの場所に立っていたんじゃあるまいか･･･。

　もし本当にそういうことが嫌なら間違っても復職を希望したりはしないだろう。
　――なるほど、こいつはそういう女か･･･。
「あんまり考え込むなよ」俺はほくそえみながら続けた。「俺も君のことはわかっている
つもりだ。もう少し気楽にいこうぜ。少々気を抜いても君ならミスらんだろうしな。あっ、
そうだ。じゃあ、気分転換に新しいことでもやってみるか？」
「はい」

「今な、うちじゃもう、試験的にカメノコの伝票打ち始めてんだ。後で紹介するが
カメノコから移ってきた柴田って女の子と若槻と杉内で打ってるんだが。若干、
書式やフォーマットが違うところもあるが、たいして面倒なものじゃない。川崎も
一緒にそれ打つか？　ちょうど今週からもっと量を増やそうと思ってたんだ」
「はい。お願いします」

　――ついでに書くと、このカメノコの伝票は入力に関しては松岡から直接簡単な
レクチャーを受けたのだが、データの照合やチェックに関してはまったく経験知がない。
　それでわからないことが出てくる度に電話でカメノコにいる松岡に確認していたのだが、
ハーモニーから来ている派遣の山根が「これでは埒があかないから、自分がカメノコに行って
仕事を覚えてきます」と志願してきた。

　厳密に言うと「二重派遣」の問題があって、うちにいる派遣は別の働き先に送ることが
できないのだが、それもハーモニーさえ黙認してくれれば済む話だ。山根は今週一週間、
通勤難を押してカメノコに出張している。この心意気は見上げたものだ。
　さすが鈴虫で鍛えられた派遣はカメノコのふやけた連中とは仕事に対する熱意が違う。

　社員の高田と違って派遣の山根には出張手当の類が一切つかない。
　その代わり、うちの会社では夏冬のボーナス支給時に現場にいる派遣にも頑張っていると俺が
評価した者にだけ、会社からの謝礼として1〜5万程度の一時金を支給しているが、
今回はじめて山根もこの支給対象者に入れるつもりである。

　――談話室で20分くらい川崎と話をした後で、現場に戻る間際に俺は訊いた。
「川崎は酒、飲めるのか？　まさか未成年じゃないだろｗ」
　無論川崎が22歳で、来年の1月で23歳になることは既に知っている。
「いえ、飲めないです、全然･･･」と川崎。
「酒は嫌いか？」
「･･･いえ、好きでも嫌いでも･･･よくわからないです」
「じゃあ、今度俺と飲みに行こうやｗ」
「は、はい、私でよかったら･･･」
　俺と川崎は連れ立って階段を降りた。

ありえねー
この女も変態かよ

仕事とは何か働くとはどういうことか、労働とは。
実は真面目なスレだよ。

つくつく興産って○ンテリジェンスだろ

>>1
また劉 陳邦 ◆JAPwm84zggか?

やっと追いついた
>>1は伊藤という上司の若い頃の姿だろ？
伊藤の独身時代の苦労話だよな
あることから２人が同じ人間だって気づいた

当たっているとしたら
伊藤＝将来の>>1の奥さんは
ローザか中川のどっちかだ

会社を私物化して好き放題やってられる時点でリア充確定。
こんな椰子喪とはいえない。

　――なんとなく疲れている･･････。
　この前の日曜以来、またおかしな咳が出て、体調があまり良くない。
　今日は現場を若槻と山内と野口に任せ、１人だけ早めに帰ってきた。
　帰りになんとなく京王線の駅ビルの中にある本屋でアガサ・クリスティーの
『そして誰もいなくなった』の文庫版を買った。
　これまでに１度も読んだことがない。ぼんやりとフロアを歩いていて、
ふと目に付いたから買ってみたのだが、タイトルがなんとなく今の自分に
しっくりとくる。
　これから寝るまでの間少し読んでみるとするか。
今日はビールを開ける気にもなれない･･･。

プッシーの左手の指にプラチナの指輪が入った。
　婚約指輪だ。
　俺がそれに気づいたのは今週に入ってからだが、野口に訊いたら、
野口はもう少し前、自分の誕生日(10/15日)の少し前あたりから知っていたという。
　俺はその場で、相手は時々話に出るプッシーの高校の同級生だろうと思ったが、
プッシーはなぜか俺に婚約したことを報告しなかった。

　少し前から現場で、俺のPCや共有PCの壁紙の画像が、
俺が仕事中に極秘裏に作り、自分のPCのフォルダ内にパスワードをかけて蓄えていた
職場の女子達のヌードアイコラ画像に置き換わるという不可思議なことが頻発していたが、
今ではそれはプッシーの仕業だったことがはっきりしている。

　プッシーは俺がパスワードに仕掛けたトラップにはまった。いや、むしろ、故意に
自分の仕業であると俺に知らせたかったのかもしれない。
　警告のつもりか、嫌がらせか、単なる悪戯か、プッシーの真意ははかりかねるが、
今だったら何となく彼女の気持ちがわかる。いずれにしても、彼女は俺に好意を
寄せるどころか、最初から良くは思っていなかったのだ･･･。

　野口からプッシーの婚約者の名前を聞いた時、俺ははじめ野口がまた俺を
からかおうとしているのだと思った。だから俺は声を上げて笑った。冗談にしては
タチが悪すぎると･･･。
　しかしそれは冗談ではなく事実だった。
　プッシーの高校の同級生であるという婚約者とは、俺の良く知る人物、それも
俺からしてみれば最悪、最低の男、うちの斉藤だったのだ･･･。

　受け入れがたい現実に俺は愕然としている。
　よりによって、という感じだ。
　派遣の履歴書のコピーなら俺の机の中や四階の書庫の片隅に保存してあって
いつでも見ることができるが、社員の経歴までは気にしたこともないし、人事部に
かけあっても教えてもらえるかどうかすら怪しい。

　しかしプッシーと斉藤は鈴虫事業所の近郊にある都立高校の同級生で、高校生の時、
少し付き合っていたことがあるらしい。その後２人は別れて、去年の春、プッシーがうちの
事業所に配属されてきて、２人ははからずも再開した。
　俺はこれらのことを野口から聞いた。

　俺の中でプッシーがほどなく斉藤と結ばれるという事実をどうにか言葉の上で受け入れた時、
俺の中に最初に浮かんだのはなぜか、俺が都内のマンションに引っ越した時にプッシーから
贈られてきたクリスチャン・ラッセンの海洋画だった。
　あれはどう見てもプッシーの趣味ではない。

　全体的にアニメチックな作風だし、どちらかというと不活発で内向的な彼女には開放的な
海のイメージはそぐわない。当時からなんとなく違和感を覚えていたのだが、
今思うとしかし、マリンスポーツが趣味で、学生時代に海で喧嘩して傷害事件を
起こしたというあの男だったらどうだろう･･･。

「婚約おめでとう」と、昼休みになってすぐ、俺はプッシーの席へ行って話しかけた。
「ありがとうございます」とだけ、プッシーは答えた。　
「しかし、相手が斉藤だなんて、こりゃまいった。完全に一本とられちゃった感じだよ」
　俺は無理に笑おうとしたが、笑えなかった。
「そうですか」
　プッシーも真顔で答えて、それから俺とプッシーは談話室に行って少し話をした。

　――思った通りだった。
　あのラッセンの海洋画は斉藤がプッシーの誕生日に贈ったものだったが、プッシーが
気に入らず捨てるには忍びないので、斉藤が何となく、当時引っ越したばかりだった俺に
引っ越し祝いとして送りつけちまえよ、と言い出したらしい。
「それでもしあの野郎が勘違いして部屋に来いとか言ってきたら、すぐ俺に言えよ。
今度こそ思い切りぶん殴ってやるｗ」
　そんなやりとりが交わされたに違いない。
　それで結局プッシーは斉藤に言われた通り、適当な引っ越し祝いのメッセージを添付して、
その絵を着払いで俺に送りつけてきたというわけだ。

「これからも、こうやって芝居を続ける気か、君は･･･」席を立つ間際に俺は言った。
「芝居って何のことですか？」この日のプッシーは１度も笑顔を見せないでいる。
　――つまりこのしたたかな女は一見大人しそうな顔をして、俺と反目しあう斉藤と交際しながら、
それを隠し通し、あたかも自分自身は俺の理解者や協力者であるように振る舞い、
俺を安心させて最大限に俺の立場や権限を利用してきたというわけだ･･･。

「いや、なんでもない･･･」と、俺は言った。「斉藤とうまくやれよ。君らがこけたら、
たぶんこの鈴虫もこける･･･」俺はプッシーを残して談話室を出て、１人で
階下の食堂に降りて行った。

　もう何もかも信じられない気がしてきた。
　冗談を言う気にもなれない。
　斉藤とうまくやれよとプッシーには言ってやったものの、このカップルは世間的に見ても
不釣り合いだ。

　大卒一般職のプッシーと、高卒（専門学校卒）で下級技能職(運転手)の中途採用である
斉藤とでは、彼らが25歳である現時点で既に基本給の額が数ランク違うはずだ。
　もちろんプッシーの方が上だ。

　そしてこれからその開きはますます大きくなる。大卒一般職は30歳を過ぎてから基本給の伸び方が
急激に加速する。下級技能職は何年いても昇級など関係ないから、ほとんど変わらない。
　仮に彼らがこのままうちの会社にい続けたとしたら、10年後には下手をしたら、倍額くらいの
所得格差が生じることになる。
　嫁の方が圧倒的に有能で、社会人としての実力があるというわけだ。

　斉藤というあの負けん気の強い、自尊心の強いワガママな男が、この現実を平気で受け入れられる
ということ自体が理解できない。あんな偉そうな顔して威張っておいて、フィアンセの方が
社会人としては格がはるかに上だという現実。それを斉藤は恥だと認識しないのか･･･。
　男として自分が情けないとは思わないのか･･･。

　そんなので所帯を構えて、世帯主とし本当に胸を張って生きられるのか？　男としての面子が
保てるのか？
　それは実質無収入の古溝と坂田のカップルにも言えることだ。この男達のあまりの不甲斐なさ、
甲斐性のなさと、それに対する女達の寛容さ、言い換えれば男達のレベルの低さと
女達の相手に対する要求水準の低さが俺にはまったく理解できない。
　要は俺から見ると、どちらもひどく不釣合いなカップルだということだ。

　加えて斉藤や古溝の普段の行状だ。古溝は鈴虫にいる間、社員のプッシーをはじめ、
その他にもとっかえひっかえ派遣の女を食い散らしていたが、それは斉藤も同じである。
　高田から聞いた限りでは、斉藤がこれまでに関係を持った派遣の女は清水と西野だけに
とどまらず、それこそ数え切れない程だ。

　おまけに斉藤は今でも頻繁に都心の風俗店に足を運んでおり、四つん這いになって
牛の乳搾りスタイルで手コキで抜かれるのが好きだと自分で吹聴するほどの変態性欲者である。
　仕事上のことで俺に注意される時も素直に頭を下げることなどなく、笑いながら「巣股でスマホン」(※)
などとほざくような、社員とは名ばかりの無責任なDQNである。
　こんな奴らに本当に所帯を構える覚悟ができているとはまったく思われない。

(※)斉藤は「スマホ」のことを「スマホン」という癖がある。

　耳鳴りがひどい･･･。

　今風呂上りだが、ひどく疲れて気分がすぐれない。
　かといって横になってもすぐに眠られそうな感じもしない。
　なーんか神経が疲弊して病んでる感じだ･･･。

　あー、野郎たちばかりでなく、なんとなく女達にもがっかりだ･･･。失望した。
　斉藤なんかと一緒になるプッシーは俺を欺いてきたところがあるし、
現場ではみんなに古溝の子供を孕んでいることを知られながらも最後までクールに振る舞い
つづけた坂田。
　彼女らはどうして現場であんなに平然としていられるのか。恥ずかしいとか自分が浅ましい
とかは思わないのか。彼女らはどういう神経をしてんだろか･･･。

　俺からしてみれば、どいつもこいつも浅ましいし、どいつもこいつも、みんな恥ずかしい。
　って、なんか鬱病患者に特有の認知の歪みみたいな思考様式になってるな、俺･･･。　
　まあ、みんな俺が思っている以上にたくましく、世間の感覚ではそれが普通なんだろうな、
きっと･･･。
　何もかも、がっかりだ。。。

素又でｽﾏﾎﾝ

ﾜﾛﾀ

　――昨日(19日土曜日)、午後からカメノコ事業所からPCやモニター、イメージスキャナー、
入力用のセッターとスタッカー、キャビネット類の大半を一気に鈴虫事業所内に運び入れた。
　それらの搬出と搬入に関わったのはうちの会社の管財課の職員であるが、雨が降っていて
毛布やビニールシートで機材を覆ったりして大変だった。

　定時後には鈴虫の従業員で、それらを鈴虫の二階の現場のレイアウトに
組み込んだ。それが10時近くまでかかって、おかげで今日は全身筋肉痛だ。
　次の土曜日にあと一回残りの機材を鈴虫に運び込めば、少なくとも設備の移管、つまり引越しは
完了だ。ところが鈴虫までついて来た松岡が「でもカメノコに残る机とか棚とかどうなんの？
ローカーとか靴箱とか･･･。あのままじゃ大家に明け渡せないよ？」とずいぶんと呑気なことを言う。

「そんなのタマキンに言えよ。カメノコの後始末はお前らの仕事だろうが」と俺は言ってやった。
「でも、あの人引越しなんてやったことなくって俺に言われてもわかんないから、ユウさんに言えって」
「無責任な野郎だな。自分はもうすぐ辞めるもんだから合併がこけようがどうしようが、関係ねえんだよ、
あいつには･･･」実際、タマキンは今回の合併の件では何一つ協力しやがらねえ。「会社から
借りてるもんで要らないもんはとりあえず全部会社に返せ。ほら、せっかく管財課の方達が
みえてるから、今のうち相談しろ。できたら、いくらかでも今日、帰りに持っててってもらえよ。
だいたい分けてあんだろ？」
「ううん、全然分けてないよ？」

「馬鹿野郎、そんなんじゃ、もう間に合わないぞ。引越しに関しては業者は使えないんだよ。
管財課の人も明日来て下さいって言われてすぐ来れるほど暇じゃないんだぞ。アホか。
何やってんだよ、タマキンの糞野郎は。絶対、伊藤にチクってやる。俺は今月中に
全部終わらせる気でいるのに。そうすりゃカメノコの家賃だって一か月分浮くだろうが･･･」
　――仕方ない、カメノコが取りこぼして残ってしまう設備や粗大ゴミの類は一旦鈴虫に
運び込んで、その後でカメノコの予算を使って処理するしかあるまい･･･。

