脳内で妄想ストーリーを連載してる喪男

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1('A`)
俺がプレインズウォーカーとして覚醒してからもう3年か
2('A`):2007/04/15(日) 00:18:23 O
脳内で好評妄想中
3('A`):2007/04/15(日) 00:19:49 O
モテないヲマエらははここでもロムってオナっとけやボケ(^3^)/
http://acafe.best-g.com/bbs.php?mo=r_v&g=58&g2=&tid=bvu66850
4('A`):2007/04/15(日) 01:10:23 O
今年で24になる俺の脳内ストーリーは元ネタがドラクエ3
俺が勇者で後の仲間は全て女
ツンデレ、萌系、ミステリアス…など様々な性格の女の子達と笑い、感動、ラブロマンスありの本格アドベンチャーとなっている

こんな自分が情けなくて仕方ない
俺は何をやってんだろうか…
5('A`):2007/04/15(日) 01:10:58 0
どうせ暇だしドラクエ3の主人公になった妄想をする
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1175335264/l50

これの作者か
6('A`):2007/04/15(日) 01:11:36 0
できれば、てーぷれこーだに録音してうp下前!
7('A`):2007/04/15(日) 08:54:07 0
脳内彼女がいて当たり前
8('A`):2007/04/15(日) 21:28:36 O
あげ、こんなスレ大好き
9('A`):2007/04/15(日) 21:32:24 O
毎日寝る前に30分妄想してます
今日は主人公である俺が行方不明になる話
三話後に復帰させる予定なんだが、この三話間に主人公視点にするか仲間視点にするかで悩んでる

10('A`):2007/04/15(日) 21:32:53 0
プレイン?
11('A`):2007/04/15(日) 21:33:27 0
なんかもう長くやってるうちに設定増えすぎ、登場人物多すぎ、俺強すぎ&不死身すぎ
12('A`):2007/04/15(日) 21:34:57 0
俺はむしろ自分が弱すぎてどのように強化すればいいのかで困ってる
13('A`):2007/04/15(日) 21:37:14 O
姉一人、妹三人と仲良く暮らす妄想をして早三年
従姉妹やクラスメイト、隣の家の子なども増えてだいぶ賑やかになりました
14('A`):2007/04/15(日) 21:38:12 0
その際のイメージはやっぱ二次元?
15苺俺 ◆8WC8NxREiQ :2007/04/15(日) 21:38:20 0
み、皆さんそんなに壮大なんですか。
俺は双子の義理の妹が出来て(小4)一人ずつ毎日交代で近所の婆さんの家に泊まりに行き
もう一人は毎晩俺の部屋で眠る・・・って妄想なんです、ハイ。
16('A`):2007/04/15(日) 21:38:45 0
「女の子」と聞いて頭に浮かぶのはどっちだ?

俺は虹
17('A`):2007/04/15(日) 21:42:19 0
とりあえず大学生主人公のやつ誰かかいてほしい
18('A`):2007/04/15(日) 21:50:38 0
お前らすごいな
俺なんか妄想初めて5分もたたずにやめちゃう

エロ妄想のときは女キャラもやもやだし
19('A`):2007/04/15(日) 21:57:08 0
>>10
マジックザギャザリングに出てた次元を渡り歩く超人達のことじゃないだろうか
20('A`):2007/04/15(日) 22:04:16 0
21('A`):2007/04/15(日) 22:30:05 O
最近はデスノートを拾ってイケメン達を裁く妄想してる、同じ学校のイケメンカップルがLみたいに俺を追って俺は
そいつらを殺そうとする、結構トリックとか考えるのが楽しい
22('A`):2007/04/15(日) 22:36:24 O
毎回ヒーローにやられる戦闘員の日常を描いたハートフルコメディを連載中
23('A`):2007/04/15(日) 22:38:11 0
壮大な妄想とかじゃなくて、
とりあえず数人の登場人物の設定と関係を考えて、
架空の世界を設定して頭の中で生活させてみてる。
脳内シミュレーション最高。
24('A`):2007/04/15(日) 22:43:13 0
年下のきつめの委員長タイプの少女に
叱咤激励されるダメフリーターの自分という
妄想恋愛ストーリー
25('A`):2007/04/15(日) 22:48:59 O
元気で賑やかな女の子とおとなしい女の子
2人が俺の事を取り合いになる。困ったなおい
26('A`):2007/04/15(日) 23:29:44 0
俺の名は喪男。
今年から世間的には華と呼ばれる大学生だ。
高校時代はアウトオブカーストの扱いを受けていた俺ではあるが、
一応大学ぐらいからは少しはましな方向に人生を立て直したいと思い、
一心不乱に勉強した。
試験はかなり勘で解いた問題が多かったが、
勉強した甲斐あってか、某有名国立大学に何とか入学することができた。

そして入学式。
もらった山いっぱいのビラが、荷物の重量をあげたため肩が痛かった。
壇上ではまだ話が続いているが、俺はもう眠い。かえって2ちゃんでもしたかった。
まだ話は続きそうだ。
俺は昨日徹夜でやったエロゲがたたってつい眠ってしまったらしい。


おきると俺はいすに拘束された状態で見知らぬ部屋に一人いた。
27('A`):2007/04/15(日) 23:57:33 0
俺の妄想では主人公はショートカットのシスターで使用武器は剣
ちょっと百合っぽいかんじ
28('A`):2007/04/16(月) 00:01:33 0
「おい、伍長。なんか欲しい物とかあるのか?」
歩哨勤務中にいきなり、上官が話しかけてきた。
赤毛の鬼軍曹だ。

「は、軍曹殿。質問の意図が判りませんが?」
おれは彼女に、なるべく失礼にならないように聞き返す。
大学を出て下士官になったようなおれとは違い、
中等教育から叩き上げで軍曹にまで昇進した彼女に
下手な口を効こうものなら、鉄拳制裁なんかじゃ済まない。

「だから、貴様の欲しい物はあるか、と聞いている!」
軍曹は少し赤面して、腹立たしげに、先ほどと同じようなことをくり返す。
初冬の乾いた風が、彼女の短い前髪を揺らしていく。
彼女の甘い体臭が、おれの鼻腔をくすぐる。

おれは覚悟を決めて、
「は!軍曹殿!自分は惚れた女と一晩過ごせるだけで充分であります」
なんて、本気なのか冗談なのか、よくわからない本音を吐いてみる。

軍曹は眉間にしわを寄せて、
「ふむ。女か。…それでは靴下に入りそうもないな…」
なんだか難しい顔をしている。

おれは「あの…、軍曹。…靴下ってのはどういう意味ですか?」
彼女に聞くと、
「なんだ伍長は? 大学も出ているくせに、クリスマスプレゼントも知らないのか?」
あきれたように、おれの顔を見つめてくる。
栗色の綺麗な瞳が、水銀灯の光を反射している。

「ああ、うん。そういうことですか。了解しました。うん、好きな女を靴下に入れるのは無理ですね」
おれは、何度か頷く。
彼女もうんうんと頷きながら、
「そうだ。そんな無理なプレゼントはいけないぞ、伍長。私にできる範囲で欲しい物はないのか?」
なんだか、部下冥利に尽きることをおっしゃる。

おれはしばらく考えて、「…軍曹殿にできる範囲で、おれの欲しい物は、もらえると思います」
彼女に告げる。

彼女は不思議そうな顔で、おれを見つめる。
「私が? 女を拉致でもするのか? それは犯罪だぞ?」
彼女は困ったようにおれをたしなめる。

おれは意を決して、
「いえ、軍曹殿…。 じ、自分が一晩過ごしたい女性というのは、その、ぐぐ軍曹殿でして…!」

彼女は、不思議そうにおれの言葉を聞き、しばらく首をひねって、
「…ふむ…え!な!ま!ちょ!ちが!…え? ん?…あー…ななななな何を!!!」
いきなり真っ赤になった。

おれは、彼女の肩を軽く掴み、
「クリスマスプレゼント…いただけますか?軍曹殿?」
彼女の眼を見て言う。
彼女は困ったように体をすくめて、おれの眼を見つめながら、
「…部下のくせに…ばか…」
ゆっくりと眼を閉じて、そっとおれの唇を受けいれていった。

…。こんなんなら毎日なんだぜ?
29('A`):2007/04/16(月) 00:03:02 0
キッツいなこのスレ・・・
俺の脳内をむき出しにして品定めされてるみたいだわ・・・
30('A`):2007/04/16(月) 00:04:13 0
朝礼前の軍曹の様子がおかしい。
「軍曹、どうかしたんすか?」
おれは彼女に聞いてみる、が、
「うるさい。黙ってろ」
ひどく機嫌が悪い。

今日は候補生学校を出て任官する士官が部隊に来ることになっている。
そいつが気になるんだろうか?
おれは軍曹の横に並んで、朝礼を待つ。

国旗掲揚後、連隊長が通り一遍の挨拶をして、新任の士官を紹介する。
タイトなスカート姿で、ブロンドの髪が美しい、背の高い女性士官だ。
階級章は少尉。おれら下士官とは住む世界の違う人間だ。
隊員を見渡して、にっこりと上品に微笑む。
部隊から、「ほぉぉ〜…」と感嘆の声があがる。
おれもつい、少尉に見とれてしまう。
なんというか、気品がある。見ているだけで香水の香りが漂ってきそうな美人だ。
どむっ! と足首に鈍痛が走る。
見ると軍曹がブーツのつま先でおれの足首を蹴飛ばしていた。

「…なんですか…?」
小声で軍曹に聞く。
「うるさい…朝礼中だ…デレデレするな…!」
軍曹が腹立たしげに小声で言う。
「すんません」
理不尽だが、いちおう謝っておく。
なんなんだ、いったい。

少尉の任官の挨拶が続く。
部隊の兵卒の男どもは、みんなして、少尉の仕草を見てニヤニヤしている。
おれも、彼女の洗練された動作を、正直、美しいと思った。
と、脇腹を、いきなり殴られた。
軍曹だ。
「なんですか?軍曹?」
彼女に聞く。彼女は舌打ちをしながら、
「伍長…!っ、うるさい!」
苦虫を噛みつぶしたような顔で、おれを睨む。

朝礼後、軍曹に聞く。
「なんで自分は、軍曹殿に殴られたのかわかりません!」
軍曹はいまいましげに
「ふむ、なるほど。ところで伍長は、少尉殿を見てどう思った?」
とんでもないことを聞いてくる。
「…えーと、その、しょ、少尉殿は立派な士官だと思いました!」
おれは、なるべくあたりさわりのない答えをえらぶ。
すると軍曹は、きっ、とおれを睨んで、
「いいか、伍長、きさまは今後、少尉を見るな!命令だ!」
とんでもないことを言う。
おれは、彼女に睨まれたままで
「…ですが任務が…」
抗弁しようとするが、彼女は、
「う…うるさい!だまれ!命令だ!」
真っ赤な顔で、子供のようなことを言う。
おれは、そのあと軍曹が小声でつぶやいた、
「…わたし以外の女を見てニヤニヤするな…」
という一言も聞こえていたのだが、聞こえないフリをして、
「はい!」と答えておいた。

…なんて「課外訓練!ようこそ軍曹!」みたいなネタを妄想しているんだぜ?
31('A`):2007/04/16(月) 00:07:13 O
五年かかって現在、第三部
脳内2chでは第二部の最後の話の評価が滅茶苦茶高い
32('A`):2007/04/16(月) 00:25:41 0
やばい上のが面白くてもうかけない
33('A`):2007/04/16(月) 00:27:54 0
これで絵とか描ける奴だとサイトとか作ってウハウハなのかな
34('A`):2007/04/16(月) 01:09:24 0
さあ
35('A`):2007/04/16(月) 06:35:24 0
とりあえず今ネーム描いてる
36('A`):2007/04/16(月) 06:54:33 O
>>28 >>30
最高
以前にも見たことあるが同じ人か?
37('A`):2007/04/16(月) 14:50:35 0
SFちっくな世界にシビレる憧れる

俺の夢はロボの脳みそにされているょぅι゙ょと契る事だ
38('A`):2007/04/16(月) 18:25:34 0
軍曹久しぶり
39('A`):2007/04/16(月) 22:04:33 0
お前ら妄想を文に起こしてるの?
40('A`):2007/04/16(月) 22:09:01 0
俺の場合妄想は映像
でも一度自分の文章力を試そうとして周りの状況を頭の中で全部文章化しようとしたことがある
もちろん無理だった
41('A`):2007/04/16(月) 22:11:24 0
設定とか一回箇条書きで書いてみようかな
42('A`):2007/04/16(月) 22:49:30 0
敵軍が撤退した。
おれの所属する小隊は、拠点を征圧して、次の戦場への移動が決まった。
軍曹が基地に無線で連絡を終え、おれに声をかける。
「伍長、移動準備急げ。残った負傷者はいないか?」

おれはテントの整理をしながら彼女に、
「は、軍曹どの。負傷兵は一名をのぞき全て救護されております」
現状を手短に答える。

軍曹はショートカットの髪をかき上げて、
「一名か? なら私が運んでいこう。 どこだ?」
凛々しく言う。

おれは軍曹の目を見て、にやりと笑う。
幸い、テントの中にはおれと軍曹しかいない。
「負傷者は…おれですよ。 軍曹にハートを撃ち抜かれてるんですよ」
軍曹の顔がみるみる赤くなる。

「ば、ばか! 勤務中だぞ! ・・ち、治療は今夜ゆっくりしてやる」
いつもは冷静な軍曹が、そんな可愛い答えをしたのが嬉しくて、おれは
「・・期待してます。お手柔らかに」
そんな返事で精一杯だった。

…なんて残業明けの妄想でいっぱいいっぱいなんだぜ?
43('A`):2007/04/16(月) 23:29:27 0
征圧地域の調査中、おれの胸に、ずん、と衝撃が走った。
熱い。胸元を見ると、みるみる赤黒く染まっていく。
…遠距離から撃たれたらしい。ゲリラがまだ残っていたのか。

時間がスローモーションのように流れる。
「軍曹!敵襲です!」
おれは後ろにいる軍曹に告げる。
こぷ、と血のかたまりが口からあふれる。

軍曹がおれの眼を見る。おれも軍曹を見つめる。
まるで、一瞬だけの恋人のように。
そして、彼女の眼が驚きに見開かれる。

おれは、血を吐きつつ、ぐらりと倒れた。

「…被弾だっ! 衛生兵ッ!伍長が被弾した!」
彼女の叫び声が聞こえる。
おれを誰かが抱きかかえている感覚。

「伍長!死ぬな!伍長!」
軍曹の声だ…。おれは手を伸ばす。
「伍長?わかるか?」
軍曹がおれの手を握る感触がした。
おれは眼をゆっくりと開く。

「ぐ…軍曹…?」
軍曹はおれを抱きかかえて、
「気がついたか? いま救護が来るぞ! なに、死ぬようなケガじゃない!」
ずいぶんと勇ましいことを言ってくれる。

彼女の真っ赤に充血した眼が、にっこりと微笑む。
おれは、「み、水を…」
かすれる声で、彼女に水を求める。
「大丈夫だ。いま飲ませてやる」
彼女が水筒をおれの口に近づける。

が、おれの口に流れ込んだ水を、おれは飲み込むことができない。
飲み込むまえに、水が零れてしまう。
全身が、失血性のショックで麻痺しているらしい。

軍曹が困った顔をして、
「…こんなことするのは、伍長だけだからな…」
水筒に自分の口をつける。
少し水を含んで、一瞬、ためらうように頬を赤らめる。

ふゎ、と彼女の唇が触れる。
軍曹の唇が、おれの唇の上で、ゆるりと開く。
おれの口に、彼女の体温に近づいた水が、はらりと流れ込む。
彼女の舌がおれの舌先に一瞬触れて、肩が、ぴくり、と震える。

おれの喉に、軍曹の味の水が、ゆっくりと染みこんでいく。
彼女とおれは、口うつしで水を飲ませたあとも、まだ、唇を離せずにいた。

…酒飲みながら昔書いた妄想データ探してるんだぜ?
44('A`):2007/04/17(火) 06:41:45 O
いいじゃんいいじゃん
軍曹最高じゃん
45('A`):2007/04/17(火) 07:34:46 0
ヒロイン「120万オナルフォース!?こんな数値ありえない!」
46('A`):2007/04/17(火) 07:59:55 0
設定だけならキャラ150人超えてるし
47('A`):2007/04/17(火) 21:08:18 0
これはよい妄想
48('A`):2007/04/17(火) 21:12:27 0
おれは駅前の古本屋でバイトをしている。
本を整理していると、書架の高いところの本を取ろうとして
背のびをしている少女に気が付いた。
よく店に来てくれる少女だ。

一生懸命に背伸びをしているのだが、目的の本に、指一本ほど届いていない。
身長は150センチほどで、華奢な体つきをしている。

彼女は黒い髪を後ろで結んでいて、つま先立ちで本を取ろうとするたびに、
綺麗な髪がゆらゆら揺れる。

彼女はやがて、あきらめたようにため息をつき、かなしそうな顔で本を見上げる。
おれは彼女のそんな様子を見て、なんだか、胸が切なくなり、
「この本ですか?」
彼女の横から本棚に手をのばす。

彼女は驚いたようにおれを見上げて、やがて、少し恥ずかしそうに、
「す…すみません…その隣の本です、とってくれませんか?」
おれは書架に目をやる。
『若葉のうた』というタイトルの詩集だ。

おれは本棚からその詩集を取り、彼女にわたす。
彼女は赤面しながら本を受けとり、
「あ、ありがとうございました」
なんて、小声で言う。

続けて、「背の高い人っていいですよね」
彼女はやっぱり、小声で言う。
おれはなんだか恥ずかしくて、
「いやいや、おれなんか、ウドの大木だよ」
なんとなく、頭をかく。

彼女は詩集を胸に抱いて、
「また、高いところに手が届かなかったら、おねがいしてもいいですか?」
上目づかいで、おれに言う。
おれは、彼女の目を見ながら、
「もちろん。 毎日古本屋に来てくれるような、本が好きな人のおねがいならなんでも聞きますよ」
ちょっと冗談めかして言う。

彼女は、はにかむように微笑んで、
「あたしが好きなのは…本だけじゃないんだけどな」
恥ずかしそうにつぶやいた。

おれは、なにも言えずに、赤面した。

古本の間に、春風が吹いたような気がした。
49('A`):2007/04/17(火) 21:13:36 0
萌えると同時に欝になった

GJ
50('A`):2007/04/17(火) 21:20:39 0
「悪いね、残業付き合わせちゃって」
係長がテンキーを叩きながら言う。
「いえ、明日までに貸借対照表と損益計算書が仕上がらないとおれも困りますから」
おれはかちゃかちゃと原価を入力しながら答える。
夜の経理部に、おれと係長が仕事をする音だけが響く。
ただの残業なのに、それが係長と二人だけだというだけで、妙に新鮮だ。

おれが受け持っている原価計算のチェックが終わる。
おれは、眼鏡を外し、軽く目元を押さえて、
「係長…、こっちの分は終わりました。問題ありません」
彼女に告げる。
係長は、「ん」と頷いて、「じゃ、ちょっと休憩しよっか」
疲れた声で言う。
おれは係長に「ちょっとコーヒー淹れてきますね」と告げて、席を離れる。

二杯のコーヒーを用意して、部屋に戻る。
すると、係長はいつものひっつめ髪をほどいていた。
彼女の綺麗な黒髪が、つややかに蛍光灯を反射している。
おれは、係長には厳格なイメージを持っていたのだが、髪をほどいた彼女は
あまりにも柔らかで、はかなげで、一瞬、言葉を失う。
彼女がおれの方を見る。
「あ、コーヒー淹れてくれたの? ありがと」
彼女が、髪を軽く手櫛で梳きながら、にっこりと笑う。
仕事中には、一度も見たことのない、暖かい笑顔。

おれは、
「あっと、…その、…どうぞ…」
なんだか妙に緊張しながら、彼女にコーヒーを渡す。
「どうしたの? 顔、赤いよ?」
彼女が不思議そうにおれの顔を見る。
おれは、彼女から目をそらせない。口の中が乾く。
「その、…係長の髪、綺麗なんですね」
おれはようやく、そんなつまらないことを、ぽつりと言う。
本当に言いたいことは、そんなことじゃないのに。

「あ、そうね、いつも仕事中は下ろさないからね。 へへ。家族以外でこの髪型見たことあるオトコってキミだけだよ」
彼女が嬉しそうに髪を撫でる。
しかし、すぐに真面目な顔になって、
「でもね、そうやって見え見えのお世辞なんて言わない方がいいよ」
なんて、厳しいことを言う。

おれはコーヒーをすする。苦い。
おれは、「…すいません」と呟くようにあやまる。
続けて、
「係長…その、失礼だったらすいません。でも、おれ、その、係長のこと、本当に綺麗だと思ってます。ずっと。
 そうじゃなかったら、その、残業してるのに、こんなに嬉しいなんて、おかしいですよ」

係長が、驚いたようにおれの目を見る。
一瞬おれの視線と彼女の視線が、柔らかく絡み合う。
彼女は、すぐに目をそらす。拒絶の態度に、おれは言葉を失う。
沈黙が経理部を包む。思い沈黙に、PCのファンの回転音だけが耳を打つ。

「…あのね…」
彼女が口を開く。おれは、息を飲む。
「残業してるのに、すごく嬉しいのはキミだけじゃないんだよ。 だから、その…仕事…片付けてから、ね?」
彼女が、赤面しながら、おれにつぶやいた。
51('A`):2007/04/17(火) 21:48:54 0
おれと軍曹が調査に来た征圧地域の民家で、突然の爆発が起きた。
ずぅぅぅん! と頭蓋を揺さぶる爆発音のあと、おれは意識を失った。

気がつくと、瓦礫の中でおれは倒れていた。
ようやく動く首で、周りを見る。
軍曹がおれの横に倒れている。
口元から少し血を流して。

「ぐ、軍曹…軍曹?」
おれは彼女に声をかける。
彼女を抱き起こすと、彼女の背中はしっとりと濡れていた。
鉄臭い、血の匂いがおれの鼻腔をくすぐる。

「軍曹!!」
おれは怒鳴るように彼女を呼んでいた。
彼女のまぶたが、ひく、と動く。
「ぐんそ…っ!」

彼女は辛そうに眼を開く。
「まだ…生きているのか、…わたしは…伍長…ゆ、遺言を…」
軍曹が辛そうに言葉をこぼす。
おれは彼女に
「大丈夫ですよ。軽傷です。こんなケガ、軍曹殿なら何でもないですよ。あはは」
嘘だ。嘘だけど、おれは彼女を少しでも元気付けたくて、そんな寂しい嘘を言う。
抱き上げた彼女の背中が、ぬるりと血で温む。

軍曹が口を開く。
「…わたしは…伍長…もう、駄目だ。大事な遺言がある。伝えてくれ…」
おれはつとめて気軽なフリをして
「なんです?軍曹。遺言なんて馬鹿らしい。どうってことないケガなんですよ?」
軍曹は口元だけで笑って
「…すまんな。伍長。…げふ…遺言は…『あなたを愛していた』とだけ伝えて欲しい…っ…ああ、ここは暗いな…」
おれは、少し妬く。彼女に愛する男がいたことに。しかし、…彼女の遺言になるかもしれないことだ。
おれは止血をしつつ、彼女に聞く。
「だれに遺すんですか?」

軍曹は、おれの眼を優しく見つめる。
おれも彼女の眼を見る。彼女は柔らかく微笑んで、
「ああ、もういい。おまえに伝えられた。最後に…言えた…」
おれの腕の中で、ぐったりと、眼を、閉じた。

…軍曹は死んでも軍曹なんだぜ?
52('A`):2007/04/18(水) 17:50:20 0
GJ
53('A`):2007/04/18(水) 20:13:07 0
こうやって披露できるものは妄想じゃなく想像(創造?)だと思う
54('A`):2007/04/18(水) 21:13:01 0
軍曹が頭を抱えていた。
「えーと…、おまえの命をよこせ…違うな…。
 …一生わたしに仕えろ…なにか違う。…うーむ」
おれは、軍曹に声をかける。

「おはようございます、軍曹」
軍曹はおれの顔を見て、
「おう、おはよう、伍長…って伍長…?!」

なんだか今日の軍曹は、挙動不審だ。
「どうしました? 軍曹?」
軍曹は頬を掻きながら、
「あー、いや、その、伍長。 貴様がもし、好きな異性がいて、その気持ちを伝えるとしたら、どうする?」

…おれは面食らう。ここはハイスクールか?それとも新手の心理テストか?
しばらく考えた上で、軍曹に答えた。
「あー、自分でしたら、軍曹の目を見て、『ほかの何よりも、あなたのことが好きです』と正直に言います」
軍曹はその答えを聞いて、うんうん、と真面目にうなずく。
「そうか、正直に言うのがいいのか…」

「はい、なにごとも正直がいちばんです。」
おれは軍曹に答える。軍曹は少し考えながら、
「ん…?わたしの目を見て…『ほかのなによりもあなたのことが』…ん?…ん?」
ぼん、という擬音が似合うように、軍曹が見る見るうちに赤くなる。
目が少し潤みながら、おれを見る。

おれは、真面目に軍曹の目を見つめる。軍曹はおれの視線をそらす。
おれはそのまま、
「軍曹、なによりもあなたのことが好きです。M16よりも軍曹のほうが大事です」
彼女に告げる。

軍曹は、おれから目をそらして、うつむきながら、
「せ、先制攻撃なんて、伍長のくせに卑怯だぞ…上官が言おうと思ってたことを…先に言う部下があるか…っ!」
恥ずかしそうに、おれをたしなめた。

…軍曹はいちおうツンデレなんだぜ?
55('A`):2007/04/18(水) 21:52:14 O
>>50
ちょっと、お前天才過ぎるんじゃないの?
なんでこんなの思いつけるわけ?
口調とキャラが完璧に俺のストライクゾーンなんだけどどういうこと?

