1 :
月:
@薄暗い照明、煙草で黄ばんだ壁…。そして他に客は一人も
いない。喫茶ミストのいつもの光景だ。米重悟はいつものように
L字型に作られた店内の一番奥でマルボロを燻らせていた。
エスプレッソ並みの濃さの珈琲とマルボロ、そしてこの空間
だけが悟の唯一の安らぎの場だった。
悟は昼間はほとんど外に出ない。週に五日、夕方に自宅の
ボロアパートから徒歩10分の場所にある自動車廃棄部品の
修理工場で働き、僅かな日銭を得ている。服装は黒ずくめ。
闇に紛れ、誰の目からも自分を存在を知られないためだ。
人に認知されなければ、余計な感情は沸いてこない。
闇に溶けていれば、悟は無になれた。
2 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 17:29:12 0
オナニィ全開な文ですな。
3 :
('A`):2005/11/21(月) 17:30:03 0
名前が読めない
よねしげさとる?
4 :
('A`):2005/11/21(月) 17:30:12 0
・・・
5 :
('A`):2005/11/21(月) 17:30:49 0
感動した
6 :
1:2005/11/21(月) 17:31:11 0
7 :
('A`):2005/11/21(月) 17:31:13 0
>エスプレッソ並みの濃さの珈琲
安い喫茶店ならおっさんは薄いコーヒー煎れよるぞ
8 :
('A`):2005/11/21(月) 17:31:40 O
おっきおっき
9 :
月:2005/11/21(月) 17:32:38 0
Aある日の夜。この日も悟はいつものようにミストで
唯一のくつろぎを感じていた。しばらくすると、客が入ってきた。
二人の若い、男女である。ふたりとも明らかに、酒に酔っている
らしかった。悟は舌打ちした。ミストが落ち着ける重要な
要因の一つに、他に客が来ない、という点があったからだ。
しかもその二人の男女は、悟が最も嫌悪するタイプの人間だった。
男はやたら外装ばかりに気を使い、上辺だけで内容のない話を展開する。
女はそんな男の話に迎合し、甲高い奇声をあげる。
そして自らの唯一の武器とでも言うかのように、体のラインを
強調する。
悟は席を立ち、壁際の男女に背を向ける席に移動した。
せっかくの安らぎの時間を、こんな奴らに台無しにされたくない。
男女の存在を少なくとも頭の中からは消し去り、悟はマルボロを
肺一杯に吸い込むと、目を閉じた。
10 :
('A`):2005/11/21(月) 17:32:51 O
まじラストが一番泣けた
11 :
月:2005/11/21(月) 17:34:56 0
Bそんな中、ふと小便がしたくなったので席を立った。しかし便所には便秘の店長が
居座ったままもう三時間も立つ。悟は代金をレジに置いて近くの公園に走った。
「うー、トイレトイレ」今トイレを求めて無全力疾走している僕はもてない
ごく一般的な男の子。強いて違うところがあるとするなら男に興味があるってとこかナ
名前は米重悟。そんなわけで公園のトイレにやってきたのだ。ふと見ると、ベンチに
一人の若い男が座っていた。ウホッ!いい男…
12 :
('A`):2005/11/21(月) 17:35:25 O
Bするとマルボロが悟に話しかけてきた。
↓
13 :
('A`):2005/11/21(月) 17:38:20 0
C悟は自らの野太いイチモツを口に含むとその瞬間悟ってしまった・・・
ウロボロス・・・そうか!そういうことだったんだ!
14 :
('A`):2005/11/21(月) 17:40:16 0
Dここは森のレストラン・・・
15 :
Me ◆MeYwAvVR8E :2005/11/21(月) 17:41:03 0
E決着〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!
16 :
('A`):2005/11/21(月) 17:43:24 0
本気で書くなら事前にメモ帳で書いたのをコピペしたほうがいいよ
あとトリップつける
17 :
月:2005/11/21(月) 17:44:28 0
B悟は愛情とは無縁の世界で生きてきた。トラック運転手だった父親は
悟が2歳の時に事故死、半年後に母親が再婚した男は裏の稼業に手を染めるヤクザ者だった。
悟には温かい家庭という言葉が分からない。物心ついた時から、義父に
殴られない日はなかった。悟の行動、声、表情、すべてが暴力の理由にされた。
「黒目の動きが気持ち悪い」という理由で椅子を投げつけられ、真冬のベランダに
一晩放置されたこともあった。「消えろ」、「いなくなれ」、「なんでてめえなんか
が生まれてきやがったんだ」その類の言葉はその意味が分からなくなるほど
何度も聞いた。母親も義父の手前悟に愛情をそそぐはずもなく、
2年後に生まれた弟をその代わりとでも言うかのように溺愛した。
愛情を知らずに育った悟には当然のように友人もできず、小中学校時代は
周りから完全に無視された。「面子だから」と入れられた工業高校では、
義父の稼業がクラス中に広まり、無視に陰口と陰湿な虐めが加わった。
悟はその頃から、感情を捨てることを覚えた。感情を持たなければ、
余計な寂しさや苦しさは、沸いてこない。
高校を出ると厄介払いとばかりに家から追い出され、死んだ実父の
知人が営む廃棄自動車部品工場に働くことになったのである。
18 :
('A`):2005/11/21(月) 17:44:49 O
この物語はフィッッックション!!!