　今週から永瀬ら以前うちにいた者たちが7人(と川崎)が一度に復職して現場は活気に
満ちていたが、仕事自体は活況とはいいがたい。鈴虫の仕事量自体が減っているのだ。
　本来の鈴虫の仕事だけでは15時前に全入力作業が終わってしまって、次の日の
前倒しやってもなお、マルクスの連中が手持ち無沙汰になるような日まで出てきた。
　ちょうどいいタイミングでのカメノコとの合併が起爆剤になるかと思われたが、そうでもない。

　これまでカメノコは在籍者20数名で、交代で休みをとり、平日は20人前後で作業を
続けてきたようだが、それで全員が毎日1〜2時間の残業。
　しかし連中とは鍛え方が違う鈴虫の作業者の工数計算では、それは8人でかかっても定時前には
全作業を完了するくらいの仕事量でしかない。つまりうちの従業員だと8人分弱の仕事でしかない。
　カメノコは派遣達に無駄飯を食わせすぎたのだ。
　これは管理者玉城の責任問題でもある。

　実際玉城は今回、カメノコ事業所の業務成績不振を問われるようなかっこうで退職に
追い込まれたようだ。松岡によると、タマキン本人は合併後も鈴虫に移り、
そのまま鈴虫の管理者として収まる気でいたようだ。たしかにタマキンの方が俺より、うちの
会社のキャリアは長く、その期間は俺の3倍以上になる。

　ところがタマキンは人事の人間からではなく、伊藤からはっきりと、鈴虫に移っても
君の席はない、もしどうしてもと言うなら、君は劉の下でやることになるから責任者としての
手当てや権限は一切なくなると言われて、俺への反発から退職を決めたらしい。

　タマキンも新卒で入社した時にはいきなり人事部に配属されたというから、当時はエリート候補生
だったのだろう。その後仕事に熱がない、自分の保身のことばかり考えている、人付き合いを厭う等の理由で、
関東近県の事業所をたらいまわし、あげくに東北の拠点をいくつか回って、伊藤が去った後の
小さなカメノコ事業所に責任者として収まっていた。タマキン本人はずっと故郷の沖縄に近い九州の
拠点への転勤・転属を希望していたにもかかわらずだ。

　ちなみに過去にタマキンから聞いた話で唯一面白いと思ったのは、嘘か本当か知らないが、
沖縄の男はみんな背が低く、平均で165センチないかもしれない、ということだけだ。
（それでも俺から見ると充分に高身長で羨ましいのだが･･･）

　そのタマキンが焦がれた九州の拠点も現在では福岡と鹿児島に2拠点を残すのみ。
　またタマキンがどさ回りさせられた東北の各拠点もその後の事業所の合併統廃合で、
今では一関と仙台に2拠点を残すのみとなってしまった。みんなタマキンが足を引っ張って、
業績を悪化させてまわったからに違いないｗ。

　しかし収益の激減はうちも他所事ではない。
　このまま仕事量が減っていけば、カメノコを飲み込んだ後でさえ、来月中旬には人が余ってくる。
　今月25日で撤退が決まったカーニヴァルからは結局大崎以下、8名（既にマルクスに内定した
西野と矢口を除いて）の現場残留希望者が出て、それぞれハーモニーとアンフォーチュンに
適当にぶち込んでやったから、これ以上退職者は出ない。

　もう派遣は切れないから、あとは会社が直接雇った半人前のパートのババアどもをバッサリ切るしか
ない。状況は相当にハードでシビアだ。
　今月下旬からは現在週6日で出ているうちの社員もみんな交代で土曜日分の振休をとり、
完全週休二日制に戻る予定だ。

　ところで俺は今、タマキンを自己都合の依願退職ではなく、なんとか懲戒解雇に追い込めないかと
思案している。
　タマキンは既にカメノコでの管理責任者としての体たらく、事業所の業績不振を問責されている。
これに今回の合併での非協力的な態度と夏前に現場で派遣に蹴られてその場で糞を漏らした件を、
会社に知らせず隠蔽したことを併せて伊藤にチクる。
　解雇にならずとも減給処分にでもなれば退職金が大幅に目減りして、いい気味だ。

　それに今週に入ってもまだ、鈴虫に移れずもうすぐ失業するカメノコの派遣どもが往生際悪く、
なんやかんや言ってきている。
　残業中に守衛から電話がかかってきて、「今、カメノコ事業所の○○という方がみえてますが･･･」
というようなことが2件あった。
　なんのことはない。今頃になって仕事帰りに鈴虫まで来てみたカメノコの派遣が、俺に残留を
直談判しようという魂胆だ。

　――何が「カメノコの○○だ。派遣のくせに笑止千万･･･。俺は鼻で笑いながらも、応対に
一階まで降りていき、彼らに言う。「ああ、残念だが、俺としては引き続き君らにやってもらいたいんだが、
なにぶんタマキンがね･･･。タマキンが駄目だって言うから、俺にはどうしようもないんだよね。
ほら、あいつ自分がもうすぐ退職するだろ？　だからうさ晴らしに君らまで道連れにする気なんだよ。
自分が退職するのに派遣がそのまま鈴虫に移籍するのはおかしい、なんて言ってるしさ。
二重派遣って知ってるか？　派遣の従業員というのは法律上、直接の雇い主の指示にしか
従っちゃいけないって規則があるんだが、カメノコで働いている君らは完全にタマキンの支配下に
あって、それを横から俺が口出しするわけにはいかんのだよ。いや、わざわざ来てくれたのに
申し訳ない。明日カメノコに行ったら、みんなに伝えといてくれ。鈴虫の劉はみんなと一緒に
仕事をしたがっていたが、それを玉城が全部ぶち壊してるって。みんなあいつが悪いんだって。
他のみんなによろくな･･･」

　これでまたタマキンが現場で派遣達から吊るし上げを喰らい、
殴られるなり蹴られるなりして仕事に来なくなったら、職場放棄で
懲戒解雇もありえる。
　そういうことにでもなればザマアだｗｗｗ。

　それにしてもカメノコの派遣は何を勘違いしているのか、何様のつもりなのか。
　鈴虫に直接訪ねてきて俺に面会を求めるばかりか、カーニヴァルに電話して、
カメノコ事業所の○○だが、俺からここ(カーニヴァル)を紹介されたと言ったアホまでいる。
カーニヴァルが当惑して電話で確認してきた。
　カメノコに貼ってある鈴虫事業所案内には従業員の派遣会社ごとの構成人数まで
記してあるから、それを見て、そのアホは勝手にカーニヴァルに連絡したとみえるが、
そのカーニヴァルの契約がもうすぐ打ち切りになることまでは知る由もないのだ。

　今頃になってこんな死に物狂いの残留工作を図るくらいなら、最初から素直に俺の言うことに
従って一度鈴虫を訪ねて通勤が可能かどうか確認した上で残留を希望すれば良かったのに。
　まあカメノコの派遣が使えないアホばかりであるのは既にわかっていたことだが、総じてやたら
自尊心が高い割には無能で、独善的でこっちのいうことには従わず、未だに歓迎されるものだと
勘違いして傍迷惑な行為に終始する役立たず集団そのものだ。
　まあ今の若年層や派遣なんて全体的にそんな傾向が強い気がするがな。。。

　そんなカメノコの派遣の中で唯一、鈴虫への転属を果たした柴田だが、この子は
有能だ。熱心でもあるし。性格もひどくおとなしく、今のところ臨時で組ませてみた川崎とも
相性が良さそうだ。
　前に離職直前の川崎から聞いた彼女の訴えが「自分はこの職場に馴染めていない」
「なんとなく疎外されている」というものだったから、それこそこの職場にきたばっかりの新参
そのものである柴田に頼られ、色々先輩風を吹かせたり世話を焼いたりしているうちに、
少しずつ自信を取り戻せたらいいと思う。

　今２人が打っている伝票自体は本来カメノコのものなので、互いに教えあったり学びあったりして、
いい関係が築けているようだ。
　昼休みや休憩中に柴田と川崎が食堂で一緒にGEORGIA-GREEN抹茶入りを飲んでいる
姿を見ると、俺も川崎に戻ってくるよう声をかけてよかったと思う。
　派遣も20人くらいいれば１人くらいは有益な人材がいるということか･･･。

　――いずれにしても鈴虫事業所は今月中にカメノコ事業所の全業務を飲み込んで、
本格始動する。
　この月曜日からはカメノコに研修、というか仕事を覚えに行っていた高田と山根も
現場に戻ってくる。

　うわっ、真冬じゃないのぉ、あなたたちぃぃぃぃぃっ！！！

ボッカッチオ！
ボッカッチオ！！
どいつもこいつも、みんな俺のこと
童貞だと思って馬鹿にしやがって！！！

　もうみんな凍死しろっ！！！

　　うぎゃぁっ！

こうなったら、もうみんなクビにしてやるっ！
私以外は全員、鈴虫クビよ、クビくびよ？
私はね、鈴虫のルーラーであってもルーザーではないのよ？
わかった？　もうみんな辞めさせてやるからっ！！！

小物が権力持つとこうなるって典型。
こうやって友人減らしてきたんだろうな。なにが京大卒だ。哀れでならんわ。

電気毛布

>>649　自演乙

　友人減らしてきたんだろうなって、友達なんて最初っからおらんわいっ！
　つか、友達も彼女もいたためしがないんじゃい、ボケがっ！！

俺はイケメンだが何か聞きたいことあるか？

　――そうだ、土曜日(19日)の話の続きだ･･･。
　昨夜は書き込みしている途中で便所に行ったら気を失って、気がついたら
朝になってて書き損ねたが、先週の土曜日には鈴虫でちょっとした騒動が起こった。
　また河野と今野だ。俺は設備の搬出に伴って午後からカメノコに出向いていたんだが、
その間、現場は若槻が仕切っていた。

　仕事中に現場で河野が、作業台の上に置いておいたはずの自分の長財布がなくなった
と騒ぎ出した。そんなところに財布を投げ出しておく方が悪いんだが、これは河野に限らず、
俺がいくら注意しても聞かない派遣の阿呆が何人かいる。

　マルクスの女達もそうだ。性懲りもなく財布を何となく机の引出しにしまって、本人がそれを
忘れて帰ったり、財布がなくなったと騒ぎ出す。まあ全員ではないが、派遣なんて所詮この程度の
生き物だ。

　河野が財布がなくなったと若槻に訴え出た時、若槻は先ず河野に「定期券は持っているか」と
訊いたらしい。定期券さえ持っていれば、財布を持ってこなくても、とりあえず会社には来れる。
今までにも現場で財布がなくなった、または落としたと騒いだ連中の中に、最初から財布自体を
家から持ってきていなかった者が何人かいた。若槻はその線を疑ったわけだが、それに対して河野が
財布は絶対に持ってきた、現場でなくなったんだ、間違いないと言って怒った。

　結局河野の財布は食堂の椅子の上にあった。見つけたのは山内らしいが、自分の手元に戻った
財布を持って河野は若槻のところに行き財布の腹で若槻の頬をぺしぺしやりながら、「ほら見ろ。
財布はちゃんと持ってきてたじゃないか、謝れ云々」と迫った。それを見かねた斉藤が河野の胸倉を
つかんで現場の外に連れ出し、そのまま帰る様に一喝した。その際、若槻は廊下にまで着いてきて
「自分が悪いのだから」と謝りながら斉藤をなだめたらしい。

　その時カメノコにいた俺はその報告を斉藤から電話で受けた。「勝手なことして申し訳ない」と
斉藤にしては珍しく殊勝なことを言う。そして「派遣会社は何か言ってくるだろうか」と気にするので、
俺はカーニヴァルが25日で契約を打ち切りになることを教えて、「いや、お前さんにしては珍しく
よくやった」と言ってやった。
　車で鈴虫の外を走り回るのが本来の仕事である斉藤はカーニヴァルの契約が
もうすぐ打ち切りになること自体を知らないか、何となく聞いていても特に気にかけたことは
ないのだろう。

「で、若槻はなにやってんだ、今？」と俺は訊いた。
「ああ、帰っちゃいました。さっきタクシー呼んで」
「帰った？　帰ったのは河野じゃないのか？」
「いや、それが急に気分が悪くなったとかで･･･。俺がこれからユウさんに電話するって言ったら、
ついでに自分が帰ったことも言っといてくれって」
「なんだそりゃ？」

「まあ、いい。あの気弱な貧血坊ちゃんの発作ならいつものこった。ああ、そうだ、俺夕方まで
戻れないから、そっち頼むな。今日はもうずっといるだろ？　もううちの社員で男は
お前しかいないから、ビシビシやれｗ。言うことをきかない奴は殴ってでもいうこときかせろ」
「なんだ、俺、怒られるかと思ってビビってたら、ユウさん案外話わかんじゃんｗ。」
「つか、お前もあんま調子に乗んなよ。くれぐれも真面目にやれ。じゃあな」――プチっ――

>>652

　･･･じゃあ、とりあえず、お前の彼女の電話番号訊こうか？

――若槻という気弱な男は暴力に対して免疫がないというか、
いつまで経っても抗体ができない体質らしく、平和主義を主義主張として
掲げる以前に、ちょっとでも暴力的な言動に直面すると条件反射のように
すぐ固まって、パニック障害のような発作を起こす。

　本人に言わせると中学高校時代に頻繁に遭ったイジメの後遺症だと言うが、
それにしても症状が深刻すぎる。
　俺は若槻の家庭環境のせいではないかと疑ってみたこともあるのだが、
若槻の家は俺のとこと同じで両親そろって公務員（お母さんは中学の数学教師）で、
一人っ子だ(一人っ子まで俺も同じ)。
　で、両親揃って温厚で悪い評判もなく、若槻が幼少期に両親から虐待を
受けたということも先ず考えられない。

　それでは、この男のこの脆弱さはなんなのか、一体何に由来するのか･･･。
　わからない。俺は専門家じゃないから、他人の心の闇までは覗けない。
　そして若槻は暴力に対してだけではなく自分で「女性恐怖症」と言うくらいあって、
女に対しても臆病である。特に気の強い女はダメである。

　現場でも元ヤン西野に対しては目を見て喋れず、年下の派遣である彼女に対して
ずっと、“さん付け”で敬語で話し掛けているような按配だ(西野の方は若槻に対しても
俺に対してもタメ口)。

　にもかかわらず、方々の女から誘いがあれば必ず出向いていって、ちゃっかり一発やってしまう。
　諸々の格闘技ですら「あんな野蛮な行為は今すぐ全面撤廃すべき」と言って嫌うくせに、
セックスは若槻にとっては暴力的な行為にも攻撃的な行為にも該当しないらしい。

