“麻生政権”会期末に断末魔改造へ
案の定というか、日本郵政の社長人事が麻生政権の致命傷になってきた。西川善文社長の続投を意地でも認めようとしない鳩山総務相。
4日も「曲がったことは許してはいけない」と断言。麻生官邸が西川続投を認めた場合、辞任する意向をにじませた、3日の姿勢は変わらない。
右往左往の麻生政権はどうするのか。自民党内には会期末内閣改造が公然とささやかれだした。
鳩山総務相は今後も絶対、信念は曲げないだろう。正義は自分にあると思っているし、それで大臣職を放り投げても国民にアピールできる。
そうなれば、次の自民党総裁候補の目も出てくる。西川社長が辞めても辞めなくても、自分に損はない。したたかに計算しているからだ。
こうなると、西川続投の方針を固めている麻生官邸は、鳩山を切るしかない。そこで浮上しているのが、一気に内閣改造をやって、
鳩山切りのダメージをカムフラージュする作戦だ。
「それでなくても、選挙前に代えなければいけない閣僚はたくさんいるんです。西松問題でミソをつけた二階経産相、1人3大臣で荷が重い与謝野大臣。
妊娠中の小渕優子少子化相もそろそろ代えないといけないし、鳩山問題でもオロオロしっ放しの河村官房長官、評判が最悪の細田幹事長も交代要員です。
だとしたら、一気に大型改造に踏み切り、選挙用に人気優先の組閣をしたらどうか。そんな声が大きくなってきているのです」(閣僚関係者)
●人材難の中、最後の最後の大バクチ
すでに永田町では人事をめぐる憶測が飛び交っている。麻生降ろしを封じ込めたい首相は、まず、最大派閥、町村派のボス、町村信孝を重要閣僚に起用するとみられている。与謝野を経財・金融相の2役にして、財務大臣ポストを町村に回すプランが浮上中だ。
「選挙を控えた幹事長ポストも重要です。地味な細田さんじゃ、選挙にならないですからね。石原伸晃幹事長代理の昇格なんかいいんじゃないか」(与党国会議員)
国民に比較的人気のある舛添厚労相は動かせないらしいが、代わりに後藤田正純や河野太郎といった若手の大抜擢が必要という声も飛び交う。
「もし、麻生首相が内閣改造を決断すれば、総選挙は早くなる。改造から間髪を入れずに選挙になだれ込んだ方がいいからです。
その場合、7月12日の都議選とのダブルや都議選直前解散、8月2日投開票の線が出てきます」(閣僚関係者)
政局は一気に流動化してきた。