もう一度勉強したい喪男

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475('A`)
レモン汁
a÷bc、a÷(b+c)について

b,c∈Qならば、
b、cとの間で二項演算μ(μ:+もしくは×)が行われ(b,c)→bμc
b,c∈Q同士はこれらの二項演算において閉じている。よって
この操作で新たなQの元が得られ、
それらをそれぞれ(b+c)…@,bc…Aと表す。
よって、この操作によると、
a÷b×cはa÷bcと別のものであることがわかる。
Aのbcは、二項演算bμcという操作をbとcとの間で先に行って新たなQの元となっていることを示しているのである。
つまり、a÷bを a,b∈Q a×b^-1と定義するなら、bcは有理数としての身分を獲得しているので、
a÷bcは、a, bc∈Q a×(bc)^-1と計算するわけである。


ただ、b+cはそのまま書いても、b×c=bcとしたときの様に新たな有理数の元であることがわかりにくいので、(b+c)のように表記する必要があり、そうすると、
a÷b+cと、a÷(b+c)を区別できるのである。

よって、÷の後で積が省略されている部分については2a÷(2a)のような
()はいらないわけです。
476('A`):2011/06/11(土) 13:30:30.83 0
KaZuTo!
>661 レモン汁


>>bcは、二項演算bμcという操作をbとcとの間で先に行って新たなQの元となっていることを示している

とします。
すなわち

 ab∈Q

ここでQ内で定義された写像η:x → x^(-1) を定義します。
すなわち、

 η(x)=x^(-1) x∈Q

Q内のある元aにこの写像を適用すれば、

 η(a)=a^(-1)

同様に、Q内の(すでに新たなQの元となっている)元abにこの写像を適用すれば、

 η(ab)=ab^(-1)

尚、この場合abは仮定よりある一元abとなっている為、(ab)^(-1)と表さずカッコは不要である(一元abであることが仮定より自明な為)

ここで、d, ab, e ∈Q に対して

 d×η(ab)×e

を考えると、

 d×η(ab)×e = dab^(-1)e
  de
 =---
  ab

一方、a, b∈Qでもあることから(自己準同型写像より自明)

 d×a×η(b)×e

を考えると、

 d×a×η(b)×e = dab^(-1)e
  dae
 = ----
   b
477476の続き:2011/06/11(土) 13:30:50.90 0
さて、

 dab^(-1)e

とあった場合、a, b, ab, d, e ∈Q であるため、この式が

     de
 (1) ---
     ab
    dae
 (2) ---
     b

の二通りに解釈でき一意に決まらない。

(尚、a×b=(ab)とすれば一意に解釈できるが、これは仮定とカッコが不要との前提に反するため採用できない。)


よって無条件に『ab∈Qでありカッコが省略されていても自明』は許容されない。


尚、

>>それらをそれぞれ(b+c)…@,bc…Aと表す。

のカッコ書きの定義はμが+か×かで演算後の元の表記をカッコ付きか付きでないか規定しているが、その定義は代数系(R;+,×)のどこにあるのでしょう?
また、加法群Rと乗法群R*が同型なことから、記法のルールとしてはあまりよろしくはないと思いますが・・・。

478('A`):2011/06/11(土) 13:31:49.56 0
KaZuTo!
(追記)