19 :
('A`):2005/11/21(月) 17:46:07 0
>「黒目の動きが気持ち悪い」という理由で椅子を投げつけられ
ここだけやけにリアルな表現だな
20 :
('A`):2005/11/21(月) 17:46:55 0
実話だな、若い人にはよくある。
21 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 17:47:33 0
目を開けたまま寝てる人の目の動きは凄く怖い。
22 :
('A`):2005/11/21(月) 17:48:58 0
クラスのオタが小説好きで四六時中読んでる。
この前そいつが小説書いたっていうから読ませてもらったが最悪。
まずキモイ。主人公が何故かやたら強い。鉄パイプを腕で受け止めて「蚊が止まったか」とかいう。寒い。
何故か超モテル。登場する女キャラに何故か〜幼い容姿とは裏腹に〜という説明が90%つく。
やたら魔法でごまかす。展開が読めてしまう。というか男キャラは全部敵。全部女を助けつつ男を倒す展開。
まじ読むんじゃなかった。
23 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 17:54:03 0
どっかのスレで部室整理の時にでてきた小説のコピペを見たんだけど、
あれは何処に行ったかな・・・
たしか「ゲイの少年が、ケツにせーえきを出されると、それを宝石に変換する」
とか、意味不明なファンタジー小説だったんだけど。
24 :
('A`):2005/11/21(月) 17:54:04 O
>>22 それはそのまんまお兄ちゃんと複数の妹で構成されたアニメにも言えるなww
25 :
月:2005/11/21(月) 17:54:47 0
Cしばらくすると、悟は妙な音に気づいた。蛙を足で半分踏みつけたような、
水風船がしぼむ時のような、妙な音である。悟は音の方向に目を向けた。
薄暗い店内の奥で、二つの影が動いている。悟は目をこらした。
影は先ほどの男女だった。椅子に腰掛けた男の影の腰のあたりで、
女の頭と見えるもう一つの影が動いている。
「ぐちゅっ、ぶちゅっ…」
悟はすべてを察した。暗くて客がいない、誰とも接する必要がないから
好きだったこの店を、奴らはその動物的行為のために好都合だと考え、
入ってきたのだ。余計な苦しさ、寂しさ、悲しさがこの空間にだけは
なかった。唯一の安らぎの場だった。
さっきまでは…。
26 :
('A`):2005/11/21(月) 17:55:06 0
27 :
('A`):2005/11/21(月) 17:56:00 0
>>24 エロならエロで書けばいいのに、そのオタは「シリアスな展開で通すつもりだよ」
とか言ってるんだよ。そう、としか言えなかった
28 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 17:57:35 0
>>26 できた宝石の形容が
「透き通った水面に移る満月のような」とか
「愛する人から流れ出た血液のように赤い」とか
そんなのばっかりで、いろいろと笑ったり笑えなかったりする奴なんだけど、
何処で見たんだっけなぁ・・・
29 :
月:2005/11/21(月) 17:58:15 0
30 :
('A`):2005/11/21(月) 17:58:15 0
31 :
('A`):2005/11/21(月) 17:59:11 0
きもい
32 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 17:59:54 0
>>30 何年も前に生活板だったかどこかで見たんだよ。
もうログも消えちゃってるし見つからない。
33 :
('A`):2005/11/21(月) 18:01:16 0
いくら宝石ができても、ケツから出てくる時点で俺は爆笑アウト
それとも何かのゲームみたいに涙として出てくるとか?>ケツ精液宝石
34 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 18:03:22 0
>>33 いや、ケツから生み出していたはず。
ついでにいうと、そいつとウホってしまった人は、
その体の魔力に囚われ、言いなりになってしまうとか、
もう摩訶不思議な設定だった。
最後、その囚われた人は存在を忘れられてる。
35 :
('A`):2005/11/21(月) 18:05:46 0
小説って夢があるな
36 :
('A`):2005/11/21(月) 18:08:16 0
1の小説よりもトンデモ宝石小説に興味がわいた
37 :
('A`):2005/11/21(月) 18:09:25 0
38 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 18:11:45 0
見つけた!
ちょっと待ってて!
