1 :
('A`):
2 :
('A`):2006/06/01(木) 17:23:12 0
アニヲタは常時調子のってんじゃん
てか軽くメンヘル
3 :
('A`):2006/06/01(木) 17:23:18 0
>>1乙〜
999 :('A`):2006/06/01(木) 17:21:03 0
999ならもしも時間スレと親密になれる
1000 :('A`):2006/06/01(木) 17:22:12 0
1000なら999が現実になる
仲良くしようw
4 :
('A`):2006/06/01(木) 17:49:45 0
お前らが余計なこと言ったせいでもし時が荒れてます
責任とって下さい
5 :
('A`):2006/06/01(木) 17:52:00 0
別に荒れてないだろ
6 :
('A`):2006/06/01(木) 17:54:39 0
馴れ合おうとは言わないから尊重し合おう
7 :
('A`):2006/06/01(木) 17:56:30 0
俺はここの作者もあっちの作者も好きだよ。面白いから
8 :
('A`):2006/06/02(金) 00:36:22 0
喪男大変も次で最終回か…
9 :
('A`):2006/06/02(金) 01:24:16 O
あっちの面白い作者って?
多いから、出来ればおすすめの作品教えて
今から読んでくる
10 :
('A`):2006/06/02(金) 01:24:38 0
11 :
('A`):2006/06/02(金) 01:25:19 0
と言ったけどディックのデビュー作は読まないほうがいいw
12 :
('A`):2006/06/02(金) 01:33:03 O
明日も仕事あるから、全部読むのはきついw
おすすめを2-3人教えて
13 :
('A`):2006/06/02(金) 01:34:09 0
>>12 リレー小説おススメ
リレーとは思えないクオリティだよ
14 :
('A`):2006/06/02(金) 01:38:31 O
>>13 なんかすごく長いみたいなんだけど…
寝かせずに殺す気かw
短い作品でおすすめだってば
15 :
('A`):2006/06/02(金) 01:40:34 0
>>14 ふっワガママな奴めw
これでも読んでなさい
405 :('A`):2006/06/01(木) 03:19:06 0
もしも時間スレの集大成がこれです。
朝起きたらそこにはヨーロッパができていた。
きたねぇwうえww
せっかくだったのでヨーロッパ旅行気分を味わうため顔をくっつけた。
「なんといい香り。これがヨーロッパか!!まるで小便のようだ!!」
妹「ママー!!お兄ちゃんがきもいです。」
「おう妹よ!!おまえもヨーロッパ旅行行くかい?」
「いや、わしをつれていけ。」
妹「同意。でもどうやって?そんなマニーないよ?」
「おkおk!!じゃあそこのおっさんと妹で欧州制覇だ!」
ママー「はやく汁」
4人はヨーロッパ大陸に顔をつけスンスンした。
一同「あわびのIT革命や〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
完
16 :
('A`):2006/06/02(金) 01:41:49 0
俺が見た感じ、向こうのは刹那氏と妄想男氏のが面白かったと思うがどうだろう。
二人とも短編構成で、展開もしっかり纏まってた。
17 :
('A`):2006/06/02(金) 01:42:10 O
18 :
('A`):2006/06/02(金) 01:43:50 0
19 :
('A`):2006/06/02(金) 01:44:34 O
>>16 ありがとう、見て来るよ
短編ならもう一人くらい読めそうだな
20 :
('A`):2006/06/02(金) 01:45:35 0
読みたいジャンルは?
22 :
('A`):2006/06/02(金) 01:47:58 O
>>18 そんな大会があったのか、ありがとう読んでみるよ
>>20 うーん、感動出来るような作品が読みたいな
寝る前にエロくなるのもきついしw
23 :
('A`):2006/06/02(金) 01:48:13 0
24 :
('A`):2006/06/02(金) 01:52:39 O
>>23 おぉサンクス!
この大会って1位とかあるけど、最下位とかも決められたの?
作者の人気投票とかじゃなくて?
25 :
('A`):2006/06/02(金) 01:52:51 0
26 :
('A`):2006/06/02(金) 01:55:30 0
>>24 この大会はちょっと特殊で作者の名前は伏せて開催したんだ。
そして投票も全部終わってから名前発表って感じ
1位があるからもちろん最下位も決まった
27 :
('A`):2006/06/02(金) 01:57:17 0
>リンクの下辺りをドラッグして反転させると、妄想男の一口コメントが読めるという噂。
これどうやってやるの?
28 :
('A`):2006/06/02(金) 01:57:52 O
>>25 わかったありがとう!
とりあえず、今日は大会の作品を読んでみるよ
>>26 そうか、ちゃんと採点された大会なのね
作品毎の順位とかって分かんないようになってるのはデフォですか?
出来れば知りたいんだけどな
★69/90 福寿男 『四月一日のタイムマシン』 もし時住人
★66/90 塵 男 『白昼夢をもう一度』 萌えるゴミ
★62/90 無職男 『決断』 もし時
★61/90 男男男 『インテリアハウス』 もし時
★58/90 和 男 『くそネコ』 もし時
★57/90 金沢男 『桜の精』 小説家・漫画家スレ
★57/90 七生男 『夢、ひとひら』 もし時
★56/90 男女男 『風雅師の妹』 もし時
★52/90 飛入男 『the time of beginning』 もし時
★52/90 殿様男 『堕天使』 もし時
★52/90 群薄男 『スイッチ』 もし時
★51/90 隠者男 『無題』 小説家・漫画家スレ
★51/90 不精男 『明日の雲は』 もし時
★49/90 機械男 『神と人間の狭間』 もし時
★43/90 秒針男 『夫婦』 もし時
★43/90 虚弱男 『ストップマン』 もし時
だったと記憶してる。
小説家・漫画家は、小説家・漫画家を目指している喪男
萌えるゴミは萌えるゴミって言うスレの住人のこと
30 :
('A`):2006/06/02(金) 02:02:21 0
>>28 ふっわがままな奴めw
★69/90 76% 福寿男 『四月一日のタイムマシン』 加賀見
★66/90 73% 塵 男 『白昼夢をもう一度』 萌えるごみスレの1
★62/90 68% 無職男 『決断』 かつを
★61/90 67% 男男男 『インテリアハウス』 ディック
★58/90 64% 和 男 『くそネコ』 妄想男
★57/90 63% 金沢男 『桜の精』 小説スレの人
★57/90 63% 七生男 『夢、ひとひら』 喪男
★56/90 62% 男女男 『風雅師の妹』 読者
★52/90 57% 飛入男 『the time of beginning』 読者
★52/90 57% 殿様男 『堕天使』 小笠原
★52/90 57% 群薄男 『スイッチ』 めるすー
★51/90 56% 隠者男 『無題』 小説スレの人
★51/90 56% 不精男 『明日の雲は』 通りすがり(一年ぶりらしい)
★49/90 54% 機械男 『神と人間の狭間』 イカリング
★43/90 47% 秒針男 『夫婦』 ?
★43/90 47% 虚弱男 『ストップマン』 シュガー
31 :
('A`):2006/06/02(金) 02:03:00 0
すまん・・・完膚なきまでにかぶったorz
32 :
('A`):2006/06/02(金) 02:03:19 O
ウザイんすけど
33 :
('A`):2006/06/02(金) 02:04:55 0
34 :
('A`):2006/06/02(金) 02:04:56 O
>>29-30 おぉありがとう!
とりあえず、最下位から読んでくる
最下位はもし時の作者なのかwそれほどレベル高かったのかな
って、こんなにあるならリレー作品読んだ方が早く寝れたっぽいなw
>>32 俺の事だったらすまない
35 :
('A`):2006/06/02(金) 02:05:20 0
1位の人はさっきもし時スレに来てたな。新作書いてるらしい
そういや萌えるゴミの人完全に雲隠れしたな…
今どこに居るのやら、復活を待ち望んでるのはたくさんいるはずなのに…
37 :
('A`):2006/06/02(金) 02:08:49 O
いや、えらい勢いで伸びてるから新作きた?とスレを開くと何故か他スレの紹介
瞬間的にイラッと来て書き込んだ次第です
38 :
('A`):2006/06/02(金) 02:11:07 0
前スレ999と1000が余計なこと言ったからな
うんこスレの自演だろアレ
過疎ったからってそこまでして宣伝したいのかよ
>>37 もうしわけない、話題にに上がっていたから気になって。ごめんね
いろいろ教えてくれた人ありがとう
40 :
('A`):2006/06/02(金) 02:11:52 0
41 :
('A`):2006/06/02(金) 02:12:41 0
俺のせいでゴタゴタになってしまった
気分を害してしまった人本当にすまなかった
いろいろと教えてくれた人ありがとう
本当にごめんなさい
うお、ぱくらない久々に見た。
最近狂気ばっかりだったから。
46 :
('A`):2006/06/02(金) 21:41:25 O
>43読んだよ!なかなかどうしておもしろい!!GJ
>>43 読んだ。GJ。
エロパロ板にも素クルスレあるから、そっちに投下するとか。
同じシリーズで投下先を分けたらややこしくなるだけ
『ん、起きたか。』
「俺寝ちゃってたのか…」
『ああ、とても気持ちよさそうだったぞ。』
「クーの耳掃除気持ちがいいから。」
『君との結婚生活も五十年が経ったな。』
「金婚式だよ、半世紀もクーと一緒に過ごしてきたんだな。」
『まだまだだ、半世紀どころではない、これからもずっと一緒だ。』
「もちろんじゃないか。」
『死んでからも一緒だぞ。』
「天国でも地獄でもついていくよ。」
『生まれ変わっても一緒だからな。』
「ああ。」
『ふふふふふ――』
「また眠くなってきちゃった、クーの膝枕は気持ちがいいからなぁ――」
『本当にずっと一緒だからな。』
ガバ
「やっぱり夢か。」
俺は高校生、今はお昼休み。
朝のHRで寝て、起きたらお昼休みだ。
「俺、学校に何しに来てるんだろう。」
いくら女の子にもてないからって結婚してから金婚式まで夢に見るなんて。
きっと俺は小松菜と一生を過ごすんだろうな……
夢の中は幸せだったなぁ……
「永眠したいよ!」
自殺願望が…
ツカツカ
「ん!?」
クラスメートのクーさんがこっちに向かって歩いてくる。
今日も綺――
『愛してる、付き合ってくれ』
50 :
('A`):2006/06/03(土) 00:53:42 0
吐くほどつまらなかった
喪男(もお)、大変!!
はこれで完結です、長い間くだらない妄想を読んでくれてありがとうございました。
52 :
('A`):2006/06/03(土) 01:02:08 0
GJ!次回作も爆笑させてくれ。
名前よお〜く見れ
まだだ、まだ終わらんよ
うんちっちはまだやってくれるさ
さて、どういうことだ?
誰か説明してくれたまえ。
普通に間違えました。
本当に終わりです。
56 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/03(土) 20:41:21 O
真島さんは訳が分からないよ、と言う風に首を振った。
「……で、ユキオ君はその可愛い着物の子と、
熱い夜を過ごしたんだ…ふうん…」
「あ、や、やっぱ信じてくれないですか…?
こんな非現実的な話、だれにも出来なくて…
女の子と一緒に暮らすのなんて初めてだし…真島さんなら相談出来るかなと…」
真島さんは僕の話などまるで聞いていないように、ふうと溜め息をついてカウンターに肘をつく。
「…信じないとは言わないけど、別にボクが気にしてるのはそこじゃない…」
「え、し、信じてくれますか!話してみてよかった…」
「…頭おかしくなった訳じゃないよね…だってキミ凄くまともな人だもんね…
ボクが今まで会った人の中で、キミは多分いちばんまともな人」
そう言うと真島さんは気だるげに(いつもの事だけど)
両腕をカウンターに載せて重ねると、腕に顎を載せて頭をゆらゆらさせた。
「…気に食わない」
「え?」
真島さんはふい、と振り向くと僕の目を見つめて言った。
「だって、ボク、ユキオ君の事好きだもん…」
57 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/03(土) 21:23:33 O
僕は十月頃から、街の小さい洒落たレコード店でバイトをしていた。
とても静かで、好きなレコードを聴いたりも出来るし、
客もそれほどたくさん来る訳ではないから仕事も楽――
という素晴らしい条件にやられ、多少の時給の悪さに目をつぶりここで働く事にしたのだ。
それに、いつまでも親から仕送りをもらって生活するのも駄目だとは思っていた。
とりあえず自分の生活くらいは自分で何とかしようと思った訳である。
店は二人で店番をやる事になっていて、シフトが同じ人――すなわち僕のパートナー、
それが真島さんだった。
真島さんは物静かな人で、暇さえあればいつもカウンターで本を読んでいた。
僕はどちらかと言えばにこやかに接客する『スマイル0円タイプ』だったが、
真島さんは『スマイル100億円タイプ』って感じの人だった。
無表情で、客が入ってきても無愛想に『いらっしゃいませ』と呟くだけ。
仕事は出来るが、接客が出来ないのだ。
かたや僕は仕事は出来ないが、接客が出来るタチだったので、
真島さんと僕が合わさると中和されて丁度いいとよく店長が言った。
真島さんは僕と同い年くらいの女の人なのに、見た目を気にする事が余りなかった。
髪は目がかかる程長く真っ黒でボサボサ、服装も無頓着で余り気合いが入っていない。
そして自分の事を『ボク』と言うので、僕ははじめ真島さんの性別が分からなかった。
ある事件がきっかけで僕は真島さんの性別を知る事になるわけだが…
58 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/03(土) 21:24:34 O
僕は十月頃から、街の小さい洒落たレコード店でバイトをしていた。
とても静かで、好きなレコードを聴いたりも出来るし、
客もそれほどたくさん来る訳ではないから仕事も楽――
という素晴らしい条件にやられ、多少の時給の悪さに目をつぶりここで働く事にしたのだ。
それに、いつまでも親から仕送りをもらって生活するのも駄目だとは思っていた。
とりあえず自分の生活くらいは自分で何とかしようと思った訳である。
店は二人で店番をやる事になっていて、シフトが同じ人――すなわち僕のパートナー、
それが真島さんだった。
真島さんは物静かな人で、暇さえあればいつもカウンターで本を読んでいた。
僕はどちらかと言えばにこやかに接客する『スマイル0円タイプ』だったが、
真島さんは『スマイル100億円タイプ』って感じの人だった。
無表情で、客が入ってきても無愛想に『いらっしゃいませ』と呟くだけ。
仕事は出来るが、接客が出来ないのだ。
かたや僕は仕事は出来ないが、接客が出来るタチだったので、
真島さんと僕が合わさると中和されて丁度いいとよく店長が言った。
真島さんは僕と同い年くらいの女の人なのに、見た目を気にする事が余りなかった。
髪は目がかか
59 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/03(土) 21:30:14 O
そんな真島さんだけど、実は素顔がすごく可愛い事を僕は知っていた。
無口だけれど、優しくて頼りになる人で、たまに相談に乗ってもくれた。
僕は、そんな真島さんに淡い恋心のようなものを抱いていた。
もちろん真島さんがそういう事に興味がないのも、僕なんか無理なことも承知していたが。
それでも、やはり、僕は真島さんに惹かれていた。
…ハルが来るまでは。
60 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/03(土) 21:32:26 O
すいません連投してしまいました…
しかも読み返すとちょっと文章分かりづらい…
勢いで書いてしまったものですいません。
一応補足しますと、狐シリーズです
「アニキ!」
いきなりそう呼ばれたのは、体育祭も大詰めを迎えたスタジアムだった。
「先輩?」
「いや、俺兄弟いないぞ」
辺りを見回すが、見慣れた面子しかいない。クー先生に刻間に御剣に高橋……って、
「何でお前がいる!」
「別にいいじゃないか。それにしても、校内三大美少女の全員と知り合いとは……どこでどうしてどうやって知り合うんだ!教えろ!そして紹介しろ!」
正直一瞬引いた。
「……それ、なんて生物?」
「し、翔子ちゃん」
今回ばかりは御剣の意見に賛成したい。
「……『それ』俺の同級生の高橋。こういう奴だから、適当に相手してやって」
「よろしく。お嬢様方」
キラーンと歯を光らせたりして。
「あんた、友達選んだ方がいいわよ」
「さすがにそう思ってたところだ」
早速、刻間にちょっかいかけ始めた高橋の襟首をひっ捕まえて遠ざける。
「ちょっ、無視しないでよアニキ!」
誰かが後ろからしがみついてくる。
「だから俺には弟はいない!」
言いながら、後ろの奴を背中から引っぺがし、そっちに目をやる。
「……で、お前、誰?」
小柄な体。中等部の体操服を着ている。少年のようなな顔立ちだが、さっき背中に当たってたのは、えーと……
「君、女の子?」
「そだよ。あ、もしかしてアニキ、そういうのが御所望?そりゃ安売りはしたくないけど、アニキが望むんなら、オレ……」
「ちょっ、待て!」
背後の空気が悪い。それでなくてもクー先生のおかげで妙な誤解には事欠かないのだ。勘弁してくれ。
「まずはだ、お前は誰?初対面でアニキ呼ばわりされるんじゃかなわん」
少女はちょっと頬を膨らませる。
「やっぱり気付いてなかったの。がっかりさんだよ。ほら、軍の依頼で先生誘拐した時の……」
「ぁあ」
あの時の物質を透過できるBOエージェントか。女の子でリア中だったとは……
「あの後、約束通りBOがカンパニーに届けられてて、オレ、感動したんです。付いていくならアニキがいいって、ずっと探してたんっスよ」
言いながら、ベタベタくっついてくる。夕方とはいえもう七月、暑苦しいったらない。と、
「征人ぉー、なにをしているぅ!」
ややこしいのが帰ってきた。
「障害物リレーのアンカーだぁ?!」
「何て事ないだろう」
クー先生がとんでもない事を言い始めたのは、ひとしきり付いた離れたと騒いだ後だった。
「担任推薦枠で一人出せると聞いたからな。勝てる者を出すのがクラス担任の義務だろう?」
「だからって、目立つでしょうが!」
大体育祭の最後を飾る障害物リレーは、順位で得点倍率を決めるというひどいレースだ。当然、色々な意味で盛り上がるのだが……エージェントが目立ってどうするよ。
「ん、征人が出るなら応援するぞ。……うちのクラス買い足しとこ」
……高橋、人を何だと思ってる。
「先輩、応援、しますから。頑張ってくださいね!」「一応、応援したげるから……一応だからね、一応!」「アニキの勇姿が見られるんですねっ!オレ、精一杯応援させていただくっス」
どいつもこいつも……応援応援ってったって、体動かすのは俺だっての。
「まあ、私にも事情があってな。説明する手間も省けるし、だが」
偉っそうな事を言いながら、ロリブルマーがトテトテ近付いてきて俺の耳を引いて、
「できれば、勝て。ご褒美にキスしてやる」
言われても困るような事を囁いた。クー先生にキスしてもらってもなあ。
俺は溜息をついた。
トラック上は熱気で息苦しいくらいだった。
俺は待機位置に立って、ボケラーッと二つくらい前の選手がトラックを回るのを見ている。
平均台を渡って網潜り、後ろ走り区画を経て飴拾い、大玉転がしたあとにバット回転して直線、ゴールと列記すると普通の障害物競争なのだが、トラック一周四百メートルあるんだよな……
「だりー」
「ふん、相変わらずだな。人殺し」
すぐ隣で、物騒な台詞が聞こえた。……こんな言い方をする奴を、俺は一人しか知らない。奴はヨーロッパに出張中だと思ったのだが、
「帰ってたんですか。北条先輩」
「向こうの仕事が早く片付いた。こっちの仕事を受けた。それだけだ」
実に嫌そうな受け答え。なら話し掛けるな。
「あと、人殺しというのは撤回してくれませんかね」
北条は、校内ランク一位の美貌を醜く歪めて俺を睨む。
「望を見殺しにしたのは、貴様だ」
「……望先輩を呼び捨てにするなよ。ゲス野郎」
俺の中で何かが音を立てた。
危うく取っ組み合いそうになった所を実行委員に止められて、スタートライン上。よりによって隣で屈伸しているのは北条の野郎だ。
先に帰って来るのは北条のクラス、少し遅れてうちのクラスが続く。この競技は学年オープンで行われている。大健闘だ。
黄色い歓声の中、北条がスタートする。ちらっと俺を見て鼻で笑う。上等だ。やってやろうじゃないか。
「後、頼む」
息も絶え絶えの同級生からたすきを受け取り、加速する。そのまま勢いで平均台を渡り、切ろうとしたその時!
「おうわッ!」
一瞬だけ、地面が揺れた。ジャンプした後の平均台が横倒しになるのを目の端で捉らえる。歓声が遠くで聞こえる。
クェイク、限定的に地面を自由に扱えるBOだ。
などと悠長に考えている余裕はない。野郎、堂々とインチキしてきやがった。
それからも、要所要所で地面が鳴動した。網潜りでも後ろ走りでも危うく時間をロスしかかるが、何とかバランス感覚のみで切り抜ける。
身体能力は、ずっと以前から俺の方が少し上だ。飴拾いを抜け大玉転がしに入る頃には、奴の背中は射程距離に入っていた。
「北条ッ!」
「先輩は呼び捨てにするなと、望に教わらなかったのかよ」
また呼び捨てにしやがった。
「まあ、何を教わってもダメな奴はダメか。親を殺し、望まで殺した男だからな、貴様は」
「なっ」
目の前が赤く染まりかかるのを、必死でこらえる。ここで止まる訳にはいかない!
『お前は負けてない。勝て』
ふと、耳の奥で誰かが囁く。いつどこで聞いた言葉だったか……思い出せないが、そう、まだ俺は負けてない。
最後のストレート、北条の肩がもう目の前だ。並んだ。小細工抜きなら俺の方が!
と、ゴール直前、足元が揺すり上げられた。視界の中で世界が傾いていく……
「詰めが甘いんだよ。お前は」
表彰台の一番上で一等の旗を掲げながら、北条は全然違う事を言う。
俺は、唇を噛むばかりだ。二位に、北条の下の順位にどんな意味がある。
「一つだけ教えておいてやる。俺達の次の仕事は、どんな事をしても玖珂博士の探索を止めることだ」
そういう事かよ。俺は、本気で奴に殺意を抱いた。
>>43を引き上げました。
>>46-47、GJありがとうございます。次のエロネタは(あるとしたら)今スレの最後か次スレの頭ですね。
で、代わりにすく〜るの続きを投下します。やっと着地点が見えてきました。
うんちっちさん、おつかれさまです。次も面白いものをお願いしますね!
狂気さん、焦らずにやりましょう……って俺もか
次回は音速〜を予定しています。
66 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/04(日) 06:26:55 O
うわ、途中で切れてるしめちゃくちゃだ('A`)
あとで推敲して、改めて書きなおします…
>>65 物語のキーを握る者の登場か
wktkさせるな
そんなことよりそちらの工作員がVIPの本家を次スレ立てる前に埋めやがったんですけど
VIPの工作員もこのスレに来たこともあるんだし、それぐらいでがたがた言うな
ヒント:同一人物
|ω・)アゲ
|ω・)アゲ
まったり仲良くいきましょう
最近少しだけ活気づいてきたような気がして嬉しい
VIPと仲良くするのは嫌だね
75 :
('A`):2006/06/05(月) 21:39:52 0
('A`)「はぁ…、何もかもまんどくせ…」
素「しあわせになるぞー!」
(;'A`)Σ「ビクゥッ」
素「しあわせになるぞー!」
(;'A`)「あ…ああ、わ、わかったからおちつけ…」
素「しあわせですか?」
(;'A`)「まぁ、それなりに…」
素「幸せですか?」
(;'A`)「そ…そりゃぁ、まぁ幸せかもしれないけど…」
素「子供を作ろう!」
(*'∀`)「はい!」
何だこのシリーズwwwww
萌えキャラが!!
