かつてオランダに、驚異の透視能力で難事件を次々と解決へと導く超能力者がいた。20世紀最高、いや史上最高のサイコメトラー(※注)とも呼ばれる、ジェラルド・クロワゼットである。
【※注】 「サイコメトラー」とは、物体や写真などに触れることによってそれに関連する人物や出来事、由来などを読み取る「サイコメトリー」と言われる能力を使えると称する者のこと。
クロワゼットクロワゼットは少年期から人の死を言い当てる能力を持っていたが、その能力が本格的に開花したのは、
1945年にユトレヒト大学のウィルヘルム・H・C・テンヘフ教授が行った、超心理学に関する講演を聴講したのがきっかけだった。
講演の後、自ら被験者になって透視能力のテストを受けることを希望し、見事にその驚異の超能力を発揮させた。テンヘフ教授は17人の霊能者や超能力者をテストしたが、
その中でもクロワゼットの能力は群を抜いていたという。
そんなクロワゼットは、自分の能力が必要とされるときはすぐに応じられるように、ユトレヒト大学の近くに引越した。そして警察などから依頼があると、
難事件を解決するべくサイコメトラーとして力を発揮し、実際に数多くの事件を解決へと導いた。
中でも1979年11月に、オランダのウオドリヘン地域で起きた連続放火事件では、地元のイーコフ警察署の署長自ら、
クロワゼットの透視能力へのお墨付きが与えられており、この事件を記録したテンヘフ教授によれば、「聞き取りの内容はすべてビデオテープに録画されている。
そしてビデオの内容はすべて調書として起こされ、イーコフ署長によって署名がされている」というのである。
また1976年5月には日本の番組内で、行方がわからなくなっていた当時7歳の女の子の透視を行い、警察も見つけることが出来なかった女の子の遺体を山倉ダムで見事に発見してみせた。
警察よりも早く見つけたことを考えれば、ヤラセの可能性はありえない。
このことからも、クロワゼットの透視能力が本物であることは間違いのない事実と言えるだろう。