わが高校の、マンガアニメ同好会の部室から、
卒業していった先輩の忘れ物とおぼしき同人誌が数冊、発掘されました。
そして、その中にとんでもねえへぼんが一冊ありました。
それを紹介させていただきます。ジャンルはオリジナル。そして小説です。
自分自身、まだこの本を読んだショックから立ち直っておらず、
ただでさえ上手くない文章が更に拙くなっていること了承願い置きます。
40 :
('A`):2005/11/21(月) 18:12:45 0
実は僕も作家志望なんですよ。
 ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\ |同|/ ___
/ヽ>▽<ヽ /:《 :\
〔ヨ| ´∀`|〕 (=○===)
( づ◎と) (づ◎と )
と_)_)┳━┳ (_(_丿
/|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
それは良い刺激になりますね。
41 :
('A`):2005/11/21(月) 18:12:51 0
バッチコーイ
42 :
('A`):2005/11/21(月) 18:13:04 0
おう、どきどきするぜ
俺はカマキリだぜ
(注意:文中の「」内の部分はすべて本文からの引用です)
冒頭
「時は第1283572334835348743786次世界対戦後……」
多すぎ。
大戦が対戦になっとるし。
1283572334835348743786回目の戦争が終了して数年後、
すっかり退廃した日本の首都「TOKYO」
そこに一人の男娼がいました……。以下主人公と呼びます。
さて主人公、実は彼、
とある組織の研究施設で戦争中につくりだされた人造人間「レプリカ」の生き残りで、
身体のうちに様々な機能をそなえています。
そのうちのひとつが「クリスタライズ」
これは、彼の体内に入った他人の精液、小水、血液などを、
硬質の固形物質………宝石にして体外に放出できる能力です。
なお、放出する場所は肛門。
精液は「マリアナ海溝の底からビーナスが齎(もたら)した真珠」のような、
小水は「強い光輝を放つ蜂蜜色のダイアモンド」のような、
血液は「闇の底でも唯一存在を誇示するであろう深紅のルビー」のような、
美しい高価な宝石になるそうで……。
彼は男相手にがっちゅん☆するかたわら、
その戦利品を宝石にして二重に金をかせいでいたわけです。
しかし彼を造った組織はなんのために、こんな機能を搭載したのでしょう。
ここで挿し絵がついています。
峰倉か○や系の絵柄(デッサンが少々前衛的)そのものの破壊力も無視できませんが、
四つん這いになった主人公の肛門から、
ピンポン球のようなどでかい宝石がぼっこぼっこ出ている構図が、さらに悶絶の自乗。
ついでにこのスレ常駐者の私としては、なんだか少し、
出産あずみん(@マグロステーキ様)の姿がかぶって見えて更にブルーです。
45 :
('A`):2005/11/21(月) 18:13:58 0
そんな金に汚い主人公が今日もいつも通り、
道ばたで適当な男をひっかけ安宿に連れ込みます。
しかしその男(以下攻)はただの男ではありませんでした。
「生まれたままの姿でふたり」同衾している最中、
いきなり刀を取り出し主人公に襲い掛かる攻。
生まれたまま…つまり素っ裸の身体のどこから取り出したのかは、
本文に書いてないのでわかりません。
そして安宿で戦いをおっぱじめる全裸の二人。
しかし同じ全裸でも刀を持ってる方が有利。主人公は攻に押し倒されます。
「攻は荒々しく主人公の肢体を隠す事でその妖艶さを一掃際立たせる薄布達を剥ぎ取った」
今の今まで全裸だったはずの主人公。いつの間にまた薄布達を着たんでしょうか。
さて、主人公の「太股の内側」という妙にマニアックな位置に入墨を見つけ、
「やはり……!」と険しい顔になる攻。
入墨は液晶電卓の文字のような緑色の数字で「8782」と彫られていました。
攻「やはりっ、お前はレプリカだな!」
主「はぁっ……あ…………だったら、どうするつもり?」
攻「こうだ!」
「ずぶっ!!!」(ここのみフォントサイズ四倍)
いきなり突っ込まれる主人公。そのまま行為に突入。
なぜレプリカだったらずぶっなのか、説明もないまま延々つづく性描写。
47 :
('A`):2005/11/21(月) 18:15:42 0
勃起した
「んはっ、はぁーんあ、ひいっ、はぁんっ!!!」
始終河村○一のようなヘッピリ声であえぐ主人公。
「なんというっ、締まりだっ!」
始終こう呟いている攻。
「快楽の渦のさなか主人公の内部は生まれたての超新星のごとく灼熱した」
始終こういう描写をする作者。
攻は言います。「レプリカは全て殺せと、我が主からのお達しだ」
そして攻が刀を主人公の首筋にあてがいます。
「最後に……お前の身体は、よかった……」
これを捨て台詞にとどめをさそうとする攻。が、その時。
「!???」
体調が激変、腰が砕けて立ち上がれない攻。
「天使の顔に悪魔の笑みを浮かべ(本文より)」攻を見下す主人公。いわく、
主人公「そろそろ禁断症状が出てきたかなぁ?……
……僕の体液はね、全べて激烈な麻薬成分と媚薬成分を含むんだよ。
