二次元兼用雑談783 菊間の菊門にというわけですか
21 :
('A`):2005/07/24(日) 22:02:30
22 :
('A`):2005/07/24(日) 22:02:37
人稲たん犯してくるか
23 :
('A`):2005/07/24(日) 22:03:11
お前にゃ無理だ魚住
24 :
('A`):2005/07/24(日) 22:05:14
うちの仙道がやる
25 :
('A`):2005/07/24(日) 22:05:33
あきらめられない 夢があるから
26 :
('A`):2005/07/24(日) 22:06:05
27 :
('A`):2005/07/24(日) 22:06:05
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28 :
('A`):2005/07/24(日) 22:06:43
あなたがいるから歩き出せる明日へ
29 :
('A`):2005/07/24(日) 22:07:06
KOTOKOいいなぁ・・・
30 :
('A`):2005/07/24(日) 22:07:43
マジすか?
31 :
('A`):2005/07/24(日) 22:07:52
32 :
('A`):2005/07/24(日) 22:09:19
月はいつもそこにある
33 :
('A`):2005/07/24(日) 22:09:42
月はでているか
34 :
('A`):2005/07/24(日) 22:10:18
第一話プロローグ
港に向かって走るアスカ一家。
あともう少しで避難船――そこに羽つきのMSが銃口をこっちに向ける。
「マユっ!!」とっさの判断で荷物を投げ捨て、マユを抱えて崖から飛び降りるシン。
落下、爆発、爆風、衝撃。藪を幾度も突き抜け、斜面を転げ落ちるシンとマユ。
「……うぅ」あちこち擦ったみたいだが、兄がかばってくれたおかげで身体は動く。
「――お父さん、お母さん!?」はっと見上げた崖の上の森は木々が薙ぎ倒され、轟々と燃える炎が両親の安否を物語っている。
「お兄ちゃん、お父さんが――お兄ちゃんっ!?」見れば、兄の身体は血だらけで――両足がなかった。
あのMSのビームライフルが掠り、そして転がりながらもマユをかばった結果だった。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんっ!!」「……マユ、行くんだ……船に行く……んだ」「行けないよぉっ!!やだよ、お兄ちゃんを置いて行けないよぉ!!」
号泣するマユに困ったように力なく笑うシン。「マユ……お前……俺の携帯……欲しがってただろ……持って……行け……」懐から携帯を取り出すシン。
「そんなのいいよぉっ!!お兄ちゃん、お兄ちゃんっ!!」「大丈夫だ……俺も後でちゃんと行くから……お前の携帯に……掛けるから……」
涙でぐちゃぐちゃになりながらも携帯を手に、立ち上がるマユ。「お兄ちゃん、絶対だよっ!!約束破っちゃたら嫌いになっちゃうよっ!!」
かすかに、だけど確かに頷くシンを見て、駆け出すマユ。そして、森を抜けた先に見えた港。軍人さんがいる、あの人に頼んでお兄ちゃんを助けて貰おう。
――爆発、振り返れば背後の森が燃えている。あそこにはお兄ちゃんがまだいたのに。マユをかばってくれた大好きなお兄ちゃんがまだいたのに。
呆然と立ち尽すマユの手を引く軍人。しかし、マユの目は燃える森とその上空で銃を撃ち乱しているMSを捉えていた。
35 :
('A`):2005/07/24(日) 22:11:06
堪らない・・・
36 :
('A`):2005/07/24(日) 22:11:26
第一話
レイとルナマリアは新型にして愛機のザクとともに、ある命令を受けて待機していた。
それは「ある試作機に模擬戦を挑むこと」であった。試作機の名はインパルス。
軍関係の人間が多く集まる中、ダミーを相手に試作機のお披露目が行われた。
待機中、ルナは「ザク以外にこれだけ注目される試作機を知らなかった」と話題を振る。
振られたレイは、噂話ぐらいならと前置きした上でインパルスが特殊な機体であって、
それを乗りこなせるパイロットがいなかったことを語った。
インパルスの特殊性は分離合体を繰り返しながらダミーを撃ち落とす光景でよくわかった。
と同時に、ルナは命令の意図を理解する「あの大道芸が戦場で通用するのかを試せ」と。
そして、レイの合図と共に伏兵のザクは飛び出した。
数手の攻防の後、乱入したザク二機はインパルスによって制圧された。
新造戦艦ミネルバの進水式、それは広く一般の人々にもザフトの新戦力をアピールする場でもあった。
そこにザクのほかにインパルスも内定した。