>>54
軍曹最高、毎回楽しみにしてます
見たことあるやつがいくつかあって懐かしいな
56('A`):2007/04/18(水) 22:20:09 0
>>55
すんません。院生時代に書いた手持ちの妄想を投下しているもんで。
57('A`):2007/04/18(水) 22:20:41 0
一人暮らしも、十年目。
相変わらずヒラ社員だが、会社と部屋の往復の毎日にも、もう慣れた。
朝は一人でトースト。昼は一人でホカ弁。夜はビールと安売りの総菜。
貧しいけれど、まぁ、苦しいわけじゃない。
さびしさも感じなくなった、十年目の夏の朝。

トントントン、と、ネギをまな板で切る音で眼が醒めた。
味噌汁の香りがする。
おれは寝ぼけた頭で、こんな感じなら嫁さんもらうのも、いいかもなぁ…。
なんてことを思っていた。

一瞬後、びっくりして飛び起きる。

味噌汁の香り?
おれはキッチンに眼をやる。
係長が、味噌汁を作っていた。
いつも会社で見ているキツい顔じゃなく、味噌汁の味見をしながら、嬉しそうに微笑んでいる。

おれは昨夜の記憶をたどる。
たしか…、課長と課長補佐と係長に連れられて、飲みに行って、
で、係長とおれで飲み比べになって、終電逃して、…で…、そのあとの記憶が無い。
おれが頭を抱えていると、係長がおれのワイシャツを羽織ったまま、
「おはよ。朝ごはん食べよ♪」
見違えるほど綺麗な笑顔で言う。

彼女は笑いながら
「キミとこんなコトになるとはねー。あははは」
食卓に味噌汁と、ベーコンエッグと、キュウリ酢の物と、飯を並べる。
冷蔵庫に入っていた微妙な食材で、ベストの朝食を作っていた。


「ごはん、炊いたんですか?」
おれが驚いて言う。米は一応あったが、炊飯器なんてここ二ヶ月くらい使っていなかった。
「独身の男の冷蔵庫って、本当に貧相ね…。まぁ、こんなもんしか作れなかったけど、恨まないでね」
笑いながら、彼女が言う。
おれはボサボサの頭をかきながら、
「いや、文句なんて、係長にこんなことまでしてもらっちゃって、なんか、すんません」
彼女にあやまる。

彼女はちょっと赤面して、
「…ゆうべはもっとすごいことしちゃったのに…あやまられると、恥ずかしいよ…」
と、なんだか気になることをおっしゃる。

おれはベッドから這い出す。
どういうわけだか、全裸である。
「おや?」
おれが驚いていると、彼女は
「ばか!!ぱぱパンツくらいはきなさい!」と
まるで、母親みたいに叱ってきた。

昨夜の記憶が全くない、のだが、おれの脳裏には、どういうわけだか、
おれの下で、かわいく震えていた上司のイメージがフラッシュバックしていた。
58('A`):2007/04/19(木) 01:21:17 0
おふあっ!
59('A`):2007/04/19(木) 01:26:21 0
妄想スレというか軍曹スレだな



だが、それがいい
60('A`):2007/04/19(木) 01:28:43 0
ONIGUNSOU
61('A`):2007/04/19(木) 10:04:03 0
【社会】乱射殺人事件の韓国人容疑者が言った「スーパーモデルの女友達」は実在しない「空想の産物」だった - 米CNN★2
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1176918831/
62('A`):2007/04/19(木) 10:04:33 0
沖縄県の方へ(命に関わる注意事項です)

沖縄県での選挙ですが、どうか民主党だけは避けてください。県民の生命に関わる可能性があります。
民主党の最大の公約は一国二制度(※)ですが、一度「一国二制度 沖縄」等で検索をお願いします。
この際、民主党のHPで調べても良いです。以下の注釈↓と矛盾することは書いてないはずですから…

※一国二制度
 簡単に言えば沖縄を中国と日本の共有物にし、そこに3000万人の中国人を入植させます。
 (つまり沖縄人口の 96% を中国人にして、実質、沖縄を中国人の居住地とします。)
 さらに「自主」の名の下、沖縄で有事が起きても自衛隊は干渉できません。
 3000万人の中国人が、少数派となった130万人の日本人に何をしても、です。
 そして中国人の反日感情の強さは、ほとんどの日本人の理解を超えるものです。

今回の選挙で民主党が勝った場合、「自主」「発展」を連呼しつつ段階的に進めていくことになります。
自主と言っても、自主を認めるのが「住人の96%が中国人となった」後だということに気をつけてください。
発展と言っても、新沖縄の少数派となった「少数民族日本人」の発展ではないことに気をつけてください。
63('A`):2007/04/19(木) 11:25:01 0
あまりキャラ作りすぎたり変な設定作ると後々面倒になるから注意
あと非エロ設定にしないとエロシーンばっか考えて話すすまなくなる・・
64('A`):2007/04/20(金) 02:53:17 O
戦闘ものが多い
65('A`):2007/04/20(金) 02:58:49 O
俺はよく仮面ライダーに変身して戦う妄想してる
「俺のキモさにお前が泣いた」
66('A`):2007/04/20(金) 03:18:34 O
>48
67('A`):2007/04/20(金) 04:00:34 O
>>60
セックスマシンガンズ乙
68('A`):2007/04/21(土) 01:04:00 O
落ちちまうぞ
69('A`):2007/04/21(土) 09:44:57 0
戦闘ものは作りやすいからな
70('A`):2007/04/21(土) 22:46:14 0
ネコ缶を買って、公園に行く。
ノラ猫にエサをやるのが、おれのひそかな趣味だ。

公園の茂みの方に口笛を吹くと、いつものメンツがやってくる。
そいつらの前に開けたネコ缶を置くと、
「にゃ」と、挨拶もそこそこに、ガツガツと食い始める。

おれはしゃがんでそれを眺める。
今日は暖かいし、猫はかわいいし、良い休日の午後だ。

ニヤニヤしながら猫を見ていると、
「わ、かわいい」
と、少女の声がした。
おれは笑いながら、
「いやあ、猫は良いですよねえ」
少女の方をふり向いて、目が点になる。
クラスの女子だ…。短い春物のスカートが春風に軽く揺れている。

彼女も、おれを驚いたように見下ろしている。
「あ、あんたが、猫に…エサ? 似合わないー あははは」
クラスでは無愛想なおれに、こんな趣味があるとバレたら、確実に笑いものだ。
あんのじょう、彼女はおかしそうに笑っている。

「うるせえ。笑うなよ。 猫が逃げるだろ」
おれは彼女から目をそらす。
猫は不思議そうにおれを見上げている。
おれは猫に、
「気にせずに食えよ。 まだ残ってるよ?」
猫は軽くシッポを振って、また食べはじめる。

「クラスのみんなが聞いたら爆笑だね」
彼女は、怖ろしいことを言う。
「言うなよ。 絶対に。 たのむから」
おれは絶望的な気分で彼女に言った。

「どうしよっかなー。 …交換条件出していい?」
なんてひどい女だ。おれの趣味を笑うだけではなく、恐喝までするなんて。
おれはあきらめて
「はぁ…。 いいよ、交換条件ってなんだ?」
彼女は少しはにかみながら、
「じゃあね、ナイショにしてあげるから、今度はいっしょに猫にエサあげよ?」

おれはあっけにとられる。
「いいけど… そんなことでいいのか?」
彼女は嬉しそうに
「うん。そんなことがいいの。 あたし、猫も好きだし」

おれは立ち上がって、彼女を見る。
彼女の髪が春風に軽くなびく。
「えっと、じゃあ、 今度 猫缶…買いに行く?」
彼女は嬉しそうに微笑んで
「…にゃん」
と、返事をした。
71('A`):2007/04/22(日) 02:11:59 0
補習授業から帰ろうとしていたら、いきなり夕立が降り始めた。
しかたがないので、美術室で時間を潰す。
夏休みの美術室は誰もいない。
おれは暗い美術室から、校庭に激しく降る雨を見ていた。

校庭を走ってくる影が見えた。
ずぶ濡れで泣きそうな顔をした、後輩の女子生徒だ。
美術室まで一目散に走ってくる。
おれが校庭側の扉を開くと、彼女は
「いきなりこんなに降るなんて、聞いてないですよー!」とか言いながら
美術室に駆け込んでくる。

はぁはぁと荒い息をつきながら、彼女の雨に濡れた前髪から、しずくが零れる。
彼女の夏服が肌に張り付き、白いスポーツブラが透けて見える。
おれは「ずぶ濡れだな。ほれ、拭け」 彼女にタオルを渡す。
「あ、ありがとうございます♪」彼女はそう言って、髪をきゅ、きゅ、と絞るように拭く。

おれのすぐそばで、彼女が夏服のままで、身体をかるく拭う。
彼女の甘い香り、雨に濡れた熱帯の小さな花のような甘い香りが、おれの嗅覚をくすぐる。
彼女がわずかに動くたびに、濡れた彼女の肌の輝きを感じる。
「すごい雨ですねぇ…」彼女は窓のそとの豪雨を見て、あきれたように言う。

「ああ…」おれが肯いた瞬間、空が、カッ、と光った。
一瞬後、ガラガラガラッ!!と、落雷の音が、美術室をふるわせる。
同時に、
「…ぃやぁああぁああぁぁああぁあ!!!」
悲鳴をあげながら、おれの胸に、暖かくて柔らかな質感が飛び込んできた。
眼をきゅ、っと閉じた彼女を、おれは優しく抱き留める。

彼女はおれの腕の中でブルブル震えながら、
「…カミナリ…きらいなんです…」と、泣きそうな顔で耳をふさぐ。
また、空が光り、グヮシャーン!と雷が落ちた。
「ひ!」
彼女がおれの首筋を抱きしめる。

彼女があまりに脅えているので、おれは冗談めかして、
「雷に感謝しなきゃな。きみを抱きしめられるなんて、ラッキーだ」
彼女の耳元でささやく。

彼女は真っ赤な顔で
「カミナリはラッキーじゃないですよぉ!」
と、拗ねたようにふくれる。そして、おれの胸におでこをくっつけてきて、
「…でも、先輩に抱いてもらえるなら…ラッキー…かな」
そんな可愛らしいことを、つぶやいた。

72不可視のアイギス ◆MPG.G5R9co :2007/04/22(日) 08:08:46 0
は、人間に滅びをもたらす神に使える天使だと本気で思ってた頃があった。
人に滅びをもたらすために人を監視しているが、その天使は人を愛しているという設定だったらしい。
休憩時間、女が髪を手ぐしで整えるように、俺は背中にある「何か」を手ぐしで優しく整える仕草をしていた。
天使が優雅に動くのは当たり前の話で、手の指先までしなやかに動かしていた。
クラスの女子が、『○○君。何してるの?』と俺に聞いた。
俺は、『・・ん?ああ、僕の翼が・・・・・あ、いや、なんでもない』とつぶやいた。
その直後、俺は『・・ふ・・神と人間の狭間(はざま)に居る者の身にもなってくれよ・・』と微笑みながら言った。
死にたい。マジ死にたい。
優雅に動けることをアピールするために、教室の中でわざと無意味な方向に歩き、その後優雅にターン。
ターンするときは、首を少し斜めに傾け、目は細く虚ろに、手は指先までしなやかに、腕は体に巻きつけるように。
しなやかな動きをクラス中に見せ付けるため、俺は目的も無いくせにクラスの中を歩き回ってはターン。
そのとき、クラスの女子が『ねえ。さっきからウロウロして何してんの?』と聞いてきた。ここで止めておけば良かった。
俺は、待ってました!とばかりに、女子が居る方向とは少し違う方向を向いて驚いたように言った。
『・・・はッ!おまえは・・・。ちょ・・っと待て。ここではまずい。人に粛清を下すのにはまだ時間が必要なはずッ・・だが』
『もう、彼は動き出したというのか・・?』と、誰も居ない空中に向かってつぶやいた。
声は相手に聞こえるくらいの大きさで。
目を大きく見開き、口をガクガクさせ、『あ・・あ・・・・』と動揺したように言った。
そして、ようやく女子に気が付いたように、
『はッ!あ、ご、ごめん。ちょっと天界からの・・・あ、いや、なんでもない・・』と言った。死ね俺。
女子は黙ってたような気がする。それを見て、さらに俺は自分に酔って、『翼が痛むよ・・』
などとほざいて、また優雅にターンを決めて、片方の胸を押さえて息苦しそうに、
そして目をゆがめながら廊下へ出て行った。こういう類のことを数十回はやった。
誰か、俺を殺せ。
73('A`):2007/04/22(日) 14:34:01 0
>>72
ただの重度の中二病だから気にするなよ
74('A`):2007/04/24(火) 00:03:19 O
あげ
75('A`):2007/04/24(火) 00:06:55 O
>>72
邪気眼の一種だな
76('A`):2007/04/25(水) 06:32:25 O
楽しかった学生時代の妄想をしてる
可愛い幼なじみがいて友達がたくさんいて
家はちょっとした金持ちで
ママンは若くて美人でパパンはエリート
運動神経が良くてケンカも強い
普段勉強はしないけど本気出せばいい成績を取れる
もちろんイケメン
都会と田舎の中間のちょうどいい感じの街に住んでる





現在24歳ヒキニート
時々妄想世界から覚めて現実を見ると激しく鬱になる
77('A`):2007/04/25(水) 17:21:26 0
義理の母親が一人暮らしの俺の部屋に泊まりに来るらしい
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1177480557/
78('A`):2007/04/25(水) 21:36:37 0
「お兄ちゃん、彼女いないの? それキモいよ」
従妹はおれの部屋に来て、おれのパソコンを勝手に使いながら、
こんなひどいことを言う。

「いなくて悪いか? おれは基本的にモテないんだ」
正直に答えると、
「開き直ってもダメだよ。 いいトシして彼女いないなんて、おかしいもん」
追い打ちをかけるようなセリフを吐く。おれと二歳しか違わないくせに。

「おまえだって彼氏いないだろ?」
彼女に言う。
彼女はおれの方をちらりと見て、
「あたしはいいの。 お兄ちゃんに彼女できないのにあたしが彼氏作ったら、お兄ちゃんかわいそうだもん」
楽しそうに笑う。

おれは悔しまぎれに、
「おれは恋愛なんて無理なんだよ。 そもそも女と会話なんてできないし、一生独身でさびしく過ごすんだから」
そんな自虐的なことを言ってみる。
彼女は不思議そうに、
「でも、お兄ちゃん、あたしとは会話してるでしょ?」
首をかしげて聞く。

「おまえは特別だよ。 それに、おまえだっておれみたいな男、イトコじゃなきゃ会話もしたくないだろ?」
彼女の方を見ないで、吐き捨てるように言う。
彼女はおれの横で、しばらく黙ったまま、パソコンの画面を見ている。
検索エンジンで何かを調べているようだ。

彼女がマウスをクリックする音が、俺たちの間を通り過ぎていく。

「あ、やっぱりそうか… うん。 ね、お兄ちゃん?」
彼女が口を開く。
「なんだよ?」
おれは不機嫌な声を出してしまう。 内心では、しまった、と思いながら、彼女に不機嫌な態度を見せてしまう。

彼女はディスプレイを見ながら、
「知ってる? 従兄妹同士って…結婚だってできるんだよ…」
そう言って、おれの眼を見る。ディスプレイには、三親等以上なら婚姻できるという民法の説明が映っている。
おれも彼女の眼を見る。

彼女はおれの眼を見て、微笑みながら、
「しかたないなあ。もう。 責任とらせるからね」
そう言って、ゆっくりと、眼を閉じた。

触れあった唇の感触は柔らかくて、ちょっとだけ、彼女の使っているリップクリームの味がした。

…近親でもイトコならセーフなんだぜ?
79('A`):2007/04/25(水) 22:11:40 0
演習訓練で昼食が支給された。
軍曹が「ほれ、配給だ」と
無愛想に投げてきた。

軍曹から渡された分、ちょっとばかり嬉しいものだが、まぁ、いつものレーションだ。
バリバリと包装を破り、早速冷えたメシを食うことにする。

…包装を破ると、いつもとは違う小さな包みが入っている。
爆弾か何かだろうか、おれは少しばかり緊張して包みを開ける。
…ラップに巻かれた、サンドイッチが入っていた。
おれはラップをゆっくりと外す。
サンドイッチは手作りらしく、大ぶりで、具だくさんだ。
ハムサンドには厚切りのハムと大量のレタスがこれでもかと詰め込まれている。
エッグサンドは、ざっくりと刻んだゆで卵がドレッシングでオニオンと和えてあり、
いかにも美味そうだ。

おれは、一も二もなく、サンドイッチにかぶりつく。
ハムサンドのがっつりとした歯ごたえに、なんだか実家に帰ったような気分だ。
美味い。

もしゃもしゃと咀嚼していると、軍曹が見下ろしていた。
「伍長、…美味いか?」

軍曹が少し不安そうに聞く。
「美味いです!…こりゃオフクロのサンドイッチの味ですよ。
 軍も少しはマシなメシ出すもんですね。
 今日もクソみたいなレーションだと思ってましたよ。」
軍曹は、一瞬だけおどろいたような顔をして、すぐに微笑みを浮かべた。
「…そうか、…軍も少しはマシなものを出すようだな。
 部下が喜んでくれて、私もその…嬉しい。」
軍曹がバンソウコウだらけの手を抱いて、にっこりと笑った。

軍曹は意外と家庭的なんだぜ?
80('A`):2007/04/26(木) 02:49:41 O
軍曹萌え
81('A`):2007/04/26(木) 21:52:55 0
2月もちょうど半分が過ぎた。
おれはインフルエンザで会社を休んで三日目だ。
独身喪男の悲しい生活のせいで、ほとんど飲まず食わずで死にかけていた。
このままだと死ぬな、なんて考えつつ、熱にうなされていた。
そんな冷え切った部屋に、不意に温かい食物の香りがただよう。
おれはうつろな目でキッチンを見る。

キッチンに、上着を脱いでブラウスを着ている女が立っている。
鍋の中におたまを入れて、味見をしている。

…係長…?