唾液、血液、汗、涙、精液、そう、全てね…………ふふふ」
そう、これが主人公の、クリスタライズに続く第2の能力、「エンジェルダスト」
主人公を殺せば、攻の禁断症状を癒す麻薬はもう世界中のどこにも存在しなくなる。
さすれば攻は死、あるのみ。
こうして攻は主人公の奴隷と化し、立場は逆転したわけです。
主人公は奴隷となった攻を連れて、攻の所属する組織の本部へと向かいます。
自分を狙う、つまりレプリカの根絶を目標とする組織を、その手で壊滅させようと決心したのです。
主人公セリフ
「此の広い素敵なユニバースの内に、
僕の安寧秩序な生活を妨げようとする者がまだ居たとはね……」
安寧秩序の安寧に、手書きで「あんのう」とフリガナがふってあるのはさておき、
攻の所属する組織についての説明が、具体的な活動内容などにはふれず、
「フリーメー○ンのような暗躍する組織」(本文ままだけど一部伏せ字)
の17文字だけで済まされているあたりに漢気を感じます。
1283572334835348743786回世界大戦が済んでるほどの
未来でも、まだなおフリーメ○ソンは悪名が高いようです。
攻「お前に存在する意義などあるのか? 素直に死と一つに成って運命に抗わず逝け、
お前の仲間達(注:多分すでに攻に暗殺された、主人公以外のレプリカ達のこと)のもとへ」
主「僕の事なんか何も判ってはいない癖に…………」(そりゃヤっただけの関係だし当然だろ)
攻「しかし…………いいのか?我らが支配者はゾロアスター教の教祖のように冷酷であらせられる」
こんな、ありがちで、自己陶酔ぎみで哲学的な、漢字含有率高めの会話がえんえん続きます。
特定の宗教に対するとんでもない偏見というか差別もさりげなく混じっていますが、このさい無視です。
なおこの会話、ページにすれば7Pに及ぶ長丁場ですが、内容は薄く、要約すれば
攻『逝ってよし!』
主人公『オマエモナー』
の二行で事足ります。
ちなみに二人は、途中で攻の禁断症状を抑えるためにキスしたりがっちゅんしたりしますが、
その最中も会話は延々つづけています。
先ほどの安宿での交合とは違い、攻も主人公も喘ぐことなく、
結合しながらいたって冷静に会話をしており、
会話の間に「蜜壷に刀を挿入した」等の描写が挟まれていなければ
性行為をしていることが判らないほどです。なんかイヤな小器用さですね。
50 :
月:2005/11/21(月) 18:16:49 0
ぎゃあ〜、負けた。
俺も読むほうに専念しよ。
さて、会話や性行為を繰り返しながら歩くうちに、二人は組織の本部に到着。
そしてさっそくそこへ侵入いたしました。
なお、挿絵を見る限り、
本部基地は天空の城ラプタか神聖ソラソス帝国の様に宙空に浮かんでおり、その周囲は一面の砂漠地帯。
しかもそこから登れる通路や階段やエレベーターのようなものは何一つ見受けられません。
二人がどうやって基地へ侵入したのかは本文にも書かれておらず、
読者の想像力に任せる非常に自由度の高いつくりとなっております。
敵でいっぱいの基地内部を、主人公は攻を連れて進んでいきます。
そこにひとりの敵が立ちはだかりました!
しかし主人公は怖じ気付くことなく、懐から
「千年の齡を重ねた琥珀のような深い飴色の宝石」を取り出し、敵の口元にねじこみます。
すると敵はたちまち苦しみ出し、倒れました。
なんとその宝石は、主人公が醤油をガブ飲みし、体内で「クリスタライズ」、
のち、肛門から出産した超濃縮醤油の結晶なのでした。
それを体内にとりこんだ敵は、みごと塩分摂取過多で高血圧になり瞬時に死亡したわけです。
他にも
1 敵の息子を攻の刀でチョン斬る
2 敵の息子を主人公がヘラチオするフリをして食いちぎる
3 敵の息子を(以下略)
など、下半身から切っても切れない攻略法ばかりで敵達を破っていく二人。
ついに、組織の親玉の部屋にまで辿り着きました。
主人公「覚悟しろっ!」
二人がドアを蹴り破って殴りこんだ、
ゾロアスター教の教祖のように冷酷な親分の部屋は、なんと畳敷きの和室。
そこで親分は青柳(バカ貝の別称)の煮物をおかずに、白い米を食べていました。
冷酷なゾロアスターのわりに(←偏見)、なんだか非常に庶民的で好感が持てます。
しかし腐っても冷酷なゾロアスター(←差別)。
親分は天井からスルスルと降りてきたヒモを引っ張り、床に落とし穴を出現させ、
攻を「さながら飛べない鳥------ロードランナー------のように」地上にぶち落としました。
さらに親分は先刻までバカ貝と米を食べていた「ちゃぶ台」をひっくり返し、
その四本の足に主人公の手足を縛り付け、服を包丁で裂きます。
そしてむき出しになった主人公の尿道に、これも先刻まで使っていた箸を挿入。
苦しむ主人公と、それを眺めて満足そうに笑う親分。
なんか冷酷と言うよりただのエロオヤジという気がしないでもありません。
親分「この箸でカンパチの刺身でも食したらさぞ美味だろうな……ククク」
なぜカンパチ。
さっきの青柳といい、やたら魚貝類に思い入れの強い親分のようです。
さて、主人公ピンチです。このまま色々な意味でやられてしまうのでしょうか。
しかしここで主人公の新たな能力が明らかに!