レイとルナをいなした謎のパイロットをあれこれ想像するミネルバクルー。レイは歴戦の勇士と考えることで身を引き締め、ルナはミーハー丸出しで渋いオジサマやら紅顔の美青年やらを思い描いて周囲からどん引きという有様。
なんだかんだで運命の日、旅行かばんをガラゴロならしてやってきたのは、クルー全員の予想を裏切る、ちょこんとした少女だった。
マユ「マユ・アスカ、13歳!階級はありません!今日一日だけの配属ですけど、よろしくお願いします!」
37 :
('A`):2005/07/24(日) 22:12:10
第二話
プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルは、インパルスを見た際に出会った、マユ・アスカのことを思い出していた。
マユは自分のことを淀みなく語った。家族が全員死んだこと、身を寄せるところがなかったこと、途方にくれていたこと、でも議長のおかげでオーブ難民に働き口が増えたこと、
だから軍学校に入学できたこと、そして今こうしてインパルスに乗っていることを。
思い出すのには理由があった。先日、オーブ代表のカガリ・ユラ・アスハが秘密裏に押しかけてきた。
開口一番、プラントのオーブ難民の返還を求めた。そこでデュランダルは戦後復興のための労働力の確保と、軍事機密に関わっている技術者などを例に出し、プラントの苦しい台所事情を打ち明け、カガリの要求を退けた。
その頃、一般人の入った進水式式場。一日限りとはいえ、「赤服」が着られることに有頂天のマユは、その格好で式場を歩き回っていた。
すると、マユをむんずとつかまえ、非常に物珍しいものをしげしげと見つめるステラ。
連れ合いのアウルはマユを見るなりザフトの人材不足ぶりに腹を抱えて笑う。
引率のスティングはアウルの言葉を一蹴し、マユに「ここでそんな格好でいるのはよくない。家に帰ってゆっくりと服を選びなおしておいで」と諭した。
そしてステラをマユから引き剥がすと、その三人はいってしまった。
一人残されたマユは、明らかに「仮装した一般人」と誤解されたことで、今までの誇らしげな気持ちも急速にしぼんでしまい、仕事に戻るべく、ミネルバに向かった。
ミネルバに戻り、インパルスで最高のアクションを決めようと意気込むマユに「式場でガンダムが強奪される」の報が飛び込む。
分離状態で出撃するマユ、現場に倒れ散乱する警らのMS群と、逃げ惑う人々を眼下に、合体したソードインパルスは、カオス、アビス、ガイアの前に降りたつ。
マユ「また戦争をしたいの、あなた達は!」
38 :
('A`):2005/07/24(日) 22:12:33
3行
39 :
('A`):2005/07/24(日) 22:12:58
第三話
配備されたばかりの新型を扱いきれなかった警邏と違い、ソードインパルスを使いこなすマユはアビス・カオス・ガイアらを圧倒する。
強敵の出現にガンダム三機は遁走し、ソードインパルスは追う。
一方その頃、三機の動きからプラントの外で何かと合流すると判断したタリアはミネルバを発進させる。
強硬手段で外に出たガンダム三機を追って宙域に踊りでたソードインパルス。その時、ガンダム三機と入れ違いで何かが迫ってきた。
MA・エグザス、マユの視認と同時に展開されたガンバレルは即座にソードインパルスを窮地に追い込む。
その際どい場面にレイとルナのザクが駆けつけ、さらにインパルスはソードからフォースへ、状況は一転した。
だが、マユ達の連携の拙さをつき、エグザスは離脱する。
メイリンから帰艦命令が入る中、戦闘での緊張と消耗から解放されたマユは、その場で意識を失った。
首尾よくガンダム三機を強奪し、待機していたガディ・ルーに収容されたステラ・アウル・スティングは、エグザスの帰艦を待っていた。
帰るのが遅くて心配するステラ、同じ理由で苛立つアウル、それらが杞憂だと知っているスティング。程なくしてエグザスは着艦し、ガディ・ルーは発進する。
エグザスから降りたネオに、ステラは抱きつく。そんなステラの行動に、ネオは、今は亡き両親と妹・マユの姿を思い出す。
ネオ「オレはもう、戦争をする側か」
40 :
('A`):2005/07/24(日) 22:13:20
おにいちゃんはやくてききとれないよ
41 :
('A`):2005/07/24(日) 22:13:50
第四話
マユが目を覚ましたのは医務室だった。そこにレイとルナが見舞いにきた。
レイが先の戦闘で連携の基本がなってないことを責め、ルナがそれを所々遮りながらマユの奮戦ぶりを誉める。
マユは二人の会話が噛み合ってないようにも見えたが、ミネルバが追撃戦をしていること、よく休んでおくことは、ちゃんと伝わった。