失礼。
仮定に従えば、

 dab^(-1)e

とあった場合、2通りではなく、

     e
 (3) ---
    dab

とも解釈できる。

追加致します。



さらに噛み砕けば、

 a=2, b=3, d=4, e=5, ab=6, dab=24

の場合、

 a×b = 2×3 = 6 = ab
 d×ab = 4×6 = 24 = dab

であるので、

>>bcは、二項演算bμcという操作をbとcとの間で先に行って新たなQの元となっていることを示す

を満足し、また ab=6、dab=24 は共にある一元であるため、カッコがなくても自明。

よって仮定を両方満たす。
この場合において、

 dab^(-1)e

はどの元を使用しているかによって、

(1) 元 d, ab, eの三項演算の場合

 dab^(-1)e = d×ab^(-1)×e = 4×6^(-1)×5 =20/6 =10/3

(2) 元 d, a, b, eの四項演算の場合

 dab^(-1)e = d×a×b^(-1)×e = 4×2×3^(-1)×5 = 40/3

(3) 元 dab, eの二項演算の場合

 dab^(-1)e = dab^(-1)×e = 24^(-1)×5 = 5/24

の3通りに解釈でき、どの2つをとっても値は同じでない。


以上より仮定は無条件で許容され得ない。
479('A`):2011/06/11(土) 13:32:41.93 0
レモン汁
同様に、Q内の(すでに新たなQの元となっている)元abにこの写像を適用すれば、
η(ab)=ab^(-1)
尚、この場合abは仮定よりある一元abとなっている為、(ab)^(-1)と表さずカッコは不要である(一元abであることが仮定より自明な為)

うーん、確かにabをcのような一つの数として見ると、ab^-1のような表記が許されるわけですが、abの逆元はb^-1a^-1として矛盾の無いよう
いくつか体の知識を入れますね。

480('A`):2011/06/11(土) 13:33:22.16 0
レモン汁
有理数体Qではなく、できるだけ一般性を持たせるために実数体R上の仮定とします。
a,b∈Rでこの2つの元について乗法の演算×を定義します。
で、積の演算について閉じているので
a×b=abとして、演算の結果はabというRの元になり、ab∈Rとなります。
Rは体なのでa,b∈R-{0}の乗法の逆元について、a^-1∈R b^-1∈Rとなります。
(以降の記述で逆元と出たら、乗法の逆元です)
これらの逆元からb^-1×a^-1=b^-1a^-1となり、b^-1a^-1∈R(可換体ですが今回はこちらをとります)となります。
で、ab×b^-1a^-1=1となり、b^-1a^-1がabの逆元であることが示されました。
割り算の定義を
x÷y={x∈R,y∈R-{0} 元x×(元yの逆元)}
つまり元x,yから新たな元を作る操作とします。単純のため二元a,bで構成されたもののみで考えると、
b÷ab={b∈R,ab∈R-{0} 元a×(元abの逆元)}
b×b^-1a^-1=a^-1
とみれば、b÷abのab自体には括弧はいらないと思います。
÷とみれば、ああ、とりあえず次の演算記号までをとりあえず逆元にすればいいのだなと考えればいいわけです。
481('A`):2011/06/11(土) 13:35:04.37 0
KaZuTo!
>671 レモン汁


そのご説明でも上の根源的なことろは変わっておらず、おんなじです。

ご説明を言いかえれば、

写像φ:R×R→Rを二項演算とし、φ(a,b)=ab ab∈R とする。
逆元を指す写像η:R→Rを導入すれば、η(a)=a^(-1)∈R、η(b)=b^(-1)∈Rで、これにφを適用すると、

 φ(η(a),η(b))=φ(a^(-1),b^(-1))=a^(-1)b^(-1) ※可換体なので入れ替えても同じ

仮定より a^(-1)b^(-1)∈R となりある一元を表す。

自己準同型写像であることより、

 φ(φ(a,b),φ(η(a),η(b))) = φ(φ(a,b),η(φ(a,b))) = φ(φ(a,b), (φ(a,b))^(-1)) = 1

よって、写像φによって写された元abの逆元はa^(-1)b^(-1)という一元である。
尚、この場合、

 ab×a^(-1)b^(-1) = a×a^(-1)×b×b^(-1) = 1×1 = 1

としては誤りである。
ab, a^(-1)b^(-1)はそれぞれある一元になっているため、abをaとbにばらせない為。


>>a,b∈Rでこの2つの元について演算×を定義します。
>>で、積の演算について閉じているので
>>a×b=abとして、演算の結果はabというRの元になり、ab∈Rとなります。
>>Rは体なのでa,b∈R-{0}の逆元について、a^-1∈R b^-1∈Rとなります。
>>この逆元からb^-1×a^-1=b^-1a^-1となり、b^-1a^-1∈R(可換体ですが今回はこちらをとります)となります。
>>で、ab×b^-1a^-1=1となり、b^-1a^-1がabの逆元であることが示されました。