親分が主人公の股間を満足そうに覗き込んだ、その時です、
主人公の元気ボーイが長く伸び、鋭く尖って、親分の片目を突き刺しました。
「ざしょっ…………!」(ここのみフォントサイズ四倍ふたたび)
顔を抱えて悶え苦しむ親分をおいて逃げ出す主人公。
ちゃぶ台に縛り付けられた四肢をどうやって自由にしたかは、
本文に説明がないので判りません。とにかく逃げたのです。
ちなみにこの能力名は「ブラックバスター」
黒いのか
素っ裸で基地内を逃げ回る主人公。
いつのまにか、基地の中枢コンピュータールームに辿り着いていました。
そこには落とし穴で地上に行ったはずの攻がおり、
メインコンピューターを破壊して、基地を墜落させようと頑張っています。
もともとこの組織の人間で、主人公とも薬物中毒でつながっているだけの攻なのに、
なぜそんなことをしたがるかは(も)説明されません。我々の自由な想像力に任せられます。
さて、そんな攻の肩に手を置く主人公「僕に委せて!」
委せられて何をするかと思えば、いきなりオナーニをはじめる主人公。
そして出てきたミルキーシャワーをメインコンピューターにぶっかけました。
たちまちスパークして壊れる機械。「誇りに輝いた顔で」主人公は言います。
「僕の精液には機械を壊すチカラが有るんだよ、
特にこういう精密機械にはよく効くんだ!」
精密機械は名の通りに精密なんだし、べつに特殊な成分はいってない、
ふつうの精液ぶっかけてもしっかり壊れるんじゃというのは、
アイマッワユーザーである自分のシロウト考えなのでしょうか。
なおこの能力には「デスバグ」という名がついています。
メインコンピュータが壊れたら、基地は当然墜落します。
はやく脱出しようと言う攻に、主人公は「光そのもののような輝石」を渡し言いました。
「これを奴(注:親分)の部屋に仕掛けてきて!」
彼が説明するには、この輝石は、主人公が何トンもの火薬を飲み込み、
「クリスタライズ」して作ったもので、
核兵器に勝らぬとも劣らない威力があるそうです。
……………………。
なんだかもう、ここまで敵に回したくない下半身はじめて見ました。
組織がレプリカを絶滅させたがる理由も、例によって本文では説明されていませんが、
べつに想像力を自由に働かせなくても容易に判るってもんです。
親分の部屋にいそぐ攻と手早く一回がっちゅん☆して、
愛の言葉を交わし合ってから、彼より一足先にパラシュートで脱出する主人公。
大分地上に近付いたところで空を見上げる、全裸にパラシュートの主人公。
基地が大爆発しているのが見えます。主人公はフッと笑い、
「さよなら…………攻」
お前殺すつもりだったんかい!