見舞いを終え、通路にでた二人。ルナは元気そうなマユに安心し、レイは医者の見解を思い返す。
「インパルスというあまりに特殊で高性能なMSを扱う反動は、確実に少女の体を蝕んでいる」
そのとき、館内に警報が鳴る。ガンダム三機の強襲だった。すぐさまザクに乗り込むレイとルナ、出撃前にメイリンがマユにドクターストップが掛かっていることを告げる。
妹の報告にルナは気合を入れなおす、片やレイはルナに「気負うな」と注意、そして二機のザクは打って出る。
頭数では負けていても総合力ではレイとルナのコンビが上回っている。しかしガンダム三機の目的が「実戦で機体の扱い方を覚える」という常軌を逸したものであり、
その目的は着実に達成していった。
ザクが掛かりきりになったこと見計らい、エグザスは突貫。ネオは推力を奪うべく照準を合わせたところに、分離状態のインパルスが飛び出し、それを阻む。
タイミングを逸したネオ、訪れた一瞬の有利、マユは合体したブラストの大火力をアビス・カオス・ガイアに叩きつけた。
撃破には至らないものの、敵の戦意を挫き、見事に退けた。
ミネルバに戻るなり、ルナはマユに平手を食らわせた。自分自身を省みないマユへの怒りがそうさせた。
そんなルナの気持ちを汲み取った上で、レイはルナに、連続して出撃のできないマユの分もフォローしきれない自分達が不甲斐ないと諭した。
そのやり取りから、ようやく話を飲み込んだマユは、非常に申し訳なさそうに、インパルスのそういう欠点は半年前に改良された、と二人にとっての爆弾発言をポツリ。
固まるルナ、驚くレイ。まさに殴られ損、でも、そんな痛みがいとおしく思うマユだった。
ルナ「あんの、ヤブ医者ぁぁぁぁ!」
レイ「‥‥‥まったくだ」
42 :
('A`):2005/07/24(日) 22:13:53
荒らしがいるね
43 :
('A`):2005/07/24(日) 22:14:14
若本ボイス変換機新発売です
44 :
('A`):2005/07/24(日) 22:14:26
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!:l !:.:l:.:.l:.:.l l/ , - 、 r'"~l`丶、 ! lヽ//l ヽ ';.:.:.:.:..! ご自由にお楽しみください
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45 :
('A`):2005/07/24(日) 22:15:54
第五話
前回撤退したガンダム三機とエグザスを追うミネルバ。行き先がデブリ帯であることを考慮し、マユのインパルスを先行させる。
タリアは慎重に艦を進めるも、そのコースは相手の読み通りだった。ミネルバは敵艦ガーディ・ルーに背後をつかれ、さらにアビス・カオスもけしかけられる。
先行していたマユは母艦の危機を知るも、転進して突っ込んできたエグザスに食いつかれた。ガンバレルの猛攻とデブリ帯であることが、マユに合体する猶予を与えなかった。
その頃、「ガンダム三機が艦に合流しようとしている」を演出するために単独行動していたステラは、自分の仕事の完了と同時に、戦闘に参加するべくガイアを駆る。
一方、ネオはある誤算に苦虫を噛む。マユはコアスプレンダーだけでなくフライヤー二機をも巧みに操り、エグザスに肉迫していたのだ。
このせめぎ合いの中、マユは二機のフライヤー中破と引き換えにガンバレルを潰す。手持ちの火力不足も相まってエグザスを後回し、ミネルバの元へ。
ミネルバは苦境にあった。アビスとカオスに出た瞬間を狙い撃たれる為、ザクは出撃できず、ガーディ・ルーの砲撃にさらされた。
この事態を切り抜けるため、ルナは、愛機・ザクと戦友・レイを信じて、あえて飛び出した。決死の覚悟の連携がアビス・カオスをミネルバから引き離す。息を吹き返したミネルバの反撃が始まった。
さらにマユのコアスプレンダーもエグザスを引き連れ、合流。そして合体。ブラストインパルスはもつれあうようにしてエグザスをジャベリンで切り払う。
ブラストインパルスがそこから流れるように大火力を展開する直前、ステラの怒りが乗り移ったガイアがインパルスを捉えた。
大破直前のエグザスを収容と同時に、 ガーディ・ルー艦長イアン・リーは独断で撤退を指示。混乱の戦場はそれを容易に許した。
また、ミネルバ側はこの戦闘での消耗が激しく、追撃を断念するしかなかった。
タリア「完敗ね、私達の」
46 :
('A`):2005/07/24(日) 22:16:46
47 :
('A`):2005/07/24(日) 22:17:12
48 :
('A`):2005/07/24(日) 22:17:15
第六話