これは…やはり夢だろうか?
おれは、彼女に声をかける。
「…ががりぢょ…」…声が出ない。
聞こえないはずのおれの声なのに、彼女は、くるりとおれにふりむく。

「あ、起きたね?」
彼女はにっこりと笑う。
どこから持ってきたのか、ブラウスの上にエプロンを付けている。
おれの額に手を当てて、
「んー、まだちょっと熱いね。もうすぐオカユできるからねー。もちょっと寝てなさい」
軽くおれの肩を押して、ベッドに倒す。そのまま、毛布をおれの肩にかける。

数分後、おれは係長に作ってもらった玉子粥をすすっていた。
「いただきます……熱ぃ!」
おれはいきなり舌をヤケドした。
係長は困ったように、
「もう…、ほら、スプーン貸して」
と、おれの手から匙を奪う。

そのまま玉子粥を一匙すくい、
「ふー、ふー、…もういいかな」
と、おれの口元に匙を持ってくる。
「え…? あの、係長?」
おれは彼女の顔を伺う。

が、彼女は不思議そうに
「どしたの? ほら、あーん」
おれはなすがままに、口を開く。
おれの口に、彼女の匙が入れられる。
適温になった玉子粥が、舌の上に乗る。
…うまい。

「うまい…」
おれはしみじみと、玉子粥を味わう。
係長は嬉しそうに笑って、
「お口にあえばなにより」
なんて軽口を言う。
「えへへ…、『うまい』か、えへ…、ふー、ふー。あーん」
彼女はまた、おれの口元に粥を持ってくる。
おれはまた口に入れる。

彼女が嬉しそうに、おれの口元を見る。
「うまいです」
おれは彼女に言う。彼女は嬉しそうに、もう一匙、粥をすくい、
「ふー、ふー。…はい、あーん」
82('A`):2007/04/26(木) 21:53:40 0
おれは正直嬉しいが、少々気恥ずかしいので、
「…あの、係長…さすがに、『あーん』は、ちょっと恥ずかしいですよ」
と、彼女に告げる。
彼女は、イタズラっぽく笑って、
「風邪の時くらい、周りの好意に甘えときなさい。…それに、普段はこんなことしてあげられないじゃない…?」
そう言って、また嬉しそうに、玉子粥を「ふー、ふー」と冷ましていた。

「でも、どうして係長がウチに?」
おれは彼女に聞く。もちろん係長に合鍵なんか渡した記憶はない。
「ん? うちのマンション近くなんだよ? それで、ちょっと心配だったから、あんたの部屋の大家に
 姉です、ってウソついて、カギをちょっと借りてきたの」
彼女はあたりまえのように、さらりと言う。

…。行動力のあるヒトだ、と思う。まぁ、そういうヒトだから、おれは係長のことが好きなんだけど。
「へぇ、係長って近くなんですか?」
おれは彼女に聞く。
彼女は、「ん、まぁ、ね。」
と、お茶を濁す。

おれは粥をもふもふと食べる。食べているうちに、ふと思い出す。
たしか…係長って、実家住まいで、おれみたいに会社の近くじゃなくて、
かなり郊外の方に住んでたんじゃないか?

「おいしい?」
彼女が嬉しそうに、おれのベッドの横に頬杖をついておれを見ている。
「…美味いです…。涙が出る。…係長がわざわざ遠くから来てくれたと思うと…ますます美味い。」
おれは正直に答える。
すると係長は不満そうに、
「ちょっとー…別にお粥作るために来たわけじゃないんだけどね。部下に渡すもんがあって来たんだよ」
なんて寂しいことを言う。

そりゃそうだ。 一瞬、おれは勘違いして恋人気分になっていたけど、彼女とおれは、上司と部下でしかない。
仕事の関係でしかないんだ。

係長がバッグを開いてもさもさと中をさぐる。
「…えー…と。あった。…ほれ。受けとりなさい」
godivaの紙袋に包まれた何かを渡される。おれは受けとったあと、
「…これ、なんすか?」
なんて馬鹿なことを聞く。

「チョコ」
彼女が俺の目を見て言う。
ああ、今日はバレンタインじゃないか。
なんだか思春期の中学生みたいに、おれは何も言い返せなくなってしまう。
嬉しいんだけど、なんだか居心地が悪い。
甘いものが嫌いなわけじゃない。もちろん好きなヒトにもらうチョコが嫌なハズもない。
でも、おれの好きな係長が、おれにこんな高価なチョコをくれるなんて、そんなバカな。

おれが混乱して、沈黙しているのを見て、係長は意地悪そうな口ぶりで、
「これを部下に渡すために有給休暇取ったんだから。ちゃんと食べて風邪直すまで帰らないよ」
そんなことを言いながら、にんまりと笑って、おれの肩に顎を、とん、と乗っけた。

…そんな上司が欲しいんだぜ?
83('A`):2007/04/26(木) 21:56:12 O
うわああああああああああああああああああああ
おいしいなああああああああああああああああああ

軍曹最高だよ係長最高だよお
84('A`):2007/04/26(木) 22:22:01 0
姪がおれの部屋に遊びに来た。
いつの間にか、もうすぐ中学生になる、なんて言う。
いつものように一緒にビデオを見ていると、
「おいちゃん?昔みたいにヒザに座ってもいーい?」
と、聞いてくる。

「なんだ、今日はずいぶん甘えん坊だな、…ほれ、おいで」
おれがヒザを叩くと、彼女は少し恥ずかしそうに、「よっ…」なんて言いながら乗っかってくる。
二年ほど彼女をヒザに乗っけないうちに、なんだかずいぶん重くなった。
「おまい、重くなったなぁ」と笑うと、
「もうコドモじゃないんだから! オトナなんだから、少しくらいは重くなるよ〜!」
頬をふくらまして、言い訳をする。

おれはそんな仕草がどうしようもなく可愛らしくて、
「ただの食べ過ぎなんじゃないのか〜? うりうりうり」
彼女の脇腹をくすぐる。彼女は
「やーだー!くすぐ…あはははは、やめ、くすぐった…やぁああ」
ころころと笑い転げる。おれのヒザの上で。
子供の匂いじゃない、女の匂いがおれの鼻腔をくすぐる。
彼女のポニーテールが、ひらひらとゆれる。

「ほりゃほりゃほりゃ!」
おれの指が、彼女の腋の下や、おなかをくすぐる。
彼女はクスクスと笑いながら、おれの指から逃れようとする。
が、ときおり、おれの指の動きに反応して「…ぁ…っ」とか「ひゃ…ぁん…」と、
甘い声が混じりはじめる。

軽く、胸を手のひらで撫でる。 優しく、こわれものに触れるように。
彼女は「…はぁ…」と、軽く、熱い息を吐く。
内股に触れる。彼女の身体が、おれの上で震える。

おれは、少しさびしくて、
「…おまえ、もう…オトナ…なんだな」
と呟きながら、内股の奥のほうに、そっと中指で触れた。
彼女はふるふると震えながら、
「もう、コドモ…じゃ…ないんだから…ぁ…ぁぁん…」
おれを誘うような声を出していた。
85('A`):2007/04/27(金) 13:04:11 0
86('A`):2007/04/28(土) 00:10:02 0
おれは改造手術同意書にサインをした。
秘密結社「喪団」に入って半年。 毎週イケメンジャーと戦う下っ端戦闘員のおれでもわかる。
イケメンジャーとの戦いは、どう見ても我々が不利だ。
『起死回生の一撃をイケメンジャーに喰らわすための改造手術に志願するものはいないか』
組織から声をかけられ、迷った末に、おれは志願した。

おれは改造手術同意書を、女幹部に見せた。
「本当にいいのか?」
彼女はおれの目を見て聞く。
おれは戦闘服のマスクを外して
「お願いします。負けるかもしれませんが、イケメンジャーがこれ以上勝ち続けると、
 おれらみたいな喪男がますます苦しむ世界になります。それだけは止めないと」
彼女の目を見つめて答えて、同意書を手渡す。

彼女はおれの渡した同意書を読みながら、
「イケメンジャーは強いぞ。…先週も喪男怪人アニメキモーがやられた。先々週はニート将軍が殉職した。
 それでも、それでもおまえは怪人になって戦うのか?」
うつむきながら、彼女が聞く。

おれは、来週の日曜朝にイケメンジャーと戦うエロゲキモーのことを思う。
あいつは、死にに行くわけじゃない。イケメンジャーを倒すために改造されたんだ。
いままで戦ってきた喪男怪人もそうだ。イケメンジャーや恋愛至上主義を倒すために命を捧げたんだ。
おれだって、何かしなきゃいけない。

「喪男には、負けるとわかっていても、大事な物を守るためにやらなきゃならない時が来るんです」
彼女に答える。

彼女は、うつむいたままで
「…わかった」
おれの同意書に、ぽつり、と、一滴の涙がこぼれた。

「泣かないで下さい。それに、いまイケメンジャーを倒さないと、いちばん大事な…あなたを守れません。」
彼女が顔を上げる。おれは精一杯やさしい笑顔で彼女を見る。
普段はクールな彼女の目に涙がたまり、頬が赤く染まっている。
彼女がおれの胸元に身をあずけて、
「わたしを守ると言うのなら、絶対に生きて戻って来い。 死ぬことだけは許さん。 おねがいだから、生きて」
いつもの凛とした態度ではない、まるで少女のような声でおれに告げた。

「生きて帰ってきますよ。 絶対に」
おれの腕の中で静かに泣いている彼女の髪を撫でながら、おれはきっぱりと言う。
彼女はうなずきながら、
「でも、本当は、おまえにだけは志願して欲しくなかった…」
ぽつりと、つぶやいた。

おれは彼女の身体を抱きしめることしかできなかった。

…上司系妄想は萌えなんだぜ?
87('A`):2007/04/28(土) 00:27:13 O
>>78
俺の理想の展開だ
続き希望
88('A`):2007/04/28(土) 02:07:31 O
>>86
秀逸
89('A`):2007/04/28(土) 20:20:35 0
「ねぇねぇ、おかーさん、お化粧の仕方を教えてよ。」
「お化粧? それだったら、おとーさんに頼みなさい。」
「なんで、おとーさんがお化粧なの?」
「だって、おかーさん、おとーさんにお化粧の仕方教わったんだもの
ねぇ!!おとーさん?」

妻だけではなく、娘にもお化粧の仕方を教えることになるなんて…
あの時に、想像する事はできなかった。
90('A`):2007/04/29(日) 00:36:07 0
3月だというのに今夜は低気圧の影響で極端に寒い。
夜間の歩哨中に、気温は零下になった。
吐く息が、水銀灯に照らされて白い。

軍曹が白い息を吐きながら
「なあ伍長、おまえが転属されてはじめて小隊に来たときを憶えてるか?」
二年ほど前のことだ。
「ええ、覚えてます。あれも寒い日でしたね、1月の。」

軍曹は懐かしそうに、
「ふふ、あんなあぶなっかしい、大学出の坊ちゃんが部下になるなんて聞かされたときは、
 青ざめたもんだぞ。まあ、思ったほどひどくなかったけどな」
おれの方を見て、嬉しそうに微笑む。

おれも覚えている。
大学を卒業して軍属への道を選んだおれが、訓練後に預けられたのは軍曹の小隊だ。
小隊長の軍曹がおれとほとんど歳の違わない、叩き上げの軍人だと聞かされていたのに、
会ってみたらおれより小柄なんだから、ちょっと驚いたことを。
そのくせ、訓練や規律には厳しくて、少しでも許せないことには一切妥協しない強さにも、
妥協できない自分に、少し疲れてしまう弱さにも、おれはすぐに惹かれてしまった。
「あー、軍曹とはじめて歩哨に立ったのも、こんな寒い夜でしたよ、たしか」
おれは記憶をたどる。

「…良く憶えてるな。そうだ、伍長、あの夜はお前が顔が赤くて体調が悪そうで、
 上官として不安になったものだぞ。だいたい伍長は軍人として体調管理に…」
軍曹は腕を組んで、困ったようにおれを見上げながら、おれの日常生活の説教をはじめる。
そんな昔の話で訓戒されるのも困る。軍曹はおれの健康面での問題点を的確に提示する。

「申し訳ありませんでした」
おれは軍曹に頭を下げる。軍曹は驚いたように
「まてまて、別に私は説教をしているわけじゃない、その、すまんな、つまらん話をした…」
急にしゅん、としてしまう。

おれは軍曹の目を見て、もう一度頭を下げる。
「申し訳ありませんでした」
「もういい」
軍曹は怒ったように言い捨てる。

ふたりとも一瞬沈黙する。おれは少し考えて、
「いま謝っているのは、最初に歩哨に立ったときのことです。
 あのとき、おれの顔が赤かったのは、息が白かったからですよ」
そういうと、軍曹は眉をかしげて
「…うむ?」
難しげな顔をしている。

おれは軍曹に微笑みながら
「はじめて歩哨に立ったときに、息があんまり白くて、
 まるで、軍曹の隣にいて、白い息が『好きです』って本心の形になりそうで
 そう思うと、なんだか赤面しちゃいまして…なんか、馬鹿ですね、おれ」
笑って言うと、軍曹は、
「…ぅゅ…?」
とだけ言いながら、赤面した。

二秒後、軍曹は
「…わ…わたしも…嫌いではない」
と呟きながら、真っ白な息を吐いた。
91('A`):2007/04/29(日) 12:08:46 0
(*´д`)
92('A`):2007/04/30(月) 01:06:09 0

草原で、野宿をすることになった。
相棒の女エルフに、ここらへんで良いか、と聞く。
彼女は少し考えて、こくり、と肯く。

テントをはって、火をおこす。
これまで、何度も繰り返してきた夜営の準備だ。
エルフの彼女が鎧を外し、短剣を脇に置いて、火のそばに座った。
彼女のほそい鼻梁が、火の色に輝く。
金色の髪が、夜風にかるく揺れる。

おれは彼女に言う。
「なあ、いくら任務だからって、人間のおれなんかと旅して楽しいのか?」
彼女は目を閉じたまま、
「人間だとか、エルフだとか考えないようにしている。キサマと一緒なら、悪くない」
ぶっきらぼうに、嬉しいことを言ってくれる。

「そうか…ありがとうな。おれもおまえと一緒だと嬉しい」
おれは正直に気持ちを伝えた。彼女は、
「…ふん」
つまらなそうに答えた。つまらなそうな返事のわりに、とがった耳の先まで赤くなっている。

おれは、そんな彼女の姿が可愛らしくて、
「おれ、冒険者になって良かったよ。 …おまえと会えたから」
なんて、普段は絶対に口にしないようなことを言う。
「…そ…そうか。 こ、今夜は少し暑いな」
彼女は、真っ赤な顔で、話をそらそうとする。

「暑い、か? うん、おれも、おまえの近くにいるとなんだか、体が熱い」
おれは彼女の隣に腰掛けながら言う。
彼女が身体を、ぴく、とふるわせる。
おれは彼女に
「おれも、エルフだとか、人間だとか、そんなんじゃなくて、おまえがいい」
彼女の少しとがった耳さきに、軽く唇をつける。
「…っ…ぁ…」
彼女がおれのシャツの胸元を軽く掴む。が、拒否はしない。
そのまま小声で、
「…わたしも、キサマのことが、き、嫌いじゃない」
おれの胸元で呟いた。

今夜の夜営は、少し長くなりそうだ。

…こんなパーティ組みたいんだぜ?
93('A`):2007/05/01(火) 01:20:46 0
長文なのに読めてしまう不思議
94('A`):2007/05/01(火) 06:56:02 O
いいな
どれも大好きだが個人的にはエルフがいちばんきた
95('A`):2007/05/01(火) 07:01:10 0
お前らの性欲爆発してるな
96('A`):2007/05/01(火) 07:03:26 0
一番妄想する時間があるのが電車内なんだがマジで入り込むとすごいにやけてそうで怖くて妄想できない
97('A`):2007/05/01(火) 08:31:43 0
俺の好きな子は色黒ショートカットで陸上部のキャプテンだった

付き合ってた訳じゃないけど放課後の自転車置き場で部活が終わる彼女をいつも待っていた

バレンタインデーに一日中やきもきしてたら帰り際に笑顔で
「もらえないと思った?」
ってとびっきりの笑顔でチョコを渡された

文化祭の準備の夜、二人で買出しに出かけて学校に戻る時
「こんなことも全部思い出になっちゃうのかな…」
なんて話をした

後輩に告白されて、返事に困ってる話をした部活の後の帰り道、
何にも言ってくれなかった。

後日、後輩にははっきり断ったことを大きな夕日の帰り道で
彼女に言った時の彼女の今にも泣きそうな笑顔は今でも覚えてる。

初デートで制服じゃない彼女を初めて見て、すごくかわいくて
思わず「かわいいね…」って呟いた時の彼女の節目がちに
顔を赤らめている表情も忘れられない。

彼女に告白するかどうか悩んで、彼女の親友に
相談したら、相談に乗ってくれて、その子と頻繁に話すようになった。
そんな僕等を彼女は少し寂しそうに見ていた。

そんな彼女の誤解を解こうと休日彼女の親友をカフェに呼び出して相談していたら
偶然買い物に来てた彼女に見られた。

翌日学校で僕を避けるようになった彼女に困惑し
彼女の親友から言ってもらうように相談したら
「もう…、いいじゃん…。言っても聞かないよあの子…」
「それは困るって。何とか頼むよ」
「…。私でいいじゃん…。私じゃだめ?」
「え…」
ちょうどその時、偶然途中から立ち聞きしてた彼女が廊下を走り去る音が聞こえた。

泣いている彼女に追いつき肩に手をかけて
「判ってるだろ?俺の気持ちは…」
「…」彼女は小さく首を振る。
「好きなんだ…。判らなかった?」

彼女が下を向いて涙をこすりながら
「判った…。一緒に帰ろう。自転車置き場で待ってて」
自転車置き場で待つ僕の傍に彼女の親友が来て小声で言われた。
「私…。諦めないから。絶対諦めないから」

後日、実は中学時代から僕を好きだった彼女の親友が
高校に入ってどんどん仲良くなる僕と彼女を見て葛藤し、
このまま諦めて、この事は彼女にも僕にも言わないこと
にしてたのに、煮え切らない僕等に考えを変えたんだと
別の女友達から聞いた。
98('A`):2007/05/01(火) 08:32:38 0
それを彼女も知ってしまってますます僕を避けるようになって
僕は訳も判らず困惑していた。

彼女の親友は彼女が傷ついている事に気付きながらも
今まで自分が辛かったんだと言い訳し、僕に休み時間ごとに
くっ付いて来て、僕はそれを跳ね除けることもできずに、
だんだんと彼女の親友と仲良くなり付き合うことになった。
そして卒業式当日を迎えた。

卒業式の日、彼女の親友と僕が二人で学校を出ると坂の途中に
彼女の後姿があった。すると、彼女の親友が突然ぼろぼろ泣き出して
「ごめん。ごめんなさい…。」と彼女に泣きながら叫ぶ。
彼女は首だけ振り向いて、僕らに少し微笑んで帰っていく。
そんな中、僕は泣きじゃくる彼女の親友を慰めながら家路についた。

僕と彼女の親友は東京に出て、彼女は地元に残り、一年が過ぎる。
最初は順調だった僕等だったが、些細なことでも僕を疑う彼女の親友。
「帰りが遅いのはサークルだって。何でそんなに俺を信用しないんだよ」
「だって、だって…。ホントは私より○○(彼女)がまだ好きなんでしょ?」
言ってはいけないその言葉を彼女の親友が言ってから二ヵ月後に僕らは別れた。

別れてからしばらくたって、成人式に出ようと地元の友人からの電話。
久しぶりに馬鹿話をしていたら、「○○(彼女)も来るよ。」の一言。
何故か胸が締め付けられる。僕は成人式に出るために新幹線のホームで
一人タバコを吸って考える。発車のベルをホームで聞く。
「忘れられない思い出は触らない方がいい…」
俺はかばんを抱えて東京で一人住むアパートに戻った。

それから2年の月日がたって、就職の相談に実家に帰省した時
地元の本屋さんで偶然彼女と再会した。
すごいどきっとして、どうしてよいかわからないまま
立ち竦んでいたら彼女の方から
「久しぶり。元気だった?」の一言。
なぜかすごくほっとして、涙が出そうになって、自然に
「お茶でも飲もうか」って言えた。
近況を話して、彼女の親友とは別れた話をして、
彼女は何も言わず俺の話を全部笑顔で聞いていてくれた。
俺はありったけの勇気を出して聞いてみた。
「彼氏とかできた?」
彼女は困ったような表情で
「君が聞くなよ〜」って。
僕は今でも、僕は今でも君が好きですって言おうとしたら、
彼女は涙ぐんだ目で俯きながら
「あなたとしか付き合いたくない…。ずっとそう思ってたよ…。」
俺は胸が本当に痛くなって
「ごめん。本当にごめん…」って。

今は地元で同棲している。彼女の親友も時々遊びに来る。
来年は結婚しようって思ってる。
なんてことないありふれた僕らの付き合うまでの話。
99('A`):2007/05/01(火) 09:45:30 0
学生時代はやめようぜ…
100('A`):2007/05/01(火) 12:10:40 O
コピペ乙…
それは鬱になる文章スレ向きだろ…
101('A`):2007/05/01(火) 12:13:57 0
こんな青春はありませんでした
102('A`):2007/05/01(火) 12:15:33 0
軍曹とエルフ耳の人が来てるじゃないか
103('A`):2007/05/01(火) 14:54:27 0
  *'``・* 。
  |     `*。
 ,。∩      *  もうどうにでも
+ (´・ω・`) *。+゚  な〜れ
`*。 ヽ、  つ *゚*
 `・+。*・' ゚⊃ +゚
 ☆   ∪~ 。*゚
  `・+。*・ ゚
104('A`):2007/05/01(火) 15:17:33 O
ケツの中にションベンしろな新作誰か頼む
105('A`):2007/05/01(火) 15:21:21 0
またに小便注ぐのすきだな
106('A`):2007/05/01(火) 19:32:54 O
布団入って寝付くまでいつも妄想してる

1年近く同じキャラとの新婚生活を妄想
さすがにネタがなくなったし、1年じゃ新婚でもなんでもねぇ

エロパロ板あたりに良質なネタ落ちてないかな
107('A`):2007/05/01(火) 19:34:28 0
講義の合間に寄った部室では、後輩の女の子が一人で腕組みしてうなっていた。
いや、後輩でもあり、俺の一家が仕えている家のお嬢様でもあり、色々なわけだが。

「ねぇ…喪男、今日突然こんな手紙をもらったんだけど…どうしよう?」
「はぁ?」

俺の素っ頓狂な返事なんかいつものこと、と割り切っているらしい。
大きな目を少し揺らせて、横に座った俺の目をのぞきこむ。
彼女が喋るたびに、肩の辺りで切りそろえた真っ黒な髪がさらさらと揺れる。

「やはり高校まで女子校に通っていた、というのがよくないのよねぇ。私の社会経験なんて、ホントダメ。
その点、喪男はずっと共学だったし、私より1年多く生きているから、こういうものへの処し方も分かっているでしょ?」

大学の中では極力普通の先輩後輩で、というルールが守られたのは最初の三ヶ月だけ。
とりあえずみんながいる中では、「喪男さん」「ゆっちゃん」と皆と同じ呼称を浸かっているが。
今では二人きりのときはここぞとばかりに、お屋敷で使っていた言葉遣い。
その口調で話されてしまうと、俺もお屋敷での言葉に逆戻りするのは必然で。

「それはどうかと思いますが…手紙ですか。何が書いてあったんですか?」
「これ…講義で何度か話したことがある男の人からもらったんだけど。喪男も読んでみる?」
「いや、人からの手紙を他人に読ませる、ってのはどうかと思いますが」
「ん…分かった。端的に言うと、どうも私のことを恋人にしたいみたいなのよねぇ」

事も無げに言うが、真っ白な頬に少し赤みが差したのを俺は見逃さない。
108('A`):2007/05/01(火) 19:35:28 0
お嬢様が大学に入学して4ヶ月…正直、今まで告白とかされなかったことが奇跡に近い。
顔が綺麗とかその辺はあるとしても、何しろ普通の大学生にはない気品が備わっている。
これに惹かれる男が出てくることは、時間の問題だと思っていた。

もちろん、大旦那様からはこのような事態が生じた場合の処し方も命ぜられている。
すなわち、「まずは本人から断らせよ、なお惹かれるようであればそれでよし。
ただし、男の身元を早急に調べ、喪男の目から見て少しでも至らぬところあれば、連絡せよ」
連絡した後、恐ろしいことになるのは……火を見るよりも明らか。

早速その命に従おうとお嬢様を見る。
「ん?」と小首をかしげてこちらを見上げる仕草。
何だろう、身体が少し震える。仄かに頬を赤くしたお嬢様を見て……それが凄く嫌で。
何で俺、こんな気持ちなんだろう?