新たなる萌えキャラが!!
>>73 俺は仲良く行きたいと思ってるぞ。
こっちの作家さんがそっちで絵師としてお世話になってるしな。
今だ急浮上!
派生の癖に…
そういうこというなよ
83 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/07(水) 21:46:30 O
84 :
('A`):2006/06/07(水) 21:52:31 0
('A`)「はぁ…今日も残業か…まぁいいけどさ…
('A`)「いいよな…みんなは飲み会に行ったり、彼女とイチャイチャしてり…」
('A`)「まぁ、どうでもいいけどさ」
素「幸せになるぞー!」
(;'A`)Σ「ビクッッ!」
素「しあわせになるぞー!」
(;'A`)「なっ、なにやってるんだよ、会社にまできて!それに何時だと思ってるんだ!」
素「しあわせ…ですか?
('A`)「……働く場所があるだけラッキーだろ…」
素「しあわせですか?」
('A`)「…」
素「転職しよう!」
(*'∀`)「はい!」
なすがままwwwwwwwww
狂喜もうまくなってきたね。
だがあと一歩
>>83 主観で言ってみる。
・顔がやや大きい。
・服に立体感がない。しわを一本も入れてないせいか?
人の絵も参考にするなり!がんばるなり!
88 :
('A`):2006/06/08(木) 22:24:25 O
狂気マエヨカいんじゃねww
あとは影とかな
俺も久しぶりに書いてみるかw
89 :
('A`):2006/06/10(土) 18:40:49 O
ほす
90 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/10(土) 21:47:02 O
やっぱりまだまだ自分の絵は駄目だなあと。
ネットで資料探したり、いろんな絵師さん参考にしてみてるんですが、
やっぱり才能ないのかな…でも絵書くの面白いんでめげません。
最近は花沢健吾の書く女の子に萌えて萌えてしょうがないです。
あと最近VIPで1レス短編書いて修行しております。
>>88さん、元絵師さんですか?スレを盛り上げる為にも、
俺の絵の向上の為にも書いて頂けると大変有り難いです。
91 :
('A`):2006/06/10(土) 22:03:39 0
狂気ってどっかで見たことあると思ったら萌えるゴミスレに居たコテか。
92 :
88:2006/06/10(土) 22:36:02 O
俺、萌るゴミで『暇だったんだ』ってやってたよ…
93 :
('A`):2006/06/10(土) 23:11:54 0
俺萌えるゴミで◆h9D.i/Vxuoやってたよ…
授業が終わり、荷物を片付けていると、
ツカツカと一人の少女が歩み寄ってきた。
飾り気はないが、それでも十分に美人といえる。
端正な風貌を銀の細縁眼鏡が一層引き立てている。
名前は・・・・・・「クー」だったか?
彼女は僕の目の前まで来ると、落ち着いた声色で告げた。
「好きだ、付き合ってくれないか。」
何の間違いだ、これは。
講義の間中、睡魔を噛み殺していたと思ったが、
とうとう取り憑かれてしまったのか。
とりあえず軽く手の甲をつねってみる。
痛い。
夢ではなさそうだ。
それならば・・・・・・。
「君、確か『クー』さんだったね。
裸眼視力は幾つ?」
「0.3だが?」
「矯正視力は?」
「1.2。」
「乱視とかいった、眼の異常は?」
「先祖伝来の近眼以外は特にない。」
「変な薬物に手を出したことは?」
「失礼な。」
「最近、情緒が不安定になるような出来事は?」
「岡○真澄が亡くなったのがショックだったが、実生活に影響を与えるほどではない。」
「眼や心理状態に関係してないとすれば・・・・・・人違いと考えられます。
他を当たって下さい。」
「そんなことはあり得ない。
君は『男』君だろう?
好きになった人を間違えるなんてあり得ない!」
彼女はやや語気を荒げて断言した。
じゃあ、あれか。
一部の女子の間で未だに行われるという、
「罰ゲームデスカ・・・・・・。」
「断じて罰ゲームなどではない!
私の自発的な意志による行動であって・・・・・・。」
「ああ、わかった、わかりました。
細かいことは昼食のときにでも伺います。
今は次の授業に出席しなければいかんのです。
これにて失礼!」
手早く荷物を纏め上げると、
まだ何か言わんとする彼女を後に講義室を出た。
初対面の人と話をするだけでも疲れるのに、
異性との会話になると、その比ではない。
けんもほろろにあしらってしまったことに罪悪感を覚えつつも、
僕は足早に次の教室へと向かった。
ああ、人生は疲れる・・・・・・。
---------
勢いで書いてしまった。
今は猛省している。
96 :
('A`):2006/06/11(日) 03:21:09 O
>95勢いにしてはノッテルと思うwGJ
猛省するくらいならつづき書け
98 :
94:2006/06/12(月) 01:03:22 0
続き書けといわれ、さらに褒められたから調子にのって書いてみる。
----------
授業を終えて食堂でワカメうどんを啜る。
安価且つ低脂質、うどん党にとっては実にありがたい逸品である。
財布に余裕があればきつねを頼むところだが、
月末はそんな贅沢は出来ない。
貧乏学生の辛いところだ・・・・・・。
七味の沈殿する汁を苦戦しつつ飲み切る。
丼を下ろすとその視線の先に、いる・・・・・・!?
食堂の入り口付近に立ち、しきりに誰かを探している様子だ。
おそらく、狙いは僕だろうな・・・・・・。
間もなく、視線が合い、彼女はこちらへと足早に歩み寄ってきた。
(艦長 「敵駆逐艦に気付かれた。真っ直ぐ向かってくる。
距離は300、速力25kt!
深深度潜行してやり過ごす。」
航海長 「艦長、直下50mに岩礁地帯!
潜行は危険です!」
艦長 「畜生め! なんて運の悪い・・・・・・。」
聴音手 「敵駆逐艦増速、右25度・・・・・・、真っ直ぐ突っ込んでくる!」
艦長 「浮上しろ、メンタンクブローだ。
逃げ場がないなら砲撃戦で土手ッ腹に一撃喰らわしてやる!
速力一杯! 面舵10!
砲術科、砲撃戦闘用意!」
航海長 「艦首上げ10、艦尾下げ5! 速力イッパーイ、メーンタンクブロー!」
先任将校 「砲術科、モタモタするな! 用意急ゲッ・・・・・・!」)
「君は何故そんな死地に臨む兵隊のような顔をしているんだ?」
「いや、少々考え事を・・・・・・。」
一瞬頭の中で意味不明なやり取りがあった気がするが、
気にしないでおくとしよう。
当面の課題は現在、目の前に立つ彼女への対処だ。
99 :
94:2006/06/12(月) 01:05:12 0
「それで、『クー』さんだったね。
君は一体、どういう理由で僕に声をかけてきたのかね?」
とりあえず、椅子を勧めながら尋ねる。
理由はさっき聞いたが、一応確認のためである。
ボケているのではない。
「私と付き合って欲しい、その承諾を得に来た。」
周りのテーブルの連中が一斉に不自然な身じろぎを始めた。
向かいのテーブルに座っている奴と目が合ったが、
その目には危険な暗い光があった。
見なかったことにしよう。
「付き合って欲しいとは言われてでも、僕には君との面識は殆どない。
まず、君が何故、僕に白羽の矢を立てたのか、
その理由を簡潔に述べていただきたい。」
「一目惚れだ。」
顔色も変えずにサラリと言う。
こちらの顔色が変わっていくのがわかる。但し、青色に。
暗い目の男から殺気が立ち昇り始めているのを感じたからだ。
「君は素晴らしい。
その、大隈重信のような不敵な面構えといい、
流行に全く関しない質素な服装といい、
『かくしゃくたる』という形容動詞を使いたくなるような立ち居振る舞いといい、
やや古風な言葉遣いといい、
私の理想の男性だ。
結婚してくれてでも良いぞ。」
なんだか褒められている気がしないのは気のせいか。
目を爛々と輝かせながらこちらを見つめる彼女、
その後ろの暗い目の男から放たれる殺気がより厳しくなった。
正直、空気が痛い。
何とかこの場を切り抜けねばなるまい。
「それで、僕は一体、どうすれば良いのかね?」
「付き合ってくれるか、くれないか。
YESか、NOかで答えて欲しい。」
なんだ、この山下・パーシバル会談は。
人間、二択を突きつけられると、斯くも苦しいモノなのか。
パーシバル中将に思いを馳せながら、最もリスクの低い抜け道を探す。
暗い目の男の放つ殺気が皮膚に痛い。
彼女の期待と不安の入り混じった目はさらに心に痛い。
数秒間の熟考の果てに得た結論は・・・・・・、
「よし、」
彼女が軽く身を乗り出す。
「答えは、NOです。」
----------
趣味を丸出しにしてしまった。
今は猛省している。
続きマダー?
ドン亀がそんなことしちゃいかんよw
シュルクーフ?
猛省するなら続きかいて。テンポがいいから読みやすい。
103 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/12(月) 18:51:57 O
目覚めると、あたりは既に明るくなっていた。
首だけを横に動かし、枕元の目覚まし時計を見ると、九時十分をさしていた。
十二月二十四日はいつの間にか終りを告げ、世界は十二月二十五日として動き始めていた。
僕はぼんやりしながら、昨日の夜のことを思い出してみる。
着物姿の、黒髪の、狐の少女――ハル。
触れた手の柔らかさと温かさ。
人生で始めての、キス。
それから…思い出せない。
記憶はぷっつりと綺麗に、そこで途絶えている。
「…夢だったのかなあ…?」
こうして思い返してみると昨日の事は、非現実的にも程があった。
酒の酔いも消え、明るい日差しに当たりながらいつもの貧乏布団の上に
寝転がっているとすべてのことは幻だとしか、思えなかった。
「はあ…」
軽い頭痛といつものだるさを抱えて僕は起き上がろうとした。
だが、起き上がれない。
なんだか、体の右半分に奇妙な重みががかかっていて、
体を起こすことが出来ないのだ。
僕は疑問を覚え、体の右半分に目をやる。
…幻ではなかった。
着物を着た、黒髪の美少女ハルが、
僕の胸に頭をもたせかけ、その手を僕の腹に巻き付かせたまま
すうすうと寝息を立てていた。
104 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/12(月) 18:53:31 O
何だか柔らかい、心地よい感触。
綺麗に整った真っ直ぐな黒髪から漂う甘い香り。
幻では有り得なかった。
ハルはこうして存在し、こうして僕に抱きついているのだ。
それにしても、見た目少女の癖に、なんとも色気がある。
艶やか、とでも言えばいいのだろうか。
着物を着ているせいなのか、それとも見た目とは裏腹にかなり年上だからか。
とにかく、僕に抱きついているハルには愛でたくなる少女性と、
どうにもひっくり変えしようのない大人の色気が同居していた。
…これも、妖狐の力ゆえか?
僕は起こさないようそっと体を起こし、ハルに布団をかけてやった。
とりあえずこの何とも言えない非現実感を埋めるために、
ハルを起こしていろいろ話し合いたかったのだけれど、
ぐっすりと眠るハルを見ていると起こすのが悪いような気がしたからだ。
それに、今日は十時半からバイトがある。
余り家でゴロゴロしているわけにはいかない。
僕は適当にその辺にあった食パンをトースターで焼き、
二枚を自分の口に突っ込み、二枚を皿に載せてテーブルにおくと、
歯を磨いて顔を洗い、軽く寝癖をなおした。
105 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/12(月) 18:54:55 O
それから僕はジャケットとジーンズに着替え、コートを羽尾る。
そして、簡単に手紙を書いた。
『拝啓ハルさんへ
僕はバイト(出稼ぎ)へ行きます、なるべく早めに帰ってくるつもりですが、
もし遅くなったらごめんなさい。
とりあえずパンしかないけどおなかがすいたら食べて下さい、
あと冷蔵庫(部屋のはじっこにある四角い箱)にプリンがあるので、
三時のおやつに食べて下さい。』
ここまで書いてしまってから、果たして字が読めるか
ちょっと不安になったが気にせず続きを書くことにした。
朝からずっと疑問に思っていた事も最後に付け加えた。
『とりあえず帰って来たらこれからの事を話し合いましょう、
あと部屋でなにか気になるものがあれば自由に使って下さい。
ただし今日のところ家からは出ないで下さい。
あと、昨日の夜、何もしてないですよね?』
そして僕は手紙を皿の下に挟むと、ハルが寝ているのを確認してから外に出た。
外は真っ白な雪が降り積もっていた。
106 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/12(月) 19:08:52 O
とりあえず加筆して続き書かして頂きました…
でこっからこの前の流れになるわけですけども、
まあとにかくどうしてもマーシーが書きたかったわけですね。
>>106 狂気GJ!
久しぶりの投下うれしいぞ。
108 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/06/12(月) 22:27:09 O
なんか読み返すと全く素直クール要素がなかったので、
代わりに絵を投下。着物難しいんで適当になってしまった('A`)
って言うか依然女の子らしくない、なんかが足りない絵…
誰か助けて
>>92 あのスレの方でしたか。
あのスレの職人さんは絵・文章ともにかなりクオリティ高かったんで、
是非是非絵を投下してほしいわけですよ。
>>93 マジですか!?
確か絵も書いてましたよね。文章力マジですげーな、おもしれーな、
といっつも感動しておりました。
元々このスレ出身ってのは知ってましたが…
TOO MUCH PAINの奴とかめっちゃ好きでしたよ、ブルハ好きなもんで。
では問題の絵投下
http://kjm.kir.jp/?p=23261
109 :
('A`):2006/06/12(月) 22:28:51 0
爆笑したwwwwwww
110 :
('A`):2006/06/12(月) 23:34:18 O
狂気の成長にカンパイ先は長いぞ…
なぁみんな…久しぶりに書いた絵ってどうしてこんなに痛いんだ…
112 :
('A`):2006/06/12(月) 23:48:50 0
俺に聞くなよ…俺も気にしてるのに…
113 :
94:2006/06/13(火) 01:10:24 0
「答えは、NOです。」
彼女、の後ろに座る暗い目の男からの殺気が瞬く間に消え失せた。
代わりに、勝ち誇ったようなオーラが噴き出している。
暗い目の男はこちらを振り返りもせず、
丼の載ったトレイを持って、足取りも軽く立ち去った。
餓えた狼は去った。
だが、より危険なものを近づけてしまったようだ。
僕の目の前には失望と憤怒の焔を目に宿す修羅が一人。
これの処置を違えれば、明日の陽を見ることはあるまい。
慎重な対応が必要に・・・・・・
「何故だ。」
かなり声のトーンが落ち、唸るように尋ねてくる。
寧ろ、尋問といった雰囲気か。
真っ直ぐに睨めつけてくる視線が痛い。
5月の半ばだというのにひどく大気が冷たい。
吸い込む空気が鉛のように重く、
吐き出す空気はそれを倍加させたかのようだ。
それでも、視線だけは真っ直ぐに彼女を見据え、
可及的速やかに回答を模索する。
視線を逸らすと襲われるというのは、熊だけに言えることではなさそうだ。
114 :
94:2006/06/13(火) 01:11:22 0
「まず、君とは殆ど面識がないということだ。」
「それで?」
震えそうになる声を押さえ込み、極力淡々と続ける。
「互いに関する情報もなく、いきなり付き合うのでは長続きはするまい。
相互にある程度の情報を得てからの交際というのであれば・・・・・・」
「私は君がどんな嗜好を持っていてでも付いて行くぞ。」
正直、平常ならば嬉し涙が溢れてきそうだが、
今溢れているのは、背中に冷や汗だ。
「たとえ君がとてつもないサドだろうが、マゾだろうが、
幼女趣味だろうが、同性しか愛せないだとか、少年にしか興味がないとか、
そんなことは関係ない。
私は君が好きになったんだ。
問題はそれ以上にも、それ以下にもない。」
嗚呼、二人きりで居たならば、顔が火を噴いていた。
だが、周囲の反応がそれを許さなかった。
「・・・・・・あの人、サドだって。」
「俺はマゾって聞こえたぞ。」
「いや、ロリコンらしい。」
「ホモとも言っていたぞ・・・・・・。」
囁きの中から不穏な言葉だけが聞こえてくる。
僕は今、この時、この場において、はっきりと悟った。
神なんかいねぇっ!
「どうした、顔色が悪いぞ。
さっきから赤くなったり、青くなったりして、
今は鈍色だ。」
「少し、風邪気味なんでね。」
貴様の発言の所為だッ、という叫びをぐっと飲み下す。
「それで、私の気持ちを聞いた上で、気持ちに変わりはないか?」
再び、体をグッと前に乗り出して尋ねてくる。
眼光は炯炯とし、僕の心中を読むかのように睨め据えている。
退路は、ない。
隠れる場所も、ない。
猪口才な言葉遊びで切り抜けることは、もはや不可能。
脳裏に「艦長」の背中が浮かぶ。
そうか。
ならば、それならば・・・・・・
115 :
94:2006/06/13(火) 01:13:56 0
「付き合う、というのはさっき言ったとおり難しい。
だが、友人ということでならば、僕としても良しとしよう。
これが、妥協点ということでどうだろうか?」
多少の打撃を甘受しつつの切り込み。
正直、女性と付き合ったことがない身でこの条件を切り出すのも、不安があった。
しかし、この場を切り抜けるにはこれ以上の手はなかった。
彼女は一瞬、不服そうな表情を見せたが、
すぐにそれさえも掻き消え、納得した様子を見せた。
「うん、確かに。
友人というのが本来辿るべきスタート地点だったな。
それを忘れていきなり交際を申し込んだ私も悪かった。
全く・・・・・・、らしくない。
反省している。」
「まあ、人間、一つのことに熱中すると周りが見えなくなるものだ。
これぐらいのことで気落ちしていては、いかんよ。
ほら、元気を出す!」
と言って、慰めはしたものの、本当は自分が慰めてもらいたい気分だった。
とりあえず、彼女以外の誰かに。
間もなく、授業開始の予鈴が鳴り、
彼女は自分の出席する教室へと駆けて行った。
微かに喜色が浮かんでいたのは、見間違えではあるまい。
僕も授業へ出席するべく丼を返し、足早に教室へと向かった。
瞼の裏に浮かんだ「艦長」が生還を讃えてくれているような気がした。
有難う、「艦長」!
そして、数時間前に頭をよぎった言葉が再び沸き起こった。
「ああ、人生は疲れる・・・・・・。」
しかし、この時の僕はこの後に続く更なる疲労感を考える余裕など、
なかった。
----------
長くなりすぎた。
テンポがよいと言われ、気にしすぎて
テンポが崩れたかもしれない。
今は猛省している。
いいから気にせず続きを書け
猛省とか書いてると、読み手いなくなるぞ。
うだうだ言う暇あったら続きかきんしゃい。
十分読み易かった
続きをwktk
119 :
('A`):2006/06/13(火) 19:08:58 0
「…遂にあの子で、こいてしまった…」
日曜の夜、俺は一時間にわたる自問自答の末、柊ちさとでオナニーをした。
いわゆる『オナネタ』、『オカズ』である。
最低である。
俺は、丸めたティッシュを手に握り締めて罪悪感に打ちのめされていた。
一年のときから、いや、入学式で見たときから、彼女では
オナニーはするまいと固く心に決めたはずだったが、その決意は一年と二ヶ月余りで
破られることとなった。
俺は彼女を汚してしまった。
「まだ、あの子と話したこともないっていうのに…」
はじめて彼女を見たのは去年の入学式のときだ。
彼女は入試をトップで合格し、新入生代表として壇上に上がりスピーチをしていた。
一目惚れというやつだった。
今までの人生で見てきたどの女の子よりも本気で可愛いと思えた。
それから一年二ヶ月のあいだ、彼女に何人もの男が告白して玉砕した。
話し掛けたこともなかったが、誰かのものにならないだけで満足だった。
それが『柊ちさと』。
俺の初恋の人だ。
120 :
('A`):2006/06/13(火) 19:16:44 0
せっかく二年になって同じクラスになったのに、俺はまだ一度も彼女に
話し掛けていない。
それどころかクラスでは孤立し、ちょっと浮いた存在になりつつある。
勉強もできない、運動もできない、何のとりえもない。
それに比べて、彼女は美人に秀才、人望も厚い、まさに完璧な人間だ。
あまり人とは仲良くしていないというか、友達はあまり作っていないようだけど、
それは俺の『孤立』とはまるで違う。
彼女を『孤高のひと』とするならば、俺は『孤低のひと』である。
そんな駄目人間が、彼女と仲良くしたいと思う事じたいおこがましいのかもしれない。
俺はティッシュをゴミ箱に放り投げ、力なくベッドに倒れこむ。
「ああ、日曜が終わる。前が、見えねえ」
俺、ほんとうにこのままでいいんだろうか。
121 :
('A`):2006/06/13(火) 19:31:01 0
月曜の昼休み。俺は図書室に向かって歩いていた。
昼休み、教室は活気で溢れ、一人の俺にとってはとてもいづらい場所である。
そんなわけで、俺はいつも昼休みを図書室で過ごしていた。
明るく活発な生徒が多いウチの学校では、日ごろ図書室を利用する人間は少ない。
図書室を利用するのは、たいてい俺のように孤立した人間か、
暗いじめじめした人間くらいのものだった。
べつに本がそれほど好きなわけでもない。
そりゃあ出来る事なら友達と話したり、バスケしたりして遊びたい。
でもそれすら出来ない。
行き場のない人恋しさは、みじめな気持ちとなって残る。
たぶん、ここに来る人間のほとんどは、
俺みたいにモヤモヤを抱えて来るんだ。
…もっと高校って楽しいとこだと思ってたんだけどな。
ドアを開けると、いつもの面子が数人、思い思いに本を読んでいた。
名前もクラスもよくわからない、
先輩か後輩か同い年かもわからない、俺の仲間たち。
俺は心のなかで軽く会釈をすると、適当に本棚を物色した。
興味をひかれるタイトルのものを見つけると、
表紙をチェックしぱらぱらとページをめくる。
今日はめずらしく、外国文学の棚から二冊をピックアップした。
気が付くと昼休みは殆ど終わりかけていて、本を読んでいる時間はなかった。
とりあえず今日のところは借りるだけにしよう。
俺はカウンターの図書委員のところへ本を持っていった。
「あ、これお願いしま…」
122 :
('A`):2006/06/13(火) 19:34:09 0
ワロスwwwwwwwwwwwww
123 :
('A`):2006/06/13(火) 19:57:12 0
「ん?」
下を向いて、本を読んでいた女子が顔を上げる。
それは、他の誰でもない柊ちさとその人だった。
俺の思考回路が逆回転し、急激な速さで動き始める。
(ん?なぜだなぜだなぜだ彼女はたしか図書委員ではなかったはずだ
なんでここになんでここにっていうかとりあえず対応だけはせねば
っていうかこれチャンスじゃないか
来た突然来た俺の桶狭間ここで逃すか逃してたまるか)
「あれ?君…宮藤くんじゃないか?」
「え、あ、あ、名前知ってたの?」
「ああ、たしか同じクラスだったよね、宮藤弘道(くどうひろみち)くん」
彼女は俺の手からさっと本を奪い取ると、ペラペラとめくった。
「へえ…キミこんなの読むんだ?」
「えっ、あ、うん、面白い…よな」
「ウイリアム・バロウズか…ボクも好きだよ、この人」
彼女は本についている図書カードにさらさらと記入しながらそう言う。
俺はいったい何を言えばいいのかわからない。
(せっかくのチャンスだろなんか言えよ俺言えよ俺生まれ変われよ)
「…こういう本を読むひとが同じクラスにいたなんて意外だな」
「うん、あ、うん。っていうか、なんで柊さん、図書委員やってるの?
