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【民主党解剖】番外編 小沢辞任、党勢取り戻す賭け

遅すぎた決断だったのか、情勢とタイミングを見据えた計算ずくの“一撃”だったのか−。

 11日午後2時半前。参院議員会館内の事務所で次期衆院選の選挙区情勢分析をしていた
民主党副代表、石井一(はじめ)に、代表の小沢一郎から電話が入った。

 「ピンちゃん(石井の愛称)、すまないが、オレは腹を決めた」

 代表辞任を伝える電話だった。慰留する石井に、小沢は「今なら勝てる。今度は政権交代を実現する。
オレは徹底的に戦う」。そして、後継代表については「それは相談する」と言葉少なに答えた。

 小沢は、これに前後して党幹事長の鳩山由紀夫、代表代行の菅直人、参院議院運営委員長の西岡武夫、
選対委員長の赤松広隆ら党幹部にも電話をかけた。

 「残念だけど(今まで)ありがとう」

 小沢は、赤松にはこう謝意を示し、無念さもにじませた。実は幹部らに電話をする前の2時ごろには、
側近議員に夕方に記者会見を開く準備を指示していた。

 午後4時すぎ。鳩山グループの党国民運動委員長、小沢鋭仁(さきひと)はインターネット上の
自身のブログにこう書き記した。

 「いずれにしても次は、代表選が始まるわけであり、政局は大きく、激しく動き出した」

 政界につきまとってきた「政治とカネ」。それを象徴するような西松建設の違法献金事件をきっかけに、
小沢が民主党の旗印だった一つの時代が終わった。


×  ×  ×

 「歴史の評価に耐えうる見事な決断だ。(衆院選の)準備期間を含めての判断だろう。さすが希代の政治家だ」

 前党幹事長代理の玄葉(げんば)光一郎は11日夕、小沢をこう持ち上げた。玄葉は、ポスト小沢の有力候補、
副代表の岡田克也に近い。辞任を決めた小沢をたたえる言葉からどこか安堵(あんど)感が漂う。

 その岡田自身は小沢の記者会見後、記者団に後継代表に名乗りを上げるかを聞かれ「熟慮中だ」。
そして「しっかりと党が結束して政権交代を目指さないといけない」と語った。

小沢の続投を望んでいた「一新会」の所属議員も「仕方がない。新代表で結束してやらないとダメだ」と強調する。
寄り合い所帯をまとめてきた小沢という「重し」がとれた今、何より大事なのは結束の維持であるのは共通認識だ。

 ただ、結束が保てるのかは不透明だ。小沢は記者会見で、平成21年度補正予算案の衆院通過後の代表選実施を要請したが、
小沢と距離を置いてきた議員からは「辞める人の言うことなんて聞いてられない」という本音も聞こえる。