「どうしたの? 喪男? 私さ、どうしたらいいのかな?」
「お嬢様は………その相手、いかが思われますか?」

天井を見上げて、「んーーー」と頭を捻る。

「そうねぇ……いい人だとは思うけど……」
「そうですか…」

すーっと、胸の下の方から寒くなっていく感触。

「ちょ、ちょっと待って。まだ途中。そう思うけど、恋人には当たらない…かな」
「そう…ですか」
「なに? ほっとしてるの?」
109('A`):2007/05/01(火) 19:36:36 0
口の端をにんまりと上げて、悪戯っぽく笑う。
俺はわざとらしく目を逸らして、そして大きく息をついた。

「いや…それは確かにほっとしてますけど…何にせよ、だったら…簡単です。
手紙でも直接でもいいですから、お断りする旨、お伝えすればいいんです。
あまり人が多いところで言うのはダメですよ」
「ん…分かった。よし!! これから返事を書くから、喪男も手伝って!!」
「いや……そういうのも一人で書くものだと思いますけど…」

と、がちゃりとドアが開く音。

「あれ? 喪男とゆっちゃん、講義なかったの?」
「ああ、今日休講だったんだわ。ゆっちゃんも…ね?」
「ええ、暇だなぁって思ってたら、喪男さんがいらっしゃったんです。一緒に暇つぶしに付き合ってくださって」
「そうかぁ。ゆっちゃんいるんだったら、もっと早く学校来るべきだったなぁ」
「なんだそれは」

軽薄な口をきく学友に突っ込みをいれつつ、さっといつもの言葉遣いに戻った俺達は唇の端だけで微笑みあう。
お嬢様と俺だけの秘密の共有がたまらなく嬉しかった。
が、さっきの不思議な気持ちの正体が何なのか、俺はコロコロと笑うお嬢様を見ながら、考えていた。


ハヤテ云々が流行る遥か昔からこんな想像してるからもてない
110('A`):2007/05/01(火) 21:13:31 0
何故学生時代を舞台にした妄想はかくも悲しくなるんだ…
111('A`):2007/05/01(火) 21:45:20 0
>>110
>>97,98は異次元の出来事なので大丈夫だ
112('A`):2007/05/01(火) 21:57:44 0
去年書いてたやつ
       *
 時は江戸時代。世は太平。戦乱もなく人々は暮らしていた。
         
         壱

「ふう、すっかり秋めいてきたな」
一人の散切り頭をぼさぼさにのばした男が山中をのんびり歩いていた。
薄よごれた袴と着物を身にまといどっからみても放浪者であった。
名は竹平純ノ助。一応は侍であるが刀は腰にさしていない。それどころか髷も結っていなかった。
 しばらくすると野苺が木の上に生っているのを純ノ助は見つけた。すると純ノ助はその木に上り始めた。そんなに大きな木でもないが純ノ助は危なげに上り始める。途中まで上ったところで野苺に手を伸ばすがもうすこしのところで手が届かない。
「あと、すこ、し」
ふと下をみると旅芸者か旅芸人であろうか。きれいな花柄の着物を着て笠をかぶり唇に薄い紅を塗った端麗な顔立ちをした小柄な女性が純ノ助をみている。その容姿からはまだ少女といったほうがいいかもしれない。
「や、やあ」
その少女はきっとした目つきで純ノ助を見返した。
「ちょ、ちょっとその杖かしてくれないかな。あ、あとすこしで届きそうなんだ」
「いやよ」
少女は即答してその場からはなれた。純ノ助一人木の上に取り残された。
そしてまたべつの人物が現れた。
「どうした純ノ助どの?」
旅僧の格好をした大男だった。持っている杖もさっきの少女が持っていたものより数倍大きい重そうな杖だった。その僧は純ノ助の手の先に野苺が生っているのを目で確認した。
「野苺か。もう秋だな」
「そ、そうですね、禅さん」
「よし、おえがが採ってやろう」
その僧は杖の純ノ助が上っている木を杖の持っていない右手ではたいた。いや本人は軽くはたいたつもりであった。
「ちょ!うわ」
そのひとはたで木々の赤い紅葉が半分以上ばらばらと落ち葉となって地面にふりそそぎ一緒に純ノ助も降り注いだ。
「だいじょうぶか純ノ助殿!これはすまんことをした。」
「だ、だいじょうぶです、禅さん・・・」
純ノ助はしりもちをつきそこをさすりながら言った。そのあいだも紅葉が降り注ぐが肝心の野苺はいっこうに地面に落ちなかった。
「ほう!たくましい野苺だ!のう純ノ助殿」
「そ、そうですね、はは」
純ノ助は尻をさすりながら言った。
そのときさっきの旅芸人の娘が木のところにもどってきた。
「なにやってるのよ!木がかわいそうじゃない!禅さんまで純といっしょになにしてるのよ!」
すると少女は軽い身のこなしで跳躍してその木の上に枝一つゆらざずつま先だけで着地した。
「おお見事!さすがお咲殿!」
僧の名は禅獄といった。
「ほら!野苺!受け取ってよ!」
お咲と呼ばれた少女は木の上から切り取った野苺をほうりなげた。
それを純ノ助は受け取った。
「ありがとう。お咲ちゃん」
「だからちゃん付けはやめろつってんでしょ!この6流侍!」
お咲は着衣のみだれることもなく地面に着地した。
「6、6流て・・・前まで5流だったのに・・・」
「あーもう5流も6流も大してかわんないつうの!」
純ノ助は野苺をくちにほうばった。
「す、すっぱい」
「どれわしもいただこう」
禅獄は純ノ助がもっている野苺の人房を口にほうりこんだ。枝ごと。
「うむ、すこしすっぱいが秋の味じゃのう、甲賀でもよう食ったわ。お咲殿も召し上がってはどうだ?」
「い、いらないわよ。むかしからさんざん食べてもうあきたわ」
「食べないの?お咲ちゃん。こんなにかわいいのに。まるでお咲ちゃんみたい」
お咲は目をぱちくりと開けて純ノ助を見つめた。がすぐに睨み付け。
「それあんた食べてるじゃない!なにがまるでお咲ちゃんみたいよ!あたしを食料にしてるみたいな言い方じゃない!」
と言って純ノ助のみぞおちを杖でおもいきりついた。純ノ助はその場に崩れ落ちた。
「ちょ、ちょっと純!」
純ノ助はぴくりともしなかった。すると野苺をもっている手がすっとうごいた。
113('A`):2007/05/01(火) 21:59:21 0
「わ、わかったわよ、食べればいいんでしょ」
お咲は一粒もぎ取って口の中に入れた。
「す、すっぱい・・ほら食べたわよ、これで満足?」
すると純は立ち上がった。
「な、なによ」
「血だ、血のにおいだ・・・」
純ノ助は鼻の鼻腔をで空気をすった。
「血のにおい?」
お咲も鼻を利かせたがそんな香りはしなかった。あえて気に生るにおいなら純ノ助の手にもっている野苺くらいだった。
「禅さん、お咲ちゃんおれ先を急ぎます!」
そう言って純ノ助はのこりの野苺を口にほうりこむと小走りでその場を立ち去った。
「ちょ、ちょっと純!」
禅獄は空を見上げた。秋晴れのそらに黒い雨雲が立ち込めていた。
「いやな天気だのう」


   弐

 純ノ助が小走りでいくとそこに二人の男がいた。姿からして百姓であろう。一人は初老でもう一人は40近いであろう。二人とも山菜とりにきたのか鎌をもっていた。二人の前にある杉の巨木の根元には二体の人間の遺体があった。
「お主らどうした!」
「う、うわ!」
突然あらわれた妙な格好の男にふたりは顔をみあわせた。
「ぬ。こ、これはむごい」
その遺体は着てるものからみて男女であろうが男のほうは体に牙でかまれたような穴がいくつもあいており頭には古傷であろうか大きな傷跡があった、おんなのほうは乳房が食いちぎられてなくなっており顔も引っかかれたように溝ができて股間までそれが続いていた。
「これはどうしたものか、お主らがみつけたのか?」
「な、なんだあんたは!?」
「おお、これはすまぬ拙者純ノ助と申す。わけあって詳しいことは言えぬが侍でござる」
「お、お侍さまでございますか?」
「そ、そうだ」
「ほげなことねえだろ!か、刀さしてねえでねえか、髷もねえしよ!」
と歯が半分以上ぬけた初老の百姓が言った。
「は、は、は!最近の江戸侍は刀も髷をもたぬものよ!(……なんちゃって)」
「江、江戸侍様でございますか。ここれはとんだ失礼を」
二人は純ノ助にわびた。
「それよりこの二体の遺体はお前達の仕業か?」
「い!いえ!とんでもございません!わ、わしども山菜をとりにきただけだす」
と40近いほうが言った。
純ノ助は細い枝を広い男の遺体に近づきその傷穴にいれた。
「ふむ、深いな」
二人の百姓はその行為にふるえあがった。
「近くに村でもあるのか?」
「へ、へい、わしらもそこの百姓でげす」
「代官はおるか?奉行所は?」
「そ、そんなのはこの村にはないでげすよ」
「では村の取り仕切りはだれがしておるのだ?」
「長者様でげすよ」
「ほう長者様か。ではその村にわしを案内しておまえたちは人手をつれてこの二人を葬ってやれ」

 そうして純ノ助は二人の百姓に導かれ村へとむかった。
そこへ一人の僧があらわれた。禅獄であった。
「これは無残なすがたじゃのう。人の手によるものではないな、お咲殿」
「この傷跡は動物によるもの。それも大物ね。」
「そうじゃ。だがこの大きさの動物なんていたであろうかのう。わしはとんと思いだせんわ」
禅獄は素手で女の傷跡をさわりその血の匂いをかいだ。
114('A`):2007/05/01(火) 21:59:54 0
「ふーむ、おかしな匂いはまざっておらぬの。だが獣くさいわけでもなく鉄のにおいもせぬのう」
「純のやついったいどうする気でしょう?犯人でもとっ捕まえる気なの?」
「かもしれぬな。わしもこれはちと気になるのう。お咲殿すまぬが純ノ助の向かった村にお主もむかってくれ。これはなにかあるぞやもしれぬ」
「わかったわ、禅さんはどうするの?」
「わしはもうちっと調べてみでのう」
「わかったわ」
そう言ってお咲は疾風のようにその場から立ち去って純ノ助のあと追った。その場には禅獄だけが残った。空は一面黒い雲がおおい雨がぽつり。またぽつりと降り始めた。
禅獄は持っている杖の金具をまわした。するとその金具部分がすっぽりと半分にわれ中から三尺はある野太刀のような木刀が現れた。
「姿をみせい。もののけの類め」
禅獄は木刀を構える。空からは大粒の雨がいっせいに降り出しかぶっている穴の開いたぼろ笠にたたきつく。だが当たり一面は異様な雰囲気につつまれ静寂が漂っていた。
禅獄の後ろの木々のあいだをうすい煙のかたまりらしきものが消えては近づいてくる。禅獄は懐から黄色い手のひらほどの札を取り出し指先にはさみ韻を切って空中に放り投げた。その札は空中で発火し雨の中をふわふわとさまよう。
「爆!」
と禅獄が唱えるとその札は赤い光を放った。
「そこか!」
禅獄は後ろからせまる煙に身を構えた。その煙はじょじょに大きくなり禅獄にむかってくる。禅獄は木刀をその煙に振りかざした。木刀は一瞬すり抜けたように見えた。だがそうではなかった。
「くそ!浅い!」
一瞬その煙が青白く光るとふたたび消えてしまった。
その場には木刀を下ろす禅獄と二人の遺体だけが雨にうたれてのこされた。
115('A`):2007/05/01(火) 22:38:17 0
>>107-109
なんかいいな
だが軽く欝になる
116('A`):2007/05/02(水) 00:02:54 0

寒さを感じる季節になった。
朝の駅に、学生や会社員が足速に吸い込まれていく。白い息を吐きつつ。
おれも、その群の中の一人になる。白い息を吐きつつ。

駅前で毎朝見かける少女がいる。
おれの職場の近くの女子校の制服を着て、しきりに腕時計を気にしている。
誰かを待っているのだろう。
おれは彼女を見て、今日の通勤も時間通りだな、と思う。

彼女は、おれの方をちらりと見る。
おれと目が合うと、頬を赤めて顔を伏せる。
それが、いつもの朝の光景。

そんな初冬の朝、おれはいつもの出勤時間に遅れた。
ホンの三十分だが、通勤時の三十分の遅れは、致命的だ。
おれは駅まで走る。荒く吐く息が白い。
まだ、急行に乗れば、ギリギリだ。

駅につく。
ふと気になって、駅前を見る。
と、いつもの少女が、腕時計を気にしながら、そわそわしている。
しきりに誰かを待っているような仕草を見せる。
おれと目が合う。
彼女が、あ、と驚いたように目を開く。
おれは急いで改札に入る。
彼女も、なぜかおれのあとに続いて改札を抜ける。

ちょうどホームに、急行が入ってきた。
二人していつもより少し混んだ車両に駆け込む。
ぷしゅ、とドアが閉じる。ゆっくりと車両が加速しはじめる。

電車が、ごとん、と揺れる。彼女がおれのコートの端を、きゅっ、と掴む。
混んだ車内で、彼女がおれを見上げる。おれも彼女を見る。
二人の視線がからみあう。彼女の頬が赤くなる。

おれは少し迷ったが、彼女に聞いてみた。
「あのさ、毎朝だれか待ってるでしょ?」
彼女が驚いたように目をひらく。
「あ、…あの、えと、…は、はい…」
驚くのも無理はない。毎朝顔を見てるからって、いきなり他人にこんなことを聞かれたら。
おれは悪いことをしちゃったかな、と思いながら、
「ごめん、えっと、その、今日は待たなくてもいいの?」
彼女は一瞬考えるように目を閉じて、決意したように、
「ずっと待ってました。いつもより遅いんだもん」

おれは混乱した。『いつもより遅い』? おれのことか?
つまり、彼女が毎朝そわそわと待ってたのは、その、おれなのか?

「ごめんなさい、へ、変なこと言っちゃって…」
彼女がさびしそうにうつむく。

カーブで電車が、ぐん、と揺れた。
「きゃ」彼女が小さく叫ぶ。おれはバランスを崩しかけた彼女を軽く抱き留める。
「大丈夫か?」おれは彼女の耳元で言う。
続けて、
「待っててくれて、サンキュ。 また、一緒に通勤できるかな…?」
彼女は、おれの胸元に顔を押しつけるようにして、こくこく、とうなずいた。

こんな通勤なら苦痛じゃないんだぜ?
117('A`):2007/05/02(水) 19:53:01 0

放課後の図書室は、とても静かだ。
受験やテストが近いだとか、そういうよほどの理由がなければ、
放課後の図書室なんてこんなものだ。
グラウンドから微かに響いてくる野球部の声と、
本のページを捲る静かな音。
ほかには何も耳に入らない。

俺は頬杖をついたまま、
カウンターの奥に引っ込んで黙々と読書している少女に目をやった。
俺の図書当番の相棒である。
頭が良く、要領良くてきぱきと仕事をこなしてくれるのは有難いが、
無口というか、感情があまり顔に表れないヤツだ。
顔はなかなかに可愛いのだが、その辺のとっつきにくい所が俺はどうも苦手だ。

『なあ、本、おもしろい?』
何だか沈黙が嫌になって話しかけてみる。
『…………』
返事はない。予想通り、当然と言えば当然。
いつもの俺ならここで素直にコミュニケーションを諦めるのだが、
今日の俺は違った。
何としてでもヤツと話してみたい気分だったのだ。

カウンターから離れ、パイプ椅子を彼女の近くに持っていく。
どうせ誰も来ない、心配いらない。
『いや、まあ、どうせ、誰も来ないしさ』
『………』
何だか言い訳っぽくなってしまった。そしてまた無視。
『まあ、まだ新学期で開館したばっかだしな、しゃあねえよな』
『………』

あまつさえ、三回もこの俺を無視するとは。
許さん。復讐の鬼と化した俺は、こいつと何が何でも打ち解けてみせると決心した。
118('A`):2007/05/02(水) 20:24:04 0
続き希望
119('A`):2007/05/02(水) 20:29:49 0
>>86
・・・・・・・・・下っ端戦闘員・・・・喪じゃねーじゃんwwww
120('A`):2007/05/02(水) 20:37:20 0
最近は魔王ものとデザイナーものを同時連載中だな

魔王ものは小5の時からずっと連載中で・・15年目?
リアルでいじめられてたから、内容は重度の中二病wwww
内容はエロありエロありエロあり

デザイナーものは3年目くらい
恋愛や友情は一切ない、政治・経済・環境なんかのテーマが強い
121('A`):2007/05/02(水) 23:28:49 0
>>119
ふふん、このスレは喪が主人公の妄想スレではない。
妄想する喪のスレなんだぜ?
122('A`):2007/05/02(水) 23:40:58 O
>>112-114
続きはあるのでござろうな?
123('A`):2007/05/03(木) 00:04:52 0
図書委員なんて仕事は、ロクなもんじゃない。
とくに男だってだけで、重労働を押しつけられるおれみたいな立場だと、
本当にダルいだけの面倒な仕事でしかない。
図書委員長は、幼なじみという立場を利用して、おれにばかり図書の整理だとか
書庫のチェックをさせやがる。
拒否しようものなら、「子供のころの恥ずかしいネタをバラすわよ!」とか脅すので
おれには拒否権がない。

あのメガネの図書委員長には、いつかガツンと言ってやらねば、おれの立場がない。
そんなことを思いながら、今日も放課後の図書の整理を行っていた。
本ってのは、一冊は軽いが、量が増えると、とんでもなく重い。
図書室に夏の西日が差し込む。おれは理不尽な労働に耐えていた。

司書室では、委員長や図書委員の女子どもが、お茶を飲んでいる。
おれが、今日の整理が終わったぞ、と報告に行こうとしたとき、司書室の会話が聞こえてきた。

後輩の女子が、委員長に
「いつも委員長がセンパイを脅してる、子供のころの話って何なんですか?」
なんて、とんでもないことを聞いている。

委員長はあたりまえのように、
「いっぱいあるわね。…給食を食べるのは早いクセに牛乳飲めなくて泣いたコトとか、六年生になってもおねしょしたコトとか…」
おれの恥ずかしい過去を次々と暴露しやがった。彼女はそのまま
「それから、中学の時なんかね、制服の下にパジャマ着て学校に来たり、遠足の日を忘れてて学生カバン持って登山したり…」
おれが記憶から抹消したい事実を、これでもかと並べたてる。

彼女がおれの恥ずかしい過去を数分間にわたって披露したあと、
「でも、もっともっとあるわよ、アイツの恥ずかしい過去は♪」
と嬉しそうに付け加えた。
おれは司書室の前で頭をかかえる。なんて女だ…。あの女と幼なじみに生まれたことを、神に呪った。

後輩の女子が愉快そうに、
「…へぇ〜…委員長って、子供のときから、センパイのコトばっかり見てたんですね♪」
とんでもないことを言う。あのメガネ委員長の事だ、そんなことを言ってからかったら、確実に暴力沙汰になる。
それはマズい。後輩の命に関わる。おれはあわてて司書室に飛び込もうとした、のだが、
「…しかたないじゃない…幼なじみなんだし。それに…」と、予想したよりも弱々しい声が聞こえた。
後輩が、ますます楽しそうに、
「わ、委員長、真っ赤ですよ〜。そっか〜。でもあのセンパイ、委員長がずっと好きだってこと、気付いてませんよ」
妙なコトを言っている。おれが気付いてない?メガネ委員長が?好きだって?何を言ってるんだ?