図書委員じゃなかったよね、確か」
「ああ、今日はちょっと用事があるからって西出さんに頼まれてね。
まあ、本読むの嫌いじゃないし、こういうのもいいかなって」
それに――と彼女は続ける。
「キミにも会えたしね」
二冊の本を俺に差し出して、彼女は言った。
「え、あ、それって…」
キーン、コーン、カーン、コーン。
予鈴が鳴る。図書室を閉める時間だ。
ガタガタと後ろで本を読んでいた連中が図書室を出て行く。
彼女は溜息をつくと立ち上がり、カウンターを出て行く。
「授業だね。同じ趣味の人に会えて嬉しかったよ。
それボクの携帯のだから、メールでもしてよ」
俺を指差してそう言うと、彼女は図書室を出て行った。
何も言えず呆然としていると、本の隙間からメモ用紙が一枚落ちた。
「なんだ…?」
拾い上げると、携帯の電話番号とアドレスがそこには記されていた。
「趣味友達か…」
メモ用紙を見ながら俺ははは、と笑う。恋愛感情ナシ、か。
「ってええっ!?アドレス、番号っ、メモ用紙!」
俺はメモ用紙をポケットにつっこんで廊下に出た。
「やった…やった…!なんかよくわからんけどやった!」
俺はこの絶望の世界で、もう少し生きていける気がした。
124 :
('A`):2006/06/13(火) 20:02:03 0
>「やった…やった…!なんかよくわからんけどやった!」
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
125 :
94:2006/06/14(水) 01:20:31 0
彼女との凄絶なる対峙から幾日かが過ぎた。
一応、俗なパターンで言うところの「友達から」の約束を結んでしまった以上、
二人の間柄は、目が合えば(出来るなら合わせたくないのだが)挨拶をする程度には発展していた。
幸か不幸か、彼女とは学部が違うため、接触する機会はさほど多くはない。
しかし、、だが、それ故に、一たび接触する機会があると、
その埋め合わせをするかのように、人目も憚らずに擦り寄ってくるのだ。
これまでの人生、10年と幾歳月、
これほどまでに他人の視線が痛い日々はあっただろうか。
いや、ない。
閑話休題。
今日も学食にてワカメうどんを啜る。
斜向かいの席に座るアベックがイチャつくのを見て、内心に毒づく。
学問の府にまで来て貴様らは一体何をやっておるか。
周囲の人間の目も気にせずイチャイチャイチャイチャイチャイチャと!
一体、いつからこの国の道徳はここまで堕落したのか!
大体、貴様らのような生物がデカイ顔してのさばっているから、
日本の食料自給率がいつまでたっても上がらんのだ!
せめて、うどん党存続の為にも小麦の自給率だけは何とか・・・・・・
「米国が小麦の輸出を渋ったら、このうどんも食べられなくなるのだな・・・・・・。」
「ブボァッ! ガッ、ハッァ!」
思いもよらぬ声につい、むせ返る。
鼻からうどんが飛び出さなかったのは不幸中の幸いとしか言いようがない。
気がつくと隣に彼女が居た。
眼鏡を曇らせつつ、うどんを啜っている。
「一体、いつからそこに!?」
「つい、今さっきだ。」
「何でいきなり輸入小麦の話を!?」
「なんとなくだ。」
うどんを啜る手と口を休めることなく、器用に答える。
食物を口に含んだまま喋るのはマナー違反だが、
それが気にならないほどに品格がある。
我ながら、柄にもなく感心して見入ってしまう。
彼女に「早く食べないと伸びるぞ」と指摘され、
ようやく、再びうどんに箸をつける。
126 :
('A`):2006/06/14(水) 01:23:24 0
吹いたwww
127 :
94:2006/06/14(水) 01:24:29 0
「君はいつもワカメうどんばかり食べているな。」
「ああ、安いからな。」
「経済的な側面を鑑みているあたり、ますます気に入ったぞ。」
正直、これ以上気に入られなくてもいいです。
「ワカメは髪にもいいからな。
私の伴侶は禿げ頭、なんてことになると、正直ゾッとしない。」
勝手に人の将来を禿げにしないでください。
「私はこれまで蕎麦党だったが、君のおかげでうどんの素晴らしさにも目覚めてきたぞ。」
無理して目覚めないでください。
「ところで」
急に彼女が箸をおいて切り出した。
「昨日、私は帰宅する途中でバナナの皮を踏んで滑って転んでしまったのだ。」
「一体、いつの時代のコメディだね、それは?」
「君はドジッ娘は好きじゃないのか?」
そんな方面の話になっていくのか!?
「いや、今はそんなことはどうでもいい。
それで、転んで地面に手を撞いた時に指を負傷してしまったのだ。」
確かに、今の彼女の右手にはテーピングがされている。わざとらしいほどの。
「突き指だ。」
そう言うと、軽く眉をひそめた。
だが、その目に不穏なものを感じ取った。
獲物を前にした餓えた獣の目の光、そんなものが頭の中に浮かんだ。
実際、餓えた獣の目なんてじっくり見たことはないが。
「それで」
眼鏡の曇りが晴れ、眼光がはっきり見えるようになった。
それを見て、自分の考えが間違っていなかったことを確信した。
「指が痛くて満足にうどんを食べられないんだ。
半分までは何とか食べたが、それ以上は難しい。
君が食べさせてはくれないか?」
そう言うと、彼女の端正な顔に不敵な(少なくとも僕にはそう見えた)笑みが浮かんだ。
ああッ、勘弁してください・・・・・・。 (続)
----------
叱られたので今回は猛省しない。
正直、袋叩き覚悟だったので、
好評なことに驚いているのであります。
128 :
('A`):2006/06/14(水) 02:41:39 O
何も言わずに続きを書け。私は君のふぁんになったらしい。
うんちっち以外のツボ作家が現れた。
是非がんばって描いて欲しい。
130 :
('A`):2006/06/14(水) 14:25:17 O
俺パート3から見てるんだけど
うんちっちってそんなに凄かったの?
もし時とかvipの素クールスレでも
ちらほら話題が出てたんだけど…
131 :
('A`):2006/06/14(水) 14:32:14 O
単発でしかも解りやすく笑えた。ぶっちゃけ9割位下ネタだったわけで
132 :
('A`):2006/06/14(水) 14:35:25 0
すごかったというか嘲笑の的だった
前に言われていたが、みこすり半劇場みたいな位置付けだった。
名作では無いが、一種の高オクタン燃料。
大学に入ってからめっきり作品が投下されなくてさみしかったな。
で、この前の最終回と。
135 :
('A`):2006/06/14(水) 21:55:54 0
初期の作品はむしろ低オクタン過ぎてノッキングおきまくりだった気がする。
所々秀逸なのがあったから嫌いじゃないけど
俺は下着泥棒編が好きだった!
後はプリン食べちゃった罰ゲームの話も割と好きだったな。
137 :
九四:2006/06/15(木) 01:59:00 0
(続)
「それで、指が痛くて満足にうどんを食べられないんだ。
半分までは何とか食べたが、それ以上は難しい。
君が食べさせてはくれないか?」
彼女はそう言うと、自分の箸を置いた。
どうやら僕の箸で食べさせろ、という意図らしい。
しかし、その真似は僕自身がほんの数分前まで憤っていた、
愚かしいアベックの所業となんら変わらないではないか!
その真似をするということは、己の行動理念の否定、
自己同一性(アイデンティティ)の崩壊につながるのではないか。
大体、大袈裟なテーピングといい、自力でうどんを半分食べきったことといい、
突き指が本当なのかも疑わしい。
そんな茶番に付き合ってやる義理などない!
しかし、もしも本当に突き指だったとしたら・・・・・・。
これまでは、痛みをこらえて平静を装っていたのだとしたら、
ここで突き放すのは余りにも忍びない。
一人の人として、大和男児として、
そんな仁義に悖る真似が許されるのか・・・・・・。
(水測長 「四時方向に魚雷命中音! 数は2つ!」
先任将校 「命中魚雷2。輸送船相手ならば、撃沈は確実でしょう。」
艦長 「そうだろうな・・・・・・。」
先任将校 「いかがなされたのです、艦長?
気分がすぐれない様子ですが。」
艦長 「・・・・・・敵の追っ手が来ないようならば、浮上しろ。
積み込みの短艇を出してやる。」
先任将校 「艦長! 相手は敵ですよ!
しかも連中、こちらの僚艦も片っ端から沈めている。
今更、情けをかけてやる必要など・・・・・・」
艦長 「敵でもな、戦いが済んで、武器を捨てたらただの人間だ。
こんなだだっ広い海を身一つで泳がせて、鮫の餌にでもなったら夢見が悪い。
先任将校 「艦長・・・・・・」
艦長 「まぁ、だらけきった『武士の情け』と思ってくれ。
大体、潜水艦に短艇があったって、使いようが無いしな(笑)。」
先任将校 「了解しました。浮上後、『余剰物品』の投棄を行います(笑) 。」
艦長 「頼んだぞ、先任。」)
138 :
九四:2006/06/15(木) 02:00:00 0
「それで、君は私に食べさせてくれるのか、くれないのか!?」
「エッ? ああ、すまない。少し考え事を・・・・・・。」
一瞬、頭の中に「海に生きる漢のドラマ」が流れた気がする。
これで二度目だ。
これは一体、何を示唆しているのだ?
「艦長」、あなたは僕に何を伝えたいのか!?
・・・・・・「だらけきった『武士の情け』」!?
そうか、それか!?
「早くしないと麺が伸びてしまうぞ。」
「ン、わかった。
指が自由に動かないのであれば、仕方あるまい。」
たとえ敵でも(僕の場合は天敵だが)、困難な状況にあれば、
助けの舟を出してやる。
「艦長」の言う「だらけきった『武士の情け』」に従うことにした。
彼女の丼から適当に食べやすい量のうどんを摘み取り、
顔の前まで持っていってやる。
これでこの状況を脱せられるのならば・・・・・・。
「私は猫舌なんだ。
悪いが少し冷ましてくれないか?
フウフウとやって。」
なんですとッ!?
ついさっきまでは、普通にずるずると啜っていたのに!?
「申し訳ないが、フウフウはさすがに勘弁を・・・・・・」
「冷ましてくれ。」
「いや、しかし。」
「お願いだ。」
「そうは言われても。」
「オ・ネ・ガ・イ・ダ!」
急に彼女の態度が高圧的になる。
「周囲の目もある。我慢してくれまいか!?」
それを敢えて跳ね除けにかかる。
高圧的な態度に対してならば、ある程度は耐性がある。
これで状況は終息した、と思った。
だが、彼女はこちらの予測とは異なった反応を見せた。
139 :
九四:2006/06/15(木) 02:04:15 0
「そうか、君の立場を考えなかった私が悪かった。」
やや俯いて気落ちした様子を見せる。
もの悲しげな表情で、上目遣いにチラ見してくる。
・・・・・・辛い。
良心の呵責が、自分の中の偽善的な衝動が、鎌首をもたげる。
なんだか、ものすごく悪いことをしてしまった気分に駆られる。
高圧的な態度には耐えられてでも、
こんな弱い面を見せられると・・・・・・。
「わかった。冷ませばいいんだな。」
・・・・・・折れた。
彼女は一際嬉しそうな顔を見せると、
僕の冷ましたうどんを啜っていった。
周囲の目線が突き刺さる気がするが、もう半ば慣れた。
矢が100本刺さった状態で、さらに1本や2本刺さってでも気にならない。
そんな感じだ。
虫の息な状態になりながらも彼女に麺を完食させた時には、
僕のうどんは既に伸びきり、冷め切っていた。
変わり果てたうどんの処理に取り掛かろうとしたとき、
彼女はまた、切り出した。
「汁が飲みたいんだが、丼が持てない。
君が口移しで・・・・・・」
「断固、断るッ!」
さすがに、こればっかりはキッパリ拒否したのだった。
----------
・今回も少し長くなりすぎた気がする
・ネタと体力が続く間は連日投稿を目標
・一応ハンドルネヱムは「九四」ということで
・お褒めに預かり光栄であります!
GJであります!!
141 :
('A`):2006/06/15(木) 02:56:44 O
よく書いた。これからも頑張ってくれ
142 :
('A`):2006/06/15(木) 02:57:18 O
143 :
('A`):2006/06/15(木) 03:01:13 0
ハンドルネヱムwwwwwwww
読みやすくていいぞ。これからも頼む。
あと、偽者が出てくる可能性があるから、トリも入れておくと、収録が楽になるから。
これあげるよ。
つ 回天
まとめWiKi内「音速騎行クウ」
ttp://sucool.s171.xrea.com/?%C4%B9%CA%D4%2F%B2%BB%C2%AE%B5%B3%B9%D4%A5%AF%A5%A6 音速騎行クウ・After Episode
「June BLADE」
森の小さな教会、という訳にはいかなかったけど、公園の中の、まあ雰囲気の良い教会だった。
今日くっつく恋人達はともかく、うちの女性陣も既に夢心地だったりする。
「にゃっ、やっぱり教会での結婚式、憧れちゃうな」
えせクリスチャンが、瞳をキラキラさせる。
「身近な所で愛を誓うのもいいけど、海外っていうのも選択肢よね……洋の甲斐性じゃ、難しいか……」
何故そこで溜息をつく。つか、なんで僕?
「ふむ、うぇでぃんぐドレスとやら、侮れない。ふわふわで防御力はないはずなのに、何故ここまで私の気を引く」
相変わらず我が道を行っている方もいらっしゃる。
僕は梅雨の晴れ間を見上げて、大きく息を吸った。
叔父貴が顔を強張らせながら、優しそうな女性(めがね装備)を我が家に連れて来たのは、一月ほど前……僕が包帯人間になってすぐの事だった。
で、のたまうには、六月に結婚する。本当は二月頃には決めていたのだが、忙しくて言い出せなかった。認めてくれるか。ときた。
認めるも何も既成事実作って日程まで決めてるのに、一体どうしろというんだろう。
幸い、叔母になるヒトは、僕たちの特殊事情を察してくれる方で、十日と経たない内にうちの女共はすっかり彼女のシンパになっていた。
何と言っても、料理がうまい!しかも、週末には必ず叔父貴と様子を見に来てくれる!
正直、人が作ってくれる料理がいかにおいしいものか、今まで忘れていた。うっかり口に出したら袋叩きにされたが……
「に、しても」
じっと手を見る。ボロホロで、まだ包帯が取れていない。
先月の一件の結果、全身打撲と擦り傷切り傷で計・全治一ヶ月。骨折がなかっただけ儲けものだと医者が呆れていた。
思わせぶりな台詞を吐いてた割には、未だ黒いクウの音沙汰はない。
ただ、クウの表情が日に日に険しさを増していくのが気掛かりだ。何か知ってて隠している。
「洋、そろそろ中に行こう。早く」
クウが悩みなんてないって表情で、僕に手を上げた。
「わかった」
だから、僕も笑顔で走っていく。
どのみち、教会でやるのは式だけだ。めがねの牧師さんにざっと式進行の説明を受け、集合写真を撮影したらしばらく休憩。
叔父貴を一通り冷やかして、その場を離れる。
「クウ、感想は?」
「私たちの時も、ここで式を挙げたいな。神式も惹かれるものがあるが、うぇでぃんぐドレス、侮れない」
一体何を言ってるんだか。まあ、最初の頃のクウを考えると、僕にとっては好ましい変化だ。
「クウのドレス姿か……可愛いかも、うん」
「洋、一瞬間があったな。説明を要求する」
他愛のないやり取り、それが嬉しい。このままずっと、何も起こらなければいいのに。
式まではまだ少し時間がある。念の為、トイレに行って出てくると、カジュアルな服装に身を包んだクウがいた。浅黒い肌に、赤のジャケットが映えている。
「少し顔を貸せ。この世界の洋」
「そう構えるな。今日はお前と話がしたかっただけだ」
教会前のベンチに二人並んで腰を降ろす。
「僕を連れに来たんじゃないの?」
「まだ、時が満ちていないからな。この世界の私は理解しているはずだが、聞いていないのか」
黒クウが、口の端を歪めて笑う。
「聞いてない。クウが話してくれるまで待つつもりだ」
「口では何とでも言える。お前は、結局、天内藻洋なんだからな」
黒クウは変わらず笑い顔だが、目には明らかな怒りと苛立ちが浮かんでいる。
僕は何も言わない。どんなに言葉を繋いでも、それこそ『口では何とでも言える』。
待っても、僕が否定も肯定もしないだろうことを悟ったか、黒クウは見るともなしに空を仰ぎ、
「お前は本当に洋か?」
僕がムッとするような事を言う。
「僕は、天内藻洋だ」
「パラレルワールドという言葉を聞いたことはあるか?」
無視ですかそうですか。僕は、せいぜい恐く見えるように眉をひそめながらうなずく。
「僕たちの世界の外にも、似たような世界がいくつもあるって奴でしょ」
黒クウには僕のガン付けは(当たり前だが)効かなかったようで、何事もなく話を続ける。
「私は大いなる意思の元で、すべての平行世界の可能性を消去する作業を遂行している」
僕の思考が止まった。
ビックリする以前に呆れた。ダボラじゃなければスケールが大きすぎる。
「私がまだ、ただのバルキリーだった頃、昔、結婚の約束をした少年を守るよう命令を受けた。
私は、胸を少女のように高鳴らせながら少年の元に向かった。わかるな」
分かるけど、黒クウが一体何を言おうとしているのかが分からない。
「少年は、私の力を持て余し、恐れ、逃げた。そして、BWになぶり殺された。私が駆け付けた時には手遅れだった」
意味もなく、ゾッとした。それは、僕たちにも起こり得た未来だ。
「科学者たちは、少年からユニットを抜きだし、研究と称して自分でも理解していない実験を繰り広げた揚句、ユニットを私の頭に移植した」
有り得ただけに、ひどく醜悪に聞こえる。
「ユニットは強制的に活性化させられたせいで、暴走した。私の意思を汲んだユニットは、少年のいない星を破壊し、最後に世界のたがを外した。世界は私の願った通り、消滅した」
人ごとのように淡々と、黒クウの独白は続く。
「世界の終わった場所で、私は大いなる意思と出会った。そして今、私はこの世界を消滅させる為に、ここにいる。つまり、そういうことだ」
「この間の、僕を試したんだね」
黒クウはうなずいた。
「命乞いするか、逆切れして自分から死ぬと思った。だが、お前は逃げ続けた。なぜだ、なぜ天内藻洋にそんなことが出来る!」
僕は、少しだけ考え問いに答える。
「クウを信じているから。クウが僕を信じてくれているから。……ダメだ、言葉にしたら。すごく陳腐になる」
黒クウは、僕をすごい形相でにらみつけた。僕は精一杯の虚勢で彼女を見る。
「君は……クウは、もう戻れないの?」
「……準備が完了するまで、まだしばらくある。その時が来たら、容赦はしない」
黒クウの身体に装甲が展開、そのまま空へ消える。
「洋、何をしてる!式が始められないじゃないか!」
僕のクウが、駆けてくる。
僕は何も言わず、口を開きかけたクウを抱きしめる。涙が、とめどなく溢れる。
「洋……どうしたんだ、洋」
「後で、話すから。あと少しだけ」
僕は、そのままで泣き続けたんだ。
続く
遅くなりましたが、クウの今月分です。次回はすく〜るの続きを予定しています。
新しい職人さんも来たことだし、私も頑張らにゃ。ということで新企画準備中です(すく〜るが終わってからですが)
Wikiへの登録、毎回ありがとうございます。感謝!
149 :
('A`):2006/06/15(木) 23:20:24 O
スクールよりこっちのが好きだな俺は
150 :
九四:2006/06/16(金) 01:24:10 0
「それで貴様、なかなかよろしくやっとるようじゃあないか。」
談話室、僕の隣の椅子に腰掛けた男がニタニタ笑いながら言う。
高校時代からの友人で、腐れ縁でそのまま大学まで一緒に登ってきた。
190cmを越える痩せた長身から、仲間内では「ナナフシ」と呼ばれている。
「よろしくも何も、こっちは青息吐息だ。
お前さんはそうやって傍から見ているからそんなふうに言えるんだ。
正直、あの押しの強さは苦手だよ。」
「でも、なかなかお似合いのカップルだと思うがね、俺は。」
相変わらずのニタニタ笑いが癇に障る。
「仏頂面の貴様の後を、足早に追いかけるあの娘。
ああ、いいじゃあないか!
まるで親鳥の後をついてまわる雛鳥みたいに健気で!
俺だったら彼女の頼みなら何でも聞いちゃうね。
頭から喰われたっていい。」
じゃあ、手足もがれて、雛鳥の餌になっちまえよ、ナナフシ!
・・・・・・と叫びたくなる衝動をグッとこらえる。
長身痩躯の吹けば飛びそうな外見にふさわしく、
性格も相等に軽薄だ。
おそらく、頭の中も。
151 :
九四:2006/06/16(金) 01:33:00 0
「でもな、ナナフシ。
公衆の面前でいきなりうどんを食べさせてくれ、なんて言われて、
面食らわずにいられようか。
いや、いられまい!
しかもフウフウと息を吹きかけて冷ませときた。
貴様にそんな状況を乗り切るだけの度胸があるか!?」
ナナフシ、やや考えて曰く、
「羞恥プレイもいいよな・・・・・・。」
コイツ、頭に蛆が沸いてやがる!
「まぁ、女に縁のなかったお前にもようやく運が向いてきたんだ。
せいぜい、蝶々との戯れ、楽しんでクレタマエ。」
「蝶々なんて、そんな可憐なモノか。
例えるならば獲物を追い回すハナカマキリといったところで・・・・・・」
ナナフシの顔から血の気がひいている。
視線が一点に固定されている。
目には怯えの色が見て取れる。
そして、視線の先には・・・・・・。
「ハナカマキリとは何のことだ・・・・・・!?」
僕を見下ろすかのように彼女が、「クー」が仁王立ちしていた。
(ナナフシは座高が高いので、彼女と同じ高さの目線だった。
だが、始めから彼女の眼中にはなかったようだが。)
傲然たる視線で睨め据えてくる彼女が、
再び阿修羅の姿と重なった。
喉の奥底で、小さく呻いた。(続)
----------
・今日はやや疲れ気味なので、やや短め
中隊長・・・ワタクシはもう駄目です。(今日はもう)寝かせてください・・・・・・。
・ウ〜ン、「回天」は話に盛り込むと潜水艦パートのウェイトも
話自体も重くなってしまうので・・・・・・
でも、何とか盛り込んでみたいですね。
・トリップは余力のある時に入れるとします。
入れ方もよくわからないので。
・今回も、お褒めに預かり光栄なのであります!
152 :
('A`):2006/06/16(金) 01:35:40 O
GJ!