　あんまり腹が立つから俺は一度「てめーのような根性なしは、どこぞのレディース暴走族に拉致られるか、
女子プロレス団体の寮にでも連れ込まれて、それこそ二度とチンポが勃たなくなるくらい輪姦されりゃ
いいんだよ。文字通りの裸恥姦金(ラチカンキン)だ。そうすりゃ少しは度胸がつくだろうよっ」と言って
やったことがある。
　――その途端、若槻の顔色が変わった。面白がって俺がつつくと実際にそれと同じような目に
遭った事があると言う･･･。

　若槻は一橋大4年次の5月になって就職活動に備えて慌てて
自動車教習所に通いだした。そこで同じ教官についた女子体育大学の
女子大生と話すようになった。ゴリラかヒグマみたいな、いかつい女だったという。
　その女に誘われるまま、というより断わりきれぬまま、南武線の谷保の近くにある、
その女のアパートについていった、というか連れ込まれた。

　そこは同じ女子体育大に通う女達の寮のような感じのボロアパートだったらしいが、
卒業する先輩が空いた部屋を後輩に紹介するというしきたりで、10室ある部屋の
全室に2人ずつの女子学生が暮らしていた。
　事前に若槻を連れ込むという計画があったらしく、奴が行った時には、その部屋には
既に汗臭い感じのジャージ姿の女達が数人たむろっていたという。

♪ここぉ〜で1発、あすこで2発ぅ〜　うっ！

　ところかまわずやりまくりの派遣どもをぶち○せっ！　

　派遣どもをこの地上から抹○しろっ！

　今日も帰りに駅前を今野と村山が手を繋いで歩いてやがった！
　糞っ、まだ別れてやがらなかったのかっ！　腐れ派遣どもがっ！
　俺にはわからん、まるでわからん、今野なんて背も160センチあるやなしやで
俺とあまりかわらず、不細工でデブで、頭も悪けりゃ、仕事もできなきゃ、素行も悪い。
　現場でも鼻つまみ者のはずなんだが、村山はあんなクズのいったいどこがいいんだ？
　まったくわからん･･･。
　こんな糞に何の造作もなくできること、こんな糞にすぐに彼女ができるのに、
俺にはそんなことすら、一生かかっても生まれ変わっても出来やしねえ。。。

　糞っ、派遣はみんな地獄に突き落としてやるっ！

　　この日本国土から派遣民族を殲滅しろっ！
　　派遣民族は残らず、この冬ホロコーストだっ、少なくとも
鈴虫にわいた全派遣を年越し派遣村(アウシュビッツ)という強制収容所に送りこんでやるっ！
　おまえら、覚悟しとけよ？
　俺様をなんだと思ってやがる、てめーらいい気になりやがって？　そんなにセックスが気持ちいいか？
　童貞だと思って人を馬鹿にするのもいい加減にしろよっ！！！　
　お前らから強制的に生活の権利を、越冬の権利を奪ってやるっ！
　鈴虫の派遣といわず日本国中のうす汚い派遣民族は派遣村に逝って
残らず凍死しろっ！！！

派遣はみんなダメダメダーッ♪　
　頭が悪いよ、ダメダメダーッ♪　
　派遣はみんなシネシネダーッ♪　
　素行が悪い子、ダメダメダーッ♪　
　派遣がこの世をダメにするーぅっ♪　
　派遣を日本列島から突き落とせーっ、厳寒のオホーツクに島流しぃ〜♪　

　今ちょうどGyaO!で『バトルロワイヤル』やってんだが、俺も鈴虫で
同じことやりてえ気分だ。
　事業所の外に隈なく地雷埋めて外に逃げ出せないようにして、
中で最後の１人になるまで○し合いをやる。
　どんな手を使ってもいいから、生き残った奴が勝ち。
　俺は社員派遣問わずその場でみんなぶち○して１人だけ生き残る自信があるぜえ？
　そして最後は小林を俺の手に独り占めして、誰にも邪魔されずに
思う存分犯しまくってやんだっ！　ひょけけけけっーっーくきゃあっ　、あはっー！
とにかく鈴虫の糞どもに俺の力を思い知らせてやるっ！！！

ますます病んでるな

　――今週から高田が戻ってきて、松岡もほとんど鈴虫にいるわで、
うちの社員も週休二日制で回すことにして、交代で土曜日の振り替え休日を
とることにした。
　火曜日は毎週だいたい暇だから、俺が火曜日に休むことにして、本来なら
今日も休みなんだが、心配だから午前中だけタイムカードを押さずに無給で
現場に顔を出してきた。

　しかし今まで特ににもめたことのない高田とも先週の日曜日の件以来、何となく
険悪な雰囲気だし、斉藤との婚約がはっきりした中山とも以前のようには話せない、
それに加え、ここにきて若槻ともまずくなってきて、なんとなく現場にいたたまれない
雰囲気なので、本当は夕方までいるつもりだったのに、午前中で切り上げて逃げるように
帰って来てしまった俺･･･。

　若槻、こいつには完全に裏切られた気分だ。今までは友達みたいな感覚で
うまくやってこれたつもりだったが、中山と一緒で、こいつもずっと俺を欺いていただけなのかも
しれない。とにかく四面楚歌と言っては大袈裟だが、社員ももう誰も信用できない。
　連中の仕事を離れたところでの諸々の行状も、俺に対する連中の思惑も。
とにかくみんな俺に対して、俺が思ってもみなかった裏の顔を持つことだけはたしかだ･･･。

　若槻に関しては、話が戻るが、>>669の続きだ。
　先ず、そこから話し始めなければならない･･･。

　　――女子体育大生がたむろするアパートに連れ込まれた若槻･･･。
　早い話、若槻はそこで襲われた。と言っても、畳みの上にひっくり返され、
手足を方々から女達に押さえつけられ、単に全身をこちょぐられただけである。
　その話を若槻から聞いた時、俺は思わず「それだけ？」と口走った。

　本当にそれだけだという。俺はがっかりした。飢えた肉食系を思わせる女子体育大の
女子学生が出てきた辺りから、きっとそこで連日連夜の悪夢のような逆輪姦地獄が
展開されたに違いないと勝手に想像して、充分に股間を膨らませていたからだ。

「なんだ、つまんねーよ」と、俺は言った。「本当にそれだけかよ？　せめてパンツ脱がされたとか、
手コキで回されたとか、よってたかって電気あんまでもかけられて金玉が片方潰れたとか、
そういう面白い話じゃねーのかよっ、つか、これのどこが輪姦なんだよ、おい？」
　それでも若槻は死ぬほどの屈辱だったという。それで泣きながら、そのまま裸足で部屋を
飛び出したのだと。

　そして絶望的な気分で付近のゴミ集配所をまわったという。どこかにサンダルでも捨ててあったら、
それを履いてとりあえず靴屋に行って安い靴でも買って電車で家に帰ろうと思ったらしいが、
あいにくどこにも履物など捨ててない。

　結局若槻は夕方まで裸足で、人気のないコインランドリーとか公園とか、できるだけ人目に
つかないところを不審者として尋問される怯懦にうち震えながら、うろうろしたあげく、
公衆電話から家に電話して父親に車で迎えに来てもらったのだという。
　若槻が女子学生の部屋に置いてきた鞄と靴は後日、その女学生が教習所に持ってきた。

「いや、ぜってー、それだけじゃねーだろ？　女子大だろ？　中にはぜってースケベで性欲持て余した
女とか何人かいて、どさくさまぎれに、てめーのチンポにも手ぇ伸ばしてるよ。少しは揉まれたり
したんだろ、ズボンの上からでもよ？」
　若槻は逃れるのに夢中で何も覚えていないという。まるで小学生のプロレスごっこ未満だが、
　とにかく、そういう、つまらなくて情けない男なんだ、こいつは･･･。

>>337＆>>340　

　そして、このスレに「自分も西野にボコられたい」みたいな、とち狂ったレスがついてるのを見て、
俺はいいことを考えついたと思った。
　――まあ喪男がなんとなくＭ男っぽい心情に傾くのは、俺もまったくわからないでもない。
　俺自身もここまで女達から相手にされないと、もうどうにでもしてくれ、好きにしくれ、と
被虐的な気分になることがある。

　あっ、良く見たら>>340は「佐々木丸」じゃなくて
「佐々木希にぼこされたい」って書いてあるな、まっ、いいかｗ。

　とにかく、>>1に、「もてるのは無理だから、せめて3秒でいいから、 女の方から触られたい。」と
自分で書いているくらいだから、上に書いた大学時代の若槻の体験なんて、俺からしてみると
本当にもう羨ましい限りだ。差し詰め俺だったら、床にひっくり返された時点で三回くらい
射精してるだろう。
　一生に1度でもいいから、こんなことがあったら、たとえ一生彼女が出来なくても、
生まれてきた甲斐があったと自分の人生を全面肯定できただろう･･･。

　――で、西野と若槻は前に書いた通り、なんとなくぎくしゃくしている。
　高田の話だと、高田や斉藤やカーニヴァルの営業だった篠崎にまでやらせるという西野が、
若槻とだけは関係なさそうで、それからしても、若槻ばかりでなく西野の方も、若槻に対しては
何となく引いているのがわかる。

　そこで俺は西野をけしかけることにした。
　今週水曜日からマルクス本社に研修に赴くことになった西野をつかまえて言ってやったのだ。
「良かったな、西野。これでいよいよ、お前もプロフェッショナル集団の仲間入りだ。
マルクスで身につけたスキルは一生お前の武器になるぞ。･･･でもなあ･･･、若槻が
なあ･･･、あいつ、お前のこと嫌ってるから、俺になんであんな奴、入力に回したの？
って食ってかかんだよ。西野が入力に入っても(入力指導担当の)俺は知らん顔する
からって。知らん顔するどころか、わざと嘘教えてこけさせてやるとか言ってんだよ。どうする、
西野？　あいつ弱いくせになんか生意気だよな？　西野もなめられないように、この辺で
若槻の野郎しめてやれよ？　思い切り金蹴り食らわして、乳ビンタでも浴びせ倒して、
お前の実力見せつけてやれよｗ。押し倒して電気アンマでもくれてやれば、あいつドＭだから
ヒーヒー言って喜んで、お前のいいなりになるはずだぞ？ｗ」
　昨日、月曜日の午前中のことだ。

　すると西野は皆まで聞かず、明らかに不快な顔をして無言で走り去った。
　俺は腑に落ちない。――どうしたんだろ？　ちょっと前までは「これで時給が上がる」と
言って大はしゃぎしてたのに･･･。

　そして、それを見ていた高田が自分の席から「ユウさん、ちょっと･･･」と俺を呼ぶ。
「自分は今日戻ってきたばかりなんで、いつからだったのか知りませんけど･･･」と言って、
高田が自分のPCで開いてくれた画像を見て、俺は言葉を失った。「たぶん合成だと
思いますけど、これが今朝、入力PCのいくつかに（壁紙として）入ってたらしくて･･･」

　俺の写真だった。俺がうちの駐輪所に停めてある自転車のサドルに馬鹿面で
頬擦りしている画像だ。
「なんかこれが西野君の自転車らしくて･･･。悪戯にしてはタチが悪いんで、
自分がもう全部消して回りましたけど･･･」そう言って俺を見る高田の目は
胡散臭いものでも見るような目つきだった。
「気をつけた方がいいですよ。自分がこんなこと言うのもおかしいかもしれませんけど･･･」
「いや、ありがとう」とだけ答えて、俺は高田の席を後にした。

　現場のPCに俺の行状を映し出して晒すという手管は中山のものだが、この写真だけは
若槻が撮ったものに違いない。あの時、現場には俺と若槻の他には誰もいなかった。
　前スレだったかで既に書いた『バック・イン・ザ・サドル』の一件だが、
　俺の業務携帯の電池が切れており、連絡がつかないので方々探し回った挙句、
守衛に訊いたら「さっき外に出て行った。(屋外)喫煙所にいるんじゃないか」と言うから、
喫煙所の先の駐輪所まで来てみたのだと言う若槻。
　奴はその途中で、自分の携帯のカメラで俺の行状を撮影していたのに違いない。

　そして、それを暴露するような形で現場に流布した。
　あるいは写真を撮ったのは若槻で、それを現場のPCに入れて回ったのが中山、
つまり2人の共犯ということも考えられる･･･。

　いずれにしても、これはもう冗談や悪戯で済まされるような次元ではなく、俺に対する
明らかな悪意と敵意が感じられる。
　飼い犬に手を噛まれたような気分だ。中山ばかりでなく、若槻も内心、俺を良くは
思っていなかったのだろう･･･。

　――まるで派遣ばかりか現場にいる社員の全員が結託して、俺を追い落とそうとしているかのようだ･･････。

日頃から悪いことばかりしてるからだろ

風俗嬢とプライベートで
セックスしてぇなぁ・・・

http://maeda-atsuko48.info/fuzoku.html

【えっ？】　チンポが小っちゃい喪　【マジぃ？】

46 ：劉 陳邦 ◆JAPwm84zgg ：2011/11/22(火) 13:51:17.19 0
　ちんぽも身体も人間も、もっと大きくなりたい･･･。



ﾜﾛｽ

伊藤(屠畜業)→劉珍(番犬)→派遣(家畜)

みたいな構図が完璧にできあがってしまとるね

>>696
おまえも早く首になれよ

>>700
劉珍みたいな野獣を飼い馴らす飼い主って

どんだけだよ

>>702
黒犬騎士団のワイアルドさんならやってくれる、て思たけど
流石にリアルでそんな人はいないよなと

本人の自演かもしれないが>>596の

>>1は伊藤という上司の若い頃の姿だろ？
伊藤の独身時代の苦労話だよな
あることから２人が同じ人間だって気づいた


これがすごく気になる

何を持って気付いたというんだろう・・

♪へぇ〜ヘェ〜リオ〜ンっ　俺様は地獄の番犬ケルベロス　ザ・スケベイス

　今日の日中、天気も良くて暖かかったので半袖で買い物兼散歩に出た俺。
　途中で横着して車道と歩道の境のガードレールを跨ごうとして足が届かず、
金玉を強打、金玉がキーンと痺れて、ケツのワレメに鉄柵がずっぽりはまり、
そのまま動けなくなったところを近くの駐輪所で自転車整理をしていたシルバー・
人材センターのジジイどもに抱え上げられて助けられて来た。

