ジェラルド・クロワゼット氏スレ 伍

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Pollackの著書には、クロワゼットに関する懐疑的な調査結果は掲載されていない。
たとえば、Filippus Brinkという警察官が博士論文として1958年にオランダ語で書いた研究報告がある(Enige Aspecten van de Paragnoise in het Nederlandse Strafproces、
「オランダの犯罪事例におけるESPのある側面」)。Brinkはクロワゼットを含む4人のよく知られた超能力者を調査した。
彼らに、なんらかの事件に関係したりしなかったりする、さまざまな写真や物体を渡して何を感じるか聞いた。
実験は1年以上続いたが、結果は否定的だった。超能力者は、殺人犯の写真を見てもその人物は無実だと感じたり、一度も使われたことのない新品の武器から、殺人などのヴィジョンを得た。
Brinkは「あえて言うが、時々偶然当たる以外は、オランダで警察の関わる事件を透視者が超常的な方法で解決したことはない」とフーベンスに述べている。

また、Pollackの本には透視の失敗例はあまり載っていない。ところが、クロワゼットは週に10〜12件の行方不明者の相談を受けていたと
Tenhaeffは主張しているので、これが本当なら年間で500件ほどになり、クロワゼットは1940年代から透視をしているので、全部で相当な数になるはずである。
それなのに贔屓目に見ても成功例が数件しかないというのは、よく失敗していたということなのだろう。

ひどい例になると、クロワゼットの透視のせいで無実の人が犯人にしたてあげられたこともあったようだ。
例えば、ハーグで1973 年に殺された中国人の事例がある。クロワゼットがSenfという男がこの犯罪に関与していると透視したため、
被害者の家族がSenf氏を誘拐し、3時間にわたって拷問し、「自白」させた。ところが、結局Senfは無実であったことが判明し、
その次の週、クロワゼットは花束を持って病院に入院していた Senf氏を見舞い、彼の無実を保証したという。

また、1950年に起こったArnheimの強姦事件で、クロワゼットは「犯人は異常なほど大きい性器を有している」と、シモネタ系の透視をした。
警察が容疑者を捕らえたとき、その恥部をよく調べてみたが、普通の大きさだったそうだ。(ほんまに調べたんかいな?)

なお、クロワゼットは1980年に他界しているが、これに続いてテンヘフ教授も1981年に他界している。さらにフーベンスも1984年に他界し、超能力研究のひとつの歴史が幕を下ろした。