94がんばれ。
ぱくらないもがんばれ。読まないけど。
154 :
('A`):2006/06/16(金) 10:36:06 0
155 :
九四:2006/06/17(土) 01:56:32 0
(聴音手 「左30度、敵駆逐艦のスクリュー音。
距離は・・・・・・200、速力はおよそ15kt。
真っ直ぐ近づきます。」)
先任将校 「低速ですね・・・・・・、気付いてないのでしょうか?」
艦長 「潜望鏡を見られたと思ったんだがな・・・・・・。
機関停止、自動懸吊始動。
無音潜行で深度90まで降下、海底スレスレまでだ。
じっくり這い進んでやり過ごす。」
航海長 「艦首下げ5、艦尾上げ5。
深度90に達したら水平に戻せ。」
聴音手 「敵艦、距離120。
これは・・・・・・敵艦、増速しています!?」
先任将校 「気付かれたか!?」
艦長 「慌てるな。
連中はまだ探信音波を打ってない。正確な位置まではわからんだろう。
指示通りに続けろ。」
聴音手 「敵艦、爆雷投下!」
間もなく、くぐもった炸裂音が響く。
艦長 「盲撃ちだ。当たりゃせんよ(笑)。」
聴音手 「敵艦、距離90。爆雷を投下!」
艦長 「面舵。
爆雷の撒布コースをかわす。」
航海長 「オモーカージ、ジューゴド。」
甲高い金属音、探信音波が艦体を叩く。
先任将校 「敵に位置、掴まれました!」
聴音手 「敵艦、28ktに増速!
距離50・・・・・・・・・、40・・・・・・、30・・・」
艦長 「畜生、まっしぐらか・・・・・・。」
聴音手 「20・・・・・・、爆雷投下!」
艦長 「近いぞ!」
先任将校 「爆雷防禦ォッ!」
数秒の後、一際大きな炸裂音。
電灯は一瞬点滅した後、気絶したかのように消える。
床面から突き上げる衝撃。
闇黒の中だというのに目の中に火花が散る。
事態の把握が出来ないままに意識が万里の彼方へ飛び去り・・・・・・)
156 :
九四:2006/06/17(土) 01:57:27 0
「それで、獲物を追い回すハナカマキリとは何のことだ?」
冷然且つ淡々とした声色が僕を現実世界へと引き摺り戻した。
とりあえず、状況を取り繕う言葉を捜す。
冷静さを失ったら負ける。
「せ、説明しようッ!
ハナカマキリとは中南米に生息するカマキリの一種で・・・・・・」
すぐ隣でパニックを起こしている奴がいる。
・・・・・というか、何故お前が焦る。ナナフシ。
「ハナカマキリの生息地域は東南アジアのはずだが?
それに、ハナカマキリというのも俗称で正確にはランカマキリだ。」
即座に論破されるナナフシ。
しかし、君は何故そんなにハナカマキリに詳しいんだ!?
「私が話をしたいのは『男』君なんだ。
少し席を外してくれないか?」
「いゃ、俺、『男』の友達でナナフシって言うんですけどぉ、
ここに一緒に居ていいですか?」
何が狙いかはわからないが、ナナフシが食い下がる。
一対一では辛いので、一緒に居てくれたほうがありがたい。
だが、彼女はそれを許さなかった。
「ナナフシ君、君は『愚かで、哀れで、救いようのないツクツクボウシ』だ。」
「・・・・・・え!?」
「君は口から火を吹けるか?」
「吹けるわけないでしょ、そんなの。」
「『愚かで、哀れで、救いようのないツクツクボウシ』も口から火を吹けない。
つまり、君は『愚かで、哀れで、救いようのないツクツクボウシ』と同じである。
よって、君は『愚かで、哀れで、救いようのないツクツクボウシ』である。
以上、証明終わり。」
157 :
九四:2006/06/17(土) 02:05:57 0
目茶苦茶だ。
論理破綻の標本のような証明ではないか。
いくら頭が軽いとはいえ、この程度の破綻論理に乗るナナフシでは・・・・・・
「そうか、俺は『愚かで、哀れで、救いようのないツクツクボウシ』だったのか。
それじゃあ、これまでの俺の生き方は間違っていたのか!?」
「そうだ。
だが、今から悔い改めれば『愚かで、哀れなツクツクボウシ』になることが出来る。
そのためにも今すぐここから立ち去れ!」
ナナフシは随喜の涙をこぼし、「ツクツクボーシ」と口ずさみながら談話室を出て行った。
憎いらしいほどに単純な奴だ・・・・・・。
そして、僕の前にはうっすらと笑みを浮かべる彼女が立っていた。
「邪魔者は消えた。
これで君と二人っきりで話が出来る。」
次の授業の開講まで、あと10分。
永遠のように長く、息苦しい時間が始まった。(続)
----------
・気がつくと今回は主人公と「クー」のやり取りが全くなかった。
今は猛省している。埋め合わせは次回にも。
・「回天」の件については、「甲標的」でもいいですか?
・とりあえず、今はゆっくり寝たいです。
・応援感謝! それがワタクシの頭脳を働かせる燃料になります!
(エンヂンの性能は悪いけど。)
158 :
('A`):2006/06/17(土) 02:23:03 O
GJ!もう少し早い時間帯に投稿してほしい
できれば、潜水艦の話は端折ってほすぃ。
さっぱり意味がわからなかった
>>159 九四殿じゃないけど、用語解説するよ。勝手なことしてゴメンね、九四殿。その前に基本情報。
通常、潜水艦は潜りっぱなしで行動はしない。原子力潜水艦で無い限り酸欠になるから。
よって、ことあるごとに浮上して、水上航行をする。その時にエンジンを回して発電してバッテリーに充電する。
潜航時は、その時充電した電力でモーターを回して移動するが、物凄く遅い。(ドン亀のあだ名はここから)
ただし、潜りながらシュノーケルと呼ばれる吸排気口を海上に出してエンジンを回すことが出来る潜水艦もある。
>機関停止
潜航中に使用するモーターを止めること。進むことは出来ないけれど、
可動音が出ないので敵艦に気付かれることが少なくなるから、やり過ごすのに有効。
>自動懸吊始動
海中で、機関停止状態のまま深度や艦の水平状態を保つための装置。
>無音潜航
機関を停止し、音を出さずに潜航すること。読んで字のごとく。私語厳禁。意思の伝達は主に手信号で行う。
ただし、爆雷防御など緊急時はその限りにあらず。
>聴音手
水中の音を聞く人。この人が居なければ潜水艦は動けないに等しい。
窓が付いているわけでもないので、海中の様子を目で確認することが不可能な潜水艦において、
敵艦の位置や行動、海底の地形情報を耳で調べてくれる。
>爆雷
一定深度に到達すると、爆発する爆弾。ドラム缶状の爆雷を進行方向に沿って順に投下する。
大戦末期では、小型の爆雷を大量に放出する「ヘッジホッグ」が登場。
水中に係留するタイプの爆雷は、機雷と呼ばれる。
>探信音波
音が跳ね返る性質を利用したソナーで、アクティブ・ソナーとも。コォーン、コォーンっていうの。
正確に相手の位置を掴むことが出来るが、音を出すので自分の位置もばれてしまうのが難点。
その為、戦闘時は潜航する必要がない水上艦が使用することが多い。
潜水艦は、主に海底の地形を知るために使用する。
>面舵
右に曲がること。旧帝国海軍、および海上自衛隊では「おーもかーじ」と発音。
因みに、取り舵が左に曲がること。発音は「とぉーりかーじ」
発音が独特なのは戦闘時に聞き逃さないため。
>爆雷防禦
爆雷防御のこと。近くで爆雷が爆発すると、とてつもなく揺れるので、壁や床にしがみつく行為。
ここで注意すべきのは背中を壁につけてはいけないということ。衝撃で背骨が折れる可能性がある。
161 :
九四:2006/06/18(日) 01:55:53 0
「さて、改めて尋ねるが、ハナカマキリとは何のことだ?」
ナナフシが去った今、僕は彼女と一対一で対峙している。
とはいえ、談話室にはまだ7,8人が残っている。
藪をつついて蛇を出し、一緒にスズメバチもつつき出す、
最初の食堂での様なやり取りは避けたい。
「ハナカマキリ」が美麗な外見とは裏腹の残忍性と貪欲さの比喩であることは、
なるべく隠しておきたい。
彼女が「ハナカマキリ」の単語にのみ反応していたとしたら、
或いは生存の道も・・・・・・。
駄目だ。
彼女は先の会話で「獲物を追い回すハナカマキリ」と言っていた。
つまり、「ハナカマキリ」の言葉に含ませた意味を、
ある程度把握した上で問いかけてきている!
そうなると、この問いの持つ意味は「ハナカマキリ」の意味についてはうわべだけで、
実際は僕の反応を確かめようという、
そういう意図のものなのか!?
「何をブツブツ言っているんだ?
早くしないと休み時間が終わってしまうぞ?」
「ああ? すまない、ちょっと頭の中の整理を・・・・・・」
正直に話して、それからなだめにかかるか?
適当な意味を作って、ごまかすか?
ナナフシのように「ハナカマキリ」の生態を説いてボケて見せるか?
逆上した様子を装って強行突破か?
彼女の涼やかな目元からは、目立った感情は読み取れない。
それが対応の仕方を惑わせるだけではなく、一層の畏怖の念を掻き立てる。
「カードの切り方が人生だ」なんていうCMがあったが、
あれは誇張ではなかったのだと、しみじみ実感する。
162 :
九四:2006/06/18(日) 01:56:47 0
消去法でいこう。
まず、逆上しての強行突破。
ここ何年も憤怒に狂ったことのない僕にとって、この演技は難しい。
下手に手荒な真似をして、危険人物の烙印も押されたくない。
次に「ハナカマキリ」の生態を説く方法。
残念ながら僕も「ハナカマキリ」の生態については詳しくない。
目茶苦茶なことを言って、論破される、
ナナフシのような醜態は晒したくない。
残るのは正直に話すか、ごまかすか。
正直に話すのは、あらかじめ腹の底にあったものを並べていくだけだから、
咄嗟の指摘にも対応が利く。
だが、リスクは余りにも大きい。
ごまかして機嫌をとる方法は、成功すれば彼女の感情を害する懼れは、ほぼない。
しかし、急の指摘を浴びた場合、切り抜けられるか・・・・・・。
自分が選べる手は2つに1つ。
「艦長」、答えを教えてください・・・・・・!
「いい加減、答えは出たのか!?
私もそんなに気の長いほうではないのだ!
さっさと腹を割って話してくれないか?」
彼女の言葉が巨大な鉄管の内部へ飛ぼうとする意識を引き摺り落とす。
自分の判断で臨むしかないのか!?
ならば・・・、よぅし・・・・・・、
「整理が終わった。
率直に言うと、ハナカマキリとは君の事だ。
外見の華麗さと、僕に対する貪欲なまでの執着についての、比喩として使った。」
「ほぅ、それで?」
彼女は軽く眉を上げたが、それ以上の目立った反応はない。
それが触媒となって、僕の中の彼女に対する畏怖を一層沸き立たせる。
だが、踏み出してしまった以上、続ける他は無い。
「『それで』も何も、それ以上の意味はない。
君の熱烈な好意は把握しているし、有難くも思うが、
一部、度を越えた行為があるように思う。
そんな行動がなされたときに、僕は若干の疲労感を感じるのだ。」
声の震えを抑え、ようやく言い切った。(続)
----------
・「ハナカマキリ」論、今回で終わらせるつもりだったのに、長くなってしまった・・・・・・。
明日には、明日には必ず・・・・・・!
・
>>160氏、解説超Thanks!
>>159氏、申し訳ない。
つい、勢いで書いたが為に解説を付け忘れました。
バランス的にも潜水艦パートのウェイトをもう少し減らさないと・・・・・・。
・
>>158氏、夜にならないとやる気が出ないのです。
昼間の実生活を終えて、帰宅後、ナンヤカンヤした後に空想の世界に浸って書く。
なので、投稿が遅い時間帯になります。
ご理解とご容赦を。
つうかつまんねぇのでもっとちゃっちゃと進めてくれ
GJ
165 :
('A`):2006/06/18(日) 03:27:13 O
GJ!
僕が言い切ると、彼女はやや、顔を俯けた。
参った・・・・・・。
はっきり言い過ぎたか。
「『男』ォ・・・・・・」
彼女の声に猛烈な陰気がこもった(ように感じた)。
彼女が顔を再び上げる。
だが、その様子を僕は直視できなかった。
彼女に対する苦手意識と、
人を傷つけてしまったという罪悪感が、
自然と視線を下方へと向かわせる。
「『男』ォ、君はァ・・・・・・」
問答無用に声が耳へと入り込む。
緊張感で胃がヒクヒクと縮み、震え、吐き気がする。
それをこらえるかのように、無意識のうちに歯を食いしばっていた。
視線は床材のリノリウムに固定されてしまっている。
痛撃を浴びせてしまったのだ。
もはや、どんな反撃が来てでも甘受するほかあるまい・・・・・・。
そうは思いながらも、必死で防禦体制をとる自分に内心で苦笑する。
・・・・・・賽は投げられた。
いつでも、来い。
「よく言ってくれた!」
「へ!?」
彼女の喜色の滲む声に、
思わず情けない声で反応してしまった。
視線を上げると、白皙の美貌をやや赤らめている。
僕に事態の把握をする間を与えず、彼女がやや早口にまくし立てる。
「君のように物事をはっきり言ってくれる異性というのは、
これまでは家族以外にはいなかったぞ。
それでこそ私の伴侶にふさわしい男だ。」
勝手に未来のお婿さん候補その1にしないでください・・・・・・。
「大体、これまで私に声をかけてきた輩は
私におもねってばかりで張り合いがない!
あんな主体性のない連中とやりあうのは、
蒟蒻と相撲をとるようでこっちが疲れるのだ。
それに対して君は私に対してズケズケと、
と言わんばかりに要望を言ってくれた。
腹を割って話せる相手が出来たというのは嬉しいぞ!
人生の好敵手の登場だ!」
お婿さん(候補)なのか、ライバルなのか、はっきりしてください・・・・・・。
彼女の顔の赤みが、羞恥とかそういうものではなく、
興奮によるものなのだと、今理解した。
というか、談話室に残っている人らの目がこっちに注がれている。
これでは食堂の時の二の舞ではないか!
「アノですね、お嬢サン、少し声量を・・・・・・。」
「ああ、すまない。
それで君の要望は・・・・・・」
「あくまで『友人』という立場をわきまえての距離感をとって欲しい、ということだ。
それ以上は特に望まない。」
「ああ、わかった。
その条件に合うように、
君にふさわしくなるように努力しよう。」
早くこの場を抜け出したい、という望みはあったのだが、
それは敢えて伏せておいた。
どうせ、すぐにこの時間も終わるから、
いや、「友」と「腹を割って話す」ということに魅力を感じてしまったからか。
しかし、機械的に時間は流れる。
この対談にも果てが見えてきた。
「もうこんな時間か。
それじゃあ、私は次の講義に出なければならないので、
このあたりで。」
彼女は床に置いていた荷物をまとめ、立ち上がる。
「もう行くのか。」
一応、社交儀礼の一環として尋ねてみる。
「名残り惜しいがな。
それと・・・・・・」
まだ何かあるのか・・・・・・。
「君ははっきりと物事を言い過ぎる。
私はそんな君が好きだが、それでもさっきは少し傷ついたぞ。
もう少し言葉をオブラートに包むということを心掛けたほうがいい。」
「以後、気をつけよう。」
「フフッ、クールだな、君は。」
「お互い様だ。」
「じゃあ」と簡単な挨拶を交わし、彼女を送る。
足早に遠ざかる足音と、
駆逐艦のスクリュー音とが、僕の頭の中で重なった。
「艦長」達も無事だろう。
妙な確信があった。
なんの根拠もないけれど・・・・・・。
いまだ尚、視線の痛い談話室を抜け、次の教室へ向かう。
僕は彼女を苦手と思い、なるべく密になることを望んでいないのに、
なぜ、彼女を失望させまいとしていたのか。
答えの出ない問いを自らにかけながら歩く。
廊下を吹き抜ける青々とした5月の風の中に、
早すぎるツクツクボウシの鳴き声が響いていた。
----------
・漸く一区切りつきました。
>>163氏、長すぎるとだらけますね。反省。
・とりあえずこのシリーズは8月頃までを目処にしたいと思っております。
・さすがに連日は体力、ネタ的にもキツイことに気付いたので、
少しペースを落とすことにします。
そうしたらもう少し早い時間帯に投稿できるかも。
・とりあえず、勢いが命ダ!
169 :
('A`):2006/06/19(月) 12:02:57 O
GJ!
ペースは君が決めるといい気楽にいけ
170 :
('A`):2006/06/19(月) 20:36:08 O
狂気来なくなったな
やはり94氏と比べられるのは辛いのか…
それとも絵の酷評のせいかね
今、書いていた奴が操作ミスで消えた・・・・・・。
保存前だったのに・・・・・・orz
新作は水曜頃かな。
狂気氏には悪いことしてしまったカナ・・・・・・。
良心の呵責が。
(それでも品質を落とすつもりは、ない)
これ以上落としようがないだけだろ
アホか
173 :
('A`):2006/06/20(火) 08:48:10 O
174 :
('A`):2006/06/20(火) 12:41:42 O
性格的にはうんちっちのほうが三倍良いな!
175 :
('A`):2006/06/20(火) 17:36:34 0
('A`)「あー、泊まり込みでもう3日目かぁ…」
('A`)「まぁ女性社員が殆ど居ない会社だし…というかわざわざそういう会社探して転職したから別に汗くさく無ければ問題ないんだけどね…」
('A`)「でも不潔だよなぁ…」
素「しあわせになるぞー!!」
Σ('A`;)「また来たっ」
素「しあわせになるぞー!!」
(;'A`)「ちょっ、今不衛生だから近寄るなっ!」
素「…しあわせ…ですか?」
(;'A`)「…まぁ、やりがいのある仕事だし、肉体的には前の職場に比べてきついけど精神的には幾分も楽だしな。」
素「散髪しよう!」
(*'∀`)「はい!!」
176 :
('A`):2006/06/20(火) 21:33:55 O
いいよ
いや、凄くいい、凄い好きなんだけど、
何か元ネタあるの?
しあわせになるぞー!
かなり好きだ
毎日でも続けて欲しいわ
とりあえず
>>171見て、九四の性格が最悪なのは分かった
彼は素直でクールなだけなんだよ
まとめWiKi内「すく〜るエージェント」
ttp://sucool.s171.xrea.com/?%C4%B9%CA%D4%2F%A4%B9%A4%AF%A1%C1%A4%EB%A1%A6%A5%A8%A1%BC%A5%B8%A5%A7%A5%F3%A5%C8 遊びから帰ってくると、玄関の前に何かが落ちていた。
手に取ってみると、それが何なのかよくわかった気になった。
扉を開けると、家の中は夕日が入って真っ赤っか。真っ赤な顔したお母さんが、僕の持っているモノはなあに、と聞くから、僕は頭に浮かぶまま、お母さんの周りに糸を張り巡らせた。
お母さんは優しいから、細い細い糸がいい。細い細い糸が、夕日でキラリと光った。
僕は、自分でも分からない内に糸を引いていた。
赤い。赤い。赤い。
お母さんは、もういない。
赤い景色の中で、赤い何かの塊が、赤い水の中に、ゴロゴロ転がっている。
こんなのが、現実のはずない。こんなのが、夢じゃないはずない。こんなのが、僕の望んだ結果じゃない。
僕は、絶叫した。多分、その時、俺は一度死んだのだ。
目を開くと、高橋の顔があった。
「ようやく起きたか。また、か?」
「ワリィ、まただ」
作り付けのベッドに横座りし、高橋の差し出すダイエットコーラを流し込む。
寮は一応個室だが、仕切りが異常に薄く、うなされたりすると隣の部屋までよく声が響く。
うなされるのは分かっているので、寮長に無理言って角部屋にしてもらっているのだが……隣を高橋にしてくれたのは、温情、なんだろうな。
「それにしても、いつにもましてひどかったな。『おかーさーん』なんてな」
「……スマン」
「裏の活動一回分でいいぞ」
代償あるのかよ。
それにしても、今日は異常だ。目が覚めても頭の中の回想が止まらない。気をしっかり持ってないと、動けなくなりそうだ。
何のかんの言いながらも心配気な高橋に無理して軽口叩きながら、こめかみ押さえてまばたきしてると、携帯端末が間抜けたメロディを奏で出した。
「はい、坂口です」
しまった。誰からの着信かチェックしてない。迂闊。
『坂口君?よかった、通じた』
女性の声。聞いたことはあるけど、誰だっけ?
『ええっと、森村です。おね……姉が坂口君に電話しろって』
「森村しゃん?」
いかん。訛るのが習慣化してるぞ俺。にしても、クー先生が電話しろだ?
『姉の言ったまま伝言します。これは人為的な記憶操作だ。女子寮の様子を見てこちらに来い』
「……先生は無事か?」
『これは』ということは、向こうでもろくでもない記憶を反芻させられている可能性が高い。
『分からない。頭抱えてうなってる。時々意識がおかしくなるみたいで、興奮状態に……』
まあ、俺のようにしょっちゅう発作を起こすのでもなければ、嫌な記憶は封印しちゃうもんだよな。普段忘れている事をのべつくまなく突き付けられるのは、かなり辛いだろう。
ましてや、俺達は……
「なるべく早く行く。先生を頼む」
『お願いします。信じて待ってる』
プツッ
「どしたよ」
高橋が聞いてくる。
「野暮用、ちょっと出てくる」
「そんな面でか?俺じゃ……手伝うのもダメなのか?」
「気持ちだけもらっとく」
せいぜい元気に見えるよう、作り笑顔を浮かべる。
「無理はするなよ。お前は貴重なアシスタントなんだからな」
「……了解」
俺は、力無く手を挙げて、自室を後にした。
女子寮は、野郎用と違いセキュリティシステムを完備した、電子の要塞だった。
正面から入るのは難しそうだし、ワイヤー使って入るにしても、日曜の昼間だ。なるべく目立ちたくないのだが。
リフレインする悪夢に頭を抱えながら、四角い女子寮の壁を見上げてると、
「あ、アニキだ。おーい!」
脳天気な声を出しながら、透過中坊が寮の入口で手を振って、こっちに駆けてくる。
「で、何でこんなところに?誰か目当てのヒトがいるんですか?それともオレに会いに?ってそれはないか」
更にしゃべろうとする彼女を、辛うじて手で征する。頭の中で今日何回目かの惨劇がリフレインする。
「済まないが、仕事絡みだ。今度にしてくれ……えー」
誰だっけ?