作戦失敗の後、最寄の基地に入港したミネルバを待っていたのは、ユニウスセブンが地球に向かっているという事実だった。ナチュラルや地球圏を快く思わないコーディネイター達が企てたこの行為は、声明とともに地球・プラントに発信された。
ユニウスセブンの速度と軌道は周到に計算されており、プラント側から戦力を送っても追いつくのは難しく、地球側からではユニウスセブンについても破砕作業がぎりぎり間に合うだけの時間しかない。
加えて、テロリストの妨害も想定すると絶望的な状況であった。
しかし、現在地や船体速度の都合でミネルバが最も早くユニウスセブンに到着することが判明。ミネルバが先行して敵戦力を叩くことになった。
そのため、ミネルバの行動の円滑化を目的に、タリアは臨時的かつ一時的にフェイスの権限が与えられた。
ガーディ・ルーにて。ユニウスセブンの挙動はネオ達の知るところでもあった。ステラ・アウル・スティングの三人を休ませてはいるが、次の行動の展望はなく、ここで後手に回る焦りを滲ませていた。
ミネルバクルーに休む間はなかった。艦もMSも、次の作戦を乗り切れる状態に仕上げなくてはならない。弱気で挫けそうになるクルーは、マユを思い出して発奮した。
艦で最も幼い少女が、自分に鞭打ちながら駆けずり回る姿は大人の意地を搾り出すには格好の材料になるようだ。
さて、肝心のマユはインパルスの調整が終わるなり、そのままコックピットで寝入ってしまっていた。
そのマユに毛布をかけ、タリア艦長は一人佇む。何の変哲もない子供の寝顔を見つめる瞳は、ある種の重苦しさが宿っていた。
すると、アーサ−副艦長がマユに軽食と飲み物をそっとさし入れ、艦長に「仕事に戻ってください」と進言した。タリアは少し自嘲の笑みを浮かべ、アーサーの進言を受け入れた。
間も無く出港のその時、デュランダル議長の肉声が届いた。その内容は、プラントと地球の新たな歩みを再び血塗られたものにしてはならない、そのために最良の結果を出してくれると信じている、というものだった。
かくしてミネルバクルーは、己に課せられた大役の自覚を胸に、出港する。
デュランダル「君達の行動が歴史を決定する」
49 :
('A`):2005/07/24(日) 22:17:21
おっすクスクス
50 :
('A`):2005/07/24(日) 22:18:58
第七話
ユニウスセブンに追いついたミネルバはMSを展開させる。そして予想通り、テロリストがジン高機動型を展開してくる。ただ、大きく予想から外れていたのは敵MSの多さと、性能差をも覆す操縦技術を有しているという現実だった。
思うように戦えない苛立ち、敵が仕掛けている一人一殺の熱気、そして重大な作戦の中心に据えられているというプレッシャーが、ルナの心の均衡を奪った。
一機飛び出したザク、それにジン高機動型の群れが襲い掛かる。瞬く間に窮地に陥るルナ、マユはザク救援に向かう。レイも続こうとするも、そこをジン高機動型が遮る。敵の意図は明らか、各個撃破を狙っている。
インパルスも同様に、ジン高機動型が進路を塞ぐ。目の前に助けたい人がいるのに何もできない。むしろその焦りが、マユを追い詰める。レイは身動きがとれない。ミネルバも。そしてボロボロに削り落とされたルナのザクに、トドメの凶刃が迫る。
敵の術中に落ち、絶体絶命のルナを救ったのはカオスだった。インパルスを囲む敵はユニウスセブンの大地を駆けるガイアが撃ち抜き、レイのザクにまとわりつくジン高機動型はアビスの光刃の槍に切り裂かれた。
ミネルバと同等の性能を持つ所属不明艦、ガーディ・ルーが駆けつけた。ここに、両艦の共闘が成立した。
熾烈を極める戦い。マユは首謀者サトーとの一騎討ちに臨む。人生の全てをもぶつけ合う二人、しかし、妻と娘の為に凶行に及んだ男は、目の前の少女を手に掛けることができず、散った。
テロリストの掃討を終えたガーディ・ルーはユニウスセブンを離れ、入れ違いでザフトの破砕作業部隊と合流。つつがなく作業は進むが、時間が足りなかった。タリアはミネルバで限界までユニウスセブンの破片を砕く決断をする。
この向こう見ずな行為に、タリアはマユを付き合わせる気はなかった。それはクルー全員も納得ずみで、インパルスを残し、ミネルバは破片と共に地球へ降りていく。
マユは、遠ざかるミネルバの姿に、最後に見た兄の姿が重なった。「もう二度と会えなくなる」という想いがマユを突き動かす。
インパルスはミネルバを追い、地球へ降下した。
サトー「憎悪に囚われた人間の末路、よく見ておけ!」
51 :
('A`):2005/07/24(日) 22:19:16
姉がカラオケに行ったきりもどらない
52 :
('A`):2005/07/24(日) 22:20:50