おれは首をかしげながら、司書室をノックした。ドアを開く。
「整理終わったぞ。…で、何のハナシをしてるんだ?」
委員長は真っ赤な顔で、おれを睨みつけて、
「バカはずっとバカだ、って話よ!」…いきなり怒鳴ってくる。

おれは、「バカって言うな!なぁ、なんか、おれが気付いてないとか言ってなかったか?」
後輩に尋ねると、後輩はニヤニヤ笑って、おれたちを見ている。
委員長は、
「う、うるさい!バカ!ほ、ほら、さっさと帰るわよ!」と、おれにカバンを持たせる。

廊下に出ても、なんだかいつも以上に不機嫌な彼女の後ろ姿に、おれは、
「…おれだって、生まれたときからずっと、おまえのコトしか見てなかったんだぜ」
一言だけ呟く。すると、彼女が驚いたようにふり向く。
彼女の瞳から、レンズ越しに涙がこぼれるのが見えた。

西日がおれと彼女を照らしている。おれは、この女と幼なじみに生まれたことを、神に感謝していた。


…そんな委員長にいじめられたいんだぜ?
124('A`):2007/05/03(木) 00:50:34 0
魔界第七宮。今日も執務室からはうめき声が聞こえていた。
「うー・・・なんでさー、最近はこう書類が多いわけ?
 平行次元の異常問題は解決したじゃないか。そもそもこの案件だって・・・ブツブツ」

仕事が多くなるのは当然だった。
6人いる副官のうち1人は今日もデスクワークから逃げた、1人は産休、
1人は精霊界へ1300年の短期出張、1人は50万年の定期休暇中なのだ。
ついでに魔王陛下は2146回目ハネムーン中だ。
還ってきたばかりの俺に仕事が集中するのも仕方ないとも言える。

そんな状況で直近の人間界で死者数が激増しているのだ。
死んだものの扱いは唯一神たちとの分業とは言え、
悪人が増えれば、簡単に転生ホールにぶち込むこともできない。

「殺したり捨てたりするなら最初から産むなっつーの・・」
「文句言わずに仕事してください」
副官のジルに注意された。この7日間何回同じ台詞を言われたことか・・・。
「缶詰生活も7日目か・・・バステトは元気かなぁ」
バステトはアトゥム神から「異神文化交流」ということで、我が宮殿に滞在中だ。
と言っても、宮殿とは名ばかりの一軒家なので、
朝早く帰ってきて夜遅く出て行くバステトの気配は十分に伝わってくる。

「(ムッ!!)・・化け猫様は今朝も元気でしたよ」
「化け猫はやめなさい。化け猫は。相手は神なんだから」
ご立腹気味なジルをなだめつつ、書類にペンを走らせていた。
天上、精霊界、魔界、別次元の異界・・・様々なところから仕事は飛んでくる。
世界を維持管理しつづける以上、それは仕方のないこと。
デスクワークに没頭するときも必要なことだ。
だからといって・・・缶詰になる必要はないのだが・・・・ナゼコンナコトニ
125('A`):2007/05/03(木) 00:52:28 0
「頼もーう」
執務室に女性型天使が現れた。
「おはようミカエル・・仕事の書類なら向かって左が未処理だから重ねておいてよ」
「お、おはよう・・その・・し、仕事ではないのだが・・・これを・・」
顔を少し赤らめ、ためらう様に「重要」と書かれた封筒を差し出した。
「ありがとう。内容は、言える?あと提出期限があれば」
「え、あ、あの、そ、それは「ミカエル様、執務中でございますのでどうぞお引取りを」」
「(ムッ!!)あぁ、わかっている。それでは読めばわかるからな。その・・・待っているぞ」
そういってミカエルは消えた。ジルの瞳が怖い。

「ちょっ、痛痛い痛い!てか熱っ!熱いって!ジル!」
「何か?」
「何か?じゃなくて、魔眼で熱線を送るのはやめなさい」
「・・・今は執務中です。プライベートは持ち込まないようにしてください」
「や、プライベートというか・・・「なぜあの天使がここに入ってこられるのか、ご説明願えますか?」」
机の前に立ったジルからは殺気が飛んでくる。
どこの世界でも女性は怒らせると怖いものであった。

ところで、執務室とその周辺は宮殿の主が許したもの以外は立ち入ることはできない。
また、主と主に仕えるもの以外は魔力などが制限される。
もちろん情報漏えいや自衛の点からそういうことになっている。
だが、得て不得手はともかく空間移動は誰もができるので、
異界間での書類(特に機密書類など)のやりとりは、書いた本人が直接持ってくることが多い。
実際、それのほうがスムースに処理が進むし、テレパスネットワークを通すより安全性も高い。
さて話を戻そう。
126('A`):2007/05/03(木) 00:56:31 0
「直接持ってきてくれたほうが早いじゃないか。どういった書類でいつまでなのかわかるし」
「そういう問題ではありません。相手は天使ですよ?軽々しく天使を執務室にいれるなんて・・」
「相手は大天使だし、管理部門が重なることも多いしいいじゃない」
「ダメです。私がおります。あなたが直接対応なさる必要はないと思われます」
「つまり、俺とミカが仲良く話して欲しくないと?」
「そう・・あっ」
ジルの顔が赤くなる。顔や口調は冷静でも、心まで冷静とは限らない。
「嫉妬と」
「違います」

魔界では多夫多妻制を敷いている。
しかし、結婚という制度があるわけではないので恋愛は自由、ということだ。
異性同性異種異界、1対多、多対多なんでもありだ。
そして基本的に魔界側が反対をすることはない。
それは秩序と混沌によって、維持される世界で混沌を担うからなのかもしれない。
とは言うものの、物好きや種族(淫魔など)を除けば、
関係の複雑化と維持の手間、メリットの有無から多くの相手を持つものは少ない。
そもそも無限の時間を持つものにとって、恋愛は暇つぶしの1つであって、さほど重要なことではない。

回想終了。

なんてことがあったのでジルにいじわるしたくなった。
ぽふ、なでなで
「っあ・・や、やめ・・」
「たまに怒ってるとこれだから、好きなんだよなぁ・・」
「っ〜(////)」
「もしかして缶詰にしたのも、ミカにあんまり会わせないため?」
「違います。仕事をなさらないから・・・」
「してるよ。この前のあの時も、今だって」
机の上のペンは書類にサイン書き込み、不備を訂正し、
キーボードは触れてなくても必要な文字を打ち込む。
処理済の書類は増え続けている。
127('A`):2007/05/03(木) 00:57:26 0
「っあ・・・」
ジルを抱きかかえ膝の上に座らせる。ショートボブの髪が顔をくすぐる。
「し、仕事が・・ゃ・・」
抱きしめて耳を噛む。
「で、ジル様は何が気に入らなかったのですか?」
「・・・・」
「ほらほら、答えないとエロエロなことしちゃうよー」
「・・・・・・」
片手で耳をいじりながら、もう片方を服の中に、唇は首筋に。
「ぁっ・・ぅ・・」
「・・・・・・こら、言わないとホントに続けるよ?」
ちょっとずつ刺激を強めていく。
「あ・・し、執ぅっ・・・し、執・・室ぁ・・・わ、私と・・あ、あなたぉ・・・ぁぅ・・」
「んー、そういうことか。ごめんね。でも、仕方ないときもあるよね」
問いかけにジルはしぶしぶコクンと頷く。
「そのー・・・ジル以外の娘と、ここでなにかしたことはないからね」
「・・・知っております。でも・・・私の前でミカエル様に優しい眼をなさらないでください」
「・・・ジルと一緒のとき。執務室で。ね?わかったよ」
「わかっていただければ結構です」

しばらくジルの抱き心地や髪の感触を楽しんだ。
ジルはくすぐったそうにはしたが嫌がりはしなかった。

「さて、仕事に戻りますか」
「・・・」
「あの・・・ジル様、降りてくださらないと俺は机に向かえません」
「ダメです」
「ダメですか」
「このままでもあなたの仕事に支障は出ないと思われます」
「・・・・んー、、まぁ確かに。でもジルの仕事は・・・」
「私もここで仕事をさせていただきます」

力を使えば離れていても仕事はできるわけで。

「それじゃ、どうぞご自由に」

そういって椅子にもたれた俺の胸に、ジルは顔をうずめて目を閉じた。
微かにペンの音だけが部屋に響いていた。
128('A`):2007/05/03(木) 01:06:23 0
<お約束余話>
「そういえば、この中身はなんなんだろう・・・ってジル怖い目しないでよ」
「・・・」
「ホントに重要なものだったら困るし・・ね」
「私の時間を邪魔するほど重要だとは思えません」
「いや・・・まぁ・・・でも、一応封印は破っておかないと」
「・・・・・・バカ」
封筒の中にあった四つ折の便箋を取り出し俺もジルも固まった。

果たし状
第6人間界時間11:00 太陽系地球星日本国東京都台東区上野7丁目
上野駅前で待つ

<お約束余話2>
「・・・私のほうから誘ったのだから、私がリードすべきだろうな
 あ、でもリ、リードって、べ、別にその、変な意味じゃないからな・・・」
「ミカエル何をブツブツ言っているのですか?」
「ガ、ガブリエル!魔王とのハネムーンはどうしたんだ?!」
「えぇ、先ほど帰ってきました。それで彼とのデートがどうなさったの?」
「な!?ち、違う!違うぞ!あいつとはただ一緒に出かけて、食事してその後・・
と、とにかくデートなんてもんじゃないんだ」
「・・・・・ミカエル、好きあってるもの同士が一緒に出かけるなら、それはデートだと思いますよ」
「す、好きあってるなんて、そ、そんな・・へ、変なこと言うな!」
「二人ともどうしたんですか?」
「ハニエル、お久しぶりです」
「お帰りなさい、ガブリエル。楽しかったですか・・・って聞くまでもないか」
「えぇ(にっこり)」
「お幸せなことですね。ミカエル、手紙は渡せましたか?」
「あぁ、渡したとも。感謝するぞハニエル。本は後で返そう」
「デートのお誘いに手紙を書かれたの?素敵ね」
「だから、デートなんかではないと・・・」
「ミカエルは顔を真っ赤にして、本を借りにきたんですよ」
「まぁ!恋はミカエルですら変えるのね」
「・・・・・・・・・・・・貴ぃ様ぁらぁ」
129('A`):2007/05/03(木) 01:24:03 0
>>124-128
楽しく萌えさせていただいた。
いい妄想だ。
130('A`):2007/05/03(木) 01:24:35 0
軍曹とミーティング中、だんだんと戦術論についての見解で、議論が熱くなってきた。
おれと軍曹との意見の相違から来る議論に、部下は一人、また一人と会議室を抜けていき、
気が付けば軍曹とおれだけが議論している。
「軍曹は先刻から精神論をとなえますが、精神の前に、物資です。
 その戦局に投入できる物的資源の量で勝敗は戦うまえから自明なんですよ」

おれは戦術論としては正論を言っているつもりだが、
「伍長、なにを言っているんだ? その投入された物的資源をいかに有効に利用するか、それは日頃の鍛練と
 精神の強固さで決定される! 弾薬がない? それぐらいなんだ、陸戦の華は散兵戦だ!
 戦場では肉弾戦を制するものが勝利する! 忘れるな!!」
軍曹は机をどん!と叩いて言い放つ。

おれは、少し考えてみる。たしかに、一般論としては、やはり総力戦のもとでは、物資が戦術レベルでも物を言う。
しかし、軍曹なら多少の物資の不足は、創意工夫と根性と精神力で乗りこえそうだ。

…おれは降参したように、軽く首を振りながら
「…あー、はい、軍曹殿。 たしかに軍曹は、…肉弾戦、お強いですからねぇ」
軍曹を見ながら、あきらめたように答える。
軍曹が、少し嬉しそうに目を閉じた。が、すぐに頬が真っ赤になり、目を見開いて、
「…ばばばばバカ! きき勤務中に変なこと思い出させるな!」
おれの腹に、思いボディーブローを喰らわせた。

どうも、昨夜、部下と演習した肉弾戦を想像しているらしいな、と思いながら、おれの意識は飛んだ。

…ツンデレが強いと、大変なんだぜ?
131('A`):2007/05/03(木) 06:24:54 O
このスレ急に栄えてきたな
どれもクオリティ高いので面白く読んでるよ
132('A`):2007/05/03(木) 08:56:43 0
ついにセックルしたのか……
真性喪の俺には妄想ですら無理だというのにw
133('A`):2007/05/03(木) 11:53:21 0
>>129
こんな中二病妄想に萌えたと言ってくれてありがとさん
134('A`):2007/05/03(木) 16:52:06 0
もっとよませてくれ おもしろすぎる
135('A`):2007/05/03(木) 19:56:00 0
誰か「共鳴せよ!私立轟高校図書委員会」の黒田みたいに
元素記号や化合物を擬人化してるやついないのか?

あれ絶対勉強に役立つと思うぞ
136('A`):2007/05/04(金) 01:16:09 0
学園物の漫画とかでクラスの中のモブキャラの中から好みの娘がいたらその娘と
付き合ってる妄想(主人公連中とは一切関わらない)はよくするよ。
137('A`):2007/05/04(金) 04:48:42 0
>>112-114  の続き
   参

 雨は大粒のようにふりそそぐ。
「あーこの雨じゃ米が病気になっちまう」
と村の農民達は嘆いた。
 純ノ助がたどり着いた村はさびれた農村であった。純ノ助はさきほどの百姓二人に笠を借り百姓たち
は純ノ助に言われたとうり数名の仲間をひきつれ雨の中さきほどの遺体を収容しにいった。その間純ノ助
は村の中を一人さまよった。田畑の間をぬけ砂利道へとたどりつくと小さなぼろ家がありその脇の井戸に
一人のお咲ぐらいの少年がいた。その少年は純ノ助と目があうとさっと目線をそらした。
「すまぬ、、そこの人」
少年はばつがわるそうに返答した。
「な、なんでしょう」
「この村に長者様とよばれるお方の家はどちらにある?」
「ちょ、長者様のお屋敷ですか?」
「そうじゃ長者様だ、知らぬのか?」
そのときぼろ家から一人の腰を曲げた老婆がでてくる。
「又吉お水はまだかえ?おやだれだいあんたさんは?」
「ちょ、長者様のお屋敷はこの道をまっすぐ行った山のふもとじゃ」
又吉とよばれた少年は水の桶をもってぶっきらぼうに家の中に入っていく。
「あんたさんは長者様のお屋敷になんの御用じゃ?」
「この村の取り仕切りは長者様が執り行っていると百姓から耳にしたでのう」
「そうかい、まあこの雨じゃ道もぬかるんでおろう、ぼろい家だがまあ入りんしゃい」
「そうか、かたじけぬ」
深々と純ノ助は頭を下げそのぼろ屋に入っていった。

 家の中は炊事場のある囲炉裏部屋とその奥に襖でしきられた部屋がある質素な家だった。
純ノ助は囲炉裏の前にすわり着物を乾かした。純ノ助は道中で遭遇した遺体について尋ねた。
「そりゃ冬吉さんとこの八でねえか、長者様のお屋敷から戻るならこの家の前しか道がねえ。又吉は見たかえ?」
「なにをじゃ?」
又吉は炊事場から続いている納屋でがさがさと音をたて作業をおこなっていた。
「八とさわじゃ」
「いいや見てねえ」
「なんでその二人は長者殿の屋敷に行ったとわかるのじゃ?」
「この村じゃ祝いの席の夜は長者様のお屋敷ですごすことになっておりますんでさ
八とさわも昨日村中あつまって祝ってやったんでさ、ほんにかわいそうじゃのう・・」
「ほう、初夜を長者殿の家で執り行うということか、それはまたなんでじゃ?」
「長者様は代々この村のご神体を家宝として奉っているお方で長者様のお屋敷で汚れなき夫婦が
長子を授かるとその家は代々子孫繁栄と言われております」
純ノ助は懐からキセルを取り出し小指ほどの煙草をつめ囲炉裏で火を付けた。
「ほほう、汚れなき夫婦ねえ」
純ノ助はにやりとして煙を大きく吸った。
「ところであんたさんはどこからきなすった?」
「おおこれはもうしわけなかった。拙者江戸よりまいった江戸侍の純ノ助と申す。」
「お侍様ですか?」
「そうじゃ。見えぬか?」
「刀がありませぬぞ」
「おれは刀が好かんのでな」
そのとき炊事場に鋤を手に取り入ってきた又吉
「ばっちゃ、おれ畑いって様子見てくるぞ」
「又吉畑さもどってきたらお侍様を長者様のお家に連れていけ」
「いやそれには及ばぬ、道一本なんじゃろうて」
「そうだけど、お侍さまなのか?あんた?」
「そうじゃ」
又吉は疑い深い視線を向けた。
「じゃいってくる」
そういって又吉は畑に向かった。
138('A`):2007/05/04(金) 04:49:17 0
「お主の家は米でもつくっておるのか?」
「いんや、昔はつくっておったが昔又吉が生まれて2年ほどしたころじゃったかのう。両親が山で獣に襲われて死んでしまったんじゃ、それからはほそぼそと野菜をつくって二人で生活しております。」
「ほう獣におそわれて死んだとなぜわかった?」
「体にあった傷跡がまるで爪で引掻いたようでしたんでっさ」
「ほほう、八とさわに似ておるのう。ご老人長者屋敷はまた後じゃ、墓場の場所を教えてもらえぬか?」


          四

百姓有志が運んだ八とさわの遺体は村の墓場まで運ばれた。
「この雨じゃ隣村までいって坊さん呼んでくるのはむりじゃのう」
「しかしひでえ傷じゃ。さわのほうは顔がのうなっておる」
数人の百姓が二人の遺体をノミでかぶせた荷台を遠巻きに笠をかぶりささやきあっていた。
「それよりさっきの侍あやしくねえか?刀も持っておらぬし」
「そうじゃ、わしもそうおもったんじゃ」
そこへタイミングよく又吉のおばあから借りた笠をかぶった純ノ助が現れた。
「のう!お主らご苦労ご苦労」
「これはお侍さま、ご命令どうりはこびましたでげす。それじゃわしらはこれで」
純ノ助はノミをめくり二人の死体を見た。
「まてお主らに又吉の両親を弔ったものはおらぬか?」
百姓達は顔を見合わせた。そして最初に純ノ助と出会った初老の百姓が手を上げた。
「お主か。ちょっとこっちにきてくれ。」
その百姓はいやな顔をしながら純ノ助のまつ二人の遺体の場所に来た。その後ろをこわいもの見たさかほかの百姓たちもぞろぞろとついてきた。
「お主名をなんと申す?」
「へ、へえ、大造と申します、お侍様」
遺体を囲んで一人の侍と百姓達は夕刻がせまるなかやや小降りになった雨に打たれる。
「では大造どの、お主は又吉の両親の傷跡はこんなだったか?」
純ノ助は八がかぶさっているノミを腹部までめくる。
「ひ、ひい」
百姓達は小さく悲鳴をあげる。
「どうじゃ、大造どの?覚えておらぬか?」
大造じいさんは恐ろしげな表情をうかべた。
「そ、そうじゃ。あのときの傷と同じじゃ。二人ともこの大きな引掻き傷と穴が開いておった」
「ふ〜むやはりそうか」
純ノ助はにやりとして懐から小判を一枚とりだし大造爺さんにわたした。
「ではお主ら申し分けぬがもう一仕事してもらえぬか。この二人の家に二人の死を知らせせて一目おがませてやってから土に埋めてくれ。これはみんなで平等にわけてくれ。たのむぞ」
「へ、へいお侍様」
百姓達は小判で気をよくしたのかさっきまでの怯えはどこへやら気のいい返事をした。

139('A`):2007/05/04(金) 04:50:32 0
        五
 雨は上がり夕刻になり赤い夕日にあたりは染まる。純ノ助は途中で又吉の家に寄り笠を返しついでに囲炉裏で
火をもらうと一人で長者屋敷に向かって歩き出した。まったく人の歩いた形跡が道になく足跡一つついていなかった。
しかし純ノ助の付けた足跡を追うちょっと小さな足跡がもう一つあった。
 お咲であった。
いままでの雨をどこで凌いでいたのかまったく着衣が濡れておらず杖をもちしなやかに歩いていた。
純ノ助は懐からぼろ布をだしそれを頭に覆った。そしてキセルを吸っては白い煙を吐き出した。
「のう、お咲、禅殿はなんかいっておったか?」
「はい、獣くさいわけでもなく鉄のにおいもせぬと言っておりました」
「ではもののけのしわざかのう」
「もののけですと?」
お咲は顔を上げた。
「そうじゃ、ところでお咲どの尋ねたいことがあるのじゃが」
「なんであろうか?純ノ助どの?」
「お主の体は汚れておるのか?」
そのわけわからぬ質問にお咲はそのきれいな瞳をぱちくりさせた。
「は?意味がわかりませぬぞ。純ノ助どの」
純ノ助は歩くのをやめ後ろを振り向いた。
「つまりだな、男と交わったことはあるのかと聞いておるのじゃ。」
お咲はその質問にほほをあかく染め怒りをあらわにした。
「おい純」
あきらかに口調がかわった。
「どうしたお咲殿」
お咲は目を細め純ノ助を睨みつける。
「年頃の娘になに聞いてんだよ!このやろうよくもぬけぬけとそんなことを!この8流侍めが!」
その態度で純ノ助はすべてを悟った、が、有無もいわずにみぞおちにお咲の杖で一発食らうことになる。
あたりは漆黒の闇につつまれ月が顔をのぞきだした。
 
   六
純ノ助はみぞおちをさすりさすり歩き途中で道をはずれ山の中に入っていった。
夜目が利くのか軽快な足取りだった。そのうしろをすっかり機嫌のわるくなったお咲が粗暴な足取りでついていく。
純ノ助は長者屋敷が展望できそうな場所をさがしたがあまりにも木が覆い茂っていたがなんとか頭ひとつでた大きな
木を見つけそこに登った。もちろんお咲の手を借りてである。その辺の木々を杖の仕込み刀であざやかにきって簡単な
はしごをつくり純ノ助はそれをつかい何とかのぼったがそこからは長者屋敷の屋根しか見えなく、中庭の様子までは見えなかった。
「ずいぶんでかいな。なんかみえるかお咲ちゃん?」
お咲はキっと純ノ助を睨み付ける。
「なにか見えるでしょうか?お咲さん?」
と純ノ助は言い直した。お咲は右手で筒のような形をつくりのぞきながら言った。
「いや。中庭の明り以外明り一つついておらん。人の気配もせんわ」
「さぐりにいけるか?」
純ノ助はいつもとはちがい冷酷な表情でお咲を見つめた。
「たわいもないわ、お主はあの老婆の家にもどっておれ」
そう言った瞬間純ノ助のほほを風がふっとなで横にいたはずのお咲は消えてそこには着物が残され地面には笠が落ちていた。
140('A`):2007/05/04(金) 04:53:05 0
    七
 お咲は長者屋敷の裏手の森からすっと姿を現した。腰まであった髪の毛も肩まで短くなり丈の短い着物をきて
艶かしい太ももをあらわにし、脚半を両足に巻き腰には仕込み刀の杖をさしていた。
・・・なにかおかしいなこの屋敷は人の気配がない。
そうおもいながら壁伝いに忍び足で歩き出し隙を狙って跳躍し屋根に上り身を潜めた。
あたりは半月の光にてらされあまり派手に動くと返って目立った。
屋敷の外壁はやたら頑丈なつくりでそれよりもおどろいたのは外壁のすぐ内から屋根が続き穴があいているのは
中心部の円形状に開いた一角だけであった。これでは進入しようにも入る場所はそこだけであった。お咲は音を立てぬように中心に向かっていった。
「あ・・・」
その中心のあいた一角では女であろうか長い髪の毛が水の中で蠢いているのがみえる。しばらくするとその体は
浮かび上がり水の上にうかんだ。いや浮かんだというより立っているのだ。その女は月の光に照らされた。年は
お咲と同じくらいであろうか。全身白く透き通った華奢に肉体に小ぶりな乳房が二つついており、
長い黒髪を腰まで垂らし切れ長の目に青白い唇が妖艶な雰囲気をかもしだしていた。だが腰のあたりに赤く一筋の傷ができているのをお咲は見つけた。
・・・・あいつはなんだ?人間なのか?
お咲がそう思った瞬間その少女は別の姿に変化し始めた。体が半分われるように中から大きな獣が這い出てきた。
まるで狐に似た大きな牙をもった化け物であった。しかし途中で切断された尾ひれが2つついており妙に痛々しかった。
「三尾の狐か」
突然隣から人の声がした。僧姿の禅獄であった。いつも突然現れるのが禅獄だった。
「しっておるのか?」
「ああ、このあたりに昔からいるといわれるもののけの一種だ。その尾ひれには人に知恵と1000年の命を与えると言われている。うそか真かしらぬがな」
「1000年の命じゃと?」
「そうじゃ」
「あやしげなはなしだ」