「あ、名前まだでしたっけ。オレ、鳥海透です。友人にはトトって呼ばれてるので、アニキもそう呼んでください。何でトトかっていうと……」
……勘弁してくれ。
「で、だ、鳥海、寮の御剣翔子の部屋に行きたいんだが、いい方法はないか?」
「ないです」
即答かよ。まあ、野郎にエージェントがいるって分かってるからな。いくら厳重に警戒しても、しすぎるってことはないか。困るが。
「ないですけど、取って置きの方法があります」
鳥海はそう言って、ニヤリと笑った。
「これなら門限も関係なし。いいでしょ」
「ま、な。今日はそういう事にしておく」
俺達は、当然のようにBOを持ち出した鳥海と壁を抜け、直接一階の御剣の部屋に入り込んでいた。
それにしても女のコ女のコした部屋だ。見る方が恥ずかしくなる。
アイドルのポスターに薄桃色のカーテン、棚とベッドにはぬいぐるみとファンシーグッズが所せましと並べられている。
「あ、限定版ワンタンタンだ」
あのな……ツッコミ入れようと手を延ばした時、床に倒れている人影が目に入った。
ふたつ、か。案の定。御剣はあれで結構脆いからな。
異常に気付いた刻間がこっちに来ているだろうという推測は、当たっていた訳だ。
騒ぎながら右往左往する鳥海に今度こそツッコミ入れて、ガクガク震えている御剣を抱き起こす。
視界が歪む。
暗い。分校の裏山。私はブレードをにぎり、闇を駆ける。
ブレードが獲物の位置を割り出す。私はそこまでブレードを運ぶ。後は、ブレードを振り下ろすだけ。
ついさっきまで私を馬鹿にしていた男子が、綺麗に切り落としてやった腕を抱えて泣いている。もう片腕も落としてBOを破壊する。
男子は叫んで気絶した。馬鹿みたい。
「次」
私は、片っ端から奴らを始末していった。別にどうってことない。
殺した訳じゃない。腕が失くなろうが、足が失くなろうが、生きてるじゃない。BOは壊すけど。
そして、私はまた一人になった。一人は慣れてる。両親も私がいなくなって清々してる筈だ。そう思ったから、私は。
一人は、ひとりは嫌だ。嫌だよ……
御剣をベッドに寝かせて体を離すと同時に、他人の記憶の再生は止まった。
「つッ」
自分のだけでも堪えるのに……そこまでのキャパは俺にはないぞ。
御剣の目が薄く開いた。俺の名前を呼ぶ。
「征人センパイ、私、狂っちゃったのかな。悪いことし過ぎて、狂っちゃったのかな」
「……馬鹿野郎。そう簡単に狂うタマかよ。何とかするから、もう少し頑張れ」
励ましにもならない。鳥海に精神安定剤を取りに行かせるが、効くかどうか。
「次は、刻間か」
こっちが先に狂いそうだ。
『お前は負けてない』
誰かの声。俺は自分の口の端が上がるのを感じた。
<続く>
昼休みに急ぎ投下。ひそかにWiki内のバックナンバーにサブタイトル入れてます。
次回は今回の続き、その次は音速の七月分を予定しています。
184 :
('A`):2006/06/21(水) 15:02:39 O
GJ
シリアスだなぁ
186 :
('A`):2006/06/21(水) 18:17:41 O
いつも読まずに飛ばしてたけど何となくよんでみた。
そして、GJ!
6月。
梅雨に入り、長雨が続く季節である。
とはいえ、初旬のうちは連日快晴が続き、
旧暦の「水無月」の意味を実感させられるのである。
閑話休題。
以前まで持っていた傘を紛失し、
雨季に入る前に傘を買いなおしておこうと思い立った。
傘など、所詮は消耗品。
安物で十分なのである。
業後、ビニル傘を買うためにコンビニへ向かった。
なぜか、彼女もついて来たのだが・・・・・・。
道すがらのこと。
「『男』、折角一緒に行くんだ。
何か買ってくれないか?」
ついて来てくれと頼んだわけではない。
一体、なんの義理で彼女に奢ってやらねばならないのか・・・・・・。
「『何か』って何をだ?」
「向こうで決める。」
「ああ、そう。
じゃあ、一つまでだぞ。」
「わかった。」
結局、流れに乗ってOKを出してしまった。
少し、甘やかしすぎか・・・・・・。
店内に入ると彼女は、一目散の風で目当ての品の売り場に行ってしまった。
その後姿を目の端に納めつつ、ビニル傘を物色する。
参った・・・・・・。
ピンクと黄色しかない。
どちらも自分が使うには愛らしすぎる。
次回まで先送りにしようか、
それとも恥を忍んで、幾分マシな黄色を買うか・・・・・・。
そう悩んでいたときだった。
彼女が戻ってきた。
「これを買ってくれ。サックのお徳用だ。
君は価格の指定をしていなかったからな。
一つは一つだ。
これ1ケースで君と何度でも・・・・・・」
「返してきなさい。」
「わかった。無論冗談だ。
最初は個買いから・・・・・・」
「やかましい。」
「まさか、いきなり既成事実を作りにかかろうというのか。
君も強引な男だな。
しかし、君が相手ならば私も喜んで・・・・・・」
「黙れ。」
「私は君からの愛以外に何も望むものなどないのだ!
それなのに、君は私に一体何を望めと言うんだ!」
「パンかジュース!
それ以外は認めん!」
一蹴され、彼女は肩を落として品物を返しに行った。
顔色一つ変えずにあんな恥ずかしい言葉を滔々と語れるあたり、
彼女の神経の太さというか、構造に感心する。
というか、「サック」なんていつの呼び方だ・・・・・・。
結局、傘は買わず、次の機会に回すことにした。
彼女の菓子パン(あてつけのように、一番高い奴だった)を持ってレジにつこうとすると、
チンピラ風のガラの悪い男が店員に絡んでいる。
釣りがどうの、謝って済む問題がどうのと言っているあたりから察するに、
店員が勘定を間違え、それをダシにして憂さ晴らしをしているようだ。
全く、世の中乱れとる・・・・・・。
下手に絡まれて問題に巻き込まれたくないので、
遠巻きにして待つことにした。
しばらくは雑誌でも読んで時間潰しをしようか・・・・・・。
こういうときは自分の弱さがつくづく嫌になる。
ところで、彼女は・・・・・・。
「おい、お前。
後がつかえてるんだ。早くしてくれないか。」
凛然と、そして毅然とした態度でチンピラ風の前に立ちはだかる彼女の姿が、
そこにあった。
------
・天狗になっていた自分が恥ずかしい。今は猛省している。
・
>>174氏、3倍するときにはマイナスをつけないと。
マイナスにマイナスをかけないとプラスにはならないのデスヨ。
・とりあえず、「少し早い時間帯に」というのは守れまシタ。
189 :
('A`):2006/06/21(水) 23:15:13 0
・
>>174氏、3倍するときにはマイナスをつけないと。
マイナスにマイナスをかけないとプラスにはならないのデスヨ。
キモい。なんでこのスレの話書く人間は正確クズが多いんだ。
うんちっちか狂気見習え。
ぱくらないとか九四はマジで性格悪すぎ
>・
>>174氏、3倍するときにはマイナスをつけないと。
なにこれ?
うんちっちがお前よりも性格が悪いとでも?
死ねばいいのに。
>>190 自分の評価をマイナスとした上での話だろ
九四擁護する気は全然無いが
ズレた批判はやめてよく読め
192 :
('A`):2006/06/22(木) 07:26:52 O
まぁ確かに九四の発言は解りずらいな。と言うか少し調子に乗ってるか?
193 :
('A`):2006/06/22(木) 07:52:24 O
初期に比べたら調子にのってるな
作品が面白いんだから別に良いよ。
ただ、これ以上珍妙な発言が増えるようだったら一考しなければな。
面白くないけどな
このスレの人間はマジで頭弱いな
九四テラカワイソス
昔のぱくらないくらい頭弱いな
198 :
('A`):2006/06/22(木) 19:49:50 O
ぱくらない、狂気、九四、それぞれ味があって良いと思うが
ぱくらないは文章が上手いし、ストーリー展開が他にはない感じ。
狂気は絵はイマイチだけど、文章は成長してきてるしアイデアも面白い。
九四は独特の文体とテンポの良さが際立ってるし、話も王道で解りやすい。
メメメもアイデアと展開には凄まじいものがあったが消えてしまったしな。
うんちっちも分かりやすく気軽に読めて面白い良い短編の見本だったと思う
まあここまでの流れでモテそうなやつが一人もいないことに安心した
皆、
>>199の発言を念頭に置くように。
あと200げt
当たり前じゃん
なに言ってんの?
203 :
('A`):2006/06/23(金) 21:04:32 O
保守しよう
204 :
('A`):2006/06/23(金) 21:41:01 0
('A`)「あ…お気に入りのスレが落ちてる…」
('A`)「まぁ、長寿スレだったし…それに人が少なかったしな…」
('A`)「まぁ、いいや、まだ他にも巡回スレはある…」
('A`)「…やっぱりどこもかしこも人が少ないなぁ…」
新着レス:1
('A`)「…お?珍しい、リアルタイムだなんて…」
『素直な名無しさん』 「しあわせになるぞー!」
Σ('A`;)「な、なんでこんなところにまで!」
『素直な名無しさん』 「幸せになるぞー」
('A`)「…それとも流行ってるのかな…?」
『素直な名無しさん』 「幸せ…ですか?」
('A`)「な、なんなんだろう」
『素直な名無しさん』 「しあわせ…ですか?」
('A`)「まぁ、2chする余裕があるんだしな…」
『素直な名無しさん』 「保守しよう!」
(*'∀`)「はいっ!!」
205 :
('A`):2006/06/23(金) 22:23:21 O
良い
なんかよくわからんが惹き付けられる何かがある
ストーリーもキャラもかなり曖昧なのに
頑張って続けてくれ
「おい、お前。
後がつかえてるんだ。早くしてくれないか。」
「ナンジャ、コノアマァ!
ナンカもんくアルンカイ! オラァ!」
喋り方からすると、ガラだけでなく頭も悪そうだ。
なんと言っても漢字がないのが致命的だな。
・・・・・・。
違う。
いまは、こんなことで納得している場合ではない。
彼女とチンピラ風の衝突による被害を回避、
或いは可能な限り軽減させる方法を考えねば。
「文句があるからこう言っているんだ。
用が済んだらさっさと空けてもらえないか。」
ここからは彼女の背中しか見えないが、
それでも彼女の不遜な態度は十分に汲み取れる。
どうやら、状況は考えている間にも進展するようだ。
それも、悪いほうに。
「ケンカウットルンカィ、ワレェ!?」
もはや定型文と化した台詞を喚き散らしている。
案外、基本に忠実な奴なのかもしれない。
「その喧嘩を買い取ってやったら、
そこを退いてくれるのか?」
「ナンジャトォ!?」
・・・・・・チンピラよ、それは僕の台詞だ。
正直、彼女が何を意図しているのかがイマイチ掴めない。
チンピラは頭は悪そうだが、腕っ節は強そうだ。
それに対して、彼女の体格は華奢そのもの。
彼女が何か特殊な格闘術を使わない限り、
一見すれば勝敗の程は明白。
まさか・・・・・・。
これは、つまり、僕に相手をしろと言っているのか!?
その考えに至った途端、
彼女の背中からとてつもない威圧感が感じられた。
「女に立ち回りをさせるのか」と言わんばかりだ。
彼女が藪蛇な真似をしたツケがこっちに回ってくることに、
非常な理不尽を感じる一方で、
男としてこの状況で挑み出なければ名が廃るという思いもある。
一体、どうすれば・・・・・・
「ナニサマジャ、オマエ!」
チンピラが彼女に迫る。
・・・・・・決めた。
ここで行かねば男ではない。
そう思って、名乗りを挙げようと思ったとき・・・・・・。
「何様も何も、私は私だ。
早くしてくれ。
そこにいる彼氏と蜂蜜よりも甘い生活が待っているんだ。」
「・・・・・・ッ!」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
店内の空気が固まった。
その空気を無視して彼女は続ける。
「くんづほぐれつの熱いやり取りと、
いま、この場で言うのも憚られるアレやコレや・・・・・・」
寧ろ、今言っているその言葉を憚ってください。
チンピラの激昂を抑えるより、
音声出力される彼女の妄想を止めるほうが良さそうだ。
そう思っているうちに、
「アア〜〜ッ! チクショウ!
もういい! オボエテいやがれッ!」
などと言い残し、チンピラは走り去っていった。
やっぱり基本に忠実だ。
奴の目の端にキラリと輝くものを見た気がしたが、
たぶん、気のせいだろう。
きっと、今の自分の心の姿が投影されたんだ。
きっと・・・・・・。
「何だ、張り合いのない。
これから溶岩よりも熱くてとろける官能の段に入っていくのに。」
彼女には羞恥心というものはないのだろうか・・・・・・。
結局、彼女のパンだけを買って店を出た。
店員さんからは感謝され、
パンの値段を割り引いてもらったり、
500円分のクーポンを貰ったが、
この店を利用することは二度とないだろう。
さらば、青い看板。
帰り道、僕は週間天気予報と最寄のコンビニとを思い出しながら、
次に傘を買う機会を考えていた。
明日も晴れだし、明後日も・・・・・・。
「しばらくは、傘も必要ないか・・・・・・。」
「そうだな。
雨が降ったら私が傘を貸してやる。
勿論、あいあい傘でな。」
お嬢さん、勘弁してください・・・・・・。
僕は、早急に傘を買う必要性を再認識したのだった。
----------
・引き続き猛省中・・・・・・。
自分の愚かさ加減が恨めしい。
ナオトと一緒に四国へ行きたい。
Ich will zu OHENRO gehen・・・・・・.
・ちなみに自分モテマスヨ。
ごつくて、むさくて、汗臭い同性に・・・・・・orz
人生は疲れる・・・・・・。
しあわせシリーズおもしれー!
210 :
('A`):2006/06/25(日) 09:06:20 O
九四よ猛省するなら次をさっさと書け
素クールライフの意味をスレを読んでしばらくしてから気づいた。
>>210 九四はかなりいいペースで投下してると思うがな。
>>九四
つーか、気にしすぎだぜ。
本気で反省したいなら、言葉ではなくこれからの態度が重要と知れ。
213 :
('A`):2006/06/26(月) 06:25:02 O
ほしゅ
しあわせシリーズってぶっちゃけ最初は何か違う気がしてたんだが
なんか見慣れてくると効いてくるというかいいなこれ
ボディーブローのように気付くと足にキてますた
VIPよりアレな書き手描き手が多いスレだなおい
216 :
('A`):2006/06/26(月) 21:02:50 O
VIPのスレが死んだぜ
VIPで相手にされないヤツが転がり込んできてるだけだからな
218 :
('A`):2006/06/26(月) 21:08:46 O
VIPはもはや8割が保守だもんな
219 :
('A`):2006/06/26(月) 21:11:00 0
保守が多いのはVIPだから仕方ないが投下来ても保守ばっかなのが問題
そして、それをどうにかする気がないのも問題だな
221 :
('A`):2006/06/26(月) 23:46:13 O
一応、今議論されてるぞ
222 :
('A`):2006/06/27(火) 08:20:27 0
投下後保守ダメとかって前に落ちた時も議論されてたよな。
人は過ちを繰り返すな。
おまいら何の話をしておる
消えろ
224 :
('A`):2006/06/27(火) 12:46:04 O
すまんかった
225 :
('A`):2006/06/28(水) 22:16:15 O
酷い過疎
「君は存外に意気地のない男だな。」
食堂で昼食を摂っていると、いきなり彼女に言われた。
唐突に、何のことだ・・・・・・。
「チンピラに店員が絡まれているというのに、
傍観するだなんて、興醒めだぞ。」
どうやら先日のコンビニでの騒動におかんむりらしい。
あの件に関しては、確かに店員は気の毒だった。
だが、気の毒という点では僕もまた同様だ。
あの一件の所為で、学校から最寄のコンビニが使えなくなったのだ。
「ワタクシも被害者なのデス」という詭弁が頭をよぎる。
「でも、仕方ないだろう。
あの手の輩は凶器を持っているかも知れないんだから。
下手に手を出してグサリと一突き、
志半ばに帰らぬ人・・・・・・というのは避けたい。
それに、店員だって、ああいった輩に対しての
ある程度の対処法を教わっているだろうし・・・・・・」
「私が聞きたいのは、そんな屁理屈ではない!
君が颯爽とあのチンピラを叱咤し、説教を下す様を見たかったのだ!
それが見られなかった悔しさで私はここ数日、
毎晩枕を濡らして・・・・・・。」
そんな、無茶苦茶な・・・・・・。
「まぁ、今回は何事もなくてよかった。
ただ、いつもこう、上手くいくとは限らないし、
身の安全は十分慮ってくれ。」
「むぅ・・・・・・、わかった。
でも、君に心配をしてもらえるというのは嬉しいぞ。」
もう一度やってみようかな、という不吉な声が聞こえた気がしたが、
敢えて聞かなかったことにする。
とりあえず、今回は深い追求がなくてよかった。
安堵に内心で胸を撫で下ろす。
「ところで、君は相手が凶器を持っていないとわかっていたら、
襲われている人を助けるのか?」
「まぁ、その・・・・・・、
状況によりけりだろうな。
襲われている人と襲っている人の体格差、
あと、僕は体術とか護身術に覚えがないから、
盲滅法の打撃や小手先の論理で何とかなる相手か、とか・・・・・・。」
「打算的だな。」
「状況判断を重んじると言ってもらいたい。」
「君がそう望むなら、そう言おう。」
彼女はそう言って、席を立った。
「では、私が困っているときには助けてくれたまえ。」
「力の及ぶ範囲でな。」
去り際の、そんなやり取りの中で彼女が見せた笑顔に、
僕はなぜか、何度目かの不穏さを感じ取ったのだった。
----------
・
>>212氏弁護多謝。
これからは身の振り方に気をつけます。
・やっぱり、実生活の煩雑さからの逃避の為にお遍路にいきt
勝手に行けよ
誰も止めないからさ
嫌なら投下はやめても構わんのよ
嫌々投下してますってスタンスで恩着せがましい態度は正直不愉快
230 :
('A`):2006/06/29(木) 06:08:20 0
これならvipperのほうがまし。今度の土日にSS祭やるけど、普段から両方行き来してる奴らはともかく、空気読めない勘違いちゃんはくんなよ? 邪魔だから。
宣伝乙
232 :
('A`):2006/06/29(木) 08:10:37 O
ビップで祭りあるんだ。時間スレとどっち出るか悩むな。
233 :
('A`):2006/06/29(木) 16:55:32 0
こっちには嫌々や惰性で投下してるヤツいんの?バカだなー
235 :
('A`):2006/06/30(金) 20:25:21 O
祭り行く
VIPは祭りどころじゃなくなっててワロスwwwwww
238 :
('A`):2006/06/30(金) 22:49:16 0
蒸し暑い夏。初夏だというのになんだか蒸し暑い。…それでも、それでも去年よりは涼しい。
まぁ、いつになってもこの暑さには慣れないんだろうな、なんて自嘲気味に笑いながら農作物に水をやる。
殆ど人が居ない片田舎…いや、ドがつく田舎。それでも土日菜園だとか言って土地を求める人間は多い。
だから土地を貸してその金で…、それに作った農作物。食うには困らない。
俺は人が怖くて…、人から逃げた。ここは娯楽が少ないが、それでもいい。苦痛は、味わわなくていいから。
そんな逃げだけで…一生を暮らすのかと思うと時にはぞっとするけれど、構わない。俺の人生は逃げの人生だから。
西瓜を見つめてただ思う、甘く…なるといいな。
そんな蒸し暑くて空が青白い初夏の日に、俺は彼女と出会った。
239 :
('A`):2006/06/30(金) 22:49:52 0
素「しあわせになるぞー!」
Σ('A`;)「うっ、うわっ!」
素「しあわせになるぞー!」
('A`;)「だ、誰なんだあんた一体」
素「しあわせ…ですか?」
('A`)「え、ど、菜園地をか…借りに来たんですか?」
素「しあわせ…ですか?」
('A`)「…きいてねえ…」
素「しあわせ…ですか?」
('A`)「………」
素「街に戻ろう!」
(*'∀`)「はいっ!!」
それが彼女との出会いだった。
240 :
('A`):2006/06/30(金) 22:51:14 0
…西瓜、甘くなるといいな。
妙に文章が巧いのが尚更に…
一瞬割り込んでるのかと思ったwwwwwwwwwwwwwwwwww
246 :
('A`):2006/07/01(土) 13:37:54 0
まとめWiKi内「すく〜るエージェント」
ttp://sucool.s171.xrea.com/?%C4%B9%CA%D4%2F%A4%B9%A4%AF%A1%C1%A4%EB%A1%A6%A5%A8%A1%BC%A5%B8%A5%A7%A5%F3%A5%C8 白い部屋の中には、色んなものが置かれていた。
水の入ったバケツ、熱帯から寒い所までの植物、そして、ペスの入ったケージ。
ペスは私を見て、尻尾をブンブン振った。実験棟で飼われている雑種犬だ。こっちに来てすぐ仲良くなった、最初の友達。
壁にはめ込まれたガラスの向こうから、白衣を着た人達が指示を出してくる。
部屋の中央に水の玉を作り、できるだけ大きくする事、それが今日の課題だった。私はBOを前に出し、意識を集中する。
バケツの水が宙に浮く。空気が乾く。湿った地域の植物がまず萎れていく。そして、次第に乾いた地域のも。
ペスが鳴いている。私と目が合った。
ひどい状況。体毛は水分が抜けてパサパサ、肌も乾いて干上がった水溜まりのよう。
私は手を下げようとした。
『続けなさい』
白衣の人が、言った。もう一度。
『続けなさい。続けなければ……』
私の中で誰かがささやく。
”たかだか犬じゃない。それより自分の方が大事よ”
前に聞いたことがある。ここで問題を起こしたら、そんな人しかいない分校に飛ばされるって。
「いや、だ」
犬の鳴き声。私は目をつむって、ただ集中する。
気付いたら、周りの音は消えていた。 薄目を開く。白い部屋には、生きているものはなかった。私は、ペスだったモノを目の端で捉らえ、意識を白に散らせた。
その辺のクッションで横になれるスペースを作り、刻間を寝かせる。刻間に触れている間中、彼女の記憶が流れ込んでくる。
離れようとすると、刻間は俺の腕を掴んだ。
「……なんで」
なんで、先輩は悪夢を見ながら動けるんですか?