までの説明をちゃんと述べ変えてみました。
482481の続き:2011/06/11(土) 13:36:30.78 0
さて、φ:R×R→Rで写った先のRの元を考えてみましょう。
自己準同型写像ですが、説明を分かりやすくするために番号を振ります。
そうするとφは

 φ:Ri×Ri→R(i+1)

と表せます。(写像の本来の意味から考えれば、こちらの方が一般的)
一方、ηは

 η:Ri→R(i+1)

ここで便宜の為、恒等写像

 I:Ri→R(i+1)

も導入しておきます。
(i=1,2,3・・・)

上の説明をこれで書き直せば、
a,b∈R1 に対し、 

 φ(a,b)=ab∈R2
 η(a)=a^(-1)∈R2
 η(b)=b^(-1)∈R2
 φ(η(a),η(b))=a^(-1)b^(-1)∈R3

ab∈R2を恒等写像Iで写して、

 I(ab)=ab∈R3

この二つのR3の元に対して

 φ(ab,a^(-1)b^(-1))=1∈R4

自己準同型写像であることから、

 R=Ri

よってabの逆元がa^(-1)b^(-1)であることが保証される。
さてここで、R2の元abに対してηを適用すると、

 η(ab)=ab^(-1)∈R3

当然、I(ab)=ab∈R3 であるから、

 φ(ab,ab^(-1))=1∈R4

よって、ab^(-1)もabの逆元であることが示された。
483482の続き:2011/06/11(土) 13:36:42.11 0
尚、自己準同型写像の説明を用いると、

 φ(φ(a,b),η(φ(a,b))) = φ(φ(a,b), (φ(a,b))^(-1)) = 1

であり、確かに逆元である。
(a^(-1)b^(-1)の場合に対しワンステップないだけである)

逆元の一意性より、

 a^(-1)b^(-1) = ab^(-1)

が保証される。
(当然、ここでab^(-1)がabの逆元の表現として排除される理由は「abはあるRの一元ab∈Rである」との仮定に立つ限り存在しない)

これは、abの逆元が2通りに表されることを示すことに他ならない。
すると、

>>b÷ab={b∈R,ab∈R-{0} 元a×(元abの逆元)}


 b×b^-1a^-1
 b×ab^(-1)

の二通りに表すことが可能である。

また他方、

 dab^(-1)e

とあった場合に対し、上記の帰結を用いれば、どの元を用いているかにより、

 dab^(-1)e → da^(-1)b^(-1)e → d^(-1)a^(-1)b^(-1)e

と複数の意味を持つことになる。


これは許容されない。

よって

 「a×b=ab のabは計算されたある一元ab∈Rを表す」は(無条件に)許容され得ない
484482の続き:2011/06/11(土) 13:37:27.14 0
KaZuTo! 尚、a, b∈R1 に対し、

 I(a)=a∈R2
 η(b)=b^(-1)∈R2

このR2の元に対しφを適用すれば、

 φ(a,b^(-1))=ab^(-1)∈R3

上記の結果

 a^(-1)b^(-1) = ab^(-1)

と合わせれば、

 φ(η(a), η(b))=φ(a, η(b))

すなわち、

  a^(-1)×b^(-1) = a×b^(-1)

が帰結されるが、これは一般には成り立たない。

しかし、「一元ab」を認める限り、η(ab)=ab^(-1)は自明であるため、上記結果を排除しえない。

よって「a×b=ab のabは計算されたある一元ab∈Rを表す」は(無条件に)許容され得ない
従って、

 a÷(bc) = a÷bc

は無条件で認められない。
(一般には成り立たない)


如何でしょうか?