   終了
141('A`):2007/05/04(金) 12:39:21 0
「まあ…なんのかんの言っても、こういう暮らしも悪くはないんですよね」
「何ですか? その独り言」

エメルロード王国王立魔法学校の教官室。
俺は午後一番の攻撃魔法の講義を終えたところ。
窓の外の雲ひとつない青空が妙にまぶしいのと対照的に、レンガ造りの部屋はひんやりとしている。
俺は室内でコーヒーをすすっていた。
魔王討伐の際に皇女アリシアの仲間として尽力した俺が、何故今ここで教官なんぞやっているか。
経緯は色々あるんだが、教えること自体は嫌いではないし、若い連中と触れ合うのもいいことだ、と最近は思いつつある。
俺の独り言を訝しがりながらもニコニコと笑っているのは、コーヒーを淹れてくれた助手兼弟子のシャロン。

「いえいえ…独り言ですよ。それよりシャロンさん、あなたこそ今の生活、退屈ではないのですか?」
「私ですか? まあ、昔に比べたら退屈ですけど。でも…まあ、これはこれでありかな、って」
「氷雪の魔姫と言われたあなたでも?」
「…マスター!! その名前は捨てました!!」

釣り目がちな目を更に釣りあがらせて俺をキッと睨むシャロン。
かつて彼女が「氷雪の魔姫」という名前を持っていたことは、魔王討伐の仲間しか知らない。
魔王の旗の下で戦っていた彼女が、戦いの直後「弟子にしてください!」って言ったときは、流石に俺たちも面食らった。
戦では負け知らずだった彼女にとって、俺のような魔法使いは燦然と輝いて見えたという。
俺が偶然火炎魔法が得意だったからよかったようなものの、僅差だったと思うんだけどなぁ。
142('A`):2007/05/04(金) 12:40:11 0
「そうやって意地悪するんなら、もうコーヒーは1日1杯までです!!」
「ちょ…シャロン様、頼みますよ…コーヒーだけが俺の生きがいなんですから…」
「ふふーん、どうしましょうかねぇ…」
形勢逆転…といったところで、ノックの音ともに一人の女生徒が顔を半分だけ覗かせる。

「あの…先生、失礼します」
「ん…お入り。えーと…」
「フェルミナです。フェルミナ=イオン。三年生です」
「ああ、さっきの講義の生徒ですか。どうしました?」
「あの、火炎系統の授業、ホントに今日で終わりなんですか?」
「ええ、そうですが」
フェルミナは下を向いて何か言いたそうに、口ごもる。
そんな仕草に俺とシャロンは思わず顔を見合わせる。
と、意を決したようにフェルミナはキッと俺の方を見据えた。

「あの……もっと高度な火炎魔法……たとえば死炎魔法とかは…教えてもらえませんか?」
「死炎魔法は禁呪だと教えたはずですが…フェルミナ?」
「あの…それはそうなんですけど…でも、先生は使えるんですよね?」
死炎魔法は敵を焼き尽くすまで、いや、焼き尽くしてもなお、その場に永久に炎を生じせしめる魔法。
危険なうえに影響も大きい…もうひとつ、多少闇属性にも絡むから、王国では戦争終了後に禁呪に指定された。
もっとも、俺はシャロンとの戦いをこの魔法のおかげで勝利したようなものなんだが。
143('A`):2007/05/04(金) 12:41:26 0
「ねえ、フェルミナさん? 禁呪は陛下の許可なく教えてはいけないの。
それに、先生だって、許可なく使うこともできないのよ?」
「まあ、理由を聞いたうえで、陛下に陳情するって手はありますけどねぇ…
アリシア殿下なら理由如何によっては仲介もしてくれるでしょう。理由は言えるようなものですか?」
俺の問いにフェルミナは俯いたまま何も答えない。
だが、意を決したように顔を上げる。

「私の故郷を…ノースフォースを元に戻したいんです!!」
「ああ…『裏切り男爵』の領地ですか…」
悪気はないんだろうが、そう言葉を発したシャロンの脇を思い切り肘打ちする。
ノースフォースは魔王軍に寝返った男爵の治めていた国だ。
最後の最後に王国に再び寝返ったが、そのときに俺の横にいる氷雪の魔姫様に一族郎党・家来・領民……氷漬けにされた。
魔王討伐後、シャロンの手を借りて元に戻そうとしたのだが、そこに政府からストップがかかった。

「ノースフォースは…見せしめのため、永久に氷に封じられることになったはずです」
「それは分かってます!! でも、私は元に戻したいんです! お父さまだって、裏切りたくて裏切ったわけじゃ…」
「あなたは…男爵のご息女でしたか。一族のうち、娘だけ領外に出ていて無事だった、と聞きましたが。
フェルミナ、あなたの気持ちはよく分かります。だが、皇帝陛下にこのことを申し出ても、受け入れられることはまずないでしょう。諦めてください」
「お父さまは確かに国を裏切りました。でも、領民に罪は…」
「…政府ってのはそういうもんなんですよ」
144('A`):2007/05/04(金) 12:42:48 0
俺の言葉に、フェルミナは肩を落として帰っていった。
と、目の前にマグカップが差し出される。
「マスター、サービスです」との言葉とともに、今日2杯目のコーヒー。

「なーんか責任感じちゃいますね…ちょっと可哀相です」
「シャロンさんは悪くはありませんよ。そりゃ、凍らしたのはあなたですけど」
「うぅ…魔王の命令だったんだから、しょうがないじゃないですか。でも、マスターにしては随分きっぱりと断りましたね」
「何言ってるんですか。可愛い教え子の頼みですよ? ほらほら、シャロンさんも支度する!
氷雪魔法をあなたの協力無しに解けるわけないでしょ?
コーヒー飲んだら行きますよ」
「…え? わ、分かりました! でも……バレたらそれこそ反乱分子ですよ?」
「バレないようにやるのが、賢い魔法使い、ってやつでしょ?」
「悪い先生だなぁ。でも……そんな所が好きだから、今の生活もいいと思ってるんですけどね」
「何か言いました?」
俺の言葉には返さず、シャロンはにこりと俺に微笑みかけると俺愛用の杖を差し出す。
俺はそれを受け取りながら、ノースフォース解放の言い訳を脳内で適当に考えていた。


自分が勉強と音楽しかできなかったから、妄想は大体賢者とか知性キャラがメインになるな
145('A`):2007/05/04(金) 16:49:26 0
今夜はホワイト・クリスマス。
外はちらちらとロマンチックな雪が降り、
サンタやらツリーやらを型どった沢山のイルミネーションが
街を綺麗に染め、キラキラと光らせている。
たぶん街の中心ではカップルたちが手を繋いで歩きながら、
愛や夢や子供の数や、今日泊まる所について語らいあっている事だろう。

さて、そんな日に俺は何をしているかと言えば
家(築15年のボロアパート)にひきこもっていた。
彼女いない暦=年齢、そしてもうすぐ二十歳。
それどころか、こういう日に一緒になって騒げる友達すらいない。
絶望だ。孤独死確定だ。自分のこれからの人生が容易に想像できる。
「…ちくしょう、全く、人生つまんねぇ…」
俺はテーブルで酒を飲みながら独りごちる。
ついこないだ死んだじいちゃんだって、葬式には沢山の人が来ていた。
集まった人たちは皆泣いてたし、ホントに心の底から悲しんでた。
だが俺は違う。そんな存在になれっこない。
ずっと独りなんだ…今までも、これからも。

「咳をしても一人」

そんな事をポツリと呟いてみる。
一人、か。孤独か…

「うむ、話通りの駄目人間だな、こいつは」
 

そうそう。俺は駄目人間、生きてる価値など――
「うわあっ!?」

俺はいきなりの声に驚いた。
声の主は、どうやらリビングの入り口に立っているらしい。暗くて姿はよく見えない。
声を聴く限りでは、女のようだった。
「だ、誰、誰だよおいっ、勝手に人の家に…!」

女は無言のまま、ゆっくりとこちらに近付いてきた。
古い木造アパートの床が、それにあわせてギシギシと鳴る。

「いやっ、ちょっ、近付くなよ、おいっ…!」

俺は電灯に照らされて、現れた女の姿に息を飲んだ。

年の頃はせいぜい十代半ば、
そして古びた着物を着た、黒髪の可愛い少女が立っていたからだ。
何も喋れず、ただ口をパクパクとするだけの俺をちらと見て、
着物少女は無表情に言った。

「ああ、混乱してるだろう。うむ、無理もない。
細かい説明は後々するが、ざっと大まかな説明をしておこう。
儂の名前はハル。
そなたの祖父の頼みにより、恩返しするためここに参った。
単純明快に言う。儂をそなたの『かのじょ』にしてくれ」

俺は自分の頭がついにおかしくなったと思った。

146('A`):2007/05/04(金) 16:59:17 0
「いや、全然意味がわからない。だからもう一回言って欲しいんだけど」

意外にも、俺はこの異常な事態に対し、冷静な突っ込みを入れることが出来た。
いつの間にかハルと名乗る、着物黒髪美少女はテーブルの向かいに座っている。
少女は、ふう、とため息をつき、やれやれといった風に首を横に振ると、
テーブルに置かれた俺の手をぎゅっと握った。

「あ……」

久しぶりに触れた人肌、ましてやもう思い出せない位遠い昔に、
何度か触ったきりの女の子の手の感触に、俺は一瞬飛び上がりそうになった。
柔らかかった。暖かかった。そして、優しかった。
がしかし、慌ててはいけない。呑まれてはいけない。
このハルとかいう小娘は、きっと俺が寂しさの余り生み出した幻覚に違いないからだ。
きっと現実では、俺は空虚と手を握り、虚ろな目をして何かうわ言を呟いているのだろう。
俺は一刻もはやくまともになって、この幻覚と別れなくてはならないのだ。

「うむ、そう混乱するのも仕方なかろう。
やはり第一印象というものは大事だし、なるべく驚かせないように、
なるべくまともな格好で来たつもりだったが、
どうやらあまり最近の人間はこういった格好はしないようだな…
驚かせて、すまん。怪しい者ではないから、安心してくれ」

随分古風な喋り方をする幻覚だ。しかし俺は惑わされない。
俺は俺の『ペース』を守るッ!

握っていた手を離し(正直ちょっと名残惜しい。幻覚の癖に)、
ハルは指を立てて言った(正直すごい可愛い。幻覚の癖に)。

「まず儂が何者かについて説明しよう。
儂は、ひらたく言ってしまうと、狐だ」

…帰れ。
147('A`):2007/05/04(金) 17:01:38 0
>>145-146
は、昔喪板の『素クールライフ』(最近また復活しましたが)
というスレに書いていたものを、若干修正したヤツです。

このスレの妄想はどれもクオリティ高い…
面白すぎです
148('A`):2007/05/04(金) 17:05:12 0
>>97>>107がいい
149('A`):2007/05/04(金) 22:54:04 0
>>141
分かる
確かにマッチョキャラとか創造しにくい
150('A`):2007/05/04(金) 23:02:38 0
>>141-144
GJ
魔法使いはいいね

(運動もだが)勉強ができなくて知識・教養コンプがあるから
俺も妄想ではのらりくらりとした、頭のいいキャラを主役に据えて
クールで鈍感な女騎士やツンデレ姫をヒロインにする
151('A`):2007/05/06(日) 01:15:49 O
保守
152('A`):2007/05/06(日) 23:38:06 0
なぜこんなところに来ているのだろうか・・・
デートのはずだった。いや、今もデート中ではある
・・・はずなのにムードも何もなく、それよりも人間どもの奇異の視線が腹立たしい。

「おい、これはなんだ?
 この長いショーチョーというのは一体どういう役割をしているんだ?」
「これはなぁ、人体の中で消化と吸収を行う器官だ、
 胃の中で溶かしたものが・・・・・ってここのボードに書いてあるだろ?」
「お前の説明のほうがわかりやすい」
「あぁ、、そう・・。間違ってるかもしれないから、ボードも読んでおきなよ」
「読んだ。もう覚えた」

ミカエルの果たし状に書かれていた場所で待つこと20分弱。
現れたミカエルに連れてこられたのは駅から数分の美術館でやっている
「人体の神秘展」だった。
魔界の住人や精霊、天使、神にとって、人体なんぞかなりどうでもいい。
魔族や精霊などはそもそも精神体であるから一定の形を取る必要はない。
ただ暇つぶしとして人の形をとり、人間の世界で暮らすものはたくさんいるが、
それは表面だけであって、中身に関してこだわるものはあまりない。
一方、天使や神は人間どもの前に現れること自体が極めて稀である。
人間の前に現れる場合も、一定の形をとることはほとんどない。

(なんで人体の構造なんてものに惹かれたんだか・・・・)
そんなことを考えながら、ミカエルのあとについて輪切りにされた人体を見て回った。
153('A`):2007/05/06(日) 23:40:27 0
全部見終わる頃には閉館の時間になっていた。
パンフレットを買って、嬉しそうに眺めるミカエル
「ふぅ、人とは興味深いものだな。小さな体の中にあれだかのものが入っているとは」
何を今更・・・と言いたくなったが、目を輝かせる彼女を見ると口には出せない。
天使は生き物を見守る存在であって、
自分たちの管理する世界であっても基本的に干渉しない。

それなのに「人体の神秘」とは一体どういう風の吹き回しなのか。
まぁ、何か思うことがあるのだろう。
「さて、これからどうしようか?食事はないから、どこにいく?」
天使は生物を口にしない。つまり食事はできない。

「む、・・・そうだな・・その、一応考えてはいるんだが・・」
「ならそれで」
「う・・・そうだな・・それしかないのか・・・いや、しかし・・・」
珍しく迷っている。即断即決な彼女にしてはかなり珍しい。心なしか顔も赤い。
「ほらほら、迷ってないで。デートの時間ってのは限られてるもんなんだよ」
「そうか、、、ではついて来い」
そういって、空を・・・「待てーい!浮かぼうとしない!人なら歩くの!」
「す、すまん、つい、、とにかく、こっちだ」
取り出した手元のメモを見ながら、俺の手を引っ張って早足で歩き出す。

「ちょ、どこに行くんだ?」
「どこでもいいだろう。お前は、その・・・ついてくればいいんだ!」
歩くこと15分。シックにライトアップされたビルの前ににつれてこられた。
正面には周囲には同じようなビルのほかに
妙にネオンがチカチカしてるビルなどが立ち並んでいる。
つかまれた手が痛い。
見ると指が3本ほど折れている。どんだけ強く握ったのかと。
154('A`):2007/05/06(日) 23:43:18 0
「・・・・あのー、ミカエル様、ここはそのー・・・ラブホテルですよね?」
「う、うるさいっ!黙っていろ!」
「何するところかわかってますか?」
「そ、それは・・だから・・その・・つまり・・・男と女がゴニョゴニョゴニョ(////)」
「・・・・・・天使はそういうことできないんじゃないか?」
「うっ!・・・だ、だが・・・」
「大天使長やめるつもり?」
「・・・っく・・・」
「気持ちは嬉しいし、すごーくOKしたいけど、さすがに天魔間問題になるのは・・・」

といっても、ガブリエルは数千万年の思いを実らせて、天使長として魔王の妻になっている。
天使と魔族、魔族と人、天使と人、精霊と天使など異種族間の恋愛の例はあまたとある。
だから、実際のところ頭の固い連中からうるさく言われるだけで、大きな問題はない。
そういった意味での問題はないが、相手が俺と言うのは大問題である。
長くなるからなぜかは書かないけど・・・。

「・・・・私では・・・ダメか?」
悲しげな声。応えてやりたいが、応えたときに彼女が失うものは大きすぎる。
「ジルはよくて・・・・私は・・・・・・ダメなのか?」
「そういう問題じゃないよ・・「ではどういう問題なのだ?」」
「えーと・・・・相手が俺っていうのは・・「お前を・・・愛してはならないのか?」」
「そうじゃなくて・・・・「ならば・・・それならば、私も・・・・私もジルと同じように・・・・・・愛してくれないか」」
「えー、、と、、そう、そうだ、天使は肉体の構造的に見てそういうことできな・・・・「だから人間の体を見てきたのだ」」
えーい、こんちくしょう。なんていじらしいんだ。
俺は女泣かせて、ここまで言わせるのか?最低だ。最低のクソ野郎だ。
最低のクソチンコ野郎だが、ダメだなんとしても拒絶だ。

続く?
155('A`):2007/05/06(日) 23:44:55 0
なんか書いてる途中にあまりの厨っぽさで鬱になった
156('A`):2007/05/07(月) 00:53:15 0
だっておれたち厨だもん
157('A`):2007/05/07(月) 21:42:56 0
厨っぽいって別に悪いことじゃないんだぜ。他人に迷惑をかけない限りな。
158('A`):2007/05/07(月) 21:49:04 O
書いて欲しいよ
楽しく読んでるから
別に厨で良いじゃん
妄想って行為そのものが結構厨だし
159('A`):2007/05/07(月) 22:19:36 0
いやいやなかなか萌えるじゃないか
160('A`):2007/05/07(月) 23:26:57 0
一睡もできないでいる。
女性と一緒の布団で寝るなんて、今まで経験したことがない。
彼女の規則正しい寝息が聞こえる。
静かに、布団から抜け出すと、冷蔵庫の麦茶を飲むと
自然と溜息がこぼれた。
30年間…彼女ができたことがない僕にとって、どうすればいいのか
わからない。もちろんこのままでいいわけがない。
お見合い結婚とはいえ夫婦であることには間違いないのだから…

色々とウダウダと考え事をしているところをいきなり、後ろから抱きつかれた。
「うおおお、お、驚いた。裕子さんかぁ。驚かせないでくださいよ。
さっきので起こしてし…」
黙って必死に抱きつく妻の様子に、僕は黙ってしまった。
後ろから抱きつかれ、顔を見ることはできないけど
今にも泣きだしそうな雰囲気を感じる。
「ねぇ…どうしてなの?夫婦でしょ?結婚しているんだよ?」
「…………」
「どうして…どうし…」
嗚咽が混じり始めた小柄な妻の体を背中に感じながら
腹をくくった僕は、正直に答えることにした。
「ごめんなさい。裕子さん。どうすればいいのか…わからないんだ。ずっと独りだったから…」
一瞬驚いたようだが、僕のことをギュッと抱きしめなおすと、妻は、嬉しそうに言った。
「そうなんだ…わかったわ…ウフフフ。だったら、今夜は、絶対に寝かせないんだから!!!!!」

僕は思う…今日は、ちょっと…寝かせてほしい…

次回:「それは…多分、オナニーのしすぎですね」
161('A`):2007/05/08(火) 00:45:17 0
皆凄いなぁ、完全オリジナル?元ネタつぎはぎでしか妄想できん。
文章力無いから起こせないし……
162('A`):2007/05/09(水) 21:53:47 0
俺は既存の作品の登場人物の一人になった妄想をよくする。主人公じゃなくてあくまで脇役ってのがミソだが。
163('A`):2007/05/09(水) 23:33:42 0
それはデフォ行為だね
164('A`):2007/05/10(木) 00:32:56 0
>>161
妄想ネタくれ
165('A`):2007/05/11(金) 03:27:43 O
無人島にて
166('A`):2007/05/11(金) 18:52:32 O






167('A`):2007/05/11(金) 19:51:52 0
>>162
やるやる。俺も今、ペルソナ3の登場人物になってるところさ。
168('A`):2007/05/11(金) 19:52:32 0
順平っすか?
169('A`):2007/05/11(金) 19:56:44 0
>>168
いや、オリジナルキャラクター。
主人公のクラスのいじめられっ子っていう設定だ。
ペルソナ適正検査に引っかかって特別課外活動部に入部するも、敵前でヘタって仲間見捨てて逃げ出すんだよ。
170('A`):2007/05/11(金) 21:07:46 0
お前らって妄想の時、あくまでも自分を主人公としてるのか?
俺は自分も含めて実在の人間は一切出さない。

つーか最近、FF14(←まだ発売してないよな?)のストーリーとキャラを勝手に考案して
しかもメインキャラのデータはわざわざエクセルで入力して保存。
性格から身分、生い立ち、さらに血液型や年齢、身長まで細かく決めて
毎夜脳内プレイしてる。大学生なのに。
キャラの詳細や世界設定をここで晒そうと思ったが
恥ずかしくて多分発狂するのでやめとくわ・・・・・
171('A`):2007/05/11(金) 21:09:01 0
> FF14(←まだ発売してないよな?)