俺が刻間達の記憶を見せられたのなら、その逆があってもおかしくはないか……
刻間の手を、できるだけ優しく腕から外す。
「俺だって、平気で動いてる訳じゃない」
ただ、繰り返し同じ光景を反芻したから、心が麻痺してきてるだけだ。
「二人とも、何とかするから、もう少し頑張れ」
我ながら、白々しい励ましに、
「分かった。あんただから、信じる」「先輩、私、頑張ります。だから」
ふたりそろって、何かを含む目を返してきた。
「何かあったらすぐ連絡。いいな」
俺はそれだけ言って鳥海をうながした。
教員寮、となってはいるが、実際には同じ形の二世帯型一戸建てが、ズラッと十数棟並んでいるという代物だ。
「迷っちゃいそうですね、アニキ」
実際、クー先生の送り迎えで、俺と御剣は数回迷子になっていることは内緒だ。っつーか表札くらい門柱に出しとけ。
クー先生の家は、右から三番目の道路側っと。
おっと、忘れる所だった。
「鳥海、女子寮に入った時間からお前を雇う。契約内容は後で文面を作るが、報酬は通常任務の日割、期間は今回の一件が終わるまででいいか?」
「ちょっ、待ってよアニキ。オレ、そんなつもりで協力してる訳じゃ……」
「駄目だ。俺達は、エージェントは依頼がない限り、他人の要求に応えて力を使っちゃいけない」
望先輩が、繰り返し教えてくれた言葉。過ぎた力は簡単に人の心を飲み込むから、安易に使ってはいけない。
体がよろけるのが、自分でも分かった。
「アニキ!」
支えようと駆け寄る鳥海に目をやる。
「大丈夫だ。いくぞ」
再生される悪夢の続きに視界を歪ませながらも、俺は歩き始める。
「予想より早かったな」
ベッドに埋もれて丸っきり小学生のクー先生が、力ない笑顔を見せた。何と言うか、痛々しい。見てられない。
ベッドの横には、森村さんが普段のクールぶりはどこへやら、憔悴し切った顔で立っている。
「先生には、心辺りがあるようですね」
とにかく、俺を含めてこのままにはしておけない。すぐ本題に入ろうとするが、
「かをりの前でやるつもりか……副業関連の話になる。席を外してくれ」
「でも……」
森村さんは、俺の顔と先生の顔を見比べる。
運動会で、北条に勝てないまでも善戦して以来、俺のクラスでの地位は不本意ながら格段に上がった。
森村さんもよく話し掛けてくれるようになり、高橋からは、
「なんで校内三大美少女と仲良くなれるよ。男子生徒の総意だ。呪われてしまえ」
などと言われたものだ。俺は普通に対応しているつもりなのだが。
「……今は、何も聞かないで。話せる時が来たら話すから」
今日は、自分でも信じていない事を話す日らしい。
「分かった。お姉ちゃんをよろしく」
森村さんは俺の目を見ながら部屋から出て行った。
「結論から言おう。これはBOによる精神攻撃だ」
森村さんがいなくなると同時にクー先生は本題に入った。
「これはって、何がいったいどうなって……」
「後で説明する。静かに」
クー先生は鳥海を見て、俺をにらみつけた。
「モテモテだな。事が終わったらじっくり説明してもらおうか」
「余裕ですね」
俺は肩をすくめた。
「そうでもない。精神防壁を張るまではかなりひどかった。防壁自体、どのくらい持つのか分からない。
話を戻そう。おそらくこれは、ドリームメイカーの仕業だと思われる。対処方法は三つ。本人を発見し排除、BOを本人から引き離す、もしくはBOを破壊する」
「ちょっと待て、ドリームメイカーって……」
「そうだ。エージェントではない。人の精神を操る為には、データを一度自分の精神を通さなければならない為、負担を考えエージェント登録を失効している」
「じゃあ何故」
「それを調べるのがモテるエージェントの役割だろう」
言葉に一々刺があるのは気のせいか。
「一応、ドリームメイカーのBO反応を元にだいたいの場所は突き止めた」
枕元に携帯端末と一緒に置いてあった封筒を、差し出す。受け取ろうとクー先生に近づく。
「あと、もうひとつ」
いきなりクー先生は手を延ばして俺の腕をつかむ。
俺の心に先生の声が流れ込む。
私の記憶を、見てほしい……
それが起こった時、何が何だか分からなかった。
膨大な情報の流れに巻き込まれて、あっさり私の自我は崩壊した。記憶も思考も生存欲求さえも失い、私は情報の海を漂った。
どのくらい経っただろうか、私は情報の海の中で記憶のかけらを見つけた。
意味も分からず、ただ懐かしい。私はそれを集め始めた。
少しずつ、記憶が集まっていく。同時に思考や生存欲求も形を成していく。
目が開き、体が少しずつ動き出し、周りの刺激が入ってくるようになった。
気がついた時、女性が枕元で泣いていた。
「母さん」
私は、繋ぎ合わせた記憶から呼び方として適当なものを選ぶ。
母は、涙を止めて私の顔をまじまじと見た。
私はもう一度、母を呼んだ。
「あなたは、誰なの!」
母は、私に向かって叫んだ。
その日、私は二度目の誕生を果たした。
<続く>
少しずつ謎を開帳しつつあるすく〜るでした。
次回は音速〜を予定しています。
前回でGJを出していただいた方、ありがとうございます。今まで読んでなかった方にも読んでいただけたのがうれしいです。
前のスレで性格の悪さをさらけ出してしまった為、批判には返す言葉もありませんが、少しずつでも書くことで汚名を削いでいけたら、と思ってます。
今後ともよろしくお願いします。
投下してくれるだけでもありがたい。
グッジョブです
>>250 そろそろ伏線を回収して行くのか
wktkして待ってるぜ
「それでな、彼女、なんて言ったと思う!?
お前、言ってみろ!」
「・・・・・・知るか。」
隣でギャルゲーについて熱く、寧ろ暑く語るナナフシを引きつれ、
講義室へ向かう。
正直、煩わしい。
「なんだ貴様、そのそっけない態度は!
貴様には萌心はないのか!」
「そんなワケのワカランモノは持ち合わせておらんわッ!」
そもそも、こいつの語るゲーム自体に興味はないし、
それゆえにゲーム自体も持っていない。
そのことはこれまでに何度も言ったはずだが、
全く気にする様子もなく語り続ける。
コイツの悪いのは記憶力か、性格か。
「貴様、萌心を『ワケのワカランモノ』と言ったな!
俺が貴様に萌心のなんたるかを・・・・・・」
「あぁ〜、ハイハイ。
暇があったら聞いてアゲマスヨ。」
たぶん、一億万年後くらいにな。
隣でなおもブツブツと呟くナナフシを極力無視しながら、
渡り廊下に差し掛かった時だった。
「お前、あの男は何だ!
返答しだいでは許さんぞ!」
押し殺したような怒鳴りが聞こえた。
声の源を探すと、
いつかの暗い目の男と、彼女がいた。
「お前には関係ない。
私的な交友関係にいちいち首を突っ込んでもらいたくないな。」
いつも通りのクールな返答が、一層相手の癇に障ったらしい。
顔を臙脂に染めて唸りをあげている。
「ありゃあ、痴話喧嘩だな。
きっと『男』、お前絡みだぞ。」
「ナナフシ、確か貴様、彼女を可愛いだの何だのと褒めちぎっていたな。
今助けに行けば、きっと彼女の気持ちが貴様に移るぞ。」
「ん〜、それは確かに魅力的だが・・・・・・。
俺、この前の『ツクツクボーシ』の件もあって、彼女がちょっと苦手になった。」
「そうか、それは残念。」
コイツを囮にして教室へ行こうという魂胆は潰え去った。
後は気付かれないうちに撤退して、
「遠回りをするか・・・・・・。」
「でもあの娘、お前のこと見てるぞ。」
何ィッ!!
ああ、確かに・・・・・・。
彼女の目が既にこっちを捉えている。
眼光が「私を一人、置いていくつもりか。」と訴えてくる。
しかし、まだ声をかけてこない。
今ならば、知らない風を装って逃げることが出来る。
後で問い詰められれば、知らぬ存ぜぬで押し通せばいい。
だが・・・・・・。
本当にそれでいいのか!?
(水兵1 「先任。
何故艦長は、この前の戦闘で敵兵に助け舟を出したんでしょうか?」
先任将校 「エーと、まあ、それはだ、俺もその時同じことを思った。
艦長はあの時『だらけた武士の情け』とか何とか言っていたんだが、
どちらかと言うと、アレが勇気という奴だったんじゃないかと、俺は思う。」
水兵1 「勇気・・・・・・ですか?」
先任将校 「そうだ。
古典にあった『義ヲ見テセザルハ勇ナキ也』とかいう奴だ。
憎んでも余りある敵に対してでも、
その、苦しんでいる状況に立ち会ってしまったら助けずにはいられない。
ウチの艦長はそういう漢気がある人物だ。」
水兵1 「はぁ・・・・・・。
なんだかよくわからないけど、大変ですね。」
先任将校 「まぁ、解説している俺もよくわかってなかったりするんだがな。
あと大変と言えば、あの後、短艇を棄てた件で上からこっぴどく絞られたそうだ。
そういうことを見越して、ああいう判断をされたんだろうが、
俺たちから見たら変人だよな。」
水兵1 「あ〜、確かに、変人ですね。」
先任将校 「そうだ、俺たちの艦長は漢気のある変人だ(笑)」
艦長 「誰が変人だって・・・・・・?」
先任&水兵 「「ウヴァッ! 出たァ!?」」)
「それで、どうするよ。
彼女見てるけど、遠回りする?」
「いや、止めに行こう・・・・・・。」
「先任」、講釈には感謝するが、僕が今動く理由は勇気なんてものじゃない。
ただ、単に、
彼女の目が怖いからッ!
----------
・祭り? 食べられますか、それ。
つーかぱくらないと九四って同一人物だろ?
なんでコテ使い分けてんの?
キモい
それはないだろ
>>254 投下GJ。漢気あふれる変人艦長に敬礼!
祭りはこっちにも宣伝貼って欲しかったよな。
仮にも自分とこのテンプレで「姉妹スレ」って言ってるんだし。
やっぱあんまり仲良くしたくないのかな?
>>256 文法文法w
少しでも文章作法かじった奴なら『…』の後や『」』の前には『。』は付けないし、段落変わったら一字空けるって
逆にやらないと書いてて気持ち悪いw
>>259 自演するやつは別人装うときにその程度は普通にやるぞ
置換で簡単に出来るし
メリットがない
262 :
('A`):2006/07/02(日) 16:11:55 O
つかそんなこと疑うのがどうかしてる
>>260 さすがにそこまで行くとお前が一番性格悪そう。
階級が違う場合、先任とは言わない…
突っ込んでおきたかったので。
なんでこのジャンルのスレはどこも荒れるんだろうな。
266 :
うんちっち:2006/07/03(月) 11:10:59 O
受験時代に思い描いた大学生活…
大学つまらない、やめてしまいそうだ。
最近は女教師素直クールの妄想が旬です。
夢オチはこりごりだ
うお、久しいのー。
とりあえずサークルにでも入ったらどーだよ。
大学は学ぶ所っつーより、自立(&自律)心を養う所
だと俺は思うのさ。
何でも自分から行動してみな。
空気読みながら。
やっちまった…
>268は>266あてでつ。
夢オチは自分でもないと思います。
漫画が夢オチだとかなり萎えます。
でも喪板だということで最後に喪っぽさを出してみました。
大学に入ってから愛想笑いしかしてません。
>>270 だ、だったらこ、ここで笑えばいいじゃないのバカァ!!
だいたい何よ?今までさんざんアンタの作品に笑わせてもらったってのに!
笑ってるアタシ達を見てアンタも笑ってるって思ってたのに!!!
ア、アンタなんて!アンタなんて…
って、や、やだちょっと!こ、ここ素クールスレじゃないの!
ツンデレはスレ違いだってわかってるんなら早く言ってくれてもいいでしょ!!
もう!バカ!知らないわよ!!ふんっっっっっだ!!! ≡(///)逃亡
うんちっちの妄想がいつか活字となって読める事を切に願う。
273 :
('A`):2006/07/04(火) 18:55:11 O
VIPのスレ終わったのか
274 :
('A`):2006/07/04(火) 19:53:32 0
いや、たってたよ
実質終わったみたいなものだろ
>>275 俺は vipper じゃないんだけど、もうちょっと vip と仲良くしてもいいんじゃない?
おんなじベクトルのスレなんだしさ
書き手の人間性はこちらの方が劣ってるというか終わっているというか
この板だしなそんなもんだろ
おれは萌えるゴミみたいな人間だから・・・・・・
萌えカスも残らないくらい
真っ白になれればいいわけで・・・・・・・・・・
どこの板だろうと、どこのスレだろうと、
素直クールが好きなわけで・・・・・・・
姉さん、世間というのは
難しいものですね・・・・・・・・・
萌えるゴミだと!?
あのスレの復活はまだなのか!?
テンプレやるから自分で立てろ
アーーーーーーーッ!
283 :
('A`):2006/07/05(水) 00:27:43 0
勝手に復活させやがって…GJだぜ。
後は文を書く奴が来てくれるかどうかだな
>>282のスレって何?
素直クール以外知らないんだよね
「ナナフシ、逝くぞ。
お前は、先に行っていろ。」
「馬鹿野郎。
貴様一人にいい格好させられるかよ。
逝く時には一緒だぜ。」
ベタな戦争映画でのやり取りが、
こんな辺鄙な大学で聞けるとは思わなかった。
妙な感動を覚えつつ、踏み出そうとした時・・・・・・。
「待てーーーーーーィ!」
ナナフシがでしゃばった・・・・・・。
僕を後に一人で二人に駆けて行く。
「か弱い女性を相手に恫喝とは、
天が許し、地が許し、内閣総理大臣が許そうとも、
この俺様が・・・・・・」
「「お前には関係ない。帰れ。」」
キレイにハモッた声に撃破されて、ナナフシは戻ってきた。
そのまますれ違い、どこかへ去っていった。
微かに嗚咽のような響きが聞こえた気もしたが、
敢えて無視する。
今の件に関しては、お前の自己責任だ。
だが、労ってやらないこともない。
ご苦労だった、ナナフシ劣等兵。
寧ろ、奴のせいで状況が悪化した。
しめた、と言わんばかりの顔で、彼女が駆け寄ってきた。
「『男』、助けてくれ。
あの根暗っぽい奴にしつこく付きまとわれているんだ。
君が追い払ってくれないか?」
「誰が根暗だァ!? このアマ!
というか、関係のない人間を引きずり込むな!」
根暗っぽい人、あなたの言葉に、
僕はこれまでにない程の共感を感じている。
感謝する、だからその、敵意剥き出しの目はやめろ。
「関係ないはずがない。
彼は私と将来の契りを・・・・・・」
「テメェ、そうなのか!?」
「いや、そんなことあるわけが・・・・・・」
「彼はシャイなんだ。
そんなに簡単に肯定するわけがないだろう。」
嗚呼!! お願いだ、反論を一つでいいからさせてくれ・・・・・・。
「ヨゥシ、お前、
今『クー』から手を引けば痛い目を見ないで済むぞ。
この娘ともう会わないと約束するか!?」
ええ、痛い目を見ないで済むならば、
多少の理不尽は我慢しますとも。
「残念ながら、彼と私は固い絆で結ばれているんだ。
そんな約束を呑むはずがないだろう。」
アナタ、何を勝手に答えているんですか!?
「・・・・・・そうか、仕方ない!
ならば拳でわからせるのみ!!」
アナタも、当事者の回答も聞かずに、
何を勝手にキレているんですか!?
根暗っぽい男はそのまま拳を固めて歩み寄ってきた。
拳骨を振りかざし、眦も裂けよとばかりに目を見開いている。
必殺の気合が噴き出される鼻息の音に混じる。
嗚呼、こんな理不尽な状況が許されるのでしょうか、神よ・・・・・・・。
「フンッ」
裂帛の気合の声が響く。
だが、ただ殴られるのは性に合わない。
せめて、せめて一撃だけ。
出来ることなら、先制攻撃を喰らわせておきたい。
そう思い、諦観の拳を固め、間近に迫った男の顔に当ててみた。
そう、軽いつもりで・・・・・・。
「ヒデブッ!!?」
根暗っぽい男は、漫画でしか聞いたことのない悲鳴を上げて、
信じられない勢いで仰け反り、そのまま倒れこんだ。
どうやら、拳が鼻に当たったらしく、
鼻を押さえてヒィヒィ言っている。
いや、泣いている!?
弱いッ!?
「ウグ・・・ッゥ・・・・・・、
諦めない、諦めないぞォッ・・・・・・・」
涙目になりながら立ち上がってくる。
一撃を浴びせてしまった以上、
多少の反撃は覚悟しなければならない。
そう思い、身構える。
だが、返ってきたのはさらに予想外の反応だった。
「諦めないぞォッ!
お兄ちゃん、絶対お前を家に連れて帰るからな!
覚えていろ!」
そう叫ぶと一目散に逃げて行ってしまった。
この前のチンピラといい、根暗っぽい男といい、
基本に忠実な連中が身の回りに豊富だ。
それにしても、
「『お兄ちゃん』って、一体・・・・・・」
「アレは私の義母の連れ子だ。
年上ということで兄だとは言っているが、私には関係ない。」
「ソウデスカ・・・・・・。」
根暗っぽい男にわずかに同情の念が起こる。
「アレはこの大学の4年生だが、過去2度留年している。
しかも怠慢による出席不足でだ。
そんなふざけた奴を兄として認めるわけにはいかない。」
わずかに起こった同情も即座に掻き消された。
「何はともあれ、共に苦境を乗り切ったことで、
私達の関係もより緊密なものとなったわけだ。」
寧ろ、苦境に巻き込まれたという感が否めない。
「これで、私達の関係は『友人』というレベルから、
さらに上の『恋人』というものに・・・・・・」
まさか、最初からこれを計算していたのか、
この小娘はッ!
「いや、どちらかというと、『戦友』だな。」
とりあえず、彼女の思惑は阻止しておく。
彼女は不服げな顔をしたものの、
すぐに「まあ、それも良いだろう」と納得してくれた。
その目には、不屈の炎がみなぎっていたが・・・・・・。
とりあえず、遅刻でも良いので講義に出席するため、
彼女に別れを告げ、講義室へ向かう。
その間際、彼女から一つ、忠告を貰った。
「あの根暗はきっと君の事を恨みに思っているだろう。
これから背後には十分注意しておきたまえ。」
さらに増した疲労感と不安感の重圧を曳いて、
僕は講義室の扉を叩いたのだった。
----------
ミサイル? 食べられますか、それ。(一応、記録代わりに)
>>285-287 投下GJ。
義妹か。脳汁垂れまくりなんだろうなお義兄ちゃんw
ミサイルは7発だってな。これから出るんだが、新聞の内容がこれほど
楽しみな日もそうそうないな。
安部官房長官殿はなんてコメント出したのかな?
>>287 乙。
ナナフシ劣等兵ワロタww
ミサイルはね、古代ローマではミッシレと呼ばれていたんだ。
なんだかおいしそうな名前だね。
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ん?
293 :
('A`):2006/07/07(金) 19:08:15 O
真夏のストレート
>290
じっとみてたら十字の中心に黒い点々が見えてきた。
「参った・・・・・・。」
本当に少しの油断だった。
購買に入った数分の間、傘を傘立てに入れておいたのだが、
それが紛失してしまったのだ。
柄の付け根に判別用の傷をつけてあった以外は、
なんの特徴もないビニル傘だったから、
誰かが間違えて持っていったとしてでも不思議ではない。
今日は一日中雨という予報だし、
このままでは濡れて帰らざるをえない。
いっそ、他のビニル傘を持っていこうかとも考えたが、
そんな道義に悖る真似はしたくない。
さて、一体どうしたものか・・・・・・。
途方に暮れて、とりあえず玄関口の庇の下で雨が弱まるのを待っていると、
「やあ、『男』じゃないか。
一体どうしたんだ、こんなところで。」
彼女が声をかけてきた。
「こんな土砂降りなのに傘を持っていないなんて、
君もなかなか奇特な奴だな。
朝から雨が降っていたのにどうしたんだ、一体?」
「好きで立ちつくしてる訳じゃないんだョ・・・・・・。」
とりあえず、事の一部始終を話してみた。
別に事態の改善を望んでのことではない。
単に、鬱憤晴らしのために。
「・・・・・・ウン、そうか。
世の中、とんでもない奴がいるんだな。
そんな奴に引っ掛ってしまうとは、君も大変だな。」
至極普通な相槌が、今はこの上ない慰めに聞こえる。
「全く・・・・・・、他人の者を勝手に持ち去るなんていうのは、
極々基本的な常識の欠如としか思えないね。
持ち去られた人間の心情を考えろってんだ!」
憤りから少々言葉が荒れてしまった。
その傍で頷く彼女の目が泳いでいるように見えたのは、
精神の平静を欠いたことからくる錯覚だろうか?
ただ、それを言っている時の彼女の
この件に関しては、彼女は何も関係ないはずだし、
動揺する理由もない、はずだ。
一通り鬱憤をぶちまけた所で、
彼女が切り出した。
「それならば、今から帰ろうというのならば、
その、なんだ・・・・・・、
私の傘を使っても良いぞ。」
「いや、しかし、それじゃ君が濡れるんじゃないか?」
「私は貸すとは言ってないぞ。
使っても良い、すなわち、一緒に使っても良い、
つまり、その・・・・・・、相合傘だ。」
「断る。」
相合傘なんて、そんな恥ずかしい真似が出来ようものか。
日頃、自分が畜生の如くに蔑んで見ている行為を、
自分が実践するだなんて。
「いや、しかし、
君に風邪をひかれると、私もなんと言うか、
その、なんだ・・・、責任、というか・・・・・・。」
最後のほうは既に消え入りそうな声で言った。
それにしても、今回の彼女は妙にしおらしい。
常日頃の言動から考えるに、
この程度のことで恥ずかしがるとも思えない。
そもそも、「責任」ってなんだ?
これは、問い詰めてみなければなるまい。
「あのだね、『責任』っていうのは一体・・・・・・」
「あ、そんなことより、晴れてきたぞ。
帰るなら今のうちだぞ。」
彼女の言うとおり、いつの間にやら雨があがっている。
雲は低く垂れ込め、晴れているとは言いがたいが、
それでも10分かそこらは持つだろう。
「ほら、早く行かないと降りだすぞ。
君と相合傘が出来ないのは残念だが、
君が嫌だと言うなら仕方ない。
これで、さよならだ。」
「ああ、それじゃあ、また明日だ!」
そうして僕はとりあえず駆け出した。
彼女の物言いにまだ引っ掛ったものがあったが、
それを放置したままに・・・・・・。
----------
>>290を見ていると人の顔が見えてきたヨ・・・・・・。
タスケテ・・・・・・・・・
298 :
('A`):2006/07/09(日) 06:49:03 0
>>296 投下GJ
つか男、そっこー「断る。」ってw
さすがにこれは傷つくんではないか?
300 :
('A`):2006/07/09(日) 14:46:16 O
もし時のSS大会にうんちっちが出場してたよ!
成績はいまいちだったみたい。
まとめWiKi内「音速騎行クウ」
ttp://sucool.s171.xrea.com/?%C4%B9%CA%D4%2F%B2%BB%C2%AE%B5%B3%B9%D4%A5%AF%A5%A6 音速騎行クウ・After Episode
「決戦!ビーチサイド」
夏の海はさながら芋洗いの様相を呈していた。
はしゃぐ小学生、いちゃつくカップル、狂ったように泳ぎ続ける大学生。パラソルの下で井戸端会議を繰り広げるおばちゃん、砂に埋められたおとっつぁん。
実は……僕も埋められていたりする。首からは『優勝商品』のプレート。
頭の上には『海の女王決定戦』と達筆でしたためられた横断幕が、ハタハタとひるがえっている。毎回同じ事を言うようだが、一体誰が作ってるんだか。
僕の右横には、ビーチパラソルの下にパイプイスと折りたたみ机を置き、
さあ、全国の天内藻Loversファンの皆さんこんにちは、今日も実況は高橋でお送りしています
高橋君が、いつもの調子でしゃべくっている。そして、暴走を止める事のできる叔父貴は、新婚丸出しでどこかへ消えやがった。
さあ、真夏の砂浜三番勝負、今開幕ですっ!
僕は溜息をつきながらも、いつもと同じ展開になったことにホッとしていた。
叔父貴の結婚式以来、いまいち噛み合わない日々が続いていた。
クウはクウで、先月よりも更に難しい顔して僕には言えない所に行ったり来たりしてるし、
僕は僕で黒クウを助けられないものか、ない智恵しぼってみたり、ふとクウの行動を邪推してみたりと、ムダに時間があるとロクな事をしない若者の行動をトレースしていた。
可奈美とレイカも僕たちの不穏な空気を感じたのか、やりとりがぎこちなくなり、七月の始めには仮面家族の出来上がり。
そんな時だった。たまたま家に来ていた叔父貴が海に行こうと言い始めたのは。
たちまちの内に予定が決まり、今日、ここにいる次第である。
ちなみに、高橋君はしばらく姿を見なかったのに、なぜか砂浜でパラソル持って待っていた。
だが、僕といちゃつきたいクウ、家族で海水浴にこだわる可奈美、不純異性交遊監視員を自認するレイカという三者の利害がいつまでも一致するはずもない。で、
ならば、こうしたらどうだろう
高橋君の提案は、知力体力直感力で誰の意見が正しいか決めようというもので、当然のように全員賛成。僕は首人間にされた次第である。
では、第一種目では運動能力を見る競技、三人ビーチバレー!円形のコートを三分割し、コートに落とさないようビーチボールをラリーしてもらいます
「ねえ高橋君、僕の頭がコートのど真ん中にあるような気がするんだけど」
商品の意見は自動的に却下されます
商品の意見は無視ですかそうですか。
それでは、選手入場です!