　ジジイたちが俺に気づくまでの間、俺は、ああ、こんなに天気がいいのに
俺は何やってんだろう、今頃、(鈴虫の)みんなどうしてるだろか･･･。みんな、
楽しく仕事してるんだろうなあ･･･、と想うと涙が出てきた。
　――畜生っ、みんなで俺をのけ者にしゃーがってっ！
　俺がいないとなんにもできねーくせにっ！
　糞っ、童貞にだって、ちゃんと人権はあるんだぞっ！
　みんなで俺を馬鹿にしゃーがっぺっ！！
　俺様を誰だと思ってやがるっ！
　俺には基本的人権どころか、鈴虫に関する全権があんだぞ？
　嘘でねー、嘘でねーってっ！
　俺様は鈴虫の全作業者の生殺与奪の権をこの手に握ってたんだぞっ！

　お前らを生かすも殺すも俺の腹次第、俺は伊藤から鈴虫の全権を
任された鈴虫の偉大なルールブック様なんだぞっ！
　俺こそが正に全知全能の鈴虫のクリエーターにしてルーラーそのものなんだぞっ！！
　糞っ、そんな俺をみんなで馬鹿にしゃーがって、こーなったらもーアレだっ、
みんな皆○しだっ！！

カオスルーラー

>>701

　うざけろ、てめーっ！
　なんで俺様がクビにされんだよっ！
　よく、考えれ？　俺様が中途採用の幹部候補生として受けた激烈な研修は
新卒の若槻や中山や松岡、それに派遣上がりの高田が受けた、ちんぽに毛がはえたような
一般職の形ばかりの研修とはわけが違うんだぞっ！

　いいか、良く聞け、俺が受けた地獄の研修は千葉の山中に監禁されるも同然の
軍隊の鍛錬みたいな過酷なやつだ。毎日山中に穴を掘らされたり、埋めさせられたり、
バケツで水を運ばされたり、薬草のハンドブックのようなもんだけ渡されて、それを頼りに
3日間、自分で山中で採集したものだけで生きるサバイバル術(※)、都心の街中に出て、
大声で自己紹介させられたり、社訓を復唱させられたり、それがきっかり200メートル先で
聞いている教官にはっきり聞こえるまで何度も何度も繰り返すんだぞ？　駅前でティッシュ
配りもやった。1日のノルマは300個。終わるまで帰れない。
　そんな過酷な研修に20日間も耐えて、その後、名古屋に飛ばされて約1年みっちり
いじめのような実務修行を積み、やっと手にした鈴虫の管理責任者の椅子なんだぞ？
　みすみす手放してなるもんかっ！

(※)その辺にいた変なカタツムリを焼いて食おうとした時だけ、慌てて元陸自の指導教官が
飛んできて、広東なんとかっていう寄生虫がいるから、これには絶対手を出すなっ、て止められた。

　なんでもいいから相手を打ち負かす、言い負かすって議論の叩き合いみたいな練習も
やらされたな。その時俺と一緒に研修に入った元佐○急便営業(兼運転手)の須田尾さんと
元証券マンの古手川と、他に研修を請け負った会社が雇った論客が何人か、
とにかく最後の一人になるまで強引に持論を展開して、生き残った者だけが一抜けたって
感じで、罵倒と誹謗中傷はダメ、あとは机を叩く、椅子を蹴る、屁をかます、どういう手段を
講じてもいいという、なんか自己啓発セミナーみたいなやり方だ。俺はここで3勝無敗という
圧倒的な強さを示して、いち早く頭角を現した。　
　この研修には一人60万かかるらしいが、それだけ会社も未来の幹部達に期待しているって
わけだ。

　ちなみに現在会社に残っているのは俺と須田尾さんだけだ。
　その須田尾さんがいる旭川事業所も年内いっぱいで閉鎖、うちの会社も
北海道からは完全に撤収することが決まっている。
　東京勤務を希望した須田尾さんに関しては、うちの事業所にも人材が入り用かどうか
照会が来た。無論、俺は断わった。鈴虫に船頭は2人要らない。むしろ俺がやりにくくなる。
　須田尾さんは恐らく三鷹か府中の事業所に管理責任者か、それに順ずるポジションとして
収まる予定。

>711
ﾁﾝﾎﾟに毛は生えないだろ

>>702

　うざけろ。誰が野獣だよｗ。
　獣欲むき出しのケダモノはむしろ、うちの俺以外の男の社員、
斉藤、若槻、高田の方だ。こいつらは社員、派遣問わず、
次から次にうちの従業員の女どもを食い散らかしている。
　簡単にやらせる女達も女達だが、もし上の3人がこぞって
俺に反旗を翻すようだったら、俺は最終手段として彼らの浅ましき
行状を残らず伊藤にチクってやる、というか報告するつもりだ。
こんなことでは職場の風紀や秩序が保てないと。
　だって、俺だけはまったくの精錬潔白、それこそ1人の女にも
手を出していない、つか、やらせてもらえた験しがないからだ。

残念ながら童貞にはマンコやおっぱいの実感触は空想だけじゃどうにもならんだろ

１って会社の全社員から性犯罪者だと確信されとるよね

今日日ここまでセクハラや犯罪に緩い会社って無いような・・・
もしかして昔あった会社の話なのかもしれない

おふっおふっ

もてなくてこれほど辛い目にあってんだから
セクハラくらい大目にみてあげようよ

>718
本人が幹部候補生っていってるから
治外法権なんじゃないの？

>>718


セクハラや日々の変態行為は
前スレの方が激しくて面白かった。


最近の>>1はセンチで仕事のことばかり書いてて
どこにでもある普通の業務日誌みたいでつまらない。

ふむー

　　　　――■11月23日(水曜日)、午前■――

　勤労感謝の日とあって、世間様は祝祭日だったが、
例によって鈴虫事業所は関係なく、普段の半分の人数で稼動していた。
　ただ、今週からうちの社員も週休二日で回すことになったので、今日は
斉藤と中山が休みを取っていた。

　――最近、俺と他の社員達の間に目に見えない溝が拡がって、
なんとなくぴりぴりしている。おまけにマルクスの小宮まで事業所に来ても
俺に挨拶すらしやがらない有様で、ますます、いたたまれない。
　そんな寒々しい緊張状態の中で致命的な事件が起った。
　まるで他人事のように書いているが、その当事者は他ならぬ、俺である。
　俺の進退問題にすら発展しかねない深刻な事態が･･･。

>>712
そんな無茶苦茶な研修なんてねーよwwwww

なにが起こったかなんて絶対誰も聞かないから

こんなつまんないスレ早くやめろ

　――午前中の中休憩が終わって、喫煙所から戻ってみると、いつになく現場が
そわそわしている。
　時折、俺の席の方を振り返ったり、囁き合ったりする者がいて、それ以外の者も
背中でクスクス笑っているような感じだ･･･。

「どうした？　俺の顔になんかついてるか？」俺がフロア中に聞こえるような声で言うと、
遠くの方で立ったままの野口と山内がほとんど同時に無言で俺の方を指差した。
　意味が解らない。
　山内がさらに指先でつつくような仕草を見せて、俺はようやく自分の後ろを振り返って見た。

　俺の席の真後ろにホワイトボードが置いてあるのだが、その真ん中に黒いマーカーで、
「この人、童貞です」とあり、下向きの矢印が引いてある。そしてその矢印の先がちょうど
椅子についた時の俺の頭上に来るような仕儀になっていた。

　　　この人、童貞です
　　　　　　　↓

　特徴のある丸みを帯びた字体だった。俺はすぐに誰が書いた落書きか、ピンときた。
　俺は作業エリアに向かって言った。「･･･清水、消せ。今すぐ、消せ･･･」

　清水は何も答えない。
　俺の方を振り返りもしない。完全にスルーを決め込んでやがる。
　怒鳴るつもりはなかったが、俺の声は自然と怒声に近くなった。「清水、
悪ふざけもいい加減にしろっ」

　現場が静まり返って、清水はようやく窓側の入力エリアから「なんで私が！」と
高い声で応じた。
「いいから、今すぐ消せ！　今すぐ消したら後は咎めない･･･」
「私じゃないよ！」清水はＰＣのモニターに向かったまま、叫ぶように甲高い声を放った。
「私じゃない、私じゃないっ！」

「見苦しいぞ清水、いいから早く消せよっ！」
　俺はホワイトボードのイレーザーをつかんで席を立った。それから、わざと時間をかけて
清水の席まで行き、「いいから消してくれ」と言ってそれを清水の席のキーボードの上に叩きつけた。

「私じゃない、私じゃないっ！」さらに叫び続ける清水の背中を、俺は椅子の背もたれごと
軽く蹴り飛ばした。「うるせー、女だからって甘えるなっ！」
「なんで私に言うんだよ･･･」この時、清水は既に肩を震わせて泣いていたが、覚悟を決めたように
翻然と振り返り、俺の顔を仰ぎ見た。
「うるせーよ、この童貞野郎っ！」
「なに！？」

「いい歳してキモいんだよ。変態の童貞野郎っ！　いつまでも死んだかーちゃんが忘れられない
マザコン野郎のくせにっ！おまけに、かーちゃんに似てるブサ女に告って、ザマーないよ」
　その瞬間、俺は頭に血が上った。俺ばかりでなく小林や、俺の母親まで侮辱された気がした。
「その女も後輩にとられて、まったくザマーないね、さすが童貞――」さらに喚き続ける清水の
制服の襟首に後ろから手をかけると、俺はそのまま清水を椅子ごと力任せに床に引き倒した。

　その瞬間現場にいた者達のほとんどが反射的に席を立った。
　その中でいち早く俺の元に駆け寄った山内と高田が俺と清水の間に入って、
両手を広げて俺を制止しようとした。そして遅れて現れた若槻の甲高い叫び声で
俺は我に返った。「先輩っ！」

　椅子から転げ落ちる際に横向きに、床にしたたか腰とわき腹を打ちつけた清水が、
俺の目の前で、くの字に体を折ったまま、両手でかばうようにわき腹を押さえながら
呻いている。その呻きも声にはならず、喘息患者の喘ぎのようだ。
　全身が細かくわなないて、頬やふくらはぎが痙攣を起こしている。
　俺は肋骨が折れて内臓に突き刺さるか、めり込むかしたのだと直感した。

　――その瞬間、視界がぼんやりとブラックアウトして、すべてが終わった気がした･･･。

オタワ・・

とうとう劉がやりました、男になりました

こんな終わりかただったとは･･

>>1がﾀｲｰﾎされたので終了

　　　この人、童貞です
　　　　　　　↓

人殺し!!

>>740
ほんとに終わりかよ。
もう続けないの?

今ごろ警察にぱくられてんだろ

派遣なんかもっと苛めろw
もっと痛めつけてやればよかったのにw

http://www.youtube.com/watch?v=Qcfh-oiCWmY&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=OJMdeB8G7j8
http://www.youtube.com/watch?v=2y0WHRErJNw

Rin Toshite Shigure - i was music [PV]
http://www.youtube.com/watch?v=aHVstX4jYSc

　
――いや、別に逮捕されたわけじゃないから。通報されてさえもいない。
実質、伊藤が出てきて、すべてを握りつぶしたかっこうだ･･･。

　　　　――■11月23日(水曜日)、午後■――

　　――清水が倒れたまま動けない･･･。
　その場で救急車を手配しようとしたが、清水本人がなぜか激しく嫌がった。
　その代わり、しばらくして自分で起き上がれるようになった清水は、
俺が連絡して駆けつけた小宮の車に乗って病院へ向かった。

　小宮は鈴虫の近くのパチ屋にいたらしく、俺が電話してから15分と経たない内に
現場に現れた。(※)
　その小宮が「「（マルクスの）上に連絡した方がいいですか？」と大して関心がなさそうに言う。
　俺は「頼む」とだけ答えた。
　結局エレベーターは使ったものの、清水は誰に支えられることもなく自力で駐車場まで歩いた。

(※)本人から聞いたわけではないが、例によって鈴虫の近くにある大型パチ屋ホワイトハウスで
サボっていたのだろう。

　その間30分あまり仕事は中断した。
　ショックで気分が悪くなり、帰りたいと申し出た者が何人かいた。
　それとは別に俺に対する非難と抗議の意味合いで「帰らせてもらう」と言って勝手に現場を後にした者もいた。
　とにかく残ったものだけで、最後まで仕事を続けた。

　俺は本社に連絡したが、祭日のため伊藤は出勤していなかった。
　俺は伊藤の携帯にかけ直して、事情を説明した。伊藤は「すぐ行く」とだけ言って
電話を切った。それからすぐに自分から電話してきて、「マルクスの方から上の連中が出てくる
だろうが、誰が来ても俺が行くまで何も話すな。間違っても下手に謝ったりするな」と強い口調で
念を押してきた。

　程なく俺の業務携帯にマルクスの丸木戸さんから連絡が入った。マルクス本社は平日同様
営業しているという。そして今、伊藤から連絡があって、鈴虫で話し合いをしたいという申し出が
あったので、これから本社を出るところだと言う。
　俺は伊藤に言われた通り、謝罪の言葉は口にしなかった。「ご足労おかけします。
よろしくお願いします」とだけ言って電話を切った。

　小宮と清水を見送った後、俺は何となく落ち着かず、そのまま屋外の喫煙所に留まって
立て続けにタバコを吸いながら、伊藤と丸木戸さんが着くのを待っていた。
　その際に最初に現れたのは、なぜか中山だった。中山は伊藤に呼ばれて来たと言い、
俺に挨拶するとさっさと事業所の中に入ってしまった。

　わざわざ休みの中山を現場に呼びつけた伊藤の真意がわからない。中山にお茶でも
いれさせてマルクスの上の接客でもさせるつもりなのだろうか･･･。
　その中山を鈴虫まで自分の車で送ってきたのは斉藤だった。斉藤も車から出てきて、
「俺も行った方がいいですかね？」と、俺の顔を見ながら苦笑いする。

「お前も課長に呼ばれたのか？」俺が訊くと、呼ばれたのは中山だけというから、
俺は「だったら、いい。休みのところ、わざわざすまんな」と答えた。
　斉藤は伊藤に見つかりたくないからと言って、逃げるように引き上げていった。「俺、あの人、
苦手なんだよ。どうも好きになれない･･･」

　――ホワイト・ボードに落書きしたのは清水ではなかった。
　今野と河野だった。それを休憩時間に目撃した者が何人かいる。
　マルクスの上と伊藤の到着を待っている間に、俺に代わって若槻と高田が２人に
直接問いただしたが、２人とも知らないの一点張りで最後まで認めようとしなかった。