第八話
ミネルバを始めとしたザフトの活躍が功を奏し、ユニウスセブンの破片が人間の生活圏をとらえ、大惨事を引き起こすようなことはなかった。
この事実に胸を撫で下ろし、今後、地球圏の取るべき方策を秘密裏に決定すべく、ロゴスのメンバーが集まっていた。その末席、ブルーコスモスの新盟主ジブリールは、彼等、ロゴスの長老達に強く主張する。
ジブリール直属の部隊、ファントム・ペインからの映像で、ユニウスセブン落下を企てたテロリストがザフトの元正規軍人であることを引き合いにだし、コーディネーターの差別意識は根深く、陰湿で、今のうちに根絶しなければない、と。
しかし、長老達は映像のみを交渉材料として評価し、ジブリールの主張を退けた。
オーブ領海内に着水したミネルバ、それに無謀な合流を果たしたマユは、クルー達から喜ばれたり怒られたり驚かれたり何だりで、もみくちゃにされていた。
作戦成功と全員生還に沸くミネルバだが、それをオーブ艦隊が包囲。タリアは即座に所属とここに至った経緯を説明するも、オーブ側はM1アストレイを展開し、ミネルバを拿捕するのであった。
オーブに入港した後、タリア以下、指揮に関わる人間及び『赤服』のメンバーを連行していった。それ以外はミネルバに軟禁された。マユは、ミネルバに残される側だった。
ぼんやりと彼等の帰りを待つマユに、ヨウランとヴィーノがインパルスの調整に誘う。突然のことでびっくりしたマユだが、残ったクルーは、この理不尽な中でもいつでもミネルバが動けるようにしていると知り、マユも自分のできることに手をつける。
入港から15日目、何の前触れもなくタリア達は戻ってきた。自分達を解放した、オーブ国家元首カガリ・ユラ・アスハとその護衛アックス・デュノも連れ立って。
予期せぬ人物にクルーの怒りが渦巻く中、カガリはミネルバの行為の正しさを認めた上で、このような仕打ちに至った理由を説明する。
前大戦の後遺症で領海侵犯には神経質になっていること、自分の政敵が連合寄りであること、ユニウスセブンのこと、連合はそれにザフトが関わっていると吹聴していること、そして地球に住む人と宇宙に住む人との確執は深いこと、で結んだ。
一通り説明は終え、反論云々が上る前に、近いうちにオーブ国内での自由と、今晩、クルー全員をディナーに招待すること約束した。
美味しい食事が食べられることは素直に嬉しいミネルバクルー。しかし、ただ一人だけ、マユだけが、インパルスに隠れてディナーに出席しなかった。
マユ「インパルス、少しの間かくまって。私、アスハの人に会いたくないの」
53 :
('A`):2005/07/24(日) 22:21:14
俺の上で腰振ってるよ
54 :
('A`):2005/07/24(日) 22:21:15
51
待ってるんだよおまえを
55 :
('A`):2005/07/24(日) 22:21:46
俺の上で腰振ってるよ
56 :
('A`):2005/07/24(日) 22:22:16
徳島の話でもするか
57 :
('A`):2005/07/24(日) 22:23:03
第九話
オーブ入港から22日目、ミネルバクルーにオーブ国内での自由が認められた。ルナは妹のメイリンを誘い、マユを誘ったが、マユは先約がいるとかで断った。ただ、明日以降は是非誘って欲しいとは言っていた。
予定が狂った。ルナは、いい機会なのでマユとゆっくり話し合うつもりだった。仕方ないのでヨウランとヴィーノを捕まえて、四人で町にくりだす。
それから方々で遊びまわってお腹をすかせた四人は、昼食にファーストフードを選ぶ。正直なところ、多大な戦禍を被ったと聞いていたにも関わらず、オーブのこの盛況ぶりは四人を驚かせた。
オーブは闇市とかがいっぱいあるイメージだったとメイリンが白状すると、ルナもそれに同調、ヨウランがよもやま話で攻撃されたのは軍の施設だけだったと言えば、ヴィーノがだからオーブ軍人は必死こいて自分らを捕まえて拘束したのかとも言う。
各人が好き勝手なことを言いながら、四人は昼食を楽しんだ。
ミネルバのブリッジ。コーヒー片手にオーブのニュースを見るタリア、隣にいるアーサーはそのニュースを見るなり、自分たちが有名人になったという。そのニュースとは、ユニウスセブン落下からミネルバ入港までのことだった。
連日取り上げられているので、アーサーのいうこともあながち間違いではない。しかし、その事件にザフトが関わっているとする太平洋連合の見解を、必ずしも否定しないオーブ・マスメディアに、タリアは今地球にいると改めて実感した。
夕方ごろ、ミネルバに戻ってきた四人。男連中と別れ、さらに妹とも別れたルナは、戻ろうとした自室の前でレイと遭遇した。ルナは顔を曇らせる。