ワロタw
普通に自分のオリジナル作品じゃダメなのかw
172170:2007/05/11(金) 21:12:55 0
>>171

いや、俺FFの大ファンなんだ。
だから多少のFF的な要素は入ってる。
でも、[ほどではないにしても、シリーズの中では
良い言い方をすれば斬新、悪く言えばFFっぽくないみたいな。
173('A`):2007/05/11(金) 21:16:55 0
>>172
さぁ勇気を出して書いてみるんだ
174170:2007/05/11(金) 21:18:24 0
>>173

絶対キモがられるから。wwww
しかも声優まで勝手に設定してるし・・・・。
175('A`):2007/05/11(金) 21:19:49 0
wktkwktk
176('A`):2007/05/11(金) 21:22:27 0
RPG系はデフォ
177('A`):2007/05/11(金) 21:30:06 0
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ____
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l ,− ,−\ / ̄ ̄ ̄ ̄\
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /, |  ・|・ | ヽ_____ヽ
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /  `−●-' \ヽ , ─ 、 , ─ |
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  / ──  | ──ヽ|   ・|・   |
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /..  ── | ── .|`─ 'っ - ´|
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、 |    ── | ── |.____) /
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \.____|__) / ___/
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ      /l \/\| \
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i━(t)━━l |      | |
178('A`):2007/05/11(金) 21:43:16 0
>>170
24でドラクエの主人公になって
女犯す妄想してるやつだっているんだぞ
大学生なんて一番妄想する年代
179('A`):2007/05/11(金) 21:45:12 0
みんなすごいな・・・・・なにがそこまで妄想を膨らませるんだ!?
180('A`):2007/05/11(金) 21:52:48 0
現実の寂しさ
181('A`):2007/05/11(金) 21:54:13 0
^^
182('A`):2007/05/11(金) 22:00:09 0
アニメの最終回の続編考えたりしてたわ
エヴァみて大気圏外で密かに製造されてた機体が・・・うんたらこうたら
て話で大気圏に突入して戦闘してうんたらこうたらという内容
183('A`):2007/05/11(金) 22:07:29 0
喪男がお話かいても面白くもなんともないんだよね
文章って自分が体験して来た事、考えてきた事を違う形で表現するものだから
喪男の場合なんにも経験してきてないし、嫌な事から逃げてきただけのウンコ製造機だから
話も薄っぺらいし、他人の心情を上手く描写できない独りよがりのオナニーにしかならない
まさにチラ裏
184('A`):2007/05/11(金) 22:10:27 0
手塚治虫『人間関係が希薄な人は漫画は描けない。漫画とは読者との会話だからだ』

宮崎駿『ロクに人生経験も無いオタクを雇うつもりはない。火を表現するには火に触れないと駄目だ』

庵野秀明『アニメ・漫画に依存するのは止めて外に出て欲しい。あれはただの絵だ』

富野由悠季『オタクは日常会話が出来ない。アニメ作るならアニメ見るな』

藤子・F・不二雄『よく「漫画家になりたいなら漫画以外の遊びや恋愛に興じろ」だとか
「人並の人生経験に乏しい人は物書きには向いていない」だとか言われますが、
私の持っている漫画観は全く逆です。
人はゼロからストーリーを作ろうとする時に「思い出の冷蔵庫」を開けてしまう。
自分が人生で経験して、「冷蔵保存」しているものを漫画として消化しようとするのです。
それを由(よし)とする人もいますが、私はそれを創造行為の終着駅だと考えています。
家の冷蔵庫を開けてご覧なさい。ロブスターがありますか?多種多様なハーブ類がありますか?
近所のスーパーで買ってきた肉、野菜、チーズ、牛乳・・・
どの家の冷蔵庫も然して変わりません。
多くの『人並に人生を送った漫画家達』は
「でも、折角あるんだし勿体無い・・・」とそれらの食材で賄おうします。
思い出を引っ張り出して出来上がった料理は大抵がありふれた学校生活を舞台にした料理です。
しかし、退屈で鬱積した人生を送ってきた漫画家は違う。
人生経験自体が希薄で記憶を掘り出してもネタが無い。思い出の冷蔵庫に何も入ってない。
必然的に他所から食材を仕入れてくる羽目になる。
漫画制作でいうなら「資料収集/取材」ですね。
全てはそこから始まる。
その気になればロブスターどころじゃなく、世界各国を回って食材を仕入れる事も出来る。
つまり、漫画を体験ではなく緻密な取材に基づいて描こうとする。
ここから可能性は無限に広がるのです。私はそういう人が描いた漫画を支持したい。
卒なくこなす「人間優等生」よりも、殻に閉じこもってる落ちこぼれの漫画を読みたい。』
185('A`):2007/05/11(金) 22:14:51 0
はるとおもったw
186('A`):2007/05/11(金) 22:16:03 0
>>184
成功者と無名のゴミクズの意見の対比がなかなかシュール
187('A`):2007/05/11(金) 22:16:16 0
>>174とりあえず主役とヒロインのCVだけ晒せ
188('A`):2007/05/11(金) 22:46:15 0
>>184
庵野なんかお前が言うなって感じだよな
189('A`):2007/05/12(土) 00:29:28 0
ひぃいいい 手厳しい
190('A`):2007/05/12(土) 04:15:40 0
俺が10歳の時両親が交通事故で死んだ。
独りっ子だった俺は田舎の親戚の家に預けられ、小さな倉庫に住まわされた。食事は親戚の気まぐれで与えられ、
1日中忘れ去られる事もあった。親戚は3歳の息子には立派な食事をさせながら、俺には残飯を与え続けた。
それでも一応小学校だけは行かせてもらえた。世間への体裁の為らしい。
転入生だった俺は当然のようにいじめられ、次第に無口になった。
学校ではいじめに遭い、親戚の家では人間以下の扱い。
俺からは全ての気力が抜け、自分の存在価値を自問自答するだけしかできなかった。
自分は生まれてこなかった方が良かったのかもしれない、生きる意味なんてないんだ。
そんな日々が続いた頃、学校の窓ガラスに映る自分の姿に違和感を感じた。身体が薄くなっている。
着ている衣類は色、輪郭もハッキリ映っているのに、自分の身体だけが薄くなっているように感じた。
最初は目の錯覚だろうと気にしなかった。
しかし、その日の夜には明らかに違いがハッキリするようになり、自分の身体の向こう側の景色が
少し映り込むまでになった。俺は怖くなり、服を全部脱ぐと倉庫の隅に座り込み、一歩も外に出ないようにした。
そして3日後、俺の身体は完全に透明になった。
思い返せば眼球組織も透明なのだから失明していてもおかしくないのだが、不思議と視力を失う事はなかった。
倉庫から抜け出し、音を立てないように親戚のいるキッチンへと向かう。
期待通り、親戚の目の前を全裸で通っても気付かない。
俺は親戚の家が空になるのを見計らい、冷蔵庫の中の食材を食べ尽くした。極限の空腹状態での食事に涙が溢れた。
胃袋の食べたものが外から見えてしまうのでは、という事が一番心配されたが、都合の良い事にしっかり透明になっているようだ。
俺はその日の内に親戚の家を抜け出し、新しい人生を始める事にした。
住宅や店舗に侵入、盗みを繰り返し、夜は適当なところで寝るという日々が続いた。
犯罪だという自覚はあったが生きる為と割り切り、それが数年も続くと犯罪を犯しているという意識すら無くなった。
そして俺が15歳の時、初めて女を襲った。アパートに独り暮らししている19歳のコンビニの店員。
アパートに帰ったところを部屋で待ち伏せし、薬品を嗅がせて気絶させる。
透明人間の存在を知られない為に目隠しをさせると、あとは欲望のままに貪った。
気絶している女の服を破り胸を揉み、愛撫もろくにせずにマンコに肉棒を突き刺した。
うぅぅ・・・と唸る女の胸に顔を埋めながら腰を振り続け、女が目覚める前に膣内に射精した。
身体は透明なのにマンコから流れてくる精液の色は白かった。
次の日から「盗み」だけだった俺の生活に「強姦」が加わった。
欲しいものは何でも盗み、いい女がいれば片っ端から犯したが、俺の身体が透明人間から戻る事はなかった。
事件として立件される事はあっても、俺が透明人間の仕業とバレないように細工しているため、追われる事すらなかった。
俺の「影」としての生活が田舎から都内へ移る頃には俺も20歳を越えていた。豪邸ばかりが集まったある住宅地。
そこの中を俺は転々としていたが、ある大富豪、「中村家」にしばらく住みつく事にした。
使われていない部屋がたくさんあるという家の構造上の理由もあったが、何よりも住んでいる家族に惹かれた。
両親と一人娘の三人暮らしで、中村夫妻はとても仲良く、俺の両親を見ているようで温かい気持ちになれた。
そして俺がこの家に決めた最大の理由が一人娘の優里だ。俺が先日犯した中学一年生の少女の同級生で、一目見た瞬間惚れてしまった。
夏○似の可愛い顔立ちに細身の小さな身体。
俺に犯された少女の泣きながらの相談に対して、同じように涙を流して応えた優しい少女だ。
最初は優里も犯そうと思っていたが、今まで散々女達を不幸にしてきた分、優里だけは見逃してやろうと思った。
性欲は優里以外の女を犯す事で発散した。この家庭は幸せなままでいてほしい。
そんな事を思いながら、中村家の「影」として暮らす事にした。
空いている部屋で眠り、起きるとバレないようにキッチンで食事。外出し、可愛い女の子を見つけると強姦するのが日課となった。
優里が学校から帰ってくると、部屋で優里をのんびり観察。制服からラフな服装に着替え、普通の女の子らしい生活をする。
細い手足に白い肌。長い髪が揺れ、女の子特有の甘い香りが部屋に立ち込める。
俺はチンポを扱きながら優里をいやらしい目で見つめる。
女の子の私生活を覗いているという感覚が俺の肉棒をムクムクと硬くさせ、再び強姦するために俺を夜の街に誘い出す。
191('A`):2007/05/12(土) 13:37:25 0
ごめん、これはワッフルワッフルだわ
192('A`):2007/05/12(土) 22:15:02 O
>>190期待待ち
193('A`):2007/05/13(日) 01:06:46 O
>>186
死ねよ、無名のゴミクズ
194('A`):2007/05/13(日) 22:56:05 O
喧嘩すんなよ
195('A`):2007/05/14(月) 23:07:16 O
保持
196('A`):2007/05/15(火) 22:26:18 O
ほひー
197('A`):2007/05/17(木) 21:22:02 0
いつもいつも妄想していることがある
198('A`):2007/05/18(金) 01:00:13 0
リリカルなのはを見て影響されたのか、30歳の童貞男が魔法中年として覚醒するストーリーを脳内で連載してる
199('A`):2007/05/18(金) 01:06:42 0
魔法中年ネガティブ喪男(モダン)か
200('A`):2007/05/18(金) 05:29:22 0

  ┏━━━┓
  ┃臭い息┃
  ┗━━━┛
       |
   \  __  /
   _ (m) _ピコーン
      |ミ|
   /  .`´  \
     ('A`)
     ノヽノヽ  もだん
       くく
201('A`):2007/05/19(土) 03:42:30 O
保守
202('A`):2007/05/20(日) 02:05:35 0
>>198
そのネタモラタ

「ふうぅぅぅ、今日も面接落ちたぜ・・・就職って難しいなァ」
ん?俺か?俺の名前は里梨狩喪男(さとなし かもお)。
30歳童貞、絶好調求職中だ。

「これで就職の面接も512戦0勝512敗。パーフェクトクズだな
 偉い人には俺のよさがわからんのです。なんてな・・ふひひ」
家に帰ったら、まずはオナニーだ。かーさん、今日のおかずは何かしらー。
「じゃ、きょ、きょ今日はハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ蒼石星(あおいし せい)タンでハァハァ」
俺はマイベストオブベスト写真集本棚から人気タレントの写真集を取り出した。
ちなみに蒼石星タンは(以下120行に及ぶ経歴・出演作品・CD・歴代パンチラベスト等の解説)

「ん?こ、これは!?」
マイベストオブベストフォトブックオブタレントブックシェルフは
正面のサボテン(唯一の心友。このはタン)の鉢植えの中に隠された
ピンホールカメラ(ピン子)によって24時間監視されている。
もちろん不埒な輩によってマイベ(略)がその汚い手でとても口ではいえない様なことを
たとえそれはあってはならないことで厳重なセキュリティがあるとはいえ
万が一にもまさか想定されていないからあっていまったら遺憾の意ではすまされない
ような自体が起きてしまったときに、神の名において報復テロを行うためだ。
もちろんカメラがやられる可能性も考慮にいれて、
俺の心のカメラにも、トイレにいくために席を外すときでもシャッタ〜チャンス!
203('A`):2007/05/20(日) 02:24:09 0
赤の方が25番に入って、19、13、6と白が赤に変わる。ほほほー。

「な、なんてことだ、これは、これはまさか、神よなぜ俺にこんな試練を与えたのですか。
Shit!許さねぇ。オラ絶対許さねぇぞぉぉぉぉぉぉ!!!!!1」
部屋を出るときにはあったはずの、マイベストオブ(略)の中でもトップ10に入る
お気に入りの作品が消えているのだ。いったい、一体誰が!誰がやったのだ?!
「ピン子!ハイ(裏声)。てめぇ!何を見たのか、お前の体に聞いてやるぜ、うへへへへ・・キヤー」

このはタンの隠された下半身からピン子を取り出す。
「ハァ、ダ、ダメデス・・・ソ、ソコハ、ミ・・・ミチャラメナノ、ア、ヤァ!!!ランボウニシチャラメェェェェエ!!!(裏声)」
卑猥な部分からピン子を取り出すと、ピン子の中身をよーく確かめることにした。

「ペロ・・こ、これは・・!!」
手についたポテトチップの食べかすを舐めつつ、ピン子の中に隠された秘録を
じっくりと目を皿のようにして観ると映っていたのは、
窓から何者かが侵入し俺の俺のマイ(略)に収められた
大事な大事なコレクションを乱暴に抜き取っていく姿だった。

「殺す。こいつ絶対殺す」
そう心に決めた瞬間だった。
自分の心の奥底から邪あ・・不思議な力が湧き上がってくるのを感じた。
「な、ナンだ、この力は・・・あ、頭が割れる、リ、リリン・・・う、うわぁぁぁぁぁああっ!!」

気がつくと知らない天井が見えた。ここは・・・どこだ?
「気がついたようだね」
誰かに声をかけられた俺は、顔を声のほうへ向けた。

そこには白いスーツに身を包み蝶野のマスクをつけた男(?)が立っていた。
「ここは精神と時の狭間。キミは魔法使いとしての能力に覚醒したのだ」
低い声の主は俺にそう告げた。
204('A`):2007/05/20(日) 02:50:43 0
「ま、魔砲「魔法だ」」
声の主は俺から微妙なニュアンスの違いを読み取ったのか、俺の言葉を遮った。
「私は・・・そうだな・・・名前など意味をなさないからどう呼んでくれても構わない。
とにかく狭間から人、そして世界を見つめるもの」

「じゃあ、偉出夫だな」
仮面の下の顔が少し引きつったような気がした。

「魔法使いってどういうことだ・・まさかまさかハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」
「荒い息はやめたまえ。もっともキミの想像通り、ではあるが・・」

じゃ、じゃあ俺は選ばれた戦士!!!

「選んだつもりはまったくない。覚醒してしまったから仕方なくだ」
仮面の主は冷たく断言した。そこまではっきり言わなくてもいいじゃないか。
ていうか、モノローグを読むな。
「ここは精神と時の狭間、そして私はここの主だ。キミの考えていることなど手に取るようにわかる」
「ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」
「卑猥な想像はやめたまえ。とにかくさっさとやってしまおう」
やる?やるってウホッ?ウホッ!なのか?
俺は童貞を捨てる前にアナル童貞を捨てることになるのか!?
嫌だ・・・そんなの嫌だ!助けてかーちゃん!

J( 'ー`)し タケシ・・・キョウノゴハンハ、タケシノスキナ、ハンバーグヨ

いや、俺たけしじゃないし。

J( 'ー`)し ソンナコトイウコハ、ボッシュートヨ。(ポチ
   てれってれってー  みよよよーん

うわー

「独り芝居はそこまでにしたまえ。さぁ始めるぞ」
「ま、待ってくれっ!うわ、なんだこれ!?動けねぇ!てめぇいつの間に!」
俺は台の上に乗せられ手首、足首そして体をベルトで固定されていた。

「・・・君が目を覚ましす前からそうだったんだが。まぁいい。メス」
「雌!ハァハァハァハァハァ・・ちょ、まっ、それ、手術用のメスじゃ、待って麻酔!てかやめrftgyふじこ」
「なに痛いのは最初だけだ」
「絶対ウソだぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
「男なら我慢したまえ」
仮面の下の顔がシニカルに笑っている気がした。

「うひぃぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!!(ぶくぶく」

「どうやら気絶してしまったようだな、では今のうちに。う・・臭い」
205('A`):2007/05/20(日) 02:55:06 0
…なんか…良い意味で狂気を感じて怖いな。
206('A`):2007/05/20(日) 03:02:38 0
はじめまして!
今まで女の子との出会いが少ない中、
好きな人が出来て告白をするも実らずで連敗続きです。
過去に付き合ったことが1度だけありますが・・
付き合ったと言えるのかなぁ??言えないかも!?
そんな訳で参加させて頂きました。
はぁ〜彼女がいたらどんな嬉しいことか…
女友達もいないし・・orz
まだ女の子に慣れてない部分もあるし、
映画館や水族館などの定番デートにも憧れるし…で、
恋愛に対して幼い自分ですが、よろしくお願いします!
207('A`):2007/05/20(日) 03:08:59 0
・・・・

気がつくと見知らぬ「それはもういい」

「おめでとう。キミは生まれ変わったのだ」
うぅ、、もうお婿に行けない。
「逝く宛てなどないだろう」
どいておにいちゃん、こいつ殺す。

「キミは魔法使いとして覚醒し、力を手に入れた。
 そして今その力にふさわしい器を私はキミに与えた」
「ど、どういうことだショッカー!ぶっとばすぞうぅっ!」
「魔法使いとして覚醒した多くのものは、その力を抑えきれず暴走させ死にいたる」
「・・・え?俺・・・もしかして死んだの?」
「そうだ。キミは一度死んで・・そしてー」
「死、死、死・・・死んじゃったーオラは死んじまっただーフヒヒヒヒヒヒ」

ドゴォォォッ!

「そ、それはト、トンファー・・・」
「キミは魔法使いとして生き返ったのだ・・・そうネガティブ魔法使い喪男として!」

ババーン!!

「だっせ。何そのネーミング。○谷プロだってもっとマシな名前つけんだろ。なに?喪男って。プ。」
「貶すのは構わないキミの名前になるんだが」
・・・・ハァ?

「キミはネガティブ魔法使い喪男として、生まれ変わったのだ。そしてキミの使命は奪われた・・・」
「あぁぁぁぁぁぁっ!!!俺の俺の大事なマイベスト(略)」
そう思った瞬間目の前が暗くなった。

「待ちたまえ!話はまだ・・・」

気づくと俺は自分の部屋で倒れていた。

「変な夢をみたな・・・仮面の男が俺を魔法使いに改造して・・・ってどんな中二病患者だよ。
そういえばあいつの声は星タンに似てたな。ハァハァ。オナニーして寝よう」

この後、世界の命運をかけてるかどうかよくわからない大事件に巻き込まれることを
そのときの俺はまだ知るよしもなかった。
208('A`):2007/05/20(日) 03:10:44 0
つづきません

>>205
寝てないのでテンションがおかしいです。ウソです。
こういう文章起こすとき時の素です。

>>206
ごめんなさい
209('A`):2007/05/20(日) 03:23:34 0


台風が近づいている。
突然激しくなった雨の音を聞きながら、おれは〆切直前の文章を打ち込む。
ざん、と窓に雨が吹きつける。

「ぴんぽーん♪」と脳天気な音がして、玄関のチャイムが鳴った。
こんな時間に客か…。おれは書きかけの文章を保存して、玄関に向かう。
「誰だー?」
おれはぶっきらぼうに、ドアの向こうに聞いてみた。すると、
「あたしー!開けてー!!」
彼女が、慌てたような声をあげている。
急いでドアを開けると、全身ずぶ濡れの彼女が部屋に飛び込んできた。

「どうしたんだよ?今日来るって言ってたっけ?」
彼女にタオルを渡しながら聞くと、
「いやー、いきなり会いに来てビックリさせようと思ってたんだけど、どしゃ降りじゃない?」
やははは、と笑いながら、濡れた髪を拭いている。
濡れたブラウスが肌に張り付いて、彼女の身体のラインが浮かび上がる。
ベージュ色の下着がはっきりと見える。

「なーにー?なんか目つきがやらしいぞー」
彼女はおれの視線を感じたのか、胸元を手で隠す。
「馬鹿、そんなんじゃないよ。濡れて寒いだろ。着替え貸すよ」
そう言って、彼女におれのワイシャツを渡すと、
「ん…」彼女は受けとって、ブラウスを脱ぎはじめる。

「おい、風呂場で脱げよ…」
おれは口先では文句を言ってみるが、濡れたブラウスを脱いでいく彼女から
目を離すことが出来ない。
彼女は、おれに見せつけるように、ブラウスのボタンをゆっくりと外していく。
「…お風呂場で脱ぐより、こっちの方が好き、でしょ?」
彼女はおれを見つめながら、濡れた衣服を、一枚ずつ床に落としていった。
210('A`):2007/05/20(日) 03:37:37 0
「ハンペンとゴボ天とチクワ、それとスジ」
おれはおでん屋の親父に注文する。
おれの隣の席に座った係長が、
「…はあ?」
あきれたようにおれを見る。

「な、なんすか?」
おれは彼女の方をちらりと見て言う。
彼女は軽くため息をつきながら

「おでんの醍醐味って、味の染みこむタネなんだよ?
 なんで味を出すタネばっか注文するの?
 ここは、旨味を吸う、大根・ガンモ・コンニャクなんかを注文するべきでしょ?」

おれの好みにうるさく口を出す。
うるさい上司だな、と少しいらつく。

注文したおでんが出される。

「えーと。 まあ、飲みましょう」
彼女のグラスにビールを注ぐ。
彼女はハンペンを口にしながら
「あっつ! ふも!ふも! ごく、ごく、ぷはぁ!」
せわしく冷たいビールを飲み干す。

係長は、美味いダシを吸ったハンペンを咀嚼して、嬉しそうに、
「やー、おでんにビールは最高だねえ!!」
なんて脳天気なことを言う。
「なんですか。 文句言ってたクセに、結局喜んでるじゃないですか。」
彼女のグラスにビールを注ぎながら言う。

すると、
「だって…おいしいんだもん。 でもね、アンタの注文するものに文句言う権利はあります」
と、目を閉じて少し上気したような顔で言う。
アルコールがまわったのだろうか。彼女の頬が赤い。

「おでんに、ですか…?」
おれは憮然として、ビールを飲み干す。
彼女が片手でおれのグラスにビールを注ぎながら、

「だって…好きな人には、なるべく美味しいものを注文して欲しいじゃない?」

なんだか、恥ずかしいことを言ってくる。
おでん屋の親父がおれの顔を見ながら、頬でニヤリと笑う。

おれはグラスを見つめながら、
「おれも、好きなひとに食べてもらいたくて、おれが美味しいとおもうタネを注文したんですよ?」
なるべく、直接的に言う。

すると、彼女はますます赤い顔になって、

「バカな後輩とか部下持つと面倒だよねぇ、でも、ばばばばバカの好きなおでんのタネなら、
 あ、あたしも好きになろうかな はは」

彼女は少し恥ずかしそうに、チクワを口にした。
211('A`):2007/05/20(日) 04:26:31 0
なっなんて事をしてしまったんだ!?
俺の目の前には見知らぬ無惨にもナイフで突き刺されたイケメンの死体。
エロゲ買いに来て途中で誰かに話しかけられたような・・・そこからの記憶がまったくない
イケメンへの嫉妬のあまり無意識のうちに人を殺してしまったのか!?まさかいくらなんでも初対面の人間を・・・
とっとにかくはやくここを立ち去るべきだ
手を洗い駐車場へと直行し家に車を飛ばす。もう夕暮れだ。その頃トイレに寄った65歳独男が死体を発見した
俺はどうなってしまうのか
続かない