　一旦現場に戻った俺のところへ中山が無言で河野と今野の履歴書のコピーを持ってきた。
　ホワイトボードに残された文字と比べてみると、今野の筆跡と一致すると思われた。(※)
　その今野と河野は「（犯人扱いされて）気分を害した、派遣会社を通して正式に
抗議させてもらう云々」と言い残して、この日はそのまま帰ってしまった。

　(※)俺が知る清水の筆跡とは微妙に違って、くせ字ながらも今野の字の方が全体的に
均整がとれている。

　俺はこの時はじめて2人の履歴書のコピーを見たが、河野は24歳で、今野は
若槻と同じ27歳だった。俺は何となく彼らは高校の同級生か何かで、2人とも
社会性がなく言動がひどく幼いので、20歳前後かと思っていた。(※)

　彼らの職歴欄には派遣会社と思われる会社の名前がびっしりと記されていたが、
彼らが今までにどこでどういう仕事をしてきたかまではわからない。いずれにしろ、
これまでずっと短期的な就労に終始してきたことだけは間違いないだろう。

(※)2人ともブサメンでチビで小太りなせいで、見た目で年齢が判断しにくい。
　そういう男の特性で見た目はきっと、俺と同じで、年齢より老けて見えるのだろうくらいに
思っていた。　

　俺の机に『字を書いたのは今野君で,⇒をつけ足したのは河野君です.』という
メモ書きが置いてあった。俺がそれに気づいたのは帰宅前だったが、このメモは
おそらく村山が置いたのだろう。
　その村山は25日で鈴虫から撤収するカーニヴァルからハーモニーに移籍して現場に
残留することが決まっている。前にも木下と一緒にクビにされるものと勘違いして
俺の前で泣いた村山だが、今回も現場に残りたい一心で俺に密告したつもりなのだろう。

　そのメモを見た時、つまり一切が片付いた帰り際だが、清水の怪我がたいしたことがなく、
伊藤のおかげでマルクスとの話し合いが簡単に片付いた気楽さもあって、俺は、激情に
かられて清水を引き摺り倒した時の俺は現場の派遣達の目にどう映っただろう、と考えた。
　怒ると怖い現場責任者、それこそ恐怖の大王として、恐怖心と共に彼らの目にしかと
焼きついただろうか･･･。

　柴田や川崎はどう思ったろうか。俺はかっこよかっただろうか･･･。ドＭであろうことが
間違いない川崎なんかは俺の強さを目の当たりにして下着を汚してしまったかもしれない。
　まあ、結果はどうであれ、俺は単に「言うことをきかない派遣は殴ってでも言うことを
聞かせろ」という現場での黄金律を実践してみせただけである。

　カミュの『異邦人』の中で、殺人の動機を問われた主人公は「みんな太陽のせい」と
答えるが、俺の場合は差し詰め、“みんな童貞のせい”とでも言うべきだろう。
　俺のことを童貞だからと馬鹿にするような奴は、みんな死ねばいいのだ。
　そして、そんな俺の言うことを聞かない奴なんか、みんな死ねばいいのだ。
　他の野郎どもには進んでホイホイ股を開くくせに、俺にだけは絶対にやらせようとしない鈴虫の
腐った女達なんか、みんな死ねばいいのだ･･･。

　――清水も大袈裟に痛がりやがって･･･。腰が痛いなんて抜かしても、それはお前がヤリマンだから
だろ？　やり過ぎなんだよ、普段から。俺には全然させてくれないくせに。
　とにかく腰痛はヤリマンの宿痾で、職業病だ。同情の余地はない。

　――私じゃない、私じゃないっ！――
　今も清水の悲痛な叫びが耳朶にこびりついているが、清水は濡れ衣を着せられて引き摺り倒されたのではない。
　たしかに清水の仕業と早合点したのは俺の落ち度だが、その後の暴力は清水の、俺に対する個人的で劣悪な
罵倒に対するものだ。
　やはり同情の余地はないだろう。

　罪と罰･･･、とにかく俺以外の鈴虫の連中はみんな俺の前に全裸で正座して、「生まれて(来て)ごめんなさい」
と泣きながら俺に頭を下げて、許しを請うべきだろう･･･。

　――結局、うちの会社とマルクス産業の双方の会社から上が出てきて、鈴虫の４階の会議室で
話し合いの席が設けられた。
　うちの会社からは伊藤が来て、マルクス側からは小宮の上の前田という課長と
さらにその上の丸木戸さんが（タクシーで）来て、当事者の俺を含めて4人で、昼過ぎに会議室に入った。

　結果からいうと清水の怪我はたいしたことがなさそうで結局病院にすら行かず、
小宮は単に清水を家まで送って行っただけ、勘違いして暴力を振るった俺にも、また俺を
怒らせるような度を過ぎた誹謗中傷を現場で口にした清水にも双方に非があるということで、
今回はどちらも特に咎めない、俺はこれまで通り仕事を続け、清水は気力が回復次第現場に
復帰するということで双方が合意した。

　伊藤が決めた鈴虫ルールでは、派遣同士の喧嘩は理由のいかんを問わず両成敗、問答無用で
双方即日解雇処分だが、社員が関わると、その限りではなく、今回は喧嘩両成敗ゆえに過失も相殺、
双方無罪放免という結果になった。
　マルクスとしても、以前、満田の不始末でマルクスがうちの会社に切られそうになった時に俺が口入れして
それを繋ぎ溜めた時のことを丸木戸さんがまだ覚えていて、俺には恩があるから、とはっきり口にしていた。
　要はマルクス側には、会社として俺を咎める意向はまったくないと。

　それで伊藤が「申し訳ない、改めてお詫びに伺おうかと思います」と口にすると、マルクスの二人は「とんでもない。
またうちの従業員がお騒がせしてしまいまして･･･。寛大なおはからいに感謝します」と、双方譲り合うようなかっこうで
互いに頭を下げあっている。

　マルクスの最大の得意先がうちの事業所で、そのマルクスを見つけてきて最初に契約を結んだのが
伊藤であるということは前スレで書いた。
　マルクスの上が２人も来たのは、事件そのものを重視した、あるいは清水の怪我を心配したというより、
伊藤が出て来ると聞いて、その対応に出向いて来たというのが実情だろう。

　極端なことを言うと、鈴虫事業所に対して会社から全権を委任されている伊藤の腹次第では、
つまり伊藤の鶴の一声次第では、マルクス産業は今回の一件でうちとの契約を即刻失いかねない。
だから、マルクス側の人間は伊藤のご機嫌をとりに出てきたと言っても過言ではない。
　現場の派遣なんてしょせん使い捨てでどうなろうと知ったことではないが、マルクスとしても会社の保身と
契約の延長、しいては会社の存続を第一義に考えるということだろう。

　そんなマルクスの上役２人は帰り際に玄関で、俺に対してですら「これからも、よろしくお願いします」と
深々と頭を下げて帰っていった。
　少し離れた駐車場では、エンジンをかけて車で待っていた小宮が車の窓越しに挑むような目つきで俺を
睨んでいたが･･･。

　――追伸――
　
　･･･この時まで中山はなぜ伊藤に呼び出されたのか、俺にはまったくわからなかった。
　確かに中山がいれるコーヒーの味は格別で、この日も四階の会議室まで四人分を持って
上がって来た。おかわりしたのは俺だけであったが。
　もしかしたら伊藤も中山のコーヒーを飲みたかっただけなのかもしれないと、俺は呑気なことを
考えていた･･･。

　　　　――■11月23日(水曜日)、夜■――

　――夜9時ごろ、伊藤から電話がかかってきた。「今日は大変だったな。どうしたんだ。
君らしくない･･･」からはじまり、1分と経たない内に「清水という女は今すぐ切れ」と言い出した。
「この子の勤怠管理表を見た。何があったか知らんが、この何週間か欠勤だらけじゃないか。
こいつはなんかの病気なのか？」

「いえ、そういうわけでは･･･」と、俺。
「だったら切れ。マルクスには清水の勤怠記録を突きつけて、ただ就業規定に反すると
それだけ言えばいい。規定違反は規定違反だ。今回のことは関係ない。それで
マルクスは何も言わないはずだ。あそこはそういう会社なんだよ。
　とにかく清水は切れ。また面倒を起こさないとは限らんからな。君とその女の間に何があったのか
知らんが、とにかく全部、出勤状態のせいして切れ。･･･いいか？」
「････････････」

「どうした？　また俺が出向かなきゃならんのか？」
「･･･いえ、ただ清水は仕事ができます。マルクスの中でもトップクラスで――」
「ああ、そのようだな。仕事は早いがミスも多いｗ」
「――なぜ、それを？」
「おいっ、俺を誰だと思ってやがる？ｗ」

　――いくら伊藤でもこの日、鈴虫で従業員の勤怠記録や業務成績を閲覧する時間はなかったはずだ。
だとしたら、いつの間に･･･。鈴虫の派遣達の勤怠記録や成績記録はオンライン化してデータとして
セーブしてあるが、俺はそれを本社の伊藤から勝手に覗かれないように、伊藤に黙ってログインの方法と
パスワードを変えていた。だからこの業務記録へのアクセス権は俺と、従業員の勤怠管理が仕事である
中山の2人にしかない。おそらく伊藤は俺の知らない間に中山に命じてこれらの記録を開かせ、
ＵＳＢメモリにでも入れて自宅に持ち帰って閲覧したのだろう･･･。

「･･･わかりました。おっしゃる通りにします」そう答えるしかなかった。
「それからもう一つあるな。最近辞めたマルクスの女で、小宮か？　あそこの営業と出来てた女が
いるな？　そいつも欠勤がひどかったが、君が故意に見逃してやってたって話じゃないか。どうしたんだ、
最近の君は？　マルクスに何か掴まされたのかｗ？」

「･･･いえ、そういうわけでは･･･。でも、どこからそんな話をお聞きになったんですか、伊藤さん･･･」
「悪いが答える気はないよ。ははは。とにかく派遣を甘やかしすぎだ。特に勤怠は厳しく取り締まれ。
休み癖はあっという間に派遣中に感染するぞ。いいか？　アー・ユー・オーケー？ｗ」
「わかりました。気をつけます。今日は申し訳ございませんでした･･･」

　電話を切った後も、俺はしばらく手が震えていた。清水を切れと言って来やがった。
　中川の件まで筒抜けだ。
　どうやら俺が知らないだけで、うちの現場に、密かに伊藤が放った犬が紛れているようだ。
　――伊藤敬信(ﾀﾀﾞﾉﾌﾞ)、俺はこの日、この男の恐ろしさを改めて思い知った気がした･･･。

　･･･その直後に伊藤からメールが届いた。

件名『ギフトは届いたか？』
本文「なかなか良く撮れていたぞ。君がそんなに自転車が好きだとは知らなかったな。
しかし、おいたもほどほどにな。」

　――あの写真、俺が西野の自転車のサドルに頬擦りするあの写真･･･。
　伊藤はあの写真のことまで知っていた。そしてギフトというからには、おそらく俺に警告する
意味で伊藤があの写真を現場のPCに貼らせたのだろう。伊藤にしては手口が杜撰な気も
するが。

　･･････しかし、だとすると、伊藤が放った犬の正体は･･･、若槻だ。･･･あの野郎･･････。
　いや、この日、鈴虫で伊藤に清水の勤怠や業務成績の記録を差し出し、中川のことまで密告したのは
中山に違いないから、伊藤の犬は元々、鈴虫に二匹いたことになる。伊藤はこの2人に俺の行状を監視させ、
逐一報告させていやがったのだ･･･。

　若槻と中山･･･、俺の敵は反目しあう斉藤でも腹の内が読めない高田でもなく、実は従順で純朴な
後輩として俺が気を許していたこの二人だったのだっ！
　こっ、これが現実なのか･･･。

　――その瞬間、視界がぼんやりとブラックアウトして、すべてが終わった気がした･･･。

ひどい会社だな
まるで越後屋と悪代官の悪だくみみたいな密室政治だ

何回ブラックアウトしてんだよ

勘違いして管理者気取りで好き勝手変態してたのが上司にバレたってだけだろ？
完全なる自業自得。格下げ喰らって会社辞めちまえ。

こんだけ色々不祥事を起こして起きながら会社に居座れるなんて
こいつよっぽど優秀なんだな

派遣にも一応人権あるんだぞ

>>768“みんな童貞のせい”
ここまでコンプレックス強い奴も珍しいな･

>>792
貧血症なんじゃね

こいつ全然反省してないだろ。

派遣をなめるなよ
ttp://www.youtube.com/watch?v=XK2webwsBWo

伊藤と揃ってゴーイングマイウェイな訳やね

派遣のおっぱいなめたい

>>800
劉が伊藤にカブレてるだけだろ？

さすがに3スレ目はなさそうだな
てか、このスレもそろそろ落ちるか

>>797
ﾜﾛﾀ

自分は美人が好きなのにイケメンがモテる風潮は駄目ってのが理解できない
自分は異性を一切容姿で見ないのに、と言うならまだ１００歩譲ってわかるが
男も女も美しい人間が好きというのを自分で実践してんじゃん

伊藤こええ

>>803
そろそろネタ切れなんだろw

>>800
エリートと極端に出世する人間には
ゴーイングマイウェイなアスペが多いって
統計がある


いちいち下や回りの顔色気にしてたら
何もできなくなるかららしい

2スレ目になってからつまらなかったからこのスレ自体がなくなってくれるのはうれしいが、どんなオチがついたかだけは見届けたい。

そろそろ悔しまぎれの釣り宣言か

>>1
次スレどうするの?
そろそろ立てとく??