ルナは、ユニウスセブンで自分がとった軽率な行動のために皆を危険にさらしたことを気にやんでいた。マユはあっさり許してくれたが、レイは何も言ってこない。叱る時は叱ってくれる人が何も言ってこない。だからなのか、ルナも声を掛けられなかった。
肝心のレイは、目を通すようにと紙束を寄越す。内容はMS戦でのフォーメーション案、それもルナへのフォローがし易いように組みなおされていた。
レイが空き時間を目一杯使い、休日を返上してまで作成したものだが、ルナはそれをつき返す。レイの負担が格段に増えるからだった。
新しいのはマユと一緒に三人で考えようと、ルナは提案。レイは渋面ながらも承諾した。
と、その時、タリア艦長の出航命令が艦内を駆け巡った。
ルナ「明日はとことん付き合ってもらうわよ。もちろん、マユも交えてね」
レイ「わかった。お前が納得するまで付き合おう」
58 :
('A`):2005/07/24(日) 22:23:16
でも歌の趣味が姉とあわないんだよね
59 :
('A`):2005/07/24(日) 22:23:27
徳島禁止
60 :
('A`):2005/07/24(日) 22:23:58
アニソン以外は歌と認めん
61 :
('A`):2005/07/24(日) 22:24:26
民のみんなが薬やってる話ってなんだっけ
62 :
('A`):2005/07/24(日) 22:24:51
第十話
オーブ入港から22日目、ミネルバクルーにオーブ国内での自由が認められた。マユはどうしても一人で行きたい所があったので、ルナたちの誘いを断った。
マユはタクシーを呼び、とある海に近い町に移動した。その町とは、かつてマユが家族と暮らしていた町だった。
タクシーから降り、一人町を行くマユ。でも、そこにかつての町の面影はほとんどなく、行き交う人々に見知った顔はなかった。戦争が全てを壊して、復興が全てを覆い隠す、そこに別の人達が住み着き、後に残るのは見知らぬ町並み。
右も左もわからなくなった故郷の町をさ迷うマユは、戦前家族でよく来ていた定食屋を見つける。恐る恐る入ってみた。中も同じで、切り盛りしている中年夫婦も同じだった。その夫婦はマユを覚えていた。嬉しい再会だった。
丁度その場面に出くわしたお客が三人、ステラ・アウル・スティングだった。それから合い席で食事をとりながらの談笑、マユはすっかり仲良くなった。
しかし、マユは養子になって越してきたという嘘をついた。何故なら、会話の流れがプラント住人を宇宙人呼ばわりして揶揄するもので、あの夫婦も話しに乗っていたからだった。
彼等と別れてから店を出て、マユは目的地である戦没者慰霊碑に到着。先客が一人、キラ・ヤマトがいた。二言三言かわして、マユは自分がザフトに所属していることを告げる。前みたいに子供の戯言と思われても、誰かに胸の内をぶつけたかった。
マユは、必死で地球を守ったこと、でもテレビとか町の人とかの本音は心無いもので、他人を護るために頑張っても意味がない、と。
なら、自分の大切な人のために頑張ればいい、僕はそうしてきた。それがキラからの言葉だった。
マユは面食らった。子供が口にしただけのことに、真正面から向き合ってくれたのだ。そしてキラに亡き兄の面影を見つけ、それを悟られまいと一方的に話を打ち切って、足早に立ち去った。
夕闇が差し迫る頃。帰りのタクシーの中、マユは今の自分にとって大切な人を思い浮かべる。ルナ、レイ、ヴィーノ、ヨウラン、ほかのミネルバクルー、そしてインパルス。なんだか少し違う、これは一緒に頑張ってくれる人達だ。
でも、それでいいと思った。一緒に頑張ってくれる人のために、一生懸命頑張ろう。マユは、そう思い直していたから。
その直後、車は急停止、誰かが前に飛び出してきた。誰かとはカガリ・ユラ・アスハ。と、同時に、ガイアガンダムの巨大な影も立ちはだかった。
ステラ「殺さないんだから、とっとと捕まってよ」
63 :
('A`):2005/07/24(日) 22:26:39
第十一話
ミネルバが入港して22日目。オーブ元首カガリ・ユラ・アスハは、強硬路線をいく太平洋連合と、増強した軍事力を背景に突っぱねるプラント、その板ばさみにあるオーブの行く末を決めるべく、毅然として会議に臨む。が、その席で銃口を突き付けられた。
武装したオーブ兵が占拠した会議場、カガリが掲げるオーブの独自路線を押さえ込むため、親連合派のセイラン家が企てたことだった。場はユウナ・セイランが仕切っていた。
オーブ復興の資金元がロゴスであり、その間をセイラン家が取り持ったことをカガリは知っている。だから、彼女は哀しげにつぶやく、自分を利用すればロゴスとの関係を断ち切れたろうに、と。ユウナは、それには時間が足りなさ過ぎた、と私見を述べる。