212('A`):2007/05/20(日) 04:33:01 0
はじめまして!
今まで女の子との出会いが少ない中、
好きな人が出来て告白をするも実らずで連敗続きです。
過去に付き合ったことが1度だけありますが・・
付き合ったと言えるのかなぁ??言えないかも!?
そんな訳で参加させて頂きました。
はぁ〜彼女がいたらどんな嬉しいことか…
女友達もいないし・・orz
まだ女の子に慣れてない部分もあるし、
映画館や水族館などの定番デートにも憧れるし…で、
恋愛に対して幼い自分ですが、よろしくお願いします!
213('A`):2007/05/20(日) 04:43:06 O
俺は未来からやって来た。俺自信という存在を消すためにな
過去の俺よ、未来のためだ、ここで死んでもらおう
214('A`):2007/05/20(日) 07:48:18 0
20歳くらいの店員に好意を持たれた
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1179375784/
215('A`):2007/05/21(月) 21:42:16 0
h
216('A`):2007/05/22(火) 00:52:14 0
登校中よく顔を会わせる同級生。
ある朝も、駅前で出会う。「よ、おはよ」挨拶をすると、
同級生も「おはよ」と返事をかえす。
あたりまえのように二人ならんで改札へ。
「今朝はさむいね」「さみぃな」わかりきった会話をしながら電車を待つ。
電車が混んでいるので、俺は彼女を守るために、
かるく抱くようにして吊革につかまる。
彼女も俺にかるく体重をあずけるように、俺の制服を掴む。
そんな、あたりまえの朝の通学。
ある朝、彼女はいなかった。
電車を降りて、学校への道のりでも、彼女の姿を見ない。
ホームルームで担任が、彼女は風邪で欠席だ、と言う。
「届けなきゃいけないプリントがあるから誰か頼めるか・・」
担任が聞くので
「おれ、届けますよ。駅おなじだから」と答える。

すると、担任がいぶかしげに「おまえの家だと学校から正反対だろ」
と言う。そこで、俺は困惑する。

翌々日、また駅前で彼女と会う。
「おう、風邪、もういいのか?」「うん。心配した?・・サンキュ」
あたりまえの会話。俺はそっと切り出す。
「おまえ、さ・・、家遠いんだろ? 学校をはさんで、正反対なんだろ?」
彼女は答えない。うつむいて、いつもの会話も無くなる。
「・・ごめんね。迷惑だった?」押し殺したように、彼女が口をひらく。
俺は言葉を選びながら、
「いや、明日は、俺がおまえの家の駅まで迎えに行っても良いかな?」
彼女が驚いたように俺の目を見る。俺は彼女を抱きしめる。

こんなんだな?
217('A`):2007/05/22(火) 18:45:23 0
寂しくなった・・・
218('A`):2007/05/23(水) 22:15:10 0
保守
219('A`):2007/05/24(木) 18:49:44 O
保守2
220('A`):2007/05/24(木) 20:49:09 0
書いても反応がないのから寂しいのかもしれんな・・・
221('A`):2007/05/24(木) 21:29:53 O
俺、全部読破してるんだな。
気に入った話は保存もしておりますです。
作者の皆様期待ししてるんだな。
222('A`):2007/05/25(金) 11:44:36 0
外野が生意気な口を利き始めたら廃れるというのも喪板の伝統の一つですよ
223勇者ニート ◆.u3RuvgSYY :2007/05/25(金) 22:25:46 0
 夜中1時。
 はぁ、と深い溜息をついてスライドショーを終了させる。
 パソコンの画面に表示されていたエロ漫画がWindowsデフォルトの壁紙に一瞬で変わり、「Alt + 4」のショートカットキーで
Windows自体を終了させた。
 椅子の背もたれに体を預けて力の抜けた腕をぶらぶらさせ、
「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわをん」
と早口で喋った。暫く人と話していないので、人と会っても話せるように俺が定期的に行う「あかさたな健康法」だ。
 突如物凄い勢いで立ち上がり、ティッシュで溢れかえるゴミ箱を漁った。さっき自動的に画像が表示される
スライドショーでエロ漫画を使って射精したティッシュを見つけ、まだ生臭くべたつく部分を匂った。
このスキムミルクになりかけのような香り…。なんだか懐かしい気持ちになれた。ティッシュを360度回して
あらゆるところをくんくん匂い、飽きたらまたゴミ箱に捨てた。
 やることが無くなった。
 片目を瞑り、鏡に向かって指を突きつける。「バン」と銃を放つ仕草をした。恥ずかしすぎて、赤面した。
「オッポポ!?」と目を見開いて奇声をあげながらベッドに走りこむ。布団にもぐってウーウー唸った。ここでまた我に帰った。
 どうしよう、暇すぎる。
 取る行動が無くなった俺は財布から120円取り出し、寝巻きのまま外に出た。部屋ですることがなくなったら、外で夜の散歩だ。

 昼間の暑くうざったらしい空気とは真逆に、涼しくて優しい癒しの風が体に染み渡るような空気を俺は好んでいた。
それに夜だと人が殆どおらず、人嫌いな俺としては最高な環境だ。
 途中見つけた自販機でコーラを買い、飲みながら行ったことの無い道へ進んでいく。道の横に川がある。
適度に流れる水の音が散歩のBGMとなり、風流で嬉しかった。
 道を曲がったり柵を乗り越えて行ったりしていると、どこかの墓地に着いた。既に夜中の2時を回ってるはずなので、
かなり薄気味悪い場所だった。無数の墓石が立ち並び、雑草が荒れ放題に生えている。こんな気色悪いところで
妙な行動を取れば一瞬で呪われそうだと感じた。が、天邪鬼の俺は逆の発想をした。「不謹慎なことして呪われると
今より生活がマシになるんじゃないだろうか」という素晴らしい名案が頭に浮かんだ。
現状はセンズリこきまくることだけが楽しみのニート。毎日が刺激も糞も無い、このまま行けば確実に
若年性アルツハイマーを引き起こしそうな単純なライフサイクル。冗談じゃなかった。俺はこんな人生を
望んではいない。いや、確かにこういう休息の時間に憧れていたが、まさかこんな日々増す絶望の爆弾も一緒に
付属してくるとは夢にも思わなかったわけだ。俺はこれからもっと華やかで、煌びやかな人生を送りたい。
変わらなければ、変われなければ。しかし…面倒臭くて行動には起こす気力が無かった。自分で意志薄弱な自分を
裏切ること百回近く。今となっては努力しようとする自分が全く信じられない。ということは努力自体が不可能に
なったというわけに…ということは俺はどうすることも出来ない…。
 喉元にこみ上げる怒りとも悲しみともつかぬ感情が押し寄せてきて、俺の心を遂に破裂させた。
 トントン、と軽くステップを取って
「もらったぁ!」
 情け容赦なく近くにあった小さい墓石に蹴りをかました。犯罪者はこうやって生まれていくもんなんだなという
考えがふと脳を過ぎった。
 ズン、と墓石はだるそうに後方へ倒れた。相変わらずどんよりした耐え難い無音の空気が、俺の行動を
反省させるように圧迫させる。
 気の小さい俺は恐怖した。
 残っているコーラを一気に飲み、倒れた墓石に小便をかけて追撃。おまけに唾を吐いてやった。
「俺の拳が、血を求めている!」
 強きに格闘ゲームの台詞を吐き、怯えながら家に帰った。
 これだけイカれたことをすれば何かが起こるだろう。神と閻魔大王に奇跡を願った。
 帰る途中何かを感じ、何度も後ろを振り返った。何もいなかった。しかし、何かが俺を追いかけていた。
224('A`):2007/05/25(金) 23:28:44 0
「召還の手順は…大丈夫だよな」
おれは魔導書にもう一度眼を通す。

「薔薇の花・水銀2g・ハチミツ・童貞の血・コッペパン…」
おれは妖魔を呼び出すための貢物を魔法陣の上においていく。
全てが揃っている。あとは儀式を始めるだけだ。

『黎明の子、暁の明星よ、汝は天より堕ちたり。全ての国々を倒したるセラフよ、汝は切られて地に臥したり…』
おれは呪文を詠唱していく。ここまでの術式に間違いはない。
『…願わくば我が祈りに答えその身を顕しこの世界を破滅させたまえ!!』

全ての呪文を詠唱した。
しばらく待つ、けれども何も起きない。
おれは魔導書にもう一度目をやる。…間違いは無い。

ずうううううん。

部屋が揺れる。地震か?
おれは魔法陣を見る。魔法陣の上にならんだ貢物が、みるみるうちに消えていき、
魔法陣が輝いていた。

成功だ! この腐った世界を滅ぼす悪魔の召還に成功した!
おれは自らの魔導師としてのデビューに歓喜した。

しかし、魔法陣から出てきたのは、細い腕だった。
華奢な腕が魔法陣からにょき、と出てきて、なんだかジタバタしている。
おれは不安になって、その手をつかむ。
ぐいっ、と手を引っ張ると、魔法陣から少女が出てきた。

「ふぇぇぇ…溺れるかと思いましたぁ…」
少女は黒いローブを身にまとい、銀色の髪が美しい。
泣きそうな目で、おれを見ながら全身のホコリをはらっている。

「…おれはルシフェルを召還したはずなんだが…」
どう見ても魔王には見えない少女に聞いてみる。
彼女は困った顔をして
「ごめんなさい。 でも…あなた童貞でしょ?」
にっこりと笑いながら、なんだか失敬なことを言う。

「む…たしかに、おれは童貞だが、それがなんだというのかね?」
おれは彼女に聞く。彼女は嬉しそうに唇を舐めながら、
「だからあたしが召還されたんですよ。 童貞の精液は淫魔の好物ですもん♪」
そう言いながらおれの腕の中に飛び込んできた。

おれの童貞は守れそうもない。
225('A`):2007/05/26(土) 21:38:27 O
>>223-224
続きを期待せざるを得ない
226('A`):2007/05/26(土) 22:33:57 0
訓練中の軍のメシは、基本的にレーションばかりだ。
炭水化物とタンパク質は充分だし、脂質も充分だ。カロリーも問題ない。

それは年に2度ある、地獄のような大演習でも変わりはない。
軍曹とおれの小隊は、大演習中にわずかな空き時間を見て食事を取る。

がっつがっつとレトルトのメシをかきこんでいると、横でメシをもぎゅもぎゅ咀嚼していた軍曹が、
「…伍長は、美味そうに食うなあ」
あきれたように言った。
そう言う軍曹も同じ年代の女性と比較したら、かなり豪快に食事をしている部類だと思う。
しかし、たしかにおれと比べると小食だ。

おれはあまり失礼にならないように、少し考えて、口の中のメシを飲み込んで、
「あー、あまり美味いとか考えてませんね。そこにあるから食う。それだけです」
膝に落ちたクラッカーのカスを払いながら答える。

伍長はおれを見て笑いながら、
「ウソをつけ。あんなに幸せそうにメシを食う人間なんか、私の知る限りでは伍長ぐらいだ。 ふふふ」
なんだか幸せそうな声で笑う。
地獄の大演習中に聞ける笑い声じゃない。

おれは困って、頬を掻きながら視線を足下に落とし、
「いや、おれが幸せそうにメシを食っているように見えたんなら謝ります。演習中に不真面目でした」
小声で謝ると、
「そ、…それは違うぞ伍長。べ、別にとがめたわけじゃないからな」
軍曹も困ったように眉をしかめる。

初夏の森の中の空気は、柔らかに湿っていて、おれと軍曹を柔らかく包んでいる。
遠くで演習の爆音と、鳥のさえずりが聞こえる。
おれは軍曹を見る、軍曹がおれを見上げる。
視線が触れあい、軍曹もおれも、なんだか頬が熱くなる。

「あー、その、軍曹…。おれが幸せそうにメシを食ってるのは、美味いからじゃないんです。
 ただ、軍曹が前にいると、美味そうに見えるのかもしれません。」
軍曹は不思議そうに、
「美味くないのに、美味そうに?…わからんなぁ…」

彼女は腕を組んで頭をひねる。しばらく考えて、ポンと手を叩き、にっこりと笑顔で、
「ああ! そうか! なんだつまり、軍曹は私と食事をするから、幸せそうに笑っ…って演習中だぞばばばばば、ばかー!!」
急に赤面して、小銃の銃床をオレのアゴに叩きこんだ。

おれは演習で名誉の負傷をしたことになった。
227('A`):2007/05/27(日) 00:13:54 0
軍曹来たな
GJ
228('A`):2007/05/27(日) 00:59:32 0
軍曹はテレ隠しが人を殺せる動作だから困る
229('A`):2007/05/27(日) 01:21:56 0
そっちが軍曹ならこっちは社長なんだからっ!

「社長。社長?しゃちょう。しゃちょー、しゃ・ちょ・お」
あぁ、むくれてる。やっぱりあれがまずかったかな。
「社長、機嫌を直してください。もうすぐ重役会議が始まるんですから」
「・・・・・(ムスゥーッ)」
「おやつの豆大福を食べたのは謝ります。その代わりと言ってはなんですが、
 今夜は社長の家にうかがって私の手料理など・・・」
「さぁ、資料はどこにあるのかしら?!ほらほら、秘書君早くして!
 時間は戻ってくれないのよ!」
「こちらにございます。あと、これで夕食まで我慢してください(チュ」

もちろん社長は会議で使い物にならなかった。
ほっぺにチューでは刺激が強すぎる、と。

20XX年○月▲日 社長への意地悪実験
230('A`):2007/05/27(日) 19:00:21 O
社長ってのもいいな。フヒヒ
231('A`):2007/05/28(月) 23:17:33 0
??「これなら…イケル!!」

今日の六府恵羅カンパニーの社長室には濃密な気で満ちていた。
「あ……だ、ダメよ…そんなにこすっちゃ」
「そんなこと言われましても…社長…少しは力入れないと」
「だ…だって…んっ!ゃぁっ……ふぁ…上のほうはぁ…」
フゥーッ
「ひゃぁん……」
「ほら、そんな声上げると誰かに聞こえますよ」
「で…でもぉ…んぁ…」
「ほらほら、口は動かさない。指でもくわえててください」
「ん…チュッチュッ」
「そうそう」

…………

「あっ!そっちはダメっ!ダ、ダメだって…あぁぁっ…奥は…そんな…うぅ当たってるよぅ」
「んー?ここですかー?それともここらへんですかねぇ?」
「やっ!コリコリしないでぇっ!…あっ!痛いっ!…あぅ…奥はダメなのにぃ……」
『・・・しゃ、社長室からイヤらしい声が聞こえてくる…コレハ…マサカ…』
「社長!秘書君となんてことしてるんですか!秘書君も今すぐやめなさい!」

「「へっ?」」
「…………えっとぉ?」
「どうしたの専務?」
「え……耳掻き…ですか?」
「社長が変な声をあげられてる以外は普通の耳掻きです。専務。
 例の買収の件でしょうか?社長のほうは済みましたので、どうぞご報告を」
「あー……これが報告書です。奥田商事の奥田会長は自殺に見せかけました。」
「そう。これで自動車シェアは全世界でわが社がトップになるわね。ご苦労様」
「それで…えー…あー…うー…」
「専務?」
「社長。秘書君をちょっとお借りします」
「は??」
「え?あ、ちょっと!?専務?」
・ ・ ・ ・ ・
「どうなさったんですか?専務。そんなに急いで…顔が赤いですけど熱がおありなら…」
…ポフポフ
「え?座れって?おあっ!専務!?」
「その…さっき社長にしてたことを…」
「あー…はい。承知いたしました。あの・・・専務…その…胸が…」
「……バカ(私が一番だと思ったのに・・)」

20XX年□月○日 社長と専務に耳掻きをする。
232('A`):2007/05/28(月) 23:18:37 0
すんません…会話だけしかないので状況が理解できません。
233('A`):2007/05/28(月) 23:19:11 0
という最近見ない古典的なネタで攻めてみたがどうか。
234('A`):2007/05/28(月) 23:21:05 0
>>232
あ、やっぱり地の文も必要だった?
2-3レスになりそうだったから、会話だけにしたんだが
235('A`):2007/05/29(火) 06:00:35 0
寝る前に気づいたんだが、もしかしてアーッと思われたのか

社長=女社長。お嬢様。
専務=女専務。
秘書=男。

年齢、容姿等はエロゲスペックで。
236('A`):2007/05/31(木) 03:42:07 O
なるほど
237('A`):2007/05/31(木) 09:01:35 0
総合自宅警備保障

自宅警備をおこなう少年(ニートだが)

ある深夜、自宅警備中(ニート)に本当の泥棒がはいってくる
木刀片手に自己流流儀技(てきとうにふりまわす)でいどむ!
、がしかしその泥棒は美少女だった!(同級生・まったくしらない
女、女子高生泥棒等々・・・) 以後いろいろ


というの考えた

238('A`):2007/06/01(金) 00:36:44 0
>>237 
適当に書いた。修正はしてない。

俺は自宅警備員。まぁみんなにわかるように今風に言うとNEETってやつさ。
さっき俺が寝る前のオナニーを始めようとしたら、
外に人の気配を感じたんだ。ちょっと木刀持って行ってくるぜ。

………

ん?あの影は…泥棒?!うは、マジでww俺テラヤバスww
でも、かーちゃんや妹に手出しはさせないぜ。様子をうかがって…今だ!

うりぅしtkほれんけ@えっっtぅt!!(うは、人と話さないから奇声になったwww)

「きゃあああああっ!!!!」
黒い影はしりもちをついた。
・・・きゃ、きゃあって女かよ!女の泥棒かよ!フヒヒヒヒ
「えっと、、あ、あんた誰よ!」
あん?俺はこの家の警備員だ。不法侵入したあんたをブチ殺しにきた。
「ひっ!こ、殺さないで!」
ダメだね。さぁ、警察が来るまで寝てるんだな。
そういって俺は木刀を振り上げた。
「ま、待って!私はあんたに盗まれたものを取り返しにきたのよ!」
は?見知らぬこそ泥女から盗んだものなんてないぜ。てか俺ヒッキーだしなフヒヒ
「・・・あんたは私からとんでもないものを盗んでいったんだからね!」
なんだ?それは私の心ですとでも言う気かよww
「………それじゃダメかしら。」
239('A`):2007/06/01(金) 00:38:26 0
ついネタを拝借したことは反省している。
240('A`):2007/06/01(金) 02:17:02 0
ポジティブニートだな
241('A`):2007/06/02(土) 03:58:36 O
ダイブ
242自作自演男 ◆kC0elLNz.w :2007/06/02(土) 15:48:51 0

「さあ、あと残るはお前らだけだぜ?」
俺は最後の雑魚敵に突き刺した剣を引き抜き、
悪趣味な装飾つきの椅子に腰掛けたままのボスに剣先を向ける。
焼死体、刺殺体、撲殺体、足元に築かれた累々たる死体の山にも、
全く動じることなくボスはニヤリと不敵に笑ってみせた。
「ククク…強い…実に強い。それでこそ闘う甲斐があるというものだ…」
そうしてギラリと鋭い眼光をこちらに飛ばしたあと、
肘掛に手を置き、遂にその重い腰を上げようとする。
血塗れの大部屋に一瞬にして充満する殺気。
俺は剣を構え直し、いつでも迎え撃てるよう腰を深く落とした。

「お待ちを、ボス」
立ち上がりかけたボスが、声の方向に視線を向ける。
意外にもこの空気を看破したのは、ボスの横に腕組みをして佇んでいた、
スカート姿の少女だった。
その風貌も声も幼く、まだ十台半ばといった所だろう。
良く手入れされていると思われる長い黒髪が揺れて綺麗だった。

「あの男程度、ボスが出るまでもありません。
ここは私にお任せ下さいませ…」
そう言って少女が腰に下げた刀を抜き、確かな殺気を向けて対峙したので、
俺は少々度肝を抜かれた。
秘書役、せいぜい出来ても回復・補助魔法で援護する程度の力しかないと思っていたのだ。
初めこそ怪訝な顔をしていたボスもこの少女の申し出を快く受け入れ、
ふたたび悪趣味な椅子に安心した顔で座り直した。
それほどこの少女のことを信用しているらしい。

「さあ、来い。容赦はせぬぞ」
可愛らしい、まだあどけなさを残した顔をこちらに向けて、
迫力があるのかないのか良く分からない目で睨みを利かせる。
少しばかり吊り上がった大きな目が可愛かった。
「んな事言っても、キミみたいな可愛い女の子とは戦えんよ」
冗談めかしてそう言ってみると、
少女は遠目でもハッキリ分かるほどに顔を赤面させ、一層睨みを強くした。
「な、な、ななな何を言う!!愚弄する気かキサマぁ!」
「いや、真面目に言ってるけど。何でキミみたいな女の子が、
そんな悪の元で戦ってるか分かんないけど、やめたら。似合わないし」
からかい半分で言ってみると、少女は赤い顔をますます赤くさせた。
今にも蒸気を発しそうなほどだ。ますます可愛らしい。

「おっ、女の子扱いするなあ!私は闇に生きる高貴な戦士だぞ!
そ、それ以上下らないことを言うならば、もう容赦はせん!」
「うるせ〜なぁ〜、やってみろ」
やるしかないか。改めて剣を構えなおし、少女に対峙する。
「私を愚弄した罪、あの世で後悔するがいい!」
ようやく平静を取り戻した少女は、刀を構えこちらへ走ってきた。
少女の振りかぶった刀と、俺の剣がぶつかり合い、火花を散らした。

243('A`):2007/06/03(日) 14:23:18 O
保守
244('A`):2007/06/03(日) 21:33:13 0
妄想の中では体弱くてリハビリをがんばる美少女
たまに学校にいってはケンカに遭遇して過呼吸おこしちゃって早退
そんな俺だ
245('A`):2007/06/04(月) 15:44:38 0
よし

お前俺の妹になれ
246('A`):2007/06/05(火) 03:35:58 O
了解した
247('A`)
 遠い未来、一部の人々は未曾有の危機に瀕していた
政府の政策により全ての犯罪はオタクと呼ばれる者達の所為とされ
彼らはとある電気街に隔離されることになる

さらに、
見た目が良くない者
精神的な病を抱えた者
社会に適合できない者達もオタクと称され
元来のオタクと同じく蔑まれ隔離されていった

 そして西暦29XX年
ついに発令された児童ポルノ規正法改悪案等々…
これには揉め事を良しとしない彼らもキレた

さらに自分が表舞台に出ることを良しとしない彼らであったが
とある勘違い男の発案によりクーデター組織が発足する
その組織の名は…

勢いで書いた 続かないはず