まあこの後主人公もパラシュートが上手く開かず、地上に激突したんで、
自業自得というか因果応報というかなんというか。
しかし腐ってもレプリカ。主人公は死にません。
花畑の上で目が覚めました。一番最初に目に入ってきたのはキリスト像。
傍らには1人の少年(以下受)が心配そうに見下ろしています。
「やっと目覚めましたか。心配したんですよ」
主人公が落ちてきた場所は教会。受はそこで寝泊まりしている管理人なのだそうです。
受が言うに、主人公は家の屋根を突き破り落ちてきたが、
ちょうどその真下にあった花畑がクッションとなって助かったようです。
以前挿し絵では一面の大砂漠だった基地の周囲に、
なぜ教会が存在しているのか例によって説明は無(以下略)
んで、さっそく、「お礼の印に」と受を強姦する主人公。
強姦されたのによがる受というのは、無理の有る設定として有名なもののひとつですが、
この場合相手がレプリカで精液が麻薬 兼 媚薬な為、無理なく表現されています。
さて強姦されている最中、受に異変が起きました。
彼の脳裏に、禁断症状に苦しむ今亡き攻、組織の基地、親分の顔、基地の大爆発など、
主人公が今までやってきた前科…………もとい戦いの記録が次々うかんできたのです。
ここでまた新たな主人公の能力が明らかに!…………………って、まだあったんかい。
十徳ナイフのように機能満載のおとくな下半身ですな。
なにはともあれ、その能力の名は「メモリースープ」
精液を介して、相手に自分の記憶を伝えられるスグレモノです。
「そうですか……辛い思いをされたのですね」
ハ゜クノタ゛(@狩人×狩人)もびっくりな主人公の能力で全ての経緯を知った受。
主人公が再び組織壊滅のために旅立つと言った時も、彼は止めませんでした。
主人公「奴等はまだ生きて居る…………」
あの大爆発からどうやって奴等が逃れたのか、
そしてなぜそのことを主人公が知っているのか例によって説明(以下略)
主人公「奴等は攻を奪った…許せない」
攻を殺したのは貴様だろが。
そんなツッコミを受ができるはずもなく、主人公は去ってゆきました。
祈る受。
「あの人の背後に大きな運命の嵐が見えます…神よ、どうかあの人を護って下さい!」
ここにも挿し絵が。
お尻から白濁した液をしたたらせる全裸の受がひざまづいて、
十字架に、はりつけになったキリスト像に祈っている構図。
1 指が六本ある受の左足。
2 丸めたティッシュにしか見えない背景の薔薇。
3 神様というよか路頭に迷った平井堅のように見える小汚いキリスト像。
など、つっこむ気力もうせる程の素敵な完成度です。
さて受けが祈っている、その時です。地震によって、平井キリストが受の頭上に落下。
「あああーーーーーーーーーーーぁっ!!」(ここのみフォントサイズ四倍みたび)
耽美に叫んで死ぬ受。
「受…………生年月日不明。16才。男。本日、天罰が下り死亡。
死因は『頭蓋骨陥没』であった」
関係ないけどこの受。天罰くだるような悪事べつにしてない気が……むしろ被害者じゃ。
…………フォモはやはり禁忌なのでしょうか。
まあ天罰が下らなくても、主人公の体液「エンジェルダスト」の禁断症状で、
いずれ死ぬ事は目に見えていたしいいんですが。
さて、受がドリフのタライコントのような天罰で死んだとはつゆ知らず、
主人公は本部が墜落した地点に、攻の遺体探索に出かけていました。
瓦礫と鉄屑ばかりでなにもない基地の残骸。しかしようやく見つかりました、
もともとは親分の部屋だったと予想される場所。
そこには胴体から切り離された、攻のガッツな息子がキラリ☆
それは死してなお、いきり立ってびくびくしています。
主人公は、それを口にくわえ、
その中にわずかに残った精液を吸い出し「クリスタライズ」します。
みごと「月が天から堕ちてきたかの様な」宝石ができあがり、
主人公のお尻からぼっこぼっこと出てきました。
それを手のひらにのせ、ふっと笑みを浮かべ見つめる主人公。
その頬に一筋の涙が……ここでポエム。
「ダイアモンドの様に硬く、気高く輝き、
雪よりも白く、儚い、
其れは僕たちのキ・ズ・ナ……」
自分で殺しといて何がき、ず、な、だ。
己の悪行をさっぱり忘れ去っているか、棚に上げているらしい主人公は、
たったいまアニャールから出てきたものに何の躊躇もなくキスをして、
「“昇って”行く“夕陽”」という不条理なものに明日を誓うのでした。
作者もさすがにどうかと思ったのか、ここの欄外に手書きで
「もーナニ茶目った事云ってんだお前わ(爆)」
と突っ込みが書いてありましたが、何のフォローにもなっておらず、
むしろ雰囲気をさらに極寒にしていた事を追記しておきます。
組織の生き残りがいる場所へ(なぜその場所を主人公が知っているのか説……以下略)
向かって、月に照らされた大地をトボトボと歩いていく主人公。
ここで、研究施設で大量生産されていたレプリカのうちのひとりで、
試験管の中で生まれたという主人公の生い立ちが回想形式で説明されます。
そしてまたポエム。今度は自作ではなく、他所のアーティストの曲引用です
「ママは試験管 工場生まれのガラス管
月の光に照らされ 僕のポッケでピカピカン
淋しいときはプー 悲しいときもププップー
嬉しいときはプー 楽しいときもププップー
ママは試験管 工場生まれのガラス管
夜のトバリに包まれ 僕のココロをポカポカン
淋しいときはプー 悲しいときもププップー
嬉しいときはプー 楽しいときもププップー」
御存じの方もいるかと思われますが、これ、
「明和○機」というアーティストの詩です。
あの、魚の骨型コードとか腹話術の人形とか作って、
たけしの誰でもピ○ソで審査員やってるあの人です。
ちなみに曲名はそのものズバリ、「ママは試験管」
この手の峰倉○ずやチックな世界観の物語に歌引用をする際、
椎名リソゴだの国庫だの虹だの灰色だのを持ってくる人は数あれど、
明○電機で攻めてくる方は初めて見ました。希有なセンスです。
さて、このシーンで唐突に話は終わります。
物語をしめた最後の一行は
「人は普通、彼のような人間を勇者と呼ぶのが当然である」
58 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 18:21:04 0
以上、明和電機の力も借りたアクション大作でした。
59 :
眠。 ◆nemu.4VC56 :2005/11/21(月) 18:21:18 0
お疲れ様でした、キモメン先生の次回作にご期待下さい!!