カガリのこの窮地はアレックス・デュノの颯爽たる活躍によって脱することができた。
迅速な判断で自分を救ってくれたアレックスに、カガリはプラントへ亡命すると告げた。それは今のカガリにできる唯一の連合への牽制だった。アレックスは渋面ながらも逃亡車の進路をミネルバに向ける。
彼等の乗る車に並走する影、それはセイラン家からの追っ手ではなく、変形したガイアガンダムだった。車を潰されるも、車外へ脱出した二人。アレックスは自身を囮にガイアを引き付ける。カガリは一人涙を滲ませながらも、逃げた。
海辺の家に隠遁しているキラ、彼がこうしているのは最愛の人・ラクスを護る為だった。表舞台から退いても、依然として高い求心力を持つラクスは、何もせずとも暗殺等の災禍を呼び込む。それを振り払うため、キラはラクスのそばに居続けた。
しかし、今日のキラはその決意が揺らいでいた。バルドフェルドの通信が、カガリの危機を報せてくれた。そんなキラに、ラクスは彼等を助けに行ってほしいと頼む。これが一番キラのためになると知っているから、ラクスは強く、強く、頼んだ。そして‥‥‥。
閑散とした道路上に並ぶ、ガイア、カガリ、タクシー。マユは状況が良く見えない。でも、アスハの人を助けないといけないようである。無視してしまいたいが、さっき頑張ると決めたマユの行動は素早かった。
腰を抜かしている運転手を投げ捨て、カガリを押し込み、マユの運転でタクシーは発進した。行き先がミネルバであることはその直後に聞いた。
わずか一瞬のやり取りであったが、ステラは、車にマユが乗っていることを知る。それは同時に、ガイアの動きを鈍くさせた。
バルドフェルドの通信はミネルバにも入った。これを受け、タリアはミネルバを出航させる。マユ一人だけが乗り込んでいないと知った上で。
逃げるタクシーと手こずるガイア、さながら兎と虎の追いかけっこに一機のM1アストレイが割ってはいる。乱入者を排除しようと牙をむくガイアだが、不意をつかれたことと、敵パイロットの高い技量にステラは遅れをとった。
この隙に逃亡するタクシーを抱えたM1アストレイ、それに飛び乗るアレックス。掌に車一台と人間三人を乗せ、M1アストレイはミネルバと合流する。
カガリは、タリア艦長に手短ながらことの経緯を説明した。タリアにも思うところはあるが、カガリの乗船を拒むことはできなかった。
一方、ミネルバの後方で慌しくしているオーブ軍とは別に、ミネルバの進路上で隊を展開する太平洋連合の艦隊が存在した。
ラクス「キラ、行ってください。貴方にとって掛け替えのない人を護るために」
64 :
('A`):2005/07/24(日) 22:28:01
PS.comのパスワード何にしたか忘れたお
65 :
('A`):2005/07/24(日) 22:28:09
うざいな
66 :
('A`):2005/07/24(日) 22:28:49
第十二話
密かにオーブ接岸中のガーディ・ルー。ガイアの回収作業に立ち会うネオは、スティングにステラの容態を尋ねる。明らかに温度差のあるスティングは、ステラは任務失敗でいじけて、アウルは悪口ばかり言いながらもステラのそばにいる、と簡潔に説明した。
逆にスティングからは、これからどうするのかを尋ねられる。ネオは待機とだけいった。
太平洋連合艦隊司令官は、何度も命令の確認を行った。内容は同じ、ミネルバの撃墜。
進路上の連合艦隊がダガーLを展開し、命令を実行に移す。これに対し、ミネルバクルーは臨戦態勢に入った。ところが、ブリッジにいるカガリは、タリア艦長に応戦せずにやりすごして欲しいと懇願する。
カガリが乗ったことでより艦の防衛に気を使っていたタリアは、カガリの言葉の意図を察しかねていた。カガリは自分の経験から連合は戦争を仕掛けたがっており、これは戦争への布石にするつもりだと熱弁した。
ブリッジで押し問答が続く中、M1アストレイが単機で出た。ミネルバと無関係の機体ゆえに、戦闘に応じた。しかし、いかにパイロットの腕がよかろうとも、一対多、加えて敵パイロットを殺さないという戦い方は、M1アストレイを追い詰めていった。
連合艦隊の砲撃の中を行くミネルバ、武力行使に悩むタリアだが、カガリはあのM1アストレイが必ず突破口を切り開くという。そのカガリに抵抗を覚えたのはメイリン、この状況でミネルバが突破できても、あのM1アストレイを見殺すことになると反論した。
カガリはこの時、初めて感情的になった、それを承知で飛び出したのは自分の兄だと叫んだ。そして、その叫びはマユの耳にも届いた。
コアスプレンダーが飛び出し、メイリンが独断でフライヤーを射出。合体、フォースインパルス。