集まってきたギャラリーから歓声が沸く。海の家から出てきた三人は、何と言うか、見ている僕の方が恥ずかしくなるようないでたちだった。
クウは、白いビキニを難無く着こなしている。デザイン自体はノーマルなのだが、何しろモデル体形だ。必要以上にセクシーで、目のやり場に困る。
可奈美も今年はセパレートを選んでいた。スポーツタイプの比較的露出度の少ないものだったが、一応、可奈美もバルキリータイプだ。最近やけに色っぽくなってきやがって、兄としては喜んでいいのかどうか。
レイカは黒のワンピースをセレクト。ハイレグをパレオで大人し目に見せている。しかし、後ろに回ってみると、背中がガバァッと開いてたり……タレコミによると「胸は寄せて上げるになっている」との事だ。
それでは、試合開始!
ピーッ
高橋君が呼び子を吹き鳴らす。
情け容赦ない攻撃が僕の頭を襲った。ビーチボール(海の家「おがさわら屋」提供の逸品だそうだ)とはいえ、かなり痛い。
つか、みんな手加減する気はないようだ。きっと大岡裁きの子供の手を引っ張る奴では、腕が抜けるまで引っ張り続けるタイプだろう。
やがて僕は、考えるのを止めた。
結局、ビーチバレー勝負は圧倒的な体力を誇るクウの勝利で幕を閉じた。僕の顔面を赤く染めて……
さて、第二種目では知力を競っていただきます。ビーチ横断ウルトラクイズ!
ギャラリーからドッと拍手。クウ達はというと、ピンポン帽子とボタンを持ってボックス席に収まっている。
五問先取で勝ち抜けです。では問題、三択です。天内藻洋君の、小学五年生時に好きだった人は誰でしょう?
@一ツ橋里さん
A戸田由利香さん
B水原……
「チョーッ!」
ピンポーン
はい、積田怜香さん
「三番の水原恵美さん」
ピンポンピンポンピンポーン
正解!
…………助けてくれ。
それからも、情け容赦ない過去ばらしクイズ(という名の拷問)は続いた。
さすがに一番付き合いが長いだけあり、レイカがあっさり勝利をもぎ取る。
「ちゃんとあんたの事覚えてる幼なじみに感謝しなさいよね」
むしろ忘れてくれ。
「うにゃ、お、お兄ちゃん。ガンバだよ」「大丈夫だ。過去をふくめて今の洋が好きだぞ」
フォローになってない。
さあ、第三種目はスイカ割りで、直感力を試してもらいましょう!
言いながら、高橋君が僕の頭の隣にスイカを置く。
「高橋君、もしかして、僕に何かうらみでもあるの?」
天内藻Loversは、優勝商品を傷つけずに見事スイカを割ることができるでしょうか
一瞬、「お前がモテるのが気に入らない」と目で語って司会を続ける高橋君。どうやら、あきらめるしかないようだ。
それでは、一宮空選手からどうぞ
目隠しされ回転させられたクウだが、さして迷わず僕とスイカに近付いてくる。
棒を振り上げる。
「そこ!」
「なーっ!」
必死で頭を反らす。あごの皮をかすめた棒が、深々と砂浜に突き刺さる。
「外したか」
チッと舌打ちしながら再度棒を構えるクウ。
「待って、早まるな、待てというのに!」
……クウは危険行為で退場、レイカは迷って海まで行き時間切れ。スイカ割りを征したのは昔から勘だけはいい可奈美だった。
しかし、優勝者なしだけど、どうするんだ?
全員1ポイントずつ獲得で勝利者なしの為、サドンデスマッチに入ります
まだやるの!
こういうこともあろうかと、各自、手作り弁当を持ってきていただきました。愛のこもった弁当で、優勝商品をうならせた方が優勝となります
三人が、不自然な笑顔を浮かべてこちらに迫ってくる。弁当は日々の指導の成果で、見た目だけはまともに仕上がっているが、それがあてにならない事を僕はよく知っている。
神は僕を見捨てたもうたのか……
「楽しかった、洋」
「そう、よかった」
「もう少ししたら、戦いが始まる。もしかしたら私は……」
「また来ようよ、みんなで。だから「もし」なんて言わないで」
「洋……ひろし」
海からの帰り道、僕はクウの手をキュッとにぎりしめた。クウもしっかりにぎり返してくれた。
<続く>
来月からしばらく決戦編の音速〜でした。
次回とその次はすく〜るを予定しています。
305 :
('A`):2006/07/09(日) 22:17:56 O
GJ
>>304 いやもうはちゃめちゃだな
いい意味で
商品より賞品のほうがいいとおもうが
>>305さんGJありがとうございます。
>>306さん、ご指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりです。
こちらはもうしょうがないですが、WiKiの方を修正しました。これからも何かおかしいところがありましたら、よろしくお願いします。
仕事中ですので取り急ぎ
>>300 出場しましたがまったく良い結果は残せませんでした。
あんな長い作文を書いたのは初めてだったので、色々大変でした。
ぱくらないさん
相変わらずGJ!!
309 :
('A`):2006/07/11(火) 00:50:32 O
☆
>>304 GJだよ。それとスマン。おれは洋を「よう」と読んでたよ。
>>308 糞恥男キタコレ。読んだけど、けっこー面白かったよ。
311 :
('A`):2006/07/12(水) 21:43:04 O
過疎だァァーッ
狂気も九四もぱくらないもいねェエエーッ
312 :
('A`):2006/07/12(水) 21:55:20 0
('A`)「過疎…かぁ」
素「しあわせになるぞー!!」
Σ('A`;)「!!」
素「しあわせになるぞー!!」
('A`)「ま、またあんたか!!」
素「しあわせ…ですか?」
('A`)「…」
素「しあわせ…ですか?」
('A`)「…まぁ、過疎だけど、それは違う意味でとらえれば一人。他人に嘲笑われるくらいならこっちのほうが幾分も楽さ…」
素「しあわせですか?」
('A`)「……」
素「二人でも盛り上がろうっっ!!」
(*'∀`)「はいっ!!」
今日も一日中、雨。
先日紛失した傘に代わる、新品のビニル傘を提げて玄関に立つ。
ムッとする大気に息苦しさを覚えて、
無駄とはわかりつつ、襟元を寛げる。
あ〜、畜生。梅雨なんて嫌いだ。
暑さの所為か、頭はボーっとし、
全身がだるい。
暑さと自分の不甲斐なさに、
ぶつけどころのない怒りを抱えながら帰ろうとすると、
フと、庇の下の人影が目に入った。
「クー」が、彼女がいた。
この前の僕と同じような、途方に暮れた様な顔をして突っ立っている。
そして、この雨の中、本来持っているべき傘も持っていない。
つまり、つい先日の僕と全く同じような状況でいるのだ。
相手はまだこっちに気が付いていない。
遠回りをして別の出口から抜ければまず気づかれることも無い。
さて、どうする?
厄介に巻き込まれるのは御免だが、
ここで見捨てて行って良いものか・・・・・・。
良いわけがなかろう。
一応の義理もある。
声を掛けねば男が廃る、とまではいかないが、
ここで声を掛けないと、
延々、彼女に負い目を持つことになりそうなので、
意を決した。
「やぁ」と軽く声を掛けてみる。
「『クー』さん?
ェート、傘はどうした?」
「ああ、『男』か。
傘は・・・、色々あって失くしたんだ。
この前の君と立場逆転だな。」
そういうと、彼女は苦笑してみせた。
「それで、帰るに帰れない。
そういう訳ですか。」
「ゥン、まあ、そうだ。
根暗兄貴は車持ちだから乗せていってもらうことも出来るが、
あの男の車に乗ったら、
どこへ連れて行かれるかわかったものじゃない。」
「まったく」とうんざりした様子で付け加える。
確かに、あの兄貴だと何をしでかすかわからない。
彼女の境遇に微かな哀れみを覚えた。
「それでだ、『男』、
君、送って行ってくれないか。」
来ましたよ。
大体の覚悟は出来ていたものの、
実際に言われると内心怯んでしまう。
彼女を送るべきか、拒むべきか、
葛藤が始まる、はずだったのだが・・・・・・。
「うん、まあ、いいだろう。」
考えがおよぶ前に口が先に動いた。
あまりにあっさりした返答に、
彼女も目を丸くしている。
だが、最も驚いているのは内心の僕自身だ。
「相合傘になるんだぞ。
それでもいいのか、君は!?」
「場合が場合だから、仕方無いだろう。」
一体どうしたことか。
意思に反して口が反応する。
理解しがたい状況が起こったからか、
頭の中にたなびく霞が一層濃さを増し、
鈍い痛みが奔る。
機能不全を起こしかけている僕に気がついているのか、いないのか。
おそらく気付いていないのだろう。
彼女は僕の手を曳いて、
なんとも表現しがたい微妙な喜色を浮かべて歩き始めた。
僕も傘を開き、重い体を引っさげて、
曳かれるに任せて歩き始めた。
(続)
----------
>311
ワタシは現れる一定の時間帯があるのデスヨ。
というか、暑い。
夜中で室温30℃!
>>九四氏、投下乙
悪くはないんだけど、押しと引きが弱いので損してる希ガス
……しあわせになるぞー
教師の退屈な講義をBGMに安らかな眠りについていた俺は突然奴の攻撃により夢の世界から戻されてた
「痛い…」
頬をシャープペンシルでつつくなんて危険な行為中学生でもしないぞ、と言おうとしたが奴のニヤリとした口元を見てやめた
「よかった、まだ生きていたかw」
ふぅ、とため息
「そんなに俺の寝顔は死人のようか?」
すると奴は一本指を立て嬉しそうに語りだした
「あぁそれはもう、まるで妻をかばって宿敵の生首を抱きながら逝ったような…」
おい、まてまて俺はそんな波紋使いなんかに似てない!!断じてありえん!!
「却下だ、どうせならブチャラティぐらいの格好良さを所望する」
「ははは、では私の頬の汗を舐めながら衣類の全てのジッパーを開けて貰わなければ認められないな」
奴の発言に回りの数名の生徒は動揺を隠しきれないようだが、何人かはまたか…といったカンジで再び黒板に書かれた退屈な文字羅列をノートに写し始めた
「じゃあ俺は俺のまんまでいいや」
こういう時はノーリアクションで突っ込まない方がいいってことは分かっている
「そうか…少し残念だ」
と言った奴の顔はどこか寂しさが出てなかなか可愛いなぁ〜なんて思ってしまった
ハッ…やばいやばい、これも奴の罠だ油断したらパクッと喰われてしまう
「どうした?ボーっと、してまた寝るのか?寝たら私が接吻で起こしてあげるから安心して寝たまえ」
ほら見ろ、やっぱり油断大敵だ
317 :
('A`):2006/07/15(土) 10:25:06 O
ま゛
僕の腕を引いて歩いていく彼女の足取りは軽やかで、
見るからに愉快そうだ。
とは言うものの、普段の落ち着いた様子は崩れることなく、
普段から彼女の様子を見慣れた者にしか違いがわからない程度だったのだが。
一方、僕はといえば妙な気だるさと暑さに襲われ、
足並みを揃えるのが精一杯、といったところか。
そんな僕に彼女が異変を感じないのは、
彼女が鈍いのか、僕の表情が乏しいのか。
「『男』、どうしたんだ?
今日はなんだかいつもと比べて愉快そうじゃないか?」
「そう見えるか?」
「私にはそういうふうに見えるぞ。」
「じゃあ、そういうことにしておこうか。」
我ながら、主体性の欠片もない返事だと思う。
だが、今は暑くて、考えるのも億劫だ。
さっさと家に帰って横になりたい。
彼女は学校の近くに住んでいるらしいが、
道のりは果てなく続く気がする。
蛙の鳴き声を遠くに聞きながら、
幾つ目かの角を曲がった時、
ふとこの前の彼女の言葉が頭に甦った。
「『クー』さん。」
「『クー』でいい。」
「それじゃあ、『クー』。
君はこの前、『私にも責任が』云々と言っていたけど、
アレは一体どういう意味だったんだ?」
「ウッ!」
一瞬、彼女が呻いた。
明らかな動揺の色が読み取れる。
普段は淡々としている彼女が、
こんな反応を示すのも珍しい。
「あ〜、あれは、そのだな・・・・・・」
「言いたくないなら、別に無理強いはしないよ。」
「いや、そんなことはないんだ。
寧ろ、言っておかないと私が苦しい。」
そう言うと、彼女は「責任」の理由について話してくれた。
「実は謝らないといけない事がある。
怒らないでくれとは言わない。
寧ろ、怒られて当然のことをしてしまったんだが・・・・・・」
「怒る、怒らないは内容の程度による。
前置きはいいから、本題を。」
「わかった・・・・・・・。
単刀直入に言おう。
この前、君の傘を隠したのは、私だ、
というか、その、私・・・デス。ハイ。」
隠した? 彼女が? 何のために?
「その・・・・・、君に傘がなければ一緒に帰れると思って、
つい・・・・・・。」
「つい」じゃねえ、と微かに思わないわけではなかったが、
特別に怒りは感じなかった。
寧ろ、えも言われぬ、
もやもやとした感情が湧いてきた。
「君がいつもストイックに振舞うから、
少しでも気を引いてみたいと思ったんだ・・・・・・。
他意は、ない。」
なんと言うか、謝られているこっちが申し訳なく思えてくる。
今までけんもほろろな対応しかしてこなかったことが、
彼女にとってどれだけ不安を与えてきたかが思いやられる。
何とか、フォローしてやらなければ・・・・・・。
しかし、それに合わせる態度のとり方がわからない。
自分の無能さに腹が立つ。
「君の傘は根暗兄貴の車のトランクに入れてある。
今度、兄貴を殺してでも取り返してくる。
だから・・・・・・、許してくれないか?
本当に悪かったと思っている。
その、ゴメンナサイ。」
「そうか・・・・・・。
まあ、人ならばふとした気の迷いというのもあるだろうし、
反省しているのならば、それでいいんじゃないか。
以後、気をつけるように。」
「・・・・・・アリガトウ。」
いや、こんなつまらない言葉に礼を言われてもこっちが困る。
今回の一件を起こしたのは僕自身の態度が大元にある。
本来反省すべきは僕なのかも知れない。
自省モードに入る直前、唐突に思いついたことがあった。
「ところで、『クー』。
君が今日傘を持っていないのは・・・・・・」
「皆まで言わないでくれ。
反省している・・・・・・。」
やっぱりか。
それより後は特に言葉を交わすこともなく、
彼女の住むアパートの前まで送った。
黙ってはいるものの、思いはなんとなく伝わってくる。
言葉を越えた理解という奴なのだろうか、これが。
「どうだ、私の部屋で一晩泊まっていくのは・・・・・・」
彼女の部屋の前で尋ねられた。
どうやら調子はいつも通りに戻ったらしい。
ならば、こっちもいつもどおりに答えてやるのが礼儀というものだろう。
「断る。」
何はともあれ、嫁入り前の娘の部屋に踏み込まない。
これが「俺のジャスティス」である。
まるで熱病に冒されたかのような一日が終わった。
実際は数十分の出来事だったのだが、
一日と呼ぶに値する出来事だった。
これから、彼女に対する接し方を考えていかねばならない、
そう思うと、帰り道の足取りも、
また一層重く感じるのだった。
なお、実際に風邪により、
39.0℃近い高熱を発していたことがわかるのは、
これから数時間の後のことである。
----------
長くなった、ゴメン。
>>315氏 指摘thanks
幸せになってくれ。
オニイサン、草葉ノ陰カラ見守ッテイルヨ・・・・・・。
321 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/16(日) 17:31:00 0
平日昼のレコード店は、とても静かだ。
外にはちらちらと雪が降り積もり、通りを歩く人はみんな寒そうに
マフラーに顔を埋めたまま、こちらを振り返ることもなく歩いていく。
僕はカウンターに突っ伏したまま、そんな人たちの様子をただぼうっと眺めた。
いつもなら店に今日は何を掛けてやろうか、と考え
そうして掛けた音楽に耳を傾けながら、本でも読んで過ごす所なのだが
今日はそんなことをする気力も起きなかった。
ただ、昨夜のことだけを思い出し、何度も現実か虚構なのかを自分に問い掛けていた。
無論、現実なのだろう。答えは既に出ている。
彼女の手の柔らかさや唇の熱を僕ははっきりと覚えていたし、
彼女居ない暦=年齢の僕にあんなリアルな妄想が出来る訳も無い。
分かっているのだが、頭できちんと理解することが出来なかった。
少女に化けた狐が、じいちゃんへの恩返しのため居候に来た――
まあ何とも馬鹿げた、ものすごい話である。
一体、こんな話誰が信じてくれるって――
『ユキオ君…』
「うっ、うわっ!?はい?」
『どうしたの…?さっきから心ここにあらずって感じだよ…?』
「いやっ、大丈夫なんで、だから、後ろからそうやって抱きつくの
やめて下さいよ…」
『ふふ、余りにも後ろ姿が可愛かったからさ、つい、ね』
いま僕に平然と抱きついてきたのはパートナーの真島さんだ。
パートナーと言っても別に、付き合ってるだとかそう言う意味ではない。
仕事上のパートナーだ。僕より二年ほど長くこのレコード店に勤めている。
音楽に詳しく、てきぱきと動き、とても頼りになる良い先輩なのだが、
僕は真島さんが正直苦手だった。
殆ど無表情で考えが読めず(だから接客も下手だ。だからいちおう
接客だけは出来る僕と組むと丁度良い)、余り自分から喋ったりしない。
かと思えばいまのように、年下の僕をからかってきたりもする。
真島さんは背が高く眼鏡が似合う、とても綺麗な人なので
抱きつかれたりしても正直悪い気はしないのだが、
どぎまぎして勘違いしてしまいそうになるので止めて欲しかった。
>>322 狐の続きではあるまいか。
何にせよ、狂気投下乙
324 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/17(月) 21:24:49 O
すいません、すごい間隔空いてたんでワケ分かんないですよね。
一応新シリーズの構想はあるのですが、三つもシリーズものを抱えてる以上、
あんまりポンポン書かず一つずつ完結させてくべきかと思ったので。
今回は1レスしか投下出来ませんでしたが、今度はしっかり投下していきたいです。
マーシーが素直クール分少ないです、すいません。
325 :
('A`):2006/07/17(月) 22:27:45 0
マーシーとかもう名前に捻りが無さ過ぎるなwwwww
326 :
('A`):2006/07/18(火) 17:10:55 O
ま゛
327 :
('A`):2006/07/19(水) 20:17:59 O
ま゜
328 :
('A`):2006/07/19(水) 22:21:56 O
マーシーの元ネタは?
329 :
('A`):2006/07/19(水) 22:57:16 0
マーシー 【真島昌利】
ブルーハーツ、ハイロウズのギタリスト。
作詞や作曲も手がけており、ボーカルもある。
マーシーボイスと言われそのハスキーな声は聞く人を魅了する。
また、Breakersのボーカル兼ギタリストもしており、現在活動をハイロウズは活動を終了しておりソロで活動している
俺、脳内Wikiより
妹「兄さん、お話が…」
('A`)「ん、なんだ?あらたまって」
妹「その…この世に生を受けてはや16年、なぜか私は心にいつもしがらみを抱えて生きてきた」
('A`;)「それ長くなる?」
妹「えっと、かなり♪」
('A`)「前置きとか端折っていいから俺に分かるよう簡潔にたのむよ」
妹「では……兄さん」
('A`)「なんだ」
妹「あなたを愛している、契りを交わしてくれ」
('A`;)…
('A`;;)…
(゚Д゚;)!!!!
331 :
('A`):2006/07/21(金) 14:46:19 O
332 :
('A`):2006/07/22(土) 22:19:21 O
ゑ゛
333 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/23(日) 17:59:05 0
「やめて下さいよ、そういう事すると好きになりますよ?」
嬉し恥ずかしの入り混じった複雑な気持ちを抱えつつ、
僕は冗談を言った。
少なくとも僕は、冗談で言ったつもり、だった。
しかしそれは、真島さんの暴走をより加速させるに過ぎなかった。
『ホント…?じゃあ、キスしてもいい?』
真島さんが後ろから僕の肩に顎を乗せ、顔を近づけてくる。
真っ直ぐ見つめてくる真島さんの綺麗な瞳と、シャンプーの良い香りと、
背中に当たる柔らかい胸の感触で、僕の緊張はもはや最高潮に達していた。
女性経験のない童貞野郎にはあまりに刺激が強すぎる。
まったく、この人はどこまでふざければ気が済むのだろうか。
真島さんのような大人の女性は、僕のような万年童貞をからかうのが
楽しいものなのだろうか?
実際僕に好かれたら、急速に離れて距離をおくだけだろうに。
まったく、わからない。女って難しい。
「きっ、キスするんなら、してみて下さいよ、
これでしなかったら、き、傷つきますよっホント」
何でも良かった。とにかく僕が本気になってるっぽい雰囲気を出せば
離れてくれるだろう。このままの状態が続けば、
僕も男だ、何もしないでじっと耐えるというわけにはいかないだろう。
真島さんの顔が急に引き締まる。全ての感情が遮断される。
まるで人形のような綺麗な顔で、彼女は僕をじっと見据えた。
「……なんて冗談ですよ、じょうだ――」
ふいに、僕の唇の自由が奪われた。言いかけの言葉は切り取られ、
そのまま僕の口の中へ閉じ込められる。
僕の唇を閉じたのは、ただただ柔らかい感触――。
なにが起きたのかすぐには理解出来なかった。頭がおかしくなりそうだった。
ハッと気づく。頭がある答えへとたどり着いた。
『僕は、真島さんにキスをされているのだ』。
334 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/23(日) 17:59:45 0
閉じられた真島さんの目、一層激しく匂い立つ良い香り、柔らかい体。
僕の心臓は急激に鼓動を早める。何故だ、何故だ、何故だ――。
とにかく顔を離そうとするが、僕の体は動かなかった。
緊張のせいではない。いつの間にか僕の後頭部にまわされた彼女の手が、
僕の頭をがっちりとホールドしていた。
女性の力とは思えない。一体この細腕にどんな力が。
ああもう、何でこんなことに――。
カランカラン。店の入り口のドアに取り付けられたベルが鳴り響いた。
客が入ってきたのだ。僕からは見えないが、足音がしないということは
きっと僕たちの行為を呆然と見つめているのだろう。
真島さんもベルに気づいたのか、目を開き、入り口のほうを見る。
そして、ゆっくり顔を離すと客のほうへ向き直り、
『いらっしゃいませ』といつもの、平坦な声で告げた。
「な、なんで、なんでこんなこと――」
『ボクはユキオ君のことが好きだ。キスがしたかった。
君はしていいと言った。だからキスしただけだよ』
何も言えず口をパクパクさせるだけの僕に、真島さんは続けた。
『ユキオ君、君は冗談で言ってると思ってたんでしょ?
からかってるんだって、思ってたんでしょ?