糸冬
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制作・著作 キモメン
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[email protected]
60 :
ヽ['A`]ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/11/21(月) 18:21:53 0
コピペです。
61 :
('A`):2005/11/21(月) 18:26:20 0
やばいwwwwwwwwww破壊力高すぎwwwwwwwwwwwwww
62 :
('A`):2005/11/21(月) 18:26:37 0
すげーw
腰がぬけたのが当然である
63 :
('A`):2005/11/21(月) 18:31:59 0
腹いてえwwwww
64 :
('A`):2005/11/21(月) 18:34:37 O
テラワロスwwww
65 :
('A`):2005/11/21(月) 18:34:51 0
一回読んでみたいな
いや本当
66 :
('A`):2005/11/21(月) 18:40:33 0
ワロッシュ
67 :
('A`):2005/11/21(月) 20:56:35 0
2chで小説とか言われてるのってただの状況描写じゃnうわなにをするやm
68 :
('A`):2005/11/21(月) 22:20:42 0
まだ、何もかもが信じられなかった。
あの晩。
行方不明になったかおりの捜索をとりあえず打ち切って、あたしが家に帰ったのはすでに夜十一時をまわった頃だった。
門をくぐると、何か異様な雰囲気が漂っていた。人の気配が全く感じられない。
「ただいま。」
返事はない。時間が遅いから無理もないのかも知れないが、誰か起きてても良さそうなものだけど。
靴を脱いで上がり、居間の方に向かう。
「ひっ!」
次の瞬間、あたしは目の前の光景を見て硬直した。
そこには、血まみれになって倒れている千鶴姉と耕一、半裸になって転がされている楓と初音の姿があった。
なんだよ?これ?
夢だろ?
ははは、そうだよ。あたし、一日中かおりの捜索であちこち走り回ったから、きっと疲れてるんだよ。
「なあ、耕一。」
あたしは耕一を軽く突いた。すると、耕一は全く無抵抗のまま、その場にゴロリと転がった。
「い、いやああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
それから、事は嵐のように過ぎていった。
幸い、楓と初音は命に別状はなかった。だが精神的ダメージが大きくて、会話も満足に出来ない状態が続いている。
あたしは、あれから警察に電話をしただけだった。あとの事はほとんど覚えていない。
ただ警察と鶴来屋の人たちの指示に従って動いただけで、そこに自分の意志というものはなかった。
そして今、気がついたら、目の前の仏壇には新しい木箱が二つ並んでいる。
木箱の一つは、千鶴姉。
いつも暖かい眼差しで、あたしたちを優しく包んでくれた姉。
八年前に父さんと母さんが亡くなってしまってからは、千鶴姉は半ば母親のような存在でもあった。
いろいろ苦労も多かっただろうし、辛い事や苦しい事も多かっただろう。しかし千鶴姉は、いつもそれを自分一人で抱え込んでしまう。
もう少し待ってくれよ、高校を卒業したらあたしが肩代わりできる事も少しは増えるだろうからさ。
だが、それを言う前に、千鶴姉は物言わぬ木箱になってしまった。
もう一つの木箱は、耕一。
小さい頃、叔父さんに連れられた耕一が遊びに来るのがとても楽しみだった。
あたしにとっては、歳が近いせいか、よく気が合う兄貴分だった。いつもからかわれて、その度にあたしがムキになって追っかけ回す。
考えてみたら、陸上を始めるようになったのは耕一のおかげかも知れない。それほどまでにあたしと耕一はよく走り回っていたのだ。
叔父さんがこっちで暮らすようになってから、耕一は叔父さんと別居してしまい、あたしたちとも会う機会がなかった。
それが、この前叔父さんが亡くなってうちに来た耕一は、体格も立派な好青年になっていて、耕一と何か言葉を交わす度にあたしの胸は高鳴った。
いつの間にか、あたしの耕一に対する感情は、「兄貴」としてではなく、「男」として「好き」というものに変わっていたのかも知れない。
だが、その想いを伝える事なく、耕一も木箱になってしまった。
「ねえ、千鶴姉。」
返事はない。
「ねえ、耕一。」
やはり、返事はない。 どうして?