何か言いたげなカガリを制したタリアは、マユにミネルバからの支援及びこれ以上のフライヤーの射出はできないことを告げた。マユはそれを了解。正式にザフトの軍人ではない少女の暴走、対外的にはそういう筋書きで押し通すつもりだった。
戦争の発端になるという重圧は、ミネルバだけを苦しめたわけではなかった。ダガーLの動きは明らかに硬かった。何せ、相手を殺さないように戦っている二機のMSに遅れをとり始めたのだから。
ここで連合艦隊司令官は、また上からの命令を受け、頭を抱えた。
戦場、急に引き下がるダガーL。しかし、マユが不審に思った瞬間、連合の試作MAザムザ・ザーが現れた。
インパルスに劣らないスピード。見た目通りのパワー。そして一番厄介なのが装甲、ビームライフルもビームサーベルも易々と弾く。ならば装甲の薄い、特に背後を突きたいが、敵もさる者、二機相手でも背後を取らせてはくれなかった。
どういう訳かザムザ・ザーの方が執拗にインパルスやM1アストレイを狙ってくれるので艦の防衛に気を回さずに済むが、これが相手ではミネルバも危ない。
絶望的な相性の悪さに、M1アストレイは蹴散らされた。返す刀のザムザ・ザーのクローがインパルスに迫る。その瞬間、インパルスは上下に分離、別れた敵の間を通過するザムザ・ザー、合体したインパルスはその一瞬に見せたザムザ・ザーの背後を撃ち抜いた。
ザムザ・ザー撃墜も束の間、連合艦隊はダガーLを前に出し、再びミネルバに迫る。しかし、駆けつけたオーブ艦隊が足を引っ張る。無理な前進は連合艦隊の進路を阻み、無茶な砲撃はダガーLを退けさせる、わざとやっているとしか考えられない失態だった。
虎口を脱したミネルバ。こうして、彼等の長い一日が終わった。
インパルスはミネルバに帰ったが、M1アストレイは戻れるのにオーブ艦隊の手に落ちた。マユは、M1アストレイのパイロットの人に会ってみたかった。
だから、マユは当然知る由もない、そのパイロットがキラ・ヤマトであり、彼がマユの家族を奪ったフリーダムのパイロットであることを。
マユ「アスハの人って‥‥アスハの人って‥‥‥お兄ちゃんも大事にできないの!」
67 :
('A`):2005/07/24(日) 22:30:37
ご飯にアイスのっけてくったらうまかった
68 :
('A`):2005/07/24(日) 22:31:18
第十三話
ネオは、先日連合艦隊相手に大立ち回りを演じたパイロット、キラ・ヤマトを遠目に見る。キラが家族の仇と知ってはいたが、ネオにそれほどの感慨は沸かなかった。
ネオは、自分がシン・アスカだった頃を思い返す。思い返せば両親は人並みの幸せしか望んでない人で、その証拠に、マユとシンは健康面しか強化されていないコーディネーターだった。しかし、戦争はそのささやかな願いですら奪い去った。
その時の負傷で両足を失い、本当ならそのまま死んで終わるところを連合に拾われた。彼は選択すらさせてもらえぬまま、体を強化され、義足もつけられた。彼の場合、そのままの方が安定するという理由で人格や記憶の矯正はなかった。
それから間もなくして、彼は俗に言う汚い仕事をこなした。その仕事ぶりはジブリールの目に止まり、信頼を得ていく。その過程で、妹が生死不明であることを知り、妹のか弱さと現実の過酷さをよく知る兄は、妹の生存を諦めた。
彼はネオ・ロアノークと名乗り、自らを死人と嘯き、仮面を被るようになった。
己を死人などといっても、ネオには死ねない理由が増えていった。ジブリールとの共犯関係。エクステンデッドの有用性の証明。スティング・アウル・ステラという部下の存在、特にステラの無垢なる好意は、まだシンだった頃の彼を呼び起こす。そして、もうひとつ。
スティングと二人の時、彼は作戦前にネオの生まれ故郷に行ったと言う。ネオは自分の昔話を語る際、必ず固有名詞等を伏せてあったが、スティングはそれでも場所を特定した。そこで、スティングはマユ・アスカという少女に出会ったことを、ネオに告げた。
セイラン家のオーブの政権奪取に協力すべく動いた連合艦隊とファントム・ペイン。途中、ザムザ・ザーの実戦テストも入ったが、作戦の結果は上々だった。しかし、ファントム・ペインには次の任務が待っていた。
この任務が失敗すれば、連合とプラントの綱引きはオーブを中心に展開し、恐らくオーブの安息は約束されないだろう。これはセイラン家の要請ではない、ジブリール個人の判断である。しかし、今のネオは、誰よりもこの任務を完遂したいと思っていた。
任務、ミネルバの追跡。目的、カガリ・ユラ・アスハの暗殺。
ネオ「悪いな、ジブリール。次の任務、私情を乗せさせてもらう」
69 :
('A`):2005/07/24(日) 22:31:42
コーラご飯は意外と食えた
70 :
('A`):
カルピスご飯もうまいよ