>>811

　･･･ああ、そろそろ頼む。
　今の時点で既に、これから風雲急を告げる、というか一気呵成の
怒涛の展開になることが目に見えている･･･。

　　　　――■11月24日(木曜日)■――

　　この日、いつになく張り詰めた緊張感と周囲の俺を見る奇異で遠い眼差しの中で、
自分の席に着いた俺は、9時過ぎにマルクス本社に電話をかけて、伊藤に指示された通り、
清水の解雇通達を履行した。勤怠状況が好ましくないことだけを
理由に挙げ、最後に「私どもの会社の意向です」と言い添えた。実際は伊藤の意向に
過ぎないのだが･･･。

　応対に出た丸木戸さんは「･･･はあはあ、承知いたしました」とだけ答え、後は何一つ
訊いてこなかった。伊藤の言った通りだ。本当にそれで、おしまい。清水は、これでおしまい。
　呆気ないものだ･･･。

　俺もこの時ばかりは、さすがに良心が咎めた。それ以前に、もしこの日朝から清水が仕事に
出てきたらどうしようという不安があったが、当然のことながら、この日清水は出勤して来なかった。
　マルクスは自社の従業員を傷つけられた上、一方的に解雇通達までされたのに、何一つ異議を
申し立てようとしない。いくらうちの事業所がマルクスの取引先の筆頭であるとはいえ、
マルクスのこの卑屈なまでの従順さ、盲従や隷従に近いレベルでの及び腰はなんなのか･･･。

　前の日にマルクスの前田課長と話してわかったことなのだが、前日23日は祭日でマルクスの
取引先(派遣先)はうち以外はどこも休業で、本来マルクス本社も休業にして良かったのだが、
ただ、うちから送り込んだ西野と矢口の実務研修のためだけに本社を開いていたのだという。

　企業舎弟じゃあるまいし、どうしてそこまでしてうちの会社に追従しようとするのか。
　何かある･･･。うちの会社、いや伊藤とマルクスの間にはまだ俺の知らない何かがある。
　そう思わざるをえない･･･。

　とにかく、これで清水は鈴虫を去った。ローサ(坂田)が去り、中川が去り、清水までもが退社した。
　前スレで俺が誇らしげに紹介した、うちの事業所の綺麗どころの3人までが、これで現場を去った。
　――そして、もう1人･･･。

　佐々木丸だ。俺がマルクスへの連絡を終えるのとほぼ同時にハーモニーの事務所から
「うちの佐々木が辞めさせてもらいたい、もう行く気はないと言っている」旨の電話がかかってきた。
　前の日佐々木は、清水の一件があった直後に俺のところへ来て、「これはひどすぎる。少し
考えたいから、今日はもう帰ってもいいか」と、自分の言葉で抗議の意を伝えてきた。
　考えた結果の退職なのだろう。意志の強い佐々木丸のことだから引き止めても聞き入れは
しないだろう。俺は悄然として佐々木の退職を承諾した。

　ハーモニーからの電話を切った直後に、珍しく斉藤が俺の席まで来て話し掛けてきた。
「なんだ、また亀野だか亀田とかいう野郎達だって？　あの糞ガキどもが（と言って作業エリアの
方を見渡したが、この日、河野と今野は出勤していなかった）。
いっそのこと俺があん時（先々週の土曜日の財布の一件の際）ぶん殴ってやれば良かったんだ。
そうすりゃ、ユウさんがこんなことにならずに済んだのにｗｗｗ」と言って、本当に嬉しそうに
笑った。

　――糞っ、なにもかもが無茶苦茶だ。どこでボタンをかけ違えたのか、どこで歯車が狂った
ものなのか･･･。俺が腹立ち紛れに二階の便所に篭って糞をしていると、さらに腹立たしい事が
起こりやがった。
　休憩時間でもないのに二人連れの野郎どもが入ってきて、小便器で用を足しながら話す声が
聞こえてくる。

「しかし、どうなってんのかね、この会社･･･」
「社員で･･････みたいなブサなババアとりあうなんてな？ｗ」
「いや、でも･･････、けっこうもてんだよ、あいつ。バツイチのババアのくせにｗ」
「えっ？　バツイチなの、あの女？」
「･･･らしいよ。ほら、前に古溝君っていたじゃん、極楽の。古溝君も一時付き合ってた
みたいだけど、本人から直接聞いたって言ってたぜ？」
「へぇ〜っｗ」

「でも、社員でそんなヤリマン女取り合って揉めてどうすんだよｗ」
「なあ？ｗ」
「ここの社員みんな頭おかしいんだよ。終わってんな、この会社ｗｗｗ」
　終わってんな、と言ったのは大崎だ。もう1人はたぶんアンフォーチュンの有田だろう。
　その瞬間、俺はまた頭に血がのぼった。

「うるせーぞ、てめーらっ！」個室のドアの鍵を壊さんばかりにガチャガチャ外すと、洋式便座に
尻をつけたまま、俺は片足で力任せにドアをバーンっ！と蹴り上げた。「終わってんのはお前らの方だ。
大崎、特にお前は明日でカーニヴァルと一緒に終わりだ。アンフォーチュンへの転属は最初からなかったもの
と思えっ！」
「････････････」
　開いたドアのすぐ向こうで、小便器に体をくっつけるようにして背中を向けたままの2人が
固まっている。

「すっ、すみません･･･、いるって知らなかったんで･･･」有田の方はちんぽを出したまま、
すぐに向き直って、しゃちこばって頭を下げた。「本当にすみません･･･」手の平で隠すように
覆ったちんぽの先から小便のしずくが飛び散った。
　しかし大崎は耳まで真っ赤になったまま、小便をし続けた。そして終わり際になって「わかったよ。
こんな会社、こっちから辞めてやるよ、糞野郎っ」と、向こうを向いたまま細い、震える声で毒づいた。

　俺は思わず後ろから蹴り飛ばしてやりたくなったが、降ろしたズボンとブリーフが、便座の下、
俺の足元に絡まったままで身動きがとれない。
　――結局、有田はそれから現場に戻り、大崎は現場に戻ることなく、そのまま帰宅し、それっきりと
なった。

　しかし、どうにも話がこじれて妙なことになっているようだ。
　前の日清水も口走っていたが、俺が既に小林に告って、誰かと小林を取り合いになっていると
みんな思っているようだ。だが、そんな事実はない。
　俺はまだ小林にプロポーズしてもいないし(※)、小林に交際相手がいるという話も聞いたことがない。

(※)12月2日が俺の33歳の誕生日だから、縁起を担いでその日にプロポーズしようかと思っていた。
　ちなみに11月29日に小林は32歳になる。

　――まるで、わけがわからない･･･。小林がバツイチで、前に古溝と付き合っていたなんて話も初耳だし。
　たしかに俺が小林に密かに恋情を抱いていることは、前に若槻が現場でみんなの前で不用意に
暴露してしまい、それ以来、従業員の間では周知の事実となってしまっているのだが･･･。
　それに俺の見立てでは小林は絶対、処女だ。俺を巡る噂が錯綜しているのと同じで、小林も他の誰かと
勘違いされているのではあるまいか･･･。

　何もかもが釈然としない。むしゃくしゃする。まるで悪い夢の中にいるようだ。悪い流れが、
さらに悪い流れへと次から次に滑落していく。思わぬアクシデントが次のアクシデントを呼ぶというか･･･。
　何かこの世界には自分だけが知らずにいる重大な約束事や決め事があって、それを知らないが
ために自分だけが世の営みから外れ、一人だけ締め出されているような底なしの不安･･･。

　これは今にはじまったことではなく、自分だけが何となく周りの者達と違うという不安は俺が物心を
付いた頃からつきまとう宿痾のようなものだが、最近の俺は特に地に足がついておらず、まるでカフカの
小説のようなシュールで不条理で不可解な出来事の連鎖の最中でもがき、足を滑らせ続けている。

　本当はこんなことをやっている場合じゃないんだ、俺･･･。
　次の週末にはカメノコから残りの全設備を鈴虫に運び込んで、次の週明けからはルーチンの
業務として、合併後の全作業を本格的に始動させなければならないんだ。
　このままではアレだ、むしゃくしゃして仕事にならないから、ここは一つうさ晴らしにまた川崎でも
呼びつけて、ズボンの上からでも川崎のアソコをイーイーイーっしてこましたろ、と思い、川崎に
昼の休憩時間をずらすようにと伝えるべく入力エリアに出向いた俺。

　カメノコの伝票を打っている入力セクションでは、松岡が腕を組んで立ち、後ろから川崎や杉内の
仕事振りを見学していた。その松岡が、川崎に用向きを伝えた直後の俺に「この子ら、すごい･･･。
すごすぎる･･･」と感心したように言う。そして声を潜めて、「この子ら、時給いくら？」

「よく知らんが(時給)1200円スタートらしい。後は能力給でどんどん昇給するみたいだ。特にこの
杉内なんかは時給が跳ね上がりすぎたもんだから、固定給で雇った方が安く付くという理由で、
来年からは無理矢理マルクスの正社員にされちまうみたいだｗ」と俺。
　すぐ後ろでそんな話をしていても、杉内も川崎も柴田も、まったく耳に入らないという様子で、
一心不乱にモニターを見据え、キーボードを叩き続けている。

　そんな杉内に俺は、永瀬から聞いた話、満田が杉内と結婚すると吹聴しているという話を何日か前に
差し向けてみたのだが、その時杉内は珍しく歯を見せて「最低だｗｗｗ」と言って笑った。
　結婚するも何も、当の杉内は既に結婚していて妻帯者であるらしいｗ。「あの人(満田)、勝手に
そんなこと言ってんですか。でもわざわざ僕に訊いてくるってことはユウさんも、それ半分信じたってこと
ですよね？　最低だｗ　僕、そんな趣味悪くないですよｗｗ」

　来年からマルクスの現場社員になるという杉内。筑波大出で、趣味で自作のツールやゲームを
ネット上で公開しているという男でもある。元はソフト制作会社にいたらしく、ちょっと線が細いが、
人物もしっかりしている。俺はそんな杉内をずっとうちの社員に引っ張れないかと考えていた。特に
今はそうだ。こいつをうちの事業所に引っ張ることができたら、入力指導がもっぱらの仕事である
若槻が完全に要らなくなる･･･。

「じゃあ、うちの会社の払いもいくらかいいんでしょ？」と松岡が訊いて来る。
「まあな、他社(の作業者)よりは高くつく」　と俺。
「そんなんで採算とれるの？」
「まあ、そこは俺の腕の見せ所だ。マルクスの従業員には先ず入力以外の作業は絶対にやらせない。
入力以外の雑多な仕事や誰にでもできるような仕事は彼らの賃金コストに見合わないからな。それに
彼らには基本的に残業はやらせない。手当が高くつくからな･･･」

　マルクスの連中に残業をさせないで済ませる為には、毎日、入力業務を定時までに完全に
終わらせる必要がある。それを可能にするには、彼らが打つ伝票や諸々の書類を事前に
打ちやすい順にそろえて彼らに渡す必要がある。簡単に言うと、一枚ごとにあちこちのバイアスをいじって
入力するよりは単にエンターキーを押し続けるだけの方が速いに決まっている。俺はその書類の
事前の仕分け作業を野口以下のハーモニーの女たちにやらせている。入力時だけでなく、
入力後のデータの照合やチェックの際の効率も考え併せた上で、野口らは毎日、膨大な書類と
格闘する。

　作業効率重視の徹底した分業制と、マルクスの従業員に残業をやらせないという方策によって、
俺はこれまでに伊藤在任時を上回る収益を鈴虫で上げてきた。
　当然、マルクスの連中の中にも稼ぎたいから残業がしたいと申し出る者がいる。
　だから俺は入力エリアにいるマルクスの連中たちに良く言う。「君らは入力のスペシャリストだ。
うちの会社も君らを入力のエキスパートして優遇する。だから、たとえ手が空いても、入力以外の
作業には一切手をつけるな。それでも、まったくすることがないという時には俺に言え。君らだけの
特権として、有給の休憩時間を臨時にくれてやる。ただし、入力で残業になるような日は、
なにかしら入力で手痛いミスがあって、大量に打ち直しをしなければならないような日だ。
それは君らにとって不名誉なことだし、当然、君ら自身やマルクス産業という会社自体の評価に
関わってくる」のだと。

　そう、こいつらは入力するために生まれ来たデータ入力専門のマシンだ、マルクスという、この会社自体が
そもそも元プログラマーであるスペシャリストの社長が･･･と松岡に言おうとして、俺ははたと思いとどまった。
　マルクス産業のホームページだ。うちの会社の名前が主要取引先の筆頭に掲げられた、俺が良く知る
あのHP･･･、俺は松岡に「悪い、ちょっと急に思い出した･･･」と言って、入力エリアを離れた。
　そして自分の席に行き、直前ふと脳裏に浮かび上がった、そのHPを開いてみた。
　そして、愕然とした･･･。

　――この後もまだまだ怒涛の報告が続きます･･･。
　このスレに関するご意見、ご感想、俺に対する励まし等を
どんどんお寄せ下さいです。。。

　――そして、昼過ぎ･･･。
　川崎に昼休みの時間をずらすように告げ、その時間の直前に三階に上がり、
誰もいない食堂の前で川崎が来るのを今か今かと待ちうけていた俺だが、ここでも
二つだけ思わぬ誤算があった。

　なんにも知らずに三階に上がってきた川崎の手を引っ張って、食堂より奥まった所にある
女子更衣室に向かう通路の壁に川崎を押しつけ、先ず両手首をまとめて頭上で
押さえ込んでやろうとしたが、川崎の方が背が高く、というか俺よりはるかに腕が長く、
それができなかった。しかし、誤算というのはこのことではない。

　仕方なく、前に駅の近くの雑居ビル内でした時のように、川崎の右肩を俺の左手で押して
背中を壁に押し付けてやり、開いた俺の右手を川崎の股間に伸ばそうとした瞬間、
それまでされるがままになっていた川崎が「生理だから、下は止めて･･･」と懇願するように、
うるうるした目で訴えた。
　第一の誤算である･･･。

　――なんだ、生理かよ。 でも、俺は別にかまわないんだけんちょよ？ 指が汚れるくらい･･･」
　そう思ったが、繊細そうな川崎に嫌われると困るので、仕方なく、 代りに川崎の上着、制服の
ジッパーに手をかけると、力任せに一気に引き摺り下ろしてやった。
　ジッパーが途中で引っかかり、「あぁ(ん)っ」と切なく呻いて、一瞬前屈みになる川崎･･･。　

　淡いコロンの香りと共に、はだけた制服の合わせ目から弾け出た、カラシ色のシャツに覆われた
川崎のオッパイの膨らみ･･･。
　――あれっ？　これ、ユニクロのヒートテックじゃね？
　そう思ったのも束の間、俺は夢中で、そのカラシ色の可憐な膨らみに右手をかけた。
　･･･やわらかい･･･、そして、暖かい･･･、これは俺がこれまでには知ることのなかった人肌の
ぬくもりってやつそのものだ･･･。

　――ちょっと前に、今月の初めくらいか、カメノコに寄った帰りに松岡と屋台で飲んだことが
あるんだが、その時屋台のオヤジにさんざん冷やかされ、また酒のせいもあってすっかりその気に
なった俺は、駅に向かう途中の街路で何かの弾みに松岡に向かって、「畜生っ！　てめー、
俺にそんなこと言うんだったら、おっぱいくらい揉ませろっ！」と冗談半分に言ったことがある。

「ふ〜んっ、やれるもんなら、やってごらんっ？ｗ」と、これもいくらか酔った松岡が立ち止まって、
わざわざコートのボタンを外して胸を突き出すので、「畜生、やってやらあっ！」と俺は人目も
憚らず、松岡の胸に手をかけた。揉んだというより手のひらを押し付けたに近かったが。

