【聖母の瞳】僕らの滝川クリステルPART10【誘惑の唇】
クリたんの冷酷な視線が、ボクの胸に突き刺さる。クリたんはメガネを掛けているから、その瞳の奥までは見えないけれど、完全にボクを見下しているのだった。
「Mの秘密を教えてあげるわ」とクリたんが冷酷に笑った。「あれはマグダラのマリアなんかじゃない。マゾヒストのMよ。マゾヒストには制裁を与えなくてはいけない」
クリたんに睨まれると、ボクはドキドキしてしまうのだ。
「気付いていないかもしれないけど、あんたはマゾヒストなの。ブタも驚くマゾヒスト。あんたには罰を与えなくてはならない。支配者であるサディストによって、ムチに打たれなくてはならないの」
「やめてよクリたん」とボクは叫んだ。でも、本心ではクリたんにグーでブッ飛ばして欲しかった。だからボクは無自覚のうちに真っ裸になって、床に這いつくばっていたのだった。
「汚いブタね……」と、クリたんはボクの素肌を見て言った。「白いだけで、皮膚に張りがない……。餌を食べて生きているだけのブタ……。生産性のないブタ……」
ボクはクリたんに、もっと罵倒して欲しかった。だからボクは、わざと反抗的な目でクリたんを睨み返すのだ。ボクのこの目つきがが、クリたんの怒りを買うことを知っていながら。
「いいわ、そんな目つきをするならば……。あんたの望むように、お仕置きをしてあげるわ」
そう言って、クリたんはメガネを取った。
クリたん、こねぇっぇぇぇぇぇっぇ。