夏だし、怖い話でも考えるか! 3スレ目…

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547番組の途中ですが名無しです
これはうちの田舎にある高校であった話。
その高校は創立以来4年に1度必ず生徒が死んでいる。
最初に死んだのは写真部に所属していた女生徒だった。
夏休みに、学校からすぐのところにある山に、部の顧問と生徒達で風景写真を撮りに行った。
自分が好きなように写真を撮って来なさい、1時間したらみんな一緒に部室に戻って来るように、
あまり遠くへは行かないように、そう顧問は告げて生徒達は写真を撮るために散って行き、顧問は学校へ戻った。
ほとんどの生徒はグループで移動をしていたが、1人の女生徒だけグループから離れてどんどん山道を進んでいく。
その女生徒は、普段は明るく快活な生徒だったが、ここ最近、少し様子がおかしかった。
まあそっとしておこう、他の生徒達はたいして気にせず、
「あとでここで待ち合わせしよう」と声をかけて、別行動を取ることにした。
グループで行動していた生徒達は、そこからすぐの所で写真を撮り終え、30分くらいして待ち合わせ場所に戻った。
みんなで他愛もない会話をしながら別行動している女生徒を待つ。
しかし1時間が過ぎても、待ち合わせ場所にあの女生徒は帰ってこない。

先に部室に行ったのだろうか?
けれど、みんなは待ち合わせ場所のほんのすぐ近くで写真を撮っていた為、
女生徒が待ち合わせ場所に来たのならば見落とす可能性は皆無と言っていい。
徐々にみんな心配になり、女生徒が歩いていった山道の方へみんなで捜しに行く事にした。
彼女が歩いて行った道は一本道だから、彼女と入れ違いになることはない。
舗装されていない道がずっと先まで続き、道沿いには覆い茂る木々が立ち並ぶ。
20分ほど進むと拓けた場所があり、その真ん中に大きな木が立っていた。
道はそこで終わっていた。
そして目の前にそびえ立つその巨木の下に大きな石があり、その上にあの女生徒のカメラが置いてあった。
あたりを見回しても女生徒の姿はない。
生徒達は女生徒のカメラを持ってすぐに学校へ戻り、女生徒が帰ってきているか部室に確認しに行く。
帰りを待っていた顧問に、○○さん返ってきましたか? と尋ねると、ずっとここにいたが誰も来てない、と答えた。
顧問にその女生徒がいなくなったむねを伝えると、
職員室にいる先生達でもう1度捜してくるからお前達は待っていろと言い残し、顧問は部室を出て行った。

みんなは狼狽して、涙ぐむ生徒までいる。
大丈夫、暑いからどこか木陰で休んでるんだよ、みんなは口々にそう言ってはいたが、不安は拭えない。
ふと、1人の生徒が、巨木の下に置いてあった彼女のカメラを現像してみよう、と言い出した。
もし全員が正常な心理状態ならば、彼女のカメラを本人に無断で勝手に現像するという事はしなかったと思うが、誰も止める人はいなかった。
現像された写真は全部で5枚。
1枚目、彼女を捜しに行った時にみんなで通った、あの山道の風景。
2枚目、それも道沿いに木々が立ち並ぶ、見覚えがあるあの山道。
どうやら彼女は、あの道を歩きながらシャッターを切っていたようだ。
3枚目、先の2枚とは違い、今度は地面が映っている。
4枚目、3枚目と同じ地面だが、今度はそこに文字が書かれてあった。
恐らく彼女が書いたものだろう。大きく土の地面に「S」というような形の1文字が書いてあった。
そして5枚目。
それには、あの拓けた場所にあった巨木が映っていた。
カメラが置いてあった石に彼女が腰をかけ、こっちを見て映っている。
その彼女の膝には、何か載っていた。
生徒達は悲鳴を上げた。
彼女の膝には彼女自身の顔が載っており、その両頬に手を添えるように女生徒は微笑んでいた。
それから数日後、いなくなっていた女生徒は、彼女のカメラが置いてあった場所にある巨木で、首を吊って死んでいるのが発見される。
いなくなってから自殺するまでの間、彼女が何処に行っていたのか、誰も知らない。
548番組の途中ですが名無しです:2005/08/20(土) 19:52:59 0 BE:43895726-###
それから4年が経過する。
その年も、1人の生徒が死んだ。
野球部に所属していたその彼は、ある日を境に、学校に行かなくなった。
学校で苛められていたわけでもなく、明るかった彼は、急に家から出なくなった。
鍵を閉めて、部屋からも出てこない。
両親は彼の部屋の前から説得を試みるが、こちらの投げかけにただただ無言だった。
わずかに部屋の中から聞こえてくる言葉は、「ナイフ」と「窓」という言葉。
何のことなのか解らなかったが、部屋の前に置いておいた御飯はきちんと食べているし、
今はまだ刺激を与えずそっとしておくことに決めた。
その矢先、彼は自室で手首を切って自殺した。
彼の勉強机の上にはリストカットの際に使われたであろうナイフが置かれ、
部屋の窓は全てマジックペンで黒く塗りつぶされていた。


更にその4年後。
またしても1人の生徒が死んだ。
彼は地元の珍走団のメンバーで、学校にもほとんど行っていなかった。
その彼の彼女が同じ高校で、学校に来させようと説得をするが、彼は全く聞き入れない。
逆に、ますます夜遊びが激しくなる。
珍の仲間達とバイクで走ったり、珍走団同士で喧嘩をしたり、手が付けられないほど荒れていた。
それでも彼女は、愛想を尽かすことなく、必死に彼を更正させようとした。
しかし、やはり彼は聞き入れようとはしなかった。
それから約一週間、彼と音信不通になる。
どこで何をしているのか、彼の両親に聞いても分からないようで、
すぐ帰ってくるだろう、などと大して心配する様子もない。
彼の素行を考えれば、当たり前の反応なのかも知れなかった。
そしてある日の夜、その行方知れずだった彼から彼女に電話が入る。
外からなのか、雑音まじりに遠くから車の音が聞こえる。
彼女はすぐに彼の様子がおかしい事に気がついた。
こちらの呼びかけが聞こえていないのか、しきりに小声でぶつぶつと言っている。
耳を澄ませて聞き入ってみると、「…怖い…怖い…怖い」と繰り返して言っているようだった。
いつもの強気な彼の姿は微塵もなく、暗闇を恐れる子供のように、畏怖の感情に呑み込まれていた。
そして急に電話が切れた。
公衆電話だったのか、彼が故意に切ったのか、彼女には分からない。
ただ電話が切れる寸前、彼が呟いた言葉が彼女は気になった。
「お前は見つけるな」
その言葉の意味が、彼女には分からなかった。

次の日、彼は交通事故で死んだ。
赤信号で直進して、左から来た車に撥ねられた。
彼女はその連絡を彼の母親から電話で聞いた。
泣き崩れていると、彼女の母親が手紙を持って部屋にやってきた。
その手紙の送り主は、死んだ彼だった。
消印を見ると音信不通になる前日に出した手紙らしく、それが今頃彼女の所に届いたらしい。
彼女はすぐに手紙を見た。
手紙の内容は、たった1行しか書かれていなかった。

「Sのナイフを見つけてしまった お前は絶対に窓をあけるな」



10年前に地元の高校で聞いた話。
高校卒業と同時に県外に出たので詳しい話は知らないが、今でも4年に1度、生徒が死んでいるらしい。