「ちょっ、ちょっ、おまっｗｗｗ、お前ほんとにやるなよｗｗｗ」その瞬間、松岡は身をよじって
笑いこけながら、俺の手を逃れたが、この時はずっと屋外にいたせいで俺の手も松岡自身の体も
冷えており、人肌の温もりを知るまでには至らなかった。

　この時、もう一度松岡の体に手を伸ばし、何か言おうとしたら俺の唇で口を塞いでやるくらいの
ことができたら、それ以上のことができたかもしれない。しかし、俺にはその度胸がなかった。
　おまけにそれをするには、背も足りなかった。言うまでもなく、松岡の方が俺より背が高い･･･。

　――話は戻って、俺が鈴虫の三階の通路でしゃにむに川崎のおっぱいを揉み倒している時に、
急に階段を駆け上がってくる足音がして、俺は慌てて川崎から離れようとしたが間に合わず、
通路に現れた人物に思い切り、その様子を見られてしまった。
　第二の誤算である。

　柴田だった。俺は川崎にだけ昼休みの時間を30分ずらすように言ったつもりだったが、柴田と
川崎は、最近ずっと行動をともにしている。
　柴田はわずかの間、通路に立ち止まったが、すぐに軽く頭を下げて、食堂に入って行った。

「やばいな。見られちまったかな･･･」マジでビビる俺をよそに、川崎は平然として「柴田さんなら
大丈夫」と言って、続きを促すように胸を突き出してくる。
「だっ、大丈夫って･･･」
　ここでもまた俺は肝を据えられなかった。俺と言う男は肝心な時に、本当に度胸がないというか、
意気地がない･･･。
「またにしよう、ごめんな･･･」と言って、川崎を促して食堂に入った。

　それから食堂で3人で昼飯を食った。
　直前にあんなことがあったにも関わらず、何事もなかったように平然としている、というか、
普段とまったくかわらない慎ましやかな物腰の川崎と柴田を見ながら俺は、女ってのは
案外神経が図太いもんだな･･･、と複雑な思いに駆られた。

　と同時に案外これは仕組まれたことかもしれないとも考えていた。もしかしたら、ドＭ気質の
川崎は俺にそんなことをされている所を誰かに見られたくて、故意に柴田に少し遅れて食堂に
上がってくるように言ったのかもしれないと。と、するとこれは完全な予定調和で、だからこその
「柴田さんなら大丈夫」なのかもしれない･･･。

　――いや、待て･･･。この「柴田さんなら大丈夫」は、もしかしたら、柴田になら同じ事をしても
大丈夫という意味ではないのか･･･。つまりアレだ、ひょっとしてこれは3Pかっ？！　これまで女に
まったく縁がなかった俺にいきなり巡って来た、3Pの大チャンス、人生最大の大チャンスではないのか？
　俺は涼し気な顔の女2人を他所に、水面下では、それこそ食堂のテーブルの天板が持ち上がらんばかりに、
激しく股間を怒張させていた。

　前の二つは完全な計算違いだが、最後のこれは予期せぬ嬉しい誤算、毎日頑張っている俺への
神様からの気の早いクリスマス・プレゼントなのではなかろうか･･･、そう思うと午後から急に
気力が漲りはじめた。

セクハラどころか痴漢じゃないかよ

乳もみたい

まだ続ける気かよ。

何をやらかしても解雇はなさげだな

ｽﾚﾀｲ 派遣は地獄に堕ちろのほうが合ってる希ガス

>>858

　触ったことないんなら教えてやるが、おっぱいって良くマシュマロみたいって言うが、
それが若い女のおっぱいって、マシュマロどころか、不定形のババロアかプリンみたいな
手触りなんだぞ、坊主？　要は見た目より、思っているよりはるかにやらかいっ！たまらんっ！
うっ！　てな感じなんだ。俺もこの歳になって初めて触ってみて、あのおっぱいの言いようのない
質感を形に留めようと、せっせと裸婦像を描き続ける画家の気持ちがわかったような気がしたぞ？
どうだ、おじさんの話、勉強になったか、坊主？ｗ

　はぁ〜あ、ぷっちんプリリンっ♪　　ぷっちんぷるるぅ〜ん♪　

>>857

　誰が痴漢だ、こらっｗ。いちいち、うるせー外野どもだな。
　人聞きの悪いこと言うなや、ボケがｗ。それに俺に比べたら若槻や斉藤や高田なんて
それこそ従業員の派遣の女子のみなさんを次から次にこまして回ってやがんだぜ？
　ったく、仕事の鬼の伊藤が聞いたら泣くぜ。「おまえ等あにしに会社来てんだっ！」って
怒鳴られて、あいつら全員、その場でクビになるぜ？
　そんなんに比べたらよお、社員の中でも一番実力も人望もある俺が、
お情けでちょっと触らせてもらうくらい、なんでもねえだろ？
　前にも言ったとおり、これはれっきとした職務の一環、大事な大事な従業員との
スキンシップにちげーねぇんだからよぉ？

>>859

　次スレ(立て)、よろしくなっ！ｗ

　　　　――引き続き、■11月24日(木曜日)■――

　――午後、現場に戻った俺は、昼休みの間中開きっ放しにしていた
マルクス産業のHPに再び目を凝らしていた。
　主要取引先の欄に真っ先にうちの会社の名前が記され、業務案内のページでは
うちの鈴虫事業所に70名在籍していることになっていて、現場でうちの会社の制服を
着て入力エリアに陣取った杉内他のマルクスの派遣従業員達の画像まで貼られている、
あのHPだ。在籍者数70名はかなり大袈裟ではあるが･･･。

　その冒頭、最初の会社概要のページにある代表者の欄、「代表取締役
中山　秀昭」･･･。
　たしか、うちの中山文子の実家も会社経営だったはず、本人は社員が10人も
いない零細企業だと謙遜していたが･･･。
　しかしマルクス産業も正社員だけなら、今度社員になる杉内を入れても、そのくらいな
ものだろう。

　そういう視点で見ると、代表挨拶のページにある代表取締役 中山　秀昭氏の写真が、
ますます、うちの中山に似ているように思えてくる。この写真を見るたびに俺はずっと誰かに
似ているな、と思いながらも、それが誰であるのかはピンとこなかった。それは日頃、俺が
中山を本名の中山ではなく、“プッシー”として認識していたからかもしれない。

　俺は覚悟を決めて中山の席に向かった。
　そして、「別に仕事の話じゃないんだが･･･」と切り出した。
「はい」と、清水のタイムカードに関する事務処理を中断して、中山が顔を上げる。
「答えたくないなら別に答えなくてもいいんだけどさ･･･」
「はい」
「おまえんち、おまえのお父さんさ、たしか会社の社長さんだったよな･･･」
「はい」
「ひょっとしたら俺の勘違いかもしれんが、それ･･･、その会社って、もしかして
マルクス産業じゃないのか？」
　――俺はなぜか中山が「いいえ」と答えることを強く願望していた･･･。

「はい」と、無造作に中山は答えた。
　――やっぱりか･･･。「いや、別にたいした意味はないんだ。ありがとう･･･」
　自分の席へ戻った俺は、これで何となくわかった気がした。
　この中山が新卒の新人としてうちの事業所に配属されてきた時の、彼女に対する
俺の第一印象は前スレに詳しく書いた通りだ。すなわち、およそフレッシュマンらしくない
幽霊みたいな女を、なんでまた、うちの会社はわざわざ社員として採用したのか、と。
　たしかに中山は仕事はできる。特に入力に関する腕前はマルクスの連中に混じっても一歩も
引けをとらないが、それもマルクスの娘なら当然といえば当然だが･･･。(※)

(※)前スレのどこかに俺をはじめとする主要な作業者の入力速度に関する一覧表みたいな
ものを掲げたが、それを参照してもらえると嬉しい。

　加えて中山は病弱だ。会社に届けてある既往症があり、高校か大学時代に長期の病欠で
留年し、一年ダブってもいる。今時そんな若者を好き好んで正式採用するような会社なんて
ないはずだ。しかしマルクスの娘となれば話は別だ。無論、伊藤もまだ一介の課長職にすぎないから、
会社とは無縁の知人を会社に捩じ込むほどの力はない。だが、中山が鈴虫事業所の最大の関連
協力会社の娘となれば、伊藤が口をきいて入社させたとしても不思議ではない。

　つまり中山はマルクスからしてみると、参勤交代で江戸に人質にとられたお姫様も同然で、
我々から見ると、鈴虫に預けられたマルクスとの架け橋そのものだ。この時点でうちとマルクスとは
一蓮托生的な運命共同体としての関係性を色濃く帯びる。
　前の日にマルクス側との話し合いに伊藤がわざわざ中山を呼びつけたのもこれで納得がいく。
　もちろん抜け目のない伊藤が中山に清水の勤怠記録等を提示させたことも間違いないが･･･。

　しかし、そうすると中山と婚約した斉藤は、マルクスにとっても他人ではなくなる。まさか斉藤は
中山家に養子に入るつもりではないだろうが、俺としては面白くない、というか、やりづらくなる･･･。
　思いは複雑だ。(関係も複雑だがｗ)
　なんか俺の知らないことばかりだ。驚いたり、がっくりしたりしたついでに、これも俺の最大の気掛かりの
一つである小林について、思い切って野口に訊いてみる事にした。
　仕事が終わった後に野口と2人でファミレスに入って、洗いざらい訊いてみた俺･･･。

　――結果から先に言うと、大崎と有田が便所で話していたことはほぼ事実だった。
　すなわち小林には離婚歴があり、ちょっと前までうちにいた派遣の古溝と付き合っていたこともある。
　古溝は中山と付き合った後、ローサ嬢を孕ませるまでの間に複数のうちの女子従業員と関係してるが、小林もそのうちの1人だったというわけだ。

　さらに俺の希望を一挙に打ち砕く信じがたい事実までが明るみに出た。
　小林は既に再婚の段取りに入っているという。つい先だって婚約が正式に成立したのだと。
　おまけにその相手が若槻だと言うのである。
　俺は色を失った。そんな無茶苦茶な･･･。いくらなんでも。ねえ、神様ぁ？･･･

　野口がそれを知ったのは野口の誕生日の直前だという。ちょうど中山と斉藤の婚約が成立したのと
同じ頃だ。それで野口は、たまたま自分の誕生パーティーに出席していた2人にそのことを報告させて、
みんなで祝福しようと水を向けたのだが、小林も中山も恥ずかしがって尻込みし、結局うやむやに
なってしまったというのである。

　しかも、その野口の誕生パーティーには俺も出席していたのだ。なのに、まったく気づきもしなかった･･･。
　そう言えば、若槻はちょっと前から急に禁煙しだしたのだが、それは喘息もちの小林の母親を気遣って
はじめたことであるらしい。ということは、こいつこそ小林家に養子に入る気なのか？
　もう何が何やらわからない。一切は俺の理解の閾値の上限をはるかに超えてしまっている。
　俺の目は節穴か？　いや、もう節穴だらけだ。俺にはきっと現実がまるで見えていない。開きメクラも
同然だ。どうしようもない。そう思うと悲しくて悲しくて、

――その瞬間、視界がぼんやりとブラックアウトして、すべてが終わった気がした･･･。

>862
童貞が偉そうにwwwwwwwwww

これでもうハッピーエンドはないわけやね。
プロポーズする前に小林は若槻にとられちゃったし。

自分の乳揉んで喜んでんのかｗｗｗ

みんな盛大に止めてるな

ざっと読んだが････
>>1は教師に向いてると思う。
中学か高校の教師になればいいと思う。

>>861

　うんにゃ、スレタイは次スレもこのまま「イケメンは地獄に堕ちろ！」で行く。
　前にも書いたが、ここで言うイケメンとは若槻のことだよ。
　こいつだけは絶対許せない。こいつはアレだ、俺の行く先々に
先回りして俺が思いを寄せた女達を次々にこまして独り占めしやがる。
　そして、どんなおこぼれも恵んで寄越そうとはしやがらない。
　ったく、うざけやがって。。。

　今年に入ってからだけでも、樋口に清水に神楽に、そしてとうとう
小林にまで手をかけやがった。ったく、自称女性恐怖症が聞いて驚くぜ。
　こいつはアレだ、去年のクリスマスの頃まで、宮本というマルクスの
女と付き合っていたんだが(※)、若槻本人によれば宮本の暴力が原因でｗ別れたそうだが、
今年に入ってからはずっと特定の女はいないようだと思っていたら、ここに来てのまさかの
小林、それも婚約ときた。たしかに気の弱い若槻は柔和で大人しい小林や中山と話す時だけ
別人のような顔になり、打ち解けて時に弾けるような笑顔すら見せてはいた。

(※)宮本恭子(当時20歳)は今年1月に退社した後藤真希を華奢にした感じの
超絶美形ギャルで、去年の今頃俺は、この宮本と神楽みなこの2人に夜毎の妄想の
中で大変に世話になっていた。というか、勝手に一心不乱に彼女らに打ち込んでいた･･･。

　――それにしてもなんだ、斉藤に中山に若槻と、鈴虫にいた独身社員がこれで
一度に3人も片付いて独りぼっちは俺だけになってしまった。でも、そんな俺はもう
鈴虫の社員とは言えないが･･･。斉藤と中山は「近親者は本社以外の拠点に同席
することはできない」という就業規定によって、いずれ近いうちにどちらかが他の事業所に
移ってバラバラになるはずだ(と言ってもマルクスの娘は鈴虫から出られないから、転属するのは
斉藤の方だろうが)。

　あと社員と言えばカメノコから移って来た松岡がいるが、こいつの鋼鉄の処女も
今となっては怪しい。小林もそうだったが、俺の女に対する見立てほどあてに
ならないものはないようだ。
　万が一松岡がタマキンとできてたら、どうしよう。でも、もし本当にそうだったら、俺は
迷わずその場で舌を噛み切って死んでやる。

風俗嬢とプライベートでセックスしてぇなぁ・・・

http://chinko23.info/fuuzoku.html

　何もかもワヤになってしまったし、こんな惨めな人生なんてとっとと見切りをつけた方が
余程楽だ。実は万一小林にプロポーズを蹴られた時には退職して死ぬことも考えていた
俺だが、今は特にそう、誰かさんじゃないが死なない程度に手首でも切って万事に抗議して
やりたいような気分だ･･･。

