■日教組攻撃は黙殺
「輿石氏は違法なカネを集めて当選してきた」
元首相の森喜朗は9日、沖縄県内でのパーティーでこう明言し、日教組出身で現在は民主党参院議員会長や「次の内閣」副首相を務める
輿石(こしいし)東(あずま)を批判した。
通例なら民主党は猛反発するところだが、輿石は「コメントに値しない」とだんまりを決め込んでいる。11日の参院民主党の会議では、
「『大人の対応だ、放っておけ』なんて言わず、きちんと反論してほしい」との声も出たが、輿石は取りあわなかった。
18年1月に輿石の出身母体の山梨県教職員組合とその政治団体の役員が、輿石氏支援のために教員らから集めた6000万円余の
資金カンパを政治資金収支報告書に記載しなかったとして、実際に政治資金規正法違反(虚偽記載)で略式起訴され罰金刑を受けているから反論できないのだ。
しかも、これは小沢の秘書の逮捕容疑と同じだ。文相経験者の民主党の西岡武夫は17日の参院文部科学委員会で輿石に代わって日教組を擁護した。
「自民党が日教組批判に非常に力を入れている。日教組とは、私自身戦ったことがある。だが、いま日教組と話すと、
30〜40年前とは大きな変化をしている」
参院議運委員長の職責にある西岡が、自ら委員会で質問に立つのは異例だ。民主党にとって、一定の集票・集金が見込める日教組が
いかに大切かがうかがえる。(敬称略)