ボクは気づいてたよ。それを何とかしたかった、百分の一でも信じて欲しかった。
だからキスした』
悪びれもせずサラリと言ってのける真島さんに、僕がただ呆然としていると、
『いらっしゃいませ、は?』と言って僕の椅子の向きをぐるりと変えた。
こんな状況でそんなこと言えるわけもない。
しかし何とか心を静め、お客さんのほうを向き直ると、僕は更なる衝撃を受けた。
言葉をなくした。今度こそただただ呆然とするばかりだった。
客はハルだった。泣きそうな顔をして、じっと僕のことを見ていた。
335 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/23(日) 18:06:43 0
狐シリーズの続きを書きました。
なんかもういろんな意味でごめんなさい。
俺の超個人的な趣味と独断と偏見とで、マーシーの一人称をボクにしましたが、
似合わないかもしれません。不評だったら素直にクールに、『私』にします。
あと文章もおかしい所があったらご指摘お願いします。
萌えないという苦情ありましたらごめんなさい。これが限界です。
狂気というHNの元ネタになっているピンク・フロイドのギタリスト、
シド・バレット氏がお亡くなりになりましたね。
御冥福をお祈りいたします。
あと真島昌利は早く甲本ヒロトと新バンドをやってください。
>>335 おもわず「あーあ」と言ってしまう展開
さてここからどうもって行くか期待
ブルーハーツって俺が小中学時代ぐらいか
ファンが世代交代しつつ息が長いな
337 :
('A`):2006/07/24(月) 09:42:49 0
>>335 次の展開にwktk
狂気って言うアルバムって音楽市場最も売れたアルバムだそうですね
15年ヒットチャートに載ってたんだったっけ?
338 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/24(月) 21:46:17 O
>>336 ダメな展開でしたか…。
今後の展開が気に入って貰えるよう頑張ります。ブルハは普遍的って言うか色あせないですよね。
やっぱりその位の年齢でリアルタイムで聴いてた人には
相当衝撃的だったんでしょうか…
>>337 って言うかフロイド自体滅茶苦茶売れてます。
狂気って邦題もなかなか名訳だと思いますね。
VIPで投下した絵が三枚ほどあるので、こちらにも投下します。
相変わらずヘタクソですが、温かい目で見守って頂ければ。
http://kjm.kir.jp/?p=33346
339 :
('A`):2006/07/24(月) 21:50:52 0
上手なってるやん
340 :
('A`):2006/07/24(月) 22:32:58 0
('A`)「…もうだめだ…」
('A`)「世間では…夏休みなのに…いや、社会人に夏休みはないけど…」
('A`)「学生の頃は良かった…」
('A`)「…はぁ…」
素「しあわせになるぞー!!」
('A`)「おーおーおー、暑いのに元気だねー」
素「しあわせ…ですか?」
('A`)「夏ばてかもしんないし、ストレスがたまってるかもしんない、とにかく健康じゃないなぁ」
素「…しあわせ、ですか?」
('A`)「…うーん…」
素「夏ばて解消しよう!!」
('A`)「頑張りたいねぇ…」
素「死んで花実が咲くものか!!」
(;'A`)Σ「!!!!!!!!」
>>338 だめじゃない
ああやっちゃったよ、な場面
カラオケでラストにいれて全員暴れるのがデフォだった
342 :
('A`):2006/07/25(火) 02:48:56 O
ブチャラティが半端なく可愛い件
('A`)「オレを誰か愛してくれ」
クー「どうした? 何かイヤな事でもあったのか?」
('A`)「疲れたんだ……」
クー「……そうか、そういう時はここに来ると良い。抱きしめる事ぐらいしか出来ないが」
ぎゅ
('A`)「うわ、柔らかい……」
クー「……所で('A`)よ」
('A`)「(……幸せだ〜)」
クー「……ネットの世界は広大だな」
('A`)「え? ああ、うん」
クー「ということは、だ。私たちがこうしている姿も、全世界に見られている事にならないか?」
('A`)「!!」
クー「……まぁ、私は構わないが。これはある意味駅前で抱き合っているカップル以上の
『しゅうちぷれい』というやつではないかな?」
('A`)「!!!」
クー「……いまさら離せと言っても、聞かないぞ」
ぎゅ〜
344 :
343:2006/07/25(火) 10:44:36 O
向こうに貼ったけど、こっちにも貼ってみました。
顔文字が('A`)だったんで……
ちなみに文は微妙に違います。
346 :
('A`):2006/07/26(水) 14:08:01 O
ま゛
347 :
('A`):2006/07/27(木) 17:56:43 O
保守
348 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/07/27(木) 18:50:02 O
349 :
('A`):2006/07/29(土) 01:11:26 O
ま゛
350 :
('A`):2006/07/29(土) 18:37:17 0
み゛
む゛
352 :
('A`):2006/07/30(日) 17:20:30 O
め゛
も゛
355 :
('A`):2006/07/31(月) 18:48:28 O
この過疎り具合はヤバいな
過去最悪な過疎だな
誰か職人キボン(・∀・)
みんな、系列にながれてんだろ。
最近、素直ヒートが人気らしいね…
359 :
('A`):2006/08/01(火) 06:16:28 O
女店員なんかもあるしな
素直ヒートって島本和彦臭がするんだよなw
最近、『素直クール』が『素直クール』から掛け離れているような気がする。
なんか、淋しい。
363 :
('A`):2006/08/01(火) 13:08:13 0
>>361 ならば、あなたの素直クールをみせてくれないか?
364 :
('A`):2006/08/01(火) 15:10:32 O
どぅてレ|ゎ死んで下ちぃ☆
>>365 d楠
最近はいろいろ広がりつつあるなぁ…
萌えのカンブリア紀なのかね
>>367 カンブリア大爆発のことを言ってるんだろうが、わからん人のほうが多いぞ。
369 :
('A`):2006/08/02(水) 13:29:30 0
373 :
('A`):2006/08/03(木) 21:48:21 O
雨の中を走って、ようやく木陰にたどり着く。肩で息をしてると、空気が動くのを感じる。先客か?
「キミか、偶然だな」
顔を下げると、見知った女生徒。
「空先輩ですか。大変でしたね、お互い」
先輩も避難が間に合わなかったようで、頭の先から爪先までびっしょりだ。
ショートの髪の毛から雫が垂れ首筋を伝うのを、何気なく見ていた。
え゛
首から下の夏セーラーは、ぐっしょり濡れていて、白い下着が透けて見えてて、印象より大人っぽいデザインで、いや、そうじゃなくて、でも目が離れないどうしようどうしよう……
「キミは、こういうのが好みなんだな」
先輩が独特の口調を崩さずに僕を見上げる。
「いやっ、そのっ、あのっ」
何言ってるんだ僕は!
先輩はクールな表情を崩さずに、ワタワタ上下している僕の手を取り、
ふにょ
柔らかい。大きいか小さいかと言われると小さいんだけど、程よくフィットしてて……って!
「胸を触らせると、男子は喜ぶと聞いてたんだが、嫌か?」
「嫌とかそういうんじゃなくて、むしろいいんですが、いやいやいや」
思考が真っ白になって、何が何やら。
「ふむ、私はキミに触られて、嬉しいのだが。いやならしかたがないか」
先輩が体を離そうと身をよじった瞬間、よろけて、逆に僕の腕の中に飛び込んできた。
先輩が僕の目を見る。
「……ずっと、君を見ていたんだぞ」
僕の中で何かが弾けた。
人気のない公園の大きな木の下で、僕は先輩に何度も口づけ、セーラー服のボタンを……
(省略されました。続きを表示するには ハップルハップル と書き込んでください)
ソットメソットメ
シッポリシッポリ
イッチョメイッチョメ
宇宙望遠鏡宇宙望遠鏡
ハッスルハッスル
>>377 ぐあああああ!!先にやられたああぁぁぁ!
380 :
('A`):2006/08/05(土) 10:51:57 O
ガッテムガッテム
381 :
('A`):2006/08/05(土) 10:53:18 0
オッポレオッポレ
コンテナコンテナ
コッポラコッポラ
ホシュホシュ
人気のない公園の大きな木の下で、僕は先輩に何度も口づけ、セーラー服のボタンを外そうとする。
先輩も少し体をずらして協力してくれるが、緊張なのか何なのか、手が思ったように動かない。
と、意外と近くで犬の鳴き声。耳を澄ますと、濡れた石畳を歩く音。
僕と先輩は目配せして身体を離した。
直後、傘をさした小学生くらいの男の子と女の子が、はしゃぎながらハスキーをひいて通り過ぎて行く。
どちらともなく顔を合わせ、苦笑い。
「……子供には勝てないな」
「そですね」
しばらく他愛のない会話を続ける内に、雨は小さくなっていき、そしてやんだ。
と、いきなり、僕の顔を何となく見て、
「それはそうと、中途半端で終わったままだったな」
先輩は昨日のテレビ番組の話をするような口調で言った。
「え、中途半端でって……」
さっきのアレしか思い付かないが、もしかしたら他に何かあるかもしれない。いや、でも、えぇ?!
「すいません先輩、もう一度いってもらえませんか?」
ごちゃごちゃ考えている内に先輩が何か言ったので、うまく聞き取れなかった。そんなうまい話がある訳ないのに。
先輩は、いつものように仕方ないな。と一瞬眉を上げて、
「私の家で休んでいかないか? 両親は今日は遅いんだ」
えぇ!?って、同じリアクションしてどうする僕!
「そ、その、いいん、ですか?」
「嫌なのか?キミに嫌われたくないから、嫌ならまたの機会に……」
「よ、喜んで!」
女の子の部屋に入るのは、小学生の時以来だ。
先輩の性格からして、完璧に整理整頓された、モデルルームのような部屋を想像していたのだが、
「その辺のぬいぐるみを移せば座れるだろう。少し待っててくれ」
ファンシーなぬいぐるみに占領された部屋にひとり取り残される。
雑然としているものの、小まめに掃除しているようで、ホコリやゴミはまったく見掛けない。やはりファンシーな机の上には、英文のペーパーバックが開かれたまま置かれている。
時計の音がやたら大きく聞こえる。
足音が階段を上がってくる。
「せんぱ」
ガチャッ
「い……」
僕は立ち上がりかけたまま固まった。
「またせたな」
いつも通りクールな話し方を崩さない先輩は、バスタオル一枚だったのだ。
「ちょっ……先輩」
「キミも濡れた服を早く乾かさないと」
シャワーでも浴びてきたのか、シャンプーの香りを匂わせながら、先輩は僕のネクタイを……
(省略されました。続きを表示するには チックルチックル と書き込んでください)
ソレカラソレカラ
387 :
('A`):2006/08/05(土) 22:45:51 0
全国かまぼこ連合会のマスコット全国かまぼこ連合会のマスコット
クール『抱け』
('A`;)「・・・・・」
チック症チック症
チンクルチンクル
391 :
狂気 ◆fO.ptHBC8M :2006/08/06(日) 18:30:11 0
こういう時は、いったい何と声を掛ければいいんだろう。
何か、何でもいいからハルに言葉を掛けたい。
どんなに見苦しい弁解でも、平静を装った普通の挨拶でも、
何でもいいから僕の口を突いて、飛び出して欲しかった。
しかし、僕の口はなんの言葉も形作らなかった。
沈黙が店のなかに満ちていく。
「外、寒くなかった?夏のお祭りじゃないのに、
そんな着物だけじゃ、寒いでしょ?」
沈黙を破ったのは真島さんだった。声に、動揺はない。
ハルは手の平でくっと目を拭うと、ふるふると首を振った。
「ごめんねえ。人のこういう場面に出くわすと結構、気まずいよね。
気にしないで?ボクたち、付き合ってるからさ」
「っ、違うでしょ!別に僕ら、つ、付き合ってないじゃないですか?
真島さんが無理矢理っ」
「…だって。つまり、今のところはまだボクの片思いと」
話をまるで無視するかのように、ハルがすっと真島さんを指差した。
『…貴様、名を何と言う…?』
「ん…ボクは真島。真島恭子。」
いきなりの高飛車な質問にも平然と答える。さすが真島さんだ。
『そうか…その名前、忘れないぞ。まーしー』
多分二人の間では火花が散っているのだろう。
真島さんは良く分かっていないにしても。
何だかこれから随分、しんどくなりそうだ。
392 :
('A`):2006/08/08(火) 01:21:48 O
☆
393 :
('A`):2006/08/08(火) 20:19:44 O
酷い過疎だな
誰かが投下しても反応する人が完全に消えた
まあ投下する人自体かなり少ない訳だが
394 :
('A`):2006/08/08(火) 20:23:18 0
晒せば反応してくれるようなスレよりは
作者側から言わせて貰えば気楽でいい
このスレの雰囲気俺大好きよ
396 :
('A`):2006/08/08(火) 20:48:08 O
まあある意味究極の平和スレだよな
皆一応全部読んでるの?
397 :
('A`):2006/08/08(火) 23:48:58 0
映画の話
クー「というわけで、映画の話だ。」
男「突然だね。ホント。」
クー「今から、映画の台詞を言う。それを当てろ。」
男「・・・無視ですか。」
クー「では問題、“Don't think,feel.(考えるな、感じろ)”」
男「んー、燃えよドラゴン。」
クー「正解、では“諦めるな。一度諦めたらそれが習慣となる”。」
男「がんばれ!ベアーズ」
クー「正解、では“明日を精一杯生きるより、今日を精一杯生きなきゃいけない”。」
男「えーと、ゴーストか。」
クー「おお、正解、さすがは男だ。」
男「色々映画は見ているからな。」
男「俺からも問題を出そう。」
男「“「君は会うたびに美しくなる」「会ったのはついさっきよ」「その間に美しくなった」”」
クー「ジョルスン物語かだがその後にまだ台詞があるな。」
男「えーと、何だっけ?」
クー「“いいことがある。僕達は結婚しよう”だ」
男「あー、そうだったな。」
クー「というわけで結婚しよう。」
男「・・・・何故に?」
クー「プロポーズの言葉だろ?さあ善は急げだ。市役所と式場に向かうぞ。」
とんでもないことになったがまあいいや。映画にも最後にはこんな言葉で終わる。
HAPPY END
てね。
398 :
('A`):2006/08/09(水) 00:20:17 O
GJ
てね。
399 :
('A`):2006/08/09(水) 01:09:30 0
映画の話 2
男「感動したな〜。」
クー「どうした、男。顔がものすごいことになってっるぞ。」
男「ほっとけ。俺はこれを見て猛烈に感動している。」
クー「いったい何を、ん、これは結婚式のときの映像?」
男「ああ。あの時ほど泣いたことはないよ。」
クー「まったく、君ぐらいなもんだよ。そんなものを見るのは。」
男「ほっとけ。」
クー「しかし、結婚してもう5年がたつのか。」
男「ああ、そうだな。しかしあの時ほどビックリしたことはない。」
クー「ふふ、今となってはいい思い出だ。」
クー「それじゃまたやろうか、映画の問題」
男「いいよ。今回も前と同じ映画の台詞を言ってそれを当てるで。」
クー「いいだろ、では私から“「俺は最低だ」「最低って……何のこと?」”」
男「勝手にしやがれ」
クー「正解」
男「次はおれだ。“過去から学ばない者は、過去を繰り返す”。」
クー「マッド・シティだな」
男「正解」
クー「つぎは私が“ねえ、キスしたいけど……どうすればいいの?鼻が邪魔にならないかしら?”。」
男「誰がために鐘は鳴る、だな」
クー「おお、正解だ。ではキスをしよう。」
男「ほんと君は突然、うわぁ!!」
クー「ふふ、お楽しみはこれからだ。」
ほんと俺たちに怠慢期というものはないらしい。ま、いいか。
それじゃ最後に、
“男の人生にはいくつかの節目がある。童貞の喪失、結婚、子供の誕生、好きな女の笑顔。”
この映画の台詞を当ててみな。当てたらまた会おう。
START? END?
空気読まずにマジレス。
つ『セント・エルモス・ファイアー』』
ぶっちゃけるとさ。シベリア板とここの違いがワカラン。
あとここの存在意義も。
402 :
('A`):2006/08/09(水) 02:30:36 O
ビバ喪板
403 :
('A`):2006/08/09(水) 03:11:27 0
映画の話 3
クー「ん?どうした男?」
男「いや、ひさしぶりにこの映画が見たくてね。」
クー「これは・・・セント・エルモス・ファイアー?」
男「そう。おれはこの映画が好きなんだ」
クー「しかし、この映画はあまり面白くないのだが・・・」
男「そうか?おれは好きだ。実社会の中で経験する愛と挫折と友情、すごく共感できる。」
クー「まあ、確かに。しかし私には共感できるものがあまり無いんだよ。」
男「え?どうして。」
クー「君と出会ってから、私は挫折はしていない。愛だって君がいる。
友情だって君がいたから友とまた深い友情でつながった。君が
いたから、私という存在がまた深いものとなった。」
男「・・・へへ。ずいぶん恥ずかしいことを言うじゃん。」
クー「当たり前だ。この言葉は君の前でしか言わない。」
男「そうか。じゃあ一緒に見るか。」
クー「ああ、そうしよう。」
この後俺たちはこの映画を見たあと”やらないか”とクーを誘いそのまま
ベットに向かった。やらずに寝たけど・・・・。(怠慢期かなぁ〜)
今回はこれで終わりだ。。それともう1つ。また映画の問題だ。
微妙な顔をするなよ。俺のひとつの楽しみだ。それじゃいくぜ。
”お別れだわ……。私はあの角を曲がります。それから先は、あなたは見ないで下さい。
そして、このまま真っ直ぐお家へお帰りください。私もそうします。
お別れの言葉が……何も……出てこない……。”
さてこの映画を当ててみな。当てたらそのときに。
Do you continue?
YES or NO
怠慢期と倦怠期って何が違うの
405 :
('A`):2006/08/09(水) 10:52:20 0
怠慢期て、また新語開発したな。とりあえず、辞書にはない。
406 :
('A`):2006/08/09(水) 11:03:22 0
映画の話の作者です。怠慢期は間違えです。404の方の言う倦怠期が
正解です。ホントすみません。
407 :
('A`):2006/08/09(水) 11:07:45 0
アニメの話
クー「というわけで、アニメの話だ。では問題を出そう。」
男「ほんと君は突然だな。」
クー「今から台詞をいうからアニメのタイトルを言え。」
男「いいだろ。おれのオタクぶりを見せてやる。」
クー「・・・・彼女としてはオタクであってほしくないのだが、それじゃいくぞ。」
クー「“ピッツァでは無い、私の名はソルダートJ!”」
男「ガオガイガー」
クー「正解、では“悲しいけど、これ戦争なのよね”」
男「機動戦士ガンダム」
クー「正解、それじゃ“先生だぞ〜、先生だぞ〜”」
男「ぱにぽにだっしゅ!(即答)」
クー「・・・正解だ。次に“極楽へいかせてあげるわ!”」
男「・・・GS美神?」
クー「おお、すごい正解だ。それじゃ、ごほうびだ。極楽にイカセヨウ。」
男「え、いや今はいいかな。(ヤバイ、目がマジだ。)」
クー「さあ、レッツ、コンバイン!だ。」
男「コンバトラーV?」
クー「男、男、おとこー!!」
男「いやーー!!」
HAPPY? END
>>401 喪板はLR見れば分かるけど
参加者が限定されてるだけでやってる事は他の雑談板と変わらんよ
409 :
('A`):2006/08/10(木) 21:00:27 0
ほす
410 :
('A`):2006/08/11(金) 01:24:53 0
雨の日
男「雨か。」
クー「雨だな。」
男「暇だな。」
クー「暇つぶしでもするか。」
男「何かあるのか?」
クー「セック「却下」」
クー「えー」
男「えー、じゃねえ!!」
クー「じゃあ、わかった。ほかの事をしよう。」
男「・・・・なんだ。」
クー「散歩に行こう。」
男「こんな雨の日にか?」
クー「ああ、何か良いことがあるかもしれない。よし、行くぞ。」
男「はいはい、わかったよ。」
こんな雨の日。
412 :
('A`):2006/08/12(土) 12:38:49 O
ぬ゜
も゙
414 :
('A`):2006/08/13(日) 03:16:39 0
雨の日のつづき
クー「相合傘だな。」
男「そうだな。しかしどこまで行こうか。」
クー「じゃあ、ラブ「却下」」
クー「え〜」
男「えー、じゃねえ!!」
クー「しかし、このやり取り2回目だな。」
男「・・・確かに。」
クー「まあ、いいか。このやり取り、私は大好きだ。」
男「まあな、おっ、いつの間にか晴れてるぞ。」
クー「ほんとだ。あ、」
男「どうした。」
クー「あれ。」
男「あれ?・・・・虹だ。」
クー「きれいだな。」
男「ああ。」
クー「な、いいもの見れたろ。」
こんな雨のち晴れの日
415 :
('A`):2006/08/13(日) 03:39:28 0
映画の話 4
クー「久しぶりに映画の問題といこう。」
男「いきなり、唐突な。」
クー「しかたないだろ。問題が当てられたんだ。」
男「ばか、そんなこと言うなよ。貴重なスレを使って当ててくれたんだ。
感謝しないと。」
クー「・・・うん、そうだな。私は間違っていた。」
男「わかってくれればいいんだ。」
クー「うん、じゃあ気をとりなおして問題をやるか。ルールは前と同じで。」
男「おう」
クー「じゃあ、問題。」
クー「海が嫌いなら、山が嫌いなら、都会が嫌いなら、田舎が嫌いなら、
勝手にしやがれ。」
男「勝手にしやがれ。」
クー「正解。では“懸命に試している限り、失敗しても良い。でも、後悔するのは
最低だ。“」
男「あー、グッド・ウィル・ハンティング?」
クー「正解だ。次に“大切なのはどれだけ相手を愛するかではなく、相手にとって自
分は何かを知ることだ。“」
男「う〜ん。・・・・・わからん、何だっけ?」
クー「偶然の旅行者だ。」
男「あーそれかー。」
クー「うむ、では罰ゲームだ。」
男「罰ゲームって。・・・・なんで脱いでる?なんで息が荒い?なんで迫ってくる?」
クー「いや、原点に戻って、一言いう、やるぞ、お楽しみはこれからだ。」
男「イヤーーーーーーー。」
Bad end?It can be unpleasantly and is a happy ending.
END
ほす
417 :
('A`):2006/08/14(月) 19:00:55 0
プールネタ希望
418 :
('A`):2006/08/14(月) 20:41:46 0
You ain't heard nothin' yet!
419 :
('A`):2006/08/14(月) 22:26:59 0
プールの日
クー「プールだ。」
男「うん。いきなりだけどプールだ。」
クー「そして、見よ。私の水着姿を。どうだ、興奮するだろ?」
男「・・・・いや、別に」
クー「な、何だと!!私の水着姿を見ても興奮しないだと。あ、ありえない
そんなことが、あってたまるか。」
男「まあ、いつも裸で迫ってくるから・・・・いまさら水着で来ようが下着の姿で
来ようが興奮などしませんよ。」
クー「では、は「待て」」
クー「なんだ、私はまだ最後まで言っていないぞ?」
男「裸になるきでしょ?」
クー「・・・・・まさか。」
男「今の間・・・・・何?」
クー「そんなことより気づかぬか?」
男「?何を?」
クー「周りに誰もいないことを。」
男「えっ?あっホントだ。誰もいない。でもさっきまでいたような・・・」
クー「わたしの力で人を無くしてみた。」
男「・・・・・・どうやって?」
クー「・・・・・・・・・・」
男「何で黙るの?」
クー「そんなことより、とう」
男「わっ、いきなり脱ぐな。」
クー「ああそうだ、私は反応を見たかった。やっぱり男はかわいいなホント。」
男「こ、この変態が。」
クー「ふ、さあ君も脱げ、水中プレイもいいぞ。」
男「うわ、来るな。い、いや-------------------------------」
こんなプールの日
これいいなw GJ
422 :
('A`):2006/08/16(水) 00:11:41 0
w
423 :
('A`):
最下層記念カキコ