>>881

　――ああ、まっくだ･･･。
　また失業しちまったし、ちょうど暇もできたからどっか適当な学校に
入りなおして真面目に教員免許でもとろうかな。特に女子高なんて
進学率低そうだし、てきとうにやれて気楽で楽しそうだ。狙い目だよな？
　とにかくもう人の上に立ったり、責任がかかる立場の仕事は
真っ平だ。人に嫉まれるし恨まれるしで、ろくなことがない･･･。

>>886

　――ああ、まっくだ･･･。
　風俗嬢でも誰でもいいから、やりてえなあ。。。
　今だったら時間もあるし、手元にわずかながら金も残っている。
　何も只とはいわん、一回3万くらいまでは出すから、一度でいいから
すご腕の風俗嬢に昇天させてもらいたい･･･。
　あ〜あ。。。

　今頃になって斉藤に思い切り殴られた顎が痛む･･･。
　なんか噛み合わせがずれちまったような感じだ。
　つまらん･･･、もう寝よう。

五輪柔道「金」の内柴氏セクハラ＝九州看護福祉大が懲戒解雇―熊本
　アテネ、北京両五輪の柔道男子66キロ級金メダリストで、九州看護福祉大（熊本県玉名市）女子柔道部コーチの内柴正人客員教授（33）について、同大は29日、部員にセクハラ行為をしたとして、懲戒解雇処分にしたと発表した。(時事通信)

　――■11月25日(金曜日)、未明■――

　――夜中の2時すぎのことだった。
　小宮から電話があって、清水がまずいことになって、今
小宮も病院にいるという。

　まだ意識が夢のさなかにあった俺は「さては小宮の野郎、
今度は清水を孕ませて中絶手術か･･･」と思い、そんな馬鹿なと
思い直して、「何だ、事故か何かか？」と訊いた。
「ええ、まあちょっとしたアクシデントには違いありませんが･･･」
　と、小宮はぶっきぶらぼうに答えた。

　俺はまだ寝ぼけていたから、それを聞いてもまだ、小宮が車で
清水をはねたのかと思っていた。そして小宮の次の一言で
ようやく目が覚めた。
「清水が手首切っちまいまして･･･また･･･」

「――今、なんて言った？」　俺はまだ悪い夢のつづきを見ているような
気がして、ピンと来なかった。「悪い、もう一回頼む。最初からわかるように
説明してくれ。正直頭が回らない･･･」

　小宮の話はこうだった。
　零時前に、清水と仲のいいマルクスの派遣の石橋という女から「清水の
様子がおかしい。はっきり自殺をほのめかすようなことを言っている。もう
電車がなくて自分は行けないから代りに行って様子を見てきてくれないか」という
旨の電話を受けた。

　小宮が清水のアパートに行ってみると、玄関の鍵が開いており、浴室で着衣の
ままの清水が倒れていた。
　その時点で清水の意識ははっきりしていたが、手首からの出血がひどく、
小宮は救急車を呼んで、そのまま搬送先の病院へ帯同した。

　怪我自体は軽傷だが、病院ではこのまま本人を帰すわけには行かないから
誰か家族の者を呼んでくれという。それで小宮が清水に代わって実家に電話して、
今、清水の父親が甲府から車で病院に向かっている途中だという。

「まあ、例によって本当に死ぬ気はなかったみたいですけどね、また」と小宮が言う。
「その、また、というのは何だ？　さっきからずっと気にかかってるんだが･･･」
「えっ？　鈍いなあｗだって、ほら、清水の手首って傷だらけじゃないですかｗ？
リスカ傷って言うの？　こいつはそれを隠さないどころか、まあタトゥーみたいな感じで
誇らしげにひけらかすような女じゃないですか」
「嘘だ。俺はそんなもん知らんぞ。見たこともない」
「えっ？　本当に？　あんたのことだから、また何か企みがあって、わざとそういうこと
言ってんじゃないの？」

「いや、本当だ。本当に知らないんだ･･･」と、俺。
「だったら、あんたの目は節穴だｗ。知らないって、あれに気づかないなんて。見りゃ
わかるじゃないですか。･･･だって、清水が出てるうちの(会社の)紹介ビデオ、あの中でも
わかりますよ。それに後で気づいて傷が目立たないように編集しなおしたら変な感じに
なったって満田から聞いてますから、俺は･･･。
　それに清水が前に勤めていた携帯ショップ？　そこでも客に見えないようにその傷を隠せ、
長袖を着ろって店の者にうるさく言われて喧嘩が絶えなかったらしくてｗ。これは本人から
聞いたんですけどｗ。ほら、清水ってやたら露出の多いかっこしたがるじゃないすか？　まあ、
その頃から傷ははっきりあったってことなんですけど。･･･おっと、ちょっと喋りすぎちまったかな･･･
ｗｗ」

　俺はまた愕然とした。もっとも自殺なんてものから程遠いと思われていた明るく天真爛漫、
というか、天衣無縫すぎて露出癖まである清水がリストカットの常習者だったなんて･･･。
俺はこれまでに新人として現場に送られて来た女達の何人かにリスカ・チェックを試みてきたが、
清水に対しては微塵もそんなマイナスイメージを抱いたことがなかった。確かに俺の目は節穴だ。
今度は小宮からまで言われてしまったが、実際にその通りなのだろう･･･。

「で、まずいことってのは･･･」と小宮が言葉を継ぐ。「俺が最初に電話した時は清水のオヤジさんも
『ああ、またか』見たいな感じで、『すぐ参ります。ご迷惑おかけします』って感じですぐ電話を切って
くれたんですけど、その後、俺の知らない間に清水が自分で電話したらしくて、二回目にオヤジさん
の方から電話が来た時には、そりゃえらい剣幕で。もうなんか、娘が職場で責任者から一方的に
殴り倒され、侮辱された上に解雇処分にされたというのは本当か、だったら、納得いかない、このまま
済ませる気はない、出るとこに出てやるって、それこそ鬼みたいになってまして･･･」

ふむふむ

　――話が錯綜している。俺は殴ったわけではないし、それに侮辱されたのはどちらかというと俺の
方なのだが、それは口には出さず、黙って小宮の話を促した。
「で、どうします？　ご自分で対応なさいます？」声の調子からすると、小宮はなんとなく状況を
楽しんでいるようだ。

「それは、まずいな･･･」と、俺は答えた。このまま行くと清水の父親はうちの会社に抗議を申し立てる
だろう。しかし、清水の件は祭日で本社が休みだったこともあって、伊藤はこの一件自体を会社に
知らせず自分の腹の内に収めてしまっている。ここで事件が公になれば、俺ばかりか伊藤までもが
会社に問責されることになってしまう･･･。「俺が出て行っても、おそらくオヤジさんは『おまえなんかと
は話はできない、全部、出るとこに出てから話す』とか言って余計に機嫌を損ねる気がする。･･･かと言って正直、
俺は土下座なんかしてなだめる気にはなれんよ。清水が父親にどう説明したのか知らんが、オヤジさんの
言ってることは微妙に事実と違う気がするからな。それこそ下手に謝罪すると、後で面倒なことに
なりそうだ･･･伊藤や、うちの会社に迷惑がかかる･･･」

父親に騒がれて懲戒解雇ね･･

「それに･･･、君の会社にもだ･･･」と俺が声を落とすと、
「だっしょう？ｗ　実は俺もそう思うんですよｗｗ」やはり小宮は楽しそうだ。
「で、俺にどうしろと･･･。お前に訊くのも筋違いかもしれんが･･･」
「そう。だけど、あんたがもし俺をまだ信じてくれるんだったら、の話しだが、俺がなんとか話をつけてやっても
いいと思ってるんですけどね･･･。あんたも知るとおり、実は俺、この手の交渉が唯一得意な部類のことに
入るんですよ。なにしろ、ずっとそういう世界にいましたからねｗ」
「ああ、それは認めるよ。俺よりもうまくやれるのは確かだろう･･･」

「そう。でも脅したりはしないから心配は要りませんよ。うまくやりますよ、あんたの為に。あんたとは
色々あったが、正直楽しかったし、俺にも嬉しい時期があった。だから、ここは俺に任せて
もらえませんかね？　ただし俺が自分の意志であんたの為に動くのはこれが最後にさせてもらいますよ」
「ああ、頼む･･･」
「はい、頼まれましたｗ。明日の昼頃になっても何の騒ぎにもなってなかったら、俺がうまくやったという
ことで、せいぜい胸の前で手を併せて俺に感謝してください」
「ありがとう。よろしく頼む･･･」

　――ここ最近、毎日足元がグラつくような落ち着かない日々を送っていて、
幾度となく視界をブラックアウトさせてきた俺だが、
遂に、すべてを押し流す大津波のような絶望的なカタルシスが俺を見舞った･･･。
　運命の11月25日･･･。

一応オチはあるのか

劉は会社辞めたのか?

Nyan Cat vs Hasan Baba
http://www.youtube.com/watch?v=-gxzYaMtVvQ

これはもう責任とって清水と結婚するしかないな

>>913
ああそうだな

辞めたっつーか、クビなんだろ。

>>913
だろ？
>>1は伊藤の若い頃の姿なんだよ
伊藤の若くて美人の嫁は清水だ
>>1と清水は一回りくらい年が離れてるだろ
伊藤の嫁も死にたがってるって
どかこに書いてあったよな

>>1は自分の誕生日に
小林ではなく
清水にプロポーズするはず
本当は>>1が好きで
うまくいかずに拗ねていた清水と
結ばれハッピーエンド

清水の父親に
おまえ責任取れといわれて
結婚するのかもしれないが

自演乙
本人以外にこんなスレ見ているやつなんかいない。

>>805

　だって男は度量で勝負、女は器量しか見るところがないだろ？
　だったらブスは、ブサな女は生きてても価値がないから、みんな死ぬべきじゃん？

>自分は美人が好きなのにイケメンがモテる風潮は駄目ってのが理解できない

　って、話がわかりやすいように世の中の男女を便宜上イケメンとブサメン、美人とブスの
4種類に大別するとして、この中でブスとイケメンがみんな死ねば、残りは自ずと美人と
ブサメンだけになり、そうすれば自ずとブサメンの俺のところに美人が巡ってくることになり、
これはこれで見事な理屈というか、論旨は微塵も矛盾しとらんだろ？ｗ

　　　　――■運命の11月25日(金曜日)■――

小宮には、よろしく頼むと言ったものの、そのまま眠れず、俺はいい知れぬ不安の内に朝を迎えた。
　おまけにこの日は9月の終わりに受けた健康診断の再検査で本社の近くの総合病院まで
出向かなければならなかった。
　本来なら朝から電車で直行するはずだったが、前の日、帰宅後に野口から「もしかしたら帰り際に
ミスったかもしれない、データの一部を上書き更新せず（セーブせず）に、そのままサーバを
閉じて帰ってしまったかもしれない」旨の電話を受けており、それを確認するために一旦、鈴虫に
立ち寄る必要があった。

　もし野口が言ったとおりだったら、えらいことだ。朝から、前の日セーブされなかった分の
データをもう一度入力し直さなければならない。
　普段だったら、先ずそんな凡ミスは犯さない野口だが、帰る直前に俺が、小林について
訊きたいことがあるから、帰りに時間をとってもらえないかと申し入れたものだから、俺に
どう話したものかと気を揉んで、気もそぞろだったのだろう。半ば俺のせいでもある。
　野口は責められない。

　この日俺は朝の4時過ぎに、家からタクシーで乗りつけて事業所に入った。
　野口の心配は残念ながら当たっていた。前の日に入力した伝票の内300枚あまりの
データが保存されていない。しかし、その大半は前の日、当日分の入力を終えたマルクスの
作業者が帰る間際に打った次の日分(11/25分)の前倒しだったから、伝票もまだ現場に
残されており、これらは今日の定時までに入力を完了すれば納期的にも問題はない。
　ただ80枚あまりが前日納期分で、これらの伝票は行き先ごとに分けられて箱に詰められ、
既にトラックヤードに運ばれていた。俺は始業時間までになんとかこの80枚を自力で打ってしまい
たかったが、未保存分の伝票の選別に手間取り、(※)とても間に合いそうになかった。

(※)それらの伝票は十数箱に跨って収められていた。

　俺は5時過ぎに若槻と中山に電話をかけて、（無給で）早出して、これらの取りこぼし分を
打ってもらえないかと打診したが、中山はその場で拒否、若槻はできるだけ早く行くが、
何時くらいに出社できるかわからないと言う。
　俺は7時前まで1人でそれらの伝票と格闘し、やっと現れた若槻に引き継いで、またタクシーで
駅まで行き、電車で本社に向かった。
　本社の人事部で再検査の問診票を受け取り、指定された病院に向かったが、その時点で既に
1時間近く遅れていた。

　俺は前の健康診断で異常があった胸部レントゲン検査だけをやり直すものだとばかり思っていたが、
検査は採血から心電図まですべてをやり直す本格的なもので、思いのほか時間がかかった。ただ
胃部X線(バリウム)検査だけは前日も当日も知らずに思い切り食べてしまっていたから拒否したが。
　寝不足の上、朝からバタバタし、採血で2回分の血を抜かれたりしたものだから、病院を出る頃には既に
ふらふらになっていた。実際、検査中に病院の関係者から「大丈夫ですか？」と何度も訊かれてもいた。

　おまけに検査の途中で、事前に立ち寄った鈴虫の自分の席の上に自分の私物の携帯と母親の携帯を
置きっぱなしにしてきたことに気づき、それが気掛かりで仕方がなかった。最近荒れ模様の鈴虫の様子も
気になる。ちょっと前に俺の代りに若槻が仕切った土曜日には早速問題が起こり（河野の財布の件）、当の
若槻が早退するという混乱振りを示している。今年に入ってから俺はほとんど週6日で出勤していたから、
他の誰かに現場を任せるという習慣自体がなかったのだ。それに小宮はうまくやってくれただろうか、
うまく清水の父親を説き伏せることができただろうか･･･。不安と焦燥が渾然となって、俺は気が気でなかった。
　11時過ぎに本社に健診が終わったと連絡をいれたついでに「これから帰る」と若槻に電話したが、その際には
まだ何も起きていなかった。会社も清水のことについては何も言ってこない。それでも俺は不安で仕方がなく、
鈴虫の一つ手前の駅で電車を降りて、そこからまたタクシーで慌てて鈴虫に戻った。

　――そして戻ってみたら、案の定、鈴虫事業所は騒然としていた。

　先ず守衛所に守衛の国府田(ｺｳﾀﾞ)さんがおらず、「○○にいます。」という札も出ていない。
　三階に上がったままのエレベーターを待つのももどかしく、俺は階段を駆け上がった。
　二階に上がると、既に昼休みはとっくに終わって午後の作業時間に入っているはずなのに、
通路にまで休憩中のような喧騒が漏れてくる。