どうして返事をしてくれないの? どうしてよ?
どうして、二人とも死んじゃったんだよ!
今までどこかに消えていた感情が、戻ってきた。 涙が溢れて止まらなくなった。
仏壇の前であたしは一人、声を上げて泣き続けた。 こんなのって、ひどいよ。
これから先、どうすればいいの? 千鶴姉と耕一のいない生活なんて、考えたくないよ・・・
死にたい・・・ 千鶴姉と耕一のいる所へ行きたい。
でも、あたしにはその前にやる事があるんだ。 それは・・・復讐。
殺された千鶴姉と耕一の無念を晴らすまでは、死ねない。
見てろよ、千鶴姉、耕一。
絶対、犯人をこの手で殺して、無念を晴らしてやる。
そしたら、あたしもそっちへ行くからな・・・
<続く>
69 :
('A`):2005/11/21(月) 22:22:12 0
どこのエロ同人よ
70 :
('A`):2005/11/21(月) 22:22:22 0
NAZEKIZUATO
痕だってのは分かった
72 :
('A`):2005/11/22(火) 00:09:25 0
泣いた
73 :
('A`):2005/11/22(火) 15:35:29 0
数日後。
まだ喪中という事で学校を休んでいたあたしの所に、部活の後輩から電話があった。
「えっ?かおりが見つかった?」
あれ以来、かおりの行方は知れないままだった。
そのかおりが見つかったという事は・・・
たぶん、公園で四人もの人を殺してかおりを連れ去った犯人と、千鶴姉と耕一を殺した犯人は同じ奴だ。
あたしの中で、復讐の炎がメラメラと燃え始めた。
かおりは、命に別状はないものの、意識がはっきりしていないらしい。見つかったときには全身を縛られていて、
うつろな目でようやく息をしている状態だったそうだ。
かおりのいた部屋からは、他に女性ジャーナリストと、部屋の持ち主である麻薬中毒の大学生が発見され、
警察は前後の状況からその大学生を犯人として逮捕した、という事だった。
けどあたしは、その麻薬中毒の大学生が犯人とは思えなかった。
夕方のニュースで、「連続殺人事件の犯人逮捕!」という事でそいつが連行されるシーンを何度も見たけど、
その阿部という大学生は、うつろな目をしていて歩くのもおぼつかないようなヒョロ長の男だった。
こんな奴に、あの千鶴姉が殺されるわけがない。
普段は穏和だとはいえ、千鶴姉の手加減を知らない鬼の力があれば、そこらの一般市民などに簡単に殺されるわけがないのだ。
それに、公園で殺された四人も、千鶴姉も耕一も、みんなとても人間の仕業とは思えない殺され方をしているはずだ。
こんな奴に、そんな殺し方が出来るはずがない。犯人は別にいるんだ。
あたしが普通の人間だったら、真犯人が捕まっていないと知ったところでおびえてしまうだろう。
しかし、今のあたしは違う。むしろ、これは犯人をあたしの手でしとめるチャンスなのだ。
一度抑えた復讐の炎が、また燃え上がってきた。
真犯人はあたしが捕まえる。そして、絶対この手で殺す。
幸い、かおりの発見現場は何度もニュースで報道されていた。ここからはそう離れていない。
警察も、昼間は捜査のために来る事があっても、阿部を犯人として捕まえた以上、夜まで張り込む事はないだろう。
とすれば、唯一犯人との接点があるこの場所に忍び込んで、奴が現れるのを待つのが最も確実だ。
あたしは仏壇の前に座り、線香をあげて手を合わせた。
千鶴姉、耕一。 今から、戦って来るよ。
絶対、仇を討ってやるよ。
もう二度と、ここへは帰って来られないだろう。そのときは、また一緒に過ごせるよな。
この家は、楓と初音がしっかり守ってくれるさ。
あの子たちには辛い思いをさせることになるけれど、これはあたし以外の人間には出来ない事なんだ。仕方無いんだ。
犠牲になるのは、あたしで最後にしなきゃね。
自分の部屋へ行って、机から封筒と便箋とペンを取り出した。
「楓、初音へ
身勝手な姉を許して下さい。
でも、どうしてもこの手で片づけたいんです。
あとのことは、頼みます。 梓」
手が震えた。
ごめんね、楓。 ごめんね、初音。
あたし、馬鹿だから、こんな事しか書き残せない・・・
便箋を折り畳んで封筒にいれ、机の上に置いた。 これでよし、と。
居間に戻ったあたしは、ふと食卓の方に目をやった。
ついこの間までは、あたしたち四姉妹に耕一を加えた五人で、この食卓を囲んで談笑していた筈だった。
あの生活は、もう二度と戻ってこない。
さよなら。
あたしは、柏木家を後にして、月夜の下へと出て行った。
<続く>
梓とはマニアックだな
期待